Power supply breaker

申请号 JP5505499 申请日 1999-03-03 公开(公告)号 JP2000251599A 公开(公告)日 2000-09-14
申请人 Yazaki Corp; 矢崎総業株式会社; 发明人 ENDO RYUKICHI; MATSUMURA NORIO; NAKAMURA GORO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To downsize a power supply, reduce cost, and generalize it. SOLUTION: A cylindrical wall 19 is provided in a housing 2, a boss portion 23 of an ignitor 6 and a holder 5 is engaged with inside of the cylindrical wall, a fuse element 4 is provided for a holder, terminal portions 39 are connected with junction terminals 3 in the housing. In a state that the terminal portions 39 are connected with the junction terminals 3, the holder 5 is locked by a locking lance 13 in the housing 2. An operation pressure of the ignitor is larger than a total of a locking force of the locking lance and a contact force of the terminal portion. In a state that the terminal portions 39 are separated from the junction terminals 3, the holder 5 is supported by the locking lance 13. The fuse element 4 is inserted and locked into an insert hole 52 of the holder. The ignitor 6 is pressed in and fixed to the cylindrical wall 19. The junction terminals 3 are fixed to the housing 2 through locking pieces 38. The junction terminals 3 are female-female junction terminals, elastic contact pieces 40, 42 are integrally formed on both junction terminals, the terminal portion 39 is connected with one, and a terminal 41 on a power supply side is connected with the other.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ハウジング内に筒壁が設けられ、該筒壁内にイグナイタが配置されると共に、該イグナイタに対向してホルダのボス部が該筒壁内に係合し、該ホルダにヒューズエレメントが設けられ、該ヒューズエレメントの端子部が該ハウジング内の中継端子に接続されることを特徴とする電源遮断器。
  • 【請求項2】 前記中継端子に前記端子部が接続した状態で、前記ホルダが前記ハウジングの係止ランスで係止されることを特徴とする請求項1記載の電源遮断器。
  • 【請求項3】 前記イグナイタの作動圧力が、前記係止ランスの係止力と前記端子部の接触力との総和よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の電源遮断器。
  • 【請求項4】 前記中継端子から前記端子部が離脱した状態で、前記ホルダが前記係止ランスで支持されることを特徴とする請求項2又は3記載の電源遮断器。
  • 【請求項5】 前記ヒューズエレメントが前記ホルダの挿入孔に挿入係止されたことを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載の電源遮断器。
  • 【請求項6】 前記イグナイタが前記筒壁内に圧入固定されたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電源遮断器。
  • 【請求項7】 前記中継端子が係止片で前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電源遮断器。
  • 【請求項8】 前記中継端子が雌−雌中継端子であり、
    該雌−雌中継端子の両方に弾性接触片が一体に形成され、一方の弾性接触片に前記端子部が接続され、他方の弾性接触片に電源回路側の端子が接続されることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の電源遮断器。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、イグナイタのガス圧でヒューズエレメントを中継端子から離脱させて瞬時に電源回路の遮断を行う電源遮断器に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】図3は、大電流回路の遮断に用いられる従来のヒューズを示すものである。 このヒューズ61
    は、合成樹脂製のハウジング62と、ハウジング62内に収容された導電金属製のヒューズエレメント63と、
    ハウジング62の上部開口を覆う合成樹脂製のカバー6
    4とで構成される。

    【0003】ヒューズエレメント63は略逆U字状に屈曲した基板部65と、基板部65の両側に一体に形成された雌端子部66と、基板部65の上部に設けられた錫部材(蓄熱体)67とで構成される。 雌端子部66は別体の弾性接触片68を有し、下部開口69からヒューズボックス等(図示せず)の雄端子が挿入されて弾性接触片68に接触する。

    【0004】基板部65の外側には係止片70が一体に形成され、係止片70がハウジング62の段部に当接することで、ヒューズエレメント63の抜け出しが防止される。 基板部65は、過大な電流に対応して溶断し、それによって電源回路が遮断される。

    【0005】図4は上記ヒューズ61の通電電流と溶断時間の関係を示したものである。 この特性は、図5に示す試験装置で測定される。 図5において、61はヒューズ、71はヒューズ61に接続されたバスバー、72はバスバー71に接続された電源供給用の電線である。 バスバー71は絶縁性の基台73の上に固定され、バスバー71から立上げられた雄端子部74がヒューズ61内の雌端子部66(図3)に接続されている。

    【0006】図4の如く、ヒューズ61(図5)への通電電流Iが増加するに伴って、ヒューズ61の溶断時間Tは二次曲線的に漸減している。 特にA部の如く、通電電流Iの小さな段階においては溶断時間Tが長くなっている。 縦軸の溶断時間Tは対数目盛りで示してある。

    【0007】このように、従来のヒューズ61にあっては、図4のA部の如く、過電流が小さな場合に、溶断するまでに非常に長い時間がかかってしまい、瞬時に回路を遮断することが困難であった。 これは、レアショートのような断続的なショートの場合でも同様である。 また、例えば車両の衝突時等の異常時に、過電流が通電されない場合は回路を遮断することができないという問題があった。

    【0008】これらの問題を解消するために、図6〜図7に示すような電源遮断器が提案されている。 この電源遮断器76は、図6の如く一対の端子77,78と、各端子77,78に組み込まれた多接点接触ばね80(図7参照)にスライド自在に接触した導電性のシャフト7
    9と、端子78の多接点接触ばね80の後方に配置されたイグナイタ81とを備えたものである。

    【0009】シャフト79の基端側には操作軸82が固定され、操作軸82に捩りばね83が設けられている。
    イグナイタ81は内部にガス起動剤とヒータを有し、ヒータはリード線84に接続されている。 シャフト79や操作軸82はハウジング85内にスライド自在に収容されている。

    【0010】図6において両端子77,78はシャフト79と多接点接触ばね80を介して導通している。 この状態で端子77,78に過電流が流れると、その異常をセンサが検知して、リード線84に電流が流れ、ヒータによりガス起動剤が加熱され、発生したガスの圧力で図7の如くシャフト79が離脱方向に押し出され、それにより両端子77,78間の導通が遮断される。 捩りばね83の付勢でストッパ86が外側に突出してハウジング85に当接し、シャフト79の戻りが防止される。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電源遮断器76にあっては、シャフト79に対して高価な多接点接触ばね80を有する端子77,78を用いて接触抵抗を低減させたり、捩りばね83とストッパ86を用いてシャフト79を係止させたりしているために、部品点数や部品コストが増大し、且つ構造が複雑化するという問題があった。 また、多接点接触ばね80を含む端子77,78やシャフト79の導体抵抗自体をも抑えるために、個々の構成部品の形状が大きくなり、全体として大型化するという問題があった。

    【0012】また、特開平10−241524号公報には、火薬の爆発力で破断部材を飛ばして給電線の一部を破断する電源遮断器(図示せず)が示されているが、この構造においては、電源遮断器を繰り返して使用することができず、また機種毎の汎用性に乏しく、しかもイグナイタを含む本体やハウジングをボルトで固定しなければならず、組付性が悪いという問題があった。

    【0013】本発明は、上記したヒューズ及び各電源遮断器の問題点の解消するべく、小さな過電流に対しても確実に電源回路を遮断することができ、また過電流が通電されなくても、車両衝突時等の異常時や異常発熱等をセンサが検知した場合に確実に電源回路を遮断することができるのは勿論のこと、構造が簡単で、部品点数が少なく、安価で、コンパクトで、組付が容易で、しかも再使用可能で、汎用性のある電源遮断器を提供することを目的とする。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、ハウジング内に筒壁が設けられ、該筒壁内にイグナイタが配置されると共に、該イグナイタに対向してホルダのボス部が該筒壁内に係合し、該ホルダにヒューズエレメントが設けられ、該ヒューズエレメントの端子部が該ハウジング内の中継端子に接続される電源遮断器を基本とする(請求項1)。 前記中継端子に前記端子部が接続した状態で、前記ホルダが前記ハウジングの係止ランスで係止される(請求項2)。 前記イグナイタの作動圧力が、前記係止ランスの係止力と前記端子部の接触力との総和よりも大きい(請求項3)。 前記中継端子から前記端子部が離脱した状態で、前記ホルダが前記係止ランスで支持される(請求項4)。 前記ヒューズエレメントが前記ホルダの挿入孔に挿入係止される(請求項5)。 前記イグナイタが前記筒壁内に圧入固定される(請求項6)。 前記中継端子が係止片で前記ハウジングに固定される(請求項7)。 前記中継端子が雌−雌中継端子であり、該雌−雌中継端子の両方に弾性接触片が一体に形成され、一方の弾性接触片に前記端子部が接続され、他方の弾性接触片に電源回路側の端子が接続される(請求項8)。

    【0015】

    【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。 図1〜図2は本発明に係る電源遮断器の一実施例を示すものである。

    【0016】この電源遮断器1は、図1の如く合成樹脂製で絶縁性のハウジング2と、ハウジング2の下半部に収容された導電金属製の一対の雌−雌中継端子(中継端子)3,3と、一対の雌−雌中継端子3,3に接続された略逆U字状の導電金属製のヒューズエレメント4と、
    ヒューズエレメント4を保持し、ハウジング2の高さ方向ほぼ中間部に位置して、ハウジング2に係止された合成樹脂製で絶縁性のホルダ5と、一対の雌−雌中継端子3,3の間で、ホルダ5の下側に対向して配置されたイグナイタ6とを備えたものである。

    【0017】ハウジング2は例えば従来例(図3)のヒューズのハウジングと同様に矩形状に形成されている。
    ハウジング2の上部開口7には合成樹脂製のカバー8が係止爪9と係合突起10との係合で密着して閉止されている。 ハウジング2の上部には空室11が構成され、空室11の下側にホルダ5が配置されている。 ハウジング2の上半部は下半部よりも外側に一回り大きく膨出形成されている。

    【0018】ハウジング2の少なくとも両側の側壁1
    2,12の高さ方向ほぼ中間部の内面に一対の可撓性の係止ランス13,13が対称に突出形成され、各係止ランス13にホルダ5が係止されている。 係止ランス13
    はハウジング2の上半部と下半部との境の傾斜部14の内側に付根部15を有して上向きに且つやや内向きに傾斜して直線的に延び、先端に内向きの係止突起16を有している。 係止突起16は上側のガイド傾斜面16a
    と、下側のやや傾斜した係止面16bとを有している。
    係止面16bは平よりも少し上向きに傾斜している。
    係止面16bにホルダ5の外側壁17の傾斜状の段部1
    8の係合面が当接している。

    【0019】ハウジング2の幅方向中央部に横断面矩形状ないしは円形状の筒壁19が一体に形成されている。
    筒壁19は上部開口20と下部開口21とを有し、上部開口20から筒壁19の内部空間22にホルダ4の中央のボス部23が隙間なく密着して係合している。 ボス部23は筒壁19の形状に合わせて矩形状ないしは円柱状に形成されている。 ボス部23の先端及び筒壁19の先端内側にはアール状ないしはテーパ状の面取がそれぞれ施され、筒壁19内にボス部23を挿入しやすくなっている。 筒壁19の上半部は先端にかけて徐々にテーパ状に薄肉化され、このテーパ面24は、雌−雌中継端子3
    を筒壁19の外側の端子収容室25に上方から挿入する際にガイド壁として作用する。

    【0020】ホルダ5のボス部23の下側において筒壁19の高さ方向ほぼ中間部にイグナイタ6が圧入により固定されている。 筒壁19の内面から内向きに水平方向に停止突部26が一体に形成され、停止突部26にイグナイタ6の底部27の外側の溝28が係合し、それによってイグナイタ6が強固に支持されている。 イグナイタ6の組付は筒壁19の上部開口20から圧入気味に挿入して停止突部26に突き当てることで簡単に行われる。
    ボス部23とイグナイタ6との間には少しの空間(22
    で代用)が確保される。 イグナイタ6は底部27を上向きに強めに押圧することで筒壁19から簡単に離脱可能であり、使用済のイグナイタ6の交換作業が容易である。

    【0021】イグナイタ6は、例えば合成樹脂製のハウジング部29と、ハウジング部29内に封入されたガス起動剤30と、ガス起動剤30の内部に配置されたヒータ線31と、ヒータ線31の一端と他端に接続されてハウジング部29の底部27から下向きに突出した一対のリード端子32とで構成される。 ハウジング部29の上部の封止板33は薄肉に形成されている。 リード端子3
    2は筒壁19の下側の内部空間34に位置し、内部空間34とリード端子32とで雌型のコネクタ部35が構成されている。 コネクタ部35には、イグナイタ作動用の電流を導入させるための雄型のコネクタ(図示せず)が嵌合接続される。 筒壁19はシリンダとして作用し、ホルダ5のボス部23はピストンとして作用する。

    【0022】筒壁19とハウジング2の側壁12との間に前記端子収容室25が構成されている。 筒壁19の下端部は端子収容室25の底壁36に続き、底壁36に、
    例えば図示しないヒューズボックス側の雄端子に対する挿入孔37が形成されている。 端子収容室25に雌−雌中継端子3が収容されている。 雌−雌中継端子3は上方の開口37から端子収容室25に挿入され、可撓性の係止片38でハウジング2に係止される。

    【0023】雌−雌中継端子3は、上側に、ヒューズエレメント4のタブ端子部(端子部)39に対する左右一対の小さめな弾性接触片40を一体に有し、下側に、ヒューズボックス側の雄端子(端子)41に対する大きめの一枚の弓状に湾曲した弾性接触片42を一体に有している。 各弾性接触片40,42は外側の基板部43から内向きに折り返されて形成されている。 下側の弾性接触片42に対向してフラット状の接触板59が平行に基板部43から内向きに突出形成されている。

    【0024】各弾性接触片40,42は各基板部43と同一の板材で一体に形成されたものであり、各弾性接触片40,42を従来のヒューズエレメント(図3)のように別体にしないことで、部品点数の削減と部品コストの低減が図られている。

    【0025】ハウジング2の側壁12寄りに接触板59
    が位置し、接触板側の基板部43の下端から外向きに前記係止片38が斜め上向きに突設されている。 係止片3
    8の先端はハウジング2の内壁44の段部45に当接している。 内壁44は側壁12の内側で上下に真直に延び、ハウジング2の下部で切欠されて段部45となっている。 雌−雌中継端子3は、ホルダ5のない状態で筒壁19のガイド傾斜面24に沿って端子収容室25内にスムーズに挿入されるが、その際、係止片38は内壁44
    に摺接しつつ内向きに撓み、段部45の下側の空間で外向きに復元して突出し、段部45に係合する。 雌−雌中継端子3の離脱操作は、係止片38をマイナスドライバ等の治具(図示せず)で撓ませて、雌−雌中継端子3の下端を上向きに押圧することで、容易に行われる。

    【0026】雌−雌中継端子3の一方の弾性接触片40
    に接続されるヒューズエレメント4は略逆U字状ないし逆凵字状に形成され、上側に溶断部46を含む基板部4
    7を有し、基板部47の両側に一対の側板部48を下向きに有し、各側板部48の先端側に、弾性接触片40の間に挿入される前記タブ端子部39を一体に有している。 溶断部46は基板部47の中央に幅狭に形成され、
    溶断部46の付近に蓄熱体である錫部材49を上向きに有している。 側板部48には外向きに係止片50が斜め上向きに切り起こし形成されている。 係止片50はホルダ5の側壁17の内側の段部51に係合し、段部51の水平な係止面に当接している。 この係止片50でヒューズエレメント4がホルダ5に抜け出しなく係止されている。

    【0027】ホルダ5は中央の前記ボス部23の両側に、ヒューズエレメント4の各側板部48を下向きに挿通させる挿入孔52を含む係止壁部53を一体に有している。 係止壁部53は傾斜状の当接面54を内側に有する連結壁55でボス部23に続いている。 当接面54に筒壁19の先端が当接することで、ボス部23を含むホルダ5及びタブ端子部39が下方向に位置決め固定される。

    【0028】係止壁部53の挿入孔52に続いて外側に前記段部51が形成され、段部51は挿入孔52よりも広い溝56に続き、溝56内の空間に前記係止片50が位置している。 係止壁部53の外側壁17は段部51の形状に対応して上半部よりも下半部が外側に突出され、
    上半部と下半部との境においてハウジング2の係止ランス13に対する傾斜状の段部18が外側に形成され、段部18の係合面に係止ランス13の係止突起16の係止面16bが当接し、それによりホルダ5が上向きに抜け出すことなく係止固定されている。 外側壁17の下端には外向きにテーパ面57が形成されている。

    【0029】ホルダ5はハウジング2の両側の内壁44
    に沿って上下方向にスライド自在であり、ハウジング2
    の上部開口7から空室11内に挿入され、内壁44に沿って下向きに案内される。 係止壁部53の下端のテーパ面57が係止ランス13の係止突起16のガイドテーパ面16aに摺接して係止ランス13を外側に撓ませつつ、ホルダ5のボス部23が筒壁19の内側空間22に進入し、筒壁19の先端がホルダ5の傾斜面54に当接すると同時に、係止突起16が外側の段部18に係合する。 このようにしてホルダ5の組付が簡単に行われる。

    【0030】ヒューズエレメント4は予めホルダ5に組み付けられている。 ヒューズエレメント4の組付は、ホルダ5の挿入孔52にタブ端子部39の先端側から側板部48まで挿入することでワンタッチで簡単に行われる。 その際、係止片50は挿入孔52内で内向きに撓み、ヒューズエレメント4の基板部47が連結壁55の上端面に当接すると同時に、係止片50が外向きに復元して内側の段部51に係合する。

    【0031】図1の状態で雄端子41に過電流が流れると、図示しないヒューズボックス側のセンサが過電流を感知し(定格よりも僅かに高い電流値でも反応可能である)、イグナイタ6のリード端子32に電流が通電される。 それによりヒータ線31が灼熱され、ガス起動剤3
    0が瞬時にガスを発生し、図2の如く封止板33が破けて、ガスの圧力でボス部23が上向きに押圧され、ホルダ5が瞬時に上部の空室11に押し出される。 ヒューズエレメント4はホルダ5と一体に上昇し、タブ端子部3
    9が雌−雌中継端子3から離脱する。 これにより電源回路が遮断される。

    【0032】イグナイタ6のガス圧力でホルダ5を押し出す力Pは、イグナイタ作動前におけるホルダ5に対する係止ランス13の係止力P 1と、ヒューズエレメント4に対する雌−雌中継端子3の接続力P 2との総和よりも大きく設定される。 すなわちP>P 1 +P 2である。

    【0033】筒壁19内にイグナイタ6が配置されると共にホルダ5の中央のボス部23が隙間なく係合するから、イグナイタ6の作動時にガス圧力が効率良くボス部23に伝わり、ボス部23が筒壁19から打ち出されるようにして確実に押し出され、係止力P 1と接続力P 2
    に打ち勝ってホルダ5が確実に離脱する。 筒壁19内にイグナイタ6とボス部23とを配置することで、ガス起動剤30(図1)の量が少なくて済み、イグナイタ6の小型化が可能となる。

    【0034】図2の回路遮断時にホルダ5は上部の空室11内で係止ランス13の先端で支持され、すなわち係止突起16のガイドテーパ面16aに外側壁17の下端のテーパ面57が当接して、ホルダ5の復帰すなわちヒューズエレメント4のタブ端子部39と雌−雌中継端子3との再接触が防止される。 係止ランス13で図1の回路接続状態におけるホルダ5の係止と、図2の回路遮断状態におけるホルダ5の支持とを兼ねるから、構造が簡素化され、部品点数が少なくて済む。

    【0035】ホルダ5の復帰は、例えばヒューズエレメント4やイグナイタ6を交換した後、ホルダ5を係止ランス13の支持力に抗して押し下げることで、簡単に行われる。 カバー8の開扉は係止爪9と係合突起10とのロックを解除することで簡単に行うことができる。

    【0036】図1において、過電流が通電されなくても、車両衝突時等の異常時及び異常発熱等をセンサが検知した場合や、過電流が定格よりも僅かに高い値である場合には、ヒューズエレメント4が溶断する前に図2におけるイグナイタ6の作動で中継端子3とタブ端子部3
    9との接続が解除される。 過電流が定格よりも十分に大きい場合は、イグナイタ6を作動させることなくヒューズエレメント4のみを溶断させるように制御することも可能である。 その場合はヒューズエレメント4の交換のみで再使用可能である。

    【0037】また、ヒューズエレメント4のみを車種や機種毎の定格に応じて交換することも可能であり、他の部品であるホルダ5や雌−雌中継端子3やハウジング2
    やイグナイタ6を共通使用することで、汎用性が高まる。 これは、従来(図3)の大電流用のヒューズに較べてヒューズエレメント4と雌−雌中継端子3とが分割されていることに起因する。

    【0038】本実施例の電源遮断器1は従来の大電流用のヒューズと較べて大きさはさほど変わらず、構造も従来のヒューズエレメントに代えてヒューズエレメント4
    と雌−雌中継端子3とを上下に配置し、ヒューズエレメント4をホルダ5に保持させ、ホルダ5の下にイグナイタ6を配置したという簡単なものであるから、コンパクトで、部品点数が少なく、部品コストが安いという長所を有する。

    【0039】

    【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれば、ハウジングの筒壁がシリンダとして作用し、ホルダのボス部がピストンとして作用して、イグナイタの作動圧力でホルダが確実に押し出され、小さな過電流に対しても確実に電源回路が遮断され、且つ過電流が通電されなくても、車両衝突時等の異常時や異常発熱等をセンサが検知した場合にも確実に電源回路が遮断される。 そして、筒壁とボス部の作用でイグナイタの作動圧力が効率的に伝えられるから、イグナイタの小型化が可能となり、電源遮断器のコンパクト化が図られる。 また、ヒューズエレメントと中継端子とに分割した構造とし、ヒューズエレメントをホルダに設けたことで、イグナイタの作動圧力でヒューズエレメントと中継端子とを分離させることができ、ヒューズエレメントと中継端子という簡単で且つ安価な構造で電源回路を確実に遮断することができる。 また、従来の大電流用のヒューズと較べて大きさをさほど変えることなく構成できるから、電源遮断器の小型化が可能となる。 また、溶断可能なヒューズエレメントを使用することで、イグナイタを作動させなくとも過電流に対して回路を遮断することができ、用途に応じた使い分けや再使用が可能となる。

    【0040】また、請求項2記載の発明によれば、中継端子とヒューズエレメントとの接続時にホルダが係止ランスでハウジングに確実に固定され、中継端子とヒューズエレメントとの接続が確実に保たれると共に、ハウジングへのホルダの組付及び取り外しが容易化する。 また、請求項3記載の発明によれば、係止ランスとホルダとのロックが確実に解除され、且つヒューズエレメントが中継端子から確実に離脱して、回路の遮断が正確に行われる。 また、請求項4記載の発明によれば、係止ランスとホルダのロックが解除された状態で、ホルダが係止ランスで支持されるから、ヒューズエレメントの端子部と中継端子との再接続が防止され、回路が遮断された状態に保たれる。 また、係止ランスでホルダの係止と支持とを兼ねることで、構造の簡素化とコンパクト化と部品点数の削減とコストの低減とが達成される。 また、請求項5記載の発明によれば、ヒューズエレメントを挿入孔に係止させることでホルダに容易に組み付けることができ、ヒューズエレメントの組付性及び取り外し性が向上する。 また、ホルダを共通使用し、ヒューズエレメントのみを定格に応じて取り替えることで、電源遮断器に汎用性及びリサイクル性をもたせることができ、部品の共通化、再使用化によりコスト低減が図られる。 また、請求項6記載の発明によれば、イグナイタを筒壁に圧入することで簡単に組み付けることができ、組付性が向上すると共に、離脱も容易で、メンテナンス性が向上する。
    また、請求項7記載の発明によれば、係止片により中継端子をハウジングに容易に固定することができると共に、容易にハウジングから取り外すことができ、組付性及びメンテナンス性が高まる。 また、請求項8記載の発明によれば、中継端子によってヒューズエレメントと端子とを確実に接続させることができると共に、中継端子の両方に弾性接触片が一体に形成されたから、中継端子を構成する部品点数が削減され、コストも低減される。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係る電源遮断器の一実施例における接続状態を示す縦断面図である。

    【図2】同じく電源遮断器の回路遮断状態を示す縦断面図である。

    【図3】従来の大電流用のヒューズを示す縦断面図である。

    【図4】同じくヒューズの電流−溶断時間の特性を示すグラフである。

    【図5】同じくヒューズの特性試験装置を示す斜視図である。

    【図6】従来の電源遮断器の一例における接続状態を示す縦断面図である。

    【図7】同じく電源遮断器の回路遮断状態を示す縦断面図である。

    【符号の説明】

    1 電源遮断器 2 ハウジング 3 中継端子 4 ヒューズエレメント 5 ホルダ 6 イグナイタ 13 係止ランス 19 筒壁 23 ボス部 38 係止片 39 タブ端子部(端子部) 40,42 弾性接触片 41 雄端子(端子) 52 挿入孔

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