偏光板、表示装置、及びスイッチ装置

申请号 JP2017078428 申请日 2017-04-11 公开(公告)号 JP2018180226A 公开(公告)日 2018-11-15
申请人 株式会社東海理化電機製作所; 发明人 成瀬 充;
摘要 【課題】偏光特性の変化を抑制することにより表示性能を向上させることができる偏光板、表示装置、及びスイッチ装置を提供する。 【解決手段】スイッチ装置1は、第1及び第2 光源 40,50と、第1及び第2光源40,50の発光状態及び非発光状態を切替えるスイッチ部91と、スイッチ部91を操作する操作部10と、第1光源40からの光のうち第1方向に振動する直線偏光成分を出射する第1光源側偏光板45と、第2光源40からの光のうち第2方向に振動する直線偏光成分を出射する第2光源側偏光板55と、第1及び第2光源側偏光板45,55からの光を第1方向及び第2方向に偏光させると共に第1表示マーク部215及び第2表示マーク部225を表示させる偏光板としての表示側偏光板2と、を備えている。 【選択図】図1
权利要求

第1方向に振動する直線偏光成分を透過する第1偏光層と、 第2方向に振動する直線偏光成分を透過する第2偏光層と、を備え、 前記第1偏光層と前記第2偏光層とは、前記第1方向と前記第2方向とが直交するように直接重ねて配置されている、偏光板。請求項1に記載の前記偏光板を備えた表示装置であって、 光源からの光のうち、前記第1方向に振動する直線偏光成分を出射する第1光源部と、 光源からの光のうち、前記第2方向に振動する直線偏光成分を出射する第2光源部と、を備え、 前記偏光板の第1偏光層は、前記第1方向に振動する直線偏光成分を透過し、前記第2方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第1偏光領域と、前記第1方向に振動する直線成分及び前記第2方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第1表示マーク部の表示が形成された第1表示領域とを有し、 前記偏光板の第2偏光層は、前記第2方向に振動する直線偏光成分を透過し、前記第1方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第2偏光領域と、前記第2方向に振動する直線成分及び前記第1方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第2表示マーク部の表示が形成された第2表示領域と、を有している、 表示装置。請求項2に記載の表示装置を備えるスイッチ装置であって、 前記第1及び第2光源部の発光状態及び非発光状態を切り替えるスイッチ部と、 前記スイッチ部を操作する操作部と、を備え、 前記偏光板が前記操作部に設けられている、 スイッチ装置。前記スイッチ部は、筒状の収容部の端部に配置され、 前記操作部が、前記収容部の軸方向に沿って移動して、前記スイッチ部における動作状態を切り替える、 請求項3に記載のスイッチ装置。

说明书全文

本発明は、偏光板、表示装置及びスイッチ装置に関する。

従来の技術として、互いに偏光方向の異なる光を発光する2つの光源と、各光源からの偏光方向の光の各々を通過する2つの偏光板と、各偏光板を通過した光の各々の偏光方向を有する偏光部、及び表示図形あるいは文字等を切欠いて透光部とを有した2つの表示偏光板とを備え、発光する光を切り替えることで表示する情報を切り替える表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

この表示装置によれば、同一表示面上に相異なる図形等を表示切換えできるものであるため、表示面のスペースが少なくてすみ、従来の同一目的の表示切換灯に比較して簡単な構成で明瞭な表示が得られるとされている。

実開昭61−25002号公報

ところで、偏光板は、その材料特性上、分や加熱によって偏光性能が損傷し易いため、保護フィルムで保護するのが一般的である。

特許文献1に記載の表示装置では、保護フィルムの表面反射及び裏面反射によって偏光板を透過した偏光の偏光特性が変化し、その偏光特性の変化した偏光が出射される可能性がある。

従って、本発明の目的は、偏光特性が変化した偏光が出射されることを抑制することができる偏光板、この偏光板を用いた表示装置及びスイッチ装置を提供することにある。

本発明は上記目的を達成するため、第1方向に振動する直線偏光成分を透過する第1偏光層と、第2方向に振動する直線偏光成分を透過する第2偏光層とを備え、前記第1偏光層と前記第2偏光層とは、前記第1方向と前記第2方向とが直交するように直接重ねて配置されている、偏光板を提供する。

本発明は上記目的を達成するため、上記に記載の前記偏光板を備えた表示装置であって、光源からの光のうち、前記第1方向に振動する直線偏光成分を出射する第1光源部と、光源からの光のうち、前記第2方向に振動する直線偏光成分を出射する第2光源部と、を備え、前記偏光板の第1偏光層は、前記第1方向に振動する直線偏光成分を透過し、前記第2方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第1偏光領域と、前記第1方向に振動する直線成分及び前記第2方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第1表示マーク部の表示が形成された第1表示領域と、を有し、前記偏光板の第2偏光層は、前記第2方向に振動する直線偏光成分を透過し、前記第1方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第2偏光領域と、前記第2方向に振動する直線成分及び前記第1方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第2表示マーク部の表示が形成された第2表示領域と、を有している、表示装置を提供する。

また、本発明は上記目的を達成するため、上記に記載の表示装置を備えるスイッチ装置であって、前記第1及び第2光源の発光状態及び非発光状態を切り替えるスイッチ部と、前記スイッチ部を操作する操作部と、を備え、前記表示側偏光板が前記操作部に設けられている、スイッチ装置を提供する。

本発明によれば、偏光特性が変化した光が出射されることを抑制することができる。

図1(a)は、本発明の実施の形態に係るスイッチ装置の上平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示す断面図である。

図2は、表示側偏光板の構成の断面構造を示す概略図である。

図3(a)は、第1偏光層の上平面図、図3(b)は、図3(a)の断面図、図3(c)は、第2偏光層の上平面図、図3(d)は、図3(c)の断面図である。

図4は、表示側偏光板の製造方法の一例を示し、図4(a)は、レーザ光を照射して第1偏光層を成形する工程の一例であり、図4(b)は、レーザ光を照射して第2偏光層を形成する工程の一例であり、図4(c)は、図4(a)及び図4(b)で形成した第1偏光層と第2偏光層とを貼り合わせる工程である。

図5(a)は、第1光源を発光させた場合に第2表示マークが表示される状態を示す上平面図であり、図5(b)は、第1光源から照射した光の経路を示す断面図である。

図6(a)は、第2光源を発光させた場合に第1表示マーク部が表示される状態を示す上平面図であり、図6(b)は、第2光源から照射した光の経路を示す断面図である。

図7(a)は従来の表示側偏光板の断面構造を反射成分と共に示す断面構造図であり、図7(b)は本実施の形態に係る表示側偏光板の断面構造を反射成分と共に示す断面構造図である。

(実施の形態の要約) 本実施の形態に係るスイッチ装置は、光源からの光のうち、第1方向に振動する直線偏光成分を出射する第1光源部と、光源からの光のうち第1方向と直交する第2方向に振動する直線偏光成分を出射する第2光源部と、前記第1及び第2光源部の発光状態及び非発光状態を切り替えるスイッチ部と、前記スイッチ部を操作する操作部と、第1方向に振動する直線偏光成分を透過する第1偏光層と、第2方向に振動する直線偏光成分を透過する第2偏光層と、を備え、第1偏光層は、第1方向に振動する直線偏光成分を透過し、第2方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第1偏光領域と、第1方向に振動する直線成分及び第2方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第1表示マーク部の表示が形成された第1表示領域とを有し、第2偏光層は、第2方向に振動する直線偏光成分を透過し、第1方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第2偏光領域と、第2方向に振動する直線成分及び第1方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第2表示マーク部の表示が形成された第2表示領域と、を有して、第1偏光層と第2偏光層とが直接重ねて配置されて、概略構成されている。

このスイッチ装置は、偏光板の第1偏光層と第2偏光層とが直接重ねて配置されているので、第1偏光層と第2偏光層との間に保護フィルムが介在する場合に比較して、保護フィルムにおける表面反射及び裏面反射に起因した偏光特性の変化を抑制することができる。

[実施の形態] (スイッチ装置1の概要) 本実施の形態に係るスイッチ装置1は、図1(a)及び(b)に示すように、第1及び第2光源40,50と、第1光源40からの光のうち第1方向に振動する直線偏光成分を透過させる第1光源側偏光板45と、第2光源50からの光のうち第2方向に振動する直線偏光成分を透過させる第2光源側偏光板55と、第1及び第2光源40,50の発光状態及び非発光状態を切替えるスイッチ部91と、スイッチ部91を操作する操作部10と、第1方向に振動する直線偏光成分を透過する第1偏光層21、及び第2方向に振動する直線偏光成分を透過する第2偏光層22を有して第1表示マーク部215及び第2表示マーク部225を表示させる偏光板としての表示側偏光板2と、を備えて構成されている。なお、第1光源40及び第1光源側偏光板45が、本発明における「第1光源部」に相当し、第2光源50及び第2光源側偏光板55が、本発明における「第2光源部」に相当する。

なお上述した、第1及び第2光源40,50と、第1及び第2光源側偏光板45,55と、表示側偏光板2と、が本発明における表示装置の一態様を構成する。

(操作部10の構成) 操作部10は、図1(a)及び(b)に示すように、押圧操作が行われるノブ部11と、ノブ部11に装着される拡散板15、表示側偏光板2を収容する凹部である収容部12と、を備えている。ノブ部11は、例えば、樹脂で形成され、スモーク仕様とされている。

操作部10は、操作(押圧操作)する側から見ると、その操作面13は、押圧操作するための操作面であると共に、スイッチ等に関する情報を提示あるいは表示するための表示面である。以下、操作面13を表示面と同視して説明する。

操作面13には、図1(a)に示すように、表示領域がいくつかの領域に区分されて、マーク、文字等の図形が提示、表示される。以下では、マーク、文字等の図形の提示の一形態として、マーク、文字等の図形の表示として説明する。

操作面13に表示されるマーク、文字等の図形は、後述する表示側偏光板2に形成された偏光領域と表示領域との組み合わせにより、第1光源40と第2光源50の発光切り替え制御に基づいて、表示される。なお、この表示は、上記した拡散板15を通して表示されることにより均一な光で照明表示されるが、拡散板15のない構成であってもよい。また、ノブ部11は、スモーク仕様とされているので、第1光源40等により照明表示されていないときは、ブラックアウトした状態である。

図1(a)に示すように、共通部101は、第1光源40と第2光源50の両方の光を透過して表示する領域、すなわち、後述する偏光領域の各々における偏光方向が解除され、提示すべき情報が現された提示部である。この共通部101は、後述する表示側偏光板2における第1偏光層21と第2偏光層22の一部分が重複するように設けられており、第1光源40の発光による表示と第2光源50の発光による表示において、共通に表示される領域である。

第1領域102は、第1光源40からの光のみが透過し、第2光源50からの光は透過しない領域である。図1(a)において、横方向のハッチングで示す領域である。また、第2領域103は、第2光源50からの光のみが透過し、第1光源40からの光は透過しない領域である。図1(a)において、縦方向のハッチングで示す領域である。また、非表示領域104は、第1光源40及び第2光源50のどちらからの光も透過しない領域である。図1(a)において、縦横方向のクロスハッチングで示す領域である。なお、さらに外側の枠部105も非表示領域である。

操作面13には、上記示した共通部101、第1領域102、第2領域103、及び非表示領域104の組み合わせにより形成される所定のマーク、文字等の図形が表示される。なお、光の透過、不透過は、所定のマーク、文字等の図形が表示される程度であればよく、透過率が100%、不透過率が100%である必要はない。また、非表示領域104は、表示側偏光板2の第1偏光層21又は第2偏光層22の対応する領域に例えば黒塗装等により不透過領域が形成されていてもよい。

図1(b)に示すように、操作部10は、P方向の押圧操作が可能なスイッチ機構を有して構成されている。操作部10の下部はホルダ60に固定されている。操作部10とホルダ60は一体的に上下方向に移動可能とされている。

ホルダ60は、筒状に形成されている。ホルダ60の外周部61は、筒状のケース70の内周部71とスライド可能に嵌合している。ホルダ60には、その下部から基板90側に向かって延伸して形成されたプッシャ63が設けられている。プッシャ63は、ケース70内において、第1光源40と第2光源50との間に配置され第1光源40及び第2光源50を隔離している。これにより、プッシャ63は、第1及び第2光源40,50の何れか一方の光源から出射された光が他方の光源側に漏れることが抑制される。

ホルダ60は、ケース70の底面に固定された基板90との間に配置されたバネ600により、弾性により上下方向に支持されている。これにより、P方向の押圧操作により、ホルダ60のプッシャ63が、基板90に実装されたスイッチ部91を動作させる。これにより、スイッチ部91は、筒状のケースの端部に配置され、操作部10がケース70の軸方向に沿って移動することにより、スイッチ部91における動作状態(例えば、オン又はオフ状態)が切り替えられる。このように、図1(a)及び(b)で示す操作部10、ケース70等を備える構成はスイッチ装置として機能し、特に、表示切替え可能な操作部を備えたスイッチ装置として機能する。

(第1光源40の構成) 第1光源40は、例えば、レーザ光、LED光等が使用できる。例えば、レーザ光の場合は特定の方向に偏光成分を有するように偏光方向を調整し、また、LED光等では特定の方向に偏光成分を有するように出射部に偏光素子を配置する。本実施の形態では、第1光源40としてLED光源を使用し、出射部に第1光源側偏光板45を配置している。

第1光源40は、第1光源側偏光板45により、第1方向に振動する直線偏光成分の光を出射する。第1光源側偏光板45は、第1光源40からの光のうち、第1方向に振動する直線偏光成分の光のみを透過させる偏光機能を有する偏光板である。

(第2光源50の構成) 第2光源50は、例えば、レーザ光、LED光等が使用できる。例えば、レーザ光の場合は特定の方向に偏光成分を有するように偏光方向を調整し、また、LED光等では特定の方向に偏光成分を有するように出射部に偏光素子を配置する。本実施の形態では、第2光源50としてLED光源を使用し、出射部に第2光源側偏光板55を配置している。

第2光源50は、第2光源側偏光板55により、第2方向に振動する直線偏光成分の光を出射する。第2光源側偏光板55は、第2光源50からの光のうち、第2方向に振動する直線偏光成分の光のみを透過させる偏光機能を有する偏光板である。したがって、第2光源50から第2光源側偏光板55を通して出射される光の偏光方向は、第1光源40から第1光源側偏光板45を通して出射される光の偏光方向と直交する。

各図面に示された第1光源側偏光板45及び第1偏光層21に付された垂直方向の線は、第1方向に振動する直線偏光成分のみを透過させることを示している。同様に、第2光源側偏光板55及び第2偏光層22に付された水平方向の線は、第1方向に直交する第2方向に振動する直線偏光成分のみを透過させることを示している。

(表示側偏光板2の構成) 図2に示すように、表示側偏光板2は、板状に形成され、前述の第1偏光層21及び第2偏光層22と、第1偏光層21及び第2偏光層22を挟み込むように配置されて第1偏光層21及び第2偏光層22を保護する第1及び第2保護フィルム23,24と、を有して構成されている。

第1偏光層21及び第2偏光層22は、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)の厚膜を形成し、ヨウ素色素を吸着させてホウ酸架橋を行なうことにより成形されるPVA層からなる。このPVA層は、乾燥、安定後に、PVA厚膜を延伸してヨウ素色素を配向させて偏光性を発現させる。なお第1偏光層21及び第2偏光層22は、PVA層に限定されず、樹脂基板(例えばTAC層)上に所定のピッチで配置されたアルミ等の金属ワイヤを偏光素子として用いたワイヤグリッドとして形成されてもよい。また、上述のPVA膜にはヨウ素色素に限らず染料を吸着させてもよい。

第1偏光層21におけるヨウ素色素は、第1方向と直交する方向に延伸されている。この延伸方向(第1方向と直交する方向)に平行な偏光成分を持つ光は反射又は吸収されて第1偏光層21を透過しない。一方、延伸方向に垂直な偏光成分を持つ光は透過する。

同様に、第2偏光層22におけるヨウ素色素は、第2方向と直交する方向に延伸されている。この延伸方向(第2方向と直交する方向)に平行な偏光成分を持つ光は反射又は吸収されて第2偏光層22を透過しない。一方、延伸方向に垂直な偏光成分を持つ光は透過する。

以上述べた第1偏光層21及び第2偏光層22は、その材料特性上、水分や加熱によって偏光性能が損傷するため、以下に述べるような第1及び第2保護フィルム23,24で保護するのが一般的である。

第1保護フィルム23及び第2保護フィルム24には、例えば、優れた光学特性を有する保護フィルムの材質として、TAC(セルローストリアセテート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、ポリカーボネード、あるいはアクリルが使用される。

第1保護フィルム23は、第1偏光層21の上下面のうち第1及び第2光源40,50側と対向する一面21bに貼り付けられている。また、第1保護フィルム23は、例えば親水性粘着剤、UV硬化接着剤、熱硬化接着剤等の公知の粘着剤や接着剤を用いて貼り付けられる。なお粘着剤や接着剤の種類、及び貼り付け方法はこれに限定するものではない。

第2保護フィルム24は、第2偏光層22の上下面のうち、第1及び第2光源40,50側と対向する一面22aとは反対側の他面22bに貼り付けられている。なお第2保護フィルム24の貼り付け方法については、上述した第1保護フィルム23の貼り付け方法と同様である。

本実施の形態に係る表示側偏光板2は、第1偏光層21と第2偏光層22とが直接重ねて配置されている。つまり、第1偏光層21及び第2偏光層22は、第1偏光層21の他面21aと第2偏光層22の一面22aとが直接接触するように、積層されている。

(第1偏光層21の構成) 図3(a)及び(b)に示すように、第1偏光層21は板状に形成されている。また、第1偏光層21は、第1方向に振動する直線偏光成分を透過し、第2方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第1偏光領域211と、第1方向に振動する直線偏光成分及び第2方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第1表示マーク部215の表示が形成された第1表示領域212の領域と、を有して構成されている。従って、第1光源40から第1光源側偏光板45を通して出射される光は第1偏光層21の全領域を透過することができ、第2光源50から第2光源側偏光板55を通して出射される光は第1偏光層21の第1表示領域211のみを透過することができる。この第1偏光領域211と第1表示領域212の形状は、後述する第2偏光層22との組み合わせにより、所定のマーク、文字等の図形を表示することができる。

ここで、図3(a)に示す第1偏光層21の第1表示領域212は、PVA層のヨウ素色素又は染料をレーザ照射等により昇華させて消失させている領域である。これにより、第1表示領域212は、偏光機能を有さず、偏光状態によらずに光を透過させることができる。

(第2偏光層22の構成) 第2偏光層22も、第1偏光層21と同様の構成により、板状に形成されている。第2偏光層22は、操作部10において第1偏光層21と一部分が重複するように設けられている。

第2偏光層22は、図3(c)及び(d)に示すように、第2方向に振動する直線偏光成分を透過し、第1方向に振動する直線偏光成分を非透過とする第2偏光領域221と、第2方向に振動する直線成分及び前記第1方向に振動する直線偏光成分の双方を透過し、第2表示マーク部225の表示が形成された第2表示領域222の領域を有して構成されている。従って、第1光源40から第1光源側偏光板45を通して出射される光は第2偏光層22の第2表示領域222のみを透過することができ、第2光源50から第2光源側偏光板55を通して出射される光は第2偏光層22の全領域を透過することができる。この第2偏光領域221と第2表示領域222の形状は、上記した第1偏光層21との組み合わせにより、所定のマーク、文字等の図形を表示することができる。

(表示側偏光板2の製造方法) 次に、本実施の形態に係る表示側偏光板2の製造方法の一例について図4を参照して説明する。

第1偏光層21を作製する際には、図4(a)の上図に示すように、高分子鎖に色素等を吸着させた表示板の前記色素等の延伸方向に偏光された光を反射又は吸収する偏光機能を備えた第1偏光層用PVA層21Aを準備し、この第1偏光層用PVA層21Aに第1保護フィルム23を貼り付けた状態にする。

そして、図4(a)の下図に示すように、レーザ光200を偏光層である第1偏光層用PVA層21Aの所定領域、例えば、図5(a)に示す第1表示マーク部215の共通部101と第1領域102に照射する。このレーザ光200の照射により、照射された領域のヨウ素色素や染料が昇華等により除去される。これにより、その照射された領域の偏光機能が無くなり、第1偏光層用PVA層21Aが第1偏光層21として形成される。なお、図4(a)に示した方法以外に、直接レーザ光200を第1偏光層用PVA層21Aの所定領域に照射した後に、第1保護フィルム23(例えばTAC層)を貼り付ける方法でもよい。なおレーザ光200は、直線偏光又は楕円偏光とする。

第2偏光層22を作製する際も、第1偏光層21の場合と同様に、図4(b)の上図に示すように、高分子鎖に色素等を吸着させた表示板の前記色素等の延伸方向に偏光された光を反射又は吸収する偏光機能を備えた第2偏光層用PVA層22Aを準備し、この第2偏光層用PVA層22Aに第2保護フィルム24を貼り付けた状態にする。

そして、図4(b)の下図に示すように、レーザ光200を偏光層である第2偏光層用PVA層22Aの所定領域、例えば、図6(a)に示す第2表示マーク部225の共通部101と第2領域103に照射する。このレーザ光200の照射により、照射された領域のヨウ素色素や染料が昇華等により除去される。これにより、その照射された領域の偏光機能が無くなり、第2偏光層用PVA層22Aが第2偏光層22として形成される。なお、第1偏光層21の場合と同様に、図4(b)に示した方法以外に、直接レーザ光200を第2偏光層用PVA層22Aの所定領域に照射した後に、第2保護フィルム24(例えばTAC層)を貼り付ける方法でもよい。

最後に、図4(c)の上図に示すように、第1偏光層21の他面21aと第2偏光層22の一面22aとを互いに近づけて直接貼り合わせる。これにより、本実施の形態に係る表示側偏光板2を得ることができる。なお表示側偏光板2の製造手順はこれに限定されず、例えば第1偏光層21と第2偏光層22とを貼り合わせた後に第1及び第2保護フィルム23,24を第1及び第2偏光層21,22に対してそれぞれ貼り合わせてもよい。

(動作) (第1表示マーク部215の表示) 操作部10を操作して第2光源50を発光させると、図5(b)に示すように、第2光源50から第2光源側偏光板55を通して第2方向に振動する直線偏光成分の光が出射され、第1偏光層21の第1表示領域212及び第2偏光層22の全領域を透過する。これにより、図1(a)で示した共通部101と第1領域102を合わせた第2表示マーク部225が図5(a)に示すように表示される。第1表示マーク部215以外の領域は、図1(a)で示した第2領域103と非表示領域104と枠部105を合わせた第1非表示マーク部216として表示されない、すなわち、ブラックアウトの状態となる。

(第2表示マーク部225の表示) 操作部10を操作して第1光源40を発光させると、図6(b)に示すように、第1光源40から第1光源側偏光板45を通して第1方向に振動する直線偏光成分の光が出射され、表示側偏光板2における第1偏光層21の全領域及び第2偏光層22の第2表示領域222を透過する。これにより、図1(a)で示した共通部101と第2領域103を合わせた第2表示マーク部225が、図6(a)に示すように表示される。第2表示マーク部225以外の領域は、図1(a)で示した第1領域102と非表示領域104と枠部105を合わせた第2非表示マーク部226として表示されない、すなわち、ブラックアウトの状態となる。

次に、本実施の形態に係る表示側偏光板2の効果について、図7を参照して説明する。以下では、本実施の形態に係る表示側偏光板2と、図7(a)に示す比較例に係る表示側偏光板8と比較して説明する。なお図7では、本実施の形態に係る表示側偏光板2について説明したものと共通する機能を有する構成要素については、同一の又は対応する符号及び名称を付してその説明を省略する。

比較例に係る表示側偏光板8は、第1表示マーク部215の表示が形成された第1表示側偏光板81と、第2表示マーク部225の表示が形成された第2表示側偏光板82と、を有して構成されている。

第1表示側偏光板81は、偏光機能を有する第1偏光層811と、第1偏光層811の上下を保護する第1及び第2保護フィルム812,813と、を有している。第1偏光層811は、第1及び第2保護フィルム812,813に挟まれて配置されている。

第1保護フィルム812が第1及び第2光源側偏光板45,55側を向いている第1偏光層811の面に貼り付けられており、第2保護フィルム813が操作面13側を向いている第1偏光層811の面に貼り付けられている。

第2表示側偏光板82は、偏光機能を有する第2偏光層821と、第2偏光層821の上下を保護する第3及び第4保護フィルム822,823と、を有している。第2偏光層821は、第3及び第4保護フィルム822,823に挟まれて配置されている。

第3保護フィルム822が第1及び第2光源側偏光板45,55側を向いている第2偏光層821の面に貼り付けられており、第4保護フィルム823が操作面13側を向いている第2偏光層821の面に貼り付けられている。第1表示側偏光板81の第2保護フィルム813と、第2表示側偏光板82の第3保護フィルム822とが直接貼り付けられて積層されている。

上記のように構成された比較例に係る表示側偏光板8では、図7(a)に示すように、第1及び第2光源側偏光板45,55から照射された偏光の一部は各保護フィルムで表面反射及び裏面反射する。なお図7では、前記表面反射及び裏面反射の反射成分を破線矢印で示している。

より具体的には、第1及び第2光源側偏光板45,55から照射された偏光の一部が、第1保護フィルム812の第1偏光層811側と対面する一面及びその反対側の他面において、第1及び第2光源側偏光板45,55側に反射する。第2保護フィルム813、第3保護フィルム822、及び第4保護フィルム823についても同様である。

これに対して本実施の形態では、図7(b)に示すように、第1及び第2光源側偏光板45,55からの偏光の一部が、第1及び第2光源側偏光板45,55側と対面する第1保護フィルム23の一面23a及び一面23aと反対側の他面23bと、第1及び第2光源側偏光板45,55側と対面する第2保護フィルム24の一面24a及び他面24bとにおいて反射する。

このように、本実施の形態に係る表示側偏光板2では、第1偏光層21及び第2偏光層22が保護フィルムを介さずに直接重ねて配置されているので、比較例に係る表示側偏光板8に比較して反射成分が低減される。これにより、表示側偏光板2を透過する偏光の偏光特性の変化を抑制することができる。

(実施の形態の効果) 本実施の形態に係るスイッチ装置1は、第1方向に振動する直線偏光成分を透過する第1偏光層21と、第1方向と直交する第2方向に振動する直線偏光成分を透過する第2偏光層22とが直接重ねて配置された表示側偏光板2を備えているので、第1及び第2光源側偏光板45,55から照射された偏光が表示側偏光板2を透過する際における、表面反射及び裏面反射に起因した偏光特性の変化を抑制することができる。これにより、第1及び第2非表示マーク部216,226における光漏れを防止することができ、表示性能を向上させることができる。

本実施の形態に係るスイッチ装置1は、ノブ部11の操作面13に表示マーク部が切り替え表示できるので、例えば、スイッチ装置のオンオフ動作の内容に応じて表示内容を切り替えできる。また、この切り替え可能な内容表示は、非表示マーク部の見え方が改善された高性能な表示であるので、スイッチ装置1のスイッチ操作時の操作性が向上する。

なお、本実施の形態は、表示切り替え機能を有するスイッチ装置として使用できると共に、スイッチ機能を有しない表示切り替え装置として使用することも可能である。

以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

1…スイッチ装置、2,8…表示側偏光板、10…操作部、13…操作面、21…第1偏光層、22…第2偏光層、23…第1保護フィルム、24…第2保護フィルム、40…第1光源、45…第1光源側偏光板、50…第2光源、55…第2光源側偏光板、81…第1表示側偏光板、82…第2表示側偏光板、90…基板、91…スイッチ部、101…共通部、102…第1領域、103…第2領域、104…非表示領域、105…枠部、200…レーザ光、212…第1表示領域、215…第1表示マーク部、216…第1非表示マーク部、222…第2表示領域、221…第2偏光領域、225…第2表示マーク部、226…第2非表示マーク部

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