EUVマスク検査システムの光学系の波面収差計測

申请号 JP2015530007 申请日 2013-08-28 公开(公告)号 JP2015529855A 公开(公告)日 2015-10-08
申请人 ケーエルエー−テンカー コーポレイション; ケーエルエー−テンカー コーポレイション; 发明人 チアーン ジャーン; チアーン ジャーン; イエンウェイ リウ; イエンウェイ リウ; アブドゥラフマン(アポ) セジナー; アブドゥラフマン(アポ) セジナー;
摘要 極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を測定するためのテスト構造が開示される。テスト構造は、EUV光に実質的に反射性を有さない素材から形成される 基板 および、柱などの、基板上に形成され、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対を備える多層膜(ML)スタック部を含む。対の数は15以下である。
权利要求

極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を測定するためのテスト構造であって、 EUV光に実質的に反射性を有さない素材から形成される基板と、 前記基板上に形成され、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対を備える多層膜(ML)スタック部を備え、 前記MLスタック部が、前記基板の一部を露光するように前記基板上に配置されることを特徴とする、テスト構造。各対が、(i)モリブデン(Mo)層およびシリコン(Si)層、(ii)Ru層およびSi層、または(iii)炭素(C)系バリア層と適合するMo層およびSi層を備える、請求項1に記載のテスト構造。さらに前記MLスタック部上に、前記MLスタック部の酸化を防ぐ素材から形成され実質的に透明なキャッピング層を備え、前記キャッピング層が、Ru、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、Siまたはプラチナ(Pt)を備える、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部の層の前記交互の対が、非周期的であり各交互の対は前記テスト構造から回折されたEUV光が前記検査システムの入射瞳領域を実質的に充填するように最適化された厚さを有し、および/または最適化されたピーク反射率を有する、請求項1に記載のテスト構造。前記対の数が、1以下である、請求項1に記載のテスト構造。前記対の数が、5以下である、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部の周期が、約7から7.5nm間である、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部が、EUV光で画像化された時に前記MLスタック部と前記基板間で高いコントラストを提供する組成物を有する、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部が、75nm以下の厚さを有する、請求項1に記載のテスト構造。前記基板が、0.1%未満のEUV光の反射率を結果生じる屈折率を有する、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部の上部および側面上にコンフォーマル層をさらに備え、前記コンフォーマル層が、酸素の拡散率が低く実質的に透明であり、前記コンフォーマル層が、Ru、ホウ素(B)、DLC、SiO2またはSi3N4を備えてなる、請求項1に記載のテスト構造。前記MLスタック部が、100nm未満の直径を有する柱である、請求項1に記載のテスト構造。極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を測定するためのテスト構造を形成する方法であって、 EUV光に反射的である第一層および第二層の複数の交互の対を堆積すること、 多層膜(ML)スタック部を形成するために第一層および第二層の複数の交互の対をパターン形成することを備え、 前記MLスタック部が、前記基板の一部を露光するように前記基板上に配置されることを特徴とする、方法。前記第一および第二層の複数の交互の対が、 前記第一および第二層の複数の交互の対上にハードマスク層を形成し、 レジストパターンを形成するように前記ハードマスク層上にフォトレジスト素材を形成および露光し、 前記レジストパターンを用いて、前記ハードマスク層をエッチングしてハードマスクパターンを形成し、 前記ハードマスクパターンを用いて、前記第一および第二層の複数の交互の対をエッチングして前記MLスタック部を形成し、 前記ハードマスクパターンを除去することによってパターン形成される、請求項13に記載の方法。前記ハードマスク層が、クロムである、請求項14に記載の方法。塩素/酸素系化学物質が、前記ハードマスク層にエッチングを施すために使用される、請求項15に記載の方法。サルファーヘキサフルオリド系化学物質が、前記第一および第二層の複数の交互の対にエッチングを施すために使用され、前記MLスタック部を形成する、請求項15に記載の方法。前記第一および第二層の複数の交互の対にエッチングを施すために集束イオンビームを使用して前記第一および第二層の複数の交互の対がパターン形成され、前記MLスタック部を形成する、請求項13に記載の方法。複数のMLスタック部を形成するために前記第一層および第二層の複数の交互の対をパターン形成することをさらに備え、前記複数のMLスタック部が、 前記複数のMLスタック前部を形成するように、電子ビームフォトリソグラフ工程、続いてエッチング工程を前記第一層および第二層の複数の交互の対への適用すること、 前記MLスタック前部よりも幅が小さい前記MLスタック部を形成するために、集束イオンビームフォトリソグラフィを前記MLスタック前部に実行することによって形成される、請求項13に記載の方法。前記対の数が、10以下である、請求項13に記載の方法。極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を測定するためのテスト構造であって、 基板と、 EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対の数は15以下であり、 層の前記複数の交互の対上に形成された吸収層を備え、 前記吸収層は前記下にある複数の層の交互の対の一部を露光させるために、その中に形成された穴を有する、テスト構造。前記吸収層が、TaN、クロム、プラチナまたはニッケルを備えてなる、請求項21に記載のテスト構造。前記吸収層が、約100nm以下の厚さを有する、請求項21に記載のテスト構造。EUV光への反射性を実質的に有しない素材から形成される基板および前記基板上に形成され、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対を備える多層膜(ML)スタック部の前記対の数は15以下であり、テスト構造上へEUV入射ビームを方向づけるための一つ以上の照射要素と、 前記テスト構造からの出ビームを検出し前記出力ビームに基づいて画像または信号を生成するための、前記出力ビームは前記テスト構造上の前記入射ビームに反応して前記テスト構造から発する、一つ以上の画像形成要素と、 実質的に前記検査システムの瞳を横切る波面収差を測定するために前記画像または信号を分析するように構成されるプロセッサを備える、検査システム。0.1より大きい開口数(NA)を有する、請求項24に記載の検査システム。各対が、(i)モリブデン(Mo)層およびシリコン(Si)層、(ii)Ru層およびSi層、または(iii)炭素(C)系バリア層と適合するMo層およびSi層を備える、請求項24に記載の検査システム。前記MLスタック部の層の前記交互の対が、非周期的であり、各交互の対が、前記テスト構造から回折されたEUV光が前記検査システムの入射瞳領域を実質的に充填するように最適化された厚さを有し、および/または最適化されたピーク反射率を有する、請求項24に記載の検査システム。前記対の前記数が、10以下である、請求項24に記載の検査システム。前記対の前記数が、5以下である、請求項24に記載の検査システム。前記MLスタック部の周期が、約7から7.5nm間である、請求項24に記載の検査システム。前記MLスタック部が、EUV光で画像化された時に前記MLスタック部と前記基板間で高いコントラストを提供する組成物を有する、請求項24に記載の検査システム。前記MLスタック部が、75nm以下の厚さを有する、請求項24に記載の検査システム。前記基板が、0.1%未満のEUV光の反射率を結果生じる屈折率を有する、請求項24に記載の検査システム。前記テスト構造が、前記MLスタック部の上部および側面上にコンフォーマル層をさらに備え、前記コンフォーマル層が、酸素の拡散率が低く実質的に透明であることを特徴とし、前記コンフォーマル層が、Ru、ホウ素(B)、DLC、SiO2またはSi3N4を備えることを特徴とする、請求項24に記載の検査システム。前記MLスタック部が、100nm未満の直径を有する柱である、請求項24に記載の検査システム。

说明书全文

関連出願の相互参照 本出願は、2012年8月30日にQiangZhangらよって出願された、「EUV光線性(Actinic)フォトマスク検査用の投影光学系のその場での波面収差計測をするためのテストマスク」と題された、米国仮特許出願番号61/694,919の優先権を主張し、全目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

本発明は、概して、極端紫外線(EUV)レチクル検査および計測システムの分野に関する。より具体的には、本発明はEUV検査システムの波面計測に関する。

一般に、半導体製造の産業は、シリコンなどの基板上に積層されパターン形成された半導体材料を使用して、集積回路を製造するための高度に複雑な技術を必然的に含む。集積回路は典型的には、複数のレチクルまたはマスクから製造される。はじめに、回路設計士は、パターンデータを複数のレチクルに変換するレチクル製造システムに、特定の集積回路(IC)設計について記載した回路パターンデータを提供する。一出現タイプのレチクルは、複数の主に反射層および一つのパターン形成された吸収層を備えてなる極端紫外線(EUV)レチクルである。

大規模な回路集積および小型化する半導体デバイスのために、レチクルおよび製造されるデバイスはますます欠陥に敏感になってきている。これらの欠陥は、修正されないと、最終デバイスが電子的タイミングエラーのために所望の性能を満たせないことになりかねない。なおも悪いことに、そのような欠陥は最終デバイスに機能不全およびに歩留まりへの悪影響を引き起こし得る。

米国特許出願公開第2002/0014403号

EUVレチクルの検査を容易にするために、改善されたテストデバイス、装置および技術を提供することが有益であろう。

以下に、本発明の特定の実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の簡潔な概要を提示する。本概要は、本開示の広範な全体像ではなく、本発明の主要/重要な要素を特定したり、本発明の範囲を説明したりしない。その唯一の目的は、本明細書に開示される概念を、後に提示されるより詳細な説明の前置きとして簡素化された形態で提示することである。

極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を測定するためのテスト構造を開示する。テスト構造は実質的にEUV光への反射性を有しない素材から形成される基板と、基板上に形成され、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対を備える多層膜(ML)スタック部を含む。MLスタック部は基板の一部を露光するように基板上に配置される。特定の実施形態では、対の数は15以下である。他の態様では、対の数は10以下であり、さらに他では5未満である。

特定の実装では、各対は、(i)モリブデン(Mo)層およびシリコン(Si)層、(ii)ルテニウム(Ru)層およびSi層、または(iii)炭素(C)系バリア層と適合するMo層およびSi層を備える。他の態様では、テスト構造は、MLスタック部上に、MLスタック部の酸化を防ぐ素材から形成され、実質的に透明な、キャッピング層を含む。他の実施形態では、MLスタック部の層の交互の対は非周期的であり、各交互の対は、テスト構造から回折されたEUV光が検査システムの入射瞳領域を実質的に満たすようにように最適化された厚さを有し、および/または最適化されたピーク反射率を有する。

特定の実施例では、MLスタック部の周期は約7から7.5nm間である。他の態様では、MLスタック部は、EUV光で結像されたときにMLスタック部と基板間で高いコントラストを提供する組成物を有する。一実施形態では、MLスタック部は7.5nm以下の厚さを有する。他の態様では、基板は0.1%未満のEUV光の反射率に結果なる屈折率を有する。さらに他の実装では、テスト構造はMLスタック部の上部および側面上にコンフォーマル層を含み、コンフォーマル層は酸素の拡散率が低く実質的に透明であることを特徴とする。他の態様では、MLスタック部は100nm未満の直径を有する柱である。

代替の実施形態では、本発明は極端紫外線(EUV)検査システムの波面収差を計測するためのテスト構造を形成する方法に属する。本方法は、(i)EUV光に反射的である第一層および第二層の複数の交互の対を堆積すること、および(ii)多層膜(ML)スタック部を形成するために第一層および第二層の複数の交互の対をパターン形成することを含む。第一および第二層の対の数は10以下である。

特定の実装では、第一層および第二層の複数の交互の対は(i)第一および第二層の複数の交互の対上にハードマスク層を形成;(ii)レジストパターンを形成するようにハードマスク層上にフォトレジスト素材を形成および露光;(iii)レジストパターンを用いて、ハードマスクパターンを形成するためにハードマスク層をエッチングして、ハードマスクパターンを形成;(iv)ハードマスクパターンを用いて、第一および第二層の複数の交互の対をエッチングしてMLスタック部を形成;および(v)ハードマスクパターンを除去することによってパターン形成される。さらなる態様では、ハードマスク層はクロムである。なおもさらなる態様では、塩素/酸素系化学物質がハードマスク層にエッチングを施すために使用される。他の実施形態では、サルファーヘキサフルオリド系化学物質を、第一および第二層の複数の交互の対にエッチングを施すために使用して、MLスタック部を形成する。他の実施例では、第一および第二層の複数の交互の対は、第一および第二層の複数の交互の対にエッチングを施すために集束イオンビームを使用してパターン形成され、MLスタック部を形成する。

他の実施形態では、本方法は、第一層および第二層の複数の交互の対を、複数の多層膜スタック部を形成するためにパターン形成することを含む。この実施形態では、複数のMLスタック部は、複数のMLスタック前部を形成するように、電子ビームフォトリソグラフ工程、続いて第一層および第二層の複数の交互の対へのエッチング工程を適用し、MLスタック前部よりも幅が小さいMLスタック部を形成するために、集束イオンビームフォトリソグラフィを次いでMLスタック前部に実行することによって形成される。

他の実施形態では、テスト構造は基板、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の多数の交互の対(対の数は15以下であることを特徴とする)、および層の複数の交互の対上に形成される吸収層を有する。吸収層は下にある層の複数の交互の対の一部を露光させるために、その中に形成された穴を有する。さらなる態様では、吸収層は窒化タンタル(TaN)、クロム(Cr)、プラチナ(Pt)、またはニッケル(Ni)を備えてなる。他の実施例では、吸収層は約100nm以下の厚さを有する。

他の実施形態では、本発明は実質的にEUV光への反射性を実質的に有しない素材から形成される基板、および基板上に形成され、EUV光を反射するように異なる屈折率を有する層の複数の交互の対(対の数は15以下であることを特徴とする)を備える多層膜(ML)スタック部を備えるテスト構造上へEUV入射ビームを方向づけるための一つ以上の照射要素を含む検査システムに属する。本システムは、テスト構造からの出ビームを検出し出力ビーム(出力ビームはテスト構造上の入射ビームに反応してテスト構造から発することを特徴とする)に基づいて画像または信号を生成するための、一つ以上の画像形成要素、および検査システムの瞳を実質的に横切る波面収差を測定するために画像または信号を分析するために構成されるプロセッサも含む。一態様では、システムは0.1よりも大きい開口数(NA)を有する。他の例では、テスト構造は任意の一つ以上の上記特徴を含む。

本発明のこれらおよび他の態様はさらに以下に図面を参照して説明される。

例示的EUVレチクルの側面図を図示したものである。

EUVフォトリソグラフィ工程におけるEUVレチクルおよびウエハ全体の側面図である。

本発明の技術が実装されてよい光線検査ツールを図示したものである。

本発明の一実施形態に従ってEUV波面収差を測定するための多層膜(ML)柱構造を有する診断的マスク(diagnostic mask)の図式的側面である。

図3AのML柱構造の斜視図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の特定の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造を製造するための工程図である。

本発明の第二の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのピンホール構造を表す側面図である。

本発明の一実装例に従った異なるサイズのML柱およびピンホールテスト構造の強度コントラストの比較を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態において使用されてよい様々なMo/Si多層膜設計のために算出された角度分解反射率曲線を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

本発明の実施形態におけるML柱またはピンホールテスト構造で形成される様々な瞳画像を示す。

以下の記載において、多数の具体的な詳細が本発明の完全な理解を提供するために述べられる。本発明はこれらの具体的な詳細の一部または全てがなくとも実施され得る。他の例では、周知の構成要素または工程操作は本発明を不必要に曖昧にしないために詳細に記載されていない。本発明は具体的な実施形態に関連して説明されるが、それは実施形態に本発明を限定することを意図するものではないと理解されるだろう。

導入 極端紫外線(EUV)リソグラフィ工程は、13.5nmなどのEUV波長でウエハ上にパターン形成を容易にするように設計されたEUV型レチクルを一般的に使用する。図1Aは、半導体ウエハのパターンを製造するために使用され得るEUVレチクルの例の一部の側面を図示したものである。図示のように、EUVレチクル100は基板102、体熱膨張(LTE)または超低膨張(ULE)ガラス板などを含む。

基板は、EUV波長でリソグラフィ露光を実行するために、EUV波長で適度な反射率(例えば、60〜70%またはそれ以上)を提供するための素材の多数の層104で覆われる。多層膜スタック104は、EUV放射吸収に乏しい一方でEUV放射の反射を最大にするブラッグ反射器として機能する。反射は、異なる屈折指数(差異が高いほどより反射を引き起こす)の素材間の界面で通常起きる。極めて低い波長に露光される素材についての屈折指数は約1に等しいが、異なる屈折率指数を有する交互の層を有する多数の層の使用を通してかなり大きい反射を達成することができる。多層膜スタックはまた、当たる放射線がほぼ損失なく反射されるように低吸収特性を備えてなり得る。レチクル製造において、多数の層104は約30から40(または40から50)の、約7ナノメートルピッチに調整されたモリブデン(Mo)およびシリコン(Si)層の交互の対を含み得る。

多数の層104は、下にあるML反射層の酸化を防ぐために、Ruなどのキャッピング層106で覆われ得る。他の実施形態では、EUVレチクルは、クォーツ、深紫外線(DUV)への反射防止膜(ARC)、および他の機能を含み得る。パターン(例えば、108aおよび108b)は多数の層104上に配置される吸収層内に形成される。例えば、薄い反射防止酸化物が上部にあるタンタル窒化ホウ素膜はEUV吸収体として作用する。レチクルパターンに使用される素材は、超精細解像度機能を達成するように、ゼロ近いエッチングバイアスを有するよう選択され得る。

一般に、任意の好適なEUVフォトリソグラフィ工程は、ウエハ上のフォトレジスト層をEUVレチクルを介して露光するように実装され得る。図1Bは、EUVフォトリソグラフィ工程におけるレチクルおよびウエハ試料の全体の側面を図示する。フォトリソグラフィシステムの光源は、EUVレチクルとの使用に好適な任意の好適な放射線を生成し得る。例えば、約11から14nm間のEUV波長またはより低い軟X線波長が活用され得る。ある特定の実装では、約13.5nmの波長が生成される。

フォトリソグラフィの間、EUVレチクルの多数の層104から反射される放射線156は、ウエハ基板154上に形成されたレジスト層152に吸収される。吸収された放射線は、フォトレジストが現像される時にEUVレチクルの吸収パターン層、例えば108a、に対応するウエハ基板154のレジスト層152に露光パターンを形成する光酸(H+)および増幅された光酸(例えば158aおよび158b)を生成する。EUVレチクルとウエハ間の反射的結像光学系は、明確にするために図1Bにおいて省略されている。

検査システム例 図2は、本発明の技術が実装され得るEUV光線性検査ツール200を図示したものである。検査ツール200は通常、EUV入射ビームをテスト構造上に方向づけるための一つ以上の照明要素201と、本明細書にさらに記載のように、テスト構造からの出力ビームを検出し出力ビームに基づいて画像または信号を生成するための一つ以上の結像要素209を含み得る。出力ビームは、テスト構造上の入射ビームに反応してテスト構造から発する。

図示された例では、照射要素201は、EUVレチクルの検査に好適な光源202を含み得る。光源の一例は、準連続発振レーザーである。特定の実施形態では、光源は、高パルス繰り返し数、低騒音、強力、安定性、信頼性、および拡張性を通常提供し得る。

照射要素201は、正確なビーム位置調整のためのビーム操作デバイス、および光準制御、スペックルノイズの低減、および高いビーム均一性を提供するために使用することができるビーム調整デバイスもまた含み得る。ビーム操作および/またはビーム調整デバイスは例えば、レーザーとは別の物理的デバイスであり得る。

検査システムは、任意の好適な数およびタイプの、被検面212上へ入射光ビームを方向づけるおよび集光するための照明要素201を含み得る。簡潔にするために、図2は集光光学系204のみを図示する。しかしながら、当業者は検査システムが特定の検査機能を達成するために必要な他の光学系要素を含むことができることを理解するだろう。

試料210も検査システム200のステージ(表記されず)上に配置され得、検査システム200は、入射ビームに呼応してステージ(および試料)を移動させるまたはシステム200の任意の他の構成要素を移動させるための位置調整機構も含み得る。例として、一つ以上のモータ機構はねじ駆動(screw drive)およびステッピングモータ、フィードバック位置を伴うリニア駆動、またはバンドアクチュエータおよびステッピングモータからそれぞれ形成され得る。

入射ビームが試料210上に当たった後、それから光は試料210から「出力光」または単一の「出力ビーム」(または多数の出力ビーム)の形状で反射および拡散(または回折)され得る。検査システムは出力光を一つ以上の検出器に向かって方向づけるための任意の好適な結像光学系配列も含む。結像光学系209(および/または照明光学系201)は異なるサイズのピクセル、例えば各ピクセルについて約100nm未満、より具体的には約75nm未満または60nm未満にさえも、調整されることができる。

図示のように、出力ビームは投影光学系208を介して検出器214によって受けとられることができる。特定の実施形態では、検出器214は時間遅れ積分(time delay integration)(TDI)検出器である。一般的なTDI検出器は被検面の同一領域の多数の露光を集積し、入射光を集めるのに利用できる積分時間を効果的に増やす。物体運動は鮮明な画像を確保するために露光と同期し得る。一般に、検出器は変換器、収集器、電荷結合デバイス(CCDs)または他のタイプの放射線センサを含み得る。

照明光線は、垂直および/または斜めの角度などの任意の好適な角度で試料表面212に方向づけられることができる。これらの実施形態では、減衰器は、検出器に到達する前に、拡散光線のゼロ次成分を減衰させるために、出力ビーム経路上に配置され得る。さらに、結像開口は、出力光線のゼロ次成分の位相をシフトするために出力ビーム経路上配置され得る。照明開口も、様々な照明プロファイルを達成するために、照明経路上に配置されてよい。

検出器は、典型的にはプロセッサシステム216に、または、より一般的には、処理するために、検出器214からのアナログ信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログ−デジタル変換器を含み得る信号処理デバイスに結合されている。プロセッサシステム216は強度、位相、波面計測特性、および/または一つ以上の反射されたビームの他の特性を分析するように構成され得る。プロセッサシステム216は結果得られた画像、測定された信号、または他の検査特性を表示するためのユーザインタフェース(例えばコンピューター画面)を提供するように(例えばプログラミング命令を伴って)構成され得る。プロセッサシステム216は入力を提供するために一つ以上の入力デバイス(例えばキーボード、マウス、ジョイスティック)も含み得る。プロセッサシステム216はまた、例えば試料の位置(例えば集光および走査)および他の計測または検査パラメータおよび検査システム要素の構成を制御するためにステージに結合され得る。特定の実施形態では、プロセッサシステム216は、本明細書に詳述する波面計測技術を実行するように構成される。

検査ツールは、強度値に応じて検出光を検出信号に変換するために通常操作可能であり得る。検出信号は、レチクルの異なる場所で異なる強度値に対応する振幅値を有する電磁波形の形態をとり得る。検出信号は強度値の単純なリストおよび関連するレチクル点座標の形態もとり得る。検出信号はレチクル上の異なる位置または走査点に対応する異なる強度値を有する画像の形態もとり得る。強度画像はレチクルの全ての位置が走査され検出信号に変換された後に生成され得る、または、レチクル全体の走査された後に、各レチクル部が完了した最終強度画像で走査されるときに強度画像の一部が生成され得る。

検査システムは、検査システムを設定し、欠陥データ、画像、およびマップを再調査するための一つ以上の検査制御および/またはレビューステーションも含み得る。検査システムは典型的には一つ以上のマイクロプロセッサ集積回路を含み得、インターフェースおよび/またはメモリ集積回路も含有し得、設定方法および検査結果を保存するために一つ以上のシェアードおよび/またはグローバルメモリデバイスにさらに結合され得る。

検査システムまたはレビューステーションの一つ以上の構成要素は、コンピュータ可読媒体上に保存されることができる、本明細書に記載の様々な操作を実行するためのプログラム命令/コンピュータコードを含む、特別に構成されたコンピュータシステムを備え得る。機械可読媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスクおよび磁気テープなどの磁気媒体;CD−ROMディスクなどの光学式媒体;光ディスクなどの光磁気記録媒体;読取り専用メモリーデバイス(ROM)およびランダムアクセスメモリー(RAM)などの、プログラム命令を保存および実行するように特別に構成されたハードウェアデバイスが含まれるがこれらに限定されない。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械コード、およびインタープリタを使用したコンピュータによって遂行される高水準言語を含有するファイルの両方が含まれる。

検査装置200はEUVレチクル、ならびに他の半導体試料、例えばデバイス、ウエハ、または他のタイプのレチクルを検査するために好適であり得る。本発明の検査装置を使用して検査または画像化され得る他のタイプの試料はフラットパネルディスプレイなどの任意の表面を含む。

上記の例示的な検査システムでは、入射ビームは光の任意の好適な形態であり得る。加えて、入射ビームを試料に向かって方向づけるおよび試料から発する出力ビームを検出器に向かって方向づけるために任意の好適なレンズ配列が使用され得る。出力ビームは、具体的な検査または計測用途によって、試料から反射または拡散または試料を透過し得る。EUVレチクル検査については、出力ビームは試料から拡散される。同様に、検出要素の任意の好適な検出器タイプまたは数は、出力ビームを受け取り、受け取った出力ビームの特性(例えば強度)に基づいて画像または信号を提供するために使用され得る。

特定の検査用途では、入射光または検出光の異なる空間部分は、任意の好適な入射角で任意の入射または検出光プロファイルを生成するために任意の好適な空間的開口を選択的に回折し得る。例として、プログラム可能な照明または検出開口は、双極子、四極子、クエーサー、環形等などの、特定のビームプロファイルを生成するために活用され得る。特定の例では、ピクセル化照明技術を実装し得る。プログラム可能な照明および特別な開口はレチクル上の特定のパターンについての機能コントラストを増強させる目的を果たすことができる。

波面計測 検査システムの光学部品は、最初にEUVレチクルの検査用に設定され得るが、光学部品は振動や熱の影響のために継時的にドリフトし得る。この「波面」収差が、検査下にあるEUVレチクルの結像を危うくするだろう。従って、検査のための検査ツールの光学系とEUVレチクルは光学的波面収差のドリフトを最小にするための再位置調整を必要とし得る。

本発明の特定の実施形態は、EUVレチクルまたはフォトマスクの光線性検査のための光学系の波面収差を測定および監視するための診断的フォトマスク(diagnostic photomask)を提供する。特に、この波面収差を測定は、製造EUVレチクルを画像化するために使用されるだろうEUV光線性検査システムの同一の組の照明光学系および結像センサを活用する。EUVレチクルを検査するための光学系において波面収差を測定するためには、この診断的マスクは通常、EUVレチクル検査に使用される同一の光学要素を活用するようにEUV光で動作するように設計される。ゆえに、この測定では、診断的マスクは、検査されるべきフォトマスクがあるだろう同一の場所に存在する。

全てのEUVフォトマスクがタイプにおいて反射的であるとき、診断的マスクも同様に反射的設計に基づき得る。あるいは、ピンホールテスト構造を伴う膜状透過型EUVフォトマスクが使用され得、それから照明ビームを診断的マスクの裏側に届けるために内外を往復することができるリレー光学素子を使用し得る。このリレー光学素子の往復はスループット損失を誘発し、検査システムの費用および複雑さを増加させるだろう。さらには、空間制限のために、いつも実現可能というわけではないかもしれない。

診断的マスクが、上述のように、例えば図1および2について、製造EUVマスクのEUVレチクルパターンに類似した特性を使用して形成された場合、波面計測の間に多くの問題が起こり得る。製造EUVマスクの多層膜反射体は典型的には、その角度のバンド幅を最大化するよりむしろ、リソグラフィの目的のため高ピーク反射率を達成するように最適化される。ゆえに、これらのタイプのマスクを使用した波面収差の計測は比較的小さい開口数(NA)、例えばML反射体の角度バンド幅制限のために約0.1よりも小さい検査システム内の投影光学系にのみ適する。

加えて、吸収素材内へパターン形成されたテスト特徴を使用して波面収差を測定する一方で、背景抑制、特徴解像度(feature resolution)、および画像品質のバランスに、達することは困難であり得る。低強度背景を達成するには、吸収素材の厚さは大きくある必要がある。同時に、より厚い吸収体はテスト特徴の縦横比を増加し、優れた解像度でのパターン形成をより困難にする。さらには、より厚い吸収体はまた、EUV検査システムの軸ずれ照明に関連するシャドウイングおよび厚マスク効果のせいで光学画像品質を劣化させる。吸収層はまた、収差計測を妨害するのに十分な大きさであり得る、非ゼロEUV反射率を有する傾向がある。

本発明の特定の実施形態は、できるだけ均一に実質的に瞳を充填するようにEUV光強度を回折するように設計された診断的テストパターンを提供する。加えて、診断的マスクの実施形態は、画像化されたテスト構造と画像化された背景間で高コントラストを結果生じるテスト構造および周囲背景素材を含む。

診断的マスクのテストパターンの限界横寸法は、投影光学系の解像度に匹敵するまたは下回るように設計され得る。一実施形態では、テストパターンは数十ナノメートル(nm)以下である。診断的マスクはまた、テスト構造がEUV光下で画像化されるときに高光学解像度およびコントラストを提供する一方でそのような優れた解像度水準でのリソグラフィックパターン形成を支持するように設計され得る。

一実施形態では、診断的マスクは、診断的マスクは薄いEUV多層膜(ML)反射体設計に基づいており、二つの交互の高屈折率コントラストを伴う低吸収素材で構成される。典型的には40〜60対のMo/Siの二重層を含む、製造レチクル上に見られる反射体とは対照的に、本発明の特定の実施形態は約15以下または約10以下、例えば5、対のMo/Si二重層を採用する。ML部304の10未満の二重層または対を使用する結果として、多層膜反射体304のバンド幅が有意に増加した。加えて、二重層304(例えばMo/Si)の厚さまたは周期は約7.0〜7.5nm間の範囲を超えるようになり得、さらに対象の角度範囲での反射率が平らにし得る。

第一の実施形態では、柱などのMLスタック部は薄いMLから形成される。図3Aは、本発明の一実施形態に従ってEUV波面収差を測定するためのML柱構造300を有する診断的マスクの側面図である。図3Bは図3AのML柱構造300の斜視図である。図3Aは図Bの線Aに沿った図である。図示するように、ML柱構造300は基板302上のML部304を備える。

基板302は、反射的である、結果生じたML柱構造300と比較して、EUV光(例えば13.5nm)への低反射率を有する素材から通常形成され得る。すなわち、基板は、実質的に透明な素材などの、EUV波長での反射率を最小にする素材から形成され得る。例えば、基板は、低熱膨張素材(LTEM)などの製造EUVレチクルに使用されたのと同一の基板も有し得る。基板は、ガラスまたはシリコンなどの他の低反射性素材から形成され得る。基板はあるいは、バルククオーツまたはガラス層上のSi層などの多数の層から形成され得る。一例では、基板は、真空に近い屈折率を伴う、結果EUV光の反射率が0.1%未満になる、素材から形成される。

対照的に、ML部は画像化されたML柱構造と周囲基板との間で結果高コントラストになるように高反射性素材から形成される。例えば、ML部304はモリブデン(Mo)とシリコン(Si)、ルテニウム(Ru)とSi、炭素(C)系バリア層と適合するMo層とSi層等などの、EUV用途において使用される任意の好適な反射性素材から形成され得る。

キャッピング層308は、完成多層膜304の上に、水分および酸素による攻撃から多層膜304を保護するために堆積され得る。特定の実装では、キャッピング層308は数ナノメートルの厚さを有する。キャッピング層106はまた、実質的にEUV光に透明であるように選択される。キャッピング層はルテニウム(Ru)、Si、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、プラチナ(Pt)、等を含み得る。このキャッピング層308は任意選択である。

この例では、ML柱構造は、投影光学系の解像度に匹敵するまたは下回る厚さTを有し得る。例えば、ML柱構造は、約75nm未満、または約50nm未満でさえあるなどの数十ナノメートル(nm)以下である厚さTを有する。この厚さTは、多層膜厚さTと類似のまたは未満でさえある、より優れた横方向解像度Dでの多層膜のパターン形成を支持し得る。

ML柱構造300は任意の好適な製造技術を用いて形成され得る。図4A−4Gは、本発明の特定の実施形態に従って、EUV検査ツールの波面収差を測定するためのML柱構造(ML柱構造300)を製造するための工程を図示する。図4Aは、基板302上に均一に堆積された、均一な多層膜(ML)404、キャッピング層406、およびハードマスク層402を示す。これらの層は、厚さを制御しつつ均一にそのような層を堆積するための任意の好適な堆積工程によって形成されることができる。例えば、ML反射体404、キャッピング層406、およびハードマスク層における各層は、イオンビーム蒸着またはマグネトロンスパッティングによってそれぞれ堆積され得る。

図示のように、図4Aでは、クロム(Cr)などの薄いハードエッチングマスク層402は、多層膜(ML)反射体404(およびキャッピング層406)の上に均一に形成されることができる。ハードマスク素材および厚さはハードマスクとML反射体404(およびキャッピング層406)間のエッチング選択性に基づいて選択され得る。つまり、ハードマスクは、例えばプラズマエッチング工程において、ML反射体404と比べて、良好なエッチングコントラストを提供するように選択されることができる。

図4Bに示すように、リソグラフィ工程はハードマスク402上にレジストパターン408を形成するために使用され得る。任意の好適なリソグラフィ工程が、レジストパターンを形成するためにレジスト素材を露光するために使用され得る。例示的なリソグラフィ工程は集束イオンビームリソグラフィ、電子ビーム(e−beam)リソグラフィ、光リソグラフィ、マスクまたはマスクレス、等を含む。

図4Cに示すように、レジストパターン408はエッチングされたハードマスクパターン410を、例えば、プラズマエッチング工程の間に形成するために使用されることができる。エッチング化学物質は、ハードマスク402のみをエッチングするように変わり得る。例えば、Crについて塩素/酸素系化学物質が使用され得る。レジストはこの後に剥離してもしなくてもよい。

図4Eに示すように、ML柱パターンは、ハードマスク素材上のML素材の高いエッチング選択性を伴う第二のエッチング化学物質を使用してML柱の反射体パターン304およびキャッピングパターン308を形成するように、続けてハードマスクパターン410から転写され得る。一化学物質例は、Crをハードマスク410として使用する場合、サルファーヘキサフルオリドに基づき得る。露光されたML反射体は基盤302内へと完全にエッチングされ得る。図4Fに示すように、残存するハードマスク410は湿式化学エッチング液によって除去され得る。

ハードマスクを使用する代わりに、ML反射体を直接エッチングするためにフォトレジストパターン408が使用され得る。つまり、フォトレジストがエッチングマスクを形成する。しかしながら、このレジストエッチングマスクは、柱などのML部を形成するあまりにも前に、ML反射体の上が消費され始めるほどエッチング工程の間に完全に消費され得る。エッチング方法は、レジスト層408をゆっくりとのみエッチングする一方で、ML反射体404を素早くエッチングするように選択され得る。しかしながら、ハードマスク素材(例えばCr)をゆっくりとのみエッチングする方法を見つけるのはより容易であるため、ハードマスクを使用するのが好ましくあり得る。

図4Gに示すように、代替のML柱構造450が、ML反射体パターン(304)がエッチングされた後に、コンフォーマル層452をML柱構造上に堆積する追加工程によって形成され得る。つまり、MLパターン304(およびもしあればキャッピングパターン308)が、ML構造の側面と上部を酸化から保護するために共形的に薄い層の素材でオーバーコートされることができる。そのような素材は、酸素について低拡散性を有し、EUV波長で比較的透明であるように選択され得る。そのような素材の例としては、Ru、ホウ素(B)、DLC、SiO2およびSi3N4が含まれる。キャッピング層308はコンフォーマル層452と組み合わせて使用してもしなくてもよい。

代替の実施形態では、ML反射体パターン304およびキャッピングパターン308はエッチングマスク(例えば410)を使用せずに集束イオンビームを使用してエッチングされ得る。つまり、ハードマスク層402(図4A)を形成しレジストパターン408(図4B)を形成し、ハードマスク層402をハードマスクパターン410(図4C)へとエッチングする工程をスキップして、ML柱構造300を直接形成するように薄いML反射体404をエッチングするマスクレス集束イオンビーム(FIB)と置き換えられ得る。しかしながら、マスクレスリソグラフィ工程は、大きな配列または高い数のテスト構造をエッチングするには実用的でないかもしれない。その不利益を緩和するために、e−ビームリソグラフィとプラズマエッチング、ならびにFIBエッチングの組み合わせに基づいたハイブリッドアプローチが使用されることができる。例えば、e−ビームリソグラフィおよびプラズマエッチングが、比較的大きな直径を伴うML柱構造を形成するためにまず適用され得る。次いで、FIBによって除去されるべき素材の量を最小にするように、構造を望ましいサイズまで削減するためにFIBエッチングが使用される。

第二の実施形態では、ピンホール構造もEUV検査ツールの波面収差を測定するように設計され得る。図5は、本発明の第二の実施形態に従ってEUV検査ツールの波面収差を測定するためのピンホール構造500の側面図を表したものである。図示のように、ピンホール構造500は、吸収体パターン506から形成されるピンホール508を含む。吸収体パターンは、基板502上に形成され得る薄いML反射体504上に形成される。基板は、光が基盤に決して至らないため任意の素材で形成され得る。吸収体パターン506は、例えば上述のように、任意の好適なリソグラフィ工程によって形成され得る。

この例では、吸収体素材はEUV光を可能な限り高く吸収するように選択され得る。EUV製造レチクルにおいて使用されているものと同一のTaN吸収体素材がピンホール構造において使用され得る。しかしながら、この実施形態は、実際の製造レチクルと同一の素材に制限される必要はない。例えば、吸収体素材は、EUVレチクルを製造するために使用される吸収体素材、例えばTaNよりも高いEUV吸収特性を有する吸収性素材から形成され得る。ピンホールについての例示的な吸収体素材は一つ以上の以下の素材を含み得る:ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、プラチナ(Pt)、等。

キャッピング層508は、ML反射体504を水分および酸素による攻撃から保護するためにML反射体504(吸収層が堆積される前に)上に堆積され得る。特定の実装では、キャッピング層508は数ナノメートルの厚さを有する。キャッピング層508は、例えば、Ru、Si、DLCまたはPtを含み得る。

ピンホール奥行Dおよび幅Wは、下にあるML反射体504から反射した光に影響を及ぼす、シャドウイングなどの、瞳領域の充填からの反光学的効果を最小にするように選択され得る。一例では、約50nm(または以下)の吸収層厚さDは上手く動作する。約40〜100のピンホール幅は上手く動作する。

ML柱の実施形態と類似して、ピンホール構造のML反射体504もEUV検査ツールの角度バンド幅を支持するように設計され得る。従って、ピンホール反射体504は、ML柱構造のMLパターンについて上述のように層の対の数を減少させている可能性がある。例えば、ML反射体504は、高い屈折率コントラストのMo/Si二重層を伴う二つの交互の低吸収素材で構成され得、10以下、例えば5対のMo/Si二重層を採用し得る。ML反射体504は、ルテニウム(Ru)およびSi、Ru層およびSi層、炭素(C)系バリア層と適合するMo層およびSi層等の減少した数の交互の層からも形成され得る。

図示された実施形態は円柱構造または丸穴として記載されているが、他の形状も企図される。任意の好適なタイプのMLスタック/柱またはピンホール構造が、瞳領域にわたって波面収差を測定するために使用され得る。例として、MLスタック/柱構造は立方体、楕円形、等であることができる。同様に、ピンホール構造は立方体形状の穴または、長方形状の溝、楕円形、等であることができる。一実施形態では、テストパターンは瞳領域全体にわたって測定するための単一のML柱またはピンホール構造を備えてなる。他の実施形態では、テストパターンは、瞳にわたって計測するためにともに使用される異なるサイズまたは形状の多数のML柱および/またはピンホールを備えてなる。

ML柱テストパターンおよびピンホールの両方はテスト構造と周囲背景間のコントラストを提供する。図6は、本発明の一実装例に従って、異なるサイズのML柱テスト構造およびピンホール構造についての強度コントラストの比較を示す。グラフ602はML柱構造に対応し、グラフ610はピンホール構造に対応する。図6のピンホール構造は、EUVレチクルにて見られる一般的な吸収体素材である、50nm厚さのTaN吸収体素材から形成される。特定の焦点ぼけでのテスト対象物(ML柱またはピンホール)の画像強度は参照として使用される。両方の設計は、一定の対象物直径サイズの画像においてテスト対象物の類似の輝度強度(曲線604および612)を与える同一の薄い多層膜反射体を装備する。良好に均一に瞳を充填するためには、50nm以下の対象物のサイズが対象となる。

グラフ602はML柱強度曲線604(各点を四角で表示する)およびその対応する背景強度曲線606(各点を菱形で表示する)をML柱直径(nm)の関数として示す。類似して、グラフ610はピンホール強度曲線612(各点を四角で表示する)およびその対応する背景強度曲線614(各点を菱形で表示する)をピンホール直径(nm)の関数として示した。

各強度グラフは、対応する背景強度と比較した時のML柱/ピンホール構造の強度間のコントラストを示す。図示するように、ML柱とその背景強度間のコントラストはML柱のサイズが増加するにつれ増え、ML柱と背景強度の間に明確な差異があるようにみられる。ピンホール設計は、しかしながら、50nm近傍のピンホール寸法についてピンホール構造強度と背景強度が同じであることを示す。ピンホール設計の背景強度は、50nm未満寸法についての信号強度ピンホール構造と同じく高いまたはより高くさえあり、結果、干渉効果のために乏しい信号対雑音比および画像アーティファクトを生じる。対照的に、本発明の特定の実施形態に基づくML柱設計は背景強度の追加の30倍の抑制をもたらし、より明確な画像を提供する。それによって必要に応じて、画像の質を妥協することなく対象物のサイズをさらに微細化することが可能になる。

ピンホール画像コントラストは、より低い背景強度を結果生じる、異なる吸収体素材を使用することによって改善されることができる。加えて、吸収体素材の厚さの増加はコントラストを改善し背景ノイズを抑制し得る。

診断的テスト構造の特定の実施形態は、EUV検査ツールの波面収差を測定するための増加した角度のバンド幅を提供する。つまり、反射光は瞳にわたってまたは異なる収集角度で実質的に均一である。本発明の特定の実施形態は、EUVレチクルを半導体デバイスを製造するために使用するフォトリソグラフィシステムのNAより一般的に大きい、瞳領域を実質的に充足するように検査ツールのEUV光学系で画像化されることができる、ML柱またはピンホール構造を提供する。つまり、検査システムのレチクル面でのNAはしばしばリソグラフィシステムのレチクル面でのNAよりもかなり大きく、これはテスト検査画像および実際の印刷画像との差異を結果生じるだろう。例えば、EUVマスクを検査するためのEUV光線性検査器のNAは0.1より大きくあることができる。

図7A−7Gは、本発明の実施形態で使用され得る様々なMo/Si多層膜設計について算出された角度分解反射率曲線を示す。これらのグラフ内の各曲線は、13.5nm波長での不偏光EUV光の反射率を表す。各反射率曲線は入射角の関数としてプロットされる。

図7Gは、7.0nmピッチで40に等しい典型的な数の二重層から形成されるテスト構造について、その瞳を横切る入射角の関数として強度を示す。反射率値はいくつかの角度(13度を下回る)について比較的平らである。しかしながら、反射率は急に落ち、13度を超える角度では均一でない。EUV検査システムのバンド幅は典型的には図7A−7Gに示す範囲よりずっと広い。

図7A−7Fは、より薄いML構造を伴う他のテスト構造を示す。それらの中で、図7Cの5対のMo/Si二重層および7.3nmの周期を伴う設計(c)は、0〜25度の角度範囲でほぼ平らな反射率反応を提供する。この反射率反応は、おおよそ13度で鋭角に落ちる図7Gの40対のMo/Si二重層および7.0nm周期を伴う従来の多層膜設計(g)と対照的である。5つの二重層およびピッチ7.3nmを伴う設計(C)のトレードオフは、ほぼ4分の1になるピーク反射率の減少である。このピーク減少は、むしろ高い優先順位のスループットより、精度として計測目的については一般的に取扱い可能だと考えられる。二重層の数を5から10に増加させることでピーク反射率損失の約半分を回復する(図7D、7E、および7Fを参照)。しかしながら、大きな角度に向かって落ちる反射率からわかるように、二重層数の増加は多層膜のバンド幅を減らすことにもなる。10のより高いML数は、40の二重層を伴う図7Gの設計(g)よりまだ良好なコントラストを有し得る。

特定の薄い二重ML、ML柱またはピンホールテスト構造では、二重層(Mo/Si)は均一な周期性を有する。代替の実施形態では、二重層は非周期的である。各二重層の厚さは結果より広い角度バンド幅または特定のバンド幅を生じるように最適化されることができる。他の方法によると、各二重層厚は瞳充填および/またはピーク反射率をさらに最適化するように最適化されることができる。非周期性設計は、単一の複製を単に繰り返すのとは反対に、二重層の各対においてMoおよびSiの厚さを変動させる。

図8A−8Fは、本発明の実施形態のML柱またはピンホール構造で形成された様々な瞳画像を図示する。具体的には、これらの画像は、2セットの対象物サイズ(直径=40vmおよび50nm)について、図8Aおよび図8Dの厚いMLピンホール設計、ならびに図8Bおよび図8Eの薄い多層膜反射体を伴う改善された薄いMLピンホール設計と比較した、図8Cおよび8Gのエッチングされた薄いML柱設計のテスト対象物回析瞳充填の比較を図示する。例えば、図8Aは、異なる瞳強度で赤(red)、橙(orange)、および黄色(yellow)と輪郭について色分けされた異なる強度部を伴うピンホール画像を示す。これらの異なる輪郭はまた瞳絞り802に比例して画像化される。瞳位置の関数としての強度グラフはそれぞれの異なるピンホールまたはML柱構造についても示される(例えば、グラフ804a−804f)。

一般に、図8A−8Fは、投影光学系開口の中心近傍をコヒーレントに照射されたとき様々な設計についてのモデルテスト対象物回折瞳充填を示す。図8Aおよび8Dの従来の設計では、40対のMo/Si二重層および50nm厚のTaN吸収体を伴うML反射体が使用される。50nm(a)および40nm(d)の対照物直径について、瞳充填は均一からは遠く、多層膜のバンド幅によって非常に調整され、それゆえ、瞳絞り802に比例して主に非対称の強度輪郭を結果生じる。図8Bに示すように、薄い多層膜ピンホールに変更することによって、50nmの対象物直径について多層膜バンド幅がより大きくなるために瞳充填は改善される。しかしながら、対象物サイズが40nmまで縮小し続けると、図8Eに示すように、軸ずれ照射に関連するシャドウイング効果の結果として瞳充填は再度悪くなる。図8Cおよび図8Fに示すエッチングされたML柱設計はこれらの欠点から免除されている。これらの薄いML柱設計は、より均一および対照的な瞳充填を50nmおよび40nm両方の対象物サイズについてもたらす。その上に、前述のように、この設計はより明確な背景を提供する。

一般に、本明細書に記載のテスト構造上でとらえた画像に基づき、その波面が測定されるべき検査結像システムを使用して、波面収差は位相回復法によって測定され得る。理想化された、無収差の画像を計算し、測定された画像と比較することができる。P.Dirksenらの「拡張ニーボア・ゼルニケアプローチを使用した投影レンズの特性評価」SPIEの会報、4691版、1392(2002)(本誌は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される技術などの、位相回復技術が使用され得る。

前述の発明は、理解を明確にする目的のためにある程度詳細に説明してきたが、それは特定の変更および改変が、添付の特許請求の範囲内で実施されてよいことは明らかであろう。なお、本発明の工程、システム、および装置を実現する多くの代替方法があることに留意すべきである。例えば、本明細書に記載のEUVテスト構造は、EUV欠陥レビューシステム上の波面収差を測定するなど、他のEUV検査システムで動作することができる。従って、本実施形態は、例示であり、限定的ではないと考えられるべきであり、本発明は、本明細書に与えられた詳細に限定されるものではない。

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