【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、キーボードに関するものであり、特に、キーボード内に粉塵等が侵入することを防止し、且つ、使用者がキーボードを打鍵する際の疲労を可及的に防止するキーボードに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来此種のキーボードを図4乃至図6に従って説明する。 図に於て、1はコンピュータ本体であり、該コンピュータ本体1は種々の情報処理を行う。 而して、該コンピュータ本体1にはキーボード2が接続されており、且つ、該キーボード2は、1枚のボード3の上面にアルファベットキーやテンキー及びファンクションキー等各種のキー4,4…を配設してある。 【0003】該キーボード2のキー4,4…を打鍵することにより、コンピユータ本体1へデータを入力できるように構成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来のキーボードは、使用されていないときに於ても該キーボード表面が露呈しているので、該キーボード表面から粉塵等が侵入して該キーボードの機能を阻害すると共に、キーボードの寿命を短縮し、且つ、該キーボード表面に汚れが付着して美感を損なうことがある。 【0005】また、キーボードと机の上面には段差があるため、使用者は手首を机の上面に摺接し、且つ、該手首より先方の手を上方に曲げるか、又は、腕全体を上方に持ち上げて手をキーボードの上面に位置させる必要がある。 【0006】しかし、長時間にわたるキーボードの打鍵の際には、この不自然な姿勢が使用者の疲労を促進させる。 そこで、キーボードへの粉塵等の侵入を防ぎ、且つ、自然な姿勢にてキーボードを打鍵できるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、各種のキーをボードの上面に配設し、該キーを打鍵することにより、コンピュータ等にデータを入力できるように構成されたキーボードに於て、該キーボードのボード手前縁部に防塵蓋を開閉自在に枢着して該キーボード表面のキーを被蔽できるように形成すると共に、キーボードを使用する際には該防塵蓋を展開し、該防塵蓋上に手等を載置してキーボードを打鍵できるように構成したキーボードを提供するものである。 【0008】 【作用】この発明は、キーボードのボード手前縁部に防塵蓋を開閉自在に枢着している。 従って、該キーボードを使用しないときには、該防塵蓋を該枢着部を介して上方へ回動して該キーボード表面を被蔽することにより、 粉塵等がキーボード内に侵入することを防止できる。 【0009】また、該キーボードを使用する際には、該防塵蓋を下方へ回動して展開することにより該防塵蓋がキーボードの手前に位置し、依って、該防塵蓋上に手を載置してキーボードを打鍵することができる。 【0010】従って、手を載置する位置とキーボードの上面との段差が殆どなくなるので、自然な姿勢にてキーボードの打鍵が可能となり、使用者の疲労を可及的に軽減できる。 【0011】 【実施例】以下、この発明の一実施例を図1乃至図3に従って説明する。 図に於て、10はキーボードであり、 図1に示すように、該キーボード10はボード11上にキー12,12,…を配列して構成している。 そして、 該キー12,12,…を打鍵することによりコンピュータ(図示せず)等にデータの入力ができるように構成している。 【0012】而して、該キーボード10は、右側部にテンキ−13,13,…を配設してあり、該テンキー1 3,13,…は拭き取り易いシートタイプにて形成されている。 また、該キーボード10のボード11手前縁部には板状の防塵蓋14の一端縁部が開閉自在に枢着されている。 該防塵蓋14は、図1及び図2に示すように、 該キーボード10の表面に配設されている前記キー1 2,12…を被蔽することができるサイズを有する。 一方、該キーボード10の該キー12,12…の部位を下位段に設けるべく段設され、そして、この下位段の段設部10a表面に前記キー12,12…が配設されると共に、該段設部10aに前記防塵蓋14が嵌挿される状態で該防塵蓋14がキーボード10の該段設部10aを閉塞できるように構成されることにより、該防塵蓋14の表面とキーボード10の上位段10bの表面が略一致するように形成される。 また、該防塵蓋14を前記枢着部を介して手前方向へ回動して開放したときには、該防塵蓋14はボード11の前方に位置し、且つ、該防塵蓋1 4の上面と該キーボード10の上面との高低差が略一致するようになる。 【0013】更に又、該キーボード10にてデータの入力を行う際には、予め、キーボード10を蓋装している防塵蓋14を手前に開いて該防塵蓋14を開放する。 然るときには、該キーボード10のキー12,12,…が露呈して該キー12,12,…の打鍵が可能となる。 【0014】このとき、使用者はキーボード10の手前に展開される該防塵蓋14上に手を載置して該キーボード10のキー12,12,…を打鍵することができる。 而して、該防塵蓋14の上面とキーボード10の上面とは前述せる如く、殆ど段差がないため、手首を曲げてキーボード10の打鍵をする不自然な姿勢を排除することができる。 従って、該防塵蓋14がパームレストとしての機能を発揮して使用者の疲労を可及的に軽減できる。 【0015】一方、キーボード10を使用しないときには、該防塵蓋14をキーボード10のキー12,12, …の上面に回動して該キー12,12,…を被蔽する。 このときは、該キー12,12,…の間隙より粉塵等がキーボード10内へ侵入することはなく、該キーボード10の寿命を延長すると共に、確実なデータの入力が可能となる。 【0016】図3は他の実施例を示し、防塵蓋14を中央部位より右側部14aと左側部14bとに分割してある。 更に、該防塵蓋14の右側部14aと左側部14b とはキーボード10の後縁部にて左右にスライドできるように形成されている。 斯くして、該防塵蓋14を展開して使用者夫々の手の位置に防塵蓋14の右側部14a と左側部14bとの位置調整を為すことにより、パームレストとしての機能を一層向上させる。 【0017】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。 【0018】 【発明の効果】この発明は、上記一実施例に詳述したように、キーボードのボード手前縁部に防塵蓋を開閉自在に枢着している。 従って、該キーボードを使用しないときには、該防塵蓋を回動してキーボードのキーを上面より被蔽することにより、キーボード内に粉塵等が侵入することを防止できるので、粉塵侵入によるキーボードの機能を減殺することがなく、該キーボードの寿命を延長することが可能となる。 【0019】また、該キーボードを使用する際には、該防塵蓋を展開することにより該防塵蓋がパームレストの機能を発揮して使用者の疲労を軽減することができる等、正に著しい効果のある発明である。 【図面の簡単な説明】 【図1】防塵蓋を展開した状態を示すキーボードの斜視図。 【図2】防塵蓋を被蔽した状態を示すキーボードの斜視図。 【図3】他の実施例を示すキーボードの斜視図。 【図4】従来型の正面図。 【図5】従来型の側面図。 【図6】従来型の平面図。 【符号の説明】 10 キーボード 11 ボード 12 キー 14 防塵蓋 |