自動制御用の位置検出磁気センサ

本発明は磁気スイッチの技術分野に関し、具体的には、自動制御用の位置検出磁気センサである。

磁気近接スイッチは近接スイッチの1種であり、磁気素子で位置関係の変化を感知し、非電気量又は電磁気量を所望の電気信号に変換して、制御又は測定の目的を達成させる。ロボット応用技術では、自動ナビゲーションと位置検出がインテリジェント制御を実現するためのコア技術であり、近接スイッチにより実施可能な位置検出と制御実行態様は、ほかのコントローラに備えない利点を有する。従来の磁気近接スイッチは磁場検出によって位置を感知するものであり、ホールタイプ、磁気抵抗タイプ、リードリレータイプ等に大別されており、且つこのコアとなる磁気感受性素子は一般的に輸入するものであり、生産周期が長いとともにコア技術が独立した技術ではないことにより、コストの高騰を引き起こす。ロボット、自動制御装置、インテリジェント機器の製造分野において、部材間の位置変化と動作感知が複雑であるが、従来の外部磁気駆動誘導はリニア制御が採用されており、同じ極性で反発しあい、反対の極性で引き合うように、外部磁界と内部磁界についてNS極性を区別する必要があるため、感知・制御システムを複数設置して且つ一意的な磁気スイッチを配置する必要があり、このように、全体レイアウトが複雑になり製造の難度を向上させる。さらに、自動化、インテリジェント制御装置の発展に伴い、小型化、コンパクト化は工業的設計の主流となっている。このため、従来技術には改良と発展の余地がある。

本発明の目的は、従来技術の欠点及び欠陥に対して、構造がコンパクトで、配置の柔軟性が高く、コンパクトなレイアウトに適する自動制御用の位置検出磁気センサを提供することである。

上記目的を達成させるために、本発明は以下の技術案を採用する。

本発明に係る自動制御用の位置検出磁気センサは、中空接着剤収納ケースを備え、前記接着剤収納ケースのキャビティに縦仕切板が設けられ、縦仕切板の上端が接着剤収納ケースの天板に接続され且つ縦仕切板において導電性カラムが横方向に貫装され、前記縦仕切板の右側にある接着剤収納ケースのキャビティに作動シートが設けられ、作動シートは横方向に設置され且つ右端が接着剤収納ケースと嵌め合いして接続され、作動シートの左端に磁気リングが套設され、導電性カラムの右端は磁気リングに貫装され且つ作動シートに対応して設置され、前記導電性カラムの左端に導電性シートが設けられ、導電性シートのターミナルは作動シートの右端に対応して設置され、且つ導電性シートと作動シートはそれぞれ接着剤収納ケースの右側壁板におけるリードに接続される。

以上の態様によれば、前記作動シートの左端に固定管が設けられ、固定管の外径が磁気リングの内径とマッチングし、磁気リングは固定管に套設され、且つ固定管の2つのポートにそれぞれ磁気リングの両端面に当接される蓋縁部が設けられ、前記導電性カラムの右端が固定管に貫装されている。

以上の態様によれば、前記作動シートの左端に制限部が設けられ、制限部の両側辺のいずれにもフランジが設けられ、且つフランジに位置決めノッチが設けられ、1つのリードが2つのフランジ間に貫装され且つ制限部に溶接され、前記接着剤収納ケース内に横仕切板が設けられ、横仕切板の右端が接着剤収納ケースの右壁に接続され、前記横仕切板の上端面に長尺状ボスが設けられ、長尺状ボスの上方にある接着剤収納ケースの天板の内側に押さえブロックが設けられ、制限部は横仕切板と押さえブロックの間に貫装され、且つフランジの位置決めノッチは長尺状ボスに締まり嵌めするように接続される。

以上の態様によれば、前記一方のフランジの下端が外へ曲げられて位置決めシートを構成し、前記制限部の他方のフランジと位置決めシートはそれぞれ接着剤収納ケースの裏外側壁板に当接して設置される。

以上の態様によれば、前記接着剤収納ケース内に横方向低層板と縦方向遷移板が設けられ、低層板の左端が縦仕切板の下端に接続され、低層板の右端が遷移板の下端に接続され、遷移板の上端が横仕切板の左端に接続され、且つ縦仕切板、低層板、遷移板、横仕切板は順次接続されて一体構造になり、前記導電性シートは低層板と接着剤収納ケースの底板の間に貫装され、作動シートの制限部と導電性シートのターミナルはそれぞれ横仕切板の上下両側にあるインアウトリードに接続される。

以上の態様によれば、前記接着剤収納ケースの正面がオープンに設置され、接着剤収納ケースの開口部内にシリコーンガスケットが設けられ、シリコーンガスケットは縦仕切板、横仕切板、磁気リング、作動シートに対応して設置され、前記シリコーンガスケットの外側に接着剤収納ケースの開口部をシールするシーラントが設けられる。

以上の態様によれば、前記シリコーンガスケットの右端の内側に固定ブロックが設けられ、固定ブロックは接着剤収納ケースの天板と横仕切板の間に嵌設され、且つ固定ブロックに制限部と嵌合する挿設溝が設けられる。

以上の態様によれば、前記縦仕切板の左側面にベースが設けられ、ベースと縦仕切板に段差貫通孔が設けられ、前記導電性カラムの左端外縁に固定リングが設けられ、導電性カラムは段差貫通孔に貫装され且つベースに固定して接続される。

以上の態様によれば、前記導電性シートは「L」形をなして設置され、導電性シートの垂直部にリベット孔が設けられ、導電性カラムの左端がリベット孔に貫装されて導電性シートに電気的に接続され、前記導電性シートのバーが低層板と接着剤収納ケースの底板の間に貫装され、導電性シートのバーの末端に「八」字形の挟持板が設けられ、他方のリードの端部が挟持板に挿入されて導電性シートに電気的に接続される。

以上の態様によれば、前記磁気リングはラジアル着磁されてなり、磁気リングの外周と内壁は反対する単一極性である。

本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明では、磁気リングの外周が単一極性であるため、それに合わせる外部磁界について極性を選択せずに、反発しあう又は引き合う誘導駆動嵌合が実現でき、固定管が弾性を有する作動シートに接続されることで導電性カラムと組み合わせてオン・オフを行うことで、従来のセンサの単一の極性組合せと方向による制限性を解決して、ロボットの動作感知の柔軟性を向上させ、センサの点数を効果的に減少させ、作動シートの制限端と導電性シートのターミナルが同方向に設置され且つ接着剤収納ケースの一側から回線を介して接続されることによって、センサの装着を容易にし、接着剤収納ケースのキャビティが縦方向と横方向に仕切られて分割されて絶縁接着剤を充填することができ、それによって、全体の作動安定性を向上させる。

本発明の構造分解模式図である。

本発明の内部組立構造の模式図である。

以下、図面と実施例を参照しながら本発明の技術案について説明する。

図1〜2に示すように、本発明に係る自動制御用の位置検出磁気センサは、中空接着剤収納ケース1を備え、前記接着剤収納ケース1のキャビティに縦仕切板11が設けられ、縦仕切板11は接着剤収納ケース1のキャビティを左右にある2つの収納室に分けるものであり、縦仕切板11の上端が接着剤収納ケース1の天板に接続され且つ縦仕切板11において導電性カラム2が横方向に貫装され、導電性カラム2の両端はそれぞれ2つの収納室内に設けられる。前記縦仕切板11の右側にある接着剤収納ケース1のキャビティに作動シート3が設けられ、作動シート3は横方向に設置され且つ右端が接着剤収納ケース1と嵌め合いするように接続され、作動シート3の左端に磁気リング4が套設され、導電性カラム2の右端が磁気リング4に貫装され且つ作動シート3に対応して設置され、前記作動シート3の右端は接着剤収納ケース1内に固定され、磁気リング4は作動シート3の左端に接続され、且つ作動シート3は、弾性を有し左側を磁気リング4と一体的に連動させ、磁気リング4の外周を同一極性にすることによって、外部からの任意の磁極又は強磁性体による反発又は吸引駆動を受けるとき、作動シート3を連動して導電性カラム2と連通させるとともにオン・オフ制御信号を出力させる。前記導電性カラム2の左端に導電性シート22が設けられ、導電性シート22のターミナルは作動シート3の右端に対応して設置され、且つ導電性シート22と作動シート3はそれぞれ接着剤収納ケース1の右側壁板におけるリード19に接続され、前記導電性シート22は接着剤収納ケース1の左右収納室に貫装され且つ右側が作動シート3に対応して設置され、それによりセンサのターミナルは同一側面にあるようにして組立を容易化させる。

前記作動シート3の左端に固定管31が設けられ、固定管31の外径が磁気リング4の内径とマッチングし、磁気リング4は固定管31に套設され、且つ固定管31の2つのポートにそれぞれ磁気リング4の両端面に当接される蓋縁部32が設けられ、前記導電性カラム2の右端が固定管31内に貫装されている。前記作動シート3は、右端が接着剤収納ケース1に固定して接続されて左側が移動可能に設置された、全体として弾性を有する0.2mm厚の黄銅シートであり、固定管31は、作動シート3の左端に接続されることで、接着剤収納ケース1のキャビティにおいて360°自在に移動可能であり、磁気リング4の外周を同一極性にすることによって、任意の極性の外部磁場又は強磁性体による反発しあう又は引き合う駆動が可能であり、磁気リング4は、作動シート3の右端を中心、作動シート3を半径にして360°揺動し、固定管31を連動してその内部にぶら下がった導電性カラム2とオン・オフするように作動させ、このようにして、従来の磁気スイッチの極性区別を変えてセンサの使用柔軟性を向上させ、また、磁気リング4はそれと円周方向でのいずれかの外部磁場との変化を感知でき、それによって、ロボットの動作検出制御の使用範囲を広げ、同類のセンサの点数を減少させ、自動化装置の集積度合、レイアウトのコンパクト性、動作のインテリジェント化レベルを向上させる。

前記作動シート3の左端に制限部33が設けられ、制限部33の両側辺のいずれにもフランジ34が設けられ、且つフランジ34に位置決めノッチ35が設けられ、1つのリード19が2つのフランジ34間に貫装され且つ制限部33に溶接される。制限部33と両側にあるフランジ34により「凹」構造が形成されて、リード19の挿入と溶接を実施しやすくし、作動シート3は制限部33で接着剤収納ケース1の右側キャビティに固定して設置され、前記接着剤収納ケース1内に横仕切板12が設けられ、横仕切板12の右端は接着剤収納ケース1の右壁に接続され、前記横仕切板12の上端面に長尺状ボス15が設けられ、長尺状ボス15の上方にある接着剤収納ケース1の天板の内側に押さえブロック16が設けられ、制限部33は横仕切板12と押さえブロック16の間に貫装され、且つフランジ34の位置決めノッチ35は長尺状ボス15に締まり嵌めするように接続される。前記制限部33の上端面は押さえブロック16に当接され、フランジ34の下端面は横仕切板12に当接されて垂直方向に作動シート3の左端を固定し、前記2つのフランジ34はそれぞれ接着剤収納ケース1の内外側壁に当接されて縦方向に作動シート3の左端を固定し、前記位置決めノッチ35は長尺状ボス15に係合されて横方向に作動シート3の左端を固定する。

前記一方のフランジ34の下端が外へ曲げられて位置決めシート36を構成し、前記制限部33の他方のフランジ34と位置決めシート36はそれぞれ接着剤収納ケース1の裏外側壁板に当接して設置され、前記接着剤収納ケース1の内壁には補償スペーサがフランジ34に対応して設けられ、裏側にあるフランジ34は補償スペーサに当接され且つ外側フランジ34の位置決めシート36と合わせて接着剤収納ケース1の外側壁に当接されることで、作動シート3及びそれにおける磁気リング4を接着剤収納ケース1のキャビティの中心に位置させるとともに、磁気リング4と接着剤収納ケース1の内外側壁との間に移動隙間が残されており、組立を容易にするとともに、センサに対する精度制御への要件を満たす。

前記接着剤収納ケース1内に横方向低層板13と縦方向遷移板14が設けられ、低層板13の左端が縦仕切板11の下端に接続され、低層板13の右端が遷移板14の下端に接続され、遷移板14の上端が横仕切板12の左端に接続され、且つ縦仕切板11、低層板13、遷移板14、横仕切板12は順次接続されて一体構造になり、前記導電性シート22は低層板13と接着剤収納ケース1の底板の間に貫装され、作動シート3の制限部33と導電性シート22のターミナルはそれぞれ横仕切板12の上下両側にあるインアウトリード19に接続される。前記接着剤収納ケース1のキャビティは縦仕切板11によって左右にある2つの室に分割され、さらに、接着剤収納ケース1の右側キャビティは底層板13、遷移板14、横仕切板12によって上下にある2つの室に分割され、且つ該下層室は左側室に連通することにより、導電性シート22は底層板13と接着剤収納ケース1の底板の間を貫通して固定され、導電性シート22の両端はそれぞれ接着剤収納ケース1の左室と右下室に設けられ、導電性シート22の左端は導電性カラム2に電気的に接続され、導電性シート22の右端は作動シート3の制限部33に対応して設置され且つそれぞれ横仕切板12による上下室に分割されている。本発明では、好ましくは、縦仕切板11の左側室に絶縁接着剤が充填されることで、導電性カラム2と導電性シート22の接続と、導電性シート22と縦仕切板11の接続安定性を向上させる。前記制限部33は横仕切板12と接着剤収納ケース1の天板の間に絶縁接着剤が充填されてもよく、制限部33の左側にある横仕切板12は絶縁接着剤による作動シート3の弾性への影響を回避するように、ストッパーが設置される。

前記接着剤収納ケース1の正面が開けられるように設置され、接着剤収納ケース1の開口部内にシリコーンガスケット5が設けられ、シリコーンガスケット5は縦仕切板11、横仕切板12、磁気リング4、作動シート3に対応して設置され、前記シリコーンガスケット5の外側に接着剤収納ケース1の開口部をシールするシーラント53が設けられ、シリコーンガスケット5と接着剤収納ケース1の裏面は合せて磁気リング4の前後運動行程を構成し、シリコーンガスケット5は、磁気リング4に動作緩衝を与えるように弾性を有し、前記シーラント53はエポキシ樹脂、シリコーンゴム、702接着剤又はほかの絶縁充填接着剤である。

前記シリコーンガスケット5の右端の内側に固定ブロック51が設けられ、固定ブロック51は接着剤収納ケース1の天板と横仕切板12の間に嵌設され、且つ固定ブロック51に制限部33と嵌合する挿設溝52が設けられ、前記固定ブロック51は横仕切板12と接着剤収納ケース1の天板の間に挿設されることで、右側にある接着剤収納ケース1のキャビティを仕切り、且つ固定ブロック41における挿設溝52が作動シート3の右端を固定し、さらに制限部33と合わせて作動シート3を固定する。

前記縦仕切板11の左側面にベース17が設けられ、ベース17と縦仕切板11に段差貫通孔18が設けられ、前記導電性カラム2の左端外縁に固定リング21が設けられ、導電性カラム2は段差貫通孔18に貫装され且つベース17に固定して接続される。

前記導電性シート22は、「L」形又は任意な不規則的形状をなして設置され、接着剤収納ケース1のキャビティの左右両端に接続して貫装させることのできる0.2mm厚の黄銅シートであり、導電性シート22の垂直部にリベット孔23が設けられ、導電性カラム2の左端はリベット孔23に貫装されて導電性シート22に電気的に接続され、前記導電性シート22のバーは低層板13と接着剤収納ケース1の底板の間に貫装され、導電性シート22のバーの末端に「八」字形の挟持板24が設けられ、他方のリード19の端部は挟持板24に挿入されて導電性シート22に電気的に接続される。

前記磁気リング4はラジアル着磁されてなり、磁気リング4の外周と内壁は反対する単一極性であり、磁気リング4の外周を単一極性にすることによって、任意の極性の外部磁界又は強磁性体と合わせて反発しあう又は引き合う動作感知を実現でき、センサの配置柔軟性を向上させる。

以上は本発明の好適実施形態に過ぎず、本発明の特許出願範囲に記載の構造、特徴及び原理に基づいて行われる等価変化又は修飾はいずれも本発明の特許出願範囲に含まれる。

1、接着剤収納ケース;2、導電性カラム;3、作動シート;4、磁気リング;5、シリコーンガスケット;11、縦仕切板;12、横仕切板;13、低層板;14、遷移板;15、長尺状ボス;16、押さえブロック;17、ベース;18、段差貫通孔;19、リード;21、固定リング;22、導電性シート;23、リベット孔;24、挟持板;31、固定管;32、蓋縁部;33、制限部;34、フランジ;35、位置決めノッチ;36、位置決めシート;51、固定ブロック;52、挿設溝;53、シーラント;