X線測定のための円錐コリメータ

申请号 JP2017231907 申请日 2017-12-01 公开(公告)号 JP2018091850A 公开(公告)日 2018-06-14
申请人 マルバーン パナリティカル ビー ヴィ; 发明人 フスターフ クリスティアン ブロンス; パトロネラ エメレンティアナ ヘーヘマン;
摘要 【課題】従来技術の問題を解決する。 【解決手段】X線装置は、サンプル(6)を支持するサンプルステージ(4)と、X線源(2)と、エネルギ分散X線検出器(8)とを含む。円錐X線コリメータ(10)が、サンプルとX線源との間に又はサンプルとエネルギ分散X線検出器との間に設けられ、円錐X線コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置された複数の切頭円錐を含み、切頭円錐は、サンプル上に中心測定スポットを定める共通の頂点を有する。 【選択図】図1
权利要求

サンプルを支持するサンプルステージと、 X線源と、 エネルギ分散X線検出器とを含み、 前記サンプルと前記X線源との間に又は前記サンプルと前記エネルギ分散X線検出器との間に設けられる円錐コリメータによって特徴付けられ、該円錐コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置される複数の切頭円錐を含み、該切頭円錐は、前記X線源から中心測定スポット上にX線をコリメートするために、前記サンプル上に前記中心測定スポットを定める共通の頂点を有する、 X線蛍光装置。前記円錐コリメータは、屈折性金属で作られる、請求項1に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、単一ユニットとして一体的に形成される、請求項1又は2に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、1mm以下の横方向寸法のサンプルステージにあるスポットを定める、請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、0.1mSr〜10mSrの立体を限定する、請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、前記サンプルステージと前記エネルギ分散X線検出器との間に配置される、請求項1乃至5のうちの何れか1項に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、前記サンプルステージと前記X線源との間に配置される、請求項1乃至6のうちの何れか1項に記載のX線蛍光装置。前記円錐コリメータは、複数の径方向支持体によって支持される少なくとも4つの切頭円錐を含む、請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載のX線蛍光装置。各切頭円錐は、40μm〜200μmの厚さを有するシートで形成される、請求項8に記載のX線蛍光装置。最も近接する地点での隣接する切頭円錐の間の間隔は、50μm〜250μmの範囲内にある、請求項8又は9に記載のX線蛍光装置。X線蛍光測定を行う方法であって、 X線源からサンプルの上にX線を方向付けるステップと、 エネルギ分散X線検出器を用いて、前記サンプルからのX線を検出するステップとを含み、 円錐X線コリメータが、前記サンプルと前記X線源との間に又は前記サンプルと前記エネルギ分散X線検出器との間に設けられ、前記円錐X線コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置される複数の切頭円錐を含み、該切頭円錐は、前記サンプル上に中心測定スポットを定める共通の頂点を有する、 方法。前記円錐X線コリメータは、屈折性金属から作られる、請求項11に記載の方法。前記円錐X線コリメータは、単一ユニットとして一体的に形成される、請求項11又は12に記載の方法。X線蛍光装置のための円錐コリメータの製造方法であって、 直接金属レーザ焼結プロセスを用いて屈折性金属の円錐コリメータを形成するステップであって、該円錐コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置された複数の切頭円錐を含み、該切頭円錐は、X線をコリメートするために、前記サンプル上に中心測定スポットを定める共通の頂点を有する、ステップと、 更なるエッチングプロセスを実行して、前記屈折性金属をエッチングし且つ、前記屈折性金属の小さな粒子をエッチングして除去する、ステップとを含む、 製造方法。

说明书全文

本発明は、X線蛍光測定(X-ray fluorescence measurements)及びX線蛍光測定値を測定する装置に関する。

材料を分析するために様々な異なる種類のX線測定が可能である。X線蛍光測定では、X線のビームがサンプル(試料)に方向付けられ、サンプルによって放射される結果として得られるX線がエネルギ分散X線検出器によって測定される。そのような検出器は、X線強度をエネルギの関数として又は同等に波長の関数として測定する。

大きな結晶構造を含む均質なサンプルについて、測定されるサンプル領域は重要でないことが多い。しかしながら、粉末混合物及び他の物のような幾つかのサンプルは均質(homogeneous)であり得る。代替的に、X線測定を実施して、サンプルに亘る異質性(inhomogeneity)を測定してよい。そのような場合には、小さなサンプルスポットからX線放射を測定する必要がある。

そのような測定に対する既知のアプローチは、二重ピンホールコリメータ(double pinhole collimator)を用いてX線スポットを選択することである。1つの選択肢は、二重ピンホールコリメータをX線源とサンプルとの間に配置することである。両方のピンホールを通過するX線のみがサンプルに達するので、サンプルは小さなスポットの上だけで照らされる。他のアプローチにおいて、二重ピンホールコリメータは、サンプルと検出器との間で使用される。この場合には、サンプル上の小さなスポットから放射されるX線のみが検出器に達する。例えば、0.2mmのピンホール及び0.36mmのピンホールを、サンプルから160mmで、検出器の直ぐ前で85.5mm離間して用いるならば、0.71mmの直径のスポットサイズ(spot size)を測定することができる。

このアプローチの問題は、小さなスポットからのX線の強度が制限されることである。従って、測定は有意な時間を費やし、サンプルの照射の増大を招き得る。

本発明の第1の態様によれば、 サンプルを支持するサンプルステージと、 X線源と、 エネルギ分散X線検出器と サンプルとX線源との間に又はサンプルとエネルギ分散X線検出器との間に設けられる円錐X線コリメータとを含み、円錐X線コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置される複数の切頭円錐を含み、切頭円錐は、サンプル上に中心測定スポットを定める共通の頂点を有する、X線蛍光装置が提供される。

本発明の第2の態様によれば、 X線源からサンプルの上にX線を方向付けるステップと、 エネルギ分散X線検出器を用いて、サンプルからのX線を検出するステップとを含み、 円錐X線コリメータが、サンプルとX線源との間に又はサンプルとエネルギ分散X線検出器との間に設けられ、円錐X線コリメータは、中心軸の周りに同心状に配置される複数の切頭円錐を含み、切頭円錐は、サンプル上に中心測定スポットを定める共通の頂点を有する、X線蛍光測定を行う方法が提供される。

本発明者は、円錐コリメータとの組み合わせにおいてエネルギ分散幾何学的形状を用いることによって、中央測定スポットから見られるX線源(source)又は検出器の立体(solid angle)を大いに増大させることが可能であり、故に、X線の強度を増大させることが可能であることを認識した。このようにして、小さなスポットを測定するために、相当に減少させられた測定時間を達成することができる。

代替的に、円錐コリメータの使用は、合理的な時間スケールにおける測定のための十分なX線強度を依然として維持しながら、より小さいスポットが達成されるのを可能にする。

円錐コリメータは、0.1mSrよりも多くの立体角を限定して(subtend)よい。そのような円錐コリメータは、1μSrのオーダの立体角を有することがある二重ピンホールコリメータによって限定される立体角よりもずっと大きい立体角を限定することがある。これは、円錐コリメータがサンプルと検出器との間に配置される場合、X線を検出するために、より大きな検出領域が用いられることがあることを意味する。そのアプローチは、角度分散測定(angle dispersive measurements)と協働しない。何故ならば、単一スポットのためのより大きな検出領域は、正確な測定を妨げる回折角(diffraction angles)の範囲に対応するからである。この困難性は、エネルギ分散技法を用いて回避される。

円錐コリメータは、具体的には、一体的に形成されてよい、即ち、接合又は溶接のない一体成形品であってよい。そのようなコリメータは、例えば、直接金属焼結(direct metal sintering)によって形成されてよい。

円錐コリメータは、タングステン又はモリブデンのような屈折性金属から作られてよい。そのような重金属は、薄いサンプルについてさえも、良好なコリメーション(平行化)をもたらす。

昔は、そのような円錐コリメータを一体成形品/重金属において製造することは技術的に可能でなかった。しかしながら、本発明者は、現代の製造技法が屈折性金属の円錐コリメータを一体成形品において製造するのを可能にし、それは高度にコリメート(平行化)された中央測定スポットを定め得ることを認識した。換言すれば、本発明者は、本明細書で提案するような円錐コリメータを用いて改良されたコリメーションを達成することができることを認識した。

円錐コリメータがサンプルと検出器との間に配置され、出立体角の範囲を提供する場合には、サンプルに入射するソースX線ビーム(source X-ray beam)の過度のコリメーションを回避する必要がある。何故ならば、ビームの入射角の変動は、円錐X線コリメータに亘る出力の角度の変動と少なくとも等しくなければならないからである。

同様に、円錐コリメータがサンプルとX線源との間に配置される場合には、サンプルと検出器との間の過度のコリメーションを回避する必要が再びある。

円錐X線コリメータは、1mm以下の、好ましくは、0.5mm以下の、更に好ましくは、0.2mm以下の、横方向寸法のサンプルステージでスポットを定めてよい。

円錐コリメータは、0.1mSr〜10mSrの立体角を限定してよい。これは高分解能(high resolution)X線蛍光装置の二重ピンホール構成において得ることができるよりもずっと大きい。

円錐コリメータは、複数の径方向支持体によって支持された少なくとも4つの同心状の切頭コーンを含んでよい。

各切頭コーンは、40μm〜200μmの厚さを有するシートであってよい。

隣接する切頭コーンの間の間隔は、50μm〜250μmの範囲内にあってよい。

X線蛍光装置における使用に適した円錐コリメータは商業的に入手可能でなく、製造が取るに足りないものであることから懸け離れている。従って、本発明の第3の態様では、エネルギ分散X線検出器の前に取り付けられるように構成されるコリメータの製造方法が提供され、当該方法は、直接金属レーザ焼結プロセスを用いて屈折性金属の円錐コリメータを形成するステップと、 更なるエッチングプロセスを実行して、屈折性金属をエッチングし且つ、屈折性金属の小さな粒子をエッチングして除去する、ステップとを含む。

本発明者は、直接金属レーザ焼結がこの出願において円錐コリメータを形成するのに必要とされる複雑な構造を製造するのを可能にすることを認識した。更に、既存のX線蛍光装置への統合を可能にする方法においてそのようなコリメータを製造することが可能である。

円錐コリメータを用いることによって、二重ピンホールコリメータを用いてよりも大いに増大させられたX線強度を測定中に達成することができる。

形状を製造するために用い得る有意な数のプロセスがあり、具体的には、多数の加法的及び減法的に製造する金属が利用可能である。

好ましくは、反応性金属は、チタン又はモリブデンである。

次に、添付の図面を参照して、本発明の実施例を記載する。

本発明に従ったX線蛍光装置の概略図である。

図1の円錐コリメータの概略図である。

図2の円錐コリメータの斜視図である。

図1を参照すると、X線装置は、X線源2と、サンプル6と共に示されているサンプルステージ4と、エネルギ分散検出器8とを含む。そのような構成は、特にX線蛍光(X-ray fluorescence)において用いられる。

図2により詳細に例示するように、コリメータ10が、サンプルステージに近い中央端12を検出器8に隣接する外側端14まで伸ばして、エネルギ分散X線検出器8の前方に取り付けられている。図3は、コリメータ10の斜視図を示している。

コリメータ10は、複数の切頭円錐18(切頭コーン)で構成されており、各切頭円錐は、金属、実施例では、屈折性(refractive)金属タングステンで形成されている。図2は、コリメータを通じる断面及びコリメータと焦点20との間の空間並びにベーン18をグラフ形式において示しており、垂直軸は平軸と比べて大いに誇張されていることに留意のこと。両方の軸上の尺度はmmである。

シートの厚さは、公称0.10mmである。各シートは、サンプルステージ上のサンプル6の表面にあるように配置された焦点をその中心に有する、切頭円錐18に形成される。

切頭円錐18の間の間隔は、コリメータ10の長さに沿って変化し、中央端2で公称0.14mmで開始し、外側端14で公称0.344mmに広がる。

(図3に見られる)複数のベーン16が、切頭円錐18を支持する。実施例において、ベーン16は、コリメータ10の全長に延在している。円錐コリメータ10の外表面はそれ自体が円錐形でなくてよいことに図3から留意のこと。重要なことは、複数の切頭円錐であることである。円錐コリメータは、円錐コリメータ10を正しく位置付けるために用いられるフランジ22を含んでよい。

この円錐コリメータの記述は、円錐コリメータの別個の要素に言及するが、これらの要素は、この実施形態において個々の別個の部品でなく、円錐コリメータは、一体成形品であるように一体的に形成される。

図1は極めて概略的であり、ハウジング、コントローラ、追加的なポート、及び当業者に既知の多くの他の物のような、他のコンポーネントが存在してもよい。

そのようなコリメータ10は、次に記載するような直接金属レーザ焼結プロセス(direct metal laser sintering process)によって製造されてよい。

直接金属レーザ焼結は、製品が層毎に積み重ねられるが、中実ブロックからの研削によって形成されない、加法的製造方法(additive manufacturing method)である。粉末の薄層がステージ上の部分形成された製品に塗布(適用)され、レーザビームを用いてコンピュータ支援設計(CAD)ファイルから定義される地点で粉末を融合させる。これはこれらの地点で材料を形成する。

次に、ステージは下げられ、これらのステップを繰り返すことによって、新しい層が塗布(適用)される。

商業的に入手可能な機器、EOS M270が、レーザ焼結のために用いられる。

上述のようなコリメータを形成するためにタングステン粉末を用いた。10μm〜50μmの範囲内にあるように製品の形成のための層厚を設定した。窒素雰囲気を用い、ステンレス鋼ステージ上でプロセスを開始した。

コリメータ10を形成した後、更なるエッチングプロセスを実施して、残留するあらゆるタングステン粒子を除去する。乾式エッチングであれ湿式エッチングであれ、タングステンをエッチングすることができる何れかのエッチャント(etchant)が用いられてよい。これは切頭円錐18のシートの厚さも減少させる。

従って、コリメータにおいて、各シートの実際の厚さは、0.090mmであり、中央端12での間隔は、0.150mmであり、外側端14での厚さは、0.354mmである。他の実施形態では、より少ないエッチングを用いることで、各シートの実際の厚さは、0.095mmであり、中央端12での間隔は、0.145mmであり、外側端14での間隔は、0.349mmである。

使用中、X線源2からのX線は、サンプル6上に入射する。これは蛍光、即ち、サンプルからの二次的X線の放射を引き起こす。

サンプルの表面上の小さな焦点20からのX線のみが円錐コリメータ10を通過して、X線検出器8に達することができる。例示的なX線24のような他のX線は、コリメータの円錐18で吸収される。これは何らかの再放射(re-emission)を引き起こすことができるが、これは考慮に入れられることができる。

スポットサイズと二重ピンホールコリメータ及び円錐コリメータで達成されるフラックス(flux)とを比較するために計算を実施した。

比較実施例は、サンプルから74.5mmにある0.200mmの直径のピンホールと、サンプルの焦点から160mmにある0.360mmのピンホールとを備える、二重ピンホールコリメータである。

実施例は、サンプルの焦点20から86.6mmから、サンプルの焦点20から160mmまで延びる、0.100mm、0.095mm又は0.090mmの厚さの切頭円錐を備える、上述のような円錐コリメータ10を用いる。従って、円錐コリメータ10は、二重ピンホールコリメータと類似の距離に亘って延在する。

表1は、4つのサンプル、即ち、銅ディスク、アルミニウム銅合金AlCuの「MBH」と印されたサンプル、酸化マンガンMnO2のサンプル、及びMoディスクを測定するときの、強度比(秒当たりキロカウント(kcps))を表にする。強度比は、各場合において、二重ピンホールコリメータを用いたカウントと比較した、円錐コリメータを用いて60秒に亘って測定した、カウントの比率である。表から分かるように、円錐コリメータを用いた強度の増加は、有意な増加、即ち、これらのサンプルについて150〜165の範囲内の係数(factor)である。

よって、以前は達成可能でなかった実質的な利点が本明細書に記載する円錐コリメータアプローチを用いて達成されることが分かるであろう。

当業者はこの構成に対する代替が可能であることを認識するであろう。

円錐コリメータ10を検出器の前に取り付けることの代わりに、円錐コリメータは、X線源2とサンプルステージ4との間に取り付けられてもよい。この代替的なアプローチは、焦点20のみを照射するという利益を有し、それはサンプルのX線照射を最小に抑えることが重要である用途において有益であることがある。

円錐コリメータの材料としてのタングステンの代わりに、代替的な屈折性金属、例えば、モリブデンが用いられてもよい。正に、異なる材料との使用のために異なる金属の円錐コリメータを提供することが便利なことがある。

円錐コリメータの切頭円錐の厚さは、製造方法及び任意の特定の用途の要件に依存して異なってよい。

長さ及び幅を含む三次元設計も、X線蛍光装置の代替的な設計に円錐コリメータを適合させるよう変化させられてよい。幾つかの設計において、円錐コリメータ及びX線検出器が単一ユニットを形成することがあるよう、円錐コリメータは、エネルギ分散X線検出器も収容するハウジング内に統合されてよい。

円錐コリメータによって達成されるスポットサイズも異なってよい。幾つかの用途では、0.5mmの直径のスポットが適切なことがあり、他の用途では、0.2mm又は0.1mmが適切なことがある。サンプルの小さな領域のみを場所特定することが重要でない場合、2mmの直径のスポットが用いられてよく、4mmの直径のスポットさえも用いられてよい。

2 X線源(X-ray source) 4 サンプルステージ(sample stage) 6 サンプル(sample) 8 エネルギ分散X線検出器(energy dispersive X-ray detector) 10 円錐コリメータ(conical collimator) 12 中央端(central end) 14 外側端(outer end) 16 ベーン(vanes) 18 切頭円錐(truncated cones) 20 焦点(focal spot) 22 フランジ(flange)

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