高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチ

申请号 JP2015224417 申请日 2015-11-17 公开(公告)号 JP2016100338A 公开(公告)日 2016-05-30
申请人 フオルクスヴアーゲン アクチエンゲゼルシヤフト; Volkswagen AG; 发明人 ヘンドリク−クリスティアン ケプフ; アンドレアス ミンケ; カーステン ハウプト; エアンスト−ディーター ヴィルケニング;
摘要 【課題】改善された遮断特性を有する高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチを提供すること。 【解決手段】本発明は、高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチに関する。この直流電圧スイッチには、ケーシングと、少なくとも2つの固定コンタクトと、1つの可動コンタクトとが含まれており、固定コンタクトの1つずつの第1コンタクト領域は、ケーシングから引き出されており、固定コンタクトの1つずつの第2コンタクト領域は、可動コンタクトと共にケーシングのスイッチチャンバ内に配置されており、ケーシングは気密にカプセリングされている。スイッチチャンバの上側には冷却チャンバが配置されており、冷却チャンバは、分離壁によってスイッチチャンバから分離されており、分離壁は、少なくとも1つの流出開口部および少なくとも1つの流入開口部を有する。 【選択図】図2
权利要求

高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチ(1)であって、 当該直流電圧スイッチ(1)には、ケーシング(2)と、少なくとも2つの固定コンタクト(4)と、1つの可動コンタクト(6)とが含まれており、 前記固定コンタクト(4)の1つずつの第1コンタクト領域(4a)は、前記ケーシング(2)から引き出されており、前記固定コンタクト(4)の1つずつの第2コンタクト領域(4b)は、前記可動コンタクト(6)と共に前記ケーシング(2)のスイッチチャンバ(10)内に配置されており、 前記ケーシング(2)は気密にカプセリングされている、直流電圧スイッチ(1)において、 前記スイッチチャンバ(10)の上側には冷却チャンバ(11)が配置されており、 該冷却チャンバ(11)は、分離壁(9)によって前記スイッチチャンバ(10)から分離されており、 前記分離壁(9)は、少なくとも1つの流出開口部(12)および少なくとも1つの流入開口部(13)を有する、 ことを特徴とする直流電圧スイッチ(1)。前記冷却チャンバ(11)には少なくとも1つの冷却体(14)が配置されており、 当該冷却体(14)は、複数の前記固定コンタクト(4)のうちの少なくとも1つ、および/または、前記ケーシング(2)に熱結合されている、 請求項1に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記少なくとも1つの流出開口部(12)は、前記固定コンタクト(4)とケーシング内壁(2d)との間に配置されている、 請求項1または2に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記少なくとも1つの流入開口部(13)は、前記固定コンタクト(4)の間に配置されている、 請求項1から3までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記ケーシング(2)内には素または窒素が存在する、 請求項1から4までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記ケーシング(2)は、セラミック製である、 請求項1から5までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記冷却体(14)は、銅製である、 請求項2から6までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記冷却体(14)は、熱伝導性セラミック製である、 請求項2から6までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。前記ケーシング(2)上において、前記固定コンタクト(4)の第1コンタクト領域(4a)間に絶縁プレート(3)が配置されている、 請求項1から8までのいずれか1項に記載の直流電圧スイッチ(1)。

说明书全文

本発明は、高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチに関する。

例えば、電気車両またはハイブリッド車両において、高電圧車載電源網の種々異なる部分を直流的に切り離すため、複数の直流電圧スイッチが必要である。

直流は、交流とは異なって自然の電流ゼロ通過点を有しないため、このような電流の遮断には特に、大きな克服すべき複数の困難さが伴う。電流の遮断および発生するスイッチングアークの消弧は一般的に、アークポールの長さを延長する、および/または、単位長さ当たりの出変換率を増大させることによって行われる。しかしながら、気密にカプセリングされたスイッチ装置または直流電圧スイッチの遮断性能は、電流の大きさおよび抵抗・誘導時定数が限定されている。ここでこの限定要因は、特に熱容量である。なぜならばアークにおける電力は、熱的に取り込まなければならないからである。

低電圧領域においてこの問題は、直流電圧スイッチを気密にカプセリングしないことによって解決されることが多い。これにより、高温のガスを排出することができる。このような解決手段の1つは、例えば、独国特許発明第3541514号明細書に記載されている。

独国特許公報第69018432号明細書からは、クエンチングガス用の2重の冷却装置を備えた絶縁材料ケーシングにおける多極低電圧パワースイッチが公知であり、このパワースイッチは、絶縁材料中間壁により、複数の内部区画に分割されている。これらの内部区画はそれぞれ、複数の極の1つに対応付けられており、かつ、1つずつのコンタクト対と、これらのコンタクトを切り離す際に伸びるアークを脱イオン化するための消弧積層シートと、第1ガス冷却装置に装着されたクエンチングガス用の流出開口部とを有する。すべての流出開口部は、個々の極に共通な1つのチャンバに合流する。これらのチャンバは、ガス排出開口部を介して周囲媒体に接続されている。第2冷却装置は、流出開口部とガス排出開口部との間のガスの通流路に入れられている。

研究報告書"Schaltgeraete fuer das Schalten von hohen Gleichspannungen in Energiesystemen und elektrisch angetriebenen Fahrzeugen", VDE Diskussionsveranstaltung: Gleichspannung-Kontaktverhalten und Schalten bei U > 300 VDC, Dr. Matthias Kroeker et al., Tyco Electronics, September 7, 2010からは、高電圧車載電源網用の冒頭に述べたタイプの直流電圧スイッチが公知であり、この直流電圧スイッチは、ケーシングと、少なくとも2つの固定コンタクトと、可動コンタクトとを有しており、固定コンタクトの1つずつの第1コンタクト領域は、ケーシングから引き出されており、固定コンタクトの1つずつの第2コンタクト領域は、可動コンタクトを有する、ケーシングのスイッチチャンバ内に配置されており、このケーシングは気密にカプセリングされている。発生する部分アークの消弧は、駆動電力以上にそのエネルギ変換を増大させることによって行われる。このため、形成されるアーク電圧は、システム電流が強制的に0Aにされ、電気回路のインダクタンスに蓄積されるエネルギが得られるまで、駆動側の供給源電圧以上に上げられて維持される。

独国特許発明第3541514号明細書

独国特許公報第69018432号明細書

"Schaltgeraete fuer das Schalten von hohen Gleichspannungen in Energiesystemen und elektrisch angetriebenen Fahrzeug" VDE Diskussionsveranstaltung: Gleichspannung-Kontaktverhalten und Schalten bei U > 300 VDC, Dr. Matthias Kroeker et al., Tyco Electronics, September 7, 2010

本発明の課題は、改善された遮断特性を有する高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチを提供することである。

この技術的課題は、請求項1の特徴部分に記載した特徴的構成を有する直流電圧スイッチによって解決される。本発明の別の有利な実施形態は、従属請求項から得られる。

本発明による高電圧車載電源網用の直流電圧スイッチには、ケーシングと、少なくとも2つの固定コンタクトと、1つの可動コンタクトとが含まれており、固定コンタクトの1つずつの第1コンタクト領域は、ケーシングから引き出されている。固定コンタクトの1つずつの第2コンタクト領域は、可動コンタクトは共にケーシングのスイッチチャンバ内に配置されている。このケーシングは気密にカプセリングされている。スイッチングチャンバの上側には冷却チャンバが配置されており、この冷却チャンバは、分離壁によってスイッチチャンバから分離されており、この分離壁は少なくとも1つの流出開口部および流入開口部を有する。これにより、スイッチ特性にプラスに作用する3つの成果が得られる。1つ目には、付加的な冷却チャンバによって直流電圧スイッチの熱容量が増大する。2つ目にはスイッチチャンバからの熱エネルギ放出が増大し、最後の3つ目に流出開口部および流入開口部を適当に選択することにより、スイッチチャンバ内に自励式のガス流を形成することができ、このガス流によってアークがケーシング壁の方向に押される。これにより、直流電圧スイッチのスイッチ特性が改善される。高電圧車載電源網は、例えば、300Vを上回る直流電圧を有する。

一実施形態において、冷却チャンバには少なくとも1つの冷却体が配置されており、この冷却体は、複数の固定コンタクトのうちの少なくとも1つに熱結合されている。これにより、高温のガスからさらに多くの熱が取り去られて、固定コンタクトを介してケーシングから外部に排出される。冷却体を2つの固定コンタクトに接続することもできる。もしくは冷却体はケーシングだけに接続され、この場合にはこのケーシングを介して熱が排出される。これらの2つの手段を組み合わせることも可能である。有利には複数の冷却体を、例えば4つの冷却体を設ける。この場合には、例えば、2つの半殻形状の冷却体が1つずつの固定コンタクトに割り当てられる。

別の実施形態では、上記少なくとも1つの流出開口部は、固定コンタクトとケーシング内壁との間に配置されている。直流電圧スイッチは有利には1つよりも多くの流出開口部を有する。例えば、直流電圧スイッチは4つの流出開口部を有しており、2つずつが1つの固定コンタクトに割り当てられる。ケーシング内壁の領域において使用することにより、流出開口部は、最も高温のガスが発生する領域に配置される。ここでは流出開口部を円錐形に成形することができ、スイッチチャンバ側の直径は、膨張チャンバ側の直径よりも大きい。流出開口部は、例えば、ラバルノズルの形状を有し得る。ラバルノズルは、収斂性の断面からはじまり、これに続いて断面が発散性になる流れ機構であり、1つの部分から別の部分に徐々に移行する。断面は、どの箇所においても円形である。流出開口部には弁を配置することも可能であり、これによって、ガス流が一方向に流れるようにする。

別の実施形態では、少なくとも1つの流入開口部は、2つの固定コンタクトの間に配置される。これにより、冷却されたガスがアークに流入し、これによってケーシング壁の方向にその膨張が促進される。これに相応して1つよりも多くの、例えば4つの流入開口部を設けることも可能である。これらの流入開口部を円錐形にまたはラバルノズルの形状に形成する、および/または、弁を有することもできる。円錐形に形成する場合、有利には膨張チャンバ側の直径は、スイッチチャンバ側の直径よりも大きい。

別の実施形態においてケーシング内にはガスとして素または窒素が存在する。水素により、アークにおけるエネルギ吸収が高くなるという利点が得られるが、コンタクト材料の選択が限定され、また気密的なシーリングという点から課題の克服が一層困難になる。窒素は、取り扱いがより簡単であり、また例えば、銅の代わりに銀のように、コンタクトに対する材料選択の際に、より大きな自由度が得られる。

別の実施形態において、ケーシングはセラミック製であり、例えば窒化アルミニウムである。ケーシングは一部分だけがセラミック製とすることも可能である。ケーシングは有利には単一の材料から構成される。プラスチックと比べた場合のセラミックの利点は、セラミックが火に対してより頑強なことであり、すなわちアークによって焼損することがない。別の利点は一般的に、プラスチックに比べて熱伝導率が高いことである。しかしながら基本的にケーシングはプラスチックから構成することも可能である。

別の実施形態において1つまたは複数の冷却体は銅製であり、この場合、有利には固定コンタクトも銅製である。冷却体およびコンタクトは、放熱グリスによって良好に接触接続させることができる。

択一的に1つまたは複数の冷却体は、熱伝導性セラミック製である。しかしながらこの熱伝導性セラミックは、導電性ではない。

1つまたは複数の冷却体は、すでに説明したように、ケーシングに熱結合することができる。これらの冷却体は、ケーシングだけと接続するか、または付加的に固定コンタクトにも接続することでき、これによって熱放出が高められる。

別の実施形態では、ケーシング上において、固定コンタクトの第1コンタクト領域の間に絶縁プレートが配置されており、これによってスパークが阻止される。

基本的にはケーシング外壁に、促進的な磁場を形成する永久磁石を配置することも可能である。

直流電圧スイッチの斜視図である。

2つの固定コンタクトを通って延在する切断線に沿った、直流電圧スイッチの断面図である。

固定コンタクトの手前に延在する断面による断面図である。

直流電圧スイッチを斜め方向から示す斜視図である。

直流電圧スイッチの正面から示す斜視図である。

本発明を以下、有利な実施形態に基づいて詳しく説明する。

図1には、組み立てられた状態の直流電圧スイッチ1が示されており、この直流電圧スイッチはケーシング2を有しており、このケーシングからは、2つの固定コンタクト4の2つの第1コンタクト領域4aが突き出ている。ケーシング2は3ピースで構成されており、下側部分2aと、中間部分2bと、上側部分2cとを有する。2つの第1コンタクト領域4a間には、絶縁プレート3が配置されており、これは破線で示されている。下側部分2a,中間部分2bおよび上側部分2cは、例えば、ねじ止めされており、このことは孔5によって示されている。これらのケーシング部分の接合は、ケーシング2が気密にカプセリングされるように行われる。

図2および図3に示したように、直流電圧スイッチ1は、2つの固定コンタクト4の他に1つの可動コンタクト6も有する。この可動コンタクトは、固定コンタクト4の下側に配置されている。可動コンタクト6は、図示しないばねにより、固定コンタクト4の方向に移動できるため、可動コンタクト6は、固定コンタクト4の2つのコンタクト領域4bに接触接続する。この際に可動コンタクト6の運動は、下側部分2aおよび上側部分2cにおけるガイドエレメント7,8によって案内される。第2コンタクト領域4bの上側には分離壁9が配置されている。分離壁9の下側にはスイッチチャンバ10が、また分離壁9の上側には冷却チャンバ11が形成される。スイッチチャンバ10および冷却チャンバ11は、流出開口部12および流入開口部13を介して互いに接続されている。破線で示した流出開口部12は、固定コンタクト4と、ケーシング内壁2dとの間にあり、かつ、円錐形に形成されている。流出開口部12は、円錐台形に形成されており、円筒形の開口部に移行している。大きい方の直径は、スイッチチャンバ10側にある。流入開口部13は、固定コンタクト4の間にあり、正確な位置は、図4において特に良好に識別することができる。流入開口部13も円錐形に形成されており、チャンバ11側の直径の方が大きくなる。択一的には流出開口部12および/または流入開口部13は、ラバルノズルの形状を有し得る。さらに冷却チャンバ11には、例えば放熱グリスによって固定コンタクト4と熱結合される冷却体14が配置されている。複数の冷却体14は、半殻状に形成されており、これらはわずかに非対称である。スイッチチャンバ10および膨張チャンバ11にはガス、例えば水素または窒素が存在している。

可動コンタクト6と、固定コンタクト4の第2コンタクト領域4bとの間の接触接続が開かれると、アークが発生する。このアークは、誘導負荷に蓄積されているエネルギを受け取るはずである。上記ガスのイオン化に起因して電流の流れが発生し、磁場が形成される。この磁場は、ケーシング内壁2dの方向を向いており、このことは、図2において破線で示されている。加熱およびイオン化されたガス分子は、ケーシング内壁2dの方向に移動し、ここで過剰圧力が形成される。この過剰圧力は、流出開口部12からの流出によって取り除かれる。この際にスイッチチャンバ10内のガイドエレメント8は、左側のケーシング内壁2aおよび右側のケーシング内壁2aへの2つの流れを分離するため、これらは流れは互いに妨害し合わない。

冷却チャンバ11では高温のガスが、冷却体14の横を通って流れ、これらの冷却体に熱をわたし、つぎに流入開口部13を通って逆流する。なぜならばそこでは圧力がより低いからである。この際に逆流したガスは、上記磁場に加えて、スイッチチャンバ10内のガスをケーシング内壁2dの方向に押し付ける。冷却体14が受け取った熱は、固定コンタクト4を介してケーシング2から排出される。このようにしたアークからエネルギが取り除かれ、これを消弧する。

図4および図5には、中間部分2bおよび上側部分2cのない直流電圧スイッチ1が示されている。ここではさらに2つの冷却体14も取り除かれているため、前側の流出開口部12および流入開口部13を識別することができる。後ろ側の流出開口部12および流入開口部13は、後ろ側の冷却体14に隠されている。さらにガイドエレメント8用のスリット15が識別できる。ここでは流出開口部12および流入開口部13は、固定コンタクト4に対してわずかに前方にずらされている(または見ることはできないが固体コンタクト4に対して後方にずらされている)。注意すべきであるのは、図4および図5の冷却体14の構成は、図2および図3における冷却体14とは異なることである。

1 直流電圧スイッチ、 2 ケーシング、 3 絶縁プレート、 4 固定コンタクト、 4a 固定コンタクトの第1コンタクト領域、 4b 固定コンタクトの第2コンタクト領域、 5 孔、 6 可動コンタクト、 7,8 ガイドエレメント、 9 分離壁、 10 スイッチチャンバ、 11 冷却チャンバ(膨張チャンバ)、 12 流出開口部、 13 流入開口部、 14 冷却体、 15 スリット

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