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Silver-coated stainless steel strip for movable contact, and its production method

申请号 JP2003372008 申请日 2003-10-31 公开(公告)号 JP2005133169A 公开(公告)日 2005-05-26
申请人 Furukawa Electric Co Ltd:The; 古河電気工業株式会社; 发明人 SUZUKI SATOSHI; MIHARA KUNITERU; TOKUHARA NAOFUMI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a silver-coated stainless steel strip for a movable contact in which the adhesion of plating is excellent, thus the service life of a switch is improved, and to provide its production method. SOLUTION: In the silver-coated stainless steel strip for a movable contact, a substrate of nickel, cobalt, a nickel alloy or a cobalt alloy is formed at least on a part of the surface of a stainless steel base material, and a silver or silver alloy layer is formed on the upper layer thereof, and a copper or copper alloy layer with a thickness of 0.05 to 2.0 μm is provided between the silver or silver alloy layer and the substrate. In the production method, it is subjected to heat treatment in a nonoxidizing atmosphere. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI
权利要求
  • ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかの下地層が形成され、その上層に銀または銀合金層を形成した銀被覆ステンレス条であって、銀または銀合金層と下地層の中間に厚さが0.05μm〜2.0μmの銅または銅合金層を設けたことを特徴とする可動接点用銀被覆ステンレス条。
  • 銀または銀合金層と、銅又は銅合金層の間に、銀と銅の合金層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の可動接点用銀被覆ステンレス条。
  • ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかの下地層を形成した後、銅または銅合金の中間層を形成し、その後、銀または銀合金を被覆して、非酸化性雰囲気中で熱処理を行うことを特徴とする可動接点用銀被覆ステンレス条の製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、動作寿命に優れた電気接点材料に関し、更に詳しくは、可動接点に使用される接点寿命の長い銀被覆ステンレス条に関する。

    コネクター、スイッチ、端子などの電気接点部には主に皿バネ接点、ブラシ接点およびクリップ接点が用いられている。 これら接点には、銅合金やステンレス鋼などの比較的安価で、耐食性、機械的性質などに優れる基材に、電気特性と半田付け性に優れる銀を被覆した複合接点材料が多用されている。
    前記複合接点材料のうち、基材にステンレス鋼を用いたものは、銅合金を用いたものより機械的特性、疲労寿命などに優れるため接点の小型化が可能であり、長寿命のタクティルプッシュスイッチや検出スイッチなどの可動接点に使用されている。 近年では、携帯電話のプッシュボタンに多用されており、メール機能やインターネット機能の充実によって、スイッチの動作回数が激増している。

    しかし、銀を被覆したステンレス鋼は、銅合金に被覆したものに比べてスイッチの小型化ができ、更に動作回数を増加させることが可能であるが、スイッチの接点圧が大きくなり、銀の摩耗による寿命の低下が問題になっている。
    銀または銀合金を被覆したステンレス条は、下地にニッケルめっきを施したものが多用されている(例えば、特許文献1参照)。 だが、これをスイッチに利用する場合、スイッチの動作回数が増加することによって、接点部の銀が摩耗によって削れ、下地のニッケルめっき層が露出して接触抵抗が上昇し、導通が取れなくなる不具合が顕在化している。 特に、小径のドーム型可動接点では、この現象が起こり易く、益々小型化するスイッチには大きな技術課題になっている。

    この問題を解決するために、ニッケルめっき層の上にパラジウムめっきを施し、その上に金めっきを施したものがある(例えば、特許文献2参照)。 しかし、パラジウムは導電性に劣るため、接点の電気抵抗が上昇するという問題が発生した。
    このため、導電性を向上させる目的でステンレスにニッケルめっき、銅めっき、ニッケルめっき、金めっきを順に施したものがある(特許文献3参照)。 しかし、ニッケルめっき自体は耐食性に優れるが硬いため曲げ加工時に上層にクラックが発生するため、下層が露出してしまい耐食性が劣化する問題が発生した。

    特開昭59−219945号公報

    特開平11−232950号公報

    特開昭63−137193号公報

    そこで、本発明は可動接点用として、繰り返すせん断応力に対してもめっきの密着性に優れ、スイッチの寿命が改善された銀被覆ステンレス条とその製造方法の提供を目的とする。

    本発明者らは上記課題に鑑み鋭意研究した結果、従来の銀被覆ステンレス鋼をタクティルプッシュスイッチに使用した場合、連続動作回数の増加に伴い、スイッチに発熱が生起し、また、めっき皮膜には繰り返しのせん断応力が加わることによって、銀層の密着力が低下して剥離や削れが起こり易くなり、結果として酸化した下地層が露出して接触抵抗が上昇することを突き止め本発明に至った。

    すなわち本発明は、
    (1)ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかの下地層が形成され、その上層に銀または銀合金層を形成した銀被覆ステンレス条であって、銀または銀合金層と下地層の中間に厚さが0.05μm〜2.0μmの銅または銅合金層を設けたことを特徴とする可動接点用銀被覆ステンレス条、
    (2)銀または銀合金層と、銅又は銅合金層の間に、銀と銅の合金層が形成されていることを特徴とする請求項1の可動接点用銀被覆ステンレス条、および、
    (3)ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかの下地層を形成した後、銅または銅合金の中間層を形成し、その後、銀または銀合金を被覆して、非酸化性雰囲気中で熱処理を行うことを特徴とする可動接点用銀被覆ステンレス条の製造方法を提供するものである。

    本発明の可動接点用銀被覆ステンレス条は、従来の可動接点材料に比べて、繰り返しせん断応力に対して銀被覆層の密着力が低下しない。 そして、接触安定性、導電性にも優れ、可動接点をさらに長寿命化・小型化することができる。

    本発明の可動接点用銀被覆ステンレス条とその製造方法について、好ましい実施の態様について、詳細に説明する。
    本発明は、ステンレス鋼基材の表面の少なくとも一部にニッケル、コバルト、ニッケル合金またはコバルト合金の下地層が形成され、次いで、銅または銅合金の中間層、上層に銀または銀合金層を形成したことを特徴とする可動接点用材料であり、スイッチの動作回数が増加しても接触抵抗の上昇が起き難いものである。
    本発明においては、ステンレス鋼基材は可動接点に用いたとき、その機械的強度を担うものであるので、ステンレス鋼基材としては応力緩和特性に優れ疲労破壊し難いSUS301、SUS304、SUS316などの圧延調質材またはテンションアニール材が用いられる。

    前記ステンレス鋼基材上に形成される下地層は、ステンレス鋼と銅または銅合金層との密着性を高めるために配置し、銅または銅合金の中間層は、下地層と銀または銀合金層の密着性を高めることができる。
    下地層を形成する金属は、公知のようにニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト合金のいずれかが選ばれるが、ニッケルが好ましい。 この下地層は、ステンレス基材を陰極にして、例えば塩化ニッケルおよび遊離塩酸を含む電解液を用いて電解することにより、めっき厚さを0.05〜2.0μmにするのが好ましい。 (なお以下、下地層の金属としてニッケルを例に説明する。これはニッケルに限るものではなく、コバルト、ニッケル合金及びコバルト合金の場合も同様である。)

    従来の銀または銀合金層の密着力低下の原因は、下地層の酸化と大きな繰り返しせん断応力によるものであり、その対策として、下地層を酸化させないこと、せん断応力が加わっても密着性が劣化しない材料の開発が必要であった。
    本発明では、下地層を酸化させない手段としても、銅または銅合金から成る中間層を配置している。 酸化は、銀層中の酸素の透過によるものであり、銅または銅合金の配置によって、銀と銅の合金層が形成され、その銀−銅合金層が酸素の透過を抑え、密着性の低下を防止する役割を果たす。
    また、せん断応力に対しては、互いに接する層(銀と銅、銅とニッケル)が固溶する組み合わせにすることで改善される。 従来のAg層−Ni層では、銀中へのニッケルの固溶濃度は極微量であり、せん断応力に対する破断強度が弱いものであった。 発明者等は鋭意研究の結果、銀とニッケルの間に銅層を施すことで、銀と銅の界面に合金が形成し、せん断強度が向上することを見出した。

    本発明において、下地層、銅または銅合金層、銀または銀合金層の各層は、電気めっき法、無電解めっき法、物理・化学的蒸着法など任意の方法により形成できるが、電気めっき法が生産性とコストの面から最も有利である。 前記各層は、ステンレス鋼基材の全面に形成してもよいが、接点部のみに形成するのが経済的である。

    更に、密着強度を向上させるために、非酸化性雰囲気中で加熱処理を行うことにより、拡散特に銀の拡散が進行してせん断強度が向上する。 これは銀と銅の合金層が厚くなるためであるが、あまりに加熱処理を続けると表層の銀がすべて合金化することとなり、接触安定性が劣化する。 また、銀−銅合金層が厚くなると導電性が低下する。 銀−銅合金層の厚さは0.1μm以下が好ましく、加熱条件は200〜400℃×1分〜5時間が好ましい。
    非酸化性の雰囲気ガスとしては、素、ヘリウム、アルゴン又は窒素を使用することができるが、アルゴンが好ましい。

    また、銀または銀合金被覆層の厚さは0.5〜2.0μmにすれば、加熱後も表層に銀が残存し、接触安定性に優れる。 銀合金としては、銀にアンチモンを0.1〜2.0質量%添加するのが耐摩耗性が向上して好ましい。
    銅または銅合金層の厚さは0.05〜2.0μmが好ましく、さらに好ましい範囲は0.1〜1.2μmである。 銅または銅合金としては、限定するものではないが、純銅のほか、スズ、亜鉛、ニッケルから選ばれる1種又は2種以上の元素を1〜10質量%含む銅合金が好ましい。
    銅または銅合金層の厚さは、薄すぎると層を設けた効果が少なく、厚すぎると基材の可動接点の作動力が低下するため好ましくない。
    下地層を形成するニッケル、コバルトとしては、限定するものではないが、純ニッケルのほか、コバルトを1〜10質量%含むニッケル合金が好ましい。 ニッケルまたはニッケル合金の下地層の厚さは、薄すぎると効果が少なく、厚すぎると基材の可動接点の作動力が低下する。

    以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
    SUS301条を連続的に通板して巻き取るめっきラインにおいて、厚さ0.06mm、条幅100mmのSUS301条を電解脱脂、水洗、電解活性化、水洗、ニッケルめっき(又はニッケル−コバルトめっき)、水洗、銅めっき、水洗、銀ストライクめっき、銀めっき、水洗、乾燥の各処理を行った。
    処理条件は次のとおりである。
    1. (電解脱脂、電解活性化) ステンレス条をオルソケイ酸ソーダ100g/lの水溶液で陰極電解脱脂、10%塩酸で酸洗して活性化。
    2. (ニッケルめっき) 塩化ニッケル250g/lと遊離塩酸50g/lとを含む電解液で陰極電流密度5A/dm で電解。
    3. (銅めっき) 硫酸銅150g/lと遊離硫酸100g/lとを含む電解液で陰極電流密度5A/dm で電解。
    4. (銀ストライクめっき) シアン化銀5g/lとシアン化カリウム50g/lとを含む電解液で陰極電流密度2A/dm で電解。
    5. (銀めっき) シアン化銀50g/lとシアン化カリウム50g/lと炭酸カリウム30g/lを含む電解液で陰極電流密度5A/dm で電解。
    ここで、中間層である銅めっき層の厚さは種々に変化させて表1に示した各可動接点用銀めっきステンレス条を製造した。 また、実施例6の試料については熱処理(250℃×2時間、アルゴン(Ar)ガス雰囲気中)を行った。
    従来例のもは、同様に、SUS301条を通板して巻き取るめっきラインにおいて、銅めっき及びそれに続く水洗工程を省略したものである。

    得られたこれらの可動接点用銀めっきステンレス条を直径4mmφのドーム型可動接点に加工し、固定接点には銀を1μm厚さにめっきした黄銅条を用いて、図1、2に示す構造のスイッチで打鍵試験をおこなった。 図1は、打鍵試験に用いたスイッチの平面図である。 また、図2は、打鍵試験に用いたスイッチの図1A−A線断面図と押圧を示すもので、(a)はスイッチ動作前、(b)はスイッチ動作時である。 図中、1は銀めっきステンレスのドーム型可動接点、2は銀めっき黄銅の固定接点であり、これらが樹脂ケース4中に樹脂の充填材3で組み込まれている。
    打鍵試験は、接点圧力:9.8N/mm 、打鍵速度:5Hzで最大100万回の打鍵を行って接触抵抗の経時変化を測定し、その結果を表1に示した。 また、100万回の打鍵試験を行った後、可動接点部の状況を観察し、その結果も表に記した。

    本発明の可動接点用銀めっきステンレス条は、100万回の打鍵試験を行っても接触抵抗の増加は極僅かであり、100万回打鍵後の接点部には中間層及び下地層の露出は見られなかった。 熱処理を施した実施例6は、中間層の厚さが0.05μmであっても接触抵抗の上昇は見られなかった。
    銅の中間層の厚さが0.01μmの比較例では、従来例より優れるものの10万回から接触抵抗が上昇し始め、100万回では250mΩに達し、接点部は僅かに下地層が露出していた。
    中間層の無い従来例では、10万回で接触抵抗が上昇し、100万回では1000mΩを超える接触抵抗になり、接点部は銀の剥がれが見られ下地層が露出していた。

    打鍵試験に用いたスイッチの平面図である。

    打鍵試験に用いたスイッチの図1A−A線断面図と押圧を示すもので、(a)はスイッチ動作前、(b)はスイッチ動作時である。

    符号の説明

    1 ドーム型可動接点 2 固定接点 3 充填材 4 樹脂ケース

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