Equipment operation panel

申请号 JP51079899 申请日 1998-07-31 公开(公告)号 JP3843461B2 公开(公告)日 2006-11-08
申请人 株式会社トヨトミ; 发明人 通孝 大蔵; 知範 宮島;
摘要
权利要求
  • 機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチを備えた機器操作用パネルであって、
    表面に前記1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む回路パターンが形成された回路基板と、
    前記1以上の接点部分を露出させる1以上の接点露出用窓部を備えて前記回路基板の前記表面上に接着層を介して積層された絶縁性スペーサと、
    前記絶縁性スペーサの前記1以上の接点露出用窓部に対応して配置されて、前記1以上の接点部分と接触することにより前記操作信号を発生する1以上の導電部材と、
    前記絶縁性スペーサの上に接着層を介して積層され、少なくとも前記1以上の導電部材に対応する部分が可撓性を有する絶縁性カバーシート部材と、
    前記絶縁性スペーサの表面若しくは裏面または前記絶縁性カバーシート部材の裏面上に形成されて前記回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層とを具備し、
    前記導電性シールド層は、接地可能でしかもその外周縁部が前記絶縁性スペーサまたは前記絶縁性カバーシート部材の外周縁部よりも内側に位置 するように形成されており、
    前記導電性シールド層の外周縁部が前記接着層によって覆われて前記導電性シールド層が前記積層体の外部に露出していないことを特徴とする機器操作用パネル。
  • 前記回路基板上には、信号処理回路を構成する電子部品が実装されており、
    前記導電性シールド層は前記電子部品と対向するように形成されている請求項1に記載の機器操作用パネル。
  • 機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチを備えて、前記機器のケースに対して固定される機器操作用パネルであって、
    表面に前記1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延び且つ前記回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する回路基板と、
    前記1以上の接点部分を露出させる1以上の接点露出用窓部を備えて前記回路基板の前記表面上に積層された絶縁性スペーサと、
    前記絶縁性スペーサの前記1以上の接点露出用窓部に対応して配置されて、前記1以上の接点部分と接触することにより前記操作信号を発生する1以上の導電部材と、
    前記絶縁性スペーサの上に積層され、少なくとも前記1以上の導電部材に対応する部分が可撓性を有する絶縁性カバーシート部材と、
    前記絶縁性スペーサの表面若しくは裏面上または前記絶縁性カバーシート部材の裏面上に形成されて前記回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層とを具備し、
    前記回路基板の前記主要部分、前記絶縁性スペーサ及び前記絶縁性カバーシート部材がそれぞれ接着層を介して順次積層されて積層体が構成され、
    前記導電性シールド層は、接地可能でしかもその外周縁部が前記絶縁性スペーサまたは前記絶縁性カバーシート部材の外周縁部よりも内側に位置 するように形成されており、
    前記導電性シールド層の外周縁部が前記接着層によって覆われて前記導電性シールド層が前記積層体の外部に露出していないことを特徴とする機器操作用パネル。
  • 前記絶縁性スペーサは前記導電性シールド層に接続されて前記導電性シールド層を接地するための接続線パターンが形成された引出部分を一体に有している特許請求の範囲第3項に記載の機器操作用パネル。
  • 前記回路基板の前記引出部分と前記絶縁性スペーサの前記引出部分は並んで延びるように形成され、
    前記絶縁性スペーサの前記引出部分は前記主要部分から離れる方向に直線的に延びる第1の部分と、該第1の部分とほぼ直交する方向の両側に直線的に延びる第2の部分と、前記第2の部分とほぼ直交し且つ前記主要部分から離れる方向に延び、更に前記第2の部分が中央部で折り曲げられて前記中央部の両側の部分が対向する状態になったときに前記第1の部分と直線的に整列する第3の部分とを有し、
    前記接地用接続線パターンは前記第2の部分の両端に前記第2の部分が前記中央部で折り曲げられた状態で前記回路基板の前記引出部分の一部を間に挟む一対の挟持部を残すようにして前記絶縁性スペーサの前記引出部分に沿って形成され、
    前記絶縁性スペーサの前記引出部分の前記第2の部分の前記接地用接続線パターンが形成された面上には接着層が形成され、
    前記第2の部分が前記接着層を合わせるように前記中央部で折り曲げられて、前記接着層を介して前記一対の挟持部が前記回路基板の前記引出部分の一部を間に挟んでいることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の機器操作用パネル。
  • 機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチと前記機器の運転状態を表示する1以上の発光素子を含む1以上の電気部品を備え、前記機器のケースに対して固定される機器操作用パネルであって、
    表面に前記1以上の電気部品が接続される第1の回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ前記第1の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する第1のフレキシブル回路基板と、
    前記第1のフレキシブル回路基板の上に積層され、表面に前記1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む第2の回路パターンが形成され且つ前記1以上の電気部品を収容する電気部品収容窓部が形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ前記第2の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する第2のフレキシブル回路基板と、
    前記1以上の接点部分を露出させる1以上の接点露出用窓部及び前記1以上の電気部品を収容する電気部品収容窓部を備えて前記第2のフレキシブル回路基板の前記表面上に積層され、表面または裏面上に前記回路基板の前記回路パターンの全部または主要部分と対向する導電性シールド層を備えた主要部分と該主要部分から延びて且つ前記導電性シールド層を接地するための接地用接続線パターンが形成された引出部分とを有するフレキシブルな絶縁性スペーサと、
    前記絶縁性スペーサの前記1以上の接点露出用窓部に対応して配置されて、前記1以上の接点部分と接触することにより前記操作信号を発生する1以上の導電部材と、
    前記絶縁性スペーサの上に積層されたフレキシブルなら絶縁性カバーシート部材とを具備し、
    前記第1及び第2のフレキシブル回路基板の前記主要部分、前記絶縁性スペーサの前記主要部分及び前記絶縁性カバーシート部材がそれぞれ接着層を介して順次積層されて積層体が構成され、
    前記第1のフレキシブル回路基板の前記引出部分、前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分及び前記絶縁性スペーサの前記引出部分が前記機器の内部に挿入可能に積層体から延び出ており、
    前記導電性シールド層はその外周縁部が前記絶縁性スペーサの前記主要部分の外周縁部よりも内側に位置するように形成されており、
    前記導電性シールド層の外周縁部が前記接着層によって覆われて前記導電性シールド層が前記積層体の外部に露出していないことを特徴とする機器操作用パネル。
  • 前記第1のフレキシブル回路基板と前記第2のフレキシブル回路基板の間には別の絶縁性スペーサが配置されている特許請求の範囲第6項に記載の機器操作用パネル。
  • 前記第1のフレキシブル回路基板の裏面には前記第1のフレキシブル回路基板よりも可撓性の低い補強用シート部材が接合されており、
    前記補強用シート部材の表面上に裏側導電性シールド層が形成されており、
    前記補強用シート部材が接着層を介して前記機器の外面に固定される特許請求の範囲第6項または第7項に記載の機器操作用パネル。
  • 前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分と前記絶縁性スペーサの前記引出部分は並んで延びるように形成され、
    前記絶縁性スペーサの前記引出部分は前記主要部分から離れる方向に直線的に延びる第1の部分と、該第1の部分とほぼ直交する方向の両側に直線的に延びる第2の部分と、前記第2の部分とほぼ直交し且つ前記主要部分から離れる方向に延び、更に前記第2の部分が中央部で折り曲げられて前記中央部の両側の部分が対向する状態になったときに前記第1の部分と直線的に整列する第3の部分とを有し、
    前記接地用接続線パターンは前記第2の部分の両端に前記第2の部分が前記中央部で折り曲げられた状態で前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分の一部を間に挟む一対の挟持部を残すようにして前記絶縁性スペーサの前記引出部分に沿って形成され、
    前記絶縁性スペーサの前記引出部分の前記第2の部分の前記接地用接続線パターンが形成された面上には接着層が形成され、
    前記第2の部分が前記接着層を合わせるように前記中央部で折り曲げられて、前記接着層を介して前記一対の挟持部が前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分の一部を間に挟んでいることを特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の機器操作用パネル。
  • 機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチを備えて、前記機器のケースに対して固定される機器操作用パネルであって、
    表面に前記1以上の操作信号発生用スイッチの接点部分を含む回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延び且つ前記回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する回路基板と、
    前記1以上の接点部分を露出させる接点露出用窓部を備えて前記回路基板の前記表面上に積層された接着層と、
    前記接着層の前記接点露出用窓部に対応して配置されて、前記接点部分と接触することにより前記操作信号を発生する1以上の導電部材と、
    前記接着層を介して前記回路基板の前記表面上に積層され、少なくとも前記導電部材に対応する部分が可撓性を有し、前記回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層が形成された絶縁性カバーシート部材とを具備し、
    前記導電性シールド層は、接地可能でしかもその外周縁部が前記絶縁性カバーシート部材の外周縁部よりも内側に位置して前記導電性シールド層が外部に露出しないように形成されていることを特徴とする機器操作用パネル。
  • 機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチと前記機器の運転状態を表示する1以上の発光素子を含む1以上の電気部品を備え、前記機器のケースに対して固定される機器操作用パネルであって、
    表面に前記1以上の電気部品が接続される第1の回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ前記第1の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する第1のフレキシブル回路基板と、
    前記第1のフレキシブル回路基板の上に積層され、表面に前記1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む第2の回路パターンが形成され且つ前記1以上の電気部品を収容する電気部品収容窓部が形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ前記第2の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する第2のフレキシブル回路基板と、
    前記1以上の接点部分を露出させる接点露出用窓部を備えて前記回路基板の前記表面上に積層された接着層と、
    前記接着層の前記接点露出用窓部に対応して配置されて、前記接点部分と接触することにより前記操作信号を発生する1以上の導電部材と、
    前記接着層を介して前記回路基板の前記表面上に積層され、裏面に前記回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層が形成された主要部分と該主要部分から延びて前記導電性シールド層を接地するための接地用接続線パターンが形成された引出部分とを有するフレキシブルな絶縁性カバーシート部材とを具備し、
    前記第1のフレキシブル回路基板の前記引出部分、前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分及び前記絶縁性カバーシート部材の前記引出部分が前記機器の内部に挿入可能に積層体から延び出ており、
    前記導電性シールド層はその外周縁部が前記絶縁性カバーシート部材の外周縁部よりも内側に位置するように形成されており、
    前記導電性シールド層の外周縁部が前記接着層によって覆われて外部に露出していないことを特徴とする機器操作用パネル。
  • 前記第1のフレキシブル回路基板と前記第2のフレキシブル回路基板の間には別の絶縁性スペーサが配置されている特許請求の範囲第11項に記載の機器操作用パネル。
  • 前記第1のフレキシブル回路基板の裏面には前記第1のフレキシブル回路基板よりも可撓性の低い補強用シート部材が接合されており、
    前記補強用シート部材の表面上に裏側導電性シールド層が形成されており、
    前記補強用シート部材が接着層を介して前記機器の外面に固定されるいる特許請求の範囲第11項または第12項に記載の機器操作用パネル。
  • 前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分と前記絶縁性スペーサの前記引出部分は並んで延びるように形成され、
    前記絶縁性カバーシート部材の前記引出部分は前記主要部分から離れる方向に直線的に延びる第1の部分と、該第1の部分とほぼ直交する方向の両側に直線的に延びる第2の部分と、前記第2の部分とほぼ直交し且つ前記主要部分から離れる方向に延び、更に前記第2の部分が中央部で折り曲げられて前記中央部の両側の部分が対向する状態になったときに前記第1の部分と直線的に整列する第3の部分とを有し、
    前記接地用接続線パターンは前記第2の部分の両端に前記第2の部分が前記中央部で折り曲げられた状態で前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分の一部を間に挟む一対の挟持部を残すようにして前記絶縁性スペーサの前記引出部分に沿って形成され、
    前記絶縁性カバーシート部材の前記引出部分の前記第2の部分の前記接地用接続線パターンが形成された面上には接着層が形成され、
    前記第2の部分が前記接着層を合わせるように前記中央部で折り曲げられて、前記接着層を介して前記一対の挟持部が前記第2のフレキシブル回路基板の前記引出部分の一部を間に挟んでいることを特徴とする特許請求の範囲第11項に記載の機器操作用パネル。
  • 说明书全文

    技術分野本発明は、暖房機器や電気機器等の機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する操作信号発生用スイッチを備えた機器操作用パネルに関するものである。
    背景技術石油暖房器、ガス暖房器などの機器の操作部には、暖房器を駆動するためのスイッチや可変抵抗器、そして機器の運転状態を表示するための発光表示手段等の電気部品が設けられている。 従来の機器操作用パネルでは、これらの電気部品を回路基板の上に実装しており、この回路基板を合成樹脂製の枠体に支持させている。 そして回路基板を支持した枠体を、機器のケースに設けた開口部に外部操作の必要な電気部品や発光表示手段が位置するようにして機器のケースに対して固定したり、機器から離れた室内の壁部に固定している。 そしてスイッチ等の外部操作が必要な部品に対応する部分が少なくとも可撓性を有する絶縁性カバー部材によって回路基板の表面は覆われている。 なお回路基板と絶縁性カバー部材との間には絶縁性スペーサが配置されている。
    従来の機器操作用パネルの構造では、機器のケースに機器操作用パネルを取付ける場合には、ケースに大きな開口部を形成する必要がある。 そのためケースの設計が面倒になる上、機器操作用パネルの取付場所も限定される場合がある。 また従来の構造では、ケースに対する機器操作用パネルの取付作業が面倒であった。
    またファンヒータ等の各種の機器では、機器の近傍に設置した各種の電気機器や、機器の内部に配置した各種の部品からも、高周波ノイズが発生する。 そして機器操作用パネルを平板状に構成すると、回路基板上の回路パターンがアンテナの働きをしてこの高周波ノイズが機器操作用パネルの内部に入り易くなる。 このノイズが機器の内部に配置した制御装置を誤動作させる原因になっていた。
    この問題点を防ぐ技術としては、シールドケースで回路基板の回路パターンの大部分を覆い、シールドケースをアースすることによって配線パターンからノイズが入らないようにして機器の制御装置を保護することが考えられる。 しかしながら機器の表面に露出するように固定する機器操作用パネルでは、機器操作用パネル全体をシールドケースで覆うことはできない。 このような場合には、回路基板上の配線パターン上に位置する絶縁性スペーサの表面や絶縁性カバーシート部材の裏面上に回路基板の回路パターンと対向するように導電性シールド層を形成することにより、外来ノイズの侵入を防ぐことができる。 しかしながらこのような導電性シールド層を採用した場合でも、絶縁性カバーシート部材に帯電する静電気の放電が原因になって、制御装置が誤動作したり動作不能になる問題が発生することが分かってきた。 また機器操作用パネル内に信号処理用のIC等の電子部品が配置されている場合に、絶縁性カバーシート部材に帯電する静電気の放電が原因になって、電子部品が動作しなくなる問題も発生することが分かってきた。
    本発明の目的は、絶縁性カバーシート部材に帯電した静電気の放電によって制御装置が動作不能状態になるのを防ぐことができる機器操作用パネルを提供することにある。
    本発明の他の目的は、機器のケースの外面に簡単に取付けることができ、また機器の内部の制御装置との接続を簡単に行うことができて、しかも静電気の放電によって制御装置が動作不能状態になるのを防ぐことができる機器操作用パネルを提供することにある。
    本発明の他の目的は、より薄型でしかも機器のケースの外面に取付けることができる機器操作用パネルを提供することにある。
    本発明の別の目的は、機器の内部から発生するノイズが機器操作用パネルに入り込むのを防止できる機器操作用パネルを提供することにある。
    発明の開示本発明は、機器の内部に収納された制御装置に操作信号を供給する1以上の操作信号発生用スイッチを備えた機器操作用パネルを改良の対象とする。 この機器操作用パネルは、機器のケースに直接固定されたり、機器が配置される室内の壁部に固定される。
    本発明の機器操作用パネルは、基本的に、回路基板と、回路基板の上に積層される絶縁性スペーサと、絶縁性スペーサの上に積層される絶縁性カバーシート部材を主たる構成部材として備えている。 回路基板には、表面に1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む回路パターンが形成されている。 そして絶縁性スペーサは、1以上の接点部分を露出させる1以上の接点露出用窓部を備えて回路基板の表面上に接着層を介して積層されている。 この接着層は、接着剤または粘着剤のみから構成してもよいが、絶縁性シートの両面に接着剤または粘着剤の層が形成された両面接着シートまたは両面粘着シートにより構成してもよい。 回路基板上にスイッチ以外の電子部品が実装される場合、絶縁性スペーサにはそれらに対応して適宜に窓部が形成される。 絶縁性スペーサは単層構造の場合もあれば複数層構造の場合もある。 そして絶縁性スペーサの1以上の接点露出用窓部に対応して、1以上の導電部材が配置される。 この導電部材は、1以上の接点部分と接触することにより操作信号を発生する。 絶縁性スペーサの上には、少なくとも1以上の導電部材に対応する部分が可撓性を有する絶縁性カバーシート部材が接着層を介して積層される。 導電部材と絶縁性カバー部材との間には、寸法調整用のスペーサが配置される場合ある。 また絶縁性カバーシート部材も絶縁性スペーサと同様に、単層構造の場合もあれば複数層構造の場合もある。
    絶縁性スペーサの表面若しくは裏面または絶縁性カバーシート部材の裏面上に回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層を設ける。 この導電性シールド層により外来ノイズの侵入を防止する。 本発明では、導電性シールド層を、接地可能でしかもその外周縁部が絶縁性スペーサ及び絶縁性カバーシート部材のそれぞれの外周縁部よりも内側に位置して導電性シールド層が外部に露出しないように形成する。 言い替えれば導電性シールド層の輪郭パターンは、絶縁性スペーサ及び絶縁性カバーシート部材の輪郭パターンよりも小さい。 このようにすると接着層が導電性シールド層の外周縁部を覆うことになるため、導電性シールド層が回路基板、絶縁性スペーサ及び絶縁性カバーシート部材の積層面に露出しない構造となる。 このような構造にすると、導電性シールド層の上に位置する絶縁性カバーシート部材の表面に帯電した静電気が、導電性シールド層を通して放電するのを阻止することができる。 導電性シールド層が積層面に大きく露出していて、絶縁性カバーシート部材の表面に帯電した静電気が、露出した導電性シールド層の端部を通って制御装置内に放電すると、この放電によって制御装置が誤動作したり動作不能になる事態が発生する。 また回路基板の上に信号処理回路を構成するIC等の電子部品が配置されている場合には、放電時の電位変動により電子部品が誤動作を起こしたり、破壊されることがある。 前述の通り、本発明によれば、絶縁性カバーシート部材の表面に帯電した静電気が、導電性シールド層を通して放電するのを阻止することができるので、このような問題の発生を完全に防止できる。
    機器操作用パネルを機器のケースに取付ける場合、少なくとも回路基板は、表面に1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延び且つ回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する。 そして絶縁性スペーサまたは絶縁性カバーシート部材に導電性シールド層を形成する場合には、絶縁性スペーサまたは絶縁性カバーシートにも導電性シールド層を接地するための接続線パターンが形成された引出部分を主要部分と一体に形成するのが好ましい。 このようにすると導電性シールド層の接地が容易になる。
    積層体として機器操作用パネルの主要部分を構成し、回路基板の一部を構成する引出部分及び絶縁性スペーサの引出部分を積層体から導出させた構造にすると、これらの引出部分を機器のケースの内部に導入し、積層体を機器のケースの外面に固定するだけで、機器操作用パネルの取付けを完了することができる。 よって本発明の機器操作用パネルによれば、機器のケースの外面に簡単に取付けることができて、しかも機器の内部の制御装置との接続を簡単に行える利点がある。 また積層体の構造が、機器操作用パネルの薄型化を可能にしている。
    なお積極的に絶縁性スペーサを用いずに、回路基板の上に接着層を介して絶縁性カバーシート部材を配置し、絶縁性カバーシート部材に導電性シールド層を形成してもよい。 但しこの場合でも、回路基板と絶縁性カバーシート部材を接合する接着層が絶縁性スペーサを兼ねていると見ることもできる。 この場合には、絶縁性カバーシート部材に引出部分を設けて導電性シールド層を接地するための接地用配線パターンをこの引出部分に形成することになる。
    絶縁性スペーサの裏面に導電性シールド層を形成する場合及び絶縁性カバーシート部材の裏面に導電性シールド層を形成する場合のいずれにおいても、導電性シールド層につながる接地用接続線パターンは各部材の引出部分の裏面に形成されることになる。 これに対して回路基板の引出部分には、その表面に接続線パターンが形成されることになる。 そのため1つのコネクタを用いて接地用接続線パターンと回路基板の接続線パターンを制御装置に接続することができない。 これを解消するためには、まず回路基板の引出部分と絶縁性スペーサの引出部分を並んで延びるようにそれぞれ形成する。 そして絶縁性スペーサの引出部分を、主要部分から離れる方向に直線的に延びる第1の部分と、該第1の部分とほぼ直交する方向の両側に直線的に延びる第2の部分と、この第2の部分とほぼ直交し且つ主要部分から離れる方向に延び、更に第2の部分が中央部で折り曲げられて中央部の両側の部分が対向する状態になったときに第1の部分と直線的に整列する第3の部分とから構成する。 また接地用接続線パターンを引出部分の第2の部分の両端に第2の部分が中央部で折り曲げられた状態で回路基板の引出部分の一部を間に挟む一対の挟持部を残すように絶縁性スペーサの引出部分に沿って形成する。 更に絶縁性スペーサの引出部分の第2の部分の接地用接続線パターンが形成された面上に、接着層を形成する。 そして第2の部分を接着層を合わせるように中央部で折り曲げ、接着層を介して一対の挟持部で回路基板の引出部分の一部を間に挟むようにする。
    このように構成すると、第3の部分の接地用接続線パターンと回路基板の接続線パターンが同じ側(表面側)に向く上、絶縁性スペーサの引出部分と回路基板の引出部分とを相互に固定することができるので、これらの接続線パターンを1つのコネクタを用いて制御装置に接続することができる。 絶縁性カバーシート部材の裏面に導電性シールド層を形成する場合にも同様の構成を採用できる。
    機器操作用パネルに機器の運転状態を表示する発光素子等を含む1以上の電気部品を装着してもよい。 発光素子等の電気部品の厚みが厚い場合で、しかも機器操作用パネルをケースの外面に添って取付けることを許容するためには、次のように構成する。 電気部品を配置する第1のフレキシブル回路基板と、その上に積層する操作信号発生用スイッチの接点部分を備えた第2のフレキシブル回路基板と、その上に積層される絶縁性スペーサと、その上に積層されるフレキシブルな絶縁性カバーシート部材とから機器操作用パネルを構成する。 この場合、まず第1のフレキシブル回路基板は、表面に1以上の電気部品が接続される第1の回路パターンが形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ前記第1の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有している。 第2のフレキシブル回路基板は、表面に1以上の操作信号発生用スイッチの1以上の接点部分を含む第2の回路パターンが形成され且つ1以上の電気部品を収容する電気部品収容窓部が形成された主要部分と該主要部分から延びて且つ第2の回路パターンに接続された複数の接続線パターンが形成された引出部分とを有する。 そして絶縁性スペーサは、1以上の接点部分を露出させる1以上の接点露出用窓部及び1以上の電気部品を収容する電気部品収容窓部を備えて、第2のフレキシブル回路基板の表面上に積層され、表面または裏面上に回路基板の接点部分を除く回路パターンの全部または主要部と対向する導電性シールド層を備えた主要部分と該主要部分から延びて且つ導電性シールド層を接地するための接地用接続線パターンが形成された引出部分とを有する。 そして絶縁性スペーサの1以上の接点露出用窓部に対応して、1以上の接点部分と接触することにより操作信号を発生する1以上の導電部材が配置される。 第1及び第2のフレキシブル回路基板の主要部分、絶縁性スペーサの主要部分及び絶縁性カバーシート部材がそれぞれ接着層を介して順次積層されて積層体が構成される。 第1のフレキシブル回路基板の引出部分、第2のフレキシブル回路基板の引出部分及び絶縁性スペーサの引出部分は、機器の内部に挿入可能に積層体から延び出ている。 この場合にも、導電性シールド層はその外周縁部が絶縁性スペーサの主要部分の外周縁部よりも内側に位置するように形成する。 そして導電性シールド層の外周縁部を接着層によって覆って導電性シールド層が積層体の外部に露出ないようにする。
    このようにして構成した積層体を機器の外面に直接接着層を介して接合させてもよいが、第1のフレキシブル回路基板の裏面に第1のフレキシブル回路基板よりも可撓性の低い補強用シート部材を接合してもよい。 そして補強用シート部材の表面上に裏側導電性シールド層を形成すると、機器のケースが金属ではなく、プラスチック等の非導電性材料により形成される場合に、機器のケースの内部で発生するノイズが機器操作パネルにその裏面側から侵入するのを有効に防止できる。 またこの場合には、補強用シート部材の裏面を接着層を介して機器の外面に固定することになる。
    なお第1及び第2のフレキシブル回路基板を用いる場合において、積極的に絶縁性スペーサを用いない場合には、前述の場合と同様に、絶縁性カバーシート部材の裏面に導電性シールド層を形成すればよい。
    なお第1のフレキシブル回路基板と第2のフレキシブル回路基板の間にスペーサ用絶縁性スペーサを配置して、厚み調整をしてもよい。
    【図面の簡単な説明】
    図1は、本発明の機器操作用パネルを備えたファンヒータのような石油暖房器の斜視図を示している。
    図2は、機器操作用パネルの一例の平面図である。
    図3は、図2のIII−III線断面図である。
    図4は、図2の機器操作用パネルで用いる第1のフレキシブル回路基板の平面図である。
    図5は、第1及び第2のフレキシブル回路基板の間に配置されてスペーサとして機能する絶縁性スペーサを裏面から見た底面図である。
    図6は、図2の機器操作用パネルで用いる第2のフレキシブル回路基板の平面図である。
    図7は、図2のVII−VII線断面図である。
    図8は、本発明の機器操作用パネルの他の実施例の要部を示す断面図である。
    図9は、本発明の機器操作用パネルの更に他の実施例の要部を示す断面図である。
    発明を実施するための最良の形態以下図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。
    図1は、本発明の機器操作用パネル1を備えたファンヒータのような石油暖房器(石油ストーブ)3の斜視図を示している。 この機器操作用パネル1は、石油暖房器3のケース5の天板5a上に接着剤または粘着剤を介して接合されている。 図2は、機器操作用パネル1の一例の平面図である。 天板5aの機器操作用パネル1の接着領域は他の部分よりも僅かに奥に入り込んで凹部になっている。 そしてその接着領域には、ケース5の内部に機器操作用パネル1から延びる3つの引出部分13B,15B,33Bを挿入する小さいスリット(図示しない)が形成されている。 機器操作用パネル1をケース5に取付ける際には、先に引出部分13B,15B,33Bをスリットに挿入する。 そして引出部分の先端に設けた2つのコネクタ7及び9を用いて石油暖房器3のケース5の内部に配置される制御装置11に機器操作用パネル1を電気的に接続する。
    図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4及び図6は、図2の機器操作用パネル1で用いる第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15の平面図であり、図5は第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15の間に配置された絶縁性スペーサ33の裏面から見た底面図である。 第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15は、それぞれポリエステルフィルム等のフレキシブルな基板材料の表面上に、銀ペーストのような導電性ペーストを用いて印刷により形成された厚膜の第1及び第2の回路パターン19及び21を備えている。 なお第1及び第2の回路パターン19及び21を蒸着等により薄膜で形成することもできる。 図3に示すように、第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15の表面上には、第1及び第2の回路パターン19及び21の接点部分及び電極を除いて絶縁樹脂ペーストがスクリーン印刷されて絶縁オーバーコート層23及び25がそれぞれ形成されている。 図4に示すように、第1のフレキシブル回路基板13の主要部分13Aの上に形成された第1の回路パターン19は、内部に複数の発光ダイオードが含まれて構成される発光表示電気部品としての数字表示プレート27の電極に接続される複数の配線からなる配線群LG1と、アクリル板等からなる光透過部材29の両側に配置された2つの発光ダイオードLED1及びLED2からなる発光素子に接続される2本の配線L1及びL2と、アースを構成する配線L3とを備えている。 第1のフレキシブル回路基板13の引出部分13Bには、第1の回路パターン19の配線群LG1及び配線L1〜L3の延長部からからなる複数の接続線パターンが形成されている。 なお図4において、引出部分13Bの先端側の配線は省略してある。 図示していないが、引出部分13Bの先端側には図2に示したコネクタ7に接続するためのコネクタ接続電極が形成されている。 この引出部分13Bの先端部のコネクタ接続電極は、機器のケース5の内部に挿入され、ケース5の内部に配置された制御装置11の制御基板に固定されるコネクタ7に挿入される。
    なお発光ダイオードLED1及びLED2は、それぞれチップ状の発光ダイオードであり、第1の回路パターン19の上の電極上に導電性接着剤を介して接続されている。 発光ダイオードLED1及びLED2は、運転のオン/オフを表示する目的で発光する。 発光ダイオードLED1及びLED2から出た光は隣接する光透過部材29の内部に入り大きな発光源を構成する。 また数字表示プレート27は、数字を表示して、運転レベルや温度等を表示するとともに、運転のエラー表示をする。
    図6に示すように、第2のフレキシブル回路基板15の表面に形成された第2の回路パターン21は、3つのプッシュオンスイッチSW1〜SW3(図2)の接点部分SW11〜SW31と、配線L4〜L7とを含んで構成されている。 ちなみに配線L4及びL5の端部は、接点部分SW11の一対の接点SW11a及び接点SW11bに接続されている。 また第2のフレキシブル回路基板15には、図4に示した発光ダイオードLED1及びLED2と光透過部材29に対応する位置に第1の窓部W1が形成されており、図4の数字表示プレート27に対応する位置に第2の窓部W2が形成されている。
    図3に示すように、第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15の間には、第2のフレキシブル回路基板15に形成した2つの窓部W1及びW2と整合する2つの窓部を備えた1層構造のスペーサ層を構成する絶縁性スペーサ31が配置されている。 この絶縁性スペーサ31は、ポリエステル樹脂粉末を加熱圧縮して成形した多孔質で柔軟性と弾性を有する絶縁性シートである。
    この例では、図3及び図5に示すように、第2のフレキシブル回路基板15の表面上に絶縁性スペーサ33の主要部分33Aが積層されている。 この絶縁性スペーサ33は、フレキシブル即ち可撓性を有する合成樹脂製シート材料(例えばポリエステルフィルム)により形成されており、主要部分33Aには図5に示すように2つの矩形状の窓部W3及びW4を有している。 この2つの矩形状の窓部W3及びW4は、前述の第2のフレキシブル回路基板15に形成した2つの窓部W1及びW2と整合するものである。 また絶縁性スペーサ33は、第2のフレキシブル回路基板15の表面に形成した3つの接点部分SW11〜SW31(図6参照)を露出させる3つの円形状の窓部W5〜W7を備えている。 そして絶縁性スペーサ33の主要部分33Aの裏面(第2のフレキシブル回路基板15の表面と対向する面)上には、第2のフレキシブル回路基板15の表面に形成した第2の回路パターン21の接点部分SW11〜SW31を除いた部分と対向する大きさと形状を有する導電性シールド層35が形成されている。 導電性シールド層35は、例えば合成樹脂ペースト中にAg,Pd,Cu,C等の導電性粉末が添加されてなる導電性ぺーストを用いて厚膜により形成することができる。 また導電性シールド層35は、蒸着等を用いて導電性薄膜により形成することもできる。 絶縁性スペーサ33の引出部分33Bの裏面上にも、導電性シールド層35を形成する際に、一緒に接地用接続線パターン37が形成される。
    図2に示すように、第2のフレキシブル回路基板15の引出部分15Bと絶縁性スペーサ33の引出部分33Bとは隣接して横に並んでいる。 図5に示すように、絶縁性スペーサ33の引出部分33Bは、主要部分33Aから離れる方向に直線的に延びる第1の部分33B1と、この第1の部分33B1とほぼ直交する方向の両側に直線的に延びる第2の部分33B2と、この第2の部分33B2とほぼ直交し且つ主要部分33Aから離れる方向に延び、更に図7に示すように第2の部分33B2が中央部Cで折り曲げられて中央部Cの両側の部分が対向する状態になったときに第1の部分33B1と直線的に整列する第3の部分33B3とから構成される。 そして接地用接続線パターン37は、引出部分33Bの第2の部分33B2の両端に第2の部分33B2が中央部Cで折り曲げられた状態で第2のフレキシブル回路基板15の引出部分15Bの一部を間に挟む一対の挟持部33B21及び33B22を残すように絶縁性スペーサ33の引出部分33Bに沿って形成してある。 その結果、接地用接続線パターン37は途中の部分にクランク状に曲がったクランク部37aを有することになる。 図7に示すように、絶縁性スペーサ33の引出部分33Bの第2の部分33B2の接地用接続線パターン37のクランク部37aが形成された裏面上には、粘着剤からなる接着層39が形成されている。 その結果図7に示すように、第2の部分33B2を接着層39を合わせるように中央部で折り曲げると、接着層39を介して一対の挟持部33B21及び33B22が第2のフレキシブル回路基板15の引出部分15Bの一部を間に挟んだ状態になる。 なお接着層39が存在するために、第2の部分33B2を中央部Cで折り曲げても接地用接続線パターン37のクランク部37aは緩やかに湾曲するため、接地用接続線パターン37が断線することはない。
    このように構成すると、第3の部分33B3の接地用接続線パターン37と第2のフレキシブル回路基板15の接続線パターン(L4〜L7の端部)が同じ側(表面側)に向くことになる。 また絶縁性スペーサ33の引出部分33Bと第2のフレキシブル回路基板15の引出部分15Bとを相互に固定することができる。 その結果、これらの接続線パターン(37及びL4〜L7の端部)を、図2に示すように1つのコネクタ9を用いて制御装置11に接続することができる。
    また図5に示す絶縁性スペーサ33の円形状の窓部W5〜W7の上には、外周縁部が窓部W5〜W7の外側に位置するように皿状の導電部材41(図3)がそれぞれ配置されている。 これらの皿状の導電部材41は、対応する接点部分SW11〜SW31とそれぞれ接触することにより操作信号を発生する。 皿状の導電部材41は、押圧力が加わると変形し、押圧力が除かれると反転して元の状態に戻る周知のタクト金属板である。
    この例では図3に示すように、絶縁性スペーサ33の上に透明な粘着剤または接着剤からなる接着層43を介して絶縁性カバーシート部材45が積層されている。 この絶縁性カバーシート部材45は、透明なポリエステルフィルムからなり、少なくともスイッチ操作部に対応する部分(図2に符号SW1〜SW3で示した部分)がフレキシブル即ち可撓性を有している。 またこの絶縁性カバーシート部材45の裏面には、少なくとも発光素子に対応する部分に光透過性を残すようにして、印刷インクにより印刷インク層47が形成されている。 具体的には、絶縁性カバーシート部材45には、発光素子に対応する部分(図2に符号45a及び45bで示した部分)に光透過性を残すように裏面上に所定の印刷インク層47が形成されている。
    この例では、補強のために第1のフレキシブル回路基板13の裏面側に第1のフレキシブル回路基板13よりも可撓性の低い絶縁性を有する補強用シート部材51が接着層49を介して接合されている。 なおこのような補強用シート部材51は、必ずしも用いる必要がなく、第1のフレキシブル回路基板13を機器のケース5に粘着剤または接着剤からなる接着層を介して直接接合してもよいのは勿論である。
    なお52は第1のフレキシブル回路基板13と絶縁性スペーサ31とを接合する接着層であり、53は絶縁性スペーサ31と第2のフレキシブル回路基板15とを接合する接着層であり、55は第2のフレキシブル回路基板15と絶縁性スペーサ33とを接合する接着層である。 これらの接着層は、接着剤または粘着剤のみから構成されていてもよいが、絶縁性を有するシートの両面に接着剤または粘着剤が塗布された両面接着シートにより構成されていてもよい。 これらの接着層によって、各部材が一体化されて積層体が構成されている。
    上記実施例では、第1及び第2のフレキシブル回路基板13及び15を積層する構造を採用しているが、発光素子を用いない場合や発光素子として厚みが非常に薄いものを用いる場合には、1枚のフレキシブル回路基板のみで積層体を構成することができる。
    この例では、図5に示すように導電性シールド層35はその外周縁部が絶縁性スペーサ33の主要部分33Aの外周縁部よりも内側に位置するように形成されているので、図3に示すように、積層体が構成された状態では、導電性シールド層35の外周縁部は接着層52によって覆われている。 その結果、導電性シールド層35が積層体の外部即ち積層面に露出しない構造となる。
    図8は、本発明の異なる実施の形態の要部の断面図である。 なおこの例においては、図2〜図7に示した上記実施例で用いる部材と同じ部材または近似した部材に、上記例に付した符号に100を加えた数の符号を付してある。 図8の実施例と図2〜図7に示し実施例とを対比すると、第2のフレキシブル回路基板115の上に積極的に絶縁性スペーサを配置せずに、接着層152を絶縁スペーサとして利用して絶縁性カバーシート部材145を配置した点と、絶縁性カバーシート部材145の裏面(第2のフレキシブル回路基板115の表面と対向する面)上に導電性シールド層135を形成した点と、絶縁性カバーシート部材145の表面に印刷インク層147を形成した点と、補強用シート部材151の表面上に裏側導電性シールド層157を形成した点で両者は相違する。 このような構造にすると、構造が簡単になるだけでなく、作業工程が少なくなって、製造コストを大幅に低下させることができる。
    絶縁性カバーシート部材145の裏面に導電性シールド層135を形成する場合には、絶縁性カバーシート部材145に引出部分が設けられる。 そしてこの引出部分に導電性シールド層135と接続される接地用接続線パターンが形成される。 そしてこの実施例でも、導電性シールド層135をその外周縁部が絶縁性カバーシート部材145の外周縁部よりも内側に位置するように形成する。 このようにすると、図8に見られるように、導電性シールド層135の外周縁部は接着層152によって覆われて、積層体の外面に導電性シールド層135が露出することがなくなる。 この実施例でも、前述の実施例と同様に、絶縁性カバーシート部材145に設けられた引出部分の裏面に導電性シールド層135と接続される接地用接続線パターンが形成されるため、図5及び図7に示すような構造を採用するのが好ましい。
    また補強用シート部材151の表面上に裏側導電性シールド層157を形成すると、機器のケース5が金属ではなく、プラスチック等の非導電性材料により形成される場合でも、機器のケース5の内部で発生するノイズが機器操作パネル1に裏面側から侵入するのを有効に防止できる。
    図9は、機器が設置される室内の壁部に取付ることも可能な機器操作用パネルの実施例の要部の断面図である。 この機器操作用パネルでは、回路基板215としてガラスエポキシ樹脂基板やフェノール樹脂基板等の硬質の回路基板を用いている。 そして回路基板215の上には、プッシュオンスイッチの外に、信号処理を行うための集積回路ICやチップ抵抗器等の電子部品EDが実装されている。 回路基板215の上に図示しない接着層を介して積層される絶縁性スペーサ部材233は、2層構造を有している。 下側のスペーサ部材233aの上に積層されたスペーサ部材233bが、厚みの厚い集積回路ICを収納可能にするための厚み調整用のスペーサ部材である。 またこの例では厚みの厚い集積回路ICを収納するために、プッシュオンスイッチの導電部材241の上にも絶縁性スペーサ部材142が配置されている。 そしてこの例では、絶縁性カバーシート部材245の裏面に導電性シールド層235を形成している。 この例でも導電性シールド層235は、その輪郭即ち外周縁が絶縁性カバーシート部材245の輪郭即ち外周縁の内側に位置するように形成されている。 なおこの例では、両面に粘着剤が塗布された両面粘着シート235が接着層として用いられている。 また導電性シールド層235は接続線パターン234を介して回路基板215の上の回路パターンの接地電極に接続されている。 接続線パターン234は露出しないように、絶縁性カバーシート部材245及び両面粘着シート235に形成した引出部分243a及び245aによって挟まれている。
    上記第1及び第2の実施例のように積層体として機器操作用パネルの主要部分を構成し、回路基板の一部を構成する引出部分等を積層体から導出させた構造にすると、これらの引出部分を機器のケースの内部に導入し、積層体を機器のケースの外面に固定するだけで、機器操作用パネルの取付けを完了することができる。 よってこれらの実施例の機器操作用パネルによれば、機器のケースの外面に簡単に取付けることができて、しかも機器の内部の制御装置との接続を簡単に行える利点がある。 また積層体の構造が、機器操作用パネルの薄型化を可能にしている。
    産業上の利用可能性本発明では、導電性シールド層を、その外周縁部が絶縁性スペーサまたは絶縁性カバーシート部材の外周縁部よりも内側に位置するように形成しているため、接着層が導電性シールド層の外周縁部を覆うことになり、導電性シールド層が積層体の外部即ち積層面に露出しない構造になる。 そのため絶縁性カバーシート部材の表面に帯電した静電気が導電性シールド層を通して放電されることがなくなって、制御装置が誤動作を起こしたり、大きな電位変動により電子部品が破損したり誤動作を起こしたりすることがなくなる利点がある。

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