Automatic return type switch

申请号 JP2006218366 申请日 2006-08-10 公开(公告)号 JP4717747B2 公开(公告)日 2011-07-06
申请人 東洋電装株式会社; 发明人 隆 中村; 裕和 中田;
摘要
权利要求
  • スイッチベース(3)と,このスイッチベース(3)に固定される固定接点(52,52)と,スイッチベース(3)に第1操作位置(A)及び第2操作位置(B)間を移動可能に取り付けられる操作ノブ(4)と,この操作ノブ(4)の第1及び第2操作位置(A,B)への移動に連動する第1及び第2作動位置(C,D)間を移動する可動接点ホルダ(6)と,この可動接点ホルダ(6)に支持され,可動接点ホルダ(6)の第2作動位置(D)への移動により固定接点(52,52)に接する可動接点(72,72)と,操作ノブ(4)及びスイッチベース(3)間に設けられて操作ノブ(4)を第1操作位置(A)側に付勢する戻し付勢手段(33)とを備える,自動復帰型スイッチにおいて,
    スイッチベース(3)に,操作ノブ(4)を,これが第1及び第2操作位置(A,B)間を揺動するように第1枢軸(15)を介して支持し,また可動接点(72,72)を保持する可動接点ホルダ(6)を,これが第1及び第2作動位置(C,D)間を揺動するように第1枢軸(15)と略平行な第2枢軸(16)を介してスイッチベース(3)に支持すると共に,この可動接点ホルダ(6)には,第2枢軸(16)を間に置いて互いに反対方向に突出する第1及び第2腕部(6a,6b)を形成し,これら第1及び第2腕部(6a,6b)に亙り摺動面(28)を形成し,操作ノブ(4)に摺動可能に嵌合され,操作ノブ(4)の揺動に応じて前記摺動面(28)に先端部(31a)を摺動させる制御プランジャ(31)と,この制御プランジャ(26)を前記摺動面(28)との当接方向に付勢する戻しばね(32)とで前記戻し付勢手段(33)を構成し,操作ノブ(4)が第1及び第2操作位置(A,B)へ揺動したとき,制御プランジャ(31)の先端部(31a)が第1及び第2枢軸(15,16)の両軸線間を結ぶ平面(P)を境として,その左右両側の摺動面(28)に移動するように,且つ戻しばね(32)の反発力が常に操作ノブ(4)を第1操作位置(A)側に付勢するように制御プランジャ(31)を配置したことを特徴とする,自動復帰型スイッチ。
  • 請求項1記載の自動復帰型スイッチにおいて,
    操作ノブ(4)が第2操作位置(B)側に揺動したとき,制御プランジャ(31)の先端部(31a)が前記平面(P)から第2腕部(6b)側に移動する距離を,操作ノブ(4)が第1操作位置(A)側に揺動したとき,制御プランジャ(31)の先端部(31a)が前記平面(P)から第1腕部(6a)側に移動する距離より小さく設定したことを特徴とする,自動復帰型スイッチ。
  • 請求項1又は2記載の自動復帰型スイッチにおいて,
    前記固定接点(52,52)には,エンジン用スタータモータ(42)を作動させる始動回路(44)が接続され,スイッチベース(3)に,ヘッドランプ(35)を点灯させる灯火回路(38)が接続される別の固定接点(51,51)を固設すると共に,可動接点ホルダ(6)に,その第1作動位置(C)への復帰により前記別の固定接点(51,51)に接触する別の可動接点(71)を取り付けたことを特徴とする,自動復帰型スイッチ。
  • 说明书全文

    本発明は,スイッチベースと,このスイッチベースに固定される固定接点と,スイッチベースに第1操作位置及び第2操作位置間を移動可能に取り付けられる操作ノブと,この操作ノブの第1及び第2操作位置への移動に連動する第1及び第2作動位置間を移動する可動接点ホルダと,この可動接点ホルダに支持され,可動接点ホルダの第2作動位置への移動により固定接点に接する可動接点と,操作ノブ及びスイッチベース間に設けられて操作ノブを第1操作位置側に付勢する戻し付勢手段とを備える,自動復帰型スイッチの改良に関する。

    かゝるスイッチは,特許文献1に開示されているように,既に知られている。

    特開平9−323682号公報

    従来のかゝる自動復帰型スイッチでは,可動接点ホルダは摺動式であって,ユーザが操作ノブを第2操作位置へ操作したとき,可動接点ホルダが第2作動位置に移動したことをユーザにクリック感として感知させるクリック機構がスイッチベースと可動接点ホルダとの間に設けているが,これがスイッチの部品点数を多くし,コストの低減を困難にしている。

    本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,操作ノブの戻し付勢手段にクリック機能を持たせるようにして,特別なクリック機構に頼ることなく,操作ノブを第2操作位置へ操作したとき,可動接点ホルダが第2作動位置に移動したことをユーザに感知させ得るようにした,部品点数が少なく構造簡単な前記自動復帰型スイッチを提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために,本発明は,スイッチベースと,このスイッチベースに固定される固定接点と,スイッチベースに第1操作位置及び第2操作位置間を移動可能に取り付けられる操作ノブと,この操作ノブの第1及び第2操作位置への移動に連動する第1及び第2作動位置間を移動する可動接点ホルダと,この可動接点ホルダに支持され,可動接点ホルダの第2作動位置への移動により固定接点に接する可動接点と,操作ノブ及びスイッチベース間に設けられて操作ノブを第1操作位置側に付勢する戻し付勢手段とを備える,自動復帰型スイッチにおいて,スイッチベースに,操作ノブを,これが第1及び第2操作位置間を揺動するように第1枢軸を介して支持し,また可動接点を保持する可動接点ホルダを,これが第1及び第2作動位置間を揺動するように第1枢軸と略平行な第2枢軸を介してスイッチベースに支持すると共に,この可動接点ホルダには,第2枢軸を間に置いて互いに反対方向に突出する第1及び第2腕部を形成し,これら第1及び第2腕部に亙り摺動面を形成し,操作ノブに摺動可能に嵌合され,操作ノブの揺動に応じて前記摺動面に先端部を摺動させる制御プランジャと,この制御プランジャを前記摺動面との当接方向に付勢する戻しばねとで前記戻し付勢手段を構成し,操作ノブが第1及び第2操作位置へ揺動したとき,制御プランジャの先端部が第1及び第2枢軸の両軸線間を結ぶ平面を境として,その左右両側の摺動面に移動するように,且つ戻しばねの反発が常に操作ノブを第1操作位置側に付勢するように制御プランジャを配置したことことを第1特徴とする。

    また本発明は,第1の特徴に加えて,操作ノブが第2操作位置側に揺動したとき,制御プランジャの先端部が前記平面から第2腕部側に移動する距離を,操作ノブが第1操作位置側に揺動したとき,制御プランジャの先端部が前記平面から第1腕部側に移動する距離より小さく設定したことを第2の特徴とする。

    さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記固定接点には,エンジン用スタータモータを作動させる始動回路が接続され,スイッチベースに,ヘッドランプを点灯させる灯火回路が接続される別の固定接点を固設すると共に,可動接点ホルダに,その第1作動位置への復帰により前記別の固定接点に接触する別の可動接点を取り付けたことを第3の特徴とする。

    本発明の第1の特徴によれば,操作ノブを第2操作位置側へ揺動していくと,制御プランジャの先端部が摺動面を前記平面に向かって上ることにより,操作ノブの操作荷重は増加していくが,その制御プランジャの先端部が前記平面を第2腕部側に横切ることにより,可動接点ホルダが第2作動位置側に傾動したとき,制御プランジャを摺動面に追従させるように戻しばねが伸びるので,操作ノブの操作荷重が急減する。 このように操作ノブの操作荷重が増加から急減へと変化することは,操縦者の指にクリック感を与えて,可動接点ホルダが第2作動位置に到達したことを感知させることになる。 したがって,戻し付勢手段,即ち制御プランジャ,戻しばね及び摺動面がクリック機能を具備することになるから,特別なクリック機構を設けずに済み,部品点数の削減による構造の簡素化,延いてはコストの低減に寄与し得る。

    可動接点ホルダの第2作動位置においても,制御プランジャに働く戻しばねの反発力が,操作ノブに,これを第1操作方向に付勢する戻し力として作用しているので,操作ノブから操作力を解放すると,上記戻しばねの反発力により操作ノブが当初の第1操作位置に復帰し,それに伴ない可動接点ホルダも当初の第1作動位置へと復帰することができる。

    しかも,固定接点及び可動接点の非接触状態では,両接点間に空間のみが存在することになるので,両接点間に雨等の水滴が留まる余地はなく,したがって水滴による両接点間の短絡故障を回避することができる。 またこのことから,可動接点摺動式に比べて両接点間の非接触時の間隔を充分に狭め得るので,スイッチのコンパクトを図ることができる。

    本発明の第2の特徴によれば,可動接点ホルダの第2作動位置では,戻しばねの付勢力による可動接点ホルダの第2作動位置への揺動モーメントを小さく抑えることができるので,戻しばねの反発力による操作ノブの第1作動位置への復帰を促進することができる。

    本発明の第3の特徴によれば,操作ノブの非作動時には,ヘッドランプの点灯させ,操作ノブの操作時には,ヘッドランプを消灯させてエンジン用スタータモータを確実に作動させることができる。

    本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。

    図1は本発明に係るスタータスイッチを備えた自動二輪車の操向ハンドル装置の背面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は同スイッチのオフ状態を示す,図2の4−4線断面図,図5同スイッチの分解斜視図,図6は図4の6矢視図,図7は図4の7−7線断面図,図8は同スイッチのオン状態を示す,図4との対応図,図9は同スイッチに接続される電気回路図である。

    先ず図1において,自動二輪車の操向ハンドル装置Hは,図示しないフロントフォークの上端に結合され,左右両端部にグリップHgを備えるハンドルバーHbと,このハンドルバーHbの,グリップHgを除く中間部分を覆うハンドルカバーHcとで構成されており,このハンドルカバーHcはハンドルバーHbの適所にねじ止めされる。 このハンドルカバーHcの,ドライバに面する後壁には各種スイッチが取り付けられるが,特に,右端部下方に本発明を適用したエンジン用スタータスイッチ2が取り付けられる。 またハンドルカバーHcの上部には,各種メータを組み合わせてなるメータユニットMが取り付けられる。

    図2〜図6において,スタータスイッチ2は,スイッチベース3,操作ノブ4,それぞれ左右一対の第1及び第2固定接点51,51;52,52,可動接点ホルダ6及び第1及び第2可動接点71,72を主たる構成要素とする。

    スイッチベース3は合成樹脂製で,操縦者側の後面を開放したボックス形をなしており,その左右の側壁に一体に突設されるステー8,8がハンドルカバーHcの内壁にビス9,9により固着される。 このスイッチベース3の底壁3aには,それぞれ左右一対の第1固定接点51,51及び第2固定接点52,52が左右に離隔して固設される。

    図3及び図5に示すように,スイッチベース3の上下両側壁3b,3cには,上下同軸に並ぶ一対の第1軸受孔13,13がスイッチベース3の開放面に近い部分に,またこれら第1軸受孔13,13より奥まった部分に第1軸受孔13,13と平行して同軸に並ぶ一対の第2軸受孔14,14が設けられ,第1軸受孔13,13には,操作ノブ4のハブ4hの上下両側面に突設される一対の第1枢軸15,15が回転可能に嵌合され,また第2軸受孔14,14には,可動接点ホルダ6の上下両側面に突設される一対の第2枢軸16,16が回転可能に嵌合される。

    図3及び図6に示すように,操作ノブ4は,第1枢軸15,15周りに第1操作位置A及び第2操作位置B間を揺動し得るもので,その第1及び第2操作位置A,Bは,操作ノブ4のハブ4hの下端面に突設される第1ストッパピン18がスイッチベース3の下側壁に設けられる第1規制孔19の内側壁19a,19bに交互に当接することにより規制される。 操作ノブ4は,これを第2作動位置Dへ揺動させる際に使用する押圧部4aを備えている。

    また可動接点ホルダ6は,第2枢軸16,16周りに第1作動位置C(図4参照)及び第2作動位置D(図8参照)間を揺動し得るもので,その第1及び第2作動位置C,Dは,可動接点ホルダ6の下端面に突設される第2ストッパピン20がスイッチベース3の下側壁に設けられる第2規制孔21の内側壁21a,21bに交互に当接することにより規制される。

    図4及び図5に示すように,可動接点ホルダ6は,第2枢軸16,16を備えるハブ6hと,このハブ6hの両側部から互いに反対方向へV字状に突出する一対の第1及び第2腕部6a,6bとで構成され,その第1腕部6aには,第1固定接点51,51に対応する第1可動接点71が,また第2腕部6bには,第2固定接点52,52に対応する第2可動接点72がそれぞれ取り付けられる。

    第1及び第2可動接点71,72は同一構造を持つもので,図5及び図7に示すように,上下一対の弾性接片23,23と,これら弾性接片23,23の中間部相互を一体に連結する連結片24とより構成され,弾性接片23,23の先端には,U字状の接触部23a,23aが,また後端には,下方に屈曲した位置決め部23b,23bがそれぞれ形成されている。 そして第1可動接点71は,連結片24を可動接点ホルダ6の第1腕部6aの係止溝25に係合すると共に,位置決め部23b,23bを第1腕部6aの端面に当接させることにより,第1腕部6aの定位置に保持される。 この第1可動接点71は,可動接点ホルダ6が第作動位置Dにあるときは,接触部23a,23aを第1固定接点51,51から離間させ,可動接点ホルダ6が第作動位置側へ揺動するとき,可動接点ホルダ6が第作動位置Cに到達する手前で接触部23a,23aを第1固定接点51,51に当接されるようになっている。 したがって,可動接点ホルダ6が第作動位置に到達すると,既に接触部23a,23aを第1固定接点51,51に当接させた弾性接片23,23に撓みを与えることになる。

    また第2可動接点72は,第1可動接点71の場合と同様の要領で第2腕部6bの定位置に保持される。 そしてこの第2可動接点72は,可動接点ホルダ6が第作動位置にあるときは,接触部23a,23aを第2固定接点52,52から離間させ,可動接点ホルダ6が第作動位置側へ揺動するとき,可動接点ホルダ6が第作動位置に到達する手前で接触部23a,23aを第2固定接点52,52に当接されるようになっている。 したがって,可動接点ホルダ6が第作動位置に到達すると,既に接触部23a,23aを第2固定接点52,52に当接させた弾性接片23,23に撓みを与えることになる。

    可動接点ホルダ6には,操作ノブ4に対向する摺動面28が第1腕部6aから第2腕部6bに亙り形成される。

    一方,操作ノブ4のハブ4hには,前記摺動面28に向かって開口するように有底のガイド孔30が設けられ,このガイド孔30には,前記摺動面28に先端部31aを摺動させる制御プランジャ31が摺動自在に嵌装されると共に,この制御プランジャ31を摺動面28との当接方向に付勢する戻しばね32が収容される。 制御プランジャ31の上記先端部31aは,頂部を半球状にした円錐形に形成される。

    上記制御プランジャ31は,その軸線Yが,第1枢軸15,15の軸線より操作ノブ4の押圧部4a側を通るように配置される。 これにより制御プランジャ31に働く戻しばね32の反発力が,操作ノブ4に,常にこれを第1操作方向に付勢する戻し力として作用することになる。 また制御プランジャ31は,操作ノブ4が第1及び第2操作位置A,Bへ揺動したとき,制御プランジャ31の先端部31aが第1及び第2枢軸15,16の両軸線間を結ぶ平面Pを境として,その左右両側の摺動面28に移動するように配置される。

    その際,望ましくは,操作ノブ4が第2操作位置B側に揺動したとき,制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pから第2腕部6b側に移動する距離は,操作ノブ4が第1操作位置A側に揺動したとき,制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pから第1腕部6a側に移動する距離より充分小さく設定される。 こうすると,戻しばね32の付勢力による可動接点ホルダ6の第2作動位置Dへの揺動モーメントを小さく抑えることができるので,戻しばね32の反発力による可動接点ホルダ6の第1作動位置Cへの復帰を促進することができる。

    而して,上記制御プランジャ31及び戻しばね32は,摺動面28と協働して,操作ノブ4を第1操作位置A側に付勢すると同時に,可動接点ホルダ6を第1作動位置C側へ付勢する戻し付勢手段33を構成する。

    図9に示すように,一方の第1固定接点51には,バッテリ34に連なる第1給電回路36が接続され,他方の第1固定接点51にはヘッドランプ35に連なる第1負荷回路37が接続され,これら第1給電回路36及び第1負荷回路37により灯火回路38が構成される。 したがって,両第1固定接点51,51に第1可動接点71が接すると,ヘッドランプ35を点灯することができる。

    また一方の第2固定接点52には,バッテリ34に連なる第2給電回路39が接続され,他方の固定接点52には,リレーコイル40aを備えたリレー回路41が接続される。 また上記第2給電回路39にはリレー接点40bを介して,エンジン用スタータモータ42に連なる第2負荷回路43が接続され,これら第2給電回路39,リレー回路41及び第2負荷回路43により始動回路44が構成される。 したがって,両第2固定接点52,52に第2可動接点72が接すると,リレーコイル40aの励磁によりリレー接点40bがオン状態となってスタータモータ42を作動することができる。 尚,符号45はメインスイッチを示す。

    次に,この実施例の作用について説明する。

    図4に示すように,操作ノブ4が第1操作位置Aにある非操作状態では,制御プランジャ31の先端部31aは,第1及び第2枢軸15,16間を結ぶ平面Pより,可動接点ホルダ6の第1腕部6a側の摺動面28に当接させると共に,戻しばね32の付勢力でその摺動面28を押圧するので,可動接点ホルダ6は第1作動位置Cに保持され,第1可動接点71を第1固定接点51,51に接触させている。 したがって,図9において,メインスイッチ45を入れゝば,ヘッドランプ35を点灯することができる。 また上記戻しばね32の反発力は操作ノブ4を,この第1操作位置A側に付勢するので,操作ノブ4も第1操作位置Aに保持される。

    いま,自動二輪車のエンジンを始動すべく,押圧部4aを押圧して操作ノブ4を第2操作位置B側に揺動していくと,それに応じて制御プランジャ26の先端部26aが可動接点ホルダ6の摺動面28上を第2腕部6bに向かって摺動していく。 このとき,当初は制御プランジャ31の先端部31aが,第1及び第2枢軸15,16の両軸線間を結ぶ平面Pに近づくにつれて,制御プランジャ31は摺動面28を上ることで,戻しばね32を圧縮しながらガイド孔30への後退を余儀なくされるので,戻しばね32の反発力の増加により,操作ノブ4の操作荷重(押圧部4aの押圧抵抗)は増加していく。 しかしながら,制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pを第2腕部6b側に横切るや否や,図8に示すように,可動接点ホルダ6は第2作動位置D側に傾動して,第2可動接点72を第2固定接点52,52に接触させるので,前述のようにスタータモータ42を作動し,自動二輪車のエンジンを始動することができる。

    一方,第1可動接点71は,可動接点ホルダ6の第2作動位置Dへの傾動により,第1固定接点51,51から離間するので,ヘッドランプ35は消灯する。 これによりバッテリ34の電力をスタータモータ42に集中させて,スタータモータ42の強力な作動を確保することができる。

    ところで,制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pを第2腕部6b側に横切ることにより,可動接点ホルダ6が第2作動位置D側に傾動すると,制御プランジャ31は摺動面28に追従するように戻しばね32の付勢力でガイド孔30からの突出量を増していくので,戻しばね32の伸びにより操作ノブ4の操作力,即ち押圧部4aの押圧荷重が急減する。 このように押圧部4aへの押圧荷重が増加から急減へと変化することは,押圧部4aを押圧する操縦者の指にクリック感を与えて,可動接点ホルダ6が第2作動位置Dに到達したことを感知させることになる。 したがって,可動接点ホルダ6を第1作動位置C側へ付勢すると同時に,操作ノブ4を第1操作位置A側に付勢する戻し付勢手段33,即ち制御プランジャ31,戻しばね32及び摺動面28がクリック機能を具備することになるので,特別なクリック機構を設けずに済み,部品点数の削減による構造の簡素化,延いてはコストの低減に寄与し得る。

    また制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pを第2腕部6b側に横切ることにより,可動接点ホルダ6が第2作動位置D側に傾動する速度は極めて速く,しかも第2可動接点72は第2固定接点52,52への接触状態で撓みが付与されるため,第2可動接点72及び第2固定接点52,52の接触部に強い衝撃と摩擦を与えて,その接触部から酸化膜や埃等の介在物を効果的に除去することができると共に,火花の発生を極力抑えることができる。 しかも,押圧部4aへの押圧力により可動接点ホルダ6が第2作動位置Cに保持された状態では,第2可動接点72が第2固定接点52,52に接触した状態で撓むことは,これら接点52,72相互の接触圧力は,押圧部4aへの押圧力ではなく,第2可動接点72の撓みに伴なう反発力で決まり,その接触圧力が過剰になることを防ぎ,両接点52,72の耐久性向上に寄与し得る。

    このような可動接点ホルダ6の第2作動位置Dにおいても,前述のように,制御プランジャ31に働く戻しばね32の反発力が,操作ノブ4に,これを第1操作位置A方向に付勢する戻し力として作用しているので,エンジンの始動後,操作ノブ4の押圧部4aから押圧力を解放すると,上記戻しばね32の反発力により操作ノブ4が当初の第1操作位置Aに復帰し,それに伴ない制御プランジャ31の先端部31aが前記平面Pを第1腕部6a側に移行することで,可動接点ホルダ6も当初の第1作動位置Cへと復帰することができる。 したがって,第2可動接点72は第2固定接点52,52から離間し,スタータモータ42の作動を停止させる一方,第1可動接点71は第1固定接点51,51に接触して,ヘッドランプ35を点灯させるので,自動二輪車の走行中,ヘッドランプ35の点灯忘れを防ぐことができる。

    このように,可動接点ホルダ6が第2作動位置Dから第1作動位置Cへ傾動方向を変えることにより,第1可動接点71は即座に第1固定接点51,51に接触すると共に,撓みが付与されるため,第1可動接点71及び第1固定接点51,51の接触部に強い衝撃と摩擦を与えて,その接触部から酸化膜や埃等の介在物を効果的に除去することができると共に,火花の発生を極力抑えることができる。 しかも,戻しばね32をもって制御プランジャ31が可動接点ホルダ6を第1作動位置Cに保持した状態では,第1可動接点71が第1固定接点51,51に接触した状態で撓んでいるから,これら接点51,71相互の接触圧力は,第1可動接点71の撓みに伴なう反発力で決まり,その接触圧力が過剰になることを防ぎ,両接点51,71の耐久性向上に寄与し得る。

    しかも,固定接点51,52及び可動接点71,72の非接触状態では,両接点51,71;52,72の各間に空間のみが存在することになるので,両接点51,71;52,72間に雨水等の水滴が留まる余地はなく,したがって水滴による両接点51,71;52,72間の短絡故障を回避することができる。 またこのことから,可動接点摺動式に比べて両接点51,71間の非接触時の間隔を充分に狭め得るので,スタータスイッチ2のコンパクトを図ることができる。

    本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。 例えば,操作ノブ4の操作方向は,前後のみならず,左右,上下の何れの方向にも設定することができる。 また本発明のスイッチは,上記スタータスイッチ2に限らず,その他の自動復帰型スイッチにも適用可能である。

    本発明に係るスタータスイッチを備えた自動二輪車の操向ハンドル装置の背面図。

    図1の2−2線断面図。

    図2の3−3線断面図。

    同スイッチのオフ状態を示す,図2の4−4線断面図。

    同スイッチの分解斜視図。

    図4の6矢視図。

    図4の7−7線断面図。

    同スイッチのオン状態を示す,図4との対応図。

    同スイッチに接続される電気回路図。

    A・・・・第1操作位置B・・・・第2操作位置C・・・・第1作動位置D・・・・第2作動位置P・・・・平面Y・・・・制御プランジャの軸線2・・・・スイッチ(スタータスイッチ)
    3・・・・スイッチベース4・・・・操作ノブ51・・・別の固定接点(第1固定接点) 52・・・固定接点(第2固定接点)
    6・・・・可動接点ホルダ71・・・別の可動接点(第1可動接点) 72・・・可動接点(第2可動接点)
    15・・・第1枢軸16・・・第2枢軸28・・・摺動面30・・・ガイド孔31・・・制御プランジャ32・・・戻しばね33・・・戻し付勢手段35・・・ヘッドランプ38・・・灯火回路42・・・スタータモータ44・・・始動回路

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