Earth leakage circuit breaker

申请号 JP2003143432 申请日 2003-05-21 公开(公告)号 JP4200291B2 公开(公告)日 2008-12-24
申请人 富士電機アセッツマネジメント株式会社; 发明人 浩司 浅川; 久伸 浅野; 康弘 高橋;
摘要
权利要求
  • 過電流保護および地絡保護機能を備えた漏電遮断器であって、本体ケースに主回路接点,開閉機構,操作ハンドル,過電流引外し装置,および零相変流器と組み合わせた漏電検出回路を含む漏電引外し装置を内装した上で、さらに前記漏電検出回路と主回路との間に配線した給電回路を入り,切りする手動操作式の耐電圧テスト用スイッチを装備し、主回路の耐電圧テスト時に前記スイッチをOFF操作して漏電検出回路を主回路から切り離すようにしたものにおいて、
    前記耐電圧テスト用スイッチを、遮断器の本体ケースに内装した零相変流器と本体ケースの側壁との間であって、かつ前記零相変流器を貫通するコ字形からなる板状の主回路導体の間のスペースに配置 するとともに、耐電圧テスト用スイッチの操作部に該スイッチのON,OFF操作に従動するアクチュエータを設け、耐電圧テスト用スイッチの手動操作部を本体ケースの上部カバーに開口した窓穴に臨ませた上で、前記操作部に設けたアクチュエータを漏電引外し装置のトリッププコイルユニットの操作端であるスライダを介して開閉機構のトリップクロスバーに機械的にインターロックし、耐電圧テスト用スイッチのOFF操作により前記スライダを介してトリップクロスバーをラッチ釈放位置に駆動,拘束保持して主回路接点を開極させるようにしたことを特徴とする漏電遮断器。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、低電圧配電系統に適用する過電流保護および地絡保護機能を備えた漏電遮断器に関し、詳しくは漏電遮断器の耐電圧試験を行なう際に漏電検出回路を主回路から切り離す保護手段に係わる。
    【0002】
    【従来の技術】
    低電圧配電系統の保護機器として配線用遮断器,漏電遮断器が周知であり、国内に普及している漏電遮断器は過電流保護の機能と地絡保護機能を備えた構成のものが一般的である。 また、最近の漏電遮断器では、需要家サイドでの使い勝手性を高めるために、同じフレームの配線用遮断器,漏電遮断器は同じ外形サイズの本体ケースとした上で、主要部品をできるだけ共用化するように構成した単体構造の漏電遮断器が主流となっている(例えば、特許文献1参照。)。
    次に、従来における一般的な漏電遮断器(3相回路用)の回路図を図7に、またその組立構造を図8および図9に示す。 まず、図7において、1はR,S,T相の主回路、2は主回路接点、3は主回路接点2の開閉機構部、4は操作ハンドル、5は主回路に流れる過負荷電流,短絡電流を検出して開閉機構をトリップ動作させる過電流引外し装置である。
    【0003】
    また、配電系統の地絡発生を検出して開閉機構をトリップ動作させる漏電引外し装置は、R,S,T相の主回路1を一次導体として主回路1の不平衡電流を検出する零相変流器6と、零相変流器6の二次出レベルから地絡発生を検知する漏電検出回路(ICを含む電子回路)7と、漏電検出回路7からの出力を受けて開閉機構をトリップさせるトリップコイルユニット8とからなる。 ここで、漏電検出回路7はその制御電源として、主回路1との間に配線した電源線9,整流回路10を介して主回路1の相間電圧を給電するようにしている。 なお、図示例では主回路1のR−T相の相間電圧を漏電検出回路7に給電しているが、R,S,T相の各相電圧を直流に変換して給電する場合もある。
    【0004】
    一方、図8,図9において、11は下部ケース11aと上部カバー11bからなる本体ケース、12,13は電源側,負荷側の主回路端子、14は主回路接点2の固定接触子、15は可動接触子、16は可動接触子15を支持した回動式の接触子ホルダ、17は消弧装置である。 また、開閉機構部3は良く知られているように、前記接触子ホルダ16と操作ハンドル4との間を連繋したトグルリンク3aと開閉スプリング3bを組み合わせたトグルリンク機構,およびラッチ18,ラッチ受け19,トリップクロスバー20を組み合わせたラッチ機構との組立体からなり、トリップクロスバー20には前記した過電流引外し装置5の操作端であるアーマチュア5a,および漏電引外し装置のトリップコイルユニット8の操作端であるスライダ(図示せず)が対向している。 なお、図示のラッチ機構は一例を示したもので、これ以外にも様々な構造のラッチ機構が知られている。
    【0005】
    また、図9で示すように、本体ケース11には相間隔壁11cを形成して本体ケース内に組付けた各相の部品相互間を絶縁隔離している。 さらに、先記の漏電検出回路7はプリント板7a(図9参照)に実装した上で、本体ケース11の内部(零相変流器6とケース側壁との間のスペース)に内装した上で、主回路1の導体との間に電源線9(図7参照)を配線している。
    上記漏電遮断器の開閉動作は周知の通りであり、操作ハンドル4をON,OFF位置に移動操作すると、操作ハンドル4に連動して開閉機構部3のトグルリンク機構が反転動作し、可動接触子15が開閉動作する。 また、主回路接点2が閉極(ON)している図示の投入状態では、ラッチ18がラッチ受け19に係止され、ラッチ受け19はこの位置でトリップクロスバー20に拘束されている。 この状態から主回路に過負荷電流,短絡電流が流れて過電流引外し装置5が作動すると、アーマチュア5aを介してトリップクロスバー20が反時計方向に回動し、ラッチ受け19とラッチ18との係合を釈放する。 これにより開閉機構部3がトリップ動作し、可動接触子15が固定接触子14から開離して主回路の電流を遮断する。 同様に図7の主回路1に地絡電流が流れて漏電引外し装置のトリップコイルユニット8が作動すると、トリップクロスバー20を釈放位置に駆動する。 これにより開閉機構部3がトリップ動作し、可動接触子15が開極して主回路1を断路する。 なお、トリップ動作後に遮断器を再投入するには、トリップ位置に停止している操作ハンドル4をトリップ位置から一旦OFF位置に戻してラッチ機構をリセットさせた上で、さらに操作ハンドル4をOFFからON位置に移動することにより可動接触子15が閉極する。
    【0006】
    ところで、漏電遮断器の製品は所定の絶縁耐力を備えていることが規格で規定されており、そのために製品ごとに耐電圧試験を行って絶縁破壊が生じないことを確認するようにしている。 この耐電圧試験は、漏電遮断器の主回路接点をOFFにした状態で、主回路端子の相間に試験電圧を印加して行なうようにしており、その試験電圧は漏電遮断器の定格電圧ごとに規定されていて、例えば定格電圧400〜600Vの漏電遮断器での試験電圧は2500Vである。
    この耐電圧試験を実施する場合に、図7に示した漏電検出回路(IC)7を主回路1に接続した後の製品組立状態で耐圧試験を行うと、漏電検出回路が高い試験電圧で破壊してしまう。 そこで、国内のメーカーでは漏電検出回路7に給電する電源線9を主回路1に接続する以前の組立段階で耐電圧試験を実施するようにしているのが現状である。
    【0007】
    一方、欧米諸国などで生産されている漏電遮断器は先記した単体構造と異なり、配線用遮断器に別構造の独立した漏電検出ユニット(零相変流器,漏電検出回路などを装備してユニット化したオプション品)を組み合わせて使用するのが一般的である。 また、前記の耐圧試験を配線用遮断器に漏電検出ユニットを結合した状態でユーザーが行なえるようにするために、漏電検出ユニットに耐電圧テスト用スイッチを装備し、耐電圧試験を行なう際には耐電圧テスト用スイッチをOFF操作して漏電検出回路を配線用遮断器の主回路から切り離し、耐電圧試験の終了後は耐電圧テスト用スイッチをONに復帰せて通常の使用状態に戻すようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
    【0008】
    そこで、図8,図9に示した単体構造タイプの漏電遮断器についても、製品出荷後に耐電圧試験が簡単に行なえるようにするために、あらかじめ漏電遮断器の本体ケースに耐電圧テスト用スイッチを組み込み、遮断器の主回路接点のON,OFF動作に連動して図7に示した漏電検出回路7の給電回路を入り,切りするようにした構成、および耐電圧テスト用スイッチのOFF操作により主回路接点を強制的にトリップ動作させるようにした構成のものが、本発明と同一出願人より特願2002−363511号として先に提案されている。
    【0009】
    【特許文献1】
    特許第3246562号明細書【特許文献2】
    米国特許出願公開第2001/0022713A1号明細書【0010】
    【発明が解決しようとする課題】
    ところで、先記した単体構造の漏電遮断器は、配線用回路遮断器と外形サイズを統一し、その本体ケースの内部には図9で示すように過電流保護および漏電保護の機能部品が殆ど隙間を残すことなくびっしりと組み込まれており、新たに耐電圧テスト用スイッチを追加装備する十分な余裕スペースはない。 したがって、本体ケース内に耐電圧テスト用スイッチを内装するスペースを新たに確保するには、設計面で構成部品,およびそのレイアウトの変更が必要となるが、特に配線用遮断器と漏電遮断器との共有部品およびそのレイアウトに大幅な設計変更を加えるには多大な開発費と時間がかかる問題がある。
    【0011】
    本発明は上記の点に鑑みなされものであり、その目的は従来製品の構成部品およびレイアウトに大幅な変更を加えることなしに、本体ケース内のスペースを有効に生かして耐電圧テスト用スイッチを追加装備し、製品出荷後でも耐電圧試験が簡単な操作で安全に行なえるようにした漏電遮断器を提供することにある。
    【0012】
    【課題を解決するための手段】
    上記目的を達成するために、本発明によれば、過電流保護および地絡保護機能を備えた漏電遮断器であって、本体ケースに主回路接点,開閉機構,操作ハンドル,過電流引外し装置,および零相変流器と組み合わせた漏電検出回路を含む漏電引外し装置を内装した上で、さらに前記漏電検出回路と主回路との間に配線した給電回路を入り,切りする手動操作式の耐電圧テスト用スイッチを装備し、主回路の耐電圧テスト時に前記スイッチをOFF操作して漏電検出回路を主回路から切り離すようにしたものにおいて、
    前記耐電圧テスト用スイッチを、遮断器の本体ケースに内装した零相変流器と本体ケースの側壁との間であって、かつ前記零相変流器を貫通するコ字形からなる板状の主回路導体の間のスペースに配置するとともに、耐電圧テスト用スイッチの操作部に該スイッチのON,OFF操作に従動するアクチュエータを設け、耐電圧テスト用スイッチの手動操作部を本体ケースの上部カバーに開口した窓穴に臨ませた上で、前記操作部に設けたアクチュエータを漏電引外し装置のトリッププコイルユニットの操作端であるスライダを介して開閉機構のトリップクロスバーに機械的にインターロックし、耐電圧テスト用スイッチのOFF操作により前記スライダを介してトリップクロスバーをラッチ釈放位置に駆動,拘束保持して主回路接点を開極させるようにする (請求項1)。
    【0014】
    上記構成において、耐電圧試験の際に耐電圧テスト用スイッチをOFF操作すると、漏電検出回路が主回路から切り離されるとともに、このスイッチのOFF操作に連動してトリップクロスバーがラッチ釈放位置に駆動されて開閉機構がトリップ動作し、主回路接点が開極する。 これにより、耐電圧試験の準備が整い、漏電検出回路を主回路から切り離した状態で耐電圧試験を安全に行なうことができる。 また、耐電圧テスト用スイッチをOFFにすると、トリップクロスバーがラッチ釈放位置に拘束保持されるので、耐電圧テスト用スイッチをONに復帰操作せずに漏電遮断器のハンドル操作で主回路接点を再投入しようとしても、開閉機構がリセットされないので主回路接点を閉極することができない。 これにより、試験の終了後に耐電圧テスト用スイッチを入れ忘れて漏電検出回路を主回路から切り離したまま、主回路接点を閉極して漏電遮断器を使用状態に戻すミス操作を回避できる。
    【0015】
    しかも、漏電遮断器の本体ケースに内装した零相変流器と本体ケースの側壁との間でその前後が零相変流器を貫通したコ字形の主回路導体で囲まれたスペース(在来製品ではここに漏電検出回路が配置されている)を活用してここに耐電圧テスト用スイッチを配置することにより、配線用遮断器と漏電遮断器との共有部品およびそのレイアウトを変更せずに耐電圧テスト用スイッチをケース内に装備できる。
    【0016】
    【発明の実施の形態】
    以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に示す実施例に基づいて説明する。 なお、実施例の図中において図7〜図9に対応する部材には同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
    〔実施例1〕
    図1〜図4は本発明の実施例の構成図である。 この実施例の漏電遮断器は図7〜図9に示した従来構成と基本的に同じであるが、図2の三相電源用漏電遮断器回路図で示すように、主回路1と漏電検出回路7との間に配線した電源線9に耐電圧テスト用スイッチ21が追加装備されている。 なお図2の回路図では、主回路1と漏電検出回路7との間にR,S,T相の各相に応する3本の電源線9を配線し、三相電源の交流を整流回路10により直流に変換して漏電検出回路7に給電するようにしており、3本の電源線9に合わせて耐電圧テスト用スイッチ21が三つの接点を備えているが、図7のように主回路1のR−T相の相間電圧を漏電検出回路7に給電する場合には、耐電圧テスト用スイッチ21の接点を二つ,あるいはいずれかの相に接点を一つ備えるものとし、また単相用の漏電遮断器では耐電圧テスト用スイッチ21の接点は一つでよい。
    【0017】
    次に、前記耐電圧テスト用スイッチ21を搭載した漏電遮断器の構成を図1に示し、また耐電圧試験時における耐電圧テスト用スイッチの動作を図3で説明する。
    図1において、先記の耐電圧テスト用スイッチ21は押しボタン21aを備えた保持形スイッチ(最初のボタン押し込み操作でON位置に保持され,二回目の押し込み操作でOFF位置に復帰する)であり、本体ケースに内装した零相変流器6と該零相変流器を貫通してケース内に引き回した主回路1の導体(R,S,T相のうち、一番手前側に並ぶT相の導体は零相変流器を貫通するためにコ字形に屈曲形成している)と下部ケース11aの側壁とで囲まれたスペース(図9では漏電検出回路の片方のプリント板7aが配置されている)に配置されており、この位置でスイッチ本体から上方に引き出した操作ロッド21bの上端に取付けた操作つまみ(押しボタン)21aを本体ケースの上部カバー11bに開口した窓穴11b-1に臨ませている。
    【0018】
    上記のように、耐電圧テスト用スイッチ21を零相変流器6と下部ケース11 の側壁との間でその前後がコ字形に屈曲した主回路導体で囲まれたスペースに配置することで、図9に示した漏電遮断器の構成部品,レイアウトを基本的に変更することなく、僅かに在来製品のプリント板7aを変更するだけで、耐電圧テスト用スイッチ21を本体ケース内に追加装備できる。 しかも、このスペースは本体ケースの上部カバー11bから下部ケース11aの底面まで空いているので、上部カバー11bの表面から耐電圧テスト用スイッチ21の内蔵接点(充電部)までの絶縁距離を十分に確保することができ、耐電圧試験から漏電検出回路7を安全に保護できる。
    【0019】
    また、耐電圧テスト用スイッチ21の操作ロッド21bには、詳細を後記するように開閉機構3のトリップクロスバー20に向けてアクチュエータ22が突き出し形成されており、このアクチュエータ22を介して耐電圧テスト用スイッチのOFF操作時に漏電遮断器の主回路接点2(図2参照)を強制的に開極するようにしている。
    すなわち、図3(a),(b) は耐電圧テスト用スイッチ21の操作つまみ21aを押し込んでON操作した定常状態を表しており、この状態では押しボタン21aが本体ケースの上部カバー11bに開口した窓穴11b-1(図1参照)の中に引っ込み、操作ロッド21bとともにアクチュエータ22も過電流引外し装置5のアーマチュア5aから離間した非拘束位置に後退している。 この状態では、図2に示した耐電圧テスト用スイッチ21の接点がONとなり、主回路1から電源線9を介して漏電検出回路7に給電している。 なお、図中で20aはトリップクロスバー20の軸支点、23は前記アーマチュア5aの支持ガイド、23aはアーマチュア5aの軸支部である。
    【0020】
    ここで、耐電圧試験を行なう場合には、その準備の手順としてまず耐電圧テスト用スイッチ21の操作つまみ21aをOFF操作する。 図4(a),(b) はこの状態を表して、スイッチの操作つまみ21aは上部カバー11bの窓穴11b-1(図1参照)から突き出すとともに、OFF操作に従動してアクチュエータ22が上昇移動し、過電流引外し装置5のアーマチュア5aの先端を突き上げる。 これにより、耐電圧テスト用スイッチ21の接点が開いて漏電検出回路7を主回路1(図2参照)から切り離すとともに、このスイッチ動作に連動して過電流引外し装置5のアーマチュア5aが時計方向に揺動し、トリップクロスバー20を押してラッチ釈放位置に駆動する。 その結果、図8で述べたように開閉機構3がトリップ動作し、主回路接点の可動接触子15が開極して耐電圧試験の準備態勢が整うことになる。
    【0021】
    また、耐電圧試験の終了後に、耐電圧テスト用スイッチ21を手動でON位置に戻すと、図3(a),(b) のようにアクチュエータ22が下降して過電流引外し装置のアーマチュア5aが離脱する。 そして、トリップ位置に停止している遮断器のハンドル4(図8参照)を一旦リセット位置に戻してからON位置に投入することで、主回路接点が閉極して漏電遮断器が通常の使用状態に復帰する。 なお、この場合に、耐電圧テスト用スイッチ21をON位置に戻さない限りは、操作ハンドル4をトリップ位置からOFF位置に移動しても開閉機構部3がリセットされず、主回路接点1を投入することができない。 これにより、耐電圧テスト用スイッチ21の入れ忘れが原因で漏電遮断器の地絡検出,漏電保護機能が働かなくなるといったトラブルを未然に防ぐことができる。
    【0022】
    〔実施例2〕
    次に、本発明の他の実施例の構成,動作を図5,図6で説明する。
    先記した実施例1の構成では、耐電圧テスト用スイッチ21の操作ロッドに設けたアクチュエータ22を過電流引外し装置5の操作端であるアーマチュア5aにインターロックし、該アーマチュア5aを介してトリップクロスバー20をラッチ釈放位置に駆動するようにしている。 これに対して、この実施例では耐電圧テスト用スイッチ21に設けたアクチュエータ22を、漏電引外し装置のトリップコイルユニット8(図7,図9参照)の操作端であるスライダ8aにインターロックし、スライダ8aに設けた突起部8a-1を介してトリップクロスバー20をラッチ釈放位置に駆動するようにしている。
    【0023】
    すなわち、耐電圧テスト用スイッチ21の操作ロッド21bからトリップクロスバー20に向けて突き出したアクチュエータ22には、図示のように傾斜カム面が形成されており、この傾斜カム面と対峙するようにスライダ8aの先端が延在している。
    図5(a),(b) は耐電圧テスト用スイッチ21の操作つまみ21aをON位置に戻した定常状態を表しており、この状態では図3と同様に操作つまみ21aが本体ケースの上部カバー11bに開口した窓穴11b-1(図1参照)に引っ込み、操作ロッド21bとともにアクチュエータ22が下降して漏電引外し装置のスライダ8aから離間した非拘束位置に後退している。
    【0024】
    この状態から耐電圧試験を行なう場合には、その準備手順として耐電圧テスト用スイッチ21を手動でOFF操作する。 図6(a),(b) はこの状態を表し、スイッチの押しボタン21aは実施例1と同様に上部カバー1bの窓穴11b-1(図1参照)から突き出すとともに、このOFF動作に従動してアクチュエータ22が上昇し、その傾斜カム面がスライダ8aの先端を押して矢印方向に移動させる。 これにより、耐電圧テスト用スイッチ21の接点が開いて漏電検出回路7を主回路1(図2参照)から切り離すとともに、同じスイッチ動作に連動してスライダ8aの突起8a-1がトリップクロスバー20を押し、これを時計計方向に回動してラッチ釈放位置に駆動する。 その結果、いままでトリップクロスバー20に保持されていたラッチ18(図8参照)が釈放されて開閉機構部3がトリップ動作し、可動接触子15が開極して主回路接点2(図2参照)がOFFとなる。 この状態で耐電圧試験を行なえば、漏電検出回路7が主回路1から切り離されていて主回路1の相間に印加する高い試験電圧から安全に保護できる。
    【0025】
    また、耐電圧テスト用スイッチ21の押しボタン21aをOFF位置に引き上げた図6(b) の状態では、アクチュエータ22がスライダ8aを介してトリップクロスバー20をラッチ18の釈放位置に拘束保持する。 したがって、実施例1と同様、耐電圧試験の終了後は耐電圧テスト用スイッチ21を元のON位置に戻さない限り、操作ハンドル4をトリップ位置からOFF位置に移動しても開閉機構部3がリセットされず、主回路接点2を投入することができない。
    【0026】
    【発明の効果】
    以上述べたように、本発明によれば漏電遮断器の製品出荷後に耐電圧試験を行なう際には、遮断器の本体ケースを開いて漏電検出回路の電源線を主回路から切り離すといった面倒な準備作業が必要なく、本体ケースに内装した手動操作式の耐電圧テスト用スイッチをOFFするだけで、漏電検出回路を主回路から切り離して安全に耐電圧試験を行なうことができる。 また、耐電圧試験の終了後に、漏電遮断器を通常の使用状態に戻す場合には、耐電圧テスト用スイッチをONに復帰操作しない限りは主回路接点を投入できず、これにより試験後に耐電圧テスト用スイッチの入れ忘れが原因で、漏電遮断器の地絡検出,漏電保護が機能しなくなるといった事態を未然に防ぐことができる。
    【0027】
    しかも、零相変流器と本体ケースの側壁との間のスペースを活用してここに耐電圧テスト用スイッチを配置することで、配線用遮断器と漏電遮断器との共有部品およびレイアウトを変更せずに耐電圧テスト用スイッチを追加装備することができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明の実施例1に対応する漏電遮断器の組立構造を表す斜視図【図2】図1に対応する漏電遮断器の回路図【図3】図1における耐電圧テスト用スイッチをON操作した際の動作説明図で、(a),(b) はそれぞれ要部機構の動作状態を表す斜視図,および側面図【図4】図2における耐電圧テスト用スイッチをOFF操作した際の動作説明図で、(a),(b) はそれぞれ要部機構の動作状態を表す斜視図,および側面図【図5】 本発明の実施例2に対応する構成および動作の説明図で、(a),(b)はそれぞれ耐電圧テスト用スイッチをON操作した状態を表す斜視図,および側面図【図6】図5における耐電圧テスト用スイッチをOFF操作した際の動作説明図で、(a),(b) はそれぞれ要部機構の動作状態を表す斜視図,および側面図【図7】本発明の実施対象となる漏電遮断器の従来回路図【図8】図7に対応する漏電遮断器の構成断面図【図9】図8の内部組立構造を表す斜視図【符号の説明】
    1 主回路2 主回路接点3 開閉機構部4 操作ハンドル5 過電流引外し装置5a アーマチュア6 零相変流器7 漏電検出回路8 漏電引外し装置のトリップコイルユニット8a スライダ9 電源線11 本体ケース11a 下部ケース11b 上部カバー11b-1 窓穴14 固定接触子15 可動接触子16 接触子ホルダ18 開閉機構のラッチ20 トリップクロスバー21 耐電圧テスト用スイッチ21a 操作つまみ21b 操作ロッド22 アクチュエータ

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