ラッチングリレー |
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申请号 | JP2012546806 | 申请日 | 2011-11-24 | 公开(公告)号 | JPWO2012073780A1 | 公开(公告)日 | 2014-05-19 |
申请人 | 富士電機機器制御株式会社; | 发明人 | 賢 藤田; 賢 藤田; 翔太 菊地; 翔太 菊地; 謹斎 町田; 謹斎 町田; | ||||
摘要 | 【課題】小形の電磁石の使用を可能にしてラッチングリレーの小形化を図ることを課題とする。【解決手段】中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略U字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両側の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本の棒状鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行う。【選択図】図1 | ||||||
权利要求 | 中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略U字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両側の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本の棒状鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするラッチングリレー。 中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略I字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の略U字形鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両側の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本のU字形鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本のU字形鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするラッチングリレー。 中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略C字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両端の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本の棒状鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするラッチングリレー。 前記固定鉄心と可動鉄片の互いに対向する面の少なくとも一方に部分的に傾斜面を設けたことを特徴とする請求項1に記載のラッチングリレー。 前記固定鉄心と可動鉄片の互いに対向する面の少なくとも一方に部分的に傾斜面を設けたことを特徴とする請求項2に記載のラッチングリレー。 前記固定鉄心と可動鉄片の互いに対向する面の少なくとも一方に部分的に傾斜面を設けたことを特徴とする請求項3に記載のラッチングリレー。 |
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说明书全文 | この発明は、電気接点の切り替えを電磁石への通電により制御し、通電停止後は、永久磁石の磁力によって切換え状態を保持するようにしたラッチングリレーに関する。 この種のラッチングリレーは、特許文献1に示されるように、電磁石の励磁コイルへ直流の正、逆の電流を交互に流して、固定鉄心の両端の磁極面のそれぞれに対して可動鉄片の両端がそれぞれ交互に接極することにより可動鉄片を反転動作させ、この可動鉄片の反転動作により電気接点を切換えるようにしている。 そして、励磁コイルへの通電を停止して、電磁石を無励磁にしたとき、永久磁石の磁力により可動鉄片の固定鉄心の磁極面への吸引状態を維持することにより、電気接点の切換え状態を保持するようにしている。 このような従来のラッチングリレー100は、図19に示すように、電磁石部110と、可動鉄片部120と、可動接点部130と、固定接点部140などで構成されている。 各部は、それぞれあらかじめ組み立てられ、ブロック化されており、絶縁性樹脂で形成されたベース部材102上に配置されている。 また、可動鉄片部120と可動接点部130は、スライド部材150を介して連係されている。 これらの部材をベース部材102に配設した後に、カバー部材が被せられる。 電磁石部110は、図20に簡略化して示すように、略U字形の固定鉄心111と、この固定鉄心111と一体的にインサート成形されたコイルボビン112と、コイルボビン112に巻装された励磁コイル113などで構成されている。 励磁コイル113の両端はコイル端子114に接続される。 また、この電磁石部110の固定鉄心111の両脚で形成された磁極片111a、111bの間には、これを橋絡連結する補助継鉄122が設けられている。 また、可動鉄片部120は、図20に簡略化して示すように略直方体の永久磁石121と、永久磁石121が固着される補助継鉄122と、回転支持機構123(図19参照)を介して永久磁石121に対して回動可能に支持された可動鉄片124などで構成されている。 可動鉄片124は、たとえば軟磁性鉄板などをプレス加工して形成された略長方形の板状体であり、永久磁石121に対向する面の略中央部において永久磁石121側に突出するように形成された支点用凸部124aを有する(図20参照)。 永久磁石121は、たとえば補助継鉄122側をN極、可動鉄片124側をS極となるような配置とする。 可動鉄片部120を組み立てた際には、永久磁石121は、補助継鉄122と可動鉄片124との間に挟まれるように配設される。 永久磁石121のN極から出る磁束は、図20(A)に点線矢印で示すように補助継鉄122‐励磁コイル113の励磁によって可動鉄片124の一端を吸引した固定鉄心111の磁極片111a‐可動鉄片124‐支点用突起124aを経由して、永久磁石121のS極へと戻る。 このような永久磁石121の磁束による磁気作用により、励磁コイル113への通電を止めて電磁石110を無励磁状態にした後でも、可動鉄片124の固定鉄心111による磁気吸着の状態は維持される。 可動接点部130は、金属板を所定形状に折り曲げて形成された可動端子131と、バネ性を有する金属薄板で形成された可動接点バネ132と、このバネ132に固着された金属製の可動接点133などで構成されている。 さらに、可動接点バネ132の先端には、スライド部材150と係合される突部132aが形成されている。 また、固定接点部140は、バネ性を有した金属板を所定形状に折り曲げて形成され、固定端子141を有した固定端子板142と、金属製の固定接点143などで構成されている。 このようなラッチングリレー100における電気接点の切換え動作は、次のとおりである。 図19の状態は電気接点がオフの状態である。 この状態では、図20(A)に点線矢印で示すように通る永久磁石121の磁束により、可動鉄片124の上端側が固定鉄心111の上側の磁極片111aに磁気吸着されているため、可動接点バネ132がスライダ部材150を介して可動鉄片124により電磁石部110側に引かれて、可動接点133が固定接点143から離間され、オフ状態となる。 ここで、図20(A)に実線矢印で示すように下向きの磁束が発生されるような極性の励磁電流を励磁コイル113へ通流すると、可動鉄片124の下端部と固定鉄心111の下側の磁極片111bとの間に磁気吸引力が、そして接触している可動鉄片124の上端部と固定鉄心111の上側の磁極片111aとの間に磁気反発力が発生するので、可動鉄片124が、支点用凸部124aを回動支点として時計回りに回動して、図20(B)に示すような状態に切換わる。 その結果、可動鉄片124の上端の突片124cに連結されたスライド部材150が、可動接点バネ132の方向に向かって押される。 これによりスライド部材150の他端に連結された可動接点バネ132が、固定端子板142へ向かって移動して、可動接点バネ132に固着された可動接点133を固定端子板142の固定接点143に接触させ、接点の切換えがなされ、オン状態に切換わる。 コイル113の励磁電流を停止すると、電磁石による磁束が形成されなくなるため、固定鉄心111の下側の磁極片111bの可動鉄片121に対する磁気吸引力は弱まる。 しかし、図20(B)に点線矢印で示すように、な永久磁石121のN極−補助継鉄122−可動鉄片124−永久磁石121のS極へ戻る閉磁路を、永久磁石121の作る磁束が通るため、この磁束による磁力によって可動鉄片124の下端部の、固定鉄心111の下側磁極片111bへの吸引が維持され、電気接点のオン状態が保持される。 この状態で、励磁コイル113へ上述した方向とは逆方向の電流を流して図20(B)に実線矢印で示すように上向きの磁束を発生するように励磁すると、固定鉄心111の上側の磁極片111aが可動鉄片124の上端部を吸引する磁気極性となり、下側の磁極片111bが、可動鉄片124を反発する磁気極性となって、可動鉄片124の上端が上側の磁極片111aに吸引される。 これによって、可動鉄片124は、支点用凸部124aを回動支点として、反時計方向に回動して、図17(A)に示す状態に切換わる。 その結果、可動鉄片124の突片124cに連結されたスライド部材150が可動接点バネ132から遠ざかる方向に向かって移動し、スライド部材150の他端に連結された可動接点バネ132を、固定端子板142から離れるように移動させる。 これにより可動接点バネ132の可動接点133が固定端子板142の固定接点143から開離し、電気接点がオフ状態に切り換わる。 励磁コイル113の励磁電流を停止すると、電磁石による磁束がなくなるため、上側の磁極片111aの可動鉄片124に対する磁気吸引力は弱まるが、永久磁石121の磁力が作用するため、可動鉄片124の上端部が固定鉄心111の上側の磁極片111aに当接した状態が維持され、電気接点をオフ状態に保持する。 このように、ラッチングリレー100は、電磁石部110の励磁コイル113へ通流する励磁電流の極性を切換えることにより、電気接点の開閉状態を切換えることができるとともに、励磁電流を停止しても永久磁石により電気接点の切換え状態を保持することができる。 前記のような従来のラッチングリレーは、電磁石の可動鉄片の回動動作のための支点を永久磁石により支持する構造としている。 このため、励磁コイルの巻装された固定鉄心、永久磁石を保持する補助継鉄、永久磁石および可動鉄片が、同一軸上に積み重ねて並べられた構造となり、ラッチングリレーの電磁石の全体の寸法が大きくなる問題がある。 また、ラッチングリレーは、ある一定の長い時間の間、電気接点を閉じて制御回路に連続通電するような用途に使用される。 このような用途では、リレーに機械的な大きな振動または衝撃が加わることによって、電気接点が不用意に切換わることがある。 このような誤動作が発生することなく、安定した保持動作を行わせるためには、永久磁石を含む電磁石部の磁気的吸引力を大きくすればよいが、電磁石部により大きな磁気的吸引力を得ようとすると、永久磁石を含めて電磁石部を大きくする必要があるため、電磁石部の寸法が大きくなり、ラッチングリレーの小形化が阻害される。 この発明は、前記のような問題を解決するため、小形の電磁石部の使用を可能にしてラッチングリレーの小形化を図ることを課題とするものである。 前記の課題を解決するため、請求項1の発明は、中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略U字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両端の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本の棒状鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするものである。 また、請求項2の発明は、中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略I字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の略U字形鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両側の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本のU字形鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本のU字形鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするものである。 さらに、請求項3の発明は、中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略C字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の両端の磁極片がそれぞれ前記可動鉄片の両端部において前記2本の棒状鉄片の間の空間に間隔をおいて挿入されるように前記固定鉄心と前記可動鉄片とを対向配置するとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可能に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするものである。 この発明によれば、ラッチングリレーの電磁石部の可動鉄片を構成する2本の棒状鉄片の間に永久磁石を挟み込んだ構成としているので、永久磁石を大きくしても電磁石部の寸法を抑えることができ、ラッチングリレーを小形にすることができる。 この発明の実施の形態を図に示す実施例について説明する。 図1から図5にこの発明の実施例1によるラッチングリレーを示す。 図1ないし図5において、1は、ラッチングリレーであり、電磁石部10と電気接点部20とを備え、絶縁性樹脂で構成したケース2に収容されている。 電磁石部10は、図2および図3に示すように、コイルボビン12に巻装された励磁コイル13を装着した固定鉄心11と、この固定鉄心11に吸引されて反転切換え動作をする可動鉄片14とを備える。 固定鉄心11は、上下両端に水平に延びた磁極片11aおよび11bを備え、略U字形に形成された鉄心により構成されている。 また、可動鉄片14は、図4および図5に示すように、相互に間隔をおいて平行に配置された2本のI字形の棒状鉄片15、16と、この鉄片15、16の間の中央部に挟みこまれた直方体の永久磁石17とを備える。 これらの鉄片15,16および永久磁石17は、図5に示すように、絶縁性樹脂で構成したホルダ18に嵌め込むことにより一体的に保持固定される。 一方の鉄片16の先端には、電気接点部20と連係するための係合片16aが形成されている。 ホルダ18の中心部には、可動鉄片14を回動可能に支持するための支持軸18aが設けられている(図2、図3参照)。 このように構成された可動鉄片14は、図2、図3に示すように、固定鉄心11の両端の磁極片11a,11bが2本の鉄片15,16の間の空間に挿入されるように、固定鉄心11と対向配置してケース2に納められる。 このとき、可動鉄片14は、ケース2または図示しないカバーによって支持軸18aを介して2本の可動鉄片15,16の並んでいる方向、すなわち、図1、図2における紙面の左右方向に回動可能に支持される。 電気接点部20は、固定端子板21に固定接点22を結合した固定接触部20Aと、可動端子板23に、可動接点24の結合された可動接点バネ25を結合してなる可動接触部20Bとを備える。 固定接触部20Aと可動接触部20Bとを対向してケース2内に収容し、固定接点22と可動接点24とを間隔をおいて接離可能に対向配置する。 電磁石部10と電気接点部20とを連係するために、図1に示すように、ケース2により水平にスライド可能に支持されたスライド板31が設けられている。 このスライド板31の一端を可動鉄片14の係合片16aに係合し、他端を電気接点部20の可動接点バネ25の先端に係合することにより、電磁石部10と電気接点部20とを連係する。 次に、このように構成されたラッチングリレーの電気接点部の切換え動作について図6を参照して説明する。 可動鉄片14に内臓された永久磁石17は、図6に示すように棒状鉄片16に接する側がN極、棒状鉄片15に接する側がS極となるように配置する。 図6(A)に示すように、永久磁石17の磁力により可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部が、固定鉄心11の上端側の磁極片11aに、棒状鉄片15の下端部が下端側の磁極片11bに吸着され、反時計方向に回動した状態にあるときは、棒状導体16の先端に係合されたスライド板31は、図1に示すように、可動鉄片14によって左側に引かれるので。 左側(電磁石部側)へ水平移動した位置にある。 これにより、電気接点部20の可動接点バネ25の先端がこのスライド板31によって左側に引かれるため可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20はオフ状態となる。 この状態で励磁コイル13に、図6(A)に実線矢印で示すように上向きの磁束Φmが発生される極性の直流の励磁電流を通流すると、この磁束Φmは、永久磁石17の作る点線矢印で示す磁束Φpとは逆極性となるため、相互に接触している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端との間に磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端との間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図6(A)に示す矢印R方向(時計方向)に回動し、図6(B)に示すように可動鉄片14の棒状鉄片15の上端と棒状鉄片16の下端がそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11aおよび下端の磁極片11bに吸着される状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により右方向に押されて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が、図1に点線で示すように右方向へ移動するので、可動接点24が固定接点22に当接し、電気接点部20がオン状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の発生する磁束Φpが図6(B)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間を図6(A)に示す方向とは反対の方向に通流し、互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片15の上端と固定鉄心11の上端の磁極片11aとの間、および棒状鉄片16の下端と下端の磁極片11bとの間の双方において磁気吸引力が生じ、この回動位置が維持されるので、電気接点部20はそのままオン状態を保持することができる。 図6(B)に示す状態において、前回とは逆の極性の励磁電流を励磁コイル13に通流すると固定鉄心11に実線矢印で示すように下向きの磁束Φmが発生され、今度は、相互に接触している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端との間で磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端との間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図6(B)に示す矢印L方向(反時計方向)に回動し、可動鉄片14の棒状鉄片16の上端と棒状鉄片15の下端がそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11aおよび下端の磁極片11bに吸着され、図6(A)に示す状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により左方向に引かれて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が左方向へ移動し、図1に実線で示す元の位置に戻るので、可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20がオフ状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の磁束Φpが図6(A)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で図6(B)の通流方向とは反対方向に通流し、互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片16の上端と固定鉄心11の上端の磁極片11a、および棒状鉄片15の下端と下端の磁極片11bとの間の双方において生じる磁気吸引力により、この回動位置が維持されるので、電気接点部20は、そのままオフ状態を保持することができる。 図7および図8にこの発明の実施例2による電磁石部の構成を示す。 前記の実施例1においては、電磁石部10の固定鉄心11が略U字形に形成された鉄心で構成され、これと対向する可動鉄片14がI字形の2本の棒状鉄片15、16で構成されているが、実施例2においては、電磁石部10の固定鉄心11´がI字形の棒状鉄心で構成され、これに対向する可動鉄片14´が、2本の略U字形に形成された可動鉄片15´、16´で構成されている。 2本の可動鉄片15´、16´は、中間部に永久磁石17を挟んで、絶縁樹脂製のホルダ18により一体的に保持されている。 一方の可動鉄片16´の先端には、電気接点部2と連係するための係合片16´aが形成され、ホルダ18の中央部外側には、可動鉄片14´を回動可能に支持するための支持軸18aが設けられている。 このように構成された可動鉄片14´は、図7、図8に示すように、固定鉄心11´の磁極片となる両端部が2本の可動鉄片15´、16´の脚片部15´b、16´b間および脚片部15´c、16´c間の空間に挿入されるように、固定鉄心11´と対向配置して、図1の実施例1と同様にケース2に納められる。 このとき、可動鉄片14´は、ケース2または図示しないカバーによって支持軸18aを介して2本の可動鉄片15´,16´の並んでいる方向、すなわち、図7における紙面の左右方向に回動可能に支持される。 この実施例2のその他の構成は、実施例1と同じであり、実施例1と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14´の回動位置を正転位置と反転位置との間で切換えることができ、電気接点部20のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により切換後の状態を保持することができる。 図9から図12にこの発明の実施例3による電磁石部の構成を示す。 このように構成された実施例3の電磁石部10は、実施例1と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14の回動位置を正転位置と反転位置との間で切換えて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により回動位置をそのまま保持することができる。 このように、可動鉄片14の上下端部の固定鉄心11と接触する部分に傾斜面を設けることにより、可動鉄片14が左右に回動して固定鉄心11に接触して保持された回動位置において、可動鉄片14と固定鉄心11とが面接触することにより両者間の接触面積が拡大するため、可動鉄片14の固定鉄心11の磁力による保持力が増大し、外部からの振動、衝撃力等に対する耐力が高まり、電気接点部の動作の安定性を向上することができる。 図13から図15にこの発明の実施例4による電磁石部の構成を示す。 このように構成された実施例4の電磁石部10は、実施例2と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14´の回動位置を正転位置と反転位置とに切換えて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、図15の(A)および(B)に示すように永久磁石の磁力により回動位置をそのまま保持することができる。 このような実施例4によれば、実施例3と同様に、固定鉄心11´の上下端部の可動鉄片14´と接触する部分に傾斜面を設けることにより、可動鉄片14´が左右方向に回動して固定鉄心11´に接触して保持された回動位置において、可動鉄片14´と固定鉄心11´とが面接触することにより両者間の接触面積が拡大するため、可動鉄片14´の固定鉄心11´の磁力による保持力が増大し、外部からの振動、衝撃力等に対する耐力が高まり、電気接点部の動作の安定性を向上することができる。 この発明のラッチングリレーの実施例5を図16から図18に示す。 電磁石部10は、図17に詳細を示すように、先端に上下方向に短く延びた磁極片11cおよび11dを備えた略C字形に形成された固定鉄心11を有する。 この固定鉄心11の中間部分には、励磁コイル13の卷装されたコイルボビン12が装着されている。 このコイルボビン12に巻装された励磁コイル13の巻高さhは、巻線作業をやり易くするために固定鉄心11の磁極片11cと11dとの間の間隙幅d以下の寸法に抑えるようにしている。 このように構成された実施例5のラッチングリレーの切換え動作は、基本的に実施例1のラッチングリレーの切換え動作と変わらない。 この状態で、励磁コイル13に、図18(A)に実線矢印で示すように上向きの磁束Φmを発生する極性の直流の励磁電流を通流すると、この磁束Φmは、永久磁石17の作る点線矢印で示す磁束Φpとは逆極性となるため、相互に接触している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cとの間に磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cとの間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図18(A)に示す矢印R方向(時計方向)に回動し、図18(B)に示すように可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bと棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cがそれぞれ固定鉄心11の上側の磁極片11cおよび下側の磁極片11dに吸着される状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が係合片16aを介して可動鉄片14により右方向へ押されて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が、図16に点線で示すように右方向へ移動するので、可動接点24が固定接点22に当接し、電気接点部20がオン状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の発生する磁束Φpが図18(B)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で通流する。 この磁束Φpの発生する磁力により、可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面14bが、固定鉄心11の上側の磁極片11cに、そして、棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cが下側端の磁極片11dにそれぞれ磁気吸着され、この回動位置が維持されるので、電気接点部20をそのままオン状態に保持することができる。 図18(B)に示す状態において、前回とは逆の極性の励磁電流を励磁コイル13に通流すると固定鉄心11に実線矢印で示すように下向きの磁束Φmが発生され、今度は、相互に接触している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cとの間で磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cとの間で磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図18(B)に示す矢印L方向(反時計方向)に回動し、可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bと棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cがそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11cおよび下端の磁極片11dに吸着され、図18(A)に示す状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により引かれて左側に移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が左方向へ移動し、図16に実線で示す元の位置に戻るので、可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20がオフ状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の磁束Φpが図18(A)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で通流する。 この磁束Φpの磁力により互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bと固定鉄心11の上側の磁極片11c、および棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cと下側の磁極片11dとがそれぞれ磁気吸着し、この位置が維持されるので、電気接点部20をそのままオフ状態を保持することができる。 この実施例5のように、電磁石10の固定鉄心11を略C字形に形成した鉄心により構成し、このC字形固定鉄心11の切り開かれた部分の空間G内に可動鉄心14を配置するようににすると、可動鉄心11の一方の棒状鉄心15がC字形固定鉄心の空所内に配置されるようになるため、電磁石10の全体を小形にすることができる。 そして、電磁部10の励磁コイル13、可動鉄片14電気接点部20を直線状に配置した構成となるため、ラッチングリレーの厚さを略励磁コイル13の直径お範囲に収めることができ、薄型に構成することができる。 なお、この発明においては、電磁石部の固定鉄心と可動鉄片の双方の対向面にそれぞれ傾斜面を設けることも可能であり、固定鉄心と可動鉄片の双方に傾斜面を設けるようにすると、可動鉄片の回動ストローク(回動角度)をより大きくすることができるようになる。 このようにこの発明においては、ラッチングリレーの電磁石部の励磁電流の通電極性を切換えることにより、可動鉄片の回動位置を反転させて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により状態を保持することができる。 そして、この発明によれば、ラッチングリレーの電磁石部の可動鉄片を構成する2本の棒状鉄片の間に永久磁石を挟み込んだ構成としているので、永久磁石を大きくしても電磁石部の寸法を抑えることができ、ラッチングリレーを小形にすることができる。 また、この発明においては、永久磁石の磁力による保持状態においては、可動鉄片の一方の鉄片の上端と他方の鉄片の下端、または一方の鉄片の下端と他方の鉄片の上端の双方が、必ず固定鉄心11の上下両端の磁極片に接触することにより、永久磁石による可動鉄片の吸引力を増大することができるため、小形の永久磁石を使用しても、電気接点の保持動作を安定に行うことができる。 したがって、振動、衝撃等の外力が加わっても電気接点が不用意に切換わるような誤動作の発生を抑制することができ、ラッチングリレーの信頼性を高めることができる。 1:ラッチングリレー 2:ケース10:電磁石部11:固定鉄心11a、11b:磁極片12:コイルボビン13:励磁コイル14:可動鉄片15、16:棒状鉄片16a:係合片17:永久磁石18:絶縁樹脂製ホルダ18a:回動支持軸20:電気接点部21:固定端子板22:固定接点23:可動端子板24:可動接点25:可動接点バネ 【0005】 【0006】 この発明は、電気接点の切り替えを電磁石への通電により制御し、通電停止後は、永久磁石の磁力によって切換え状態を保持するようにしたラッチングリレーに関する。 この種のラッチングリレーは、特許文献1に示されるように、電磁石の励磁コイルへ直流の正、逆の電流を交互に流して、固定鉄心の両端の磁極面のそれぞれに対して可動鉄片の両端がそれぞれ交互に接極することにより可動鉄片を反転動作させ、この可動鉄片の反転動作により電気接点を切換えるようにしている。 そして、励磁コイルへの通電を停止して、電磁石を無励磁にしたとき、永久磁石の磁力により可動鉄片の固定鉄心の磁極面への吸引状態を維持することにより、電気接点の切換え状態を保持するようにしている。 このような従来のラッチングリレー100は、図19に示すように、電磁石部110と、可動鉄片部120と、可動接点部130と、固定接点部140などで構成されている。 各部は、それぞれあらかじめ組み立てられ、ブロック化されており、絶縁性樹脂で形成されたベース部材102上に配置されている。 また、可動鉄片部120と可動接点部130は、スライド部材150を介して連係されている。 これらの部材をベース部材102に配設した後に、カバー部材が被せられる。 電磁石部110は、図20に簡略化して示すように、略U字形の固定鉄心111と、この固定鉄心111と一体的にインサート成形されたコイルボビン112と、コイルボビン112に巻装された励磁コイル113などで構成されている。 励磁コイル113の両端はコイル端子114に接続される。 また、この電磁石部110の固定鉄心111の両脚で形成された磁極片111a、111bの間には、これを橋絡連結する補助継鉄122が設けられている。 また、可動鉄片部120は、図20に簡略化して示すように略直方体の永久磁石121と、永久磁石121が固着される補助継鉄122と、回転支持機構123(図19参照)を介して永久磁石121に対して回動可能に支持された可動鉄片124などで構成されている。 可動鉄片124は、たとえば軟磁性鉄板などをプレス加工して形成された略長方形の板状体であり、永久磁石121に対向する面の略中央部において永久磁石121側に突出するように形成された支点用凸部124aを有する(図20参照)。 永久磁石121は、たとえば補助継鉄122側をN極、可動鉄片124側をS極となるような配置とする。 可動鉄片部120を組み立てた際には、永久磁石121は、補助継鉄122と可動鉄片124との間に挟まれるように配設される。 永久磁石121のN極から出る磁束は、図20(A)に点線矢印で示すように補助継鉄122‐励磁コイル113の励磁によって可動鉄片124の一端を吸引した固定鉄心111の磁極片111a‐可動鉄片124‐支点用突起124aを経由して、永久磁石121のS極へと戻る。 このような永久磁石121の磁束による磁気作用により、励磁コイル113への通電を止めて電磁石110を無励磁状態にした後でも、可動鉄片124の固定鉄心111による磁気吸着の状態は維持される。 可動接点部130は、金属板を所定形状に折り曲げて形成された可動端子131と、バネ性を有する金属薄板で形成された可動接点バネ132と、このバネ132に固着された金属製の可動接点133などで構成されている。 さらに、可動接点バネ132の先端には、スライド部材150と係合される突部132aが形成されている。 また、固定接点部140は、バネ性を有した金属板を所定形状に折り曲げて形成され、固定端子141を有した固定端子板142と、金属製の固定接点143などで構成されている。 このようなラッチングリレー100における電気接点の切換え動作は、次のとおりである。 図19の状態は電気接点がオフの状態である。 この状態では、図20(A)に点線矢印で示すように通る永久磁石121の磁束により、可動鉄片124の上端側が固定鉄心111の上側の磁極片111aに磁気吸着されているため、可動接点バネ132がスライダ部材150を介して可動鉄片124により電磁石部110側に引かれて、可動接点133が固定接点143から離間され、オフ状態となる。 ここで、図20(A)に実線矢印で示すように下向きの磁束が発生されるような極性の励磁電流を励磁コイル113へ通流すると、可動鉄片124の下端部と固定鉄心111の下側の磁極片111bとの間に磁気吸引力が、そして接触している可動鉄片124の上端部と固定鉄心111の上側の磁極片111aとの間に磁気反発力が発生するので、可動鉄片124が、支点用凸部124aを回動支点として時計回りに回動して、図20(B)に示すような状態に切換わる。 その結果、可動鉄片124の上端の突片124cに連結されたスライド部材150が、可動接点バネ132の方向に向かって押される。 これによりスライド部材150の他端に連結された可動接点バネ132が、固定端子板142へ向かって移動して、可動接点バネ132に固着された可動接点133を固定端子板142の固定接点143に接触させ、接点の切換えがなされ、オン状態に切換わる。 コイル113の励磁電流を停止すると、電磁石による磁束が形成されなくなるため、固定鉄心111の下側の磁極片111bの可動鉄片121に対する磁気吸引力は弱まる。 しかし、図20(B)に点線矢印で示すように、な永久磁石121のN極−補助継鉄122−可動鉄片124−永久磁石121のS極へ戻る閉磁路を、永久磁石121の作る磁束が通るため、この磁束による磁力によって可動鉄片124の下端部の、固定鉄心111の下側磁極片111bへの吸引が維持され、電気接点のオン状態が保持される。 この状態で、励磁コイル113へ上述した方向とは逆方向の電流を流して図20(B)に実線矢印で示すように上向きの磁束を発生するように励磁すると、固定鉄心111の上側の磁極片111aが可動鉄片124の上端部を吸引する磁気極性となり、下側の磁極片111bが、可動鉄片124を反発する磁気極性となって、可動鉄片124の上端が上側の磁極片111aに吸引される。 これによって、可動鉄片124は、支点用凸部124aを回動支点として、反時計方向に回動して、図17(A)に示す状態に切換わる。 その結果、可動鉄片124の突片124cに連結されたスライド部材150が可動接点バネ132から遠ざかる方向に向かって移動し、スライド部材150の他端に連結された可動接点バネ132を、固定端子板142から離れるように移動させる。 これにより可動接点バネ132の可動接点133が固定端子板142の固定接点143から開離し、電気接点がオフ状態に切り換わる。 励磁コイル113の励磁電流を停止すると、電磁石による磁束がなくなるため、上側の磁極片111aの可動鉄片124に対する磁気吸引力は弱まるが、永久磁石121の磁力が作用するため、可動鉄片124の上端部が固定鉄心111の上側の磁極片111aに当接した状態が維持され、電気接点をオフ状態に保持する。 このように、ラッチングリレー100は、電磁石部110の励磁コイル113へ通流する励磁電流の極性を切換えることにより、電気接点の開閉状態を切換えることができるとともに、励磁電流を停止しても永久磁石により電気接点の切換え状態を保持することができる。 前記のような従来のラッチングリレーは、電磁石の可動鉄片の回動動作のための支点を永久磁石により支持する構造としている。 このため、励磁コイルの巻装された固定鉄心、永久磁石を保持する補助継鉄、永久磁石および可動鉄片が、同一軸上に積み重ねて並べられた構造となり、ラッチングリレーの電磁石の全体の寸法が大きくなる問題がある。 また、ラッチングリレーは、ある一定の長い時間の間、電気接点を閉じて制御回路に連続通電するような用途に使用される。 このような用途では、リレーに機械的な大きな振動または衝撃が加わることによって、電気接点が不用意に切換わることがある。 このような誤動作が発生することなく、安定した保持動作を行わせるためには、永久磁石を含む電磁石部の磁気的吸引力を大きくすればよいが、電磁石部により大きな磁気的吸引力を得ようとすると、永久磁石を含めて電磁石部を大きくする必要があるため、電磁石部の寸法が大きくなり、ラッチングリレーの小形化が阻害される。 この発明は、前記のような問題を解決するため、小形の電磁石部の使用を可能にしてラッチングリレーの小形化を図ることを課題とするものである。 前記の課題を解決するため、請求項1の発明は、中間に励磁コイルを巻装し、両端に磁極片を有する略C字形の固定鉄心と、相互に間隔をおいて平行に配置された2本の棒状鉄片の間の中央部に永久磁石を挟み込み、絶縁性樹脂のホルダにより一体的に保持固定した可動鉄片と、切換え可能な電気接点部とを備え、前記固定鉄心の上下両端の水平に延びた磁極片にそれぞれ先端を互いに対向するように内側に折り曲げて形成された上下方向に短く延びた磁極片を形成し、前記可動鉄片を、前記上下方向に短く延びた磁極片の対向空間内に配置して、前記上下方向に短く延びた磁極片の先端が前記可動鉄片の上下両端部の前記2本の棒状鉄片の間の空間内に入り込むようにするとともに、前記可動鉄片を前記2本の棒状鉄片の並ぶ方向に回動可� ��に支持し、かつ、前記可動鉄片と前記電気接点部とを連係し、前記可動鉄片により電気接点部の切換えを行うことを特徴とするものである。 また、請求項1の発明においては、前記固定鉄心と可動鉄片の互いに対向する面の少のなくとも一方に部分的に傾斜面を設けるのがよい。 この発明によれば、ラッチングリレーの電磁石部の可動鉄片を構成する2本の棒状鉄片の間に永久磁石を挟み込んだ構成としているので、永久磁石を大きくしても電磁石部の寸法を抑えることができ、ラッチングリレーを小形にすることができる。 この発明の実施の形態を図に示す実施例について説明する。 図1から図5にこの発明の実施例1によるラッチングリレーを示す。 図1ないし図5において、1は、ラッチングリレーであり、電磁石部10と電気接点部20とを備え、絶縁性樹脂で構成したケース2に収容されている。 電磁石部10は、図2および図3に示すように、コイルボビン12に巻装された励磁コイル13を装着した固定鉄心11と、この固定鉄心11に吸引されて反転切換え動作をする可動鉄片14とを備える。 固定鉄心11は、上下両端に水平に延びた磁極片11aおよび11bを備え、略U字形に形成された鉄心により構成されている。 また、可動鉄片14は、図4および図5に示すように、相互に間隔をおいて平行に配置された2本のI字形の棒状鉄片15、16と、この鉄片15、16の間の中央部に挟みこまれた直方体の永久磁石17とを備える。 これらの鉄片15,16および永久磁石17は、図5に示すように、絶縁性樹脂で構成したホルダ18に嵌め込むことにより一体的に保持固定される。 一方の鉄片16の先端には、電気接点部20と連係するための係合片16aが形成されている。 ホルダ18の中心部には、可動鉄片14を回動可能に支持するための支持軸18aが設けられている(図2、図3参照)。 このように構成された可動鉄片14は、図2、図3に示すように、固定鉄心11の両端の磁極片11a,11bが2本の鉄片15,16の間の空間に挿入されるように、固定鉄心11と対向配置してケース2に納められる。 このとき、可動鉄片14は、ケース2または図示しないカバーによって支持軸18aを介して2本の可動鉄片15,16の並んでいる方向、すなわち、図1、図2における紙面の左右方向に回動可能に支持される。 電気接点部20は、固定端子板21に固定接点22を結合した固定接触部20Aと、可動端子板23に、可動接点24の結合された可動接点バネ25を結合してなる可動接触部20Bとを備える。 固定接触部20Aと可動接触部20Bとを対向してケース2内に収容し、固定接点22と可動接点24とを間隔をおいて接離可能に対向配置する。 電磁石部10と電気接点部20とを連係するために、図1に示すように、ケース2により水平にスライド可能に支持されたスライド板31が設けられている。 このスライド板31の一端を可動鉄片14の係合片16aに係合し、他端を電気接点部20の可動接点バネ25の先端に係合することにより、電磁石部10と電気接点部20とを連係する。 次に、このように構成されたラッチングリレーの電気接点部の切換え動作について図6を参照して説明する。 可動鉄片14に内臓された永久磁石17は、図6に示すように棒状鉄片16に接する側がN極、棒状鉄片15に接する側がS極となるように配置する。 図6(A)に示すように、永久磁石17の磁力により可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部が、固定鉄心11の上端側の磁極片11aに、棒状鉄片15の下端部が下端側の磁極片11bに吸着され、反時計方向に回動した状態にあるときは、棒状導体16の先端に係合されたスライド板31は、図1に示すように、可動鉄片14によって左側に引かれるので。 左側(電磁石部側)へ水平移動した位置にある。 これにより、電気接点部20の可動接点バネ25の先端がこのスライド板31によって左側に引かれるため可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20はオフ状態となる。 この状態で励磁コイル13に、図6(A)に実線矢印で示すように上向きの磁束Φmが発生される極性の直流の励磁電流を通流すると、この磁束Φmは、永久磁石17の作る点線矢印で示す磁束Φpとは逆極性となるため、相互に接触している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端との間に磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端との間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図6(A)に示す矢印R方向(時計方向)に回動し、図6(B)に示すように可動鉄片14の棒状鉄片15の上端と棒状鉄片16の下端がそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11aおよび下端の磁極片11bに吸着される状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により右方向に押されて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が、図1に点線で示すように右方向へ移動するので、可動接点24が固定接点22に当接し、電気接点部20がオン状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の発生する磁束Φpが図6(B)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間を図6(A)に示す方向とは反対の方向に通流し、互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片15の上端と固定鉄心11の上端の磁極片11aとの間、および棒状鉄片16の下端と下端の磁極片11bとの間の双方において磁気吸引力が生じ、この回動位置が維持されるので、電気接点部20はそのままオン状態を保持することができる。 図6(B)に示す状態において、前回とは逆の極性の励磁電流を励磁コイル13に通流すると固定鉄心11に実線矢印で示すように下向きの磁束Φmが発生され、今度は、相互に接触している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端との間で磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上端の磁極片11aと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端との間および固定鉄心11の下端の磁極片11bと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端との間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図6(B)に示す矢印L方向(反時計方向)に回動し、可動鉄片14の棒状鉄片16の上端と棒状鉄片15の下端がそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11aおよび下端の磁極片11bに吸着され、図6(A)に示す状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により左方向に引かれて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が左方向へ移動し、図1に実線で示す元の位置に戻るので、可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20がオフ状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の磁束Φpが図6(A)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で図6(B)の通流方向とは反対方向に通流し、互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片16の上端と固定鉄心11の上端の磁極片11a、および棒状鉄片15の下端と下端の磁極片11bとの間の双方において生じる磁気吸引力により、この回動位置が維持されるので、電気接点部20は、そのままオフ状態を保持することができる。 図7および図8にこの発明の実施例2による電磁石部の構成を示す。 前記の実施例1においては、電磁石部10の固定鉄心11が略U字形に形成された鉄心で構成され、これと対向する可動鉄片14がI字形の2本の棒状鉄片15、16で構成されているが、実施例2においては、電磁石部10の固定鉄心11´がI字形の棒状鉄心で構成され、これに対向する可動鉄片14´が、2本の略U字形に形成された可動鉄片15´、16´で構成されている。 2本の可動鉄片15´、16´は、中間部に永久磁石17を挟んで、絶縁樹脂製のホルダ18により一体的に保持されている。 一方の可動鉄片16´の先端には、電気接点部20と連係するための係合片16´aが形成され、ホルダ18の中央部外側には、可動鉄片14´を回動可能に支持するための支持軸18aが設けられている。 このように構成された可動鉄片14´は、図7、図8に示すように、固定鉄心11´の磁極片となる両端部が2本の可動鉄片15´、16´の脚片部15´b、16´b間および脚片部15´c、16´c間の空間に挿入されるように、固定鉄心11´と対向配置して、図1の実施例1と同様にケース2に納められる。 このとき、可動鉄片14´は、ケース2または図示しないカバーによって支持軸18aを介して2本の可動鉄片15´,16´の並んでいる方向、すなわち、図7における紙面の左右方向に回動可能に支持される。 この実施例2のその他の構成は、実施例1と同じであり、実施例1と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14´の回動位置を正転位置と反転位置との間で切換えることができ、電気接点部20のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により切換後の状態を保持することができる。 図9から図12にこの発明の実施例3による電磁石部の構成を示す。 このように構成された実施例3の電磁石部10は、実施例1と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14の回動位置を正転位置と反転位置との間で切換えて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により回動位置をそのまま保持することができる。 このように、可動鉄片14の上下端部の固定鉄心11と接触する部分に傾斜面を設けることにより、可動鉄片14が左右に回動して固定鉄心11に接触して保持された回動位置において、可動鉄片14と固定鉄心11とが面接触することにより両者間の接触面積が拡大するため、可動鉄片14の固定鉄心11の磁力による保持力が増大し、外部からの振動、衝撃力等に対する耐力が高まり、電気接点部の動作の安定性を向上することができる。 図13から図15にこの発明の実施例4による電磁石部の構成を示す。 このように構成された実施例4の電磁石部10は、実施例2と全く同様に、電磁石部10の励磁コイル13に通流する励磁電流の極性を切換えることにより、可動鉄片14´の回動位置を正転位置と反転位置とに切換えて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、図15の(A)および(B)に示すように永久磁石の磁力により回動位置をそのまま保持することができる。 このような実施例4によれば、実施例3と同様に、固定鉄心11´の上下端部の可動鉄片14´と接触する部分に傾斜面を設けることにより、可動鉄片14´が左右方向に回動して固定鉄心11´に接触して保持された回動位置において、可動鉄片14´と固定鉄心11´とが面接触することにより両者間の接触面積が拡大するため、可動鉄片14´の固定鉄心11´の磁力による保持力が増大し、外部からの振動、衝撃力等に対する耐力が高まり、電気接点部の動作の安定性を向上することができる。 この発明のラッチングリレーの実施例5を図16から図18に示す。 電磁石部10は、図17に詳細を示すように、先端に上下方向に短く延びた磁極片11cおよび11dを備えた略C字形に形成された固定鉄心11を有する。 この固定鉄心11の中間部分には、励磁コイル13の卷装されたコイルボビン12が装着されている。 このコイルボビン12に巻装された励磁コイル13の巻高さhは、巻線作業をやり易くするために固定鉄心11の磁極片11cと11dとの間の間隙幅d以下の寸法に抑えるようにしている。 このように構成された実施例5のラッチングリレーの切換え動作は、基本的に実施例1のラッチングリレーの切換え動作と変わらない。 この状態で、励磁コイル13に、図18(A)に実線矢印で示すように上向きの磁束Φmを発生する極性の直流の励磁電流を通流すると、この磁束Φmは、永久磁石17の作る点線矢印で示す磁束Φpとは逆極性となるため、相互に接触している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cとの間に磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cとの間に磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図18(A)に示す矢印R方向(時計方向)に回動し、図18(B)に示すように可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bと棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cがそれぞれ固定鉄心11の上側の磁極片11cおよび下側の磁極片11dに吸着される状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が係合片16aを介して可動鉄片14により右方向へ押されて移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が、図16に点線で示すように右方向へ移動するので、可動接点24が固定接点22に当接し、電気接点部20がオン状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の発生する磁束Φpが図18(B)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で通流する。 この磁束Φpの発生する磁力により、可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面14bが、固定鉄心11の上側の磁極片11cに、そして、棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cが下側端の磁極片11dにそれぞれ磁気吸着され、この回動位置が維持されるので、電気接点部20をそのままオン状態に保持することができる。 図18(B)に示す状態において、前回とは逆の極性の励磁電流を励磁コイル13に通流すると固定鉄心11に実線矢印で示すように下向きの磁束Φmが発生され、今度は、相互に接触している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片15の上端部の傾斜面15bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片16の下端部の傾斜面16cとの間で磁気反発力が発生する。 そして、相互に離間している固定鉄心11の上側の磁極片11cと可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bとの間および固定鉄心11の下側の磁極片11dと可動鉄片14の棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cとの間で磁気吸引力が発生する。 これによって可動鉄片14が図18(B)に示す矢印L方向(反時計方向)に回動し、可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bと棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cがそれぞれ固定鉄心11の上端の磁極片11cおよび下端の磁極片11dに吸着され、図18(A)に示す状態に切換わる。 このように可動鉄片14の回動位置が切換わることにより、スライド板31が可動鉄片14により引かれて左側に移動する。 これによって電気接点部20の可動接点バネ25の先端が左方向へ移動し、図16に実線で示す元の位置に戻るので、可動接点24が固定接点22から離間し、電気接点部20がオフ状態に切換わる。 電気接点部20の状態が切換わった後に、励磁コイル13への励磁電流の通流が停止されるが、通流停止後は、永久磁石17の磁束Φpが図18(A)に点線矢印で示すように可動鉄片14と固定鉄心11の間で通流する。 この磁束Φpの磁力により互いに接触した可動鉄片14の棒状鉄片16の上端部の傾斜面16bと固定鉄心11の上側の磁極片11c、および棒状鉄片15の下端部の傾斜面15cと下側の磁極片11dとがそれぞれ磁気吸着し、この位置が維持されるので、電気接点部20をそのままオフ状態を保持することができる。 この実施例5のように、電磁石部 10の固定鉄心11を略C字形に形成した鉄心により構成し、このC字形固定鉄心11の切り開かれた部分の空間G内に可動鉄片 14を配置するようににすると、可動鉄片14の一方の棒状鉄心15がC字形固定鉄心の空所内に配置されるようになるため、電磁石部 10の全体を小形にすることができる。 そして、電磁石部10の励磁コイル13、可動鉄片14 、電気接点部20を直線状に配置した構成となるため、ラッチングリレーの厚さを略励磁コイル13の直径の範囲に収めることができ、薄型に構成することができる。 なお、この発明においては、電磁石部の固定鉄心と可動鉄片の双方の対向面にそれぞれ傾斜面を設けることも可能であり、固定鉄心と可動鉄片の双方に傾斜面を設けるようにすると、可動鉄片の回動ストローク(回動角度)をより大きくすることができるようになる。 このようにこの発明においては、ラッチングリレーの電磁石部の励磁電流の通電極性を切換えることにより、可動鉄片の回動位置を反転させて、電気接点部のオン・オフ状態を切換えることができるとともに、励磁電流の通電停止後も、永久磁石の磁力により状態を保持することができる。 そして、この発明によれば、ラッチングリレーの電磁石部の可動鉄片を構成する2本の棒状鉄片の間に永久磁石を挟み込んだ構成としているので、永久磁石を大きくしても電磁石部の寸法を抑えることができ、ラッチングリレーを小形にすることができる。 また、この発明においては、永久磁石の磁力による保持状態においては、可動鉄片の一方の鉄片の上端と他方の鉄片の下端、または一方の鉄片の下端と他方の鉄片の上端の双方が、必ず固定鉄心11の上下両端の磁極片に接触することにより、永久磁石による可動鉄片の吸引力を増大することができるため、小形の永久磁石を使用しても、電気接点の保持動作を安定に行うことができる。 したがって、振動、衝撃等の外力が加わっても電気接点が不用意に切換わるような誤動作の発生を抑制することができ、ラッチングリレーの信頼性を高めることができる。 1:ラッチングリレー 2:ケース10:電磁石部11:固定鉄心11a、11b:磁極片12:コイルボビン13:励磁コイル14:可動鉄片15、16:棒状鉄片16a:係合片17:永久磁石18:絶縁樹脂製ホルダ18a:回動支持軸20:電気接点部21:固定端子板22:固定接点23:可動端子板24:可動接点25:可動接点バネ |