Manufacturing method and an electronic device of an electronic device

申请号 JP2006537522 申请日 2004-10-26 公开(公告)号 JP2007513782A 公开(公告)日 2007-05-31
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ; 发明人 マシウ ジェイ イー ウレナエルス; ベーク ヨゼフ ティ エム ファン;
摘要 基板 上に基層及び機械層を設けることと、基層と機械層との間に犠牲層を設けることと、犠牲層と基板との間にエッチストップ層を設けることと、ドライ化学エッチングを用いて犠牲層を除去することとを含み、ドライ化学エッチングはフッ素含有プラズマを用いて行われ、エッチストップ層は、HfO
2 ,ZrO
2 ,Al
2 O
3 及びTiO
2 のような実質的に非導電性のフッ素の化学作用を起こさない材料を有するマイクロマシン技術(MEMS)デバイスの製造方法である。
权利要求
  • 第1及び第2の電極を有するマイクロマシン技術(MEMS)素子を有し、前記第2の電極は前記第1の電極の方へ及び前記第1の電極から移動可能である電子デバイスの製造方法であって、
    基板の第1のサイドに電気絶縁材料のエッチストップ層を設ける工程と、
    前記基板の前記第1のサイドに、前記第1の電極が規定される電気伝導材料の基層を設ける工程と、
    前記基層の前記第1の電極を少なくとも覆う犠牲層を設ける工程と、
    前記犠牲層の上に、前記基板に機械的に接続される電気伝導材料の機械層を設ける工程と、
    前記機械層の上に、前記犠牲層への少なくとも1つの窓部を含むマスクを設ける工程と、
    ドライ化学エッチングを用いて前記犠牲層の選択領域を除去する工程であって、前記第2の電極が前記第1の電極の方へ及び前記第1の電極から移動可能となる当該工程と を有し、
    前記ドライ化学エッチングはフッ素含有プラズマを用いて行われ、前記エッチストップ層は実質的に非導電性のフッ素の化学作用を起こさない材料を有する電子デバイスの製造方法。
  • 前記犠牲層は無機材料を有する請求項1記載の方法。
  • 前記デバイスは、第1及び第2の電極と中間誘電体とを備えた薄膜キャパシタを更に有し、前記第1の電極は前記基層に規定され、前記誘電体は前記犠牲層に規定され、前記犠牲層の前記キャパシタの部分は除去されない請求項2記載の方法。
  • 前記基層が設けられる前に、前記エッチストップ層が前記基板の前記第1のサイドに設けられる請求項1記載の方法。
  • 前記フッ素含有プラズマはCF プラズマである請求項1記載の方法。
  • 前記犠牲層の上に、前記第2の電極が規定される電気伝導材料の中間層を設ける工程と、
    前記第2の電極を少なくとも部分的に覆う第2の犠牲層であり、前記第1の犠牲層と同じ工程において除去される当該第2の犠牲層を設ける工程と を更に有する請求項1記載の方法。
  • 前記基層は接触パッドを備え、前記第1及び第2の犠牲層の少なくとも1つの窓部は、機械層が設けられる間前記窓部の充填まで前記接触パッドを露出されたままにし、前記第1の犠牲層の前記窓部は前記第2の犠牲層の堆積後に設けられる請求項6記載の方法。
  • 基板の第1のサイドにマイクロマシン技術(MEMS)素子を有し、前記MEMS素子は、第1の電極と、閉位置と開位置との間において前記第1の電極の方へ及び前記第1の電極から移動可能であり、開位置において空隙により前記第1の電極から分離される第2の電極とを有する電子デバイスであって、
    前記第1の電極と前記基板との間にエッチストップ層を備え、このエッチストップ層は実質的に非導電性のフッ素の化学作用を起こさない材料を有することを特徴とする電子デバイス。
  • 前記エッチストップ層は、IV 族の酸化物を有する請求項8記載のデバイス又は請求項1記載の方法。
  • 前記エッチストップ層は、HfO 、ZrO 、Al 又はTiO を有する請求項9記載のデバイス又は方法。
  • 前記基板はシリコン基板であることを特徴とする請求項8記載のデバイス又は請求項1記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、第1及び第2の電極を有するマイクロマシン技術(MEMS)素子を有し、上記第2の電極は上記第1の電極の方へ及び上記第1の電極から移動可能である電子デバイスの製造方法であって、上記基板の上記第1のサイドに、上記第1の電極及び接触パッドが規定される電気伝導材料の基層を設ける工程と、上記基層の上記第1の電極を少なくとも覆うが、上記接触パッドを少なくとも部分的に露出されたままにする犠牲層を設ける工程と、上記犠牲層の上に、上記基層の接触パッドに機械的に接続される電気伝導材料の機械層を設ける工程と、ドライ化学エッチングを用いて上記犠牲層を除去する工程とを有する電子デバイスの製造方法に関する。

    本発明は、また、基板の第1のサイドにマイクロマシン技術(MEMS)素子を有し、上記MEMS素子は、第1の電極と、閉位置と開位置との間において上記第1の電極の方へ及び上記第1の電極から移動可能であり、開位置において空隙により上記第1の電極から分離される第2の電極とを有する電子デバイスに関する。

    マイクロマシン技術(MEMS)とは、マイクロセンサとアクチュエータとが集められたもののことを言い、マイクロ回路の制御下において環境の変化に反応を示す。 従来の高周波(RF)回路にMEMSを集積化することは、優れた性能レベル及び低製造コストのシステムをもたらしてきた。 マイクロ波及びミリ波のシステムに製造技術に基づいてMEMSを組み込むことは、MEMSアクチュエータ、アンテナ、スイッチ及びキャパシタを備えたデバイスに目に見えるルートを与える。 その結果として得られるシステムは、大きくなった帯域幅、高くなった放射効率、低減された電消費で動作し、無線パーソナル通信デバイスの拡大した領域内における実現に関して相当な範囲を有する。

    MEMS素子は第1及び第2の電極を有しており、上記第2の電極は開位置と閉位置との間において第1の電極の方に及び第1の電極から移動可能であり、上記開位置ではこれら第1の電極と第2の電極との間に空隙が存在する。 上記第1の電極の上には誘電体層が存在し得る。 これは、第1の電極が、閉位置において第2の電極と電気的に接触せず、第2の電極と共にキャパシタを形成することをもたらす。 他の電極も、必要に応じて誘電体層又は自然酸化物を備えている。

    上記第2の電極が移動可能でなければならないが、依然として機械的に安定な構造に取り込まれなければならないことは、デバイスが通常十分な厚さ及び機械的安定性の機械層を備えているという結果になる。 この第2の移動可能な電極は上記機械層に設けられ得るが、これは必須ではない。 第2の電極は、梁部と第1の電極との間の追加の中間層に設けられてもよい。 特に、最近の実験では、中間電極層に存在する第2の電極に加えて、機械層に第3の電極を有するMEMS素子を製造することが有利であることが示されている。 その場合、第2の電極は第1の電極の方にだけではなく、第3の電極の方にも移動可能である。

    表面マイクロマシニングはMEMSの製造のための広く知られた方法であり、表面マイクロマシニングに用いられる加工順序が図1に模式的に示されている。 基層10と、犠牲層16と、梁又は機械層12とが基板14の上に堆積され、構造化される。 梁層12は、犠牲層16のエッチングにより自立性(free-standing)とされる。 これは、梁層が基板により支持されていない大きな領域を有することを意味する。 この場合、上記梁層は、基層の1つ又はそれ以上の接触パッドに支持部を介して支持される。 この支持部は、梁層の下部に存在し得るが、梁層に対してほぼ垂直でもある。 後者は、梁層がブリッジ又はメンブランのような構造を有する場合に特に選択され、梁層への垂直方向の動きに関してより良好な弾性を与える。 上記梁層は、このケースでは電気的に導通しており、接触パッドは電気的な接触パッドでもある。 しかしながら、これは必須ではない。 この形態では、第2の電極が機械層12に規定され、第1の電極が基層に規定される。

    上述した順序の重要な加工工程は犠牲層のエッチングであり、この層をエッチングするためのエッチャントは理想的には幾つかの条件を満たすべきである。 すなわち、
    ・梁層及び基層をエッチングすべきではない。
    ・エッチング後、基板への第2の電極の付着(sticking)をもたらすべきではない。
    ・第2の電極が、犠牲層の除去されていない部分からのいかなる機械抵抗も伴うことなく最大の位置の間を移動可能であることをもたらすべきである。

    犠牲層のエッチャントに関する材料の幾つかのMEMSシステムが知られている。 最もよく知られているシステムは、Siよりなる梁層及び基層(12,10)を用いるHF溶液中におけるSiO 犠牲層のウェット化学エッチングである。 しかしながら、この既知のシステムの主な欠点は、HFエッチング後の基板の乾燥中に毛管力の結果として自立性の層12が基層に付着する傾向にあることである。 他のタイプのシステムは、この欠点を有しておらず、エッチャントが液体ではなく気体又はプラズマよりなるシステムである。 このタイプのシステムは、ドライ化学エッチングとして知られている。 このタイプの既知のシステムは、犠牲層のエッチングにO プラズマを用いる。 このケースでは、犠牲層はポリマにより構成され、基層及び機械層は金属を有している。 基板及び基板上又は基層上の任意の誘電体層は、更に露光され得る。

    しかしながら、このシステムの欠点は、ポリマの犠牲層が梁層の加工の自由度を制限することである。 ポリマは高温(200〜300℃)において流動及び/又は脱ガスする傾向にあるので、梁層の加工温度が制限される。 これは、機械層の材料の選択をかなり制限する。 また、構造化層にポリマを使用することは、一般的なICプロセスにおいて非標準的である。

    上記制限は、犠牲層が局所的にのみ除去されなければならない場合に特に問題である。 機械層は相互接続部としても用いられることが好ましく、デバイスにはインダクタ及びキャパシタのような可能な他の素子が存在する。 それらは、MEMS素子から垂直方向に移動するが、同じ層に規定される。 機械層は、その層に相互接続部の機能を有しており、マイクロメートル又は更にミリメートルのオーダーのサイズを有する相互接続部又はコイルは、十分な支持部無しに空中にぶらさがっているべきではない。 犠牲層を局所的にのみ除去するために、該犠牲層上の部品はフォトレジストのような保護層により保護されなければならない。 しかしながら、フォトレジストはポリマの層であり、ポリマ犠牲層を除去するエッチャントはこのポリマ層をも除去してしまう傾向にある。

    従って、本発明の目的は、犠牲層が局所的にのみ除去され得る冒頭の段落において述べられた種類の方法を提供することにある。

    この目的は、上記基板と基層との間において基板の第1のサイドに、電気絶縁性であり、フッ素の化学作用を起こさない材料のエッチストップ層が設けられることにより達成される。

    フッ素の化学作用は、犠牲層への接触(access)を与える窓部を有する任意のフォトレジストが犠牲層の他の領域を保護しながら該犠牲層の除去を可能にする。 更に、フッ素の化学作用はある材料を等方的に除去するという利点を有しており、従って、梁層と基板との間のリセス部が十分に除去され、梁層が自由になる。 しかしながら、フッ素のタイプの化学作用の欠点は、非常に反応性である傾向にあり、犠牲層以外の他の層を除去してしまうことである。 特に、表面における酸化物層のエッチングのために基層の電極がアンダーエッチになり、従ってもはや十分に機能しないという問題があることが分かった。 この欠点は、エッチストップ層が用いられることにより克服される。

    基板上の機械層の支持が改善されたことが本発明の利点である。 実際には、機械層の支持部は、基層への機械層の垂直方向の相互接続部のみではない。 支持部は、犠牲層の除去されていない部分もである。 実際には、リセス部の機械層と基層との間の空隙はキャビティであろう。

    犠牲層の除去されない部分がMEMS素子のための化学作用保護層としても作用することが、本発明の他の利点である。

    第1の電極に対する第2の移動可能な電極の任意の付着が任意のウェット化学エッチングプロセスと比較してかなり減少することが、ドライエッチングプロセスの更なる利点である。

    機械層は、一般に梁のような自立性の構造を含んでいることが理解される。 梁層は、1つのサイド、2つのサイド(従ってブリッジのような構造を有する)又は多数のサイド(従ってメンブランのような構造を有する)における支持によるキャリヤである。 梁層は第2の電極を含んでいてもよいが、これは必須ではない。 中間金属層に第2の電極を規定することが特に好適なようであり、その場合、梁層はこの第2の電極に対する相互接続部若しくは第3の電極のいずれか一方として作用するか、又はそれらの両方として作用するかもしれない。

    好ましい形態では、上記犠牲層は無機材料を有する。 これは、素子のパッケージングに関連している。 RF−MEMS素子は、梁部の動きを妨害するいかなる影響をも妨げるように密封パッケージされなければならない。 この密封パッケージングは、一般にはんだ又は任意の他の金属のリングを用いて行われ、これがリフローオーブン内において十分に接続される。 そのようなリフロープロセスにおいて用いられる温度は、ポリマの犠牲層の多くにとって好ましくない。 パッケージングを与えることは、加工後に直接的に行われ得る。 しかしながら、他の企業により経営されている別個の組み立て工場において行われてもよい。

    他の形態では、上記デバイスは第1及び第2の電極と中間誘電体とを備えた薄膜キャパシタを更に有し、上記第1の電極は基層に規定され、犠牲層は誘電体としての役割を果たす。 明らかであるように、このケースでは、犠牲層が局所的にのみ除去されることが非常に重要である。 犠牲層が他の加工中、特にパッケージング中に用いられる任意の温度ステップに耐えるのに十分安定であることが更に非常に重要である。 また、犠牲層は十分な誘電特性を有するように選択されなければならない。 この点に関して好適な材料は、例えば、(特にPECVDを用いて堆積されたような)窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸化タンタルを含んでいる。

    更に他の形態では、上記エッチストップ層が第1の電極と基板との間に位置する。 これは幾つかの利点を有している。 すなわち、まず第1に、エッチストップ層は、垂直相互接続部を可能にするため及びMEMS素子をスイッチとして使用することを可能にするために構造化される必要がない。 第2に、下部の電極が許容するよりも高い堆積又は硬化温度を必要とするエッチストップ層の材料の使用を可能にする。 第3に、エッチストップ層の任意の誘電特性がいかなるキャパシタ特性にも影響を及ぼさない。 完全を期すために、特に基板に任意の素子が存在するケースにおいてエッチストップ層がパターニングされ得ることが確認されている。

    具体的な形態では、フッ素含有プラズマはCF プラズマであり、エッチストップ層はIV 族の酸化物を有することが好ましい。 そのようなIV 族の酸化物は、HfO ,ZrO と、特にAl 及びTiO とを含んでいる。 代替の材料は、例えばTiN,AlN及びダイアモンドを含んでいる。 あるペロブスカイト材料のような他のエッチストップ層さえも排除されない。

    上記CF プラズマは、非常に等方性の挙動を持つ点でCHF 及びCH のような他のフッ素プラズマと比較して有利である。 それとともに、CF プラズマは、横方向の大きさの大きな領域にわたる犠牲層の除去を可能にする。 従って、梁層が大きく存在し得る。 酸化作用を得るための酸素との混合又はアルゴン若しくは窒素を用いた希釈のような上記プラズマへの既知の添加も可能である。 しかしながら、他のフッ素プラズマは勿論排除されない。 特に、犠牲層に窒化物の代わりに酸窒化物又は酸化物でさえもが用いられる場合には、CH 又はCHF の使用が好ましい。 横方向のエッチング速度を高めるために、梁部及びフォトレジストは、犠牲層への接触を与える多数の窓部を備え得る。 更に、ドライエッチングのパワー及び時間は、犠牲層の局所的なエッチングの所望の結果を得るように変えられる。 エッチングが1つ以上の工程において行われることが更に可能であり、第1の工程は、十分に大きい犠牲層上にエッチング面を作製するために用いられる。 それに加えて、ドライエッチングとウェットエッチングとの組み合わせが用いられ得る。 SF のような他のフッ素プラズマが代替として用いられ得る。

    他の形態では、本発明の上記方法が、上記犠牲層の上に、上記MEMS素子の第2の電極が規定される電気伝導材料の中間層を設ける工程と、上記第2の電極を少なくとも部分的に覆うと共に接触パッドを露出されたままにする窓部を備えた第2の犠牲層であり、上記第1の犠牲層と同じ工程において除去される当該第2の犠牲層を設ける工程とを更に有する。

    これらの他の工程は、少なくとも3つの電気伝導層を備えたデバイスをもたらす。 そのようなデバイスは、MEMS素子及び任意の必須ではない存在する薄膜キャパシタの両方に関して有利な特性を有することが分かっている。 このデバイスは、MEMS素子のより進んだ設計を可能にする。 その例は、双安定MEMSスイッチ、広がる可能な連続的な範囲を有する3電極MEMSキャパシタ、低作動電圧スイッチ、スティクション防止(anti-stiction)ディンプルスイッチャブルキャパシタ及び無限のダイナミックレンジを有するチューナブルキャパシタである。

    上記基層及び機械層は、金属又は金属酸化物材料を有することが好ましい。 基層の好適な材料は、アルミニウム、銅、ニッケル、銀、金、これらの金属の好適な合金、白金、ルテニウム酸化物、インジウムスズ酸化物等を含んでいる。 機械層の好適な材料は、アルミニウム、銅、ニッケル及び特にそれらの合金を含んでいる。

    本発明は、また、上記第1の電極と上記基板との間にエッチストップ層が存在し、このエッチストップ層が実質的に非導電性のフッ素の化学作用を起こさない材料を有する冒頭の段落において述べた種類のマイクロマシン技術(MEMS)素子を有する電子デバイスに関連している。 このデバイスは、上記方法の結果である。 このデバイスを用いると、ウェット化学エッチングによって従来技術において生じるデバイスの付着の問題が回避されることが利点である。 また、このデバイスは、MEMS素子の進んだ設計並びに他の受動素子及び相互接続部とのMEMS素子の好適な集積化を可能にする。 これは、移動可能な第2の電極を規定するために必要とされる犠牲層が他の目的のために用いられ得る点で特に可能である。 とりわけ、上記犠牲層は、リフローはんだの任意の温度において安定である無機材料である。 従って、それが維持され、同時に、デバイスはMEMS素子および必須ではない他の素子の封止のための好適なパッケージを具備する。

    非常に好適な形態では、上記移動可能な第2の電極が支持構造体を介して基板に機械的に接続される。 上記支持構造体の第1の側面にはMEMS素子の空隙が存在し、この第1の側面と対向する第2の側面には絶縁材料が存在する。 更に、上記第2の電極は、上記絶縁材料の上にMEMS素子を超えて横方向に延在する機械層に接続されているか、又は該機械層の一部である。

    他の実施の形態では、上記デバイスが、第1及び第2の電極と中間誘電体とを備えた薄膜キャパシタを更に有し、上記第1及び第2の電極は第1及び第2の層にそれぞれ規定され、そこにおいてMEMS素子の第1及び第2の電極も規定される。 MEMS素子の利点の1つは、ピンダイオード又はpHEMTトランジスタと比較して、他の素子との集積化の可能性である。 MEMS可変キャパシタの場合、MEMSキャパシタと更に同調され得る基本的な容量レベルを与えるために薄膜キャパシタが必要とされる。 スイッチの場合には、インダクタをMEMSスイッチに結合することが好ましい。 そのようなスイッチは、インダクタンスの任意の変化を可能にする。 単純なスイッチングの場合でさえも、キャパシタは種々の目的のために概して必要とされる。 この形態は、1つの完全なシステムとして設計され、最小の数の導電層が必要とされるMEMS素子と薄膜キャパシタとの非常に費用対効果が大きい組み合わせを与える。

    更に他の形態では、上記機械層にインダクタが規定される。 更にまた他の形態では、電気伝導材料の中間層が存在し、この中間層にMEMS素子の第2の電極が規定される。 そのようなデバイスは、MEMS素子及び任意の必須ではない存在する薄膜キャパシタの両方に関して有利な特性を有することが分かっている。 このデバイスは、MEMS素子のより進んだ設計を可能にする。 その例は、双安定MEMSスイッチ、広がって連続的でありうる範囲を有する3電極MEMSキャパシタ、低作動電圧スイッチ、スティクション防止ディンプルスイッチャブルキャパシタ及び無限のダイナミックレンジを有するチューナブルキャパシタである。 一般に、これらのデバイスでは上記中間層は機械層に接続されており、それとともに機械的安定性と、第1の電極の方へ及び第1の電極からの制御された動きの可能性とを与える。 種々のデバイスが図面を参照して更に説明されるであろう。 上記方法に関して言及された任意の材料及び形態は、本発明のデバイスに適用可能でもある。

    本発明のこれらの観点及びその他の観点は、以下に説明する実施の形態から明らかであり、以下に説明する実施の形態を参照して理解されるであろう。

    本発明の実施の形態が、単なる例として添付の図面を参照して説明される。

    各図面は単に模式的なものであり、等しい参照符号は異なる図面において同一又は同様の部品を指すために用いられている。

    MEMSの製造において、表面マイクロマシニングは、例えばシリコン基板上に自立構造を作製するために用いられることが多い。 表面マイクロマシニングに関する一般的なプロセスの流れが図1に示されている。 図示されているように、Al,Cu、Ni又はそれらの合金の基層10及び機械層12が、これらの層の間に犠牲層16を伴って基板14の上に堆積される。 その後、自立性の自由に移動可能な構造体の形態の基層10を残して、犠牲層16がエッチングにより除去される。

    犠牲層16は、機械層12が基板14に付着することを防止するためにドライエッチングによりエッチングされることが好ましい。 上記付着は、ウェットエッチングされた犠牲層を乾燥する間に毛管力の結果として生じ得る。

    ドライエッチングは、ICの製造において十分に確立されている。 マイクロマシニングの用途に関するドライエッチングの最も一般的な形態は、反応性イオンエッチング(RIE)である。 イオンがエッチングされるべき材料に向かって加速され、イオンの進む方向においてエッチング反応が高まる。 RIEは異方性のエッチング技術である。 RIEの既知の形態は、プラズマエッチング法である。 プラズマは、正及び負に帯電した同数の粒子と異なる数の帯電していない粒子とよりなる部分的にイオン化された気体として定義され、プラズマエッチング方式を用いると、犠牲層を除去するために化学作用と高いエネルギー(スパッタリング)における物理的なボンバードとの組み合わせが使用される。 しかしながら、ドライエッチング技術はフッ素化学作用に大いに依存する。

    例えば、国際特許出願WO01/48795公報には、大きな開口領域のシリコン構造体の異方性エッチングのためのフッ素ベースのプラズマエッチング法が記載されている。 記載されているこの方法では、まず、犠牲層を介して基層と機械層とが堆積された基板がプラズマエッチングチャンバに装着される。 次に、上記エッチングチャンバ内に、酸素ソースガス、フッ素ソースガス及びフロロカーボンソースガスを含むガス混合物が与えられる。 記載されている上記方法では、好ましい酸素ソースガスはO である。 フッ素は最も重要なエッチャントとして作用し、例えばCF ,NF 及びSF のような任意の数の複数のフッ素原子を有する化合物から与えられ得る。 次の工程は、例えば上記ガス混合物にRFエネルギーを与えることにより、ガス混合物からプラズマを形成することである。 その場合、チャンバ内の圧力は制御され、基板の組立体の必要な部分がプラズマを用いてエッチングされる。

    しかしながら、MEMS製造中に犠牲層をエッチングするためにフッ素ドライエッチング化学作用を使用すると、ほとんどの場合はシリコンウェハである基板自体のエッチングを避けるために特別な配慮がなされる必要がある。 そこで、我々は改善された方法を考案した。

    図2を参照すると、本発明によれば、好ましくはCF プラズマエッチングを用いる犠牲層のエッチング中にSiウェハがエッチングされることを防止するため、(基層10と機械層12とから成る)MEMS積層体と基板(通常シリコン)14との間に非導電性のフッ素の化学作用を起こさないエッチストップ層18が設けられる。 基板14は、非晶質の上部層とその上の熱酸化物とを有することが有利である。 エッチストップ層18は、Al ,HfO ,ZrO 及びTiO のようなIV族の酸化物の任意のものを有することが好ましい。 1つの好ましい実施の形態では、エッチストップ層18は、例えば100nmの厚さのAl を有する。 エッチストップ層18が配される際、幅広い種類の材料系が用いられ得る。 犠牲層16は、例えばSi,Si ,SiO ,W,Moにより構成される。 機械層12及び基層10は、Al,Ni,Au,Cu又はPtのような導体により構成される。 本実施の形態では、アルミニウム導体が基層に用いられ、Al 0.98 Cu 0.12の合金が機械層に用いられている。

    図3を参照すると、本発明のデバイスの製造におけるある段階が示されている。 この段階では、エッチストップ層18、基層10、犠牲層16及び機械層12が与えられている。 また、図2の実施の形態と比較すると、中間金属層11及び第2の犠牲層17が存在する。 犠牲層16,17の窓部は、専ら上記第2の犠牲層が設けられた後に作られる。 これは、反応性イオンエッチングを用いて行われる。 金属層10,11はエッチストップ層としての役割を果たし、機械層12は、ある段では中間金属層11に接続され、他の段では基層10に接続される。 機械層12の上にマスク20が与えられる。 このマスク20は、犠牲層17への窓部を含んでいる。 約5μmの厚さのポリイミドが使用される。 これは、機械層12の厚さ(例えば1μm)を考慮すると適切であり、フッ素プラズマから十分に保護する。 その後、空隙26を作るように犠牲層16,17が局所的にエッチングされる。 マスク20は、除去されず、MEMS素子の梁構造の一部を構成する。 また、このマスクはデバイスの他の素子に対して不動態化層としての役割を果たし得る。 マスク20は、接触パッド及び密封パッケージ用の密閉リングとして用いられ得る所望のパターンに応じた他の金属層を与えるために更に用いられる場合もある。 この点で、電気めっきが使用される。

    図4、図5、図6及び図7は、種々のMEMS設計の本発明のデバイスの有利な実施の形態を断面図で示している。 局所的な除去がより良好な機械的安定性及び従ってMEMS素子のより複雑な設計を可能にすることが、プロセスの第1の利点である。 これらの種々の設計全てが1つの同じデバイスにおいて実現され得ることが、本発明のプロセスの他の利点である。 これは、ある特定の設計のMEMS素子をある機能のために使用し、他の設計のMEMS素子を他の機能のために使用することを可能にする。 例えば、移動電話の受信帯域に用いられるアンテナスイッチでは絶縁が非常に重要であるのに対して、可変キャパシタに関しては作動電圧及び容量範囲がより重要なパラメータである。 センサの用途に関しては、感度が更にまた最も重要なパラメータであり、他のスイッチの用途の場合、スイッチング速度が非常に重要である。

    図4は双安定スイッチを示している。 この双安定スイッチは適切な絶縁を有している。 犠牲層の局所的な除去を考慮して、設計は機械的に強固である。 更に、この双安定スイッチは、良好な電力操作を可能にし、速い。

    図5は、低作動電圧のスイッチを示している。 絶縁は低くなるが、異なる状態の間のギャップは従来のスイッチにおけるギャップよりも小さい。 これは、低い作動電圧の使用を可能にする。 キャパシタに関してもたらされる実施の形態では、この構造は容量性の領域が非常に広いという利点を有している。

    図6は、スティクション防止ディンプルスイッチャブルキャパシタを示している。 このキャパシタでは、中間金属層11における構造がスティクション防止ディンプルであり、これらの構造は電極の部分ではない。 機械層12を基層10により近づけると、スティクション防止ディンプルがエッチストップ層と接触する時に最小の距離が達せられる。

    図7は、無限のレンジを有するチューナブルキャパシタを示している。 このキャパシタでは、基層が第1の電極101と第2の電極102とを有している。 第2の電極102は、作動信号のために作動電圧を与えることを分離するよう作動電圧を与えるために用いられ得る。 これは、第1の電極101が機械層12と接触し、従って無限のダイナミックレンジを与えることを可能にする。

    図8は、MEMS素子及び薄膜キャパシタ50の両方と垂直相互接続部60とを有するデバイスの他の実施の形態の断面図を示している。 この図は、基層10,中間層11及び機械層12に電極101,111,121を備えたMEMS素子がいかなる追加の金属層又は犠牲層も与える必要もなく、他の構成要素も有する受動回路内に埋め込まれた本発明の有利な特徴を示している。 実際には、第1の犠牲層16は薄膜キャパシタ50の誘電体としても機能する。 薄膜キャパシタ50の電極51,52は、MEMS素子10の第2及び第3の電極と同じ金属層に規定されている。 第3の金属層12は、第1の電極121であるだけではなく、相互接続部でもある。 ここで、第1及び第2の犠牲層16,17が選択的にエッチング除去されていることが特に重要である。 機械層12に単に1つの開口部が存在するのではなく、複数の開口部が存在する点、及び支持構造がかなりの広がりを持っている点、すなわち本質的に壁形状であり、柱形状ではない点で改善されている。

    上述した実施の形態は本発明を限定するものではなく、説明しており、当業者であれば後に付されている特許請求の範囲により定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく多くの他の実施の形態を設計することが可能であることに注意されたい。 特許請求の範囲において、括弧内の任意の参照符号は特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。 「有する(comprising,comprise)」等の単語は、総じて任意の請求項又は明細書に列挙されている構成要素又は工程以外の他の構成要素又は工程の存在を排除するものではない。 構成要素の単数の記載はそのような構成要素の複数の記載を排除するものではなく、構成要素の複数の記載はそのような構成要素の単数の記載を排除するものではない。 幾つかの手段を列挙しているデバイスのクレームにおいて、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの1つの同じアイテムにより具現化され得る。 ある方策が互いに異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの方策の組み合わせが有利に用いられないということを示すものではない。

    従来技術によるMEMSの製造に関する一般的な表面マイクロマシニングのプロセスの流れの模式図である。

    本発明の具体的な一実施の形態によるMEMSの製造に関する一般的な表面マイクロマシニングのプロセスの流れの模式図である。

    本発明の電子デバイスの製造におけるある段階を模式的に断面図で示している。

    MEMS素子の特定の設計を伴うデバイスの実施の形態を断面図で模式的に示している。

    MEMS素子の特定の設計を伴うデバイスの実施の形態を断面図で模式的に示している。

    MEMS素子の特定の設計を伴うデバイスの実施の形態を断面図で模式的に示している。

    MEMS素子の特定の設計を伴うデバイスの実施の形態を断面図で模式的に示している。

    本発明のデバイスの他の実施の形態の断面図を示している。

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