スイッチ装置

申请号 JP2016172442 申请日 2016-09-05 公开(公告)号 JP2018041534A 公开(公告)日 2018-03-15
申请人 アルプス電気株式会社; 发明人 林 真人; 下村 尚登; 加藤 秀和; 川瀬 達章;
摘要 【課題】導通接続の信頼性を向上させることが可能なスイッチ装置を提供する。 【解決手段】筐体30と、操作部材40と、固定接点20と、可動接点10と、を備え、可動接点10が、弾性を有する金属板から成ると共に、固定接点20との当接時に、当該固定接点20側に付勢されて固定接点20と弾接するスイッチ装置100において、固定接点20は、平板状に形成された板状部21を備えると共に、操作部材40が配置される側とは反対側に 位置 する板状部21の一面側に空間を有した状態で筐体30に保持されており、可動接点10は、一端部11aが板状部21の一面側に位置した状態で板状部21と交差するように延在した延在部11を備え、可動接点10と固定接点20との当接時に、延在部11が、板状部21に対して傾斜した状態で交差すると共に、板状部21の縁部23の一面側における 角 部23aに弾接している。 【選択図】図9
权利要求

開口を有する筐体と、前記開口から露出した操作部を有すると共に移動可能な操作部材と、前記筐体内に設けられた固定接点と、前記操作部材の移動に伴って駆動され前記固定接点と当接あるいは離間する可動接点と、を備え、 前記可動接点が、弾性を有する金属板から成ると共に、前記固定接点との当接時に、当該固定接点側に付勢されて前記固定接点と弾接するスイッチ装置において、 前記固定接点は、平板状に形成された板状部を備えると共に、前記操作部材が配置される側とは反対側に位置する前記板状部の一面側に空間を有した状態で前記筐体に保持されており、 前記可動接点は、一端部が前記板状部の一面側に位置した状態で前記板状部と交差するように延在した延在部を備え、 前記可動接点と前記固定接点との当接時に、前記延在部が、前記板状部に対して傾斜した状態で交差すると共に、前記板状部の縁部の一面側における部に弾接している、 ことを特徴とするスイッチ装置。前記固定接点の板状部は、前記縁部に、少なくとも先端に曲面部を有する突出部を有し、前記可動接点の前記延在部は、前記曲面部の一面側における前記角部に弾接する、 ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。前記曲面部が円弧状である、 ことを特徴とする請求項2に記載のスイッチ装置。前記可動接点は、少なくとも一つの屈曲部が形成された延設部を備え、前記延設部の一端が前記延在部に一体に繋がっていると共に、他端が前記延在部の前記一端部と離間して対向している、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスイッチ装置。前記筐体は、前記可動接点を収容する収容部が形成されたケースを備え、前記延在部の延在方向と交差する方向における前記板状部の両端部が前記ケースに固定されている、 ことを特徴とする請求項4に記載のスイッチ装置。前記固定接点は、前記板状部の両端部にそれぞれ繋がる一対の連結部を有して環状に形成されており、前記一対の連結部の間の寸法が前記可動接点の延在部及び延設部の幅寸法よりも大きい、 ことを特徴とする請求項5に記載のスイッチ装置。前記可動接点が当接する前記固定接点の前記角部とは反対側に位置する前記板状部の縁部の他面側における他面側角部には、抜きバリが形成されている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のスイッチ装置。

说明书全文

本発明は、スイッチ装置に関し、特に接触を高めることができるスイッチ装置に関する。

従来から、摺動子を用いずに、固定接点に可動接点を接離させるスイッチ装置が存在する。このような従来のスイッチ装置として、下記の特許文献1に記載の微小スイッチ900が知られている。図11を用いて微小スイッチ900について説明する。

微小スイッチ900は、図11(a)に示すように、筐体であるスイッチボディー921の上部に形成された穴922に、操作部材であるT字断面形状のスイッチピン923が挿入されていて、スイッチピン923が押圧されていない状態では、可動接点である金属端子924と固定接点である金属片931とが接触して、スイッチが導通している。次に、スイッチピン923が押圧されると、図11(b)に示すように、可動接点である金属端子924と固定接点である金属片931との接触が開放され、スイッチが切断されるように構成されている。

このような構成によって、スイッチが接離する際の接触が金属同士の接触となるため、摩耗が少なく、耐久性、信頼性に優れている、という効果を奏する。

特開平2001−332152号公報

しかしながら、微小スイッチ900のようなスイッチ装置では、可動接点である金属端子924と固定接点である金属片931とが面接触によって接触するように構成されているため、接触圧力を高めることができなかった。その結果、導通接続の信頼性が得られない可能性があった。また、面接触であるため、可動接点と固定接点との当接面のどこかの部分に異物が存在すると、接触不良が発生し易くなるという問題があった。

本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、導通接続の信頼性を向上させることが可能なスイッチ装置を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために本発明のスイッチ装置は、開口を有する筐体と、前記開口から露出した操作部を有すると共に移動可能な操作部材と、前記筐体内に設けられた固定接点と、前記操作部材の移動に伴って駆動され前記固定接点と当接あるいは離間する可動接点と、を備え、前記可動接点が、弾性を有する金属板から成ると共に、前記固定接点との当接時に、当該固定接点側に付勢されて前記固定接点と弾接するスイッチ装置において、前記固定接点は、平板状に形成された板状部を備えると共に、前記操作部材が配置される側とは反対側に位置する前記板状部の一面側に空間を有した状態で前記筐体に保持されており、前記可動接点は、一端部が前記板状部の一面側に位置した状態で前記板状部と交差するように延在した延在部を備え、前記可動接点と前記固定接点との当接時に、前記延在部が、前記板状部に対して傾斜した状態で交差すると共に、前記板状部の縁部の一面側における部に弾接している、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、スイッチオン時に可動接点の延在部が固定接点の板状部の縁部の角部に弾接するので、可動接点と固定接点との接触が面接触とはならず、可動接点と固定接点との接触領域が小さくなり、接触圧力を高めることができる。その結果、導通接続の信頼性を向上させることができる。

また、上記の構成において、前記固定接点の板状部は、前記縁部に、少なくとも先端に曲面部を有する突出部を有し、前記可動接点の前記延在部は、前記曲面部の一面側における前記角部に弾接する、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、曲面部を有する突出部を固定接点に設けたことによって、可動接点と固定接点との接触領域を点接触に近づけて、より小さくすることができるので、接触圧力をさらに高めて、信頼性を一層向上させることができる。

また、上記の構成において、前記曲面部が円弧状である、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、突出部の曲面部を円弧状としたので、接点に突起を設ける形態に比べて加工がし易くなる。そのため、小型化にも対応することができる。

また、上記の構成において、前記可動接点は、少なくとも一つの屈曲部が形成された延設部を備え、前記延設部の一端が前記延在部に一体に繋がっていると共に、他端が前記延在部の前記一端部と離間して対向している、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、可動接点に延設部を設けることによって、弾性を有する金属板からなる可動接点の長さを長くすることができる。そのため、可動接点に掛かるストレスを緩和でき、長期間の使用であっても、付勢力を維持することができる。また、延設部の他端が延在部の一端部と離間して対向しているので、延在部及び延設部は、全体として折り返されたような形状となるため、外形寸法を小型化することができる。

また、上記の構成において、前記筐体は、前記可動接点を収容する収容部が形成されたケースを備え、前記延在部の延在方向と交差する方向における前記板状部の両端部が前記ケースに固定されている、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、スイッチオン状態においては、固定接点の板状部が常に可動接点によって上方に付勢されているが、板状部の両端部がケースに固定されているので、固定接点は、可動接点を確実に受け止めることができる。

また、上記の構成において、前記固定接点は、前記板状部の両端部にそれぞれ繋がる一対の連結部を有して環状に形成されており、前記一対の連結部の間の寸法が前記可動接点の延在部及び延設部の幅寸法よりも大きい、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、固定接点が環状に形成されているので、固定接点の強度を高めることができる。また、一対の連結部の間の寸法が可動接点の延在部及び延設部の幅寸法よりも大きく設定されているので、可動接点と固定接点との不所望な干渉を防ぐことができる。

また、上記の構成において、前記可動接点が当接する前記固定接点の前記角部とは反対側に位置する前記板状部の縁部の他面側における他面側角部には、抜きバリが形成されている、という特徴を有する。

このように構成されたスイッチ装置は、可動接点と弾接する側にある固定接点の縁部の角部には、抜き加工した際の抜きバリが残っていないので、可動接点と固定接点との接触を安定させることができる。

本発明のスイッチ装置は、スイッチオン時に可動接点の延在部が固定接点の板状部の縁部の一面側の角部に弾接するので、可動接点と固定接点との接触が面接触とはならず、可動接点と固定接点との接触領域が小さくなり、接触圧力を高めることができる。その結果、導通接続の信頼性を向上させることができる。

本発明の実施形態におけるスイッチ装置の各部材を示す分解斜視図である。

スイッチ装置の外観を示す斜視図である。

スイッチ装置の平面図及び正面図である。

固定接点の構造を示す斜視図である。

可動接点の構造を示す斜視図である。

ケースの構造を示す斜視図である。

スイッチ装置内の構造を示す斜視図である。

スイッチオン時における可動接点と固定接点との関係を示す斜視図である。

スイッチオン時におけるスイッチ装置の内部の状態を示す断面図である。

スイッチオフ時におけるスイッチ装置の内部の状態を示す断面図である。

従来例に係るスイッチ装置の構成を示す断面図である。

[実施形態] 以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態であるスイッチ装置100は、操作部を押圧操作する前の状態がスイッチオンであり、操作部を押圧操作した時にスイッチオフとなるプッシュスイッチの形態を有するスイッチ装置である。スイッチ装置100は、車載機器等の電子機器内に取り付けられて使用される。本発明のスイッチ装置の用途については、以下説明する実施形態に限定されるものではなく適宜変更が可能である。尚、本明細書では、各図面に対する説明の中で便宜上、右側、左側、後側、前側、上側、下側と記載している場合があるが、これらは、それぞれ各図面内で+X側、−X側、+Y側、−Y側、+Z側、−Z側を示すものであり、製品の設置方向や使用時の方向をこれらに限定するものではない。

最初に、図1乃至図3を参照して、スイッチ装置100の全体構成について説明する。図1は、スイッチ装置100を構成する各部材を示す分解斜視図であり、図2は、スイッチ装置100の外観を示した斜視図である。また、図3(a)は、スイッチ装置100の平面図であり、図3(b)は、スイッチ装置100の正面図である。

図1に示すように、スイッチ装置100は、カバー50及びケース31から成る筐体30と、操作部材40と、固定接点20と、可動接点10と、を備えて構成されている。

ケース31は合成樹脂材から成り、ケース31の内部に可動接点10と固定接点20と操作部材40とを収容するための空間である収容部31aが形成されている。また、ケース31の左右の外壁には、カバー50を取り付けるためのカバー取付け部33が設けられている。尚、ケース31の内側の構造については後に説明する。

合成樹脂材から成るカバー50には、その左右に取付け用孔53が設けられている。図2、図3(a)、及び図3(b)に示すように、カバー50は、カバー50の取付け用孔53を介してケース31のカバー取付け部33にスナップ留めされる。筐体30を構成しているカバー50の上面の中央には、操作部材40の操作部43の形状に合わせて、平面視長方形形状に形成された開口50aが設けられている。カバー50及びケース31から成る筐体30は、左右方向に長い略直方体形状をしている。

操作部材40は合成樹脂材から成り、図1に示すように、略直方体形状をした本体部41と、本体部41の上方向に突出して設けられた操作部43と、本体部41の下側に突出すると共に、先端が曲面を有して形成された突起部45と、を備えている。また、本体部41の前方及び後方の面のそれぞれの中央には、上下方向に亘ってスライド溝47が形成されている。

操作部材40は、図2、図3(a)、及び図3(b)に示すように、操作部材40の操作部43が上述した筐体30の開口50aから上方向に突出するように組み付けられており、筐体30内を上下方向に移動可能に配設されている。

筐体30の下側には、図2及び図3(b)に示すように、可動接点10の端子部19及び固定接点20の端子部29がケース31の下方向に露出している。可動接点10の端子部19及び固定接点20の端子部29は、スイッチ装置100が取り付けられる電子機器(図示せず)内に設けられている回路に接続される。尚、固定接点20及び可動接点10の構造については、後に説明する。

次に、図4乃至図7を参照して、固定接点20と可動接点10とケース31の構造、及びスイッチ装置100の内部の構造について説明する。図4は、固定接点20の構造を示す斜視図であり、図5は、可動接点10の構造を示す斜視図である。また、図6は、ケース31の構造を示す斜視図であり、図7は、スイッチ装置100内の構造を示す斜視図である。尚、図7は、説明を容易にするために、ケース31の構造を透視した状態で模式的に表示している。

固定接点20は、金属板から成り、図4に示すように、平板状に形成された板状部21を備えると共に、板状部21の両端部21aにそれぞれ繋がる一対の連結部27を有して環状に形成されている。一対の連結部27は、それぞれ板状部21の両端部21aから右方向に延伸して形成されている。従って、板状部21及び一対の連結部27の内側には、平面視略長方形の空域部26が形成されている。

固定接点20には、一対の連結部27の右側の一端から、それぞれ垂直下方向に延伸して形成され、一対の連結部27の右側の一端同士を接続するよう形成された垂直板部28が設けられている。また、垂直板部28の下側中央には、前述した端子部29が垂直下方向に延伸して形成されている。

上述した板状部21の右側(+X側)の縁部23の中央には、少なくとも先端に曲面部25aを有する突出部25を有している。この突出部25は、図4に示すように、板状部21の板面に沿って+X側(空域部26の中央側)に向かって突出するものである。本実施形態では、当該曲面部25aは円弧状となっている。また、縁部23の下側は角部23aとなっており、縁部23の上側は他面側角部23bとなっている。尚、本説明においては、板状部21の縁部23の一面側、即ち下側の角部を角部23aと称し、角部23aとは反対側に位置する板状部21の縁部23の他面側における角部を他面側角部23bと称する。

固定接点20は、ダイとパンチを備えたプレス用の金型(図示せず)によって製造されるが、製造時においては、金型(パンチ)が固定接点20の下から上の方向へ移動するように抜き加工される。金型が固定接点20の下から上の方向に移動して固定接点20を加工することによって、上述した固定接点20の角部23aとは反対側に位置する他面側角部23bに、抜きバリが形成されることになる。言い換えれば、固定接点20の角部23aには、抜きバリが残っていない。尚、実際の固定接点20のプレス加工は、固定接点20を構成する金属板材を上下逆にして行うことで、パンチは上から下の方向へ移動する。

ところで、本実施形態においては、板状部21の右側の縁部23の中央に突出部25を有しているが、本発明においては、板状部21の右側の縁部23に突出部25を有さずに、縁部23が直線状に形成されていても良い。

固定接点20の板状部21の両端部21a間の幅寸法及び一対の連結部27の外側間の幅寸法は、共に同じ幅寸法W21であり、所定の寸法値に設定されている。また、空域部26の幅の寸法、即ち一対の連結部27の間の寸法W22、及び端子部29の幅寸法W23も、所定の寸法値に設定されている。上述した幅寸法W21及び寸法W22は、固定接点20の強度を考慮して設定されている。

可動接点10は、弾性を有する金属板から成ると共に、図5に示すように、一端部11aから右方向に延伸して形成された平坦な板状の延在部11を備えている。また、一端が延在部11に一体に繋がっていると共に、他端が延在部11の一端部11aと離間して対向している延設部13を備えている。延設部13の他端は、延在部11の一端部11aの下方に位置している。更に、延設部13の他端には、前述した端子部19が垂直下方向に延伸して形成されている。

上述した延設部13には、少なくとも一つの屈曲部13aが形成されている。本実施形態では、屈曲部13aは1つ設けられている。屈曲部13aは、その一端が延在部11の他端部11bに一体に繋がっている。延設部13に少なくとも一つの屈曲部13aを形成することによって可動接点10の長さを長くすることができ、可動接点10の長さを長くすることによって、可動接点10が複数回押圧操作された場合であっても、その受けるストレスを少なくすることができる。

可動接点10の延在部11、延設部13、及び端子部19それぞれの幅寸法W11は、全て同一であり、所定の寸法値に設定されている。尚、前述した固定接点20の一対の連結部27の間の寸法W22は、可動接点10の延在部11及び延設部13の幅寸法W11よりも大きく設定されている。従って、可動接点10の延在部11は、一端部11aを除いて固定接点20の一対の連結部27の間、即ち空域部26内に、平面視で収まることになる。

ケース31には、前述したように収容部31aが形成されているが、図6に示すように、収容部31aの前側及び後側の壁の中央に、操作部材40を上下に移動させるための、上下方向に延在した一対のスライド用突き出し部35が設けられている。スライド用突き出し部35のX方向の幅の寸法は、操作部材40のスライド溝47の幅の寸法に対応した適切な寸法に設定されており、操作部材40の上下方向への移動を適切に案内している。

また、収容部31aの左側の下部には、可動接点取付け孔39が形成されていると共に、収容部31aの中央下部には可動接点取付け溝38が、可動接点取付け孔39から右方向に延伸して形成されている。尚、可動接点取付け孔39は、ケース31の底を貫通して、外部の空間に繋がっている。

可動接点取付け孔39のY方向の寸法は、可動接点10の端子部19の幅寸法W11に対応した適切な寸法に設定されている。また、可動接点取付け溝38のY方向の寸法は、可動接点10の延設部13の幅寸法W11よりも大きな寸法に設定されている。

更に、収容部31aの右側の下部には、固定接点取付け孔37が形成されていると共に、上述した可動接点取付け溝38を形成するY方向における両側の壁の上端のそれぞれ外側には、一対の固定接点取付け棚36が、左方向に延伸して形成されている。尚、固定接点取付け孔37は、ケース31の底を貫通して、外部の空間に繋がっている。

固定接点取付け孔37のY方向の寸法は、固定接点20の端子部29の幅寸法W23に対応した適切な寸法に設定されている。また、一対の固定接点取付け棚36の、それぞれの外側の辺同士のY方向の離間距離は、板状部21の両端部21a間の幅寸法W21に対応した適切な寸法に設定されている。

上述した可動接点10、固定接点20、及び操作部材40は、ケース31の収容部31a内に組み付けられる。本実施形態では、最初に可動接点10が取り付けられる。

可動接点10は、図7に示すように、延設部13がケース31の可動接点取付け溝38に配設されると共に、端子部19が可動接点取付け孔39に圧入される。可動接点取付け溝38のY方向の寸法が、延設部13の幅寸法W11よりも大きな寸法に設定されているので、延設部13はケース31内で変位(変形)可能となっている。一方、端子部19については、ケース31に強固に固定される。

可動接点10が取り付けられた後に、固定接点20が可動接点10を覆うようにケース31に取り付けられ、保持される。言い換えれば、固定接点20は、板状部21の一面側(下面側)に空間を有した状態で筐体30に保持される。

固定接点20も、図7に示すように、一対の連結部27がケース31の固定接点取付け棚36に配設されると共に、端子部29が固定接点取付け孔37に圧入される。この時、可動接点10の延在部11の延在方向(X方向)と交差する方向(Y方向)における固定接点20の板状部21の両端部21aがケース31に固定される。

一対の固定接点取付け棚36の、それぞれの外側の辺同士のY方向の離間距離が、一対の連結部27の外側間の幅寸法W21、即ち板状部21の両端部21a間の幅寸法W21に対応した適切な寸法に設定されているので、固定接点20の板状部21の両端部21aはケース31に強固に固定される。端子部29についても同様に、ケース31に強固に固定される。

尚、前述したように、固定接点20の一対の連結部27の間の寸法W22は、可動接点10の延在部11及び延設部13の幅寸法W11よりも大きく設定されている。従って、可動接点10の延在部11及び延設部13のそれぞれのY方向の幅は、固定接点20の一対の連結部27の間、即ち空域部26の幅内に、平面視で収まることになる。

次に、操作部材40がケース31に配設される。操作部材40は、操作部43を上にして、スライド溝47内にケース31のスライド用突き出し部35が挿通し、突起部45の先端が可動接点10の延在部11の上面に当接するように配設される。一対のスライド用突き出し部35の、それぞれのX方向の幅の寸法が、操作部材40のスライド溝47の幅の寸法よりも僅かに小さな寸法に設定されているので、操作部材40は、スライド用突き出し部35に適切に案内されて上下方向へ移動可能となるように配設される。操作部材40が配設された後、図2に示したように、操作部材40の操作部43が、カバー50の開口50aに挿通され、カバー50がケース31に取り付けられる。

尚、本実施形態では、可動接点10及び固定接点20の上側に直接操作部材40を配設するような構造としているが、固定接点20と操作部材40との間に、絶縁シートを介在させて、防性や防塵性を持たせるような構造としても良い。

次に、図8乃至図10を参照して、スイッチ装置100の動作について説明する。図8は、スイッチオン時における可動接点10と固定接点20との関係を示す斜視図であり、図9は、図3(a)に示したA−A線に沿って切断した場合の、スイッチオン時におけるスイッチ装置100の内部の状態を示す断面図であり、図10は、同様に、スイッチオフ時におけるスイッチ装置100の内部の状態を示す断面図である。

スイッチ装置100は、操作部材40の移動に伴って可動接点10が駆動され固定接点20と当接あるいは離間するように構成されたスイッチ装置である。前述したように、操作部材40の操作部43を押圧操作する前に、可動接点10が、自身の弾性力によって、固定接点20側に付勢されて固定接点20と弾接してスイッチオンの状態であり、操作部43を押圧操作した時に、可動接点10が固定接点20から離間して、スイッチオフとなるように構成されている。

操作部材40の操作部43が押圧操作される前、即ち、可動接点10と固定接点20との当接時に、可動接点10と固定接点20とは、図8及び図9に示すように、可動接点10の延在部11が固定接点20の板状部21に対して傾斜した状態で交差すると共に、延在部11の上側の面が板状部21の縁部23の一面側(下側)における角部23aに弾接している。即ち、延在部11の一端部11aの上側の面は板状部21の下面との間に所定の角度を持って角部23aに接触している。

前述したように、固定接点20の板状部21は、その板面と直交する平面視において、縁部23に、先端に曲面部25aを有する突出部25を有している。そのため、可動接点10の延在部11は、突出部25の曲面部25aの一面側における角部23aに弾接する。また、曲面部25aは円弧状に形成されている。このように、固定接点20に円弧状の曲面部25aを有する突出部25を設けていることによって、可動接点10と固定接点20との接触を、ほぼ点接触とすることができる。また、可動接点10と固定接点20との接触が点接触に近いことから、異物が接点間に介在しにくくなり、接触不良も生じにくいものとなる。

尚、固定接点20の板状部21に下方向へ突出する突起を設けるか、又は可動接点10の延在部11の一端部11aに上方向へ突出する突起を設けることによって、可動接点10と固定接点20との接触を点接触とすることも考えられるが、本実施形態のように、平面視による外形形状において、固定接点20に円弧状の曲面部25aを有する突出部25を設けたことによって、固定接点20又は可動接点10に突起を設ける形態に比べて、加工がし易く、また、小型化にも対応し易くすることができる。

スイッチ装置100がスイッチオンの状態の時、即ち、可動接点10と固定接点20との当接時に、操作部材40は、図9に示すように、可動接点10の弾性力によって、ケース31内で最も上側に位置し、その本体部41の上面は、カバー50の下面に当接又は近接している。その時、操作部材40の突起部45は、可動接点10の延在部11に当接しているだけであり、延在部11を操作部材40の重量以上の力では押圧していない。そして、可動接点10の延在部11における一端部11aは、可動接点10が弾性を有する金属板から成っているため、固定接点20の板状部21における縁部23の角部23aに弾接している。その結果、可動接点10と固定接点20とが導通する。

一方、操作部材40の操作部43を押圧操作すると、図10に示すように、操作部材40の本体部41はケース31内を下方向に移動して、本体部41の上面は、カバー50の下面から離間する。そして、操作部43が最も下側に押圧された時、本体部41の下面が固定接点20の上面に当接する。その時、操作部材40の突起部45は、可動接点10の延在部11を押圧し、可動接点10の一端部11aを延設部13側に押し下げる。これによって、延在部11の一端部11aは、固定接点20の板状部21における縁部23の角部23aから離間する。上記の動作によって、可動接点10と固定接点20との間の導通が切断し、スイッチがオフとなる。

以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。

スイッチ装置100は、スイッチオン時に可動接点10の延在部11が固定接点20の板状部21の縁部23の角部23aに弾接するので、可動接点10と固定接点20との接触が面接触とはならず、可動接点10と固定接点20との接触領域が小さくなり、接触圧力を高めることができる。その結果、導通接続の信頼性を向上させることができる。

また、曲面部25aを有する突出部25を固定接点20に設けたことによって、可動接点10と固定接点20との接触領域を点接触に近づけて、より小さくすることができるので、接触圧力をさらに高めて、信頼性を一層向上させることができる。

また、突出部25の曲面部25aを円弧状としたので、接点に突起を設ける形態に比べて加工がし易くなる。そのため、小型化にも対応することができる。

また、可動接点10に延設部13を設けることによって、弾性を有する金属板からなる可動接点10の長さを長くすることができる。そのため、可動接点10に掛かるストレスを緩和でき、長期間の使用であっても、付勢力を維持することができる。また、延設部13の他端が延在部11の一端部11aと離間して対向しているので、延在部11及び延設部13は、全体として折り返されたような形状となるため、外形寸法を小型化することができる。

また、スイッチオンの状態においては、固定接点20の板状部21が常に可動接点10によって上方に付勢されているが、板状部21の両端部21aがケース31に固定されているので、固定接点20は、可動接点10を確実に受け止めることができる。

また、固定接点20が環状に形成されているので、固定接点20の強度を高めることができる。また、一対の連結部27の間の寸法W22が可動接点10の延在部11及び延設部13の幅寸法W11よりも大きく設定されているので、可動接点10と固定接点20との不所望な干渉を防ぐことができる。

また、可動接点10と弾接する側にある固定接点20の縁部23の角部23aには、抜き加工した際の抜きバリが残っていないので、可動接点10と固定接点20との接触を安定させることができる。

以上説明したように、本発明のスイッチ装置は、スイッチオン時に可動接点の延在部が固定接点の板状部の縁部の角部に弾接するので、可動接点と固定接点との接触が面接触とはならず、可動接点と固定接点との接触領域が小さくなり、接触圧力を高めることができる。その結果、導通接続の信頼性を向上させることができる。

本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば、本実施形態では、スイッチ装置100として、プッシュスイッチの形態のスイッチ装置を採用したが、プッシュスイッチに限らず、スライドスイッチ等の他の形態のスイッチ装置であっても良い。

10 可動接点 11 延在部 11a 一端部 11b 他端部 13 延設部 13a 屈曲部 19 端子部 20 固定接点 21 板状部 21a 両端部 23 縁部 23a 角部 23b 他面側角部 25 突出部 25a 曲面部 26 空域部 27 連結部 28 垂直板部 29 端子部 30 筐体 31 ケース 31a 収容部 33 カバー取付け部 35 スライド用突き出し部 36 固定接点取付け棚 37 固定接点取付け孔 38 可動接点取付け溝 39 可動接点取付け孔 40 操作部材 41 本体部 43 操作部 45 突起部 47 スライド溝 50 カバー 50a 開口 53 取付け用孔 100 スイッチ装置 W11 幅寸法 W21 幅寸法 W22 寸法 W23 幅寸法

QQ群二维码
意见反馈