電子鍵盤楽器 |
|||||||
申请号 | JP2010180337 | 申请日 | 2010-08-11 | 公开(公告)号 | JP5621397B2 | 公开(公告)日 | 2014-11-12 |
申请人 | ヤマハ株式会社; | 发明人 | 三島 順一; 順一 三島; 隆志 冨士田; 隆志 冨士田; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 屋根部 と鍵盤部を有する楽器本体部と、前記鍵盤部に対する鍵操作により楽音信号を生成する楽音信号生成部を有する電子鍵盤楽器において、 前記楽音信号生成部により生成された楽音信号に応じた音を出力す る複数の面スピーカを有し、 前記面スピーカ として、前記屋根部に前記鍵盤部の鍵配列方向の左右に離間して2個の面スピーカが配設され、 前記屋根部は、該屋根部の後縁部を軸部として回動することにより前記面スピーカの音出力面を開閉する蓋体 と該屋根部の手前側に譜面止め係止部を有 し、 前記蓋体は、前記2個の面スピーカに対応し、対応する面スピーカの音出力面を開閉する左右の蓋体と、前記左右の蓋体の自由端部を連結する連結部材を有し、 前記左右の蓋体を開いた状態において、前記譜面止め係止部と前記連結部材とにより譜面台が構成される、 ことを特徴とする電子鍵盤楽器。 前記楽器本体部は、側面部を有し、 前記側面部は、背面部を含み、 前記 複数の面スピーカの少なくとも1つは、前記背面部に配設され、 前記蓋体は、回動途中の少なくとも一状態において、回動角度保持機能を有する、 ことを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。 |
||||||
说明书全文 | 本発明は、静電型スピーカ等の面スピーカを備え、楽音を面スピーカから出力する電子鍵盤楽器に関する。 電気音響変換器として、厚みの薄い面スピーカが知られている。 例えば、電極間に電圧を印加しクローン力を利用して駆動する静電型スピーカ(コンデンサスピーカともいう)や、圧電特性を有するフィルムを用いたものなどが知られている。 このうち、静電型スピーカとして、最近注目されているものは、薄型フレキシブル(flexible)静電型スピーカである。 これは、薄型・軽量であるとともに、柔軟性があるため、曲げることが可能で、曲げた後に応力が残らず、元の形状に戻りにくいという性質がある(特許文献1,2等参照)。 本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、電子鍵盤楽器の構造に適合するように、面スピーカの配置や取付構造を工夫し、平面波を出力する面スピーカの特長を活用した電子鍵盤楽器を提供することを目的とするものである。 本発明は、請求項1に記載の発明においては、屋根部(2) と鍵盤部(9)を有する楽器本体部と、前記鍵盤部(9)に対する鍵操作により楽音信号を生成する楽音信号生成部(12)を有する電子鍵盤楽器において、前記楽音信号生成部(12)により生成された楽音信号に応じた音を出力する複数の面スピーカ(図2の6a,6b,22,図4の41,44)を有し、前記面スピーカとして、前記屋根部(2)に前記鍵盤部(9)の鍵配列方向の左右に離間して2個の面スピーカ (6a,6b) が配設され、前記屋根部(2)は、該屋根部の後縁部(軸受部5a,5b)を軸部として回動することにより前記面スピーカ(6a,6b)の音出力面を開閉する蓋体(4) と該屋根部(2)の手前側に譜面止め係止部(3c)を有し、前記蓋体(4)は、前記2個の面スピーカ(6a,6b)に対応し、対応する面スピーカの音出力面を開閉する左右の蓋体(4a,4b)と、前記左右の蓋体(4a,4b)の自由端部(4d,4e)を連結する連結部材(4c)を有し、 面スピーカは、近似的に2次元面と見なせるような厚みの薄いスピーカであって、平坦で薄い平板形状であるが、薄い平板を湾曲させた曲面、さらには、任意の曲面や、折り曲げ面を形成した面スピーカなど、任意の形態の面スピーカも可能である。 具体的には、静電型スピーカや、圧電フィルムを用いたスピーカなどがある。 電子鍵盤楽器に面スピーカを採用したことにより、次のような作用効果がある。 請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の電子鍵盤楽器において、 前記楽器本体部は、側面部(1)を有し、前記側面部(1)は、背面部(5)を含み、前記複数の面スピーカの少なくとも1つ(図4の41)は、前記背面部(5)に配設され、前記蓋体(4)は、回動途中の少なくとも一状態において、回動角度保持機能を有するものである。 従って、蓋体が回動途中の少なくとも一状態にあるとき、蓋体は、屋根板に配設された面スピーカに対する音響反射板、及び又は、背面板に配設された面スピーカに対する音響反射板として機能し、面スピーカの出力を補強し、面スピーカから出力される音を反射して効率よく演奏者及び又は聴衆に伝搬することができる。 蓋体が背面板に配設された面スピーカを覆うことができるようにした場合は、背面板に配設された面スピーカの保護体としても機能する。 上述した各請求項の引用記載において、「発明を特定するための事項」に付した括弧内の符号は、後述する「発明を実施するための形態」における、「発明を特定するための事項」に対応するものに付した符号である。 この符号は、「発明を特定するための事項」とその一例との対応を示すにすぎない。 「発明を特定するための事項」は、この符号により対応付けられた一例に限定されない。 上述した本発明によれば、面スピーカが出力する、指向性が鋭く、遠くまで伝搬する平面波を音響反射板で反射させることにより、特定の伝搬方向の出力を補強するとともに、面スピーカから出力される音を反射して効率よく演奏者や聴取者に伝搬できるという効果がある。 図1は、本願発明の実施形態であるポータブルシンセサイザ型電子鍵盤楽器の外観図である。 図1(a)は全体の斜視図、図1(b)は図1(a)に示した屋根板カバー(蓋体)4の中央付近を部分的に拡大した斜視図である。 屋根板カバー4は、図示の例では、平板状のものであって、図示の状態では屋根部2の後方部分を閉じている。 屋根板カバー4が閉じているとき、天板3の上面と屋根板カバー4の上面とは面一である。 これに対し、一点鎖線で示す屋根板カバー4は、屋根部2の後方部分を開いた状態である。 図2に示すように、左右の側面板1の間の屋根部2において、屋根板カバー4の下には、左右(後述する鍵盤部9の鍵配列方向)に離間した左側の面スピーカ6a、右側の面スピーカ6bが配設され、電子鍵盤楽器の内部空間7と外界とを仕切っている。 天板3の後端面、すなわち、手前側の天板3が奥側の、面スピーカ6a,6bと接する段差の角部(譜面止め係止部)3cは、天板3の奥から手前側に1段上がる段差の角部であり、図3を参照して後述するように譜面止め係止部となる。 屋根板カバー4を閉じた状態において、屋根板カバー4の自由端は、段差の角部3cに対向し、天板3の上面と屋根板カバー4の上面とが面一となる。 8は底板(底面部)であり、図2に示すように、複数の部材で構成され、基板8aに対し、前方傾斜底板(底板)8bと下後板(背面板)8cとが組み立てられたものであり、この前方傾斜底板8bは下前板8dと一体成形され、下後板8cは後上底板(底板)8eと一体成形されている。 側面板(側面部)1、天板3、屋根板カバー4、後傾斜板5、底板(底面部)8、上前板11が電子楽器の筐体となる。 これに、鍵盤部9と内部空間7(図2)を有するものが楽器本体部である。 楽器本体部は、鍵盤部9に対するユーザの鍵操作により楽音信号を生成する電子回路ブロック(楽音信号生成部)12を内蔵する。 この電子回路ブロック12は基板8aの後方領域に載置されている。 ここで、天板3は、その上面において前方左領域、すなわち、鍵盤の低音域にのみ、1又は複数本の横長の線状孔3aが形成されている。 各線状孔3aは、1段下がった線状板3bと対になっており、線状孔3aが透孔(音孔)となる。 厳密にいえば、線状孔3aと線状板3bとの間の隙間が透孔(音孔)となる。 天板3の中央寄り左右に、操作パネル13a,13bを備えている。 天板3の後方の中央に、液晶表示器(LCD)などのディスプレイ(表示パネル)14と操作パネル13cがある。 ディスプレイ14は、電子鍵盤楽器の動作設定をするために、楽音パラメータを表示したり、自動演奏の曲名、楽譜を表示したりする。 図1(b)に示すように、屋根板カバー(蓋体)4は、左側の屋根板カバー(蓋体)4a、右側の屋根板カバー(蓋体)4bとが、これらの向き合い辺に接する、矩形の連結部材4cによって結合されたものである。 右側の屋根板カバー(蓋体)4bは、一点鎖線で示している。 より具体的には、左右の屋根板カバー(蓋体)4a,4bの向き合い辺において、手前部4d,4eの側に、それぞれ、例えば、軸穴のような、軸受部4g,4hが形成されている。 これに対応して、連結部材4cの左右の各辺において、手前部4fの側に短軸4i,4jが突出している。 この短軸4iは軸受部4gに嵌合し、短軸4jは軸受部4hに嵌合する。 その結果、連結部材4cは、その手前部4fにおいて、左右の蓋体の手前部4d,4eを連結するとともに、手前部4fを軸として回動可能である。 かつ、回動する任意の角度で角度保持される。 この角度保持は、具体的には、嵌合をきつくすることにより、回動に対し大きな静止摩擦力が働くようにして実現する。 あるいは、軸受部4g,4hと短軸4i,4jとの嵌合に代えて、大きなトルクが加わらないと回動しないようにした回動角度保持機能のあるヒンジ部品を採用すればよい。 左右の屋根板カバー4a,4bには、その手前部4d,4eにおいて、取っ手4k,4Lが突出している。 この取っ手4k,4Lは、図1に示す閉じられた状態の左右の屋根板カバー4a,4bを開く際に、それぞれの手前部4d,4eを起こすためのものである。 これに対応して、図1に示す天板3には、取っ手4k,4Lを収容するとともに、取っ手4k,4Lを引き出す隙間を持った窪み(符号省略)が形成されている。 一方、天板3と鍵盤部9との間の上前部10には、面スピーカパネル15が配設されている。 この面スピーカパネル15は、図2に示すように、筐体の一面をなし、枠体21に面スピーカ22が張設され、この面スピーカ22がパンチングパネル板(保護板)23で覆われたものである。 このような面スピーカパネル15が、天板3と鍵盤部9との間にある上前板11の前面に取り付けられる。 図2を参照し、電子鍵盤楽器の内部構造を説明する。 図中、図1と同じ部分には同じ符号を付している。 屋根板カバー4は、その短軸4rが軸受部5aに嵌合することにより、屋根部2の後縁部を軸として回動するように取り付けられている。 この回動は、任意の角度で角度保持される回動途中の回動角度保持機能を有する。 この角度保持機能は、先に説明した、連結部材4cの回動と同様に、嵌合をきつくして回動に対し大きな静止摩擦力が働くようにして実現する。 あるいは、軸受部5aと短軸4rとの嵌合に代えて、大きなトルクが加わらないと回動しないようにした回動角度保持機能のあるヒンジ部品を採用すればよい。 鍵盤フレーム9aは、基板8aと前方傾斜底板8bの上に取り付けられ、鍵盤フレーム9aは、所定鍵とその隣接鍵との間の鍵盤下方に設けた垂直リブ9bにより補強され、白鍵9c及び黒鍵9dを支持する。 面スピーカパネル15とコーンスピーカ16とは、上前板11を挟んで、上前板11の前面と背面とに配設されている。 一方、面スピーカパネル15の面スピーカ22は、その振動面と1又は複数の透孔11aによる開口領域の半分以上とが対向するように配設されている。 言い換えれば、面スピーカ22の背面は、上述した音響透過面積の半分以上と対向するようにする。 図示の例では、面スピーカ22の振動面が上前板11の長手方向に延び、鍵盤部9の鍵配列方向の幅とほぼ同じ幅にわたって、上前板11の前面に配設されている。 鍵盤部9の両側に拍子木9e,9fがあり、拍子木9e,9fを含めた鍵盤部9の鍵配列方向の幅が、面スピーカ22とほぼ同じ幅になる。 面スピーカから出る平面波は鋭い指向性があるから、演奏者に聞こえがよい面スピーカの配置は上前部10となる。 従って、上前部10の高さが低いため、面スピーカ22が広い面積が確保できない場合でも、鋭い指向性のために、演奏者に対して伝搬効率がよい。 左右の面スピーカ6a,6b、面スピーカ22は、電子楽器筐体の内部空間7と外界とを仕切る位置に配設されているから、面スピーカ6a,6b,22から出力された音が内部空間7と外界との双方に伝搬する。 面スピーカパネル15とコーンスピーカ16とは、演奏者の側から見て重なっている。 従って、上述したコーンスピーカ16の前面開口部16aに対向する開口領域と、面スピーカ22に対向する開口領域とは、少なくとも部分的に重複する。 図示の例では、完全に重複する。 コーンスピーカ16の前面開口部16aから放出された音は、面スピーカ22を透過して前面に放出されるとともに、天板3の線状孔3aからも放出される。 静電型の面スピーカ22は、膜状を呈し、音響透過性があるので、開口領域が重複しても、コーンスピーカ16から出力される音も前面に出力される。 目安として上述した角度θが60度よりも大きくなり、θ=90度になるほど、コーンスピーカ16の背面から出力される音(前面開口部16aの音とは逆位相の音)も上前部10から出力され、前面開口部16aの音と位相干渉することになり、演奏者に直接に伝搬される音の、特に低音域の出力が低下するので、好ましくない。 なお、天板3の線状孔3aから出力される、コーンスピーカ16の背面から出力される音については、演奏者の位置ではさほどの影響がない。 次に、上前板11の細部構造を簡単に説明する。 図示の例では、上前板11が天板3と一体的に成型されている。 上前板11は、ディスプレイ14及び操作パネル13cが設置された部分を連結部として後傾斜板5と一体に成型されている。 次に、面スピーカパネル15について簡単に説明する。 面スピーカパネル15は、先に説明したように、枠体21に面スピーカ22とパンチングパネル板23を組み立てたものである。 面スピーカ22は、枠体21の前面から枠体21の上縁部21b、下縁部21cを回って背面まで張設されて接着剤等により枠体21に固着される。 面スピーカパネル15は、その係合突起21d,21eを、それぞれ、上前板11の取付孔(係着部)11c,11dに装着する。 このようにして、面スピーカパネル15を上前板11に対し、簡単に取付け固定することができる。 面スピーカパネル15を上前板11に取り付ける際に、枠体21の係合突起21d,21eの係止部と上前板11の取付孔11c,11dとによる係合により、取付けが簡単かつ自在である。 さらに、面スピーカが振動することによる枠体21のビリツキが上述した係合突起21d,21e の弾性変形部の弾性によって発生しない効果を有する。 上述した説明において、面スピーカ22への駆動電流の供給は、面スピーカ22から引き出された入力線と、電子回路ブロック12にある駆動回路の出力線とを、プラグ,ソケット等のコネクタを用いて電気的に接続すればよい。 上述した面スピーカ22は、モノラル信号の供給を受けてよい。 しかし、面スピーカ22は、鍵配列方向に長いため、左チャンネル用の面スピーカ22Lと右チャンネル用の面スピーカ22Rとに分けた面スピーカパネル15として上前板11に装着したり、面スピーカパネル15自体を左チャンネル用、右チャンネル用に分けて、上前板11に装着したりしてもよい。 その際、左側領域にあるコーンスピーカ16を、上前部10の右側領域にも配設し、これらをステレオスピーカとしてもよい。 図3は、図1,図2において、屋根板カバー4を音響反射板及び譜面台として機能させる場合の説明図である。 この説明図は、図2に示した断面図に、屋根板カバー4を書き加えたものである。 このとき、屋根部2に設けられた左右の面スピーカ6a,6bから出力される音32は、左右の屋根板カバー4a,4bの裏面で反射され、演奏者がいる側に伝搬される。 屋根板カバー4の角度αは、この屋根板カバー4が回動角度保持機能を備えているので、音を伝搬させたい方向に応じて調整することができる。 また、左右の面スピーカ6a,6bの背面から出力される音33は内部空間7に放出され、楽器筐体を振動させたり、筐体が外界に開放されている部分、例えば、天板3の線状孔3aから上方に出たりする。 また、面スピーカ22の前面からも、演奏者がいる側に音34が出力され、一方、面スピーカ22の背面から内部空間7に出力される音の一部35は、天板3の線状孔3aから上方に放出される。 図4は、本願発明の他の実施形態であるポータブルシンセサイザ型電子鍵盤楽器の外観図である。 図中、図1,図2と同様な部分には同じ符号を付している。 一方、底板8の一部である前方傾斜底板8bに1又は複数の透孔45を設けておく。 面スピーカ44は、これらの透孔45に対向するように、前方傾斜底板8bに取付け固定されている。 鍵盤フレーム9a'は、前方傾斜底板8bとの間に面スピーカ44を取付け可能な形状にするとともに、鍵盤フレーム9a'には1又は複数の透孔(音孔)を形成しておく。 この他、後上底板(底板)8eに面スピーカ(底面スピーカ)を配設したり、下後板(背面板)8cに面スピーカ(背面スピーカ)を配設したりしてもよい。 また、これまでの説明では、面スピーカ6a,6bを屋根部2の天板3の側に設けていた。 これに代えて、屋根板カバー4a,4bの裏面に配設するようにしてもよい。 この場合も、屋根板カバー4a,4bを回動させる角度αに応じて、音の伝搬方向が変わるから、演奏者がいる方向に向けることができる。 この場合、面スピーカ6a,6bが配設されていた場所にまで天板3が延長され、天板3が音響反射面として機能する。 上述した面スピーカパネル15は、上前板11に対して取付け取り外しが可能であり、工場で取り付けするのが簡単になるだけでなく、ユーザが好みで取付け取り外しをすることもできる。 図5は、図1に示した実施形態における面スピーカの一具体例である、柔軟性を有する静電型の面スピーカ50の構造図である。 まず、積層構造の主要部を説明する。 51は音響透過性を有する第3の絶縁性シート、57は音響透過性を有する第4の絶縁性シートであって、これらは、面スピーカ50の背面を保護したり防水したりするとともに、感電を防止するためのカバーでもある。 これらも柔軟性がある。 58a〜58e,59a〜59eは、振動電極シート54を、第1の絶縁性シート53、第2の絶縁性シート55により、部分的に支持するための接着層であって、その幅は狭く、例えば、4〜10[mm]であり、柔軟性があり、その厚みは薄く、例えば、0.1〜0.5[mm]である。 図示の例において接着層はテープ状であり、具体的には両面接着テープを使用している。 振動電極シート54、第1の絶縁性シート53、第2の絶縁性シート55は柔軟性を有するため、接触していても問題ない。 第1の絶縁性シート53、第2の絶縁性シート55は、振動電極シート54を支持するとともに、振動電極シート54に適度な弾性応力を付与する。 図5(c)において、振動電極シート54は、接着層58a〜58eにより、第1の絶縁性シート53に等間隔の第1の支持位置で支持されるとともに、接着層59a〜59eにより、第2の絶縁性シート55に同じ第1の支持位置で支持される。 第1の支持位置の間隔は、1[cm]〜10[cm]とし、試作品では3.6[cm]とした。 なお、図5(b),図5(c)に示したように、面スピーカ50の端部(図示右端部)は、接着層58e,59e,58h,59hで支持することが好ましい。 面スピーカ50の周縁部において、各シートの層間を、接着層58e,59e,58h,59hと同様な接着層(両面接着テープ)で相互に接着したり、接着剤を塗布したりして、層が離れないようにする。 面スピーカ50の周縁部は、縫合したり、合成樹脂でまとめたり、図示しない枠体に取り付けられたりする。 上述した振動電極シート54は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリプロピレン(PP)等の、合成樹脂薄膜の両面又は片面に、アルミニウム等の導電性を有する金属を蒸着したり、導電性塗料を塗布したりしたものであり、その厚さは数[μm]〜数十[μm]である。 図6は、図1に示した実施形態における面スピーカ22の第2の具体例である、柔軟性を有する静電型の面スピーカ60を示す部分平面図である。 図5、図6に示した例では、接着層58a〜58h,…、61a,61b,61c,…により、振動電極シート54と第1の絶縁性シート53、振動電極シート54と第2の絶縁性シート55が接着されていた。 このようにすることにより、積層体としての一体性が増し、層間に隙間ができたり、層間がずれたりしない。 図示しない両面接着テープによる接着位置は、図5(c),図5(d)、図6に示す接着層58a〜58h,…、61a,61b,61c,…の支持位置と一致させることが、音響透過率を下げないようにする点で望ましい。 図7は、図1に示した実施形態における面スピーカ22の第3の具体例である、柔軟性を有する静電型の面スピーカ70A,70Bを示す部分平面図である。 図7(a)において、静電型の面スピーカユニット71 1 〜71 5は、図5(c)又は図5(d)に示した積層断面構造を有し、面スピーカ70Aの振動面となる。 これに対し、スピーカユニットの連接部72の領域においては、図5(c)又は図5(d)に示した導電層(第1の固定電極シート52、振動電極シート54、第2の固定電極シート56)がなく、絶縁層(第3の絶縁性シート51、第1の絶縁性シート53、第2の絶縁性シート55、第4の絶縁性シート57)のみを残しており、これらが連接部72を構成する。 連接部72の領域においては、さらに、第1の絶縁性シート53、第2の絶縁性シート55をなくしてもよい。 この場合、まず、各面スピーカユニット71 1 〜71 5として、それぞれ、第1の固定電極シート52、第1の絶縁性シート53、振動電極シート54、第2の絶縁性シート55、第2の固定電極シート56、及び、接着層58a〜58h、59a〜59h、61a〜61cの積層構造を予め作成しておき、これらの面スピーカユニット71 1 〜71 5の上面と下面とを、第3の絶縁性シート51、第4の絶縁性シート57で覆うことにより、面スピーカ22を形成することができる。 この場合、第3の絶縁性シート51、第4の絶縁性シート57が連接部72を構成する。 連接部72においては、第1,第2の固定電極シート52,56の層及び振動電極シート54の層が存在しないので、この連接部72で、折り曲げたり折り畳んだりしても、電極シートが傷まない。 図7(b)において、各面スピーカユニット73 1 〜73 4は、図7(a)に示した面スピーカユニット71 1 〜71 5と同様の積層構造を有し、面スピーカ70Bの振動面となる。 上述した図7(a)の面スピーカユニット71 1 〜71 5 、図7(b)の面スピーカユニット73 1 〜73 4は、各ユニットの各電極にリード線を接続し、これらのリード線をユニット毎に独立して駆動回路に接続する。 又は、連接部72、74a,74bにおいて、隣接するユニットの対応する電極同士を短いリード線でつなぎ、各ユニットの各電極を共通のリード線で駆動回路に接続してもよい。 図8は、図1に示した実施形態における電子鍵盤楽器の機能ブロック図である。 図1に示した電子鍵盤楽器には、操作パネル13a,13b,13cが設置され、これらに複数の操作子(ボタン、ノブ)84が配置されている。 操作子84としては、例えば、楽器音色等の設定操作用スイッチや、自動演奏のための選曲、再生開始や再生停止等を制御するスイッチがある。 上述した電子鍵盤楽器は、自動演奏部85と曲データ記憶部86が内蔵されている。 自動演奏部85は、操作子の操作により、曲データ記憶部86に記憶された曲を読出し、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式の演奏データを制御部82に出力する。 上述した自動演奏部85も、機器組み込みプログラムをCPUに実行させることにより実現される。 音源部83は、制御部82から入力された演奏データに応じて、音色等の音源設定や、押鍵操作に応じた音高と強さのステレオ(L,Rの2チャンネル)の楽音信号を生成し、増幅器88L,88R,90L,90R、91L、及び、91Rに出力する。 増幅器88L,88Rの出力は、それぞれ、ヘッドフォン用の外部出力端子89L,89Rに出力される。 増幅器90Lの出力は図1に示したコーンスピーカ16に出力される。 図1に示した左側領域にあるコーンスピーカ16を、上前部10の右側領域にも配設した場合、音源部83のRチャンネルの出力を、図示しない増幅器(90R)を介して、右側領域に配設したコーンスピーカに出力する。 ここで、図1,図2に示した面スピーカパネル15は、左チャンネル用の面スピーカ22Lと左チャンネル用の面スピーカ22Rとに分かれている。 また、面スピーカ6a,面スピーカ6bは、それぞれ、左右のチャンネル用の面スピーカとして使用する。 図示の例では、上述した2次コイルの端子には、複数の面スピーカの各電極が並列に接続される。 端子95Lは、面スピーカ6a,22Lにおける、図5に示した第1の固定電極シート52に接続される。 端子96Lは、第2の固定電極シート56に接続され、端子96Lは、振動電極シート54に接続される。 端子95L,96L,97Lは、それぞれ、3個の端子(3回路)を有するコネクタ(プラグ、ソケット)により実現される。 ここで、静電型面スピーカの動作原理を、振動電極シート54を電位の基準にとって説明する。 この状態で、第1の固定電極シート52及び第1の固定電極シート56に、逆位相の楽音信号±e[V](eはE 0より十分に小さい値)が印加されると、第1の固定電極シート52及び第2の固定電極シート56は、それぞれ、(E 0 +e)[V]、(E 0 −e)[V]で負に帯電する。 その結果、振動電極シート54と第1の固定電極シート52との電極間、及び、振動電極シート54と第2の固定電極シート56との間の静電吸引力のバランスがくずれ、結果として、楽音信号e[V]に比例した静電吸引力が発生し、振動電極シート54は、楽音信号e[V]の正負に応じてプッシュプル駆動される。 上述した説明では、増幅器90L,90Rの出力を直接にコーンスピーカ16へ出力していた。 コーンスピーカ16は、面スピーカ6a,6b,22L,22Rの低い周波数側の音圧低下を補うために用いる。 そのため、通常は、ウーファスピーカと呼ばれるものを使用する。 そこで、コーンスピーカ16の周波数特性に応じた楽音信号を供給するために、低域通過型フィルタ回路を、増幅器90Lの入力側又は出力側に挿入することが望ましい。 さらにまた、高域再生用のツィータスピーカ(例えば、ドーム型ダイナミックスピーカ)を設け、増幅器90L,90Rはツィータスピーカにも楽音信号を分配してもよい。 面スピーカ(静電型スピーカ)7とツィータスピーカとを選択的に切替えて使用するためのスイッチを設けてもよい。 1…側面板、2…屋根部、3…天板、3a…線状孔、3b…線状板、3c…段差の角部(譜面止め係止部)、4,4a,4b…屋根板カバー、4c…連結部材、4d,4e…手前部(自由端部)、4f…手前部(軸端部)、4g,4h…軸受部、4i,4j…短軸、4k,4L,4m,4n…取っ手、4o,4p…窪み、4q…開口部、4r,4s…短軸、5…後傾斜板(背面板)、5a,5b…軸受部、5c…透孔、6,6a,6b…面スピーカ、7…内部空間、8…底板、8a…基板、8b…前方傾斜底板、8c…下後板(背面板)、8d…下前板、8e…後上底板、9…鍵盤部、9a,9a'…鍵盤フレーム、9b…垂直リブ、9c…白鍵、9d…黒鍵、9e,9f…拍子木、10…上前部、11…上前板、11a…透孔、11b…格子部、11c,11d…取付孔、12…電子回路ブロック、13a,13b,13c…操作パネル、14…ディスプレイ、15…面スピーカパネル、16…コーンスピーカ、16a…前面開口部、17…フレーム板、18…保持部材、21…枠体、21a…開口部、21b…上縁部、21c…下縁部、21d,21e…係合突起、22,22L,22R…面スピーカ、23…パンチングパネル板、 |