鍵盤ハーモニカ

申请号 JP2017027092 申请日 2017-02-16 公开(公告)号 JP2018132698A 公开(公告)日 2018-08-23
申请人 ヤマハ株式会社; 发明人 野口 佳孝;
摘要 【課題】構造が複雑化することなく、音色を調整することができる鍵盤ハーモニカを提供すること。 【解決手段】鍵盤ハーモニカ1のバルブパッキン40の中音域SA2および高音域SA3の開口率は1より小さい。このため、中音域SA2および高音域SA3に対応する笛室10では、気流がバルブパッキン40に当たり、空気流路Rが変更されるため、中音域SA2および高音域SA3の音の音色はメローに調整される。また、バルブパッキン40の開口部41の形状を変更するので、構造が複雑化することなく、音色を調整することができる。 【選択図】図3
权利要求

複数の音高に対応する複数の鍵を有する鍵盤と、 前記複数の鍵の各々に対応する、空気流入口および空気流出口を有する複数の笛室と、 前記空気流入口に取り付けられたリードと、 前記複数の鍵の各々と連動し、前記空気流出口の開閉を行うバルブと、 前記空気流出口に取り付けられ、前記バルブの開状態において空気を通す開口部と、 前記バルブの閉状態において前記空気流出口と前記バルブとの間を封止し、前記複数の笛室の少なくとも1つの笛室において、前記開口部の開口面積を前記空気流出口の開口面積で除した開口率が1より小さいバルブパッキンと、を有する鍵盤ハーモニカ。前記複数の笛室のうち、前記開口率が1以上である笛室が少なくとも1つあることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤ハーモニカ。前記開口率が1より小さい前記笛室は、前記複数の音高の高音域に対応していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鍵盤ハーモニカ。前記バルブパッキンはゴム製であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の鍵盤ハーモニカ。

说明书全文

本発明は、鍵盤ハーモニカに関するものである。

鍵盤ハーモニカは鍵盤および音高に対応するフリーリードを備え、息が吹き込まれ押鍵されると、押鍵された鍵に対応するフリーリードに気流が当たり、フリーリードが振動することによって音が出る。同様に、フリーリードを備える楽器には、ハーモニカ、アコーディオンなどがある。アコーディオンの音色を調整する技術が、非特許文献1および非特許文献2に記載されている。

非特許文献1および非特許文献2にはCassottoを備えたアコーディオンが記載されている。非特許文献1および非特許文献2に記載の、Cassottoを備えたアコーディオンは4つのリードセットを備える。4つのリードセットの各々には、鍵盤の1つの鍵に対応して、複数のフリーリードが取り付けられている。4つのリードセットのうちの2つは標準のアコーディオンと同じ向きに配置されている。一方、他の2つのリードセットは標準のアコーディオンとは向きが約90度異なって配置されている。これより、向きが異なる2つのリードセットから出る音はCassottoと呼ばれる空間を通ってから、楽器の外へ出る。向きが異なる2つのリードセットから出る音はCassottoを通るため、当該フリーリードにより発音される音はメローになるとされている。

“Cassotto Accordion”、[online]、[平成28年12月21日検索]インターネット<http://www.mick-hursey.co.uk/accordions/cassotto-accordion/>

“All About the Instrument”、[online]、[平成28年12月21日検索]インターネット<http://www.accordions.co.uk/All%20About%20the%20Instrument.htm>

非特許文献1および非特許文献2に記載のCassottoを備えたアコーディオンでは、音色をメローに調整することができるものの、Cassottoを形成するために、Cassottoを備えないアコーディオンよりも構造が複雑化してしまうという課題があった。

本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、構造が複雑化することなく、音色を調整することができる鍵盤ハーモニカを提供することを目的とする。

本明細書は、複数の音高に対応する複数の鍵を有する鍵盤と、複数の鍵の各々に対応する、空気流入口および空気流出口を有する複数の笛室と、空気流入口に取り付けられたリードと、複数の鍵の各々と連動し、空気流出口の開閉を行うバルブと、空気流出口に取り付けられ、バルブの開状態において空気を通す開口部を有し、バルブの閉状態において空気流出口とバルブとの間を封止するバルブパッキンと、を備え、バルブパッキンは、複数の笛室の少なくとも1つの笛室において、開口部の開口面積を空気流出口の開口面積で除した開口率が1より小さことを特徴とする鍵盤ハーモニカを開示する。このようにすれば、開口率が1より小さい笛室では、気流がバルブパッキンに当たり空気流路が変更されるため、音色がメローに調整される。また、バルブパッキンの開口部の形状を変更するので、構造が複雑化することなく、音色を調整することができる。

本願に係る鍵盤ハーモニカによれば、構造が複雑化することなく、音色を調整することができる鍵盤ハーモニカを提供することができる。

実施形態に係る鍵盤ハーモニカの平面図である。

鍵盤ハーモニカの断面図である。

上フレームを簡略化して示す、外装フレームおよび鍵盤が取り外された鍵盤ハーモニカの、図2に示す方向Aから見た図である。

開口部の開口率が音域毎に異なるバルブパッキンを説明する図である。

A♯5発音時における、従来品と実施形態品との音圧レベルを比較するグラフである。

B5発音時における、従来品と実施形態品との音圧レベルを比較するグラフである。

図1に示すように、鍵盤ハーモニカ1は、外装ケース2、鍵盤3、および吹口接続部4などを備えている。鍵盤3は、F3〜F6の37の音高に対応する37個の鍵30を有している。外装ケース2の左端には、筒状の吹口接続部4が差し込まれる不図示の孔が形成されている。外装ケース2はポリ乳酸が添加されたABS樹脂であるポリ乳酸ABS樹脂製である。外装ケース2は上方が開放された略箱形状であり、上方に鍵盤3が配設されている。ここで、鍵30が並ぶ方向が左右方向である。鍵30には白鍵30aと、黒鍵30bとがある。以下の説明において、白鍵30aと黒鍵30bとの区別が不要である場合には、鍵30と記載する。

次に、鍵盤ハーモニカ1の内部構造について、図2を用いて説明する。鍵盤ハーモニカ1の内部には、笛室10、空気室14、および排気室15が形成されている。鍵盤ハーモニカ1には、鍵30と同数の笛室10が形成されている。笛室10は、空気流入口11および空気流出口12を有する。空気室14は鍵盤3の左右方向の長さと略同じ長さを有する1つの空間である。空気室14は吹口接続部4と連通しており、リード部60の下方に配設されている。排気室15は笛室10の後方に配設されており、外装ケース2に形成された不図示の開口部により、鍵盤ハーモニカ1の外部と通じている。笛室10の空気流入口11には、リード部60が有するリード63が取り付けられている。空気流出口12には、鍵30の各々と連動し、空気流出口12の開閉を行うバルブ33が配設されている。空気流出口12にはバルブ33の開状態において空気を通す開口部41(図3)を有するバルブパッキン40が取り付けられている。演奏者により吹口接続部4から空気が吹き込まれ、鍵30が押されると、バルブ33が開き、気流によりリード63が振動して、鍵盤ハーモニカ1は発音する。

鍵盤ハーモニカ1は上記した構成の他に、上フレーム5、下フレーム7、吸音パッキン21、ばね22などを備えている。樹脂製である上フレーム5は基部51、第1突起部52、および第2突起部53を有する。基部51は左右方向に延びる平板状の形状を有している。基部51には、複数の笛室10を区画する複数の隔壁(不図示)が立設されている。基部51の後端部の上方に第1突起部52突設されている。基部51の後端部に第2突起部53が突設されている。上フレーム5はインジェクション成形により製造される。リード部60はリードプレート61と、笛室10と同数のリード63とを有する。金属製のリードプレート61には、笛室10と同数のリード孔62が形成されている。金属製のリード63は、平板状であり、音高に応じた長さを有している。リード63は、リード孔62の下方において、後方の端部がリードプレート61の下面に固着されている。下フレーム7は、上方が開放された箱状の形状を有している。ここで、下フレーム7とリード部60により区画される空間が空気室14である。外装ケース2、上フレーム5、下フレーム7で区画される、笛室10の後方の空間が排気室15である。

バルブ33は鍵30と一体に形成されている。鍵30の後端部には、突起部32が形成されている。鍵30の後方の下面には、第1突起部52と係合する凹部31が形成されている。これにより、鍵30は凹部31を支点として回動することができる。突起部32と第2突起部53とに、ばね22が引っ掛けられている。これにより、鍵30の後端部は下方に付勢され、鍵30の前端部は上方に付勢されている。

ゴム製である吸音パッキン21は、左右方向に延びる平板状の形状を有しており、排気室15の下方に位置するように、外装ケース2に貼り付けられている。バルブパッキン40は、後述するように、平板状の部材に笛室10と同数の開口部41(図3)が形成されており、空気流出口12に貼り付けられている。バルブパッキン40の材料は、例えば多孔性のEPDM(エチレン プロピレン ジエンゴム)などの発泡ゴム、所謂ゴムスポンジである。バルブパッキン40の厚さは略1mmである。バルブパッキン40は、バルブ33の閉状態において空気流出口12とバルブ33との間を封止する。

図2に示す、鍵30が押されていない非押鍵状態では、バルブ33は空気流出口12を塞ぐ。ここで、別の鍵30の発音のために、空気室14に空気が吹き込まれた場合にも、バルブパッキン40が空気流出口12とバルブパッキン40との間を封止して、密閉度が上げられているため、非押鍵状態である笛室10における空気の漏れ、所謂息漏れは抑制される。一方、鍵30が押された押鍵状態では、鍵30の前端部が下方へ回動するのに応じて、バルブ33も下方へ回動し、空気流出口12が開放され、笛室10には、空気室14から排気室15へ至る空気流路Rが形成される。吹口接続部4から吹き込まれた空気は、空気流路Rを流れる。これにより、リード63が振動し、音が出る。

次に、図3を用いて、バルブパッキン40について詳述する。バルブパッキン40は成形された平板状の部材が、抜き型により開口部41が抜かれて製造される。ここで、鍵盤ハーモニカ1が発音する37の音高は、12の音高を含む低音域SA1、13の音高を含む中音域SA2、12の音高を含む高音域SA3の3つに区分される。各音域で、開口部41の開口率は互いに異なり、低音域SA1、中音域SA2、および高音域SA3の開口率は、それぞれ、1.1、0.4、0.25である。尚、ここでの開口率とは、開口部41の開口面積を空気流出口12の開口面積で除して算出される値である。以下の説明において、開口率の異なる開口部41を区別する際に、低音域SA1の開口部41、中音域SA2の開口部41、高音域SA3の開口部41をそれぞれ、低音開口部41a、中音開口部41b、高音開口部41cと称する場合がある。

図4に示すように、矩形の空気流出口12に対して、開口部41は矩形のを丸くした形状である。低音開口部41aの開口面積は、空気流出口12から出る気流を妨げないよう、空気流出口12の開口面積よりも若干大きい。中音開口部41bおよび高音開口部41cは、空気流出口12と中心位置が同じである。また、中音開口部41bおよび高音開口部41cの開口面積は、空気流出口12の開口面積よりも小さい。これにより、笛室10を流れる気流の空気流路Rは、対応する中音開口部41bおよび高音開口部41cの各々により変更される。また、笛室10を流れる気流の流量は、対応する中音開口部41bおよび高音開口部41cの各々により制限される。これにより、鍵盤ハーモニカ1から発音される、中音域SA2および高音域SA3の音はメローな音色になる。一方、低音開口部41aは空気流出口12から出る気流を妨げることがないため、リード63の振動による音がストレートに出て、低音域SA1の音は迫を損なわない音色となる。

尚、空気流路Rを変更する構成として、本実施形態のようにバルブパッキン40の開口部41の形状を小さくするのではなく、空気流出口12の形状を小さくする構成も考えられる。しかしながら、この構成の場合には、上フレーム5の形状を変更することが必要となり、バルブパッキン40の形状を変更するよりもコストがかかる。上フレーム5の形状を変更するには、上フレーム5を成形するための金型が必要となる。一方、バルブパッキン40の開口部41の形状を変更するには、開口部41を抜くための抜き型が必要となるが、抜き型は上フレーム5成形の金型よりも安価である。従って、鍵盤ハーモニカ1を安価に提供することができる。

また、鍵盤ハーモニカ1の基本構造は、従来の鍵盤ハーモニカの基本構造と同じである。従って、従来の製造設備を流用することができるため、安価な鍵盤ハーモニカ1を提供することができる。また、従来の鍵盤ハーモニカの基本構造と同じであるため、構造が複雑化することがなく、大型化することがなく、重量が大幅に重くなることがない。演奏者は鍵盤ハーモニカ1を持ちつつ演奏する場合もある。鍵盤ハーモニカ1の重量が重くなることによる演奏者の負荷の増大が軽減される。

尚、本実施形態では、バルブパッキン40の開口部41の開口率は3つであると説明したが、別の実施形態として、開口率を3つ以上とすることもできる。また、例えば演奏者の好みに応じて、開口率の値を変更することもできる。開口率の値により音色は異なるものとなるため、例えば音高に応じて開口率の値を調整することにより、音色の調整を行うことができる。上記したように、抜き型を変更するだけで、種々の開口部41の形状を有する種々のバルブパッキン40を低コストで製造することができる。

次に、図5および図6を用いて、鍵盤ハーモニカ1の効果について説明する。図5,6において「従来」と示された特性は、従来品である鍵盤ハーモニカから発音される音の周波数に対する音圧レベルを示したものである。図5,6において「実施例」で示された特性は、本実施形態に係る鍵盤ハーモニカ1から発音される音の周波数に対する音圧レベルを示したものである。従来品は鍵盤ハーモニカ1と、以下の3点が大きく異なる。鍵盤ハーモニカ1における開口部41の開口率が音域毎に異なるのに対し、従来品の開口部の開口率は、全音域において、低音開口部41aと同じ開口率である。また、鍵盤ハーモニカ1の外装ケース2はポリ乳酸ABS樹脂製であるのに対し、従来品の外装ケースは、ポリ乳酸ABS樹脂よりも比重の小さいABS樹脂製である。また、鍵盤ハーモニカ1の外装ケース2には吸音パッキン21が貼り付けられているのに対し、従来品の外装ケースには吸音パッキンが貼り付けられていない。

図5は、周波数932Hzの、高音域SA3に含まれるA♯5の音を発音させた結果である。ここで、矢印aは基音である932Hzの周波数位置を示しており、矢印bは10倍音の周波数位置を示している。倍音、特に矢印bにて示される10倍音の音圧レベルは、従来品よりも鍵盤ハーモニカ1の方が小さくなっている。これは、バルブパッキン40により空気流路Rが変更され、流量が小さくされることによるものと考えられる。一般に、基音に加えて倍音が多く含まれる音は、聴く人に、ふくよかな音であると感じられるとされている。しかし、可聴域における、高い周波数域の音圧レベルが高いと、キーンとした障りな音と感じられてしまう場合がある。鍵盤ハーモニカ1では、高い周波数域の音圧レベルが低くなったことにより、聴く人には、音がメローに感じられ、高い周波数域の不快な音が和らいだと感じられるようになると考えられる。尚、メローな音とは、温かみのある音、まろやかな音などと表現される音である。

また、矢印aにて示す基音の音圧レベルは、従来品よりも鍵盤ハーモニカ1の方が高くなっている。これは、従来品の外装ケースの材料よりも鍵盤ハーモニカ1の外装ケース2の材料の方が、比重が大きいためであると考えられる。鍵盤ハーモニカ1の外装ケース2の剛性が高くなり、外装ケース2の余分な振動が軽減され、基音の音圧レベルが高くなったと考えられる。

また、鍵盤ハーモニカ1はリード63だけでも音が出るが、バルブ33と外装ケース2との間の空間である、排気室15の容積が音色に影響する。鍵盤ハーモニカ1の外装ケース2には吸音パッキン21が張り付けられているため、従来品よりも鍵盤ハーモニカ1の排気室15の容積は小さくなっている。また、吸音パッキン21がリード63から出る音の一部を吸収する。音の、周波数に対する音圧レベルの分布の違いが、聴く人には音色の違いとして感じられる。吸音パッキン21の有無が、図5に示すような、従来品と鍵盤ハーモニカ1との音圧レベルの分布の違いに影響を及ぼしている。このため、従来品と鍵盤ハーモニカ1とでは、音色が異なる。また、バルブパッキン40の開口部41の形状による効果と相まって、鍵盤ハーモニカ1の音がメローな音色に調整される。

図6は、周波数987Hzの、高音域SA3に含まれるB5の音を発音させた結果である。ここで、矢印aは、周波数987Hzの基音の周波数位置を示し、矢印bは、9倍音の周波数位置を示している。図5に示すA♯5の場合と同様に、特に矢印bにて示される9倍音の音圧レベルは、従来品よりも鍵盤ハーモニカ1の方が小さくなっている。また、矢印aにて示す基音の音圧レベルは、従来品よりも鍵盤ハーモニカ1の方が高くなっている。B5の音についても、音色がメローになり、基音がしっかりと発音されている。

ここで、鍵盤ハーモニカ1は鍵盤ハーモニカの一例であり、鍵盤3は鍵盤の一例であり、笛室10は笛室の一例であり、空気流入口11は空気流入口の一例であり、空気流出口12は空気流出口の一例である。また、リード63はリードの一例であり、バルブ33はバルブの一例であり、バルブパッキン40はバルブパッキンの一例である。

以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏する。 鍵盤ハーモニカ1のバルブパッキン40の中音域SA2および高音域SA3の開口率は1より小さい。このため、中音域SA2および高音域SA3に対応する笛室10では、気流がバルブパッキン40に当たり、空気流路Rが変更されるため、中音域SA2および高音域SA3の音の音色はメローに調整される。また、バルブパッキン40の開口部41の形状を変更するので、鍵盤ハーモニカ1の構造が複雑化することなく、音色を調整することができる。

また、鍵盤ハーモニカ1のバルブパッキン40の低音域SA1の開口率は1以上である。これにより、低音域SA1の音は迫力を損なわない音色となる。鍵盤ハーモニカ1は、低音域SA1と、中音域SA2および高音域SA3とで、音色を互いに異なるものとすることができる。

また、鍵盤ハーモニカ1のバルブパッキン40の高音域SA3の開口部41の開口率は、中音域SA2の開口部41の開口率よりも小さい。これにより、耳障りとなる高い周波数成分を、基音の周波数に応じて軽減することができる。

また、バルブパッキン40はゴム製である。これにより、リード63から出る音の一部が吸収され、鍵盤ハーモニカ1の音がメローな音色に調整される。

尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。 例えば、上記では、外装ケース2の材料はポリ乳酸ABS樹脂製であると説明し、上フレーム5は樹脂製であると説明したが、これに限定されない。上フレーム5の材料も、例えばポリ乳酸ABS樹脂などの、剛性が高い樹脂製としても良い。このようにすると、外装ケース2と同様に、余分な振動が軽減され、基音の音圧レベルが高くなる効果を得ることができる。また、外装ケース2の材料はポリ乳酸ABS樹脂に限定されず、他の樹脂としても良く、剛性の高い樹脂製とすると特に良い。

また、バルブパッキン40および吸音パッキン21の材料は上記に限定されず、他の軟物などでも良い。上記では、バルブパッキン40の開口率は1より小さいため、音色がメローに調整されると説明した。これに加え、バルブパッキン40がゴムスポンジ製であるため、バルブパッキン40の空気流出口12の開口部内にある部分が、リード63による音の一部をバルブパッキン40が吸収して音色に影響を及ぼしていることも考えられる。従って、バルブパッキン40の材料を吸音性の高い材料とすると良い。尚、鍵盤ハーモニカ1には、蒸気を含む人に息が吹き込まれるため、外装ケース2内は高湿状態となる。従って、バルブパッキン40および吸音パッキン21の材料は、耐湿性を有するものとすると良い。

また、バルブパッキン40の厚さは略1mmであると説明したが、厚さはこれに限定されない。厚さを0.5mm〜2mm程度とすると良い。また、吸音パッキン21の厚さは、回動するバルブ33と干渉しない程度の厚さにすると良い。

また、バルブパッキン40の開口部41の開口率は3つに限定されず、2つ以下でも良い。また、鍵盤ハーモニカ1に貼り付けられるバルブパッキン40は1つに限定されず、複数に分割されたバルブパッキン40が貼り付けられる構成としても良い。

1 鍵盤ハーモニカ 3 鍵盤 10 笛室 11 空気流入口 12 空気流出口 33 バルブ 40 バルブパッキン 41 開口部 63 リード

QQ群二维码
意见反馈