接触ピンおよび管状接触体ならびに製造方法

申请号 JP2016552968 申请日 2015-02-19 公开(公告)号 JP6411531B2 公开(公告)日 2018-10-24
申请人 プランゼー パワーテック アーゲー; PLANSEE POWERTECH AG; 发明人 シュヴァイガー、アウグスト; ベーニング、ミケ;
摘要
权利要求

高電圧または中電圧の開閉器用の接触ピン(2、2’)であって、 耐溶融性の材料からなる接触先端部(4、4’)と、その接触先端部(4、4’)に結合される管状の支柱スリーブ(6)と、 前記支柱スリーブ(6)内に設けられていると共に前記支柱スリーブ(6)に結合されている支柱コア(8、8’)とを有しており、 前記接触先端部(4、4’)、前記支柱スリーブ(6)および前記支柱コア(8、8’)が、鋳込みによって、冶金的結合で相互結合されており、 前記接触先端部(4、4’)は、当該接触ピン(2、2’)の使用時にアークが発生する当該接触ピン(2、2’)の前部に設けられており、かつ前記接触先端部は、10重量%から40重量%の銅を浸透させたタングステン、好ましくはWCu80/20からなり、 前記支柱スリーブ(6)は、当該接触ピン(2、2’)の使用時にアークが発生することのない当該接触ピン(2、2’)の後部に設けられて前記前部と結合されており、 前記支柱スリーブ(6)の材料が、以下の材料、即ち、モリブデンもしくはタングステン、または、モリブデン基合金もしくはタングステン基合金であって重量比で90%以上のタングステンを含んでなる合金または重量比で90%以上のモリブデンを含んでなる合金、あるいは、銅を10重量%から40重量%の範囲内で含んでなるタングステン/銅、または、耐熱性の鋼のうちから選択されたものである ことを特徴とする接触ピン。請求項1に記載の接触ピンにおいて、 前記支柱スリーブの材料が、前記接触先端部の材料よりも低い密度を有している、または、前記支柱コアの材料が、前記支柱スリーブの材料よりも低い密度を有している ことを特徴とする接触ピン。請求項1または2に記載の接触ピンにおいて、 前記支柱コア(8、8’)が、前記支柱スリーブ(6)よりも高い導電性を有している ことを特徴とする接触ピン。請求項1、2、3のうちの1つに記載の接触ピンにおいて、 前記支柱スリーブ(6)が、その支柱スリーブ(6)の外径の5%から25%の壁厚を有している ことを特徴とする接触ピン。請求項1から4の1つに記載の接触ピンにおいて、 前記支柱コアの材料が、銅、アルミニウム、銅またはアルミニウムを主体とする合金のうちから選択されたものである ことを特徴とする接触ピン。請求項1から5に記載の接触ピンの製造方法であって、 10重量%から40重量%の銅を浸透させたタングステン、好ましくはWCu80/20からなる接触先端部(4、4’)を形成するステップと、 以下の材料、即ち、モリブデンもしくはタングステン、または、モリブデン基合金もしくはタングステン基合金であって重量比で90%以上のタングステンを含んでなる合金または重量比で90%以上のモリブデンを含んでなる合金、あるいは、銅を10重量%から40重量%の範囲内で含んでなるタングステン/銅、または、耐熱性の鋼のうちから選択された材料からなる管状の支柱スリーブ(6)を、鋳込みによって、前記接触先端部(4、4’)に結合し、その際、前記支柱スリーブ(6)の内部に支持コア(8、8’)を形成するための支柱コアの材料が設けられ、または設けることが可能にされ、さらに、前記接触先端部(4、4’)、前記支柱スリーブ(6)および前記支柱コア(8、8’)が、鋳込みによって、冶金的結合で相互結合されるステップと を有することを特徴とする接触ピンの製造方法。請求項1から5の1つに記載の接触ピン(2、2’)を受ける管状接触体(10a−b)であって、 接触リング(12)と、 前記接触リング(12)に結合された支持管(14a−b)とを有し、 前記接触リング(12)は、当該管状接触体の使用時にアークが発生する当該管状接触体(10a−b)の前部に設けられており、かつ前記接触リング(12)は、10重量%から40重量%の銅を浸透させたタングステン、好ましくはWCu80/20からなり、 前記支持管(14a−b)は、当該管状接触体の使用時にアークが発生しない当該管状接触体(10a−b)の後部に設けられて、前記前部と結合されており、 前記支持管(14a−b)が、以下の材料、即ち、モリブデンもしくはタングステン、または、モリブデン基合金もしくはタングステン基合金であって重量比で90%以上のタングステンを含んでなる合金または重量比で90%以上のモリブデンを含んでなる合金、あるいは、銅を10重量%から40重量%の範囲内で含んでなるタングステン/銅、または、耐熱性の鋼のうちから選択された材料からなる ことを特徴とする管状接触体。請求項7に記載の管状接触体において、 前記支持管(14a)が、前記接触リング(12)よりも薄い壁厚を有しており、かつ、前記支持管(14a)の内径が、前記接触リング(12)の内径と同一である、または 前記支持管(14b)が、前記接触リング(12)よりも薄い壁厚を有しており、かつ、前記支持管(14b)の外径が、前記接触リング(12)の外径と同一である ことを特徴とする管状接触体。請求項7または8に記載の管状接触体の製造方法であって、 耐溶融性の材料からなる接触リング(12)を形成するステップと、 耐熱金属、もしくは耐熱金属を主体とする合金、または鋼からなる支持管(14a−b)を形成するステップと、 前記接触リング(12)と前記支持管(14a−b)とを互いに同軸に位置合わせし、浸透材料を用いて浸透プロセスにより結合し、前記接触リング(12)と前記支持管(14a−b)とを相互結合するステップと、 結合された前記接触リング(12)と前記支持管(14a−b)とを機械加工して、請求項1から5の1つに記載の接触ピン(2、2’)を受けるための受口部(20)を形成するステップと を有することを特徴とする管状接触体の製造方法。

说明书全文

本発明は、高電圧範囲および/または中電圧範囲の開閉器用の、接触ピンおよび管状接触体、ならびに、接触ピンおよび管状接触体の製造方法に関する。

特許文献1には、高電圧開閉器用の接触部分が開示されている。耐アーク性材料からなる接触要素が本体に固定される。その本体は、1つのピンまたは中空ピンもしくはパイプのいずれかとして構成され得る。その本体をアーク溶融から守るべく、その本体の外側の接触要素に隣接する領域が、耐アーク性または耐溶融性の保護層によって覆われる。

ドイツ国特許第102008060971B3号

本発明の課題は、簡易かつ高いコスト効率での製造が可能な接触ピンおよび管状接触体を提供することにある。

この課題は、請求項1、8、9、11の特徴によって解決される。 有利な実施態様は、従属請求項の対象である。

請求項1によれば、高電圧範囲および/または中電圧範囲の開閉器用の接触ピンが提供される。その接触ピンは、約12kVから1200kVの開閉電圧領域に対応するように設定されていることが好ましい。接触ピンが(高電圧の)開閉器に用いられる場合、その開閉器の接点が閉じられるときには、管状接触体の開口に結合され、それにより、電流がその接触ピンおよび管状接触体を経由して流れることとなる。開閉器の接触が閉じた(または、開いた)状態になった際には高電圧が掛かり、接触ピンおよび管状接触体にアーク溶融を引き起こす要因となり得るアークが発生する。

接触ピンは、耐アーク性または耐溶融性の材料からなる接触先端部を有する。その接触先端部は、例えば、耐熱金属または耐熱金属を主体とする合金からなるものとすることが可能であり、そのようにすることにより、接触先端部はアークおよびそれによって生じる高熱に耐え得るものとなる。耐熱金属とは、1772℃(プラチナの溶融温度に相当する)またはそれ以上の溶融温度を持つものをう。最も明確な定義として、本発明の趣旨に則した元素Xを主成分とする合金は、その元素Xを原子量で50%以上有する合金、として理解されるべきである。銅を浸透させたタングステン、特に10重量%から40重量%の銅を有するもの、殊更に好ましくは20重量%(WCu80/20)のものを、好適に用いることができる。

接触ピンは、更に、管状の支柱スリーブを有しており、それは接触先端部に結合されている。その結合は、好ましくは背後からの鋳込み(Hintergriesen)によって行われる。別の結合技術としては、溶接およびろう付け/はんだ付けがある。支柱コアは、その支柱コアが支柱スリーブと共に接触要素を支持する接触支柱を構成するべく、支柱スリーブ内に形成または配置される。その支柱コアは、好ましくは、支柱スリーブの全長に亘って(接触ピンの軸方向に沿って)延びる、および/または、支柱スリーブの(内部)体積を満たすようにする。

支柱スリーブおよび支柱コアは、それら両要素間の安定した結合を実現するべく、材料的融合(冶金的結合)で以て互いに結合されるようにすることが好ましい。特に好ましくは、支柱コアを支柱スリーブ内に鋳込むようにするとよい。支柱コアの支柱スリーブへの組み込み、支柱コアと支柱スリーブとの結合、支柱コアと接触先端部との結合、そして、支柱スリーブと接触先端部との結合は、背後からの鋳込みによって行うようにすることが好ましい。別の1つの実施態様によれば、高温静圧加圧プロセスによって、支柱コアを支柱スリーブ内に圧入することも可能である。更に好ましくは、支柱コアは、予め(支柱スリーブが接触先端部に結合される前、またはそれ以降に)製造済の要素であって支柱スリーブ内に嵌入または組み込まれる要素として用意されているようにするとよい。

支柱スリーブは、その側面方向で支柱コアを取り囲んで、接触先端部に直接に隣接する接触支柱の外面を構成する。その接触先端部は、接触ピンの前部に配置され、そこには使用中またはスイッチング時にアークが発生する。支柱スリーブは、接触ピンの後部に配置され、前述の前部と隣接しており、そこには使用中にアークが発生することはない。

支柱スリーブは、接触ピンの外面領域を構成しており、そこにはアークが発生し得るので、支柱スリーブの材質(例えば耐アーク性、耐溶融性、および、温度耐性等)は、接触先端部の場合よりも低く、前述のとおり、WCu80/20とすることができる。例えば、さらにコスト効率の高い材料を支柱スリーブに用いることが可能であり、それにより、接触ピンの総合的なコストが低減されることとなる。特許文献1に開示されているような耐アーク性材料を用いたコストの嵩む接触ピンのコーティングもまた不要となる。

さらに、上述の接触ピンは、簡易かつコスト効率の良好な方法で製造することができる。接触先端部(例えば、製造が容易な中実で円柱状のもの)は、上述の如く背後からのは鋳込みプロセスで以て(好ましくは銅を用いて)、管状の支柱スリーブ(例えば既成の管状のもの)に結合される。しかし、例えば溶接や、ろう付けおよび/またははんだ付けとすることも可能である。支柱コアを支柱スリーブ内に鋳込むことにより、接触ピンが安定化する、すなわち、支柱スリーブおよび支柱コアが共に接触先端部に結合されることとなる。この実施態様は、鋳込みによって、その鋳込む材料(例えば銅など)の微細構造が粗粒化し、以て更にその電気的および熱的な伝導性が向上し、従ってまた支柱コアの導電性が向上することとなるので、特に有利である。支柱スリーブは、管状に形成されている、すなわち、2つの互いに反対側の端部に開口を有している、別言すれば、軸方向両端にスリーブ端を有している。よって、その支柱スリーブ内に鋳込まれる支柱コアの材料は、接触先端部に直接に接合されることとなり、従ってさらに、支柱コアと接触先端部との間での安定的な結合が実現されることとなる。

支柱コアは、好ましくは、良好な導電性を有する材料からなるものとするとよい。支柱コアは、銅もしくはアルミニウム、または、銅および/またはアルミニウムの合金からなるものとすることが好ましい。支柱コアは、特に、銅からなるものとすることが好ましい。このようにすることにより、接触ピンの断面全体が電流を流すために用いられるものとなる。特に好ましくは、支柱コアが支柱スリーブよりも高い導電性を有して、接触ピンがその接触支柱の領域において良好な導電性を有したものとなるようにするとよい。その支柱コアの材料としては、例えば、銅、銅合金(例えばCuCrZr)、Al、および鋼のうちから選択され得る。

支柱スリーブは、耐熱性のもの(例えば1000℃)とすることが好ましく、また、高温(「逆火」)のガスにも耐えるものであることが好ましい。例えば、絶縁ガス(例えば六フッ化硫黄「SF6」)が用いられている高電圧開閉器において使用される接触ピンの場合、接触スリーブの材料としては、開閉動作時に発生する高温の絶縁ガスに耐え得るものであることが条件付けられる。その接触スリーブの材料としては、例えば、モリブデンもしくはタングステン、または、モリブデン基合金もしくはタングステン基合金であって重量比で90%以上のタングステンを含んでなる合金または重量比で90%以上のモリブデンを含んでなる合金などが用いられる。さらに好ましくは、銅を10重量%から40重量%の範囲内で含んでなるタングステン/銅、例えばWCu80/20(Cu:20重量%)が用いられる。さらに他の好適な代替手段としては、鋼を支柱スリーブの材料として用いることができ、それにより、良好なコスト効率が実現されることとなる。例えば銅のような、比較的「軟らかい」コア材料が用いられる場合には、その支柱スリーブが、支柱コアまたは接触ピンを強化または安定化する。

接触先端部ならびに支柱スリーブの形成材料としては、互いに異なった材料または同等の材料を用いることができる。接触先端部および支柱スリーブに同じ材料を用い場合でも、接触ピンと接触スリーブという独立した2つの要素を結合してなる接触ピンの製造は、例えば単に1つの(柱状の)要素を(穿孔)加工して、中実の先端部に連なる中空の筒状にしたものの場合と比べて、より簡易かつコスト効率の良好なものである。特に上述したものの場合には、穿孔屑の再利用に費用が掛かることとなる。

特に好ましくは、支柱スリーブの材料が接触先端部の材料よりも低密度のものであるとよい。それによって、接触ピンの重量を低減することができる。高電圧開閉器の接触ピン(および管状接触体)ならびに開閉器接触部は、駆動装置によって開閉される。接触ピンが軽量であればあるほど、駆動装置に掛かる負荷は小さくなり、また、駆動装置の出が小さければ小さいほど、コスト効率が良好なものとなる。例えば、接触先端部をWCu80/20(15.2g/cm3)から形成し、支柱スリーブをモリブデン(10.2g/m3)またはMoCu80/20(9.94g/cm3)から形成すると、17%から20%の軽量化が奏される。追加的または代替的に、接触ピンの更なる軽量化のために、支柱コアの材料を、支柱スリーブの材料のそれよりも低い密度のものとすることが好ましい。

支柱スリーブの壁厚、すなわちその支柱スリーブの外径と内径との差は、その支柱スリーブの外径の5%から25%の範囲内とすることが好ましい。より好ましくは15%から18%とする。そのようにすることにより、接触ピンが安定したものとなると共に、高温ガスによる溶融から守られる。一例としては、(接触支柱の)支柱スリーブの直径を約20mmとし、かつ、その支柱スリーブの壁厚を約1.5mm程度とする(7.5%)。

接触ピンの軸方向における接触先端部の長さ/範囲は、上述したとおり接触ピンの使用中に生じるアークがその接触先端部に限定されるように、または、アークが接触支柱に飛来することのないように、選定することが好ましい。接触ピンの軸方向における、接触先端部と支柱スリーブのとの長さの比率は、1:7から1:5までとすることが好ましい。一例として、接触先端部を(接触ピンの軸方向または移動方向において)、約24mmの長さを有するものとし、かつ、支柱スリーブもしくは接触支柱を、約130mmの軸方向長さを有するものとする。接触先端部の軸方向長さは、特に好ましくは、20mm以上である。

好ましくは、支柱スリーブは金属シートから形成するとよく、その金属シートをスリーブ状に曲げて、その金属シートの両端が合わさるようにする。そして、それら両端を溶接して、管状の支柱スリーブとする。あるいは、押し出し成形法またはダイキャスト成形法によるシームレスな(既成の)パイプを支柱スリーブとして用いることも可能である。

請求項9によれば、上述の如く、接触ピンを受け入れる管状接触体であって、その接触ピンと接触して回路を閉じるように機能する、高電圧および/または中電圧の開閉器用の管状接触体が提供される。その管状接触体は、耐アーク性または耐溶融性の接触リングと、その接触リングに結合された支持管とを有する。

管状接触体の前部には、接触リングが設けられており、そこでは開閉器内での使用中にアークが発生する。管状接触体の後部には、支持管が設けられていて、接触リングと結合されており、そこではアークは発生しない、または、それはアークが発生する領域外に配置されている。既述の如く、接触先端部または支柱スリーブと同一の材料を接触リングまたは支持管に用いるようにすることも可能である。

管状接触体は、接触リング(例えば焼結されたタングステン)と支持パイプ(例えば焼結されたモリブデン)とを、互いに同軸に位置合わせして、加熱炉にて例えばるつぼ内の銅を用いて共浸透接合(infiltriert und miteinander verbunden)を行う、というような簡易な方法で以て、製造される。それら2つの部品は、斯くして1つのステッブにおいて、例えば銅のような導電性の良好な金属を用いて浸透接合されて一体となる。形成された浸透部分には、後に機械的に切削加工を施すことで、上述した接触ピンのための受口部を設けるようにすることができる。

支持管は、接触リングよりも薄い壁厚とし、その支持管が接触リングと同一または概ね同一の内径を有するようにすることが好ましい。一旦、両要素を軸方向に位置合わせして浸透(銅を使用)した後、その浸透部分を機械加工して、管状接触体の良好な導電性を保証する銅層が支持管の外面に残るようにすることが可能である。管状接触体の内側の支持管は、その管状接触体の機械加工後に露出して、その管状接触体の該当する領域を、上述の接触ピンの場合と同様に、アークが発生したときの熱ガスや高温から保護する。

上述とは異なり、熱ガスならびに高温の影響から管状接触体を保護するべく、上述の薄い壁厚の支持管を、管状接触体と同一の直径とする。両要素を浸透接合し機械的切削加工を施した後には、支持管の外面が露出すると共に、支持管の内側の浸透材料(例えば、銅)が残り、それによって管状接触体の良好な導電性が保証されることとなる。

組み立ての前および後における接触ピンの個々の構成要素を示す側面断面図である。

組み立ての前および後における接触ピンの個々の構成要素を示す側面断面図である。

組み立ての前および後における接触ピンの個々の構成要素を示す側面断面図である。

第1の実施の形態に係る管状接触体の組み立ての前および後における構成要素を示す側面断面図である。

第1の実施の形態に係る管状接触体の組み立ての前および後における構成要素を示す側面断面図である。

第2の実施の形態に係る管状接触体の組み立ての前および後における構成要素を示す側面断面図である。

第2の実施の形態に係る管状接触体の組み立ての前および後における構成要素を示す側面断面図である。

他の実施の形態に係る接触ピンを示す側面断面図である。

以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳細に説明する。 概略図であってかつ側面断面図である図1a−cは、製造途中の接触ピン2の構成要素を示している。その接触ピン2は、接触先端部4、支柱スリーブ6、そして支柱コア8からなる。

接触ピン2が高電圧開閉器に用いられる場合、接触先端部4は管状接触体10a−b(図2a−bおよび図3a−b)と接触し、開閉器を閉状態にする。接触先端部4は、耐アーク性材料または耐溶融性材料から形成されて、接触先端部4または接触ピン2が開閉動作の際に発生するアークに起因したダメージを受けないようにしている。その接触先端部の材料としては、例えば、WCu80/20(Cu:20重量%)が用いられる。接触先端部4は、接触ピン2における開閉動作の際にアークが発生する前部の領域全体に延びている。接触先端部4は、軸方向A(移動方向)において、使用時に生じるアークがその接触先端部4内のみに限られることを保証する範囲/長さを有している。

支柱スリーブ6は、接触先端部4と直接に結合されるべく設けられており、かつ、例えば電子ビーム溶接によって、接触先端部4と接合されている。その接触先端部4と支柱スリーブとの接合は、支柱コア8の鋳込みによって行うようにすることが好ましい。支柱スリーブ6は、接触ピン2における使用時にアークが発生しない領域に設けられている。従って、支柱スリーブ6は、耐アーク性でなくとも(単に)開閉動作時に発生するアークに起因する熱およびガスに対して耐性のある材料からなるものとすることができる。特に、よりコスト効率の高い材料を用いて、接触ピン2の製造コストを低減することができる。さらには、より密度の低い材料を用いて支柱スリーブ6を形成して、接触ピン2の合計重量を低減し、以てその接触ピン2の駆動装置に掛かる負荷を低減する、または、より小さな出力を有するコスト効率の高い駆動装置を用いるようにすることもできる。支柱スリーブ6には、例えば、モリブデン、タングステン、もしくは他の耐熱金属、または、耐熱金属ベースの合金を用いることができる。あるいは、高温(例えば最高約1000℃まで)に耐えられるように設定された鋼とすることもできる。支柱スリーブ6は、例えば、シームレスな(既成の)パイプからなるものとすることができる。あるいは、平板な金属シートを単純に丸めて溶接し、パイプまたは中空シリンダにすることも可能である。

接触先端部4上に支柱スリーブ6が接合または単に載置されると(図1b)、次のステップで、その支柱スリーブ6内に、鋳込みによって支柱コア8が形成される。支柱コア8は、良好な導電性を有する材料、例えば銅、アルミニウム、または、例えばCuCrZrのような銅/アルミニウムをベースとした合金からなる。良好な導電性を有する支柱コア8は、接触ピン2の導電性を向上せしめる。支柱スリーブ6内に支柱コア8を鋳込むことによって、支柱スリーブ6と接触先端部4と支柱コア8とが、安定的に相互結合される。特に、支柱コア8が支柱スリーブ6の開口端(接触先端部4向きの)において接触先端部4に直接的に結合されて、接触先端部4と支柱コア8との良好な導通性を有する接触が実現される。軟らかめのコア材料を用いる場合、支柱スリーブ6が支柱コア8を固定もしくは支持する。

図1cに示されている如く、支柱コア8は、支柱スリーブ6の開口から僅かに突出していて、接触ピン2が該当する開閉器に容易に装着されること、または、好ましくは電子ビーム溶接によって支持体(図示せず)に接続されることを、保証している。あるいは、支柱コア8は、支柱スリーブ6と面一になるように終端されていてもよい。

図4は、一つの代替的な実施形態である接触ピン2’の概要を示したものである。以下、接触ピン2’の要素の機能および用途を、図1a−cに則して既に説明した接触ピン2と矛盾が生じない限り関連付けて説明する。接触ピン2、接触ピン2’の同一または同様の要素には、同一または同様の符号を付している。

図4に示されている接触ピン2’は、既述の接触ピン2とは異なり、凹部9、すなわち窪みまたは穴、を有する接触先端部4’を備えている。接触ピン2’の支柱スリーブ6に鋳込みが行われると(既述のとおり接触先端部4’に結合される前に)、同時に凹部9’にも支柱コア金属が鋳込まれて、支柱コア8’が接触先端部4’にまで到達することとなる。支柱コア材料すなわち支柱コア8’は、例えば銅のような良好な(熱)伝導性を有する材料から形成されたものなので、この接触ピン2’の実施形態によれば、接触先端部4’からの熱放散が改善され、その結果、接触ピン2’の寿命が延びることとなる。

図2a−bは、鋳込みおよび機械加工の前と後とでの、第1の実施の形態に係る管状接触体10aを示している。

図2aは、管状接触体10aの2つの構成要素を示している。すなわち、受口部20(上述の接触ピン2を受け入れるもの)を有する接触リング12、および、支持管14aである。接触ピン2について説明したものと類似した方法で以て、耐アーク性を有する材料から接触リング12が形成されて、その使用中にアークが発生する管状接触体10aの前部に設けられる。より詳しくは、接触リングは、使用中に発生するアークがその接触リングのみに限られることが保証される軸方向Aでの範囲/長さを有する。この管状接触体10aの場合も、接触ピン2の支柱スリーブ6と類似した方法で以て、その管状接触体10aの使用中にアークが発生しない領域内に支持管14aが設けられる。

管状接触体10aを形成するべく、接触リング12および支持管14aは、軸方向に互いに直線的に配置される、または、同軸に位置合わせされる。接触リング12および支持管14aは、例えば焼結体として形成され、例えば銅を用いた浸透プロセスにて共浸透が行われる。その共浸透によって、それら接触リング12および支持管14aが結合される。余剰の浸透材料は、その後の機械切削プロセスによって削除され、管状接触体10aは、図2bにその概略を示したとおり、その最終的な形態を与えられることとなる。

図2a−bに示した実施形態では、支持管14aは、より薄い壁厚を有しており、かつ、接触リング12と同じ直径を有している。その支持管14aの外面には、浸透および機械加工後に導電層16aが残存する。図2bに示されている如く、導電層16aは、支持管14aの終端を超えて延びていて、例えば電子ビーム溶接によって、管状接触体10aが確実に支持構造(図示せず)に結合できるようになっている。この導電層16aの層は、浸透によって、安定的に接触リング12および支持管14aに接合され、それにより、極めて安定していると共に良好な導電性を備えた管状接触体10aが実現されることとなる。支持管14aは、支柱スリーブ6または接触ピン2に関連して既に説明した如く、管状接触体10aの内面を高温および熱ガスの影響から守ることを、その露出する内面において保証する。

図3a−bは、浸透および機械的後加工の前後の、第2の実施形態に係る管状接触体10bの概要を示している。矛盾が生じない限り、図2a−bに則して説明した要素、機能、使用される材料と関連付けて説明する。

第1の実施形態とは異なり、支持管14bは(より薄い壁厚で)、接触リング12と同じ外径を有している。図3bに示されている如く、支持管14bの内側に、浸潤および切削加工を経て形成された浸潤材料からなる導電層16bが設けられている。支持管14bは、その外面が露出しており、支柱スリーブ6または接触ピン2に関連して説明した如く、管状接触体10bの外面を高温および熱ガスの影響から守ることを保証する。

接触先端部4、支柱スリーブ6、支柱コア8に関して上記で既に説明した材料は、接触リング12、支持管14a−b、導電層16a−bにも使用することができる。

2 接触ピン/ピン 2’ 接触ピン 4 接触先端部 4’ 接触先端部 6 支柱スリーブ 6’ 支柱スリーブ 8 支柱コア 8’ 支柱コア 9 凹部 9’ 凹部 10a 管状接触体 10b 管状接触体 12 接触リング 14a 支持管 14b 支持管 16a 導電層/浸透材料 16b 導電層/浸透材料 20 受口部 A 接触ピンの軸方向/管状接触体の軸方向

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