Information processing apparatus and method

申请号 JP2002023700 申请日 2002-01-31 公开(公告)号 JP3778277B2 公开(公告)日 2006-05-24
申请人 ソニー株式会社; 发明人 純一 暦本;
摘要
权利要求
  • 情報を表示する表示手段と、
    格子状に配置された、押下により入力を行う複数の釦と、
    前記釦に対する生体の接触または接近により静電容量がそれぞれ変化する複数のコンデンサと、
    前記コンデンサの静電容量の変化により、前記生体が前記格子状に配置された複数の釦の近傍を移動する動きに伴う前記釦に対する生体の接近が検出された状態を接近状態と認識し、前記釦に対する前記生体の接触が検出された状態を接触状態であると認識する状態認識手段と、
    前記状況認識手段により前記接触状態であると認識された場合、前記釦の押下によって実行される処理に関する情報を前記表示手段により表示し、前記状況認識手段により前記接近状態であると認識された場合、前記動きに応じた所定の処理を実行するように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  • 前記コンデンサは、
    複数の線状の送信電極と、
    前記複数の送信電極とは接触しないように配置された複数の線状の受信電極と
    の各交差点によるコンデンサである
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  • 前記接近状態における前記動きに対応する機能を割り当てる機能割当手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記接近状態が前記状態認識手段により認識されたとき、前記機能割当手段により割り当てられた前記動きに対応する機能を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  • 情報を表示する表示手段と、
    格子状に配置された、押下により入力を行う複数の釦と、
    前記釦に対する生体の接触または接近により静電容量がそれぞれ変化する複数のコンデンサと
    を備える情報処理装置の情報処理方法において、
    前記コンデンサの静電容量の変化により、前記生体が前記格子状に配置された複数の釦の近傍を移動する動きに伴う前記釦に対する生体の接近が検出された状態を接近状態と認識し、前記釦に対する前記生体の接触が検出された状態を接触状態であると認識し、
    前記接触状態であると認識された場合、前記釦の押下によって実行される処理に関する情報を前記表示手段により表示する制御を実行し、
    前記接近状態であると認識された場合、前記動きに応じた所定の処理を実行するように制御する
    ステップを含むことを特徴とする情報処理方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、情報処理装置および方法に関し、特に、物理的な釦に割り当てられている機能をユーザに認識させることができるようにした情報処理装置および方法に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    ユーザは、情報処理装置に情報を入する場合、釦やキーパッド等(以下、キーパッド等も含めたハードウエアとしての釦を一括して釦と称する)を操作することが多い。
    【0003】
    例えば、ユーザは、パーソナルコンピュータ(PC)に情報を入力する場合、複数の釦からなるキーボードを操作したり、携帯電話機に電話番号のみならず様々な情報を入力する場合、複数の機能が割り当てられている数字釦や操作釦を操作する。
    【0004】
    このような操作時に、ユーザは、釦の表面に印刷されている記号または文字等のシンボルを視認して、その釦に割り当てられている機能を推定している。
    【0005】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、次の(1)乃至(5)に示されるような場合、ユーザは、釦の表面に印刷されているシンボルを視認することが困難であり、その結果、その釦に割り当てられている機能を推定することが困難であるという課題があった。
    【0006】
    (1) 周囲が暗い場合(ユーザが、夜間、携帯電話機の釦を操作する場合、または、暗い部屋でテレビジョン(TV)受像機のリモートコントローラの釦を操作する場合等)
    (2) 1つの釦に複数の機能が割り当てられており、それらの機能に対応する複数のシンボルがその1つの釦の表面にそれぞれ印刷されている場合(モードによって、その釦に対応する機能が変化する場合)
    (3) 釦が目視できない位置に配置されている場合(例えば、機器の裏側に釦が設けられている場合)
    (4) 釦の上にユーザの指が乗せられている状態の場合(5) 釦に割り当てられた機能を適切に表現するシンボルが、その釦の表面に印刷されていない場合(ユーザにとって視認しにくいシンボルが、その釦の表面に印刷されている場合)
    【0007】
    本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、釦に割り当てられている機能をユーザに容易に認識させることができるようにするものである。
    【0008】
    【課題を解決するための手段】
    本発明の情報処理装置は、情報を表示する表示手段と、格子状に配置された、押下により入力を行う複数の釦と、前記釦に対する生体の接触または接近により静電容量がそれぞれ変化する複数のコンデンサと、前記コンデンサの静電容量の変化により、前記生体が前記格子状に配置された複数の釦の近傍を移動する動きに伴う前記釦に対する生体の接近が検出された状態を接近状態と認識し、前記釦に対する前記生体の接触が検出された状態を接触状態であると認識する状態認識手段と、前記状況認識手段により前記接触状態であると認識された場合、前記釦の押下によって実行される処理に関する情報を前記表示手段により表示し、前記状況認識手段により前記接近状態であると認識された場合、前記動きに応じた所定の処理を実行するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
    【0009】
    前記コンデンサは、複数の線状の送信電極と、前記複数の送信電極とは接触しないように配置された複数の線状の受信電極との各交差点によるコンデンサであることができる。
    【0010】
    前記接近状態における前記動きに対応する機能を割り当てる機能割当手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記接近状態が前記状態認識手段により認識されたとき、前記機能割当手段により割り当てられた前記動きに対応する機能を実行することができる。
    【0011】
    本発明の情報処理方法は、情報を表示する表示手段と、格子状に配置された、押下により入力を行う複数の釦と、前記釦に対する生体の接触または接近により静電容量がそれぞれ変化する複数のコンデンサとを備える情報処理装置の情報処理方法であって、前記コンデンサの静電容量の変化により、前記生体が前記格子状に配置された複数の釦の近傍を移動する動きに伴う前記釦に対する生体の接近が検出された状態を接近状態と認識し、前記釦に対する前記生体の接触が検出された状態を接触状態であると認識し、前記接触状態であると認識された場合、前記釦の押下によって実行される処理に関する情報を前記表示手段により表示する制御を実行し、前記接近状態であると認識された場合、前記動きに応じた所定の処理を実行するように制御するステップを含むことを特徴とする。
    【0012】
    本発明の情報処理装置および方法においては、情報を表示する表示手段と、格子状に配置された、押下により入力を行う複数の釦と、前記釦に対する生体の接触または接近により静電容量がそれぞれ変化する複数のコンデンサとを備える情報処理装置情報処理装置が対象となり、次のような処理が実行される。 即ち、前記コンデンサの静電容量の変化により、前記生体が前記格子状に配置された複数の釦の近傍を移動する動きに伴う前記釦に対する生体の接近が検出された状態が接近状態と認識され、前記釦に対する前記生体の接触が検出された状態が接触状態であると認識される。 前記接触状態であると認識された場合、前記釦の押下によって実行される処理に関する情報を前記表示手段により表示される。 また、前記接近状態であると認識された場合、前記動きに応じた所定の処理が実行される。
    【0026】
    【発明の実施の形態】
    (情報入力装置)
    図1は、本発明が適用される情報入力装置1の構成例を表した断面図である。
    【0027】
    情報入力装置1は、釦11と近接センサ12とから構成されている。
    【0028】
    釦11には、生体(ユーザの指等)により押下される(操作される)押下部11aが、ケース11b内に、図中上下方向にスライド自在に、設けられている。 この押下部11aとケース11bとの間に、バネ11cが設けられており、また、押下部11aの下方のケース11b内に、接点11dが設けられている。
    【0029】
    ユーザの指等が押下部11aに接触していない場合(初期状態の場合)、図1に示されるように、バネ11cにより押下部11aは図中上方向に付勢されており、その下端部は接点11dと離れた状態に位置する。 即ち、このとき、接点11dはOFF状態となる。
    【0030】
    いま、ユーザが、バネ11cの付勢力に抗して、その指で押下部11aを押下したものとすると、接点11dはON状態となり、その後、ユーザが、その指を押下部11aより離すと、押下部11aは、バネ11cの復元力により上方向に押し上げられて、元の位置に戻り(初期状態に戻り)、接点11dはOFF状態となる。
    【0031】
    このように、釦11は、ユーザによる手動入力を、接点11dのON状態を表す情報として情報処理装置に供給する。 換言すると、釦11は、生体の物理的な接触に基づく入力を(ユーザが、その指71等で押下部11aを押下する操作を)、接点11dのON状態として検出する。
    【0032】
    なお、この例においては、釦11の押下部11aが押下された場合、接点11dはON状態となり、押下部11aが元の位置(初期状態)に戻された場合、接点11dはOFF状態となるように釦11は構成されているが、押下部11aの位置と接点11dのONまたはOFF状態との関係は、特に限定されず、例えば、押下部11aが押下された場合、接点11dはOFF状態となり、押下部11aが元の位置(初期状態)に戻された場合、接点11dはON状態となるように釦11は構成されてもよい。
    【0033】
    この場合、釦11は、生体の物理的な接触に基づく入力を(ユーザが、その指71等で押下部11aを押下する操作を)、接点11dのOFF状態として検出する。
    【0034】
    近接センサ12は、押下部11aの平板部11eとバネ11cとの間に配置されており、生体(ユーザの指等)が押下部11aに接触する、または、近接センサ12に充分接近すると、それを、その生体の近接に基づく入力として検出し(接近したその生体を検出し)、それに対する検出信号(以下、接近情報と称する)を生成して、情報処理装置に供給する。
    【0035】
    近接センサ12は、それに接近した生体を検知でき、かつ釦11(押下部11a)の近傍に配置されることができるものであれば、その構成は限定されないが、この例においては、例えば、図2に示されるような構成(特願2001-151499号において本願出願人により開示された構成)であるものとする。
    【0036】
    即ち、図2は、近接センサ12の構成例を表したブロック図である。
    【0037】
    近接センサ12は、線状の送信電極22−1乃至22−3、これらに送信用の所定の周波数(例えば100KHz)の交流電流をそれぞれ供給する発振器21、静電作用によって送信電極22−1乃至22−3より交流電流を受信する線状の受信電極23−1乃至23−4、受信電極23−1乃至23−4を流れる交流電流を受信する受信器24、並びに、発振器21の出力、受信電極23−1乃至23−4の出力、および受信器24の出力を入力するプロセッサ25から構成されている。
    【0038】
    近接センサ12にはまた、必要に応じて、発振器21と各送信電極22−1乃至22−4との間に、スイッチ26−1乃至26−3がそれぞれ設けられ、また、各受信電極23−1乃至23−4と受信器24との間にスイッチ27−1乃至27−4がそれぞれ設けられる。 これらのスイッチ26−1乃至26−3、および、スイッチ27−1乃至27−4は、所定のタイミング(例えば、発振器21が交流電流を出力するタイミング)でそのスイッチをON状態にする。
    【0039】
    受信器24は、所定の周波数帯域の交流電流のみを通過させるバンド・パス・フィルタ(BPF)24a、増幅器24b、および検波器24cからなるAM変調器、並びに、そのAM変調器からの検波出力をアナログ−デジタル変換(A/D変換)するA/D変換器24dから構成されている。
    【0040】
    受信電極23−1乃至23−4は、送信電極22−1乃至22−3に対して略直交するように配置されており、それぞれ交差点を持つが、これらの交差点においては、これらの電極が接触していない。
    【0041】
    換言すると、図3に示されるように、送信電極22と受信電極23との交差点では、電荷を蓄積するコンデンサCaと等価な回路が実質上形成されている。
    【0042】
    従って、発振器21により発振され、出力された交流電流が送信電極22に供給されると、これに対向する受信電極23には、静電誘導によって、その交差点(コンデンサCa)を介して交流電流が流れる。
    【0043】
    即ち、発振器21が送信電極22に交流電圧を印加すると、送信電極22と受信電極23の間のコンデンサCaの静電容量による容量結合に基づいて、受信電極23に交流電流が発生し、受信器24に供給される。
    【0044】
    受信器24は、供給された交流電流(コンデンサCaを介して入力された交流電流)の強度をデジタルデータ(受信信号)としてプロセッサ25に供給するが、このコンデンサCaを介して受信器24に入力された交流電流の強度は、コンデンサCaの静電容量のみに依存する。 また、このコンデンサCaの静電容量は、送信電極22または受信電極23の変形等がない限り、静的で固定値を保つ。 従って、送信電極22に同一の交流電圧が印加される限り、コンデンサCaを介して受信器24に入力される交流電流の強度は一定の値となる。
    【0045】
    ところが、生体(ユーザの指先等)がこの送信電極22と受信電極23との交差点に接近すると、その交差点における等価回路は図4に示されるようになる。
    【0046】
    即ち、生体は仮想的な接地点(アース)とみなされるので、等価回路は、送信電極22と受信電極23の間に形成される上述したコンデンサCaに対して、生体と送信電極22の間に形成されるコンデンサCb1と、生体と受信電極23の間に形成される仮想的なコンデンサCb2が直列的に接続された直列回路が、並列的に接続された構成となる。
    【0047】
    従って、送信電極22側に交流電圧が印加された場合、コンデンサCaを介して受信電極23により受信され、受信器24に供給される交流電流の強度は、コンデンサCb1を介してアース(生体)に流れ込む電流の分だけ弱まる。
    【0048】
    コンデンサCaの静電容量は、上述したように、送信電極22または受信電極23の変形等がない限り静的で固定値を保つが、コンデンサCb1およびCb2の静電容量は、生体が送信電極22と受信電極23に接近するに従って小さくなる。
    【0049】
    このような現象を利用して、プロセッサ25は、受信器24のAM変調器(BPF24a、増幅器24b、および検波器24c)でAM変調され、さらにA/D変換器24dでデジタル信号に変換された受信信号を用いて、電極間の交差点に生体が接近しているか否かを判定したり、あるいは、生体がどの程度接近しているか(生体と交差点の間の距離)を計測する。
    【0050】
    従って、図2に示されるように、マトリックス状に配置された複数の釦11−1乃至11−12のそれぞれが、各交差点のうちの1つの交差点の上にそれぞれ配置された場合、釦11−i(iは、1乃至12の値のうち任意の値)にユーザの指が接触されると、プロセッサ25は、釦11−i(その下に位置する交差点)に生体が接近していると判定し(生体が接近していることを検出し)、そのことを表す接近情報(検出信号)を情報処理装置に供給する。
    【0051】
    なお、図2の例では、釦11−1乃至11−12が、4行3列のマトリックス状に配置されているため、4本の受信電極23−1乃至23−4と、3本の送信電極22−1乃至22−3が配置されているが、送信電極22および受信電極23の本数は限定されない。 ただし、送信電極22および受信電極23は、後述するように、各釦の下に1つの交差点が必ず配列されるようにするのが好ましい。
    【0052】
    また、図2の例では、交差点における送信電極22と受信電極23とのなす度は略90度とされているが、この角度は限定されない。 即ち、送信電極22と受信電極23は、相互に接触せず、かつ交差点が形成されるように配置されれば、その配置方法は限定されない。
    【0053】
    次に、情報入力装置1が適用された情報処理装置の動作例の概略を説明する。 なお、その動作例の詳細については、後述する図5の情報処理装置31の動作例として説明する。
    【0054】
    情報入力装置1は、上述したように、生体の物理的な接触に基づく入力を、接点11dのON状態(またはOFF状態)として検出する釦11、および、釦11に対する生体(ユーザの指等)の近接に基づく入力(生体の接近)を検出する近接センサ12を設けている。
    【0055】
    これにより、ユーザは、情報入力装置1が適用された情報処理装置を用いて、マウスのインタフェースとして使用されている「ツールチップ」と称される技法を、物理的な(ハードウエアとしての)釦に関して利用することができる。
    【0056】
    即ち、「ツールチップ」は、次の(a)乃至(c)の動作が可能な技法であり、ユーザは、この「ツールチップ」を利用することにより、画面上のソフト釦やアイコンに割り当てられている機能を情報処理装置に実行させる前に、これらの機能に関する情報を取得することができる。
    【0057】
    (a) ユーザが、マウスを操作して、マウスのカーソルを画面上のソフト釦またはアイコンの上に配置させた場合、情報処理装置は、そのソフト釦またはアイコンに割り当てられている機能に関する情報(例えば、機能の名称等)が表示されたツールチップを画面上にポップアップ表示させる。
    【0058】
    (b) ユーザが、マウスの釦を押した場合(左クリックした場合)、情報処理装置は、そのソフト釦またはアイコンに割り当てられている機能を実行する。
    【0059】
    (c) ユーザが、マウスの釦を押さず(左クリックせず)、マウスを操作して、マウスカーソルを別の位置に移動させた場合、情報処理装置は、そのソフト釦またはアイコンに割り当てられている機能を実行しない。
    【0060】
    情報入力装置1が適用された情報処理装置は、これら(a)乃至(c)に対応する動作、例えば、次の(A)乃至(C)の動作を実行することができる。
    【0061】
    (A) ユーザが、その指を釦11の押下部11aに乗せた場合(接触させた場合)、近接センサ12は、その接触を検出して、接近情報を情報処理装置に入力する。 情報処理装置は、入力された接近情報に基づいて、釦11に割り当てられている機能に関する情報(例えば、機能の名称等)が表示されたツールチップを画面上にポップアップ表示させる。
    【0062】
    (B) ユーザが、その指で押下部11aを押下した場合(釦11を操作した場合)、情報処理装置は、その釦11に割り当てられている機能を実行する。
    【0063】
    (C) ユーザが、押下部11aを押下せず(釦11を操作せず)、その指を押下部11aより離した場合(別の位置に移動させた場合)、情報処理装置は、その釦11に割り当てられている機能を実行しない。
    【0064】
    (情報処理装置)
    図5は、本発明が適用される情報処理装置31の構成例を表したブロック図である。
    【0065】
    CPU(Central Processing Unit)41は、ROM(Read Only Memory)42に記憶されているプログラム、または記憶部48からRAM(Random Access Memory)43にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
    【0066】
    RAM43にはまた、CPU41が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
    【0067】
    CPU41、ROM42、およびRAM43は、バス44を介して相互に接続されている。 このバス44にはまた、入出力インタフェース45も接続されている。
    【0068】
    入出力インタフェース45には、入力部として上述した図1の情報入力装置1が接続されている。 即ち、入出力インタフェース45には、釦11、および、釦11の近傍に配置されている近接センサ12が接続されている。
    【0069】
    入出力インタフェース45にはまた、ディスプレイなどよりなる出力部47、ハードディスクなどより構成される記憶部48、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部49が接続されている。 通信部49は、ネットワークを介しての通信、または無線通信等の通信処理を行う。 なお、記憶部48は、必要に応じて省略されてもよい。
    【0070】
    さらに、入出力インタフェース45には、必要に応じてドライブ50が接続され、磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気ディスク63、或いは半導体メモリ64などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部48にインストールされる。
    【0071】
    なお、図示はしないが、情報処理装置31には、上述したブロック以外にも、様々な機能(例えば、後述する図10の携帯電話機81の電話通信機能等)を実行するブロックが必要に応じて設けられる。
    【0072】
    次に、図6のフローチャートを参照して、情報処理装置31の機能実行処理例について説明する。
    【0073】
    いま、情報処理装置31の電源がオンされており(CPU41等が立ち上げられており)、ディスプレイ(出力部47)には所定の初期画面が表示されているものとする。
    【0074】
    このとき、ステップS11において、CPU41は、図8に示されるような生体(指71)が釦11に接触している(接近している)第1の状態であるか否かを判定する。
    【0075】
    いま、図7に示されるように、ユーザがその指71を釦11に接触させていない(近接センサ12に対して充分に接近させていない)ものとすると、近接センサ12は生体を検出しないので(接近情報を出力しないので)、ステップS11において、CPU41は、第1の状態ではないと判定(認識)し、ステップS11に戻り、第1の状態であるか否かを再度判定する。 即ち、CPU41は、生体が釦11に接触したか否かを常時監視しており、生体が釦11に接触するまで(近接センサ12が生体を検出するまで)その処理を繰り返す。
    【0076】
    その後、図8に示されるように、ユーザがその指71を釦11に乗せると(近接センサ12に充分接近させると)、近接センサ12は、生体(指71)を検出して、接近情報(検出信号)を入出力インタフェース45に入力してくる。
    【0077】
    そこで、CPU41は、ステップS11において、バス44を介してこの接近情報を取得し、これにより、第1の状態であると判定(認識)し、ステップS12において、釦11に割り当てられた機能に関する情報を、バス44および入出力インタフェース45を介してディスプレイ(出力部47)に表示させる。
    【0078】
    ステップS13において、CPU41は、図9に示されるような生体(指71)が釦11を操作した(押下した)第2の状態であるか否かを判定し、第2の状態ではないと判定した場合、ステップS11に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
    【0079】
    例えば、ユーザがその指71を釦11から離せば(図7の状態に戻せば)、CPU41は、釦11に割り当てられた機能に関する情報の表示を消去し、指71が再度釦11に乗せられるまで(ユーザが、図8の第1の状態にするまで)、その処理を継続する。
    【0080】
    また、図8の第1の状態のままであれば、CPU41は、ステップS11乃至S13の処理を繰り返す。 即ち、CPU41は、釦11に割り当てられた機能に関する情報をディスプレイに表示させたままにする。
    【0081】
    いま、図9に示されるように、ユーザが、その指71で釦11を押下したものとすると、釦11は、その押下操作に対応する信号(接点11dがON状態であることを表す情報)を入出力インタフェース45に入力してくる。
    【0082】
    そこで、CPU41は、ステップS13において、この信号(接点11dがON状態であることを表す情報)をバス44を介して取得し、これにより、第2の状態であると判定(認識)し、ステップS14において、釦11に割り当てられた機能を実行する。
    【0083】
    ステップS15において、CPU41は、情報処理装置の電源がオフされたか否かを判定し、オフされたと判定した場合、その処理を終了し、一方、オフされていないと判定した場合、ステップS11に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
    【0084】
    このように、ユーザは、情報処理装置31を利用することで、マウスを利用しなくても上述した「ツールチップ」に相当する技法を利用することができる。
    【0085】
    次に、図面を参照して、情報処理装置31の具体的な実施の形態を説明する。
    【0086】
    (第1実施形態)
    図10は、情報処理装置31の第1実施形態としての携帯電話機81の外観の構成例を表している。
    【0087】
    携帯電話機81の表面の上部には、液晶ディスプレイ等からなる表示部91が設けられており、その中央部には、押下および回動自在なジョグダイヤル93が表面から僅かに突出した状態で設けられており、また、その下部には、釦群94が設けられている。
    【0088】
    釦群94は、例えば、電話番号等を入力するための「0」乃至「9」の数字釦、および各種機能が割り当てられた複数の操作釦から構成されており、この釦群94を用いて各種指示を入力し得るようになされている。 なお、必要に応じて数字釦にも複数の機能が割り当てられる。
    【0089】
    また、図示はしないが、釦群94の下(近傍)には、釦群94の各釦に生体が接近したことをそれぞれ検知する近接センサ12が配置されている。
    【0090】
    即ち、釦群94は、図2の釦11−1乃至11−12(図5の釦11)に相当し、図2に示されるように、釦群94の各釦の下には、送信電極22と受信電極23の1つの交差点がそれぞれ配置されている。
    【0091】
    ただし、上述したように、図2の例では、12個の釦(釦11−1乃至11−12)が、4行3列のマトリックス状に配置されているが、図7の携帯電話機81の例では、17個の釦(釦群94の各釦)が、6行3列のマトリックス状に配置されている。 従って、携帯電話機81の送信電極22の本数は、図2と同様に3本が好適であるが、受信電極23の本数は、6本が好適である。
    【0092】
    表示部91は、図4の出力部47に相当し、その表示部91内の所定の領域(図10の例では、表示部91の下部)には、ユーザの指71が釦群94のうちのいずれかの釦の上に乗せられた場合(携帯電話機81が第1の状態であると認識した場合)、その釦に割り当てられた機能に関する情報が表示されたツールチップ92がポップアップ表示される。
    【0093】
    例えば、図10に示されるように、いま、指71が釦94−1に乗せられたものとすると、釦94−1の機能の名称である「通話開始」が表示されたツールチップ92が表示部91にポップアップ表示される。
    【0094】
    このように、ユーザは、携帯電話機81を利用することで、所望の機能がどの釦(キー)に割り当てられているかを知らなくても、その指71を釦群94上の任意の位置に移動させ、そのときのツールチップ92の表示を見るといった単純な作業を繰り返すことにより所望の機能を探すことができる。
    【0095】
    即ち、ユーザは、所望の機能の名称が表示されたツールチップ92がポップアップ表示された場合(携帯電話機81が第1の状態であると認識した場合)、その指71の動きを止め、そのときにその指71を乗せている釦(釦群94のうちのいずれかの釦)を押下することで(携帯電話機81が第2の状態であると認識することで)、その所望の機能を携帯電話機81に実行させることができる。
    【0096】
    なお、携帯電話機81のその他の構成および動作は、当業者にとって理解が容易であり、かつ本発明に直接関係がない構成および動作であるので、その説明は省略する。
    【0097】
    (第2実施形態)
    図5の情報処理装置31の釦11は、所定の情報を入力することができ、かつ近接センサ12がその近傍に配置されることができるものであれば、その形状は限定されない。
    【0098】
    例えば、上述した携帯電話機81の釦群94のような釦(キー)のみならず、携帯電話機81のジョグダイヤル93、および図11に示されるようなPDA(Personal Digital Assistant)101のジョグダイヤル114等でも構わない。
    【0099】
    即ち、図11は、情報処理装置31の第2実施形態としてのPDAの外観の構成例を表している。
    【0100】
    PDA101の表面の上部から中央部には、液晶ディスプレイ等からなる表示部111が設けられており、その下部には、押下および回動自在なジョグダイヤル114が表面から僅かに突出した状態で設けられている。
    【0101】
    また、図示はしないが、ジョグダイヤル114の下(近傍)には、ジョグダイヤル114に生体が接近したことを検知する近接センサ12が配置されている。
    【0102】
    即ち、ジョグダイヤル114は、図2の釦11−1乃至11−12のうちのいずれかの釦(図5の釦11)に相当し、図2に示されるように、ジョグダイヤル114の下には、送信電極22と受信電極23の1つの交差点が配置されている。 即ち、PDA101の送信電極22および受信電極23の本数は、それぞれ1本が好適である。
    【0103】
    表示部111は、図5の出力部47に相当し、その表示部111内の所定の領域(図11の例では、表示部111の下部)には、ユーザの指71がジョグダイヤル114の上に乗せられた場合(PDA101が第1の状態であると認識した場合)、ジョグダイヤル114に割り当てられた機能に関する情報が表示されたツールチップ112がポップアップ表示される。
    【0104】
    例えば、図11に示されるように、いま、指71がジョグダイヤル114に乗せられたものとすると、ジョグダイヤル114により選択されることが可能な複数の機能の名称(「機能A」乃至「機能E」)、および、これら複数の機能の名称のうちの所定の機能の名称(図11の例では、「機能D」)が表示されている位置の上に配置されるアンカー113が表示されたツールチップ112が、表示部111にポップアップ表示される。
    【0105】
    ユーザは、その指71によりジョグダイヤル114を回動操作すると、アンカー113は、その回動操作に伴い、「機能A」乃至「機能E」のうちのいずれかの機能の名称が表示されている位置の上に移動される(表示される)。
    【0106】
    従って、アンカー113が所望の機能の名称が表示されている位置の上に配置された場合、ユーザは、ジョグダイヤル114を押下すると(PDA101が第2の状態であると認識すると)、その所望の機能をPDA101に実行させることができる。
    【0107】
    例えば、図11に示されるように、「機能D」が表示されている位置の上にアンカー113が配置され、この状態で、ユーザが、その指71でジョグダイヤル114を押下したものとすると、PDA101は「機能D」を実行することができる。
    【0108】
    なお、PDA101のその他の構成および動作は、当業者にとって理解が容易であり、かつ本発明に直接関係がない構成および動作であるので、その説明は省略する。
    【0109】
    (第3実施形態)
    図12は、情報処理装置31の第3実施形態としてのリモートコントローラ(以下、リモコンと称する)121の外観の構成例を表している。
    【0110】
    リモコン121の機能は、特に限定されないが、例えば、この例においては、TV(テレビジョン)受像機122の表示部133に表示されるTV番組のチャンネルを選択するものであるとする。
    【0111】
    リモコン121の表面のほぼ全面には、所定のチャンネルを選択する機能がそれぞれ割り当てられている複数の釦からなる釦群131が設けられている。 例えば、釦131−1には、1チャンネル(CH1)を選択する機能が割り当てられているものとする。
    【0112】
    また、図示はしないが、釦群131の下には、釦群131の各釦に生体が接近したことをそれぞれ検知する近接センサ12が配置されている。
    【0113】
    即ち、釦群131は、図2の釦11−1乃至11−12(図5の釦11)に相当し、図2に示されるように、釦群131の各釦の下には、送信電極22と受信電極23の1つの交差点がそれぞれ配置されている。
    【0114】
    ただし、図2の例では、上述したように、12個の釦(釦11−1乃至11−12)が、4行3列のマトリックス状に配置されているが、図12のリモコン121の例では、16個の釦(釦群131の各釦)が、4行4列のマトリックス状に配置されている。 従って、リモコン121の送信電極22および受信電極23の本数は、それぞれ4本が好適である。
    【0115】
    また、リモコン121の表面上部と垂直に接している面には、通信部132が設けられている。 通信部132は、図5の通信部49に相当し、チャンネル選択信号等の各種信号をTV受像機122に無線(電波または赤外線等で)送信する。
    【0116】
    例えば、いま、図12に示されるように、ユーザが、その指71を釦131−1に乗せたものとすると、リモコン121は、釦131−1が第1の状態であると認識し、そのことを表す信号(以下、第1の状態信号と称する)を生成し、TV受像機122に送信する。
    【0117】
    TV受像機122は、この第1の状態信号を受信し、その表示部133内の所定の領域(図12の例では、表示部133の左側)に、リモコン121の釦群131に対応する画像が表示されたツールチップ134−1をポップアップ表示させるとともに、ツールチップ134−1が表示された領域とは異なる所定の領域(図12の例では、表示部133の右上部)に、いま指71が乗せられている釦131−1に割り当てられているCH1の番組、および「CH1」の文字が表示されたツールチップ134−2をポップアップ表示させる。
    【0118】
    なお、このとき、図示はしないが、表示部133の全体(ツールチップ134−1およびツールチップ134−2が表示されていない箇所)には、前に選択されたチャンネルの番組が表示されている。
    【0119】
    さらに、この状態で、ユーザが、その指71で釦131−1を押下すると、リモコン121は、釦131−1が第2の状態であると認識し、そのことを表す信号(釦131−1に割り当てられているCH1の選択信号)を送信する。
    【0120】
    このとき、図示はしないが、TV受像機122は、このCH1の選択信号を受信し、ツールチップ134−1およびツールチップ134−2を消去するとともに、CH1の番組を表示部133の全体に表示させる。
    【0121】
    ただし、上述した一連の処理を実行させるためには、リモコン121のみならず、TV受像機122にも対応する機能を予め実装させておく必要がある。
    【0122】
    このように、ユーザは、リモコン121を利用することで、前に選択されたチャンネルの番組をTV受像機122に表示させたまま、その表示の上に、その指71を乗せた釦に対応するチャンネルの番組(ツールチップ134−2)を小さく表示させることができる。
    【0123】
    従って、ユーザは、その指71がリモコン121のどの位置に配置されているのかを視認する必要がなく(釦群131を見る必要がなく)、例えば、暗い部屋でリモコン121を操作する場合であっても、所望のチャンネルを容易に選択することができる。
    【0124】
    また、近年、リモコンには、ディスプレイ(図5の出力部47)が設けられていることが多いが、この場合、リモコンは、上述した携帯電話機81と同様に、そのディスプレイにもツールチップをポップアップ表示させることができる。
    【0125】
    ただし、上述したように、リモコン121は、TV受像機122に直接ツールチップ134−1およびツールチップ134−2をポップアップ表示させることができるので、ディスプレイは必須とされない。
    【0126】
    この場合、製造者等は、リモコン121にディスプレイを設ける必要がないので、コンパクトで簡易な構造のリモコン121を低コストで製造することができる。
    【0127】
    なお、リモコン121およびTV受像機122のその他の構成および動作は、当業者にとって理解が容易であり、かつ本発明に直接関係がない構成および動作であるので、その説明は省略する。
    【0128】
    (第4実施形態)
    上述したように、図2の近接センサ12は、生体がどの程度接近しているか(生体と交差点の間の距離)を計測することができる。
    【0129】
    従って、この近接センサ12(情報入力装置1)が適用された図12のリモコン121は、例えば、図13に示されるように、指71が、釦131−1と釦131−2の間の領域142に配置されている第3の状態、および、手141が所定の方向(図13の例では、右斜め上方向)に釦群131(複数の釦)上を移動した第4の状態を認識することができる。
    【0130】
    なお、リモコン121は、領域142のみならず、近接センサ12の2次元上の検出領域(各送信電極22と、各受信電極23とが交錯する領域)のうちのいずれの領域に指71が配置されても、指71がその領域に配置された第3の状態を認識することができるとともに、その指71が配置されたその領域の座標も認識することができる。
    【0131】
    また、リモコン121は、各送信電極22と各受信電極23の各交差点のうちの複数の交差点が手141で同時に覆われたことも検出することができる。
    【0132】
    その結果、リモコン121は、第4の状態における手141の軌跡(座標)を認識することができる。 換言すると、リモコン121は、手141(生体)がこの検出領域上を移動さえすれば、その手141がいずれの方向に移動しても、その方向に手141が移動した第4の状態を認識することができる。
    【0133】
    従って、リモコン121は、これら様々な第3および第4の状態をそれぞれ記憶(登録)するとともに、これら登録した様々な状態に対して所定の機能をそれぞれ割り当てることで、上述した釦に指が乗せられた第1の状態、および、釦が押下された第2の状態のみならず、様々な第3および第4の状態に対応する各種の機能をそれぞれ実行することができる。
    【0134】
    上述した新たな状態(第3または第4の状態)を認識して登録するとともに、それに対応する機能を割り当てる処理(以下、機能割当処理と称する)の詳細は、図14に示されている。
    【0135】
    そこで、この例における機能割当処理を、図14を参照して説明する。
    【0136】
    リモコン121のみならず図1の情報入力装置1が適用された情報処理装置、即ち、図5の情報処理装置31であれば、この機能割当処理を実行することができる。 従って、図14は、リモコン121のみならず、広く情報処理装置31の機能割当処理を説明するフローチャートである。
    【0137】
    また、情報処理装置31は、必要に応じて第1の状態および第2の状態に対しても機能割当処理を実行することができる。 例えば、後述するように、PCは、そのキーボードをマウスとして機能させる場合、キーボードを構成する釦のうちの所定のものに対してマウスの左クリックまたは右クリックに対応する機能を割り当てることができる(その所定の釦の第2の状態に対応する機能として、マウスの左クリックまたは右クリックに対応する機能を割り当てることができる)。
    【0138】
    ステップS31において、CPU41は、機能割当モードが選択されたか否かを判定し、機能割当モードが選択されていないと判定した場合、その処理を待機する。
    【0139】
    一方、CPU41は、ステップS31において、機能割当モードが選択されたと判定した場合、ステップS32において、ユーザ等により施された状態(例えば、図13の第3または第4の状態)を、入出力インタフェース45およびバス44を介して入力されてくる近接センサ12の接近情報に基づいて認識する。
    【0140】
    なお、この例においては、この認識された状態は、例えば、RAM43の所定の領域に一時記憶されるものとする。
    【0141】
    ステップS33において、CPU41は、ステップS32の処理で認識した状態がユーザ等により指定されたか否かを判定し、認識した状態が指定されていないと判定した場合、ステップS31に戻り、それ以降の処理を繰り返す。 即ち、CPU41は、いまステップS32の処理で認識した状態に対して機能を登録しないと判定し、次の状態がユーザにより施されるまでその処理を待機する。
    【0142】
    一方、CPU41は、ステップS33において、認識した状態が指定されたと判定した場合、ステップS34において、ステップS32の処理で記憶させた所定の領域とは別の領域(以下、確定領域と称する)に、ステップS32の処理で認識した状態を記憶させる。
    【0143】
    なお、確定領域は、RAM43に設けられてもよいし、記憶部48に設けられてもよい。
    【0144】
    ステップS35において、CPU41は、ステップS34の処理で記憶させた状態に対応する機能がユーザ等により選択されたか否かを判定し、状態に対応する機能が選択されていないと判定した場合、ステップS35に戻り、再度、状態に対応する機能が選択されたか否かを判定する。 即ち、CPU41は、状態に対応する機能が選択されるまで、その処理を待機する。
    【0145】
    一方、CPU41は、ステップS35において、状態に対応する機能が選択されたと判定した場合、ステップS36において、その状態に対応する機能を割り当てる。
    【0146】
    なお、この機能割り当て方法は、限定されないが、例えば、この例においては、CPU41は、ステップS34の処理で状態を記憶させた確定領域に、その状態に対応する機能(ステップS35の処理で選択された機能)の名称をさらに記憶させるものとする。
    【0147】
    また、ステップS35の処理の判定処理方法は、限定されないが、この例においては、例えば、予め設定されている複数の機能のうち、ユーザ等により任意の機能が手動選択された場合、または、ユーザ等が新たな機能を定義した場合、CPU41は、状態に対応する機能が選択されたと判定するものとする。
    【0148】
    ステップS37において、CPU41は、機能割当モードが解除されたか否かを判定し、機能割当モードが解除されたと判定した場合、その処理を終了し、一方、機能割当モードが解除されていないと判定した場合、ステップS31に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
    【0149】
    これにより、それ以降(機能割当処理が実行された以降)、ユーザ等の生体が、確定領域に記憶された所定の状態(例えば、図13の第3または第4の状態)を施すと、CPU41は、その所定の状態を認識し、その所定の状態とともに記憶されている機能(所定の状態に対応する機能)の名称を読み出し、その機能を実行することができる。 即ち、CPU41は、その所定の状態に対応する図6のステップS13およびS14に相当する処理を実行することができる。
    【0150】
    なお、このとき、CPU41は、その所定の状態に関する情報(機能の名称等)を、バス44および入出力インタフェース45を介してディスプレイ(出力部47)に表示させてもよい(情報処理装置31がリモコン121である場合、TV受像機122に表示させてもよい)。
    【0151】
    このように、情報処理装置31は、上述した第3の状態および第4の状態を認識することができるので、釦に予め割り当てられている機能(リモコン121においては、釦群131の各釦に割り当てられているチャンネル選択機能)以外の機能(コマンド)を、これらの各種状態に対応する機能として割り当てることができる。
    【0152】
    これにより、ユーザは、様々なタイプの機能を、その機能に対応するより体感的な操作を施すことで、情報処理装置31に実行させることができる。
    【0153】
    例えば、リモコン121は、図13の第4の状態に対応する機能として、チャンネル選択を取り消す(元のチャンネルの番組を表示させる)機能を割り当てることができる。 この場合、ユーザは、いま選択したチャンネルの番組の選択を取り消したいと判断したとき、その手141で取り消しを表すような操作、即ち、その手141を釦群131上の斜め上方向に移動させる操作を施せばよい(第4の状態を施せばよい)。
    【0154】
    (第5実施形態)
    図4の情報処理装置31は、上述したように、生体(ユーザの指等)が所定の方向に複数の釦上を移動した第4の状態を認識し、かつ、この第4の状態に対応する機能を割り当てることができる。 また、情報処理装置31は、釦に予め割り当てられている機能とは異なる新たな機能もその釦に対して割り当てることができる。
    【0155】
    従って、情報処理装置31がPC(パーソナルコンピュータ)であり、かつ、その情報入力装置1が図15に示されるようなキーボード161を構成する場合、情報処理装置31は、このキーボード161をマウス(2次元座標入力装置)として機能させることができる。
    【0156】
    即ち、図12は、情報処理装置31の第5実施形態としてのPCのキーボード161の外観の構成例を表している。
    【0157】
    キーボード161の表面には、複数の釦が所定の規格に従って配列されており、これら複数の釦には、その所定の規格に従った所定の機能がそれぞれ割り当てられている。 即ち、PCは、これらキーボード161の複数の釦を用いて各種指示を入力し得るようになされている。
    【0158】
    また、図示はしないが、これらの釦のうちのカーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3の下(近傍)には、それぞれの釦に生体が接近したことを検知する近接センサ12が配置されている。
    【0159】
    即ち、カーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3は、図2の釦11−1乃至11−12(図5の釦11)に相当し、図2に示されるように、カーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3のそれぞれの釦の下には、送信電極22と受信電極23の1つの交差点が配置されている。
    【0160】
    ただし、図2の例では、上述したように、12個の釦(釦11−1乃至釦11−12)が、4行3列のマトリックス状に配置されているが、図12のキーボード161の例では、9個の釦(カーソル移動釦群162−1を構成する7個の釦、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3)が、所定の規格に従って配列されている。 従って、キーボード161の送信電極22および受信電極23の本数は、カーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3のそれぞれの釦の下に1つの交差点が必ず配置されることができる本数だけ必要とされる。
    【0161】
    いま、キーボード161に、ユーザの両手が乗せられている場合、通常の文字入力モードが選択され、ユーザの右手のみが乗せられている場合、マウスモード(2次元座標入力モード)が選択されるものとする。
    【0162】
    なお、ユーザの両手が乗せられているか、または、右手のみが乗せられているかの判定方法は限定されないが、この例においては、例えば、図示はしないが、生体を検出する左手検出センサが、ユーザの左手が乗せられる位置の近傍に配置されており、この左手検出センサが生体(ユーザの左手等)を検出した場合、CPU41は、ユーザの両手が乗せられていると判定し、一方、左手検出センサが生体を検出していない場合、ユーザの右手のみが乗せられていると判定するものとする。
    【0163】
    この左手検出センサの構成は、特に限定されないが、この例においては、例えば、送信電極22および受信電極23の交差点(上述したカーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3のそれぞれの釦の下にある交差点とは別の交差点)が、ユーザの左手が乗せられる位置の近傍に配置されることで左手検出センサが構成されるものとする。
    【0164】
    これにより、ユーザは、これら2つのモード(通常の文字入力モードおよびマウスモード)を明示的なコマンドで切り替える必要がなくなる。
    【0165】
    また、この例においては、マウスモードが選択されている場合の機能として、左クリック釦162−2に対してマウスの左クリックに対応する機能が、右クリック釦162−3に対してマウスの右クリックに対応する機能が、カーソル移動群162−1上の第4の状態に対応する機能としてマウスのカーソル移動に対応する機能が、それぞれ割り当てられているものとする。
    【0166】
    これにより、CPU41は、ユーザの右手のみが乗せられていると判定した場合、キーボード161をマウスとして機能させることができる。
    【0167】
    具体的には、CPU41は、ユーザの指71がカーソル移動釦群162−1上を移動した場合、近接センサ12の接近情報に基づいてその軌跡を認識して(第4の状態であると認識して)、ディスプレイ(出力部47)に表示されているマウスカーソルをその軌跡に沿って移動(表示)させ、左クリック釦162−2が指71により押下された場合、それを認識して(第2の状態であると認識して)、マウスの左クリックに対応する機能を実行し、また、右クリック釦162−3が指71により押下された場合、それを認識して(第2の状態であると認識して)、マウスの右クリックに対応する機能を実行することができる。
    【0168】
    なお、カーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3は、図15に示される釦に限定されるものではなく、キーボード161を構成する釦であればいずれの釦でもよく、さらに、カーソル移動釦群162−1を構成する釦の個数も限定されない。 ただし、選択されたカーソル移動釦群162−1、左クリック釦162−2、および右クリック釦162−3のそれぞれの釦の下には、送信電極22と受信電極23の1つの交差点が配置される必要がある。
    【0169】
    また、PCとそのキーボード161のその他の構成および動作は、当業者にとって理解が容易であり、かつ本発明に直接関係がない構成および動作であるので、その説明は省略する。
    【0170】
    このように、図1の情報入力装置1は、携帯電話機81、PDA101、リモコン121、およびキーボード161を有したPC等の様々な情報処理装置31に適用されることができ、ユーザは、これらの情報処理装置31を利用することで、マウスを利用しないでも「ツールチップ」技法を利用することができる。
    【0171】
    なお、上述した一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
    【0172】
    この記録媒体は、図5に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記憶されている磁気ディスク61(フロッピディスクを含む)、光ディスク62(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク63(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ64などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記憶されているROM42や、記憶部48に含まれるハードディスクなどで構成される。
    【0173】
    なお、本明細書において、記録媒体に記憶されるプログラムを記述するステップは、含む順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
    【0174】
    【発明の効果】
    本発明によれば、物理的な釦に割り当てられている機能をユーザに容易に認識させることができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明が適用される情報入力装置の構成例を示す断面図である。
    【図2】図1の近接センサの構成例を示すブロック図である。
    【図3】図2の近接センサの送信電極と受信電極の交差点における等価回路例を示す図である。
    【図4】図2の近接センサの送信電極と受信電極の交差点に生体が接近したい場合のその交差点における等価回路例を示す図である。
    【図5】本発明が適用される情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
    【図6】図5の情報処理装置の機能実行処理を説明するフローチャートである。
    【図7】図5の情報処理装置の釦の初期状態を示す図である。
    【図8】図5の情報処理装置の釦の図5のステップS11における第1の状態を示す図である。
    【図9】図5の情報処理装置の釦のステップS13における第2の状態を示す図である。
    【図10】図5の情報処理装置の第1実施形態としての携帯電話機の外観の構成例を示す図である。
    【図11】図5の情報処理装置の第2実施形態としてのPDAの外観の構成例を示す図である。
    【図12】図5の情報処理装置の第3実施形態としてのリモートコントローラの外観の構成例を示す図である。
    【図13】図5の情報処理装置の第4実施形態としてのリモートコントローラが認識する第3の状態および第4の状態を示す図である。
    【図14】図5の情報処理装置の機能割当処理を説明するフローチャートである。
    【図15】図5の情報処理装置の第5実施形態としてのパーソナルコンピュータのキーボードの外観の構成例を示す図である。
    【符号の説明】
    1 情報入力装置, 11 釦, 11d 接点, 12 近接センサ, 21 発振器, 22 送信電極, 23 受信電極, 24 受信器, 25 プロセッサ, Ca,Cb1,Cb2 コンデンサ, 31 情報処理装置, 41 CPU, 71 指,81 携帯電話機, 91,111,133 表示部, 92,112,134−1,134−2 ツールチップ, 93,114 ジョグダイヤル, 94,131 釦群, 101 PDA, 141 手, 142 領域, 161 キーボード, 162−1 カーソル移動釦群, 162−2 左クリック釦, 162−3 右クリック釦

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