Portable communication device

申请号 JP2002555500 申请日 2001-11-27 公开(公告)号 JP4048118B2 公开(公告)日 2008-02-13
申请人 ベルツ リミテッド; 发明人 リチャード メトレン トッド; ハリー スペンサー ハグー マイケル;
摘要
权利要求
  • 携帯通信装置であって、
    複数の穴を有するフロント面と、
    各キーがスイッチ作動装置とスイッチ素子とを備えるキーアレイであって、前記各スイッチ作動装置が前記複数の穴からそれぞれ突き出て、ユーザの触覚による操作のための上面を提供するキーアレイと、
    ユーザの触覚による上面の操作を前記スイッチ素子と連結するための連結器と、を備え、
    前記連結器は、前記スイッチ作動装置から延びる軸と、前記軸の周りに第1ベアリングとを含み、前記第1ベアリングが、前記第1ベアリングに対する前記スイッチ作動装置の縦方向の動きを可能にし、宝石で装飾されたベアリングであることを特徴とする携帯通信装置。
  • 請求項1に記載の装置において、
    前記連結 が、前記軸を支える第1および第2ベアリングを含むことを特徴とする装置。
  • 請求項2に記載の装置において、
    前記第1および第2ベアリングが、離隔して設置されていることを特徴とする装置。
  • 請求項3に記載の装置において、
    前記軸がスイッチ素子を通って伸び、前記第1ベアリングが、前記スイッチ作動装置と前記スイッチ素子との間の、前記スイッチ素子の一方の側面に位置し、前記第2ベアリングが、もう一方の側面に位置することを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至4のいずれかに記載の装置において、
    前記第1ベアリングが非弾力的であることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至5のいずれかに記載の装置において、
    前記第1ベアリングがコランダム宝石を含むことを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至6のいずれかに記載の装置において、
    前記第1ベアリングがルビーベアリングであることを特徴とする装置。
  • 請求項2乃至7のいずれかに記載の装置において、
    前記第2ベアリングが弾力的であることを特徴とする装置。
  • 請求項8に記載の装置において、
    前記第2ベアリングがPFTEベアリングであることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至9のいずれかに記載の装置において、
    前記スイッチ作動装置が、前記上面を提供するキーボタンを備えることを特徴とする装置。
  • 請求項10に記載の装置において、
    前記キーボタンが金属を含むことを特徴とする装置。
  • 請求項10または11に記載の装置において、
    前記キーボタンが、金、プラチナ、銀 いずれかの貴金属を含むことを特徴とする装置。
  • 請求項12に記載の装置において、
    前記キーボタンが宝石を含むことを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至13のいずれかに記載の装置において、
    前記スイッチ作動装置が、物理的に各々別個のものであることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至14のいずれかに記載の装置において、
    前記スイッチ素子が、物理的に各々別個のものであることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至15のいずれかに記載の装置において、
    前記スイッチ素子が、前記連結 に応答する接点と機構とを備え、前記接点を前記装置の対応する接点と接触させたり離したりすることを特徴とする装置。
  • 請求項16に記載の装置において、
    前記スイッチ素子がバネ板を含むことを特徴とする装置。
  • 請求項17に記載の装置において、
    前記バネ板が、固定端、遊離端、および、前記遊離端近くに前記装置の対応する接点と接触する接点、を有することを特徴とする装置。
  • 請求項17に記載の装置において、
    前記連結 が、ユーザの触覚による上面の操作を前記バネ板の固定端に連結するように構成されることを特徴とする装置。
  • 請求項17乃至19のいずれかに記載の装置において、
    前記バネ板が、前記固定端と前記遊離端との間に弾力性の舌状部を備えることを特徴とする装置。
  • 請求項17乃至20のいずれかに記載の装置において、
    前記アレイが横一列のキーを備え、前記列中の第1および第2の近接したキーのバネ板が互いに直交することを特徴とする装置。
  • 請求項21に記載の装置において、
    前記第2のキーのバネ板に近接する、前記横列における第3のキーの前記バネ板が、前記第2のキーのバネ板と直交することを特徴とする装置。
  • 請求項22に記載の装置において、
    前記第3のキーの前記バネ板が、前記第1のキーのバネ板に平行で、且つ同位相であることを特徴とする装置。
  • 請求項17乃至23のいずれかに記載の装置において、
    前記アレイが、縦一列のキーを備え、前記縦列中の少なくとも第1および第2の近接するキーのバネ板が、互いに平行であることを特徴とする装置。
  • 請求項24に記載の装置において、
    前記縦列中の第1および第2の近接するキーのバネ板が、同位相であることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至25のいずれかに記載の装置において、
    前記フロント面 ( ) 透明であることを特徴とする装置。
  • 請求項26に記載の装置において、
    前記フロント面が、サファイア またはそれに類似する貴石からなる材料を含んでいることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至27のいずれかに記載の装置において、
    前記アレイが、前記フロント面の単一の穴から突き出るキーの列を備えることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至28のいずれかに記載の装置において、
    前記アレイが、複数の横のキー列を備え、各横のキー列が、前記フロント面の個々の穴から突き出ることを特徴とする装置。
  • 請求項29に記載の装置において、
    前記キーアレイが、3×4の形のアレイであることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至30のいずれかに記載の装置において、
    前記キーアレイが英数字キーアレイであることを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至31のいずれかに記載の装置において、
    前記複数のキーが、少なくとも一列の横方向に広がる列に配置され、前記列中のキーが近接していることを特徴とする装置。
  • 請求項32に記載の装置において、
    前記近接するキーが、前記フロント面にある単一のV字型の穴から突き出ることを特徴とする装置。
  • 請求項32または33に記載の装置において、
    前記近接するキーが、前記フロント面の一方の側面からもう一方の側面へ、前記フロント面全域に広がることを特徴とする装置。
  • 請求項34に記載の装置において、
    前記近接するキーが、中央キーと、前記中央キーの左側に位置する左キーと、前記中央キーの右側に位置する右キーとを含み、その結果、前記中央キーが前記左キーおよび右キーと近接し、前記左キーは前記中央キーにのみ近接し、前記右キーは前記中央キーにのみ近接することを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至35のいずれかに記載の装置において、
    前記複数のキーの1つが、前記上面内に、触覚操作のための位置を示す頂点を有することを特徴とする装置。
  • 請求項35に従属する時の請求項36に記載の装置において、
    前記中央キーが、前記上面内に頂点を有する前記1つのキーであることを特徴とする装置。
  • 請求項36または37に記載の装置において、
    前記キーの少なくとも1つのキーの範囲内にある前記頂点が尖っていないことを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至38のいずれかに記載の装置において、
    前記キーの少なくとも1つのキーが 、V字型の部分と境界を有することを特徴とする装置。
  • 請求項1乃至39のいずれかに記載の装置において、
    前記キーの少なくとも1つのキーが 、V字型 にされていることを特徴とする装置。
  • 携帯通信装置であって、
    複数の穴を有するフロント面と、
    各キーがスイッチ作動装置とスイッチ素子とを備えるキーアレイであって、前記各スイッチ作動装置が前記複数の穴からそれぞれ突き出て、ユーザの触覚による操作のための上面を提供するキーアレイと、
    ユーザの触覚による上面の操作を前記スイッチ素子と連結するための連結器と、を備え、
    前記連結器は、前記スイッチ作動装置から延びる軸と、前記軸を支持する第1および第2ベアリングとを含み、前記第1ベアリングは前記軸の周りに位置されて、前記第1ベアリングに対する前記スイッチ作動装置の縦方向の動きを可能にし、宝石で装飾されたベアリングであることを特徴とする装置。
  • 請求項41に記載の装置において、
    前記第1および第2ベアリングが、離隔して設置されていることを特徴とする装置。
  • 請求項41または42に記載の装置において、
    前記軸がスイッチ素子を通って伸び、前記第1ベアリングが、前記スイッチ作動装置と前記スイッチ素子との間の、前記スイッチ素子の一方の側面に位置し、前記第2ベアリングが、もう一方の側面に位置することを特徴とする装置。
  • 携帯通信装置であって、
    複数の穴を有する所定材料からなる層と、
    各キーがスイッチ作動装置とスイッチ素子とを備えるキーアレイであって、前記各スイッチ作動装置がユーザの触覚による操作のための上面を有するキーアレイと、
    ユーザの触覚による上面の操作を前記スイッチ素子と連結するための連結器と、を備え、
    前記連結器は、軸と第1ベアリングとを含み、
    前記軸は、前記スイッチ作動装置から、前記所定材料からなる層の中の複数の穴のひとつを通って延び、
    前記第1ベアリングは、前記複数の穴のひとつにかつ前記軸の周りに位置され、前記第1ベアリングに対する前記スイッチ作動装置の縦方向の動きを可能にし、宝石で装飾されたベアリングであることを特徴とする携帯通信装置。
  • 携帯通信装置であって、
    フロント面を有し、第1の複数穴を備え、所定材料からなる第1の層と、
    第2の複数穴を備えて、所定材料からなり、前記第1の層の内側に配置される第2の層と、を備え、
    前記第2の複数穴のそれぞれの穴は、前記第1の複数穴に合わせて配列され、
    各キーがスイッチ作動装置とスイッチ素子とを備えるキーアレイであって、前記各スイッチ作動装置がユーザの触覚による操作のための上面を有するキーアレイと、
    ユーザの触覚による上面の操作を前記スイッチ素子と連結するための連結器と、を備え、
    前記連結器は、前記スイッチ作動装置から延びる軸と、前記第2の複数穴のひとつでかつ前記軸周りに位置される第1ベアリングとを含み、
    前記第1ベアリングが、前記第1ベアリングに対する前記スイッチ作動装置の縦方向の動きを可能にし、宝石で装飾されたベアリングであることを特徴とする携帯通信装置。
  • 说明书全文

    【0001】
    (技術分野)
    本発明は、改良されたキーパッドを有する通信装置に関する。
    【0002】
    (背景技術)
    現在の通信装置のキーは、概して3つの構成部分からなる。 第1の部分は、キードームのアレイで、フレキシブルな基板上に設置されている。 各ドームが押下されると、電話機のスイッチを作動させることが可能となる。 プラスチック製の一部式キーパッドは、キードームのアレイ上に被せられている。 キーパッドは、ユーザから見える基板の上に、プラスチック繊維によって相互に連結される突起のアレイを備えるとともに、裏面に対応する突起を備えている。 キーパッドは、カバーを使用して正しい位置に保持される。 突起が押されると、裏面の対応する突起がキードームを押して、スイッチを作動させる。
    こうしたキーパッドが抱える問題は、キーパッドの突起が不適当に押される場合に浮上する。 キードームが間違った場所や度で押されると、対応する突起はキードームを押さないかもしれないし、あるいは、近接するキーの操作に影響を及ぼすかもしれない。 そのため、突起が確実に正確に押されることが重要となるであろう。
    【0003】
    キーパッドを、キーにある程度の遊びがあるように設計しようとすると、問題は深刻化する。 これは、キーが押されるときに、実際に動きと作動の感覚があるためである。 キーがキードームを押すために動く距離が長ければ長いほど、キーを押す際の些細な誤りはスイッチングの失敗という結果を招きやすい。
    この問題は、現在の小型化傾向によってさらに深刻化するかもしれない。 キーが小さくなればなるほど、正確にキーを押すことは困難になる。
    したがって、上述の問題を解決することによって、通信装置のキーを全体的に改良することが望ましいと考えられる。
    【0004】
    (発明の開示)
    本発明によって提供されるのは、複数の穴を有するフロント面と、キーのアレイとを有する携帯通信装置である。 各キーは、スイッチ作動装置とスイッチ素子とを備えている。 各スイッチ作動装置はそれぞれ複数の穴の1つから突き出て、ユーザが触覚による操作を行うための上面を提供する。 また、ユーザの触覚による上面の操作をスイッチ素子に連結するための連結器も備えられており、この連結器は、スイッチ作動装置と軸の周りの第1ベアリングから伸びる軸を備えている。 第1ベアリングは宝石による装飾を施されたベアリングで、第1ベアリングと関連したスイッチ作動装置の縦方向の動きを可能にする。
    【0005】
    第1ベアリングは耐磨耗性を備えているのが望ましい。 そうすれば、例えば20年程度の長期間にわたって、多数の操作に対処できるからである。 また、第1ベアリングが耐磨耗性を備えていれば、軸の正確なかみ合わせが提供される。 好適な実施例においては、第1ベアリングはルビーなどのコランダム宝石を含む。 ルビーベアリングは魅的である。 これは、装置が(例えばサファイアを含む)透明なフロント面を有する場合に、特別な利点となり、ユーザはこの宝石を見ることができる。 他の宝石によって装飾を施したベアリングが使用されてもよい。
    【0006】
    連結手段はさらに、軸を支える第1および第2ベアリングを備えているのが望ましい。 これは、これらのベアリングが、キーが動いているときの位置決めを改良するためである。 つまり、ベアリングが、軸が動くことのできる軌道を規定するのである。 第1ベアリングと第2ベアリングが離隔していればいるほど、キーは操作の際にまっすぐに保持される。 これによって、隣接するスイッチ作動装置との接触の可能性がより低くなるほか、こうした接触を防ぐためにキー同士の間にあけられるべき間隔を狭くすることができる。 間隔が最大になるのは好適な実施例における場合である。 このとき、軸はスイッチ素子を通して伸び、第1ベアリングがスイッチ作動装置とスイッチ素子との間の、スイッチ素子の一方の側面に設置され、また、第2ベアリングがもう一方の側面に設置される。
    第2ベアリングは状況に応じて弾力性を備え、それによって衝撃吸収効果を提供する。 このベアリングは、例えばPFTEベアリングであってもよい。
    【0007】
    スイッチ作動装置は、他のキーとは物理的に別個、すなわち分かれているのが望ましい。 そうすれば、あるスイッチ作動装置の操作は、別のスイッチ作動装置の操作には干渉しない。 したがって、あるキーの操作は、別のキーの操作には干渉しない。 さらに、近接するキーのスイッチ作動装置をもっと狭い間隔で設置することが可能になる。
    スイッチ素子も物理的に別個であるのが望ましい。 そうすれば、1つのスイッチ部材の不正確な操作が、別のスイッチ部材の操作に影響を及ぼすおそれが小さくなるからである。
    【0008】
    スイッチ素子は、連結手段に応答する接点と機構とを備え、接点を装置の対応する接点と接触させたり離したりしてもよい。 ある実施例においては、スイッチ素子はバネ板を備えている。 バネ板は、固定端、遊離端、および、遊離端に向けて提供される、装置の対応する接点と接触する接点、を有する。 また、固定端と遊離端との間には、弾力性のある舌状部が備えられている。 こうした装置においては、連結手段は、ユーザの触覚による上面の操作をバネ板の固定端と連結するように設定されている。
    【0009】
    アレイは横一列のキーを備えていてもよい。 この横列においては、列中の第1および第2の近接したキーが互いに直交している。 これは、バネ板とスイッチ作動装置を一列に並べることが物理的に不可能であるような状況において特に利点となる。 そうした状況とは、例えば、バネ板が、境を接するスイッチ作動装置よりも長いため、および/またはバネ板に施されたキー軸の穴が中心からずれているために、軸からバネ板の一端までの距離が、軸からスイッチ作動装置の一端までの対応する距離よりも長い場合などである。
    【0010】
    好適な実施例においては、横一列には2つ以上のキーがある、その場合、代わりのキーのバネ板は全く同じように設置されている。 つまり、それらは平行で、同じような方法で設置されている。 一列より多くの横列がある場合、例えば3×4の形の英数字キーアレイの場合、各縦列のキーのバネ板は全く同じように設置される。
    装置のキーアレイは、横一列以上のキーを備えていてもよい。 各キー列は、フロント面の別々の穴を通して突き出る。
    【0011】
    各列のキーは近接しているのが望ましい。 つまり、それらは極めて接近しているということである。 これによってフロント板は、キーとキーの間に隙間を埋める合成材料などを備える必要がなくなる。 従って、装置の製造も全体的な外面も簡素化される。 近接するキーがフロント面の一方の側面から他方の側面へ、フロント面の全域に広がる場合に、この利点はさらに認識される。 これは、外側のキーとフロント面の端部との間に何の材料も必要としないためである。 例えば、装置がフロント面を取り囲むベゼルを備えている場合、キーはフロント面全域に広がり、外側のキーはベゼルの端部と極めて接近することになる。
    【0012】
    好適な実施例においては、近接するキーは、フロント面のV字型の穴から突き出る。
    近接するキーが、中央キーと、中央キーの左側に位置する左キーと、中央キーの右側に位置する右キーとを含んでいるならば、中央キーはほぼ右キーおよび左キーと近接する。 左キーは通例中央キーとのみ近接し、右キーも中央キーとのみ近接する。 中央キーは、両側にキーを有している。 作動の際に、中央キーが他のキーに影響を及ぼさないことが重要である。 したがって、正確な作動を容易にするよう変更された他のキーの間に挟まれたキーを備えることは、特に利点となる。
    前記複数のキーの1つが上面の区域内に頂点を有することによって、ユーザも恩恵を受ける。 なぜなら、ユーザはこの頂点によって操作すべきキーの正しい位置を判断できるからである。 頂点は、操作のための正しい位置表示を視覚および触覚の両方に提供する。
    【0013】
    頂点は通例、2つの側面部分が接する一点に形成される。 頂点は鋭い感触を持っていてもよいし、あるいはV字型の突起であってもよい。 その場合、2つの側面部分の間でキーの内側に形成される角は、180度より小さい。 頂点は、側面に向かうV字型の窪みの感触を持っていてもよい。 その場合、2つの側面部分の間でキーの内側に形成される角は、180度より大きい。 キーは、2つの頂点を有するV字型であってもよい。 この頂点すなわち各頂点は、あるキーを視覚的におよび感触によって他のキーから識別する手段を提供する。 これによって、ユーザに位置決めの基点が提供される。
    【0014】
    スイッチ作動装置は、カスタマイズ可能な装置の個別部材の一種であってもよい。 そうすれば、注文者は自分専用の独自化された商品を生み出すことができる。 スイッチ作動装置は金属を含んでいてもよい。 この金属は、高価なもの(金、プラチナ、銀など)であってもよいし、ステンレス鋼のように高価でないものであってもよい。 また、スイッチ作動装置には表面装飾が施されてもよい。 これには例えば、宝石などをちりばめることや、化粧張り、絵柄、彩色、彫刻が含まれる。 典型的なスイッチ作動装置の構成は、追加的に一連の石やダイアモンドなどの宝石をちりばめてもよい。
    次に、本発明の実施例が、添付の図1乃至25を参照してより詳しく説明される。
    【0015】
    (発明を実施するための最良の形態)
    本発明の実施例は、以下でより詳細に説明される。 ここでは、典型的な材料がこの装置の特定の部材、あるいは個々の部材に使われている。 ある部材の材料や化粧張りについて検討される場合、ここで説明される部材の特徴は、本発明に従って独自化された装置の使用者にとっては、選択肢のひとつとなる。 さらに、正確な材料や部材の表面装飾は、使用者が各自決定できる。
    【0016】
    図1に説明される実施例は、高価なケース2を備えた通信装置1である。 この装置のケース2は、個人の好みに応じて、高価な材料を使用してカスタマイズできるように設計されている。 こうした装置を製作するには、従来の通信装置に比べ、より多くの外部部品がケースの形成に必要となる。
    ケース2は、光透過性の平面的なフロント面3を有している。 このフロント面3には、ディスプレイ部4からキーアレイ6を含む入力部5にいたるまで、継ぎ目がない。 キーアレイ6は、電話番号の入力、テキストメッセージ(SMS)の入力、および(電話番号と関連した)名前の入力などに使用される英数字キー7の第1グループを含んでいる。 12個の英数字キーにはそれぞれ、0〜9、#、*の符号が割り当てられている。 アルファモードでは、それぞれのキーは、文書編集に使用される文字や特別な印と関連付けられている。 キーアレイ6にはさらに、2つのソフトキー8および9と、2つの呼処理キー10および11と、2つのスクロールキー12と、電源キー13とが含まれている。
    【0017】
    ソフトキー8および9の機能は、通信装置の状態、およびスクロールキー12を使用してアクセスするメニュー内の位置によって異なる。 ソフトキー8、9の現在の機能は、すぐ上にあるディスプレイ部4にそれぞれ示される。
    2つの呼処理キー10および11は、通話や会議電話の確立、通話の終了や、着信呼を拒否するのに用いられる。
    【0018】
    図示されたハンドセット中の2つの方向キー、すなわちスクロールキー12は、この通信装置のフロント面中央、つまりディスプレイ部4と一連の英数字キー7の間に位置し、スクロール機能を実行する。
    継ぎ目のないフロント面3は、光学的に継ぎ目のない導光板14から形成されている。 この導光板14が発する光によって、ディスプレイ部4と、導光板14上のキー表示15が照らされる。 表示15はキーアレイ6のそれぞれのキーに対応している。
    【0019】
    フロント面3にはクッション16が被せられ、これが穴17にスピーカ18からの音を伝達するとともに、ユーザのの近くで使用される装置に適切な感触をもたらす。 フロント面3は、貴金属から形成されるベゼル19に囲まれている。 ベゼル19は、導光板14の端部を保護するとともに、いくつかの実施例においては、ケース2の部材を保護する働きももつ。
    この特別な実施例においては、ユーザがキーを感触で察知できるようになっている。 設計の面でも、脆い材料、注意深く扱われるべき材料、損壊から保護されるべき材料を含めた、幅広い種類の材料から導光板14を作ることが可能になっている。
    【0020】
    ケース2は、ベゼル19と、側面フレーム20と、後部カバー21とに囲まれたフロント面3から形成されている。 側面フレーム20とベゼル19、および側面フレーム20と後部カバー21の界面は、この実施例においては、レール22と23とによって保護されている。 レール22および23は、装置1に耐久性と上品さをもたせると同時に、未加工の端部を隠す役割も果たしている。 必要な場合には内部のエンジン24を簡単に更新できるように、ケース2は開けることができる。 また、ケース2は、異なる大きさや形のエンジン24が装置に使用できるようにも設計されている。 このエンジン24は、装置が使用される限り必要となる。
    この設計の他の部材については、後の図面を参照しながら、より詳細に述べられる。 前置きとして、機能的な部材を参照して、この装置について簡単に説明する。
    【0021】
    通信装置1は、キーアレイ6、ディスプレイ25、アンテナ26、受話スピーカ18、多音スピーカ27、マイクロホン28を具備する。 通信装置1は、ワイヤレスネットワークなどの無線電気通信網を経由した通信に適応する。 しかし、この通信装置は、コードレスネットワーク用にも設計されている。 図3は、通信装置1の部材を概略的・機能的に示したものである。 マイクロホン28は、ユーザの音声を記録し、それによってアナログ信号が形成される。 A/D変換機が、アナログ信号をA/D変換した後、音声がオーディオ部分29において符号化される。 符号化された音声信号は、プロセッサ30に伝達される。 プロセッサ30は、電話機中のソフトウェアをサポートする。 プロセッサ30は、この装置の周辺装置ともインタフェースを形成する。 周辺装置には、ランダムアクセスメモリ(RAM)31とフラッシュ読み出し専用メモリ(ROM)32、SIMカード33、ディスプレイ25、キーアレイ6、そしておそらくブラウザアプリケーション34と、ロケーションモジュール35が含まれるであろう。
    【0022】
    ブラウザアプリケーション34は、インターネットからの情報を要求したり受信したりするときに使用される。 ロケーションモジュール35によって、端末1が現在の位置を決定することが可能である。
    プロセッサ30は、トランシーバ36と通信する。 トランシーバ36は、たとえば電気通信ネットワークにおいて、メッセージの送受信を行うよう調整された回路などである。 電気通信ネットワークは、GSMやW−CDMAネットワークであってもよい。 しかし、本発明は、任意の他のネットワークとの接続にも適用できる。 これには、他の種類の無線ネットワークや様々なコードレス電話システム、あるいはこうしたシステムやネットワークにアクセスするデュアルバンド電話が含まれるが、それらに限定されない。 オーディオ部29は、プロセッサ30からD/A変換機を経由して受話スピーカ18に送られる信号を、音声復号化する。
    ディスプレイ25は、ケースの永久的な部品であってもよいが、ケースが使用される限りエンジンを更新していくのであれば、交換可能なモジュールであってもよい。 部品の交換によって、例えば画像が向上する。
    【0023】
    以上述べたように、フロント面3は光透過性を持ち、導光板として機能する。 この継ぎ目のない導光板は、ディスプレイ領域4と表示15とを照らすが、必要とされる照明部材の数を減らし、継ぎ目のないフロント面を形成している。 この光伝達技術を使用し、実施例に示されるように、導光板14を装置1のフロント面とすることを可能にすると、この装置の外面は印象的なものとなる。 ディスプレイ領域4から、キーアレイ6が位置する入力領域5にかけては、目に見える変化はない。
    【0024】
    図1に説明されている実施例は、光透過性のフロント面3を有している。 このフロント面は、サファイアやそれに類似の貴石から作られる。 プラスチックなど、他のよりフレキシブルな光透過性材料に代わって、サファイアなどの鉱石が使われると、材料のもつ特性との関係上、追加的な問題が現れる。 例えば、耐久性のある装置を設計する際、フロント面に脆い材料を使用すると、多くの困難が生じる。 図1、2および4乃至6に説明されている実施例のひとつが示すところでは、導光板14は、光学的に継ぎ目のない複合層である。 図4に最もはっきりと示されているように、パースペックスやほかの透明および/または半透明の材料から形成されるパースペックス層37は、フロント面3の縦方向全体に広がっている。
    【0025】
    受話スピーカ18を収容するための切り抜き38があり、スピーカは耳の近くでの使用に適するよう調整されている。 ライトパイプ拡散器39を収容する別の切り抜きもある。 この切り抜きはクッション16の下に位置し、装置1の横方向に広がっている。 クッション16の下にライトパイプ39を設置することで、フロント面の明るい部分が回避され、導光板内の目に見える光は拡散される。 LED40および41は、パイプ39の両端にあって、装置の両側面に位置する。 LED40と41の発する光は、パイプ39を通って伝達され、拡散される。 ライトパイプ39は、反射性材料でコートされている。 そのため、光は、LCDディスプレイ25の表面に沿って広がる表層42を通って伝達される。 拡散した光は、LCD25にほぼ均一な照明を提供するために、導光板14の主軸に沿って導光板14に伝達される。
    【0026】
    こうして、光はLCD25の上から、主軸に沿って導光板14へ供給される。 ライトパイプ39からの光は、ディスプレイ領域4と入力領域5の照明となる。 図15に示されるように、追加のLED67や他の照明部材は、入力領域5のパースペックス層すなわちシート37の端部に沿っており、キーアレイ6の表示15を照らす。 パースペックス層すなわちシート37の延在部分78の表層は、隣接するLED67などから、パースペックス層すなわちシート37の主部の上面に向かって光を伝達するように形成されている。 これは、入力領域にほぼ均一な光をもたらすことを補助する。 追加のLED67などは、ベゼル19によって目に見えないように保護されている。 これは、光点が見えないようにするためで、導光板を横切って光が均一に拡散することを回避している。
    【0027】
    LCD25自体は、エネルギー吸収接着シート45を使ってパースペックスシート37の裏面に接着されている。 この技術を使用し、LCD25の前面とパースペックスシート37との間に空気の隙間がないことを保証することで、LCD25を取り付けるための強力な解決策が提供される。 LCD25の表層は傷つきやすく、一般的に、離れたところに保護層を必要とする。 この表層は、面のひとつに接着されたパースペックス層37によって保護されている。 LCD25用のドライバ44は図5に示されている。
    【0028】
    説明された実施例においては、パースペックス層37はそれぞれのキーの位置を決めるための穴48を備えており、これによってキー軸49をプリント基板50と接触させるために動かすことができる。 プリント基板50は、ユーザ入力を登録するためにケース2内に位置している。 一般的な概念での使用に適した、それぞれ創意に富んだキー配列については、以下でより詳細に説明される。 キー配列は最も永続的な部材のひとつであるため、ケースが将来何を必要とするかも考慮して設計されている。 当業者であれば、キー配列は、将来のエンジンへの要求に適応する柔軟性を備える一方で変更もされるということが理解できるであろう。 例えば、ジョイスティックやそれに類似の回転式の装置、あるいは多角的なキーは、ノート型パソコンで従来から使用されているほかの入力機構と同様に、入力に利用することが可能である。
    【0029】
    図4からはっきりとわかるように、合成導光板51の第2層は、部品52乃至58からなる。 これは、第2層51に使用される脆い材料は選択可能であるということである。 この部材の材料は各種のセラミックであるが、サファイアは、引っかき抵抗性と適切な光透過性という特性を持っており、利用可能である。 他に適切な材料としては、ガラス、他の鉱物、貴石および準貴石が挙げられる。 しかし、サファイアのように透明な材料が使用される場合には、導光板は装置の外面となる。 第2層の配列は、ここで説明された実施例における概念で開示した配列と類似しており、材料が脆くない場合には必要とされない。 しかし、当業者には、脆い材料を使用した代替的な配列は明らかである。
    【0030】
    上に述べたように、サファイアは脆い。 こうした材料をどうやって長期的に耐久性を持つべきケース2に使用するかを考えた場合、問題が浮上する。 これは、装置1が必然的に衝撃にさらされ、長期にわたって使用される間何度も落とされるということを想定している。 実施例においては、サファイアは、製造の簡易化のために、個々の部品52乃至58になる。 部品はそれぞれ、複合型アクリル系技術に基づく紫外線硬化型接着剤を使用して、パースペックス層37に接着される。 合成導光板14の耐久性を高め、衝撃に対して強くするために、部品52乃至58は、さらにフレキシブルなパースペックス層37に接着される。 このパースペックス層37は、横方向に広がる隙間59を残している。 これらの隙間59は蝶番のような働きをし、合成層14に縦方向の柔軟性を持たせる。
    【0031】
    この実施例においては、キーアレイ6の配置はこの隙間に配慮して設計されている。 英数字キー7は3つ一組で、合成導光板51の第2層に、横方向に広がるように配置される。 機能キー、すなわちソフトキー8および9も、3つ一組で二組が配置される。 ソフトキー8および9と、上のスクロールキー12aは、英数字キー7と同様に配置される。 呼処理キー10および11と、下のスクロールキー12bとは、他のキーと同様の配置はされず、部材57の下端部と部材56の上端部とを区画する。 これによってキーの第2列10、11、12bは独自性をもち、部材52乃至58の製造に関する問題を回避する。 キーアレイ6は他にも特徴や利点を備えているが、これについては後で触れる。
    【0032】
    ここでの実施例は、サファイアなどの脆い材料を使用することを念頭に置いて設計されているが、示される配列は、プラスチックなど、必要とされる光学的特徴を備えるほかの材料からも形成され得る。 同様に、開示されているような、創意に富んだ概念から離れることなく、異なるキー配列が使用されることもある。
    【0033】
    フロント面導光板14に脆い材料を使用する場合、フロント面3を残りのケース部材と接合する際に問題が生じる。 この実施例においては、脆い部材52乃至58の端部は、ベゼル19によって保護されている。 ベゼル19は面全体の周囲に及んでいる。 ベゼル19は、ベゼルサポート60から形成されており、ベゼルサポート60は厚さ0.5ミリの金属板であるベゼルカバー61に覆われている。 この金属板61は、プラスチック製のベゼルサポート60に、2液型エポキシ接着剤または2液型アクリル系接着剤などの接着剤を用いて接着されている。 金属板61は比較的薄いので、ケース2の重量は軽く保たれ、チタンや金などの貴重な金属を比較的安い費用で使用することを可能にする。 ベゼル19は、単一部品であっても良く、および/またはチタンなどの単一材料から形成されても良い。
    【0034】
    この実施例における透明な面3は、頑丈な機構によって、しっかりと定位置に保持されている。 部材52乃至58が接着されているパースペックス層37は、唇状部分や端部62を有する部材によって覆われる領域を超えて広がり、合成導光板14全体に及ぶ。 端部62は、フロント面の周囲を区画するベゼル19の下に押し込まれるとともに、ベゼル19と側面フレーム20の間に挟まれて、フロント面3を定位置に保つために使用される。
    【0035】
    図1に見られるように、ベゼル19はフロント面プロテクタ63を用いて強調されている。 フロント面プロテクタ63の機能については、後でより詳しく述べる。 フロント面プロテクタ63は、この実施例においては、ケース部材を一緒に留めておくという役割を果たしている。
    【0036】
    フロント面プロテクタ63は、ベゼル19上に広がる先端部分64と、ベゼル19を通ってプラスチックの側面フレーム20に達する軸65とを有している。 軸65は、ナット95を使用してフレーム20に固定される。 この場合、ナットはフロント面プロテクタが装置からはずれて落下するのを防止する。 ある実施例においては、軸65は一端を先端64に、もう一端を側面フレーム部材20にネジで固定される。 固定に関しては、他の方法がとられてもよい。 軸65と先端64も、2つではなく1つの部品であってもよい。 ベゼル19と透明な面2のパースペックス層37は、図9(b)にみられるように、フロント面プロテクタ63と側面フレーム部材20に収納される。 したがって、フロント面プロテクタ63は、側面フレーム20とベゼル19の間に透明な面3をしっかりとグリップする。 フロント面プロテクタ63は、キーアレイ6の隣にしか位置しない。 透明な面3の周囲を保護するために、追加的なネジ66が、ベゼル19を側面フレーム20に近づけ、定位置で透明な面3を締め付けるために用いられる。 ある実施例においては、ネジ66は側面フレーム20を貫通してベゼルサポート60に入り込む。 いったんベゼルサポート60が側面フレーム20に固定されると、ベゼル19の外殻61は、はみ出したネジ66の端を隠すためにサポート60に接着される。
    【0037】
    図に見られるように、さらにフレキシブルな透明基板37は、フロント面プロテクタ63と他のコネクタによって定位置に固定されているベゼル19によって覆われているが、サファイアはベゼル19と離隔して保持されている。 これは、接触によってサファイアが削られたり損傷を受けるのを防ぐためである。 サファイア部材の端部は、さらに傷つきやすい端部を保護するために、ベゼル19の端部の上には突き出さない。 ここで説明される構成においては、透明な面3は、ベゼル19と側面フレーム20との間で定位置にある。 しかし、さらにフレキシブルな基板37は、脆いサファイア層を傷つけることなく、他のフレーム部材に対して位置決めするネジや留め具を収納する。 ベゼルの材料は選択することができる。 特に金、プラチナ、銀、スチールなどの貴金属が適しているであろう。 同様のことがフロント面プロテクタの材料についても言える。 当業者が適していると認めるこれらの部材は、特にサファイア、ルビー、エメラルド、ダイアモンドなどの貴石や準貴石に覆われている。 他の晶や鉱石と化粧張りも利用することができる。
    【0038】
    埃や流動体の進入を減らすため、ベゼル19と透明な面3との間には封止剤が用いられる。 封止剤を入れる方法の1つは、ベゼル19の底面に下地塗料を塗ることである。 乾いていれば、ベゼル19と側面フレームが一緒に引っ張られるときに、透明な導光板14とベゼル19との間が固められる。
    【0039】
    図6または9にみられるように、第1のレール22は、側面フレーム部材20とフロント面3との界面に位置している。 レール22は、部品間の切れ目を隠すとともに、装置1の耐久性を高めるために、傷つきやすい端部を保護する。 レール22は断面がT字型になるよう削られた金属で、側面フレーム20の周囲に広がっている。 T字68の幹は、側面フレーム部品20とベゼル19が組み立てられて一まとめにされる際に、両者の間に捕らわれている。 T字の幹には穴70がある。 側面フレーム20上の突起71と対応する穴70は、定位置にあればかみ合うようになっている。 T字の先端は、キャリア板として機能する。 これには、追加的に押し出された部品72が結合あるいは継ぎ目のないように接着される。 T字の幹はプラスチック材料から作られてもよい。
    【0040】
    この実施例において、側面フレーム部材20は外面カバー74を備えたプラスチックサポート73である。 カバー74は貴金属のシートでもよいし、木の化粧張りや皮革のような別の層から作られていてもよい。 この層をプラスチックのフレーム部材73に接着するのに最も適した接着剤は、接着される材料によって異なるであろう。 金属をプラスチックに接着するのに適した接着剤は、2液型エポキシ樹脂または2液型アクリル系接着剤である。 金属を金属に接着する場合には、反応性ポリウレタンフィルムか2液型エポキシ樹脂で接着するのがよい。 同様に、この実施例における背面カバー21は、プラスチックフレームを有しており、皮や木材、あるいは金属の化粧張りで覆われている。 革などの柔軟性のある化粧張り材料を用いる場合には、フレーム上にぴんと張られるのが望ましい。 これは、化粧張りの工程で、従来の技術を用いれば可能である。
    【0041】
    透明な面3において、ディスプレイ領域4と入力領域5の間には継ぎ目がない。 ディスプレイ領域4では、LCD25は透明な面3の背後に、また、入力領域5では、キー機構75が透明な面の背後に位置している。 ある実施例においては、キー機構75は、フロント面3を通して見ることができる。 しかし、他の実施例においては、パースペックス基板37の内面76は、装置の中が見えないように、不透明な材料でコートされている。 他の不透明な層の導入をはじめとして、装置の内部の仕組みを目立たなくする代替的な方法は、当業者には明らかであろう。
    【0042】
    キー作動機構75がフロント面3を通して見えるような実施例に関しては、プリント回路基板50を見えなくすることが望ましい。
    組み立てられたケース2は、エンジン部品24とバッテリ79を擁するプリント回路基板50のハウジングである。 装置1が無線電話機である場合、SIMカードホルダ80は、SIMカード81を収容する。 いくつかの無線プロトコルのもとでの操作には、これは明らかに必要ではない。
    【0043】
    一旦装置のフロント部分に戻ってみると、ディスプレイ領域4の上に位置しているのはクッション16である。 ユーザが電話をかけるときに耳を置くように設計されたことからこの名がついた。 クッション16は、装置の受話口にかぶさっている。 上に説明されたように、導光板14のパースペックス基板37には切り抜きがあり、受話口18とクッション16とを収容する。 ここで説明される実施例においては、クッション16は受話口18を覆い、パースペックス基板に接着されている。 クッション16には、ユーザに音を伝達するための穴17がある。 クッション16の特徴は、材料の点からも表面装飾の点からも、当事者によってさまざまであってよい。
    【0044】
    パースペックスおよびサファイア導光板14は、比較的冷たい感触を持っている。 クッション16の材料は選択することができ、触ったときにもっと温かく、透明できらきらする表層よりも目立たないものにすることもできる。 特に適していると考えられる材料は、木材や革の化粧張りである。 クッション16は、バッテリの容量と信号強度をそれぞれ表示するために使用される、対向する三角部分82および83が形成されるようにLCD25の一部を覆う形状である。
    【0045】
    ケース2は、その構造を完全にするために、背面カバー21と内部区画84および85を有している。 これらはエンジン24とバッテリ79、そして、この実施例においてはSIMカード81を保持するのに適している。 ここで説明される装置には、他の多くの無線電話機との共通点があり、バッテリ79を定期的に交換する必要があるとき、バッテリ区画85にアクセスできることを利点としている。 エンジン24がバッテリの交換作業の間保護されるように、バッテリ79は、エンジン24とのコネクタを有する区画に保持される。 この実施例において、バッテリ区画85の側面に沿っているのは、SIMカードホルダ80である。 SIMカード81が加入登録情報を保持するプロトコルのもとでは、ユーザはSIMカード81を取り外したいと考えるかもしれない。 このため、バッテリ79とSIMカード81の両方を露出できるように、背面カバー21が取り外し可能になっていると便利である。 バッテリ区画85とSIMカードホルダ80とは、側面フレーム20に固定される内部ケース部材87である。 ある実施例においては、この区画は、ステンレス鋼などのスタンプ金属シートから作られる。 チタンやアルミは、数多くの適切な材料のうちの2つである。
    【0046】
    バッテリ端子90は、バッテリ79をエンジン24に簡単に接続するために、バッテリポケット85に突き出た形となっている。 バッテリ接続は一般的に、電源コネクタ91、アース端子92、2つの信号コネクタ93および94を有しているであろう。
    【0047】
    バッテリ接続に関してはいくつかの問題がある。 その1つは、どの電気抵抗もバッテリ85の効率性を低下させる場合に、コネクタの抵抗を妥当な水準に保つことである。 もう1つは、バッテリとの接続を常に維持することである。 バッテリが装置のエンジンとの接続を切断すると、多くの場合、初期設定が再入力されなければならず、ユーザは、切断前の装置の使用方法による使用を続けるためには何らかの対応策をとらねばならない。 これは、ユーザにとっては腹立たしいことである。 また、結果として現在の操作が中断される可能性もある。 このことは、装置が無線電話機である場合に特に問題となる。 また、バッテリ接続が失われる結果、通話が切断される。
    【0048】
    コネクタ内の調波共振は案外頻繁に起こっており、例えば装置が叩かれたときや、乗り物での移動などの環境において振動にさらされるときに起こる。 これによって、電源やアース端子バッテリコネクタの1つが一時的にバッテリ79との接続を切断され、電源供給が断たれる可能性がある。
    【0049】
    説明される実施例において、電源コネクタ91a,b,cおよびアース端子コネクタ92a,b,cは、3つに分けられる。 これによってバッテリ79とエンジン24の間の抵抗が少なくなる。 これは、リードが並列なためである。 また、コネクタの調和の取れた共振周波数を受ける結果、エンジン24への出力が失われる可能性も低くなる。 なぜなら、エンジン24とバッテリ79の間の回路を補う3つの部分コネクタの少なくとも一部が常に存在しているからである。
    【0050】
    ケース2は、背面カバー21を側面フレーム20に取り付けることによって完成する。 ここで説明される実施例においては、背面カバー21は、3つの部片96、97、98から形成されている。 第1の部片96は、アンテナの位置を覆う。 この実施例では、多音を発する多音スピーカ27が位置する穴99がる。 この追加スピーカ27は、クッション16の下部に位置するスピーカ18のように耳に極めて近い位置で使用されるのには適していない。 スピーカ27は、ハンズフリーのスピーカとしてより効果的な機能を発揮すると共に、多岐にわたる呼び出し音を鳴らすことを可能にしている。 第1の部片96は、アンテナも覆っているので、その誘電率が適切である。
    【0051】
    このタイプの装置においては、ケース2は数世代のエンジン24を収納するため、その材料は重要である。 ケースは高い耐摩耗性と優れた耐久性を備えたものが望ましく、現在必要とされるよりも長く、数年間にわたってその特質を保持し続けるものがよい。 こうした理由から、本発明のいくつかの実施例では、背面カバー21の材料の選択肢として、セラミックが考えられてきた。 すでに述べられた金属や貴金属、化粧張りも使用可能である。 しかし、セラミックを使用する場合、多くの望ましい特徴を備えているにもかかわらず、こうした部材を含む装置が有するアンテナの近くにおいて、材料の誘電率が望ましい伝送パターンに干渉する。
    【0052】
    誘電率を過度に高くすることなく材料の望ましい特徴を引き出すには、背面カバー部片96を誘電率の低い物質で形成すればよい。 こうした物質には適切な深さの層が挿入されている。 この技術と材料は、ケースの他の部材に使用されてもよい。
    アンテナを覆う背面ケース部材96は、側面フレーム部材20にネジで固定され、その工程において、第1のレール22と同様、側面フレーム20と背面カバー21の間に第2のレール23を収納する。 レール23には穴70があいており、側面フレーム20には突起71が設けられている。 これによって、背面カバー21が取り付けられたときに、レール23が確実に定位置に固定される。
    【0053】
    第2の背面ケース部材97は、バッテリ区画85とSIMカードホルダ80とを覆っている。 この部材は、ネジ99を使用して、他のケース部材に対して解放可能なように固定されている。 これによって、SIMカード81とバッテリ79へのアクセスが比較的容易になる。 好適な実施例においては、ネジ100を90度緩めると、カバー部材97が取り外せる。 同じ動きによって、バッテリ79とSIMカード81を取り外すことが可能である。
    【0054】
    第2の背面ケース部材97は、第1のケース部材について説明したのと同じ方法で、側面フレーム20に取り付けられている。
    第3の背面ケース部材98は、多音スピーカ27を覆っている。 これは、金などの比較的薄く高価な物質からできている。 多音スピーカ27からの音を伝達するための穴102は、ハンズフリーモードで、呼び出し音を鳴らすのに用いられる。
    【0055】
    ここで説明された実施例において、フロント面3と背面ケース部材96、97、98は、側面フレーム20に固定されている。 ベゼル19の底面に提供されたものと類似のシリコン封止剤69が、埃や流動体の不要な進入を防ぐために、背面カバー21の内側の周囲に押し出される。
    当業者には、部品の数やその接続方法が、説明されたいくつかの発明的概念と離れることなく変更され得ることは明らかであろう。 例えば、他の実施例においては、ケースは他の技術と方法を用いて組み立てられてもよい。
    【0056】
    不透明な露出端部と同様、レール22および23はオーダーメイドの追加部材である。 というのは、これらのレールは、先にベゼルとの関係から説明されたように、多様な材料、つまり金やプラチナなど、色々なタイプの貴金属から作られているからである。 T字型の部片全体、あるいは押し出された部材の材料は、貴金属である。 これらは、化粧張りされたフレームの傷つきやすい端部が露出して損傷することのないように保護する。 この端部は見えないように隠されている。 そのため通信装置のケースの全体的な概念と調和しつつ、質と耐久性とが備わることになる。 化粧張りの材料が何であれ、これは、すべての部材に耐久性を持たせて定位置に固定するのに都合のいい構成である。
    【0057】
    図11(b)に示されている代替的な実施例においては、露出端部を保護するために、レール22および23に代わって隣接する端部自体が使用されている。 これらの端部は、内側105および106に向けられており、互いに近接して固定されている。 この構成には、保護という利点もあり、切れ目を見えないようにしている。
    【0058】
    光透過性のフロント面を用いたケースによって、新しい可能性が生まれる。 ある特定の実施例においては、図12と14を参照して説明されるように、表示15はキーアレイ6のキーと関連性を持っており、パースペックス層37のフロント面37aと背面37bの両方に設置されている。 通信装置が洗練されていくに従って、それぞれのキーが多数の異なる機能を持つことは一般的になる。 そこで、キーの持つさまざまな機能を視覚的に表示することができれば便利である。 特に英数字キー7は、それぞれのキーが1桁の数字と、一連の文字や符号と関連している。 これらがはっきりと表示されるのが理想的である。
    【0059】
    従来、キーはそれに対応した表示を備えている。 しかし、装置が小型化するにつれて、表示の文字や数字が小さくなり、それぞれの操作モードごとに異なる表示を識別することが難しくなってきている。 ここで説明される実施例においては、キーに対応した表示15は、導光板14の個々の表層上に位置している。 この導光板は、装置が傾けられると、装置と一緒に動くか、または角度によっては別々に動く。 これによって、表示15同士の間での識別が可能になる。 操作モードを識別できるように、表示は異なる表層に設置される。 フロント面が光透過性なので、表示は浮いているか、あるいは装置の上にあるように見える。 表示を3次元につまりフロント面の厚さに垂直な軸に沿って設置することによって、フロント面には突起が生じる。 従って、追加的な次元が、不透明なフロント面に加えられる。
    【0060】
    この実施例においては、表示15はパースペックス層37aおよび37bの最も外側および最も内側の表面に位置しており、光透過性の層のなかに浮いているように見える。 表示15をこの層に設置する方法は、当業者にとっては選択の問題である。 ひとつの設置方法は、エッチング処理してインクを流し込んだ板を用いた表層に表示を印刷することである。 もう1つの方法は、PVD(物理的気相成長法)を用いた技法で、パースペックス層に直接インクを溶着するというものである。 他には、ラベルを貼り付けるという方法ある。
    【0061】
    この実施例においては、表示15aおよび15bは、パースペックス層37a、37bの対向する層に位置している。 これによって、サファイアなどから成る部片52乃至58の1つ1つではなく、パースペックス層37のみに印刷を施すことが可能になる。 印刷技術を用いた場合に生じるインクの磨耗という問題も、第2層が、印刷が施された表層を保護することによって解消される。 他の実施例において、そして、表示の間隔を大きくして、違う角度から見たときの区別を可能にするためには、表示を37aの最も内側と、合成導光板の最も外側の層51aに設置することが望ましい。 磨耗のおそれのある外側の層51aに印刷された表示15を保護するためには、コーティングやその他の保護層が表層の上に設けられてもよい。 これは、表示15にPVD技術が用いられるのであれば、必要のない処置である。 なぜなら、この技術では、溶着された層と耐磨耗性の基板とが接着されるからである。
    【0062】
    さらにその他の実施例においては、表示15は、サファイア部材からなる51bの底面と、パースペックス基板37bの最も内側の層に位置している。 ここでも、透明な層の外面を避けることによって、表示15の磨耗問題はほとんど回避される。 最も外側の表示は、合成導光板14の最上層51によって保護され、最も内側の表示15にはアクセス不可能である。
    【0063】
    表示を、2つの光透過性の層37および51で挟む場合、2つの層のどちらに表示が設置されているのかは重要ではない。 個々の材料が異なっているのであれば、層37bと51bのどちらに表示が施されるかの決定には、それぞれの材料の特性や他の要素も考慮される。 光透過性の合成基板を使用すると、存在する層の数が多ければ多いほど、識別できる表示の数も多くなる。 例えば、2つの合成層を使用する場合には、表示に利用できる面は3つ存在する。 層が3つならば面は4つ存在する、といった具合である。 すべての表示が単一のキーの隣に設けられるとすると、機能を識別するのに使用される層の数が多くなり、見分けるのが難しくなるかもしれない。 他の実施例では、表示用の面は装置の異なる位置に設置しても良い。 そうすれば、あるキーは第1の面に表示を持ち、別のキーは第2の面に表示を持つ、という具合になる。
    【0064】
    浮いている表示を強調する、すなわち2つの層の違いをよりはっきりさせるためには、表示を有しているそれぞれの層の間に位置する、光透過性の層の厚みを増せばよい。 同様に、表示を有している面と面の間の厚みを減らすことによって、これらの特徴は目立たなくすることができる。
    使用されるインクや塗料は、大きな効果をもたらすように、当業者が選択することができる。 例えば光沢のあるものや蛍光色のもの、黒色、白色のものをはじめ、さまざまな色のインクが用いられる。 表示は導光板上にあるので、蛍光色のものや光沢のあるものが用いられれば、より見やすい表示となる。 表示の字体、色などの特徴や、表示を保持する部材は、使用者によって選択されてもよい。
    【0065】
    照明が適切である場合、表示をきちんと目に見えるようにするには、インクや他の目に見える物質を表層に加える技術以外では、層にエッチング処理を施す方法だけである。
    光透過性の面でキーに対応した表示の位置を示す実施例は、他の実施例を参照して説明されてきた。 他の実施例とは、同時係属出願に主張されている、他のそれぞれ創意に富んだ特徴との関係で説明された実施例を指している。 当業者なら、本発明の範囲を逸脱することなく、開示された特徴に多くの変更を加えることができることは分かるだろう。
    【0066】
    当業者には、装置の特定の部材と関連して上に説明された特徴が、異なる設計にも適応するよう、混合されたり調和させたりすることが可能だということが明らかであろう。
    ここで、この装置の入力領域について、主に図9と図15乃至20に関して、さらに詳しく説明する。
    【0067】
    入力領域5には、すでに説明されたように、キーアレイ6が備えられている。 この実施例においては、複数のキー7乃至13がキーアレイを形成している。 これらのキーはそれぞれ、スイッチ作動装置(すなわちキーボタン)64と軸49とを備えている。 軸49はキーボタン64のほぼ中心から伸びている。 上部ベアリング103、Oリング107、小環108、バネ板110、下部ベアリング109は、キーボタン64から伸びる軸49に沿ってそれぞれ設置されている。 バネ板110は、PCB118上に位置するバネ板サポート114に支えられる。 バネ板は、本体と、金属薄板から形成される舌状部111とを有している。 舌状部は金属板の内側部分を打ち抜くことによって作られたもので、2つの側面と端部は金属板の残りの本体から自由である。 バネ板には、キー軸49とバネ板サポート114用の穴を開けるために打ち抜かれた部分もある。 バネ板の片方の端部113はPCB上の個々の接触領域に接触するための接点を有している。
    【0068】
    この技術の当業者には明らかなように、この目的のためには単一の接点が用いられるが、接点が2つあったほうが信頼性は増す。 バネ板サポート114にはPCB118から直立する3つの部材がある。 これらの部材は単一構造であってもよいし、あるいは別々の部材であってもよい。 第1の部材は窪み115を有している。 これは、バネ板110の一方の端部112を収容し、その端部を定位置に保つ。 サポート114の第2の部材は、第1の部材に向かって伸びる唇状部116を有している。 この唇状部116は、バネ板110のもう一方の端部113が上方向に動くのを制限する。 サポート114の第3の部材は、舌状部の端部を収容するための窪み117を有している。 この第3の部材は第2の部材に相対して設置されており、バネ板110の舌状部は窪み117に対応して曲げられなければならない。 バネ板サポートは、状況に応じて、第2の部材に向かって伸びる唇状部を有する第4の部材を備えていてもよい。 この場合、PCBの接触領域は唇状部の表層に及び、バネ板の接点に近づくようになっている。 あるいは、接触領域のベアリング唇状部は、第2の部材の一部として形成されるか、または完全に取り除かれるかもしれない。
    【0069】
    上に記述されたように、この実施例においては、キーは3つ一組になっていて、それぞれのボタンは合成導光板51の第2層の横いっぱいに広がっている。 これが、脆い部材52乃至58の製造を容易にする。 英数字キー7、ソフトキー8および9、上のスクロールキー12aのボタンは、それらが属するグループの他のキーのボタンと整列している。 しかし、残りのキーのグループについて見ると、下のスクロールキー12bのボタンは、同じグループの他の2つのキーのボタン、つまり呼処理キー10および11と整列してはいない。 いずれにせよ、それぞれのグループにおいて、隣接するキーボタンの端部は互いに補い合い、狭い間隔で設置されている。 これによって、キーボタンの間を広げるために合成物51や他の充填材を用いる必要がなくなる。 また、装置の入力領域の全体的な概観を簡素化するという、ユーザにとっての利点もある。 キーアレイ6の更なる特性と利点は、以下に示される。
    【0070】
    図17および18に特に見られるように、隣接する英数字キー7のバネ板110とサポート114とは、互いに垂直に設置されている。 これは、バネ板とキーそのものの位置合わせができないという問題に対する幾何学的に単純な解決策である。 ここで説明された実施例におけるこの問題の原因の1つは、外側のキーのバネ板が、対応するそれぞれのキーボタンの平均的な長さよりも長いということである。 この余分な長さは、他のどこにも収容できない。 これは主に、それぞれの中央キーのバネ板が、対応するキーボタンの平均的な長さよりもほんのわずかしか小さくないためである。 また、キーは近接して継ぎ合わせられているため(キー同士の間にはわずか0.245ほどの隙間しかない)、余分な長さを許容できるようなスペースはないのである。 さらに、それぞれのキーの軸49がキーボタン64のほぼ中心に位置している一方で、バネ板110のキー軸用の穴は中心を外れている。 このことが外側のキーの問題を悪化させ、それぞれの中央キーのバネ板を対応するキーボタンの下のスペースに収容できないという結果を招く。
    【0071】
    キーが組立てられ、装置の入力領域が以下のように組み立てられる。 上部ベアリングが装置のパースペックス層の穴48に挿入される。 この目的のためには、ルビーベアリングが選択されるのが望ましい。 その主な理由は3つある。 第1に、ルビーには耐摩耗性があるので、長期にわたる多数のキー操作に対応できる。 第2に、この装置の上部ベアリングは、対応するキーボタンの幅よりも大きい直径をもっている。 すなわち、上部ベアリングは装置のフロント面が透明である場合(例えば第2層51がサファイアでできている場合)目に見える。 すると、ルビーがユーザの目を楽しませる魅力的な宝石であるという利点が生かされる。 第3に、ルビーのような硬い物質を使用することによって、PFTEのような弾力性のある物質を使用する場合とは反対に、装置の中にキーを収める際の精度が大幅に向上する。 ダイアモンドやサファイアなど、他の耐磨耗性を備えた貴石が使用されてもよい。 上部ベアリング103は、第1ベアリングに対するキーの縦方向の動きを可能にする。 すなわち、キーの軸はベアリングの縦軸に対して縦方向に動く。
    【0072】
    下部ベアリング109はチタン製の板で、PCB118の背面に固定される。 下部ベアリング109の内径および外径は上部ベアリング103よりも小さいが、中心は一列に並んでいる。 これらは異なる物質から作られるのが望ましい。 下部ベアリングの材料は、PFTEのように、衝撃吸収性を備えているとよい。
    キー軸49は、上部ベアリング103の内径を通過するのに適当な太さの部分49aを有するように、機械加工されている。 第2の部分は、下部ベアリング109の内径を通過するように、細く加工されている。 軸49と小環108は、金属の単体から機械加工されてもよい。 あるいは、小環108は軸49に取り付けられていてもよい。 これらはステンレス鋼から作られるのが望ましい。 さらに、Oリング107は、軸49の太いほうの直径部分49a上で小環108に隣接し、水封となる。 小環108もOリングも、上部ベアリングの外径よりも小さい外径を有している。 そのため、状況によってはユーザからは見えない。 しかし、この小環は上部ベアリングの内径よりも十分に大きな外径を持っているので、キーが装置から外れて落ちることはない。
    【0073】
    キーボタンは望ましい材料から望ましい形に形成される。 望ましい材料とは、金やプラチナ、銀、ステンレス鋼といった金属であってもよい。 あるいは貴石であってもよい。 たとえば、1つのキーボタン、あるいは複数のキーボタンにダイアモンドがちりばめられてもよいし、あるいは貴石がちりばめられてもよい。 一度キー軸が上部ベアリングに通されると、キーボタンはベアリングに結合される。 これは、従来のブレージング技術を用いても可能である。
    【0074】
    バネ板サポート114はPCB118上にある。 それぞれのバネ板サポート114は単一構造をしているのが望ましく、アルミニウムなどの軽金属から作られるのがよい。 サポートは従来の技術を用いてPCBに半田付けされてもよい。 バネ板サポート114はバネ板110を支えるように設置され、軸の穴の中心が下部ベアリング109の中心と合う。 バネ板接点の接触領域はPCB(すなわち、上に説明された、サポートの第2あるいは第4の部材の唇状部)上にある。
    【0075】
    バネ板110自体はベリリウム銅のような金属板を打ち抜いて作られる。 バネ板110は、サポート114に取り付けられている。 バネ板の一方の端部113は、サポート114の第2の部材の唇状部116の下に設置されており、もう一方の端部112はサポート114の第1の部材の窪み115に収められている。 舌状部は、その端部がサポート114の第3の部材の窪み117に対応するように曲げられている。 定位置にある場合、バネ板110の遊離端113は、抑止効果を持った唇状部116に向かって上向きに自然にバイアスをかけられている。
    【0076】
    キーのさまざまな部品の寸法と、それらの相対的な位置は、円滑なキー操作にとっては重要である。 上部ベアリングと下部ベアリングの間の距離は、両者をバネ板の切換え機構のどちらかの側に設置し、バネ板に軸を通すことによって、最大化される。 このような位置にある場合、ベアリングは、キーが操作される際にまっすぐにキーを支え、それによって隣り合うキーボタンとの接触を避けると共に、そうした接触を防ぐためにキーとキーの間隔を広げる必要性もなくなる。 これも同様に、高い切換え機能と感触の良さをもたらす。
    【0077】
    また、キーは、それぞれのキーボタン64の下位層が、バネ板110に余分な圧力がかかる前にパースペックス層37の表面と接触するような寸法である。 この実施例においては、小環108は軸に沿って設置されており、キーは、押されていない状態にあるときには、バネ板の上に静かに静止している。 さらに、適切な長さを持った軸の太い部分は、通常の状態であれば、キーボタンの下位層とパースペックス層37の表面との間に隙間を有し、その隙間は、バネ板の接点を接触領域に接触させるために小環108が移動しなければならない距離と同じか、またはそれよりも少し長い距離である。 このことは、スイッチそのものが動きを止めるならば、バネ板にかかる圧力の潜在的な問題を解決する。
    【0078】
    キーの寸法は、装置の外観にとっても重要である。 キーボタンは、少なくともキーが前述の標準状態にある場合には、合成導光板の第2層51の表層から突出る厚さが望ましい。 合成導光板がほぼ透明であれば、キーが浮いているような印象を与え、前述のキー表示15に3次元的な効果をもたらす。 さらに、キーボタンは、部分的に合成導光板の第2層まで沈み込むように深くなっているべきであり、少なくとも2つの相対する平面を持っているのが好ましい。 この平面は、キーの外旋を防ぐために、第2層の側面に対応している。 この装置においては、キーと合成物の第2層との間に約0.1mmの隙間が設けられる。 隙間は目には見えないが、キーの外旋防止を補助するのには適している。 外旋は、この実施例においては、隣接するキーの側面の鏡のついた傾斜によってさらに妨げられる。
    【0079】
    キーの部材を正確に相対的に設置するために、パースペックス層37と、PCB118と、チタン板77とは一緒に固定される。 この実施例においては、フロント面プロテクタ63と、パースペックス板の突起68における追加的なタップつき突起と、対応する固定手段とによって固定が行われる。 一度キーが設置されると、パースペックス層、PCB、チタン板は、突起と固定手段とを用いて一緒に固定される。 それによって、キーが定位置に保持され、操作可能なモジュールを形成する。 このモジュールは、図9(b)を参照して上に説明されたフロント面プロテクタを使用して、容易に装置の中に組み込むことができる。
    【0080】
    次に、この装置のキー操作について説明する。 ユーザがキーボタンに圧力をかけると、ベアリングとバネ板の軸穴を通って軸が下方向に動く。 この結果、小環が軸穴を区画するバネ板の本体部分に圧力をかけることになる。 キーボタンへ圧力をかけ続けると、小環がますます強い力をバネ板のこの部分にかける。 その結果、小環の周りの本体は変形する。 やがて、この変形によって舌状部がオーバーセンターし、その結果、バネ板110の遊離端113は、自然にバイアスされた位置から(抑止効果を持った唇状部分116に向かって上方向に)第2の位置へ軽く動くことになる。 第2の位置においては、バネ板の接点はPCBの接触領域と接触する。 結果として、そのキーの作動を示す電気的な信号がプロセッサに送られる。 この構成は、キーが作動したことをユーザにはっきりと示す明確なクリック音を鳴らす。 ユーザがキーボタンに圧力をかけるのをやめると、小環はバネ板110から圧力を取り除く。 舌状部は突然通常の位置に戻り、バネ板の遊離端は接触を切断して元のバイアスされた位置に移動する。
    【0081】
    図20(a)は、図17および18に示されているキーに対する力対距離に関する形状を示したグラフである。 この形状は、例えば典型的なキードーム配列に対するキーの触知性を向上させる。 キードームは、図20(b)に見られるように、かなり平らな形状を有している。 従来のキードーム型の配列を用いると、ユーザはキーが作動する点まで一定の力をかけなければならなかった。 その結果、ユーザは、キーが作動しそうな地点に近づいているという触知できる表示を得ることはない。 対照的に、図17および18に示された装置を使用する場合には、ユーザは、キーの運動にかける圧力を増すことで、キーが作動しそうな地点に近づいていることを認識できる。 さらに、ユーザは作動・非作動を、キーを押すことで発せられる音によってわかる。
    【0082】
    図1に示された実施例の、中央のV字型のキーボタンは、ユーザが装置の中央縦方向の軸を視覚と触覚から認識することを可能にしている。 これは、先端に位置するクッション16によってさらに認識しやすくなっている。 結果的にユーザはすばやく求める中央キーを探し当てることができる。 それぞれの中央キーボタンの先端も、キーボタンの長さに沿って中心点を認識する。 この中心点からキー軸49が延びている。 そのため、これらはキーのより正確な沈下を促進する。 また、このことは、隣接するキーボタンとの接触を防いだり、そうした接触を回避するためにキー同士の間隔を広げる必要をなくす。
    【0083】
    同じように、この実施例においては、V字を形成する、近接する外側のキーボタンとフロント面プロテクタとの組み合わせが、ユーザが外側のキーが位置する側面の縦軸の位置を決定することを可能にする。 結果として、ユーザはすばやく所望の外側のキーを見つけられる。 キー発見プロセスは、この実施例においては促進される。 なぜなら、外側のキーボタンが合成物51の第2層とベゼル19の間の界面に及んでいるからである。
    【0084】
    図1に示されている装置のフロント面は、クッションとフロント面プロテクタ63とによって保護されている。 フロント面3はわずかに凸状で、最高点は中央の縦軸に沿っている。 そのため、面を下にして置いた場合、装置はこの軸に載っていることになり、表層に傷ができてしまう。 時に、合成物の第2層がサファイアやそれに似たものである場合、これが容認できないことは明らかである。 図1に示されている装置は、この問題を回避するように設計された。 クッション16と面プロテクタ63aは、装置が合成物の第2層の上に載らないようにする。 また、上に記述されたように、好適な実施例においては、キーボタンは表面からわずかにはみだしている。 そのため、中央キーボタンも合成物の第2層を損壊から保護する働きをする。 しかし、クッション16とチンフロント面プロテクタは、フロント表層の十分上に上げるのが望ましい。 装置は中央キーボタンの上に載ることもなく、そのためボタンも損壊から保護することができる。
    【0085】
    この装置は、面の端部が叩かれた場合にもフロント面が保護されるように設計されている。 装置の平面図からもわかるように、図21にはベゼルフロント面プロテクタ63bが描かれており、ベゼルとの界面に沿って合成物の第2層の表層をはみ出し、それによって合成物の第2層をその部分における損壊から保護している。 これらもまた、叩かれてベゼルが衝撃を受ける危険性を低くしている。 さらに、これらは隣接するキーボタンよりも突出ているので、キーボタンをも衝撃から守るようになっている。
    【0086】
    このフロント面プロテクタのさらなる利点は、特にベゼルが、例えば装置がフロント面を下にして置かれた場合に、キーが偶発的に作動されるのを防ぐような大きさになっていることである。 つまり、フロント面プロテクタボタンの最上層は、キーボタンの最上層と同じ高さかそれより高くなっているべきである(たとえば、プロテクタ63bと、隣接する外側のキーボタンとの間の関係のように)。 あるいは、キーボタンの最上層よりも低いところにある場合には、プロテクタの最上層とキーボタンとの距離は、キー作動の際に接点からPCBの接触部分に接触するために移動する距離よりも小さくなければならない。
    【0087】
    図22乃至25は、図1の装置の代替キーおよび/またはフロント面プロテクタの構造を示す。
    図22は代替的なキー配列であって、キーを触覚の目印として使用するという創意に富んだ考え方に則っている。 キーの形は図1に示される装置の英数字キーアレイのものと類似しているが、キーの側面が、装置の縦軸と位置合わせされている点で異なる。
    【0088】
    携帯通信装置のケースを製作するためには、指定されたケース部材のリストが存在するであろう。 そして、その部材の特徴は、使用者によって選択可能である。 この、独自化のための可能な部品のリストは、何よりもコンピュータ上、ウェブサイト上で配布され、あるいは印刷されたリストの形で店頭に置かれてもよい。 そうすれば、装置の使用者は、一連の可能な選択肢の中から指定された部材の特徴を選択することができる。 別の実施例においては、指定された部材の個々の特徴における独自色の範囲はさらに広くてもよいし、部材の決定は事実上使用者の自由裁量に任されてもよい。 エッチングや彫刻による表面装飾などの追加要素や、何より外皮も使用者が決定できる。
    【0089】
    この工程は全体をコンピュータ化することができるので、装置の選択された特徴は、直ちに、製造場所や、指定された部材の選択された特徴を実現するための場所へ伝達される。 これは、将来の使用のために、消費者の仕様を記録する手段を経由して行うことも可能である。 また、この手段が、必要とされる部材を作るさまざまな職人の技能を活用し、組立てるそれぞれの部材の配列を調整する。 この装置は、特定の部材のために与えられた典型的な材料を用いて、以下に詳しく説明される。 材料や化粧張りについて部材との関係において述べられる場合、読者は、ここで説明される部材の特徴は、独自化された装置の使用者に選択肢として提示される複数の特徴のひとつであるということを心に留めておくべきである。 さらに、部材の正確な材料や表面装飾は、個々に注文されたものである。 別の選択肢としては、注文者の仕様が、すぐに組み立てられるように部材がストックされている場所へ直接伝達される。 この実施例においては、使用される部材のそれぞれはまったく可能ではない。 あるいは、比較的少数の課題に制限されている。 この課題は、彫刻をしたり宝石をちりばめたりするなど、最初と最後の部材が決定された後で実行される。
    【0090】
    個々の部材がより幅広く使用されるように、部材は別々に設計、加工され、それほど珍しくない部材と一緒に組み立てられる。 部材の組み立てに際して特別な技能が必要とされる場合、あるいはその他の理由で、組み立ては別の場所で行われるかもしれない。
    組み立てられた品物は、その後ユーザの手に渡る。
    【0091】
    この発明の持つ特徴は、無線電話機能を参照して検討されてきた。 当業者には、これらの特徴が他の携帯通信装置や、あるいは電子手帳など他の機器にも適用できることが明らかであろう。
    また、ケースは、従来の一部式ケースや折りたたみ型であってもよい。 または、ユーザ入力部材やキーがディスプレイとは異なる面に位置するような、二部式以上のケースであってもよい。 二部式の場合には、一方が他方に対して可動性をもつように互いのケース部分が取り付けられているのが一般的である。 動かし方は、回転、または横向きである。
    【0092】
    将来的には、ケースはおそらくほぼ同じ状態に維持されるであろうが、エンジンは、より高い処理能力やより美しい画像などの機能を持ったエンジンと交換されるだろう。 エンジンを交換するということは、現在のエンジンを取り外し、新しいものと取り替えるという、比較的単純な方法である。 同時にバッテリとケースの内壁が変更されれば、さらに容量の大きいバッテリを組み込むことが可能である。
    【0093】
    本発明は、ここに示された目新しい特徴あるいは特徴の組み合わせを、はっきりとあるいは総括的に含む。 本発明が請求の範囲に記載されている説明と関係するかどうか、あるいは、記載された問題のいずれか又はすべてが軽減されるかどうかは、ここでは論点ではない。
    上の記述の観点から、当業者には、本発明の範囲内でさまざまな修正が行われてもよいことが明白になるであろう。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 本発明の一実施例を示す、通信装置の斜視図である。
    【図2】 図1の通信装置のフロント面図、背面図、両側面図、および上面図である。
    【図3】 本発明の実施例に適した通信装置の略図である。
    【図4】 本発明の、一実施例における、キーを除いた状態での通信装置のフロント面の分解図である。
    【図5】 導光板の層の1つを示す図である。
    【図6】 (a)および(b)は、ディスプレイ領域における、図1の通信装置の断面図である。
    【図7】 側面フレーム部材と、ケースを組み立てるために設置されたレールとの斜視図である。
    【図8】 バッテリカバーが取り外された状態での、前記装置の背面の斜視図である。
    【図9】 (a)および(b)は、バッテリ領域における、図1の通信装置の断面図である。
    【図10】 バッテリカバーが取り付けられた状態での、装置の背面の斜視図である。
    【図11】 (a)および(b)は、本発明の他の実施例を示す断面図である。
    【図12】 キーに対応した表示の位置を説明する、前記装置の入力領域の一部の斜視図である。
    【図13】 前記通信装置の縦断面図である。
    【図14】 表示の付着に利用できる表層を説明する、導光板の概略的な断面図である。
    【図15】 部分的に組み立てられた、前記装置の入力領域の斜視図である。
    【図16】 部分的に組み立てられた、前記装置の入力領域の斜視図である。
    【図17】 作動機構を含む前記装置のキーの斜視図である。
    【図18】 スイッチ作動装置が取り除かれた状態の、図17に説明されたキーのいくつかを説明する図である。
    【図19】 (a)および(b)は、ベゼルの外殻の、フロント面および背面それぞれの斜視図である。
    【図20】 (a)および(b)は、図17および18で説明したキーにかかる力を距離と対照して示したグラフと、ドームを使用している従来のキーについての同様のグラフである。
    【図21】 (チンフェイスプロテクタが取り除かれた状態での)図1の装置の底面図である。
    【図22】 本発明の代替的な実施例によるキー配列の図である。
    【図23】 本発明の代替的な実施例によるフロント面プロテクタの図である。
    【図24】 本発明の代替的な実施例によるフロント面プロテクタの図である。
    【図25】 本発明の代替的な実施例によるフロント面プロテクタの図である。

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