近距離無線通信装置を含む携帯品

申请号 JP2017244795 申请日 2017-12-21 公开(公告)号 JP2018109623A 公开(公告)日 2018-07-12
申请人 ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド; 发明人 ピエリ・ヴュイユ; ジャン−クロード・マルタン; ミシェル・ウィルマン; ティエリ・スコルディリス;
摘要 【課題】携帯品に組込む近距離無線通信装置を使い易く安全にする手段を提案する。 【解決手段】本発明は、近距離無線通信装置を含む携帯品を提案する。通信装置は、アンテナ(11)を含み、該アンテナの両端部を、電子チップ(10)に電気的に接続して、該チップと共に、電気回路を形成するようにする。基本的に、携帯品は、制御要素を含み、該制御要素を、2つの所定 位置 、即ち、通信装置を作動する作動位置と、通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位可能にする。携帯品は、制御要素が、該要素の所 定位 置の一方から他方に変位するのに応じて、開状態と閉状態とを切替えできる機械スイッチ(41)を更に含む。 【選択図】図1
权利要求

近距離無線通信装置を含む携帯品であり、該通信装置は、アンテナ(11)を含み、該アンテナの両端部を、電子チップ(10)に電気的に接続して、前記電子チップ(10)と共に電気回路を形成するようにした、携帯品であって、 該携帯品は、2つの所定位置、即ち、前記通信装置を作動する作動位置と、前記通信装置を作動停止する非作動位置との間で、変位できる制御要素(9、18、22、31)を含み、前記携帯品は、前記制御要素(9、18、22、31)が、該要素の所定位置の一方から他方に変位するのに応じて、開状態と閉状態とを切替えできる機械スイッチ(41)を更に含むこと、 前記機械スイッチ(41)は、リードスイッチ(26)であること、及び 前記携帯品は、永久磁石(27)を含み、該永久磁石は、前記リードスイッチ(26)に対して可動であり、前記制御要素の変位に応じて、前記リードスイッチ(26)の状態を変更できること、を特徴とする携帯品。前記機械スイッチ(41)を、電気回路に直列に取付けること、及び前記スイッチを、前記制御要素が非作動位置にあるときに、開状態にすることを特徴とする、請求項1に記載の携帯品。前記機械スイッチ(41)を、前記アンテナと並列に取付けること、及び前記スイッチを、前記制御要素が非作動位置にあるときに、閉状態にすることを特徴とする、請求項1に記載の携帯品。前記永久磁石(27)を、前記制御要素に運動学的に接続することを特徴とする、請求項1に記載の携帯品。前記リードスイッチ(26)を、前記制御要素に運動学的に接続することを特徴とする、請求項1に記載の携帯品。前記携帯品は、実質的に垂直に配置する少なくとも2個のリードスイッチを含むことを特徴とする、請求項1、請求項4及び請求項5の一項に記載の携帯品。前記携帯品は、外部磁界の存在下で、前記リードスイッチ(26)と同時に状態を変えるように設けた安全化スイッチ(33)を含むことを特徴とする、請求項1、請求項4から請求項6の一項に記載の携帯品。前記携帯品は、前記作動位置から前記非作動位置に自動的に前記制御要素を戻すように設けた弾性復元手段(16)を含むことを特徴とする、請求項1から請求項7の一項に記載の携帯品。前記復元手段(16)は、弾性要素を含むことを特徴とする、請求項8に記載の携帯品。前記制御要素が前記作動位置から前記非作動位置へ戻るのを遅延するよう設けた時間遅延手段を含むことを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の携帯品。前記携帯品は、腕時計(1)であることを特徴とする、請求項1から請求項10の一項に記載の携帯品。前記携帯品は、回動ベゼル(9)を含むこと、及び前記制御要素は、前記ベゼル(9)であることを特徴とする、請求項11に記載の携帯品。前記アンテナを、「Ceragold(登録商標)」加工によって形成することを特徴とする、請求項12に記載の携帯品。前記アンテナを、「非晶質金属」加工によって形成することを特徴とする、請求項12に記載の携帯品。前記携帯品は、押ボタン(18)を含むこと、及び前記制御要素は、前記押ボタン(18)であることを特徴とする、請求項11に記載の携帯品。前記携帯品は、制御竜頭を含むこと、及び前記制御要素は、前記制御竜頭であることを特徴とする、請求項11に記載の携帯品。前記携帯品は、ICカード(20)であることを特徴とする、請求項1から請求項10の一項に記載の携帯品。前記ICカードは、部品(22)を画成する可撓セグメント(21)を含むこと、及び前記部品(22)は、前記制御要素であることを特徴とする、請求項17に記載の携帯品。前記ICカードは、少なくとも部分的に凹部(32)を画成する変形可能な壁(31)を含むこと、及び前記変形可能な壁(31)は、前記制御要素であることを特徴とする、請求項17に記載の携帯品。

说明书全文

本発明は、微少技術の分野に関する。本発明は、特に、近距離無線通信装置を含む携帯品に関する。

例えば、無線タグを使用する近距離無線通信手段を内蔵した携帯品を作製することが知られている。これらの接続手段は、アンテナに電気的に接続した電子チップ、又は集積回路から構成される。大抵の場合、これらの装置は、自律的な電源供給を必要とせず、リーダに接近すると直ぐにリーダと自動的に通信するようになっている。リーダの電磁場は、アンテナにおいて誘導電流を発生させ、誘導電流がチップに供給され、次に、チップが、アンテナを介して信号を発信可能になる。

現在、こうした装置は、非接触型支払いを、専用の端末で実行可能にするICカードにおいて見受けられる。また、欧州特許出願第603721号(特許文献1)、欧州特許出願第974878号(特許文献2)、スイス国特許出願第690525号(特許文献3)又はスイス国特許出願第704583号(特許文献4)が知られており、これら特許文献では、アンテナを、文字盤、胴部、ベゼル、ガラスシール又はガラス等、腕時計の様々な場所に隠蔽する近距離無線通信手段を含む腕時計が記述される。他の構成は、基部に、ムーブメントに、又はバンドにさえも、アンテナを収容するようにしている。腕時計にこれらの非接触型無線通信装置を組込むことで、情報操作、識別操作、ロック操作、アクセス制御操作又は支払操作を行う等、多くの用途が可能になる。

しかしながら、これらの自動通信装置は、悪意のある第三者に対して脆弱性が高く、悪意のある第三者らは、送受信機にアプローチすることによって、装置の所有者が知らないうちに、秘密情報を回復したり、第三者自らの利益になるように銀行振込をしたりすることもあり得る。様々な方法が、近距離無線通信装置を安全化するために開発されている。その結果、ペイメントカードは、ファラデケージのように機能し、如何なる通信の確立も防止する遮蔽ケースに収納できる。米国特許出願第2016/0188925号(特許文献5)では、適当な補助リーダを使用して、電子スイッチを有する無線タグを作動又は作動停止(deactivate)する方法について記載している。電子的なロック解除操作は、面倒で、通信を確立する以外のオブジェクトを処理する必要があるため、特に実用的でないことが分かっている。その上、近距離無線通信装置は、作動時から通信を確立する時までの間、脆弱なままであるため、安全性の面で欠陥がある。既知の様々な安全化方法は、腕時計等、幾つかの携帯品には不適当であり、特に実用的でなく、完全にはハッキングの危険性を排除できない。

欧州特許出願第603721号

欧州特許出願第974878号

スイス国特許出願第690525号

スイス国特許出願第704583号

米国特許出願第2016/0188925号

本発明の目的は、従来技術のソリューションより使い易くて安全な、携帯品に組込む近距離無線通信装置を安全化する手段を提案することである。

特に、本発明は、近距離無線通信装置を含む携帯品に関する。通信装置は、アンテナを含み、アンテナの両端部を、標準装備としてフィルタ、通常バンドパスフィルタを組込む電子チップに電気的に接続して、電子チップと共に、電気回路を形成するようにする。基本的に、携帯品は、2つの所定位置、即ち、通信装置を作動する作動位置と、通信装置を作動停止する非作動(passive)位置との間で、変位できる制御要素を含む。更に、携帯品は、制御要素が、該要素の所定位置の一方から他方に変位するのに応じて、開状態と閉状態とを切替えできる機械スイッチを含む。

この構成により、携帯品に組込んだ近距離無線通信装置を安全化しながら、この安全化に必要な操作を簡素化できる。

本発明の第1変形例によると、機械スイッチを、電気回路に直列に取付け、制御要素が非作動位置にあるときに、開状態にする。

第2変形例によると、機械スイッチを、アンテナと並列に取付け、制御要素が非作動位置にあるときに、閉状態にする。

本発明の別の有利な変形例によると、機械スイッチは、リードスイッチであり、携帯品は、永久磁石を含み、該永久磁石は、リードスイッチに対して可動であり、制御要素の変位に応じてリードスイッチの状態を変更できる。

本発明の別の有利な変形例によると、永久磁石を、運動学的に制御要素に接続する。

本発明の別の有利な変形例によると、リードスイッチを、運動学的に制御要素に接続する。

本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、実質的に垂直に配置する少なくとも2個のリードスイッチを含む。

本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、外部磁界の存在下で、リードスイッチと同時に状態を変えるように設けた安全化スイッチを含む。

本発明の有利な変形例によると、携帯品は、作動位置から非作動位置に自動的に制御要素を戻すように設けた弾性復元手段を含む。

本発明の別の有利な変形例によると、復元手段は、弾性要素を含む。

本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、制御要素が作動位置から非作動位置へ戻るのを遅延するよう設けた時間遅延手段を含む。

本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、腕時計である。

本発明の別の有利な変形例によると、腕時計は、制御要素である回動べゼルを含む。

本発明の別の有利な変形例によると、アンテナを、「Ceragold(登録商標)」加工によって形成する。

本発明の別の有利な変形例によると、腕時計は、制御要素である押ボタンを含む。

本発明の別の有利な変形例によると、携帯品は、ICカードである。

本発明の別の有利な変形例によると、ICカードは、制御要素である部品を画成する可撓セグメントを含む。

本発明の別の有利な変形例によると、ICカードは、少なくとも部分的に凹部を画成する変形可能な壁を含み、該変形可能な壁は、制御要素である。

本発明に関する他の細部については、添付図を参照して行う以下の記載を読むと、一層明らかになるであろう。

本発明の第1変形例の基本図を表している。

本発明の第2変形例を表している。

本発明の第1実施形態による腕時計の図を表している。

図3で表した腕時計の断面図を表している。

スイッチが電気回路に直列である場合の、非作動位置にある、図3の腕時計の断面図を表している。

スイッチが電気回路に直列である場合の、作動位置にある、図3の腕時計の断面図を表している。

図3の腕時計のベゼルに関する実施形態の変形例の斜視図を表している。

本発明による腕時計の実施形態に関する細部の断面図を表している。

リードスイッチを用いて安全化する装置の基本図を表している。

リードスイッチを用いて安全化する装置の基本図を表している。

本発明の第2実施形態による腕時計の図を表している。

スイッチが電気回路と直列である場合の、非作動位置にある、本発明によるICカードの第1変形例を表している。

スイッチが電気回路と直列である場合の、作動位置にある、本発明によるICカードの第1変形例を表している。

本発明によるICカードの第2変形例の断面図を表している。

本発明によるICカードの第2変形例の断面図を表している。

図1及び図2は、本発明が携帯品に組込むよう提案する安全化した近距離無線通信装置の基本図を表している。通信装置は、電子チップ10を含み、電子チップ10の2端子を、ループ形をしたアンテナ11の両端部に接続し、例えばRLC型のバンドパスフィルタを組込んだ、電子チップ10と共に、電気回路を形成する。

図1に表した第1変形例では、機械スイッチ41を、電気回路に直列に取付けている。スイッチ41は、開状態を表す位置にある、即ち、通信装置を作動停止し、その結果安全化している。スイッチ41を閉成すると、装置が作動状態になり、近距離無線通信を実行可能になる。

図2に表した第2変形例では、バイパス分岐部42が、電子チップの端子に接続され、アンテナ11によって形成した分岐部と並列な分岐部を構成する。バイパス分岐部は、従って、アンテナ11と並列に取付けた位置にあるスイッチ41を含む。スイッチが閉状態にあるとき、アンテナは短絡し、通信装置を作動停止する。逆に、スイッチが図2に表した開状態になると、装置は、作動され、通信可能になる。

図1〜図4は、本発明の第1変形例による第1携帯品、即ち、アナログディスプレイを有する腕時計1を表しており、腕時計1は、胴部2、制御竜頭3、文字盤4、針5、6、ガラス7及びムーブメント8を含む。また、腕時計は、ベゼル9を含み、ベゼル9を、ケース2に対して2方向(図3の矢印F)に、以下の説明で分かるように少なくとも1所定度距離に亘り回動可能に取付ける。更に、腕時計は、近距離無線通信装置を含み、該装置は、胴部2に収容する電子チップ10及びループ形をしたアンテナ11から成り、アンテナ11の両端部を、電気的に電子チップ10に接続して、電子チップ10と共に電気回路を形成するようにしている。アンテナを、導電材料、通常金属材料で、ベゼル9の上部に亘り形成する。ベゼルを、好適には、セラミック等の絶縁材料で作製する。かかる部品の製造は、欧州特許出願第2725000号に記載された「Ceragold(登録商標)」加工によって行うことができる。この加工により、導電材料で端部12、13を作製できるが、両端部は、間隔を空けた状態で、ベゼル9を横断し、ベゼルの上部にあるアンテナをベゼルの下部まで接続する。電子チップ10に接続した弾性接触脚14、15を、ベゼル9の下部に当接するように、設ける。

制御要素、ここではベゼルが、図5で表した、非作動位置と呼ぶ、第1所定位置にあるとき、接触脚14、15は、ベゼル9の絶縁材料に当接し、それによりアンテナ11及びチップ10によって形成する電気回路を開成すると共に、近距離無線通信装置を、作動停止する。

制御要素が、図6に表した、作動位置と呼ぶ、第2所定位置にあるとき、接触脚14、15は、端部12、13の導電材料に当接し、それにより電子チップ10を、アンテナ11に電気的に接続すると共に、電気回路が作動状態になり、近距離にあるとき電気回路の機能を実行できる。

従って、ベゼル9を回動させることによって、近距離無線通信装置を自由自在に作動及び作動停止でき、それにより装置を作動停止することによって、不正通信の危険を防げる。一方が、ベゼル及び端部12、13から成り、他方が、接触脚14、15及びケースから成る組立体は、図1の基本図に見られるような、機械スイッチ41を形成する。ここで説明した実施例は、スイッチが電気回路と直列であることを考慮に入れている。勿論、このスイッチが電気回路と並列である場合や、閉位置が非作動状態の回路、開位置が作動状態の回路に其々対応する場合にも、適合できる。

また、腕時計1は、ベゼル9を作動位置から非作動位置に戻すために設けたバネ16の形をした復元手段を含むことができる。バネ16を、胴部のハウジング内に設置し、ベゼル9と一体化した凸部17に当接させる。図示していない制限止め部により、接触脚14、15が、アンテナ11の端部12、13に当接する作動位置で、ベゼルの位置を指標できる。

例えば、支払いするために、装置を作動したいユーザは、ベゼル9を、復元バネ16の作用に抵抗して、制限止め部まで回動しなければならない。ユーザがベゼル9を解放すると、ベゼルは、装置が非作動状態になる非作動位置に自動的に戻る。その結果、復元手段は、ベゼルが作動位置にあるのを忘れる危険性を軽減することによって、更なる安全性を提供する。或いは、非作動位置への戻りを減速又は遅延するために、制御要素のレベルで時間遅延手段を導入して、通信装置が、ユーザが作動位置に制御要素を維持する必要なく、接続を確立するのに必要な時間だけ作動状態を保つようにすることも考えられる。これは、別の利点として、ユーザが制御要素を早く解放し過ぎた可能性がある場合に、通信エラーを避けるという利点を提供する。

アンテナの作製に関して他の技術的解決方法も可能である。ガルバニック成長を、半田ペーストで置換できる。また、ベゼルを、ループ式のコイル巻きワイヤの形をしたアンテナを挿入するように、セラミック材料に機械加工できる。図7で表した別の変形例では、絶縁材料で、回動ベゼル9を作製してあり、該ベゼルは、その円周上に、ハウジング23を含み、該ハウジング23内に、電子チップ10とループの形をしたアンテナ11を有する薄いプリント回路24を、挿入する。カバー25により、ハウジング23を密閉できる一方で、プリント回路24を保護し、固定できる。カバー25を、ポリマやセラミック等、如何なる種類の絶縁材料でも作製できる。アンテナ11によって形成した回路は、開成しており、該回路の端部は、図5及び図6と関連して表したケースと類似するケースにある導電性ブレードに対向して開成している。両端部は、ベゼルが作動位置になると、近距離無線通信装置を作動するように、導電性ブレードとガルバニック接触する。

図8は、図5の腕時計に関する別の変形例の断面を表しており、電子チップ10とアンテナ11から成る電気回路は、別の種類の電気スイッチ、この場合、上述したガルバニックスイッチの代わりに、リードスイッチ式の可撓性ブレードを有する磁気スイッチ26を含む。この場合、腕時計は、更に、ケースに運動学的に接続し、それ自体を制御要素に運動学的に接続したリードスイッチ26に対して可動な永久磁石27を含む。組立体を、制御要素、ここではベゼル9の、所定位置間での変位が、リードスイッチ26の状態を変えるように、設ける。図8は、作動位置での制御要素を表している。図説した実施形態では、リードスイッチ26を、ベゼル9と一体化させる一方で、永久磁石27を、ケース2と一体化させる。或いは、電気回路とリードスイッチ26を、ケース内に収容してもよく、磁石を、制御要素に運動学的に接続してもよい。

図示しない実施形態の変形例では、携帯品は、少なくとも1個の永久磁石27と協働する少なくとも2個のリードスイッチ26を含む。基本的に、リードスイッチ26を、外部磁界が、リードスイッチの組立体を同時に切替えできないように配置する。これを達成するために、リードスイッチは、別々の方位を有し、好適には、略垂直に配置される。スイッチ26を、従って、リーダや磁石を使用した不正接続中に、均一な外部磁界に置くことによって、同時に閉成できないようにする。これは、リードスイッチを使用して、近距離無線通信装置を更に安全化する。

図9及び図10は、リードスイッチを使用して完全に近距離無線通信装置を安全化可能にする他の構造を提示している。リーダ及び磁石を用いて、不正接続の危険を防ぐために、携帯品は、同じくリードスイッチである更なる安全化スイッチ33を含む。主リードスイッチ26とは対照的に、通常の機能中には状態を変えず、攻撃の場合にだけ変えるようにするため、安全化スイッチ33を、永久磁石に接続しない。

図9で表した第1構造では、安全化スイッチ33を、リードスイッチ26と直列に取付ける。安全化スイッチ33は、この場合、常時閉路のNC形スイッチ、即ち、磁界がないときに閉成され、磁界の影響下で開位置に切替わるスイッチである。リードスイッチ26は、常時開路のNO形であり、NC形スイッチと逆に動作する。磁石を使用した攻撃の場合、安全化スイッチ33とリードスイッチ26は、外部磁界の影響下で同時に切替わり、それにより通信装置が、非作動状態のままになり、安全化スイッチは開成される。好適には、確実に、スイッチ26を制御する永久磁石27の変位が、安全化スイッチ33に影響を与えないようにしつつ、リードスイッチ26と安全化スイッチ33を、出来るだけ近くに配置する。

図10に表した第2実施形態では、安全化スイッチ33を、リードスイッチ26と並列に取付ける。この構成では、2スイッチは、同じ種類のものである。図10に表した実施例では、両スイッチは、NO形であり、安全化スイッチを、バイパス分岐部に取付けている。外部磁界による攻撃の場合には、安全化スイッチは、リードスイッチと同時に閉成し、それによりアンテナ11が短絡し、装置が非作動状態のままとなる。同様に、NC形の2スイッチも、位置を逆にすることによって使用でき、その際、制御リードスイッチ26は、バイパス分岐部にある。

図11は、本発明による腕時計1の第2実施形態を表しており、腕時計1は、ムーブメント8を収容する胴部2を含む。近距離無線通信装置は、ムーブメント8の周縁部に取付けられ、電子チップ10及びアンテナ11を含む。アンテナ11は、押ボタン18の反対側に位置する2端部12、13を備える開ループを形成する。押ボタン18の端19を、導電材料で作製し、2端部12、13一緒に当接するように設ける。これを行うために、端部の少なくとも一方を、弾性支持部に取付ける、又は端19を、押ボタン18に対して若干回動可能に取付けることもできる。

押ボタン18は、端19と端部12、13との間が接触しない非作動位置に押ボタンを保持する復元バネ16を、更に含む。この非作動位置では、アンテナ11とチップ10によって形成する電気回路は、開成し、通信装置を非作動状態にする。押ボタン18を押圧すると、該ボタンの端19が変位し、端部12、13と当接するが、これは、チップ10及びアンテナ11によって形成した電気回路を閉じる効果、及び近距離無線通信装置を作動状態にする効果を有する。押ボタン18にかかる圧を解放すると直ぐに、押ボタン18は、自動的に非作動位置に戻り、通信装置を作動停止する。勿論、回転によっても、又は圧力によっても、制御竜頭を介して前述した2変形例を作成できる。前述したように、ガルバニックスイッチを、磁気スイッチと置換できる。この場合、永久磁石を、運動学的に押ボタンに、又は両端部と置換えたリードスイッチを制御するために、制御竜頭に接続できる。前述したように、押ボタンを、電気回路と並列にし、ユーザが押ボタンを押したときに、接点を開成し、システムを作動状態にするように、構成できる。

図12及び図13は、本発明による別の種類の携帯品、即ちICカード20を表している。ICカード20は、近距離無線通信装置を含み、該装置を、材料に埋込み、アンテナ11を電子チップ10に接続することによって形成する。アンテナ11は、カード20の表面で開口する2部分12、13で終端する開ループを形成する。これらの部分は、導電性であり、銀行カードの電気接点のように、環境による影響を受け難い。例えば、エラストマ材料で作製した可撓セグメント21は、部品22を画成し、部品22を折曲可能にする蝶番を形成する。部品22は、可撓セグメント21によって形成する蝶番周りに変位できる制御要素を構成する。圧力が全くない時には、部品22は、ICカード20の平面に、即ち図5に表した非作動位置にある。部品22は、導電板23を含み、該導電板は、若干突出しており、アンテナ11及びチップ10によって形成する電気回路を閉成し、近距離無線通信装置を作動するために、図13で表した作動位置へ部品22を折曲すると、端部12、13に当接するように設ける。可撓セグメント21を形成する材料の弾性により、部品22が非作動位置に自動的に弾性復元可能にする。或いは、部品22は、永久磁石27を含み、アンテナ11のループに直列に取付けたリードスイッチ26を制御してもよい。

図14及び図15は、本発明によるICカードの実施形態の変形例を表している。ICカード20は、ここでは、断面から見たものであり、図14では、通信装置が非作動状態であり、図15では、作動状態である。ICカード20は、多層構造を有している。多層構造は、リーダと当接するようにした下層29、上層28、及び上下層間に、スペーサ30を含む。スペーサ30、下層29及び上層31は、ICカード20内部で凹部32を画成する。前の実施形態で記載した端部12、13及び導電板23が、ここでも再び見られる。これらの要素を、互いに対向させて、其々上下層の内面に接して、空洞部32内に設置する。上層28は、少なくとも部分的に凹部32を画成する変形可能な壁31を含む。変形可能な壁31に圧力を加えることによって、壁31を、非作動位置から、端部12、13と導電板23との間で電気的接触を確立する作動位置に変位させる。その結果、変形可能な壁31は、制御要素を構成する。壁の弾性により、圧力を解放すると直ぐに、元の非作動位置に回復可能になる。

本発明による携帯品は、極めて簡単に使用でき、携帯品の状態の変化を、外部の電子装置から、例えば、スマートフォンから事前に制御しなければならない従来技術の電子スイッチを備える携帯品と比べて、安全性が高い。

有利には、本発明で提案する安全化装置は、携帯品が、通信しようとするリーダの磁気の影響付近及び影響下に既にあるときに、作動でき、それにより制御要素を作動位置に変位させると直ぐに、対象リーダとの通信を瞬時に確立するようにしたため、不正通信の危険性を排除できる。また、制御要素を非作動位置に自動的に戻すことで、所望の操作が実行されると直ぐに、且つ携帯品が、再び対象リーダの磁界範囲内にある場合でも、装置を即座に安全化できる。

また、本発明で提案する機械的係止手段により、ユーザは、近距離無線通信装置の安全化に関する制御が可能になり、ユーザに、今まで欠けていた、この技術を使用する際の信頼を与えられる。

アンテナを作製するのに、Ceragold(登録商標)加工を使用すると、幾つかの利点がある。該加工により、アンテナを、腕時計の部品、例えばベゼルや、文字盤、ケースにも容易に組込み可能になる。この組込みは、外面では視認可能で美しく、それに対して、内面では目立たないようにできる。また、この製造方法により、最も過酷な使用条件において、且つ最も厳しい環境において経年劣化に耐え得る、極めて耐久性が高く、頑丈なアンテナを作製できる。更に、アンテナの作製を、時間情報を読み易くするための刻印の作製とも容易に組合せできる。同様に、導電要素として非晶質金属を使用することも、考えられる。

当業者は、クレームの範囲から逸脱せずに、提示した実施形態から多数の変形例を作成できる。

1 腕時計 2 胴部 3 制御竜頭 4 文字盤 5、6 針 7 ガラス 8 ムーブメント 9 ベゼル 10 電子チップ 11 アンテナ 12、13 端部 14、15 接触脚 16 バネ 17 凸部 18 押ボタン 19 端 20 ICカード 21 可撓セグメント 22 部品 23 ハウジング 24 プリント回路 26 リードスイッチ 27 永久磁石 28 上層 29 下層 30 スペーサ 31 変形可能な壁 32 空洞部 33 安全化スイッチ 41 機械スイッチ 42 バイパス分岐部

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