Ground leakage breaker

申请号 JP2009237093 申请日 2009-10-14 公开(公告)号 JP2011086434A 公开(公告)日 2011-04-28
申请人 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd; 富士電機機器制御株式会社; 发明人 ASANO HISANOBU; OKAMOTO TAIDO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a ground leakage breaker that sets a detection sensitivity from low sensitivity to high sensitivity by a mechanical setting with a simple configuration and is forcibly set to operate speedily.
SOLUTION: When an extension slide switch 171b for switching sensitivity in a constraint setting section 170 is operated to move for setting a setting section 120 for switching the sensitivity to the high sensitivity (30 mA) in the ground leakage breaker, a protruding section 171a pushes out an extension slide switch 172b for time-delay interchange for movement, and a setting section 150 for time-delay interchange is forcibly set to high-speed operation (time delay: 0 ms).
COPYRIGHT: (C)2011,JPO&INPIT
权利要求
  • 貫通する主回路導体の負荷電流中に含まれる不平衡電流に比例した2次出力電流信号を出力する零相変流器と、
    高感度から低感度まで複数段階に感度切換がなされ、感度切換により設定された抵抗値に2次出力電流信号を流して検出動作電圧信号を出力させる感度切換用設定部と、
    感度切換用設定部から出力された検出動作電圧信号よりノイズ成分を除去した検出動作電圧信号を出力するフィルタ回路と、
    検出動作電圧信号の電圧値が予め定められている閾値を越えた場合には、駆動電圧信号を出力する漏電検出部と、
    高速動作から時延動作まで複数段階に時延切換がなされ、高速動作時では駆動電圧信号を入力してから即時に、または、時延動作時では駆動電圧信号を入力してから予め設定された時延時間経過後に、駆動電圧信号を出力する時延切換用設定部と、
    駆動電圧信号を入力した場合に、主回路接点の開閉機構部を駆動して主回路を開路する引外し装置と、
    感度切換用設定部の感度切換と時延切換用設定部の時延切換とを機械的に連動させ、感度切換用設定部の感度切換に応じて時延切換用設定部の時延切換の時延切換範囲を拘束することで感度に対する設定可能な動作速度を決定するようになされ、感度切換用設定部が高感度に設定されるときに時延切換用設定部を高速動作のみに拘束して設定する拘束設定部と、
    を備えることを特徴とする漏電遮断器。
  • 請求項1に記載の漏電遮断器において、
    前記拘束設定部は、
    感度切換用設定部の感度切換用スライドスイッチと連結し、この感度切換用スライドスイッチを移動させる感度切換用延長スライドスイッチを有する感度切換用延長設定部と、
    時延切換用設定部の時延切換用スライドスイッチと連結し、この時延切換用スライドスイッチを移動させる時延切換用延長スライドスイッチを有する時延切換用延長設定部と、
    感度切換用延長スライドスイッチに機械的に連結されて一部が時延切換用延長スライドスイッチの動線上に位置し、感度切換用延長スライドスイッチの移動に応じて時延切換用延長スライドスイッチを押すことによる移動または時延切換用延長スライドスイッチの移動の拘束を行う突設部と、
    を備えることを特徴とする漏電遮断器。
  • 請求項2に記載の漏電遮断器において、
    前記感度切換用延長スライドスイッチに代えて、前記突設部を除去した感度切換用延長スライドスイッチを採用することにより感度切換用延長設定部と時延切換用延長設定部とをそれぞれ独立して設定できるようにしたことを特徴とする漏電遮断器。
  • 说明书全文

    本発明は、低電圧配電系統において過電流保護および地絡電流保護を行う漏電遮断器に関する。

    漏電遮断器は漏電発生時に交流電路を遮断する機能を有しており、交流電路の事故発生を防止する。 この漏電遮断器は、その遮断動作を行う漏電電流の値である感度電流の切り換えや、または、時延動作時間の設定値である時延時間の切り換えを可能とする。

    このような種類の漏電遮断器の従来技術としては、日本国内型の漏電遮断器と、外国型(欧米型)の漏電遮断器と、で大別される。 まず日本国内型の漏電遮断器について図を参照しつつ説明する。 図7は従来技術の国内型の漏電遮断器10の構成図である。 漏電遮断器10は、零相変流器11と、感度切換用設定部12と、フィルタ回路13と、漏電検出部14と、時延切換用設定部15と、引外し装置16と、を備える。

    このような回路構成の漏電遮断器10は、以下のように動作する。
    零相変流器11では、鉄心11aに図示しない主回路導体が貫通され、主回路導体を流れる負荷電流中に地絡等により発生した地絡電流や漏電により発生した漏電電流(以下、これら電流を不平衡電流という)が含まれていると、その出巻線11bから不平衡電流に比例した2次出力電流信号を出力する。 この2次出力電流信号は、感度切換用設定部12へ入力される。

    感度切換用設定部12では、出力巻線11bの両端に接続されている抵抗を、図示しない設定スイッチにより切換えることで抵抗値を変更して検出可能な2次出力電流信号を高感度から低感度まで段階的に切換設定できるようになされている。 感度切換範囲は、100mA/300mA/500mAと設定可能であり、通常感度(100mA)から低感度(500mA)までの切換設定が可能である。 なお、後述する高感度(30mA)は設定できない。 感度切換用設定部12は、感度切換により設定された抵抗値に2次出力電流信号を流して検出動作電圧信号を出力する。

    フィルタ回路13は、感度切換用設定部12を経て出力された検出動作電圧信号から誤動作の原因となるノイズ成分を除去した検出動作電圧信号を出力する。 検出動作電圧信号は漏電検出部14へ出力される。
    漏電検出部14は、検出動作電圧信号の電圧値が予め定められている閾値を越えた場合には、駆動電圧信号を出力する。 駆動電圧信号は、時延切換用設定部15へ出力される。

    時延切換用設定部15は、図示しないが時延時間の切換設定が可能となる時延切換スイッチと、この時延切換スイッチにより切換設定された時延時間に応じて切換がなされる複数の充電抵抗と、これら充電抵抗により決定される充電電流で充電される充電回路とを内蔵しており、予め時延切換スイッチにより時延時間が切換設定されるとその時延時間に対応する充電抵抗が選択されて充電回路に接続されるものとする。 このような時延切換用設定部15に駆動電圧信号が入力されると充電回路への充電が開始し、時延時間と一致する充電期間は充電回路からの出力が所定電圧とならず、時延時間経過後に充電終了して所定電圧に到達した駆動電圧信号を引外し装置16へ出力する。

    引外し装置16は、設定された時延時間経過後に駆動電圧信号を入力した場合に、図示しない主回路接点の開閉機構部を駆動して主回路を開路する。
    このような日本国内型の漏電遮断器100は、感度切換用設定部12と時延切換用設定部15とを備え、感度切換と時延切換とをそれぞれ独立して設定できるようになされている。 なお、国内型で準拠されているJIS規格(JIS C 8371)では、高感度(30mA感度)時には、人体保護を目的として非時延形(高速動作形)でなくてはならないと規定されており、換言すれば、時延設定可能な漏電遮断器100は、人体保護を目的として高感度(30mA感度)に切換設定できないようになされていた。

    続いて外国型(欧米型)の漏電遮断器について説明する。 外国型(欧米型)の漏電遮断器は、配線用遮断器に別構造の独立した漏電保護ユニットを組み合わせて使用している。 このような外国型(欧米型)の漏電遮断器について図を参照しつつ説明する。 図8は従来技術の外国型の漏電遮断器20の構成図である。 漏電遮断器20は、零相変流器21と、感度切換用設定部22と、フィルタ回路23と、漏電検出部24と、時延切換用設定部25と、引外し装置26を備える。

    このような回路構成の漏電遮断器20は、以下のように動作する。
    零相変流器21では、鉄心21aに図示しない主回路導体が貫通され、主回路導体を流れる負荷電流中に不平衡電流が含まれていると、その出力巻線21bから不平衡電流に比例した2次出力電流信号を出力する。 この2次出力電流信号は、感度切換用設定部22へ入力される。

    感度切換用設定部22では、出力巻線21bの両端に接続されている抵抗を、図示しない設定スイッチにより切換えて、抵抗値を変更して高感度から低感度まで段階的に設定できるようになされている。 感度切換用設定部22は、切換設定された抵抗値の抵抗に2次出力電流信号を流して検出動作電圧信号を出力する。 なお、この感度切換用設定部22では感度切換を行う第1,第2の回路を備え、第1の回路では高感度から低感度まで感度切換を行うための回路であり、第2の回路では高感度に設定されたときは高速動作とし、それ以外を時延動作とするための回路である。

    例えば、図8で示すように感度切換範囲は、30mA/100mA/300mA/500mAとあり、先の図7で示した国内型の漏電遮断器10と比較しても、より高感度(30mA)に切換設定することが可能である。 そして、第1の回路で高感度に切換設定(30mA)した際は、さらに第2の回路により強制的に高速動作するように設定され、高感度30mA強制高速信号(図8中の矢印α)を、フィルタ回路23、漏電検出部24をとばして、時延切換用設定部25に対して直接出力する。 なお、この場合の時延切換用設定部25の動作は後述する。

    まとめると、高感度(30mA)の場合は時延切換用設定部25へ高感度30mA強制高速信号(図8中の矢印α)が出力され、それ以外の感度(100mA/300mA/500mA)の場合はフィルタ回路23へ検出動作電圧信号が出力される。

    フィルタ回路23は、感度切換用設定部22を経て出力された検出動作電圧信号から誤動作の原因となるノイズ成分を除去した検出動作電圧信号を出力する。 検出動作電圧信号は漏電検出部24へ出力される。
    漏電検出部24は、検出動作電圧信号の電圧値が予め定められている閾値を越えた場合には、駆動電圧信号を出力する。 駆動電圧信号は、時延切換用設定部25へ出力される。

    時延切換用設定部25は、図示しないが時延時間の切換設定が可能となる時延切換スイッチと、この時延切換スイッチにより切換設定された時延時間に応じて切換えられる複数の充電抵抗と、これら充電抵抗により決定される充電電流で充電される充電回路とを内蔵しており、予め時延切換スイッチにより時延時間が切換設定されるとその時延時間に対応する充電抵抗が選択されて充電回路に接続されるものとする。 このような時延切換用設定部25に駆動電圧信号が入力されると充電回路への充電が開始し、時延時間と一致する充電期間は充電回路からの出力が所定電圧とならず、時延時間経過後に充電終了して所定電圧に到達した駆動電圧信号を引外し装置26へ出力する。 なお、先に説明した高感度30mA強制高速信号を入力した場合には、時延切換用設定部25は、即座に引外し装置26へ駆動電圧信号として出力する。

    引外し装置26は、駆動電圧信号を入力した場合に、図示しない主回路接点の開閉機構部を駆動して主回路を開路する。
    このように外国型(欧米型)は単一構造の国内型とは異なり、低感度や通常感度への切換設定に加えて高感度への切換設定が可能であり、高感度への切換設定を行う際、時延切換においても強制的に高速動作するというものであり、規格(IEC947−2)に準拠している。

    また、これらのような漏電遮断器の例として、例えば、特許文献1(発明の名称:漏電遮断器)が知られている。 この特許文献1によれば、高感度への切換設定時にスイッチから信号が出力されて、時延切換においても強制的に高速動作に切換設定される漏電遮断器が開示されている。

    また、漏電遮断器の他の例として、特許文献2に開示された発明(発明の名称:漏電遮断器)が知られている。 この特許文献2によれば、高感度への切換設定時にデコード回路から信号が出力されて、時延設定においても強制的に高速動作に切換設定される漏電遮断器が開示されている。

    また、漏電遮断器の他の例として、特許文献3に開示された発明(発明の名称:漏電遮断器)が知られている。 この特許文献3によれば、ダイヤル式のスイッチの設定により、感度電流切換えと時限切換えとを共に行う漏電遮断器が開示されている。

    特開2005−327666号公報(段落番号[0031],[0032],図1,図2)

    特開2005−268097号公報(段落番号[0020],図1,図2)

    特開平7−141979号公報(段落番号[0011],[0012],図2,図3,図4)

    上記の図7の国内型の漏電遮断器10は、感度切換用設定部12や時延切換用設定部15を一体に含む構造であるが、外国型のように高感度に切換設定すると同時に高速動作に切換設定するものではなかった。

    そこで、図8の外国型の漏電遮断器20のように、高速動作と時延動作とを選択できるとともに高感度から低感度まで設定できるようにし、高感度に設定する際には時延設定についても強制的に高速動作に切換設定するような漏電遮断器にしたいという要請があるが、図8で示す従来技術の漏電遮断器20は、感度切換用設定部22と時延切換用設定部25とを結ぶパターン配線において、高感度30mA強制高速信号、つまり、振幅の小さい信号が通過することに起因してノイズに影響されやすいためノイズ対策が必要であり、配線パターンが複雑になるという問題があった。

    また、外国型(欧米型)と同様の機能を持たせるには、2回路の感度切換用設定部と1回路の時延切換用設定部を設けることで対応可能となるが、2回路の感度切換用設定部が非常に大きいため漏電遮断器が大型化する問題があった。 国内型のように小型構成を確保したいという要請があった。

    特許文献1の漏電遮断器は、押し釦式高速スイッチのオン・オフ判定で高速動作の設定を行うというものであって電気信号を用いており、完全にノイズの影響を除去できないものであった。

    特許文献2の漏電遮断器は、論理デコード回路を用いて設定を行うというものであって電気信号を用いており、完全にノイズの影響を除去できないものであった。

    特許文献3の漏電遮断器は、高速動作と時延動作とを機械式設定により選択できるが高感度に設定しても強制的に時延設定を高速動作に設定するというものではなく、安全性の観点から問題があった。

    まとめると、ノイズに影響を受けない機械的な構成を用いて、高感度から低感度までの感度切換、および、高速動作から時延動作までの時延切換が可能であって、特に高感度に切換設定すると同時に、時延切換において強制的に高速動作に設定する漏電遮断器に関して、相互に独立した1回路の感度切換用設定部と1回路の時延切換用設定部とし、かつ感度切換で高感度に切換設定すると同時に時延切換で強制的に高速動作へ時延設定することができるようにしたいという要請があった。

    そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成の機械的設定により検出感度を低感度から高感度に設定すると同時に、強制的に高速動作に設定するようになされた漏電遮断器を提供することにある。

    上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明の漏電遮断器は、
    貫通する主回路導体の負荷電流中に含まれる不平衡電流に比例した2次出力電流信号を出力する零相変流器と、
    高感度から低感度まで複数段階に感度切換がなされ、感度切換により設定された抵抗値に2次出力電流信号を流して検出動作電圧信号を出力させる感度切換用設定部と、
    感度切換用設定部から出力された検出動作電圧信号よりノイズ成分を除去した検出動作電圧信号を出力するフィルタ回路と、
    検出動作電圧信号の電圧値が予め定められている閾値を越えた場合には、駆動電圧信号を出力する漏電検出部と、
    高速動作から時延動作まで複数段階に時延切換がなされ、高速動作時では駆動電圧信号を入力してから即時に、または、時延動作時では駆動電圧信号を入力してから予め設定された時延時間経過後に、駆動電圧信号を出力する時延切換用設定部と、
    駆動電圧信号を入力した場合に、主回路接点の開閉機構部を駆動して主回路を開路する引外し装置と、
    感度切換用設定部の感度切換と時延切換用設定部の時延切換とを機械的に連動させ、感度切換用設定部の感度切換に応じて時延切換用設定部の時延切換の時延切換範囲を拘束することで感度に対する設定可能な動作速度を決定するようになされ、感度切換用設定部が高感度に設定されるときに時延切換用設定部を高速動作のみに拘束して設定する拘束設定部と、
    を備えることを特徴とする。

    また、請求項2に記載した発明の漏電遮断器は、
    請求項1に記載の漏電遮断器において、
    前記拘束設定部は、
    感度切換用設定部の感度切換用スライドスイッチと連結し、この感度切換用スライドスイッチを移動させる感度切換用延長スライドスイッチを有する感度切換用延長設定部と、
    時延切換用設定部の時延切換用スライドスイッチと連結し、この時延切換用スライドスイッチを移動させる時延切換用延長スライドスイッチを有する時延切換用延長設定部と、
    感度切換用延長スライドスイッチに機械的に連結されて一部が時延切換用延長スライドスイッチの動線上に位置し、感度切換用延長スライドスイッチの移動に応じて時延切換用延長スライドスイッチを押すことによる移動または時延切換用延長スライドスイッチの移動の拘束を行う突設部と、
    を備えることを特徴とする。

    また、請求項3に記載した発明の漏電遮断器は、
    請求項2に記載の漏電遮断器において、
    前記感度切換用延長スライドスイッチに代えて、前記突設部を除去した感度切換用延長スライドスイッチを採用することにより感度切換用延長設定部と時延切換用延長設定部とをそれぞれ独立して設定できるようにしたことを特徴とする。

    本発明によれば、簡易な構成の機械的設定により検出感度を低感度から高感度に設定すると同時に、強制的に高速動作に設定するようになされた漏電遮断器を提供することができる。

    本発明を実施するための形態の漏電遮断器の構成図である。

    本発明を実施するための形態の漏電遮断器の拘束設定部の説明図である。

    感度切換用延長設定部および時延切換用延長設定部の説明図である。

    感度切換用延長設定部および時延切換用延長設定部の説明図である。

    拘束設定部による設定拘束の説明図であり、図5(a)は感度切換用延長スライドスイッチおよび時延切換用延長スライドスイッチの位置の説明図、図5(b)は感度切換用スイッチおよび時延切換用スイッチの位置の説明図である。

    拘束設定部による設定拘束の説明図であり、図6(a)は感度切換用延長スライドスイッチおよび時延切換用延長スライドスイッチの位置の説明図、図6(b)は感度切換用スイッチおよび時延切換用スイッチの位置の説明図である。

    従来技術の国内型の漏電遮断器の構成図である。

    従来技術の外国型の漏電遮断器の構成図である。

    続いて、本発明の実施形態について図1〜図6を参照しつつ以下に説明する。 漏電遮断器100は、図1で示すように、零相変流器110と、感度切換用設定部120と、フィルタ回路130と、漏電検出部140と、時延切換用設定部150と、引外し装置160と、拘束設定部170と、を備える。 本形態の漏電遮断器100は、従来技術と重複する点もあるが、説明の都合上再度説明する。

    このような回路構成の漏電遮断器100は、以下のように動作する。
    零相変流器110では、鉄心110aに図示しない主回路導体が貫通され、主回路導体を流れる負荷電流中に不平衡電流が含まれていると、その出力巻線110bから不平衡電流に比例した2次出力電流信号を出力する。 この2次出力電流信号は、感度切換用設定部120へ入力される。

    感度切換用設定部120は、感度の切換設定を行う感度切換用スライドスイッチ121(図3参照)を備える。 そして、感度切換用設定部120は、拘束設定部170と連動する感度切換用スライドスイッチ121により、出力巻線110bの両端に接続される抵抗を切換えることで抵抗値を変更して高感度から低感度まで段階的に切換設定できるようになされている。 感度切換用設定部120は、切換設定された抵抗に2次出力電流信号を流して検出動作電圧信号を出力する。 この感度切換用設定部120は高感度から低感度まで感度切換を行えるようになされており、感度切換範囲が30mA/100mA/300mA/500mAというように、段階的な感度の切換設定が可能である。

    フィルタ回路130は、感度切換用設定部120を経て出力された検出動作電圧信号から誤動作の原因となるノイズ成分を除去した検出動作電圧信号を出力する。 検出動作電圧信号は漏電検出部140へ出力される。

    漏電検出部140は、検出動作電圧信号の電圧値が予め定められている閾値を越えた場合には、駆動電圧信号を出力する。 この駆動電圧信号は、時延切換用設定部150へ出力される。

    時延切換用設定部150は、時延時間の切換設定が可能となる時延切換用スライドスイッチ151(図3参照)と、この時延切換用スライドスイッチ151により設定された時延時間に応じて切換えられる複数の充電抵抗と、この選択された充電抵抗により決定される充電電流で充電される充電回路(具体例としてはコンデンサである。)とを内蔵する。 時延切換用設定部150は、予め時延切換用スライドスイッチ151により時延時間が切換設定されるとその時延時間に対応する充電抵抗が選択されて充電回路に接続されるものとする。 時延動作時においてこのような時延切換用設定部150に駆動電圧信号が入力されると充電回路への充電が開始し、時延時間と一致する充電期間では充電回路からの出力が所定電圧とならず、時延時間経過後に充電終了して所定電圧に到達した駆動電圧信号を引外し装置160へ出力する。 加えて時延切換用設定部150は、漏電検出部140と引外し装置160とを直接接続する高速導通部も備えており、後述するが高速動作時に選択される。

    引外し装置160は、時延動作または高速動作の何れかの駆動電圧信号を入力した場合に、図示しない主回路接点の開閉機構部を駆動して主回路を開路する。

    拘束設定部170は、感度切換用設定部120の感度切換と時延切換用設定部150の時延切換とを機械的に連動させ、感度切換用設定部120の感度切換に応じて時延切換用設定部150の時延切換時における時延切換範囲を拘束することで感度に対する設定可能な動作速度を決定する。 そして、感度切換用設定部120が高感度に設定されるときに拘束設定部170は、時延切換用設定部150を高速動作のみに拘束して設定する。 図1中の点線による矢印A,Bは拘束設定部170が、感度切換用設定部120と時延切換用設定部150とを機械的に拘束することを示している。

    このような漏電遮断器100では、感度切換用設定部120で30mA/100mA/300mA/500mAと段階的に感度設定が可能であり、また、時延切換用設定部150で0ms/200ms/500ms/1000msと段階的に時延設定が可能である。 そして、漏電遮断器100の特徴として、感度切換用設定部120と時延切換用設定部150とを機械的に連動して操作する拘束設定部170を新たに設け、特に感度切換用設定部120で高感度(30mA)に設定されると、機械的に時延切換用設定部150で高速動作(0ms)に設定されるようにした。

    続いて、このような感度切換用設定部120、時延切換用設定部150および拘束設定部170の機械的構造の詳細について説明する。 図2〜図4で示すように、感度切換用設定部120および時延切換用設定部150は、拘束設定部170の機械的連動構造により設定が拘束される。 感度切換用設定部120は、感度切換用スライドスイッチ121を備える。 時延切換用設定部150は、時延切換用スライドスイッチ151を備える。 こられ感度切換用設定部120および時延切換用設定部150は、プリント基板180上に固定され、パターン配線上に電気的に接続されている。 拘束設定部170は、さらに感度切換用延長設定部171、時延切換用延長設定部172を備える。

    図3で示すように、感度切換用設定部120の上側には、感度切換用延長設定部171が取り付けられる。 取り付け状態は図4で示すようになる。 感度切換用延長設定部171は、突設部171a、感度切換用延長スライドスイッチ171b、感度切換用中間アダプタ171cを備える。 具体的には、感度切換用スライドスイッチ121に感度切換用中間アダプタ171c内の連動機構を介して感度切換用延長スライドスイッチ171bが取り付けられる。 そして、感度切換用延長スライドスイッチ171bを図3の矢印a方向(または矢印b方向)に移動させると感度切換用中間アダプタ171cの連動機構を介して感度切換用設定部120の感度切換用スライドスイッチ121も同じ矢印a方向(または矢印b方向)に移動する。

    また、図3で示すように、時延切換用設定部150の上側には、時延切換用延長設定部172が取り付けられる。 取り付け状態は図4で示すようになる。 時延切換用延長設定部172は、当接部172a、時延切換用延長スライドスイッチ172b、時延切換用中間アダプタ172cを備える。 具体的には、時延切換用スライドスイッチ151に時延切換用中間アダプタ172c内の連動機構を介して時延切換用延長スライドスイッチ172bが取り付けられる。 そして、時延切換用延長スライドスイッチ172bを図3の矢印a方向(または矢印b方向)に移動させると時延切換用中間アダプタ172cの連動機構を介して時延切換用設定部150の時延切換用スライドスイッチ151も図3の矢印a方向(または矢印b方向)に移動する。

    そして、感度切換用延長スライドスイッチ171bには、突設部171aが突出して設けられている。 突設部171aは、感度切換用延長スライドスイッチ171bに機械的に連結されており、一部が時延切換用延長スライドスイッチ172bの動線上に位置し、感度切換用延長スライドスイッチ171bの矢印a方向の移動とともに移動して時延切換用延長スライドスイッチ172bの当接部172aに当接する。 そしてさらに矢印a方向に移動させると感度切換用延長スライドスイッチ171bの移動とともに時延切換用延長スライドスイッチ172bも移動する。

    このような拘束設定部170により感度切換用設定部120および時延切換用設定部150が設定される。 具体的には、図5(a)で示すように、感度切換用延長スライドスイッチ171bが最も低感度側(図5(a),(b)の下側で500mA)にある場合には、突設部171aも下側にあるため、時延切換用延長スライドスイッチ172bは拘束されないで、矢印c方向に移動が可能となり、所望の時延速度(0ms/200ms/500ms/1000ms)が選択できる。

    そして、高速動作時(0ms)にあっては、時延切換用設定部150で高速導通部が選択されて漏電検出部140と引外し装置160とを直接接続して駆動電圧信号を引外し装置160へ出力する。 このようにして高速動作による遮断がなされる。
    また、時延動作時(200ms/500ms/1000ms)にあっては、時延切換用設定部150で充電抵抗と充電回路とを通過するような経路が選択されて、漏電検出部140から出力される駆動電圧信号が充電抵抗に印可されて充電電流を出力し、この充電電流が充電回路に入力されると充電回路への充電を開始し、時延時間経過後に充電終了して所定電圧に到達した駆動電圧信号を引外し装置160へ出力する。 このようにして時延動作による遮断がなされる。

    しかしながら、図6(a)で示すように、感度切換用延長スライドスイッチ171bが矢印d方向に移動されて最も高感度側(図6(a),(b)の上側であって30mA)に設定される場合には、突設部171aも矢印d方向に移動し、時延切換用延長スライドスイッチ172bの当接部172aと接触して時延切換用延長スライドスイッチ172bも移動し、時延切換用延長スライドスイッチ172bが最高の時延速度(0ms)に拘束されて強制的に最高速度に設定される。

    この場合、時延切換用設定部150の内部で高速導通部が選択されて、漏電検出部140から出力される駆動電圧信号がそのまま引外し装置160へ入力されるようになされる。 これにより、高速動作を実現する。

    なお、このような設定例であるが、具体的には以下の表1に示すようになる。 この表では感度切換用スライドスイッチ121と時延切換用スライドスイッチ151との設定位置の対応表(感度切換用延長スライドスイッチ171bと時延切換用延長スライドスイッチ172bとの設定位置の対応表でもある)を示す。

    例えば、感度切換用スライドスイッチ121で低感度500mAと設定した場合、時延切換用スライドスイッチ151で時延時間0ms、200ms、500ms、1000msという全種の設定ができる。 そして、感度切換用スライドスイッチ121で通常感度100mAと設定した場合は、時延切換用スライドスイッチ151で時延時間0msと200msという二種の設定となる。 つまり、感度切換用スライドスイッチ121の移動分だけ、時延切換用スライドスイッチ151を移動させることができる。 そして、感度切換用スライドスイッチ121で高感度30mAと設定したときは、時延切換用スライドスイッチ151では時延時間0msという高速動作のみ可能である。

    以上本発明の漏電遮断器100について説明した。 このような構成を採用することで、感度切換用設定部120は、一回路によるスイッチとなり、従来技術のような二回路によるスイッチの感度切換用設定部と比較しても、小型化および低コスト化を実現する。 また機械のみによる設定としているため感度切換用設定部120と時延切換用設定部150とを結ぶパターンがなくなり、配線パターンが縮小・簡素化される。
    さらに、全ての回路がフィルタ回路130,漏電検出部140を通過するため、この点でも配線パターンを省略できる。

    このような本発明によれば、検出感度を低感度から高感度に設定すると、機械動作により強制的に高速動作に設定する漏電遮断器を提供できる。

    本発明は、特に低電圧配電系統における過電流保護機能および地絡電流保護機能を実現する漏電遮断器として適用することができる。

    100:漏電遮断器110:零相変流器110a:鉄心110b:出力巻線120:感度切換用設定部121:感度切換用スライドスイッチ130:フィルタ回路140:漏電検出部150:時延切換用設定部151:時延切換用スライドスイッチ160:引外し装置170:拘束設定部171:感度切換用延長設定部171a:突設部171b:感度切換用延長スライドスイッチ171c:感度切換用中間アダプタ172:時延切換用延長設定部172a:当接部172b:時延切換用延長スライドスイッチ172c:時延切換用中間アダプタ180:プリント基板 A,B:機械的拘束

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