High frequency relay

申请号 JP2001328209 申请日 2001-10-25 公开(公告)号 JP4058255B2 公开(公告)日 2008-03-05
申请人 富士通コンポーネント株式会社; 发明人 昭夫 中村; 裕文 佐宗; 吉則 倉田;
摘要
权利要求
  • コイルへの通電に応じて接点状態が切り替わる接点部が内部に収容され、該接点部に接続された接点端子が底面から突設されてなるリレー本体と、
    金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の該底面と前記リレー本体の四側を覆うベースと、
    金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の上面と前記リレー本体の四側を覆い、前記ベースに電気的に接続されるカバーを有し、
    前記ベースは、曲げ起こして形成されたベース側アース端子を備えて なり、
    且つ、前記ベース側アース端子を曲げ起こすことにより生じた該ベースの底面の欠損部位を前記カバーに設けた折り曲げ突起で閉塞してなることを特徴とする高周波リレー。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、高周波リレー関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    高周波リレーの一例を図1に示す。
    【0003】
    高周波リレー1aは、電磁石部2および接点部3を有する。
    【0004】
    電磁石部2は、鉄心2aと、鉄心2aに巻回されたコイル2bと、コイル2bに接続され、下方に垂下して図示しない基板に接続されるコイル端子2cを有する。
    【0005】
    接点部3は、可動接点部4と、可動接点部4の両側に対向して設けられたメーク固定接点部5およびブレーク固定接点部6を有する。
    【0006】
    可動接点部4は、永久磁石4aが取り付けられ、電磁石部2と対向して配設された接極子4bを有し、その接極子4bと一体的に可動ばね4cが設けられる。 可動ばね4cの両端にメーク可動接点4dおよびブレーク可動接点4eを有する。 可動接点部4は、下方に垂下して図示しない基板に接続されるコモン端子4fを有する。
    【0007】
    メーク固定接点部5は、メーク可動接点4dと対向して配置されるメーク固定接点5aと、下方に垂下して図示しない基板に接続されるメーク端子5bを有する。
    【0008】
    ブレーク固定接点部6は、ブレーク可動接点4eと対向して配置されるブレーク固定接点6aと、下方に垂下して図示しない基板に接続されるブレーク端子6bを有する。
    【0009】
    なお、リレーは、接極子4bと可動接点ばね4cとの間を架橋し、係止して接点駆動カードが設けられた構造のものもある。
    【0010】
    リレー1aを使用するとき、コイル2bへの通電に応じて可動ばね4cが変位し、メーク可動接点4dがメーク固定接点5aと接触するメーク状態と、ブレーク可動接点4eがブレーク固定接点6aに接触するブレーク状態とが切り替わる。 このようなリレーは、1点開放・1点閉成構造タイプとよばれる。
    【0011】
    上記のような高周波信号を開閉する高周波リレーにおいては、信号開閉性能に関して求められる種々の特性のうち、アイソレーション特性が最も重要である。
    【0012】
    アイソレーション特性とは、可動接点と固定接点(以下、単に接点という。)を開放した状態における信号の接点間の漏れを表すものであり、周波数が高くなると漏れは増大する。 アイソレーションは、以下の式で定義され、その値が大きい程良好な特性を示す。
    【0013】
    アイソレーション=−10log(Pout/Pin) (単位dB)
    Pout:出電力 Pin:入力電力アイソレーション特性を向上させるためには、開放した接点間の静電容量を小さくすることが求められる。
    【0014】
    開放した接点間の静電容量を小さくするための具体的な方法としては、接点間の離間距離を大きくすることや接点間の対向面積を小さくすることが挙げられる。
    【0015】
    しかしながら、例えば上記図1に示す1点開放1点閉成構造のリレー1aの場合、浮遊する導体である、鉄心2a、永久磁石4a等の磁気回路部品があり、接点4d、5aがこれらの磁気回路部品に近接して配置されているため、接点4d、5aと磁気回路部品との間あるいは接点4d、5aに接続される端子4f、5bと磁気回路部品との間さらには端子4f、5b間での信号の漏洩が大きい。 このため、接点4d、5a間の離間距離を大きくする等の上記の方法は必ずしも有効ではない。 また、接点4d、5a間の離間距離を極端に大きくする等の対応を図った場合には、リレーの小型化要求に対する障害となる。
    【0016】
    図1のタイプのリレーの有する上記の不具合点を改善したものとして、図2に示すリレー1bように、2点開放2点閉成構造とし、接点開放時にメーク可動ばね7cをアース端子7dを介してアースして浮遊容量を低減する方法がある。 ここで、参照符号7aはブレーク可動ばねを示し、参照符号7bは共通固定接点を示す。 また、図3あるいは図4に示すリレー1c、1dのように、接点部の周囲にアース付きのシールド板7fを設けたものもある。 ここで、参照符号7eはカードを示し、参照符号7gは樹脂製ベースを示す。 なお、図2〜4を含め,以下に説明するリレーを示すおいて特に断らない限りリレーの同一構成要素については同一の参照符号を示し、重複する説明を省略する。 しかしながら、これら場合、例えば図3のリレー1cのように接点部と磁気回路部が分離した構造となるため、リレーの小型化が妨げられ、また、図4のリレー1dのようにアース付きのシールド板7fがかなり複雑な構造となるため、部品製作や部品取付が容易ではない。
    【0017】
    また、さらにアイソレーション特性を向上させるために、図5のリレー1eに示すように樹脂製カバー8のリレー底部の端子取り出し面8aに、各接点端子4f、5b、6bを避け、内部から突出しているアース端子7dと電気的に接続するように金属メッキ7hを施したものや、図6のリレー1fに示すように各接点端子4f、5b、6bをショートしない程度に避けて、アース端子7d付きの大きな面積の金属板7hを設けたものもある。
    【0018】
    さらにまた、特開2000−340084公報では、図7に示すようにリレー(リレー本体)1gを金属ケース(導体カバー)9で覆い、金属ケース9にアース端子7dを設けたものが提案されている。
    【0019】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、これら従来のリレーは、いずれもアイソレーション特性を必ずしも充分に満足させるものではない。
    【0020】
    本発明は、上記の鑑みてなされたものであり、良好なアイソレーション特性を得ることができる高周波リレーを提供することを目的とする。
    【0021】
    【課題を解決するための手段】
    本発明に係る高周波リレーは、コイルへの通電に応じて接点状態が切り替わる接点部が内部に収容され、該接点部に接続された接点端子が底面から突設されてなるリレー本体と、
    金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の該底面と前記リレー本体の四側を覆うベースと、
    金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の上面と前記リレー本体の四側を覆い、前記ベースに電気的に接続されるカバーを有し、
    前記ベースは、曲げ起こして形成されたベース側アース端子を備えてなり、
    且つ、前記ベース側アース端子を曲げ起こすことにより生じた該ベースの底面の欠損部位を前記カバーに設けた折り曲げ突起で閉塞してなることを特徴とする。
    【0022】
    これにより、良好なアイソレーション特性を有する高周波リレーを得ることができる。
    【0038】
    【発明の実施の形態】
    本発明に係る高周波リレー(以下、単にリレーという。)の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
    【0039】
    なお、以下に説明する本実施の形態の各例のリレーにおいて、リレーの基本的な構成は前記した従来のリレーと同様であるため、特に言及するものを除き、従来例と同一の参照符号を付し、あるいは必要に応じて参照符号または図示を省くとともに、重複する説明を省略する。
    【0040】
    本実施の形態の第1の例に係るリレー10aは、図8に示すように、図1の従来例のリレー1aに本発明を適用したものである。
    【0041】
    リレー10aは、コイル2bへの通電に応じて接点状態が切り替わる接点部3が内部に収容され、接点部3に接続された接点端子4f、5b、6bおよびコイル端子2cが、これらの部材を覆う樹脂カバー12の底面から突設されたリレー本体1aと、リレー本体1aの底面および四側を覆いかつ上方が開口された箱体状に形成された金属製のベース14とを有する。 ベース14には、アース機能を有する構造として、アース端子16が取り付けられている。 アース端子16は、図示しない基板のスルーホールに挿通して実装するスルーホール用端子である。 ベース14は、リレー本体1aの各端子2c、4f、5b、6bを挿通する挿通孔18が形成されている。
    【0042】
    本実施の形態の第1の例に係るリレー10aは、良好なアイソレーション特性を有する。
    【0043】
    本実施の形態の第1の例に係るリレー10aのベース14は、例えば図9に示すように、金属板20を絞り加工して形成することができる。 このとき、例えば図10に示すように、箱状に形成したベース14にアース端子16を溶接して取りつける。 この場合、絞り加工して形成されたベース14を構成する5面の各面間には当然に隙間が皆無であり、アイソレーション特性の向上に寄与する。
    【0044】
    また、リレー10aのベース14は、例えば図11に示すように、金属板20を曲げ加工して形成することができる。 そして、図10と同様に箱状に形成したベース14にアース端子を溶接して取りつける(図示せず。)。
    【0045】
    この場合、例えば図12に示すように、金属板20のベース側面相当部位に始端を有するアース端子16を形成しておいてもよい。 金属板20のベース側面相当部位を曲げ起こしてベース14の側面14bを形成するとき、同時に、側面14bから垂下するアース端子16が形成される。 また、図13に示すように、アース端子16の先端部を外側に折り曲げ、あるいは、図14に示すように、アース端子16の先端部を内側に折り曲げ、表面実装用端子としてもよい。
    【0046】
    また、このとき、アース機能を有する構造として、図15に示すように、ベース14の底面14aに,パットとなる1条の突起22を形成してもよい。 あるいはまた、図16に示すように、金属板20にアース接続部(パット)となる1条の導体部20aを残して全面に絶縁コーティング24を施してもよい。
    【0047】
    また、金属板20に設けたアース端子16を曲げ起こして形成する場合において、例えば図17に示すように、アース端子16を起こし面(ベース14の側面となる部位)20bに長尺に形成し、起こし面20bを起こした後、アース端子16の先端を折り返してもよい。 この場合、図18に示すように、アース端子16の始端をベースの底面となる部位20cに設け、アース端子16を長尺に形成し、起こし面20bを起こしたとき、アース端子16を起こし面20bとは反対側に折り曲げてもよい。
    【0048】
    また、リレー10aのベース14は、例えば図19に示すように、樹脂をモールド成形して得た箱体28の表面をめっきあるいはコーティングして金属膜(導体層)30を形成したものであってもよい。 この場合、例えば図10と同様に箱状に形成したベース14にアース端子を溶接して取りつける(図示せず。)。
    【0049】
    つぎに、本実施の形態の第2の例に係るリレーは、ベースの形状を本実施の形態の第1の例に係るリレー10aのベース14の箱状の形状から、底板(底面)のみを有する形状のベース26に変えたものである。 そして、例えば、図18に対応して図20のようにアース端子16を形成してもよい。 また、図21に示すように、ベース26にアース端子16を溶接してもよい。 また、図13に対応して図22に示すように、および図14に対応して図23に示すようにアース端子16を形成してもよい。 さらに、図15に対応して図24に示すように突起22を形成し、また、図16に対応して図25に示すように導体部20aを形成してもよい。
    【0050】
    本実施の形態の第2の例に係るリレーは、簡易な構成により、本実施の形態の第1の例に係るリレー10aと略同等の効果を得ることができる。
    【0051】
    つぎに、本実施の形態の第3の例に係るリレー10bは、図26に示すように、本実施の形態の第1の例に係るリレー10aにおいて、ベース14の一側面14bに開閉可能な蓋体32を設けたものである。 リレー本体1aを箱状のベース14に収容した後、蓋体32を閉じて、ベース14の上面の開口を閉塞することにより、リレー本体1aがベース14および蓋体32によって密閉される(図26(C)参照)。
    【0052】
    本実施の形態の第3の例に係るリレー10bは、本実施の形態の第1の例に係るリレー10aよりもさらに良好なアイソレーション特性を有する。
    【0053】
    つぎに、本実施の形態の第4の例に係るリレー10cは、図27に示すように、本実施の形態の第1の例に係るリレー10aのベース14とともに、下面に開口を有する箱状の金属製のカバー34を設けたものである。
    【0054】
    カバー34は、スタンドオフ34aが四隅に設けられている。 一方、ベース14には、スタンドオフ34aを挿通するための孔部36が形成されている。
    【0055】
    ベース14にリレー本体1aを収容した後、カバー34をベース14に内嵌めし、このとき、スタンドオフ34aを孔部36に挿通する。 これにより、リレー本体1aがベース14およびカバー34によって密閉される。
    【0056】
    本実施の形態の第4の例に係るリレー10cは、本実施の形態の第3の例に係るリレー10bと同様の効果を得ることができる。 また、リレー10cは、スタンドオフ34aを有するため、基板に実装したときに、ベース14と図示しない基板に形成されたパターンとの干渉を確実に避けることができる。 この点については、図48を参照してさらに後述する。
    【0057】
    なお、リレー10cにおいて、ベース14のアース端子16に代えて、アース端子16をカバー34の側に設け、アース端子16がベース14を挿通するように構成してもよい(図示せず。)。 また、スタンドオフ34aをベース14に設けてもよい。
    【0058】
    本実施の形態の第4の例に係るリレー10cのカバー34は、例えば図28に示すように、金属板20を絞り加工して形成することができる。 また、カバー34は、例えば図29に示すように、金属板20を曲げ加工して形成することができる。
    【0059】
    つぎに、本実施の形態の第5の例に係るリレー10dは、図30に示すように、本実施の形態の第3の例に係るリレー10cと略同様の構成であるが、カバー34の対向する側面34cに長尺な折り曲げ用突起34bが設けられている点がリレー10cと相違する。
    【0060】
    リレー10dのベース14およびカバー34は、それぞれ金属板を曲げ加工して形成し、かつベース14のアース端子16を曲げ起こして形成する。 このとき、ベース14の底面14aにはアース端子16を曲げ起こしたために欠損部位、すなわち開口部(図30中、矢印Aで示す。)が生成するが、リレー本体1aを収容したカバー34をベース14に内嵌めするときに折り曲げ用突起34bを内側に折り曲げることにより、折り曲げ用突起(折り曲げ突起)34bによって開口部Aが閉塞される。 このため、リレー本体1aをより確実に密閉することができる。
    【0061】
    以上説明した各実施例は、ベースとカバーを一体化する方法について明記はしていないが嵌合方法を用いたものである。 このような嵌合構造としては、より好ましくは、図31および図32に示すように、内嵌めされる部材である、図31のベース14および図32のカバー34の各側面14b、34cの嵌合方向後端を段差状(矢印X1で示す。)に形成しておくことにより、嵌合時、段差状の部分がストッパとなって正確に位置決めすることができる。
    【0062】
    ここで、ベースとカバーを一体化する他の方法(構造)について、図33〜図37を参照して説明する。
    【0063】
    図33に示すリレー10eは、カバー34の複数の側面34cの先端部に複数の爪(フック)38が設けられ、ベース14の側面14bに複数の孔40が形成されている。
    【0064】
    リレー10eは、ベース14にリレー本体1aを収容した後、爪38を側面14bに摺接させながらベース14にカバー34を被せ、孔40に爪38を係止することにより、ベース14にカバー34が固定され、両者が一体化される。
    【0065】
    図34に示すリレー10fは、リレー10eとは逆に、カバー34の複数の側面34cに複数の孔40が形成され、ベース14の複数の側面14bの先端部に複数の爪(フック)38が設けられている。
    【0066】
    リレー10fは、カバー34にリレー本体1aを収容した状態で、爪38を側面34cに摺接させながらカバー34をベース14に挿入し、孔40に爪38を係止することにより、ベース14にカバー34が固定され、両者が一体化される。
    【0067】
    図35に示すリレー10gは、カバー34の複数の側面34cの先端部に折り曲げ可能な複数の長尺突起(端子)42が設けられている。
    【0068】
    リレー10gは、ベース14にリレー本体1aを収容した後、ベース14にカバー34を被せ、長尺突起42を内側に折り曲げてベース14の底面14aに係止することにより、ベース14にカバー34が固定され、両者が一体化される。
    【0069】
    図36に示すリレー10hは、カバー34の複数の側面34cの外側に複数の帯状突起44が設けられ、ベース14の複数の側面14bの内側に複数の帯状孔46が形成されている。
    【0070】
    リレー10hは、カバー34にリレー本体1aを収容した状態で、カバー34の帯状突起44をベース14の側面14bの内面に摺接させながらカバー34をベース14に挿入し、帯状孔46に帯状突起44を係止することにより、ベース14にカバー34が固定され、両者が一体化される。
    【0071】
    図37に示すリレー10iは、リレー10hとは逆に、カバー34の複数の側面34cの外側に複数の帯状孔46が形成され、ベース14の側面14bの内側に複数の帯状突起44が設けられている。
    【0072】
    リレー10iは、カバー34にリレー本体1aを収容した状態で、カバー34の側面34cをベース14の帯状突起44に摺接させながらカバー34をベース14に挿入し、帯状孔46に帯状突起44を係止することにより、ベース14にカバー34が固定され、両者が一体化される。
    【0073】
    また、以上説明した各実施例は、ベースまたはカバーにリレー本体を収容して一体化する方法については、特に明記していないが嵌合方法(嵌合構造)を用いたものである。 ここで、ベースまたはカバーにリレー本体を収容して一体化する他の方法(構造)について、図38〜図41を参照して説明する。
    【0074】
    図38に示すリレー10jは、リレー本体1aの側面(矢印Yで示す。)に複数の帯状突起44が設けられ、ベース14の複数の側面14bの内側に複数の帯状孔46が形成されている。
    【0075】
    リレー10jは、リレー本体1aの帯状突起44でベース14の側壁を押し開きながらリレー本体1aをベース14に挿入し、帯状突起44を帯状孔46に係止することにより、ベース14に収容したリレー本体1aがベース14と一体化される。
    【0076】
    図39に示すリレー10kは、リレー本体1aが樹脂カバー48で覆われ、樹脂カバー48の複数の側面48aに複数の帯状孔46が形成されている。 また、ベース14の複数の側面14bの内側に複数の帯状突起44が設けられている。
    【0077】
    リレー10kは、リレー本体1aの樹脂カバー48の側壁48aで帯状突起44を介してベース14の側面14bを押し開きながらリレー本体1aをベース14に挿入し、帯状突起44を帯状孔46に係止することにより、ベース14に収容したリレー本体1aがベース14と一体化される。
    【0078】
    さらに、接着剤を用いてベース、カバーおよびリレー本体の三者を一括して固定し、一体化する方法について、図40、図41を参照して説明する。
    【0079】
    図40に示すリレー10lは、カバー34にリレー本体1aを収容した状態でリレー本体1aの底面(矢印X2で示す。)およびその周辺のカバー34の部位(矢印X3で示す。)に例えばエポキシ系の液体接着剤49を塗布した後、カバー34にベース14を被せる。 これにより、リレー本体1aの底面およびその周辺のカバー34の部位がベース14の底面の内側に接着され、三者が固定、一体化される。 この場合、格別な係止構造を設けなくとも良い。
    【0080】
    図41に示すリレー10mは、リレー10lにおける液体接着剤48に代えて固形接着剤50を用いてカバー34、ベース14およびリレー本体1aの三者を接着して固定し、一体化する。
    【0081】
    固形接着剤50は、接着部の形状どおりに成形されている。 この場合、リレー本体1aの底面(図41中、矢印X2で示す。)にある接着不要な突起部53を避けるために開口52を有するとともに、開口52の周囲に各端子(矢印X4で示す。)を挿通するための複数の開口54を有する。 なお、リレー本体に突起部53がない場合は開口52を設けない。
    【0082】
    リレー10mは、カバー34にリレー本体1aを収容した状態でリレー本体1aの底面(矢印X2で示す。)およびその周辺のカバー34の部位(矢印X3で示す。)に固形接着剤50を配置した後、カバー34にベース14を被せる。 そして、リレー10mを加温して固形接着剤50を溶融させることにより、リレー本体1aの底面およびその周辺のカバー34の部位がベース14の底面の内側に接着され、三者が固定、一体化される。 この場合、液体接着剤を用いるときに比べて簡易に接着作業を行うことができる。
    【0083】
    また、以上説明した各実施例において、ベースには各端子を挿通するための挿通孔18が形成されているが、ここで、挿通孔の各種形態について、重複する分を含めて図42〜図47を参照して説明する。
    【0084】
    図42に示すベース14に形成された挿通孔18aは、円形状に形成され、図43に示すベース14に形成された挿通孔18bは、矩形状に形成され、図44に示すベース14に形成された挿通孔18cは、楕円形状に形成されている。 これらの挿通孔18cの形状は、挿通される端子形状に対応するものであり、端子形状に応じて使い分けられる。
    【0085】
    図45に示すベース14に形成された挿通孔18dは、略矩形状に形成され、四隅のがとられてアール状に形成されている。 このアール形状部分の曲率半径ρは、端子(矢印X4で示す。)を挿通した状態における端子と挿通孔18dとの間のギャップ寸法H1、H2以下である。
    【0086】
    また、以上説明した各実施例において、アース端子またはアース用のパットは、ベースまたはカバーに設けられていたが、ここで、リレー本体のアース端子をベースまたはカバーのアース用に利用する例について、図46、図47を参照して説明する。
    【0087】
    図46に示すリレー10nは、リレー本体1aに複数のアース端子16が設けられ、ベース14の底面14aに複数の係止孔56が形成されている。
    【0088】
    係止孔56は、H字状に形成され、アース端子16が係止される部分の幅W1は、アース端子16の厚みT1よりも僅かに小さな寸法に形成されている。
    【0089】
    リレー10nは、リレー本体1aをベース14に挿入し、このとき、アース端子16が係止孔56に圧入される。 これにより、ベース14がアース端子16に確実に接触するため、アース端子16をベース14のアース用に利用することができ、ベース14のためのアース端子、あるいはアース用のパットとしての突起22(図15参照)や導体部20a(図16参照)を格別に設ける必要がない。
    【0090】
    この場合、例えば、図47に示すように、係止孔56aは、アース端子16が係止される部分(矢印X5で示す。)をのこぎりの歯状に形成してもよい。
    【0091】
    また、以上説明した各実施例において、ベースまたはカバーにスタンドオフを設けたものを示したが、ここで、スタンドオフの各種形態について、重複する分を含めて図48〜図51を参照して説明する。
    【0092】
    図48に示すリレー10oは、カバー34の各側面34cの四隅に断面L字形状で所定の高さのスタンドオフ34aが設けられている(図48(A))。 そして、リレー本体1aを収容したベース14の孔部36にスタンドオフ34aを挿通してリレー10oを組立てる(図48(B))。
    【0093】
    リレー10oを基板58に実装するとき、スタンドオフ34aが基板58に当接し、これにより、ベース14と基板58との間に寸法H3の絶縁ギャップが生成するため、ベース14と基板58に形成されたパターン60との干渉を確実に避けることができる(図48(C))。
    【0094】
    図49に示すリレー10pは、ベースの各側面14bの四隅に断面L字形状のスタンドオフ14cが設けられている(図49(A))。
    【0095】
    図50に示すカバー34は、樹脂モールド成形された箱体28の表面を金属膜30で被覆したものであるが、この場合、スタンドオフ34aとなる各側面34cの四隅の突起部分についてはエッチングにより金属膜30が剥離され、箱体28が露出している。
    【0096】
    これにより、リレーを基板に実装するときに、基板とスタンドオフ34aとの間、言い換えれば基板とリレーとの間が確実に絶縁される。
    【0097】
    図51に示すベース14は、図50のカバー34と同様に、樹脂モールド成形された箱体28の表面を金属膜30で被覆したものであり、スタンドオフ14cとなる各側面14bの四隅の突起部分についてはエッチングにより金属膜30が剥離されている。
    【0098】
    つぎに、本発明および従来のリレーのアイソレーション特性を測定した結果を図52に示す。
    【0099】
    測定条件は、各リレーのトランスミッションインピーダンスを50Ωにして行った。
    【0100】
    (a)は図1に示した金属板のカバー等を全く設けていない、裸の状態あるいは樹脂カバーのみで覆われたリレーについてのものであり、(b)は図7に示したリレーの側面および上面を金属ケースで覆った従来のリレーについてのものであり、(c)は図8に示したリレー本体を箱状のベースで覆った本実施の形態の第1の例に係るリレーについてのものであり、(d)は図27に示したリレー本体をベースおよびカバーで完全に覆った本実施の形態の第4の例に係るリレーについてのものである。 図52より本発明の効果は明らかである。
    【0101】
    以上説明した本実施の形態の各例において、リレー本体として従来例のリレー1aを用いて説明したが、本発明の効果を奏する限りこれに限定するものではない。 また、各実施例で説明した各部材は、発明の効果を阻害するものでない限り、他の実施例の対応する部材に適用しうる。
    【0102】
    【発明の効果】
    請求項1に係る高周波リレーによれば、コイルへの通電に応じて接点状態が切り替わる接点部が内部に収容され、該接点部に接続された接点端子が底面から突設されてなるリレー本体と、 金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の該底面と前記リレー本体の四側を覆うベースと、金属板を曲げ加工してなる箱体状を有し、該リレー本体の上面と前記リレー本体の四側を覆い、前記ベースに電気的に接続されるカバーを有し、前記ベースは、曲げ起こして形成されたベース側アース端子を備えてなるため、良好なアイソレーション特性を有する高周波リレーを得ることができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 従来例のリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの概略構成を示す図であり、(B)はリレーを模式的に示した図である。
    【図2】 図1とは別の従来例のリレーを模式的に示した図である。
    【図3】 さらに別の従来例のリレーの概略構成を示す図である。
    【図4】 さらに別の従来例のリレーの概略構成を示す斜視図である。
    【図5】 さらに別の従来例のリレーを説明するためのものであり、(A)は一部透視して示すリレーの側面図であり、(B)はリレーの別方向の側面図であり、(C)はリレーの底面図である。
    【図6】 さらに別の従来例のリレーを説明するためのものであり、(A)は一部透視して示すリレーの側面図であり、(B)はリレーの別方向の側面図であり、(C)はリレーの底面図である。
    【図7】 さらに別の従来例のリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの概略構成図であり、(B)はリレーの組立分解斜視図である。
    【図8】 本実施の形態の第1の例に係るリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの概略構成図であり、(B)はリレーの組立分解斜視図であり、(C)はリレーの斜視図である。
    【図9】 金属板を絞り加工してベースを形成する方法を説明するための図である。
    【図10】 図10のベースにアース端子を取りつけた状態を示す図である。
    【図11】 金属板を曲げ加工してベースを形成する方法を説明するための図である。
    【図12】 アース端子を設けた金属板を曲げ加工してベースを形成する方法を説明するための図である。
    【図13】 図12とは別のアース端子の形態を説明するための図である。
    【図14】 さらに別のアース端子の形態を説明するための図である。
    【図15】 ベースにパットとしての突起を設けた形態を説明するための図である。
    【図16】 ベースにパットとしての導体部を設けた形態を説明するための図である。
    【図17】 さらに別のアース端子の形態を説明するための図である。
    【図18】 さらに別のアース端子の形態を説明するための図である。
    【図19】 樹脂成形してベースを形成する方法を説明するための図である。
    【図20】 本実施の形態の第2の例に係るリレーのアース端子付きのベースを示す斜視図である。
    【図21】 図20とは別の形態のアース端子付きのベースを示す斜視図である。
    【図22】 さらに別の形態のアース端子付きのベースを示す斜視図である。
    【図23】 さらに別の形態のアース端子付きのベースを示す斜視図である。
    【図24】 ベースにパットとしての突起を設けた形態を説明するためのものであり、(A)はベースの斜視図であり、(B)はリレー本体にベースを取りつけた状態を示す図である。
    【図25】 ベースにパットとしての導体部を設けた形態を説明するための図である。
    【図26】 本実施の形態の第3の例に係るリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの組立分解斜視図であり、(B)は蓋体を閉じる前の状態を示す図であり、(C)は蓋体を閉じた状態を示す図である。
    【図27】 本実施の形態の第4の例に係るリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの組立分解斜視図であり、(B)はリレーの組立て図である。
    【図28】 金属板を絞り加工してカバーを形成する方法を説明するための図である。
    【図29】 金属板を曲げ加工してカバーを形成する方法を説明するための図である。
    【図30】 本実施の形態の第5の例に係るリレーを説明するためのものであり、(A)はリレーの組立分解斜視図であり、(B)は天地逆にして示すリレーの組立て図である。
    【図31】 ベースおよびカバーの嵌合構造の一例を示す図である。
    【図32】 ベースおよびカバーの嵌合構造の他の一例を示す図である。
    【図33】 係止部材を用いたベースおよびカバーの係止構造の一例を示す図である。
    【図34】 ベースおよびカバーの係止構造の他の一例を示す図である。
    【図35】 ベースおよびカバーの係止構造の他の一例を示す図である。
    【図36】 ベースおよびカバーの係止構造のさらに他の一例を示す図である。
    【図37】 ベースおよびカバーの係止構造のさらに他の一例を示す図である。
    【図38】 係止部材を用いたベースおよびリレー本体の係止構造の一例を示す図である。
    【図39】 ベースおよびリレー本体の係止構造の他の一例を示す図である。
    【図40】 液体接着剤を用いてベース、カバーおよびリレー本体を一体化する方法を説明するための図である。
    【図41】 固形接着剤を用いてベース、カバーおよびリレー本体を一体化する方法を説明するためのものであり、(A)、(B)はそれぞれ別方向から見たリレーの組立分解斜視図であり、(C)は固形接着剤を示す図である。
    【図42】 端子を挿通するためにベースに形成した挿通孔の一例を示す図である。
    【図43】 ベースに形成した挿通孔の他の一例を示す図である。
    【図44】 ベースに形成した挿通孔のさらに他の一例を示す図である。
    【図45】 ベースに形成した挿通孔のさらに他の一例を示す図である。
    【図46】 リレー本体に設けたアース端子をベースの係止孔に係止する構成の一例を説明するためのものであり、(A)はリレーの概略構成図であり、(B)は係止孔を示す図であり、(C)は係止孔に端子を係止した状態を示す図である。
    【図47】 係止孔の他の一例を示す図である。
    【図48】 リレーにスタンドオフを設けた例を説明するためのものであり、(A)はスタンドオフを設けたカバーの斜視図であり、(B)はベースにカバーを嵌合した状態を示す図であり、(C)はリレーを基板に実装した状態を示す図である。
    【図49】 リレーにスタンドオフを設けた例を説明するためのものであり、(A)はスタンドオフを設けたベースの斜視図であり、(B)はリレーの組立て図である。
    【図50】 リレーにスタンドオフを設けた例を説明するためのものであり、(A)はスタンドオフを設けたカバーの斜視図であり、(B)はカバーの断面図である。
    【図51】 リレーにスタンドオフを設けた例を説明するためのものであり、(A)はスタンドオフを設けたベースの斜視図であり、(B)はベースの断面図である。
    【図52】 アイソレーション特性を示すグラフ図である。
    【符号の説明】
    1a リレー本体4f、5b、6b 接点端子10a〜 リレー12、48 樹脂カバー14、26 ベース14a 底面14b 側面14c、34a スタンドオフ16 アース端子18、18a〜18d 挿通孔20 金属板20a 導体部22 突起24 絶縁コーティング28 箱体30 金属膜32 蓋体34 カバー34b 折り曲げ用突起34c 側面38 爪42 長尺突起44 帯状突起49 液体接着剤50 固形接着剤56、56a 係止孔58 基板

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