薬剤送達装置のための回転センサ構造体

申请号 JP2017558999 申请日 2016-05-11 公开(公告)号 JP2018515232A 公开(公告)日 2018-06-14
申请人 ノボ・ノルデイスク・エー/エス; 发明人 ラドマー, ボー; ハリントン, ローワ; ビュスコウ, ニコライ; ピーダーソン, ベニー ピーダー スミゼック;
摘要 回転センサアセンブリは、回転するように構成され、第1および第2の軸方向 位置 を有するインジケータ部材と、インジケータ部材の移動によって作動されるように構成された入 力 手段と、入力手段からの入力を受信するように構成されたプロセッサとを備える。インジケータ部材は、複数のアクチュエータ構造を備え、入力手段は、アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチを備える。インジケータ部材が第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応する。第1および第2のスイッチパターンに対応する1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいて、プロセッサは、インジケータ部材の回転移動を決定するように構成される。 【選択図】図4
权利要求

− カウント毎に回転するように構成され、回転可能に係止された第1の軸方向位置および回転自在の第2の軸方向位置を有するインジケータ部材(340、540)と、 − 前記インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された入手段(400、505)と、 − 前記入力手段からの入力を受信するように構成されたプロセッサと を備え、 − 前記インジケータ部材は複数のアクチュエータ構造(341、545、546)を備え、 − 前記入力手段は、前記アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチ(411、412、419、422、A、B)を備え、 − 前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、 − 前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第1の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応し、 − 前記プロセッサは、前記第1および前記第2のスイッチパターンに対応する前記1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいて前記インジケータ部材の段階的回転移動を決定するように構成される、回転センサアセンブリ。− 前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、 − 前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第1の軸方向位置に移動されたときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応する、請求項1に記載の回転センサアセンブリ。前記アクチュエータ構造および前記スイッチは、前記インジケータ部材が偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかを前記プロセッサが判定できるようにする第1および第2のスイッチパターンを提供するように構成される、請求項1または2に記載の回転センサアセンブリ。第1および第2のスイッチ(411、412、A、B)と、 前記アクチュエータ構造(341、545、546)と を備え、 前記アクチュエータ構造(341、545、546)は、 − 所与の回転位置に対して、前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときに前記第1のスイッチ(411、A)のみが作動され、これは前記第1のスイッチパターンに対応し、 − 奇数回のカウントの回転移動に対して、前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第1の軸方向位置に移動されたときに前記第2のスイッチ(412、B)のみが作動され、これは前記第2のスイッチパターンに対応する ように前記インジケータ部材(340、540)に配置される、請求項3に記載の回転センサアセンブリ。− 外面を有するハウジング(301、501)と、 − 請求項1に記載の回転センサアセンブリ(400、505、340、540)と、 − 出口および軸方向に変位可能なピストンを備えた薬剤充填カートリッジ(213)または薬剤充填カートリッジを受容するための手段(210)と、 − 薬剤吐出手段であって、 − 使用者がカウント毎に吐出される薬剤の用量を設定できる用量設定手段(280)、 − 前記ピストンに係合し軸方向に移動させることによって前記カートリッジから前記出口を通して薬剤の一定量を吐出するように構成されたピストンロッド(220)、 − 前記インジケータ部材(340、540)と を備えた薬剤吐出手段と、 − センサシステムであって、 − 前記インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された前記入力手段(400、505)と、 − 前記入力手段からの入力を受信するように構成された前記プロセッサと、 − エネルギー源と を備えたセンサシステムと を備え、 − 前記インジケータ部材(340、505)は、用量の吐出中に回転するように構成され、回転量はカウント数に対応し、 − 前記インジケータ部材は、前記薬剤吐出手段が用量設定状態にあるときは第1の軸方向位置にあり、前記薬剤吐出手段が吐出状態にあるときは第2の軸方向位置にあり、 − 前記インジケータ部材は複数のアクチュエータ構造(341、545、546、547)を備え、 − 前記入力手段は、前記アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチ(411、412、419、422、A、B)を備え、 − 前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、 − 前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応し、 − 前記プロセッサは、前記第1および前記第2のスイッチパターンに対応する前記1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいて前記インジケータ部材の段階的移動を決定するように構成される、薬剤送達装置。− 前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、 − 前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第1の軸方向位置に移動されたときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応する、請求項5に記載の薬剤送達装置。前記アクチュエータ構造および前記スイッチは、前記インジケータ部材が用量の吐出中に、偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかを前記プロセッサが判定できるようにする第1および第2のスイッチパターンを提供するように構成される、請求項5または6に記載の薬剤送達装置。第1および第2のスイッチ(411、412、A、B)と、 − 所与の回転位置に対して、前記インジケータ部材が前記第1の軸方向位置から前記第2の軸方向位置に移動されたときにアクチュエータ構造によって第1のスイッチ(411、A)のみが作動され、これは前記第1のスイッチパターンに対応し、 − 奇数回のカウントの回転移動に対して、前記インジケータ部材が前記第2の軸方向位置から前記第1の軸方向位置に移動されたときに前記第2のスイッチ(412、B)のみが作動され、これは前記第2のスイッパターンに対応する ように前記インジケータ部材に配置された前記アクチュエータ構造とを備える、請求項7に記載の薬剤送達装置。− 第2のインジケータ部材(350、530)は、用量の吐出中に移動するように構成され、 − 前記第2のインジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された第2の入力手段(415、425、510)と、 − 前記第2の入力手段からの入力を受信するように構成された前記プロセッサと を備える第2のセンサシステムをさらに備える、請求項5〜8のいずれか一項に記載の薬剤送達装置。− 前記第2のインジケータ部材(350)は、設定用量に対応する設定位置から、前記設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成され、 − 前記第2のインジケータ部材は、前記薬剤吐出手段が用量設定状態にあるときは第1の軸方向位置を有し、前記薬剤吐出手段が吐出状態にあるときは第2の軸方向位置を有し、 −前記第2の入力手段は、前記第2のインジケータ部材が前記第2の軸方向位置にあるときに前記第2のインジケータ部材が前記投与終了位置に達すると作動される、請求項9に記載の薬剤送達装置。前記第2のインジケータ部材(530)は、吐出中に初期位置から前記設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成され、回転量は前記吐出された用量に対応する、請求項9に記載の薬剤送達装置。前記プロセッサが、前記入力手段からの入力に基づいて、前記入力手段が作動された時間に関連する時間パラメータ(622、623、624、625)を表示するように前記ディスプレイを制御するように構成される、時間パラメータを表示するように構成されたディスプレイ(620)を備える、請求項5〜11のいずれか一項に記載の薬剤送達装置。可撓性シート(601)を備え、その上に、 − 時間パラメータを表示するように構成された前記ディスプレイ(620)と、 − 前記プロセッサと、 − 前記エネルギー源と が形成または設置され、 前記可撓性シートは前記ハウジングの外側に少なくとも部分的に設置される、請求項12に記載の薬剤送達装置。ディスプレイ、プロセッサ、およびエネルギー源のうちの少なくとも1つは、プリンテッドエレクトロニクスの形態である、請求項13に記載の薬剤送達装置。

说明书全文

本発明は、一般に、医療装置における使用に好適なセンサおよびトリガ構造体に関する。特定の態様では、医療装置は、薬剤の吐出用量に関する情報を表示するように構成されたインジケータ手段を備える。

本発明の開示では、例えば、インスリンの送達による糖尿病治療に使用される、ねじ付きピストンロッドを備えた薬剤送達装置にほとんど言及しているが、これは本発明の単なる例示的用途である。

薬剤注射装置は、薬剤および生物学的製剤を自己投与しなければならない患者の生活を大いに改善してきた。薬剤注射器具は、注射手段を有するアンプルにすぎない簡単な使い捨て装置を含む多くの形態をとってもよく、または充填済みのカートリッジと一緒に使用されるように構成された耐久性のある装置であってもよい。その形態および種類にかかわらず、これらは、注射薬および生物学的製剤を患者が自己投与するのを補助するのに大きく役立つことが分かっている。これらは、自己注射を行うことができない人に注射剤を投与する際に介護者も大いに補助する。

典型的な糖尿病患者は、1週間または1日の間にインスリンの注射を数回必要とする。他の種類の薬剤については、薬剤送達の間隔はより短くても長くてもよい。しかしながら、典型的な注射装置は、最後の注射がいつ投与されたかを覚えていない使用者の問題に対処していない。

インスリンの用量を投与した直後でさえ、使用者は実際に注射を行ったかどうかについて時折疑問に思うことがある。これは、投与を行うと意図していた時間の数分後またはさらには数時間後に起こり得る。したがって、患者が投薬をしないことを選択するか、または投薬が2回行われるという潜在的な危険性が存在する。

国際公開第97/30742号に開示されている電子薬剤送達装置のようないくつかの従来技術の装置は、選択された用量が吐出されたときに自動的に電子タイマを開始し、電子ディスプレイに経過時間を示すように構成された電子モニタシステムを備える。そのような注射装置は、一般に、上で述べた問題に満足のいく解決策を提供する。しかし、使い捨ての薬剤送達装置、すなわちいわゆる充填済み装置のようなより安価で簡単な装置では、この種の電子機器の組み込みは、通常、経済的に実行可能ではない。

この問題に対処して、国際公開第99/43283号には、充填済みの注射ペンと共に使用されることが意図されたタイマ装置が開示されており、タイマ装置は、充填済みのペンに取り外し可能に取り付けられるように構成されるため、タイマ装置は廃棄の準備ができてからペンから取り外して新しいペンに取り付けることができる。タイマ装置は、注射がいつ実行されるかを検出し、用量の投与から一定期間オンのままであるインジケータライトを介してこれを伝達するように構成される。国際公開第2010号は、再利用可能なまたは使い捨ての薬剤ペン型装置のためのアドオンモジュールを開示しており、このモジュールは、薬剤の設定されたかつ/または吐出される用量サイズを決定するように構成されている。

使用者が充填済み薬剤送達装置を空にする度に取り外したり取り付けたりしなければならないアドオン装置を使用する代わりに、国際公開第2010/023303号は、非電子時間遅延インジケータが近位の押しボタンに一体化されて設けられた薬剤送達装置を開示しており、この構成は、インジケータが充填済み装置の一体的部分として提供されることを可能にする簡単で費用効果の高い解決策を提供する。

内蔵電子タイマ装置に対する上記の2つの代替案は、一部の使用者にとって有用な解決策を提供することができるが、耐久性のあるまたは使い捨ての比較的安価な薬剤送達装置の一体的部分として提供することができる電子タイマ装置が望ましい。このような設計は、電子機器自体がユーザインタフェースをより自由に設計する、例えば、その設計および制御を表示することができるため、アドオンの解決策と比較してより操作しやすい。薬剤送達装置用のこのような電子タイマ装置は、電子回路それ自体、例えば、プロセッサ、ディスプレイ、および電源、ならびにタイマ機能を開始させるトリガまたはスイッチ構造体を備えるであろう。タイマ機能に加えて、タイマ装置は、設定したかつ/または吐出される用量のサイズを検出する能を備えることができ、それによって用量記録機能を提供する。

上記を考慮して、本発明の目的は、薬剤送達装置での使用に適し、インジケータ部材の移動によって作動するように構成されたスイッチ構造体を提供することである。スイッチ構造体は、トリガアセンブリの形態であってもよい。この構造体は、単独で、または他のトリガもしくはスイッチ構造体と組み合わせて使用することができる。さらなる目的は、回転センサとしても機能するスイッチ構造体を提供することである。スイッチ構造体は、使用において信頼性が高く、費用効果の高い製造のために設計されているべきである。

本発明の開示において、上記目的の1つまたは複数に対処し、または下記開示ならびに代表的実施形態の記述から明らかになる課題を対処する実施形態および態様を説明する。

したがって、本発明の第1の態様では、回転するように構成され、回転可能に係止された第1の軸方向位置および回転自在な第2の軸方向位置を有するインジケータ部材と、インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された入力手段と、入力手段からの入力を受信するように構成されたプロセッサと、を備える回転センサアセンブリが提供される。インジケータ部材は、複数のアクチュエータ構造を備え、入力手段は、アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチを備える。インジケータ部材が第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときにゼロまたはそれ以上のスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応する。このような構成では、プロセッサは、第1および第2のスイッチパターンに対応する1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいてインジケータ部材の回転移動を決定するように構成される。

上記構成により、軸方向位置間を移動するように構成された回転部材を備えた組立体内に費用効果的に組み込むことができる回転センサが提供される。インジケータ部材は段階的に回転するように構成されてもよく、プロセッサは、第1および第2のスイッチパターンに対応する1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいてインジケータ部材の段階的移動を決定するように構成されている。

例示的実施形態について以下に説明するように、簡単な実施形態では、1つのスイッチが、説明された機能を提供することができる。より具体的には、センサアセンブリが、最初は閉鎖されている単一のスイッチを備え、偶数回のカウントが吐出される場合、このスイッチは、アクチュエータ構造が前後に移動するときには作動せず、スイッチはまったく作動しない。奇数回のカウントが吐出された場合、このスイッチは、アクチュエータ構造が前後に動くときに1回だけ作動される。示されているように、このようなセンサシステムの作動は、電子回路への1回の入力または非入力のいずれかをもたらす。

したがって、「積極的」かつ確実な動きの検出を確実にするために、例示的実施形態では、インジケータ部材が第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されるときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第1のスイッチパターンに対応し、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第1の軸方向位置に移動されるときに少なくとも1つのスイッチが作動され、これは第2のスイッチパターンに対応する。このようにして、インジケータの動きの積極的かつ安全な検出は、回転しない場合を含むすべての段階的回転移動に対してオンオフ入力が提供されるため確実にすることができる。

アクチュエータ構造および1つまたは複数のスイッチは、インジケータ部材が偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかをプロセッサが判定できるようにする第1および第2のスイッチパターンを提供するように構成されてもよい。

同様に、例示的実施形態において、回転センサアセンブリは、第1および第2のスイッチを備え、アクチュエータ構造は、(i)所与の回転位置に対して、インジケータ部材が、第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されるときにアクチュエータ構造によって第1のスイッチのみが作動され(これは第1のスイッチパターンに対応する)、また(ii)奇数回のカウントの回転移動に対して、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第1の軸方向位置に移動されるときに第2のスイッチのみが作動される(これは第2のスイッチパターンに対応する)ように、アクチュエータ構造はインジケータ部材に配置される。

本発明のさらなる態様では、外面を有するハウジング、上記の回転センサアセンブリ、薬剤充填カートリッジまたは薬剤充填カートリッジを受容するための手段を備えた薬剤送達装置が提供され、このカートリッジは、出口、軸方向に変位可能なピストン、薬剤吐出手段、およびセンサシステムを備える。薬剤吐出手段は、使用者が吐出される薬剤の用量を設定できるようにする用量設定手段と、ピストンに係合し軸方向に移動させることによってカートリッジから出口を通して薬剤の一定量を吐出するように構成されたピストンロッドと、回転センサアセンブリのインジケータ部材とを備える。センサシステムは、インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された上記の入力手段と、入力手段からの入力を受信するように構成されたプロセッサと、エネルギー源とを備える。このような薬剤送達装置では、インジケータ部材は用量の吐出中に移動するように構成され、インジケータ部材は、薬剤吐出手段が用量設定状態にあるとき、第1の軸方向位置にあり、インジケータ部材は、薬剤吐出手段が吐出状態にあるとき、第2の軸方向位置にあり、インジケータ部材は、設定用量に対応する用量の吐出中に回転するように構成される。さらに、インジケータ部材は、複数のアクチュエータ構造を備え、入力手段は、アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチを備える。インジケータ部材が第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときに、ゼロまたはそれ以上のスイッチが作動される(これは第1のスイッチパターンに対応する)ように配置され、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されたときに、ゼロまたはそれ以上のスイッチが作動される(これは第2のスイッチパターンに対応する)ように、スイッチが構成される。次いで、プロセッサは、第1および第2のスイッチパターンに対応する1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいてインジケータ部材の回転移動を決定するように構成される。

この構成により、上述のセンサアセンブリが費用効果的に組み込まれた薬剤送達装置が提供される。

例示的な実施形態では、用量設定手段は用量を段階的に設定するように構成され、用量の吐出中のインジケータ部材の回転量はカウント数に対応し、プロセッサは、第1および第2のスイッチパターンに対応する1つまたは複数のスイッチからの入力に基づいてインジケータ部材の段階的移動を決定するように構成される。アクチュエータ構造および1つまたは複数のスイッチは、インジケータ部材が用量の吐出中に偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかをプロセッサが判断できるようにする第1および第2のスイッチパターンを提供するように構成されてもよい。

さらなる例示的実施形態において、薬剤送達装置は、第1および第2のスイッチを備え、アクチュエータ構造は、(i)所与の回転位置に対して、インジケータ部材が、第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移動されるときにアクチュエータ構造によって第1のスイッチのみが作動され(これは第1のスイッチパターンに対応する)、また(ii)奇数回のカウントの回転移動に対して、インジケータ部材が第2の軸方向位置から第1の軸方向位置に移動されるときに第2のスイッチのみが作動される(これは第2のスイッチパターンに対応する)ように、アクチュエータ構造はインジケータ部材に配置される。

薬剤送達装置は、用量の吐出中に移動するように構成された第2のインジケータ部材と、第2のインジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された第2入力手段を備えた第2のセンサシステムとをさらに備えてもよく、プロセッサは、第2の入力手段からの入力を受信するように構成されている。

第2のインジケータ部材は、設定用量に対応する設定位置から、設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成されてもよい。このような構成では、第2のインジケータ部材は、薬剤吐出手段が用量設定状態にあるとき第1の軸方向位置にあり、薬剤吐出手段が吐出状態にあるときは第2の軸方向位置にあり、第2の入力手段は、第2のインジケータ部材が第2の軸方向位置にあるときに第2のインジケータ部材が投与終了位置に達すると作動される。あるいは、第2のインジケータ部材は、初期位置から設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成されてもよく、回転量は吐出された用量に対応する。

このような複合的な構成によって、用量終了イベントを検出する際に用量設定および吐出機構の公差および緩みに基づく問題に対処するために費用効果的に構成され得る薬剤送達装置を提供することができる。

例示的な実施形態では、薬剤送達装置は、時間パラメータを表示するように構成されたディスプレイを備え、プロセッサは、入力手段からの入力に基づいて、入力手段が作動された時間に関連する時間パラメータを表示するようにディスプレイを制御するように構成される。薬剤送達装置は、時間パラメータを表示するように構成されたディスプレイ、プロセッサ、およびエネルギー源が形成または設置された可撓性シートを備えることができ、可撓性シートは少なくとも部分的にハウジングの外部に設置される。ディスプレイ、プロセッサ、およびエネルギー源のうちの1つまたは複数は、プリンテッドエレクトロニクスの形態であってもよい。

本発明のさらなる態様では、薬剤充填カートリッジまたは薬剤充填カートリッジを受容するための手段を備えた薬剤送達装置が提供され、このカートリッジは、出口、軸方向に変位可能なピストン、薬剤吐出手段、およびセンサシステムを備える。薬剤吐出手段は、使用者が吐出される薬剤の用量を設定できるようにする用量設定手段と、ピストンに係合し軸方向に移動させることによってカートリッジから出口を通して薬剤の一定量を吐出するように構成されたピストンロッドと、用量の吐出中に移動するように構成されたインジケータ部材とを備える。センサシステムは、インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された入力手段と、入力手段からの入力を受信するように構成されたプロセッサと、エネルギー源とを備える。このような構成では、インジケータ部材は、設定用量に対応する設定位置から、設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成され、インジケータ部材は、薬剤吐出手段が用量設定状態にあるときの第1の軸方向位置と、薬剤吐出手段が吐出状態にあるときの第2の軸方向位置とを有する。入力手段は、インジケータ部材が第2の軸方向位置にあるときにインジケータ部材が投与終了位置に達すると作動される。

上記構成により、軸方向位置間を移動するように構成された回転部材を備えた組立体内に費用効果的に組み込むことができる用量終了センサが提供される。

あるいは、インジケータ部材は、吐出中に初期位置から設定用量が吐出された投与終了位置まで回転するように構成されてもよく、回転量は吐出される用量に対応する。

例示的実施形態において、用量設定手段は用量を段階的に設定するように構成され、薬剤送達装置は、第2のインジケータ部材と、第2インジケータ部材の移動によって直接または間接的に作動されるように構成された第2入力手段とを備える。用量の吐出中のインジケータ部材の回転量は、カウント数に対応し、第2のインジケータ部材および第2の入力手段は、第2のインジケータ部材が用量の吐出中に偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかをプロセッサが判断できるようにする入力を提供するように構成される。

薬剤送達装置はディスプレイをさらに備えてもよく、プロセッサは、入力手段が作動された時点を示す時間パラメータまたは入力手段が作動されてからの時間を示す時間パラメータを表示するようにディスプレイを制御するように構成される。

上記の入力手段およびアクチュエータ構造は、例えば、機械的に作動されるスイッチアセンブリの形態であってもよく、ここでは、インジケータ部材上に配置されるか、またはインジケータ部材と共に形成される構造、例えば、可撓性接触フィンガを移動させて接点を開閉する突起によってスイッチ構造を移動させることによって、接点またはスイッチが開閉される。

スイッチアセンブリは、いくつかの接触パッドが形成された可撓性基板と、いくつかの可撓性接触フィンガを形成する可撓性金属シートとを含む積層体の形態であってもよく、各フィンガは、アクチュエータ構造によって対応する接触パッドと接触したり、接触が外れるように移動でき、それによってスイッチを開閉できる接点を備える。

あるいは、入力手段は、電気スイッチアセンブリの形態であってもよく、ここで、一対の導体は電気的に接続/切断されることによって作動され、それによってスイッチは、移動するインジケータ部材に配置された導電性構造の形態のインジケータ構造によって開閉される。

インジケータ部材は、複数のアクチュエータ構造を備え、入力手段は、アクチュエータ構造によって作動されるように構成された1つまたは複数のスイッチを備える。

本明細書で使用する場合、用語「薬剤」は、液体、溶液、ゲル、または微細懸濁液等の制御された方法で中空針等の送達手段を通過可能な任意の薬剤を含む流動性薬剤を包含することを意味する。代表的な薬剤としては、ペプチド、タンパク質、およびホルモン、生物学的に誘導されたまたは活性物質、ホルモン剤および遺伝子に基づく作用物質、栄養フォーミュラ、ならびに固体(分配される)または液体の両方の形態の他の物質等の医薬品が挙げられる。例示的実施形態の説明では、インスリンの使用に言及する。その他の特定の薬剤は、成長ホルモンならびに血友病および炎症の治療のための薬剤であり得る。

本明細書で使用する場合、用語「インスリン」は、液体、溶液、ゲル、または微細懸濁液等の制御された方法でカニューレまたは中空針等の送達手段を通過可能であり、血糖値制御効果を有する任意の薬剤を含む流動性薬剤、例えば、ヒトインスリンおよびその類似体、ならびに非インスリン、例えば、GLP−1およびその類似体を包含することを意味する。本発明の以下の例示的実施形態は、図面を参照して説明されることになる。

ペン型装置を示す。

ペンキャップが取り外された図1Aのペン型装置を示す。

図1Aのペン型装置の構成部品を分解図で示す。

ある状態の吐出機構を断面図で示す。

ある状態の吐出機構を断面図で示す。

図2に示す一般的な設計の薬剤送達装置に実装されるスイッチおよびセンサアセンブリを示す。

さらに詳細な図4の複合型スイッチアセンブリを示す。

図2に示す種類の変形ラチェットチューブを示す。

図2に示す一般的な設計の薬剤送達装置に実装されるスイッチおよびセンサアセンブリのさらなる実施形態を部分的に示す。

組み立てられた状態で、さらなる構成部品と共に図7のスイッチおよびセンサアセンブリを示す。

図8Aのスイッチおよびセンサアセンブリを斜視図で示す。

アセンブリの一部の斜視図と併せて、ある操作状態の図8Aのアセンブリを示す。

アセンブリの一部の斜視図と併せて、ある操作状態の図8Aのアセンブリを示す。

アセンブリの一部の斜視図と併せて、ある操作状態の図8Aのアセンブリを示す。

アセンブリの一部の斜視図と併せて、ある操作状態の図8Aのアセンブリを示す。

種々の使用者の操作シーケンスに従う種々のスイッチ状態を図8のアセンブリのための表形式で示す。

さらなるセンサアセンブリを示す。

図2に示す一般的な設計の薬剤送達装置に実装されるスイッチおよびセンサアセンブリのまたさらなる実施形態を部分的に示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

電子ラベルを有する薬剤送達ペンの使用のある状態を示す。

図中では、同様の構造は主に同様の参照番号で識別される。

「上部」および「下部」、「右」および「左」、「平」および「垂直」のような用語または同様の相対的表現を使用する場合、これらは添付の図面のみを指し示すものであり、必ずしも実際の使用状況に対するものではない。示される図面は略図であるため、異なる構造の構成ならびにそれらの相対的寸法は例示目的のためだけに役に立つことが意図される。用語「部材」または「要素」を所与の構成部品に使用する場合、これは、記載された実施形態において、構成部品が一体型部品であるが、しかし、同じ部材または要素が、ちょうど、2つ以上の記載された構成部品が一体型部品として提供され得、例えば、単一の射出成形部品として製造され得るように、代替え的にいくつかのサブコンポーネントを備えてもよいことを一般的に示す。用語「アセンブリ」は、所与の組み立て手順の間に一体型または機能的アセンブリを提供するために記載された必要な構成部品を組み立て得ることを意味するのではなく、単に、機能的により密接に関連するものとしてグループ化された構成部品を記述するために使用される。

本発明の実施形態自体に目を向ける前に、本発明の例示的な実施形態の基礎を提供する装置のような充填済み薬剤送達の例を説明する。図1に示すペン形状薬剤送達装置200は、「一般的な」薬剤送達装置を表してもよいが、実際に示される装置は、Novo Nordisk A/S(デンマーク、バウスベア)によって製造販売されているようなFlex−Touch(登録商標)充填済み薬剤送達ペンである。

ペン型装置200は、キャップ部207と、主要部とを備える。主要部は、薬剤吐出機構が配置されるかまたは組み込まれたハウジング201を有する近位本体、すなわち駆動アセンブリ部分と、取り外しできないカートリッジホルダが近位部分に取り付けられることにより、遠位の針貫通可能隔膜を有する薬剤充填済み透明カートリッジ213が所与位置に配置および保持され、カートリッジホルダは、カートリッジの一部を調べられるようにする開口部を有する、遠位カートリッジホルダ部ならびに針アセンブリを取り外し可能に取り付け可能にする遠位連結手段215とを有する。カートリッジには、吐出機構の一部を形成するピストンロッドによって駆動されるピストンが設けられ、例えば、インスリン、GLP−1または成長ホルモン製剤を収容することができる。最も近位の回転可能な用量設定部材280は、表示ウィンドウ202に示された所望の用量の薬剤を手動で設定するように機能し、その後、薬剤はボタン290が作動されると吐出され得る。薬剤送達装置において具現化される吐出機構の種類に応じて、吐出機構は、用量設定中に歪められた後、解放ボタンが作動されたときにピストンロッドを駆動するために解放される、示される実施形態におけるようなばねを備えてもよい。あるいは、吐出機構は完全に手動でもよく、この場合、例えばNovo Nordisk A/Sによって製造販売されているFlexPen(登録商標)のように、用量部材および作動ボタンは、設定用量サイズに対応する用量設定の間に近位に移動し、その後、設定用量を吐出するために使用者によって遠位に移動される。

図1は、充填済みの種類の薬剤送達装置を示しており、すなわち、これには予め設置されたカートリッジが供給され、カートリッジが空になったときに廃棄されるが、代替えの実施形態では、薬剤送達装置は、装填されたカートリッジを交換することを可能にするように、例えば、カートリッジホルダが装置本体部分から取り外されるように構成された「後部装填式」薬剤送達装置の形態で、あるいは、カートリッジが装置の本体部から取り外し不能に取り付けられるカートリッジホルダ内の遠位開口部を通って挿入される「前部装填式」装置の形態で、設計されてもよい。

本発明は、薬剤送達装置に組み込まれ、相互に作用するように構成された電子回路に関するが、このような装置の例示的実施形態は、本発明のより良い理解のために説明される。

図2は、図1に示すペン形状薬剤送達デバイス200を分解図で示す。より具体的には、ペンは、ウィンドウ開口部202を有するチューブ状ハウジング201を備え、その上にカートリッジホルダ210が固定して設置され、薬剤充填カートリッジ213がカートリッジホルダ内に配置されている。カートリッジホルダには、針アセンブリ216を取り外し可能に取り付けられることを可能にする遠位連結手段215と、キャップ207を取り外し可能に取り付け、カートリッジホルダおよび設置された針アセンブリを覆うことができる2つの対向する突起211の形態の近位連結手段ならびに例えば、卓上でペンが転がることを防止する突起212とを備える。ハウジングの遠位端部にはナット要素225が固定して設置され、このナット要素は中央ねじ穴226を備え、ハウジングの近位端部には、中央開口部を有するばね基部部材208が固定して設置される。駆動システムは、2つの対向する長手方向の溝を有し、ナット要素のねじ穴に受容されるねじ付きピストンロッド220と、ハウジング内に回転可能に配置されたリング形状ピストンロッド駆動要素230と、駆動要素(以下参照)と回転して係合され、その係合がクラッチ要素の軸方向移動を可能にするリング形状のクラッチ要素240とを備える。クラッチ要素には、ハウジング内面の対応するスプライン204(図4B参照)と係合するように構成された外側スプライン要素241が設けられており、これによって、クラッチ要素がスプラインが係合している回転可能に係止された近位位置と、スプラインが係合から外れる回転自在な遠位位置との間で移動することを可能にする。上述したように、両方の位置において、クラッチ要素は駆動要素に回転可能に係止される。駆動要素は、ピストンロッドにて溝に係合する2つの対向する突起231を有する中央穴を備え、これにより、駆動要素の回転によりピストンロッドが回転し、したがって、ピストンロッドとナット要素との螺合に起因してピストンロッドが遠位に軸方向移動する。駆動要素はさらに、ハウジングの内面に配置された対応するラチェット歯205に係合するように構成された一対の対向する円周方向に延びる可撓性ラチェットアーム235を備える。駆動要素およびクラッチ要素は、協働する連結構造を備、協働する連結構造は、駆動要素およびクラッチ要素を一緒に回転可能に係止するが、クラッチ要素が軸方向に移動することを可能にし、これによりクラッチ要素を回転可能なその遠位位置に軸方向に移動させることができ、それによってダイヤルシステム(下記参照)から駆動システムに回転移動を伝達する。クラッチ要素と、駆動要素と、ハウジングとの間の相互作用は、図3Aおよび図3Bを参照してより詳細に示され説明される。

ピストンロッドには、内容物終了(EOC)部材228が螺合して設置され、遠位端部にワッシャ227が回転可能に設置されている。EOC部材は、リセットチューブ(以下参照)と係合するための一対の対向する放射状突起229を備える。

ダイヤルシステムは、ラチェットチューブ250と、リセットチューブ260と、外側に螺旋状に配置された用量数の列を有するスケールドラム270と、吐出される薬剤の用量を設定するための使用者操作式ダイヤル部材280と、解放ボタン290と、トルクばね255とを備える(図3参照)。リセットチューブは、ラチェットチューブ内に軸方向に係止されて設置されているが、数度回転させることができる(下記参照)。リセットチューブは、EOC部材の放射状突起229に係合するように構成された2つの対向する長手方向溝269をその内面に備え、これによって、EOCはリセットチューブによって回転され得るが、軸方向に移動できる。クラッチ要素は、ラチェットチューブ250の外側遠位端部部分に軸方向に係止されて設置されており、これによって、ラチェットチューブがクラッチ要素を介して軸方向にハウジングと回転して係合したり係合から外れたりするように動くことができる。ダイヤル部材280は、軸方向に係止されて設置されているが、ハウジングの近位端部に回転自在に設置されており、ダイヤルリングは通常動作の下でリセットチューブに回転可能に係止され(下記参照)、それによってダイヤルリングの回転に対応して、リセットチューブ、したがってラチェットチューブが回転する。解放ボタン290は、リセットチューブに対して軸方向に係止されるが、自由に回転する。戻しばね295は、ボタンおよびそれに取り付けられたリセットチューブに近位方向の力を提供する。スケールドラム270は、ラチェットチューブとハウジングとの間の環状空間内に配置され、ドラムは、協働する長手方向スプライン251、271を介してラチェットチューブに回転可能に係止され、協働するねじ構造203、273を介してハウジングの内面に回転可能に螺合し、それにより、ドラムがラチェットチューブによってハウジングに対して回転されると、数字の列がハウジング内のウィンドウ開口部202を通過する。トルクばねは、ラチェットチューブとリセットチューブとの間の環状空間内に配置され、その近位端部ではばね基部部材208に固定され、その遠位端部ではラチェットチューブに固定され、それによってラチェットチューブがダイヤル部材の回転によりハウジングに対して回転すると、ばねが歪む。可撓性ラチェットアーム252を有するラチェット機構が、ラチェットチューブとクラッチ要素との間に設けられ、クラッチ要素は内周歯構造242を備え、各歯は、用量が設定されたときにリセットチューブを介して使用者が回転する位置にラチェットチューブを保持するように、ラチェット止めを提供する。設定用量を減少させるために、ラチェット解放機構262がリセットチューブに設けられ、ラチェットチューブに作用し、これにより、ダイヤル部材を反対方向に回すことによって設定用量を1回または複数回のラチェットカウントだけ減少させることができ、リセットチューブがラチェットチューブに対して上述の数度だけ回転されると解放機構が作動される。

吐出機構の様々な構成部品とそれらの機能的関係を説明したので、次に機構の動作を主に図3Aおよび図3Bを参照して説明する。

ペン機構は、これは上述したように、2つの相互作用するシステム、用量システム、およびダイヤルシステムと考えることができる。用量設定中、ダイヤル機構が回転し、ねじりばねに負荷がかけられる。用量機構はハウジングに係止され、移動できない。押しボタンが押し下げられると、用量機構がハウジングから解放され、ダイヤルシステムとの係合により、次いでねじりばねはダイヤルシステムを出発点に戻すように回転させ、用量システムを一緒に回転させる。

投与機構の中心部はピストンロッド220であり、プランジャの実際の変位はピストンロッドによって行われる。用量送達中、ピストンロッドは駆動要素230によって回転され、ハウジングに固定されたナット要素225との螺合相互作用により、ピストンロッドは遠位方向に前方に移動する。ゴムピストンとピストンロッドとの間にはピストンワッシャ227が配置されており、ピストンワッシャ227は、回転するピストンロッドのための軸方向ベアリングとして機能し、ゴムピストンへの圧力を均等にする。ピストンロッドはピストンロッド駆動要素がピストンロッドと係合する非円形断面を有するため、駆動要素はピストンロッドに回転可能に係止されるが、ピストンロッド軸に沿って自由に動くことができる。その結果、駆動要素の回転は、ピストンの直線的な前進移動をもたらす。駆動要素には、駆動要素が(プッシュボタン端部から見て)時計回りに回転するのを防止する小さなラチェットアーム234が設けられている。したがって、駆動要素との係合により、ピストンロッドは前方にのみ移動することができる。用量送達中、駆動要素は反時計回りに回転し、ラチェットアーム235はラチェット歯205との係合に起因する小さなクリック、例えば、インスリン1単位が吐出される度に1回のクリックを使用者に提供する。

ダイヤルシステムに目を向けると、用量は、ダイヤル部材280を回すことによって設定およびリセットされる。ダイヤルを回すと、リセットチューブ260、EOC部材228、ラチェットチューブ250、およびスケールドラム270は、すべてそれと共に回転する。ラチェットチューブがトルクばね255の遠位端部に接続されると、ばねに負荷がかけられる。用量設定中、ラチェットのアーム252は、クラッチ要素の内歯構造242との相互作用によりダイヤル調整された各単位に対してダイヤルクリックを実行する。図示された実施形態では、クラッチ要素には、ハウジングに対して360度の全回転に対して24回のクリック(カウント)を提供する24個のラチェット止めが設けられている。ばねは、組み立て中に予め負荷がかけられており、これによって、機構が許容可能な速度間隔内に小さなおよび大きな用量の両方を送達することを可能になる。スケールドラムがラチェットチューブに回転可能に係合されているが軸方向に移動可能であり、スケールドラムがハウジングと螺合しているため、スケールドラムは、ダイヤルシステムが回されると螺旋状のパターンで移動し、設定用量に対応する数字はハウジングウィンドウ202に示されている。

ラチェットチューブとクラッチ要素240との間のラチェット252、242は、ばねにより部品が戻るのを防止する。リセット中、リセットチューブはラチェットアーム252を移動させることにより、ラチェットをクリック毎に解放する。1回のクリックは、説明した実施形態では、1単位のインスリンIUに対応する。より具体的には、ダイヤル部材を時計回りに回すと、リセットチューブは単にラチェットチューブを回転させ、ラチェットのアームがクラッチ要素の歯構造242と自由に相互作用できるようにする。ダイヤル部材を反時計回りに回すと、リセットチューブはラチェットクリックアームと直接相互作用し、クリックアームをクラッチの歯から離れるようにペンの中心へと強制的に押し込み、これによって、ラチェットのクリックアームが、負荷がかけられたばねによって引き起こされるトルクのために「1クリック」後方に移動することができる。

設定用量を送達するために、押しボタン290は、図3Bに示すように、使用者によって遠位方向に押し込まれる。リセットチューブ260はダイヤル部材から分離され、続いてクラッチ要素240がハウジングスプライン204から分離され、これによって歪んだばねは、駆動要素230と共にダイヤル機構を「ゼロ」に戻し、これにより吐出される薬剤の用量がもたらされる。薬剤送達中いつでも押しボタンを離したり押したりすることにより、いつでも用量を停止したり開始したりすることができる。ゴムピストンが非常に迅速に圧縮されることにより、ゴムピストンが圧縮され、その後ピストンが元の寸法に戻るときにインスリンが送達されるため、5IU未満の用量は通常一時停止することができない。

EOC機能は、使用者がカートリッジに残っている量よりも多くの用量を設定するのを防ぐ。EOC部材228は、リセットチューブに回転可能に係止されており、これにより、用量設定、リセット、および用量送達中にEOC部材を回転させ、その間ピストンロッドのねじに従って軸方向に前後に移動することができる。EOC部材がピストンロッドの近位端部に達すると、停止が提供され、このことがダイヤル部材を含む接続されたすべての部品が用量設定方向にさらに回転するのを防止する、すなわち、現在設定されている用量がカートリッジ内の残りの薬剤内容量に対応する。

スケールドラム270には、ハウジング内面の対応する停止面と係合するように構成された遠位停止面274が設けられており、これは、スケールドラムの最大用量で停止させ、ダイヤル部材を含むすべての接続部品が用量設定方向にさらに回転することを防止する。図示された実施形態では、最大用量は80IUに設定される。これに対応して、スケールドラムには、ばね基部部材の対応する停止面と係合するように構成された近位停止面が設けられており、これは、ダイヤル部材を含むすべての接続部品が用量吐出方向にさらに回転することを防止し、それによって吐出機構全体に対する「ゼロ」停止を提供する。

スケールドラムがゼロ位置を超えて移動することを可能にするダイヤル機構において何かが万が一破損した場合に偶発的な過剰投与を防止するために、EOC部材はセキュリティシステムを提供するように機能する。より具体的には、フルカートリッジである初期状態では、EOC部材は、駆動要素と接触する最も遠位軸方向位置に位置決めされる。所与の用量が吐出された後、EOC部材は再び駆動要素と接触して位置決めされる。これに対応して、EOC部材は、機構がゼロ位置を超えて用量を送達しようとする場合、駆動要素に対して係止される。機構の種々の部品の公差および可撓性のために、EOCは短距離を移動し、それにより例えば3〜5IUのインスリン等の吐出される薬剤のわずかな「過剰投与」を可能にする。

吐出機構は、吐出された用量の終わりに明確なフィードバックを提供する投与終了(EOD)クリック機能をさらに備え、薬剤の全量が吐出されたことを使用者に知らせる。より具体的には、EOD機能は、ばね基部とスケールドラムとの間の相互作用によって作り出される。スケールドラムがゼロに戻ると、ばね基部にある小さなクリックアーム206が、進行中のスケールドラムによって後方に押しやられる。「ゼロ」の直前にアームが解放され、アームはスケールドラムの皿面に当たる。

図示された機構は、ダイヤル部材を介して使用者によって加えられる過負荷から機構を保護するためにトルクリミッタをさらに備えている。この特徴は、上記のように互いに回転自在に係止されたダイヤル部材とリセットチューブとの間の境界面によって提供される。より具体的には、ダイヤル部材には、リセットチューブの可撓性キャリア部分261に配置されたいくつかの対応する歯と係合する円周方向の内歯構造281が設けられている。リセットチューブの歯は、所与の指定された最大サイズ、例えば、150〜300Nmmのトルクを伝達するように設計されており、その上では、可撓性キャリア部分および歯が内側に湾曲し、残りのダイヤル機構を回転させることなくダイヤル部材を回転させる。したがって、ペン内部の機構には、トルクリミッタが歯を介して伝達するよりも高い負荷で応力を加えることができない。

機械的な薬剤送達装置の動作原理を説明したので、本発明の実施形態を説明する。

図4は、図2、図2、および図3Bを参照して上述した一般的な設計の薬剤送達装置に実装されたスイッチおよびセンサアセンブリを示す。主に、スイッチアセンブリそれ自体ならびに個々のスイッチを作動させるために機能する変形部材が示され、説明される。以下では、開閉される接点を提供する構造をスイッチまたはスイッチアセンブリと称する一方、1つまたは複数のアクチュエータまたはインジケータ部材と組み合わせたスイッチアセンブリをセンサまたはトリガアセンブリまたは構造体と称する。

より具体的には、図4に示すアセンブリは、複合型スイッチアセンブリ400と、変形ハウジング301と、変形ラチェットチューブ350と、変形クラッチ要素340ならびに非変形ピストンロッド駆動要素330とを備える。スイッチアセンブリは、複数の個々の可撓性接触フィンガを提供する可撓性シート金属部材410を備え、複数の接触パッド428が形成されたフレキシブルプリント基板420に設置されるように構成されている。図示された実施形態では、2つの独立したスイッチ構造体が組み込まれており、実際の構成および設計に応じて組み合わせてまたは独立して使用することができる。

図4および図5を参照して、複合型スイッチアセンブリ400について説明する。フレキシブル基板は、第1の複数のスイッチ接触パッド(ここでは4つ)422に関連する第1の開口部421ならびに第2の複数の接触パッドに関連する第2の開口部424とを備える。図示された実施形態では、第2の複数の接触パッドは、一対のスイッチ接触パッド425と一対の共通接地接触パッド426とを備える。接触パッドは、電子回路(図示せず)に接続されるように構成された接続接触パッドのアレイ428に接続される。

可撓性シート金属部材410は、可撓性接触フィンガ(ここでは4つ)の第1のアレイ411を備え、各フィンガが接触部分および作動部分を備え、接触部分は接触パッドと係合するように構成される接触ディンプル419を備え、作動部分はインジケータ構造に係合するように構成されている。図示された実施形態(図5参照)では、接触ディンプルは休止中の非作動状態において対応する接触パッドと接触している(すなわち接点が閉じている)のに対して、可撓性アームが作動されると、接触ディンプルは接触パッドとの係合が外れるように持ち上げられる(すなわち、接点が開く)。

可撓性シート金属部材410は、可撓性接触フィンガ(ここでは2つ)の第2のアレイ415も備え、各フィンガは、可撓性接触フィンガの第1のアレイを参照しながら上述したように、接触部分および作動部分を備える。第2のアレイは、フレキシブルプリント基板420上の対応する接地接触パッド426と恒久的に接触するように構成された一対の接地接触フィンガ416をさらに備え、この2つのフィンガは冗長性を提供する。

スイッチアセンブリ400は、第1および第2のアレイの可撓性接触フィンガの作動部分がハウジングの内部に突出することを可能にするために、変形ハウジング301に形成された第1および第2の開口307、308が設けられた凹部303内に受容されかつ取り付けられる。凹部は、正しい位置決めを保証するためにスイッチアセンブリ上の対応する設置構造417、418と協働するように構成された設置用突起304、305をさらに備える。スイッチアセンブリは、任意の適切な手段、例えば、接着剤またはボンディングにより設置されてよい。変形ハウジングは、変形クラッチ要素(下記参照)の外側スプライン要素341と協働するように構成されたハウジング内面(図示せず)の変形スプラインをさらに備える(以下参照)。

アクチュエータまたはインジケータ要素に目を向けると、変形クラッチ要素340は、可撓性接触フィンガの第1のアレイ411と協働して回転センサを提供するように構成され、変形ラチェットチューブ350は、可撓性接触フィンガの第2のアレイ411と協働して、トリガセンサを提供するように構成される。

変形クラッチ要素340は、用量設定および用量吐出中に、上述のクラッチ要素240のように機能するが、外側スプライン要素341は、回転エンコーダとしても機能するように再構成されている。より具体的には、クラッチ要素がその近位位置にある場合、所与のスプラインは、所与の接触フィンガを(同じ位置に回転させたときに)持ち上げて接点を開いたままにするアクチュエータ構造として機能する。2つのスプラインの間の回転ギャップ343は、接触フィンガ(すなわち、作動されたフィンガに隣接するフィンガ)がその閉じた状態で静止することを可能にするように寸法決めされる。クラッチ要素がその遠位位置に動かされると(上記参照)、所与の作動された接触フィンガが下降して対応する接点を閉じることが可能になる。吐出イベントの終了時にクラッチ要素が再び近位に移動すると、スプライン要素に対応して回転可能に位置決めされた任意の所与の接触フィンガが持ち上げられ、対応する接点が開く。示されているように、クラッチ要素が遠位に移動される度に、任意の開いた接点が閉じ、クラッチ要素が近位に移動される度に、ゼロまたはそれ以上の接点が開かれる。好ましくは、少なくとも1つの接点は、クラッチ要素が遠位に移動される度に開き、クラッチ要素が近位に移動される度に閉じるべきである。

接触フィンガの数、スプラインの数、およびそれらの位置に応じて、回転センサは、関連する電子回路に異なる入力情報を提供するように設計することができる。例えば、必要な数の接触フィンガおよびこれに対応して配置されたスプラインを用いて、回転センサを設計し、クラッチ要素が係合したり係合から外れたりするように、すなわち、全回転に対するカウント数、例えば図3を参照して上で説明したように24回のカウントに対応して動かされる度にクラッチ要素の正確な回転位置を提供することができる。したがって、クラッチ要素の全回転未満に対応する用量では、用量サイズを決定することが可能である。実際には、クラッチ要素の全回転を超える量に対応する用量に対しては、回転数をカウントするためにさらなるセンサ手段が必要であろう。

記載された回転センサの概念は、「完全な」回転位置センサを提供するために使用され得るが、図示される実施形態は、比較的「単純な」情報を提供するように設計される。より具体的には、図示される実施形態は、吐出イベント中のクラッチ要素が偶数回または奇数回のカウントに対応して回転したかどうかを判定するように設計されている。

図4および図5の図示された実施形態に目を向けると、2つの同一の回転センサが設けられており、各々は、クラッチ要素のスプラインと協働する一対の可撓性フィンガを備える。各センサは同じ出力を提供し、したがって2つのセンサは冗長性を提供する働きをする。クラッチ要素は、12の対応するギャップ343が間に配置された12本の等間隔で配置されたスプライン341を備える。以下、所与の対の2つの接触フィンガは、「A」接触フィンガ411および「B」接触フィンガ412と記載する。一対の2つのフィンガは、一方のフィンガがスプラインに対応して回転可能に位置決めされ、他方のフィンガがギャップに対応して位置決めされるように間に距離を置いて配置される。これに対応して、任意の所与の回転ラチェット位置のクラッチ要素が非作動近位位置に止まると、一方の接点が開き、一方の接点が閉じる。

図示した実施形態の動作原理は、以下のように説明することができる。

最初の軸方向投与位置では、一方のスイッチフィンガ(例えば、「A」フィンガ)がアクチュエータ構造として機能するスプライン要素によって持ち上げられ、他方(「B」フィンガ)は2つのアクチュエータ構造間のギャップ343で静止する。用量が設定されておらず、解放ボタンが操作されていれば、以下が行われる。 1)クラッチ要素340を軸方向に吐出位置へと移動させ、これにより持ち上がるアクチュエータ構造が離れるにつれてAフィンガが下降し、それによってAスイッチが閉じ(アームとフレキシブル基板の間のディンプル接点を閉じる)、これはプロセッサによって記録される。Bフィンガは動かされない。 2)用量が設定されていないため、クラッチ要素、したがってアクチュエータ構造は回転しない。 3)クラッチ要素が軸方向に投与位置に戻るように動かされると、これによりアクチュエータ構造が後退するにつれてAフィンガが持ち上がり、それによってAスイッチが開き、これはプロセッサによって記録される。Bフィンガは動かされない。

示されているように、2単位の用量が設定され吐出された場合、クラッチ要素は2回のカウントだけ回転し、各アクチュエータ構造(スプライン)が隣接部材に対してずれている。フィンガの観点からは違いがない。これに対応して、同じスイッチ(AまたはB)が閉じ、その後開くと、これはプロセッサによって「偶数回のイベント」として検出される。

1回のカウント(例えば、1単位)の用量が設定され、解放ボタンが作動されると、以下が行われる。 1)クラッチ要素を軸方向に吐出位置へと移動させ、これにより持ち上がるアクチュエータ構造が離れるにつれてAフィンガが下降し、それによってAスイッチが閉じ、これはプロセッサによって記録される。Bフィンガは動かされない。 2)1回のカウントの用量が設定されると、用量吐出中にクラッチ要素が1回のカウントだけ回転し、これにより、アクチュエータ構造およびその間のギャップの位置がずれている。 3)アクチュエータ構造が軸方向に投与位置に戻るように動かされると、これによりアクチュエータ構造が後退するにつれてBフィンガが持ち上がり、それによってBスイッチが開き、これはプロセッサによって記録される。Aフィンガは動かされない。

示されているように、同じスイッチ操作が、例えば、3回または5回のカウントの用量が設定され吐出される場合に行われる。これに対応して、異なるスイッチが閉じ、その後開くと、これはプロセッサによって「奇数回のイベント」として検出される。

上記より、以下の通りとなる。 i)0回、2回、4回等のカウントが吐出されると、偶数回のイベントが検出される。 ii)1回、3回、5回等のカウントが吐出されると、奇数回のイベントが検出される。

1つのスイッチは、1回のカウントの変化に対して電子回路に入力を提供するが、これはオンオフ入力を伴わない単一の入力となり、動作が不安定になる可能性がある。

単純な実施形態では、1つのスイッチは、理論的には、記述された偶数回/奇数回分の機能を提供する。より具体的には、センサアセンブリが、最初は閉鎖されている単一のスイッチを備え、偶数回のカウントが吐出される場合、このスイッチは、アクチュエータ構造が前後に移動するときには作動せず、スイッチはまったく作動されない。奇数回のカウントが吐出された場合、このスイッチは、アクチュエータ構造が前後に動くときに1回だけ作動される。示されているように、このようなセンサシステムの作動は、電子回路への1回の入力または非入力をもたらし、これにより動作が不安定になる可能性がある。

クラッチ動作の「積極的」かつ安全な検出を確実にするために、上述したような2つのスイッチの実装は、回転しない場合を含むすべての段階的回転動作に対してオンオフ入力を保証する。

偶数回/奇数回のイベントセンサの関連性については、上述のトリガセンサの説明の後に以下で説明する。

上述したように、変形ラチェットチューブ350は、可撓性接触フィンガの第2のアレイ411と協働してトリガセンサを提供するように構成される。変形ラチェットチューブ350は、用量設定および用量吐出中に、上述のラチェットチューブのように機能するが、アクチュエータ突起355が追加されて、図6に示されるようなトリガ構造として機能する。

図4〜図6に図示された実施形態に目を向けると、アクチュエータ突起355と協働するように構成された一対の可撓性接触フィンガ415と2つのスイッチを形成する関連接触パッド425とを備えるトリガセンサが提供される。各スイッチは同じ出力を提供し、したがって冗長性を提供する働きをする。

図2、図3A、および図3Bを参照して上述されたように、ラチェットチューブは、設定モードに対応する近位位置と、吐出モードに対応する遠位位置とを有する。図4〜図6の実施形態では、設置された状態のトリガ接触フィンガ415は、その吐出モードで回転するときにのみ、ラチェット部材の突起によって起動される(すなわち、スイッチが開いた状態まで持ち上げられる)。突起が通過するとすぐに、可撓性スイッチフィンガは閉じたアイドル位置に戻る。このようにして、スイッチの起動は薬剤の用量の吐出に結び付くが、使用者はスイッチを起動せずに用量を自由に設定し調節することができる。より大きいな用量のためのラチェットチューブ突起はスイッチを数回通過するため、スイッチは、これに対応して、単一の吐出イベントのために数回作動されるが、作動が非常に短時間で行われるので、これは、例えばタイマは数回リセットされ、最後のリセットは最後の投与からの時間がカウントされるリセットであることをまさに意味する。あるいは、タイマ用途では、最初のリセットが使用でき、短時間もしないうちのリセットは無視される。

図示された実施形態は、任意の吐出用量サイズに対して完全な開閉トリガスイッチ作動を提供するように設計されている。すなわち、ラチェットチューブ突起355およびトリガスイッチフィンガは、ラチェットチューブが1回のカウント位置から、所与の設定用量が完全に吐出されたのに対応する初期の「ゼロ位置」に回転するとき投与終了イベントを検出するように回転可能に位置決めされる。しかし、用量設定および吐出機構の公差および緩みのために、これは、可能な限り最も小さな用量サイズ、すなわち、図示された実施形態のラチェットチューブの15度の回転移動に対応する1回のカウントの用量サイズに対して常に生じるとは限らない場合がある。

しかしながら、上述のトリガセンサが上述の偶数−奇数回転センサと組み合わされると、高い信頼性をもって1回のカウントのみ、例えば、1単位のインスリンに対応する吐出用量を検出することができる複合型センサアセンブリが提供される。

あるいは、トリガセンサがラチェットチューブ350の回転カウンタとして機能するように構成され、クラッチ要素の回転位置の「完全な」決定のために構成された回転センサと組み合わされる場合、センサアセンブリが提供され、吐出用量サイズを決定できる。

示されるように、記載される追加の回転センサは、追加の構成部品を必要とせずに費用効果的に提供することができるが、これは、追加のセンサ、すなわち、可撓性シート金属部材410、フレキシブルプリント基板420、およびクラッチ要素340を備えるように既存の構成部品を単に変更すればよいからである。

図4〜図6を参照して、接点構造の機械的移動に基づいて、すなわち、機械的構造によって接触するように、また接触が外れるように移動される可撓性接触フィンガに基づいて、センサ構造体を説明した。図7〜図9を参照して、いくつかの導電性構造が設けられた移動要素に基づいてセンサ構造体が説明される。これらの導電性構造は、接触フィンガの対と接触するように移動したときに、2つのフィンガ間の導電性接続を確立し、これは後に関連する電子回路により検知できる。

より具体的には、図7に示すアセンブリ500は、4つのスイッチを有するスイッチアセンブリ(図8A参照)と、非変形ラチェットチューブ550と、変形クラッチ要素540と、非変形ナット要素525ならびに非変形駆動要素530とを備える。クラッチ要素は導電性構造が配置された円周方向近位部分を含むように変形されている。導電性構造は、近位リング形状部分545と、複数の円周方向に等間隔に配置された導電性領域546を有する遠位部分とを含み、それにより、複数の非導電性空間547が導電性領域間に形成される。このようにして、複数のアクチュエータ構造545、546、547が形成される。図示された実施形態では、12の導電性領域および12の非導電性空間が、例示的な吐出機構の完全な回転に対して24回のカウントに対応して設けられている。導電性表面は、導電性材料を用いた印刷によって、または耐久性のある薬剤送達装置に関連するであろうより耐久性のある表面を提供するめっきプロセスによって、クラッチ要素に適用されてよい。

図8Aおよび図8Bは、組み立て状態における図7の構成部品を示し、スイッチアセンブリのスイッチならびにスケールドラム570も示されている。スイッチアセンブリ505は、軸方向に動かされ、かつ/または回転したときに、クラッチ要素540の表面上を摺動するように構成された一対の可撓性接触フィンガをそれぞれが有する4つのスイッチを備える。4つのスイッチは、ハウジング開口部503に挿入されるように構成されたキャリア(図示せず)に配置される。スイッチアセンブリは、第1の対の近位スイッチAおよびB、ならびに遠位対のスイッチCおよびDを備える。図9A〜図9Dを参照しながら以下に示されるように、スイッチAおよびBは、クラッチ要素がその近位位置にあるときは導電性領域546および非導電性空間547に対応するクラッチ要素に配置され、クラッチ要素がその遠位位置にあるときは導電性リング545に対応するクラッチ要素に配置される。スイッチCおよびDは、クラッチ要素がその近位位置にあるときは導電性領域546の遠位にあるクラッチ要素に位置決めされ、クラッチ要素がその遠位、したがって回転位置にあるときは導電性領域546および非導電性空間547に対応するクラッチ要素に位置決めされる。所与のスイッチの一対の接触フィンガが導電性表面上に位置決めされるとき、スイッチは閉鎖状態「0」にあり、非導電性表面上に位置決めされるとき、スイッチは開放状態「1」にあり、スイッチの状態は関連する電気回路によって検出可能である。所与のスイッチがクラッチ要素が移動するにつれて2つの状態の間で作動されると、これは、関連する電子装置の電子回路によって検出でき、その情報を制御に使用することができる。

スイッチAおよびBは、上述の奇数/偶数回の切換えに対応し、したがって、クラッチ要素がクラッチ要素の軸方向作動の間に奇数回または偶数回のカウントだけ回転したかどうかの情報を提供することができる。加えて、スイッチAおよびBは、使用者が用量解放部材を作動させ、それによってクラッチ要素を遠位に移動させるとき、スイッチCおよびDを補足して「覚醒」信号を提供する(以下参照)。

スイッチCおよびDは、使用者が用量解放部材を作動させ、それによってクラッチ要素を遠位に移動させるとき、「覚醒」信号だけでなく、クラッチ要素の回転に関する追加の情報を提供する「移行」スイッチと考えることができる。覚醒信号は、例えば、関連する電子装置のディスプレイをオンにするために使用できる。図示される構成では、スイッチCおよびDは、2回および3回のカウントに対応する、例えば、2単位および3単位のインスリンの吐出用量に対応する段階的回転を検出するように設定され、これにより、既に吐出された4単位以上が示される。スイッチCおよびDは、クラッチ要素がその遠位、したがって回転位置にあるときはそれぞれ導電性領域546および非導電性空間547に位置決めされるため、スイッチCおよびDはクラッチ要素が回転するにつれ開閉する。このようにして各カウントが検出されると、センサ構造体を使用して、単にスイッチサイクルの数をカウントすることによって用量サイズセンサを提供することができる。センサアセンブリは、さらなるセンサシステム、例えば、ラチェットチューブによって操作される上述のトリガセンサと組み合わせてもよく、それにより、吐出された少量の薬剤の検出にさらなる安全性を提供する。

図9A〜図9Dに目を向け、図8Aのスイッチアセンブリの4つの異なる状態を説明する。

より具体的には、図9Aは、スイッチAが閉じた状態で、その近位位置かつ第1の回転位置にあるクラッチ要素540を示し、これは以下のスイッチ状態を提供する。

図9Bは、スイッチAが閉じた状態で、その遠位位置かつ第1の回転位置にあるクラッチ要素540を示し、これは以下のスイッチ状態を提供する。

図9Cは、スイッチAが開いた状態で、その近位位置かつ第2の回転位置にあるクラッチ要素540を示し、これは以下のスイッチ状態を提供する。

図9Dは、スイッチAが閉じた状態で、その遠位位置かつ第2の回転位置にあるクラッチ要素540を示し、これは以下のスイッチ状態を提供する。

図10Aは、上の表では、スイッチAの「閉じた」開始状態について6つの異なる使用者操作シーケンスに従ってクラッチ要素が動かされたときの検出可能なスイッチ状態を示し、下の表では、スイッチBの「閉じた」開始状態について6つの異なる使用者操作シーケンスに従ってクラッチ要素が動かされるときの検出可能なスイッチ状態を示す。使用者の操作は、 1)投与はせずにボタンを押して離す 2)1単位(カウント)の用量をダイヤルし、1単位を投与する 3)2単位の用量をダイヤルし、2単位を投与する 4)3単位の用量をダイヤルし、3単位を投与する 5)4単位の用量をダイヤルし、4単位を投与する 6)2単位の用量をダイヤルし、ダイヤルをゼロに戻す。

シーケンス1〜6を使用して、投与イベントなしにディスプレイをオンにでき、したがって、例えば、最後の投与からの時間の現在の状態を例えば読み取ることができる。2つの「枠付き」ボックス間の移動は、「覚醒」信号を提供する。示されているように、吐出される用量が検出されると、関連する電子機器、例えば、最終投与からの経過時間タイマのカウンタはリセットされてもよい。

図4〜10を参照して、設定モードに対応する近位位置と、吐出モードに対応する遠位位置とを有する構成部品の回転を検出するセンサ構造体を説明する。図11を参照して、用量の吐出中に軸方向には移動しないが、回転のみする吐出機構の構成部品の回転を検出するさらなるセンサ構造体を説明する。

図11は、図2、図3A、および図3Bを参照して上述した一般的な設計の薬剤送達装置に実装されたスイッチおよびセンサアセンブリ600を示す。主に、スイッチアセンブリそれ自体ならびにスイッチを作動させるために機能する変形インジケータ部材が示され、説明される。

より具体的には、図11は、インジケータ部材として機能する回転可能な駆動要素630と組み合わされた固定スイッチアセンブリ610を備えるセンサアセンブリ600を示し、回転可能な駆動要素630は変形ピストンロッド駆動要素の形態であり、非変形要素については図2、図3A、および図3Bを参照して上述している。スイッチアセンブリは、対応して変形されたハウジング(図示せず)の対応する凹部に設置されるように構成されたキャリア611と、さらなる電子回路に接続されるように構成された接触パッド613にそれぞれ接続される一対の可撓性導電性接触フィンガ612とを備える。図8Aの実施形態におけるように、図11のセンサ構造体は、接触構造の機械的移動に基づいているのではなく、接触フィンガと接触するように移動したときに2つのフィンガ間の導電性接続を確立し、したがって開いた状態から閉じた状態へとスイッチを作動し、その後、導電性構造が接触フィンガとの接触から外れるように移動したときに閉じた状態から開いた状態へとスイッチを作動させ、これは関連する電子回路により検知できる、いくつかの導電性構造が設けられる移動要素に基づく。より具体的には、駆動要素630は、その外周に、円周方向に配置された軸方向に配向された、導電性「ストライプ」構造631の形態のアクチュエータ構造をいくつか備えている。導電性ストライプ構造631は、2つの接触フィンガに対応して位置決めされるときに、その間に電気接触を確立する。導電性構造の間に、非導電性「ギャップ」が、駆動要素630が製造される非導電性ポリマー材料によって設けられる。導電性ストライプは、任意の適切な手段、例えば、導電性インクを用いた印刷により設けることができる。

示されるように、駆動要素630が用量吐出中に回転すると、導電性ストライプ631が接触フィンガ612を通過する度に、スイッチアッセンブリ610が閉じ、直後に再び開くが、これは関連する電子機器に対して、吐出イベントが起こっていることを示す。図示された実施形態では、導電性ストライプ、したがって介在するギャップの数は、全回転に対するカウント数、例えば、24回のカウントに対応する。このようにして各カウントが検出されると、センサ構造体を使用して、単にスイッチサイクルの数をカウントすることによって用量サイズセンサを提供することができるか、または、センサ構造体を単純なトリガセンサとして使用して、5、10、または25サイクルが検出されたかどうかにかかわらず吐出イベントが生じたことを単純に検出できる。

ストライプは、駆動要素の所与の「止まった」回転位置に対して、一対のフィンガが2つのストライプの中間に配置されるように、駆動要素630に位置決めされ、これにより、1回のカウントだけの回転移動を検出するロバストな設計を提供する。しかし、吐出機構の公差および緩みのために、これは、可能な限り最も小さな用量サイズ、すなわち、図示された実施形態の駆動要素630の15度の回転移動に対応する1回のカウントの用量サイズに対して常に生じるとは限らない場合がある。

しかしながら、上述のトリガセンサが上述の偶数−奇数回転センサと組み合わされると、高い信頼性をもって1回のカウントのみ、例えば、1単位のインスリンに対応する吐出用量を検出することができる複合型センサアセンブリが提供される。

代替的実施形態(図示せず)では、図11のスイッチアセンブリ610は、図5を参照して説明した種類の機械式スイッチアセンブリの形態であってもよく、駆動要素は、円周方向に配置されたいくつかの軸方向に配向されたリブ状突起を有するように変形される。リブ状突起は、1つまたは複数の可撓性接触フィンガを移動させ、それにより、関連する接点を開閉するように機能する。図5および図6を参照して説明したトリガセンサに関しては、冗長性のために2つの接触フィンガを設けてもよい。

図12は、2つのスイッチアセンブリと協働するように構成された構成部品を備えるアセンブリ700を示し、アセンブリは、変形ハウジング701、非変形ラチェットチューブ750、変形クラッチ要素740、変形ナット要素725ならびに変形駆動要素730を備える。駆動要素は、図11に示す種類のスイッチアセンブリ(図示せず)と協働するように構成された複数の軸方向に配向された導電性構造731が配置される円周方向近位部分を含むように変形される。クラッチ要素740は、図5に示される種類のスイッチアセンブリ(図示せず)と協働するように構成された複数のインジケータ構造741(ここでは開口部)を含む円周方向近位部分を含むように変形される。ナット要素725は、単に変形駆動要素730を収容するように変形されている。

図示された実施形態では、駆動要素730は、12の円周方向に等間隔に配置された軸方向に配向された導電性構造を備える。吐出機構が全回転に対して24回のカウントを有するため、センサシステムの「分解能」は、2回のカウントに対応する吐出用量が確実に検出されることを単に保証する。これに対応して、奇数回または偶数回のカウントに対応する回転を検出するように構成された第2のセンサシステムが設けられており、これは、上述のセンサシステムに対応するが、アクチュエータ構造はスプラインではなく開口部の形態をとる点が異なる。

上述のセンサアセンブリならびに個々の構成部品を使用して、出力接触パッド428を介して様々な形態で関連する電子回路に入力を提供できる。例えば、センサアセンブリが耐久性のある薬剤送達装置に組み込まれている場合、電子回路は、例えばフレキシブルプリント回路基板(PCB)に設置された個々の「伝統的な」電子部品の形態であってもよく、数回の吐出イベント(例えば、用量サイズおよび/または用量時間)についてのデータを格納するメモリ、有線接続または無線接続、従来のLCDまたはOLEDならびに交換可能または充電可能な電源のようなより高度な機能を提供することができる。

使い捨ての薬剤送達装置の場合、同じ種類の伝統的な電子回路が、第1の装置に設置され、後に、典型的にはカートリッジが空になったときに使用者によって別の装置に移されるように構成されたアドオンモジュールの形態で提供されてもよい。アドオンモジュールには、出力接触パッド428と係合するための接触端子が設けられている。

ほとんどの場合、「伝統的な」電子機器は、使い捨ての薬剤送達装置に組み込むには高価すぎると考えられるが、費用効果の高い製造を可能にする「代替」技術を用いて統合的な解決法を提供することができる。

これに対応して、以下では、薬剤送達装置の湾曲した外面に恒久的に取り付けられるように構成された、「プリンテッドエレクトロニクス」に完全にまたは部分的に基づく可撓性「電子ラベル」を含む薬剤送達装置を説明する。ラベルは、上述の出力接触パッド428と協働するように構成された接触端子を含む。電子ラベルは、単純かつ直感的な方法で、最後投与からの経過時間に関する情報を使用者に提供するように設計される。そのようなラベルの可能な設計および製造プロセスの詳細な説明は、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第P2014/074475号に見出すことができる。以下では、そのようなラベルの使用者向けの機能のみを説明する。

図13.1〜図13.7に目を向けると、図1〜図12を参照して説明される種類の、上述のセンサ構造体を備える薬剤送達装置800には電子ラベル801が設けられる。電子ラベルは、可撓性のある箔810に形成され、印刷されたディスプレイ820、設置されたチップ、設置された電池、センサアセンブリ出力パッドに取り付けるための接触端子のアレイ、および異なる構成部品の端子を接続する複数の印刷されたリード線を備える。ラベルは、表示ウィンドウ202が見えるようにラベルが意図された薬剤送達装置に特有の切り欠き(見えない)を有する略矩形の形状を有する。

図13.1〜図13.7を参照して、完成したペン形状薬剤送達装置の使用について説明する。使用者は、用量設定部材880(図13.1)を回転させることによって用量設定中に変化しないであろうディスプレイのすべてのセグメントが「オフ」状態である、停止またはスリープ状態のラベルを有するペンを受け取る。したがって、用量を設定したまま片付けた後にペンがゼロにリセットされた場合、ペンは停止状態のままである。これに対応して、解放ボタン890が用量設定なしで作動される場合、ペンは停止したままである。用量が設定され、使用者が用量を吐出するために吐出機構を解放すると、ラチェットチューブ350は遠位に移動し、クラッチ要素340と共に回転し始め、これによりセンサアセンブリがトリガされ後にラベルタイマが作動し、これによって、ラベル上の中央タイマ記号821をオンにする(図13.2)。ペンラベルは1時間この状態のままである(図13.3)。その後、計数記号822が起動され(図13.4)、図13.5〜図13.7に示すように、さらなる計数記号823、824、825がその後1時間ごとに、すなわち、薬剤の用量送達後2、3、および4時間後に起動される。図示された実施形態では、5時間後、すべてのセグメントが停止する。

異なるセンサ設計の上記の説明に対応して、用量サイズの感知および用量吐出イベントの感知を組み合わせることができる。実際に、用量サイズ関連情報が電子ラベル上に表示される場合、対応する数値表示手段が提供されるべきである。設定用量および/または最後に設定された用量のサイズに加えて、カートリッジ内の薬剤の残量も表示することができる。

上述の電子ラベルは、追加の特徴を備えていてもよく、または電子ラベルは、さらなる特徴を有する薬剤送達を提供するためのプラットフォームとして使用されてもよい。例えば、インスリン製品の製造業者は、しばしば種々の種類のインスリンを作り、そのうち、迅速に作用するが、非常に長くは作用しないものもあれば、よりゆっくりと、しかしより長時間作用するものもある。さらなる例として、温度センサを設けることができる。測定された温度は、例えば、可変の有効期限を計算するための入力として使用され得、または過度の温度にさらされることに対して警告できる。上述したディスプレイ機能に加えて、記録機能、例えば、薬剤が吐出された時点、例えば日および/または時間をグラフで示すディスプレイを提供することができる。警告は、例えば、二重用量、最大用量超過、または他の異常な使用に対して与えられてよい。個人設定は、例えばNFCアンテナ等を介して無線で入力することができる。電子ラベルの表示手段は、データを例えばカメラを備えたスマートフォンに転送するために使用できる2Dマトリクスコードを表示するように構成することができる。

例示的実施形態の上記の説明では、種々の構成部品について説明した機能を提供する種々の構造および手段は、本発明の概念が当業者には明らかとなる程度で記載されている。異なる構成部品の詳細な構築および仕様は、本明細書に記載された文章に沿って当業者によって行われる通常の設計手順の対象と考えられる。

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