静電タッチスイッチ装置用電極及び静電タッチスイッチ装置

申请号 JP2013090011 申请日 2013-04-23 公开(公告)号 JP2014216075A 公开(公告)日 2014-11-17
申请人 株式会社東海理化電機製作所; Tokai Rika Co Ltd; 发明人 SUZUKI TOMOYASU;
摘要 【課題】配線が集められた配線群になされた意図せぬ操作を検出する誤検出を抑制すると共に、複数の電極に跨がるような操作の検出を可能とする静電タッチスイッチ装置用電極及び静電タッチスイッチ装置を提供する。【解決手段】静電タッチスイッチ装置用電極1は、基体10に設けられ、指3との間に形成された静電容量に基づいて指3を検出する複数の電極(第1の電極11〜第9の電極19)と、基体10に設けられ、複数の電極ごとに電気的に接続された複数の配線(第1の配線11a〜第9の配線19a)と、基体10に設けられ、指3を検出する電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて形成された複数の配線群(第1の配線群21〜第3の配線群23)と、を備えて概略構成されている。【選択図】図1
权利要求
  • 基体に設けられ、検出対象物との間に形成された静電容量に基づいて前記検出対象物を検出する複数の電極と、
    前記基体に設けられ、前記複数の電極ごとに電気的に接続された複数の配線と、
    前記基体に設けられ、前記検出対象物を検出する電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて形成された複数の配線群と、
    を備えた静電タッチスイッチ装置用電極。
  • 前記配線群は、前記配線群ごとに異なる層に形成される請求項1に記載の静電タッチスイッチ装置用電極。
  • 請求項1又は2の静電タッチスイッチ装置用電極を備えた静電タッチスイッチ装置。
  • 前記複数の配線と電気的に接続され、前記グループに属する全ての電極が前記検出対象物を検出した場合、前記検出対象物の検出を無効と判定する判定部を備えた請求項3に記載の静電タッチスイッチ装置。
  • 说明书全文

    本発明は、静電タッチスイッチ装置用電極及び静電タッチスイッチ装置に関する。

    従来の技術として、基板の表面に配置され、被検物の接近を検出する複数の検出部と、基板の表面に配置され、一端が複数の検出部のそれぞれに接続され、他端が信号処理回路に接続された複数の配線ラインと、を有し、配線ラインの近傍には、基板の予め定められた領域において、他の検出部の配線ラインが予め定められた間隔で配置されているタッチセンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。

    このタッチセンサは、被検物が配線ラインに接近すると、近傍の他の配線ラインにも接近することとなり、複数の検出部で被検物の接近を検出する。 従って、信号処理回路は、複数の検出部で被検物の接近が検出された際には、被検物が検出部に接近したのではなく、配線ラインに接近したと判定すると共に、なされた操作が正しい操作ではないと判定することが可能となり、誤操作を防止することができる。

    特開2012−243513号公報

    しかし、従来のタッチセンサは、配線ラインになされた操作を正しい操作ではないと判定することはできるが、接近した被検物を複数の検出部で検出しないように検出部同士を離す必要があり、さらに複数の検出部に跨がるような操作を検出させる用途には使用できない問題がある。

    従って、本発明の目的は、配線が集められた配線群になされた意図せぬ操作を検出する誤検出を抑制すると共に、複数の電極に跨がるような操作の検出を可能とする静電タッチスイッチ装置用電極及び静電タッチスイッチ装置を提供することにある。

    本発明の一態様は、基体に設けられ、検出対象物との間に形成された静電容量に基づいて検出対象物を検出する複数の電極と、基体に設けられ、複数の電極ごとに電気的に接続された複数の配線と、基体に設けられ、検出対象物を検出する電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて形成された複数の配線群と、を備えた静電タッチスイッチ装置用電極を提供する。

    本発明によれば、配線が集められた配線群になされた意図せぬ操作を検出する誤検出を抑制すると共に、複数の電極に跨がるような操作の検出を可能とすることができる。

    図1(a)は、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極の概略図であり、(b)は、図1(a)のI(b)-I(b)線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。

    図2(a)は、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極が用いられた静電タッチスイッチ装置の概略図であり、(b)は、電極の配置の概略図であり、(c)は、静電タッチスイッチ装置のブロック図である。

    図3は、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置の動作を示すフローチャートである。

    (実施の形態の要約)
    実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極は、基体に設けられ、検出対象物との間に形成された静電容量に基づいて検出対象物を検出する複数の電極と、基体に設けられ、複数の電極ごとに電気的に接続された複数の配線と、基体に設けられ、検出対象物を検出する電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて形成された複数の配線群と、を備えて概略構成されている。

    この静電タッチスイッチ装置用電極は、配線が集められた配線群になされた意図せぬ操作を検出する誤検出を抑制すると共に、複数の電極に跨がるような操作の検出を可能とすることができる。 具体的には、静電タッチスイッチ装置用電極は、検出対象物を検出した電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて配線群が形成されている。 従って静電タッチスイッチ装置用電極は、配線群に意図せぬ操作がなされた場合、グループに属する隣り合わない電極が操作を検出するため、隣り合う電極による検出とは区別することが容易であるので、電気的に接続された判定部に容易に誤検出を判定させることができる。 また静電タッチスイッチ装置用電極は、判定に用いられるグループが隣り合わない電極により構成されるので、隣り合う電極に跨がる操作を検出することができる。

    [実施の形態]
    (静電タッチスイッチ装置用電極1の構成)
    図1(a)は、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極の概略図であり、(b)は、図1(a)のI(b)-I(b)線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。 なお、実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。

    図1(a)に示す静電タッチスイッチ装置用電極1は、後述する静電容量式の静電タッチスイッチ装置の電極として用いられるものである。 静電容量式の静電タッチスイッチ装置とは、検出対象物と電極との間に生じる静電容量の変化を監視することにより、電極に対する検出対象物の接近を検出するセンサ装置である。

    また本実施の形態では、この静電タッチスイッチ装置は、一例として、車両に搭載される後述する空調装置の設定温度の調整、及び温度調整された空気の風量の調整等を指示するために用いられるものとする。 なお本実施の形態では、検出対象物は指であるものとするが、これに限定されず、導電性を有するペン等であっても良い。 また、以下において、タッチ操作とは、電極上方の後述する操作面に接触する操作であり、なぞり操作とは、操作面をなぞるような操作であるものとする。

    静電タッチスイッチ装置用電極1は、図1(a)及び(b)に示すように、基体10に設けられ、指3との間に形成された静電容量に基づいて指3を検出する複数の電極(第1の電極11〜第9の電極19)と、基体10に設けられ、複数の電極ごとに電気的に接続された複数の配線(第1の配線11a〜第9の配線19a)と、基体10に設けられ、指3を検出する電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて形成された複数の配線群(第1の配線群21〜第3の配線群23)と、を備えて概略構成されている。 なお、電極、配線及び配線群の数は、上記に限定されず、用途に応じて設定される。

    上述の指3を検出した電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループとは、例えば、図1(a)に示す第1のグループ1a〜第3のグループ1cである。 後述するように、指3が第2の電極12に接近する場合、指3を検出することが可能な領域である後述する検出領域30は、第1の電極11〜第3の電極13を含んでいる。 従って、この第1の電極11〜第3の電極13は、指3を検出するが、第1の電極11〜第3の電極13は、それぞれが異なるグループに属している。 指3が、例えば、後述する第1の配線群21に接近した場合、第1の配線群21は、第1の電極11、第4の電極14及び第7の電極17の配線が集められたものであり、第1の電極11〜第3の電極13が指3を検出した場合とは容易に区別可能である。

    静電タッチスイッチ装置用電極1は、図1(b)に示すように、基体10上に設けられた第1の電極層210と、第1の電極層210上に設けられた第1の絶縁フィルム24と、第1の絶縁フィルム24上に設けられた第2の電極層220と、第2の電極層220上に設けられた第2の絶縁フィルム25と、第2の絶縁フィルム25上に設けられた第3の電極層230と、第3の電極層230上に設けられた第3の絶縁フィルム26と、第3の絶縁フィルム26上に設けられた加飾層27と、を備えて概略構成されている。 なお、第1の絶縁フィルム24〜第3の絶縁フィルム26は、接着剤等を用いて積層されても良い。

    基体10は、一例として、ポリイミド等のフィルム状の樹脂を用いて形成されたフレキシブル基板である。 基体10の厚みは、一例として、100μmである。

    第1の電極11〜第9の電極19は、図1(a)に示すように、等間隔で一列に並べられており、それぞれが矩形状を有している。 また第1の電極11、第4の電極14及び第7の電極17は、第1のグループ1aを構成している。 また第2の電極12、第5の電極15及び第8の電極18は、第2のグループ1bを構成している。 さらに第3の電極13、第6の電極16及び第9の電極19は、第3のグループ1cを構成している。

    この第1のグループ1a〜第3のグループ1cは、指3が検出される領域である検出領域30に含まれる電極が同じグループとならないように、言い換えるなら、当該電極の数に応じてグループが設定される。 つまりグループは、例えば、タッチ操作がなされた場合、グループ内の全電極が検出されることがない組み合わせとされる。 グループに属する配線は、配線群として集められ、他のグループの配線群とは、検出領域30よりも大きい距離、離されて配置される。 この検出領域30は、例えば、検出対象物の大きさによっても変わるが、検出感度によっても大きさが変わるものである。 本実施の形態における検出領域30は、例えば、図1(b)に示すように、操作面270に対する指3の接触面積と同等か、それより直径が数mm大きい領域としている。

    また電極は、例えば、静電タッチスイッチ装置用電極1に必要な分解能に応じて幅やピッチ等が設定される。 図1(a)に示す静電タッチスイッチ装置用電極1の分解能よりも高い分解能が必要であれば、電極の幅を小さくしてより多くの電極が配置される。 その際、検出領域30に含まれる電極の数が増えるので、当該電極の数と同数のグループが設けられると共に、グループに応じて配線群が形成される。

    第1の電極11には、第1の配線11aが電気的に接続されている。 第2の電極12には、第2の配線12aが電気的に接続されている。 第3の電極13には、第3の配線13aが電気的に接続されている。 第4の電極14には、第4の配線14aが電気的に接続されている。 第5の電極15には、第5の配線15aが電気的に接続されている。 第6の電極16には、第6の配線16aが電気的に接続されている。 第7の電極17には、第7の配線17aが電気的に接続されている。 第8の電極18には、第8の配線18aが電気的に接続されている。 第9の電極19には、第9の配線19aが電気的に接続されている。

    この第1の配線11a〜第9の配線19aは、一例として、図1(a)の紙面の右側に配置されているが、これに限定されず、用途に応じて変更される。 例えば、第1の配線11a〜第9の配線19aは、電極を挟むように左右に配置されても良い。

    第1の電極11〜第9の電極19、及び第1の配線11a〜第9の配線19aは、一例として、導電性を有する金属を含有したポリアセチレン及びポリチオフェン等の導電性高分子を用いて形成されている。 この導電性を有する金属は、一例として、銀である。 この第1の電極11〜第9の電極19、及び第1の配線11a〜第9の配線19aの厚みは、一例として、5μmである。

    第1のグループ1aに属する電極と電気的に接続する第1の配線11a、第4の配線14a及び第7の配線17aは、図1(a)に示すように、隣接するように配置されている。 従って、以下では、この隣接して配置された配線を第1の配線群21と記載する。 つまり、第1の配線群21は、第1のグループ1aの電極の配線を集めたものである。

    また、第2のグループ1bに属する電極と電気的に接続する第2の配線12a、第5の配線15a及び第8の配線18aは、図1(a)に示すように、隣接するように配置されている。 従って、以下では、この隣接して配置された配線を第2の配線群22と記載する。 つまり、第2の配線群22は、第2のグループ1bの電極の配線を集めたものである。

    さらに、第3のグループ1cに属する電極と電気的に接続する第3の配線13a、第6の配線16a及び第9の配線19aは、図1(a)に示すように、隣接するように配置されている。 従って、以下では、この隣接して配置された配線を第3の配線群23と記載する。 つまり、第3の配線群23は、第3のグループ1cの電極の配線を集めたものである。

    図1(a)に示すように、この第1の配線群21、第2の配線群22及び第3の配線群23は、お互いに離れて配置されている。 第1の配線群21は、図1(a)に示すように、第2の配線群22と後述する距離L 離れて配置されている。 また第2の配線群22は、第3の配線群23と後述する距離L 離れて配置されている。

    第1の配線群21〜第3の配線群23は、配線群ごとに異なる層に形成されている。 具体的には、第1の配線群21は、図1(b)に示すように、第1の電極層210に形成されている。 また第2の配線群22は、図1(b)に示すように、第2の電極層220に形成されている。 さらに第3の配線群23は、図1(b)に示すように、第3の電極層230に形成されている。

    第1の絶縁フィルム24、第2の絶縁フィルム25及び第3の絶縁フィルム26は、絶縁性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド等の樹脂フィルムを用いて構成されている。 この第1の絶縁フィルム24〜第3の絶縁フィルム26の厚みは、一例として、25μmである。

    加飾層27は、一例として、印刷により意匠が形成された印刷シートである加飾フィルムを金型にインサートして樹脂を射出することで印刷シートと樹脂とを一体とするシートインサート成形により形成される。 この加飾層27の厚みは、一例として、200μmである。

    (電極の配置について)
    第1のグループ1a〜第3のグループ1cは、例えば、操作者の指3が加飾層27の表面である操作面270に接触した場合、この指3を検出することが可能な領域である検出領域30に基づいて設定される。 配線群は、例えば、指3によるタッチ操作を検出する複数の電極のうち、いずれか1つの電極の配線を含むように構成されている。 なお、検出領域30は、一例として、図1(a)に示すように、直径rの円として模式化されている。

    具体的には、検出領域30は、一例として、図1(a)に示すように、直径rが、並べられた3つの電極の幅よりも小さいので、指3が最大で3つの電極により検出される。 例えば、操作者が第3の電極13に対してタッチ操作を行った場合、第3の電極13に隣接する第2の電極12及び第4の電極14によっても検出される。

    ここで、配線が、例えば、電極が並ぶ順番と同じように並んで配置されている場合、配線が配置されている領域に誤って指が接近すると、電極と同じ順番に並んだ複数の配線により指が検出され、複数の電極の上方でなされた操作との判別が困難となって誤検出がなされる可能性がある。

    しかし、この静電タッチスイッチ装置用電極1は、図1(a)に示すように、3つの電極の幅が、指3の検出領域30よりも大きくなるように構成されている。 つまり、配線群は、一列に並べられた電極において、隣接する電極の配線をまとめて配線群とするのではなく、検出領域30に基づいて配線群が設定されるので、検出領域30内には、同じ配線群に属する電極が含まれないように構成されている。 配線群は、例えば、このように構成されることで、指3の移動に伴って検出領域30が移動しても、同じ配線群に属する電極が含まれないように構成されている。

    従って、静電タッチスイッチ装置用電極1は、3つの電極のそれぞれが異なるグループ、言い換えるなら、配線群に含まれることで、誤って配線群に指が接近したとしても、配線群に属するグループ化された隣接しない電極が検出することとなり、意図した操作ではないと容易に判定させることが可能となる。

    また、第1の配線群21と第2の配線群22との距離L 、及び第2の配線群22と第3の配線群23との距離L は、図1(a)に示すように、検出領域30の直径rよりも長く設定されることが好ましい。 この設定により、検出領域30が2つの配線群を含むことはないので、操作が配線群になされた場合、一つの配線群に属する電極が操作を検出するので、電極になされた操作なのか、配線群に誤ってなされた操作なのかを容易に判別させることが可能となる。

    続いて、以下では、静電タッチスイッチ装置用電極1を用いた静電タッチスイッチ装置4について説明する。

    (静電タッチスイッチ装置4の構成)
    図2(a)は、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極が用いられた静電タッチスイッチ装置の概略図であり、(b)は、電極の配置の概略図であり、(c)は、静電タッチスイッチ装置のブロック図である。

    静電タッチスイッチ装置4は、一例として、図2(a)に示すように、車両に搭載された空調装置5の設定温度の調整、及び温度調整された空気の風量の調整等を指示することができるように構成されている。

    静電タッチスイッチ装置4は、一例として、操作者が、図2(b)の紙面上側、つまり第1の電極11〜第3の電極13に対してタッチ操作を行った場合、設定対象の値を上昇させるタッチスイッチとして機能させることが可能である。 また静電タッチスイッチ装置4は、一例として、操作者が、図2(b)の紙面下側、つまり第7の電極17〜第9の電極19に対してタッチ操作を行った場合、設定対象の値を下降させるタッチスイッチとして機能させることが可能である。 なお、静電タッチスイッチ装置4は、一例として、操作者が、図2(b)の紙面の上から下に向かって操作面270をなぞる、なぞり操作を行うと、なぞった距離に応じて設定対象の値を予め定められた量、下降させ、下から上に向かってなぞり操作を行うと、なぞった距離に応じて設定対象の値を予め定められた量、上昇させることが可能である。

    静電タッチスイッチ装置4は、図2(a)の紙面において、空調装置5の表示部50の右側に配置されている。 この表示部50は、例えば、図2(a)に示すように、設定温度表示領域51と、風量表示領域52と、吹出口表示領域53と、を表示するように構成されている。

    設定温度表示領域51は、例えば、空調装置5の現在の設定温度が表示される領域である。 風量表示領域52は、例えば、空調装置5の現在の風量が表示される領域である。 吹出口表示領域53は、例えば、車両のいずれの吹出口から温度調整された空気が吹出しているのかが表示される領域である。

    また静電タッチスイッチ装置4は、図2(c)に示すように、第1の配線11a〜第9の配線19aと電気的に接続され、グループに属する全ての電極が指3を検出した場合、指3の検出を無効と判定する判定部45を備えている。 この判定部45は、しきい値450を備えている。

    具体的には、判定部45は、第1の電極11〜第9の電極19から取得する第1の静電容量〜第9の静電容量としきい値450とを比較し、しきい値450より大きい静電容量を出する電極に操作がなされたと判定するように構成されている。 また判定部45は、判定された電極の全てが、第1のグループ1a〜第3のグループ1cのうちの一つのグループに含まれている場合、指3の検出を無効とするように構成されている。 つまり、判定部45は、一例として、第3の電極13、第6の電極16及び第9の電極19において、指3が検出された場合、これらの電極が第3のグループ1cに属しているので、第3の配線群23に指3が接近したと判定し、この検出を無効とする。

    第1の電極11〜第9の電極19は、図2(b)の紙面において、上から下に順番に並べられている。 本実施の形態では、検出領域30の直径rは、一例として、20mmであるとしている。 これは、一例として、日本人の平均的な指よりもやや太い設定となっている。 電極の幅w、電極間の距離d、及び電極間のピッチpは、この検出領域30に基づいて設定される。 一例として、電極の幅wは5.5mm、電極間の距離dは2mm、及び電極間のピッチpは7.5mmと設定される。 従って、3つの電極間の幅は、20.5mmとなり、検出領域30の直径rよりも大きく設定されている。

    以下では、実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置4の動作について、図3のフローチャートに従って説明する。

    (動作)
    まず、静電タッチスイッチ装置4の判定部45は、第1の電極11〜第9の電極19から第1の静電容量〜第9の静電容量を取得する(S1)。

    判定部45は、取得した第1の静電容量〜第9の静電容量としきい値450とを比較して操作がなされたか否かを判定する。 ステップ2において、判定部45は、操作を検出した電極があると判定すると(S2:Yes)、さらに操作を検出した電極が配線群に含まれたものであるか否かを判定する。

    具体的には、判定部45は、例えば、操作を検出した全ての電極が、第1のグループ1a〜第3のグループ1cのいずれかのグループに含まれるか否かを判定する。

    判定部45は、例えば、操作を検出した電極が、第1の電極11〜第3の電極13であった場合、第1の電極11〜第3の電極13の全てが含まれるグループは、第1のグループ1a〜第3のグループ1cにはないので、配線群を構成する電極が操作を検出していないと判定する(S3:No)。

    判定部45は、操作を検出した電極に基づいて操作情報を生成して出力する(S4)。 この操作情報とは、設定対象の値を上げ下げするための情報であり、空調装置5に出力される。

    ここで、ステップ2において、判定部45は、操作を検出した電極がないと判定すると(S2:No)、ステップ1に進んで改めて静電容量を取得する。

    ここで、ステップ3において、判定部45は、配線群を構成する電極が操作を検出した場合(S3:Yes)、意図せぬ操作が検出されたとして取得した静電容量を破棄する(S5)。 つまり、判定部45は、操作の検出をキャンセルする。

    (実施の形態の効果)
    本実施の形態に係る静電タッチスイッチ装置用電極1は、配線が集められた配線群になされた意図せぬ操作を検出する誤検出を抑制すると共に、複数の電極に跨がるような操作の検出を可能とすることができる。

    具体的には、静電タッチスイッチ装置用電極1は、指3を検出した電極のそれぞれが同じグループに属さないように定められたグループの配線を隣接させて第1の配線群21〜第3の配線群23が形成されている。 従って静電タッチスイッチ装置用電極1は、第1の配線群21〜第3の配線群23のいずれかに意図せぬ操作がなされた場合、グループに属する隣り合わない電極が操作を検出するため、隣り合う電極による検出とは区別することが容易であるので、電気的に接続された判定部45に容易に誤検出を判定させることができる。 また静電タッチスイッチ装置用電極1は、判定に用いられるグループが隣り合わない電極により構成されるので、隣り合う電極に跨がる、なぞり操作等を検出することができる。

    静電タッチスイッチ装置用電極1は、検出領域30に複数の電極が含まれないように電極間の距離を大きくするものと比べて、検出領域30に含まれる電極の数だけ電極のグループを作成して配線群を形成すれば良いので、電極を小さくしたり、電極間を短くしたりすることが可能となり、小型化することが容易である。

    また静電タッチスイッチ装置4は、判定部45が、指3を検出した複数の電極の全てを備えるグループが有るか否かによって誤検出を判定するので、処理が簡単であり、高度な処理を必要とする場合と比べて、コストを低減することができる。

    静電タッチスイッチ装置4は、静電タッチスイッチ装置用電極1を備えているので、小型化が容易である。

    上述の実施の形態の変形例として、配線群は、電極を挟んで配置されても良い。 例えば、検出領域30に含まれる電極が2つである場合、グループは2つとなるので、第1のグループの第1の配線群と、第2のグループの第2の配線群とが、電極を挟むように配置される。 この変形例では、配線群が上記のような配置とされるので、グループごとに電極層を形成せずに、一つの電極層に第1のグループ及び第2のグループを形成することができ、静電タッチスイッチ装置用電極1を薄型にすることができる。

    また他の変形例として、グループは、隣接しない電極によって構成されても良い。 この構成により、グループの配線群が、操作を検出すると、電極の並びが順番でないので、判定部45は、容易に配線群が検出した操作であると判定し、操作の検出をキャンセルすることができる。

    以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。 これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。 また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。 さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

    1…静電タッチスイッチ装置用電極1a〜1c…第1のグループ〜第3のグループ3…指4…静電タッチスイッチ装置5…空調装置10…基体11〜19…第1の電極〜第9の電極11a〜19a…第1の配線〜第9の配線21〜23…第1の配線群〜第3の配線群24〜26…第1の絶縁フィルム〜第3の絶縁フィルム27…加飾層30…検出領域45…判定部50…表示部51…設定温度表示領域52…風量表示領域53…吹出口表示領域210〜230…第1の電極層〜第3の電極層270…操作面450…しきい値

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