リフロー型回路保護デバイス

申请号 JP2017510450 申请日 2015-05-01 公开(公告)号 JP2017515293A 公开(公告)日 2017-06-08
申请人 リテルヒューズ・インク; リテルヒューズ フランス エスエーエス; リテルヒューズ フランス エスエーエス; 发明人 エー マティーセン、マーティン; エー マティーセン、マーティン; ブラニカ、アンソニー; チェン、ジャンファ; ハオ、デイペン;
摘要 回路保護デバイス(2500)は、基部アセンブリ(2508)と、この基部の上部におけるスプリング(2506)と、この基部及びスプリング上に嵌合する導電性 端子 (2504)と、前記基部、スプリング及び端子上に嵌合するキャップ(2502)とを含む。基部は、基部の前側におけるラッチ(2514,2516)を含む。導電性端子は、基部の前側における第1の端部と、前記前側に対向する基部の後側における第2の端部とを含む。キャップは、一方のラッチの上方でキャップから下方に延出する第1の突起(2510)と、他方のラッチの上方でキャップから下方に延出する第2の突起(2512)とを含む。回路保護デバイスは、キャップの上部から基部へ向かって規定された第1の方向においてキャップへ加えられた 力 に応じて、リフローの後に、回路保護デバイスを起動させるための手段も含む。【選択図】図25
权利要求

回路保護デバイスであって、 基部であり、 この基部の前側における第1のラッチと、 この基部の前側における第2のラッチとを含む基部と、 前記基部の上部におけるスプリングと、 導電性端子であり、前記基部上に嵌合し、この導電性端子は、前記基部の前記前側における第1の端部と、前記基部の前記前側に対向する後側における第2の端部とを含み。第1と第2のラッチの各々は前記導電性端子の第1の端部の一部の上部に置かれる部分を含む導電性端子と、 前記基部を覆うキャップであり、 第1のラッチの上方で前記キャップから下方へ延出する第1の突起と、 第2のラッチの上方で前記キャップから下方へ延出する第2の突起とを含むキャップと、 前記キャップの上部から前記基部へ向かって規定された第1の方向において前記キャップへ加えられたに応じて、リフローの後に前記回路保護デバイスを起動させるための手段とを備える回路保護デバイス。請求項1の回路保護デバイスにおいて、 前記基部は第1の側壁を更に含み、これは第1の突起とこの第1の突起の下方の第2の突起とを含み、 前記キャップは、このキャップの一側部に規定された第1の穴と、この第1の穴の下側で前記キャップの前記一側部に規定された第2の穴とを更に含み、 第1及び第2の突起と第1及び第2の穴とは、前記回路保護デバイスの起動に先だって第1の突起が第2の穴に整合すると共に、前記回路保護デバイスの起動の後は、第1の突起が第1の穴に整合し、且つ第2の突起が第2の穴に整合する回路保護デバイス。請求項1の回路保護デバイスにおいて、第1及び第2の突起は、それぞれ、第1及び第2のラッチに関して位置しており、力が第1の方向において前記キャップへ加えられたとき、第1及び第2の突起は、それぞれ第1及び第2のラッチを、第1の方向に対して垂直な側方向へ移動するようにされている回路保護デバイス。請求項1の回路保護デバイスにおいて、 前記基部は第1の側壁を更に含み、これは第1の側壁の上部から上向きに延出するポストを含み、及び、 前記キャップは、第1の方向で前記ポストに垂直に整合する前記キャップにおける位置において、前記キャップの上面に規定された穴を含み、好ましくは前記穴は、前記力が第1の方向で前記キャップへ加えられたときに前記ポストを収容するように規定されている回路保護デバイス。請求項4の回路保護デバイスにおいて、前記ポストの上面は、前記キャップの色とは異なる印刷された色を含む回路保護デバイス。回路保護デバイスであって、 基部アセンブリであり、 第1の電極と、 第2の電極と、 第1と第2の電極とを隔絶させる誘電体と、及び、 第1の電極と第2の電極との各々の上面の少なくとも一部に形成された金属層であり、この金属層は第1と第2の電極との間の導電性絡橋を形成し、この金属層はリフロー温度よりも低い融点を有する金属層とを含む基部アセンブリと、 前記基部アセンブを覆うキャップと、及び、 前記基部アセンブリへ向かって前記キャップの上部から規定された第1の方向において前記キャップへ加えられた力に応答するリフローの後に前記回路保護デバイスを起動するための手段とを備える回路保護デバイス。請求項6の回路保護デバイスにおいて、前記金属層は(i)半田結合を含むか、又は(ii)この金属層が溶融するときに、この金属層が引き離されるのを防ぐコーティングを含む回路保護デバイス。請求項6の回路保護デバイスにおいて、前記回路保護デバイスを起動させるための前記手段は、前記キャップの内側で前記金属層よりも上方にフラックス剤を含む回路保護デバイス。請求項6の回路保護デバイスにおいて、前記回路保護デバイスを起動させるための前記手段は、 前記キャップの内側からこのキャップの対向する内側へ延出するプレートと、 このプレートの上面と前記キャップの上部の下面との間に規定された間隙と、 前記プレートの底面から前記基部アセンブリへ向かって延出するナイフリブと、及び、 前記間隙内に配置されたスプリングとを備える回路保護デバイス。請求項6の回路保護デバイスにおいて、前記回路保護デバイスを起動させるための前記手段は、前記キャップに加えられた力に応じて荷重を与えられるスプリングを含む回路保護デバイス。回路保護デバイスを製造する方法であって、 第1の電極、第2の電極、及びこれら第1と第2の電極との間に介在された誘電体とを設け、 第1の電極と第2の電極との各々の上面の少なくとも一部に金属層を設けて、この金属層に第1と第2との電極の間の導電性橋絡を形成させ、 前記金属層上にコーティングを形成し、このコーティングは、金属層が溶融するときに、前記金属層が引き離されるのを防ぐ材料を含み、 第1の電極、第2の電極、誘電体、金属層及びコーティングを含む構造にリフロー・オーブン内でリフロー処理を受けさせ、前記金属層の融点は、リフロー処理の温度よりも低く、及び、 リフロー処理の後に前記金属層上にフラックスを塗布し、好ましくは前記フラックスは、このフラックスが溶融するときに前記コーティングを溶かす材料を含む方法。請求項11の方法において、前記金属層を設けることは、 前記誘電体、第1の電極、及び第2の電極に半田ペーストを塗布し、この半田ペーストは、前記金属層の融点よりも低い融点を有し、 前記半田ペースト上に前記金属層を施し、及び、 第1の電極、第2の電極、誘電体、半田ペースト及び金属層を含む構造を、前記半田ペーストの融点よりも上であるが、前記金属層の融点よりも低い温度へ加熱して、前記半田ペーストと前記金属層との間の接合を形成することを含む方法。回路保護デバイスであって、 基部アセンブリであり、この基部アセンブリは、 第1の電極と、 第2の電極と、 第1と第2の電極とを隔てる誘電体とを含む基部アセンブリと、及び、 第1の電極と第2の電極との各々の上面の少なくとも一部分に形成された金属層であり、この金属層は第1と第2の電極との間に導電性橋絡を形成するようにされており、この金属層は、リフロー温度よりも低い融点を有する金属により第1及び第2の電極よりも上方の所定位置に保持されている金属層と、 前記基部アセンブリを覆うキャップと、 前記基部アセンブリへ向かって前記キャップの上部から規定された第1の方向に前記キャップへ加えられた力に応じて、リフローの後に、前記回路保護デバイスを起動するための手段とを備える回路保護デバイス。請求項13の回路保護デバイスにおいて、前記基部アセンブリは、 前記金属層の上方に配置された橋絡端子であり、この橋絡端子はカンチレバー端部を含み、及び、 前記カンチレバー端部の下方の第1の端部と、第2の端部とを含むスプリングとを備え、 前記回路保護デバイスを起動させる前記手段は、前記キャップに加えられた力に応じて、第1の方向において前記スプリングの第2の端部に力を及ぼすように、前記キャップの内面から延出するリブを含む回路保護デバイス。請求項14の回路保護デバイスにおいて、前記基部アセンブリは、保持タブを有する側壁を含むと共に、前記キャップは、このキャップの側壁に規定されて前記保持タブを収容するように形状付けられた第1の保持穴と、この第1の保持穴の下方で前記キャップの側部に規定されて前記保持タブを収容するように形状付けられた第2の保持穴とを含み、好ましくは、第1及び第2の保持穴は前記キャップの側部に位置して、第1の方向に加えられた力が前記保持タブを第1の保持穴へ挿入させる回路保護デバイス。

说明书全文

背景 発明の分野

本発明は、一般に電子保護回路に関する。より詳しくは、本発明は、リフロー型表面実装回路保護デバイスに関する。 発明の背景

保護回路は、しばしば、不具合回路を他の回路から隔絶するために電子回路で利用される。例えば、保護回路は、電気回路、例えばリチウムイオン・バッテリーパックにおける電気的又は熱的障害状態を防ぐために利用されることがある。保護回路は、より深刻な問題、例えば電源回路故障に起因する発火を防ぐために利用されることがある。

保護回路の一形式は、温度ヒューズである。温度ヒューズは、代表的なガラス・ヒューズの機能と同じように機能する。即ち、通常の動作状況下では、ヒューズは短絡回路のように機能し、不具合状態の間には、ヒューズは開回路のように機能する。温度ヒューズの温度が指定された温度を上回るとき、温度ヒューズは、操作のこれらの二つの方式の間で移行する。これらのモードを促進するために、温度ヒューズは、導電要素、例えば可融性ワイヤ、一組の金属端子、又は半田付けされた一組の金属端子を含み、これは導電状態から非導電状態へ切り替わることができる。検知素子も組み込まれることがある。検知素子の物理的な状態は、検知素子の温度に関して変化する。例えば、検知素子は、低溶融金属合金又は活性化温度で溶融する別々の溶融有機化合物に相当することがある。検知素子が状態を変えるとき、導電要素は電気導電経路を物理的に遮断することにより導電状態から非導電状態へ切り替える。

動作において、電流はヒューズ要素を通じて流れる。一旦検知素子が指定された温度に達するならば、それは状態を変えて、導電要素は導電状態から非導電状態へ切り替わる。

或る既存の温度ヒューズの一つの不都合は、温度ヒューズの設置の間、温度ヒューズが検知素子が状態を変える温度に達するのを防ぐように注意せねばならないことである。その結果、或る既存の温度ヒューズはリフロー・オーブンを介して回路パネルに搭載することができず、これは検知素子を時期尚早に開放する温度で作動する。

米国特許第8,289,122号(2012年10月16日発行及び米国特許第8,581,686号(2013年11月12日発行)(それぞれの全体は参照によってここに取り込まれる )に記載された温度ヒューズは上述の不都合に対処する。改良された回路保護デバイスを提供するために進展がなされているが、改良された回路保護デバイスについての必要性は依然として残っている。 概要

回路保護デバイスは、基部アセンブリと、基部の上部におけるスプリングと、基部及びスプリング上に嵌合する導電端子と、基部、スプリング、及び接点上に嵌合するキャップとを含む。基部は、基部の前側におけるラッチを含む。導電端子は、基部の前側における第1の端部と、前側に対向する基部の後側における第2の端部とを含む。キャップは、ラッチの一つより上方のキャップから下方へ延伸する第1の突起と他のラッチより上方のキャップから下方へ延伸する第2の突起とを含む。回路保護デバイスは、キャップの上部から基部へ向かって規定された第1の方向においてキャップへ加えられたに応えてリフローの後に回路保護デバイスを起動させるための手段を含む。

図1は例示的なリフロー型回路保護デバイスの分解図を示す。

図2は例示的なリフロー型回路保護デバイスの分解図を示す。

図3は図1-2に示される回路保護デバイスの等図を示し、基部アセンブリへの据え付けに先立つキャップを示す。

図4は、キャップとこのキャップの中に与えられたフラックスを含めて、図3に示されるキャップ・アセンブリの断面図を示す。

図5は、図3に示される基部アセンブリの断面図を示す。

図6は、図1-5に示されるリフロー型回路保護デバイスを製造する方法の例を示す。

図7はリフロー型回路保護デバイスの他の例を示す。

図8は図7に示されるリフロー型回路保護デバイスをキャップが起動位置に係止された状態で示す。

図9は図7に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を示す。

図10は図7に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが起動位置に係止された状態で示す。

図11は図7に示されるリフロー型回路保護デバイスの過温度状態における断面図を示す。

図12は他のリフロー型回路保護デバイスの例の断面図をキャップが上方位置にある状態で示す。

図13は図12に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが下方位置にある状態で示す。

図14は図12に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を示す。

図15は他のリフロー型回路保護デバイスの他の例を示す。

図16は図15に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが起動位置に係止された状態で示す。

図17は、図15に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を示す。

図18は、図15に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが起動位置に係止された状態で示す。

図19は図15に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を過温度状態で示す。

図20はキャップの内側にコイルばねを使うリフロー型回路保護デバイスの他の例の断面図を示す。

図21は図20に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが起動位置に係止した状態で示す。

図22は図20に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を過温度状態で示す。

図23はリフロー型回路保護デバイスの他の例の断面図を示す。

図24は図23に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップが起動位置に係止された状態で示す。

図25はリフロー型回路保護デバイスの他の例の正面の分解図を示す。

図26は図25に示されるリフロー型回路保護デバイスの後方の分解図を示す。

図27は図25に示されるリフロー型回路保護デバイスの下側の分解図を示す。

図28は図25に示される回路保護デバイスを設置に先立って示す。

図29は図25に示される回路保護デバイスを設置に先立って示す。

図30は図25に示される回路保護デバイスを設置に先立って示す。

図31は図25に示される回路保護デバイスを設置に先立って示す。

図32は図25に示される回路保護デバイスを装備した後に示す。

図33は図25に示される回路保護デバイスを装備した後に示す。

図34は図25に示される回路保護デバイスを装備した後に示す。

図35は図25に示される回路保護デバイスの断面図をデバイスが装備しているときに示す。

図36は図25に示される回路保護デバイスを過温度状態の後に示す。

図37はリフロー型回路保護デバイスの他の例を示す。

図38は図37に示される回路保護デバイスを設置に先立って示す。

図39は図37に示される回路保護デバイスを設置されて装備された後に示す。

詳細な説明

図1及び2はリフロー型回路保護デバイスの分解図を示す。このデバイスは基部アセンブリ100を含み、これは二つの電極104、106の間に形成された誘電体102を含む。このデバイスは電極104、106を通じて外部回路へ接続される。デバイスが設置されるとき、各々の電極104、106の下面の少なくとも一部はプリント回路基板に装着される。電極104、106の各々の上面の間の誘電体102の部分の幅(w)は、約0.5 mmと約1.0 mmとの間としてもよい。

基部アセンブリ100は低融点金属108も含み、例えば、半田連結は誘電体102及び電極104、106の少なくとも一部の上方に形成されて、電極104、106の間の導電性ブリッジを形成する。一つの実施形態においては、低融点金属108は、約0.25 mmの高さ、約2.0 mmの幅、及び約5.0 mm以下の長さを有してもよい。低融点金属は、リフロー温度、例えば、およそ210℃の融点を有する低融点半田よりも低い融点を有する。リフローの間の温度は、例えば260℃であることがある。コーティング、例えば酸化物コーティングは、低融点金属108に塗布されることがある。コーティングが酸化物層である場合、コーティングの塗布は酸化物を生じさせて、熱を形成及び/又は加えて、酸化の進行を早めることを含むことがある。以下に更に詳細に説明するように、コーティングは、金属108がリフローの間に溶融するとき、金属108が分離するのを防止する。

リフロー型表面搭載回路保護デバイスはまたキャップ110若しくはカバーを含み、キャップ110の内側に形成されたフラックス112を有する。一つの実施形態においては、キャップ110は約5 mm掛ける約5 mmであることがある。フラックス112については以下により詳細に説明する。キャップ110は突起114を含み、これは電極104、16に規定された切り欠きに116に嵌合して、キャップ110と基部アセンブリ100との間のスナップ式嵌合接続を形成する。

図3は、基部アセンブリ100への設置に先立ってキャップ110を示す回路保護デバイスの等角図を示す。基部アセンブリがリフロー・オーブンで例えば260 ℃にてリフロー処理を受けるとき、低融点金属108は溶融して、この溶融金属は電極104,106へ向かって引き離されるので、デバイスが保護されるべき回路へ設置される前でも電極の間の導電ブリッジが再移動する。低融点金属層108へ施されるコーティング、例えば酸化コーティングは、融解した金属がリフローの間に分離するのを防ぐ。リフローの後、デバイスが保護すべき回路へ設置されたとき、低融点金属108は、例えば過温度状態の間に電極104,106の間の導電ブリッジを分離して除去することができる必要がある。従って、フラックス112は、リフローの後に、例えばキャップが設置されたときに、適用される。フラックス112が溶融して低融点金属108を覆うとき、フラックス112がコーティングを溶かすので、これによってデバイスが低融点金属108の融点を上回る温度へ加熱されるとき、融解した金属は二つの電極104、106間の電気的接続を隔絶して遮断することを可能として、デバイスに過温度状態を適切に検出させる。

図4は、キャップ110及びこのキャップ110の内側に設けられたフラックス112を含めて、キャップ・アセンブリの断面図を示す。図5は基部アセンブリ100の断面図を示す。キャップは突起114を含み、これは基部アセンブリ100に嵌合するキャップ保持機能を含む。キャップの内側に設けられるフラックス112は、半固体状態で設けられることがある。図1-4の実施形態において、少なくとも、キャップ及びフラックスは、キャップに加えられた力に応じてデバイスを起動させる手段に相当することができる。

図6は、リフロー型回路保護デバイス、例えば図1-2に示されたデバイスを製造する方法の例を示す。誘電体は、二つの電極の間に設けられる(602)。 低融点金属、例えば半田接合(例えば錫、銀、ビスマス)は、誘電体の少なくとも一部の上方と二つの電極に設けられており、低融点金属が二つの電極の間の導電ブリッジを提供する(604)。低融点金属は、超音波溶接を用いて誘電体及び電極上に施すことができる。半田接合は、電極が金鍍金電極である場合などには、デバイスを半田接合のほぼ融点へ加熱することにより付着させることもできる。他の選択肢として、半田ペーストは誘電体及び電極の上に施すことができるので、低融点金属は半田ペースト上に施される。デバイスが加熱されて、半田ペースト(これは低融点金属よりも低い融点を有する)は溶融して、ペーストと低融点金属との間の結合を形成する。例えば、140℃の融点を有する半田ペーストと、210℃の融点を有する低融点金属とが(例えば260℃のリフロー温度に対して)用いられると、デバイスは150℃まで加熱されて、半田ペーストを溶融させて結合を形成することができる。半田ペーストが用いられる場合、洗浄若しくは清浄ステップが低融点金属の適用に続くことがある。

コーティングは、低融点金属へ施される(606)。低融点金属が溶融するとき、溶融金属は電極へ向かって引き離され、これは電極間の電気接続を断つ。低融点金属へ施されたコーティングは(例えばデバイスが低融点金属の融点よりも高い温度まで加熱されるリフローの間に)、金属が溶融するときに、金属が電極へ向かって引き離されるのを防ぐ。このように、低融点金属は、リフローの間に、その形態を保持する。コーティングは、低融点金属を酸化させることによって形成される酸化物コーティングとしてもよい。酸化物コーティングは、デバイスを低融点金属の融点よりも低い温度まで加熱することによって形成することができる。酸化物コーティングは、デバイスが低融点金属を溶融することなく加熱されるにつれて、低融点金属の周りに成長する。例えば、210℃の融点を有する低融点金属が用いられる場合、デバイスは金属の融点の直下、例えば200℃へ加熱されて、酸化物コーティングの形成を促進する。

基部アセンブリ(誘電体、電極及び低融点金属)はリフロー処理を用いてプリント回路基板上に設置される(608)。フラックスは、低融点金属上へ送達される(610)。フラックスは、低融点金属上のコーティングを溶かす材料である。コーティングが酸化物である例においては、フラックスは熱可塑性フラックス、例えばロジン、有機酸又は無機酸、或いは同様な物質である。フラックスがキャップの内側にあるようにして、キャップを基部アセンブリに設置することによってフラックスが送達されるようにしてもよい。フラックスは、リフローの後に洗浄ステップによって溶かすことができる溶性コーティングとしてもよい。

保護されるべき回路へ一旦設置されるならば、回路が過温度状態、例えば低融点金属の融点よりも高い温度を被るとき、低融点金属は溶融して、電極へ向かって引き離されて、電極間の電気的接続を断って、デバイスをオフにする。

図7は他のリフロー型回路保護デバイス700の他の例を示す。回路保護デバイス700はキャップ702を含み、このキャップ702は、その側部を通じて規定された保持穴704及び706を有する。キャップ702は、保持穴704及び706をキャップの一方の側に又は対向する二つの側に含むことがある。

デバイス700は基部アセンブリ708を含み、これは電極(SMT端子)710及び712と非電導性(例えばプラスチック)外壁714とを含む。基部アセンブリ708は保持タブ716を含み、これは保持穴704又は706の何れかへ嵌合して、キャップ702を基部アセンブリ708に対して二つの位置の一方へ保持するように、形状付けられている。保持タブ716が保持穴704へ嵌合するとき、キャップ702はプレリフロー(pre−reflow)の位置にある。保持タブ716が保持穴706に嵌合するとき、キャップ702は起動位置にある。図8は、図7に示されるリフロー型回路保護デバイス700をキャップ702が起動位置に係止されている(即ち、保持タブ716が保持穴706に嵌合している)状態で示す。

図9は、図7に示されるリフロー型回路保護デバイス700の断面図を示す。図9において、保持タブ716が保持穴704に嵌合することにより示されるように、キャップ702はプレリフロー位置にある。キャップ702はリブ718、720を含み、これはキャップ702の一側の内面からキャップ702の内側へ向かって突出している。

基部アセンブリ708は、電極710と712との間に誘電体722を更に含む。基部アセンブリ708は、橋絡端子(bridging terminal)724と、この橋絡端子724と電極710、712及び誘電体722の上面の少なくとも一部との間の半田結合層726とを含む。半田結合層726は、橋絡を電極710、712へ接着させる。半田結合層726は、リフロー温度よりも低い融点によって特徴付けられる。半田結合層726及び橋絡端子724は、図9における電極710と712との間に導電性経路を形成する。 橋絡端子724は、導電性金属、例えば銅、ニッケル、銀、アルミニウム又は他の同様な金属を含むことができる。橋絡端子724は、カンチレバー端部728、730を含む。

基部アセンブリ708は、橋絡端子722の両側にスプリング730及び732を含む。図9において、スプリング732及び734は板ばねである。説明のために、リフロー型回路保護デバイス700の操作は板ばねを用いて記述されるが、他の形式のスプリングを用いてもよいことが理解されるであろう。キャップ702がプレリフロー位置にあるとき、スプリング732及び734は伸張していない。下向きの力がキャップ702へ加えられてキャップ702が起動位置へ押しやられるとき、リブ718と720とを、それぞれスプリング732と734とに押し下げて、スプリング732及び734を伸張させる。

図10は、図7に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップ702が起動位置へ係止されてスプリング732及び734が伸張した状態で示す。リブ720は、スプリング734へ下向きの力を加える。特に、リブ720はスプリング734の一端に下向きの力を加え、これはスプリング734の他端に橋絡端子724のカンチレバー端部730の下側へ上向きの力を加えさせる。リブ718は図9に示されていないが、このリブ718も同様にスプリング732の一端に下向きの力を加え、これはスプリング732の他端に橋絡端子724のカンチレバー端部728の下側へ上向きの力を加えさせることが理解されるであろう。橋絡端子724が半田結合726によって所定位置に保持されるので、スプリング732及び734により与えられる上向きの力は橋絡端子724を上昇させる原因にはならない。このように、キャップ702が起動位置へ押し付けられるとき、スプリング732及び734は伸張に置かれる。

キャップ702は、リフローの後に起動位置に置かれる。リフローの間、半田結合726(これはリフロー温度よりも低い融点を有する)は溶融する。スプリング732及び734が伸張して橋絡端子724に上向き力を及ぼすならば、半田結合726が溶融するリフローの間、半田結合726はもはや橋絡端子724を所定位置に保持しないであろう。キャップ702は、リフローの間に、リフローの間に、リフロー位置にあるので、スプリング732及び734は伸張しておらず、半田結合726がリフローの間に溶融するとき、橋絡端子724は所定位置に留まる。デバイスを冷却するリフローの後、半田結合726は凝固して、再び橋絡端子724を所定位置に保持する。次いでキャップ702が起動位置へ押し下げられて、スプリング732及び734を伸張に置いて、デバイス700を起動させる。

図11は、図7に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を過温度状態で示す。一旦起動するならば、デバイス700は、この回路保護デバイス700が設置された回路を損傷し得る過温度状態を検出して反応する構造である。デバイス700が半田結合726の融点を上回る温度まで加熱されたとき、半田結合726は溶融する。半田結合726が溶融するとき、もはや橋絡端子724は、伸張にあるスプリング732及び734の上向き力に抗して所定位置に保持されることはなく、橋絡端子724は上方へ付勢される。更に、半田結合726が溶融するにつれて、溶融した半田結合726は電極710及び712へ向かって引っ張られる。これは、橋絡端子の上昇に伴って、電極710と712との間の電気的接続を断ち切らせるので、デバイスはオフに切り換えられる。図7−11の実施形態において、少なくとも、保持穴及びリブによるキャップは、キャップへ加えられた力に応じてデバイスを起動させるための手段に相当することができる。

図12は、キャップ1202がリフロー位置にある他のリフロー型回路保護デバイス1200の例の断面図を示す。図7に示されるデバイス700と同様に、デバイス1200におけるキャップ1202は、リフロー及び起動位置に置くことができる。また、デバイス700と同様に、キャップ1202は保持穴を含んでもよく、これは保持タブを受け入れて、キャップ1202における下向き力によって、キャップ1202をリフロー位置から起動位置へ移動させることを可能にする。

キャップ1202は、このキャップ1202内で横方向へ延出するプレート1204を含み、このプレート1204は、その底面から下方へ延出するナイフリブ1206を有する。このプレート1204及びナイフリブ1206は、リフロー温度よりも高い融点を有する非電導性材料、例えばプラスチックから形成することができる。ナイフリブ1206もフラックスで被覆してもよい。プレート1204及びナイフリブ1206は、キャップ1202と同一の材料から形成してもよい。ナイフリブ1206は半田表面張力を打ち破ることができる点を形成し、そのことは以下に説明される。キャップ1202は、プレート1204の上面とキャップ1202の上部の下面との間に規定された間隙1208を含む。キャップ1202は、間隙1208内でプレート1204よりも上方にスプリング1210も含む。図12に示されるスプリング1202は、伸張していない。間隙1208の高さは、スプリング1210を、それが伸張していないときに収納するのに少なくとも同じ程度である。

デバイス1200は基部アセンブリ1212を含み、これは電極1214及び1216と、誘電体1218と、これら誘電体1212と電極1214及び1216との上方に形成された半田プリフォーム(solder pre−form)とを含む。半田プリフォーム1218は電極1214と1216との間の電気的接続を与えて、リフロー温度の融点よりも低い融点を有する。

図13は、図12に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図をキャップ1202が起動位置にある状態で示す。上述のように、キャップ1202はリフローの後に起動位置に置かれる。起動位置に置かれるように、下向き力がキャップ1202に置かれて、これは間隙1208の高さを減少させて、次いでスプリング1210を伸張の状態に至らせる。キャップは、例えば、図7に示されるように保持タブを受ける保持穴を含むので、キャップ1202はスプリングが伸張にあるにも関わらず所定位置に保持される。板ばねの場合、この板ばねが平坦にされたとき、スプリング1210は伸張状態に至らせられる。 キャップ1202が起動位置にあるとき、ナイフリブ1206の下部先端は半田プリフォーム1220の上面に当接する。伸張にあるスプリング1210は、プレート1204上に下向きの力を働かせる。その下向きの力は、半田プリフォーム1220によって抗される。過温度状態の間に、半田プリフォームは溶融して、図14に示すように、スプリング1210の圧縮が減じられて、プレート1204及びナイフリブ1206が半田プリフォーム1220を通じて押し下げられるまで、下向き力に対する抵抗は少なくなる。

図14は、図12に示されるリフロー型回路保護デバイスの断面図を過温度状態で示す。デバイス1200の温度が半田プリフォーム1220の融点を上回る過温度状態の間、半田プリフォームは溶融して電極1214及び1216へ向かって引かれ始める。伸張しているスプリング1210により及ぼされた下向き力に対する抵抗は、スプリング1210が圧縮を減じて、プレート1204及びナイフリブ1206が下方へ付勢されるまで少なくなる。ナイフリブ1206は半田プリフォーム表面張力を絶ち、半田プリフォームを切除又は通過して、電極1214、1216の間の電気的接続を遮断する。図14は、リフロー処理の結果としてプリント回路基板1222上に設置されて、接触パッド1224及び1226に接続されたデバイス1200を示す。図12−14の実施形態において、少なくとも、スプリング、プレート、及びナイフリブを有するキャップは、キャップに加えられる力に応じてデバイスを起動させるための手段に相当することができる。

図15は他のリフロー型回路保護デバイス1500の他の例を示す。回路保護デバイス1500は、キャップ1502を含み、これはキャップ1502の側部を通じて規定された保持穴1504及び1506を有する。キャップ1502は、このキャップの一方の側部に、又は、キャップ1502の二つの対向する側部に保持穴1504及び1506を含むことができる。キャップ1502は、保持穴1504及び1506を有するキャップ1502の側部に隣接してキャップ1502の側部に規定された他の開口1518を含んでもよい。キャップ1502の内側でプレート1522から延伸する横方向突起1520(図17に示される)は、少なくとも部分的には開口1518を通じて延出することがあり、この開口1518はプレート1522の移動のためのガイドとして働く。

デバイス1500は基部アセンブリ1508を含み、これは電極(SMT端子)1510及び1512と、非導電性(例えばプラスチック)外壁1514とを含む。基部アセンブリ1508は保持タブ1516を含み、これは保持穴1504又は1506の何れかへ嵌合して、基部アセンブリ1508に対して二つの位置の一方へキャップ1502を保持するように形状付けられている。保持タブ1516が保持穴1504に嵌合したとき、キャップ1502はプレリフロー位置にある。保持タブ1516が保持穴1506に嵌合したとき、キャップ1502は起動位置にある。図16は、図15に示されたリフロー型回路保護デバイス1500をキャップ1502が起動位置へ係止した(即ち、保持タブ1516が保持穴1506に嵌合した)状態で示す。

図17は、図15に示されるリフロー型回路保護デバイス1500の断面図を示す。図17において、保持穴1504に嵌合する保持タブ1516によって示されるように、キャップ1502はプレリフロー位置にある。キャップ1502は、垂直可動プレート1522とコイルスプリング1524とを含み、そのコイルスプリングは、プレート1522とキャップ1502の上部の内面との間に延伸している。プレリフロー位置においては、スプリング1524は圧縮状態にはないか、或いは低圧縮状態にある。プレート1522は、このプレート1522の底面から垂直下方へ延出する突起1526を含む。この突起1526は、垂直下方へ延出するナイフリブ1528を含む。図17は突起1526から延出する二つのナイフリブ1528を示しているが、突起は一つのリブ又は二つ以上のリブを含み得ることが理解されるであろう。プレート1522は、キャップ1502の上部へ向かって上方へ延出するポスト1530又は突起を含んでもよい。キャップは、このキャップ1502の上部の内面から下方へ延出する類似したポスト1532又は突起を含んでもよい。コイルスプリング1524の端部はポストの周りに嵌合して、スプリング1524がキャップ1502の内側で側方又は横方向へ摺動することを防止する。

基部アセンブリ1508は、電極1510と1512との間に誘電体1534を含む。基部アセンブリ1508は、電極1510及び1512へ付着された(例えば、加熱により付着された)半田プリフォーム1536を含み、この半田プリフォーム1536が電極1510と1512と間の電気的接続を与えるようにされている。デバイス1500は、プレリフロー位置にある間、リフローを被る。リフローの間、半田プリフォーム1536(リフロー温度よりも低い融点を有する)は溶融する。リフローの後、プリフォーム1536は凝固して、電極1510と1512との間の電気的接続が維持される。

図18は、図15に示されたリフロー型回路保護デバイス1500の断面図をキャップが起動位置へ係止された状態で示す。デバイス1500がリフローを経て、かつ、デバイス1500が回路基板上に設置された後、下向きの力はキャップ1502の上部の少なくとも一部へ加えられて、デバイス1500を起動位置に置く。起動位置においては、プレート1522とキャップ1502の上部とはより近接して一緒にされることにより、コイルばね1524を圧縮する。コイルばね1524の復元力は、ナイフリブ1528に半田プリフォーム1536への下向き圧力を働かせる。デバイス1500が半田プリフォーム1536の融点より高く加熱されるならば、プリフォーム1536は溶融して、ナイフリブ1528及び突起1526はプリフォーム1536を通じて押圧して、電極1510と1512との間の電気的接続を断ち切る。キャップ1502の上方移動は保持タブ1516によって抗されるので、半田プリフォームが溶融するとき、スプリング1524の復元はプレート1522を下方へ押す。

図19は、図15に示されるリフロー型回路保護デバイス1500の断面図を過温度状態で示す。図に示すように、プリフォーム1536が溶融するとき、コイルばね1524の復元力は突起1526及びリブ1528をプリフォーム1536の下方の誘電体内に規定された空間若しくは間隙1538へプリフォ−ムを通じて押す。これが起きるとき、電極1510と1512と間の電気的接続は断ち切られて、デバイス1500がオフに切り換えられる。図17-19に示される突起1526及びナイフリブ1528は、フラックス1540で被覆されている。プリフォーム1536の周りの酸化物コーティングは、リフローの間に、プリフォーム1536が溶融して空間1538を埋めることを防ぐことができる。図15−19の実施形態において、少なくとも、スプリング、プレート、突起及びナイフリブ付きのキャップは、キャップに加えられる力に応じてデバイスを起動させる手段に相当することができる。

図20は、キャップ2002の内側にコイルばねを用いるリフロー型回路保護デバイス2000の他の例の断面図を示す。キャップ2002は、このキャップ2002の側部に規定された保持穴2004及び2006を含む。このキャップ2002は、キャップの一方の側部、又は、キャップ2002の二つの対向する側部に保持穴2004及び2006を含むことがある。

デバイス2000は基部アセンブリ2008を含み、これは電極2010及び2012と、非導電性(例えばプラスチック)外壁2014とを含む。基部アセンブリ2008は保持タブ2016を含み、これは保持穴2004又は2006の何れかへ嵌合して、基部アセンブリ2008に対して二つの位置の一方へキャップ2002を保持するように形状付けられている。保持タブ2016が保持穴2004に嵌合したとき、図20に示すように、キャップ2002はプレリフロー位置にある。保持タブ2016が保持穴2006に嵌合したとき、キャップ2002は起動位置にある。図21は、図20に示されたリフロー型回路保護デバイス2000をキャップ2002が起動位置へ係止した(即ち、保持タブ2016が保持穴2006に嵌合した)状態で示す。基部アセンブリ2008は、電極2010と2012との間の誘電体2018も含む。半田ペースト2020は、電極2010と2012との一つ以上の上方に形成される。

デバイス2000はカンチレバー端子2022を含み、これは半田ペースト2020へ接続若しくは付着された水平部分と、この水平部分の一端から延出している垂直部分とを有する。この端子2022は導電材料から製作されており、電極2010と2012と間の電気的接続を与える。デバイス2000は、垂直部分の周りに巻かれたコイルばね2024を含む。デバイス2000がプレリフロー位置にあるとき、コイルばね2024は圧縮状態にはない。

電極2010は、丸められたか又は鋭い端部を有する突起2026を含む。カンチレバー端子2022の底面は、突起2026上に適合する切欠を含む。突起2026の位置と対応する切欠とは、端子2022の垂直部分と端子の水平部分とが横方向における突起の別々の側にあるようにされている。更に、水平部分に対応する端子2022の側部の下面はより下方へ、又は垂直部分に対応する端子2022の側部の下面よりもキャップ上部から更に延出する。このように、間隙又は空間2028は、端子2022の垂直部分の底面の下方に規定される。デバイス2000がリフローを受けて、保護すべき回路上に設置されたとき、半田ペースト2020は溶融するので、端子2022の水平部分はペースト2020にもはや付着しないが、スプリング2024はリフローの間に圧縮されないので、デバイスは開放しない。リフローの後であって、ペースト2020が冷却されて、端子2022がペースト2020へ再び付着すると、下向きの力がキャップ2002の上部の少なくとも一部へ加えられて、キャップ2002を起動位置へ移動させて、スプリングを圧縮する。

図21は図20に示されたリフロー型回路保護デバイス2000の断面図を、キャップ2002が、保持タブ2016が保持穴2006へ挿入されることにより示される起動位置にある状態で示す。このデバイス2000は第2の保持タブ2030を含んでもよく、これは、キャップが起動位置にあるとき、保持穴2004へ挿入される。起動位置においては、端子2022の垂直部分の上部区画2032は、キャップ2002の上部に規定されたれ開口2034を通じて延伸する。スプリング2024は圧縮されて、端子2022の垂直部分に下向きの力を働かせる。

図22は、図20に示すリフロー型回路保護デバイス2000の断面図を過温度状態で示す。デバイス2000が半田ペースト2020の融点を越えて加熱されるとき、ペーストは溶融して、端子2022の水平部分はもはやペースト2020に付着しない。従って、スプリング2024が復元して、端子2022の垂直部分を空間2028へ向かって下方へ押すと、端子は揺れ動くか、突起2026上へ傾いて、垂直部分が押し下げられるにつれて、端子2022の水平部分が上昇される。端子が傾くにつれて、端子2022の垂直部分の上部2032は穴2034内の側部へ傾く。端子2022の水平部分が上昇するとき、電極2010と2012との間の電気的接続は断ち切られて、デバイスはオフに切り換えられる。図20−22の実施形態において、少なくとも、スプリングとカンチレバー端子付きのキャップは、キャップに加えられる力に応じてデバイスを起動させるための手段に相当することができる。

図23は、リフロー型回路保護デバイス2300の他の例の断面図を示す。このデバイス2302は、キャップ2302を含み、これは、このキャップ2302の側部を通じて規定された保持穴2304及び2306を有する。このキャップ2302は、このキャップの一方の側に、又は、このキャップ2302の二つの対向する側に保持穴2304及び2306を含んでもよい。

デバイス2300は基部アセンブリ2308を含み、これは電極2310及び2312と、非導電性(例えばプラスチック)外壁2314とを含む。基部アセンブリ2008は保持タブ2316を含み、これは保持穴2304又は2306の何れかへ嵌合して、基部アセンブリ2308に対して二つの位置の一方へキャップ2302を保持するように形状付けられている。保持タブ2016が保持穴2304に嵌合したとき、図23に示すように、キャップ2302はプレリフロー位置にある。保持タブ2316が保持穴2306に嵌合したとき、キャップ2302は起動位置にある。図24は、図23に示されたリフロー型回路保護デバイス2300をキャップ2302が起動位置へ係止した(即ち、保持タブ2316が保持穴2006に嵌合した)状態で示す。基部アセンブリ2308は、電極2010と2012との間の誘電体2318も含む。半田プリフォーム2320は、電極2310と2312との一つ以上の上に形成される。酸化物コーティングは、図1−4に示される回路保護デバイスに関して上述したように半田プリフォーム2320へ施される。酸化物コーティングは、半田プリフォーム2320がリフローの間に電極へ向かって引っ張られるのを防ぎ、これは半田プリフォームの融点よりも大きい温度において生じる。

デバイス2300はフラックス貯蔵器2322を含み、これはリフローの間に半田プリフォーム2320の上方にフラックス2324を保持する。キャップ2302は、キャップ2302の上部からフラックス貯蔵器2322へ下方に延伸する突起2326を含む。デバイスがプレリフロー位置にあるとき、突起2326はフラックス2324そのものには達しない。

図24は、図23に示されるリフロー型回路保護デバイス2300の断面図をキャップ2302が起動位置に係止された状態で示す。デバイス2300がリフローを受けて、保護すべき回路基板又は他の回路デバイスに設置された後、下向きの力がキャップ2302の上部へ加えられて、このキャップ2302を起動位置(即ち、保持タブ23126が保持穴2306へ挿入されている)へ移動させる。これは、突起2326にフラックス剤2324の中へ押し進めて、フラックス剤を材貯蔵器2322から貯蔵器2322の底部に規定された穴2328を通じて付勢させる。穴2328の直径は、フラックス2324の表面張力をリフローの間にフラックス2324を貯蔵器2322内に保持させることを可能にさせるようにすることができる。例えば、穴2328の直径は、おおよそ0.1 mm乃至1.0 mmの間としてもよい。穴2328の直径は、使用されるフラックス剤の種類の粘性に応じて変化させられるであろう。他の実施形態においては、増粘剤をフラックス2324に混合させて、リフローの間に貯蔵器2322内のフラックス2324を保持することに役立つようにしてもよい。デバイスがリフローの後に半田プリフォーム2320の融点を越える温度に加熱されるとき、溶融した金属が分離して、電極2310と2312との間の電気的接続を遮断させるのを可能として、デバイスに過温度状態を適切に検出させて、オフに切り換えさせることを可能とする。図23−24の実施形態において、少なくとも、突起、貯蔵器及びフラックス付のキャップは、このキャップに加えられた力に応じてデバイスを起動させるための手段に相当することができる。

図25−27は、リフロー型回路保護デバイス2500の他の例を示す分解図である。このデバイス2500は、射出成形キャップ2502、金属端子2504、圧縮スプリング2506、及び射出成形基部2508を含む。端子2504は、銅メッキされた端子としてもよい。圧縮スプリング2506は、ステンレス鋼圧縮スプリングとしてもよい。キャップ2502は、このキャップから下方へ延出する楔形突起2510及び2512を含む。基部2508は、ラッチ2514及び2516を含む。下向きの力がキャップに加えられるとき、楔形突起2510及び2512はラッチ2514及び2516へ向かって押されて、キャップ2502が押し下げられたときに、ラッチを付勢して開放させて(即ち、ラッチをキャップにおける下向きの力の方向に対して垂直な横方向における外側へ押して)端子を解除させる。

キャップ2502は、このキャップ2502の側部に規定された複数の穴2518の垂直ストリップを含む。対応する隆起2520は、基部2508の側2526及び2528に含まれている。特に、デバイス2500は、キャップ2502の各々の側2526及び2528における二つの穴2518と、基部2508の各側における二つの対応する隆起2520とを含む。設置に先立って、基部2508の一番上の突起はキャップ2502の下側の穴へ嵌合し、これはキャップ2502を「上昇」位置に保持する。設置の後、キャップ2502は押し下げられて、基部2508における二つの突起がキャップ2502の二つの穴に嵌合し、これはキャップ2502を「下降」位置に保持する。他の実施形態においては、穴と突起との配列は逆にするか又は変更することができ、例えば、突起をキャップに含ませてもよく、対応する穴又は凹所は基部に存在させてもよく、或いはそれらの組合せとしてもよい。しかしながら、これらの代替例においては、このような特徴の機能は、依然として一組の穴と突起とをキャップを設置に先立って「上昇」位置に保持し、他の組の穴と突起とをキャップを設置の後に「下降」位置に保持するようにする。

図25−27は、キャップ2502の前側2522が開放している一方、キャップ2502の後側2524が閉止していることも示す。図26は、キャップ2502がキャップ2502の後側2524に更なる楔形突起2602及び2604を含むと共に、基部2508がこの基部の後側(ラッチ2514及び2516が位置する側から反対側)においてラッチ2606及び2608を含むことも示す。上述のように、キャップ2502が押し下げられるとき、突起2602及び2604はラッチ2606及び2608を上述した横方向の外側へ付勢する。少なくとも、キャップ2502、突起2510及び2512とラッチ2514及び2516とは、キャップに加えられる力に応じてデバイスを作動させるための手段となることができる。隆起2520と穴2518とは、キャップに加えられる力に応じてデバイスを起動させるための手段の一部となることもできる。

図28−31は、設置に先立つデバイス2500を示し、即ち、キャップ2502が「上昇」位置にある。図28は特に、ラッチ2514及び2516が端子2504の一部に亘って延伸するカンチレバー部分2802を含み、これは、端子2504をSMT位置へ押し下げる。ラッチ2514及び2516は端子2504を押し下げて、これはスプリング2506を端子2504の下で圧縮状態に保持する。

図30はデバイス2500の下側図を示し、端子2504の半田付け可能なSMTパッド3002及び3004を示す。デバイス2500は、回路、例えばPCBパッドへ、キャップ2502を「上昇」位置にして半田付けすることができる。図31はデバイス2500の断面図をキャップが「上昇」位置にある状態で示す。

図32-34は作動可能にされた後のデバイス2500を示し、ここでキャップ2502は「下降」位置にある。デバイス2500は、保護されるべき回路への設置の後に作動可能にされている。図32に図示されるように、デバイス2500は、キャップ2502上に下向きの力を働かせることによって作動可能にされている。楔形突起2510及び2512はラッチ2514及び2516を付勢させて、キャップ2502へ加えられる下向きの力に対して側方へ移動させて、ラッチ2514及び2516のカンチレバー部分2802がもはや端子2504の一部の上にないようにする。換言すれば、デバイス2500が作動可能であるとき、ラッチ2514及び2516は端子2504をもはや押し下げない。その代わりに、半田付けされたパッド3002及び3004が端子を押し下げて、スプリング2506の復元力に抗する。

更に、図33に図示されるように、デバイス2500が作動可能にあるとき、キャップ2502の穴2518は基部2508の隆起2520に整合される。 図34はデバイス2500の下面図を示し。これは更に、ラッチ2604及び2516が端子端部から横方向へ移動して離間されたことを示す。

図36は、デバイスが作動可能にあるときのデバイス2500の断面図を示す。作動可能な状態においては、スプリング2506は端子2504と基部2508との間で圧縮される。半田パッド3002及び3004は、端子2404を押し下げて、圧縮されたスプリング2506の上向きの力に抗する。

図36は、過温度状態の後のデバイス2500を示す。半田3002が高温状況の間に溶融するとき、圧縮されたスプリングの上向きの力に対する半田の抵抗は少なくされて、圧縮されたスプリング2506は端子2504の少なくとも一つの側部を上向きに付勢する。従って、SMTパッド3002と3004との間の導電経路は切断されるので、デバイスはオフに切り換えられる。過温度状態の間に上昇する端子2405の側は、熱源に対して最も離れた側であろう。デバイスを適切に機能させるためには、両側における半田は溶融されねばならず、その一方はヒンジとして働き、かつ、他方は遮断点となる。熱源に最も近い端子2405の側が遮断することを制限されるので、両側における半田が溶融するまで、回路は電流を伝えてデバイスを熱し続ける。

図37−39は、リフロー型回路保護デバイス3700の他の例を示す。図37を参照すると、デバイス3700は図25-36に示されるデバイス2500に類似しているが、但し、立設ポスト3702及び3704は基部2508の側2526及び2528の上部から上方へ延伸して、射出成形キャップ2502はキャップ2502の上部に規定された穴3706及び3708を含む。 穴3706及び3708はポスト3702及び3704の形状に適合するように形状付けされており、デバイス3700が作動可能であるときに、ポスト3702と3704とは、それぞれ穴3706と3708に挿入されるようにされている。デバイス3700が作動可能であるとき、ポスト3702及び3704の上面3710及び3712はキャップ2502の上面と実質的に同一平面にあるか、又はキャップ2502の上面を越えて延出することができるので、デバイス3700が作動可能であるという視覚的な指標を与える。

図38は作動可能になる前のデバイス3700をキャップ2502が「上昇」位置にある状態で示す。図39は設置及び作動状態になる後のデバイス3700をキャップ2502が「下降」位置にある状態で示す。ポスト3702及び3704の上面3710及び3712は、キャップ2502とは異なる色にして、デバイス3700が作動可能であるときに、ポスト3702及び3704の上面3710及び3712がデバイス3700の上面から視認できるようにしてもよい。上面3710及び3712は、キャップ2502の色とは対照をなす色でパッド印刷してもよい。これに代えて、基部2508とキャップ2502との全体を異なる色で成型してもよく、例えば、基部2508を黒とする一方、キャップ2502を白又は赤とすることができる。

回路保護デバイスについて特定の実施形態を参照して説明したが、当業者には、様々な変化をなすことができ、均等物が本出願の特許請求の範囲の趣旨から逸脱することなく置き換えられるであろうことが理解されよう。更に多くの変更例を本教示に対してその範囲を逸脱することなく特定の状況又は材料に適合させることができる。従って、リフロー型回路保護デバイスは開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨の範囲内にある任意の実施形態が意図されている。

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