In-mold resistance elements and in-mold shield element

申请号 JP2011504993 申请日 2008-09-17 公开(公告)号 JP5548674B2 公开(公告)日 2014-07-16
申请人 インク‐ロジクス,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー; 发明人 ハーグ,ロナルド・エイチ; エンゲル,ジェフリー・アール; ボディー,ウィリアム・ダブリュー;
摘要
权利要求
  • インモールド抵抗要素およびインモールドシールド要素の少なくとも1つを有する製造物において、
    前面および後面 を有する熱成形可能なプラスチックフィルムと、
    前記熱成形可能なプラスチックフィルムの前記前面または前記後面上に印刷された前記インモールド抵抗要素および前記インモールドシールド要素の少なくとも1つ を作るための、少なくとも1つの印刷された熱成形可能な導電性インク層と、
    前記印刷された熱成形可能な導電性インク層の上面または下面に塗布される少なくとも1つの印刷された熱成形可能な誘電体層と、
    プラスチック支持構造体であって、前記 熱成形可能なプラスチックフィルムの前記前面または前記後面が前記プラスチック支持構造体の方を向いており、前記 熱成形可能なプラスチックフィルムが前記プラスチック支持構造体に 結合されている、プラスチック支持構造体と、
    を備えていることを特徴とする製造物。
  • 前記フィルムの前記前面または前記後面の少なくとも一部は、 前記プラスチック支持構造体に露出していることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記フィルムの前記前面または前記後面の少なくとも一部は、誘電体層によって被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記インモールド抵抗要素および前記インモールドシールド要素の前記少なくとも1つは、 前記プラスチック支持構造体に露出していないことを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記インモールド抵抗要素および前記インモールドシールド要素の前記少なくとも1つは、 前記プラスチック支持構造体に露出していることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記 熱成形可能なプラスチックフィルムは、前記プラスチック支持構造体の前面と後面との間にあることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記 熱成形可能なプラスチックフィルムの前記前面および前記後面の少なくとも1つは、前記プラスチック支持構造体の前面および後面の少なくとも1つに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記インモールド抵抗要素と前記インモールドシールド要素の前記少なくとも1つに電気的に接続された少なくとも1つのコネクタを備えており、前記少なくとも1つのコネクタの一部が、前記プラスチック支持構造体から離れる方に突出していることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記プラスチック支持構造体内に鋳包まれた少なくとも1つのコネクタであって、前記インモールド抵抗要素および前記インモールドシールド要素の前記少なくとも1つに電気的に接続されている、少なくとも1つのコネクタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記製造物の機能に関連する印をさらに備えており、前記印は、前記プラスチック支持構造体の1つの表面に塗装されており、前記プラスチック支持構造体の他の側から見えるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記少なくとも1つのシールド要素は、放射妨害波を阻止するために形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記少なくとも1つのシールド要素は、放射妨害波が前記フィルムの所定領域から放出されることを可能とするように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記少なくとも1つの抵抗要素は、回路の電圧降下をもたらすために形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記少なくとも1つの抵抗要素は、アンテナを作製するために形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • 前記製造物は、複数の表面を有しており、前記表面は、平坦な表面および湾曲した表面の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の製造物。
  • インモールド抵抗要素およびインモールドシールド要素の少なくとも1つを有する製造物を作製する方法において、
    前面および後面を有する 熱成形可能なプラスチックフィルムを設けるステップと、
    前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つを前記 熱成形可能なプラスチックフィルムの前記前面または前記後面に 作るために、少なくとも1つの印刷された熱成形可能な導電性インク層を前記熱成形可能なプラスチックフィルムに塗布するステップと、
    前記 熱成形可能なプラスチックフィルムを所定形状に賦形し、これによって、賦形されたフィルムを作ることと、
    内部を有する射出成形用型を設けるステップと、
    前記賦形されたフィルムを前記射出成形用型内に挿入するステップと、
    溶融プラスチックを前記射出成形用型内に流入させ、前記フィルムに取り付けられたプラスチック支持構造体を形成し、これによって、前記製造物を作製するステップと、
    を含んでいることを特徴とする方法。
  • 前記挿入ステップにおいて、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、前記型の表面と接触しないようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記挿入ステップにおいて、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、前記射出成形用型の内部を向いているように、前記 熱成形可能なプラスチックフィルムが挿入されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記挿入ステップにおいて、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、前記射出成形用型の内部から離れる方を向いているように、前記 熱成形可能なプラスチックフィルムが挿入されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記挿入ステップにおいて、前記 熱成形可能なプラスチックフィルムは、前記射出成形用型の上端と前記射出成形用型の底との間に挿入されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記 熱成形可能なプラスチックフィルムの前記前面または前記後面を誘電体層によって覆うことをさらに含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記塗布するステップは、手動塗布、自動化ロボット、およびプリンタの少なくとも1つを用いて、前記 熱成形可能なプラスチックフィルム上に導電性接着剤を層として塗布することを含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記射出成形用型は、第2の型半体と嵌合可能な第1の型半体を備えており、前記賦形されたフィルムを射出成形用型に挿入する前記ステップは、前記賦形されたフィルムを前記第1の型内に挿入させることを含んでおり、前記方法は、少なくとも1つのコネクタを前記第2の型半体内に配置し、前記溶融プラスチックを前記射出成形用型内に流入させる前に、前記第1の型半体および前記第2の型半体を互いに嵌合させることをさらに含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記フィルムを所望の形状に賦形する前記ステップは、真空熱成形を含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記フィルムを所望の形状に賦形する前記ステップは、高圧成形を含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 溶融プラスチックを前記型内に流入させる前記ステップは、溶融プラスチックを前記フィルムの前記前面および前記後面の少なくとも1つに対して流入させることを含んでいることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記製造物を前記型から取り出すことをさらに含んでおり、前記フィルムの前記前面の少なくとも一部は、 前記プラスチック支持構造体に露出されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記製造物を前記型から取り出すことをさらに含んでおり、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、 前記プラスチック支持構造体に露出されないようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記製造物を前記型から取り出すことをさらに含んでおり、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、 前記プラスチック支持構造体に露出されるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記製造物を前記型から取り出すことをさらに含んでおり、前記抵抗要素および前記シールド要素の前記少なくとも1つは、前記プラスチック支持構造体の方を向いていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記プラスチック支持構造体の1つの表面上にグラフィック印を印刷することをさらに含んでおり、前記グラフィック印は、前記プラスチック支持構造体の他の表面から見えるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記製造物は、複数の表面を有しており、前記表面は、平坦な表面および湾曲した表面の少なくとも1つであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 前記フィルムは、前記フィルムの前記表面の1つに印刷された前記シールド要素を備え、
    前記フィルムの表面は、A表面およびB表面を有しており、前記フィルムの前記A表面および前記B表面の少なくとも1つは、前記プラスチック支持構造体のA表面およびB表面の少なくとも1つに固定されていることを特徴とする請求項 に記載の 製造物
  • 前記フィルムは、前記プラスチック支持構造体の上端と前記プラスチック支持構造体の底との間にあることを特徴とする請求項33に記載の 製造物
  • 前記フィルムは、複数の表面を有する三次元対象物を形成している前記プラスチック支持構造体に固定されており、前記表面は、平坦な表面および湾曲した表面の少なくとも1つであることを特徴とする請求項33に記載の 製造物
  • 前記フィルムは、前記フィルムの前記表面の1つに印刷された前記抵抗要素を備え、
    前記フィルムの表面は、A表面およびB表面を有しており、前記フィルムの前記A表面および前記B表面の少なくとも1つは、前記プラスチック支持構造体のA表面およびB表面の少なくとも1つに固定されていることを特徴とする請求項 に記載の 製造物
  • 前記フィルムは、前記プラスチック支持構造体の上端と前記プラスチック支持構造体の底との間にあることを特徴とする請求項 36に記載の 製造物
  • 前記フィルムは、複数の表面を有する三次元対象物を形成している前記プラスチック支持構造体に固定されており、前記表面は、平坦な表面および湾曲した表面の少なくとも1つであることを特徴とする請求項 36に記載の 製造物
  • 说明书全文

    [関連出願の相互参照]
    本出願は、2007年4月20日に出願された米国仮特許出願第60/925,421号の優先権および利得を主張する2008年4月18日に出願された米国特許出願第12/106,250号の一部継続出願であり、これらの出願は、参照することによって、それらの全体がここに含まれるものとする。

    [発明の分野]
    本開示は、タッチスイッチに関し、さらに詳細には、プラスチック構造体内に鋳包まれた静電容量型スイッチに関する。 本開示は、インモールド抵抗要素およびインモールドシールド要素にさらに関する。

    タッチスイッチは、家庭用電気器具(例えば、ストーブ、洗濯機および乾燥機、ミキサー、トースター、などのタッチパネル)、および携帯装置(例えば、IPOD、電話)のような用途に用いられている。 典型的なタッチスイッチは、抵抗膜検出または静電容量検出を利用している。 抵抗膜検出は、極めて薄いスペーサによって分離された2つの導電性抵抗板を利用している。 軽いがこれらの板の一方に加えられると、他の板との間に接触が生じ、システムの抵抗が大きくなる。 これによって、電圧が増大し、出力をもたらすことになる。 この種の技術は、単一出力ならびにスライダースイッチ式出力に対して用いられている。 この種のスイッチの欠点は、このスイッチが、力が取り除かれたときに既知の状態に戻るのに、フィルム(およびスペーサ、接着剤、など)の弾性特性に依存していることにある。

    静電容量型スイッチは、スイッチ動作、例えば、対象物または指をスイッチに近接して配置する動作またはスイッチに接触して配置する動作によって生じる静電容量の変化を検出するものである。 静電容量型スイッチは、それらがスイッチ作動をもたらすために実質的に力を必要としない点において、前述の抵抗式とは異なっている。 この種のスイッチの実際の感度は、検出回路を介して調整可能になっている。 静電容量型スイッチは、妨害に対する耐性を有しており、かつ電気機械的なスイッチ装置(例えば、プッシュボタンまたはスライドスイッチ)を必要としないという利点がある。 加えて、移動部が存在しないので、故障率が低い。 しかし、静電容量型スイッチを製造するための周知の方法は、該スイッチを三次元支持構造体(例えば、制御パネルのようなユーザインターフェイス)内に一体化するのに適していない。 加えて、周知の静電容量型スイッチは、困難な組立作業および位置整合作業を行なうことなく、起伏のある形状の構造体内に容易に一体化させることができない。 このような理由から、前述の欠点に対処する静電容量型スイッチが必要とされてきている。 同じように、インモールド抵抗要素およびインモールドシールド要素も必要とされてきている。

    インモールド静電容量型スイッチを有する製造物は、フィルムと、プラスチック支持構造体と、を備えている。 フィルムは、前面および後面と、後面に印刷された少なくとも1つの導電性インク検出区域と、を有している。 フィルムは、該フィルムの後面がプラスチック支持構造体の方を向くように、プラスチック支持構造体に固定されている。 一実施形態では、フィルムの前面の少なくとも一部が露出している。 他の実施形態では、少なくとも1つの導電性インク検出区域は、露出していない。 さらに他の実施形態では、静電容量型スイッチの機能に関連する印が、フィルムの後面に印刷されており、フィルムの前面から見えるようになっている。

    インモールド静電容量型スイッチを有する製造物を作製する方法は、前面および後面を有するフィルムを設けるステップと、後面に導電性インク検出区域を塗布するステップと、フィルムを所望の形状に賦形するステップと、を含んでいる。 フィルムは、好ましくは、内部を有する射出成形用型内に、導電性インク検出区域が型の内部の方を向くように、配置される。 溶融プラスチックが射出成形用型内に流入し、フィルムに取り付けられたプラスチック支持構造体を作り、これによって、物品が作製されることになる。 一実施形態では、導電性インク検出区域は、型の表面のどこにも接触しないようになっている。 他の実施形態では、少なくとも1つのコネクタが、少なくとも1つの導電性検出要素に電気的に接続されるように、製造物内に鋳包まれるようになっている。 他の実施形態では、フィルムを所望の形状に賦形するステップは、真空熱成形を含んでいる。 さらに他の実施形態では、フィルムを所望の形状に賦形するステップは、高圧成形を含んでいる。

    インモールド抵抗要素および/またはインモールドシールド要素を有する製造物が提供されている。 フィルムは、前面および後面を有しており、少なくとも1つの抵抗要素および/またはシールド要素が、前面または後面に印刷されている。 フィルムは、プラスチック構造体に、フィルムの前面または後面がプラスチック支持構造体の前面または後面の方を向くように、固定されている。 一実施形態では、フィルムの前面または後面の少なくとも一部が露出している。 他の実施形態では、少なくとも1つの抵抗要素またはシールド要素は、露出していない。 さらに他の実施形態では、製造物の機能に関連する印が、フィルムの1つの表面に印刷されており、フィルムの他の表面から見えるようになっている。

    インモールド抵抗要素および/またはインモールドシールド要素を有する製造物を作製する方法も提供されている。 この方法は、前面および後面を有するフィルムを設けるステップと、抵抗要素またはシールド要素を前面または後面に塗布するステップと、フィルムを所望の形状に賦形するステップと、を含んでいる。 フィルムは、内部を有する射出成形用型内に挿入される。 溶融プラスチックが射出成形用型内に流入し、フィルムに取り付けられたプラスチック支持構造体を作り、これによって、物品が作製されることになる。

    フィルムは、抵抗要素またはシールド要素が、射出成形用型の内部を向くように、該型の内部から離れる方を向くように、または該型の上端と底との間に位置するように、挿入されるようになっている。 これによって、フィルムの全てまたは一部を露出させることが可能になり、またはフィルムのどこも露出させないことが可能になる。 加えて、フィルムの前面または後面が、誘電体層によって被覆されてもよい。 さらに、フィルムの前面または後面のいずれかが、成形品の前面または後面の方を向くように、配置されてもよい。

    一実施形態では、抵抗要素またはシールド要素は、型の表面のどこにも接触しないようになっている。 さらに他の実施形態では、少なくとも1つのコネクタが、少なくとも1つの抵抗要素またはシールド要素に電気的に接続されるように、製造物内に鋳包まれるようになっている。 他の実施形態では、フィルムを所望の形状に賦形するステップは、真空熱成形を含んでいる。 さらに他の実施形態では、フィルムを所望の形状に賦形するステップは、高圧成形または液圧成形を含んでいる。

    一実施形態では、インク層を塗布するステップは、手動によって、ロボット作業によって、および/またはプリンタを用いる印刷層として、導電性接着剤を1つ(または複数)の端子ブロックピンに塗布することを含んでいる。

    前述の簡潔な説明、および本発明のさらに他の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照して、以下の好ましい実施形態の詳細な説明によって、さらに完全に理解されるだろう。

    インモールド静電容量型スイッチを形成するのに用いられる導電性インク検出区域を備えるフィルムスイッチの分解図である。

    賦形作業後の図1のフィルムの一実施形態を示す図である。

    賦形作業後の図1のフィルムの一実施形態を示す図である。

    インモールド静電容量型スイッチを有する製造物の断面図である。

    コネクタ端子の取付けを示すために用いられるインモールド静電容量型スイッチを有する製造物の斜視図である。

    ノブ構造体内に鋳包まれるフィルムスイッチの平面図である。

    図5のフィルムスイッチを組み入れているノブの断面図である。

    1つまたは複数の導電性インクトレースを備える賦形されたフィルム層を備えるインモールド抵抗要素の断面図である。

    賦形されたフィルム層を備えるインモールド電磁シールド要素の断面図である。

    抵抗要素、電磁シールド要素、および/またはフィルムスイッチが印刷されているフィルムを組み入れている製造物の分解図である。

    セルラーアンテナおよびインモールド電磁シールド要素を備える製造物を示す図である。

    RFIDアンテナおよびインモールド電磁シールド要素を備える製造物を示す図である。

    本開示は、インモールドスイッチ装置に関する。 好ましい実施形態は、鋳包まれる静電容量型スイッチに向けられている。 さらに、これらの静電容量型スイッチは、三次元構造体として、インモールド成形されてもよい。 前述したように、静電容量型スイッチは、スイッチ動作をなす外乱による静電容量の変化を検出するものである。 本開示は、インモールド抵抗要素およびインモールドシールド要素にさらに関する。

    一実施形態では、指のような導電性対象物または帯電している対象物が検出区域の近くに置かれると、検出区域の静電容量が変化し、スイッチ動作が生じたことを示すことになる。 この検知区域の静電容量の変化は、検出回路によって検出されることになる。 検出回路は、特定の静電容量の変化を検出するように、調整可能になっている。 例えば、検出回路は、検出区域の近くの指の存在を検出する一方、他の種類の外乱(例えば、湿気)を検出しないように、調整可能になっている。 静電容量型スイッチ検出電子機器の例が、例えば、1997年10月21日に「固体静電容量型スイッチ」の表題で出願されたGuptaらに付与された米国特許第5,972,623号に開示されている。 この特許の全内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。 さらに、ここ述べたように、静電容量型スイッチは、接触している対象物のみならず距離を隔てている対象物を検出するのに用いられてもよい。 これらの検出作用は、米国特許第5,730、165号、第6,288,707号、第6,377,009号、第6,452,514号、第6,457,355号、第6,466,036号、および第6,535,200号に、詳細に記載されている。 これらの全内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。

    静電容量型スイッチを三次元支持構造体内に一体化するために、静電容量の変化を検出する能力を維持しながら、所望の形状に輪郭付けされるスイッチをもたらすことが望ましい。 静電容量型スイッチ要素をフィルム上に印刷し、該フィルムをプラスチックと共に成形することによって、該スイッチが、有利に、所望の形状に輪郭付けされることが見出されている。 このようなインモールド静電容量型スイッチは、多くの用途を有している。 例えば、これらのスイッチは、多くの自動車内装用途、例えば、センタースタックコンソールに用いられている(例えば、ラジオスイッチ、HVACスイッチ、ナビゲーションスイッチ、加熱シートスイッチ、など)。 さらに、これらのスイッチは、(ユーザをスイッチに導く)ように意図された(タッチパネルのような)平らな外観が得られるように成形することができ、または(表面から外方に突出している)回転ノブ状の外観が得られるように成形することもできる。

    加えて、ここに記載されているインモールド静電容量型スイッチは、頭上コンソールに用いられてもよく(例えば、サンルーフスイッチ、マップライトスイッチ、ホームライク(homelike)スイッチ)、またはドアトリムに用いられてもよい(例えば、窓スイッチおよび加熱シートスイッチ)。 用途にもよるが、スイッチが接触のみによって偶然に作動されないことを確実にする措置を講じておくことが好ましい。 他の用途として、車両機器パネル上の外部照明スイッチ、パワーリフトゲートおよびリフトガラスを操作するためのAピラートリムスイッチ、および(キーレスエントリーが作動した後の)キーレスエントリーアップリケおよび内部照明用のBピラースイッチが挙げられる。 他の用途として、例えば、センターコンソール内にフリップアウトモジュールとして含まれている制御付属品(例えば、IPOD(登録商標))のスイッチが挙げられる。

    インモールド静電容量型スイッチを形成するのに加えて、ここに記載されている方法を用いて、他の種類の輪郭付けされた剛性のコネクタ構造体を形成することもできる。 例えば、典型的なドアラッチは、いくつかのスイッチ機能(ドアの半開き、ドアの全開き、子供の安全、O/Sロック/アンロック、I/Sロック)を備えている。 典型的には、これらの接続具は、金属打抜き加工によって作製されているが、これによって、用途に適合する接続具が得られている。 しかし、スイッチによっては、またラッチカバープラスチックの厚みが異なる場合には、これらの接続具を通すことがかなり困難になることがある。 これらの用途に用いられている相互接続システムを印刷されたインク導電体に置き換えることが可能である。 導電性インクトレースを用いることによって、これまでは不可能であった領域内に導電体を通すことが容易になる。

    本開示は、自動車用途に制限されるものではない。 例えば、ここに記載されているスイッチは、タッチ式スイッチパネルを有する家庭電気器具(すなわち、電子レンジ、ストーブ、冷凍機、洗濯機、乾燥機、ミキサー、トースター)と共に用いられてもよい。 他の例として、ミュージックプレーヤまたはラップトップコンピュータのような民生電子機器が挙げられる。 この場合、スイッチは、このような装置のプラスチックハウジングと共にインモールド成形されることになる。 インモールドスイッチの概念は、より丸い縁および三次元形状をもたらす傾向にあるこれらの用途に特に適するものである。 加えて、これらのスイッチは、膜式スイッチアレイまたはドーム式スイッチアレイのように時間が経過しても摩耗することがない。

    好ましい実施形態では、以下の特徴、すなわち、
    1. 複雑な形状、
    2. スイッチのような物品用のインモールドグラフィック、
    3. インモールド装飾表面(すなわち、木目、クロム、塗装色)、
    4. インモールド導電性回路トレースおよびスイッチ(電極)、および 5. インモールド導電性インクから外側の嵌合接続点への終端化および取付け方法の1つ以上を含む三次元成形品がもたらされている。 明らかに、このような三次元形状はいくつかの表面を有しており、これらの表面は、平坦面、湾曲面、またはこれらの組合せのいずれかを含んでいる。

    以下、インモールド静電容量型スイッチを作製する方法について説明する。 一般的に、この方法は、成形可能なフィルムに導電性インク検出区域を印刷することによって、フィルムスイッチを準備することと、該フィルムを所定形状に賦形することと、賦形されたフィルムを打抜き加工することと、賦形されたフィルムを射出成形金型に挿入することと、溶融プラスチック材料を金型内に導入することと、を含んでいる。 図1を参照すると、フィルムスイッチ20を備えるフィルムの分解図が示されている。 図1の実施形態では、フィルムスイッチ20は、種々のインク層が印刷されているフィルム22を備えている。 図1の実施形態は、キーレス車両エントリーシステムを対象にしている。 フィルム22は、一枚の成形可能なフィルムから構成されている。 フィルム22として用いるのに適している例示的なフィルムとして、コネチカット州バーリンのベイヤー・フィルムズ・アメリカズ(Bayer Films Americas)から供給されているポリカーボネート基Makrofol(登録商標)フィルムおよびBayfol(登録商標)が挙げられる。 フィルム22の色、半透明性、および/または透明性は、所望の用途に基づいて、選択されるとよい。 しかし、図1の実施形態では、フィルム22は、好ましくは半透明の曇った黒色である。 この曇った黒色によって、片側に印刷されたグラフィック印を他の側から見ることが可能になる。

    図1に示されているように、フィルム22上に、スイッチ部品に装飾的な外観を与えるために、キーレス機能をグラフィックで表すために、かつユーザによって作動される導電性スイッチ(電極)をもたらすために、種々のインクからなるいくつかの層24,26,28,30,32,34,36が印刷されている。 種々のインク層を堆積させるために、様々な印刷法が用いられてもよく、その例として、制限されるものではないが、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、パッド印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェット印刷、およびバブルジェット(登録商標)印刷が挙げられる。 しかし、図1の例示的な実施形態では、スクリーン印刷が好ましい。

    図1を再び参照すると、前述したような印刷法を用いて、インク層24がフィルム22に塗布される。 インク層24は、好ましくは、所望のスイッチ機能に関連するグラフィック印38を示す非インク領域を備えている。 図1の実施形態は、キーレスエントリシステムを対象としているので、非インク領域38は、好ましくは、アルファベット/数字で表されている。 次いで、グラフィック印に白い外観を与えるために、白い半透明インクの層26が、非インク領域38の上に印刷される。 勿論、必要に応じて、他の色が用いられてもよい。 インク層24,26を形成するのに適切なインクの例として、制限されるものではないが、ドイツのプロール社(Proll KG)から供給されている耐高温性熱可塑性樹脂に基づく溶媒基一成分系スクリーン印刷インクであるNoriphan(登録商標)HTR、およびカンザス州ショーニーのナツダー社(Nazdar Company)から供給されている3%触媒を含むNazdar(登録商標)9600系列が挙げられる。

    次いで、導電性インクからなる接地層28が白インク層26上に印刷される。 接地層28は、トレースに偶発的に触れることによって、不用意な作動が生じないことを確実にするために、スイッチ(電極)トレースに対してバリアを設けるものである。 接地層28および(以下に述べる)他の導電性インク層に用いられる導電性インクは、好ましくは、フィルム22を所望の形状に賦形する賦形プロセスに耐えるように配合されている。 また、導電性インクは、好ましくは、典型的な射出成形温度およびその射出に耐えるように配合されている。 1つの適切な導電性インクは、デュポン(DuPon)のSilver Conductor 5096である。 このインクは、熱成形作業に用いられるように、または柔軟な基板上での著しい皺が生じる条件下で用いられるように、設計されている。 導電性インクの他の例は、アキソン・コロイズ社(Acheson. Colloids Company)から市販されているElectrodag(登録商標)SP−405である。 接地層またはシールド層28は、(以下に述べる)導電性インク検出区域42に適応するように寸法決めされた開口を画定している複数の未印刷(非インク)領域40を備えている。

    以下に述べるフィルム賦形プロセスおよび成形プロセスに耐えるように配合されている誘電体インクを用いて、誘電体層30が接地層28上に印刷される。 誘電体層30は、好ましくは、接地層28の全体を覆うように構成されており、導電性インク検出区域42およびその関連する電極を接地層28から絶縁している。

    次いで、スイッチ層32が、誘電体層30上に印刷される。 スイッチ層32は、接地層28に関して前述した種類の導電性インクから形成されている。 また、スイッチ層32は、種々の箇所において、指などの対象物の存在を検出する複数の検出区域42を備えている。 図示されているように、検出区域42は、好ましくは、印38の1つに対応して整列されており、これによって、ユーザが印の特定の1つを選択したことが、検出区域42の対応する1つによって検出されることになる。 また、スイッチ層32は、各検出区域42が検出回路(図示せず)に接続されることを可能にする複数の電極トレース44,46,48,50,52も備えている。

    必要に応じて、フィルムスイッチ20は、フィルムスイッチ20の領域を照明する1つまたは複数のLEDを備えていてもよい。 図1の実施形態では、LED(図示せず)は、検出区域42およびグラフィック印38の各々を背後から照明するように設けられている。 キーレスエントリー用途では、LEDは、自動車の所有者が夜間に印38を見ることを可能にするのに特に有用である。 また、LEDは、ドアを開錠するのに必要なキーストロークを開始するときに、グラフィック印38が照らされるように、フィルムスイッチ20の近くの指または対象物の存在に応じて作動されるようになっているとよい。 LEDは、それ自体の専用の検出区域を有していてもよいし、または1つまたは複数の検出区域42におけるスイッチ動作に応じて作動されるようになっていてもよい。 LEDが用いられる場合、好ましくは、LED回路をスイッチ回路(すなわち、検出区域42および電極44,46,48,50,52)から電気的に隔離するために、誘電体インクを用いて、誘電体層34がスイッチ層32上に印刷されるようになっている。

    前述の印刷プロセスを容易にするために、好ましくは、フィルム22は、インク層23,24の印刷中、実質的に平らに維持されている。 静電容量型スイッチを作製するために、前述した手順以外に、多数の層形成手順が用いられてもよいことに留意されたい。 例えば、LEDが望まれていない場合、その導電性層が印刷層の積層から除外されてもよい。 代替的に、電極層のような層とLED層とを組み合わせることによって、LED層が排除されてもよい。 一方、フィルムスイッチ20がこのようにして準備された後、好ましくは、このフィルムスイッチ20は、所望の形状および大きさに賦形されることになる。 所望の形状は、好ましくは、フィルムスイッチが組み込まれることになる構造体に基づいて、選択されるようになっている。 従って、例えば、もしフィルムスイッチ20が車両のAピラー上に用いられる場合、このフィルムスイッチ20は、好ましくは、Aピラーの形状に適合する形状に賦成されることになる。

    フィルムスイッチ20を賦形するために、インク層の完全性または性能を損なうことなく、所望の形状をもたらすどのような適切な賦形法が用いられてもよい。 しかし、好ましい実施形態では、スイッチ20は、(真空)熱成形、ニーブリンク(Niebling)HPF(高圧成形)のような加圧成形、または液圧成形によって、賦形されるようになっている。 厳密に位置整合された(配列された)グラフィックが必要とされる用途では、加圧成形が好ましい。 しかし、位置整合されたグラフィックが必要とされていない用途では、真空熱成形が適している。

    真空熱成形法では、所望のフィルム形状を画定するための型が準備される。 この型は、フィルムの凹んだ表面部および突き出している表面部を画定する空洞および/または隆起部を備えているとよい。 次いで、フィルムは、フレームにクランプされ、加熱されることになる。 いったんゴムのような状態(例えば、柔軟な状態、軟化した状態、曲げやすい状態など)が得られると、フィルムは、型のキャビティの上方に配置される。 次いで、真空引きによって、空気がキャビティから抜かれ、これによって、大気圧が、フィルムを型の壁に押し付けることになる。 典型的な真空熱成形温度は、一般的に、約180℃から約200℃の間であり、約190℃の温度が好ましい。 典型的な真空熱成形圧力は、約1バールである。

    ニーブリンクHPE法では、フィルムを型内に押し込むのに、高圧空気を用いており、真空は、必要とされていない。 例示的な高圧成形法の詳細は、米国特許第5,108,503号に記載されている、この特許の全内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。 ニーブリンクHPE法では、典型的な温度は、約160℃から約180℃の間である。 プロセス圧力は、一般的に、約100バールから約300バールの間である。

    フィルム22を所望の形状に賦形するために、ニーブリンク法に示されている圧力よりも低い圧力を用いる加圧成形法(例えば、ハイテック(Hytech)社の アッキュフォーム(Accuform)法)が用いられてもよい。 例示的な一実施形態では、フィルム22は、ポリカーボネートシートから構成されている。 ポリカーボネートシートが用いられる場合、典型的な賦形パラメータは、約35バールの圧力、約160℃−180℃の温度、約35mm−40mmの最大絞り深さ、および約3:1から約4:1の伸び率を含んでいる。

    賦形型は、好ましくは、装飾特徴部がフィルム22のA表面から見えるような部品を作製するように、設計されている。 好ましい実施形態では、装飾特徴部は、フィルム22のB表面上に印刷されており、A表面から見えるようになっている。 しかし、他の実施形態では、装飾特徴部は、フィルム22のA表面上に印刷されていてもよい。 一般的に、フィルム賦形プロセスにおいて、(フィルム22に痕跡および表面摩耗を生じされることがある)フィルムのA表面と工具表面との接触を避けるために、凹状(すなわち、雌またはキャビティ)工具とは反対の凸状(すなわち、雄または突出)工具を用いると好ましい。 しかし、その代わりに、凹状工具が賦形プロセスに用いられてもよいことを理解されたい。 サイクル時間、温度、および真空度または真空圧力は、好ましくは、部品がどのようなインクのひび割れまたは過剰な伸縮も生じないことを確実にするように、調整されている。

    液圧成形法では、ダイアフラムの非流体加圧面が、フィルム面と接触するようになっている。 ダイアフラムは、型押しする型(雄型)に適合しているフレーム内に含まれている。 適切な時期に、流体が加圧され、これによって、フィルムの他の側に位置している雄工具に基づいて、フィルムを所望の形状に賦形することになる。 ダイアフラムは、再び、減圧され、フィルムが工具から取り出される。 サイクル時間、温度、および圧力は、好ましくは、部品がどのようなインクのひび割れまたは過剰な伸縮も生じないことを確実にするように、調整されている。

    賦形作業後のフィルムスイッチ20の実施形態が、図2Aに示されている。 図2Aに示されているように、フィルムスイッチ20は、賦形作業によって生じた輪郭付けされた領域54を備えている。 図2Aは、フィルムスイッチ20の「B表面」、すなわち、フィルムスイッチ20が支持構造体内に鋳包まれたときにユーザから離れる方を向いている表面を示す図である。 図2Aに示されているように、インク層23も輪郭付けされている。 賦形の後、フィルムスイッチ20は、所望の形状に切断される。 例示的なプロセスでは、(例えば、雄/雌型セットを有する支柱案内打抜き工具を用いる)打抜き加工が用いられている。

    図2Bは、賦形作業後の輪郭付けされた領域54を備えるフィルムスイッチ20の他の実施形態を示している。 図2Aに示されているような印刷された層が浮き上がって賦形された部品の縁を超えている形態に代わって、(スイッチテール部の構成に関して以下にさらに詳細述べる)コネクタを成形品内に挿入する方法を実施するために、インク層23の導電性層は、打抜きされることになる賦形された端を超えて印刷されていない。

    フィルムスイッチ20の賦形に続いて、フィルムスイッチ20を1つの構成要素として備える三次元の実質的に剛性の構造体が形成される。 好ましい実施形態では、フィルムスイッチ20は、射出成形プロセスによって、加熱下および加圧下で、ある形状に成形される熱可塑性材料である。 典型的な成形パラメータは、成形される樹脂に基づいて、異なることになる。 しかし、成形パラメータのいくつかの例を提示することができる。 例えば、ウレタン(例えば、熱可塑性ウレタンまたは「TPU」)の場合、典型的な射出成形圧力は、約5,000PSIから8,000PSIの範囲内にあり、射出成形温度は、約380°Fから約410°Fの範囲内にある。 ポリカーボネートの場合、典型的な射出成形圧力は、約8,000PSIから15,000PSIの範囲内にあり、射出成形温度は、約540°Fから約580°Fの範囲内にある。 勿論、各材料は、ここに提示されている例示的な範囲以外の好ましい射出成形圧力または射出成形温度を有していてもよい。

    様々な熱可塑性材料が用いられてもよく、これらの例として、制限されるものではないが、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)ポリマー、およびポリカーボネート混合物、例えば、ポリカーボネート−ABS、ポリカーボネート−ポリブチレンテレフタレート、およびポリカーボネート−ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。 前述のポリカーボネート混合物の特定の例が、ベイヤ・フィルムズ・アメリカズからMakrolon(登録商標)の名称で市販されている。 いくつかの実施形態では、これらの熱可塑性プラスチック樹脂は、好ましくは、ISO1133またはASTM D−1238手順によって測定された約20よりも大きいメルトフローインデックスを有している。 例示的な一実施形態では、フィルム22は、ポリカーボネートフィルムから構成されており、この熱可塑性材料は、ASTM D−1238によるメルトフローインデックス(300℃/1.2kg)が20のMakrolon(登録商標)2405からなっている。 例示的な熱可塑性ウレタンの例として、ペンシルバニア州ピッツバーグのベイヤ・マテリアルサイエンス社(Bayer MaterialScience LLC)から供給されているTexin(登録商標)熱可塑性ウレタンが挙げられる。 例示的な1つのTexin(登録商標)材料は、Texin(登録商標)245である。 例示的なABS材料として、ランクセス・ドイツ社(Lanxess Deutschland GmbH)から供給されているABS材料が挙げられる。 ランクセスから供給されている2つの例示的なABS材料は、Lustrant(登録商標)LGAおよびLustran(登録商標)LGA−SFである。 加えて、ペンシルバニア州フィラデルフィアのアルトグラス・インターナショナル(Altuglas International )製のPlexiglas(登録商標)V052のようなアクリル材料が用いられてもよい。 いくつかの実施形態では、ポリカーボネートまたは熱可塑性ウレタンを用いる場合と同じように、この熱可塑性材料は、フィルムと良好に直接結合する。 しかし、他の実施形態では、フィルムとの結合を改良するために、接着促進剤が必要とされることもある。

    所望の部品を成形するために、フィルムスイッチ20を受け入れかつ保持するように構成された型(図示せず)が準備される。 この型は、好ましくは、2つの半体から構成されている。 これらの型半体は、溶融熱可塑性プラスチックが射出されることになる型キャビティを画定するように互いに嵌合可能になっている。 型キャビティは、成形される部品の形状を画定することになる。 型半体の1つは、静止型半体であり、他の1つは、可動型半体である。 フィルムスイッチ20は、好ましくは、静止型半体内に配置され、溶融プラスチックが導入される前に、これらの型半体が互いに嵌合されると、圧入によって適所に保持されることになる。

    加えて、静止型半体は、好ましくは、フィルムスイッチ20のA表面(ユーザの方を向いている表面)の一部または全てが露出している部品をもたらすように、熱可塑性材料がフィルムスイッチ20上を流れるように、フィルムスイッチ20を保持するように形状が決められている。 いくつかの実施形態では、グラフィック、検出区域、および電極は、フィルムスイッチ20の露出しているA表面の裏側0.5mm未満の位置に配置されている。 フィルムスイッチ20は、好ましくは、印刷されたインク層23,24(図1)が型表面に接触することなく、型内部の方を向いているように、型内に配置されている。 このプロセスによって、有利には、インク層23,24が環境に直接晒されるのを保護しながら、ユーザがフィルムスイッチ20に直接接触することを可能にする完成品としての支持構造体が作製されることになる。 その結果、完成した部品のA表面は、スイッチグラフィック、模擬木目、クロム面または他の滑らかなまたはざらざらした面のような装飾特徴部の全てを含んでいるように見えることになる。 しかし、これらのグラフィックは、実際には、フィルムのB表面上に存在しており、スイッチ回路は、グラフィック印部分の背後に直接印刷されている。 インク要素をフィルムスイッチ20のB表面上に配置すると好ましいが、いくつかの実施形態では、インク要素は、設置状態において、ユーザと向き合うA表面に配置されていてもよい。

    一実施形態では、インモールド静電容量型スイッチを検出電子機器または他の電子装置に離脱可能に接続させるコネクタ端子が、設けられている。 これらの端子は、好ましくは、フィルムスイッチ20のB表面の輪郭付けされた三次元形状に適合するように設計されている。 各端子は、射出成形用型の「移動側」に置かれるようになっている。 これらの端子の端は、型内の受けポケット内に圧入されている。 このステップは、手動によって行われてもよいし、またはロボット作業によって行われてもよい。 このコネクタの設置は、可動型半体のポケットおよび位置決めピン(これはエジェクタピンでもよい)によってなされてもよい。 他の選択肢として、端子を適所に保持するために、(前進する端子に付着した)加圧区域を設けることも考えられる。

    任意の種類の導電性接着剤(すなわち、銀充填エポキシ)の薄膜(ビード)が、いったん型半体が互いに嵌合された時点で、該薄膜(ビード)がフィルムスイッチ20の導電性インクトレース44,46,48,50,52(図1)に接着するように、各端子コネクタの表面に塗布されるようになっている。 導電性接着剤の塗布は、手動によって行われてもよいし、またはロボットによって自動的に行われてもよい。 導電性接着剤の例として、エポキシの接着特性を銀の導電性と組み合わせている(コメリックス(Chomerics)から市販されている)CHO−BOND(登録商標)584が挙げられる。 端子取付け具(すなわち、コネクタ)を確実に設置するための他の方法として、印刷プロセスにおいて、導電性トレース上に印刷されるBステージ化可能な導電性エポキシを用いる方法が挙げられる。

    導電性接着剤をコネクタ端子に塗布した後、射出成形用型が閉じられ、次いで、通常の射出成形手順によって、選択された熱可塑性材料が2つの型半体によって画定されている型キャビティ内に確実に流入することになる。 このステップにおいて、端子および導電性エポキシは、フィルムスイッチ20の銀インクトレース44,46,48,50,52に加圧されることになる。 射出成形過程によって、導電性エポキシが望まれていない領域内に不注意に流入しないことを確実なものとするように、注意が払われるべきである。 実際には、射出成形過程の熱によって、導電性エポキシは、短期間で硬化する(室温では、この過程は、最大24時間掛かることもある)。 次いで、部品が型から取り出される。 このプロセスの結果として、端子は、熱可塑性材料によって適所に保持されている。 従って、コネクタは、プラスチック部品内に、直接、鋳包まれている(モールドされている)ことになる。

    端子を部品内に個々に鋳包むことに加えて、端子ブロックが設けられてもよい。 この実施形態では、多数の端子が端子ブロック内に予め成形されており、次いで、このブロックが部品内に鋳包まれるようになっている。 いくつかの変更形態では、この端子ブロックは、導電性インクトレース44,46,48,50,52に接続される実質的に平坦な表面を有している。 個々の端子がブロックから突出しており、導電性インクトレースに接続されるようになっている端子ブロックが設けられてもよい。 この実施形態に適している例示的な端子ブロックは、ペンシルベニア州エターズのFCIから供給されているBergStik(登録商標)Unshrouded Header54201コネクタである。 この端子ブロックに対して、端子ブロックを取り付ける前述の方法と同様の方法(例えば、導電性エポキシを用いる方法)が適用されてもよい。

    前述した形式の導電体配置は、いくつかの利点があることに留意されたい。 いくつかの実施形態では、装飾フィルム層22の穿孔がなく、これによって、折り返しフィルムスイッチテイルを用いる必要がない(しかし、これは、以下に述べるように、実行可能な端末処理方法である)。 他の実施形態では、端子コネクタは、射出成形プロセスによって恒久的に固定することができ、これによって、導電性接着剤による銀インクへの端子コネクタの取付けが外れる可能性を最小限に抑えることができる。 前述した射出成形プロセスは、性能を劣化させることがある導電性エポキシのひび割れの可能性を最小限に抑えることができる。 さらに、導電性接着剤は、射出成形プロセスの熱伝達によって、迅速に硬化されることになる。 通常、エポキシのような導電性接着剤は、室温で硬化されるか、または赤外線硬化法または超音波硬化法によって行われている。 しかし、この導電性接着剤は、前述したような通常の射出成形温度で迅速に硬化することになる。

    代替的に、鋳包まれたコネクタまたはコネクタブロックを用いる代わりに、スイッチ層32を検出回路または他の電子要素に接続するために、平坦な柔軟ケーブル(例えば、折り返しフィルムスイッチテイル(film switch tail)部または「ピッグテール(pig-tail)部」)が用いられてもよい。 1つの例示的な平坦な柔軟ケーブルコネクタは、クリンチャ・リセプタクル(Clincher Receptacle)のFC165801である。 この実施形態では、折り返しスイッチテイル部が、導電性トレース44,46,48,50,52に接続されており、テイル部の自由端が接続部分から検出回路または他の電子要素に延在するように部品内に鋳包まれている。 この実施形態は、図2Bに示されている。 具体的には、図2Bは、賦形された縁の上に印刷されているのと対照的に、成形品内に挿入されている導電性インク層23を示している。

    図4は、静電容量型スイッチを備えている成形品56の断面図を示している。 図示されているように、コネクタ端子60は、導電性接着剤61を介して、導電性インクトレース44,46,48,50,52(図1)の1つに取付けられている。 成形されたプラスチック58は、コネクタ端子60の一部を包んでおり、これによって、コネクタ端子60を成形品56内にしっかりと保持している。 図示されていないが、成形品から突出する端子の使用を避けるために、雌コネクタハウジングが、成形品内に組み込まれていてもよいことに留意されたい。 この実施形態では、成形プロセスが終了した後、嵌合コネクタが、成形品に離脱可能に取り付けられるようになっている。 また、雌コネクタハウジングを使用することによって、端子が、嵌合コネクタへの取付けの前の製造工程中に、損傷しないように保護されることになる。 いくつかの実施形態では、嵌合コネクタは、個々の構成要素をなしているが、他の実施形態では、スイッチ動作を検出するための検出回路を備えている電子モジュール内に組み込まれている。

    他の実施形態では、端子60を成形プラスチック58内に鋳包む代わりに、部品が、成形プロセス後のコネクタ端子への取付けを可能にする空洞を有するように、成形されていてもよい。 この実施形態では、部品内に空洞を画定するために、閉鎖突出部が射出成形用型内に設けられている。 これらの空洞は、好ましくは、導電性インクトレース44,46,48,50,52と実質的にまっすぐに並んでいる。 コネクタ端子は、これらの空洞に挿入され、導電性インクトレース44,46,48,50,52に接触することになる。 次いで、導電性インクトレース44,46,48,50,52を密封するために、コネクタ端子の周囲の空間が、適切なプラスチックによって埋められるようになっている。 このコネクタ端子を導電性インクトレース44,46,48,50,52に接続するのに、前述した種類の導電性接着剤が用いられてもよい。

    薄型パッケージングコンセプトを実現するために、静電容量型スイッチに関連する電子機器を端子60に直接接続させることが考えられる。 図4は、端子60がいかに位置決めされているかを示すために成形品56を背面(B表面)から見た図である。 勿論、端子60は、用途に基づいて、部品の背面のどこに配置されていてもよい。

    多くの周知の方法と対照的に、前述の方法は、検出区域42および関連する電極44,46,48,50,52を保護するために、別のグラフィック上塗り層を設ける必要性をなくすことができる。 フィルムスイッチ20は、所望の支持構造体の形状に対応する形状に賦形されているので、電極および検出区域は、物品の前面から等しい距離により一貫して位置決めされ、これによって、個々の検出区域および電極の間の感度のバラツキを低減させることができる。 外側被覆(over-molding)が施されると、電極および導電体を含むスイッチ要素の全てが、環境上の懸念事項(例えば、湿度、塩暴露)から保護されることになる。 コネクタ端子60をインサート成形し、その周辺を直接密封することによって、これらの環境の問題を最小限に抑えることができる。

    必要に応じて、LEDが、導電性トレース44,46,48,50,52上に直接取り付けられ、かつ外側被覆されてもよい。 しかし、(導電性トレースをいくらか露出させた状態で)型を遮断することが望ましい。 一実施形態では、LEDは、導電性エポキシを用いるかまたは同等の方法によって、取り付けられるようになっている。 型内の空洞は、LEDを密封するために、熱伝導性エポキシによって充填されているとよい。 また、もしLEDが光出力をより広い出力パターンに拡げるための光パイピングを必要とする場合、LEDを二次加工として取り付けることも有益である。 この場合、LEDおよび光パイプ(例えば、光ガイド)のアセンブリは、導電体に取付け可能なリードを有するように、設計されることになる。 他の技術は、1つまたは複数のLEDによって多数の領域を照明するのに役立つ光パイプを挿入することである。 この技術は、LEDへの外部接続を必要とするが、コスト的に有益であることが分かっている。

    インモールド静電容量型スイッチと一緒に部品内に組み込まれたLEDの実施形態が、図3に示されている。 具体的には、LED63が、部品56内に鋳包まれている。 適切と見なされる典型的なLEDは、オスラム(Osram)式「ポイントLED」(部品番号:LW P473)である。 フィルムおよびスイッチロゴを通る適切な光出力を確実に得るために、LEDのパッケージングの修正が必要とされることがある。 これらの種類のLEDは、典型的には、構成要素またはスイッチパッケージングを過熱することなく、LEDをプラスチック樹脂内に封入することを可能とする15mA以下の電流を消費するものである。 しかし、前述したように、LEDの全体を密封する例の代替案では、成形品56の背面に空洞を残し、この空洞内に、各LEDが熱を放散するように配置されている。 空洞は、例えば、フィルムのB表面と嵌合する型内にコアピン遮断部を備えることによって形成されるようになっている。 次いで、この領域は、の浸入を防ぐために、熱伝導性エポキシによって密封されることになる。 このようなLEDの導電体への取付けプロセスは、ここに記載されている端子取付けと同様である。 LEDのような部品は、例えば、正確な一貫性のある配置が必要ではないので、手動によって挿入されてもよい。 代替的に、LEDは、手動の配置では余りにも困難になるかまたは高価になる正確な要素配置または複数の要素配置の場合、ロボットによって(例えば、ピックアンドプレース機械を用いて)、挿入されてもよい。

    ここに記載されているインモールド静電容量型スイッチは、多くの異なる構造および多くの異なる形状を有するものとして、用いられてもよい。 例えば、導電体および電極は、(ノブおよびボタンのような物品用の)突出している形状または凹んだ形状に賦成されてもよい。 ここに記載されているプロセスによって、スイッチ構成要素は、平坦なフィルム上に印刷され、次いで、所望形状に賦形されることが可能である。 加えて、多数の断片からなる検出区域を用いることもできる。

    一実施形態では、成形ノブが作製されている。 このノブは、ユーザが指をノブの周囲に沿って移動させることによって、HVACシステム、ラジオ、CDプレーヤのような装置を操作することを可能にするものである。 インモールド静電容量型スイッチを有するノブの実施形態が、図5,6に示されている。 ノブ62は、一般的に、円筒構造を有している。 この円筒構造は、好ましくは、プラスチック材料から成形されており、スイッチ動作を起動するためのユーザ接触面65を備えている。 フィルムスイッチ64は、一般的に、前述したように、フィルム上の一連の印刷されたインク層を備えている。 図5は、賦形作業前の検出区域66および電極68(接地層、誘電体層、およびグラフィック層は、図示されていない)を有するフィルムスイッチ64の平面図である。 検出区域66および電極68は、前述した種類の導電性インクおよび印刷法を用いて、印刷されている。 フィルムスイッチ64は、好ましくは、真空熱成形のような適切な成形法を用いて、所望のノブ形状に賦形されている。 前述の実施形態と同様、フィルムスイッチ64は、好ましくは、印刷されたインク層が型キャビティ内の方を向き、かつ型壁と接触しないように、静止型半体内に配置される。 静止型半体は、好ましくは、溶融プラスチックがフィルムスイッチ64の上に射出されるようにフィルムスイッチ64が嵌入される形状を画定している。 検出区域66および電極68を画定しているインク層は、好ましくは、型キャビティ内の方を向いており、型表面に接触していない。 従って、前述の実施形態と同じように、得られる構造体のユーザ側に露出している表面(A表面)は、フィルムスイッチ64のA表面を備えていることになる。 図6に示されているように、一実施形態では、検出区域66は、各々、ノブ62の周囲にL字状の横断面を画定している。

    ノブ64は、好ましくは、固定されている。 しかし、ユーザの指がノブの周囲を横切ると、種々のスイッチ動作を起動することによって、ユーザが回転をシミュレートすることになり、これによって、一連の検出区域66のそれぞれに静電容量の変化が生じることになる。 前述の実施形態と同じように、コネクタ端子が、導電性接着剤を介して電極トレース68に接続され、かつノブ64内に鋳包まれ、これによって、検出回路または他の電子機器への離脱可能な接続を可能にするようになっていてもよい。

    回路の電圧降下をもたらすために、加熱装置をもたらすために、またはアンテナをもたらすために、導電性インクの抵抗特性が用いられてもよい。 図7は、インモールド抵抗要素部品74の断面図を示している。 この部品74は、1つまたは複数の導電性インクトレース76が印刷されている賦形されたフィルム層70を備えている。 この賦形されたフィルム層70は、該フィルム層70の片側またはその片側の一部が露出するように、または該フィルム層70の両側が成形されたプラスチック部品78の上端と底との間に位置するように、成形されたプラスチック部品78に被さっている。 賦形されたフィルム層70のいずれの側が、成形されたプラスチック部品78の内部の方を向いていてもよい。 逆に、フィルム層70のいずれの側が、成形されたプラスチック部品78の外部に配置されていてもよい。 賦形されたフィルム層70および成形されたプラスチック部品78のA表面およびB表面に関して、賦形されたフィルム層のA表面またはB表面が、成形されたプラスチック部品78のA表面上に配置されていてもよいし、またはB表面上に配置されていてもよい。

    接続点72(すなわち、導電性インクの露出領域)が、フィルムの表面に設けられている。 接続点72を用いて、抵抗要素を他の装置、回路、または構成要素に接続することができる。 接続点72への接続は、例えば、バネクリップコネクタ、リベットコネクタ、などによって、行うことができる。 加えて、前述のピッグテイル式コネクタが、代わりの手段として用いられてもよい。 代替的に、接続点72は、同一の印刷かつ賦形されたフィルム層70上の他の導電性インクトレース(図示せず)を接続するのに、用いられてもよい。 これらの付加的なトレースは、例えば、誘電体層のような非導電性層によって分離された層上に印刷されることが可能である。

    前述したように、LEDが、導電性トレース76上に直接取り付けられ、かつ外側被覆されてもよいし、導電性エポキシを用いてまたは同等の技術によって表面実装されてもよい。 代替的に、この抵抗要素または抵抗トレース設計は、加熱構成要素またはアンテナとして機能することもできる。 加えて、抵抗要素は、導電性インクから形成される回路、例えば、RC回路の一部であってもよい。 この場合、RC回路の抵抗器およびコンデンサの両方が少なくとも部分的に導電性インクから形成されている。 図1に関して前述したフィルムスイッチ20が、同一の賦形されたフィルム層70上に印刷されていてもよい。 加えて、表面の一部または全体を覆う被膜を設けるために、誘電体層が、賦形された充填層70の前面または後面のいずれかに形成されていてもよい。 この誘電体層を用いて、露出面を保護することができ、または2つのインク層間に非導電性層を設けることができる。

    導電性インクトレース76の抵抗は、導電性インクの平方インチあたりのオーム、導電性インクトレース76の厚み、および導電性インクトレースの幅および長さに基づいている。 従って、種々の抵抗をもたらす導電性インクトレース76を形成することができる。 一実施形態では、抵抗要素を用いて、LEDのような装置の電圧降下をもたらすことができる。

    導電性インクトレース76によって形成された抵抗要素のパターンも、設計上の選択枝として決められるものである。 例えば、導電性インクトレース76は、正弦波パターン、三形パターン、またはジグザグパターンとして配置されていてもよい。 加えて、導電性インクトレース76のレイアウトは、必要な接続点72の数、または抵抗要素が直列に接続されるかまたは並列に接続されるかに基づいている。

    他の実施形態では、導電性インクトレース76を利用して、タンパー(tamper,不正)検出回路を設けることができる。 具体的には、このタンパー検出回路は、フィルム層70が破断または破裂したとき、インモールド抵抗要素74の対応する抵抗の減少によって生じる電圧降下を検出するようになっている。 代替的に、耐タンパー性を有するように、すなわち、もし誰かがフィルム層70に孔を開けるかまたはそれ以外の手段によって破断または破裂を生じさせたとしても、電気的な接続が維持されるように、抵抗要素74を設計することもできる。

    前述したように、導電性インクトレース76は、加熱要素として用いられてもよい。 この構成を用いて、該加熱要素に取り付けられた構成要素または該加熱要素の近くの構成要素を加熱し、従って、その温度を制御することができる。

    さらに他の実施形態では、電磁シールド要素(またはRFシールド)が導電性インクから形成されている。 電磁エネルギーの放射線が、電子素子から放出されることがある。 電子素子のなかには、該素子から離れる方向に伝搬し、他の電子素子を妨害するかまたはそれ以外の問題を引き起こすのに十分に強力な電磁場を生じるものがある。 放射妨害波は、通常、非意図的な放射体に関連付けられているが、意図的な放射体が、それらの意図している伝達周波数帯域以外の周波数の望ましくない妨害波も生じていることがある。 従って、放射線が素子から放出するのを阻止する電磁シールド要素を設けることが望まれている。 代替的に、放射線が外部源から素子に入るのを阻止する電磁シールド要素を設けることが望まれている。

    図1の接地層またはシールド層28は、電磁シールドとして作用することができる。 この特性によって、接地層またはシールド層28は、装置の内側または外側の電気要素によって生じた放射妨害波の出入りを阻止することができる。

    図8は、インモールド電磁シールド部品80の断面図を示している。 この電磁シールド部品80は、賦形されたフィルム層82を備えており、該フィルム層82上に、格子パターンに配置された導電性インクトレース86が印刷されている。 前述したように、導電性インクトレース86は、放射妨害波の出入りを阻止するシールド層をもたらすものである。 導電性インクトレース86を含んでいる賦形されたフィルム層82は、成形されたプラスチック部品88を完全に覆っている状態で示されている。

    フィルム層82のいずれの側が、成形されたプラスチック部品の内側または外側に配置されていてもよい。 すなわち、賦形されたフィルム層82および成形されたプラスチック部品88のA表面およびB表面に関して、賦形されたフィルム層82のA表面またはB表面は、成形されたプラスチック部品88のA表面上に配置されていてもよいし、またはB表面上に配置されていてもよい。

    他の実施形態では、賦形されたフィルム層82は、図8に示されているように、成形されたプラスチック88の縁を回り込むように、形成されていてもよい。 代替的に、賦形されたフィルム層82は、成形されたプラスチック88を部分的に覆っている電磁シールドを形成するようになっていてもよい。 また、賦形されたフィルム層82は、露出していてもよいし、部分的に露出していてもよいし、または成形されたプラスチック部品88の上端と底との間に位置していてもよい。 加えて、誘電体層が、賦形されたフィルム層82の前面または後面のいずれかに、該表面の一部または全てに被膜をもたらすために、形成されていてもよい。 この誘電体被膜を用いて、露出した表面を保護することができ、または2つのインク層間に非導電性層を設けることができる。

    導電性インクトレース86によって形成されたシールド要素のパターンは、設計上の選択枝として決められるものである。 例えば、導電性インクトレース86は、格子パターンで配置されていてもよいし、またはベタのインクシートであってもよい。 加えて、導電性インクトレース86は、賦形されたフィルム層82の全体にわたって、その厚みまたはパターンが異なっていてもよく、その結果、種々の電磁場からの放射線または種々の周波数あるいは周波数帯域の放射線を選択的に阻止し、これによって、種々のシールド区域をもたらすことができる。

    図8に示されているように、接続点84(すなわち、導電性インクの露出領域)が、フィルムの表面に設けられている。 接続点84を用いて、シールド要素を他の装置、回路、または構成要素に接続することができる。 接続点84への接続は、例えば、バネクリップコネクタ、リベットコネクタ、などによって、行うことができる。 加えて、前述のピッグテイル式コネクタが、代わりの手段として用いられてもよい。 代替的に、接続点84は、同一の印刷かつ賦形されたフィルム層82上の他の導電性インクトレース(図示せず)を接続するのに、用いられてもよい。 これらの付加的なトレースは、例えば、誘電体層のような非導電性層によって分離された層上に印刷されることが可能である。

    図9は、フィルム20を組み入れている製造物74の分解図を示している。 このフィルム20は、該フィルム20の層の上に印刷された(インク層90として総称的に示されている)抵抗要素およびフィルムスイッチを有している。 フィルム20は、印刷されたインク層が、型キャビティ内(またはB表面)を向いており、成形品が形成された後に露出しないように、成形品92内に挿入されるようになっている。 代替的に、フィルム20は、印刷されたインク層が、他の方を向いており、露出するように、成形品92内に挿入されていてもよい。

    さらに他の実施形態では、前述したように、フィルム20のいずれかの表面が、成形された部品92のA表面(すなわち、外部)に配置されていてもよい。

    さらに他の実施形態では、フィルム20は、フィルムのいずれの側も露出しないように、またはフィルムの一部のみが露出するように、成形品の上端と底との間に挿入されていてもよい。 必要に応じて、フィルムは、型壁と接触しないように、挿入されるようになっていてもよい。

    図7,8を再び参照すると、他の実施形態では、電磁シールド要素を形成する導電性インクトレース(図8,86)が、抵抗要素を形成する導電性インクトレース(図7,76)と置き換えられてもよい。

    抵抗要素、スイッチおよび/または電磁シールド要素は、同一層上に印刷されていてもよい。 あるいは、抵抗要素、スイッチおよび/または電磁シールド要素は、誘電体層のような非導電性層によって分離された互いに異なるインク層から形成されてもよい。

    任意選択的に、抵抗要素74(または電磁シールド要素80)は、数字、典型的な絵柄、イラスト、などのようなグラフィックによって装飾されていてもよい。 抵抗要素74またはインモールド電磁シールド要素80の装飾は、塗装、レーザエッチング、または他の塗装プロセスを含む種々の方法を利用することによって、達成されるとよい。

    代替的に、抵抗要素74または電磁シールド要素80の装飾は、抵抗要素74または電磁シールド要素80の前面または後面上に装飾フィルム層を形成することによって、達成されてもよい。 バックライトが、抵抗要素74または電磁シールド要素80の背後に設けられてもよい。

    図10は、セルラーアンテナおよびシールド要素1000として機能する製造物を示している。 この実施形態では、導電性インクトレースの図柄が、賦形されたフィルム層1010上に印刷されており、これによって、セルラーアンテナアレイ1002およびシールド要素1000が形成されている。 セルラーアンテナアレイ1002およびシールド要素1000は、同一のインク層から形成されていてもよいし、または誘電体層のような非導電性層によって分離された2つの別のインク層から形成されていてもよい。 この実施形態の賦形されたフィルム層1010は、成形されたプラスチック1008上に被せられている。 フィルム層1010は、印刷されたインク層が型キャビティ内(またはB表面)の方を向いており、成形品が形成された後に露出しないように、成形品1008内に挿入されていてもよい。 代替的に、フィルム層1010は、印刷されたインク層が他の方を向いており、露出するように、成形品1008内に挿入されていてもよい。 さらに他の実施形態では、フィルム層1010は、フィルムのいずれの側も露出しないように、またはフィルムの一部のみが露出するように、成形品1008の上端と底との間に挿入されていてもよい。

    同様に、フィルム層1010のA表面またはB表面のいずれかが、成形されたプラスチック1008の外側(または、A表面)に配置されていてもよい。

    図示されているように、電磁シールド層1006およびセルラーアンテナアレイ1002は、露出している。 代替的に、電磁シールド層1006は、1つの側または複数の側において、セルラーアンテナアレイ1002を全体的または部分的に覆っていてもよいし、または全く覆っていなくてもよい。 このような構成は、セルラーアンテナアレイ1002および電磁シールド層1006を互いに異なるインク層上に印刷し、これらの層を誘電体層のような非導電層によって分離することによって、達成することができる。 前述のシールド実施形態は、セルラーアンテナアレイ1002が装置から離れる方に放射することができると共に、その放射線からアレイの他の側に位置する回路または人を保護することができるように、構成されていてもよい。

    図10に示されているように、接続点1004(すなわち、導電性インクの露出領域)が、フィルムの表面に設けられている。 前述したように、接続点1004を用いて、アンテナおよび/またはシールド要素を他の装置、回路、または構成要素に接続することができる。 接続点1004への接続は、例えば、バネクリップコネクタ、リベットコネクタ、などによって、行うことができる。 加えて、前述したピッグテイル式コネクタが代わりの手段として用いられてもよい。 代替的に、接続点1004は、同一の印刷かつ賦形されたフィルム層1010上の他の導電性インクトレース(図示せず)を接続するのに、用いられてもよい。 これらの付加的なトレースは、例えば、誘導体層のような非導電性層によって分離された層上に印刷されることが可能である。

    図11は、RFIDアンテナ1106および電磁シールド層1108として機能する製造物1100を示している。 RFIDアンテナ1106および電磁シールド層1108は、賦形されたフィルム層1112上に印刷された導電性インクから構成されており、受動RFID回路1104に取り付けられている。 図11に示されているように、電磁シールド層1108は、この実施形態では、RFIDアンテナ1106の周囲に組み込まれている。 これは、電磁シールド層1108およびRFIDアンテナ1106の両方を備える1つの層を印刷することによって、または誘電体のような非導電性層によって分離された多数の層を印刷することによって、達成することができる。

    図11に示されているように、接続点1102(すなわち、導電性インクの露出領域)が、フィルムの表面に設けられている。 前述したように、接続点1102を用いて、RFIDアンテナおよび/またはシールド要素を他の装置、回路、または構成要素に接続することができる。 接続点1004への接続は、例えば、バネクリップコネクタ、リベットコネクタ、などによって、行うことができる。 加えて、前述のピッグテイル式コネクタが、代わりの手段として用いられてもよい。 代替的に、接続点1004は、同一の印刷かつ賦形されたフィルム層1112上の他の導電性インク(図示せず)を接続するのに、用いられてもよい。 これらの付加的なトレースは、例えば、誘電体層のような非導電性層によって分離された層上に印刷されることが可能である。

    他のシールドインク層(図示せず)が、RFIDアンテナ1106の下方に形成されていてもよい。 この他のシールドによって、RFIDアンテナ1106は、装置から離れる方に放射することができると共に、その放射線からアンテナの他の側に位置する回路または人を保護することができる。

    フィルム層1112は、印刷されたインク層が型キャビティ内(またはB側)の方を向いており、成形品が形成された後に露出しないように、成形品1110内に挿入されていてもよい。 代替的に、フィルム層1010は、印刷された層が他の方を向いており、露出するように、成形品1110内に挿入されていてもよい。

    さらに他の実施形態では、フィルム層1112は、フィルムのいずれの側も露出しないように、またはフィルムの一部しか露出しないように、成形品1110の上端と底との間に挿入されていてもよい。

    フィルム層1112のいずれかの側が、成形されたプラスチック部品の内側または外側に配置されてもよい。 従って、賦形されたフィルム層1112および成形品1110のA表面およびB表面に関して、賦形されたフィルム層1112のA表面またはB表面は、成形されたプラスチック部品1110のA表面上に配置されていてもよいし、またはB表面上に配置されていてもよい。 代替的に、電磁シールド層1108が用いられてもよいし、または用いられなくてもよい。 電磁層1108は、RFIDアンテナ1106用の開口を有していてもよい。 代替的に、電磁シールド層は、RFIDアンテナ1106を完全に覆っていてもよい。

    前述の実施形態を参照して、本発明を具体的に示し、かつ説明してきたが、これらの実施形態は、本発明を実施するための最適な態様の単なる例示にすぎないものである。 当業者であれば、ここに記載されている本発明の実施形態に対する種々の代替形態が、以下の特許請求の範囲に記載されているような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明を実施するに際して用いられてもよいことを理解するだろう。 これらの実施形態は、ここに記載されている要素の全ての新規の自明でない組合せを含んでいると理解されるべきであり、この出願または後の出願において、特許請求の範囲は、これらの要素のどのような新規の自明でない組合せに対しても提示されることになるだろう。 さらに、前述の実施形態は、単なる例示にすぎず、どのような単一の特徴または構成要素も、この出願または後の出願において主張される全ての可能な組合せに必ずしも不可欠なものではない。

    ここに記載されているプロセス、方法、経験則、などに関して、このようなプロセスのステップがある規則正しい順序に従って行われていると記載されているが、このようなプロセスは、ここに記載されている順序以外の順序で行われる前述のステップによって実施されてもよいことを理解されたい。 いくつかのステップが同時に行われてもよいし、他のステップが追加されてもよいし、ここに記載されているいくつかのステップが省略されてもよいことをさらに理解されたい。 換言すると、ここに記載されているプロセスの内容は、いくつかの実施形態を説明するために提示されており、特許請求の範囲に記載の発明を制限すると解釈されるべきではない。

    従って、前述の記載は、例示的なものであり、制限するものではないことが意図されていると理解されたい。 提示された例以外の多くの実施形態および応用が、前述の記載を読めば、当業者には明らかになるだろう。 本発明の範囲は、前述の記載を参照することによって決定されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲ならびにこのような特許請求の範囲によって権利が与えられている等価物の全範囲を参照して、決定されるべきである。 ここに述べた当技術分野において将来の発展がもたらされ、開示したシステムおよび方法がこのような将来の実施形態に組み入れられることが予期され、かつ意図されている。 要するに、本発明は、修正および変更が可能であり、以下の請求項によってのみ制限されることを理解されたい。

    特許請求の範囲に用いられている全ての用語は、異なる明示的な指示がなされていない限り、それらの用語の最も広い妥当な解釈および当業者によって理解される通常の意味が与えられることが意図されている。 特に「a」、「the」、「said」、などのような単数形の使用は、請求項が異なる明示的な制限を示していない限り、1つ以上の指摘されている要素を含んでいるものと読み取られるべきである。

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