【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、例えばロボット玩具、PDA、携帯電話機、ビデオカメラなどの電子機器に係わり、特に手や指など人体の一部が接近し、または接触したこと検出するタッチセンサを備えた電子機器に関する。 【0002】 【従来の技術】 この種のタッチセンサを有する電子機器の従来技術としては、例えば特許文献1に記載された発明が存在する。 【0003】 前記特許文献1には、頭部の上面に押し下げ可能なカバー部材が設けられており、このカバー部材の下部にタッチセンサ(タクトスイッチ)を配置したロボット玩具が開示されている。 【0004】 特許文献1に記載されたロボット玩具では、前記カバー部材を押圧すると、前記タクトスイッチがONに設定させられる。 このとき、前記タクトスイッチが感知する頭部の押圧操作の有無及び押圧操作の仕方などにより、気分値カウンターのカウントアップ、カウントダウンが行われ、前記気分値カウンターのカウント値に基づいて感情レベルが設定される。 そして、その感情レベルによって音声出力手段、感情表現手段、作動手段を制御し、玩具の感情、気分を声、目、動作などで表現することが可能となっている。 【0005】 【特許文献1】 特開2002−66155号公報【0006】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、上記特許文献1に記載されたロボット玩具では、タッチセンサとして機械式のタクトスイッチを採用した関係上、前記タクトスイッチの操作性の向上と、その隠蔽のために頭部にカバー部材が設けられており、このためロボット玩具を構成する部品点数が増えるとともにコストの高騰を招くという問題がある。 【0007】 また、このようなカバー部材は、モデルとなっている本来の動物には存在しないものであるため、ロボット玩具のデザイン性に欠けることになる。 しかもロボット玩具の感情表現をさらに豊かにしようとすると、タッチセンサの数を増加する必要が生じるが、むやみに前記のようなタクトスイッチをロボット玩具本体に設けると、ロボット玩具のデザイン性を損ねてしまうといった問題もある。 【0008】 本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、ロボット玩具などの電子機器の外部から直接見えることがなく、しかも電子機器の外観を形成する筐体に人体が接近または接触したときに、その状態を検知できるタッチセンサを有する電子機器を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】 本発明は、筐体に人体が接近または接触したことを検知できるタッチセンサが設けられた電子機器において、前記タッチセンサは、前記筐体の外表面から筐体内方へ距離を隔てて設けられた所定面積の電極と、前記筐体の外表面に人体が接近または接触したときの容量変化を前記電極から検出する検出手段とが設けられていることを特徴とするものである。 【0010】 本発明の電子機器では、電子機器の外形を形成する筐体の内部にタッチセンサの本体を取り付けることができるため、外部から見たときにタッチセンサの存在を隠すことができる。 また電子機器の筐体の表面に余計な突起物や変色部分等が形成されることがないため、筐体表面のデザインの自由度を高めることができるとともに、操作性を高めることができる。 よって、例えば動物を模したロボット玩具などでは、その動物を忠実に再現できるようになり、リアリティの高い動物型のロボット玩具を提供できるようになる。 ただし、前記突起物や変色部分等が、電子機器の筐体の表面に形成されることを妨げるものではなく、前記突起物や変色部分等を設けるか否かはそれぞれの電子機器のデザインに応じて対応可能である。 【0011】 上記において、前記検出手段は、クロック信号を発生するクロック信号生成手段と、前記筐体の外表面に人体が接近または接触したときに前記電極で検知される容量に応じて前記クロック信号に立ち上がりの遅延を与える遅延手段と、前記遅延手段を経由しない前記クロック信号を基準として、遅延が与えられた遅延量に応じた信号を生成する手段と、前記変化量に応じた信号をA/D変換するA/D変換手段と、を有するものとして構成できる。 【0012】 上記手段では、少ない部品点数でタッチセンサを簡単に構成することができる。 よって、電子機器のコストダウンを推進することが可能となる。 【0013】 前記検出手段により、前記電極と前記人体との対向面積の変化を検出できるものである。 【0014】 さらには、前記検出手段により、前記電極と前記人体とが対向した時間を検出できるものである。 【0015】 また、前記電極が複数設けられて、それぞれの電極毎に個別に設けられた前記遅延手段と、共通のクロック信号を基準として、それぞれの遅延手段を経た信号の遅延量に応じた信号を各電極毎に個別に生成する前記手段が設けられているものである。 【0016】 上記手段では、筐体の内面が複雑な形状の場合でも対向電極を小分けして取り付けることができるとともに、小分けしない場合同様に手や指の移動を検出することが可能となる。 【0017】 なお、前記電極は、その各部分が筐体の外表面と等距離となるように、前記外表面の形状に倣うように配置されているものとして構成することもできる。 【0018】 また、本発明の電子機器は、前記筐体が玩具の外形を形成し、前記電極が設けられている部分での前記筐体の外表面が、人体の接触部とされているものにおいて特に有用である。 【0019】 【発明の実施の形態】 図1は本発明のタッチセンサを有する電子機器の第1の実施の形態として人形型のロボット玩具の頭部を示しており、Aはロボット玩具の斜視図,Bはロボット玩具の断面図である。 図2は前記タッチセンサの具体的な構成を示す回路構成図、図3は図2の回路図の各部における信号を示しており、AはAND回路の一方の入力部に入力されるクロック信号、BはAND回路の他方の入力部に入力される信号遅延手段からの出力信号、CはAND回路の出力信号、Dは平滑手段の出力信号を示している。 また実線は静電容量Cが大きい場合、点線は静電容量Cが小さい場合を示している。 【0020】 図1A,Bに示すように、本発明の電子機器の一例であるロボット玩具2は、前頭部にタッチセンサ1を備えている。 前記タッチセンサ1は所定面積の対向電極3を有しており、この対向電極3がロボット玩具2の外形を形成している筐体2Aの内面に固定されている。 前記対向電極3は、例えばシート状の薄い銅板などの導電性の金属板で形成されており、図1では前頭部の筐体2Aの内面に沿うやや広い面積で設けられている。 前記対向電極3は極めて薄いフィルム状に形成したものが好ましく、この場合には筐体2Aの様々な曲線形状に対応させつつ前記筐体2Aの内部に対向電極3を確実に固定することが可能である。 【0021】 また前記筐体2Aは、金属以外で誘電率εが高い材料で形成されたものが好ましく、例えばプラスチックなどの合成樹脂である。 【0022】 なお、前記電子機器の種類は、例えば人間型または人以外の動物型のロボット玩具、PDA(Personal Digital Assistants;情報携帯端末)、携帯電話機、ビデオカメラなどである。 また前記第1の実施の形態において、タッチセンサ1を取り付ける場所は、これらロボット玩具の前頭部、後頭部、顔、背部、腹部、腕部、脚部などどのような場所であってもよい。 また一箇所にのみ設けられていてもよく、複数の箇所に設けられているものであってもよい。 【0023】 また、前記対向電極3は、筐体2Aの外面に現れておらず、外部から目視することができない。 ただし、前記対向電極3は、筐体2Aの外表面から内側に間隔を開けて配置されていればよく、例えば対向電極が外表面に現れないように筐体2Aの内部に埋め込まれていてもよい。 いずれにせよ、前記対向電極3は、その面積内の各部分が筐体2Aの外表面と等距離となるように、外表面の曲面形状に倣うようにして配置されていることが好ましい。 【0024】 前記対向電極3は図2に示す回路の一部を構成しており、前記対向電極3と対向する筐体2Aの表面に人の手や指など人体4の一部が接近したり、または接触すると、前記人体4と前記対向電極3との間に静電容量Cが形成される。 すなわち、本発明では前記手や指などの人体4の一部が、前記対向電極3との間で静電容量Cを形成する電極として機能する。 【0025】 前記静電容量Cは、対向電極3と人体4の間の対向面積Sや対向距離dによって変化させられるため、この実施の形態では前記対向電極3と人体4とが可変容量部5を形成している。 【0026】 図2に示すように、前記ロボット玩具2の内部にはクロック信号生成手段6、信号遅延手段7および遅延信号検出手段8とで構成され、且つ容量変化を検出する検出手段が設けられている。 【0027】 前記クロック信号生成手段6は、所定の周波数からなる規則的なパルス信号を連続的に出力するものである。 前記信号遅延手段7は、前記可変容量部5と前記クロック信号生成手段6との間に接続された抵抗Rとで構成されている。 また遅延信号検出手段8は、AND回路8Aとその後段に設けられた抵抗とコンデンサからなる平滑手段8Bで形成されている。 前記AND回路8Aの入力部8a,8bには、前記クロック信号生成手段6の出力であるクロック信号CK(信号遅延手段7を経由しないクロック信号)と、前記信号遅延手段7を経由した出力とが入力されており、このAND回路8Aの出力が前記平滑手段8Bに入力されている。 【0028】 そして、前記検出手段の最終段、すなわち遅延信号検出手段8の平滑手段8Bの後段には、例えば8ビットのA/D変換手段9が接続されている。 前記A/D変換手段9は、所定のサンプリング周期で前記平滑手段8Bの出力電圧Voを検出してディジタル出力D0〜D7として出力し、これをロボット玩具2の内部に設けられた制御部10に送る。 【0029】 前記制御部10は、CPUを主体として構成されており、タッチセンサ1以外にも、例えば視覚センサ(CCDカメラ等)、聴覚センサ(マイク)、臭覚センサなど(図示せず)から各種の情報を得ると、それに応じた所定のリアクション動作を行うようにプログラミングされている。 前記リアクション動作としては、例えばロボット玩具2内に設けられる図示しないモータやソレノイド等を駆動させることにより、ロボット玩具2の目を瞬かせる、泣き声や笑い声を発する、あるいは手足を動かすなどである。 【0030】 前記タッチセンサ1では、ロボット玩具2の前頭部に人間の手や指などの人体4を接近させる、または触れるなどの動作を行うと、前記可変容量部5の静電容量Cが変化させられる。 【0031】 ここで、可変容量部5の静電容量Cは、数1の一般式で示すことができる。 【0032】 【数1】
【0033】 ただし、εは筐体の誘電率、Sは対向電極と人体間の対向面積、dは電極間の対向距離である。 なお、ここでは前記誘電率εは一定である。
【0034】
前記クロック信号生成手段6から図3Aに示すような振幅電圧Vccの所定の周波数からなるクロック信号CKが、前記AND回路8Aおよび信号遅延手段7に出力されている状態において、例えば手の平全体を前記ロボット玩具2の前頭部に当てがうなど、人体4と対向電極3との対向面積Sを広くした状態で接近または接触させた場合は、前記対向距離dが小さく且つ対向面積Sが大きくなるため、前記数1より可変容量部5の静電容量Cが大きくなる。 よって、信号遅延手段7の抵抗Rと静電容量Cの積で規定される時定数CRが大きくなるため、前記信号遅延手段7の出力は図3Bに実線で示すような三角波状の信号Saとなる。 よって、前記AND回路8Aの出力(論理積)は、図3Cに実線に示すようなパルス幅taのパルス波形となる。 なお、ここではAND回路8AにおけるHレベルとLレベルのしきい値SLをVcc/2としている。
【0035】
一方、ロボット玩具2の前頭部に対する対向面積Sが小さくなるように、例えば指の先などを接近させ、または接触させた場合には、前記対向距離dおよび対向面積Sの双方が小さくなるため、前記数1より可変容量部5の静電容量Cは対向面積Sが前記広くした状態に比べて小さくなる。 よって、前記時定数CRも小さく、前記信号遅延手段7の出力は図3Bに点線で示すような波形Sbとなる。 よって、前記AND回路8Aの出力(論理積)は、図3Cの点線に示すように、パルス幅tbのパルス波形となる。
【0036】
ここで、前記静電容量Cが小さい場合のパルス幅taと静電容量Cが大きい場合のtbとは、ta<tbの関係にある。 よって、平滑手段8Bの出力電圧Voは、対向面積Sを小さくして接触させた場合(静電容量Cが小さい場合)の出力電圧Vbの方が、対向面積Sを大きくして接触させた場合(静電容量Cが大きい場合)の出力電圧Vaよりも大きな値(Va<Vb)として出力される。
【0037】
前記平滑手段8Bの出力電圧VaやVbは、前記A/D変換手段9によってディジタル出力D0〜D7に変換されて前記制御部10に送られる。 前記制御部10では、前記ディジタル出力D0〜D7を監視することにより、ロボット玩具2に与えられた操作の状態、すなわち手の平全体で触れたのか、あるいは指先などで触れたのかを判断することが可能となる。 またディジタル出力D0〜D7の時間的な変化から、人体の一部が接近または接触していた時間を検出することもできる。
【0038】
そして、例えば前記制御部10は、対向面積Sが小さく、触れていた時間も短時間であると判断した場合には、ロボット玩具2の前頭部が叩かれたものとし、例えばロボット玩具2に泣き声を発するなどのリアクション動作を行わせる。
【0039】
このように制御部10が前頭部に対して行われた操作時間の検出が可能であるということは、前記タッチセンサがON/OFFのスイッチ機能を有していることを意味している。 よって、例えば、制御部10は、出力電圧Voが所定の時間以上のある一定のレベルを示した場合は、ユーザーがロボット玩具2で遊ぼうとしているものと判断し、内部に組み込まれているプログラミングが実行されるようにすることなどが可能である。
【0040】
さらに人体4を前頭部に沿って左右または上下方向に移動させると、前記対向面積Sが変化するため、可変容量部5の静電容量Cが増加または減少させられる。 このとき、前記信号遅延手段7の出力が、図3Bの実線の三角波状の信号Saから点線の波形Sbの方向に、または点線の波形Sbから実線の三角波状の信号Saの方向に変化させられるため、図3Cに示すパルス波形のパルス幅も増加または減少させられる。 よって、平滑手段8Bの出力電圧Voも増加する方向または減少する方向に変位させられるため、制御部10はA/D変換手段9のディジタル出力D0〜D7の時間的な変動を検出することにより、人体4が移動したことを検出することが可能となる。 この場合、制御部10は頭が撫でる操作が行われたものと判断し、例えばロボット玩具2に笑い声を発するなどのリアクション動作を行わせることができる。
【0041】
上記第1の実施の形態では、電子機器であるロボット玩具2の前頭部のほぼ全域に広い面積で対向電極3を配置しているが、常にこのような広い面積で対向電極を配置できるとは限らない。 すなわち、電子機器の形状によっては、対向電極を取り付ける筐体2Aの内面が複雑な形状であったり、電子機器の表面に他の部材を設ける必要性などのスペース的な事情により、前記対向電極3を広い面積の状態でそのまま取り付けることが困難な場合が想定される。 この場合、対向面積Sが小さくなるため、前記時定数CRが小さくなり、所望の波形を得ることができず、よってタッチセンサ1の検出精度が低下しやすくなる。 そこで、以下にはこのような場合にも対応可能なタッチセンサを第2の実施の形態として説明する。
【0042】
図4はタッチセンサの第2の実施の形態としてロボット玩具の頭部を示す平面図、図5は複数のタッチセンサが設けられた場合の回路構成図である。
【0043】
図4に示すように、ロボット玩具2の頭部の内面には、複数の対向電極13(個々の対向電極を13a,13b,13c,13d,13e,13fで示す)が一定のピッチで同一円周上に並べられている。 前記複数の対向電極13a,13b,13c,13d,13e,13fの面積の総和は、第1の実施の形態の対向電極3の面積と同じか、それ以上に設定されている。 このように、対向電極13を小分けすると、個々の対向電極の面積を小さくすることができるため、筐体2Aの内部が多少複雑な形状であったり、電子機器の表面のスペース的な事情に応じて、各対向電極13aないし13fを取り付けることができる。
【0044】
前記対向電極13a,13b,13c,13d,13e,13fは図5に示す回路の一部を構成している。 図5に示す回路は、上記図2に示した回路を複数並べた構成である。 すなわち、各対向電極13aないし13fごとに遅延信号検出手段8(AND回路8Aと平滑手段8B)とA/D変換手段9(個々のA/D変換手段を9a,9b,9c,9d,9e,9fで示す)が設けられている。 ただし、クロック信号生成手段6は1ヶである。
【0045】
第2の実施の形態のロボット玩具に示されるタッチセンサでは、前記いずれかの対向電極13aないし13fに人体4を接近または接触させると、それに対応するA/D変換手段9aないし9fから上記のようなディジタル出力D0〜D7がそれぞれ出力される。
【0046】
よって、例えば各A/D変換手段9aないし9fからそれぞれ出力されるディジタル出力D0〜D7を加算すると、人体4が対向電極13aないし13fの総面積のうち、どの程度の面積と対向しているかを検出することが可能である。 また手や指などの人体4を頭部に対向させた状態で、左右方向または前後方向に移動させた場合には、人体4の移動に応じて個々の対向電極13aないし13fの対向面積Sを時間的に変化させることができる。 よって、制御部10が、各A/D変換手段9aないし9fのディジタル出力D0〜D7の変化の状況を解析することにより、人体4がロボット玩具2の頭部に対して行った操作の状況を類推することが可能である。
【0047】
例えばロボット玩具2の頭部に触れた手や指などの人体4を、対向電極13が並べられた円周に沿って対向電極13a→対向電極13b→対向電極13c→対向電極13d→対向電極13e→対向電極13f→対向電極13a・・・のように反時計回り方向に、またはこれとは逆の時計回り方向に移動させると、各信号遅延手段7の可変容量部5の静電容量Cをその回転方向に応じて順番に変位させることができる。
【0048】
よって、制御部10は、各A/D変換手段9aないし9fの各ディジタル出力D0〜D7を順次検知することにより、各静電容量Cの変動を検出することができ、ロボット玩具2の頭部が操作されたとものと判断することが可能である。 しかも、各静電容量Cが変動する順番から、時計回り方向に操作されたか、または反時計回り方向に操作されたかを検知することもできる。
【0049】
このように、小面積からなる対向電極を筐体の内面に配置する構成とすることによっても、上記第1の実施の形態と同様の機能を発揮することが可能である。
【0050】
また上記においては、突起などの障害物がロボット玩具2の頭部に表出されない構成とすることが可能である。 よって、人体4を時計回り方向または反時計回り方向へ移動させた際に、その移動を前記障害物によつて邪魔されることがないため、操作性を向上させることができる。
【0051】
なお、上記の第2の実施の形態では、複数の対向電極13を同一円周上に配置したもので説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば直線上に所定の間隔を置いて配置したもの、あるいはS字カーブに沿って配置したものなど様々な配置形態が可能である。 したがって、タッチセンサの対向電極を、例えば上記ロボット玩具2の背部、腹部、腕部、あるいは脚部などに配置することができる。
【0052】
またタッチセンサ1をロボット玩具以外のその他の電子機器、例えばPDA、携帯電話機、ビデオカメラなどの電子機器の内部に設けることも可能である。 この場合、前記PDAや携帯電話機などでは、前記タッチセンサに出力に応じて表示画面のスクロール操作やメニュー操作を可能とすることができ、またビデオカメラなどにおいてはカメラのズーム操作などを行わせることが可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明では、外部から電子機器を見たときに内部に設けられたタッチセンサの存在を隠すことができる。 よって電子機器の外形を形成する筐体の表面に対するデザイン性を向上させることができる。
【0054】
またタッチセンサを少ない部品点数で簡単に構成することができるため、電子機器全体のコストを低減することができる。
【0055】
さらに、対向電極を小分けして配置することが可能となるため、筐体内面の取付部の形状が複雑であたり、電子機器の表面のスペース的な事情に応じて取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタッチセンサを有する電子機器の第1の実施の形態として人形型のロボット玩具の頭部を示しており、Aはロボット玩具の斜視図,Bはロボット玩具の断面図、
【図2】タッチセンサの具体的な構成を示す回路構成図、
【図3】図2の回路図の各部における信号を示しており、AはAND回路の一方の入力部に入力されるクロック信号、BはAND回路の他方の入力部に入力される信号遅延手段からの出力信号、CはAND回路の出力信号(論理積)、Dは平滑手段の出力信号、
【図4】タッチセンサの第2の実施の形態としてロボット玩具の頭部を示す平面図、
【図5】複数のタッチセンサが設けられた場合の回路構成図、
【符号の説明】
1 タッチセンサ2 ロボット玩具(電子機器)
2A 筐体3 対向電極4 手や指などの人体(電極)
5 可変容量部6 クロック信号生成手段7 信号遅延手段8 遅延信号検出手段8A AND回路8B 平滑手段9 A/D変換手段10 制御部13,13a,13b,13c,13d,13e,13f 対向電極
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