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Electrical connection method of an electromagnetic wave shielding member and the ground terminal in the switch unit and the switch unit

申请号 JP2002011298 申请日 2002-01-21 公开(公告)号 JP4017406B2 公开(公告)日 2007-12-05
申请人 ホシデン株式会社; 发明人 浩文 小泉; 龍夫 神谷;
摘要
权利要求
  • 合成樹脂成形体によって形成された電気絶縁性の板状ボディに、スイッチ部の固定電極とこの固定電極の相手方電極としての可動電極とが備わり、上記可動電極が上記板状ボディに具備された凹入部内に収容されてその凹入部の開放口に臨まされていると共に、その可動電極が、操作部材により押し込まれて初期形状からの反転動作を行いかつ操作部材による押込力が解除されると反転形状から初期形状に復帰するスナッププレートでなり、上記固定電極に連設されたリード部が上記板状ボディに埋入され、その板状ボディに電磁波遮蔽部材が重ね合わされているスイッチユニットにおいて、
    上記電磁波遮蔽部材が、導電性と可撓性を備えるシート材によって形成されていると共に、そのシート材で上記凹入部の開放口が塞がれ、上記シート材 が、最外層を導電性の電磁波遮蔽層によって形成している積層体でなり、そのシート材に開設された開口部に、上記板状ボディに突設されたアース端子が挿通され、このアース端子とそのアース端子に上記開口部で対向している上記シート材の電磁波遮蔽層とが軟化状態で流動性を有し硬化して流動性が減衰する導電性物質を介して電気的に接続されていることを特徴とするスイッチユニット。
  • 上記シート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との積層体でなる請求項1に記載したスイッチユニット。
  • 上記シート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との2つの層を有する積層体でなり、上記ベース層が粘着層を介して上記板状ボディに貼着されている請求項2に記載したスイッチユニット。
  • 上記シート材に、上記凹入部の開放口の外周部でその開放口の内部に押し込まれた形の環状の可撓部が成形され、このシート材の上記可撓部によって取り囲まれた部分が上記スナッププレートの表面に密着されている請求項1又は請求項3のいずれか1項に記載したスイッチユニット。
  • 上記導電性物質が導電性塗料でなる請求項 1ないし請求項4のいずれか1項に記載したスイッチユニット。
  • 上記アース端子が上記板状ボディに形成された凹所の壁面からその凹所内に突出されていて、導電性物質による上記アース端子と上記電磁波遮蔽層との電気的接続箇所が上記凹所に収容されている請求項 ないし請求項 のいずれか1項に記載したスイッチユニット。
  • 固定電極とこの固定電極の相手方電極としての可動電極とを有するスイッチ部を備えた電気絶縁性の板状ボディに上記固定電極に連設されたリード部が埋入され、かつ、その板状ボディに電磁波遮蔽部材が重ね合わされているスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材と上記板状ボディに設けられたアース端子との電気的接続方法において、
    上記電磁波遮蔽部材に、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との積層体によって形成された導電性と可撓性を備えるシート材が用いられ、
    上記板状ボディに形成された凹所の壁面からその凹所の内部を経てその凹所の外側へ突出された弾性を備えるアース端子を、上記シート材に備わっている開口部に挿通させることと、そのシート材を上記板状ボディに重ね合わせることとを行い、
    次に、上記アース端子を上記凹所の内部に押し込むことによりそのアース端子で上記シート材の開口部の口縁部をも上記凹所に押し込んだ後、アース端子に対する押込力を解放することにより、上記電磁波遮蔽層の塑性と上記アース端子のスプリングバックとを利用して上記シート材の開口部の口縁部でアース端子を上記電磁波遮蔽層に上記凹所の内部で対向させ、
    次に、上記アース端子と上記電磁波遮蔽層との対向箇所に導電性塗料を装填することによりその導電性塗料を介して上記アース端子と上記電磁波遮蔽層とを電気的に接続することを特徴とするスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、スイッチユニット及びスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    携帯電話機のようなモバイル通信機器に用いられるスイッチユニットでは、そのスイッチユニットを機器に設置したときに、スイッチ部を備えるボディが嵩張らないようにするために、スイッチユニットのボディを板状に形成し、その板状ボディに、スイッチ部を形成している電極のリード部をインサート成形によって埋入させたものを用いることがある。 図8にはそのようなスイッチユニットを採用した携帯電話機を一部省略して示してある。 同図において、1は携帯電話機のケースで、表ケース2と裏ケース3とを合わせることによって形成されている。 4は表示画面である。 スイッチユニットは表ケース2と裏ケース3の内側に形成された取付溝部(不図示)に嵌合状に装着されて、そのスイッチユニットの操作部材5がケース1の側面に開設された開口6に配備されている。 そして、操作部材5を押込み操作することによってスイッチユニットのスイッチ部のオンオフモードが制御されるようになっている。
    【0003】
    図9は図8で説明した操作部材5によって操作される従来のスイッチユニットを示している。 同図において、10は細長い板状ボディで、電気絶縁性の合成樹脂成形体によって形成されていて、その左右両側にスイッチ部12,12がそれぞれ配備されている。 これらのスイッチ部12は、固定電極とこの固定電極の相手方電極としての可動電極とを備え、可動電極には、板状ボディ10に具備された凹入部内に収容されているドーム状のスナッププレートが使われている。 また、板状ボディ10には、金属板でなる細長い電磁波遮蔽部材13が重ね合わされていて、この電磁波遮蔽部材13の電磁波シールド作用により、板状ボディ10に埋入されている上記リード部が電磁波シールドされている。
    【0004】
    図9のスイッチユニットでは、電磁波遮蔽部材13に開設された開口15が左右それぞれの上記スイッチ部12に臨んでいて、この開口15を通して図8で説明した操作部材5の裏側に設けられている突起(不図示)がスナッププレートでなる可動電極に対峙している。 そして、操作部材5を押し込むと、可動電極が初期形状からの反転動作を行い、操作部材による押込が解除されると、可動電極が反転形状から初期形状に復帰するようになっている。
    【0005】
    また、図9で説明した従来のスイッチユニットにおいて、金属板でなる電磁波遮蔽部材13を導電性と可撓性とを備えたシート材に置き換え、かつ、そのシート材によりスイッチ部12を覆わせてスイッチ部12の防塵性を高めたものも知られている。 このものでは、シート材をボディ側のアース端子に電気的に接触させておく手段として、ばねを用いてシート材の導電部分とアース端子とを弾接させたり、あるいは、シート材の導電部分とアース端子とを加締めて接触させたりしていた。
    【0006】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、図9で説明した従来のスイッチユニットは、金属板でなる電磁波遮蔽部材13の開口15をスイッチ部12に臨ませ、その開口15を通して操作部材5の突起をスナッププレートでなる可動電極に対峙させていたため、スイッチ部12での防塵性能について問題があった。 すなわち、図8で説明したようにスイッチユニットが、操作部材5を配備したケース1の開口6の内側に配備されているため、開口6から侵入した塵芥が、電磁波遮蔽部材13の開口15からスイッチユニットのスイッチ部12に侵入してそのスイッチング性能や操作性を損なうおそれがあった。 その反面で、電磁波遮蔽部材13の開口15を無くすることによりその電磁波遮蔽部材13でスイッチ部12を覆わせておくと、スイッチ部12への塵芥の侵入が防止されるためにスイッチ部12自体のスイッチング性能や操作性が維持されやすくなるけれども、そのようにすると、操作部材5を操作したときに操作部材5の突起で金属板でなる電磁波遮蔽部材13を撓ませるという動作を介してスイッチ部12のスナッププレートを反転動作させる必要が生じるので、どうしてもスナッププレートの反転動作に伴う操作部材5の操作感触を得にくくなるという問題がある。
    【0007】
    これに対し、金属板でなる電磁波遮蔽部材13を導電性と可撓性とを備えたシート材に置き換えた従来のスイッチユニットでは、電磁波遮蔽部材13がスイッチ部12を覆っているのでスイッチ部12の防塵性に優れている。 しかし、シート材の導電部分をボディ側のアース端子に電気的に接続するのに、ばねを余分に用いたり、あるいは、加締めなどの面倒な作業を要する加工が必要になるので、それだけコスト高になり、しかも、製品の厚さが厚くなってそれだけ広い設置スペースが必要になるという問題があった。
    【0008】
    本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、電磁波遮蔽部材によってスイッチ部の防塵性を確保してスイッチ部自体のスイッチング性能や操作性が損なわれにくくなるなるものでありながら、スイッチ部に採用されているスナッププレートの反転動作に伴う操作部材の操作感触が損なわれにくいスイッチユニットを提供することを目的とする。
    【0009】
    また、本発明は、電磁波遮蔽部材に導電性と可撓性を備えたシート材を用いることによって上記の防塵性を確保した場合に、ばねを用いたり加締めを用いたりすることなく、シート材の導電部分とボディ側のアース端子とを確実に電気的に接続することが可能になるスイッチユニットを提供することを目的とする。
    【0010】
    さらに、本発明は、電磁波遮蔽部材に導電性と可撓性を備えたシート材を用いることによって上記の防塵性を確保した場合に、シート材の導電部分とアース端子との電気的接続を確実かつ容易に行うことのできるスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法を提供することを目的とする。
    【0011】
    【課題を解決するための手段】
    本発明に係るスイッチユニットは、合成樹脂成形体によって形成された電気絶縁性の板状ボディに、スイッチ部の固定電極とこの固定電極の相手方電極としての可動電極とが備わり、上記可動電極が上記板状ボディに具備された凹入部内に収容されてその凹入部の開放口に臨まされていると共に、その可動電極が、操作部材により押し込まれて初期形状からの反転動作を行いかつ操作部材による押込力が解除されると反転形状から初期形状に復帰するスナッププレートでなり、上記固定電極に連設されたリード部が上記板状ボディに埋入され、その板状ボディに電磁波遮蔽部材が重ね合わされている。 そして、上記電磁波遮蔽部材が、導電性と可撓性を備えるシート材によって形成されていると共に、そのシート材で上記凹入部の開放口が塞がれ、上記シート材が、最外層を導電性の電磁波遮蔽層によって形成している積層体でなり、そのシート材に開設された開口部に、上記板状ボディに突設されたアース端子が挿通され、このアース端子とそのアース端子に上記開口部で対向している上記シート材の電磁波遮蔽層とが軟化状態で流動性を有し硬化して流動性が減衰する導電性物質を介して電気的に接続されている。
    【0012】
    この発明によれば、電磁波遮蔽部材がスイッチ部を覆っているのでスイッチ部の防塵性に優れる。 しかも、シート材の導電部分を板状ボディ側のアース端子に導電性物質を介して電気的に接続しており、しかも、その導電性物質は軟化状態で流動性を有し硬化して流動性が減衰するという性質を有しているので、軟化状態の導電性物質をシート材の導電部分と板状ボディ側のアース端子との間に塗布して装填するだけでそれら両者を電気的に接続することができるだけでなく、シート材の導電部分とアース端子との接続にばねを余分に用いたり加締めなどの面倒な作業を要する加工を行ったりする必要がなくなり、それだけコストダウンを図りやすく、しかも、製品の厚さを抑えて必要な設置スペースを狭くしやすくなるという作用が発揮される。 その上、スペース部を覆う電磁波遮蔽部材が導電性と可撓性を備えるシート材によって形成されているので、スイッチ部に採用されているスナッププレートの反転動作に伴う操作部材の操作感触が電磁波遮蔽部材によって損なわれるという状況が生じにくくなって良好な操作感触が得られる。
    【0013】
    本発明では、上記シート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との積層体でなる、という構成を採用することが可能である。 また、上記シート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との2つの層を有する積層体でなり、上記ベース層が粘着層を介して上記板状ボディに貼着されている、という構成を採用することが望ましい。 これによれば、ベース層に、ポリエチレンテレフタレートフィルムによって発揮される優れた耐久性が付与されるため、アルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層が破れるといった損傷が起こりにくくなって、長期間に亘り初期の電磁波遮蔽作用が維持される。 また、ベース層が粘着層を介して板状ボディに貼着されているという構成を備えているものでは、折曲げ加工などの特別な機械加工を行わずに電磁波遮蔽層を板状ボディに作業性よく保持させることが可能になる。
    【0014】
    さらに、本発明では、上記シート材に、上記凹入部の開放口の外周部でその開放口の内部に押し込まれた形の環状の可撓部が成形され、このシート材の上記可撓部によって取り囲まれた部分が上記スナッププレートの表面に密着されているという構成を採用することが特に好ましい。 これによれば、スナッププレートの反転動作にシート材の上記可撓部が抵抗なく(シート材に張力を発生させることなく)追従するようになるので、そのスナッププレートの反転動作に伴う操作部材の操作感触が上記シート材でなる電磁波遮蔽部材によって損なわれるという状況が生じにくくなって良好な操作感触が得られる。
    【0015】
    本発明では、最外層が上記電磁波遮蔽層によって形成されている上記積層体でなる上記シート材に開設された開口部に、上記板状ボディに突設された上記アース端子が挿通され、このアース端子とそのアース端子に上記開口部の口縁部で対向している上記電磁波遮蔽層とが導電性物質を介して電気的に接続されていることが望ましく、その場合、上記導電性物質に導電性塗料を用いることが望ましい。 これによれば、アース端子とそのアース端子に上記開口部の口縁部で対向している上記電磁波遮蔽層とを導電性物質、好ましくは導電性塗料を介して電気的に接続するものであるので、電磁波遮蔽層をアース端子に電気的に接続するときに軟化状態で流動性を有する導電性塗料をアース端子と電磁波遮蔽層との間に流し込んで装填し、その後、放置して導電性塗料を硬化させるだけでよく、ばねなどの余分な部品を用いたり加締めなどの面倒な加工作業を行ったりせずに済む。
    【0016】
    本発明では、上記アース端子が上記板状ボディに形成された凹所の壁面からその凹所内に突出されていて、導電性物質による上記アース端子と上記電磁波遮蔽層との電気的接続箇所が上記凹所に収容されていることが望ましい。 これによれば、アース端子と電磁波遮蔽層との電気的接続箇所が板状ボディから突き出さないので、スイッチユニットが嵩張らなくなってその設置スペースが狭くて済む。
    【0017】
    本発明に係るスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法は、固定電極とこの固定電極の相手方電極としての可動電極とを有するスイッチ部を備えた電気絶縁性の板状ボディに上記固定電極に連設されたリード部が埋入され、かつ、その板状ボディに電磁波遮蔽部材が重ね合わされているスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材と上記板状ボディに設けられたアース端子との電気的接続方法に関するものであり、上記電磁波遮蔽部材に、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層との積層体によって形成された導電性と可撓性を備えるシート材が用いられ、上記板状ボディに形成された凹所の壁面からその凹所の内部を経てその凹所の外側へ突出された弾性を備えるアース端子を、上記シート材に備わっている開口部に挿通させることと、そのシート材を上記板状ボディに重ね合わせることとを行い、次に、上記アース端子を上記凹所の内部に押し込むことによりそのアース端子で上記シート材の開口部の口縁部をも上記凹所に押し込んだ後、アース端子に対する押込力を解放することにより、上記電磁波遮蔽層の塑性と上記アース端子のスプリングバックとを利用して上記シート材の開口部の口縁部でアース端子を上記電磁波遮蔽層に上記凹所の内部で対向させ、 次に、上記アース端子と上記電磁波遮蔽層との対向箇所に導電性塗料を装填することによりその導電性塗料を介して上記アース端子と上記電磁波遮蔽層とを電気的に接続する、というものである。 この方法によれば、上記した各発明に係るスイッチユニットを容易に製作することが可能である。
    【0018】
    【発明の実施の形態】
    図1は本発明の実施形態に係るスイッチユニットUの平面図、図2は図1のスイッチユニットUに用いられている板状ボディ20の平面図、図3は電磁波遮蔽部材50の平面図、図4は電磁波遮蔽部材50の積層構造を示した説明図、図5(A)は図1のV−V線に沿う部分の拡大断面図、図5(B)は図1のV−V線に沿う部分の変形例を示した拡大断面図、図6は図1のVI−VI線に沿う部分の拡大断面図、図7は電磁波遮蔽部材50とアース端子40との電気的接続方法の説明図である。
    【0019】
    この実施形態のスイッチユニットUは、図8で説明した携帯電話機のようなモバイル通信機器に用いられるスイッチユニットであり、同図で説明した従来のスイッチユニットと同じ使い方をすることが前提になっている。
    【0020】
    図1のようにこのスイッチユニットUは、偏平で細長い板片状に形成されていて、細長い板状ボディ20の表面のほゞ全体を覆う形態で、細長い電磁波遮蔽部材50が貼着されている。 電気絶縁性の合成樹脂成形体でなる板状ボディ20の左右両側にスイッチ部30,30がそれぞれ配備されていると共に、その一端部にはアース端子40が突出されていて、そのアース端子40と電磁波遮蔽部材50とが電気的に接続されている。
    【0021】
    図2又は図5(A)のように板状ボディ20の左右両側にそれぞれ円形の凹入部21が設けられており、それぞれの凹入部21の底面で中心電極31及び周辺電極32の2つの固定電極が面一状態で露出している。 そして、中心電極31や周辺電極32に連設されているリード部33,34が板状ボディ20に埋入されている。 また、中心電極31のリード部33やアース端子40には接片35が連設されていて、それらが板状ボディ20から突出されている。 なお、これらの接片35は、それらの根元部分で折返し状に折り曲げられて板状ボディ20の裏側に配備される。
    【0022】
    図5(A)のように、板状ボディ20の上記凹入部21には、円形ドーム状のスナッププレートでなる可動電極36が大きながたつきを持たない状態で収容されていて、その可動電極36の周縁部36aが上記周辺電極32に重なり合って常接しているのに対し、その可動電極36の中央部(頂部)が上記中心電極31に間隔を隔てて対向し、しかも、この可動電極36は凹入部21の開放口21aに臨んでいる。 そして、上記した中心電極31及び周辺電極32の2つの固定電極と上記スナッププレートでなる可動電極36とによって上記スイッチ部30が形成されている。
    【0023】
    電磁波遮蔽部材50は、導電性と可撓性を備えるシート材によって形成されている。 この実施形態では、電磁波遮蔽部材50を形成しているシート材として、図4に示した構造の積層体が用いられている。 具体的には、電磁波遮蔽部材50を形成しているシート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)でなるベース層51とアルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層52との2つの層を有する積層体でなり、ベース層51に粘着層53が保持されている。 また、この電磁波遮蔽部材50には、板状ボディ20側に設けられている上記アース端子40を挿通させる開口部54が開設されている。 そして、上記シート材でなる電磁波遮蔽部材50が、粘着層53を介して板状ボディ20に重なり状に貼着されていると共に、電磁波遮蔽部材50の開口部54に上記アース端子40が挿通されていて、図6のように、そのアース端子40と電磁波遮蔽部材50とが導電性塗料でなる導電性物質60を介して電気的に接続されている。 さらに具体的には、粘着層53を介して板状ボディ20に貼着された電磁波遮蔽部材50はその電磁波遮蔽層52が最外層に位置していて、開口部54の口縁部でアース端子40に対向している電磁波遮蔽層52がそのアース端子40に上記導電性物質60を介して電気的に接続されている。
    【0024】
    この実施形態では、図6のように、アース端子40が板状ボディ20に形成された凹所(図例では開口)23の壁面からその凹所23内に突出されていて、導電性物質60によるアース端子40と電磁波遮蔽層50との電気的接続箇所がその凹所23に収容されている。 このため、電磁波遮蔽層52をアース端子40に電気的に接続するときに、軟化状態の流動性を有する導電性塗料をアース端子40と電磁波遮蔽層50との間に流し込んだ後、放置して硬化させるだけでよく、ばねなどの余分な部品を用いたり加締めなどの面倒な加工作業を行ったりせずに済む。 その上、アース端子40と電磁波遮蔽層52との電気的接続箇所が板状ボディ20から突き出していないので、スイッチユニットUが嵩張らなくなってその設置スペースが狭くて済む。
    【0025】
    以上のように構成されたスイッチユニットUによると、スイッチ部30の可動電極36が押し込まれて初期形状からの反転動作を行うと、その可動電極36によって中心電極31と周辺電極32とが短絡し、可動電極36が反転形状から初期形状に復帰する動作を行うと、中心電極31と周辺電極32との短絡が解除される。 したがって、図8のように、携帯電話機のケース1の内側にスイッチユニットUを組み込み、かつ、そのそのスイッチユニットUの操作部材5をケース1の側面に開設された開口6に配備しておくと、操作部材5を押込み操作することによってスイッチユニットのスイッチ部30のオンオフモードが制御される。 その際、操作部材5の押込み操作が、可撓性を備えたシート材でなる電磁波遮蔽部材50の撓み変形を介して可動電極36aの反転動作に変換され、また、可動電極36aの復帰動作が上記シート材でなる電磁波遮蔽部材50の撓み変形を介して操作部材5の復帰動作に変換されるので、スイッチ部30に採用されているスナッププレート(可動電極36)の反転動作に伴う操作部材5の操作感触が電磁波遮蔽部材50によって損なわれるという状況が生じにくくなって良好な操作感触が得られる。
    【0026】
    また、板状ボディ10に重なり状に貼着されている導電性を備える電磁波遮蔽部材50の電磁波シールド作用により、板状ボディ20に埋入されているリード部33,34やスイッチ部30が電磁波シールドされる。
    【0027】
    さらに、電磁波遮蔽部材50がスイッチ部30を覆っているので、スイッチ部30に外部から塵芥が侵入してスイッチ部30自体のスイッチング性能や操作性が損なわれるというおそれがない。
    【0028】
    そのほか、電磁波遮蔽部材50を形成しているシート材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでなるベース層51を備えているので、その電磁波遮蔽部材50にポリエチレンテレフタレートフィルムによって発揮される優れた耐久性が付与され、その結果、アルミニウム薄膜でなる電磁波遮蔽層52が破れるといった損傷が起こりにくくなって、長期間に亘り初期の電磁波遮蔽作用が維持される。
    【0029】
    この実施形態では、図5(A)のように板状ボディ20に貼着した可撓性を有するシート材でなる電磁波遮蔽部材50でその板状ボディ20の凹入部21をただ単に塞いでいるだけであるけれども、そのような構成に代えて、図5(B)のように、シート材でなる電磁波遮蔽部材50に、凹入部21の開放口21aの外周部でその開放口21の内部に押し込まれた谷形の環状の可撓部55を成形し、、その電磁波遮蔽部材50の可撓部55によって取り囲まれた円形部分56を可動電極36を形成しているスナッププレートの表面に密着させておくという構成を採用すると、スナッププレートでなる可動電極36の反転動作に電磁波遮蔽部材50の上記可撓部55が抵抗なく追従するようになり、シート材に張力を発生させることがなくなるので、その可動電極36の反転動作に伴う操作部材5の操作感触が上記シート材でなる電磁波遮蔽部材50に発生する張力によって損なわれるという状況を生じる余地が無くなって良好な操作感触が得られる。
    【0030】
    次に、図6及び図7を参照して上記スイッチユニットUにおける電磁波遮蔽部材50とアース端子40との電気的接続方法を説明する。
    【0031】
    最初の段階では、図7のように、弾性を備えたばね片でなるアース端子40が、板状ボディ20の凹所23の壁面からその凹所23の内部を経てその凹所23の外側へ突出されていて、そのアース端子40を、図7(A)のようにシート材でなる電磁波遮蔽部材50に備わっている開口部54に挿通させながら、その電磁波遮蔽部材50を板状ボディ20に位置合わせして重ね合わせ、粘着層53を介して電磁波遮蔽部材50を板状ボディ20に貼着する。
    【0032】
    次に、図7(B)のように、治具70を用いて矢印dのようにアース端子40を凹所23の内部に押し込む作業を行い、その作業を通じて、アース端子40で電磁波遮蔽部材50の開口部54の口縁部54aをも凹所23に押し込む。 続いて、アース端子40に対する押込力を解放すると、電磁波遮蔽部材50の電磁波遮蔽層52がアルミニウム薄膜で形成されており、かつ、アース端子40が弾性を備えたばね片で形成されていることにより、図7(c)のように電磁波遮蔽層52の塑性によって電磁波遮蔽部材50の開口部54の口縁部54aが押込み位置にそのまま残り、アース端子40がそのスプリングバックによりわずかに復帰して電磁波遮蔽部材50との間に隙間を隔てて凹所23の内部で対向する。 そこで、アース端子40と電磁波遮蔽部材50の電磁波遮蔽層52との対向箇所に導電性塗料を流し込んで装填することにより、図6のにようにその導電性塗料(導電性物質60)を介して電磁波遮蔽層52とアース端子40とを電気的に接続する。
    【0033】
    この方法によれば、電磁波遮蔽部材50とアース端子40とを迅速にしかも確実に電気的に接続することが可能である。
    【0034】
    【発明の効果】
    以上のように、本発明に係るスイッチユニットによれば、電磁波遮蔽部材によってスイッチ部の防塵性を確保してスイッチ部自体のスイッチング性能や操作性が損なわれにくくなるなるものでありながら、スイッチ部に採用されているスナッププレートの反転動作に伴う操作部材の操作感触が損なわれにくいスイッチユニットを提供することが可能になる。 また、ばねを用いたり加締めを用いたりすることなく、シート材でなる電磁波遮蔽部材の導電部分とボディ側のアース端子とを確実に電気的に接続することが可能になる。
    【0035】
    本発明に係るスイッチユニットにおける電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法によれば、電磁波遮蔽部材に導電性と可撓性を備えたシート材を用いることによって上記の防塵性を確保した場合に、シート材の導電部分とアース端子との電気的接続を確実かつ容易に行うことができるようになる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 本発明の実施形態に係るスイッチユニットの平面図である。
    【図2】 図1のスイッチユニットに用いられている板状ボディの平面図である。
    【図3】 電磁波遮蔽部材の平面図である。
    【図4】 電磁波遮蔽部材の積層構造を示した説明図である。
    【図5】 (A)は図1のV−V線に沿う部分の拡大断面図、(B)は図1のV−V線に沿う部分の変形例を示した拡大断面図である。
    【図6】 図1のVI−VI線に沿う部分の拡大断面図である。
    【図7】 電磁波遮蔽部材とアース端子との電気的接続方法の説明図である。
    【図8】 スイッチユニットを採用した携帯電話機の一部省略外観図である。
    【図9】 従来のスイッチユニットの平面図である。
    【符号の説明】
    U スイッチユニット 5 操作部材 20 板状ボディ 21 凹入部 21a 凹入部の開放口 23 凹所 30 スイッチ部 31 中心電極(固定電極)
    32 周辺電極(固定電極)
    36 可動電極(スナッププレート)
    33,34 リード部 40 アース端子 50 電磁波遮蔽部材 51 ベース層(ポリエチレンテレフタレートフィルム)
    52 電磁波遮蔽層(アルミニウム薄膜)
    53 粘着層 54a 開口部の口縁部 54 開口部 55 可撓部 60 導電性物質(導電性塗料)

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