【発明の詳細な説明】 【0001】 【技術分野】 本発明は、例えば、リレーおよび運動センサで使用するリード・スイッチに関し、特に上記リード・スイッチの設計の際の改良に関する。 【0002】 【発明の背景】 リード・スイッチは、電磁タイプおよび電気機械タイプのリレー、および運動センサおよび近接センサを含む種々の装置で使用される。 リード・スイッチは、 磁気エネルギーまたは機械的エネルギーを加えた場合に、両方の電気的接点の間を電気的に接続するために、接点の相対的運動により選択的に開閉することができる両方の電気的接点の間にスペースまたはギャップを設けるために設置される電気的接点を含む。 上記電気的接点は、通常、比較的薄く、柔軟なストリップ、 または導電性の材料からなるブレードの形に形成される。 【0003】 スイッチの応答性の一部は、スイッチ接点用の材料および接点ブレードの幾何学的形状により決まる。 通常、接点ブレードは、ニッケル/鉄合金で作られ、磁界のような力を加えた場合に、比較的容易に運動することができるように十分柔軟に、しかも、その元の位置に戻ることができるような十分な硬度を持つように設計される。 【0004】 ブレードの追従性および柔軟性を高め、ブレードの磁気結合を最適化するために、スイッチ接点ブレードの、選択した部分の厚さを薄くするのは周知である。 ブレードは、通常、ブレードの必要な領域を打ち抜き加工したり、プレス加工したりすることにより薄く加工される。 しかし、プレス加工および打ち抜き加工は、材料にバリまたはその他の望ましくない応力集中点を形成する恐れがある。 さらに、ブレードの薄くした部分の材料は、圧縮され、変位し、そのため、「加工硬化」または「ワーキング」と呼ばれる結晶粒組織の変化を引き起こす。 それ故、ブレードの加工硬化した領域は、プリストレスを受け、一方、ブレードの厚いままの部分は、結晶粒組織、および加工していないブレード材料の元の応力−歪特性を保持し、同じ応力を受けていない。 材料が加工硬化を起こすと、密度が増し、延性が低下し、より硬くなり、よりもろくなり、そのために、負荷が掛かった場合の柔軟性が低下する。 その結果、加工硬化したブレードを運動させるには、より多くの力を必要とし、加工硬化したブレードは、必要な幾何学的形状にするための加工硬化をまだ行っていないブレードと比較すると、応答性が弱く、破損し易い。 【0005】 例えば、シプストラ他の米国特許第3,258,557号、デ・ファルコ他の米国特許第3,283,274号、およびシュレジンガー・ジュニア他の米国特許第3,866,007号、3,893,051号、および3,943,474 号は、柔軟なリード・スイッチを開示している。 これらの特許は、柔軟性を高め、接点の跳ね返りを低減するために、一つまたはそれ以上の比較的薄い領域を内蔵するリード・スイッチ接点ブレードを開示している。 ブレードは円筒形プレスの間で圧延され、必要な領域が薄くまたは狭く加工される。 【0006】 すでに説明したように、圧延プロセスは、材料を加工硬化させる傾向がある。 加工していない材料と比較すると、これらブレードの薄い領域の硬度が高くなり、延性が低くなり、密度が高くなり、そのため、このような方法で製造したブレードは、比較的弱く、信頼性が低い。 【0007】 柔軟性、性能および寿命特性が改善され、打ち抜き加工またはプレス加工の望ましくない影響を受けていないリード・スイッチ・ブレードを提供できれば、リード・スイッチ業界に進歩をもたらすことになる。 【0008】 【発明の概要】 ある観点から見た場合、本発明のリード・スイッチは、A. 実質的に導電性の材料からできている複数のリード・スイッチ接点ブレードと;B. 実質的に電気的に絶縁性の材料からできていて、空洞領域を囲んでいるカプセルと;C. ブレード間を電気的に接続するために、ブレードの間のギャップを選択的に閉じるための手段とを備えるリード・スイッチである。 この場合、ブレードは、カプセル内に固定されていて、ブレードの一部は、空洞部分に延び、ブレードの接点領域を形成していて、カプセル内の空洞部分内の上記ブレードの一部は相対的に運動できるようになっていて、接点領域において、ブレード間にギャップを形成するために、少なくとも部分的にはその間に間隔を持ち、重畳していて、また、残りのブレードの材料は加工しないで、少なくとも一つのブレードの一つまたはそれ以上の部分から、予め定めた量の材料が、予め定めたパターンで選択的に除去される。 【0009】 ブレードの接点領域は、単一点接点、多重点接点、単一線接点、多重線接点、 単一面接点、または多重面接点の形に形成することができる。 【0010】 他の実施形態の場合には、ヒンジ領域を形成するために、予め定めた量の材料をブレードから除去することができる。 ブレードから予め定めた量の材料を除去するために、ブレードの選択した部分を予め定めた時間の間だけエッチング媒体に露出させることにより、ブレードのヒンジ領域および接点領域が形成される。 好適な実施形態の場合、エッチング媒体は酸である。 【0011】 ブレード間を電気的に接続する目的で、ブレード間のギャップを選択的に閉じるための手段は、好適には、ブレードを少なくとも一つの他のブレードに近接させる方向へ、またそこから遠ざかる方向に移動させるために、少なくとも一つのブレードの接点領域に十分なエネルギーを選択的に向けるための手段を備えることが好ましい。 【0012】 好適な実施形態の場合には、リード・スイッチは、一組のリード・スイッチ接点ブレードを含む。 二つ以上の接点ブレードを使用するスイッチの場合には、一つまたはそれ以上のブレードは、他のブレードに対してほぼ固定されている。 【0013】 本発明は、また、リード・スイッチの製造方法を提供する。 上記方法は、 a. 実質的に導電性の材料を供給するステップと、 b. 残りの材料を加工しないで、一つまたはそれ以上の予め定めたパターンで材料の一部を選択的に除去するステップと、 c. 材料から予め定めた寸法の複数のリード・スイッチ接点ブレードを形成するステップと、 d. 実質的に絶縁性の材料からできているカプセル内に、複数のリード・スイッチ接点ブレードを固定し、ステップbにおいて、材料が除去されたブレードの一部が、カプセルの空洞部分内に配置され、ブレードの接点領域を形成するように、その内部の空洞部分を囲むステップとを含む。 空洞部分内のブレード部分は、相対的に運動することができ、相互に分離していて、接点領域において、その間にギャップが形成されるように、相互に部分的に重畳している。 カプセルの空洞部分内のブレードの一部は、その間を電気的に接続する目的で、ブレード間のギャップを選択的に閉じるために、作動することができる。 【0014】 材料の一部を選択的に除去するステップは、好適には、下記のステップを含むことが好ましい。 すなわち、 i. 表面の一部をマスクするために、石版印刷技術を使用して、材料の一部にマスク媒体を予め定めたパターンで塗布するステップと、 ii. 表面のマスクしていない部分から材料の選択した部分を除去するために、 予め定めた時間の間、マスクした表面をエッチング媒体に露出させるステップと、 iii. 表面からマスク媒体を除去するステップである。 【0015】 好適な実施形態の場合には、一組のリード・スイッチ接点ブレードが、カプセル内に装着される。 スイッチ内で、二つ以上のリード・スイッチ接点ブレードが使用される場合には、一つまたはそれ以上のブレードは、他のブレードに対してほぼ固定状態に設置される。 【0016】 本発明は、また、装着端部と接点端部との間の主要な軸に沿って延びる、電気的に導電性の材料の細長い、薄いセグメントを備えるリード・スイッチ接点ブレードを提供する。 セグメントの残りの材料を加工しないで、予め定めた量の材料が、セグメントの選択した部分から予め定めたパターンで除去される。 【0017】 本発明の上記および他の目的および利点の一部についてはすでに説明したが、 残りの目的および利点については以下に説明する。 従って、本発明は、以下の詳細な説明内に記載する構造、素子の組合せ、および部品の配置を含む装置を備える。 特許請求の範囲にその範囲を示す。 【0018】 [図面の簡単な説明] 本発明の性質および目的をさらによく理解するためには、添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読んでほしい。 【0019】 本発明のリード・スイッチは、打ち抜き加工、またはプレス加工した接点ブレード上に、今までのものより優れている磁気結合を持つ接点ブレードを使用する。 今までのものより優れている磁気結合は、磁気質量をそのまま保持しながら接点面積を小さくし、ブレード間のスペースの電気的キャパシタンスを小さくし、 スイッチの応答性を改善する幾何学的形状を持つ接点領域を、ブレードの端部のところに形成することにより得ることができる。 さらに、リード・スイッチ内の、少なくとも一つの接点ブレードは、他の接点に対して運動することができるので、その中のいくつかを固定することができ、ブレードに、磁気力が加わった時のように、負荷が掛かった状態で、ブレードの運動を容易にする、少なくとも一つのヒンジま支点領域を形成することによって移動することができる接点ブレードの柔軟性を向上させることができる。 【0020】 本発明によれば、一つまたはそれ以上の接点領域を形成するために、そして、 ブレードの柔軟性を向上させたい場合には、一つまたはそれ以上のヒンジ領域を形成するために、ブレードから材料を除去するために、酸エッチング手順を使用して、リード・スイッチ・ブレードの必要な部分の厚さを薄くすることができる。 打ち抜き加工またはプレス加工により材料を除去する代わりに、酸エッチングにより、ブレードから材料を除去するプロセスの主要な利点は、厚さが薄くなった領域内に残留する材料が加工硬化を受けないこと、また他の方法で応力を受けないことと、バリや応力集中部が形成されず、元のブレード材料の特性を維持することである。 他の利点としては、比較的広い範囲で、材料除去プロセスを制御することができること等があり、これにより、設計者は、優れた性能機能を持つ接点ブレードを製造することができる。 それについては以下にさらに詳細に説明する。 【0021】 図1は、一組のリード・スイッチ接点ブレード10である。 上記ブレードは、 図に示すように、主要な軸Xに沿って延びることができるし、または任意の他の形をとることができる。 上記接点ブレードは、図1Bに示すように、ほぼ平にすることもできるし、またはほぼ円形にすることもできるし、他の多角形の断面を持つこともできる。 ブレードは、図2Aおよび図2Bに示す、リード・リレー・ スイッチ20で位置する時のように、図1に示す方向を向いている。 ブレードは10は、装着端部12および接点端部14を含む。 各ブレードは、通常、図3A および図3Bに最もハッキリ示すように、絶縁カプセル16内に固定されるが、 その場合、接点端部14は、カプセルの内部の空洞部分18内に位置していて、 その装着端部12は、図2Aおよび図2Bに示すように、カプセルの外側を延びる。 ブレードはカプセル内に密封され、接点端部14の中の少なくとも一つは、 他の接点端部に対して運動することができる。 ブレードの端部は、図1A、図1 B、図2Aおよび図2Bに示すように、少なくとも部分的に重畳していて、重畳している端部の間に(図17Bに示す)ギャップまたはスペースGを形成し、その結果、磁界からの力のような力が加わると、ブレードの重畳している部分が電気的に接続する。 ギャップGの幅は重要ではなく、例えば、ブレードおよびカプセルの大きさ、ブレード上に掛かると予想される力の大きさ、ブレードの固有の柔軟性、および他の要因により変えることができる。 【0022】 ブレードの接点端部14は、好適には、ブレードの主要部分の延長部として形成することが好ましいく、図1Aおよび図2Aに示すように、部分的の本体の幅より狭くすることもできる。 【0023】 本発明の一実施形態の場合には、例えば、図7および図8に示すように、接点端部14のところのブレードの一部を予め定めたパターンで除去して、一つまたはそれ以上の接点領域22を残し 対向するブレードの間のギャップが選択的に閉じた場合には、そこを通して、電気的および物理的な接続が行われる。 好適には、酸エッチング・プロセスにより、材料を除去し、図面に斜線で塗りつぶした、エッチングされた領域26を残すことが好ましい。 エッチング・プロセスの準備中に、以下により詳細に説明するように、ブレードの接点端部14は、予め定めたパターンの形にマスクされ、その結果、厚さを薄くしたい接点端部のこれら部分だけがエッチング媒体に露出される。 【0024】 ブレードは、その表面の任意の部分からエッチングすることができる。 ある用途の場合には、例えば、図15A−図15Cに示すように、一方の表面からだけエッチングしたい場合がある。 他の用途の場合には、例えば、図16Bおよび図17Bに示すように、エッチングした接点領域を形成するために、材料を一方の表面から除去し、エッチングしたヒンジ領域を形成するために、他方の表面から材料を除去することができる。 除去する材料の量は、エッチング媒体に対して、 ブレード材料が露出される時間の関数であり、非常に僅かな量から、ブレードの最大の厚みまで変化させることができる。 すぐに理解することができると思うが、十分長い時間、ブレードがエッチング媒体に露出された場合には、露出された材料のすべてがエッチングにより除去される。 しかし、一般的にいえば、ブレードの磁気的質量を保存し、また接点領域において、ブレードの整合および磁気結合を改善するためには、エッチングによりブレードの全部の厚さが除去される前に、材料除去プロセスを停止することが好ましい。 【0025】 スイッチにおける固定側を変化させる代わりに可動側を変化させることにより、ブレード10は、一つまたはそれ以上のヒンジ領域または支点領域24を持つことができる。 このヒンジまたは支点領域は、好適には、例えば、図2Aおよび図2Bに示すように、ブレードの周囲のカプセルの密閉部の近くに位置することが好ましい。 ヒンジ領域24を含むブレードは、好適には、負荷が掛かった状態で、ヒンジ領域24のところで曲がることが好ましい。 図5、図6、図10、図12、図13、図14、図16Aおよび図16Bに示すように、第二のヒンジ領域24'は、接点端部14の比較的近くに位置させることができる。 後者のヒンジ領域は、負荷が掛かった場合に優れた柔軟性を持つブレードとなり、負荷が掛かって相互に接触した場合に、ブレードの過渡の接点の跳ね返り、すなわち、チャッタリングを防止し、それにより、電気的接続が断続するのを防止する。 【0026】 他の実施形態の場合には、一つまたはそれ以上のヒンジ領域または支点領域2 4を形成するために、ブレードの一つまたはそれ以上の部分から材料を除去することができる。 ヒンジ領域24は、好適には、ブレードの主軸に対して横方向に延びる、溝または樋の形に形成するすることが好ましい。 すでに説明したように、ヒンジ領域の深さは、ブレードの全部の厚さまで深くすることができる。 しかし、好適には、磁気質量を保存しておくために、少し材料を残しておくことが好ましい。 ブレードの幅の約半分の深さを持つヒンジ領域は、多くの用途に適している。 ヒンジ領域のプロファイルは、好適には、ブレード内に応力集中点を作らないために、丸くするか、または滑らかな輪郭にすることが好ましい。 好適には、一つのヒンジ領域を、ブレードの接点端部と装着端部との間の何処かに位置させることが好ましい。 好適には、ブレードのヒンジ領域の柔軟性を向上させるために、追加のヒンジ領域を、接点領域のところ、またはその近くに設置することが好ましい。 【0027】 図4−図14は、本発明により、リード・スイッチ・ブレード内に形成することができるヒンジおよび接点領域の種々の幾何学的形状を示す。 図4は、一つのヒンジ領域24、および一つの手つかずの(エッチングされていない)接点領域22を含む、リード・スイッチ接点ブレードである。 それ故、接点領域22は、 ブレードの接点端部14の全体の上を延びる。 この幾何学的形状の接点およびヒンジ領域を持つブレードは、図2Aおよび図2Bに示すスイッチ内で使用される。 【0028】 図5のブレードは、二つのヒンジ領域24および24'を持つ。 一方のヒンジ領域は、比較的密閉部に近くところに位置し、他方のヒンジ領域は、比較的接点に近くところに位置する。 両方のヒンジ領域は、ブレードの追従性または柔軟性を改善する働きをする。 接点端部に近いヒンジ領域は、特に、接続領域の柔軟性を改善する。 【0029】 図6は、一つのヒンジ領域24と、接点領域22と一緒に延びる、エッチングした領域26とを含むリード・スイッチ・ブレードである。 図16は、このタイプのブレード構成を示し、図16Bは、その側面図を示す。 ブレードのエッチングした部分26と、エッチングしなかった部分27との間の境界は、接点領域においてブレードの柔軟性を向上するために、接点領域の近くで第二のヒンジ領域24'としての働きをする。 図6のようなブレードを使用するスイッチの利点は、対向ブレードの重畳面積を大きくすることができ、それにより、対向ブレードの整合を改善し、カプセルの比較的狭い空洞領域内での、スイッチの磁気結合を改善することができることである。 【0030】 図7および図8は、それぞれが、一つのヒンジ領域24、およびエッチングした領域26によりその一部が囲まれている、接点領域22を持つブレードである。 図8のブレードのエッチングした領域 26は、図7のブレードのエッチング した領域より広い。 それ故、比較的面積の狭い接点領域22を提供する。 もっと小さな接点領域は、ブレード間の空間を横切る小さな電気的キャパシタンスに対応し、そのため、ある種の用途に適している。 図6のブレードの場合と同様に、 この接点領域設計の対向ブレードの重畳面積は広くすることができ、そうすることにより、対向ブレードの整合を改善し、それにより、スイッチの磁気結合が増大する。 【0031】 図9、図10および図11は、それぞれが、一つのヒンジ領域24と、二又の接点領域22を持つブレードである。 図9および図11に示すこのブレードの場合、二又の接点領域22の間の材料は、その一部が除去される。 接点領域22は、二又になっているので、厚さの薄いブレード材料のエッチングされた領域26 により分離している。 しかし、これらブレードの接点端部は、中空でないエッチングされていない構造体である。 対照的に、図10のブレードの接点端部は、ハッキリと二又に分かれている。 何故なら、接点領域22の間の材料の一部が完全に除去されているからである。 通常、リード・スイッチの性能を最適なものにするには、接点端部の一部を完全に除去するより、接点領域の厚さを薄くするほうが好ましい。 何故なら、接点領域の厚さを薄くする場合には、磁気質量が保存され、ブレードの整合が向上し、そのためスイッチの磁気結合が向上するからである。 【0032】 図10のブレードの場合には、エッチングされた領域26は、二又の接点領域22と、ブレードの残りの部分との間に、厚さの薄い中間領域を形成する。 すでに説明したように、エッチングされた部分26と、エッチングされていない部分27との間の境界は、接点領域内のブレードの柔軟性を向上させるための、接点領域近くの第二のヒンジ領域24'としての働きをする。 【0033】 図12は、一つのヒンジ領域24と、ブレードの接点端部のところで、エッチングされた領域26により囲まれている、細長い接点領域22を持つブレードである。 接点領域22の大きさは、スイッチ要件により変り、この図に示す大きさよりも大きくても、小さくてもよい。 同様にエッチングしたブレードと組合せた場合、このタイプのブレードの接点領域は、細長い領域22の交点のところで、 いわゆる交差点接点を形成するのに適している。 交差点接点は、X字形でも、+ 形でもよい。 交差点接点は、比較的小さな接点領域を形成し、それを正確に位置させ、そこを通して電気的接触および物理的接触が行われる。 ブレード間に比較的広い重畳部分があるので、磁気結合が維持され、一方、接点領域が比較的狭いので、ブレード間の空間内の電気的キャパシタンスは最小になる。 さらに、接点の位置が正確なのも有利である。 何故なら、接点抵抗、一つの接点または複数の接点の負荷負担能力、および接点の電気的寿命のバラツキが少なくなるからである。 【0034】 図13は、接点領域付近の柔軟性を向上させるために、二次ヒンジ領域24' を含む、エッチングされた両方26で囲まれた、比較的小さな接点領域22を持つブレードである。 図14は、エッチングされた領域26により囲まれた、二つの比較的小さな接点領域22を持つブレードである。 もちろん、必要に応じて、 一つまたはそれ以上の、形成された領域、線または点を通して接触を行うために、接点領域22の大きさを変えることができる。 【0035】 図15−図15Cは、本発明の通常のブレードのヒンジ領域24、接点領域2 2およびエッチングされた領域26のプロファイルの詳細図である。 好適な実施形態の場合、図に示すようにヒンジ領域24は、材料の厚さが薄い、比較的狭い溝またはチャネルである。 図15Cのブレードの場合には、ヒンジ領域の深さは、ブレードの厚さTの約半分である。 しかし、すでに説明したように、材料は、 ブレードからは、任意の深さのところまで材料を除去することができる。 ブレードに鋭角な孔部または割れ目、すなわち、応力点ができるのを防止するために、 材料は、ヒンジ領域から、滑らかな丸みを持つプロファイルで除去される。 ハッキリと形成されたヒンジ領域内のブレードの厚さを薄くした場合には、ブレードを移動させるために必要な力が少なくてすむので、ブレードの柔軟性が向上する。 【0036】 同様に、図15−図15Cの接点領域22は、エッチングされた領域26内の材料を、ブレードの厚さTの半分の深さまで除去することにより形成される。 ヒンジ領域の場合のように、接点領域を形成するために、ブレードから材料を、最大ブレードの厚さまで、任意の深さのところまで除去することができる。 エッチングされた領域26は、この実施形態の場合、隆起している接点領域22の周囲の一部を延びる。 【0037】 幾何学的形状を必要な形にし、ヒンジおよび接点領域の位置を必要な場所にするために、ブレードから材料を除去するための方法は、石版印刷技術を使用して、ブレードを必要なパターンにマスクするプロセスを含む。 エッチング媒体は、 通常、例えば、フッ化水素酸のような酸である。 必要なエッチング・パターンを形成するために、ブレードをマスクしてから、マスク媒体は、写真の場合のように露出され、その結果、酸溶液から必要な接点領域22が保護され、エッチングにより露出されるこれらの領域だけが酸溶液に触れることになる。 エッチング・ プロセスは、指定の深さまで材料を除去するために、予め定めた時間の間、マスクしたブレードを、エッチング媒体に露出することにより行われる。 エッチング・プロセスが終了してから、マスク媒体がブレードから除去される。 材料をブレードの一方の表面から除去する場合には、必要に応じて、ブレードのその表面だけがマスクされ、写真のように露出され、上記のようにエッチング媒体に曝される。 【0038】 すでに説明したように、このブレードとの物理的接触および電気的接触は、対向ブレードの接点領域の幾何学的形状によって、一つまたはそれ以上の点、線または領域を通して行われる。 さらに、リード・スイッチ内のブレードは、同じようにエッチングする必要もないし、同一パターンのヒンジ領域および接点領域を持つ必要もない。 例えば、図12に示すように構成されたギャップを間に持つ、 二つの対向ブレードは、ブレードの一方または両方に力が加わった時に、ギャップが閉じると交差点接点を形成する。 図4のブレードを、図12のブレードと組合せた場合、その結果形成される接点は、ギャップが閉ざされた場合で、図12 のブレード上の接点領域22が比較的小さい場合には、対角線に沿って形成され、ギャップが閉ざされた場合で、接点領域が比較的広い場合には、対角線方向の領域に沿って形成される。 【0039】 好適には、ブレード10は、銅または、例えば、銅、またはニッケル、銀、プラチナ、金および/またはアルミニウムを含む合金のような導電性材料からつくることが好ましい。 ブレード用の好適な材料としては、例えば、通常、52重量%のニッケルおよび48重量%の鉄を含む、合金52のようなニッケル/鉄合金がある。 【0040】 カプセルは、例えば、ガラス、セラミック、プラスチック、または接点ブレードを保持し、固定することができる任意の絶縁材のような絶縁材から作られる。 【0041】 本発明により形成されたリード・スイッチ・ブレードにより達成できる、キャパシタンスの低減は、上記手順により除去される材料の領域に比例する。 【0042】 図18Aおよび図18Bは、それぞれ、本発明のリード・リレー・スイッチ、 および電磁リード・リレー・スイッチの動作を示す。 リード・スイッチ・ブレード10、またはリード線は、図面に一点鎖線Fで示す磁界の磁束を感知する。 ブレードの長さが長ければ長いほど、磁界に対する感度は鋭くなる。 短いブレードは、スペースを節約する上では望ましいものであるが、短ければ短いほど感度は鈍くなる。 しかし、任意の可動ブレードに一つまたはそれ以上のヒンジ領域24 、24'を内蔵させると、比較的短いブレードの加えられた力に対する感度は向上する。 【0043】 スイッチは、図18Aの永久磁石28によっても、または図18Bのスイッチの隣に位置する電磁コイル30によっても作動することができる。 図18Bに示すように、リード・スイッチを永久磁石のそばに置くか、コイルの内部または近くにおいて、コイルを通して電流iを流すと、リード・スイッチの各ブレードは強く磁化される。 スイッチの一方の端部は、N極となり、他方の端部はS極になる。 ブレードは、1インチの数千分の一のギャップを置いて、カプセル16の中心と重畳しているので、各ブレードは、N極およびS極の両方を持つことになる。 永久磁石をスイッチに近づけるか、または電流がコイル内に十分大きな磁束を発生すると、重畳しているリード・ブレードは引きつけ合ってギャップを閉じる。 永久磁石を遠ざけるか、またはコイルを流れる電流をオフにすると、リードスイッチ・ブレードは開の状態に戻る。 リード・スイッチは、いつもはオフになっているタイプとすることもできるし、いつもはオンになっているタイプにすることもできる。 【0044】 上記本発明の範囲から逸脱することなしに上記装置を種々に変更することができるので、上記説明および添付の図面に示すすべてのものは例示としてのものであって、本発明を制限するものではないと解釈されたい。 【図面の簡単な説明】 【図1A】 リード・スイッチ内で使用される一組のリード・スイッチ接点ブレードの平面図である。 【図1B】 図1Aの接点ブレードの側面図である。 【図2A】 リード・スイッチの一部の平面図である。 【図2B】 図2Aのスイッチの一部の側面図である。 【図3A】 リード・スイッチ内で使用する絶縁カプセルの平面図である。 【図3B】 図3Aのカプセルの側面図である。 【図4】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図5】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図6】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図7】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図8】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図9】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図10】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図11】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図12】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図13】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図14】 ブレードの端部の接点領域が種々の形状をしているリード・スイッチ接点ブレードの一部の平面図である。 【図15】 図8のリード・スイッチ接点ブレードの拡大図である。 【図15A】 A−A線に沿って切断した、図15のリード・スイッチ接点ブレードの断面図である。 【図15B】 B−B線に沿って切断した、図15のリード・スイッチ接点ブレードの断面図である。 【図15C】 図15のリード・スイッチ接点ブレードの側面図である。 【図16A】 図6の接点領域を持つリード・スイッチ・ブレードを使用するリード・スイッチ接点ブレードの平面図である。 【図16B】 図16Aのリード・スイッチの側面図である。 【図17A】 図8および図15の接点領域を持つリード・スイッチ・ブレードを使用するリード・スイッチの平面図である。 【図17B】 図17Aのリード・スイッチの側面図である。 【図18A】 本発明のリード・スイッチの通常の動作を示す略図である。 【図18B】 本発明のリード・スイッチの通常の動作を示す略図である。 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW |