Acceleration actuated switch and a method of manufacturing the same

申请号 JP3173789 申请日 1989-02-12 公开(公告)号 JP2543759B2 公开(公告)日 1996-10-16
申请人 生方 眞之介; 生方 眞哉; 生方 礼子; 发明人 UBUKATA SUSUMU; MIZUTANI YASUKAZU; SHIBATA MOICHI;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】水銀とのアマルガムを作らない金属製の有底筒状容器と、 一対の電極が絶縁された状態で気密に固着された金属製の蓋体とを有し、 前記筒状容器は蓋体を固着する事により気密封緘されるための開口端を有し且つその内面は後述の導電液体の付着を防止し転動し易くする粗面とされており、 前記蓋体には貫通孔が穿たれておりその貫通孔にはガラスとかセラミックス等の電気絶縁性の充填材により前記一対の電極が気密に挿通固着され、 筒状容器の開口端に蓋体の縁端部を気密溶接で固着することにより一個の密閉形スイッチ容器を構成しており、 その密閉形スイッチ容器の内部には所定量の導電液体を収容し且つ導電液体を汚損せしめないための不活性ガス等が封入され、 前記電極は通常時において前記導電液体と所定の間隔を有するように保持されており、 前記一対の電極の先端近傍には導電液体によって常に濡れた状態の表面を持つ湿潤部があり、 その湿潤部はL字形でありその湿潤部分相互間の絶縁距離は前記導電液体が吸着された時に自重で落下し常に開放される状態となる寸法に選定されるとともに、 その湿潤部相互間の距離よりも湿潤部と前記筒状容器との絶縁間隔を筒状容器の内面が粗面化されている事により小さく選定出来る事を特徴とする加速度応動スイッチ。
  • 【請求項2】電極先端部にニッケル片又はニッケルメッキを施した上に金メッキを施した所定の部分を設けた電極を有する蓋体の縁端部と、適量の水銀を収容した有底筒状容器の開口部とを不活性ガス等水銀を汚損せしめないガス雰囲気中で重ね合わせて気密溶接で封緘固着した後、前記電極先端部の金メッキを施した面に水銀を接触させて金の部分を水銀中に溶解した後ニッケル面上にアマルガム層を構成するようにした事を特徴とする加速度応動スイッチの製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の乗員保護のためのエアバック等を車両の衝突など異常な加速度(減速度も同意義に含む)
    が印加された時に作動するスイッチとして用いられる通常は接点が開離している状態から異常時に接点が閉じる様に動作するものであって通常の走行時の誤動作をなくし異常時の応答性及び保持時間特性のバラツキの少ない品質の長年月に亘って保証出来る加速度応動スイッチに関するものである。

    〔従来の技術〕

    この種加速度スイッチとしては種々のものが提唱されている。 例えば固体の振子とか球形した慣性子により固体接点を作動せしめるものや或いは圧センサと電子回路を組合せたもの、さらにガラスの密閉容器中に銀を封入したものなどがある。

    〔発明が解決しようとする問題点〕

    しかし、自動車の通常走行中に生ずる静電気の放電によるパルス的高電圧、あるいは外部からは落雷の際に生じる異常な高電流や電圧の影響で電子回路が故障する事があり、万が一の場合の信頼性が不安である事、又固体の慣性子により固体の接点を何らかの連動機構を介して作動せしめるものは長い年月の間に接触不良や連動機構に動作不良を生じている事が判らず、いざ必要な時に通電しないという不安がある。 又ガラス容器に水銀を密封したものは特性のバラツキが多いという事と破損し易いので取扱いが不便であり、ガラスに小さなクラックが発生していても当初は発見出来ず見逃していて長い年月の間にクラックが成長して封入ガスや水銀が洩出したりして本来の動作機能を失なってしまうという欠点がある。

    〔問題点を解決するための手段〕

    上記問題点を解決するために、本発明は慣性子と電気接点部を兼ねる水銀等の導電液体を堅牢な金属製の容器に気密に封緘し、その金属製容器の内部を不活性ガス等水銀を汚損せしめない雰囲気とし、かつ電極の先端には水銀と確実にアマルガムを作る部分を設け、さらに前記金属製容器の内面を後述する如く粗面となして前記電極のアマルガム部分と容器との間の絶縁間隔を電極相互のアマルガム部分の絶縁距離より小さくしても短絡保持状態が生じないという知見に基いて加速度応動スイッチとして必要種々の特性を満足するとともに小形で安価になし得たものである。

    〔作用〕

    本発明の加速度応動スイッチは、通常走行時にスイッチが受けるあらゆる方向の振動加速度特に上下方向の振動加速度に対して誤動作する事なく、衝突等の異常時に発生する主に水平方向の大きな加速度には短時間で接点を閉じかつエアバッグ等の装置が作動するに要する時間中は確実に接点を閉じて保持している時間が充分にありバラツキがないこと、また車両等において考えられる熱的衝撃、あるいは取扱上の落下においても作動特性が狂わない事長年月に亘り正確で信頼性の高い秀れた作用を保障するものである。

    〔実施例〕

    第一図に示す如く、車体等への取付部1A及び1Bを有する合成樹脂製のケース1に加速度応動スイッチ素子2が接着剤1Cにより固着され、スイッチ素子2の中心軸線L
    がAなる度傾斜して取付けられている。 ケース1の取付部1A及び1Bは自動車等の水平な面に取付けられるものとするが、もし傾斜した面に取付けられる場合には前記角度Aを適宜補正のために変更すればよい。 加速度応動スイッチ素子2の詳細を第2図及び第3図に示す。 これらの図中において、有底の筒状容器2Aはその上方の開口端部2Bを有し鉄板を加工して製作されている。 筒状容器
    2Aの内面は粗面にしてあるが、その方法としては、化学的に硝酸等でエッチング処理をするとか、機械的に砥石の微細な粒を含んだ液体を容器内面に噴出させて表面に微細な凹凸を生じさせる等の方法がある。 好ましい粗面としては尖鋭な凹凸で高さと巾が2μm乃至5μmでありこれが巾50μm乃至100μmで高さが10μm程度の大きなうねり凹凸面上に存在しているような形状である。
    記号3にて示すのは水銀等の導電液体である。 蓋体2Cは熱膨脹係数を考慮してコバールと呼ばれている鉄・コバルト・ニッケル合金で作られた縁端部2Eを有する環状体でその貫通孔2Dにタングステン製の棒状の電極2F一対を硬質ガラスのような電気絶緑充填材2Gを溶融させた後冷却して固着させた周知のハーメチックシール方法により気密に作られたものである。 蓋体2Cの縁端部2Eと筒状容器2Aの開口端2Bとが後述する如き方法で気密に固着される。

    筒状容器2Aの内部空間には元素周期率表の0族の不活性ガス例えばヘリウムと還元性の水素ガスを混合させた汚損防止用ガスGが空気と置換されて封入されている。
    電極2Fの図示下方先端部には巾の狭い厚みの薄いニッケル板をL字形に成形し金メッキを0.3μm位の厚さ施したウェットチップ2F 1が前記一対の電極にそれぞれスポット溶接の如き方法で固着されている。 ウエットチップ
    2F 1を薄くて狭い鉄板で作った場合にはその表面にニッケルメッキを1μm位の厚さ施こしさらにその上に金メッキを0.3μm位の厚さ施こしたものを用いてもよい。
    ウエットチップに金メッキを施こしたのはニッケル面が空気中で酸化されて不動態を作ると水銀と良く濡れない事があるのでそのような不具合を除去するため金メッキでニッケル面を清浄に保護しているのである。

    第2図及び第3図に示す実施例の蓋体2Cはその環状体の材質としてコバールを用いその貫通孔2D内に充填材2G
    として硬質ガラスを用い電極2Fにはタングステン棒を組合せこれらの熱膨脹率を合わせたいわゆるマッチング形のハーメチックシールでありその気密性の保持力が秀れている事と電極材であるタングステンの導電率が良いという反面タングステン材料は硬くて無理に曲げると折れてしまうおそれがあるためにウエットチップ2F 1なる別個の部品を付加している。 これに対してハーメチックシールにはコンプレッション形があり、これは第5図乃至第7図に示す如く蓋体として鉄板の可成り肉の厚い円板状のものを用いその蓋体12には2個の貫通孔12A及び12B
    が穿たれ、各々の孔には電極材として鉄とニッケルの合金又は鉄とクロムの合金製の電極12Cと12Dがソーダ系の軟質ガラス又はセラミックス材料からなる充填材12E・1
    2Fにより電気的に絶縁して固着されたものであってもよい。 これらの材料には熱膨脹率に僅かな差があり、この差を利用して高温で充填材を溶融し常温において蓋体12
    の鉄製の貫通孔12A及び12Bから充填材12E及び12Fさらに電極12C及び12Dに対して圧縮力が作用して締めつける事で気密を完全に保つものである。 このコンプレッション形において電極材料として用いる鉄とニッケル又は鉄とクロムの各々合金は容易に曲げる事が出来るので、前述の第2図及び第3図に示した実施例のようにウエットチップ2F 1なる部品を必要とせずに電極の密閉容器内側の先端部を曲げ加工する事が出来る。 そして第6図及び第7図に示すように斜線を引いた部分12CW及び12DWをニッケルメッキと金メッキをウエットチップに対して行ったように施こせばよい。 但しこの電極材料の固有抵抗はタングステンに比較して可成り高いので用途に応じて選択使用する事が好ましい。

    第2図及び第3図を参照して、この加速度応動スイッチ素子の製作方法について述べる。 筒状容器2Aには所定の水銀を注入しこれが図示されてないチエンバー内に置かれる。 そのチエンバーは大電流を通す事の可能な電極でもあり同時にOリングを介してチエンバーの内部の空気を排気出来るようにされており、又所定の真空度に達した時に切換弁によって真空部分に汚損防止用のガスを充填する事が出来るようになされている。 この工程迄はスイッチの筒状容器2Aの開口端2Bと蓋体2Cの縁端部2Eは若干の隙間をもっている。 次にチエンバーの蓋の部分は気密を保ちかつ上下に動き得るダブルアクション構造となっていて、そのうちのスイッチ蓋体2Cの縁端部2Eを保持している部分は大気圧が印加されてもそれに耐える反発力を有するバネ等により一定の位置に保たれているが、それ以上の力が印加されると蓋体2Cの縁端部2Eを筒状容器2Aの開口端2Bと所定の圧力で接触させた後両端面部に大電流を瞬間的に通じてリングプロジエクション溶接の如き気密溶接を完了する。 即ちチエンバー自身がクロム銅合金のような導電材料で作られており、蓄電器に貯えた電荷が変圧器の一次側コイルに放電されるとその変圧器の二次側コイルには低電圧の大電流が前述のチエンバーの上下の間に介在するスイッチの筒状容器2Aの開口端2Bと蓋体2Cの縁端部2Eの接合面を貫流するという所謂コンデンサ放電形容接機によって気密状態にされる。
    その気密性については、例えばヘリウムディテクタという質量分析形の極めて感度の高い装置により検査をすれば10年間に0.1cm 3以下のガス量の洩れをごく短時間に検出出来るため本発明に系る密閉容器の堅牢さを考慮すれば長年月に亘り安定した特性を保障する事が出来る。

    上述の如き方法で密閉して作られた加速度応動スイッチ素子2は水銀と電極先端とを接触させるとウエットチップ2F 1 (又は第6図に示したものでは12CW及び12DWの記号の部分)に施こされている金メッキ部分が水銀中に溶解し水銀は僅かな量の金を含む導電液体3となるとともにウエットチップ2F 1表面には金メッキが溶解した後の清浄なニッケル面が導電液体3と接触する事となるので、ニッケルはアマルガムを作り湿潤され、このニッケル部分は導電液体3に溶解されずウエットチップ2F 1面上で半永久的に存在する。 このようにして接触抵抗が低い値で安定な加速度応動スイッチ素子2を得る事が出来る。 そのスイッチ素子2は第1図に示す如く合成樹脂製のケース1に接着剤1Cにより固定され、取付部1A・1Bを水平面として角度Aをもってその中心軸線Lが傾斜して取り付けられる。 電極2Fには適宜のリード線Rが図の如く溶接等の方法で接続され、その先端は例えばプリント基板の如きものに接続されるのである。

    ここで加速度応動スイッチの特性として必要な特性に関する本発明の主旨について述べる。 第1図に示す矢印方向に第8図に示す如き半周期の正弦波形のピーク値が
    20g(1gは重力の加速度単位)の加速度を印加した場合、導電液体3が筒状容器2Aの傾斜面を遡って一対の電極間を何秒後に閉路するかという応答時間、さらにその閉路した状態を何秒間保持するかという保持時間、また通常自動車の走行中に生ずる振動が如何なる振動数及び加速度値をもつものであって如何なる領域で誤動作をしてはならないという誤動作特性に関して加速度スイッチの各部要因を調べた。

    第1図に示すスイッチ素子2の取付角度を60度乃至65
    度とし電極の先端と導電液体3の表面との距離D 1は、加速度を印加し始めてから接点が閉じる迄の遅れ時間である応答時間を6m S乃至8m S (1m S =0.001秒)の範囲に希望した場合D 1は1.5mmとなるが、それを前提条件として調べた結果、第4図に示す如く一対の電極の導電液体3が湿潤した部分間の距離をD 3が1.7mm以上でないとこの間を導電液体3がその附着力で橋絡して目重で落ちず電路を開かないという不具合のある事が判り、さらに筒状容器2Aの内面と電極の導電液体3に湿潤した部分の先端との間の距離D 2も1.7mm以上でないと導電液体3の付着力により電極と筒状容器2Aの内面との間を橋絡して自重で落ちないという不具合が生ずる事が判った。 例えば電極
    2Fの直径を1mmとしてウエットチップ2F 1の巾は電極の直径よりやや狭くし導電液体3がその表面を湿潤して導電液体3の付着分により最大となった時に電極の直径を超える事がなくかつそのL字形の先端部が電極から1mm出ているように寸法を選定した場合、前述の知見から筒状容器2Aの内面の直径は7.8mm必要である事が判る。 ところが筒状容器2Aの内面の直径を7mm以上にすると応答時間及び保持時間の測定毎のバラツキが大きくなる事と通常走行中に生ずる車両の振動によって誤動作を生ずる事が判った。 即ち第9図において横軸は1秒間当たりの振動回数を示し縦軸は振動の加速度値を示したものであるが、実験によれば曲線Aで示す各振動数に於ける加速度値以上の耐振性が必要であるのに対して曲線Bで示す各振動数に於ける加速度値以下で導電液体3が電極間を閉じる現象(この加速度スイッチの作動によって駆動されるエアバック等の装置が動作するのに必要な保持時間に満たない瞬間的な電極間の閉路は除く)の誤動作を生じる事も確認された。

    しかし乍ら、本発明の如く導電液体3を収容する筒状容器2Aの内面を前述したような好ましい粗面とする事によって、前記の不具合は全て解決する事が確認出来た。
    即ち筒状容器2Aの内面と電極先端との間の距離D 2を0.5m
    m迄短縮しても導電液体3の付着力は粗面によってほとんど発生せず自重によって落下し橋絡現象は全く生じないため筒状容器2Aの内面の直径を5mm迄縮める事が可能となり5mm乃至6.5mmの間で適当に電極の湿潤部の大きさに応じて選定出来、このようにすれば応答時間、保持時間、誤動作特性等にバラツキも少なく非常に秀れた特性を得る事が出来た。 実測データの一例を示すと応答時間が6m S乃至8m S 、保持時間が35m S乃至45m Sで耐振性としても第9図に示した曲線Cの如くであり必要な加速度値を充分に満足するものが得られた。

    〔発明の効果〕

    以上種々述べた如く、本発明の加速度応動スイッチは構造が単純明解であり、各部の寸法精度に応じて各動作特性が確定出来、故障が無く小形で堅牢であり長年月に亘り安定した信頼性の高い動作が保障され安価に製作し得るという秀れた効果がある。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第2図及び第3図はその要部であるスイッチ素子のそれぞれ90度異なった方向から見た縦断面図を拡大して示す。 第4図は第3図のIV−‥−IV線矢印方向の横断面図を示す。 第5
    図は他の実施例に係るスイッチ素子の蓋体の上面図を、
    第6図はその縦断面図を、第7図は第6図と90度異なった方向から見た縦断面図をそれぞれ示すものである。 第8図は本発明実施例のスイッチの特性の一である応答性を測定するための加速度波形の一例を示すものであり、
    第9図は誤動作度特性を説明するためのグラフを示す。 1……ケース、2……加速度応動スイッチ素子、 2A……筒状容器、2B……開口端、 2C・12……蓋体、2E……縁端部、 2D・12A・12B……貫通孔、2G・12E・12F……充填材、 2F・12C・12D……電極、3……導電液体、 2F 1・12CW・12DW……湿潤部、 G……汚損防止ガス。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 伊藤 寿郎 (56)参考文献 実公 昭59−18334(JP,Y1)

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