鍵盤装置

申请号 JP2016221571 申请日 2016-11-14 公开(公告)号 JP2018081137A 公开(公告)日 2018-05-24
申请人 ヤマハ株式会社; 发明人 市来 俊介;
摘要 【課題】鍵を支持するフレームの剛性を向上させることができる鍵盤装置を提供する。 【解決手段】第1鍵と、前記第1鍵の隣に配置される第2鍵と、材質が樹脂であり、前記第1鍵及び前記第2鍵を回動可能に支持するフレームであって、前記第1鍵及び前記第2鍵が回動する回動中心よりも手前側に配置され、前記第1鍵と前記第2鍵との間に配置される板状部を有するフレームと、を備える鍵盤装置。 【選択図】図3
权利要求

第1鍵と、 前記第1鍵の隣に配置される第2鍵と、 材質が樹脂であり、前記第1鍵及び前記第2鍵を回動可能に支持するフレームであって、前記第1鍵及び前記第2鍵が回動する回動中心よりも手前側に配置され、前記第1鍵と前記第2鍵との間に配置される板状部を有するフレームと、 を備える鍵盤装置。前記第1鍵及び前記第2鍵の一部を被覆するカバーを備え、 前記フレームは、前記板状部に設けられて前記カバーを支持する支持部を有する請求項1に記載の鍵盤装置。前記支持部は、前記第1鍵及び前記第2鍵よりも上方に突出している請求項2に記載の鍵盤装置。前記板状部は、前記第1鍵及び前記第2鍵よりも上方に突出している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の鍵盤装置。前記板状部は、前記第1鍵及び前記第2鍵のスケール方向の移動を規制する規制部よりも奥側に配置される請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の鍵盤装置。前記第1鍵及び前記第2鍵は白鍵である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の鍵盤装置。前記第1鍵の下方には、第1ハンマーアセンブリが配置され、 前記第2鍵の下方には、第2ハンマーアセンブリが配置され、 前記フレームは、前記第1ハンマーアセンブリと前記第2ハンマーアセンブリとの間に、板状のリブを有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の鍵盤装置。前記第1鍵及び前記第2鍵の後端には、スケール方向の幅が前記第1鍵及び前記第2鍵の前端部よりも小さい小幅部が設けられ、 前記スケール方向で見た場合に、前記板状部の少なくとも一部は、前記小幅部と重畳する請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の鍵盤装置。前記第1鍵及び前記第2鍵の後端には、スケール方向の幅が前記第1鍵及び前記第2鍵の前端部よりも小さい小幅部が設けられ、 前記スケール方向から見た場合に、前記支持部の少なくとも一部は、前記小幅部と重畳する請求項2又は請求項3に記載の鍵盤装置。

说明书全文

本発明は、鍵盤装置に関する。

特許文献1では、鍵が、鍵の回動中心よりも鍵奥側に配置される鉛直板部で支持される電子鍵盤楽器が開示される。特許文献2では、鍵が、鍵の回動中心よりも鍵奥側で共締めネジにより上ケース及び下ケースに締結される鍵盤楽器が開示される。

特開2010−262018号公報

特開2011−17942号公報

しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の発明よりも鍵のタッチ感を良くするために鍵を長くしたい場合には、鍵を支持するフレームが長くなる一方でフレームの剛性が低下するので、鍵を支持するフレームの剛性を向上させる必要がある。

本発明は、上記実情に鑑み、鍵を支持するフレームの剛性を向上させることができる鍵盤装置を提供することを目的とする。

本発明の実施形態によると、第1鍵と、前記第1鍵の隣に配置される第2鍵と、材質が樹脂であり、前記第1鍵及び前記第2鍵を回動可能に支持するフレームであって、前記第1鍵及び前記第2鍵が回動する回動中心よりも手前側に配置され、前記第1鍵と前記第2鍵との間に配置される板状部を有するフレームと、を備える鍵盤装置が提供される。

前記第1鍵及び前記第2鍵の一部を被覆するカバーを備え、前記フレームは、前記板状部に設けられて前記カバーを支持する支持部を有する鍵盤装置が提供されても良い。

前記支持部は、前記第1鍵及び前記第2鍵よりも上方に突出している鍵盤装置が提供されても良い。

前記板状部は、前記第1鍵及び前記第2鍵よりも上方に突出している鍵盤装置が提供されても良い。

前記板状部は、前記第1鍵及び前記第2鍵のスケール方向の移動を規制する規制部よりも奥側に配置される鍵盤装置が提供されても良い。

前記第1鍵及び前記第2鍵は白鍵である鍵盤装置が提供されても良い。

前記第1鍵の下方には、第1ハンマーアセンブリが配置され、前記第2鍵の下方には、第2ハンマーアセンブリが配置され、前記フレームは、前記第1ハンマーアセンブリと前記第2ハンマーアセンブリとの間に、板状のリブを有する鍵盤装置が提供されても良い。

前記第1鍵及び前記第2鍵の後端には、スケール方向の幅が前記第1鍵及び前記第2鍵の前端部よりも小さい小幅部が設けられ、前記スケール方向で見た場合に、前記板状部の少なくとも一部は、前記小幅部と重畳する鍵盤装置が提供されても良い。

前記第1鍵及び前記第2鍵の後端には、スケール方向の幅が前記第1鍵及び前記第2鍵の前端部よりも小さい小幅部が設けられ、前記スケール方向から見た場合に、前記支持部の少なくとも一部は、前記小幅部と重畳する鍵盤装置が提供されても良い。

本発明によれば、鍵の剛性を維持しつつ、フレームの剛性を向上させることができる

本発明の一実施形態における鍵盤装置の構成を示す図である。

音源装置の構成を示すブロック図である。

鍵盤装置の筐体内部の構成を側面から見た説明図である。

フレームからカバーを取り外した側面図である。

フレームからカバーを取り外した場合の平面図である。

板状部の近傍の構成を示す一部拡大平面図である。

鍵盤装置のリブの構成を示す平面図である。

鍵(白鍵)を押下したときの鍵アセンブリの動作を説明する図である。

板状部の変形例を示す平面図である。

以下、本発明の一実施形態における鍵盤装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率(各構成間の比率、縦横高さ方向の比率等)は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。

<第1実施形態> [鍵盤装置の構成] 図1は、第1実施形態における鍵盤装置1の構成を示す図である。鍵盤装置1は、この例では、電子ピアノなど演奏者(ユーザ)の押鍵に応じて発音する電子鍵盤楽器である。なお、鍵盤装置1は、外部の音源装置を制御するための制御データ(例えば、MIDI)を、押鍵に応じて出する鍵盤型のコントローラであってもよい。この場合には、鍵盤装置1は、音源装置を有していなくてもよい。

鍵盤装置1は、鍵盤アセンブリ10を備える。鍵盤アセンブリ10は、白鍵100wおよび黒鍵100bを含む。複数の白鍵100wと黒鍵100bとが並んで配列されている。鍵100の数は、N個であり、この例では88個である。この配列された方向をスケール方向Mという。白鍵100wおよび黒鍵100bを特に区別せずに説明できる場合には、鍵100という場合がある。以下の説明においても、符号の最後に「w」を付した場合には、白鍵に対応する構成であることを意味している。また、符号の最後に「b」を付した場合には、黒鍵に対応する構成であることを意味している。

鍵盤アセンブリ10の一部は、筐体90とカバー30で囲まれる空間の内部に配置されている。鍵盤装置1を上方から見た場合において、鍵盤アセンブリ10のうちカバー30に覆われている部分を非外観部NVといい、カバー30から露出して演奏者から視認できる部分を外観部PVという。すなわち、外観部PVは、鍵100の一部であって、演奏者によって演奏操作が可能な領域を示す。以下、鍵100のうち外観部PVによって露出されている部分を鍵本体部という場合がある。

筐体90内部には、音源装置70およびスピーカ80が配置されている。音源装置70は、鍵100の押下に伴って音波形信号を生成する。スピーカ80は、音源装置70において生成された音波形信号を外部の空間に出力する。なお、鍵盤装置1は、音量をコントロールするためのスライダ、音色を切り替えるためのスイッチ、様々な情報を表示するディスプレイなどが備えられていてもよい。

なお、本明細書における説明において、上、下、左、右、手前および奥などの方向は、演奏するときの演奏者から鍵盤装置1を見た場合の方向を示している。そのため、例えば、非外観部NVは、外観部PVよりも奥側に位置している、と表現することができる。また、鍵前端側(鍵前方側、又は、鍵長手方向Kの手前K1側、ともいう)、鍵後端側(鍵後方側、又は、鍵長手方向Kの奥K2側ともいう)のように、鍵100を基準として方向を示す場合もある。この場合、鍵前端側は鍵100に対して演奏者から見た手前側を示す。鍵後端側は鍵100に対して演奏者から見た奥側を示す。この定義によれば、黒鍵100bのうち、黒鍵100bの鍵本体部の前端から後端までが、白鍵100wよりも上方に突出した部分である、と表現することができる。

[音源装置] 図2は、第1実施形態における音源装置70の構成を示すブロック図である。音源装置70は、信号変換部710、音源部730および出力部750を備える。センサ300は、各鍵100に対応して設けられ、鍵100の操作を検出し、検出した内容に応じた信号を出力する。この例では、センサ300は、3段階の押鍵量に応じて信号を出力する。この信号の間隔に応じて押鍵速度が検出可能である。

信号変換部710は、センサ300(88の鍵100に対応したセンサ300−1、300−2、・・・、300−88)の出力信号を取得し、各鍵100における操作状態に応じた操作信号を生成して出力する。この例では、操作信号はMIDI形式の信号である。そのため、押鍵操作に応じて、信号変換部710はノートオンを出力する。このとき、88個の鍵100のいずれが操作されたかを示すキーナンバ、および押鍵速度に対応するベロシティについてもノートオンに対応付けて出力される。一方、離鍵操作に応じて、信号変換部710はキーナンバとノートオフとを対応付けて出力する。信号変換部710には、ペダル等の他の操作に応じた信号が入力され、操作信号に反映されてもよい。

音源部730は、信号変換部710から出力された操作信号に基づいて、音波形信号を生成する。出力部750は、音源部730によって生成された音波形信号を出力する。この音波形信号は、例えば、スピーカ80または音波形信号出力端子などに出力される。

[鍵盤アセンブリの構成] 図3は、鍵盤装置1の筐体90内部の構成を側面から見た説明図である。鍵盤装置1は筐体90とカバー30とを有する。筐体90は、鍵盤アセンブリ10の底面と側面とを覆っている。カバー30は、鍵盤アセンブリ10の鍵100の一部を被覆している。黒鍵100bが白鍵100wから上方に突出する突出部分があり、この突出部分よりも鍵後端側に非外観部NVが配置されていると言える。

また、筐体90の内部において、鍵盤アセンブリ10およびスピーカ80が配置されている。すなわち、筐体90は、少なくとも、鍵盤アセンブリ10の一部(接続部180およびフレーム500)およびスピーカ80を覆っている。スピーカ80は、鍵盤アセンブリ10の奥側に配置されている。このスピーカ80は、押鍵に応じた音を筐体90の上方および下方に向けて出力するように配置されている。

下方に出力される音は、筐体90の下面側から外部に進む。一方、上方に出力される音は筐体90の内部から鍵盤アセンブリ10の内部の空間を通過して、外観部PVにおける鍵100が隣接する隙間または鍵100と筐体90との隙間から外部に進む。なお、鍵盤アセンブリ10の内部の空間、すなわち鍵100(鍵本体部)の下方側の空間に到達する、スピーカ80からの音の経路は、経路SRとして例示されている。

鍵盤アセンブリ10は、上述した鍵100やフレーム500の他にも、接続部180w、180b、ハンマーアセンブリ200を含む。鍵盤アセンブリ10は、ほとんどの構成が射出成型などによって製造された樹脂製の構造体である。フレーム500は、筐体90に固定されている。

接続部180wは、フレーム500に対して回動可能に鍵100wを接続する。接続部180bは、フレーム500に対して回動可能に鍵100bを接続する。接続部180w、180bは、小幅部130w、130b(板状可撓性部材)、第1支持部183w、183bおよび棒状可撓性部材185w、185bを備える。小幅部130w、130bは、鍵100w、100bの後端から延在している。第1支持部183w、183bは、小幅部130w、130bの後端から延在している。

棒状可撓性部材185w、185bが、第1支持部183w、183bおよび第2支持部585w、585bによって支持されている。すなわち、鍵100w、100bとフレーム500との間において、直列に接続された小幅部130w、130bおよび棒状可撓性部材185w、185bが配置されている。言い換えると、鍵100w、100bと棒状可撓性部材185w、185bとの間に小幅部130w、130bが配置されている。また、小幅部130w、130bとフレーム500との間に棒状可撓性部材185w、185bが配置されている。このように配置された棒状可撓性部材185w、185bが曲がることによって、鍵100w、100bがフレーム500に対して回動することができる。

棒状可撓性部材185w、185bは、第1支持部183w、183bと第2支持部585w、585bとに対して、着脱可能に構成されている。これにより、小幅部130w、130bと棒状可撓性部材185w、185bとが着脱可能に構成されているともいえる。この例では、小幅部130w、130bおよび第1支持部183w、183bは、鍵100w、100bと一体に成型され、同一の材質を有する。この例では、フレーム500も小幅部130w、130bと同一の材質を有するが、異なる材質を有していてもよい。

一方、棒状可撓性部材185w、185bと小幅部130w、130bとは異なる材質を有する。この例では、小幅部130w、130bは棒状可撓性部材185w、185bよりも硬質である。すなわち、棒状可撓性部材185w、185bの方が、小幅部130w、130bよりも曲がりやすい。このような関係を有する材料の例として、小幅部130w、130b(ここでは、鍵100およびフレーム500も同様)はAS樹脂であり、棒状可撓性部材185w、185bはABS樹脂またはPOM樹脂である。鍵100w、100bの回動に大きく寄与する棒状可撓性部材185w、185bを軟質の材料で形成することにより、アコースティックピアノに近いタッチ感を得ることができるとともに、小幅部130w、130bが硬質な材料で形成されていることにより耐久性を得ることも容易である。

[鍵側ガイド] 鍵100wは、前端鍵ガイド151および鍵側ガイド125(規制部の一つ)を備える。前端鍵ガイド151は、フレーム500の前端フレームガイド511を覆った状態で摺動可能に接触している。前端鍵ガイド151は、その上部と下部のスケール方向の両側において、前端フレームガイド511と接触している。なお、鍵側ガイド125は、前述の鍵側ガイド101と鍵側ガイド102とを有する。

鍵側ガイド101、102は、フレーム側ガイド513と一緒に鍵100w、100bの動作を規制する。鍵側ガイド101、102は、略上下方向に延びるように設けられる。鍵側ガイド101と鍵側ガイド102との間はスケール方向Mに凹んでいる。また、鍵側ガイド125は、非外観部NVの下方に配置される。

[フレーム側ガイド] 一方で、フレーム500にはフレーム側ガイド513(規制部の一つ)が設けられている。本実施形態ではフレーム側ガイド513はフレーム500の一部である。フレーム側ガイド513は、スケール方向Mに突出する部位である。フレーム側ガイド513は、スケール方向Mで前述の鍵側ガイド101と鍵側ガイド102との間の凹みに挿入された状態に配置されている。また、フレーム側ガイド513は、スケール方向Mの両側において鍵側ガイド125と摺動可能に接触している。この例では、フレーム側ガイド513は、鍵100の側面のうち非外観部NVに対応する領域に配置され、接続部180w、180b(小幅部130w、130b)よりも鍵前端側に存在するが、外観部PVに対応する領域に配置されてもよい。

そして、フレーム側ガイド513に対して鍵側ガイド101がガイド(案内)されて上下方向に移動することで、鍵100のスケール方向Mの移動が規制される。

[ハンマーアセンブリ] ハンマーアセンブリ200は、鍵100の下方側の空間に配置され、フレーム500に対して回動可能に取り付けられている。このときハンマーアセンブリ200の軸支持部220とフレーム500の回動軸520とは少なくとも3点で摺動可能に接触する。ハンマーアセンブリ200の前端部210は、ハンマー支持部120の内部空間において概ね前後方向に摺動可能に接触する。この摺動部分、すなわち前端部210とハンマー支持部120とが接触する部分は、外観部PV(鍵本体部の後端よりも前方)における鍵100の下方に位置する。

ハンマーアセンブリ200は、回動軸よりも奥側において、金属製の錘部230が配置されている。通常時(押鍵していないとき)には、錘部230が下側ストッパ410に載置された状態であり、ハンマーアセンブリ200の前端部210が、鍵100を押し戻している。押鍵されると、錘部230が上方に移動し、上側ストッパ430に衝突する。ハンマーアセンブリ200は、この錘部230によって、押鍵に対して加重を与える。下側ストッパ410および上側ストッパ430は、緩衝材等(不織布、弾性体等)で形成されている。

ハンマー支持部120および前端部210の下方には、フレーム500にセンサ300が取り付けられている。押鍵により前端部210の下面側でセンサ300が押しつぶされると、センサ300は検出信号を出力する。センサ300は、上述したように、各鍵100に対応して設けられている。

また、フレーム500は、上下仕切部503と、上下仕切部503の上方に配置されるカバー支持板571(剛性支持板)と、上下仕切部503の下方に配置されるリブ572と、を有する。上下仕切部503は、フレーム500における鍵100とハンマーアセンブリ200とを上下で仕切る。また、リブ572は、上リブ部572aと下リブ部572bとを有する。これらに関しては、後に詳述する。また、筐体90には、フレーム500をネジ96で固定するための孔91が設けられている。

図4は、板状部571cの近傍の構成を示す一部拡大断面図である。図4に示されるように、カバー30は、カバー孔30a1、30b1を有する。カバー孔30a1、30b1は、接合孔571a1、571b1に対応して設けられている。すなわち、カバー孔30a1とカバー孔30b1との間隔は、接合孔571a1と接合孔571b1との間隔と略同じである。

[板状部が鍵よりも上方に突出] 板状部571cは、鍵100wよりも上方に突出している。詳しくは、板状部571cは、鍵100wの小幅部130wよりも上方に突出している。このように板状部571cが鍵100よりも高い位置に突出していると、カバー30をフレーム500の上に組付けようとするときに、カバー30が小幅部130w、130bよりも先に板状部571cに当接し易いと言える。従って、カバー30を板状部571cに載せて支持させるときに、カバー30が鍵100に当たり難く、カバー30をフレーム500に取り付ける作業容易性が向上する。ただし、本実施形態では、後述するように、支持部571a、571bが板状部571cよりも上方に突出しているので、支持部571a、571bの方がカバー30に当接する。

[支持部が板状部よりも上方に突出] 支持部571a、571bが板状部571cよりも上方に突出している。このように支持部571a、571bが板状部571cよりも高い位置に突出していると、カバー30をフレーム500の上に組み付けようとするときに、カバー30は、鍵100に当たるよりも前に支持部571a、571bに当接する。そのために、カバー30が鍵100に当たり難く、カバー30をフレーム500に取り付ける作業容易性が向上する。なお、支持部571a、571bが板状部571cよりも上方に突出していることから、支持部571a、571bが鍵100wよりも上方に突出しているとも言える。

このようにカバー30を板状部571cあるいは支持部571a、571bに取り付ける構成によれば、カバー30の位置決め精度が向上し、カバー30の姿勢が安定する。本実施形態では、2つの支持部571a、571bは、共に鍵長手方向Kに所定の間隔で隣り合う。ただし、この構成に限定されず、3つ以上の支持部が、共に鍵長手方向Kに所定の間隔で隣り合う構成であってもよい。

板状部571cの上方に、カバー30と、固定ネジ95と、を配置する。前述した支持部571aの一方が鍵長手方向Kの手前K1側に配置され、支持部571bの他方が鍵長手方向Kの奥K2側に配置されている。支持部571a、571bの各々は、固定ネジ95が挿通される接合孔571a1、571b1を有する。

また、カバー30は、固定ネジ95が挿通されるカバー孔30a1、30b1を有する。固定ネジ95がカバー孔30a1、30b1と接合孔571a1、571b1に挿入される。そして、固定ネジ95によって、カバー30が支持部571a、571bに締結される。

図5は、鍵盤装置1からカバー30を取り外した場合の平面図である。白鍵100wの後端には、小幅部130wが設けられている。白鍵100wの小幅部130wにおけるスケール方向Mの幅は、白鍵100wの小幅部130wにおける鉛直方向の高さよりも小さく設定されている。また、白鍵100wの小幅部130wにおけるスケール方向Mの幅は、白鍵100wのどの部分のスケール方向Mの幅よりも小さく設定されていても良い。さらに、白鍵100wの小幅部130wにおけるスケール方向Mの幅は、白鍵100wのどの部分(例として、白鍵100wの前端部や後端部の押鍵方向の高さ)の鉛直方向の高さよりも小さく設定されていても良い。また、小幅部130wは、板面がスケール方向Mを向いている。それゆえに、小幅部130wは、スケール方向Mで可撓性を有する。

黒鍵100bの後端には、小幅部130bが設けられている。黒鍵100bの小幅部130bにおけるスケール方向Mの幅は、黒鍵100bの小幅部130bにおける鉛直方向の高さよりも小さく設定されている。また、黒鍵100bの小幅部130bにおけるスケール方向Mの幅は、黒鍵100bのどの部分のスケール方向Mの幅よりも小さく設定されていても良い。さらに、黒鍵100bの小幅部130bにおけるスケール方向Mの幅は、黒鍵100bのどの部分(例として黒鍵100bの前端部や後端部の押鍵方向の高さ)の鉛直方向の高さよりも小さく設定されていても良い。また、小幅部130bは、板面がスケール方向Mを向いている。小幅部130bは、スケール方向Mで可撓性を有する。

白鍵100wは、白鍵100wの後端がスケール方向Mで前端部の幅よりも狭い小幅剛性部140wを有する。また、別の表現をすると、白鍵100wは、白鍵100wの後端がスケール方向Mで押鍵する領域よりも狭い小幅剛性部140wを有すると言える。

また、小幅剛性部140wは、支持部571aと対向する面に凹部140w1を有する。凹部140w1は、スケール方向Mに凹む。支持部571aの幅が非外観部NVにおける鍵100同士の間の距離(鍵間距離)よりも小さい場合には凹部140w1が設けられる必要がない。しかし、支持部571aの幅が非外観部NVにおける鍵100同士の間の距離よりも大きい場合には凹部140w1が設けられても良い。

[板状部が所定の白鍵同士の間に配置] 所定の鍵100同士の間(本実施形態では、Eの音に対応する白鍵100w(第1鍵)とFの音に対応する白鍵100w(第2鍵)との間、および、Bの音に対応する白鍵100w(第1鍵)とCの音に対応する白鍵100w(第2鍵)との間)に板状部571cが配置される。本実施形態では、板状部571cが設けられた箇所は、1オクターブ内に2箇所あり、1オクターブ毎に同様に構成されている。

[板状部がハンマーアセンブリ同士の間に配置] 板状部571cの下方には、リブ572が配置される。板状部571cがフレーム500の一部であったのと同様に、リブ572もフレーム500の一部である。ただし、板状部571cとリブ572がフレーム500に対して分離可能に接続される構成であっても良い。

板状部571cは、材質が樹脂であり、鍵100w、100bを支持するフレーム500と一体である。板状部571cは、鍵100w、100bが回動する棒状可撓性部材185w、185bよりも手前側に配置される。すなわち、板状部571cは、白鍵100wが回動する棒状可撓性部材185よりも演奏者の手前側に配置される。また、板状部571cは、黒鍵100bが回動する棒状可撓性部材185よりも演奏者の手前側に配置される。こうした構成によれば、鍵盤装置1の剛性(強度)が必要な箇所が直接補強される。また、板状部571cがリブとして機能して剛性(強度)がアップする。

[フレーム500の底の孔502M] 孔502Mは、鍵長手方向Kで、板状部571cと棒状可撓性部材185w、185bとの間に配置される。また、孔502Mは、スケール方向Mで、Bの音に対応する白鍵100wとCの音に対応する白鍵100wとの間に配置される。なお、ここでは、孔502Mは、板状部571cの面に沿う仮想平面上に配置されている。この孔502Mは、鍵盤装置1の平面視で視認可能な位置に配置されている。従って、鍵盤アセンブリ10が筐体90に組み付けられるときは、鍵100がフレーム500に固定された状態であっても、鍵盤装置1を上方から見た状態で、組付けネジ96(図3参照)を、隣接する小幅部130w同士の間を通して締結することができるようになっている。この場合には、この組付けネジ96は、フレーム500を筐体90に締結することになる。板状部571cの面に沿う位置では、フレーム500の剛性が高められているので、その並びに孔502Mが設けられている。なお、ここでは、板状部571cは、棒状可撓性部材185と孔502Mとの間に配置されているが、この配置に限定されなくても良い。

これも、鍵100の小幅部130wがスケール方向Mに可撓性を有する板状の部材で形成されたことから可能になったと言える。孔502Mは、鍵盤装置1の平面視で、スケール方向Mで1オクターブ毎に配置される。また、鍵盤装置1は、フレーム500に鍵100が取り付けられた状態であっても、平面視で、鍵100の小幅部130wや小幅部130bが孔502Mに重畳(オーバーラップ)しない位置関係になるように設定されている。そのために、鍵100が取り付けられているフレーム500は、その状態のまま組付けネジ96を用いて孔502Mの位置で筐体90に組付けることができる。

[フレーム500の底の孔502N] 孔502Nは、鍵長手方向Kで、板状部571cと棒状可撓性部材185w、185bとの間に配置される。また、孔502Nは、スケール方向Mで、Aの音に対応する白鍵Aの位置に配置される。従って、この孔502Nは、鍵盤装置1の平面視で、白鍵100wの小幅部130wと重畳(オーバーラップ)する位置に配置されている。従って、鍵100がフレーム500に固定された状態では、合体ネジ97を締結することができないようになっている。そのために、鍵100がフレーム500に固定される前に、合体ネジ97が上リブ部572aの長孔502X(スケール方向Mに長い孔)と下リブ部572bの孔502Yに締結されている必要がある。この場合には、この合体ネジ97は、鍵100を支持する上リブ部572aと、ハンマーアセンブリ200を支持する下リブ部572bと、を締結することになる。なお、ここでは、孔502Nは、長孔502Xと孔502Yとを合わせて構成されている。

また、フレーム500は、鍵長手方向Kにて、板状部571cと棒状可撓性部材185(回動中心)との間に孔502Mと孔502Nとを有する。孔502Mに関しては図3と図5に記載され、孔502Nに関しては図5に記載される。一方で、筐体90は、前述の孔502Mに対応する位置に孔91を有する。そして、組付けネジ96が孔502Mと孔91に締結されることで、フレーム500が筐体90に組付けられる。また、フレーム500は、鍵長手方向Kの手前K1側にも、下方から上方へと延びる孔502Zを有する。この孔502Zの位置に対応するように、筐体90には孔91が形成されている。そして、フレーム500は、組付けネジ98によって筐体90に組付けられる。

[板状部] 図6は、カバー支持板571の近傍の拡大平面図である。カバー支持板571は、板状部571c、支持部571a、支持部571bを有する。板状部571cは、上下仕切部503から上方に向かって突出している。そして、板状部571cはフレーム500の剛性を高める。また、カバー30がフレーム500に取り付けられるとカバー30の姿勢が安定する。さらに、板状部571cがカバー30のより前端部を支持することになるから、カバー30のフレーム500に対する位置決め精度や取付け強度が向上する。

板状部571cを設けるスペースは、小幅部130wが可撓性を有する程に薄いとでき易い。板状部571cに対向する面積は、小幅部130wの方が小幅剛性部140wよりも小さい。

[板状部が規制部よりも鍵長手方向で奥側に配置] 板状部571cは、フレーム側ガイド513よりも奥側に配置される。この構成は、カバー30がフレーム側ガイド513と鍵側ガイド125とを覆っている前提で意味をもつ。本実施形態では、鍵長手方向Kにおいて、フレーム側ガイド513の位置には鍵100の鍵本体部が配置されており、スケール方向Mに隣接する鍵本体部同士の間に板状部571cを配置するスペースが確保し難い。この一方、本実施形態では、鍵長手方向Kにおいて、フレーム側ガイド513の位置よりも奥側には小幅部130w、130bが配置されており、スケール方向Mに隣接する小幅部130w同士の間であれば板状部571cを配置するスペースが確保し易い。そのために、板状部571cがフレーム側ガイド513よりも奥側に配置される部分が存在する。

板状部571cは、支持部571aと支持部571bの間に配置される。板状部571cの面は、鉛直方向に広がると共に、鍵長手方向Kに広がる。すなわち、板状部571cの面は、スケール方向Mと直交する方向に広がる。このことから、板状部571cの法線方向がスケール方向Mであるとも言える。板状部571cは、支持部571a、571bよりもスケール方向Mの幅が小さい。

前述の板状部571cは、スケール方向Mの一方でも他方でも、鍵100から鍵長手方向Kの奥K2に延びる小幅部130wに対向する。このように、スケール方向Mで見た場合に、板状部571cの少なくとも一部は、小幅部130wと重畳する(オーバーラップする)。また、スケール方向Mで見た場合に、支持部571a、571bの少なくとも一部は、小幅部130wと重畳する(オーバーラップする)。また、小幅部130wがあることで、板状部571cを設けるスペースができ易い。

また、別の表現をすると、板状部571cは、鍵盤装置1の平面視で、互いにスケール方向Mで隣り合う白鍵100wのハンマーアセンブリ200と白鍵100wのハンマーアセンブリ200との間に配置される、とも言える。

図7は、鍵盤装置1を上方から見て、鍵の前端部側を切り欠き、リブ572とハンマーアセンブリ200との位置関係を示す平面図である。板状部571cをEの音に対応する白鍵100wとFの音に対応する白鍵100wとの間に配置したのと同様の趣旨により、図7に示されるように、リブ572も平面視でそれと同じEの音に対応する白鍵100wとFの音に対応する白鍵100wとの間に配置される。ただし、リブ572と白鍵の位置とは上下方向で異なるので、実際には、リブ572は、ハンマーアセンブリ200同士の間(Eの音に対応する白鍵100wに対応する第1ハンマーアセンブリ200とFの音に対応する白鍵100wに対応する第2ハンマーアセンブリ200との間)に配置される。

白鍵100w同士の間は、白鍵100wと黒鍵100bとの間よりも鍵100同士の間に、リブ572を設けるのに適している。リブ572は板状に形成されている。また、板状部571cは、リブ572よりも鍵長手方向Kの長さが短く設定されている。

[支持部] 支持部571a、571bは、カバー30を支持するする部位である。支持部571a、571bは、各々の板状部571cの鍵長手方向Kの一端で隣接する位置と他端で隣接する位置とに配置される。支持部571a、571bは、平面に対して鉛直方向に延びる。支持部571a、571bは、中空円筒の形状をなしている。その中空円筒状の支持部571a、571bは、内部に、鉛直方向に延びる接合孔571a1、571b1を有する。この接合孔571a1、571b1は、カバー30と共に締結される固定ネジ95(図3参照)が締結されるための孔である。

また、本実施形態では、支持部571aが小幅剛性部140wに対向し、支持部571bが小幅部130wに対向する。なお、小幅剛性部140wはスケール方向Mの可撓性を有しない。支持部571aの幅の設計の自由度は、凹部140w1が設けられることで増す。

[鍵盤アセンブリの動作] 図8は、鍵(白鍵)を押下したときの鍵アセンブリの動作を説明する図である。図8(A)は、鍵100がレスト位置(押鍵していない状態)にある場合の図である。図8(B)は、鍵100がエンド位置(最後まで押鍵した状態)にある場合の図である。鍵100が押下されると、棒状可撓性部材185が棒状可撓性部材185となって曲がる。このとき、棒状可撓性部材185は、鍵の前方(手前方向)への曲げ変形が生じているが、フレーム側ガイド513による前後方向の移動の規制によって、鍵100は前方に移動するのではなくピッチ方向に回動するようになる。

そして、ハンマー支持部120が前端部210を押し下げることで、ハンマーアセンブリ200が回動軸520を中心に回動する。錘部230が上側ストッパ430に衝突することによって、ハンマーアセンブリ200の回動が止まり、鍵100がエンド位置に達する。また、センサ300が前端部210によって押しつぶされると、センサ300は、押しつぶされた量(押鍵量)に応じた複数の段階で、検出信号を出力する。

一方、離鍵すると、錘部230が下方に移動して、ハンマーアセンブリ200が回動し、鍵100が上方に回動する。錘部230が下側ストッパ410に接触することで、ハンマーアセンブリ200の回動が止まり、鍵100がレスト位置に戻る。

図9は、板状部の変形例を示す平面図である。図9(A)に示されるように、鍵長手方向Kで所定間隔を確保しつつ配置される3つの支持部571a、571b、571dと、その3つの支持部571a、571b、571dの間に配置される2枚の板状部571c、571eと、を有する構成であっても良い。このように、支持部と板状部は、数が異なる構成であっても良い。

あるいは、図9(B)に示されるように、板状部571cの鍵長手方向Kの両端で隣接する位置に支持部571a、571bが配置されるが、支持部571aの別の端には鍵長手方向Kで隣接する位置に板状部が配置されず、支持部571dが配置されるという構成であっても良い。

あるいは、図9(C)に示されるように、板状部571cの鍵長手方向Kの端部に支持部571a、571b、571dが無い構成であっても良い。あるいは、図9(D)に示されるように、板状部571c、571eと、支持部571a、571b、571dと、が別体の構成であっても良い。その他、白鍵と黒鍵との間に、前述してきたカバー支持板571を設ける構成であっても良い。

板状部571cは、Eの音に対応する白鍵100w(第1の白鍵)とFの音に対応する白鍵100w(第2の白鍵)との間に配置される。また、板状部571cは、Bの音に対応する白鍵100w(第1の白鍵)とCの音に対応する白鍵100w(第2の白鍵)との間に配置される。白鍵100w同士の間の箇所は、白鍵100wと黒鍵100bとが隣接する箇所よりも鍵100同士の隙間が大きく空いているので、板状部571cを設けるのに適している。

前述してきた構成によれば、鍵100の剛性を維持しつつ、フレーム500の剛性を向上させることができる。すなわち、板状部571cがフレーム500を強化することになる。また、板状部571cが鍵100を迂回するので、鍵100に穴を開ける必要がなく、鍵100の剛性や強度の低下が回避される。

1鍵盤装置、10:鍵盤アセンブリ、100:鍵、100w:白鍵、100b:黒鍵、30:カバー、30a1:カバー孔、70:音源装置、80:スピーカ、97:合体ネジ、101;鍵側ガイド、102;鍵側ガイド、125;鍵側ガイド、130w:小幅部、130b小幅部、140w1:ガイド凹部、153:フレーム側ガイド、185:棒状可撓性部材、200:ハンマーアセンブリ、410:下側ストッパ、430:上側ストッパ、500:フレーム、571: カバー支持板、571a:支持部、571b;支持部、571c;板状部、572:リブ、K:鍵長手方向、K1:手前、K2:奥、M:スケール方向、NV:非外観部、PV:外観部

QQ群二维码
意见反馈