電子デバイス用のキーボード

申请号 JP2017558534 申请日 2016-05-13 公开(公告)号 JP2018520414A 公开(公告)日 2018-07-26
申请人 アップル インコーポレイテッド; 发明人 クノッフ, エリック エー.; ケースボルト, マシュー ピー.; レオン, クレイグ シー.; カオ, ロバート ワイ.; ゼルコエ, ブラッドフォード ジェー.; マシュー, ディニッシュ シー.; ガオ, ツェン.; ブルックス, ライアン ピー.; ワン, ポール エックス.;
摘要 入 力 メカニズムが開示される。入力メカニズムは、ケース(303)に向くようにドーム支持構造体を通って延在する開口部(404)を画定するドーム支持構造体(314)と、開口部内に 位置 付けられ、ドーム支持構造体に係合された折り畳みドーム(402)と、ドーム支持構造体に連結され、折り畳みドームを覆うカバー部材(316)と、を含むことによって、折り畳みドームをドーム支持構造体の開口部内に保持するものである。ドーム支持構造体はまた、バタフライヒンジ(304)のピボットピン(414)を捕捉する保持チャネル(412)を含むフレームとすることができる。折り畳みドーム(402)は、ドームの内部容積へと延在する作動アーム(423)などの突出部材、及びサスペンションアーム(904)のアレイを含む。バタフライヒンジ(1300)は、翼部(1302、1304)及びリビングヒンジ(1306)を含むことができる。折り畳みドームを備えるキーボードを組み立てる方法も開示される。
权利要求

メカニズムであって、 ドーム支持構造体であって、前記ドーム支持構造体を通して延在する開口部を画定する、ドーム支持構造体と、 前記開口部内に位置付けられ、前記ドーム支持構造体と係合される、折り畳みドームと、 前記ドーム支持構造体に連結され、前記折り畳みドームを覆うことによって、前記折り畳みドームを前記ドーム支持構造体の前記開口部内に保持する、カバー部材と、 を備える、入力メカニズム。前記入力メカニズムは、キーボードベースに連結されるように構成され、 前記折り畳みドームは、前記折り畳みドームが折り畳まれると、前記開口部を通じて前記キーボードベースと接触するように構成される、 請求項1に記載の入力メカニズム。前記ドーム支持構造体は、前記ドーム支持構造体の周縁内のチャネルであって、前記チャネルは、前記チャネルの壁部と前記キーボードベースとの間でヒンジメカニズムのピボットピンを捕捉するように構成される、チャネルを更に備える、請求項2に記載の入力メカニズム。前記入力メカニズムは、キーキャップに連結されるように構成され、 前記ドーム支持構造体は、光源からの光を前記キーキャップに向かって配光する光ガイドを含む、 請求項1に記載の入力メカニズム。前記ドーム支持構造体は透明材料を含む、請求項4に記載の入力メカニズム。前記カバー部材は、キーキャップからの作動力を前記折り畳みドームに伝達するように構成された作動パッドを含む、請求項1に記載の入力メカニズム。前記折り畳みドームは、前記折り畳みドームの外縁から延在する保持機構のアレイを備え、 前記保持機構はそれぞれ、前記ドーム支持構造体のそれぞれ対応する保持面に接触するように構成される、 請求項1に記載の入力メカニズム。入力メカニズムであって、 フレームであって、 前記フレームの外縁に沿った保持チャネル、及び 前記フレームの中央領域内の開口部、 を画定する、フレームと、 前記開口部の上に位置付けられたカバー部材と、 前記開口部内に位置付けられ、前記カバー部材と前記フレームの保持機構との間で捕捉された折り畳みドームと、を備え、 前記保持チャネルは、前記保持チャネルの壁部と前記フレームに隣接する物体との間でピボット部材を捕捉するように構成される、 入力メカニズム。キーキャップと、 前記キーキャップに連結され、前記フレームに対して前記キーキャップを移動可能に支持するように構成された、作動メカニズムと、 キーボードベースであって、前記フレームは前記キーボードベースに連結される、キーボードベースと、 を更に備える、請求項8に記載の入力メカニズム。前記ピボット部材は、前記作動メカニズムの翼部から延在し、 前記保持チャネルは、前記保持チャネルの壁部と前記キーボードベースとの間で前記ピボット部材を捕捉し、それによって、前記作動メカニズムを前記キーボードベースに対して保持する、 請求項9に記載の入力メカニズム。前記保持チャネルは、U字状壁部を含む、請求項10に記載の入力メカニズム。前記ピボット部材は、第1のピボット部材であり、 前記保持チャネルは、第1の幅を有する第1の保持チャネルであり、 前記作動メカニズムは、それから延在する第2のピボット部材を含み、 前記フレームは、前記フレームの前記外縁に沿って第2の保持チャネルを画定し、 前記第2の保持チャネルは、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有し、 前記第2の保持チャネルは、第2の保持チャネルの壁部と前記キーボードベースとの間で前記第2のピボット部材を捕捉するように構成される、 請求項10に記載の入力メカニズム。前記第1及び第2のピボット部材は、実質的に同じ直径である、請求項12に記載の入力メカニズム。キーボードを組み立てる方法であって、 入力サブアセンブリを組み立てることであって、 折り畳みドームをドーム支持構造体の開口部内に位置付けて、前記折り畳みドームを前記ドーム支持構造体と係合させること、及び 前記折り畳みドームがカバー部材と前記ドーム支持構造体の保持面との間に保持されるように、前記カバー部材を前記ドーム支持構造体に連結すること、 を含む、入力サブアセンブリを組み立てることと、 前記入力サブアセンブリをベースプレートに連結することと、 を含む、方法。前記入力サブアセンブリを組み立てることは、前記入力サブアセンブリを前記ベースプレートに連結する前に、バタフライヒンジを前記ドーム支持構造体に連結することを更に含む、請求項14に記載の方法。前記バタフライヒンジを前記ドーム支持構造体に連結する動作は、前記バタフライヒンジのピボットピンを前記ドーム支持構造体の保持チャネル内で捕捉することを含む、請求項15に記載の方法。前記入力サブアセンブリを前記ベースプレートに連結する前記動作により、結果として前記ピボットピンが前記保持チャネルの壁部と前記ベースプレートとの間に保持されるようになる、請求項16に記載の方法。前記入力サブアセンブリを前記ベースプレートに連結する前記動作により、結果として前記折り畳みドームが前記ベースプレート上の電気的接点との電気的接続を形成するようになる、請求項17に記載の方法。前記電気的接続は、前記折り畳みドームと前記電気的接点との間の接合をはんだ付けすることなく、前記折り畳みドームと前記電気的接点との間に形成される、請求項18に記載の方法。前記バタフライヒンジを前記ドーム支持構造体に連結する前記動作は、 前記ドーム支持構造体を構成要素装着装置のアセンブリヘッドに留めることと、 前記ドーム支持構造体を前記アセンブリヘッドに留めた後に、 前記バタフライヒンジの前記ピボットピンを前記保持チャネル内に位置付けることと、 前記バタフライヒンジを前記アセンブリヘッドに留めることと、 を含む、請求項16に記載の方法。前記入力サブアセンブリを前記ベースプレートに連結する前記動作は、 前記入力サブアセンブリを前記アセンブリヘッドを用いて、前記ベースプレート上に位置付けることと、 前記ドーム支持構造体及び前記バタフライヒンジを前記アセンブリヘッドからはずすことと、 を含む、請求項20に記載の方法。折り畳みドームであって、 内部容積を画定する凹面を含むドーム部と、 前記ドーム部から前記内部容積内に延在する突出部材と、 前記ドーム部の外縁から延在するサスペンションアームのアレイと、 を備える、折り畳みドーム。前記サスペンションアームのアレイは、前記ドーム部の前記外縁から延在する4つのサスペンションアームを含む、請求項22に記載の折り畳みドーム。前記4つのサスペンションアームは、前記ドーム部の前記外縁の周りに均等に離間している、請求項23に記載の折り畳みドーム。前記サスペンションアームはそれぞれ、 前記ドーム部の前記外縁から延在する折り畳み部と、 前記折り畳み部から延在し、キーボードベースプレートと接触するように構成される、湾曲部と、 前記湾曲部から延在し、ドーム支持構造体の保持面と係合するように構成される、係合部と、 を含む、 請求項23に記載の折り畳みドーム。前記サスペンションアームの前記アレイは、前記ドーム部の前記外縁から延在する2つのサスペンションアームを含む、請求項22に記載の折り畳みドーム。前記ドーム部は、前記ドーム部の中央領域内に開口部を画定し、 前記突出部材は、前記開口部内に延在する作動アームを含む、 請求項22に記載の折り畳みドーム。前記作動アームは、前記ドーム部が折り畳まれると、前記折り畳みドームの下の物体に対して撓むように構成される、請求項27に記載の折り畳みドーム。前記凹面から前記内部容積内に延在する進行制限機構を更に備える、請求項22に記載の折り畳みドーム。前記折り畳みドームは、単体の金属構造体である、請求項22に記載の折り畳みドーム。折り畳みドームであって、 ドーム部と、 前記ドーム部の外縁から延在し、ベースプレートと接触するように構成されたアームのアレイと、 を備え、 前記ドーム部に付与された作動力に応答して、 前記アームは、第1の撓み距離に応答して折り畳まれるように構成され、 前記ドーム部は、前記アームが前記第1の撓み距離よりも長い第2の撓み距離に応答して折り畳まれた後、折り畳まれるように構成される、折り畳みドーム。前記ドーム部は、前記アーム及び前記ドーム部が折り畳まれると、前記ベースプレートと接触するように構成される、請求項31に記載の折り畳みドーム。前記ドーム部は、内部容積を画定する凹面を画定し、 前記折り畳みドームは、前記内部容積内に延在する作動アームを更に含む、 請求項31に記載の折り畳みドーム。前記作動アームは、前記ドーム部が前記作動力に応答して折り畳まれた後、前記ベースプレートと接触するように構成されている、請求項33に記載の折り畳みドーム。前記作動力に応答して前記作動アームの撓み量を制限するように構成された進行制限機構を更に備える、請求項34に記載の折り畳みドーム。前記進行制限機構は、前記ドーム部の表面から前記内部容積内に延在する突起である、請求項35に記載の折り畳みドーム。電子デバイスであって、 筐体と、 前記筐体内に少なくとも部分的に位置付けられたキーボード を備え、前記キーボードは、 前記筐体内に位置付けられたベースプレート、 前記ベースプレート上に位置付けられたスイッチ筐体であって、前記スイッチ筐体の周縁上に形成されたピン保持機構を含む、スイッチ筐体、及び 前記スイッチ筐体と共に前記ベースプレートに保持された作動メカニズムを含み、前記作動メカニズムは、 開口部を画定する1対の翼部、 前記翼部を一体に連結するヒンジ、及び それぞれの翼部からそれぞれ対応するピン保持機構内に延在するピン、を含み、 前記スイッチ筐体は、前記作動メカニズムの前記開口部内に位置付けられている、 電子デバイス。前記スイッチ筐体の開口部内に位置付けられたドームを更に備える、請求項37に記載の電子デバイス。前記ピン保持機構は、前記スイッチ筐体の2つの対向側のそれぞれにU字状壁部を含む、請求項37に記載の電子デバイス。前記U字状壁部はそれぞれ、前記ベースプレートに向いている開口部を画定する、請求項39に記載の電子デバイス。前記スイッチ筐体は、前記スイッチ筐体の側に沿った2つのピン保持機構を含み、それぞれのピン保持機構は、内部に位置付けられたそれぞれ対応するピンを有し、 前記2つのピン保持機構の少なくとも1つは、内部に位置付けられた前記ピンの並進移動及び回転を可能にする、 請求項37に記載の電子デバイス。入力メカニズムであって、 開口部を画定するスイッチ筐体と、 前記スイッチ筐体の表面に取り付けられ、前記開口部を覆うカバー部材と、 前記カバー部材の表面上で、前記開口部の上に位置付けられた作動パッドと、 を備える、入力メカニズム。前記カバー部材はエラストマー材料を含む、請求項42に記載の入力メカニズム。前記入力メカニズムは、前記開口部内に位置付けられた折り畳みドームを更に備え、 前記作動パッドは前記折り畳みドームの上に位置付けられている、請求項43に記載の入力メカニズム。前記スイッチ筐体は溝のアレイを含み、 前記折り畳みドームはアームのアレイを含み、それぞれのアームはそれぞれの溝内に位置付けられている、請求項44に記載の入力メカニズム。前記エラストマー材料は実質的に透明である、請求項45に記載の入力メカニズム。

说明书全文

[関連出願の相互参照] 本特許協条約特許出願は、2015年9月4日に出願され、「Film−Based Housing and Switch for Keyboard Assembly」と題する米国仮特許出願第62/214,590号、2015年9月28日に出願され、「Illumination Structure for Illumination of Keys」と題する米国仮特許出願第62/233,975号、2015年5月13日に出願され、「Uniform Illumination of Keys」と題する米国仮特許出願第62/161,038号、2015年5月13日に出願され、「Keyboard Assemblies Having Reduced Thicknesses and Method of Forming Keyboard Assemblies」と題する米国仮特許出願第62/161,020号、2015年5月13日に出願され、「Low−Travel Key Mechanism for an Input Device」と題する米国仮特許出願第62/161,103号に対する優先権を主張するものであり、その開示全部は参照により本明細書に組み込まれる。 [分野]

記載する実施形態は、全般的に、電子デバイスに関し、より詳細には、電子デバイス用の入力デバイスに関する。

多くの電子デバイスは、ユーザがデバイスと対話することを可能にするためのキーボード、タッチパッド、マウス、又はタッチスクリーンなどの1つ以上の入力デバイスを含む。これらのデバイスは、電子デバイス内に統合されてもよく、あるいは有線接続又は無線接続のいずれかを介して別のデバイスに信号を送ることができる、別個のデバイスとして独立していてもよい。例えば、キーボードは、ラップトップコンピュータの筐体内に統合されてもよいし、独立した筐体として存在してもよい。

キーボードのキーは、キーボードの機械的かつ電気的機能を容易にする様々な機械的かつ電気的構成要素を含んでもよい。例えば、キーは、作動される時、キーが移動する又は押し下げるのを可能にする機械的構造体、並びに作動に応答して電気信号を生成できるようにする電気的構成要素を含むことができる。キーボードに含まれるこのような構成要素はサイズが比較的に小さく、並びに、数が比較的多いので、キーボードを設計かつ製造するのは、複雑で困難な仕事になり得る。

入力メカニズムは、ドーム支持構造体であって、ドーム支持構造体を通して延在する開口部を画定する、ドーム支持構造体と、開口部内に位置付けられ、ドーム支持構造体と係合される、折り畳みドームと、ドーム支持構造体に連結され、折り畳みドームを覆うことによって、折り畳みドームをドーム支持構造体の開口部内に保持する、カバー部材と、を含む。

入力メカニズムは、フレームの外縁に沿った保持チャネル及び、フレームの中央領域内の開口部、を画定するフレームを備える。入力メカニズムは、開口部の上に位置付けられたカバー部材と、開口部内に位置付けられ、カバー部材とフレームの保持機構との間で捕捉された折り畳みドームと、を更に備える。保持チャネルは、保持チャネルの壁部とフレームに隣接する物体との間でピボット部材を捕捉するように構成される。

キーボードを組み立てる方法は、入力サブアセンブリを組み立てることと、入力サブアセンブリをベースプレートに連結することを含む。入力サブアセンブリを組み立てることは、折り畳みドームをドーム支持構造体の開口部内に位置付けて、折り畳みドームをドーム支持構造体に係合すること、及び折り畳みドームがカバー部材とドーム支持構造体の保持面との間に保持されるように、カバー部材をドーム支持構造体に連結すること、を含む。

折り畳みドームは、内部容積を画定する凹面を含むドーム部と、ドーム部から内部容積内に延在する突出部材と、ドーム部の外縁から延在するサスペンションアームのアレイと、を含む。

折り畳みドームは、ドーム部と、ドーム部の外縁から延在するアームのアレイと、を含む。アームは、ベースプレートと接触するように構成される。ドーム部に印加される作動力に応答して、アームは、第1の撓み距離に応答して折り畳まれるように構成されており、ドーム部は、アームが第1の撓み距離より多い第2の撓み距離に応答して折り畳まれた後に折り畳まれるように構成されている。

電子デバイスは、筐体と、筐体内に少なくとも部分的に位置付けられたキーボードと、を含む。キーボードは、筐体内に位置付けられたベースプレート、及びベースプレート上に位置付けられたスイッチ筐体、を含む。スイッチ筐体は、スイッチ筐体の周縁上に形成されたピン保持機構を含む。電子デバイスはまた、スイッチ筐体を有するベースプレートに保持された作動メカニズムも含む。作動メカニズムは、開口部を画定する1対の翼部、翼部を一体に連結するヒンジ、及びそれぞれの翼部からそれぞれ対応するピン保持機構内に延在するピン、を含む。スイッチ筐体は、作動メカニズムの開口部内に位置付けられる。

キーは、折り畳みドーム、折り畳みドームの上に位置付けられたキーキャップ、光源、及び折り畳みドームの周りに少なくとも部分的に位置付けられ、光源と光学的に連結された光ガイドと、を含む。光ガイドは、光ガイドの周りに光を配光するように動作可能な導光機構、光ガイドの周りで光を内部に反射するように動作可能な反射機構、及びキーキャップを照らすように動作可能な照明機構、を含む。

キーは、折り畳みドーム、光源、折り畳みドームの周りに少なくとも部分的に位置付けられ、光源と光学的に連結された光ガイド、を含む。

入力メカニズムは、開口部を画定するスイッチ筐体と、スイッチ筐体の表面に取り付けられ、開口部を覆うカバー部材と、カバー部材の表面上で、開口部の上に位置付けられた作動パッドと、を含む。

本開示は、同じ参照数字が同じ構造要素を示す添付の図面と共に、以下の詳細な説明により容易に理解されるであろう。

キーボードを組み込んだコンピューティングデバイスの例を示す図である。

図1のキーボードの分解図を示す図である。

キーの分解図を示す図である。

キーの分解図を示す図である。

組み立て動作の異なる段階における図3のキーの分解図を示す図である。

組み立て動作の異なる段階における図3のキーの分解図を示す図である。

組み立て動作の異なる段階における図3のキーの分解図を示す図である。

組み立て動作の異なる段階における図3のキーの分解図を示す図である。

図3での線6−6に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図3のキーのドーム支持構造体を示す図である。

図3のキーのドーム支持構造体を示す図である。

図3のキーのドーム支持構造体を示す図である。

図3のキーのドーム支持構造体を示す図である。

図3での線8−8に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図3での線8−8に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図3のキーの折り畳みドームを示す図である。

図9での線10−10に沿った、図9の折り畳みドームの部分断面図を示す図である。

図9での線10−10に沿った、図9の折り畳みドームの部分断面図を示す図である。

図9での線10−10に沿った、図9の折り畳みドームの部分断面図を示す図である。

図3のキーの力対進行曲線を示す図である。

図3のキーのバタフライヒンジを示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図12のバタフライヒンジ内で使用可能なリビングヒンジの例を示す図である。

図3のキーを示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図25での線26−26に沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図3のキーで使用されるバタフライヒンジの概略図を示す図である。

図3のキーで使用されるバタフライヒンジの概略図を示す図である。

図3のキーの部分図を示す図である。

図31での線32A−32Aに沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

図31での線32B−32Bに沿った、図3のキーの部分断面図を示す図である。

例示的なキーの分解図を示す図である。

キーボードを組み立てる例示的な方法のフローチャートを示す図である。

ここで、添付図面に例示する典型的な実施形態が詳細に参照される。以下の説明は、実施形態を1つの好適な実施形態に限定することを意図していないことを理解されたい。反対に、以下の説明は、添付の請求項により定義されるような、記述する実施形態の趣旨及び範囲に含むことができるような、代替形態、修正形態、及び等価物を対象とすることを意図している。

キーボードは様々な異なるメカニズムを用いて、機械的かつ電気的機能を提供するものである。例えば、キーは、押し下げられていない位置又は作動されていない位置にキーを付勢するためのばね又はドームと、キーをキーボードのベースに移動可能に連結する連接機械的構造体とを含むことができる。キーは、対応する入力信号を電子デバイスに提供するために、キーが押し下げされた時、又は作動された時を検出する電気的接点、端子、又はスイッチも含むことができる。

キーボードの製造は困難なことがある。例えば、コンピュータ及びキーボードの薄型化などのデバイスの小型化の傾向、並びにほとんどのキーボードが人の指先によって簡単に作動するための一般的な要件は、個々のメカニズムが比較的小型である場合が多いことを意味している。また、キーボードは、デバイスが適切に動作するように多数の小型の構成要素が精確かつ精密に位置調整されていることを必要とする。完全に組み立てられたキーボード内に1つでも適切に動かないキーがあると、キーボード全体が欠陥のあるものとみなされる恐れがある。したがって、本明細書には、高い精度及び精密度で製造され得、かつ結果的に、完成したキーボードの不良率が低いキーボード及びその構成要素について記載する。本明細書に記載のモジュール化された構成要素及び/又はサブアセンブリにより、構成要素及びサブアセンブリが最終製品に組み立てられる前に、それらを個々にテストすることができることなど、他の利益の中でもとりわけ、キーボードのより効率的で精確な組み立てを可能にすることができる。

本明細書に記載するように、キーのいくつかの構成要素は組み立てられて、キーボードベースに簡単に連結されたり、別の方法で取り付けられたりできるモジュール化されたユニット又はサブアセンブリになり得る。より詳細には、ドーム、スイッチ筐体、カバー部材を含むスイッチアセンブリは、キーとして事前に組み立てられ得る。ドームは、スイッチアセンブリがキーボードベースに連結され得る単一のモジュールユニットを形成するように、スイッチ筐体の開口部内に保持され得る。スイッチアセンブリは、スイッチ筐体に保持されたドームと事前に組み立てられるので、ピックアンドプレイス機械、テープアンドリール機械、又は他の自動化機器を含む製造機器によって、より簡単に取り扱うことができる。また、ドームは、スイッチ筐体に保持されるので、ドームをキーボードベースに別々に位置調整かつ/又は連結する必要がない。対照的に、スイッチ筐体及びドームをベースに別々に連結すると、正しく位置調整されていない部品によりキーボードが欠陥になる可能性が増大する。

スイッチアセンブリはまた、スイッチ筐体によってキーボードベースに保持されたバタフライヒンジなどの作動メカニズムを含むこともできる。例えば、スイッチ筐体は、スイッチ筐体の外周又は周縁に沿った保持チャネルを含むことができ、保持チャネルの開口端は、キーボードベースに対して配置されるように構成されている。バタフライヒンジのピボットピン又は他のピボット部材は、スイッチアセンブリがキーボードベースに連結される前に、チャネル内に配置されてもよく、スイッチアセンブリ及びバタフライヒンジはキーボードベースに連結されてもよい。こうして、ピボットピンは、キーボードベースと保持チャネルの壁部との間で捕捉され、それによって、バタフライヒンジをキーボードベースに保持しつつ、バタフライヒンジをキーボードベース及びスイッチ筐体に対しても位置付けている。バタフライヒンジは、キーボードベースに連結される前にスイッチアセンブリと事前に組み立てられるので、バタフライヒンジはキーボードベースに別々に位置調整かつ連結される必要はなくなる。

スイッチアセンブリに使用されるドームは、ドームをスイッチ筐体に保持するためにスイッチ筐体と係合する機構を含むことができ、また、キーが作動されると、入力を記録するため、キーボードベースに対して電気的接点を係合するように構成されてもよい。例えば、ドームは、ドームの外縁から延在する湾曲アームを含むことができる。湾曲アームは、ドームを筐体に保持するようにスイッチ筐体の機構と係合することができる。また、アームの一部分は、スイッチアセンブリがキーボードベースと連結されると、キーボードベース上の電気端子と接触することができる。こうして、スイッチアセンブリをキーボードベースに連結するプロセスは、スイッチ筐体、ドーム、及びバタフライヒンジをキーボードベースに精確に位置させ連結するだけでなく、それにより、ドームとキーボードの電気端子との間で適当な電気的接続を行うことができる。

図1は、筐体104とキーボード102が内部に組み込まれたコンピューティングデバイス100を示す。キーボード102を少なくとも部分的に筐体104内に位置付けることができる。

図に示すように、コンピューティングデバイス100(又は「デバイス100」)は、ラップトップコンピュータであるが、例えば、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、アクセサリ又はゲーミングデバイスを含む任意の好適なコンピューティングデバイスとすることができる。また、図1のキーボード102は、コンピューティングデバイス100に組み込まれているが、キーボード102は、コンピューティングデバイスと別個とすることもできる。例えば、キーボード102は、周辺入力デバイスとして別個のコンピューティングデバイスと(例えば、ケーブルを介して又は無線で)接続されたスタンドアローンデバイスとすることができる。キーボード102は、タブレットコンピュータ用のカバー又はケースなどの別の製品、構成要素、又はデバイスに統合されてもよい。このような場合には、筐体104は、キーボード102が統合されるか、又はさもなければ位置付けられたあらゆる製品、構成要素、又はデバイスの筐体を参照することができる。

コンピューティングデバイス100はまた、筐体104内にディスプレイ106を含んでもよい。例えば、ディスプレイ106は、筐体104の第2の部分110に枢動可能に連結された筐体104の第1の部分108内にあっても、又はさもなければそれに連結されてもよい。キーボード102は、筐体104の第2の部分110内にあってもよいし、又はさもなければそれに連結されても、若しくは組み込まれてもよい。

キーボード102は、代表的なキー105を含む複数のキーを含む。本出願では、キーボード102の代表的なキー105の構成要素が記載されるが、本明細書に記載する概念及び構成要素は、ボタン、スタンドアローンキー、スイッチなどを含む、他の押し下げ可能な入力メカニズムにも適用される。また、このようなキー、ボタン、又はスイッチは、スマートフォン、タブレットコンピュータなどを含む他のデバイスに組み込まれてもよい。

図2はキーボード102の分解図を示す。キーボード102は、ウェブ202、キーキャップ204、スイッチアセンブリ206、及びベースプレート208を含む。以下では、キーキャップ204及びスイッチアセンブリ206は、個々に、又はまとめて用いられ、検討される。任意の個々のキーキャップ204又はスイッチアセンブリ206に関連する検討は、キーボード102の任意の他のキーキャップ又はスイッチアセンブリに等しく適用できることを理解されたい。

ウェブ202は、筐体104の第2の部分110(図1)の一部とすることができ、内部にキーキャップ204を受け入れるように構成された複数の開口203を画定することができる。ウェブ202はまた、他のボタン用、入力メカニズム用、タッチパッド用、マイクロフォン用、ライド用、スピーカ用又は他の構成要素用の他の開口(図示せず)を含むこともできる。

キーキャップ204は、スイッチアセンブリ206に連結され、入力をデバイス100に提供するよう、ユーザによって操作される(例えば、押圧又は作動される)ように構成されている。例えば、キーキャップ204が押圧された時に、折り畳み(collapsible)ドーム(例えば、図4のドーム402)を折り畳んで、キーを作動させ、入力を記録するように、キーキャップ204を折り畳みドームの上に位置付けることができる。

キーキャップ204は、光を透過するように構成された光学要素又は光学材料を含むことができる。例えば、キーキャップ204は、キーキャップ上に共通して見られるグリフ又は他のシンボルに対応する透明又は半透明部分315(図3)を含むことができる。キーキャップに関連付けられた光源からの光を、このような部分に透過し、キーキャップを照らすことができる。いくつかの場合には、キーキャップは、全体的に、透明又は半透明材料から形成されてもよい。あるいは、キーキャップは、透明又は半透明部分並びに不透明部分を有してもよい。例えば、キーキャップは、全体的に、透明又は半透明材料から完全に形成されてもよく、キーキャップ内に光学的領域を生成するため、キーキャップの一部分に配設された実質的に不透明な塗装、コーティング、又は他の層を含んでもよい。別の実施例としては、キーキャップを、グリフに対応する開口部で形成されてもよく、開口部は、照明可能なグリフを形成するために透明又は半透明材料で充填されてもよい。

スイッチアセンブリ206は、キーの機械的かつ電気的動作を提供する構成要素を備える。例えば、本明細書で記載する時、スイッチアセンブリ206は、スイッチ筐体、ドーム、及び作動メカニズム(例えば、バタフライヒンジ又は他のヒンジメカニズム、鋏メカニズムなど)を含む。スイッチアセンブリ206は、ベースプレート208に連結される前に事前に組み立てられてもよい。スイッチアセンブリ206は、入力サブアセンブリとも呼ばれる場合がある。特に、本明細書に記載する時、スイッチアセンブリ206は、キーボード又は他の入力メカニズムに組み込まれる前に、組み立てられてモジュールサブアセンブリになってもよい。このような場合には、スイッチアセンブリ206は入力メカニズム全体のサブアセンブリである。

キーボード102はベースプレート208も含む。ベースプレート208は、単一の構成要素(例えば、単一の回路基板又は他の基板などの単一の一体構造)としてもよいし、複数の層から構成されてもよい。例えば、ベースプレート208は、プリント回路基板、膜、フレキシブル回路層、導電層などのうちのいずれかを含む複数の層を含むことができる。ベースプレート208は、筐体104の内に位置付けられ、かつ/又はそれに連結されてもよい。

スイッチアセンブリ206は、ベースプレート208に連結されてもよい。例えば、スイッチアセンブリ206又はその一部分は、ベースプレート208に接着、かしめ、ねじ止め、又は別の方法で連結されてもよい。ベースプレート208は、回路基板(例えば、プリント回路基板)、電子デバイスの筐体構成要素、又はスイッチアセンブリ206が連結され得る任意の他の構成要素若しくは基板とすることができる。

ベースプレート208は、キーの作動を検出するためにスイッチアセンブリ206のドームと相互作用する電気的接点を含むことができる。例えば、ベースプレート208は上部に導電トレースを有するプリント回路基板とすることができる。スイッチアセンブリ206を回路基板に連結する時、キーを作動した時にドームが2つの導電トレース間で電路を形成又は完成するようにドームを位置付けることができる。

ベースプレート208はまた、複数の開口部210を画定する。開口部210のうちのいくつかは、その内部に、スイッチアセンブリ206の構成要素を受容することができる。例えば、バタフライヒンジ又はキーキャップの一部分は、キーを作動させた時又は押し下げた時、開口部210内に延在することができる。更にまたその代わりに、開口部210のうちのいくつかは、破片又は他の汚染物質がキーの動きを干渉しないように、スイッチアセンブリ206の構成要素とベースプレート208との間に隙間を提供してもよい。開口部210の例を本明細書において説明する。

図3は代表的なキー105の分解図を示す。キー105は、キーキャップ204、スイッチアセンブリ206、及びベース303(ベースプレート208の一部分とすることができる)を含む。図3のスイッチアセンブリ206はスイッチパッケージ302と、バタフライヒンジ304又はその他のヒンジメカニズムなどの作動メカニズムと、を含む。図4に関して詳細に説明するスイッチパッケージ302は、ドーム402(図4)と、ドーム支持構造体314と、カバー部材316と、を含む。

バタフライヒンジ304は、押し下げられた位置と押し下げられていない位置との間でキーキャップ204が移動できるようにし、また、それは、第1の翼部306と、第2の翼部308と、第1の翼部306を第2の翼部308に連結するヒンジ310と、を含むことができる。ヒンジ310は、第1の翼部306と第2の翼部308が互いに対して関節運動又は移動できるようにしながら、第1の翼部306を第2の翼部308に取り付ける任意の適当な連結メカニズム又は材料を含むことができる。例えば、ヒンジ310は、ギアヒンジ又はリビングヒンジ(例えば、第1及び第2の翼部306、308の両方に連結された可撓性材料)を含むことができる。

図示する例では、作動メカニズムはバタフライヒンジである。しかし、これは、スイッチアセンブリ206に使用され得る作動メカニズムの一例にすぎず、鋏メカニズム、ヒンジメカニズム、又はキーキャップをスイッチパッケージ302若しくはベース303(又は任意の他の適当な構成要素)に対して移動可能に支持する任意の他のメカニズムを含む他の作動メカニズムが、任意の所与のキー内でバタフライヒンジ304の代わりに使用されてもよい。

キーキャップ204は、第1及び第2の翼部306、308から延在するピン318を介して第1及び第2の翼部306、308に連結されてもよい。キーキャップ204は、ピン318を係合するキーキャップ204の下側から延在する保持クリップ320を含むことができる。一方対の保持クリップ320は、その対応するピン318が内部で回転するのを可能にすることができ、他方の対の保持クリップはその対応するピン318が内部を回転かつスライドするのを可能にすることができる。キー105が作動される(例えば、下向きに押圧される)と、ピン318が位置する第1の翼部306の端部と第2の翼部308の端部とは、互いに離れるように移動する。ピンがキーキャップ204に対してスライドできるようにする少なくとも1対の保持クリップ320を含むことによって、翼部306、308は、保持クリップ320によって機械的に結合されずに、互いに対して関節運動させることができる。

図3に示すように、ベース303は、光源312を含むことができる。(実際は、ベースプレート208は、それぞれキー105に対して少なくとも1つの光源、又は任意の他の適当な数又は分布の光源のような複数の光源312を含むことができる。)光源は、発光ダイオード(LED)、蛍光電球、又は任意の他の適当な発光素子とすることができる。光源はまた、光を遠隔光源から光源312が図示されている場所に導く光ガイド又は光パイプとすることもできる。スイッチアセンブリ206がベース303に取り付けられている時、光源312がスイッチパッケージ302の光入力面に近接して位置付けられるように、光源312、又は光ガイド若しくは光パイプの終端はベース303上に位置付けられてもよい。光入力面、並びに、スイッチパッケージ302の他の光学特性について本明細書において検討する。

図3のスイッチアセンブリ206の構成は、特にスイッチパッケージ302とバタフライヒンジ304との相対配置は、スイッチアセンブリ206がベース303に連結される直前の状態に対応する。例えば、バタフライヒンジ304は、スイッチパッケージ302と連結又は係合され、それによって、その後、ベース303の上に配置され、かつ/又はそれに連結され得るサブアセンブリを形成してもよい。ピックアンドプレイス機械、テープアンドリール機械、表面実装技術(SMT)機械又は任意の他の構成要素装着装置を含む機械は、図3に示すようにスイッチアセンブリ206を組み立てて、スイッチアセンブリ206をベース303に対して位置付け、その後、スイッチアセンブリ206をベース303上に配置することができる。本明細書に記載するように、スイッチアセンブリ206をベース303上に配置するプロセスにより、ベース303とドーム支持構造体314内のチャネル又は溝の壁部との間にバタフライヒンジのピボットピン又は他のピボット部材を捕捉することができる。この構成により、製造中における追加の処理及び/又はハンドリングするステップなしに、バタフライヒンジ304をベースプレート208に保持することを可能にすることができる。例えば、バタフライヒンジ304及びスイッチパッケージ302は事前に組み立てられて入力サブアセンブリになるので、バタフライヒンジ304とスイッチパッケージ302の両方をベース303に連結するのにたった一回の配置動作しか必要とされない。これにより、個別の配置動作の数を減らせるので、キーボードを組み立てる速さ及び効率性を増大することができる。

図4は、キー105の分解図を示し、互いに分解されたスイッチアセンブリ206及びスイッチパッケージ302の構成要素を示す。上記したように、スイッチパッケージ302はドーム支持構造体314を含む。ドーム支持構造体314は、ドームを支持する任意の構造体又は構成要素とすることができ、それは、フレーム、筐体、回路基板の一部分などを含むことができる。スイッチ筐体又はフレームとも呼ばれることがあるドーム支持構造体314は、ドームを収容かつ支持する、ドームをベースプレートに連結する、作動メカニズムのための実装機構及び/又は連結機構を提供するなどの、キー105の様々な機械的かつ/又は電気的機能を実行することができる。ドーム支持構造体314は、ドーム支持構造体314の厚みを通して(例えば、ドーム支持構造体314の上面から下面まで)延在する開口部404を画定する。

折り畳みドームとなり得るドーム402は、開口部404内に位置付けられ、ドーム支持構造体314と係合されている。例えば、ドーム402は、ドーム402の外縁から延在する保持機構406(アーム若しくは他の部材、突起、又は機構とすることができる)のアレイを含むことができる。それぞれの保持機構406は、ドーム402をドーム支持構造体314に保持するために、ドーム支持構造体314のそれぞれ対応する保持面408と接触するか、又はさもなければ係合することができる。より詳細には、保持機構406は、保持面408と重なり、(例えば、図4に示すように、ドームを上向きに支えるために)少なくとも一方向で開口部404内にドーム402を保持することができる。保持面408は、ドーム支持構造体314内に形成された溝内に位置付けられてもよい。例えば、保持機構406(又はアーム)は、ドーム402の周りに均等に離間されていてもよく、ドーム402から放射線状に延在してもよい。ドーム支持構造体314内の開口部404は、対応する均等に離間され、放射線状に延在する溝を含むことができ、その中を保持機構406が延在する。

ドーム402は、任意の適当なタイプのドームとすることができ、任意の適当な材料から形成されてもよいし、それを含んでもよい。例えば、ドーム402は、折り畳みドームとすることができ、金属、ポリマー(例えば、エラストマー材料)などから形成されてもよい。キー105に使用される例示的なドーム402を本明細書に記載する。

カバー部材316は、ドーム支持構造体314に連結され、ドーム402を覆うものである。カバー部材316は、キーキャップ204(図3)から作動力を受けると変形する可撓性又は適応性材料(例えば、熱可塑性ポリウレタン、シリコーン、又は任意の他の適当なエラストマー又は可撓性材料)としてもよいし、それを含んでいてもよい。カバー部材316は、キーキャップ204(図3)からの作動力をドーム402に伝達するように構成された作動パッド410を含むことができる。カバー部材316及び作動パッド410は、単一で一体の構成要素とすることができる。カバー部材316を、接着剤、超音波溶接、レーザ溶接、機械的係合、熱かしめ、又は任意の他の適当な技術を用いてドーム支持構造体314に連結することができる。カバー部材316は、透明かつ/又は半透明とすることができる。例えば、カバー部材316は、ドーム支持構造体314の光ガイド702(図7)の全部又は一部を覆うことができ、光がカバー部材316を通過しキーキャップ内のグリフ又は他の光学的要素に達することができるように、透明かつ/又は半透明とすることができる。

保持面408がドーム402を底から支持しながら、カバー部材316がドーム402を上から支持する。こうして、ドーム402がドーム支持構造体314に保持される。こうした構成により、簡単に移動、操作でき、かつ他の構成要素と組み立てることができる自己完結型のモジュールスイッチパッケージ302が生じる。特に、ドームは、ドーム支持構造体314に確実に保持される(例えば、保持面とカバー部材との間に支持される)ので、キーボードの最終組み立ての前に事前に組み立てることができる。ドーム402をドーム支持構造体314に保持することにより、個々にドームをキーボードのベースプレートに位置付けて連結する必要性、製造不良率が高くなり得るプロセスを不要にすることができる。より詳細には、キーボード用のドームは、個々のキーボードに対して機械的かつ電気的機能を提供し、ドームのベースプレートへの適切なアライメント及び連結が、キーボードを適切に機能させるのに重要となり得る。ドームはそれぞれ個々にベースプレートに連結される場合、たったひとつの欠陥のある又は位置調整されていないドームにより、キーボード全体が拒絶される恐れがある。本明細書に記載するようにドーム402をドーム支持構造体314に連結することによって、スイッチパッケージ302全体が1回の連結でベース303に連結され得ることで、任意の所与の構成要素が位置調整されない可能性を減らすことができる。更に、ドーム402は、ベース303に連結される前に機械的構造体に保持されるので、ドーム402(及び、実際にはスイッチパッケージ302全体)を、最終キーボードへの組み立て前に個々にテストすることができる。こうして、組み立てられたキーボードを廃棄することになり得るドーム内の瑕疵(又は他の問題)を、組み立て前に識別することができ、これによって製造歩留まりを高めることができる。

ドーム支持構造体314(フレームとして示されているが、任意の他のドーム支持構造体又はスイッチ筐体としてもよい)はまた、ドーム支持構造体314の周縁に沿って保持チャネル412(又は他のピン保持機構)を画定することもできる。例えば、ドーム支持構造体314は、4つの保持チャネル412を含むことができ、ドーム支持構造体314の2つの対向側のそれぞれに2つの保持チャネル412が形成されている。保持チャネル412は、図に示すように実質的にU字形状であるので、バタフライヒンジ304のピボットピン414(又は他の機構若しくは部材)はチャネル412内の開口部を通してチャネル412の中に導入され得る。他の構成要素がチャネル412を包囲することによって、チャネル412内でピボットピン414を捕捉するように、開口部は、別の構成要素(例えば、ベース303)に向いているか、又はそれに対して配置されるように構成されてもよい。

チャネル412及びバタフライヒンジ304(また、特に、ピボットピン414)は隙間ばめを有することができるので、ピボットピン414は、(例えば、障害がなく、かつピン414、バタフライヒンジ304、フレーム314又は他のドーム支持構造体のうちのいずれかを一時的に変形する必要なく)チャネル412の中を自由にスライドすることができる。これらの構成要素間の隙間ばめは、キーボードの製造中及び組み立て中の構成要素の応力を低減するのに有用な場合がある。また、隙間ばめは、ピックアンドプレイス動作(又は他のタイプの組み立て手順)の複雑さを減らし、バタフライヒンジ304を、ベース303に連結される前にドーム支持構造体314に連結することができる。例えば、アセンブリヘッドは、ドーム支持構造体314を取り上げる(pick up)ことができ、その後、ピボットピン414をチャネル412の中へとスライドするようにバタフライヒンジ304を取り上げることができる。アセンブリヘッドは、バタフライヒンジ304とドーム支持構造体314の両方を(例えば、真空ノズル又は他のメカニズムによって)支持することができるので、それらをベース303上に一体に配置することができる。チャネル412が示されているが、他のピン保持機構がチャネル412の代わりに、又はそれに加えて使用されてもよい。例えば、ドーム支持構造体又はフレーム314は、移動止め、溝、めくら穴、壁部、レッジ、スロットなどを含むことができる。

ドーム支持構造体314はまた光入力面416を含むこともできる。キー105が組み立てられると、光源312から発せられた光が光入力面416を通してドーム支持構造体314に入るように、光源312を光入力面416に近接して配設することができる。ドーム支持構造体314は、光入力面416を通して受光した光をキーキャップ204に向かってドーム支持構造体314の外へ配光する光ガイド702(図7)を含むか、又はそれを画定することができる。光ガイド702及びドーム支持構造体314の光学特性については、図7A〜図7Dに関して、以下に詳細に記載する。

図4を参照すると、キー105が組み立てられた時、ドーム402が折り畳まれると(例えば、キー105が作動されると)、ドーム402は開口部404と通じてベース303と接触することができる。いくつかの場合には、ベース303は電気的接点418、420を含み、ドーム402は、キーの作動の検出を容易にするために、接触するか、又は別の方法で電気的接点418、420と相互作用するように構成されている。例えば、保持機構406(本図ではアームとして示されている)は、キー105が組み立てられた時、第1の電気的接点418と接触することができる。ドーム402が折り畳まれると、ドーム402の異なる部分(例えば、作動アーム423)は、第2の電気的接点420と接触することができる。ドーム402は、導電材料(例えば、金属)から形成されてもよいし、又はさもなければ、それを含んでもよい。したがって、ドーム402が折り畳まれ、第1及び第2の電気的接点418、420の両方に接触すると、ドーム402は、キー105に関連付けられた処理システムが検出できる接点間の信号経路を完成することができる。他の電気スイッチングメカニズム及び構成もまた使用することができる。例えば、折り畳まれると、ドーム402は、第1の電気的接点を第2の電気的接点と接触させることができる。このような場合には、ドーム402は、信号経路の一部を形成しなくてもよいが、その代わりに、単にアクチュエータとして作用して、1つの接点を別の接点に対して押し付けることができる。

ドーム支持構造体314(又はスイッチ筐体、フレーム、若しくは他のドーム支持構造体)は、接着剤422でベース303に連結されてもよい。接着剤422は、ドーム支持構造体314と実質的に同じ設置面積を有することができるが、他の構成も可能である。接着剤422は、ドーム支持構造体314とベース303のいずれか(又は両方)の上に位置付けられてもよい。接着剤422は、硬化性液体接着剤、接着剤層、又はテープなどを含む任意の適当な接着剤とすることができる。

いくつかの実施形態では、ドーム支持構造体314は、接着剤422の代わりに、又はそれに加えて他のメカニズムを用いてベース303に連結されている。例えば、ドーム支持構造体314は、ドーム支持構造体314をベースに機械的に係合かつ/又は保持するピン、アーム、クリップ又は他の機構を含むことができる。1つの特定の実施例としては、ドーム支持構造体314は、ベース303内の開口部424を通して、又はその中に延在するピン(図示せず)を有することができる。ピンは、(例えば、熱かしめ動作によって)変形され、ドーム支持構造体314をベース303に保持することができる。

ピンがドーム支持構造体314をベース303に(例えば、熱かしめによって)固定するように構成されているか否かにかかわらず、ピンは、ドーム支持構造体314を(したがって、スイッチアセンブリ206全体及びキーキャップ204を)ベース303に対して位置調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ドーム支持構造体314は、接着剤422又は別の締め具によってベース303に固定されて保持されており、ピン及び開口部424は、キーボードの製造中及び/又は組み立て中のベース303上へのドーム支持構造体314のアライメント及び配置を助けるのに使用される。

図5A〜図5Dは組み立ての様々な段階におけるキー105の分解図を示す。図5Aは、組み立てられていない状態のキー105の構成要素を示す。図5Bは、スイッチパッケージ302を組み立てる初期工程を示し、すなわち、ドーム402がドーム402の開口部404(図4)内に配置されている。ドーム402の保持機構406(図4)は、保持面408(図4)に重なる、かつ/又は接触することによってドーム支持構造体又はフレーム314に係合することができる。上記のように、保持機構406及び保持面408は、少なくとも一方向(例えば、図5Bに示すように、ドームを上向きに支持する)にドーム支持構造体314内にドーム402を保持することができる。

ドーム402はドーム支持構造体314内に配置された後、カバー部材316はドームの上に配置され、ドーム支持構造体314に連結されるので、図5Cに示すようにスイッチパッケージ302を完成する。スイッチパッケージ302が組み立てられた後、図5Dに示すようにスイッチアセンブリ206を形成するようにバタフライヒンジ304に連結されてもよい。より詳細には、バタフライヒンジ304のピボットピン414(又は、ポスト、ロッド、突起、バンプ、アームなどを含む他のピボット部材)がドーム支持構造体314の保持チャネル412(又は他のピン保持機構)内に配設されるように、スイッチパッケージ302は、バタフライヒンジ304の開口部内に挿入されてもよい(又はバタフライヒンジ304がスイッチパッケージ302の周りに配置されてもよい)。図5Dに示すようにバタフライヒンジ304及びスイッチパッケージ302が連結される時、バタフライヒンジ304がベース303に向かう方向にスイッチパッケージ302に留められないように保持チャネル412(又は他のピン保持機構)及びピボットピン414は、構成されてもよい。より詳細には、保持チャネル412は、ベース303に対向する開口部を有することができるので、スイッチアセンブリ206がベース303上に配置かつ/又はそれに連結されるまでピボットピン414は保持チャネル412の外へスライドすることができる。したがって、アセンブリヘッドは、ベース303に配置される前に、バタフライヒンジ304とスイッチパッケージ302の両方を一体に支持することができる。

図5Dに示すように、スイッチアセンブリ206は、その構成要素のいずれかがベース303に連結される前に組み立てられている。スイッチアセンブリ206を事前に組み立てることによって、キーボードの個々のキーそれぞれの組み立てを簡易化でき、結果的に効率性及び製造歩留まりを高めることができる。実際に、本明細書に記載するようにスイッチアセンブリ206を事前に組み立てると、ドームをキーボードベースに直接はんだ付けするか、又は別の方法で電気的若しくは機械的に連結することが不要になる。例えば、本明細書に記載するように、スイッチアセンブリ206をベース303に連結するプロセスにより、ドーム402は電気的接点(例えば、電気的接点418)と電気的に接触して配置され、ドーム支持構造体314及びその機械的な連結によって所定の位置で物理的にベース303に保持されることになる。

図5A〜図5Dの組み立てシーケンスは一般に、キー105の組み立て動作の順序に対応し得るが、図5A〜図5Dに示す正確な空間的関係は必ずしも実際の組み立てプロセスを表現するものではない。例えば、スイッチパッケージ302は、1つの設備又は機械で組み立てられ、その後、異なる設備又は機械でキーボードに組み立てられてもよい。また、他の工程が、図示し本明細書に記載する工程の間に含まれてもよく、接着剤422(図4)などの他の構成要素が、図示された構成要素に加えて含まれてもよい。

図6は、図3での線6−6に沿った、スイッチアセンブリ206の断面図を示す。図6は、ベース303に連結されたスイッチアセンブリ206を示し、ピボットピン414(又は他のピボット部材)がどのようにベース303の表面によって保持チャネル412内で捕捉されるかを示すものである。例えば、保持チャネル412は、(例えば、開口部がベース303に対向するように)一端に開口部又は空隙602を有する実質的にU字状壁部によって画定されている。スイッチアセンブリ206がベース303に連結される前に、ピボットピン414を、開口部602を介して保持チャネル412内に導入することができる。スイッチアセンブリ206がベース303上に位置付けられると、ベースの表面(又は侵入型層若しくは構成要素)がチャネル412の壁部とベース303の表面(又は、キーボードが組み立てた際の、スイッチアセンブリ206に隣接する任意の他の物体)との間でピボットピン414を捕捉する。このようにして、バタフライヒンジ304(図3)はベース303に保持される。

図7Aは、ベース303に連結されたドーム支持構造体314を示し、光ガイド702、導光機構706、反射機構708及び照明機構710(図7C)を含むドーム支持構造体314の光学要素の構造及び機能を示すものである。光ガイド702、導光機構706、反射機構708、及び照明機構710などの機構は、明瞭化及び/又は簡潔化のため他の図面には示されてない。これら(又は他の機構)は、それが特定の図面内に現れているかどうかにかかわらず、ドーム支持構造体314、又はドーム支持構造体、スイッチ筐体、フレームなどの任意の実施形態内にあってもよいことを理解されたい。

光ガイド702は、ドーム支持構造体314の開口部404(図4)を少なくとも部分的に取り囲むことができるので、開口部内に位置付けられたドーム402(図4)を少なくとも部分的に取り囲むことができる。ドーム支持構造体314は、光源312が光入力面416に近接するようにベース303上に位置付けられてもよい。光入力面416は、光ガイド702と光学的に連結されている。こうして、光源312からの光は、光入力面416を通してドーム支持構造体314に入り、矢印704(図7B)が示すように光ガイド702の中に透過される。

光ガイド702はいくつかの機能を実行することができる。例えば、光ガイドは一般に、光がドーム支持構造体314全体にわたって自由に分散できるようにするのではなく、光ガイド702内に光源からの光を包含することができる。これにより、キーキャップ又は他の照明対象に向けられるように(例えば、図3のキーキャップ204内のグリフ又は他の透明又は半透明部分315を照らすように)利用可能な光源312からの光の割合を高めることができる。第2に、光ガイド702は光ガイド702内からの光をキーキャップ又は他の照明対象に再配光するものである。例えば、光ガイド702は、レンズ、稜線、又は光を光ガイド702から所望の方向に漏らすことができる他の光学機構を含むことができる。より詳細には、図7Bは、ドーム支持構造体314の側面図を示し、どのように光をドーム支持構造体314の上面を通して、そしてキーキャップ又はドーム支持構造体の上部に位置付けられた他の構成要素に向かって再配光することができるかを示すものである。

ドーム支持構造体314は、光ガイドの周りに発光要素からの光を配光するように動作可能な導光機構706を含むことができる。導光機構706は、光源312の近く、又はさもなければ、それに隣接して光ガイド702内に、かつ/又は光ガイド702の外面上に位置付けられてもよい。図に示すように、導光機構706は、光ガイド702全体にわたる光の均一性を高めるために、光ガイド702の右側及び/又は光ガイド702の左側の下に光を反射することができる。導光機構706は、光を反射又は配光するために使用され得る1つ以上の構造体を含むことができる。非限定的な一例では、導光機構は1つ以上のフレネルレンズを含む。フレネルレンズが具体的に言及されるが、他のレンズ及び/又は導光機構若しくは表面が用いられてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、導光機構706を、光ガイド702の内側壁内に形成された面取り部又は切り込みとして実装することができる。他の実施形態では、導光機構706は、凸面、凹面又はドーム面などの非平面である。いくつかの非限定的な他の例では、導光機構706を、金属化インクなどの反射コーティング又は反射材料でコーティングすることもできる。

ドーム支持構造体314は、1つ以上の反射機構708を含むこともできる。反射機構708を、貫通穴、レーザでエッチングされた、若しくは経路指定されたチャネル、インサート成形リフレクタなどとして、実装してもよい。反射機構708は、光ガイド702に隣接して位置付けられ、光ガイド702の本体内に(内部反射を介して)光を配光するように配向されてもよい。より具体的には、反射機構708を、ドーム支持構造体314の本体を貫通した開口(充填された、又は開放した)として実装してもよい。このようにして、反射機構708は、ドーム支持構造体314の本体の材料と開口内の空気との間の屈折率の不一致をもたらすことによって、光ガイド702を透過する光の量を増加させ、光ガイド702から望ましくない方向に(例えば、ドーム支持構造体314の側部を通って)逃げる光の量を減少させることができる。したがって、光源312からの光が反射機構708にぶつかると、反射機構708の屈折率により、光を光ガイド702の中に反射する。2つの反射機構708が示されているが、ドーム支持構造体314は、光ガイド702の周りの様々な場所に位置付けられた任意の数の反射機構708を含むことができる。

図7Aの線7C−7Cに沿ったドーム支持構造体314の部分断面図である図7Cを参照すると、ドーム支持構造体314は、光ガイド702の外へキーキャップ204(又は他の構成要素若しくは照らされるエリア)に向かって光を配光するように動作可能な照明機構(又は複数の照明機構)710を含むこともできる。例えば、照明機構710は、例えば、第1のプリズム712、及び第1のプリズム712とは構成及び機能のうち一方又は両方で異なる第2のプリズム714など、1つ以上のプリズムを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のプリズム712の寸法、形状、大きさ及び/又は数は、第2のプリズム714と異なってもよい。例えば、第1のプリズム712は丸くても、スカラップ形にしてもよいが、第2のプリズム714は、三形、凹部などを有する。第1及び第2のプリズム712、714は、異なる方法で光と相互作用するように動作可能とすることができる。例えば、第1のプリズム712は光を第1の方向に配光するのに使用され得るが、第2のプリズム714は光を第2の方向に配光するのに使用され得る。

より具体的には、第1のプリズム712はキーキャップ上の1つ以上のグリフに光を配光するのに使用され得るが、第2のプリズム714は光を光ガイド702を通して内側に反射するのに使用され得る。いくつかの実装形態では、照明機構710は、光ガイド702の全表面よりは少ない光ガイド702の特定の分散したエリアに配置されてもよい。図7Aに示す形態のように他の実装形態では、照明機構710は光ガイド702の全表面を覆うことができる。

光ガイド702はドーム支持構造体314の他の部分とは異なる材料とすることができる。例えば、光ガイド702は、(例えば、同時成形、インサート成形、マルチショット射出成形又は任意の他の適当な技術によって)ドーム支持構造体314に連結された透明又は半透明材料とすることができる。より詳細には、ドーム支持構造体314は、光ガイド702用の材料が位置付けられたチャネル718を含むことができる。図7Aのエリア716の拡大図を示す図7Dを参照すると、チャネル718は、内側壁720及び外側壁722によって画定され得る。側壁720、722は、光を光ガイド702内の内側に反射するように構成されているプリズム若しくはスカラップを形成してもよいし、又はそれを含んでもよい。プリズムの側壁720、722は、(例えば、滑らかな側壁に対して)光ガイド702の側壁を通して失われる光の量を減らすことができ、かつ/又は光を光ガイド702を通して導くことができる。プリズム720、722は、光ガイドを通して光を配光するように上記した反射機構708の代わりに、又はそれに加えて使用されてもよい。

あるいは、光ガイド702はドーム支持構造体314の他の部分と同じ材料とすることができる。このような場合には、ドーム支持構造体314は、透明又は半透明材料から形成されてもよく、又はさもなければそれを含んでもよく、光ガイド702は、異質な構造、形状、又は他の特性によって画定されてもよく、かつ/又はそれによってドーム支持構造体314の周囲領域から区別されてもよい。例えば、(反射機構708などの)ドーム支持構造体314の厚みを通して延在する開口部又はチャネルは光ガイド702の壁を画定することができる。

いくつかの場合には、ドーム支持構造体314及び光ガイド702は、透明又は半透明材料で全体的に形成された単一の一体構造として実装されている。このような場合には、反射機構708、照明機構710、及び導光機構706などの機構は、任意の好適な方法で形成されてもよい。例えば、ドーム支持構造体314は、これらのいずれか又は他の機構を成形状態で含んでもよいし、あるいは、これらは、機械加工、切削、穿孔、溶融、又は別様にドーム支持構造体314の本体へと形成されてもよい。光ガイド702を有するドーム支持構造体314用の好適な材料としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸、及びガラスが挙げられるが、これらに限定されない。ドーム支持構造体314が透明、半透明であるか、又はさもなければ、光ガイドを含む場合、光学ドーム支持構造体又は光学スイッチ筐体と呼ばれることがある。

図8A〜図8Bは、図3での線8−8に沿った、スイッチアセンブリ206の断面図を示す。図8Aは、キー105が作動していない状態又は押し下げられていない状態にある場合のスイッチアセンブリ206を示し、図8Bは、キー105が作動した状態又は押し下げられた状態にある場合のスイッチアセンブリ206を示す。明瞭化のために、スイッチアセンブリ206のいくつかの構成要素又は一部分は、図8A〜図8Bに示されていない。

図8A〜図8Bは、カバー部材316がドーム402の上に配置され、ドーム支持構造体314に連結される時にドーム402がどのようにドーム支持構造体314に保持されるかを示す。特に、ドーム402の保持機構406は、ドーム支持構造体314の保持面408と重なることによって、ドーム402を(図面に示すように)上向き方向に保持するものである。同様に、カバー部材316は、ドーム402を覆い、ドーム支持構造体314に取り付けられることによってドーム402を(図面に示すように)下向き方向に保持するものである。記載するように、この構成により、ベース303に連結する前にスイッチアセンブリ206を単一の自己完結型ユニットとして移動かつ操作することができるようになる。

スイッチアセンブリ206は、スイッチアセンブリ206をベース303に連結するプロセスにより、ドーム402をベース303に対して、より詳細には、電気的接点418に対して予圧又は付勢するように構成されてもよい。例えば、図8A〜図8Bに示すように、スイッチアセンブリ206がベース303に位置付けられている時、ドーム402の保持機構406はドーム支持構造体314の保持面408と接触していない。より詳細には、ドーム402及びドーム支持構造体314の幾何学的配置は、スイッチアセンブリ206がベース303上に配置されている時、ドーム402がカバー部材316に対して上向きに押し込まれてもよいようになっている。カバー部材316は、下向き方向に応答力をドーム402に付与するので、保持機構406を電気的接点418に対して付勢し、ドーム402と電気的接点418との間の一貫した電気的接続を維持するものである。

上記のように、ドーム402は、ドームの内部容積内に延在する突出部材を含むことができる。図8A〜図8Bに示すように、突出部材は、作動アーム423であるが、窪み、ばね、発泡体又はエラストマパッドなどを含む他のタイプの突出部材を使用してもよい。図8Bに示すようにキー105が作動され、ドーム402が折り畳まれると、作動アーム423は、電気的接点420と接触することができるので、電気的接点418から電気的接点420への電路を完成することができる。

作動アーム423は、ドーム402が折り畳まれると、撓む(deflect)ことができる。作動アーム423の撓みにより、ドーム402が折り畳まれた時、電気的接点420との正の電気的接触が促進され得る。作動アーム423の撓みにより、望ましい触知応答又は知覚をユーザに対して生成することもできる。例えば、撓みにより、キーがユーザによって作動される時、キーが突然底打ちする感覚が防止又は低減され得る。また、作動アーム423の撓みは、ドーム402が折り畳まれる時のドーム402が座屈する量又は程度を低減することによって、ドーム402が使用中繰り返し折り畳まれることによって引き起こされ得るドーム402へのストレスを低減することができる。

作動アーム423は、ドーム402のストローク長に関連する設計上の考慮事項を、触知感覚に関連する考慮事項から切り離すこともできる。例えば、ドームが大きくなる(例えば、背が高くなる)と、小さい(例えば、背の低い)ドームよりも望ましい触知応答を提供することができるが、場合によっては、より小さなドームで達成できるので、より短いストローク長が望ましい場合がある。作動アーム423を含むことによって、所望の触知応答を提供するより大きなドームを維持しつつ、ドーム402のストローク長を縮小することができる。

ドーム402は、凹内面からドーム402の内部容積に延在する進行制限機構802を含むこともできる。進行制限機構802は、ドーム402が折り畳まれる時の、キー105の最大進行を規定するように、並びに作動アーム423の進行量又は撓み量を制限するように構成されてもよい。進行制限機構802は、ドーム402の最大進行距離を規定する任意の形状、材料又は構成要素とすることができる。例えば、本図に示すように、進行制限機構802はドーム402内の窪み(indentation)である。他の実施形態では、進行制限機構は、ドーム402の内側面に(例えば、接着剤、溶接、又は任意の他のボンディング技術によって)連結されているパッド(例えば、プラスチックパッド又は金属パッド)とすることができる。進行制限機構802は、ベース303、又はベース303とドーム402との間にある任意の他の構成要素に連結されてもよいし、その上に形成されてもよい。例えば、膜層、フレキシブル回路基板などの層(図示せず)は、ベース303とスイッチアセンブリ206との間に位置付けられてもよく、進行制限機構802は、ドーム402の最大進行及び/又は作動アーム423の最大撓みを規定するために、この層から延在することができる。

図9はドーム402を示す。ドーム402は、ドーム部902と、作動アーム423(又は別の突出部材)と、サスペンションアーム904のアレイと、1つ以上の進行制限機構802と、を含む。図に示し本明細書に記載するように、ドーム402は折り畳みドームである。より詳細には、折り畳みドーム402は、機械的かつ電気的機能をキー又は他の入力メカニズムに提供するために、作動力に応答して折り畳まれるか、又はさもなければ変形するように構成されている。

ドーム部902は、凹凸形状を有することができ、ドーム部902の凹面は内部容積を画定するものである。ドーム部902は、図8A〜図8Bに関して図示し記載するように、作動力に応答して折り畳まれるように構成され得る。ドーム部902の特定の大きさ、形状及び材料は、力対撓み(例えば、進行)曲線によって特徴付けられるように折り畳みドーム402(又は他のドーム)が所望の力応答を提供するように選択され得る。折り畳みドーム402を有するキーの例示的な力対撓み曲線を本明細書に記載する。

サスペンションアーム904は、ドーム部902の外縁から延在し、折り畳みドーム402が作動されていないかつ/又は折り畳まれていない時、ドーム部902をベース303から離れて支持する。サスペンションアーム904は、ドームが作動されると、折り畳まれる又は変形するように構成されてもよい。例えば、サスペンションアーム904は、ドーム部902よりも小さい力に応答して折り畳まれる又は変形するように構成されてもよい。より詳細には、キーに印加される作動力はまず、サスペンションアーム904を折り畳ませ又は変形させ、その後、ドーム部902を折り畳ませる又は変形させることができる。こうして、サスペンションアーム904は、折り畳みドーム402によって提供される特定の力応答に寄与することができる。

サスペンションアーム904は保持機構406を含むこともできる。例えば、サスペンションアーム904の遠位端は、折り畳みドーム402をドーム支持構造体314に少なくとも一方向に保持するようにドーム支持構造体314と係合する保持機構406を画定することができる。本図は、保持機構406を含むサスペンションアーム904を示し、したがって、保持機能とサスペンション機能の両方を提供するが、これらの機能は異なる構成要素によって提供されてもよい。例えば、ドームは、1対のサスペンションアーム及び別個の対の保持機構を含むことができる。他の構成及び組み合わせも想定される。

上記したように、折り畳みドーム402は、内部容積の中に突出又は延在する作動アーム423を含み、キー105が作動される時、ベース303に対して接触し撓むように構成されてもよい。作動アーム423は、折り畳みドーム402から形成されてもよいし、任意の好適な方法で、それに連結されてもよい。図示の例では、作動アーム423は、ベース部906を介して作動アーム423をドーム部902に接続されたままにして、作動アーム423を画定するためにドーム部から材料を(例えば、レーザ切削又はプラズマ切削、スタンピングなどによって)除去することによって形成されている。このような場合には、作動アーム423及びドーム部902は、単一の材料から形成され、単体の構成要素である。

折り畳みドーム402の進行制限機構802は、ドーム部902内に形成され、凹面からドーム部902の内部容積の中に突出又は延在する窪みである。進行制限機構802は、ドーム部902に沿った任意の適当な場所に位置付けられてもよい。図示の例では、進行制限機構802は、ベース部906に近接して位置付けられている。図に示すように、進行制限機構802をドーム部902上でベース部906に近接して位置付けることによって、キー105が作動中の作動アーム423の最大撓み及び/又は折り畳みドーム402の最大進行を慎重に設定することができる。より詳細には、進行制限機構802をベース部906から更に離して位置付けるのは、作動アーム423の最大撓み及び/又は折り畳みドーム402の最大進行を設定するのに効果的ではないことがある。

図10A〜図10Cは、図8での線10−10に沿った折り畳みドーム402の断面図を示し、作動されていない状態又は折り畳まれていない状態の折り畳みドーム402(図10A)、部分的に折り畳まれた状態(図10B)、及び作動された状態又は完全に折り畳まれた状態(図10C)を示す。図9には示されていないが、ベース303は明瞭化のために図10A〜図10Cには含まれている。

図10Aについては、折り畳みドーム402のサスペンションアーム904はそれぞれ、(例えばドーム部902の縁部に近接した)サスペンションアーム904の近位端における折り畳み部1002と、電気的接点418と接触する湾曲部1004と、サスペンションアーム904の遠位端における係合部1006と、を含む。本明細書に記載するように、折り畳み部1002は、キー105への作動力に応答して変形される、又は折り畳まれるように構成されてもよい。

本図に示されたサスペンションアーム904の折り畳み部1002は、ドーム部902の接線に沿ってドーム部902の外縁から延在する。換言すると、サスペンションアーム904の折り畳み部1002は、ドーム部902の形状、輪郭、及び/又は断面の延長である。例示的な他のドームでは、折り畳み部1002は、ドーム部902の接線から外れていてもよい。例えば、折り畳み部1002は、ドーム部902の外縁から実質的に平に延在することができる。

サスペンションアーム904の係合部1006は、上記した保持機構406に対応することができる。特に係合部1006は、折り畳みドーム402がドーム支持構造体314と組み立てられた時、ドーム支持構造体314の保持面408と係合することができる。

図10Aから図10Cへの推移は、キー105への作動力の印加に折り畳みドーム402がどのように反応し得るかを図示する。特に、図10Aは、作動力がキーキャップ204に印加される前の折り畳みドーム402を表す。作動力がキーキャップ204に印加されるにつれて、サスペンションアーム904は変形を始める。作動力が増加し続けるにつれて、サスペンションアーム904は最終的に、完全に折り畳まれ、折り畳みドーム402の第1の撓み距離に対応するものである。いくつかの場合には、サスペンションアーム904は、ベース303に対して実質的に平坦になると完全に折り畳まれるが、他の構成も考えられる。

サスペンションアーム904が完全に折り畳まれた後、作動力が増加し続けると、ドーム部902は、変曲点に達するまでわずかに変形し始め、その点でドームは急速に、第1の撓み距離よりも長い、折り畳みドーム402の第2の撓み距離に対応して、ベース303に対して折り畳まれる。ドーム部902の変曲点及び後続する急速な折り畳みにより、コンピュータキーの特徴的な「クリック」など、ユーザに対してオーディオ出力及び/又は触知出力が生成され得る。ドーム部902が完全に折り畳まれると、作動アーム423(又は折り畳みドーム402の別の一部分)が電気的接点420と接触できることによって、キーの作動が電子デバイスによって検出されることになる。

図11は、図10A〜図10Cに示す折り畳みドーム402の状態に関してキー105(図1)の力応答を特徴付ける、力対撓み(例えば、進行)曲線1100である。特に、図1のキー105は、図10A〜図10Cに関して記載した折り畳みドーム402を含むことができ、力対撓み曲線1100の特定の点及び特徴を、図10A〜図10Cを参照して理解することができる。

作動力により、キー105のキーキャップ204が移動し、折り畳みドーム402が変形し始めると、キー105の力応答は点1102から変曲点1106に達するまで増大し、上記したように、その点で折り畳みドーム402は折り畳まれる。折り畳みドーム402は、サスペンションアーム904とドーム部902の両方を含むので、曲線1100の点1102と点1104との間の部分は主として、又は排他的に、サスペンションアーム904の変形に対応する場合があり、曲線1100の点1104と点1106との間の部分は主として、又は排他的に、ドーム部902の変形に対応する場合がある。当然、サスペンションアーム904及びドーム部902の変形は互いに混合する場合がある。例えば、ドーム部902及びサスペンションアーム904の変形は、曲線1100の点1102と点1106との間の全部又は部分と重なってもよい。

変曲点1106の後、折り畳みドーム402の抵抗力は、動作点1108に達するまで減少し、その点は、作動アーム423(又は折り畳みドーム402の任意の他の部分)がベース303に接触することに対応することができる。通常の動作条件及び動作力の下では、動作点1108は、キー105の最大進行にあってもよいし、その付近にあってもよいので、折り畳みドーム402が完全に又は実質的に完全に折り畳まれ、進行制限機構802(図8)がベース303と接触している点に相当することができる。

キー105、又は折り畳みドーム402(若しくは他のドーム)を含む他の入力メカニズム若しくは構造体は、折り畳みドーム402が電気的接点420と接触するように構成されてもよいので、結果として力/撓み曲線1100に沿った任意の適当な点で検出可能なキーの作動のイベントとなる。例えば、折り畳みドーム402は、変曲点1106で、又はその付近で電気的接点420と接触することができる。別の例としては、折り畳みドーム402は、動作点1108で、又はその付近で電気的接点420と接触することができる。更に別の例としては、折り畳みドーム402は、変曲点1106と動作点1108との間で電気的接点420と接触することができる。

材料、寸法、形状などを含むドーム402の特定の物理特性は、キー105が呈する特定の力対撓み曲線を決定することができる。また、ドーム部902、サスペンションアーム904及び/又は作動アーム423の相対的大きな、厚さ、曲率、形状、材料及び/又は他の特性は、力対撓み曲線を決定することができる。また、ドーム402の異なる部分又は構成要素は、力対撓み曲線の異なる態様に影響を及ぼすことができる。例えば、サスペンションアーム904の長さ(特に、サスペンションアーム904の折り畳み部1002の長さ)を増大させると、変曲点1106での力を実質的に変更することなく、キー105のストローク長を増大させることができる。別の例としては、ドーム部902の外縁から延在する接線に対するサスペンションアーム904の角度を変更すると、変曲点1106での力を実質的に変更することなく、キー105のストローク長を変化させることができる。図示し本明細書に記載する折り畳みドーム402に対する他の変更又は修正も想定される。

図11では、点1102(例えば、曲線1100が開始する場所)は、ゼロでない力によりキー105のゼロ変位が生じる点を示すことができる。つまり、曲線1100は、ゼロの力の点からのキー105の力応答を必ずしも示すものではなく、キー105の変位が始まる点からの力応答を示す。いくつかの場合には、原点(例えば、ゼロの力でゼロの変位の点)から点1102へのキー105の力応答は、実質的に垂直な経路によって特徴付けられてもよく、それは、閾値の力に達するまで変位が起こらないキー105を反映するものである。他の場合には、原点からのキー105の力応答は、無限未満の勾配を有する線(例えば、非垂直線)などの、別のプロフィルに従ってもよいし、非線形経路に従ってもよい。また、線形又は実質的に線形として示されている曲線1100の部分は、その代わりに非線形としてもよく、非線形として示されているセグメントが線形としてもよいし、線形部分を含んでもよい。例えば、点1102から点1104に向かって延在する線形部分はその代わりに、湾曲経路に従ってもよいし、湾曲経路を含んでもよい。実際、曲線1100は、単なる一例の力対撓み曲線にすぎず、キー105は、異なる力応答を表す他の曲線によって特徴付けられてもよい。

図12は、連結メカニズム1206を介して第2の翼部1204と連結された第1の翼部1202を含むバタフライヒンジ304を示す。バタフライヒンジ304は、上記したバタフライヒンジ304の実施形態とすることができる。図に示すように、連結メカニズム1206はリビングヒンジであるが、ギアヒンジ又は他の可撓性リンクメカニズムを含む他の連結メカニズム1206も使用することができる。本明細書に使用する時、リビングヒンジは、2つの翼部を物理的に一体に取り付ける可撓性材料、又は材料の組み合わせとすることができる。ギアヒンジは、翼部間でのギア様の相互作用を可能にする、それらの翼部自体の中に構築された連結メカニズムである。

連結メカニズム1206は、一方の翼部に力が印加されると両方の翼部が移動するように機械的に第1及び第2の翼部1202、1204を結びつけるものである。これにより、キーキャップ上のどこに作動力が印加されるかにかかわらず、キーを一貫して作動することができる。例えば、ユーザがキー105(図1)のキーキャップの隅を押圧する場合、作動力は、第1の翼部1202と第2の翼部1204との間で不均一に分散する場合がある。翼部1202、1204は、連結メカニズム1206を介して連結されているので、翼部の動きを、印加される力の違いにかかわらず、実質的に同期することができる。これにより、キーキャップを、キーストロークの全体にわたってその残りの位置と実質的に平行のままにすることができ、次いで、これにより、キーキャップ上のどこに作動力が印加されても、キーキャップはキー105のドームと均一にかつ一貫して相互作用できるようになる。

翼部1202、1204は、ピボットピン414又は他のピボット部材、並びにキーキャップ連結部材1208を含むことができる。キーキャップ連結部材1208は、対応するキーキャップ204上の保持機構(例えば、保持クリップ)と係合することができる。ピボットピン414及びキーキャップ連結部材1208は、翼部1202、1204と一体化して成形されてもよい。例えば、翼部1202、1204はそれぞれ、射出成形プロセス(又は任意の他の適当な製造技法)を介して単一の一体構成要素として形成されてもよい。翼部1202、1204を形成するのに成形型が使用される場合、成形型のパーティング線は、フラッシング材料又は余分な材料がピボットピン414又はキーキャップ連結部材1208上に形成されないように、ピボットピン414及び/又はキーキャップ連結部材1208から離れて位置付けられてもよい。これは、ピン414、連結部材1208、キーが作動された時に係合する対応する表面又は構成要素の間の結合、削れ又は他の負の相互作用を防止するのに有用な場合がある。

バタフライヒンジ304は、ダブルショットプロセスを用いて製造することができ、第1のショットは翼部1202、1204を形成し、第2のショットはリビングヒンジ1206を形成する。本明細書に記載する時、翼部1202、1204は、インターロック構造及び/又は形状を含むことができ、それは、リビングヒンジ1206と係合するピン、チャネル、突起などを含むものである。第2のショットが印加されると、第2のショットの材料がインターロック構造の中又はその周囲に流入する。硬化又は強化されると、リビングヒンジ1206は、リビングヒンジ材料を翼部1202、1204に保持する補完構造(例えば、チャネル、突起、容器など)を形成する。

図13〜図24は、バタフライヒンジ304などのバタフライヒンジに使用される例示的な翼部及びリビングヒンジを示す。これらの図面に示し説明する翼部及びリビングヒンジは、ダブルショットプロセス(又は任意の他の好適なプロセス又は技術)を用いて形成することができ、リビングヒンジの材料を翼部上のインターロック構造と係合させる。明瞭化のために、図13〜図24のバタフライヒンジのいくつかの構成要素は、幻像線で示されている。また、参照しやすさのために、図13〜図24のバタフライヒンジ及びその構成要素は、固有の参照番号を付されることがある。しかし、これらの図面はバタフライヒンジ304の例示的な実施形態に関し、これらの図面に関して示し記載する構成要素は、上記のバタフライヒンジ304の同一又は同様の機能を提供することができること、また、いくつかの点において上記のバタフライヒンジ304と同一であってもよいことを理解されたい。また、これらの図面では、バタフライヒンジ及び/又はリビングヒンジの部分は、内部構成要素の詳細を示すために破線で示されている。

図13は、リビングヒンジ1306を翼部1302、1304に保持するためにリビングヒンジ1306が係合する突起1307を含む翼部1302、1304を有するバタフライヒンジ1300の一部分を示す。特に、製造中、リビングヒンジ1306の材料は、第2のショット中、リビングヒンジ1306内に補完係合構造を形成するように突起1307の周囲に流れ込む。

リビングヒンジ1306は、連結部1308及び接合部1310を有することができる。接合部1310は、キーの作動中、リビングヒンジ1306の屈曲を容易にするため、連結部1308よりも薄くてもよい。連結部1308は、第1及び第2の翼部1302、1304と係合し、リビングヒンジ1306を翼部1302、1304に保持することができる。

図14は、チャネル1408を含む翼部1402、1404を有するバタフライヒンジ1400を示す。リビングヒンジ1406の材料は、リビングヒンジ1406を翼部1402、1404に保持する補完構造をリビングヒンジ1406内に形成するために、第2のショット中、チャネル1408の中に流入する、又は押し込まれる。リビングヒンジ1406は、チャネル1408内の開口部と実質的に同じ大きさである接合部1410を含むことができる。つまり、チャネル1408内にあるリビングヒンジの部分を除いて、リビングヒンジ1406は実質的に一定の厚さを有する。リビングヒンジの接合部1410の厚さは、所望の剛性又は可撓性、使用される材用、所望の耐久性、製造上の懸念などを含む様々な因子に基づいて選択することができる。

図15は、図14のチャネル1408と同様に、翼部1502、1504がチャネル1508を含むバタフライヒンジ1500を示す。リビングヒンジ1506の一部分は、リビングヒンジ1506を翼部1502、1504に保持するのと同様の様式でチャネル1508と係合する。リビングヒンジ1406と違って、リビングヒンジ1506の接合部1510は、チャネル1508内の開口部よりも厚い。図15に示す形態などの一部の実施形態では、接合部1510は、翼部1502、1504の表面と実質的に連続した(例えば、空隙、レッジ、又は他の不連続部を有しない)表面を形成する。

図16は、翼部1602、1604がカットアウト1608を含むバタフライヒンジ1600を示す。リビングヒンジ1606の材料は、リビングヒンジ1606を翼部1602、1604に保持する補完構造をリビングヒンジ1606内に形成するために、第2のショット中、カットアウト1608の中に流入する、又は押し込まれる。カットアウトは、リビングヒンジ1606が枢動する軸に略垂直に(例えば、接合部1610の長手方向軸に垂直に)延在することができる。

図17は、翼部1702、1704が舌部1708を含むバタフライヒンジ1700を示す。舌部1708は、めくら穴又は貫通孔などの開口部1710を含むことができる。リビングヒンジ1706の材料は、リビングヒンジ1706を翼部1702、1704に保持する補完構造をリビングヒンジ1706内に形成するために、第2のショット中、開口部1710の中に流入する、又は押し込まれる。いくつかの場合には、舌部1708は、実質的にフィーチャレスであってもよく(例えば、穴又は他の係合機構を持たない実質的に連続した表面を有する)、リビングヒンジ1706は、舌部1708に粘着又は結合されていてもよい。例えば、リビングヒンジ1706の材料は、リビングヒンジ1706を舌部1708に留める接着剤として作用することができる。

図18は、翼部1802、1804が舌部1808を含むバタフライヒンジ1800を示す。図17の舌部1708と同様に、舌部1808は開口部1810を含むことができる。リビングヒンジ1806の材料は、リビングヒンジ1806を翼部1802、1804に保持する補完構造をリビングヒンジ1806内に形成するために、第2のショット中、開口部1810の中に流入する、又は押し込まれる。開口部1810は、舌部1808のベース(例えば、舌部1808及び翼部1802、1804が結び付く、実質的に垂直な境界面であり得る場所)付近に位置付けられてもよい。1つ以上の開口部の少なくとも一部は、隣接する翼部の表面によって画定され得る。このような場合には、舌部1808とリビングヒンジ1806との間の係合点は、図17に示す構成よりも舌部1808のベースに近くなる場合がある。これにより、使用中、層状に剥離又は分離し得るリビングヒンジと翼部との間の接合付近のリビングヒンジの重なり部分を取り除く、又は縮小することができる。

図19は、翼部1902、1904が突起1908及び開口部1910を含むバタフライヒンジ1900を示す。リビングヒンジ1906の材料は、リビングヒンジ1906を翼部1902、1904に保持する補完構造をリビングヒンジ1906内に形成するために、第2のショット中、突起1908の周囲にかつ開口部1910の中に流入する、又は押し込まれる。図に示すように、リビングヒンジ1906は突起1908を完全には覆わないので、突起1908の表面及びリビングヒンジ1906の外部面は実質的に連続した表面を形成する。他の実施形態では、突起1908は完全に、リビングヒンジ1906によってカプセル化されても、覆われてもよい。

前述の例における翼部及びリビングヒンジは、任意の好適な材料から形成されてもよいし、それを含んでもよい。例えば、翼部は、ポリエステル、ポリアミド、ガラス充填ポリアミド、ナイロン、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、亜鉛、アルミニウム、又は、金属、ポリマー、セラミックなどを含む任意の他の適当な材料から形成されてもよい。リビングヒンジは、シリコーン、ポリウレタン、天然ゴム、ラテックス、又は任意の他の適当なポリマー若しくは他の材料から形成されてもよい。翼部及びリビングヒンジがポリマーから形成されている場合、ポリマーは互いに粘着することができる(例えば、ポリマーは一体に溶融又は溶接する)。このような場合、物理的インターロック構造は翼部から省略されてもよい。あるいは、物理的インターロック構造は、リビングヒンジと翼部との間の連結の安定性を向上させるのに使用されてもよい。翼部が金属から形成されている場合のように、翼部及びリビングヒンジの両方ともポリマーではない場合、材料は著しく粘着しない場合がある。したがって、物理的インターロック構造は、異質の材料間の安定した連結を確保するのに使用されてもよい。例えば、開口部1910と突起1908の両方を含む図19のバタフライヒンジ1900は、金属の翼部と、ポリマーのリビングヒンジ材料で使用されるために好適にされてもよい。

図20A〜図24は、ダブルショット射出成形プロセスを用いて製造され得るバタフライヒンジを示す。本開示によるバタフライヒンジ(例えば、図20A〜図24を参照して記載するもの)は、共成形又はインサート成形を含む他のプロセスを用いて製造されてもよい。このような技法は、例えば、リビングヒンジがファブリック、金属などを含む射出成形に適していない材料から形成される場合に使用されてもよい。これらの図面では、バタフライヒンジの部分は、内部構成要素の詳細を示すために破線で示されている。

図20Aは、インサート2006の周囲で翼部2002、2004をインサート成形することによって作製され得る例示的なバタフライヒンジ2000を示す。インサート2006は、ヒンジ部2008とウェブ部2010を含むことができる。ウェブ部2010は、バタフライヒンジ2000の製造中、インサート2006を取り扱い、留めるために使用され得る。図20Aに示すように、ウェブ部2010はやはりヒンジ部2008に連結されているので、製造の中間段階のバタフライヒンジ2000を図示する。

バタフライヒンジ2000を製造する方法は、成形型内にインサート2006を配置することと、その後、材料を成形型に射出して翼部2002、2004を形成し、翼部2002、2004内のインサート2006の少なくとも一部(例えば、ヒンジ部2008)をカプセル化することと、を含むことができる。その後、バタフライヒンジ2000を、成形型から取り出すことができ、インサートのウェブ部2010を、バタフライヒンジ2000(ゆえに、ヒンジ部2008)からレーザ、プラズマ、噴射水切削、任意の他の分離動作によって除去することができる。ヒンジ部2008は、翼部2002、2004内に少なくとも部分的にカプセル化されたままであり、バタフライヒンジ2000のリビングヒンジとして作用する。

インサート2006、特に、インサート2006のヒンジ部2008は、ヒンジ部2008を翼部2002、2004に留めるために、翼部2002、2004の材料と係合する開口部2012又は他の機構を含むことができる。例えば、材料が成形型に射出されると、材料は開口部を通して流れ込むので、ヒンジ部2008を翼部2002、2004に保持するインターロック形状が形成される。インサート2006は、金属(例えば、ステンレス鋼)、複合材料、ポリマー(例えば、ベクトラン、パラアラミド繊維、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、又はそのような材料から形成されたファブリック)又は任意の他の適当な材料を含む、任意の適当な材料から形成されてもよいし、それを含んでもよい。

図20Bは、複数のバタフライヒンジ2000を支持するインサート2014に連結された複数のバタフライヒンジ2000を示す。これにより、バタフライヒンジ2000を連続した又は段階状の方法で製造することができ、バタフライヒンジ2000をそれぞれ別々に製造するのに比べて、セットアップ時間及び他の材料を取扱うコストを減らすことができるので、複数のバタフライヒンジ2000を作製する際の製造速度及び/又は効率性を向上させることができる。バタフライヒンジ2000は、キーボードに組み立てられる直前など、任意の適当な時にインサート2014と分離することができる。例えば、依然としてインサート2014に連結されたバタフライヒンジ2000のストリップ又はロールは、ピックアンドプレイ、テープアンドリール、又は他の製造機械若しくはシステムの中に送られ、又は供給されることができ、その後、必要に応じて個々のバタフライヒンジ2000を分離し、任意選択的にバタフライヒンジ2000を組み立てて、その後、キーボードベースプレートに連結されるスイッチアセンブリを形成する。

図21は、インサート2106の周囲で翼部2102、2104をインサート成形することによって作製され得る例示的なバタフライヒンジ2100を示す。ファブリック、金属又は任意の他の適当な材料から形成され得るインサート2106は、ヒンジ部2108とウェブ部2110を含むことができる。ウェブ部2110は、バタフライヒンジ2100の製造中、インサート2106を取り扱い、留めるために使用され得る。図21Aに示すように、ウェブ部2110はやはりヒンジ部2108に連結されているので、製造の中間段階のバタフライヒンジ2100を図示する。ウェブ部2100は、上記のように、バタフライヒンジ2100がキーボードに組み込まれる前に除去されてもよい。

図20A〜図21は、インサートがリビングヒンジを形成するバタフライヒンジを示す。図22〜図24は、材料が、翼部の内部フレーム若しくは内部構造を形成するインサートの上に、かつ/又はその周囲に成形され、翼部材料がリビングヒンジを形成するバタフライヒンジを示す。例えば、図22は、インサート2206の周囲で翼部2202、2204をインサート成形することによって作製され得るバタフライヒンジ2200を示す。インサート2206は、フレーム部2208、2209及びウェブ部2210を含んでもよい。フレーム部2208、2209は、翼部2202、2204の内部フレーム又は支持構造体を形成することができる。翼部2202、2204は、第1の翼部2202を第2の翼部2204に接合するリビングヒンジ部2212を含む単体の一体構造を形成する。ウェブ部2210がインサート2206から除去されると、フレーム部2208、2209は互いに接触しないことがある(例えば、それらは、リビングヒンジ部2212を通って延在していない)。

図23は、インサート2306の周囲で翼部2302、2304をインサート成形することによって作製され得るバタフライヒンジ2300を示す。インサート2306は、フレーム部2308、2309及びウェブ部2310を含むことができる。フレーム部2308、2309は、形状及び機能がフレーム部2208、2209(図22)と同様とすることができるが、ウェブ部2310は、ウェブ部2210とは異なる構成を有することができる。例えば、図22に示すようにバタフライヒンジを実質的に取り囲む代わりに、ウェブ部2310は、バタフライヒンジ2300の中央領域を通して延在している。

図22〜図23では、バタフライヒンジ2200、2300の外部機構は、翼部材料から形成されている。例えば、ピン2214、2314(それぞれ図22、図23)は翼部の型成形中に翼部材料から形成されてもよい。いくつかの場合には、ピン(又はバタフライヒンジの他の外部機構)の一部又は全部は、翼部が成形されている周囲のインサートの一部としてもよいし、又はそれから延在してもよい。例えば、図24は、インサート2406の周囲で翼部2402、2404をインサート成形することによって作製され得るバタフライヒンジ2400を示し、ピン2408は翼部2402、2404の外部面を越えて延在している。他の機能的な点及び/又は構造的な点においては、バタフライヒンジ2400はバタフライヒンジ2300(図23)と同じとすることができる。

本明細書に記載するバタフライヒンジ(例えば、バタフライヒンジ304)は、キーキャップ(例えば、キーキャップ204)をキーボードベース(例えば、ベースプレート208)に対して移動可能に支持するように構成されている。図25は、キーボード102(図1)のキー105を示し、それは、ウェブ202内の開口部内に位置付けられたキーキャップ204と、キーキャップ204をキーボードベースに対して移動可能に支持するバタフライヒンジ304(図25では見えない)と、を含む。キー105が作動されると、キーキャップ204は、キーキャップ204の下にあるスイッチ又はドームを作動するために、キーボードベースに向かって(例えば、図25に図示するようにz軸に沿って)移動する。バタフライヒンジ304の幾何学的配置、並びにキーキャップ204に対するバタフライヒンジの配向により、キーキャップ204も、キーキャップ204と実質的に同一面内にある方向に沿って(例えば、x軸又はy軸に沿って)横に並進移動することができる。例えば、本明細書に記載するように、バタフライヒンジ304により、キーキャップ204が下向きに押圧されると、アーチ形経路に沿ってキーキャップは進行することができ、結果として、キーキャップ204の少なくとも片側がウェブ202に近づくように移動することができる。これにより、キーキャップ204は最終的にウェブ202に接触することがあり、結合、削れ又は他の望ましくない相互作用を引き起こす場合がある。また、キーキャップ204の片側がウェブ202に近づくように移動する間、キーキャップ204の反対側はウェブ202から更に離れて移動することがあり、結果として、破片及び/又は他の汚染物質をキーキャップ204の下に落下させることがある空隙が生じる。図26A〜図30Bは、キー105の作動中の、キーキャップ204の異なる度合いの横移動を提供し得るバタフライヒンジ及び他の構成要素の各種実施形態を示す。図26A〜図29Bは概ね、図25の線26−26に沿ったキー105の断面図に対応するが、明瞭化のために、いくつかの構成要素及び機構は省略されており、必ずしも断面に見えているとは限らないいくつかの構成要素は、メカニズムをより良好に示すために幻像線で示されている。また、キー105は、図26A〜図29Bに関して記載する構成要素及び機構をキー105の反対側で実質的に複製できるように実質的に対称とすることができることを理解されたい。

図26A〜図26Bは、それぞれ、作動していない状態及び作動している状態のキー105の一例を示す。キー105は、第1の翼部2602及び第2の翼部2604を有するバタフライヒンジ2600を含む。バタフライヒンジ2600は、バタフライヒンジ304の例示的な実施形態に対応してもよいし、それとしてもよい。第1の翼部2602は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2606と、ドーム支持構造体314(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2608と、を含み、また第2の翼部2604は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2610と、ドーム支持構造体(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2612と、を含む。キーキャップピボットピン及びベースピボットピン2606、2608は、キーキャップ204及びドーム支持構造体にそれぞれ、並進的に拘束されてもよい(例えば、キーキャップピボットピン及びベースピボットピンは、キーキャップ204及びドーム支持構造体314に対して回転できるが、スライドできない)。一方、第2の翼部2604のキーキャップピボットピン及びベースピボットピン2610、2612は、作動中、結合を防止し、キーキャップ204が下向きに移動できるようにするほど少なくとも十分に、キーキャップ204及びドーム支持構造体314に対して自由に回転かつスライド又は並進移動することができる。例えば、ベースピボットピン2612が位置付けられているドーム支持構造体314のチャネルは、ベースピボットピン2612よりも幅が広く、また、ベースピボットピン2608が連結されているチャネルよりも幅が広い場合もあるので、ベースピボットピン2612がチャネル内で並進移動並びに回転できるようになる。バタフライヒンジ2600(実際には本明細書に記載するバタフライヒンジのいずれか)のピボットピンは、互いに実質的に同じ大きさ(例えば、長さ、直径)及び同じ形状とすることができる。ピボットピンは、使用され得るピボット部材の一例である。他の好適なピボット部材は、ロッド、ポスト、突起、アームなどを含むことができる。

翼部2602、2604は、キー105が作動された状態でその進行の端部に達する時(例えば、キー105が押し下げられた時)、それぞれの翼部上のキーキャップピボットピン及びベースピボットピンが、ベースプレート208によって画定される面(及び/又はベースプレート208の上に位置付けられた膜層又は他の層2601)に平行な線2614に沿って位置調整されるように構成されてもよい。この構成により、キーキャップ204は負のy方向に特定の量だけシフトすることになる場合がある。例えば、キーキャップ204とウェブ202の間の空隙2616は、図26A及び図26Bに示すように減少させることができる。キーキャップ204の反対側上の空隙2618は、それに対応する量だけ増大してもよい。

図27A〜図27Bは、それぞれ、作動していない状態及び作動している状態のキー105の別の例を示す。図26A〜図26Bに関して記載したバタフライヒンジ2600と同様であるが、図27A〜図27Bに示すバタフライヒンジ2700(バタフライヒンジ304の実施形態に対応してもよいし、それにしてもよい)は、作動された状態で、ピボットピンは異なるアライメントとなる。特に、バタフライヒンジ2700は、第1の翼部2702及び第2の翼部2704を含む。第1の翼部2702は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2706と、ドーム支持構造体314(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2708とを含み、また第2の翼部2704は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2710と、ドーム支持構造体(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2712と、を含む。キーキャップピボットピン及びベースピボットピン2706、2708は、キーキャップ204及びドーム支持構造体に並進的に拘束されてもよく、また第2の翼部2704のキーキャップピン及びベースピボットピン2710、2712は、上記したように、キーキャップ204及びドーム支持構造体314に対して自由に回転かつスライド(又はさもなければ並進移動)してもよい。

翼部2702、2704は、キー105が作動された状態でその進行の端部に達する時(例えば、キー105が押し下げられた時)、それぞれの翼部上のキーキャップピボットピン及びベースピボットピンが、ベースプレート208によって画定される面及び/又は膜2701に平行でない線2714に沿って位置調整されるように構成されてもよい。この構成により、キーキャップ204は、図26のバタフライヒンジ2600によって呈されるシフトとは異なる(例えば、より少ない)量だけ負のy方向にシフトすることになることがある。ピボットピンの非平行なアライメントは、ベースピボットピン2708、2712を、ベースプレート208の上に位置付けられた膜2701又は他の層内の開口部又は空隙内に位置付けることによって(又はさもなければ、キーが作動される時、ベースピボットピン2708、2712がキーキャップピボットピン2706、2710より低くなるようにキー105を構成することによって)達成され得る。他方で、図26A〜図26Bでは、キー105が作動されると、キーキャップピボットピンとベースピボットピンの両方は、それらの中心軸がベースプレート208に平行になるように膜2701の上面に位置付けられる。ベースピボットピン2708、2712を膜2701の上面の下に沈めることによって、キーキャップ204は、他の構成よりも、作動中にy軸に沿って異なる量だけ並進移動することができる。

図28A〜図28Bは、それぞれ、作動していない状態及び作動している状態のキー105の別の例を示す。バタフライヒンジ2600及び2700と同様であるが、図28A〜図28Bに示したバタフライヒンジ2800(バタフライヒンジ304の実施形態に対応してもよいし、それにしてもよい)は、作動された状態で、ピボットピンは異なるアライメントとなる。特に、バタフライヒンジ2800は、第1の翼部2802及び第2の翼部2804を含む。第1の翼部2802は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2806と、ドーム支持構造体314(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2808と、を含み、また第2の翼部2804は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2810と、ドーム支持構造体(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2812と、を含む。キーキャップピボットピン及びベースピボットピン2806、2808は、キーキャップ204及びドーム支持構造体に並進的に拘束されてもよく、第2の翼部2804のキーキャップピン及びベースピボットピン2810、2812は、上記したように、キーキャップ204及びドーム支持構造体314に対して自由に回転かつスライドしてもよい。

翼部2802、2804は、キー105が作動された状態でその進行の端部に達する時(例えば、キー105が押し下げられた時)、それぞれの翼部上のキーキャップピボットピン及びベースピボットピンが、ベースプレート208によって画定される面及び/又は膜層2801に平行な線2814に沿って位置調整されるが、図26A〜図26Bに示すメカニズムよりもベースプレート208に近くなるように構成されてもよい。ピボットピンのこうしたアライメントは、キー105が作動される時、ベースピボットピン2808、2812及びキーキャップピボットピン2806、2810の少なくとも部分が膜層2801の上面の下に(又はベースプレート208の上面の下に)延在するようにキーメカニズム105を構成することによって達成され得る。

図29A〜図29Bは、それぞれ、作動していない状態及び作動している状態のキー105の別の例を示す。図29A〜図29Bは、第1の翼部2902及び第2の翼部2904を含むバタフライヒンジ2900を示す。第1の翼部2902は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2906と、ドーム支持構造体314(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2908と、を含み、また第2の翼部2904は、キーキャップに連結されたキーキャップピボットピン2910と、ドーム支持構造体(又は任意の他の適当な構成要素)に連結されたベースピボットピン2912と、を含む。第2の翼部2904のキーキャップピボットピン及びベースピボットピン2910、2912は、上記したようにキーキャップ204及びドーム支持構造体314に対して自由に回転かつスライドしてもよい。

単純な回転ピボットではなく、ベースピボットピン2908は、図26A〜図28Bに示すもののように、単なる回転ピボットによって達成されるものとは異なる経路を通ってキーキャップ204を進行させる非円形又はカム断面を有することができる。それに加えて、ベースピボットピン2908が位置付けられているチャネル2905は、キーキャップ204の所望の進行経路を生成するためにベースピボットピン2908の非円形又はカム断面と相互作用する非円形形状を有することができる。これらの構成要素の形状及び位置により、単なる回転ピボットを用いた設計を含む他の設計によって達成され得るよりも、キー105の作動中のキーキャップ204の横方向運動は少なくなる場合がある。

図30Aは、単純な回転ベースピボットピン3002を有するバタフライヒンジのアーム3000の概略図を示す。アーム3000が作動していない状態(実線で示す)から作動した状態(一点鎖線で示す)まで移動する時、アーム3000の端部は、実質的に円形の弧3004を通って移動する。図30Bは、図29のベースピボットピン2908のような、非円形又はカム断面を有するベースピボットピン3008を有するバタフライヒンジのアーム3006の概略図を示す。アーム3006が作動していない状態(実線で示す)から作動した状態(一点鎖線で示す)まで移動する時、アーム3006の端部は弧3010を通って移動する。弧3010により、円形の弧3004よりも(例えば、y軸に沿った)横方向の並進移動は実質的に少なくなる場合があり、キーキャップ204の横方向の並進移動も少なくなる場合がある。いくつかの場合には、弧3010は実質的に直線状であってもよい。

図31は、ベースプレート208上に位置付けられた代表的なキー105のバタフライヒンジ304を示す。上記のように、ベースプレート208は、他の機能の中でもとりわけ、キーの運動との結合及び/又は他の干渉を引き起こすことなく破片が蓄積する空間を提供するキーの構成要素の下に隙間を提供できる複数の開口部210を画定することができる。図31はまた、バタフライヒンジ304とベースプレート208又は他の近くの構成要素との間に追加の隙間を提供するようにバタフライヒンジ304内に形成され得る溝3102も示す。図32A〜図32Bは、図31の、それぞれ線32A−32A及び線32B−32Bに沿ったバタフライヒンジ304及びベースプレート208の断面図を示す。

図32Aに示すように、バタフライヒンジ304が作動した状態(例えば、キー105が押し下げられることに対応する)にある時、開口部210はバタフライヒンジ304のクロスビーム3202の下に位置付けられている。同様に、図32Bに示すように、バタフライヒンジ304が作動した状態にある時、開口部210はバタフライヒンジ304のアーム部3204の下に位置付けられている。仮にベースプレート208がバタフライヒンジ304のこれらの部分の下で連続している場合、砂、屑、埃などのような1片の破片が、キー105の作動中、バタフライヒンジ304の移動と干渉する恐れがある。示した位置内に開口部を提供することによって、破片又は他の汚染物質があるにもかかわらずキー105が継続して動作できるほど十分な隙間が存在することができる。いくつかの場合には、開口部210及びバタフライヒンジ304は、キー105が作動される時、ベースプレート208に向いているバタフライヒンジ304の表面の50%以上(例えば、最大90%)がベースプレート208と接触しないように構成されている。

図32A〜図32Bはまた、バタフライヒンジ304と隣接する構成要素との間に追加の隙間を提供することができる溝3102も示す。溝3102は、任意の適当な深さ又は形状とすることができ、バタフライヒンジ上の任意の適当な場所に位置付けられてもよい。図に示すように、バタフライヒンジ304は、上面と下面の両方の上に溝3102を含み、バタフライヒンジ304とベースプレート208並びにキーキャップ204(図32A〜図32Bには示されていない)との間に隙間を提供するものである。

前述の図面に関して検討した代表的なキー105は、キーボードの1つの代表的なキーである。しかし、キーボード上の全てのキーが必ずしも同一であるとは限らない。例えば、異なるキーが異なるストローク長、触知応答、キーキャップの大きさ、キーキャップの形状、キーキャップのアスペクト比などを有してもよい。例えば、キーボードのスペースバー、シフトキー、又はリターンキーは、典型的な文字キーよりも広くなってもよい。このような場合には、それに対応するスイッチアセンブリの構成要素の一部又は全部は、好適な機械的かつ電気的機能をキーに提供するよう拡大されてもよい。一例として、シフトキーについては、バタフライヒンジ304は、キーキャップを充分に支持するためにキーキャップと同じように拡大されてもよい。あるいは、それぞれが対応する文字キーのうちの1つと同じ大きさである複数のバタフライヒンジが使用されてもよい(例えば、スペースバーのそれぞれの端部における1つのバタフライヒンジ)。しかし、それぞれのキーは1つのドームのみを含み得る。例えば、複数のバタフライヒンジが単一のキーとして使用される場合、キーキャップの中央部がドームを作動させるように、単一のドームが2つのバタフライヒンジの間に位置付けられてもよい。

「ファンクション行」用(例えば、典型的には、テキスト入力又はデータ入力とは別に、デバイスの1つ以上の機能を制御する英語キーボードの標準的な英数字キーの上にあるキーのセット)のようなキーがキーボードの典型的な文字キーよりも小さい場合、それに対応するスイッチアセンブリの構成要素のいずれか又は全部は、典型的な文字キーの構成要素よりも小さい場合がある。図33は、キー105よりも小さいキーキャップ又はそれとは異なるアスペクト比を有するキーに使用され得る例示的なキー107の分解図を示す。キー107は、カバー部材3302と、ドーム3304と、ドーム支持構造体3306と、作動メカニズム3308(例えば、バタフライヒンジ又は他のヒンジメカニズム)と、接着剤3310と、ベース3312(例えば、ベースプレート208又はその一部分)と、を含む。これらの構成要素のそれぞれは、キー105の対応する構成要素と同一又は同様の機能を提供することができるが、大きさの異なるキーキャップを収容できる大きさ又は形状とすることができる。

キー107はキー105よりも小さい、いくつかの場合には、ドーム3304は、ドーム402とは異なる構成を有することができる。例えば、4つの保持機構406がドームの外縁から延在する略円形のドーム部を有する代わりに、ドーム3304は、2つの保持機構3314がドーム3304の反対端部から延在する楕円のドーム部を有してもよい。ドーム支持構造体3306は、ドーム3304に概ね対応する形状を有する開口部3316を画定することができる。ドーム支持構造体3306はまた、ドーム3304を開口部内に保持するための保持機構3314と係合する保持面3318を含むこともできる。保持機構3314、保持面3318、及びカバー部材3302は、キー105の対応する構成要素と実質的に同一の機能(例えば、キーボードの製造及び/又は組み立てを支援するためドーム3304をドーム支持構造体3306に保持する)を提供することができる。同様に、ドーム支持構造体3306は、キー105と同一又は同様の様式で作動メカニズム3308のピボットピン3322と係合するように構成されているチャネル3320を画定することができる。

図34は、上記したキーボード102などのキーボードを組み立てる例示的な方法3400のフローチャートを示す。方法3400は、ピックアンドプレイス機械、テープアンドリール機械、SMT機械、又は任意の他の構成要素装着機械又は装置によって全部又は一部を実装され得る。上記したように、このような機械の使用は、機械によって自己完結型モジュールサブアセンブリに組み立てられ得るとともに、組み立て中、互いに自己位置調整するように設計された構成要素によって促進又は可能にされ得る。

動作3402において、キーボードベースプレートを準備する。ベースプレートは、ベースプレート208としてもよいし、任意の他の適当なキーボードベースプレート又は基板としてもよい。ベースプレートは、プリント回路基板、フレキシブル回路基板などの任意の適当な材料又は構成要素とすることができる。ベースプレートを準備することは、ベースプレートを熱処理かつ/又は硬化することを含むことができる。例えば、ベースプレートを加熱して、ベースプレートが寸法的に安定するまでベースプレートを乾燥かつ/又は硬化することができる。この段階で熱処理及び/又は硬化動作を実行することは、キーボードの組み立てプロセス中に、その後の有害な寸法の変化を防止するのに有用な場合がある。例えば、構成要素を、ベースプレートに熱かしめするか又ははんだ付けしてもよい。ベースプレートはこのような動作の前に寸法的に安定していない場合、このような動作からの熱により、ベースプレートが縮小する、拡張する、反る、又はさもなければ形状を変化させる場合がある。したがって、他の組み立て工程前にベースプレートを熱処理及び/又は硬化することは、後の組み立て期中のベースプレートの寸法の安定性を維持するのに有用な場合がある。

ベースプレートを準備することはまた、ベースプレート上に導電経路又はトレース(例えば、電気的接点418、420(図4)を含む)を形成することを含むこともできる。このような経路又はトレースは、フォトリソグラフィ、ベースプレートへのワイヤの適用などを含む任意の適当なやり方で形成されてもよい。ベースプレートを準備することはまた、開口部210(図2)及び開口部424(図4)などの開口部をベースプレートに形成することを含むこともできる。このような開口部は、穿孔、機械加工、レーザ切断、水ジェット切断又は任意の他の好適な動作によって形成されてもよい。

動作3404において、入力サブアセンブリを組み立てる。入力サブアセンブリ(図2のスイッチアセンブリ206に対応し得る)を組み立てることは、折り畳みドーム(例えば、図4のドーム402)をドーム支持構造体(例えば、図3のドーム支持構造体314)の開口部内に位置付けて、折り畳みドームをドーム支持構造体と係合させることを含むことができる。例えば、ドームのサスペンションアーム又は他の保持機構がドーム支持構造体の保持面と重なるようにして、サスペンションアーム又は他の保持機構をドーム支持構造体の溝内に位置付けるように、折り畳みドームはドーム支持構造体の開口部内に位置付けられてもよい。

入力サブアセンブリを組み立てること(動作3404)はまた、折り畳みドームがカバー部材とドーム支持構造体の保持面との間に保持されるようにカバー部材(例えば、図3のカバー部材316)をドーム支持構造体に連結することを含むこともできる。例えば、カバー部材は、ドーム支持構造体に接着、溶接(例えば、レーザ溶接、超音波溶接)、又は別様に結合されてもよい。カバー部材及びドームのサスペンションアームとドーム支持構造体の保持面との間の重なりにより、ドーム、入力サブアセンブリ、及びカバー部材は、モジュールの自己完結型スイッチパッケージを形成する。例えば、スイッチパッケージを分解することなく、移動、又はさもなければ操作できるように、ドームはドーム支持構造体の開口部内に保持される。また、ドームは、支持構成要素(ドーム支持構造体)内に留められているので、スイッチパッケージの態様を、組み立て準備構成でテストすることができる。つまり、キーボード内に含まれるように意図された実際のスイッチパッケージを、キーボードに組み込む前に欠陥を検出するためにテストすることができる。それとは対照的に、それぞれ個々の構成要素が組み立て中、別々にキーボードベースプレートに連結される場合、組み立て前に特定の構成要素の動作をテストするのは、可能ではない場合がある(あるいはより困難になる、又は非効率になる場合がある)。一例としては、構成要素を別々にキーボードベースに組み付けなければならない場合、ドームとドーム支持構造体の両方がベースプレートに連結され終わるまで確実にドームとドーム支持構造体との間で適切に係合するのは難しい場合があり、その時点では、除去かつ修理するのは難しく、時間がかかり、コストがかかり、又はさもなければ実用的ではないことがある。

入力サブアセンブリを組み立てる動作3404は、バタフライヒンジ(例えば、バタフライヒンジ304)をドーム支持構造体に連結することを含むことができる。例えば、ドーム支持構造体は保持チャネルを含むことができ、バタフライヒンジはピボットピンを含むことができる。したがって、バタフライヒンジを連結することは、バタフライヒンジのピボットピン(又は複数のピボットピン)をドーム支持構造体の保持チャネル(又は複数の保持チャネル)内で捕捉することを含むことができる。保持チャネル及びピボットピンの例、並びにそれらの形状及び相互作用の様々な例を本明細書に記載する。バタフライヒンジは、入力サブアセンブリをベースプレートに連結する動作3406(以下)の前にドーム支持構造体に連結されてもよい。

動作3406において、入力サブアセンブリをベースプレートに連結する。ドーム、ドーム支持構造体、カバー部材及びバタフライヒンジを含み得る入力サブアセンブリを、任意の適当な様式でベースプレートに連結することができる。例えば、ドーム支持構造体のクリップ、ピン、ポスト又は他の部材を、ベースプレート内の開口部内に挿入し、ドーム支持構造体(ゆえに、入力サブアセンブリ全体)をベースプレートに保持することができる。開口部に挿入される部材を、ベースプレートに熱かしめしてもよいし、さもなければベースプレートと機械的に係合してもよい。それに加えて又は代替として、ドーム支持構造体をベースプレートに粘着することができる。例えば、感圧接着剤、感熱接着剤又は任意の他の接着剤若しくは結合剤などの接着剤をドーム支持構造体及びベースプレートのうちの1つに塗布することができ、ドーム支持構造体をベースプレートに組み付けて、その間に結合を形成することができる。

動作3406で入力サブアセンブリをベースプレートに連結することにより、結果としてバタフライヒンジのピボットピン(又はピン)が保持チャネル(又は複数のチャネル)の壁部とベースプレートとの間に保持され得る。つまり、ピボットピンはチャネルの壁部、並びにベースプレートの表面によってチャネル内で捕捉される。本明細書に記載するように、このようにピボットピンを捕捉することで、ピックアンドプレイ組み立て技術を容易にしつつ、バタフライヒンジをキーボードに保持する。

動作3406で入力サブアセンブリをベースプレートに連結することにより、結果として折り畳みドームはベースプレート上の電気的接点との電気的接続を形成することもできる。例えば、入力サブアセンブリがベースプレートに連結される場合、ドーム支持構造体に保持されている折り畳みドームは、ベースプレート上の電気的接点(例えば、図4の電気的接点418、420)に対して適切に位置付けられるように入力サブアセンブリ及びベースプレートを構成してもよい。また、折り畳みドーム及びドーム支持構造体は、ベースプレートに連結されると、折り畳みドームの一部が電気的接点に対して付勢されるように構成されてもよい。より詳細には、1つ以上のサスペンションアーム(例えば、図9のサスペンションアーム904)を電気的接点に対して、キーボードを使用中、ドームと電気的接点との間で正の電気的接触を維持するほど十分な力で押圧するように、カバー部材はドームをベースプレートに向かって付勢することができる。

ドームとベースプレートの電気的接点との間の電気的接触は、ドームを電気的接点にはんだ付けせずに形成することができる。実際、いくつかの場合には、ドームをキーボードにはんだ付けするか又は別様に溶着することは必要なく、電気的接触は機械力だけによって維持することができる。いくつかの実施形態では、電気的接続を形成するのに、はんだ付け又は他の溶着動作が使用される。例えば、半田ボールは、サスペンションアーム及び電気的接点のうち一方又は両方の上に含まれてもよく、ドームを電気的接点に溶着するためにスイッチサブアセンブリのうち1つ以上がベースプレートに連結された後、リフロー動作が実行されてもよい。

本明細書に記載するように、本明細書に記載する構成要素は、ピックアンドプレイ又はSMT組み立て技術を用いた組み立てを容易にし、方法3400の様々な動作はこのような機械を用いて実行されてもよい。例えば、バタフライヒンジをドーム支持構造体に連結する動作は、ドーム支持構造体(折り畳みドームとそれに連結されたカバー部材を含むことができる)を構成要素装着装置(例えば、ピックアンドプレイス機械)のアセンブリヘッドに留めることを含むことができる。ドーム支持構造体をアセンブリヘッドに留めた後、アセンブリヘッドは、バタフライヒンジのピボットピン(又は複数のピボットピン)をドーム支持構造体の保持チャネル(又は複数の保持チャネル)内に位置付け、その後、バタフライヒンジをアセンブリヘッドに留めることができる。例えば、アセンブリヘッドは、ドーム支持構造体を取り上げ、アセンブリヘッドを利用可能なバタフライヒンジまで移動させ、ピンがチャネル内に受け入れられるようにバタフライヒンジによって画定された開口部(例えば、翼部の内部のエリア)内にドーム支持構造体を配置し、その後、バタフライヒンジとドーム支持構造体の両方を取り上げることができる。入力サブアセンブリを、その後、ベースプレート上に位置付け、アセンブリヘッドからはずすことができる。

スイッチサブアセンブリを組み立て、スイッチサブアセンブリをベースプレートに連結するのにピックアンドプレイ機械又はSMT機械が使用される場合、構成要素を、テープアンドリールシステムを用いて機械に提供することができる。例えば、複数のバタフライヒンジを支えるロール又はストリップ上の組み立て機械に提供され得るキャリア又はウェブ上に複数のバタフライヒンジを形成することができる。組み立て機械は、組み立てに必要な個々のバタフライヒンジを分離することができる。同様に、組み立て機械は、複数のスイッチパッケージ(例えば、ドーム支持構造体、折り畳みドーム、及びカバー部材を含む事前に組み立てられたユニット)をロール又はストリップ上に備えることができる。スイッチパッケージは、組み立てに必要なウェブ又は他のキャリアから分離することができる。

いくつかの場合には、スイッチパッケージは同様の様式で形成される。例えば、ドーム、ドーム支持構造体及び/又はカバー部材は、ウェブ、テープ、又は他のキャリア上の組み立て機械に提供され、必要とされるキャリアから分離されてもよい。組み立てられたスイッチパッケージは、上記のように組み立て動作からキーボード組み立て動作に直接提供されてもよいし、キーボードに組み立てられる前にテストされ、又はさもなければ更に処理されてもよい。

本明細書に記載する構成要素のいずれかは、ピックアンドプレイ又は他の自動組み立て及び製造プロセスを容易にする基準マーカー(又は単に「基準」)を含むことができる。例えば、スイッチパッケージ及びバタフライヒンジはそれぞれ、入力サブアセンブリの組み立てを容易にするための基準を含むことができる。より詳細には、組み立て機械は、入力サブアセンブリの組み立て中、構成要素を互いに対して識別し、特定し、位置付けるのを助けるための基準を検出するカメラ、ビジョンシステム、又は他のセンサを含むことができる。同様に、キーボードベースプレートは、キーボードの組み立て中、入力サブアセンブリをベースプレートに対して位置付けるのを助ける基準を含むことができる。基準は、任意の適当な方法で、構成要素内又はその上に組み込まれてもよい。例えば、基準は、プリント、塗布(例えば、ステッカー又は他の層として)、エッチング、成形、機械加工などをされてもよい。

前述の説明では、記述する実施形態の完全な理解をもたらすために、説明を目的として特定の専門用語を使用した。しかし、記述する実施形態を実践するために、特定の詳細が必要とされないことが当業者にとっては明らかであろう。よって、本明細書に記述する特定の実施形態の前述の説明は、例示及び説明を目的として提示される。それらの説明は、網羅的であることも、又は開示される厳密な形態に実施形態を限定することも、目的とするものではない。上記の教示を考慮すれば、多くの修正形態及び変形形態が可能であることが当業者にとっては明らかであろう。また、構成要素の位置を言及するために本明細書で使用される時、上及び下という用語又はそれらの同義語は、必ずしも外部参照に対する絶対位置を言及するものではなく、代わりに図面を参照して構成要素の相対位置を言及するものである。

QQ群二维码
意见反馈