Inhibitor switch

申请号 JP2001123640 申请日 2001-04-20 公开(公告)号 JP4562943B2 公开(公告)日 2010-10-13
申请人 ナイルス株式会社; 发明人 隆志 中沢; 勉 綿田;
摘要
权利要求
  • 固定接点を備えたターミナルブロックと、
    自動変速機のマニュアルシャフトに嵌合して取り付けられ可動接点を有して前記ターミナルブロックに対し回転可能なムービングブロックとを備え、
    前記マニュアルシャフトの回転に応じた前記固定接点及び可動接点の相対的な回転位置関係により前記自動変速機の変速位置を電気的に検出するインヒビタースイッチにおいて、
    前記ムービングブロックは、前記マニュアルシャフトに取り付ける樹脂製のボス部及び前記可動接点を取り付けるアーム状の接点支持部を有し、
    前記接点支持部を金属により形成して該接点支持部に、前記可動接点の少なくとも一部を加締め結合したことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  • 請求項1記載のインヒビタースイッチであって、
    前記接点支持部に、位置決めのための位置決め凸部をプレスで形成し、
    前記可動接点の少なくとも一部に、位置決めのための位置決め孔を形成し、
    前記位置決め孔を前記位置決め凸部に嵌合させて前記接点支持部に対する前記可動接点の少なくとも一部の位置決めを行ったことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  • 請求項2記載のインヒビタースイッチであって、
    前記接点支持部に、前記加締めのための加締め凸部をプレスで形成し、
    前記可動接点の少なくとも一部に、前記加締めのための加締め孔を形成し、
    前記加締め孔を前記加締め凸部に嵌合させて前記加締め結合を行うことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  • 請求項1〜3の何れかに記載のインヒビタースイッチであって、
    前記接点支持部は、前記ボス部に周回状に結合される結合孔を有することを特徴とするインヒビタースイッチ。
  • 請求項1〜4の何れかに記載のインヒビタースイッチであって、
    前記可動接点の一部を、板ばねよりなる信号系接点とすると共に同他部を、前記信号系接点よりも導体断面積の大きな大容量通電系接点とし、
    前記接点支持部の中間部に、前記信号系接点を加締め結合し、
    前記接点支持部の前記信号系接点位置よりも先端側に、樹脂製の接点収容部を設け、該接点収容部に、前記大容量通電系接点を付勢部材を介して収容し、該大容量通電系接点を前記固定接点側へ弾接付勢したことを特徴とするインヒビタースイッチ。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、インヒビタースイッチに関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来のインヒビタースイッチとしては例えば、特開平8−293228号公報に記載された図7に示すようなものがある。 図7はインヒビタースイッチの分解斜視図を示している。
    【0003】
    図7のように、インヒビタースイッチ101は、ターミナルブロック103及びケース105とムービングブロック107とを備えている。 前記ターミナルブロック103は、複数の固定接点109を備えている。
    【0004】
    前記ムービングブロック107は、可動接点111を備えている。 このムービングブロック107は、ターミナルブロック103及びケース105に対し回転可能に支持されている。 前記ムービングブロック107には、自動変速機のマニュアルシャフトに嵌合する嵌合穴119が設けられている。
    【0005】
    前記ムービングブロック107は、本体121が樹脂で形成され、この本体121に前記可動接点111を位置決め、熱加締めにより結合固定している。 この位置決め、結合固定の一例を図8に示している。
    【0006】
    図8のように、ムービングブロック107には、全体が樹脂で形成された本体121に、位置決めのための位置決め凸部123と熱加締めのための加締め凸部125とが設けられている。 図8において、加締め凸部125は、熱加締め後の頭部を有した状態となっているが、熱加締め前は、ストレートの凸部である。 前記可動接点111には、位置決めのための位置決め孔127と熱加締めのための加締め孔129とが設けられている。 そして、可動接点111の位置決め孔127が本体121の位置決め凸部123に嵌合して可動接点111が本体121に位置決められ、この状態で可動接点111の加締め孔129に嵌合する加締め凸部125が図8のように熱加締めされ、可動接点111が本体121に結合固定されている。
    【0007】
    従って、ターミナルブロック103側が自動変速機のハウジング側に固定され、ムービングブロック107の嵌合孔119にマニュアルシャフトが嵌合して使用されたとき、マニュアルシャフトの回転と共にムービングブロック107が回転する。 ムービングブロック107の回転により可動接点111が固定接点109に対しスライドし、所定の変速位置で可動接点111によって固定接点109が選択的な導通状態となる。 従って、マニュアルシャフトの回転に応じた固定接点109及び可動接点111の相対的な回転位置関係により自動変速機の変速位置を電気的に検出することができる。
    【0008】
    【発明が解決しようとする課題】
    ところで、上記のインヒビタースイッチ101は、自動変速機のハウジング内あるいはハウジング外に取り付けられ、高温に曝される過酷な使用条件となる。 従って、前記のようにムービングブロック107の本体121が全体的に樹脂で形成されていると、高温時に僅かではあるが変形、反りを伴い、マニュアルシャフトの回転に対し可動接点111の回転が遅れ、いわゆる度ヒステリシスにより変速位置の検出精度向上に限界があった。
    【0009】
    これに対し、耐熱性に優れた樹脂を用いることにより高温時の変形、反りを抑制することは可能であるが、この様な樹脂は高価なため、製品全体のコストアップになってしまうという問題があった。
    【0010】
    また、図8のように、ムービングブロック107の本体121に対する可動接点111の位置決めも、本体121に突設した樹脂部分である位置決め凸部123に金属製の固定接点111の位置決め孔127を嵌合させることによって行っているため、本体121に対する可動接点111の位置決め精度向上にも限界を招いていた。 さらに、本体121に対する可動接点111の結合固定も樹脂部分である加締め凸部125を熱加締めして行っているため、その結合強度の管理に困難を伴うと共に、結合強度を向上するには多くのスペースを必要とするが、スペース的に余裕のないインヒビタースイッチ101内においてはスペース確保にも限界がある。 従って、これらの点からも変速位置の精度向上には限界があった。
    【0011】
    本発明は、位置決め精度をより向上することのできるインヒビタースイッチの提供を課題とする。
    【0012】
    【課題を解決するための手段】
    請求項1の発明は、固定接点を備えたターミナルブロックと、自動変速機のマニュアルシャフトに嵌合して取り付けられ可動接点を有して前記ターミナルブロックに対し回転可能なムービングブロックとを備え、前記マニュアルシャフトの回転に応じた前記固定接点及び可動接点の相対的な回転位置関係により前記自動変速機の変速位置を電気的に検出するインヒビタースイッチにおいて、前記ムービングブロックは、前記マニュアルシャフトに取り付ける樹脂製のボス部及び前記可動接点を取り付けるアーム状の接点支持部を有し、前記接点支持部を金属により形成して該接点支持部に、前記可動接点の少なくとも一部を加締め結合したことを特徴とする。
    【0013】
    請求項2の発明は、請求項1記載のインヒビタースイッチであって、前記接点支持部に、位置決めのための位置決め凸部をプレスで形成し、前記可動接点の少なくとも一部に、位置決めのための位置決め孔を形成し、前記位置決め孔を前記位置決め凸部に嵌合させて前記接点支持部に対する前記可動接点の少なくとも一部の位置決めを行ったことを特徴とする。
    【0014】
    請求項3の発明は、請求項2記載のインヒビタースイッチであって、前記接点支持部に、前記加締めのための加締め凸部をプレスで形成し、前記可動接点の少なくとも一部に、前記加締めのための加締め孔を形成し、前記加締め孔を前記加締め凸部に嵌合させて前記加締め結合を行うことを特徴とする。
    【0015】
    請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のインヒビタースイッチであって、前記接点支持部は、前記ボス部に周回状に結合される結合孔を有することを特徴とする。
    【0016】
    請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかに記載のインヒビタースイッチであって、前記可動接点の一部を、板ばねよりなる信号系接点とすると共に同他部を、前記信号系接点よりも導体断面積の大きな大容量通電系接点とし、前記接点支持部の中間部に、前記信号系接点を加締め結合し、 前記接点支持部の前記信号系接点位置よりも先端側に、樹脂製の接点収容部を設け、該接点収容部に、前記大容量通電系接点を付勢部材を介して収容し、該大容量通電系接点を前記固定接点側へ弾接付勢したことを特徴とする。
    【0017】
    【発明の効果】
    請求項1の発明では、固定接点を備えたターミナルブロック及びカバーからなるスイッチハウジングと、自動変速機のマニュアルシャフトに嵌合して取り付けられ可動接点を有して前記スイッチングハウジングに対し回転可能なムービングブロックとを備え、前記マニュアルシャフトの回転に応じた前記固定接点及び可動接点の相対的な回転位置関係により前記自動変速機の変速位置を電気的に検出することができる。
    【0018】
    そして、ムービングブロックは、マニュアルシャフトに取り付ける樹脂製のボス部及び前記可動接点を取り付けるアーム状の接点支持部を有し、前記接点支持部を金属により形成して該接点支持部に、前記可動接点の少なくとも一部を加締め結合することができる。 従って、使用環境が高温状態になっても接点支持部が金属製であるため、熱変形が抑制され、マニュアルシャフトの回転に正確に追随させることができる。 これより、マニュアルシャフトの回転に対し可動接点の回転角度がずれる角度ヒステリシスが抑制され、変速位置の検出精度をより向上させることができる。
    【0019】
    また、金属プレート製の接点支持部に可動接点の少なくとも一部を加締め結合するものであるため、樹脂の場合よりも位置決め精度が確保し易くなると共に、スペースをそれほど必要とすることなく結合強度を向上することができる。 従って、これらの点からも変速位置の精度をより向上することができる。
    【0020】
    請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、可動接点の位置決め孔を接点支持部の位置決め凸部に嵌合させて接点支持部に対する可動接点の少なくとも一部の位置決めを行うことができる。 しかも、位置決めのための位置決め凸部を接点支持部にプレスで形成することができ、精度の高い位置決め凸部を形成することができ、接点支持部に対する可動接点の位置決めを精度良く行うことができる。 従って、変速位置の検出精度をより向上することができる。
    【0021】
    請求項3の発明では、請求項2の発明の効果に加え、可動接点の加締め孔を接点支持部の加締め凸部に嵌合させて加締め結合することができる。 しかも、加締めのための加締め凸部を接点支持部にプレスで形成することができ、加締め凸部の管理を容易とし、スペースをそれほど必要とすることなく結合強度を大幅に向上することができる。 従って、変速位置の検出精度をより向上することができる。
    【0022】
    請求項4の発明では、請求項1〜3の何れかの発明の効果に加え、接点支持部を、ボス部に対し結合孔によって周回状に結合させることができる。 従って、樹脂製のボス部に対し金属製の接点支持部を確実に結合させ、マニュアルシャフトの回転に応じてボス部を介し接点支持部を正確に追随回転させることができる。 従って、変速位置の検出精度をより向上させることができる。
    【0023】
    請求項5の発明では、請求項1〜4の何れかの発明の効果に加え、接点支持部の信号系接点位置よりも先端側に大容量通電系接点を支持したため、大容量通電系接点が弾接してON,OFF検出する固定接点の周方向接点間隔をレバー比の関係により広く確保することができる。 大容量通電系接点は信号系接点よりも接点圧を大きくする関係から摺動時の摩耗粉が出易く、固定接点の周方向間隔が狭いと固定接点間に存在する摩耗粉により導通不良を起こす可能性が高くなるが、上記のように固定接点の周方向接点間隔をレバー比の関係により広く確保することにより、導通不良を抑制することができる。
    【0024】
    前記接点支持部を金属により形成することにより外周側においても位置決め精度が高くなり、大容量通電系接点のON,OFF検出精度を大幅に高めることができる。
    【0025】
    スターターモータ等への通電を行う大容量通電系接点は、接点圧、導体断面積を信号系接点よりも大きくしており、金属製アーム状の接点支持部に直接支持することが容易ではないが、接点支持部の先端側に樹脂製の接点収容部を設けることで大容量通電系接点の支持を容易に行わせることができる。
    【0026】
    また、前記ボス部とアーム状の接点支持部の先端側に設けた大容量通電系接点とをターミナルブロック及びケースとで挟持するようにすれば接点支持部を両持ち状態とすることができ、接点支持部の中間部に指示される信号系接点が板ばねよりなるものであっても接点圧を安定させることができる。
    【0027】
    【発明の実施の形態】
    図1〜図6は本発明の一実施形態を示している。 まず、図1は本発明の一実施形態に係るインヒビタースイッチ1の平面図、図2は図1のSA−SA矢視断面図である。 この図1,図2のように、インヒビタースイッチ1はターミナルブロック3と、ケース5と、ムービングブロック7とを備えている。
    【0028】
    前記ターミナルブロック3には、複数の固定接点9,11,13,15,17,19,21,23が備えられている。 このターミナルブロック3には、ケース5が溶着等によって結合されている。 このターミナルブロック3及びケース5に対し、前記ムービングブロック7が回転自在に支持されている。
    【0029】
    前記ムービングブロック7は、図3,図4のようになっている。 図3はムービングブロック7の平面図、図4は図3のSB−SB矢視断面図である。 図3,図4のように、前記ムービングブロック7は、ボス部25及び接点支持部27を有している。
    【0030】
    前記ボス部25は樹脂製であり、嵌合孔29を有している。 前記ボス部25の嵌合孔29は、図示しない自動変速機のマニュアルシャフトに嵌合される。 前記接点支持部27は、可動接点として信号系接点31及び大容量通電系接点33,35を支持するものであり、例えば鉄(SECC)製の金属プレートで形成されている。 この接点支持部27には、基端部37に結合孔39が設けられている。 この結合孔39は円形に形成され、前記ボス部15の外周側に周回状に結合されている。 この結合は、前記ボス部25に対する基端部37のインサート成形によって行われている。 接点支持部27の基端部37は、ターミナルブロック3とケース5とに挟持されている。
    【0031】
    前記信号系接点31は、板ばねにより形成され、前記接点支持部27の中間部38に支持されている。 この信号系接点31は、信号系接点であり前記固定接点9,11,13,15,17,19を選択的に導通させて、ディジタルコード化による検出を行う。 この信号系接点31は、取付プレート41上に例えば6個の接点アーム43,45,47,49,51,53が立ち上げられたものである。 各接点アーム43,45,47,49,51,53は、その先端が二股状に形成され、前記各固定接点9,11,13,15,17,19にそれぞれ所定の接点圧で接触するようになっている。 この信号系接点31は、例えば1箇所の位置決め部55において接点支持部27に位置決められ、4箇所の加締め部57,59,61,63において接点支持部27に加締め結合されている。 これら位置決め部55及び加締め部57,59,61,63の詳細は後述する。
    【0032】
    前記大容量通電系接点33,35は、前記信号系接点31よりも導体断面積(固定接点間を接続する方向に対する接点33,35の断面積)が大きく形成され、前記接点支持部27の信号系接点31よりも先端側の先端部65に支持されている。 すなわち先端部65には樹脂製の接点収容部67が取り付けられている。 この接点収容部67は、ケース5の内面に支持されている。 前記接点収容部67には、接点嵌合部69,71が設けられ、各接点嵌合部61,79に付勢部材としてのスプリング73,75を介して前記大容量通電系接点33,35が支持されている。 この大容量通電系接点33,35は、前記固定接点21,23側にスプリング73,75の付勢によって弾接している。 この大容量通電系接点33,35が前記固定接点21,23に選択的に接触することによってON・OFFを行うことができる。
    【0033】
    前記位置決め部55の構造は、図5のようになっている。 図5(a)は位置決め部の拡大断面図、図5(b)は位置決め部の一部拡大断面図である。 この図5のように、位置決め部55において前記接点支持部27の中間部38には、位置決めのための位置決め凸部73が突設されている。 この位置決め凸部73は中間部38にプレスによって形成されている。 すなわち、プレスによって中間部38の一面38a側にまず凹部75を形成する。 次に、中間部38の他面38b側から凹部77を形成するようにして、一面38a側に位置決め凸部73を打ち出している。 前記信号系接点31の取付プレート41には、位置決めのための位置決め孔79が形成されている。
    【0034】
    そして、前記位置決め孔79を前記位置決め凸部73に嵌合させ、前記接点支持部27に対する信号系接点31の位置決めを行っている。 このとき前記凹部75の存在によって、位置決め凸部73の根元に残るアール部81に取付プレート41の位置決め孔79が掛かることなく、位置決め凸部73の周囲の安定した面83に嵌合させることができ、位置決め凸部73による信号系接点31の位置決めを確実に行うことができる。
    【0035】
    前記加締め部57,59,61,63は図6のようになっている。 図6は加締め部57における断面図を示している。 各加締め部57,59,61,63は同一構造となっており、加締め部57を代表して説明する。
    【0036】
    前記接点支持部27の中間部38には、加締めのための加締め凸部85がプレスで形成されている。 図6で示す加締め凸部85は、加締め後の形状を示しており、加締め前においては根元部の直径のまま円柱状に突出している。 このプレス成形では、中間部38の他面38b側に凹部87を形成するようにして一面38a側に加締め凸部85を突設している。 前記信号系接点31の取付プレート41には、加締めのための加締め孔89が形成されている。
    【0037】
    そして、前記加締め孔89を前記加締め凸部85に嵌合させて、加締め凸部85を治具などを用いて加締め、信号系接点31を接点支持部27に加締め結合している。
    【0038】
    前記インヒビタースイッチ1の自動変速機への組み付けに際しては、例えばターミナルブロック3にムービングブロック7を仮止め状態とし、ムービングブロック7をその嵌合孔29において特定の変速位置、例えばN位置にあるマニュアルシャフトに嵌合させる。 次いで、ケース5側を自動変速機のハウジング側に締結固定する。 これによってインヒビタースイッチ1の取付けが完了する。
    【0039】
    前記インヒビタースイッチ1を組み付けた後は、検査のためにシフトレバーを動かすと、マニュアルシャフトがこれに応じて回転する。 これによって、ムービングブロック7の仮止め状態が解除され、信号系接点31の固定接点9,11,13,15,17,19に対する選択的な導通によって自動変速機の変速位置を検出することができる。 また、大容量通電系接点33,35の固定接点21,23に対する選択的な導通、すなわちON,OFFによりスターターモータへの通電断続を行うことができる。
    【0040】
    この様な使用状態において、インヒビタースイッチ1は自動変速機或いは排気系を含むエンジン側の高温に曝される状態となる。 この高温状態においても、ムービングブロック7の殆どを占めるアーム状の接点支持部27が金属プレートで形成されているため、樹脂のような変形、反りを招くことがない。 従って、マニュアルシャフトの回転に対し、ムービングブロック7が正確に追随し、角度ヒステリシスを大幅に抑制することができ、正確な変速位置の検出を行うことができる。
    【0041】
    また、接点支持部27は、基端部37においてボス部25に結合孔39を介し周回状に結合されているため、マニュアルシャフトの回転によるボス部25の回転を接点支持部27に正確に伝達することができ、かかる点においても、角度ヒステリシスを抑制し、正確な変速位置の検出を行うことができる。
    【0042】
    前記位置決め凸部73は、金属の接点支持部27にプレス成形によって形成することができ、位置決め凸部73の精度を著しく高めることができる。 従って、接点支持部27に対する信号系接点31の取付精度を著しく高めることができる。 このためマニュアルシャフトの回転による信号系接点31の回転位置を正確に決めることができ、変速位置の検出を正確に行うことができる。
    【0043】
    さらに、前記信号系接点31を加締め凸部85において接点支持部27に対し金属加締めすることができ、加締め強度の管理が容易であると共に、加締め強度を大幅に向上することができる。 従って、加締め部57,59,61,63のスペースをそれほど多くとらなくても、信号系接点31を接点支持部27に確実に加締め結合することができ、スペース的に余裕のないインヒビタースイッチ1では、極めて有利となる。
    【0044】
    また、加締め部57,59,61,63での加締め強度の向上によって、ムービングブロック7の回転に応じた信号系接点31の動作を正確に行わせることができ、かかる点においても変速位置を正確に検出することができる。
    【0045】
    前記接点支持部27の信号系接点31位置よりも先端側に大容量通電系接点33,35を支持したため、大容量通電系接点33,35が弾接してON,OFF検出する各固定接点21,23のそれぞれに形成されている周方向接点間隔を、レバー比(ボス部25を中心とした回転半径比)の関係により極力広く確保することができる。 大容量通電系接点33,35は信号系接点31よりも接点圧を大きくする関係から摺動時の摩耗粉が出易く、固定接点21,23の各部の周方向間隔が狭いと固定接点21,23間に存在する摩耗粉により導通不良を起こす可能性が高くなる。 これを、上記のように固定接点21,23の周方向接点間隔をレバー比の関係により広く確保することにより、摩耗粉が存在しても導通不良を抑制することができる。
    【0046】
    前記接点支持部27を金属で形成することにより外周側においても位置決め精度が高くなり、大容量通電系接点33,35のON,OFF検出精度を大幅に高めることができる。
    【0047】
    スターターモータ等への通電を行う大容量通電系接点33,35は、接点圧、導体断面積を信号系接点31よりも大きくしており、金属製アーム状の接点支持部27に直接支持することは容易ではない。 これを、接点支持部27の先端側に樹脂製の接点収容部67を設けることで大容量通電系接点33,35の支持を容易に行わせることができる。
    【0048】
    前記ボス部25とアーム状の接点支持部27の先端側に設けた大容量通電系接点33,35とにより接点支持部67を両持ち状態とすることができる。 すなわち、接点支持部27の基端部37がターミナルブロック3とケース5に挟持され、接点収容部67がケース5内面に支持され、スプリング73,75の付勢力により大容量通電系接点33,35がターミナルブロック3に押圧されることにより、信号系接点31が板ばねよりなるものであっても信号系接点31の接点圧を安定させることができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明の一実施形態に係るインヒビタースイッチの平面図である。
    【図2】一実施形態に係り、図1のSA−SA矢視断面図である。
    【図3】一実施形態に係り、ムービングブロックの平面図である。
    【図4】一実施形態に係り、図3のSB−SB矢視断面図である。
    【図5】一実施形態に係り、(a)は位置決め部の拡大断面図、(b)は位置決め部の一部拡大断面図である。
    【図6】一実施形態に係り、加締め部の拡大断面図である。
    【図7】従来例に係るインヒビタースイッチの分解斜視図である。
    【図8】位置決め加締め結合の一例を示す断面図である。
    【符号の説明】
    1 インヒビタースイッチ3 ターミナルブロック7 ムービングブロック9,11,13,15,17,19,21,23 固定接点25 ボス部27 接点支持部31 信号系接点(可動接点)
    33,35 大容量通電系接点(可動接点)
    39 結合孔67 接点収容部73 位置決め凸部79 位置決め孔85 加締め凸部89 加締め孔

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