Miniature Relays and methods of use thereof

申请号 JP2004552743 申请日 2003-11-18 公开(公告)号 JP4351634B2 公开(公告)日 2009-10-28
申请人 バオラブ マイクロシステムズ エス エル; 发明人 モンターニャ シルベスター ジョセプ;
摘要
权利要求
  • 第1コンデンサ板と、
    前記第1コンデンサ板と対面し、前記第1コンデンサ板より小さいか前記第1コンデンサ板に等しい第2コンデンサ板と、
    中間的空間と、
    前記中間的空間内に配置された導電素子と、
    第3コンデンサ板と、
    第1電気回路の第1接点と、
    前記第1電気回路の第2接点とを具え、
    前記導電素子が、前記中間的空間内を自由に移動可能な可動部材であり、前記中間的空間の第1端が第1ゾーンを規定し、前記中間的空間の第2端が第2ゾーンを規定し、前記導電素子が、前記第1端から前記第2端まで前記中間的空間を横切る移動、あるいはその逆の移動を行うのに適し、前記移動が、前記第1コンデンサ板及び前記第2コンデンサ板に存在する電圧に依存し、前記第1コンデンサ板が前記第1ゾーン内に配置され、前記第2コンデンサ板が前記第2ゾーン内に配置され、
    前記第3コンデンサ板が前記第2ゾーン内に配置され、前記第3コンデンサ板は前記第1コンデンサ板より小さいか前記第1コンデンサ板に等しく、前記第2コンデンサ板と前記第3コンデンサ板とを合わせた大きさが前記第1コンデンサ板より大きく、
    前記第1及び第2接点が第1止め具を規定し、前記導電素子が前記第1止め具と接触するのに適し、前記導電素子が前記第1止め具に接触すると前記第1電気回路を閉じ、前記閉じた第1電気回路によって前記導電素子が未知の電圧のままにされても、前記第1電気回路の閉じた状態が 維持されることを特徴とするミニチュアリレー。
  • 前記第1接点が前記第2ゾーンと前記導電素子との間にあることを特徴とする請求項1に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第2接点が前記第2ゾーン内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーン内に配置された第4コンデンサ板を追加的に具え、前記第1コンデンサ板と前記第2コンデンサ板とが互いに等しく、前記第3コンデンサ板と前記第4コンデンサ板とが互いに等しいことを特徴とする請求項1または3に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1、第2、第3、及び第4コンデンサ板のすべてが互いに等しいことを特徴とする請求項4に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーン内に配置された第5コンデンサ板、及び前記第2ゾーン内に配置された第6コンデンサ板を追加的に具え、前記第5コンデンサ板と前記第6コンデンサ板とが互いに等しいことを特徴とする請求項4または5に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーン内に配置された6枚のコンデンサ板、及び前記第2ゾーン内に配置された6枚のコンデンサ板を具えていることを特徴とする請求項6に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーンと前記導電素子との間に第2止め具を具えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーンと前記導電素子との間に配置された第3接点を具え、前記第3接点が第2止め具を規定し、前記導電素子が、前記第2接点及び前記第3接点に接触すると、前記第2接点及び前記第3接点に接続された第2電気回路を閉じることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が、中心軸線を有する中空の円筒部分と、前記円筒部分の側面上の一箇所から当該円筒部分外に突出した直線状の平坦部分とを具え、前記円筒部分の中空部分内に前記第2接点が収容され、前記中心軸線方向に測った前記平坦部分の長さが前記円筒部分の高さより小さいことを特徴とする請求項9に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が、中心軸線を有する中空の平行六面体部分と、前記平行六面体部分の1つの側面上の一箇所から当該平行六面体部分外に突出した直線状の平坦部分とを具え、前記平行六面体部分内の中空部分内に前記第2接点が収容され、前記中心軸線方向に測った前記平坦部分の長さが前記平行六面体部分の前記側面の高さより小さいことを特徴とする請求項9に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーンと前記導電素子との間に配置された第3接点及び第4接点を具え、前記第3接点及び前記第4接点が第2止め具を規定し、前記導電素子が、前記第3接点及び前記第4接点に接触すると前記第2電気回路を閉じることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーン内及び前記第2ゾーン内の各々に配置された前記コンデンサ板の組立体の各々が対称の中心について点対称性を有し、前記対称の中心が前記導電素子の質量の中心に重なることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーン内及び前記第2ゾーン内の各々に配置された前記コンデンサ板の組立体が点対称性を有し、これにより、前記導電素子の質量の中心に対する力のモーメントを発生することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間に2つの横壁が延び、前記横壁と前記導電素子との間に遊びが存在し、前記遊びは、前記導電素子が前記第1及び第2接点によって形成される接点群と前記第3及び第4接点によって形成される接点群とに同時に接触することが幾何学的に防止される程度に十分小さいことを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が曲面の外表面を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が円筒形であることを特徴とする請求項16に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が球形であることを特徴とする請求項16に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が、上面及び下面、及び少なくとも1つの横方向の面を有し、前記上面及び下面が前記導電素子の移動方向に直交し、前記横方向の面が小さい突起を有することを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記導電素子が中空であることを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 前記第1コンデンサ板の表面積が、前記第2コンデンサ板の表面積に等しいか、あるいは前記第2コンデンサ板の表面積の2倍であることを特徴とする請求項1に記載の ミニチュアリレー。
  • 前記コンデンサ板の1つが、前記接点の1つを兼ねることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の ミニチュアリレー。
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを加速度計として使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーをエアバッグにおける加速度計として使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを傾斜計として使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーをコリオリ力の検出器として使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを圧力センサとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーをマイクロホンとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーをフローセンサとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを温度センサとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを音響用途に使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーをガスセンサとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 請求項1〜22のいずれかに記載のミニチュアリレーを磁界センサとして使用 ミニチュアリレーの使用方法
  • 说明书全文

    (発明の分野)
    本発明はミニチュア(小型)リレーに関するものである。 本発明は、本発明によるミニチュアリレーの種々の応用にも関するものである。

    (現在技術状況)
    現在、ミニチュアリレーの生産のための種々の代替法が存在し、特に、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems:微小電子機械系)、マイクロシステム及び/またはマイクロマシンとして知られている技術の関係において存在する。 こうしたものは原則的に、接点電極を移動させるために用いるまたはアクチュエーション・メカニズム(発動機構)により分類することができる。 従って、通常適用される分類は、静電、磁気、熱、及び圧電リレーの間の分類である。 これらの各々が利点及び欠点を有する。 しかし、小型化技術は、可能な限り小さい作動電圧及び表面の使用を必要とする。 現在技術において知られているリレーは、小型化についての進歩を妨げるいくつかの問題がある。

    作動電圧を低減する方法は、正しくはリレーの表面積を増加させることであり、このことは、リレーの有効寿命及び信頼性を低下させる変形の現われやすさとは別に、小型化を困難にする。 静電リレーでは、作動電圧を減少させるための他の解決法は、電極間の空間を大幅に低減するか、あるいは非常に薄い電極または特殊材料を用いて機械的復元力を非常に小さくすることである。 しかし、このことは付着(スティッキング)の問題を暗に意味する、というのは、毛管(キャピラリ)力が非常に高くなり、これによりリレーの有効動作寿命及び信頼性も低下するからである。 高い作動電圧の使用は、構成要素の絶縁、リレーが発生する強い吸着及び電気雑音(ノイズ)による摩耗の加速のような負の効果も有する。

    静電リレーは信頼性に関しても、「プル−イン」として知られている現象による大きな問題があり、この現象は、一旦、所定のしきい値を超えると、接点電極が他の自由電極に向けて加速しながら移動する、ということである。 このことは、リレーが閉じる際に、閉じるための静電力を出すコンデンサの容量が大幅に増加する(事前に止め具を取り付けなければ無限に増加する)、ということによる。 結果的に、移動する電極が、発生する高電界、及び加速によって生じるショック(衝撃)にさらされることによる電極の大きな摩耗が存在する。

    熱的、磁気的、及び圧電の方法は、特殊な材料及びマイクロマシン(微小機械加工)プロセスを必要とし、従って、より複雑なMEMSデバイス内、あるいは電子回路を集積したMEMSデバイス内への集積が困難かつ/あるいは高価である。 これに加えて、熱的な方法は非常に低速であり(即ち回路が長い開閉時間を要し)、そして大量の電力を使用する。 磁気的な方法は電磁雑音を発生し、このことは近接した電子回路をずっと困難にし、そしてスイッチング(切り換え)のために高いピーク電流を必要とする。

    本明細書では、リレーとは、少なくとも1つの外部電気回路を開閉するのに適した装置(デバイス)であって、少なくとも1つの電気回路の開閉動作を電気信号によって行うあらゆる装置のことである。

    本願の発明の詳細な説明及び請求項において、「接点」という表現は、電気接触が行われる(あるいは行うことができる)接触面を称する。 これについては、「接点」は三次元要素であり、幾何学的意味での点ではなく、電気回路内の点としての電気的意味である。

    (発明の概要)
    本発明の目的は、上述した欠点を克服することにある。 この目的は:
    −第2ゾーンと対面する第1ゾーンと、
    −第1コンデンサ板(プレート)と、
    −前記第2ゾーン内に配置され、前記第1コンデンサ板より小さいか前記第1コンデンサ板に等しい第2コンデンサ板と、
    −前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間に設けられた中間的空間と、
    −前記中間的空間内に設けられ、前記第1ゾーン及び前記第2ゾーンから機械的に独立し、前記第1及び第2コンデンサ板に存在する電圧に応じて前記中間的空間内の移動を行うのに適した導電素子と、
    −電気回路の第1接点及びこの電気回路の第2接点とを具えて、前記第1及び第2接点が第1止め具を規定し、前記導電素子が前記第1止め具に接触するのに適したものであり、前記導電素子が前記第1止め具に接触すると前記電気回路を閉じることを特徴とするミニチュアリレーによって達成される。

    実際に、本発明によるリレーによれば、前記導電素子、即ち(前記第1接点と前記第2接点との間の)外部電気回路を開閉する役割をする素子が、自由に移動可能な可動部材である。 即ち、リレーの動きのうちの1つをさせるために材料の弾力を用いない。 このことは複数の異なる解決法を可能にし、そのすべてが、必要とする作動電圧が非常に低く、かつ非常に小型の設計を可能にするという利点の恩恵を得る。 前記導電素子は前記中間的空間内に収容される。 前記中間的空間は、前記第1及び第2ゾーン、及び横壁によって閉じられ、これらの横壁は前記導電素子が前記中間的空間から出ることを防止する。 前記第1コンデンサ板と前記第2コンデンサ板との間に電圧が印加されると、前記導電素子内に静電力を発生させる電荷分布がもたらされ、この静電力が、前記導電素子を前記中間的空間に沿った方向に移動させる。 以下に詳細に説明する種々の設計によって、この効果はいくつかの異なる方法で用いることができる。

    これに加えて、本発明によるリレーは、前述した「プル−イン」の問題も同様に満足に解決する。

    本発明によるリレーの他の追加的な利点は次の通りである:
    従来の静電リレーでは、前記導電素子が所定位置(とりわけ湿度に大きく依存する)に付着すれば、付着をはがす可能な方法がない(例えば乾燥させるような外部的手段による方法を除いて)、というのは、復元力が弾力であるため常に同一(位置のみに依存する)であり、増加させることができないからである。 これとは逆に、本発明によるリレー内で前記導電素子が付着すれば、電圧を増加させることによって付着をはがすことが常に可能である。

    前記中間的空間の幾何学的形状の機能、及び前記コンデンサ板の位置決めは、いくつかの異なる種類のリレーを提供することができ、その数だけの用途及び活用法が伴う。

    例えば、前記導電素子の移動を次のようにすることができる:
    −第1の可能性は、前記導電素子が前記中間的空間内を進行的な動きで移動する、ということであり、即ち、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間をほぼ直線的に移動する(もちろん、ありうるショックあるいは振動、及び/または不用意かつ不所望な外力によって生じる移動を除く)。
    −第2の可能性は、前記導電素子が実質的な固定端を有し、この固定端を中心に回転可能である、ということである。 この回転軸が、外部電気回路用の接点の機能を果たすことができ、前記導電素子の自由端が、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間を移動することができ、その位置次第で、他の接点に接触したりしなかったりする。 以下に概説するように、この方法は広範かつ格別な利点を有する。
    −第3の可能性は、前記導電素子が前記中間的空間内を、発生した静電力によってもたらされる前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間の進行的な動きと、コリオリ力によってもたらされる前記進行的な動きに垂直な動きとの組み合わせの動きで移動する、ということである。 この解決法については以下でより詳細に説明する。

    前記第1接点が、前記第2ゾーンと前記導電素子との間にあることが有利である。 これにより、広範な解決法を得ることができ、これについては以下で説明する。

    本発明の好適例は、前記第1コンデンサ板が前記第2ゾーン内にある際に達成される。 あるいはまた、前記第1コンデンサ板が前記第1ゾーン内にあるようにリレーを設計することができる。 最初の場合には、より高い作動電圧を有するより高速なリレーが得られる。 他方では、2番目の場合には、リレーがより低速であり、このことは、前記導電素子が受けるショック及び前記導電素子の停止がより緩やかであり、エネルギー消費がより小さいことを意味する。 各場合における特定の要求に応じて、一方または他方の選択肢の間で選択を行うことができることは明らかである。

    本発明の好適例は、 前記第2接点が前記第2ゾーン内にある際に達成される。 この場合には、前記導電素子がほぼ直線的に進む動きをするリレーが得られる。 前記導電素子が前記第1止め具に接触すると、即ち前記電気回路の前記第1及び第2接点に接触すると、この電気回路が閉じて、以下に詳述する異なる種類の力によってこの電気回路を開放することができる。 この電気回路を再び閉じるためには、前記第1コンデンサ板と前記第2コンデンサ板との間に電圧を印加すれば十分である。 このことは、前記導電素子を前記第2ゾーンに向けて誘引して、前記第1及び第2接点に再び接触させる。

    前記第1コンデンサ板が前記第1ゾーン内にあり、前記第2コンデンサ板が前記第2ゾーン内にあれば、前段落で述べた回路を開放するために必要な力を達成する方法は、前記第2ゾーン内に配置された第3コンデンサ板を追加することであり、ここでこの第3コンデンサ板は前記第1コンデンサ板より小さいか前記第1コンデンサ板に等しく、前記第2コンデンサ板と第3コンデンサ板とを合わせた大きさが前記第1コンデンサ板より大きい。 この構成では、前記第1コンデンサ板が前記中間的空間の一方の側にあり、前記第2コンデンサ板及び前記第3コンデンサ板が前記中間的空間の他方の側にあり、これらのコンデンサ板は互いに近接している。 このようにして、前記導電素子を静電力によって両方向に移動させることができ、これに加えて、外部電気回路によって前記導電素子が原則的に未知の電圧のままにされても、外部電気回路を閉じることを保証することができる。

    本発明の他の好適な実施例は、リレーが前記第2ゾーン内に配置された第3コンデンサ板及び前記第1ゾーン内に配置された第4コンデンサ板を具えている際に達成され、ここで前記第1コンデンサ板と前記第2コンデンサ板とが互いに等しく、前記第3コンデンサ板と前記第4コンデンサ板とが互いに等しい。 実際に、このようにすれば、前記導電素子を前記第2ゾーンに向かって進行させたい場合に、一方の側にある前記第1及び第4コンデンサ板と、他方の側にある前記第2及び第3コンデンサ板との間に電圧を印加することができる。 前記導電素子が、最小のコンデンサ板が配置された箇所に向かって移動するものとすれば、この導電素子は前記第2ゾーンに向かって移動する。 同様に、前記第2及び第3コンデンサ板と前記第1及び第4コンデンサ板との間に電圧を印加することによって、前記導電素子が前記第1ゾーンに向かう移動を行うことができる。 この解決法の、3枚のコンデンサ板によるより簡単な解決法に対する利点は、この解決法はコンデンサ板が対称であり、即ち、前記導電素子が前記第2ゾーンに向かうか前記第1ゾーンに向かうかとは無関係に、全く同じリレー動作を達成することができる、ということである。 前記第1、第2、第3、及び第4コンデンサ板が互いに等しいことが有利である、というのは、一般に、リレーの設計が対称であることがいくつかの点で好都合であるからである。 一方では、上述したように、第1ゾーンと第2ゾーンとの間に対称性が存在する。 他方では、例えば以下で述べる前記導電素子の回転または振動の問題のような他の問題を回避するために、他の種類の対称性を保つ必要がある。 この関係では、リレーが、前記第1ゾーン内に配置された第5コンデンサ板及び前記第2ゾーン内に配置された第6コンデンサ板を追加的に具えて、これらの第5コンデンサ板と第6コンデンサ板とが互いに等しいことが特に有利である。 一方では、コンデンサ板の数を増加させることは、製造上の変動をより良好に補正できるという利点を有する。 他方では、印加電圧及び作動時間の両方の観点から、いくつかの異なるコンデンサ板を独立して活性化することができる。 6枚のコンデンサ板のすべてを互いに等しくするか、あるいはまた、同じ側の3枚の板を互いに対して異なる大きさ(サイズ)にすることができる。 このことは、作動電圧の最小化を可能にする。 各ゾーン内に3枚以上のコンデンサ板を有するリレーは、次の目的のすべてを達成可能にする:
    −リレーが両方向に対称に機能することができる;
    −リレーが、固定値のリレーの寸法全体にわたって最小の作動電圧を可能にする設計である、というのは、一方のゾーン内で作用する2枚のコンデンサ板及び他方のゾーン内で作用する1枚の板を持つことによって、別個の表面領域を常に用意することができるからである;
    −リレーの電流及び電力消費の最小化を可能にし、そしてより円滑なリレー機能も可能にする;
    −外部電気回路が接触した際に、この外部電気回路から前記導電素子に伝達される電圧とは無関係に、リレーが開閉することを保証することができる;
    −特に、リレーが各ゾーン内に6枚のコンデンサ板を有する場合に、追加的に点対称の要求に従うことができ、点対称は以下に示すように、他の重要な利点である。 従って、本発明の他の好適例は、リレーが、前記第1ゾーン内に配置された6枚のコンデンサ板、及び前記第2ゾーン内に配置された6枚のコンデンサ板を具えている際に得られる。 しかし、各ゾーン内に6枚のコンデンサ板を有することは、点対称を達成するために絶対に必要なことではなく:例えば各ゾーン内の3枚のコンデンサ板でも達成可能であるが、この場合には、電流及び電力消費の最小化、及びリレーの「円滑な」機能動作の最適化をあきらめなければならない。 一般に、各ゾーン内のコンデンサ板の数を増加させることは、設計上の柔軟性及び融通性の拡大を可能にしつつ、製造に固有の変動を低減することができる、というのは、各コンデンサ板の製造上の変動は、残りの板の変動によって補償されやすいからである。

    しかし、特定の場合には、前記導電素子に進行的な移動に加えてある種の回転を行わせるために、力のモーメントを慎重に生じさせることが好ましいことがある、ということを無視すべきでない。 例えば、前記導電素子にあり得る、固定壁に対する付着または摩擦を克服することが有利なことがある。

    リレーが、1つの第2止め具(あるいは、前記第1止め具と同数の第2止め具)を前記第1ゾーンと前記導電素子との間に具えていることが有利である。 このようにして、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間の幾何学的対称性も達成される。 前記導電素子が前記第2ゾーンに向かって移動する際には、前記第1止め具と接触するまで移動することができ、そして前記電気回路を閉じる。 前記導電素子が前記第1ゾーンに向かって移動する際には、前記第2止め具に接触するまで移動することができる。 このようにして、前記導電素子が行う移動が対称になる。

    本発明の他の好適例は、リレーが、前記第1ゾーンと前記導電素子との間に配置され、第2止め具を規定する第3接点を具えて、前記導電素子が前記第2接点及び前記第3接点に接触すると第2電気回路を閉じる際に達成される。 この場合には、リレーが、前記第2接点を前記第1接点と前記第3接点とに交互に接続する転流器(コミュテータ)として作用する。

    前の例の特に有利な具体例は、前記導電素子が、軸を規定し、かつラジアル方向に中空の円筒部分と、前記中空の円筒部分の1つの側部から突出して前記軸方向に延びる平坦部分とを具えて、前記円筒部分の内部に前記第2接点が収容され、前記平坦部分の前記軸方向に測った高さが、前記円筒部分の前記軸方向に測った高さより小さい際に達成される。 この特別な場合は、前記導電素子がその一方の端を中心とした回転移動を行う環境にも同時に準拠する(上述した「第2の可能性」を参照)。 これに加えて、前記円筒部分が(この円筒の各端に1つずつあり、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間に延びる)軸受面上にあり、前記平坦部分は、その高さがより小さいので、前記円筒部分に対して片持ち支持される。 従って、前記平坦部分は壁面あるいは固定面(前記第1及び第2接点を除く)に接触せず、このようにして、付着及び摩擦力を軽減することができる。 前記第2接点については、前記円筒部分の内部に収容され、回転軸並びに第2接点として作用する。 従って、前記第1接点と前記第2接点との間に、あるいは前記第3接点と前記第2接点との間に電気接続が確立される。 前記中空の円筒部分は円筒形の穴を規定し、すべての場合に前記第2接点に向かって曲がる曲面を有し、従って、付着及び摩擦力の恐れを減らす。

    前の例の特に有利な具体例は、前記導電素子が、軸を規定し、かつラジアル方向に中空の平行六面体部分と、前記中空の平行六面体部分の1つの側部から突出して前記軸方向に延びる平坦部分とを具えて、前記平行六面体の内部に前記第2接点が収容され、前記平坦部分の前記軸方向に測った高さが、前記平行六面体部分の前記軸方向に測った高さより小さい際に得られる。 実際に、この具体例は上記具体例と似ており、ここでは前記平行六面体部分が平行六面体の穴を規定する。 この解決法は、非常に小型の具体例の場合に特に有利である、というのは、この場合には、製造プロセス(特に、フォトリソグラフィーの手順の場合)の分解能が直線の使用を余儀なくさせるからである。 両方の場合において強調すべきことは、決まっている幾何学的形状は中空の幾何学的形状であり、実際には、次のいくつかの異なる組み合わせが可能である、ということである:
    −矩形部分を有する軸(第2接点)、及び矩形部分をなす穴;
    −円形部分を有する軸、及び円形部分をなす穴;
    −円形部分を有する軸、及び矩形部分をなす穴、及びその逆;
    但し、最初2つの組み合わせが最も有利である。

    理論的には、上記部分は矩形であるべきであるが、軸と平行六面体部分との間に十分な遊びがあり、前記導電素子が軸を中心に回転可能であるべきである。 同様に、円形部分の場合には、軸と円筒部分との間に大きな量の遊びがあり、前記導電素子が行う現実の動きが、軸の周りの回転と、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの間の進行との組み合わせになるようにすることができる。 なお、これに加えて、前記第2止め具を電気回路に接続せずに、この場合には、1つの回路しか開閉できないが、前記導電素子が回転によって(あるいは回転と進行との組み合わせによって)動くリレーが得られる。

    本発明の他の好適例は、リレーが前記第1ゾーンと前記導電素子との間に配置された第3及び第4接点を具えて、これらの第3及び第4接点が前記第2止め具を規定して、前記導電素子がこれらの第3及び第4接点に接触すると第2電気回路を閉じる際に得られる。 実際に、この場合にはその代わりに、リレーが2つの電気回路を接続することができる。

    前記第1ゾーン内及び前記第2ゾーン内の各々に配置されたコンデンサ板の組立体(アセンブリ)の各々が対称の中心について点対称であり、この対称の中心が前記導電素子の質量の中心(重心)に重なることが有利である。 実際には、各ゾーン内に配置されたコンデンサ板の組立体の各々が前記導電素子上に力の場を生成する。 この力の場から生じる力が前記導電素子の質量の中心に対する何らかのモーメントを有する場合には、前記導電素子は進行だけでなく、その質量の中心の周りの回転も行う。 この関係では、この回転が有利でない場合には各ゾーンのコンデンサ板の組立体に点対称性を持たせることが適切であるか、あるいは他方では、例えば摩擦力及び/または付着を克服するために前記導電素子のその質量の中心の周りの回転を導入することが有利であれば、点対称性を与えることが好都合であり得る。

    既に述べたように、前記導電素子は通常、前記第1ゾーン、前記第2ゾーン、及び前記横壁の間の中間的空間内に閉じこめられている。 前記横壁と前記導電素子との間には、十分小さい遊びが存在して、前記導電素子が、前記第1接点及び前記第2接点が形成する接点群と前記第3接点及び前記第4接点が形成する接点群とに同時に接触することが幾何学的に防止されることが有利である。 即ち、前記導電素子が、前記中間的空間を横切る位置を採り、前記第1電気回路を前記第2回路に接続することが防止される。

    付着及び高い摩擦力を回避するために、前記導電素子が曲面の外表面を有することが有利であり、円筒形あるいは球形であることが好ましい。 球形の解決法は、全方向の摩擦力及び付着を最小化するのに対し、円筒形の解決法は、前記第1及び第2ゾーンに面したこの円筒の底面により、前記コンデンサ板と対面する大きな表面を持ちつつ、前記横壁に対する摩擦力の低減を達成することを可能にし、これらのコンデンサ板は静電力の発生については有効である。 この第2の解決法は、接点に対する接触面もより大きくして、切り換えた電気回路にもたらされる電気抵抗を減少させる。

    同様に、前記導電素子が、その移動方向に直交する上面及び下面、及び少なくとも1つの横方向の面を有し、この横方向の面が小さい突起を有することが有利である。 これらの突起はさらに、前記横方向の面と前記中間的空間の横壁との間の付着及び摩擦力の低減を可能にする。

    前記導電素子は中空であることが有利である。 このことは質量の低減を可能にし、従ってより小さい慣性を達成する。

    リレーが2枚のコンデンサ板(第1板及び第2板)を有し、これらのコンデンサ板が共に前記第2ゾーン内にあれば、これらの第1コンデンサ板及び第2コンデンサ板が同じ表面積を有することが有利である、というのは、こうすれば、装置(デバイス)の同じ表面積に対して最小の作動電圧が得られるからである。

    リレーが2枚のコンデンサ板(第1板及び第2板)を有し、第1板が前記第1ゾーン内にあり、第2板が前記第2ゾーン内にあれば、前記第1コンデンサ板の表面積が前記第2コンデンサ板の表面積の2倍であることが有利である、というのは、こうすれば、装置の同じ表面積に対して最小の作動電圧が得られるからである。

    本発明によるリレーの他の好適例は、前記コンデンサ板の一方が、コンデンサ板であると同時に接点(従って止め具)である際に得られる。 この構成は、他の接点(外部電気回路の接点)を固定電圧(通常はVCC(電源電圧)またはGND(設置))に接続するか、あるいは高インピーダンスにしておくことを可能にする。

    本発明の主題は、本発明によるリレーの好適な使用にも同様に関係する。 電気スイッチ及び電気的切り換え器としての使用とは別に、本発明によるリレーは種々の物理量用のセンサとして使用することができる。 こうした場合には、測定したい物理量が電気回路を開放する力を出し、前記コンデンサ板に印加した所定電圧によってこの力に対抗する力が発生して、外部電気回路が再び閉じられる(あるいはその逆に、即ち、この電気回路の開放を維持するために電圧の印加が必要であり、調べたい物理量が回路を閉じる傾向にある)。 この必要な電圧の測定が、測定したい物理量の測定を可能にする。 一般に、小型化は、いくつかのセンサを同時に具えることを可能にし、このことは対応する測定の信頼性を増加させる。 この信頼性の増加は、これらの異なるセンサが同じ量を測定して、その後に平均値を計算することができることによる。 特に有利な代案は、本発明によるリレーを、両方のゾーン内に複数、即ち合計3つまたは4つの電気接点が両方のゾーン内にあるように構成することによって得られる、というのは、この場合には、一定電圧において(あるいは、さらに考慮すべきパラメータとして電圧を変化させて)、1つのゾーン内の電気接点との接触を断ってから、他方のゾーン内の電気接点との接触の確立までに経過した時間を調べて物理量を測定できるからである。 以下に、種々の特定例を挙げる:

    加速度計:外部的な加速による力が前記導電素子を動かして、電気回路を開放する。 前記コンデンサ板に印加する電圧が開放力を発生する。 回路を再び閉じる際に必要な電圧を測定し、これにより、前記導電素子に働いた加速度を測定することができる。 この逆のことも行うことができ、例えば上述したような、外部的な加速が回路を閉じようとする場合である。 小型化は、3つの座標軸に従って配向された種々のセンサの提供を可能にする。 特定例はエアバッグ及び傾斜計である。

    圧力センサ:電気素子が、異なる圧力(測定すべき圧力及び基準圧力)が働く2つの小室(チャンバ)どうしを分離する場合に、前記導電素子の一面に加わる空気圧、あるいは他のあらゆる非導電性の流体の圧力が電気回路を開放しようと(あるいは閉じようと)する。 この回路を再び閉じる(あるいは開放する)ことの達成に必要な電圧が、上記流体、特にこの流体と基準チャンバとの圧力差の測定を可能にする。 この種のセンサの特定例がマイクロホンである。

    フロー(流れ)センサ:前記導電素子が、流体が通過可能な開口を有するか、あるいは、流体中に浸かる延長部分を有する場合に、本発明によるリレーはフローセンサとして用いることができる。 上記の例のように、前記コンデンサ板に印加した電圧によって、測定したい物理量によって発生する力、この場合には流体が発生する流体力学的あるいは空力学的な力に対抗することができる。 圧力センサに関して上述したように、この流体は導電体にすることはできない。

    温度センサ:この場合には、リレーの切り換えに要する時間は基本的に、外部的な加速、印加する電圧、及び前記コンデンサ板の表面積係数に依存することを考慮に入れるべきである。 これらの板が異なる熱膨張係数を有する材料製である場合には、前記コンデンサ板の表面積係数は温度と共に変化する。 このように、前記コンデンサ板に印加する所定電圧に対する、切り換え時間と温度との関係が存在する。 同様に、リレーを切り換えるために必要な最小電圧は温度に依存する。

    音響用途(ラウドスピーカ):前記導電素子が止め具、あるいは前記導電素子を誘引する前記コンデンサ板に衝突すると、前記導電素子が雑音(ノイズ)を発生する。 単一のチップに集積可能な相当数のリレーをまとめ合わせることによって、種々の音響波を集合させ同期させて、これにより結果的な可聴の音響波を発生することができる。 この可聴の音響波は指向性が高い。 このことは、単一方向の波が重要である際に、あるいはまた、これらのリレーが分散可能、及び/または異なる方向に作動可能、及び/または時間的に位相ずれ可能であり、多方向の波が得られる際に、利点となり得る。 各リレーを作動させる瞬時を精密に制御することによって、即ち、リレー間の相対的な時間的位相ずれを制御することによって、指向性を制御することも可能である。 このようにして、リレーの幾何学的分布を変化させなければならないことなしに、前記音響波が要求に応じて指向されるように前記音響波の指向性を動的に変化させることができる。 電気接点の存在は、前記導電素子と対応する止め具との衝突が生じた正確な瞬時の測定を可能にする。

    コリオリ力の検出器(通常はジャイロとして知られている):これらの検出器はコリオリ力を測定することによって物体の回転速度を測定する。 こうするためには、コンデンサ板を前記第1ゾーン及び前記第2ゾーン内に配置して、接点を前記第1ゾーン−前記第2ゾーンの軸に直交する軸上に配置したリレーを必要とする。 前記導電素子は一方の端から他方の端まで連続的に移動して、即ち所定速度を常に与えられて、この所定速度は前記コンデンサ板に印加される電圧に依存する。 この移動軸(前記第1ゾーン−前記第2ゾーンの軸)及び前記接点が形成する平面に直交する回転速度が存在する場合に、前記導電素子が、前記第1ゾーン−前記第2ゾーンの軸に直交するコリオリ加速力を受ける。 このことは、前記コンデンサ板に印加される電圧、従って前記導電素子が移動する速度が十分高ければ、前記導電素子が一方の側(あるいは回転方向次第では反対側)の接点に触れることを意味する。 接点に触れると、外部回路が閉じ、これにより、こうしたことに必要な条件が得られたことが確認される。 従って、外部的な回転の大きさは前記コンデンサ板に印加する電圧の大きさに関係し、回転方向は、この時点において前記導電素子に与えられた速度の向きを考慮に入れて、二対の接点のどちらが短絡したかにもとづいて知ることができる。 この種のセンサは、直交する三方向同時に具えることができ、このことは、空間内のあらゆる回転を測定可能にする。

    ガスセンサ:前記導電素子が所定の気体(ガス)の分子に反応及び/または分子を吸収可能な材料製であれば(あるいはこうした材料が前記導電素子に含まれるならば)、この気体の濃度に応じた可変質量を有する導電素子が得られる。 この質量変化は作動電圧、並びに一端から他端まで移動する経過時間に影響を与える。 こうして気体濃度を測定することができる。

    一般に、以上で挙げたすべてのセンサにおいて、各場合においてリレーを切り換えるのに必要な最小電圧を検出することによって、あるいは固定の印加電圧に対する切り換え時間を検出することによって、対応する量を測定することができる。 一般に、切り換え(スイッチング)時間を検出する方が容易である、というのは、切り換え時間はディジタル技術を用いて簡単に増加させることができるのに対し、可変電圧の発生はアナログ回路の使用を暗に意味するからである。 しかし、リレーを切り換える電圧を検出する際には、リレーを切り換える必要のある頻度がずっと少なく、摩耗を低減して長期の信頼性及び動作寿命を増加させるという利点が存在する。

    本発明によるリレーの他の可能な用途は、磁界検出器である。 こうしたものについては、リレーを閉位置に維持しなければならず、即ち、前記導電素子が第1外部回路を閉じなければならず、特定強度を有する電流を前記導電素子に通すべきである。 リレーが磁界にさらされれば、前記導電素子が磁力を受けて、この磁力は、その向きが適切であれば前記回路を開放しようとする。 電気回路を閉状態に維持するために必要な電圧を測定して、他のパラメータ(前記導電素子の幾何学的形状及び質量、前記導電素子を通る電流強度、等)を考慮に入れることによって、磁界の空間的成分、及び特定方向の成分を測定することができる。 磁界のすべての空間的成分を測定可能なように空間内に配向させた複数のセンサを設ける場合には、磁界全体を測定することができる。 リレーが前記第1ゾーン内及び前記第2ゾーン内に共に電気接点を有して、2つの外部電気回路を閉じることができる場合には、1つのリレーで磁界の空間的成分を、その方向にかかわらず測定することができる、というのは、1つのゾーン内に前記導電素子があれば、磁界が前記導電素子を離す代わりに前記接点に押し付けて、前記導電素子が反対側のゾーン内に置かれれば、磁界が前記導電素子を前記接点から離して、これにより測定が可能になるからである。 どちらの電気回路をこの測定に用いたかを知れば、方向が与えられる。 なお、リレーを磁界検出器として使用するためには、電気回路を閉じて、十分大きい電流を前記導電素子に通して前記導電素子がこれに相当する磁力を受けるようにすべきであることは明らかである。 実際には、磁界が電気回路を開放すると、電流が前記導電素子を通らなくなり磁界が消失し、これにより、静電力はまだ有効なままであるので前記導電素子が再び前記電気接点に接触する。 従って、電流が再確立されて前記導電素子が再び磁力を受ける前に、ある程度の時間がたつことがある。 前記導電素子が受ける磁力を他の外部的な加速力から区別するために、この磁界センサはいくつかのリレーを具えることができ、その一部は以上で概説したように磁界を検出する役割をし、他のものは以上の関連部分で説明したように加速力の測定用である。 成分毎に得られた結果を補償することによって、現実の磁界を測定することができる。 あるいはまた、同一のリレーが、(前記導電素子に電流を通過させることによる)磁界の読み取りを、(前記導電素子に電流を通さない)加速度の読み取りの間にはさんで行うことができる。

    本発明の他の利点及び特徴は以下の説明より明らかになり、以下の説明は全体として非限定的なものであり、本発明のいくつかの好適な実施例について図面を参照しながら説明する。

    以下に見られるように、図に示す本発明の好適な実施例は、以上で考察したいくつかの異なる代替法及び選択肢の組み合わせを含むが、これらの代替法及び選択肢の可能な異なる組み合わせ方は当業者にとって明らかである。

    (実施例の詳細な説明)
    図1に、本発明によるリレーの第1の基本機能モードを示す。 このリレーは中間的空間25を規定し、この空間内に導電素子7が収容され、導電素子7は中間的空間25内を自由に移動することができる、というのは、導電素子7は中間的空間25を規定する壁面に物理的に接合されていない可動部材であるからである。 このリレーは、図1の左側の第1ゾーン、及び図1の右側の第2ゾーンも規定する。 第2ゾーン内には第1コンデンサ板3及び第2コンデンサ板9が配置されている。 図1に示す例では、コンデンサ板3と9とが異なる表面積を有するが、これらの表面積は互いに等しくすることもできる。 第1コンデンサ板3及び第2コンデンサ板9は制御回路CCに接続されている。 第1コンデンサ板3と第2コンデンサ板9との間に電圧を印加すると、導電素子7は常に図1の右方向、即ちコンデンサ板3及び9に向かって誘引される。 導電素子7は、第1止め具13によって止められるまで右方向に移動し、第1止め具13は第1外部回路CE1の第1接点15及び第2接点17であり、よって第1外部回路CE1が閉じられる。

    図2に、本発明によるリレーの第2の基本機能モードを示す。 ここでも、リレーが中間的空間25を規定し、この空間内に導電素子7が収容され、導電素子7は中間的空間25内、即ち図2の左側の第1ゾーンと図2の右側の第2ゾーンとの間を自由に移動することができる。 第2ゾーン内には第2コンデンサ板9が配置され、第1ゾーン内には第1コンデンサ板3が配置されている。 第1コンデンサ板3及び第2コンデンサ板9は制御回路CCに接続されている。 第1コンデンサ板3と第2コンデンサ板9との間に電圧を印加すると、導電素子7は常に図2の右方向に、最小のコンデンサ板、即ちコンデンサ板9に向かって誘引される。 この理由により、この場合には、図2に示す例ではコンデンサ板3と9とが互いに異なる表面積を有するということが絶対に必要である、というのは、これらのコンデンサ板が等しい表面積を有するものとすれば、導電素子7はどちらの向きにも移動しないからである。 導電素子7は、第1止め具13によって止められるまで右向きに移動して、第1止め具13は第1外部回路CE1の第1接点15及び第2接点17であり、よって第1外部回路CE1が閉じられる。 図の左側には第2止め具19が存在し、第2止め具19はこの場合には電気的機能は何も果たさないが、導電素子7が第1コンデンサ板3に接触するのを止める。 この場合には、導電素子7が第1コンデンサ板3に接触しても何の問題も生じないので、止め具19をなくすことができる。 このことは、この側には1枚のコンデンサ板のみが存在するが、2枚以上のコンデンサ板が存在してそれぞれが異なる電圧に接続されているものとすれば、短絡を避けるためにこれらの止め具が必要になる、という理由による。

    図1及び図2のリレーはセンサとして使用するのに適しており、測定すべき量が力を出して、導電素子7にもたらされる静電力がこの力に対抗する。 図1及び図2に示す両方の場合において、測定すべき量が電気回路CE1を開放しようとする力を出さなければならず、上記静電力はこの回路を閉じようとする。 しかし、リレーは、ちょうど逆の動作を行うように設計することができ、即ち、測定すべき量が電気回路を閉じようとし、静電力が回路を開放しようとする。 この場合には、第1止め具13を、対応する電気回路CE1と共に図1及び2の左側に配置する必要がある。 図1には、この可能性を破線で示す。 止め具を図の両側に配置すれば、センサが両方向の量を検出することができるが、向きの変化が発生したことを検出した際に、回路を閉じようとするアルゴリズムから開放しようとするアルゴリズムに変更する必要があり、このことは、最小電圧、即ち電圧0で開閉がなされない際に生じる。 なお、印加する電圧の符号は導電素子7の移動方向には影響しない。

    静電力による導電素子7の両方向への移動を達成するために、図3に示すように、第3コンデンサ板11を設ける必要がある。 導電素子7が常に、最小のコンデンサ板が位置する向きに移動するものとすれば、この場合には、第3コンデンサ板11は第1コンデンサ板3より小さい必要があるが、第2コンデンサ板9と第3コンデンサ板11との合計表面積は第1コンデンサ板3より大きい必要がある。 このようにして、第1コンデンサ板3及び第2コンデンサ板9を活性化し、即ち、これらのコンデンサ板を異なる電圧に接続すると、これらのコンデンサ板は高インピーダンスの状態に留まり、導電素子7は右方向に移動することができるが、3枚のコンデンサ板を活性化すれば、導電素子7は左方向に移動することができる。 後者の場合には、第2コンデンサ板9及び第3コンデンサ板11には同じ電圧を供給し、第1コンデンサ板3には異なる電圧を供給する。 これに加えて、図3のリレーは、第2止め具19に接続された第2外部回路CE2を有し、これらの第2止め具19は第3接点21及び第4接点23を規定する。

    2枚のコンデンサ板を第1及び第2の各ゾーン内に配置するものとすれば、導電素子7の移動は次の2つの異なる方法に当てはめることができる:
    −同じゾーンの2枚のコンデンサ板間に電圧を印加して、これにより導電素子7がこれらのコンデンサ板に誘引される(図1の機能):
    −一方のゾーンの1枚のコンデンサ板と他方のゾーンの1枚のコンデンサ板(あるいは両方のコンデンサ板)との間に電圧を印加して、これにより、導電素子7が、ゾーン内の充電されたコンデンサの表面積が最小であるゾーン方向に誘引される(図2の機能)。

    図4及び5に、EFAB(Electronic FABlication)技術で製造すべく設計したリレーを示す。 この層堆積によるマイクロメカニズム(微小機構)製造技術は当業者にとって既知であり、いくつかの層の生産を可能にし、そして三次元構造の設計に大きな融通性を与える。 リレーは支持体として作用する基板1上に実装され、以下のいくつかの図面には簡単のため基板1を示していない。 このリレーは、(図5では)導電素子7の左側に配置された第1コンデンサ板3及び第4コンデンサ板5を有し、導電素子7の右側に配置された第2コンデンサ板9及び第3コンデンサ板11を有する。 このリレーは、第1接点15及び第2接点17である2つの第1止め具13、及び第3接点21及び第4接点23である2つの第2止め具19も具えている。 このリレーは上部をカバーで覆われているが、内部の詳細を明確に示すために、このカバーは図示していない。

    このリレーは、図5で見れば中間的空間25内を左から右へ、及びその逆に動く。 図に見られるように、第1止め具13及び第2止め具19は、コンデンサ板3、5、9及び11よりも導電素子7に近い。 このようにして、導電素子7が左から右に移動して、コンデンサ板3、5、9及び11及びこれらに対応する制御回路に衝突することなしに、対応する電気回路を閉じることができる。

    導電素子7は中空の内部空間27を有する。
    導電素子7と壁面との間には遊びが存在して、中間的空間25を形成し(即ち、第1止め具13、第2止め具19、コンデンサ板3、5、9及び11、及び2つの横壁29)、中間的空間25は、導電素子7が、第1接点15を第3接点21に接触させるか、あるいは第2接点17を第4接点23に接触させるのに十分なほど図5の面に直交する軸の周りに回転することを防止するように十分小さい。 しかし図では、この遊びはより明確にするために一定寸法比で示していない。

    図6〜8に、EFAB技術で製造すべく設計した他のリレーを示す。 この場合には、導電素子7が図6〜8の縦方向に移動する。 リレーにおける二者択一の移動の一方または他方の使用は設計基準に依存する。 製造技術はいくつかの層の堆積から成る。 すべての図において縦の寸法を誇張しており、即ち、物理的な装置(デバイス)は図に示すよりずっと平坦である。 より大きいコンデンサ面を得ようとすれば、図6〜8に示す形態に似た形態を有するリレーを構成する(縦型リレー)ことが好ましいが、より少数のリレーが望ましければ、図4及び5に示す形態に似た形態を有するリレー(横型リレー)がより適切である。 特定の技術(例えばpolyMUMPS、Dalsa、SUMMIT、Tronic's、Qinetiq's、等)を用いれば、層の数が常に限定される。 縦型リレーの利点は、より小さいチップ面積でより大きい表面が得られることであり、このことは、(同じチップ面積を用いれば)作動電圧がずっと低いことを暗に意味する。

    概念的には、図6〜8のリレーは図4及び5のリレーと非常に似ており、(図8の)下部に配置された第1コンデンサ板3及び第4コンデンサ板5、並びに第3接点21及び第4接点23である第2止め具を有する。 図に見られるように、第2止め具19はコンデンサ板の上にあり、これにより導電素子7が第2止め具19上に載り、第1及び第4コンデンサ板3、5に接触しないようにすることができる。 (図6の)上端には、第2コンデンサ板9、第3コンデンサ板11、及び第3接点15及び第2接点17である2つの第1止め具13がある。 この場合には、導電素子7と横壁29との間の遊びも、第1接点15を第3接点21に接触させるか、あるいは第2接点17を第4接点23に接触させることが回避されるように十分小さい。

    図9及び10に示すリレーは、導電素子7の移動が実質的にその端部を中心とした回転であるリレーの例である。 このリレーは、第1コンデンサ板3、第2コンデンサ板9、第3コンデンサ板11、及び第4コンデンサ板5を有し、これらのすべてが基板1上に実装されている。 これに加えて、第1接点15と第3接点21とが互いに対面して存在する。 第1接点15と第3接点21との間の距離は、上記コンデンサ板間の距離より小さい。 導電素子7は中空の円筒部分31を有し、この中空の穴も同様に円筒形である。 この円筒形の穴の内部に、円筒部分を有する第2接点17が収容されている。

    このようにして、導電素子7が第1接点15と第4接点23との接触、あるいは第3接点21と第2接点17との間の接触を確立する。 導電素子7が行う移動は実質的に、円筒部分31が規定する軸の周りの回転である。 図9では、第2接点17と円筒部分31との間の遊びを誇張しているが、特定量の遊びが存在することは確かであり、従って導電素子7が行う移動は純然たる回転ではなく、現実には回転と進行との組み合わせである。

    円筒部分31からは平坦部分33が延び、平坦部分33は、円筒部分31の軸方向に測れば円筒部分31より低い高さを有する。 図10ではこのことをより詳しく見ることができ、図10には、円筒部分31及び平坦部分33をほとんど横から見た図を示す。 このようにして、平坦部分33が基板1に接触することが回避され、これにより摩擦力及び付着が低減される。

    図に見られるように、円筒部分31を平行六面体部分で代替して、円形部分を有する第2接点17を四形部分を有するものに置き換えても、遊びが十分である限りは、概念的に図9及び10のものと等価なリレーを設計することができる。

    例えば、図9及び10に示すリレーにおいて第1接点15及び/または第3接点21をなくした場合には、コンデンサ板そのもの(特に第3コンデンサ板11及び第4コンデンサ板5)が接点及び止め具として働く。 コンデンサ板が動作しなければならない電圧の適切な選定によれば、この電圧は常にVCC(電源電圧)またはGND(接地)ということになる。 他の可能性は、例えば、第3接点21をどの外部回路にも電気的に接続しない、ということである。 従って、第3接点21は止め具に過ぎず、導電素子7が第2接点17を第3接点21に接触させると、第2接点17が回路内で高インピーダンスの状態になる。

    図11に示すリレーは、polyMUMPS技術で製造すべく設計したものである。 既に説明したように、この技術は当業者にとって既知であり、そして3つの構造層及び2つの犠牲層によって特徴付けられる。 しかし、概念的には、このリレーは図9及び10に示すリレーに似ているが、いくらかの違いがある。 従って、図11のリレーでは、第1コンデンサ板3は第3コンデンサ板3と等しいが、第2コンデンサ板9及び第4コンデンサ板5とは異なり、これらのコンデンサ板は互いに等しく、かつ第1及び第3コンデンサ板より小さい。 第2接点17については、その上端に巻線を有して導電素子7が中間的空間25内に保持されることを可能にする。 図9及び10の第2接点17にもこの種の巻線を設けることができる。 このリレーでも、第1接点15と第3接点21との間の距離をコンデンサ板間の距離に等しくする意味はない。 導電素子7の移動が第2接点17の周りの回転移動であるものとすれば、導電素子7の他端が弧を描いて、平坦部分33がコンデンサ板に触れる前に、この他端が第1または第3接点15、21に接触する。

    図12に、polyMUMPS技術で製造すべく設計した他のリレーを示す。 このリレーは図4及び5のリレーに似ているが、追加的に、第5コンデンサ板35及び第6コンデンサ板37を有する。

    図13に、図4及び5に示すものと等価なリレーを示すが、このリレーは第1ゾーン内の6枚のコンデンサ板及び第2ゾーン内の6枚のコンデンサ板を有する。 これに加えて、導電素子7が外に出ることを回避する上部カバーがある。

    図14及び15に、導電素子7が円筒形であるリレーを示す。 図14のリレーでは、導電素子7を包囲する横壁29が平行六面体であるのに対し、図15のリレーでは、導電素子7を包囲する横壁29が円筒形である。 図16については、表面マイクロマシニングによって製造した球形を示し、なお、この球形は径の異なる複数の円形ダイスによって形成したものである。 図16のもののような球形の導電素子7を有するリレーは、概念的には例えば図14または15に示すものと非常に似ており、その円筒形の導電素子7を球形のものに置き換えたものである。 しかし、球形の導電素子7が最初に接点、または場合によっては止め具ではなくコンデンサ板に触れることを回避するために、上端におけるコンデンサ板及び接点の配置における特定の幾何学的調整を考慮に入れるべきである。

    図17に、図4及び5に示すリレーの変形例を示す。 この場合には、導電素子7が横方向の面41内に突起39を有する。

    図18に、特にコリオリ力の検出器(ジャイロスタット)用に設計した本発明によるリレーの変形例を示す。 この場合には、リレーが、導電素子7の(図18では)左側に配置された第1コンデンサ板3及び第4コンデンサ板5、及び導電素子7の右側に配置された第2コンデンサ板9及び第3コンデンサ板11を有する。 このリレーは、図18の上部にある2つの第1止め具13、及び図18の下部にある2つの第2止め具19も有し、第1止め具13は第1接点15及び第2接点17であり、第2止め具19は第3接点21及び第4接点23である。 導電素子7は、コンデンサ板間に印加された電圧によって、コンデンサ板の間をジグザグに移動する。 リレーがコリオリ力を受ければ、導電素子7は横方向に移動し、即ち、図18では(回転移動が図の面に対して垂直であるものとすれば)上向きまたは下向きに移動する。 第1接点15と第2接点17とを(あるいは第3接点21と第4接点23とを)接触させるに当たり、そして上記ジグザグ移動を行う速度(及び幾何学的パラメータ及びリレーの質量)に応じて、コリオリ力を測定することができ、結果的に回転速度を測定することができる。 このリレーは第3止め具43及び第4止め具45も有し、これらの止め具も(追加的に、そして選択肢として)電気接点とすることができる。 従って、各ジグザグ移動の進行の終点は、リレー制御回路が用いる対応する電気回路を閉じることによって検出され。 あるいはまた、導電素子7の位置を、当業者にとって既知の他の手順によって測定することができる。

    第2ゾーン内に2枚のコンデンサ板を有するリレーの略図である。

    各ゾーンに1枚ずつの2枚のコンデンサ板を有するリレーの略図である。

    3枚のコンデンサ板を有するリレーの略図である。

    本発明によるリレーの第1実施例の、外装を外した透視図である。

    図4のリレーの平面図である。

    本発明によるリレーの第2実施例の透視図である。

    図6のリレーの、上端の構成要素を除去した透視図である。

    図6のリレーの下部要素の透視図である。

    本発明によるリレーの第3実施例の、外装を外した透視図である。

    図9のリレーの円筒部分の詳細な透視図である。

    本発明によるリレーの第4実施例の透視図である。

    本発明によるリレーの第5実施例の透視図である。

    本発明によるリレーの第6実施例の平面図である。

    本発明によるリレーの第7実施例の透視図である。

    本発明によるリレーの第8実施例の、基板をなくして下から見た透視図である。

    表面マイクロマシニングで生産した球形を示す図である。

    本発明によるリレーの第9実施例の透視図である。

    本発明によるリレーの第10実施例の、外装を外した透視図である。

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