歯科ユニット

申请号 JP2016551973 申请日 2015-09-25 公开(公告)号 JP6259924B2 公开(公告)日 2018-01-10
申请人 株式会社ジーシー; 发明人 藤澤 祐二;
摘要
权利要求

可動部を具備する患者用椅子を備える歯科ユニットであって、 前記患者用椅子と障害物との意図しない接触を検知し前記可動部の移動、回動を規制する安全装置を備え、 前記安全装置は、 前記意図しない接触を検知するセンサ、 前記センサから導出される配線、及び、 前記配線が接続され、前記センサ及び前記配線の断線の有無の状態に基づき前記患者用椅子の動作を制御する電気回路からなる制御基板、を備え、 前記センサは、前記意図しない接触の有無により開閉されるスイッチと、 前記スイッチの正極側に配置された少なくとも2つの正極側接続部、及び前記スイッチの負極側に配置された少なくとも2つの負極側接続部を有するとともに、前記正極側接続部の1つと前記負極側接続部の1つとを接続する抵抗が前記スイッチに対して並列に設けられており、 前記配線は前記センサの前記2つの正極側接続部及び前記2つの負極側接続部のそれぞれから少なくとも合計4本導出されており、 前記正極側接続部及び前記負極側接続部から検出される電圧を比較することで前記スイッチの開閉状態及び前記断線の状態が検知され、前記正極側接続部のうち少なくとも1つ及び前記負極側接続部のうち少なくとも1つが断線していなければ、前記歯科用椅子が正常に作動する、歯科ユニット。

说明书全文

本発明は、歯科において患者が着座する歯科用椅子を備える歯科ユニットに関する。

歯科ユニットに備えられる歯科用椅子は、着座部、背もたれ、ヘッドレスト、レッグレスト、及びフットレストを具備しており、治療のし易さ等の観点から患者の姿勢を調整するために変形できるように構成されている。より具体的には、患者を仰向けにすることにより口腔の開口が上を向くので治療がし易くなることから、通常に着座する姿勢から仰向けの姿勢とするために着座部は昇降、背もたれ、ヘッドレスト、レッグレストは傾倒、起立できるように構成されている。

このような姿勢の変更を可能とするために、歯科用椅子を構成する各部は互いに回動したり、昇降したりするように構成されている。一方で、このような可動部が存在することにより患者の指等の体の一部(障害物)が挟み込まれる(接触)虞がある。これに対して挟み込みがあったことを検知して歯科用椅子の動作を停止する安全装置を備えることが通常である。

安全装置は挟み込みを検知するセンサを具備する電気回路から構成されており、所定の電気回路によってセンサによる挟み込みの有無を判断する。ところが、電気回路が何らかの理由により断線した場合、当該断線とセンサによる挟み込みの検知とを区別することができず、断線によって歯科用椅子の動作を全停止させてしまうことがあった。歯科治療の場合、単なる効率の問題に留まらずその治療の内容によっては中断することが難しいこともある。実際に挟み込みが生じてしまった場合はともかく、挟み込みがなく断線によって歯科用椅子が停止したことが原因で治療を中断することは避けたいとの事情がある。

特許文献1には4線式スイッチ状態の検出装置が開示されており、回路系のオフと断線とを区別することができる旨が記載されている。

実用新案登録第3134766号公報

しかしながら、特許文献1に記載の検出装置ではスイッチオン、スイッチオフ、及び断線の3つの状態の区別はできるが、断線の状態にあるときのスイッチオンとスイッチオフとの区別ができなかった。従って断線の際に安全装置の作動、非作動についてその状態を知ることができない。

そこで本発明は、断線が生じても安全装置の適切な作動を確保しつつ歯科用椅子を作動させ治療が中断してしまう事態を回避する歯科ユニットを提供することを課題とする。

以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。

本発明は、可動部を具備する患者用椅子(10)を備える歯科ユニット(1)であって、患者用椅子と障害物との意図しない接触を検知し可動部の移動、回動を規制する安全装置(50)を備え、安全装置は、意図しない接触を検知するセンサ(51)、センサから導出される配線(52)、及び、配線が接続され、センサ及び配線の断線の有無の状態に基づき患者用椅子の動作を制御する電気回路からなる制御基板(53)、を備え、センサは、意図しない接触の有無により開閉されるスイッチ(51a)と、スイッチの正極側に配置された少なくとも2つの正極側接続部(51c、51d)、及びスイッチの負極側に配置された少なくとも2つの負極側接続部(51e、51f)を有するとともに、正極側接続部の1つと負極側接続部の1つとを接続する抵抗(51b)がスイッチに対して並列に設けられており、配線はセンサの2つの正極側接続部及び2つの負極側接続部のそれぞれから少なくとも合計4本導出されている、歯科ユニットである。

本発明では、正極側接続部(51c、51d)及び負極側接続部(51e、51f)から検出される電圧を比較することでスイッチ(51a)の開閉状態及び断線の状態が検知され、正極側接続部のうち少なくとも1つ及び負極側接続部のうち少なくとも1つが断線していなければ、歯科用椅子(10)が正常に作動するように構成されてもよい。

本発明によれば、断線の有無を知ることができるとともに、安全装置に断線が生じた場合でも、当該安全装置の適切な作動が確保され、さらに歯科用椅子も通常通り動作可能である場面を増やすことができ、安全装置の断線により治療が中断してしまう事態を回避することが可能となる。

1つの形態を説明する図で歯科ユニット1の側面図である。

患者用椅子10に注目した側面図である。

安全装置50の構成を示した回路図である。

以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。

図1は、1つの形態を説明する図で、歯科用椅子10を備える歯科ユニット1を側面から見た図である。歯科ユニット1は、基台20、患者用椅子10、歯科用照明2、アシスタントユニット4、ドクターユニット30、及び不図示の安全装置を備えている。

基台20は患者用椅子10の下方に配置されており、該患者用椅子10の土台となるものである。当該基台20は、筐体により外郭が形成されるとともに、該筐体内には、各種制御機器が内包されている。ここに含まれる制御機器としては、例えば、患者用椅子10の昇降、傾倒起立等をさせるための油圧回路、及び該油圧回路を制御する油圧制御手段を挙げることができる。基台20のうち、患者用椅子10の背面側にはフットスイッチ20aが設けられる。施術者はこのフットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチを操作して油圧制御手段に対して指令を出し、油圧回路を制御して患者用椅子10の上下動、傾倒起立をさせて所定の姿勢にさせることが可能である。

患者用椅子10は、着座部11、背もたれ12、ヘッドレスト13、レッグレスト14及びフットレスト15を備えている。図2には患者用椅子10に注目した側面図を示した。

着座部11は、上記した基台20の上方に図2にIIaで示したように昇降可能に取り付けられている。また着座部11は側面視で図2にIIbで示したように回動可能とされている。すなわち、着座面が傾けられるように回動する。着座部11の昇降及び回動は、基台20内に収められた油圧回路により行われる。具体的には、フットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチを施術者が操作し、その操作指令を受けた油圧制御回路が、上記油圧回路に組み込まれた油圧シリンダを作動させることで当該着座部11が昇降及び回動する。そして背もたれ12、ヘッドレスト13、レッグレスト14、及びフットレスト15は着座部11と一体に昇降する。

背もたれ12は、着座部11の一端側を軸に図2にIIcで示したように回動可能に設けられている部材で、患者の胴部を背中側から支持するものである。背もたれ12は、患者が着座の姿勢、仰向けの姿勢になることができるように傾倒、起立が可能とされている。背もたれ12の傾倒起立は、基台20内から連結される油圧回路により行われる。具体的には、フットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチを施術者が操作し、その操作指令を受けた油圧制御回路が、上記油圧回路に組み込まれた油圧シリンダを適切に作動させることで当該背もたれ12が傾倒起立する。

ヘッドレスト13は、背もたれ12の端部のうち、着座部11が配置される側とは反対側の端部に配置される部材で、患者の頭部を支持する部材である。ヘッドレスト13は、患者の頭部位置を施術に都合よい姿勢にさせるため、図2にIId、IIeで示したように移動、回動可能に形成されている。当該回動は背もたれに連結された部位に具備される回動軸を中心に行われる。ヘッドレスト13のこのような動作は背もたれ12の内部に組み込まれたモータを含む機構により行われる。具体的には、背もたれ12又はヘッドレスト13の背面側に設けられた不図示のスイッチやドクターユニット30の操作パネル32に設けられた操作スイッチ、フットスイッチ20a等を施術者が操作し、その操作指令を受けた上記機構が作動することでヘッドレスト13が移動回動する。

レッグレスト14は、着座部11の端部のうち、上記背もたれ12が配置される側とは反対側端部を軸に回動可能に設けられている部材で、患者の脚部をサポートするものである。レッグレスト14は、必要に応じて鉛直、平、及びその中間の姿勢を取ることができるように図2にIIfで示したように回動可能である。このような回動は着座部11の内部に組み込まれたアクチュエータを含む機構により行われる。具体的には、上記のようにフットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチを施術者が操作すると、指令を受けたアクチュエータを含む機構が作動することでレッグレスト14が回動する。

フットレスト15は、レッグレスト14の端部のうち、上記着座部11が配置される側とは反対側端部を軸に回動可能に設けられている部材で、患者の足を足裏から支持するものである。フットレスト15は、必要に応じて鉛直、水平、及びその中間の姿勢を取ることができるようにレッグレスト14に対して図2にIIgで示したように回動可能である。このような回動はレッグレスト14の内部に組み込まれたアクチュエータを含む機構により行われる。具体的には、上記のようにフットスイッチ20aやドクターユニット30の操作パネル32の操作スイッチを施術者が操作すると、指令を受けたアクチュエータを含む機構が作動することでフットレスト15が回動する。

図1に戻って説明を続ける。歯科用照明2は、治療を行うときに的確に患者の口腔内を照明することができるように、自在継ぎ手等により自由度高く移動回動可能なアーム3を介して取り付けられている。従って、歯科用照明2は、その位置、度を調整することにより施術者が患者の口腔内を適切に観察することができる位置への移動が可能である。歯科用照明2も、手で移動させる他、エアシリンダ等により自動に移動させることができてもよい。

アシスタントユニット4は、患者用椅子10の側方のうちの一方側に設けられ、アシスタントハンガー5、スピットン6、及び給水装置7を備えている。

アシスタントハンガー5は、主にアシスタントが使用する器具が具備された部位である。 スピットン6は、治療中や治療後に患者がうがいをして、口腔内を洗浄してその水を吐き捨てるときに使用するものである。従って、スピットン6は鉢状とされている。そしてスピットン6に排出された唾液や水は、ウォーターユニット中の排水トラップを介して排出される。ここで、スピットン6は着脱可能とされている。

ドクターユニット30は、患者用椅子10の側方のうちアシスタントユニット4とは反対側の側方に設けられ作業台31を有している。 作業台31は、施術者が必要とする各器具やスイッチ等が備えられる部位である。具体的には、作業台31は、その上面に作業面31aが設けられるとともに、施術者が施術の際に使用するハンドピース35、及びこれを収納するホルダーが設けられている。ハンドピース35としては、例えば、エアタービン、マイクロモータ、スケーラ、シリンジ等を挙げることができる。ほとんど全てのハンドピース35は、チューブ類を介して、電気回路、水回路、エア回路等と連結されている。また、作業面31aとホルダーとの間には操作パネル32が具備されている。

次に安全装置について説明する。図3に安全装置50の概念的な回路図を示した。安全装置50は、センサ51、配線部52、及び制御基板53を有して構成されている。

センサ51は挟み込み等の意図しない歯科用椅子と患者(障害物)との接触を検知する部位であり、スイッチ51aを有して構成されている。センサ51は実際に挟み込みを検知する機器であり、意図しない接触の有無によりスイッチ51aの開閉が変更されるように構成されている。本形態ではスイッチ51aの開により意図しない接触が生じていない、及びスイッチ51aの閉により意図しない接触が生じているものである。 このようなセンサ51としては例えばマイクロスイッチ、マットスイッチ、及びテープスイッチ等を挙げることができる。 また本発明ではセンサ51は、図3からわかるようにスイッチ51aに対して2つの正極側接続部51c、51d、及び2つの負極側接続部51e、51fが備えられ全部で4線を接続し4線式を構成することができる。そして、1つの正極側接続部51dと1つの負極側接続部51eとがスイッチ51aに対して並列となるように抵抗51bが設けられている。抵抗51bを設けることにより、後で示すように検知状態を判断することが可能となる。

以上のようなセンサ51は、歯科用椅子10のうち挟み込みが生じる可能性のある部位に配置される。これには例えば図2に示したように着座部11、背もたれ12、ヘッドレスト13、レッグレスト14、及びフットレスト15のうち挟み込みが生じやすい部分が挙げられる。本形態ではシート状のマットスイッチが適用され、所定の範囲で挟み込みを検知できるように構成されている。

配線部52はセンサ51から導出されセンサ51と制御基板53とを電気的に接続する配線であり、本形態では制御基板53がドクターユニット30に配置されているため、配線は歯科用椅子10からドクターユニット30にまで延びている。配線部52は、少なくとも4つの配線を具備しており、センサ51の正極側接続部51c、正極側接続部51d、負極側接続部51e、負極側接続部51fから導出される。4つの配線が制御基板53に至るまでの態様は特に限定されることはなく、4つの配線が1つまとまっていてもよいし全て離隔していてもよい。また1つの正極側接続部に接続された配線と1つの負極側接続部に接続された配線とを1組として、合計2組(2対)を形成し、これを離隔して別経路又は同じ経路で制御基板53に導出してもよい。

制御基板53は安全監視制御を演算により行う基板でありここで安全監視を行う。図3は概略的な図なので、ここに配置される各種素子の一部について記載は省略しているが、必要に応じて各種の素子が配置されている。 制御基板53では、4つの配線が接続され該配線から連続する4線がコンピュータのAD変換ポートP1、P2、P3、P4に接続され、各線の電圧がある一定の範囲内にあるときを有効ポートと定義する。そして有効ポートの数及び電圧差により断線の有無及びセンサ51による検知の有無を判断する。より具体的には、次の通りである。

(A)有効ポートの数が4つの場合(全てのポートP1〜P4が有効の場合)には、いずれの不具合もなく安全監視制御が適切に行われている。すなわちこの場合には断線をしていない状態で、センサのオン・オフ状態を区別することができ、安全装置が作動しているか否かを適切に判断することが可能であり、安全装置として機能が確保される。 (B)有効ポートの数が1〜3の場合には、いずれかの部位に断線があるが現時点で安全監視制御が適切に行われている。このときには現在進行中の施術は完了するまで行い、その後補修を行えばよい。一方でこの場合には警告灯や音声等で断線が生じていることを報知するように構成することが好ましい。使用者はこの報知をきっかけに補修のための手配をすればよい。 すなわちこの場合には断線しつつもセンサのオン・オフ状態を区別することができ、安全装置が作動しているか否かを適切に判断することができ、安全装置としての機能を確保することができる。 (C)有効ポートがない場合には、安全監視が不可能な状態である。このときにはただちに歯科用椅子の使用を中断すべきである。すなわちこの状態では完全な断線によりセンサのオン・オフ状態を区別することができず、安全装置が作動しているか否かを判断することができない。

以上のように、状態(C)の場合には施術の中断は回避できないが、状態(B)のように安全装置の断線が一部で留まっている場合(正極側接続部のうち少なくとも1つ及び負極側接続部のうち少なくとも1つが断線していない場合)にはただちに施術を中断させることがないため、区切りがよいところまで施術を進めることが可能である。従って利便性の高い歯科ユニットとすることができる。

状態(A)、状態(B)の場合には、安全監視が可能な状態にあるので、上記の判断に加えて、有効ポートの電圧のうち最大電圧と最小電圧を抽出し、その電圧差が所定の値以下のときにはスイッチ51aが閉状態であり、挟み込み(意図しない接触)の発生を検知している状態である。従って、この情報に基づき歯科用椅子10の姿勢の変形を規制する。一方、その電圧差が所定の値より大きいときにはスイッチ51aが開状態であり、挟み込み(意図しない接触)が発生していないので、通常通りに施術を進めればよい。

1 歯科ユニット 2 歯科用照明 4 アシスタントユニット 6 スピットン 10 歯科用椅子 11 着座部 12 背もたれ 13 ヘッドレスト 14 レッグレスト 15 フットレスト 20 基台 30 ドクターユニット 32 操作パネル 50 安全装置 51 センサ 51a スイッチ 51b 抵抗 51c、51d 正極側接続部 51d、51e 負極側接続部 52 配線部 53 制御基板

QQ群二维码
意见反馈