超音波手術器具の作動機構部

申请号 JP2017520401 申请日 2015-09-29 公开(公告)号 JP2017531506A 公开(公告)日 2017-10-26
申请人 エシコン エルエルシーEthicon LLC; エシコン エルエルシーEthicon LLC; 发明人 オールドリッジ・ジェフリー・エル; コンロン・ショーン・ピー; ボイド・ベンジャミン・エム; プライス・ダニエル・ダブリュ; リー・ジェームズ・ジー;
摘要 超音波器具は、超音波トランスデューサ、及び音響導波管と超音波ブレードとを有するシャフトアセンブリを受容するように構成されたハンドルアセンブリ又は他の種類の本体を備える。超音波ブレードは、超音波トランスデューサが、超音波ブレードを駆動して、音響導波管を介して超音波的に振動させるように動作可能であるように、音響導波管と音響連通している。超音波器具は、ハンドルアセンブリ内に配設される作動アセンブリを更に備えている。作動アセンブリは、ハンドルアセンブリの周囲に 角 度を成して離間した配列で配設された複数のボタンを含む。各ボタンは、残りのボタンとは独立に押圧されて、それによって、超音波トランスデューサ、音響導波管、及び超音波ブレードに給電するようにスイッチアセンブリを作動させることができる。作動アセンブリは、ボタンの半径方向運動を、スイッチアセンブリを作動させる長手方向運動、横断方向運動、及び/又は枢動運動に変換するように動作可能である。
权利要求

超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)複数のボタンであって、前記複数のボタンは前記本体の周囲に度の付いた状態で配設され、前記複数のボタンの各ボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動するように構成されている、複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記複数のボタンの各ボタンは前記スイッチを作動させるように構成されている、スイッチと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に枢動可能である、請求項1に記載の超音波器具。前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に並進可能である、請求項1に記載の超音波器具。前記作動アセンブリがスレッドを更に備え、前記複数のボタンの各ボタンが、前記スレッドを作動させるように動作可能である、請求項1に記載の超音波器具。前記スレッドが、長手方向に並進して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、請求項4に記載の超音波器具。前記複数のボタンの各ボタンが傾斜したカム面を備え、前記スレッドが複数の傾斜したカム面を備え、前記複数のボタンの各ボタンの傾斜したカム面が、前記スレッドの対応する傾斜したカム面と整列されている、請求項4に記載の超音波器具。前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スレッドを長手方向に並進させるように構成されている、請求項4に記載の超音波器具。前記音響導波管と前記本体によって受容された超音波トランスデューサとを連結するための制限された量のトルクを提供するように構成されたトルク機構を更に備える、請求項1に記載の超音波器具。前記トルク機構が、 (i)第1の複数の歯部を備える第1のラックと、 (ii)第2の複数の歯部を備える第2のラックと、を備え、 前記第1の複数の歯部及び前記第2の複数の歯部が、互いに係合して、それによって、前記第1のラックの回転を前記第2のラックに伝達するように構成されており、 前記第1の複数の歯部及び前記第2の複数の歯部が、所定レベルのトルクを受けたときに係合解除して、それによって、前記所定レベルのトルクに達したときに前記第1のラックの回転が前記第2のラックに伝達されないように構成されている、請求項8に記載の超音波器具。前記第1のラックが前記第2のラックに向かって付勢されている、請求項9に記載の超音波器具。前記作動アセンブリが、前記複数のボタンのうちの少なくとも1つのボタンと連通するバンドを更に備える、請求項1に記載の超音波器具。前記バンドが、横断方向に並進又は屈曲して、それによって、前記複数のボタンのうちの1つのボタンの作動に応じて前記スイッチを作動させるように構成されている、請求項11に記載の超音波器具。前記バンドが、前記複数のボタンのうちの少なくとも1つのボタンと接触し、前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記バンドを横断方向に並進又は屈曲させるように構成されている、請求項11に記載の超音波器具。前記スイッチが、前記複数のボタンのうちの第1のボタンに固定されている、請求項1に記載の超音波器具。前記第1のボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、請求項14に記載の超音波器具。前記複数のボタンのうちの第2のボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、請求項14に記載の超音波器具。超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)複数のボタンであって、前記複数のボタンは前記本体の周囲に角度の付いた状態で配設され、前記複数のボタンの各ボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動するように動作可能である、複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記複数のボタンのうちの第1のボタンに固定されている、スイッチと、 (iii)前記ボタンのうちの1つ又は2つ以上と連通するバンドであって、前記バンドは、横断方向に並進又は屈曲して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されており、前記バンドは、前記複数のボタンのうちの少なくとも第2のボタンと接触し、前記複数のボタンのうちの少なくとも前記第2のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記バンドを横断方向に並進又は屈曲させるように構成されている、バンドと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。前記作動アセンブリがエラストマー部材を更に備え、前記エラストマー部材が、前記複数のボタンを前記本体の前記長手方向軸線に対して外方に弾性的に付勢するように構成されている、請求項17に記載の超音波器具。前記複数のボタンのうちの前記第1のボタンが、少なくとも1つのピンを備え、前記少なくとも1つのピンが、前記バンドに係合して、それによって、前記バンドを支持しかつ整列させるように構成されている、請求項17に記載の超音波器具。超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)第1のボタンと第2のボタンとを含む複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記スイッチは前記複数のボタンのうちの前記第1のボタンに固定され、前記第1のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成され、前記第2のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、スイッチと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。

说明书全文

様々な手術器具が、組織を(例えば、組織細胞内のタンパク質を変性させることにより)切断及び/又は封着するために超音波周波で振動するブレード要素を有するエンドエフェクタを含む。これらの器具は、電を超音波振動に変換する1つ又は2つ以上の圧電素子を含んでおり、これらの振動は音響導波管に沿ってブレード要素に伝達される。切断及び凝固精度は、オペレータの技術によって、かつ電力レベル、ブレードエッジ度、組織引張、及びブレード圧力を調節することによって制御され得る。

超音波手術器具の例としては、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesが挙げられ、これらはいずれもEthicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)製である。かかる装置及び関連する概念の更なる例は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1994年6月21日発行の「Clamp Coagulator/Cutting System for Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第5,322,055号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1999年2月23日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Mechanism」という名称の米国特許第5,873,873号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1999年11月9日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Arm Pivot Mount」という名称の米国特許第5,980,510号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年9月4日発行の「Method of Balancing Asymmetric Ultrasonic Surgical Blades」という名称の米国特許第6,283,981号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年10月30日発行の「Curved Ultrasonic Blade having a Trapezoidal Cross Section」という名称の米国特許第6,309,400号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年12月4日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for use with Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第6,325,811号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2002年7月23日発行の「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」という名称の米国特許第6,423,082号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2004年8月10日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for Use with Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第6,773,444号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2004年8月31日発行の「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」という名称の米国特許第6,783,524号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2011年11月15日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」という名称の米国特許第8,057,498号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2013年6月11日発行の「Rotating Transducer Mount for Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第8,461,744号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2013年11月26日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」という名称の米国特許第8,591,536号、及び、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年1月7日発行の「Ergonomic Surgical Instruments」という名称の米国特許第8,623,027号、に開示されている。

超音波手術器具のまた更なる例が、以下の文献に開示されている:その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2006年4月13日公開の、「Tissue Pad for Use with an Ultrasonic Surgical Instrument」という名称の米国公開第2006/0079874号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2007年8月16日公開の、「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」という名称の米国公開第2007/0191713号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2007年12月6日公開の「Ultrasonic Waveguide and Blade」という名称の米国公開第2007/0282333号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年8月21日公開の「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」という名称の米国公開第2008/0200940号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年9月25日公開の「Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国公開第2008/0234710号、及び、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2010年3月18日公開の「Ultrasonic Device for Fingertip Control」という名称の米国公開第2010/0069940号。

一部の超音波手術器具は、以下の特許文献に開示されているもののようなコードレストランスデューサを含む場合がある:その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年5月10日公開の「Recharge System for Medical Devices」という名称の米国公開第2012/0112687号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年5月10日公開の「Surgical Instrument with Charging Devices」という名称の米国公開第2012/0116265号、及び/又は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2010年11月5日に出願の「Energy−Based Surgical Instruments」という名称の米国特許出願第61/410,603号。

更に、いくつかの超音波手術器具は、関節運動シャフト部分を含み得る。かかる超音波手術器具の例が、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年1月2日公開の、「Surgical Instruments with Articulating Shafts」という名称の米国公開第2014/0005701号、及びその開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年4月24日公開の「Flexible Harmonic Waveguides/Blades for Surgical Instruments」という名称の米国公開第2014/0114334号に開示されている。

いくつかの手術器具及びシステムが作製され使用されてきたが、本発明者らよりも以前に、添付の特許請求の範囲に記載する本発明を作製又は使用したものは存在しないと考えられる。

本明細書は、本技術を具体的に指摘し、かつ明確にその権利を特許請求する、特許請求の範囲によって完結するが、本技術は、以下の特定の実施例の説明を、添付図面と併せ読むことで、より良く理解されるものと考えられ、図面では、同様の参照符号は、同じ要素を特定する。

例示的な手術器具の概略ブロック図を示す。

別の例示的な手術器具の斜視図を示す。

図2の器具の部分分解斜視図を示す。

器具の超音波トランスデューサが省略されている、図2の器具の別の斜視図を示す。

図2の器具のハンドルアセンブリの側面図を示す。

図5のハンドルアセンブリの斜視図を示す。

図5のハンドルアセンブリの部分分解斜視図を示す。

図5のハンドルアセンブリの遠位端の部分分解斜視図を示す。

図5のハンドルアセンブリの遠位端の別の部分分解斜視図を示す。

トルク機構が滑り止め位置にある、図5のハンドルアセンブリの遠位端の部分分解斜視図を示す。

図10Aのトルク機構が滑り位置にある、図5のハンドルアセンブリの遠位端の部分分解斜視図を示す。

図5のハンドルアセンブリの作動スレッドの斜視図を示す。

図11の作動スレッドの側面図を示す。

図11の作動スレッドの別の斜視図を示す。

図5のハンドルアセンブリのボタンの斜視図を示す。

図14のボタンの側面図を示す。

図14のボタンが第1の半径方向位置にあり、図11の作動スレッドが第1の長手方向位置にある、図5のハンドルアセンブリの作動アセンブリの断面側面図を示す。

図14のボタンが第2の半径方向位置に移動したことによって図11の作動スレッドが第2の長手方向位置に移動して、それによって図2の器具を作動させている、図16Aの作動アセンブリの断面側面図を示す。

図14のボタンが第1の半径方向位置にあり、図11の作動スレッドが第1の長手方向位置にあり、かつ、明瞭にするために、スイッチアセンブリが取り除かれている、図16Aの作動アセンブリの断面斜視図を示す。

図14のボタンが第2の半径方向位置に移動したことによって図11の作動スレッドが第2の長手方向位置に移動して、それによって図2の器具を作動させており、かつ、明瞭にするために、スイッチアセンブリが取り除かれている、図16Aの作動アセンブリの断面斜視図を示す。

図2の器具に組み込むことができる代替作動アセンブリの正面断面図を示す。

図18の作動アセンブリの弾性ワッシャの正面図を示す。

第1のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図18の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第2のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図18の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第3のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図18の作動アセンブリの正面断面図を示す。

ボタンが第1の枢動位置にある、図18の作動アセンブリのボタンの側断面図を示す。

ボタンが第2の枢動位置に移動した状態の、図23Aのボタンの側断面図を示す。

ボタンが第1の枢動位置にある、図18の作動アセンブリの例示的な代替ボタンの側断面図を示す。

ボタンが第2の枢動位置に移動した状態の、図24Aのボタンの側断面図を示す。

図2の器具に組み込むことができる別の例示的な代替作動アセンブリの正面断面図を示す。

第1のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図25の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第2のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図25の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第3のボタンが押圧され、それによって図2の器具を作動させている、図25の作動アセンブリの正面断面図を示す。

ボタンが第1の枢動位置にある、図25の作動アセンブリのボタンの側断面図を示す。

ボタンが第2の枢動位置に移動した状態の、図29Aのボタンの側断面図を示す。

図2の器具に組み込むことができる更に別の例示的な代替作動アセンブリの正面断面図を示す。

図2の器具に組み込むことができる更に別の例示的な代替作動アセンブリの詳細正面断面図を示す。

図2の器具に組み込むことができる更に別の例示的な代替作動アセンブリの詳細正面断面図を示す。

図30、図31、及び図32の作動アセンブリに組み込むことができるボタンアセンブリの斜視図を示す。

図33のボタンアセンブリの側断面図を示す。

図30、図31、及び図32の作動アセンブリに組み込むことができる例示的な代替トリガアセンブリの部分分解斜視図を示す。

第1のトリガが第1の枢動位置にあり、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図2の器具に組み込むことができる更に別の例示的な代替作動アセンブリの側断面図を示す。

第1のトリガが第2の枢動位置に移動し、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図36の作動アセンブリの断面側面図を示す。

第2のトリガが第2の枢動位置に移動し、第1のトリガが第1の枢動位置にある、図36の作動アセンブリの断面側面図を示す。

第1のトリガが第1の枢動位置にあり、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図36の線39−39に沿って取った図36の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第1のトリガが第2の枢動位置に移動し、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図36の線39−39に沿って取った図36の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第2のトリガが第2の枢動位置に移動し、第1のトリガが第1の枢動位置にある、図36の線39−39に沿って取った図36の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第1のトリガが第1の枢動位置にあり、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図2の器具に組み込むことができる更に別の例示的な代替作動アセンブリの側断面図を示す。

第1のトリガが第2の枢動位置に移動し、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図42の作動アセンブリの側断面図を示す。

第2のトリガが第2の枢動位置に移動し、第1のトリガが第1の枢動位置にある、図42の作動アセンブリの側断面図を示す。

第1のトリガが第1の枢動位置にあり、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図42の線45−45に沿って取った図42の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第1のトリガが第2の枢動位置に移動し、第2のトリガが第1の枢動位置にある、図42の線45−45に沿って取った図42の作動アセンブリの正面断面図を示す。

第2のトリガが第2の枢動位置に移動し、第1のトリガが第1の枢動位置にある、図42の線45−45に沿って取った図42の作動アセンブリの正面断面図を示す。

図面は、いかなる様式でも限定することを意図するものではなく、本技術の様々な実施形態は、必ずしも図面に示されないものも含め、様々な他の方法で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を成す添付の図面は、本技術のいくつかの態様を示しており、その説明と共に本技術の原理を説明するのに役立つものであるが、本技術は図示される厳密な配置構成に限定されないことは理解される。

本技術の幾つかの例に関する以下の説明は、本技術の範囲を限定するために使用しないものとする。本技術に関する他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、実例により、本技術を実施するために企図される最良の形態の1つである以下の説明から、当業者に明らかとなるであろう。理解されるように、本明細書に記載の本技術は、この技術から逸脱することなく全て、他の種々の明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的ではなく、実例として見なすものとする。

更に、本明細書で記載の教示、表現、実施形態、実施例等の任意の1つ以上を、本明細書で記載の他の教示、表現、実施例、例等の任意の1つ以上と組み合わせることができる点も理解されたい。それ故、これから述べる教示、表現、実施形態、実施例等は、互いに切り離して考慮するべきではない。本明細書の教示を鑑みて、本明細書の教示を組み合わせられ得る種々の適当な方法が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正及び変形は、特許請求の範囲内に含まれるものとする。

本開示の明瞭さのために、「近位」及び「遠位」という用語は、遠位外科用エンドエフェクタを有する手術器具を把持するオペレータ又は他のオペレータに対して本明細書で定義される。「近位」という用語は、オペレータ又は他のオペレータにより近い要素の位置を指し、「遠位」という用語は、手術器具の外科用エンドエフェクタにより近く、かつオペレータ又は他のオペレータから更に離れた要素の位置を指す。

I.例示的な超音波外科システムの概要 図1は、例示的な外科システム(10)の構成要素を図形的ブロック形態で示したものである。示されるように、システム(10)は、超音波発生器(12)及び超音波手術器具(20)を備える。以下でより詳細に記載されるように、器具(20)は、超音波振動エネルギーを使用して、実質的に同時に、組織(例えば、血管など)を切開し、組織を封着又は接合するように動作可能である。発生器(12)及び器具(20)は、ケーブル(14)を介して一緒に連結されている。ケーブル(14)は複数の導線を含んでもよく、発生器(12)から器具(20)への一方向の電気的導通、及び/又は発生器(12)と器具(20)との間の双方向の電気的導通を与えることができる。あくまで一例として、ケーブル(14)は、手術器具(20)への電力を供給するための「熱」線、アース線、及び手術器具(20)から超音波発生器(12)に信号を送信するための信号線を備えてもよく、シールドが3本の導線を覆っている。いくつかの変形例において、別個の作動電圧に対して別個の「熱」線が使用される(例えば、第1の作動電圧に対して1本の「熱」線が使用され、第2の作動電圧に対して別の「熱」線が使用されるか、又はこれらの導線間で要求される出力に比例した可変電圧が使用される、など)。任意の他の好適な数又は構成の導線が使用されてもよいことは言うまでもない。ケーブル(14)が単に省略され得るように、システム(10)のいくつかの変形例が発生器(12)を器具(20)内に組み込むことができることも理解されたい。

あくまで一例として、発生器(12)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により販売されているGEN04、GEN11、又はGEN300を備えてもよい。更に又は代替として、発生器(12)は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる2011年4月14日公開の「Surgical Generator for Ultrasonic and Electrosurgical Devices」と題される米国公開第2011/0087212号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。あるいは、任意の他の好適な発生器(12)が使用されてもよい。以下でより詳細に記載されるように、発生器(12)は、電力を器具(20)に供給して超音波外科手術を行うように動作可能である。

器具(20)は、外科手術中にオペレータの片手(又は両手)で把持され、かつオペレータの片手(又は両手)で操作されるように構成されたハンドピース(22)を備える。例えば、いくつかの変形例において、ハンドピース(22)は、オペレータによって鉛筆のように把持され得る。他のいくつかの変形例において、ハンドピース(22)は、オペレータによって鉛筆のように把持され得るハサミグリップを含んでもよい。他のいくつかの変形例において、ハンドピース(22)は、オペレータによってピストルのように把持され得るピストルグリップを含んでもよい。ハンドピース(22)が任意の他の好適な方法で把持されるように構成されてもよいことは言うまでもない。更に、器具(20)のいくつかの変形例では、ハンドピース(22)の代わりに、器具を(例えば、遠隔制御などを介して)動作させるように構成されたロボット外科システムに連結された本体を使用することができる。本実施例では、ブレード(24)がハンドピース(22)から遠位方向に延びている。ハンドピース(22)は、超音波トランスデューサ(26)及び超音波トランスデューサ(26)をブレード(24)に連結する超音波導波管(28)を含む。超音波トランスデューサ(26)は、ケーブル(14)を介して発生器(12)から電力を受け取る。超音波トランスデューサ(26)は、その圧電特性により、かかる電力を超音波振動エネルギーに変換するように動作可能である。

超音波導波管(28)は可撓性、半可撓性、剛性のものであってもよく、任意の他の好適な性質を有してもよい。上述のように、超音波トランスデューサ(26)は、超音波導波管(28)を介してブレード(24)と一体連結されている。特に、超音波トランスデューサ(26)が超音波周波数で振動するように作動している場合、かかる振動が超音波導波管(28)を介してブレード(24)に伝達されて、ブレード(24)も超音波周波数で振動することになる。ブレード(24)が作動状態である(すなわち、超音波的に振動している)場合、ブレード(24)は、組織を効果的に切断し、組織を封着するように動作可能である。したがって、超音波トランスデューサ(26)、超音波導波管(28)、及びブレード(24)は、発生器(12)によって電力供給される際に外科手術を行うための超音波エネルギーを供給する音響アセンブリを一緒に形成する。ハンドピース(22)は、トランスデューサ(26)、超音波導波管(28)、及びブレード(24)によって形成される音響アセンブリの振動からオペレータを実質的に隔離するように構成されている。

いくつかの変形例において、超音波導波管(28)は、超音波導波管(28)を介してブレード(24)に伝達される機械的振動を増幅してもよい。超音波導波管(28)は、超音波導波管(28)に沿った長手方向振動の利得を制御するための機構、及び/又は超音波導波管(28)をシステム(10)の共振周波数と同調させるための機構を更に有してもよい。例えば、超音波導波管(28)は、ほぼ均一な断面などの任意の好適な断面寸法/構成を有してもよく、様々な部分で先細になっていてもよく、その全長に沿って先細になっていてもよく、又は任意の他の好適な構成を有してもよい。超音波導波管(28)は、例えば、システムの波長の1/2の整数倍にほぼ等しい長さ(nλ/2)を有してもよい。超音波導波管(28)及びブレード(24)は、チタン合金(すなわち、Ti−6Al−4V)、アルミニウム合金、サファイア、ステンレス鋼、又は任意の他の音響的に適合した材料又は材料の組み合わせなどの超音波エネルギーを効率的に伝搬する材料又は材料の組み合わせから構築されたソリッドコアシャフトから製作されてもよい。

本実施例では、ブレード(24)の遠位端は、組織による負荷が音響アセンブリに加えられていないとき、好ましい共振周波数foに音響アセンブリを同調させるために、導波管(28)を介して伝達される共振超音波振動に関連するアンチノードに対応する位置に(すなわち、音響アンチノードに)位置する。トランスデューサ(26)が通電されると、ブレード(24)の遠位端は、例えば、ピーク間で約10〜500マイクロメートル、場合によっては、例えば、55.5kHzの所定の振動周波数foにて約20〜約200マイクロメートルの範囲で長手方向に移動するように構成されている。本実施例のトランスデューサ(26)が作動しているとき、これらの機械的な振動は、ブレード(24)に到達するように導波管(28)を介して伝達され、それにより共振超音波周波数でブレード(24)の振動をもたらす。このため、ブレード(24)の超音波振動が、組織の切断と隣接した組織細胞内のタンパク質の変性とを同時に行い、それにより比較的少ない熱拡散で凝固効果を提供することができる。いくつかの変形例において、また、組織を焼灼するために電流がブレード(24)を介して提供されてもよい。

あくまで一例として、超音波導波管(28)及びブレード(24)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により製品コードSNGHK及びSNGCBとして販売されている構成要素を含んでもよい。あくまで更なる一例として、超音波導波管(28)及び/又はブレード(24)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2002年7月23日発行の米国特許第6,423,082号、表題「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であり得る。別のあくまで例示的な例として、超音波導波管(28)及び/又はブレード(24)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、1994年6月28日発行の米国特許第5,324,299号、表題「Ultrasonic Scalpel Blade and Methods of Application」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であり得る。超音波導波管(28)及びブレード(24)の他の好適な特性及び形態が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。

本実施例のハンドピース(22)はまた、制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)も含み、これらはそれぞれ回路基板(34)と連通している。あくまで一例として、回路基板(34)は、従来の回路基板、フレックス回路、リジッドフレックス回路を含んでもよく、又は任意の他の好適な形態を有してもよい。制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)は、1つ若しくは2つ以上の導線、回路基板若しくはフレックス回路に形成された配線を介して、及び/又は任意の他の好適な方法で、回路基板(34)と連通することができる。回路基板(34)はケーブル(14)と連結されており、ケーブル(14)は、次いで、発生器(12)内の制御回路(16)と連結されている。作動スイッチ(32)は、超音波トランスデューサ(26)への電源を選択的に作動させるように動作可能である。特に、スイッチ(32)が作動すると、かかる作動によってケーブル(14)を介して超音波トランスデューサ(26)に適切な電力が伝達される。あくまで一例として、作動スイッチ(32)は、本明細書で引用される様々な参照文献の教示のうちのいずれかに従って構築されてもよい。作動スイッチ(32)が取り得る他の様々な形態は、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。

本実施例では、外科システム(10)は、少なくとも2つの異なるレベル又は種類の超音波エネルギー(例えば、異なる周波数及び/又は振幅など)をブレード(24)において供給するように動作可能である。そのために、制御セレクタ(30)は、オペレータが所望のレベル/振幅の超音波エネルギーを選択することができるように動作可能である。あくまで一例として、制御セレクタ(30)は、本明細書で引用される様々な参照文献の教示のうちのいずれかに従って構築されてもよい。制御セレクタ(30)が取り得る他の様々な形態は、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。いくつかの変形例において、オペレータが制御セレクタ(30)によって選択を行う場合、オペレータの選択はケーブル(14)を介して発生器(12)の制御回路(16)に戻して伝達され、これに従って、次回オペレータが作動スイッチ(32)を作動させるときに、制御回路(16)が発生器(12)から伝達される電力を調節する。

ブレード(24)において供給される超音波エネルギーのレベル/振幅は、発生器(12)からケーブル(14)を介して器具(20)に伝達される電力の特性の関数であり得ることを理解されたい。したがって、発生器(12)の制御回路(16)は、制御セレクタ(30)を通じて選択された超音波エネルギーのレベル/振幅又は種類に関連した特性を有する電力を(ケーブル(14)を介して)供給することができる。したがって、発生器(12)は、制御セレクタ(30)を介してオペレータによって行われる選択に基づいて異なる種類又は程度の電力を超音波トランスデューサ(26)に伝達するように動作可能であり得る。特に、あくまで一例として、発生器(12)は、印加される信号の電圧及び/又は電流を増大させて、音響アセンブリの長手方向振幅を増大させることができる。あくまで例示的な一例として、発生器(12)は、それぞれ、約50マイクロメートル及び約90マイクロメートルのブレード(24)の振動共振振幅に対応し得る「レベル1」と「レベル5」との間の選択可能性を提供することができる。制御回路(16)が構成され得る様々な方法が本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)の代わりに2つ又は3つ以上の作動スイッチ(32)が使用され得ることも理解されたい。いくつかのかかる変形例では、ある作動スイッチ(32)は、ある電力レベル/種類でブレード(24)を作動させるように動作可能である一方で、別の作動スイッチ(32)は、別の電力レベル/種類などでブレード(24)を作動させるように動作可能である。

いくつかの代替変形例では、制御回路(16)はハンドピース(22)内に位置する。例えば、いくつかのかかる変形例では、発生器(12)は1つのタイプの電力のみ(例えば利用可能な1つの電圧及び/又は電流のみ)をハンドピース(22)に伝達し、ハンドピース(22)内の制御回路(16)は、電力が超音波トランスデューサ(26)に到達する前に、制御セレクタ(30)を介してオペレータによって行われる選択に従って電力(例えば、電力の電圧)を修正するように動作可能である。更に、発生器(12)は、外科システム(10)の他の全ての構成要素と共にハンドピース(22)内に組み込まれてもよい。例えば、1つ又は2つ以上の電池(図示せず)又は他の携帯型電源がハンドピース(22)内に設けられてもよい。図1に示される構成要素が再配置されるか、又は他の方法で構成若しくは修正され得る更なる他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。

II.例示の超音波手術器具の概要 以下の考察は、器具(20)の様々な例示的な構成要素及び構成に関するものである。以下に記載される器具(20)の様々な実施例を、上述の外科システム(10)に容易に組み込むことができることを理解されたい。また、上述の器具(20)の様々な構成要素及び動作性を以下に記載の器具(20)の例示的な変形例に容易に組み込むことができることも理解されたい。上記及び下記の教示を組み合わせ得る様々な好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。また、下記の教示が、本明細書で引用される参照文献の様々な教示と容易に組み合わせられ得ることも理解されたい。

図2〜図17Bは、例示的な超音波手術器具(120)を示す。器具(120)の少なくとも一部を、以下の参考文献の教示の少なくとも一部に従って構築し、動作可能であり得る:米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,773,444号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2009/0105750号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、米国特許公開第2014/0114334号、米国特許出願第14/028,717号、及び/又は、米国特許出願第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。その中に記載され、以下により詳細に記載されるように、器具(120)は、実質的に同時に、組織を切断し、組織を封着又は接合するように動作可能である。また、器具(120)が、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesとの種々の構造的及び機能的な類似性を有し得ることを理解されたい。更に、器具(120)は、本明細書で引用され参照することによって本明細書に組み込まれる他の参考文献のうちのいずれかにおいて教示される装置と、種々の構造的及び機能的な類似性を有し得る。

本明細書に引用される参考文献の教示と、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示と、器具(120)に関する以下の教示と、の間に何らかの重複が存在する範囲で、本明細書のいかなる説明も、認められた従来技術と見なす意図はない。本明細書のいくつかの教示は、事実、本明細書に引用した参考文献、並びにHARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示の範囲を超えるであろう。

器具(120)は、外科用メスとして使用されるように構成される。図2〜図3に示すように、本実施例の器具(120)は、ハンドルアセンブリ(130)と、シャフトアセンブリ(140)と、エンドエフェクタ(150)とを備えている。いくつかの変形例において、器具(120)は、ケーブル(14)を介して超音波発生器(12)と連結された超音波トランスデューサ(26)を含む超音波外科システム(10)と共に使用され得る。しかしながら、本実施例では、器具(120)の近位端は、超音波トランスデューサ(126)をハンドルアセンブリ(130)に挿入することによって、超音波トランスデューサ(126)を受容してそれに取り付けられる。ハンドルアセンブリ(130)は、超音波トランスデューサ(126)がネジ接続によりシャフトアセンブリ(140)内で導波管(148)に連結されることができるように、超音波トランスデューサ(126)を受容するように構成されるが、任意の他の好適な形式の連結が用いられてもよい。図2〜3に示されるように、器具(120)は、超音波トランスデューサ(126)と連結されて単一ユニットを形成することができる。

A.例示的なシャフトアセンブリ及びエンドエフェクタ 図2〜図4で最も良く分かるように、シャフトアセンブリ(140)は、外側シース(142)と、外側シース(142)内に配置された導波管(148)とを備えている。いくつかの変形例において、外側シース(142)及び導波管(148)は、トロカール又は他の低侵襲性アクセスポートを通って嵌合するように寸法決めされ、これにより、器具(120)は、低侵襲外科手術において使用されることができる。導波管(148)は、超音波振動をトランスデューサ(126)から超音波ブレード(152)へと伝達するように構成される。導波管(148)は、可撓性、半可撓性、又は剛性であってもよい。導波管(148)は、導波管(148)を介してブレード(152)に伝達される機械的振動を増幅するようにも構成されてもよい。導波管(148)は、導波管(148)の長手方向軸線に対して実質的に垂直に、内部を通って延在する少なくとも1つの穴(図示せず)を更に含み得る。穴は、導波管(148)に沿って伝達される超音波振動に関連するノードに対応する長手方向位置に配設され得る。穴は、超音波導波管(148)を外側シース(142)に接続するコネクタピン(図示せず)を受容するように構成され得る。コネクタピンはノード位置に配設されることになるので、ピンは、超音波振動を導波管(148)から外側シース(142)へと伝達しないが、それでも依然としてコネクタピンは、外側シース(142)の長手方向及び回転基底を提供することができる。

ブレード(152)は、超音波導波管(148)と一体化して単一のユニットとして形成されてもよい。いくつかの変形例において、ブレード(152)は、ネジ接続、溶接継ぎ手、及び/又はいくつかの他の連結機構によって導波管(148)に接続されてもよい。ブレード(152)の遠位端は、組織による負荷が音響アセンブリに加えられていないとき、好ましい共振周波数foに音響アセンブリを同調させるために、導波管(148)及びブレード(152)に沿って伝達される超音波振動に関連するアンチノードに対応する長手方向位置に、又はその近くに配置される。ブレード(152)の遠位端は、トランスデューサ(126)への通電時に、例えば55,500Hzの所定の振動周波数foにおいて、ピーク間が例えば約10〜500マイクロメートルの範囲、恐らく約20〜約200マイクロメートルの範囲で実質的に長手方向(x軸に沿って)に移動するように構成されている。ブレード(152)の遠位端はまた、x軸方向の運動の約1〜約10%だけy軸方向にも振動し得る。トランスデューサ(126)が通電されたときのブレード(152)の移動が、あるいは任意の他の好適な特性を有し得ることは言うまでもない。

導波管(148)は外側シース(142)の内部に配置され、上述したようにピン(図示せず)によって定位置に保持される。ピンは、ステンレス鋼若しくはチタンなどの任意の適合性のある金属、又はポリカーボネート若しくは液晶ポリマーのような耐久性プラスチックで作製されてもよい。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを使用することもできる。いくつかの変形例では、ピンの超音波導波管(148)を通って延在する部分に関し、ピンは、シリコンなどのエラストマー材で部分的にコーティングされる。エラストマー材は、穴の全長にわたって、振動するブレードからの絶縁を提供することができる。いくつかの状況では、これは、高効率の動作を可能にし得、それにより生成される過熱が最小となり、切断及び凝固等のために最大の超音波出力電力がブレード(152)の遠位端において利用可能となる。かかるエラストマー材料が、単に任意追加的であることは言うまでもない。導波管(148)は、ピンが受容される開口部にエラストマー材を含んでもよいことも理解されたい。あくまで一例として、導波管(148)は、2014年7月22日に出願された「Ultrasonic Blade Overmold」と題される米国特許出願第14/337,508号の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、当該特許文献の開示は参照により本明細書に組み込まれる。

図3で分かるように、導波管(148)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿って位置決めされた複数の音響アイソレータ(149)を有する。アイソレータ(149)は、導波管(148)に構造的支持を、及び/又は、導波管(148)とシャフトアセンブリ(140)の他の部分との間で音響的な隔離を提供し得る。アイソレータ(149)は、円形又は卵子形の横断面を一般に有し、導波管(148)の直径の周りに円周方向に延在する。それぞれのアイソレータ(149)の内径は、若干の締り嵌めを作り出すために一般に導波管(148)の外径よりも若干小さくサイズ設定され、その結果、それぞれのアイソレータ(149)が導波管(148)に固定される。いくつかの実施例では、導波管(148)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿って各アイソレータ(149)を固定することを更に支援するために各アイソレータ(149)を受容するように構成されている環状凹部を含み得る。本実施例では、各アイソレータ(149)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿って、音響ノードに、又はその近傍に(すなわち、導波管(148)を通って伝達される共振超音波振動に関連するノードに対応する長手方向の位置に)位置付けられる。かかる位置決めは、導波管(148)を介してアイソレータ(149)に(及び、アイソレータ(149)と接触する他の構成要素に)伝達される振動を低減することができる。

器具(120)は、本実施例ではクランプアームを欠いているので、器具(120)は、組織を同時にスライス及び焼灼するための超音波外科用メスとして使用されるように構成されている。その代わりに、エンドエフェクタ(150)は、単に、組織を同時にスライス及び焼灼するのに使用され得る超音波ブレード(152)からなる。以下に記載されるものを含むがそれらに限定されないいくつかの代替変形例では、エンドエフェクタ(150)はクランプアームを備えていてもよく、このクランプアームは、組織を把持、封着、及び/又は切断するのを支援するために、組織を超音波ブレード(152)に対して圧迫するために使用することができる。そのようなクランプアームは、器具(120)に対して取り外し可能に連結されることができる。あくまで一例として、取り外し可能なクランプアームは、2014年9月17日に出願された「Ultrasonic Surgical Instrument with Removable Clamp Arm」と題される米国特許出願第14/488,330号の教示の少なくともいくつかに従って設けられてもよく、当該特許文献の開示は参照により本明細書に組み込まれる。あるいは、クランプアームは、任意の他の好適な様式で設けられてもよい。

B.例示的なハンドルアセンブリ 図5〜図7で最も良く分かるように、ハンドルアセンブリ(130)は、複数のボタン(136)を含む管状の細長い本体(132)を備えている。細長い本体(132)は、ユーザが様々な位置からハンドルアセンブリ(130)を把持するのを可能にするように構成されている。あくまで一例として、ハンドルアセンブリ(130)は、鉛筆のグリップのような配置で、ねじ回しのグリップのような配置で、及び/又は任意の他の好適な方法で把持され、かつ操作されるように成形されてもよい。本実施例のハンドルアセンブリ(130)は、嵌合ハウジング部分(137)及び(138)を備えているが、ハンドルアセンブリ(130)は、代替として、単一のハウジング構成要素のみを備えてもよい。ハウジング部分(137、138)は、ポリカーボネート又は液晶ポリマーのような耐久性のあるプラスチックで構築されてもよい。ハウジング部(137、138)は、代替的に、他のプラスチック、セラミックス、及び/若しくは金属等を含むが、これらに限定されない、種々の材料又は材料の組み合わせから作製され得ることも更に企図される。

本実施例では、ハンドルアセンブリ(130)の本体(132)は、近位端、遠位端、及び内部に長手方向に延びる空洞(139)を含む。空洞(139)は、スイッチアセンブリ(170)、作動アセンブリ(200)、及び超音波トランスデューサアセンブリ(126)の少なくとも一部を受容するように構成されている。本実施例では、トランスデューサ(126)の遠位端は、導波管(148)の近位端にネジ止めにより取り付けられているが、任意の他の好適な種類の連結を用いることもできる。トランスデューサ(126)の電気接点はまた、スイッチアセンブリ(170)とインターフェースして、オペレータに手術器具(120)上の指作動式制御を提供する。本実施例のトランスデューサ(126)は、トランスデューサ(126)の本体内にしっかりと配置される2つの導電リング(図示せず)を含む。あくまで一例として、トランスデューサ(126)のそのような導電リング及び/又はその他の機構は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年4月10日発行の「Medical Ultrasound System and Handpiece and Methods for Making and Tuning」と題される米国公開第8,152,825号の教示の少なくとも一部に従って提供されてもよい。

スイッチアセンブリ(170)は、トランスデューサ(126)を介したハンドルアセンブリ(130)のボタン(136)と発生器(12)との間の電気機械的インターフェースを提供する。本実施例のスイッチアセンブリ(170)は、接触スイッチ(180)とスイッチハウジング(182)とを備えている。作動アセンブリ(200)は、作動アセンブリ(200)及び本体(132)上の対応する支持マウントによってハンドルアセンブリ(130)内部で支持される。以下により詳細に論じられるように、スイッチハウジング(182)は、作動アセンブリ(200)内で支持される。接触スイッチ(180)は、本実施例では、電気接触スイッチを含み、接触スイッチ(180)が押圧されると、接触スイッチ(180)は、発生器(12)に電気信号を与え、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路を閉じる。あくまで一例として、スイッチアセンブリ(170)の様々な構成要素は、トランスデューサ(126)のリング導体を介してトランスデューサ(126)とインターフェースすることができ、トランスデューサ(126)は、次に、発生器(12)に接続するケーブル(14)内の導体に接続される。したがって、接触スイッチ(180)を作動させると、発生器(12)がトランスデューサ(126)を作動させて超音波振動を発生させる。

1.例示的な作動アセンブリ 図7及び図16A〜図17Bで最も良く分かるように、本実施例の作動アセンブリ(200)は、近位の細長いラック(210)と、遠位の環状ラック(220)と、スレッド(230)と、複数のボタン(136)とを備えている。図11〜図13で最も良く分かるように、スレッド(230)は、中空の円筒状本体(232)を含む。一対の平坦面(234)が、本体(232)の内部の対向面(例えば上面及び下面)に形成される。以下により詳細に論じられるように、平坦面(234)は、ハンドルアセンブリ(130)内でスレッド(230)が回転するのを防止するように構成されている。スレッド(230)は、本体(232)の外面から外方に延びる環状突出部(236)を更に備えている。環状突出部(236)の遠位面内には、複数の傾斜したカム面(238)が形成される。カム面(238)は、環状突出部(238)の周囲に、角度を成して離間した配列で配設される。以下により詳細に論じられるように、ボタン(136)は、カム面(238)に係合して、それによって、スレッド(230)をハンドルアセンブリ(130)内で長手方向に近位に並進させるように構成されている。円筒状突出部(240)は、環状突出部(236)の近位面から近位に延びている。円筒状突出部(240)の内面と本体(232)の外面との間に円筒状隙間(242)が画定される。円筒状隙間(242)は、バネ(250)を受容するように構成されており、このバネ(250)は、スレッド(230)を遠位に付勢するように構成されている。スレッド(230)は、本体(232)の近位端から近位に延びる細長いアーム(244)を更に備えている。以下により詳細に論じられるように、アーム(244)の近位端は、スレッド(230)が長手方向に近位に並進したときに、接触スイッチ(180)に係合するように構成されている。

図7及び図16A〜図17Bに示されるように、細長いラック(210)は、環状基部(212)と、環状基部(212)から遠位に延在する中空円筒部(214)とを備えている。中空円筒部(214)は、スレッド(230)をスライド可能に受容するように構成されており、これによりスレッド(230)は、中空円筒部(214)に沿って近位位置と遠位位置との間で長手方向に並進するように動作可能となる。一対の平坦面(213)が、中空円筒部(214)の外面の対向領域(例えば上面及び下面)に形成される。中空円筒部(214)の平坦面(213)は、スレッド(230)の平坦面(234)に係合して、スレッド(230)が中空円筒部(214)の周囲で回転するのを防止するように構成されている。中空円筒部(214)の遠位部分は円形凹部(217)を備えており、その中に一対の弾性タブ(216)が形成される。環状ラック(220)が細長いラック(210)に対して並進可能及び回転可能に固定されるように、リング状のラック(220)は、中空円筒部(214)によって凹部(217)の周囲に受容され、弾性タブ(216)との係合によって適所に保持されるように構成される。このように、スレッド(230)は、環状基部(212)と環状ラック(220)との間を中空円筒部(214)に沿って長手方向に並進するように動作可能であることを理解すべきである。バネ(250)は、環状基部(212)とスレッド(230)との間の中空円筒部(214)の周囲に配設される。バネ(250)の遠位部分は、スレッド(230)の円筒状隙間(242)内に配設されてスレッド(230)を圧迫し、スレッド(230)を遠位に付勢する。バネ(250)の近位端は環状基部(212)に当接する。

図7に示すように、環状基部(212)は、接触スイッチ(180)を含むスイッチアセンブリ(170)を受容し、かつスイッチアセンブリ(170)のハウジングとしての役割を果たすように構成されている。環状基部(212)は開口部(215)を画定する。スレッド(230)は、スレッド(230)のアーム(244)が開口部(215)と整列するように配向される。したがって、以下により詳細に論じられるように、スレッド(230)が中空円筒部(214)に沿って長手方向に並進すると、アーム(244)は開口部(215)に入ってこれを通過する。更に以下により詳細に論じられるように、接触スイッチ(180)は開口部(215)に隣接して位置付けられ、これにより、アーム(244)が開口部(215)に入ってこれを通過すると、アーム(244)の近位端が接触スイッチ(180)に係合して発生器(12)に電気信号を与える及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路を閉じるようになっている。

図14〜図15で最も良く分かるように、各ボタン(136)は細長い本体(160)を備え、この細長い本体(160)は、本体(160)の遠位端から遠位に延びるアーム(162)と、本体(160)の上面内に形成された指/親指パッド(164)と、本体(160)の近位端から横断方向に延在する一対の円筒状突出部(166)とを有する。本体(160)は、本体(160)の下面に形成された凹部(168)を更に備えている。凹部(168)は傾斜カム面(169)を備える。以下により詳細に論じられるように、ボタン(136)が半径方向内方に動くことにより、カム面(169)がスレッド(230)のカム面(238)に係合して、スレッド(230)を近位に駆動する。

図7に戻って参照すると、細長いラック(210)の環状基部(212)は複数のスロット(218)を備えており、この複数のスロット(218)は、角度を成して離間した配列で、環状基部(212)の周囲に配設される。各スロット(218)は、スロット(218)の対向する側面に形成された一対の凹部(219)を備えている。ボタン(136)がスロット(218)内で、円筒状突出部(166)を中心に、作動アセンブリ(200)の中心に向かって及び該中心から離れる方向に枢動可能となるように、凹部(219)は、ボタン(136)の円筒状突出部(166)を回転可能に受容するように構成されている。換言すれば、突出部(166)は、各ボタン(136)の枢動ピンの役割をする。図7〜図8及び図10A〜図10Bで最も良く分かるように、環状ラック(220)は、スロット(218)と実質的に同様の角度を成した配列で環状ラック(220)の周囲に配設された複数の開口部(222)を備えている。開口部(222)は、ボタン(136)のアーム(162)をスライド可能に受容して、各アーム(162)が対応する開口部(222)内で半径方向に並進可能となるように構成されている。開口部(222)の内面は、ボタン(136)がスロット(218)内で移動可能な半径方向の範囲を制限することを理解すべきである。スロット(218)及び開口部(222)の角度を成した配列は、スレッド(230)のカム面(238)の角度を成した配列と十分に類似しているので、各ボタン(136)は、スレッド(230)の対応するカム面(238)と整列するように構成されている。

図16A〜図17Bは、作動アセンブリ(200)の動作を示す。図16A及び図17Aに示されるように、初期状態において、ボタン(136)のボタン(136A)は、略平な位置にある。この実施例では、ボタン(136A)は恣意的に選択されている。各ボタン(136)は、本実施例に記載されるボタン(136A)と同様に作動することを理解されたい。図16A及び図17Aに示される初期状態の略水平な位置では、ボタン(136A)のカム面(169)は、スレッド(230)のカム面(238)の上に載っている。しかしながら、スレッド(230)は、バネ(250)の遠位付勢によって遠位位置に保持される。更にこの状態では、アーム(244)の近位端は、環状基部(212)の開口部(215)内にあり、アーム(244)の近位端は、接触スイッチ(180)と接触していない。実際に、この位置では、アーム(244)と接触スイッチ(180)との間にわずかな隙間が存在する。したがって、接触スイッチ(180)は作動されないので、トランスデューサ(126)及び超音波ブレード(152)は非作動状態である。

図16B及び図17Bに示されるように、オペレータがボタン(136A)を半径方向内方に駆動すると(すなわち、ボタン(136A)を押圧することによって)、ボタン(136A)は、円筒状突出部(166)を中心にスロット(218)内で枢動して示された位置に移動する。ボタン(136A)が半径方向内方に駆動されると、ボタン(136A)のカム面(169)はスレッド(230)のカム面(238)を圧迫して、それによって、バネ(250)の遠位付勢を克服することによって、スレッドを中空円筒部(214)に沿って長手方向近位に駆動する。スレッド(230)が長手方向近位に駆動されると、アーム(244)の遠位端は接触スイッチ(180)に係合してこれを押圧する。接触スイッチ(180)をこうして作動させることにより、発生器(12)がトランスデューサ(126)を作動させ、それによって超音波ブレード(152)が作動する。オペレータは、ボタン(136A)を押圧状態に維持して、トランスデューサ(126)及び超音波ブレード(152)の作動を維持することができる。オペレータがボタン(136A)を離すと、バネ(250)の遠位付勢によりスレッド(230)が長手方向遠位に駆動され、その結果ボタン(136A)のカム面(169)とスレッド(230)のカム面(238)とが接触することによって、ボタン(136A)が駆動されて図16A及び図17Aに示される略水平な位置に戻る。各ボタン(136)はスレッド(230)の対応するカム面(238)と整列しているので、オペレータは、複数のボタン(136)のうちの任意のボタン(136)を使用して接触スイッチ(180)を作動させることができることを理解すべきである。

2.例示的なトルクアセンブリ 前述のように、本実施例では、超音波トランスデューサ(126)は、シャフトアセンブリ(140)の導波管(148)とネジ止めにより連結される。図7〜図10Bで最も良く分かるように、シャフトアセンブリ(140)の近位端はトルク機構(270)を備えており、このトルク機構(270)は、導波管(148)とトランスデューサ(126)との連結を可能にすると同時に、シャフトアセンブリ(140)及び/又はトランスデューサ(126)に加わる可能性のあるトルク量を制限するように構成される。トルク機構(270)は、回転ノブ(272)と、環状ラック(274)と、波形バネ(276)と、を含む。回転ノブ(272)は、回転ノブ(272)がシャフトアセンブリ(140)の周囲で回転可能となるように、シャフトアセンブリ(140)の周囲に回転可能に配設される。図9で最も良く分かるように、回転ノブ(272)は、回転ノブ(272)の対向する内面(例えば上面及び下面)から内方に延びる一対の細長い突出部(273)を備えている。

図8で最も良く分かるように、作動アセンブリ(200)の環状ラック(220)は、環状ラック(220)の対向する外面(例えば上面及び下面)に形成された一対のスロット(223)を備えている。回転ノブ(272)の回転によって環状ラック(220)が共回りするように、環状ラック(220)のスロット(223)は、回転ノブ(272)の突出部(273)を鍵−鍵穴関係で受容するように構成されている。環状ラック(220)と作動アセンブリ(200)の残部とが係合していることにより、環状ラック(220)が回転すると作動アセンブリ(200)が共回りする。更に、作動アセンブリ(200)とハンドルアセンブリ(130)とが係合していることにより、作動アセンブリ(200)が回転するとハンドルアセンブリ(130)が共回りする。こうして、本実施例では、回転ノブ(272)、環状ラック(220)、及びハンドルアセンブリ(130)は、一体となって一緒に回転する。

環状ラック(274)がシャフトアセンブリ(140)に対して長手方向に並進することができるように、トルク機構(270)の環状ラック(274)は、シャフトアセンブリ(140)の周囲にスライド可能に配設される。しかしながら、環状ラック(274)は、環状ラック(274)の回転がシャフトアセンブリ(140)を共回りさせるようにシャフトアセンブリ(140)と連結される。具体的には、環状ラック(274)は一対の細長い突出部(図示せず)を備えており、これら細長い突出部がシャフトアセンブリ(140)の一対の相補的な細長いスロット(図示せず)内に係合することにより、環状ラック(274)はシャフトアセンブリ(140)に対して長手方向に並進することができ、環状ラック(274)の回転がシャフトアセンブリ(140)を共回りさせる。環状ラック(274)は、円形パターンに配置されかつ環状ラック(274)の近位面から近位に突出する複数の歯部(275)を備えている。図8及び図10A〜図10B(トルクアセンブリ(270)の内部構成要素を示すために回転ノブ(272)は遠位位置にあるとして示されている)で最も良く分かるように、作動アセンブリ(200)の環状ラック(220)もまた、円形パターンに配置されかつ環状ラック(220)の遠位面から遠位に突出する複数の歯部(221)を備えている。環状ラック(274)の歯部(275)は、環状ラック(220)の歯部(221)に係合するように構成されている。具体的には、図10A〜図10Bに示されるように、歯部(221)及び歯部(275)はそれぞれ、相互に係合する傾斜したカム面を備える。これらのカム面同士が係合することにより、環状ラック(274)は、図10A〜図10Bを参照して後述するように、少なくともある程度、環状ラック(220)と共に共回りする。

波形バネ(276)は、環状ラック(274)と遠位リング(277)との間に位置付けられる。遠位リング(277)は、環状ラック(274)及びシャフトアセンブリ(140)に対して長手方向にスライドするように構成される。遠位リング(277)はまた、回転ノブ(272)の内部に係合するように構成されている。回転ノブ(272)が環状ラック(220)に固定されると、波形バネ(276)は、遠位リング(277)と環状ラック(274)との間でわずかに圧縮され、これにより波形バネ(276)は、環状ラック(274)及びシャフトアセンブリ(140)を回転ノブ(272)に対して近位へと弾性的に付勢する。よって、シャフトアセンブリ(140)は、ハンドルアセンブリ(130)に対して近位へと弾性的に付勢される。シャフトアセンブリ(140)がこのように近位に付勢されることにより、トランスデューサ(126)がハンドルアセンブリ(130)に挿入された際に、トランスデューサ(126)の遠位端にあるねじ付きスタッド(127)と、導波管(148)の近位端にある相補的なねじ付き凹部(図示せず)との間の初期接触が確実となる。

器具(120)の組み立ての初期段階において、オペレータはまず、トランスデューサ(126)を、ハンドルアセンブリ(130)及びシャフトアセンブリ(140)と共通の長手方向軸線に沿って整列させた後、ハンドルアセンブリ(130)の近位端にトランスデューサ(126)を挿入してもよい。上述したように、波形バネ(276)により、トランスデューサ(126)がハンドルアセンブリ(130)に挿入されたときに、トランスデューサ(126)の遠位端にあるねじ付きスタッド(127)と、導波管(148)の近位端にある相補的なねじ付き凹部との間の初期接触が確実となる。次に、オペレータは片手でトランスデューサ(126)を把持し、ハンドルアセンブリ(130)又は回転ノブ(272)をもう一方の手で把持することができる。オペレータは、これら構成要素をしっかりと把持した後、ハンドルアセンブリ(130)又は回転ノブ(272)をトランスデューサ(126)に対して長手方向軸線を中心に回転させることができる。上述したように、及び図10Aに示すように、この段階で環状ラック(274)の歯部(275)が環状ラック(220)の歯部(221)に係合し、ハンドルアセンブリ(130)、回転ノブ(272)、及びシャフトアセンブリ(140)は、トランスデューサ(126)に対して一緒に同時に回転する。

ハンドルアセンブリ(130)及びシャフトアセンブリ(140)がトランスデューサ(126)に対して回転すると、導波管(148)は、トランスデューサ(126)のスタッド(127)上に螺合される。上述したように、歯部(221)は傾斜したカム面を介して歯部(275)に係合する。これらの傾斜したカム面は、環状ラック(220)が環状ラック(274)にトルクを伝達して、それによって、環状ラック(274)が更なる回転に対する所定の抵抗に遭遇するまで、トランスデューサ(126)のねじ付きスタッド(127)を、導波管(148)のねじ付き凹部に螺入し得るように構成される。そのような更なる回転に対する抵抗は、トランスデューサ(126)のねじ付きスタッド(127)が、所定のトルクレベルで導波管(148)のねじ付き凹部に螺入されることによって生じる。環状ラック(274)が所定量の抵抗を受けると、波形バネ(276)の近位付勢を克服することによって、傾斜したカム面が環状ラック(274)を長手方向遠位に並進させる。環状ラック(274)が図10Bに示すように遠位に並進すると、歯部(221)は歯部(275)から係合解除するので、回転ノブ(272)及びハンドルアセンブリ(130)の回転がシャフトアセンブリ(140)を回転させることはなくなる。このようにして、トルクアセンブリ(270)は、滑りクラッチとして働いて、導波管(148)とトランスデューサ(126)とを連結させることができるトルクの量を制限することを理解されたい。最大トルクレベルは、歯部(221、275)のカム面の特定の角度を選択することによって及び/又はトルクアセンブリ(270)の他の構造特性を調整することによって、予め設定されてもよい。トルクアセンブリ(270)によって有効に設定され得る様々な好適なトルクレベルは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

トルク機構(270)の上述した例は、単なる例示にすぎないことを理解されたい。トルク機構(270)は、任意の他の好適な方法で構築されてもよく、かつ動作可能であってもよい。あくまで一例として、トルク機構(270)は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる2013年11月22日に出願された「Features for Coupling Surgical Instrument Shaft Assembly with Instrument Body」と題される米国特許出願第14/087,383号の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、かつ動作可能であってもよい。トルク機構(270)を構築しかつ動作可能とすることができる他の好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

あるいは、器具(120)は、更にその開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年8月21日公開の米国公開第2008/0200940号、発明の名称「Ultrasonic Energy Device for Cutting and Coagulating」の教示に従って、構成されてもよく、かつ動作可能であってもよい。あるいは、器具(120)は本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように、様々な他の構成要素、構成及び/又は運転操作性の形式が設けられ得る。

上記の教示に従って作製されることに加えて又はその代わりに、器具(120)の少なくとも一部分を、参考文献の教示の少なくとも一部分に従って構築されてもよく、かつ動作可能であってもよい。その参考文献とは、米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,283,981号、米国特許第6,309,400号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,423,082号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,057,498号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2008/0234710号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、米国公開第2014/0114334号、及び/又は、米国特許出願第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。器具(120)の追加の単なる例示的変更例は、本明細書の教示を考慮して当業者には明らかとなるであろう。以下に説明する変形は、とりわけ、上述した器具(120)及び本明細書に引用した参考文献のいずれかに言及される任意の器具に容易に適用され得ることを理解されたい。

C.例示的な代替作動アセンブリ 場合によっては、代替形態の作動アセンブリ(200)を備えた変形例の器具(120)を提供することが望ましい場合がある。特に、ボタン(136)の半径方向内方への移動を用いて、横断方向運動及び/又は枢動運動によって接触スイッチ(180)を直接作動させる作動アセンブリを備えた器具(120)の変形例を提供することが望ましい場合がある。代替作動アセンブリの様々な実施例を以下でより詳細に説明するが、更なる実施例は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。以下に記載する様々な作動アセンブリを、作動アセンブリ(200)の代わりに器具(120)に容易に組み込むことができることを理解されたい。

1.作動バンド及びエラストマワッシャを備える例示的な代替作動アセンブリ 図18〜図24Bは、代替作動アセンブリ(300)の1つの単に例示的な実施例を示す。本実施例の作動アセンブリ(300)は、以下に説明する相違点を除いて、上述した作動アセンブリ(200)と実質的に同様に動作するように構成される。作動アセンブリ(300)を、作動アセンブリ(200)の代わりに器具(120)に容易に組み込むことができる。図18で最も良く分かるように、作動アセンブリ(300)は、複数のボタン(310)と、隅丸の正方形バンド(320)と、エラストマワッシャ(330)とを備えている。この実施例では、ボタン(310)は、4つのボタン(310A、310B、310C、310D)を含むが、任意の他の好適な数のボタンを設けてもよいことを理解されたい。各ボタン(310)は、器具(120)の本体(132)内にスライド可能に配設されており、ボタン(310)が本体(132)に対して半径方向内方又は外方に並進できるように、本体(132)に枢動可能に連結されている。図23A〜図23Bに示されるように、各ボタン(310B、310C、310D)は、ボタン(310B、310C、310D)と本体(132)との間の枢動連結を提供する一体ピン(313)を含む。図23A〜図23Bにはボタン(310A)は示されていないが、ボタン(310A)は、同じ種類の一体ピン(313)、及びこれに伴う本体(132)との枢動関係を有し得ることを理解されたい。

ボタン(310)の主ボタン(310A)は、ボタン(310A)の内部内に位置付けられ、かつ主ボタン(310A)の内面から内方に延びる、一体型接触スイッチ(312)を含む。当業者であれば、接触スイッチ(312)を様々な他の好適な位置に位置付けることができることを直ちに認識できることは言うまでもない。更に、接触スイッチ(312)は、様々な他の種類のスイッチ又は作動部材等によって置き換えられてもよく、又は補われてもよい。以下により詳細に論じられるように、各ボタン(310)の半径方向内方への移動は、バンド(320)を横断方向に移動させ、及び/又は接触スイッチ(312)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられる及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。

図23A〜図24Bに示されるように、ボタン(310B、310C、310D)はそれぞれ、ボタン(310B、310C、310D)の内面に形成されたスロット(311)を備えている。バンド(320)の隅部は、これらスロット(311)のそれぞれの中に配置され、バンド(320)は、バンド(320)とボタン(310B、310C、310D)との間の接触によって適所に保持される(すなわち、軸方向寸法及び半径方向寸法に沿って拘束される)。加えて、バンド(320)とボタン(310B、310C、310D)との間の接触によって、各ボタン(310B、310C、310D)の半径方向内方への並進は、後述するようにバンド(320)に伝達されることになる。バンド(320)は、バンド(320)の各隅部の内面に形成された複数のスロット(322)を更に備えている。詳しく後述するように、スロット(322)は、バンド(320)がバンド(320)の隅部において屈曲できるように構成されている。

主ボタン(310A)は、特定のスロット(322)内にスライド可能に配置されたピン(314)を備える。初期位置において、ピン(314)はスロット(322)の内面に係合してバンド(320)を整列させ、それによって、ピン(314)とスロット(322)との間の接触によってバンド(320)を適所に保持する。よって、初期位置において、バンド(322)は、図18に示されるように、ボタン(310)との4つの接触点を維持することを理解すべきである。

図19に示されるように、エラストマワッシャ(330)は、導波管(148)と接触することなく導波管(148)を収容するように寸法決めされた円形開口部(332)を画定する。また、エラストマワッシャ(330)は、複数の矩形凹部(334)及び複数の開口部(336)も画定する。凹部(334)及び開口部(336)は任意選択的にすぎず、所望通りに置き換えられても、補われても、又は省略されてよいことは言うまでもない。開口部(336)は、エラストマワッシャ(330)の可撓性を高めるように構成されている。いくつかの変形例において、開口部(336)は、エラストマワッシャ(330)が圧縮された際のエラストマワッシャ(330)の座屈を促進する。図23A〜図24Bに示されるように、ボタン(310)の各ボタン(310B、310C、310D)は、ボタン(310)の下面に形成されたスロット(316)を備えている。エラストマワッシャ(330)の各矩形凹部(334)の平坦面は、これらスロット(316)のそれぞれの中に配置され、エラストマワッシャ(330)は、ボタン(310)を図18に示される位置へと外方に弾性的に付勢するように構成される。図23A〜図24Bにはボタン(310A)は示されていないが、ボタン(310A)は、同じ種類のスロット(316)、及びこれに伴うエラストマワッシャ(330)との関係を有し得ることを理解されたい。エラストマワッシャ(330)は各ボタン(310)を半径方向外方に弾性的に付勢するが、それにもかかわらず、図20〜図22、図23B、及び図24Bに示されるように、オペレータがボタン(310)を押圧したときに、エラストマワッシャ(330)は、ボタン(310)の内方への撓みに対応するように変形する。

図20に示すように、オペレータが主ボタン(310A)を押圧すると、バンド(320)は接触スイッチ(312)に機械的に押し付けられる。ボタン(310B、310C、310D)は、バンド(320)が放射面/横断面に沿って屈曲ないしは別の方法で移動するのを防止する。よって、接触スイッチ(312)はバンド(320)の隅部に係合して接触スイッチ(312)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。主ボタン(310A)が押圧されると、図23B及び図24Bに示されるように、主ボタン(310A)は、スロット(316)を介してエラストマワッシャ(330)も圧縮する。オペレータが主ボタン(310A)を離すと、エラストマワッシャ(330)は主ボタン(310A)を駆動して図18に示される位置に戻す。

図21に示すように、ボタン(310C)(主ボタン(310A)の反対側)が押圧されると、スロット(311)内部でのバンド(320)とボタン(310C)との間の接触により、バンド(320)は横断方向に駆動されて接触スイッチ(312)と接触し、接触スイッチ(312)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。ボタン(310B、310D)は、バンド(320)を横断面/放射面に沿ってスライドさせて、ボタン(310C)の横断運動を接触スイッチ(312)に伝達することができる。ボタン(310C)が押圧されると、図23B及び図24Bに示されるように、ボタン(310B)は、スロット(316)を介してエラストマワッシャ(330)を圧縮する。オペレータがボタン(310C)を離すと、エラストマワッシャ(330)はボタン(310C)を駆動して図18に示される位置に戻す。

図22に示すように、ボタン(310B)(主ボタン(310A)に隣接している)が押圧されると、スロット(311)内部でのバンド(320)とボタン(310B)との間の接触により、バンド(320)は、主ボタン(310A)に隣接する他のボタン(310D)に向かって横断方向に付勢され、それによってバンド(320)が並進する。バンド(320)が並進すると、バンド(320)はボタン(310C、310D)に対して押し付けられて外れるので、バンド(320)は外方に屈曲して接触スイッチ(312)と接触し、接触スイッチ(312)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。ボタン(310B)が押圧されると、図23B及び図24Bに示されるように、ボタン(310B)は、スロット(316)を介してエラストマワッシャ(330)を圧縮する。オペレータがボタン(310B)を離すと、エラストマワッシャ(330)はボタン(310B)を駆動して図18に示される位置に戻す。オペレータがボタン(310D)を押圧したときにも同様のシーケンスが生じることを理解されたい。具体的には、オペレータがボタン(310D)を押圧すると、バンド(320)は、オペレータがボタン(310B)を押圧したときと実質的に同じように並進し、屈曲する。

図23A〜図24Bに示すように、バンド(320)の位置を変化させることによって、ボタン(310)を押圧することができる能力及び容易性を制御することができる。具体的には、図24A〜図24Bに示される実施例では、バンド(320)の位置は、図23A〜図24Bに示される実施例のバンド(320)の位置よりもピン(313)に近くなっている。バンド(320)の位置をピン(313)により近づけることで、ボタン(310)の作動に対する抵抗をより大きくすることができる。ボタン(310)の動作性を制御することができる他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

2.作動バンド及びプレートを備える例示的な代替作動アセンブリ 図25〜図29Bは、別の例示的な代替作動アセンブリ(400)を示す。本実施例の作動アセンブリ(400)は、以下に説明する相違点を除いて、上述した作動アセンブリ(300)と実質的に同様に動作するように構成される。作動アセンブリ(400)を、作動アセンブリ(200)の代わりに器具(120)に容易に組み込むことができることを理解されたい。図25で最も良く分かるように、作動アセンブリ(400)は、複数のボタン(410)と、隅丸の正方形バンド(420)とを備えている。この実施例では、ボタン(410)は、4つのボタン(410A、410B、410C、410D)を含むが、任意の他の好適な数のボタンを設けてもよいことを理解されたい。各ボタン(410)は、器具(120)の本体(132)内にスライド可能に配設されており、ボタン(410)が本体(132)に対して半径方向内方又は外方に並進できるように、本体(132)に枢動可能に連結されている。図293A〜図29Bに示されるように、各ボタン(410B、410C、410D)は、ボタン(410B、410C、410D)と本体(132)との間の枢動連結を提供する一体ピン(413)を含む。図29A〜図29Bにはボタン(3410A)は示されていないが、ボタン(410A)は、同じ種類の一体ピン(413)、及びこれに伴う本体(132)との枢動関係を有し得ることを理解されたい。

ボタン(410)の主ボタン(410A)は、ボタン(410A)の内部内に位置付けられ、かつ主ボタン(410A)の内面から内方に延びる、一体型接触スイッチ(412)を含む。以下により詳細に論じられるように、各ボタン(410)の半径方向内方への移動は、バンド(420)を横断方向に移動させ、及び/又は接触スイッチ(412)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。

図29A〜図29Bに示されるように、ボタン(410B、410C、410D)はそれぞれ、ボタン(410B、410C、410D)の内面に形成されたスロット(411)を備えている。バンド(420)の隅部は、これらスロット(411)のそれぞれの中に配置され、バンド(420)は、バンド(420)とボタン(410B、410C、410D)との間の接触によって適所に保持される(すなわち、軸方向寸法及び半径方向寸法に沿って拘束される)。加えて、バンド(420)とボタン(410B、410C、410D)との間の接触によって、各ボタン(310B、310C、310D)の半径方向内方への並進は、後述するようにバンド(420)に伝達されることになる。バンド(420)は、バンド(420)の各隅部の内面に形成された複数のスロット(422)を更に備えている。詳しく後述するように、スロット(422)は、バンド(420)がバンド(420)の隅部において屈曲できるように構成されている。

主ボタン(410A)は細長いプレート(416)と連結される。細長いプレート(416)は、導波管(148)と接触することなく導波管(148)を収容するように寸法決めされた矩形開口部(417)を備えている。細長いプレート(416)は複数のピン(414)を更に備え、これらのうちの第1のピンは特定のスロット(422)内にスライド可能に配置され、他の2つのピンは、バンド(420)の対向部分に係合する。図25に示されるように、初期位置において、ピン(414)はスロット(422)の内面及びバンド(420)の対向部分に係合してバンド(420)を整列させて、ピン(414)とスロット(422)との間の接触によってバンド(422)を適所に保持する。よって、初期位置において、バンド(422)は、ボタン(410)との6つの接触点を維持することを理解すべきである。

図26に示すように、オペレータが主ボタン(410A)を押圧すると、バンド(420)は接触スイッチ(412)に機械的に押し付けられる。ボタン(410B、410C、410D)は、バンド(420)が放射面/横断面に沿って屈曲ないしは別の方法で移動するのを防止する。よって、接触スイッチ(412)はバンド(420)の隅部に係合して接触スイッチ(412)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。本実施例では、オペレータが主ボタン(410A)を離すと、主ボタン(410A)は弾性的に付勢されて、図25に示される位置に戻る。したがって、オペレータが主ボタン(410A)を離すと、接触スイッチ(412)はバンド(420)から係合解除する。主ボタン(410A)を弾性的に付勢して図25に示される位置に戻すことができる様々な好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

図27に示すように、ボタン(410C)(主ボタン(410A)の反対側)が押圧されると、スロット(411)内部でのバンド(420)とボタン(410C)との間の接触により、バンド(420)は横断方向に駆動されて接触スイッチ(412)と接触し、接触スイッチ(412)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。ボタン(410B、410D)は、バンド(320)を横断面/放射面に沿ってスライドさせて、ボタン(410C)の横断運動を接触スイッチ(412)に伝達することができる。本実施例では、オペレータがボタン(410C)を離すと、ボタン(410C)は弾性的に付勢されて、図25に示される位置に戻る。したがって、オペレータがボタン(410C)を離すと、接触スイッチ(412)はバンド(420)から係合解除する。ボタン(410C)を弾性的に付勢して図25に示される位置に戻すことができる様々な好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

図28に示すように、ボタン(410B)(主ボタン(410A)に隣接している)が押圧されると、スロット(411)内部でのバンド(420)とボタン(410B)との間の接触により、バンド(420)は、主ボタン(410A)に隣接する他のボタン(410D)に向かって横断方向に駆動され、それによってバンド(420)が屈曲する。バンド(420)が並進すると、バンド(420)はボタン(410C、410D)及び外側のピン(414)に対して押し付けられて外れるので、バンド(420)は外方に屈曲して接触スイッチ(412)と接触し、接触スイッチ(412)を作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。上述したボタン(410A、410C)と同様に、オペレータがボタン(410B)を離すと、ボタン(410B)は弾性的に付勢されて、図25に示される位置に戻ることができる。オペレータがボタン(410D)を押圧したときにも同様のシーケンスが生じることを理解されたい。具体的には、オペレータがボタン(410D)を押圧すると、バンド(420)は、オペレータがボタン(410B)を押圧したときと実質的に同じように屈曲する。

図29A〜図29Bに示されるように、ボタン(410)の半径方向内方への移動を制限するために、固定された停止部(430)が配置されてもよい。加えて、本体(132)は、ボタン(410)の半径方向外方への移動を制限するように構成されてもよい。したがって、ボタン(410)が枢動可能な角度範囲は、停止部(430)及び本体(132)の位置決め及び構成によって決定される。同じ構造及び原理を上述したボタン(310)に適用することができることも理解されたい。図示されていないが、作動アセンブリ(400)のいくつかの変形例は、ボタン(410)を図25に示される位置に向けて弾性的に付勢するために、作動アセンブリ(300)と同様にエラストマワッシャ(330)を組み込んでもよい。

3.作動バンド及び多数のボタンを備える例示的な代替作動アセンブリ 図30は、別の例示的な代替作動アセンブリ(500)を示す。本実施例の作動アセンブリ(500)は、以下に説明する相違点を除いて、上述した作動アセンブリ(300)と実質的に同様に動作するように構成される。作動アセンブリ(50)を、作動アセンブリ(200)の代わりに器具(120)に容易に組み込むことができることを理解されたい。作動アセンブリ(500)は、複数のボタン(510)と、八角形状のバンド(520)と、を備えている。8個のボタン(510)が示されているが、任意の他の好適な数のボタンを設けることができることを理解されたい。各ボタン(510)は、器具(120)の本体(132)内にスライド可能に配設されており、ボタン(510)が本体(132)に対して半径方向内方又は外方に並進できるように、本体(132)に枢動可能に連結されている。ボタン(510)の主ボタン(510A)は、ボタン(510A)の内部内に位置付けられ、かつ主ボタン(510A)の内面から内方に延びる接触スイッチ(512)を含む。

上述した作動アセンブリ(300、400)と同様に、主ボタン(510A)の半径方向内方への移動は、接触スイッチ(512)を直接作動させ、それによって、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。上述した作動アセンブリ(300、400)と同様に、他のボタン(510B)の半径方向内方への移動は、バンド(520)を横断方向に移動させ、及び/又はバンド(520)を屈曲させ、これによりバンド(520)は接触スイッチ(512)を作動させて、発生器(12)に電気信号が与えられ、及び/又は発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路が閉じられる。バンド(520)は、バンド(522)の各隅部の内面に形成された複数のスロット(522)を備えている。スロット(522)は、バンド(520)がバンド(520)の隅部において屈曲できるように構成される。主ボタン(510A)は、特定のスロット(522)内にスライド可能に配置されたピン(514)を備える。初期位置において、ピン(514)はスロット(522)の内面に係合してバンド(520)を整列させ、ピン(514)とスロット(522)との間の接触によってバンド(520)を適所に保持する。したがって、初期位置において、バンド(522)は、ボタン(510)との8つの接触点を維持することを理解すべきである。

図31は、バンド(520)の代替変形例である例示的な代替バンド(521)を示す。バンド(520)はバンド(521)と容易に置き換えることができる。本実施例のバンド(521)は、主ボタン(510A)の位置でバンド(521)の外面とスロット(523)の内面との間に形成された破断部(524)を備えており、バンド(521)が主ボタン(510A)の位置で効率的に分割されるようになっている。スロット(524)は、バンド(520)がより容易に圧縮され得るように、バンド(521)の可撓性高める。更に、バンド(521)は、バンド(521)がスロット(522)内のピン(514)をクランプして、それによって、器具(132)内でのバンド(521)の整列性が向上するように、弾性的に付勢されてもよい。

図32は、作動アセンブリ(500)の例示的な代替変形例を示す。本実施例の作動アセンブリ(501)は、バンド(520)とボタン(510)との間に配設された複数のエラストマー部材(530)を備えている。本実施例では、エラストマー部材(530)はそれぞれ2つの層を含み、各層は固有の弾性特性を有してもよい。いくつかの他の変形例において、エラストマー部材(530)はそれぞれ、層を1つだけ有するか、又は2つを超える層を有する。上述したエラストマワッシャ(330)と同様に、エラストマー部材(530)は、ボタン(510)を図32に示す位置に向けて外方に付勢するように構成される。更に、エラストマー部材(530)は、オペレータがボタン(510)の動きから感じ取る場合があるあらゆる触覚フィードバックを鈍らせて、オペレータの器具(132)の使用体験を改善することができる。追加的にあるいは代替的に、エラストマー部材(530)は、さもなければボタン(510)に伴って起こる場合があるたるみ又は自由運動を吸収して、それによって、ボタン(510)のラットリング又は他の「ロストモーション」効果を防止することができる。

エラストマー部材(530)は各ボタン(510)の位置に配置されるものとして示されているが、いくつかの変形例は、主ボタン(510A)の位置だけにエラストマー部材(530)を設け、二次ボタン(510B)の位置にエラストマー部材(530)を有さなくてもよい。よって、作動アセンブリ(500)のいくつかの変形例は、エラストマー部材(530)を1つだけ有してもよい。追加的に又は代替的に、図示されていないが、作動アセンブリ(501)は上述したエラストマワッシャ(330)の変形例を組み込んで、ボタン(510)を図30に示される位置に付勢してもよいことを理解されたい。さもなければ、作動アセンブリ(501)は、作動アセンブリ(500)と同様に構成され、動作可能であってもよい。

図33〜図34は、上述した作動アセンブリ(300、400、500)と共に使用するように動作可能なボタンアセンブリ(540)を示す。具体的には、ボタンアセンブリ(540)は8つのボタンを有するものとして示され、記載されているが、以下の考察から理解されるように、ボタンアセンブリ(540)は任意の数のボタンを有してもよい。ボタンアセンブリ(540)は、複数のアーム(544)を備えた円筒状基部(542)を備えており、これら複数のアーム(544)は円筒状基部(542)から遠位に延在し、かつ複数の長手方向スロットによって角度を成して離隔されて、ボタンアセンブリ(540)に城郭風の(astellated)形状が与えられる。各アーム(544)の自由端はボタン(546)を提供する。各アーム(544)の基底部分に形成された弓状凹部(548)は、可撓性を提供するように構成されているが、アーム(544)は図33〜図34に示される位置に付勢されることを理解すべきである。したがって、ボタン(546)は、ボタンアセンブリ(540)の軸中心から半径方向内方又は外方に枢動するように構成されていることを理解すべきである。いくつかの代替変形例では、ボタン(図示せず)は別体に形成されて各アーム(544)の端部の外に位置付けられ、アーム(544)は別体のボタンに弾力的な付勢を提供するだけである。

図35は、上述した作動アセンブリ(300、400、500)と共に使用するように動作可能なボタンアセンブリ(550)を示す。具体的には、ボタンアセンブリ(550)は8つのボタンを有するものとして示され、記載されているが、以下の考察から理解されるように、ボタンアセンブリ(550)は任意の数のボタンを有してもよい。ボタンアセンブリ(550)は、一対のキー止め円筒状部材(keyed cylindrical member)(552、554)を備えている。各円筒状部材(552、554)は、複数の歯部(553、555)を有する基部(551、556)を備えており、これら複数の歯部(553、555)は複数の長手方向スロットによって角度を成して離隔されて、各円筒状部材(552、554)に城郭風の形状が与えられる。円筒状部材(552)の歯部(553)は、歯部(553)が歯部(555)の間に配置されるように、また逆もまた同様であるように、円筒状部材(554)の歯部(555)とインターロックするように構成される。歯部(553)の近位面と、歯部(555)の間のスロットの近位面との間に複数の隙間が形成されるように、歯部(555)の間のスロットの深さは、歯部(553)の長さよりも十分に長い。これら隙間の間に複数のボタン(560)が配設される。これら隙間は、ボタン(560)がこれら隙間内でボタンアセンブリ(550)の中心から半径方向内方又は外方にスライド可能であるように、十分なクリアランスを提供する。

4.直接係合されたスイッチ及び遠位枢動軸を備える例示的な代替作動アセンブリ 図36〜図41は別の例示的な作動アセンブリ(600)を示す。本実施例の作動アセンブリ(600)は、以下に説明する相違点を除いて、上述した作動アセンブリ(200)と実質的に同様に動作するように構成される。作動アセンブリ(600)は、作動アセンブリ(200)の代わりに、器具(120)に容易に組み込むことができる。示されるように、作動アセンブリ(600)は一対のボタン(610、620)を備えている。各ボタン(610、620)は、対応するピン(611、621)を介して本体(132)に枢動可能に連結されるので、各ボタン(610、620)は、本体(132)の中心に向かって半径方向内方に、かつ本体(132)の中心から離れる方向に半径方向外方に枢動するように動作可能である。ボタン(610、620)は、図36及び図39に示される位置に向けて弾性的に付勢され、本体(132)の内面と接触することにより適所に保持される。ボタン(610、620)を弾性的に付勢することができる様々な好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

ボタン(610)は半円形のドッグレッグ部(612)を備えており、このドッグレッグ部(612)は、導波管(148)から離間した状態で導波管(148)の周りを通って導波管(148)の反対側の場所に至る。ドッグレッグ部(612)の基底部分(314)は、基底部分(614)から離れる方向に外方に延在する接触スイッチ(616)を含む。ボタン(620)は横方向に延在するアーム(622)を備え、このアーム(622)は接触スイッチ(616)に隣接しかつアーム(622)から離間している。初期位置において、アーム(622)と接触スイッチ(616)との間に隙間が画定される。図37〜図38及び図40〜図41は、作動アセンブリ(600)の動作を示す。図37及び図40に示されるように、オペレータがボタン(610)を半径方向内方に駆動すると、ボタン(610)はピン(611)を中心に枢動して、ドッグレッグ部(612)の基底部分(614)がボタン(620)のアーム(622)に向かって駆動され、それによってアーム(622)が接触スイッチ(616)を作動させる。図38及び図41に示されるように、オペレータがボタン(620)を半径方向内方に駆動すると、ボタン(620)はピン(611)を中心に枢動して、アーム(622)が接触スイッチ(616)に向かって駆動され、それによってアーム(622)が接触スイッチ(616)を作動させる。

本実施例では、ボタン(610、620)は、枢動ピン(611、621)がボタン(610、620)の遠位端に位置するように構成されかつ配向され、接触スイッチ(616)は、ボタン(610、620)の近位端に位置する。オペレータは、ボタン(610、620)の近位端と遠位端との間にある位置においてボタン(610、620)に係合するので、オペレータは、枢動ピン(611、621)と接触スイッチ(616)との間にある位置においてボタン(610、620)に係合することになる。いくつかの他の変形例において、ボタン(610、620)は、枢動ピン(611、621)がボタン(610、620)の近位端に位置するように構成されかつ配向され、接触スイッチ(616)は、ボタン(610、620)の遠位端に位置する。いずれの場合にも、ボタン(610、620)によって提供されるてこの作用、及びスイッチ(616)を作動させるためにボタン(610、620)が必要とする移動角距離の範囲は、ボタン(610、620)の長さ、枢動ピン(611、621)の位置決めに基づいて、及び/又は他の可変特性に基づいて変化し得ることを理解されたい。

5.直接係合されたスイッチ及び中間枢動軸を備える例示的な代替作動アセンブリ 図42〜図47は、別の例示的な作動アセンブリ(650)を示す。本実施例の作動アセンブリ(650)は、以下に説明する相違点を除いて、上述した作動アセンブリ(200)と実質的に同様に動作するように構成される。作動アセンブリ(650)は、作動アセンブリ(200)の代わりに、器具(120)に容易に組み込むことができる。示されるように、作動アセンブリ(650)は一対のボタン(660、670)を備えている。各ボタン(660、670)は、ピン(661、671)を介して本体(132)に枢動可能に連結されるので、各ボタン(660、670)は、本体(132)の中心に向かって内方に、かつ本体(132)の中心から離れる方向に外方に枢動するように動作可能である。ボタン(660、670)は、図42及び図45に示される位置に向けて弾性的に付勢され、本体(132)の内面と接触することにより適所に保持される。ボタン(660、670)を弾性的に付勢することができる様々な好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。

ボタン(660)は半円形のドッグレッグ部(662)を備えており、このドッグレッグ部(662)は、導波管(148)から離間した状態で導波管(148)の周りを通って導波管(148)の反対側の場所に至る。ボタン(670)は、本体(132)の上面から延びる。また、ボタン(670)はドッグレッグ部(672)を備えている。基底部分(674)が導波管(148)とドッグレッグ部(662)の基底部分(664)との間に間置されるように、ドッグレッグ部(672)の基底部分(674)は、導波管(148)に隣接して横方向に延在する。ドッグレッグ部(672)の基底部分(674)は、基底部分(674)の下面から外方に延びる接触スイッチ(676)を含む。ボタン(660)のドッグレッグ部(662)の基底部分(664)は、接触スイッチ(676)に隣接しかつ接触スイッチ(676)から離間した状態で横方向に延在する。図43〜図44及び図46〜図47は、作動アセンブリ(650)の動作を示す。図43及び46示されるように、オペレータがボタン(660)を半径方向内方に駆動すると、ボタン(660)はピン(661)を中心に枢動して、ドッグレッグ部(662)の基底部分(664)がボタン(670)の基底部分(674)に向かって駆動され、それによって基底部分(664)が接触スイッチ(676)を作動させる。図44及び図47に示されるように、オペレータがボタン(670)を半径方向内方に駆動すると、ボタン(670)はピン(671)を中心に枢動して、基底部分(674)が接触スイッチ(676)に向かって駆動され、それによってボタン(660)基底部分(664)が接触スイッチ(676)を作動させる。

本実施例では、ボタン(660、670)は、枢動ピン(661、671)がボタン(660、670)の長手方向中間領域に位置するように構成されかつ配向され、接触スイッチ(676)は、ボタン(660、670)の近位端に位置する。オペレータは、ボタン(660、670)の遠位端においてボタン(660、670)に係合するので、オペレータは、枢動ピン(661、671)及び接触スイッチ(676)より遠位の位置においてボタン(660、670)に係合することになる。いくつかの他の変形例において、ボタン(660、670)は、オペレータがボタン(610、620)の近位端に係合するように構成されかつ配向され、接触スイッチ(676)は、ボタン(660、670)の遠位端に位置する。いずれの場合にも、ボタン(660、670)によって提供されるてこの作用、及びスイッチ(676)を作動させるためにボタン(660、6700)が必要とする移動角距離の範囲は、ボタン(660、670)の長さ、枢動ピン(661、671)の位置決めに基づいて、及び/又は他の可変特性に基づいて変化し得ることを理解されたい。

III.その他 上述した実施例のいくつかは、接触スイッチ(180、312、412、512、616、676)を備えているが、任意の他の好適な種類のスイッチを使用することができることを理解されたい。更に、様々な他のタイプの構造を用いて、電気信号を発生器(12)に与える、発生器(12)とトランスデューサ(126)との間の回路を閉じる、及び/又は別の方法でトランスデューサ(126)及び/又は導波管(148)を選択的に作動させてもよい。様々な好適な代替例は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。これらの代替例の全ては、「スイッチ」という広義語の意味の範囲内に含まれると考えられる。

明細書に記載される器具のいずれの変形形態も、本明細書で上述されるものに加えて、又はそれらの代わりに、種々の他の特徴を含んでもよいことを理解されたい。あくまで一例として、本明細書で説明する器具のどれもが、本明細書において、参照することにより組み込まれる種々の参考文献のいずれかで開示される種々の特徴の1つ以上を含むこともできる。本明細書の教示は、本明細書の引用文献のいずれかの教示と多数の方法で容易に組み合わせ得るため、本明細書の教示は、本明細書の他の引用文献のいずれかに記載される器具のいずれにも容易に適用され得ることが理解されよう。本明細書の教示が組み込まれ得る他の種類の器具が、当業者には明らかとなろう。

また、本明細書で言及する値の一切の範囲はかかる範囲の上下限を含むと読み取るべきであることを理解されたい。例えば、「ほぼ2.54cm〜ほぼ3.8cm(ほぼ1.0インチ〜ほぼ1.5インチ)」の範囲であると表される範囲は、上下限間の値を含むことに加えて、ほぼ2.54cm及びほぼ3.8cm(ほぼ1.0インチ及びほぼ1.5インチ)を含むと読み取るべきである。

援用された内容が既存の定義、提示、又は本開示の中で記載される他の開示内容と抵触しない限り、本明細書で参照により援用されるものとして述べられた全ての特許、公開物、又は他の開示内容は全て又はその一部が、本明細書に組み込まれることが理解されるであろう。したがって、本明細書で明示的に記載された開示内容は、必要範囲まで、本明細書で参照により援用された全ての抵触内容よりも優先される。援用された内容と既存の開示内容との間で競合が発生しない限り、本明細書で参照により援用されるものと述べられたが、既存の定義、提示又は本開示の中で記載される他の開示内容と抵触する全ての内容又はその一部が、組み込まれる。

上述の装置の変形例は、医療専門家によって行われる従来の治療及び処置での用途だけでなく、ロボット支援された治療及び処置での用途も有することができる。あくまでも一例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科システム、例えばIntuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムに容易に組み込まれ得る。同様に、当業者には明らかとなることであるが、本明細書の種々の教示は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる2004年8月31日公開の米国特許第6,783,524号、名称「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」の種々の教示と容易に組み合わされ得る。

上述の変形例は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよく、あるいは、それらは、複数回使用されるように設計されることもできる。いずれか又は両方の場合において、変形例は、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立て工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、装置のいくつかの変形例は分解することができ、また、装置の任意の数の特定の部材又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換するか取り外してもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置のいくつかの変形例は、再調整用の施設で、又は手術の直前にオペレータによって、その後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、装置の再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を使用できる点は認識するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、全て本発明の範囲内にある。

あくまで一例として、本明細書に記載される変形例は、手術の前及び/又は後で滅菌されてもよい。1つの滅菌法では、装置をプラスチック製又はTYVEK製のバックなどの閉鎖かつ密封された容器に入れる。次いで、容器及び装置を、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置くことができる。放射線は、装置の表面及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌された装置を、後の使用のために、滅菌容器中で保管することができる。装置は、また、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。

以上、本発明の様々な実施形態について図示及び説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な改変により、本明細書に記載される方法及びシステムを、一層適合化することが可能である。そのような想定される改変の幾つかについて述べたが、別の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上記で考察した実施例、実施形態、構造、材料、寸法、比率、工程等は例示的であり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から検討されるべきものであり、本明細書及び図面において図示、説明された構造や動作の細部に限定されないものとして理解するものとする。

〔実施の態様〕 (1) 超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)複数のボタンであって、前記複数のボタンは前記本体の周囲に角度の付いた状態で配設され、前記複数のボタンの各ボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動するように構成されている、複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記複数のボタンの各ボタンは前記スイッチを作動させるように構成されている、スイッチと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。 (2) 前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に枢動可能である、実施態様1に記載の超音波器具。 (3) 前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に並進可能である、実施態様1に記載の超音波器具。 (4) 前記作動アセンブリがスレッドを更に備え、前記複数のボタンの各ボタンが、前記スレッドを作動させるように動作可能である、実施態様1に記載の超音波器具。 (5) 前記スレッドが、長手方向に並進して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、実施態様4に記載の超音波器具。

(6) 前記複数のボタンの各ボタンが傾斜したカム面を備え、前記スレッドが複数の傾斜したカム面を備え、前記複数のボタンの各ボタンの傾斜したカム面が、前記スレッドの対応する傾斜したカム面と整列されている、実施態様4に記載の超音波器具。 (7) 前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スレッドを長手方向に並進させるように構成されている、実施態様4に記載の超音波器具。 (8) 前記音響導波管と前記本体によって受容された超音波トランスデューサとを連結するための制限された量のトルクを提供するように構成されたトルク機構を更に備える、実施態様1に記載の超音波器具。 (9) 前記トルク機構が、 (i)第1の複数の歯部を備える第1のラックと、 (ii)第2の複数の歯部を備える第2のラックと、を備え、 前記第1の複数の歯部及び前記第2の複数の歯部が、互いに係合して、それによって、前記第1のラックの回転を前記第2のラックに伝達するように構成されており、 前記第1の複数の歯部及び前記第2の複数の歯部が、所定レベルのトルクを受けたときに係合解除して、それによって、前記所定レベルのトルクに達したときに前記第1のラックの回転が前記第2のラックに伝達されないように構成されている、実施態様8に記載の超音波器具。 (10) 前記第1のラックが前記第2のラックに向かって付勢されている、実施態様9に記載の超音波器具。

(11) 前記作動アセンブリが、前記複数のボタンのうちの少なくとも1つのボタンと連通するバンドを更に備える、実施態様1に記載の超音波器具。 (12) 前記バンドが、横断方向に並進又は屈曲して、それによって、前記複数のボタンのうちの1つのボタンの作動に応じて前記スイッチを作動させるように構成されている、実施態様11に記載の超音波器具。 (13) 前記バンドが、前記複数のボタンのうちの少なくとも1つのボタンと接触し、前記複数のボタンの各ボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記バンドを横断方向に並進又は屈曲させるように構成されている、実施態様11に記載の超音波器具。 (14) 前記スイッチが、前記複数のボタンのうちの第1のボタンに固定されている、実施態様1に記載の超音波器具。 (15) 前記第1のボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、実施態様14に記載の超音波器具。

(16) 前記複数のボタンのうちの第2のボタンが、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、実施態様14に記載の超音波器具。 (17) 超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)複数のボタンであって、前記複数のボタンは前記本体の周囲に角度の付いた状態で配設され、前記複数のボタンの各ボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動するように動作可能である、複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記複数のボタンのうちの第1のボタンに固定されている、スイッチと、 (iii)前記ボタンのうちの1つ又は2つ以上と連通するバンドであって、前記バンドは、横断方向に並進又は屈曲して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されており、前記バンドは、前記複数のボタンのうちの少なくとも第2のボタンと接触し、前記複数のボタンのうちの少なくとも前記第2のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記バンドを横断方向に並進又は屈曲させるように構成されている、バンドと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。 (18) 前記作動アセンブリがエラストマー部材を更に備え、前記エラストマー部材が、前記複数のボタンを前記本体の前記長手方向軸線に対して外方に弾性的に付勢するように構成されている、実施態様17に記載の超音波器具。 (19) 前記複数のボタンのうちの前記第1のボタンが、少なくとも1つのピンを備え、前記少なくとも1つのピンが、前記バンドに係合して、それによって、前記バンドを支持しかつ整列させるように構成されている、実施態様17に記載の超音波器具。 (20) 超音波器具であって、 (a)本体であって、長手方向軸線を画定し、超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、 (b)作動アセンブリであって、 (i)第1のボタンと第2のボタンとを含む複数のボタンと、 (ii)スイッチであって、前記スイッチは前記複数のボタンのうちの前記第1のボタンに固定され、前記第1のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成され、前記第2のボタンは、前記本体の前記長手方向軸線に向かって及び前記長手方向軸線から離れる方向に移動して、それによって、前記スイッチを作動させるように構成されている、スイッチと、を備える、作動アセンブリと、 (c)シャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記接触スイッチは、前記音響導波管の作動をトリガするように動作可能である、シャフトアセンブリと、 (d)超音波ブレードであって、前記音響導波管と音響連通している、超音波ブレードと、を備える、超音波器具。

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