Musical sound control device

申请号 JP2012146942 申请日 2012-06-29 公开(公告)号 JP2014010310A 公开(公告)日 2014-01-20
申请人 Roland Corp; ローランド株式会社; 发明人 MIKI JUNICHI; JOHN K MCFERRAN; SUGIZAKI TAKAHIRO; NOGAMI KENJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a musical sound control device that enables, when any installed pipe runs into trouble, an instrument which causes a pipe matching a pressed key to generate a sound to resume performance as intended by a user.SOLUTION: As a musical sound generating device is caused, when a pressed key matches a specific pipe designated by pipe designating means and the specific pipe belongs to a pipe array designated as sound generating sources, by control means to generate a substitute music sound matching the specific pipe, the substitute music sound matching the specific pipe is generated. Therefore, when any installed pipe runs into trouble, if the pipe in trouble is designated as a specific pipe, one of the pipes constituting the pipe array can be selected for generating the substitute music sound on a pipe-by-pipe basis.
权利要求
  • 異なる音高の楽音を発音可能な複数のパイプからなる1又は複数列のパイプ列のうち、発音対象として指定されたパイプ列に属するパイプであって、かつ、押鍵された鍵に応じた音高のパイプから楽音を発音させる楽器に、内蔵又は接続される楽音制御装置であって、
    楽音を生成する楽音生成手段と、
    設置されているパイプのうち特定のパイプを指定するパイプ指定手段と、
    押鍵された鍵が、前記パイプ指定手段により指定された特定のパイプに対応する鍵であり、かつ、前記特定のパイプが、発音対象として指定されたパイプ列に属するパイプである場合には、前記特定のパイプに対応する代替楽音を前記楽音生成手段に生成させる制御手段とを備えることを特徴とする楽音制御装置。
  • 前記パイプ指定手段は、前記特定のパイプが属するパイプ列と、前記特定のパイプに対応する鍵とを指定することにより、前記特定のパイプを指定することを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
  • 前記パイプ指定手段は、前記特定のパイプが属するパイプ列を発音対象として指定した状態で、前記特定のパイプに対応する鍵を押鍵することにより、前記特定のパイプを指定することを特徴とする請求項2記載の楽音制御装置。
  • 前記パイプ列毎に、各鍵に対して、その鍵に対応するパイプに対する代替楽音を発生させるか否かを示す情報を対応づけて記憶する設定記憶手段を備え、
    前記制御手段は、発音対象として指定されたパイプ列において、押鍵された鍵に対し、代替楽音を発生させることを示す情報が前記設定記憶手段に記憶されている場合に、対応する代替楽音を前記楽音生成手段に生成させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の楽音制御装置。
  • 前記パイプ指定手段により、前記特定のパイプが属するパイプ列と、前記特定のパイプに対応する鍵とを指定することで前記特定のパイプを指定した場合に、前記設定記憶手段に記憶されているパイプ情報のうち、前記指定されたパイプ列における前記指定された鍵に対応する情報を、前記代替楽音を発生させることを示す情報に変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項4記載の楽音制御装置。
  • 前記楽音生成手段により生成される特定のパイプに対応する代替楽音の特質パラメータを設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の楽音制御装置。
  • 前記設定手段により設定される代替楽音の特質パラメータは、音量、音質、または音高の少なくとも一つのパラメータであることを特徴とする請求項6記載の楽音制御装置。
  • 说明书全文

    本発明は、楽音制御装置に関し、鍵が押鍵された場合に、押鍵された鍵に対応するパイプから楽音を発音させる楽器において、設置されているパイプに不具合が生じた場合であっても、当該楽器による意図通りの演奏を早期に再開させ得る楽音制御装置に関する。

    押鍵された鍵に対応するパイプに加圧空気を送風させることによって、そのパイプから楽音を発音させるパイプオルガンが知られている。 パイプオルガンは、1の音色を発音するパイプを音高に応じて複数本配列させたパイプ列(ランク)を、音色に応じて複数列有し、ユーザは、所望の音色のパイプ列を発音対象として選択して演奏を行う。

    上記パイプオルガンの演奏を模擬できる電子オルガンも知られている(例えば、特許文献1)。 特許文献1の電子オルガンは、パイプオルガンのパイプと組み合わせて、パイプオルガンと同様の原理で、押鍵された鍵に対応するパイプから楽音を発音させることができるコンビネーションオルガンとして構成される。

    特表2009−511983号公報

    パイプオルガンでは、1本のパイプに故障などの不具合が生じると、そのパイプを含むパイプ列を演奏に使用するわけにはいかないので、当該パイプ列は使用できないようにしていた。 この場合、音色選択に制約が生じるため、ユーザの意図通りの音色での演奏ができない。 パイプの修理や代替を行うことは簡単ではないので、ユーザは、相当の期間、意図通りの演奏を諦めなければならなかった。

    一方、特許文献1の電子オルガンのようなコンビネーションオルガンには、低音域又は高音域の一部の音域についてパイプを設置せず、当該音域を電子音で代替するものがあった。 しかし、従来のコンビネーションオルガンでは、設置されているパイプの1本に不具合が生じた場合には、不具合のあるパイプを含むパイプ列からの発音を止め、代わりに当該パイプ列に対する電子音を音源から発音させていた。 電子音はパイプからの発音が持つ独特の響きと異なるため、この場合も、ユーザは、相当の期間、意図通りの演奏を諦めなければならなかった。

    本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、押鍵された鍵に対応するパイプから楽音を発音させる楽器において、設置されているパイプに不具合が生じた場合であっても、ユーザの意図に沿った演奏を早期に再開させ得る楽音制御装置を提供することを目的としている。

    課題を解決するための手段および発明の効果

    この目的を達成するために、請求項1記載の楽音制御装置によれば、異なる音高の楽音を発音可能な複数のパイプからなる1又は複数列のパイプ列のうち、発音対象として指定されたパイプ列に属するパイプであって、かつ、押鍵された鍵に応じた音高のパイプから楽音を発音させる楽器に、内蔵又は接続される。 押鍵された鍵が、パイプ指定手段により指定された特定のパイプに対応する鍵であり、かつ、当該特定のパイプが、発音対象として指定されたパイプ列に属するパイプである場合には、制御手段が、当該特定のパイプに対応する代替楽音を楽音生成装置に生成させる、これにより、当該特定のパイプに対応する代替楽音が楽音生成装置から発音される。 よって、設置されているパイプに不具合が生じた場合には、当該不具合があるパイプを特定のパイプとして指定すれば、パイプ列を構成するパイプの1本単位で、不具合のあるパイプに対する代替楽音を発音させることができる。 また、不具合のあるパイプに対する代替楽音を発音させる一方で、不具合のあるパイプと同じパイプ列に属する他のパイプはそのまま使用できるので、パイプからの発音が持つ独特の響きが失われ難い。 従って、設置されているパイプに不具合が生じた場合であっても、パイプの修理や代替をすることなく早期に、ユーザの意図に沿った演奏を再開させ得るという効果がある。

    請求項2記載の楽音制御装置によれば、請求項1記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。 特定のパイプが属するパイプ列と、特定のパイプに対応する鍵とを指定することにより、特定のパイプが指定される。 通常、パイプの不具合は、ユーザが鍵を押鍵した場合の違和感として発見されるので、鍵の指定によって不具合のあるパイプを容易に指定できるという効果がある。 なお、特定のパイプに対応する鍵の指定は、特定のパイプに対応する音高を指定することも含まれる。

    請求項3記載の楽音制御装置によれば、請求項2記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。 特定のパイプが属するパイプ列を発音対象として指定した状態で、特定のパイプに対応する鍵を押鍵することにより、特定のパイプが指定される。 よって、ユーザは、パイプから発音される楽音を聴きながら不具合のあるパイプを指定できるという効果がある。

    請求項4記載の楽音制御装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。 パイプ列毎に、各鍵に対し、その鍵に対応するパイプに対する代替楽音を発生させるか否かを示す情報を対応づけて記憶する設定記憶手段が設けられている。 発音対象として指定されたパイプ列において、押鍵された鍵に対し、代替楽音を発生させることを示す情報が設定記憶手段に記憶されている場合には、制御手段が、当該特定のパイプに対応する代替楽音を楽音生成装置に生成させる。 よって、複数列のパイプ列が設置されている場合であっても、各パイプ列毎に、各鍵(即ち、1列のパイプ列に属する各パイプ)に対する代替楽音の使用を管理できるという効果がある。

    請求項5記載の楽音制御装置によれば、請求項4記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。 パイプ指定手段により、特定のパイプが属するパイプ列と、特定のパイプに対応する鍵とを指定することで当該特定のパイプを指定した場合には、設定記憶手段に記憶されているパイプ情報のうち、指定されたパイプ列における指定された鍵に対応する情報が、変更手段によって、代替楽音を発生させることを示す情報に変更される。 よって、パイプ列の指定と鍵の指定とによって、設定記憶手段に記憶されているパイプ情報を、容易に、代替楽音を発生させることを示す情報に変更できるという効果がある。 なお、特定のパイプに対応する鍵の指定は、特定のパイプに対応する音高を指定することも含まれる。

    請求項6記載の楽音制御装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、次の効果を奏する。 楽音生成手段により生成される特定のパイプに対応する代替楽音の特質パラメータを設定手段により設定できるので、特定のパイプに対する代替楽音を発音させる一方で、当該特定のパイプと同じパイプ列に属する他のパイプから楽音を発生させたとしても、違和感がないように代替楽音を調整することができる。 よって、全てパイプから発音させた場合と遜色のない演奏を実施させることができるという効果がある。

    請求項7記載の楽音制御装置によれば、請求項6記載の楽音制御装置が奏する効果に加え、設定手段により設定される代替楽音の特質パラメータは、音量、音質、または音高の少なくとも一つのパラメータであるので、代替楽音の音量、音質、または音高を適宜調整できるという効果がある。

    本発明の楽音制御装置を内蔵する電子オルガンの電気的構成を示すブロック図である。

    (a)〜(c)は、それぞれ、足鍵盤用ドローノブ操作子、上鍵盤用ドローノブ操作子、および下鍵盤用ドローノブ操作子を配置した操作子パネルの模式的な正面図である。

    設定データのデータ構成を示す模式図である。

    設定データのデータ構成を示す模式図である。

    設定データのデータ構成を示す模式図である。

    設定パネルの模式的な正面図である。

    各ユーザインターフェイスの表示例を示す模式図である。

    各ユーザインターフェイスの表示例を示す模式図である。

    (a)は、ユーザインターフェイス処理を示すフローチャートであり、(b)は、ドローノブ操作子処理を示すフローチャートである。

    (a)は、押鍵処理を示すフローチャートであり、(b)は、STOP発音処理を示すフローチャートである。

    以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。 図1は、本発明の楽音制御装置を内蔵する電子オルガン1の電気的構成を示すブロック図である。 電子オルガン1は、パイプオルガンの楽音を楽音生成装置16から電子音(デジタル音)として発音させることができるとともに、パイプユニット100を接続した場合には、パイプオルガンと同様、パイプから楽音を発音させることもできるコンビネーションオルガンとして構成される。 詳細は後述するが、本実施形態の電子オルガン1は、パイプユニット100として設置されるパイプに故障などの不具合が生じた場合であっても、内蔵される楽音制御装置による制御によって、ユーザの意図に沿った演奏を早期に再開できる。

    図1に示すように、電子オルガン1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、フラッシュメモリ14と、操作パネル15と、楽音生成装置16と、パイプI/F(パイプインターフェイス)17と、スピーカ18とを有する。 各部11〜17は、バスライン19を介して互いに接続されている。 スピーカ18は、楽音生成装置16に接続される。

    また、電子オルガン1は、LCD21と、設定操作子22と、足鍵盤23と、上鍵盤24と、下鍵盤25と、足鍵盤用ドローノブ操作子26と、上鍵盤用ドローノブ操作子27と、下鍵盤用ドローノブ操作子28とを有する。 これらの各部21〜28は、操作パネル15に接続される。 なお、本実施形態の楽音制御装置は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、フラッシュメモリ14と、楽音生成装置16と、操作パネル15と、LCD21と、設定操作子22とから構成される。

    CPU11は、ROM12やRAM13に記憶される固定値データや制御プログラムに従って、電子オルガン1の各部を制御する中央制御装置である。 本実施形態の電子オルガン1において、CPU11はまた、各鍵盤23〜25が押鍵された場合に、押鍵された鍵に対応する押鍵情報を、パイプコントローラ101へ出する。 これにより、パイプシステム100が備える1又は複数列のパイプ列(以下、このパイプ列の単位を「ランク」と称する)のうち、発音対象とされたランクに属し押鍵された鍵に対応するパイプを発音させることができる。 一方、各鍵盤23〜25が押鍵された場合に、設定データ13aに基づき、押鍵された鍵に対応する電子音を発音させる必要がある場合には、電子音の発音指示を、楽音生成装置16に出力する。

    また、CPU11は、各ドローノブ操作子26〜28のうち、パイプシステム100から発音させるように対応付けられているものがユーザによって操作された場合に、そのドローノブ操作子の操作に応じたシステムエクスクルーシブをパイプコントローラ101へ送信する。 なお、システムエクスクルーシブとは、機器固有の機能を制御するためのMIDIメッセージである。 システムエクスクルーシブは周知技術であるため、詳細な説明は省略する。 これにより、パイプシステム100が備えるランクのうち、操作されたドローノブ操作子26〜28に対応付けられているランクを発音対象としたり、発音対象から解除したりすることができる。

    ROM12は、書き替え不能なメモリであって、CPU11に実行させる制御プログラム12aや、この制御プログラム12aが実行される際にCPU11により参照される固定値データ(図示せず)などが記憶される。 なお、図9および図10のフローチャートに示す各処理は、制御プログラム12aにより実行される。

    RAM13は、書き替え可能なメモリであり、CPU11が制御プログラム12aを実行するにあたり、各種のデータを一時的に記憶するためのテンポラリエリアを有する。 RAM13のテンポラリエリアには、例えば、ユーザによるドローノブ操作子26〜28の操作状態を記憶するSTOPフラグ(図示せず)などが設けられる。

    また、RAM13のテンポラリエリアには、設定データ13aが記憶される。 設定データ13aおよび後述する設定データ14aは、いずれも、各ドローノブ操作子26〜28に対する楽音を設定するデータである。 なお、設定データ13a,14aの詳細なデータ構成については、図3〜図5を参照して後述する。

    フラッシュメモリ14は、書き換え可能な不揮発性のメモリである。 フラッシュメモリ14には、設定データ13aが設定データ14aとして保存される。 電子オルガン1の電源が投入された場合に、フラッシュメモリ14に記憶されている設定データ14aが、設定データ13aとしてRAM13に書き込まれ、ユーザからの変更指示があった場合には、設定データ13aが、変更指示に基づいて適宜書き換えられる。 そして、所定の保存指示があった場合または電子オルガン1の電源が切られた場合に、RAM13に記憶される設定データ13aが、フラッシュメモリに設定データ14aとして保存される。

    操作パネル15は、LCD21、設定操作子22、各鍵盤23〜25、および各ドローノブ操作子26〜28に対し各種情報や各種設定値などを入出力するためのインターフェイスとして機能する。 操作パネル15には、図示されないサブCPUが設けられており、このサブCPUが、各種情報や各種設定値の入出力を制御する。

    LCD21は、各種情報および各種設定値を表示させる画面を有する表示装置である。 設定操作子22は、ユーザにより操作され、LCD21に表示された各種設定値の選択を行ったり、選択された設定値に対する値の変更および確定を行ったりする操作子である。 本実施形態において、設定操作子22は、プッシュボタン付きロータリーエンコーダから構成されるが、設定値の選択や設定値の変更などを行い得る操作子であれば、適宜のタイプの操作子を採用できる。

    足鍵盤23は、ユーザが足で操作する鍵盤である。 本実施形態では、足鍵盤23は、最低音をCとする32鍵から構成されるものとするが、30鍵など、各種鍵域の足鍵盤を採用できる。 上鍵盤24及び下鍵盤25は、いずれも、ユーザが手で操作する鍵盤(手鍵盤)であり、上鍵盤24が、下鍵盤25より上段に配置される。 本実施形態では、上鍵盤24及び下鍵盤25は、いずれも、最低音をCとする5オクターブの鍵域、すなわち、61鍵から構成されるものとするが、56鍵や58鍵など、各種鍵域の手鍵盤を採用できる。

    足鍵盤用ドローノブ操作子26は、ユーザにより操作される操作子であって、足鍵盤23により発音可能なランクのうち、押鍵に基づく発音対象とする音色のランクを指定するための操作子である。 足鍵盤用ドローノブ操作子26は、足鍵盤23により発音可能な音色の数(本実施形態では、10種類)だけ設けられる。 上鍵盤用ドローノブ操作子27は、ユーザにより操作される操作子であって、上鍵盤24により発音可能なランクのうち、押鍵に基づく発音対象とする音色のランクを指定するための操作子である。 上鍵盤用ドローノブ操作子27は、上鍵盤24により発音可能な音色の数(本実施形態では、10種類)だけ設けられる。 下鍵盤用ドローノブ操作子28は、ユーザにより操作される操作子であって、下鍵盤25により発音可能なランクのうち、押鍵に基づく発音対象とする音色のランクを指定するための操作子である。 下鍵盤用ドローノブ操作子28は、下鍵盤25により発音可能な音色の数(本実施形態では、10種類)だけ設けられる。

    各ドローノブ操作子26〜28としては、周知のドローノブ操作子を採用できる。 本実施形態では、常態では基準位置に付勢され、ユーザ操作による引き出し操作又は押し込み操作をスイッチにより検出するドローノブ操作子を採用するものとする。 本実施形態では、非発音対象のランクに対応するドローノブ操作子(OFF状態のドローノブ操作子)に対し、引き出し操作を1回行うと、そのドローノブ操作子に対応するランクが発音状態となる。 一方、後述するユーザインターフェイスU1(図7参照)の表示中、OFF状態のドローノブ操作子に対し、引き出し操作を2回行った場合には、そのドローノブ操作子が、設定値の変更対象として選択される。 設定値の変更対象として選択されたドローノブ操作子は、2回のうち、最初の引き出し操作により、対応するランクは発音状態とされている。 よって、本実施形態の電子オルガン1によれば、複数のドローノブ操作子に対応する複数のランクを発音状態にして音を組み合わせた状態で、2回目の引き出し操作を行ったドローノブ操作子に対応するランクに対する音を調整できる。

    楽音生成装置16は、CPU11からの発音指示に基づく楽音、より詳細には、各鍵盤23〜25において押鍵された鍵と、設定データ13aとに基づく音高および音色のデジタル楽音を生成する。 本実施形態の楽音生成装置16は、PCM音源として構成されるが、物理モデル音源など各種方式の音源を採用できる。 楽音生成装置16により生成されたデジタル楽音は、図示されないデジタルアナログコンバータによりアナログ信号に変換されて、スピーカ18から放音される。

    パイプI/F17は、パイプユニット100のパイプコントローラ101を接続するためのインターフェイスである。 パイプI/F17は、CPU11から出力された押鍵情報やシステムエクスクルーシブなどの各種データを電流ループのシリアルデータ信号に変換して、パイプコントローラ101へ送信する。

    パイプユニット100は、パイプコントローラ101と、パイプコントローラ101に接続されたリアルパイプPからなるランク(パイプ列)Rとから構成される。 1つのランクRは、音高の異なる複数本のリアルパイプPから構成される。 ユーザの所望に応じて、音色に応じた1又は複数のランクRをパイプユニット100に設置できる。 設置されたランクRは、各ドローノブ操作子26〜28のうち、対応するドローノブ操作子に対する引き出し操作を行った場合に発音対象となる。 このとき、ドローノブ操作子の種類によっては、引き出し操作に伴って複数のランクRが発音対象となる。 なお、1つの鍵に着目した場合、これら複数のランクRは、各ランクRがそれぞれ異なる音程で構成されることが多く、一般にミクスチュア・ストップと呼ばれる。 一方、発音対象となったランクRは、対応するドローノブ操作子に対する押し込み操作を行った場合に非発音対象となる。

    発音対象に指定されたランクRの所属する鍵盤(鍵盤23〜25のいずれか)が押鍵されると、そのランクRを構成する複数本のリアルパイプPのうち、押鍵された鍵に対応する音高のリアルパイプPから楽音が発音される。 なお、ドローノブ操作子の引き出し操作によって複数のランクRが発音対象として指定される場合(ミクスチュア・ストップ)、押鍵時には、複数のランクRのそれぞれについて、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPから楽音が発音される。 よって、この場合には、複数本のリアルパイプPから楽音が発音される。 また、詳細は後述するが、電子オルガン1は、ランクRを構成するリアルパイプPのうち、低音域側又は高音域側の一部音域については、リアルパイプPを設置せず、リアルパイプPから発生すべき楽音を楽音生成装置16から発音できるように構成されている。

    パイプコントローラ101は、パイプI/F17から受信したシリアルデータ信号に基づいて、設置されている各ランクRの発音を制御する。 例えば、パイプコントローラ101は、パイプI/F17から、ドローノブ操作子26〜28の引き出し操作に基づくシステムエクスクルーシブのシリアルデータ信号を受信した場合には、対応する1又は複数のランクRを発音対象として設定する。 パイプコントローラ101は、発音対象として設定されたランクRの所属する鍵盤(鍵盤23〜25のいずれか)が押鍵された場合には、電磁弁(図示せず)および空気供給装置(図示せず)を制御し、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPに加圧空気を送り込む。 かかる制御により、該当するリアルパイプPから楽音が発音される。

    一方、パイプコントローラ101は、パイプI/F17から、ドローノブ操作子26〜28の押し込み操作に基づくシステムエクスクルーシブのシリアルデータ信号を受信した場合には、対応するランクを非発音対象として設定する。 パイプコントローラ101は、非発音対象として設定されたランクRについては、そのランクRの所属する鍵盤(鍵盤23〜25のいずれか)が押鍵されたとしても、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPに加圧空気を送り込まないように、電磁弁および空気供給装置を制御する。 かかる制御により、該当するリアルパイプPは発音されない。

    次に、図2を参照して、各ドローノブ操作子26〜28について説明する。 まず、図2(a)は、足鍵盤用ドローノブ操作子26を配置した操作子パネル152の模式的な正面図である。 本実施形態では、10個の足鍵盤用ドローノブ操作子26(26a〜26j)が千鳥状に操作子パネル152に配置される。 1つの足鍵盤用ドローノブ操作子26は、1の音色を発音可能な1又は複数のランクに対応づけられるので、10個の足鍵盤用ドローノブ操作子26a〜26jをそれぞれ操作することにより、10種類の音色のうち、操作されたドローノブ操作子に対応する音色のランクから楽音を発音させることができる。 各ドローノブ操作子26a〜26jの正面には、各ドローノブ操作子を特定する番号である「ドローノブ番号」が上段に表記され、対応する1又は複数のランクを示す名称である「ストップ名」が下段に表記される。 例えば、足鍵盤用ドローノブ操作子26のうち、6番目のドローノブ操作子26fには、ドローノブ番号として「6」が表記され、ストップ名として「BOMBARDE 16」が表記される。 つまり、ドローノブ操作子26fは、「BOMBARDE 16」のランクに対応するドローノブ操作子である。 図2(a)に示すように、10個の足鍵盤用ドローノブ操作子26a〜26jに、それぞれ「1」から「10」までのドローノブ番号が割り当てられている。

    図2(b)は、上鍵盤用ドローノブ操作子27を配置した操作子パネル153の模式的な正面図である。 本実施形態では、10個の上鍵盤用ドローノブ操作子27(27a〜27j)が千鳥状に操作子パネル153に配置される。 1つの上鍵盤用ドローノブ操作子27は、1の音色を発音可能な1又は複数のランクに対応づけられるので、10個の上鍵盤用ドローノブ操作子27a〜27jをそれぞれ操作することにより、10種類の音色のうち、操作されたドローノブ操作子に対応する音色のランクから楽音を発音させることができる。 各ドローノブ操作子27a〜27jの正面には、足鍵盤用ドローノブ操作子26と同様に、上段に「ドローノブ番号」が表記され、下段に「ストップ名」が表記される。 図2(b)に示すように、10個の上鍵盤用ドローノブ操作子27a〜27jに、それぞれ「11」から「20」までのドローノブ番号が割り当てられている。

    図2(c)は、下鍵盤用ドローノブ操作子28を配置した操作子パネル154の模式的な正面図である。 本実施形態では、10個の下鍵盤用ドローノブ操作子28(28a〜28j)が千鳥状に操作子パネル154に配置される。 1つの下鍵盤用ドローノブ操作子28は、1の音色を発音可能な1又は複数のランクに対応づけられるので、10個の下鍵盤用ドローノブ操作子28a〜28jをそれぞれ操作することにより、10種類の音色のうち、操作されたドローノブ操作子に対応する音色のランクから楽音を発音させることができる。 各ドローノブ操作子28a〜28jの正面には、足鍵盤用ドローノブ操作子26と同様に、上段に「ドローノブ番号」が表記され、下段に「ストップ名」が表記される。 図2(c)に示すように、10個の下鍵盤用ドローノブ操作子28a〜28jに、それぞれ「21」から「30」までのドローノブ番号が割り当てられている。

    次に、図3〜図5を参照して、設定データ13a,14aのデータ構成について説明する。 図3〜図5は、設定データ13a,14aのデータ構成を示す模式図である。 設定データ13a,14aは、各ドローノブ操作子26〜28に割り当てられた「1」〜「30」のドローノブ番号DK1〜DK30に対し、各種データDA1〜DA15を対応づけたマトリクスとして構成される。 まず、図3に示す各データについて説明する。 データDA1(ストップ名)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応するストップ名を示すデータである。 各ドローノブ番号DK1〜DK30に対し、データDA1として記憶されるストップ名は、各ドローノブ番号DK1〜DK30にそれぞれ対応する30個のドローノブ操作子26〜28の正面にそれぞれ表記されたストップ名である。 データDA2(音色番号)は、ストップ名に対応する電子音の音色番号を示すデータであり、「1」から「128」までの値のうち、該当する音色に対応する値が記憶される。

    データDA3(所属鍵盤)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30の所属する鍵盤を示すデータである。 データDA3としては、足鍵盤23に所属することを示す「PEDAL」、上鍵盤24に所属することを示す「SWELL」、または、下鍵盤25に所属することを示す「GREAT」のうち、該当する値が記憶される。 本実施形態では、足鍵盤用ドローノブ操作子26a〜26jに、それぞれ「1」から「10」までのドローノブ番号が割り当てられているので、ドローノブ番号DK1〜DK10に対するデータDA3として、「PEDAL」が記憶される。 また、上鍵盤用ドローノブ操作子27a〜27jに、それぞれ「11」から「20」までのドローノブ番号が割り当てられているので、ドローノブ番号DK11〜DK20に対するデータDA3として、「SWELL」が記憶される。 また、下鍵盤用ドローノブ操作子28a〜28jに、それぞれ「21」から「30」までのドローノブ番号が割り当てられているので、ドローノブ番号DK21〜DK30に対するデータDA3として、「GREAT」が記憶される。

    データDA4(Pipe Stop Switch)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対し、パイプユニット100におけるランクR(リアルパイプのランク)が設定されているか否かを示すデータである。 データDA4としては、ランクRが設定されていることを示す「ON」、または、そうでないことを示す「OFF」のいずれかが記憶される。 データDA5(Pipe Stop Number)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対して設定する1又は複数のランクRを特定する番号を記憶するデータである。 本実施形態では、データDA5としては、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対し、「1」から「300」までの値のうち、対象とするランクRに応じたいずれかの値が各々独立して記憶される。

    本実施形態の電子オルガン1は、ユーザが引き出し操作を行ったドローノブ操作子に対応するドローノブ番号(DK1〜DK30のいずれか)に対し、データDA4として「ON」が記憶されている場合には、そのドローノブ操作子の所属する鍵盤(鍵盤23〜25のいずれか)の押鍵に伴い、対応するデータDA5が示す1又は複数のランクRから楽音を発音させる。 一方、電子オルガン1は、ユーザが引き出し操作を行ったドローノブ操作子に対応するドローノブ番号に対し、データDA4として「OFF」が記憶されている場合には、そのドローノブ操作子の所属する鍵盤の押鍵に伴い、楽音生成装置16から、前述のデータDA2により指定される音色番号の音色で、押鍵された鍵に応じた音高の電子音を発音させる。

    データDA6(Extension Switch)は、パイプユニット100におけるランクRが設定されている場合(即ち、データDA4が「ON」である場合)に、低音域側または高音域側の一部音域のリアルパイプPに代わる電子音を楽音生成装置16から発音させるか否かを指定するデータである。 データDA6としては、低音域側または高音域側の一部音域のリアルパイプPに代わる電子音を楽音生成装置16から発音させることを示す「ON」、または、そうでないことを示す「OFF」のいずれかが記憶される。

    データDA7(Extn PC)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対し、データDA6が「ON」に設定されている場合に、低音域側または高音域側の一部音域のリアルパイプPに代わる電子音に対して適用する音色番号を示すデータである。 データDA7としては、データDA2の音色番号を使用することを示す「OFF」、または、「1」から「128」までの値のうち、電子音の音色として使用する音色に対応する値が記憶される。

    データDA8(Lo Extn Limit)は、データDA6が「ON」に設定されている場合に、リアルパイプPに代わる電子音を発生させる低音域側の音域を指定するデータである。 一方、データDA9(Hi Extn Limit)は、データDA6が「ON」に設定されている場合に、リアルパイプPに代わる電子音を発生させる高音域側の音域を指定するデータである。 データDA8及びデータDA9としては、いずれも、該当音域では電子音を発音させないことを示す「OFF」、または、鍵の鍵盤位置を特定するノートナンバ(C1〜C61)によって指定される音域が記憶される。 つまり、データDA8(Lo Extn Limit)には、最低音C1から設定値までの音域が記憶され、データDA9(Hi Extn Limit)には、設定値から最高音C61までの音域が記憶される。 例えば、図3において、ドローノブ番号DK6に対し、データDA8(Lo Extn Limit)として、「C1−B12」が記憶されている。 これは、ドローノブ番号DK6に対して設定されているランクRにおいて、最低音C1からB12までの音域については、対応するリアルパイプPからではなく楽音生成装置16から電子音を発音させることを示す。

    リアルパイプPは、低音である程、重く太いパイプとなるため、設置場所によっては設置できない場合がある。 一方、リアルパイプPは、高音である程、小さく目立たないパイプとなるため、設置しなくても外見的な影響はない。 よって、本実施形態の電子オルガン1によれば、これらの低音域又は高音域のリアルパイプPを設置しない場合に、データDA6を「ON」に設定し、データDA8および/またはデータDA9にリアルパイプPを設置しない音域を設定することにより、設定された音域の楽音を電子音として発音させることができる。

    データDA10(Fixing Note)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30の所属する鍵盤23〜25を構成する各鍵に対し、その鍵に対するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象(即ち、修理の対象)であるか否かを示すデータである。 データDA10としては、パイプフィキシングの対象とすることを示す「ON」、または、そうでないことを示す「OFF」のいずれかが記憶される。

    データDA10は、各鍵に対して設定されるデータであるので、各鍵盤23〜25をそれぞれ構成する鍵の数のうち、最も多い数である61鍵分のデータがある。 「Fixing Note」に続く「#1」〜「#61」の数字は、61鍵の鍵盤における最低音(C1)から最高音(C61)にそれぞれ対応する。 ただし、足鍵盤23は32鍵の鍵盤であるので、データDA3(所属鍵盤)が「PEDAL」であるドローノブ番号に対応するデータDA10は、32鍵分、すなわち、「Fixing Note#1」から「Fixing Note #32」までが有効なデータとされる。

    詳細は後述するが、本実施形態の楽音制御装置を内蔵する電子オルガン1は、鍵盤23〜25が押鍵された場合に、押鍵された鍵が、データDA10として「ON」が記憶されている鍵であり、かつ、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPが、発音対象として指定されたランクRに属する場合には、該当するリアルパイプPに代わる電子音を楽音生成装置16から発音させる。 よって、パイプユニット100に設置されているリアルパイプPに故障などの不具合が生じた場合には、当該不具合があるリアルパイプPをパイプフィキシングの対象としてデータDA10に設定(指定)すれば、ランクRを構成するリアルパイプPの1本単位で、不具合のあるリアルパイプPに対する代替的な電子音(代替楽音)を発音させることができる。

    設定データ13a,14aは、各ドローノブ番号毎に、各鍵に対するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象であるか否かを示すデータ(データDA10)を記憶できるように構成されているので、パイプユニット100に複数のランクR(パイプ列)が設定されている場合であっても、各ドローノブ番号(即ち、各ドローノブ操作子に対応するランクR)毎に、各鍵(即ち、該当するランクRに属する各リアルパイプP)に対する代替楽音の使用を管理できる。

    データDA11(Extn Level)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対し、楽音生成装置16から発音させる電子音の音量を設定するデータである。 データDA11としては、最小レベル「0」から最大レベル「127」までの範囲内でいずれかの値が記憶される。

    データDA12(Extn Tone)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対し、楽音生成装置16から発音させる電子音の明るさを設定するデータであり、デフォルトの電子音の明るさをそのまま使用する場合には「0」が記憶される。 データDA12としては、「−50」から「+50」までの範囲内でいずれかの値が記憶される。 大きい値である程、音は明るくなり、小さい値である程、音は暗くなる。

    データDA13(Extn Tune)は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する各ドローノブ操作子26〜28に対し、楽音生成装置16から発音させる電子音のピッチを設定するデータであり、デフォルトの電子音のピッチを変化させない場合には「0」が記憶される。 データDA13は、最低ピッチ「−50」から最高ピッチ「+50」までの範囲内でいずれかの値が記憶される。

    上記データDA1〜DA13のうち、データDA4〜DA13は、後述するユーザインターフェイスU1(図7参照)を用いて、ユーザが適宜変更できる。 よって、パイプフィキシングの対象は、ユーザが必要に応じて適宜設定できるので、リアルパイプPに不具合が生じた場合には、迅速に電子音による代替が可能となる。

    次に、図4に示す各データについて説明する。 データDA14は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対応する電子音の音量および音質を設定するためのデータである。 データDA14は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対する電子音を構成する各ボイス(Rank1〜Rank6)に対する電子音の音量および音質を設定する6つのデータDA14a〜DA14gから構成される。 なお、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対し、6つのボイス(Rank)の各々にデータDA14a〜DA14gが記憶できるように構成されるが、使用するボイスの数に応じたデータDA14a〜DA14gの組が有効なデータとされる。 データDA14a〜DA14gは、後述するユーザインターフェイスU2(図7参照)を用いて、ユーザが適宜変更できる。

    データDA14a(Level)は、該当ボイス(Rank)の電子音のレベルを設定するデータであり、最小レベル「0」から最大レベル「127」までの範囲内でいずれかの値が記憶される。 データDA14b(Tone)は、該当ボイスの電子音の明るさを設定するデータであり、対応するデフォルトの電子音の明るさをそのまま使用する場合には「0」が記憶される。 データDA14bとしては、「−50」から「+50」までの範囲内の値が記憶される。 大きい値である程、音は明るくなり、小さい値である程、音は暗くなる。

    データDA14c(Tune)は、該当ボイスの電子音のピッチを設定するデータであり、対応するデフォルトの電子音のピッチを変化させない場合には「0」が記憶される。 データDA14cは、最低ピッチ「−50」から最高ピッチ「+50」までの範囲内でいずれかの値が記憶される。 データDA14d(Attack)は、該当ボイスの電子音のアタックタイム(押鍵に基づき楽音生成装置16にて生成される楽音の立ち上がりから最大音量となるまでの時間)を設定するデータであり、「0」から「10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。

    データDA14e(Warmth)は、該当ボイスの電子音の低音域のEQ(イコライザ)を設定するデータであり、対応するデフォルトの低音域のEQを使用する場合には「0」が記憶される。 データDA14eとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA14f(Presense)は、該当ボイスの電子音の中音域のEQを設定するデータであり、対応するデフォルトの中音域のEQを使用する場合には「0」が記憶される。 データDA14fとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA14g(Brilliance)は、該当ボイスの電子音の高音域のEQを設定するデータであり、対応するデフォルトの高音域のEQを使用する場合には「0」が記憶される。 データDA14gとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。

    次に、図5に示す各データについて説明する。 データDA15は、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対し、各鍵により発音される電子音の音量および音質を設定するためのデータである。 データDA15は、C1からC61までの各鍵(Note1〜Note61)に対する電子音の音量および音質を設定する6つのデータDA15a〜DA15gから構成される。 これらのデータDA15a〜DA15gは、上述のデータDA14a〜DA14gの6つのボイス(Rank1〜Rank6)に対応して設けられる。 つまり、データDA15(DA15a〜DA15g)は、データDA14のRank1〜Rank6のそれぞれに対して、61鍵分設けられている。 なお、各ドローノブ番号DK1〜DK30に対し、61鍵分の鍵に対して各々データDA15a〜DA15gが記憶できるように構成されるが、データDA3(所属鍵盤)として「PEDAL」が記憶されたドローノブ番号に対しては、32鍵分のデータDA15a〜DA15gの組が有効なデータとされる。 データDA15a〜DA15gは、後述するユーザインターフェイスU3(図8参照)を用いて、ユーザが適宜変更できる。

    データDA15a(Level)は、該当する鍵(Note)に対する電子音のレベルを設定するデータである。 データDA15aには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されているレベル、すなわち、データDA11と対応するボイス(Rank)のデータDA14aとによって決定されるレベルを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15aとしては、「−100」から「+100」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA15b(Tone)は、該当する鍵に対する電子音の明るさを設定するデータである。 データDA15bには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されている電子音の明るさ、すなわち、データDA12と対応するボイス(Rank)のデータDA14bとによって決定される明るさを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15bとしては、「−100」から「+100」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。

    データDA15c(Tune)は、該当する鍵に対する電子音のピッチを設定するデータである。 データDA15cには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されているピッチ、すなわち、データDA13と対応するボイス(Rank)のデータDA14cとによって決定されるピッチを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15cとしては、「−100」から「+100」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA15d(Attack)は、該当する鍵に対する電子音のアタックタイムを設定するデータである。 データDA15dには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されているアタックタイム、すなわち、対応するボイス(Rank)のデータDA14dによって決定されるアタックタイムを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15dとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。

    データDA15e(Warmth)は、該当する鍵に対する電子音の低音域のEQ(イコライザ)を設定するデータである。 データDA15eには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されている低音域のEQ、すなわち、対応するボイス(Rank)のデータDA14eによって決定される低音域のEQを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15eとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA15f(Presense)は、該当する鍵に対する電子音の中音域のEQを設定するデータである。 データDA15fには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されている中音域のEQ、すなわち、対応するボイス(Rank)のデータDA14fによって決定される中音域のEQを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15fとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。 データDA15g(Brilliance)は、該当する鍵に対する電子音の高音域のEQを設定するデータである。 データDA15gには、対応するボイス(Rank)全体に対して設定されている高音域のEQ、すなわち、対応するボイス(Rank)のデータDA14gによって決定される高音域のEQを使用する場合に「0」が記憶される。 データDA15gとしては、「−10」から「+10」までの値のうち、いずれかの値が記憶される。

    次に、図6〜図8を参照して、設定データ13a,14aに対する設定変更を行うユーザインターフェイスについて説明する。 図6は、設定パネル151の模式的な正面図である。 設定パネル151には、LCD21と、2つの設定操作子22とが設けられている。 2つの設定操作子22の一方は、カーソルCU1(図7、図8参照)を移動させるための操作子22aであり、他方は、設定値を変更させるための操作子22bである。 操作子22aおよび操作子22bは、いずれも、プッシュボタン付きロータリーエンコーダから構成される。 LCD21には、図7および図8を参照して後述するユーザインターフェイスU1〜U3が表示される。

    図7(a)および図7(b)は、ユーザインターフェイスU1の表示例を示す模式図である。 ユーザは、所定の操作によって呼び出し、LCD21に表示させたユーザインターフェイスU1を用いて、設定データ13a,14aにおけるデータDA4〜DA13(図3参照)を変更できる。

    ユーザインターフェイスU1において、項目51(Target)には、設定データ13aにおいて選択中のドローノブ番号に対して記憶されるストップ名(データDA1)が表示される。 図7(a)には、項目51に対して「Diapason 8」が表示された状態、即ち、ドローノブ番号DK15が選択されている状態の例が図示されている。 ユーザは、操作子22aを回転操作し、カーソルCU1を項目51に対して表示されるストップ名に合わせた後、操作子22bを回転操作してストップ名を変更することによって、設定値の変更を所望するストップ名(ドローノブ番号、ドローノブ操作子)を選択できる。

    あるいは、ユーザは、ユーザインターフェイスU1が表示されているとき、非発音対象のランクに対応するドローノブ操作子26〜28に対し、選択を所望するストップ名に対応するドローノブ操作子の引き出し操作を2回行うか、発音対象のランクに対応するドローノブ操作子26〜28に対し、選択を所望するストップ名に対応するドローノブ操作子の引き出し操作を1回行うことによっても、設定値の変更を所望するストップ名を選択できる。 なお、項目51に表示されているストップ名に対応するドローノブ操作子26〜28は、対応するLED(図示せず)が点滅し、そのドローノブ操作子がユーザインターフェイスU1において選択中であることを、ユーザが判別し易い。

    項目52(Pipe Stop Number)には、選択中のドローノブ番号(この例では、ドローノブ番号DK15)に対し、パイプユニット100におけるランクR(リアルパイプのランク)が設定されているか否を示す情報が表示される。 設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、データDA4として「OFF」が記憶されている場合には、項目52に対し、「None」が表示される。 一方、設定データ13aにおいてデータDA4として「ON」が記憶されている場合には、設定データ13aにおいてデータDA5(Pipe Stop Number)として記憶される値(本実施形態では、1から300までのいずれかの値)が、項目52に対して表示される。

    ユーザは、操作子22aを回転操作して、カーソルCU1を項目52に対する設定値に合わせた後、操作子22bを回転操作して設定値を変更することによって、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対するデータDA4および/またはデータDA5を変更できる。

    具体的に、ユーザが、カーソルCU1を項目52に対する設定値に合わせた状態で、操作子22bを回転操作して、設定値を「None」から、1〜300の値に変更した場合には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対するデータDA4(Pipe Stop Switch)が「OFF」から「ON」に変更されるとともに、データDA5(Pipe Stop Number)として新たに設定された値が記憶される。 一方、ユーザが、操作子22bを回転操作して、項目52に対する設定値を、1〜300の範囲内で異なる数値に変更した場合には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対するデータDA5として変更後の値が記憶される。 また、ユーザが、操作子22bを回転操作して、項目52に対する設定値を、1〜300の値から「None」に変更した場合には設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対するデータDA4が「ON」から「OFF」に変更される。

    項目52に対し、1〜300の値のいずれかが表示されている場合、項目53(Extension Switch)として、設定データ13aにおいて選択中のドローノブ番号に対するデータDA6の値が表示される。 項目53に対し「ON」が表示される場合には、図7(b)に示すように、項目54〜項目61が表示される。 一方、項目53に対し「OFF」が表示される場合には、項目54〜項目61は表示されない。

    項目54(Extn PC)、項目55(Lo Extn Limit)、および項目56(Hi Extn Limit)には、それぞれ、設定データ13aにおいて選択中のドローノブ番号に対するデータDA7、データDA8、およびデータDA9の値がそれぞれ表示される。 また、項目59(Extn Level)、項目60(Extn Tone)、および項目61(Extn Tune)には、それぞれ、設定データ13aにおいて選択中のドローノブ番号に対するデータDA11、データDA12、およびデータDA13の値がそれぞれ表示される。 ユーザが、上記項目54、55、56、59、60、および61のうち、所望の項目に対する設定値にカーソルCU1を合わせた状態で、操作子22bを回転操作して設定値を変更することによって、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対するデータDA7、DA8、DA9、DA11、DA12、およびDA13のうち、設定値を変更した項目に対応するデータが変更される。

    項目57(Fixing Note#)は、データDA10のうち、1つのデータ(Fixing Note)を選択するための値を入力する項目である。 項目57には、C1〜C61の範囲で表わされる鍵の鍵盤位置が表示される。 ユーザは、操作子22aを回転操作して、カーソルCU1を項目57に対する設定値に合わせた後、操作子22bを回転操作して表示される鍵の位置を変更することによって、1つの鍵の位置を選択できる。 あるいは、ユーザは、ユーザインターフェイスU1の表示中に、所望の鍵を押鍵することによって、1つの鍵の位置を選択できる。 上記各方法による鍵の選択によって、データDA10のうち、選択された鍵の位置を表すデータが選択される。 なお、項目57に対する値の設定は、項目51(Target)に表示されているストップ名に対応するランクRが発音対象として指定された状態で、鍵を押鍵することによって行うことが好ましい。 この場合、押鍵に基づくリアルパイプPの発音の状態を聞きながら、次の項目58において、パイプフィキシングの対象とするリアルパイプPを設定することができる。

    項目58(Fixing Switch)には、項目57に対して表示される鍵の位置に対し、その鍵に対するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象であるか否かを示す情報が表示される。 具体的に、項目58には、設定データ13aに記憶されるデータDA10のうち、項目57に対して表示される鍵の位置に対応して記憶される「ON」又は「OFF」が表示される。 ユーザは、操作子22aを回転操作して、カーソルCU1を項目58に対する設定値に合わせた後、操作子22bを回転操作して設定値を変更することによって、設定データ13aにおける該当するデータDA10(即ち、項目57に対して表示される鍵の位置に対応して記憶される値)が変更される。

    「Exten Rank Voicing」と表記されたボタン70は、項目53に対し、「ON」が表示されている場合に表示される。 ユーザは、このボタン70にカーソルCU1を合わせた状態で、操作子22aを押し操作することにより、ユーザインターフェイスU2(図7(c)参照)を呼び出し、ユーザインターフェイスU1に代えてLCD21に表示させることができる。

    「Exten Note Voicing」と表記されたボタン80は、項目53に対し、「ON」が表示されている場合に表示される。 ユーザは、このボタン80にカーソルCU1を合わせた状態で、操作子22aを押し操作することにより、ユーザインターフェイスU3(図8参照)を呼び出し、ユーザインターフェイスU1に代えてLCD21に表示させることができる。

    図7(c)は、ユーザインターフェイスU2の表示例を示す模式図である。 ユーザは、LCD21に表示させたユーザインターフェイスU2を用いて、設定データ13a,14aにおけるデータDA14(図4参照)を変更できる。

    ユーザインターフェイスU2には、項目71〜78と各設定値とが表示される。 項目71(Rank)には、設定値を変更する対象のボイスを選択する値が表示される。 項目71に対する設定値は「ALL」又は「1」から「6」までのいずれかの値である。 項目71に対し「ALL」が表示されている場合には、設定データ13aにおける、選択中のドローノブ番号に対する全てのボイス(Rank)に対するデータDA14a〜DA14gを一度に設定できる。 一方、項目71に対し「1」から「6」までのいずれかの値が表示されている場合には、設定データ13aにおける、選択中のドローノブ番号に対する、項目71において表示される値に対応する1つのボイス(Rank)に対するデータDA14a〜DA14gを設定できる。

    項目72(Level)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14aの値が表示される。 具体的に、項目71において表示される値が「1」から「6」までのいずれかの値である場合には、その値が示すボイス(Rank)のデータDA14aの値が表示される。 一方、項目71において表示される値が「ALL」である場合には、代表する1のボイス(Rank)のデータDA14aの値が表示される。 項目73(Tone)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14bの値が表示される。 項目74(Tune)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14cの値が表示される。 項目75(Attack)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14dの値が表示される。

    項目76(Warmth)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14eの値が表示される。 項目77(Presence)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14fの値が表示される。 項目78(Brilliance)には、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号に対し、項目71において表示される値に応じたボイス(Rank)のデータDA14gの値が表示される。

    各項目71〜78の設定値は、操作子22aの回転操作によってカーソルCU1を合わせることによって指定でき、操作子22bの回転操作によって変更できる。 設定値が変更されると、その変更に伴い、設定データ13aにおいて、選択中のドローノブ番号と項目71(Rank)との組み合わせに対するデータDA14のうち、対応するデータDA14a〜DA14gが変更される。

    図8は、ユーザインターフェイスU3の表示例を示す模式図である。 ユーザは、LCD21に表示させたユーザインターフェイスU3を用いて、設定データ13a,14aにおけるデータDA15(図5参照)を変更できる。

    ユーザインターフェイスU3の右上には、項目84が表示される。 項目84としては、ユーザインターフェイスU2における項目71と同様、設定値を変更する対象のボイス(Rank)を選択する値が表示される。 項目84に対する設定値は「ALL」又は「1」から「6」までのいずれかの値である。 図8(a)に示す例では、項目84として「ALL」が設定されている。 項目84の設定値は、操作子22aの回転操作によってカーソルCU1を合わせることによって指定でき、操作子22bの回転操作によって変更できる。 項目84に対し「ALL」が表示されている場合には、設定データ13aにおける、選択中のドローノブ番号に対する全てのボイス(Rank)に対するデータDA15a〜DA15gを一度に設定できる。 一方、項目84に対し「1」から「6」までのいずれかの値が表示されている場合には、設定データ13aにおける、選択中のドローノブ番号に対する、項目84において表示される値に対応する1つのボイス(Rank)に対するデータDA15a〜DA15gを設定できる。

    ユーザインターフェイスU3では、LCD21の横方向を、向かって左から右側へ向かって音高が上がる鍵域を示す軸とし、設定値を変更させる対象として選択された鍵の鍵盤位置に応じて、2つのカーソルCU2a,CU2bを表示させる。 よって、ユーザは、画面の横幅に対する相対的なカーソルCU2a,CU2bの位置に基づき、設定値を変更させる対象として選択された鍵を視覚的に把握し易い。

    ユーザインターフェイスU3の左上には、設定値を変更させる対象として選択された鍵の鍵盤位置を示す設定値81が表示される。 例えば、図8(a)では、設定値81として「C25」が表示されており、C25に対応する鍵が選択されていることを示す。 ユーザは、操作子22aを回転操作して、設定値81にカーソルCU1を合わせた後、操作子22bの回転操作することにより、設定値81を変更できる。 あるいは、ユーザは、ユーザインターフェイスU3の表示中に、選択中のドローノブ番号が所属する鍵盤(鍵盤23〜25のいずれか)における所望の鍵を押鍵することにより、設定値81を、押鍵された鍵を示す値に変更できる。

    設定値81が変更されると、それに伴い、カーソルCU2a,CU2bと、カーソルCU2a,CU2bの間に表示されるカーソルCU3とが、鍵域を示す軸方向(LCD21の横方向)に移動し、設定値81に対応する位置に表示される。 例えば、設定値81が「C25」から、より高音である「D39」に変更された場合、カーソルCU2a,CU2b及びカーソルCU3は、図8(a)に示す位置から、図8(b)に示す位置へと、右方向に移動する。

    選択中のドローノブ番号に対し、「Lo Extn Limit」および/または「Hi Extn Limit」が設定されている場合、ユーザインターフェイスU3には、その設定範囲が視覚的に分かるように表示される。 図8に示す例では、鍵域を示す軸方向に、「Lo Extn Limit」の設定範囲に対応する範囲に亘って延びる線LELが表示されている。 ユーザは、線LELが表示されている鍵域が「Lo Extn Limit」として設定されている鍵域であることを認識できる。

    ユーザインターフェイスU3の右上には、変更対象の項目82が表示され、項目82の下方には、項目82に対する設定値83が表示される。 ユーザは、設定値83にカーソルCU1を合わせた状態で、操作子22bを回転操作することにより、設定値83を変更できる。 設定値83が変更されると、その変更に応じて、カーソルCU3が上方又は下方に移動する。 具体的に、カーソルCU3は、設定値83が「0」である場合(即ち、項目84に表示される値に応じたボイス(Rank)に対して設定されている現在の設定値)を基準として、値が大きくなるほど上方に移動し、値が小さくなるほど下方に移動する。 例えば、設定値83が「0」から「47」に変更された場合、カーソルCU3は、図8(a)に示す位置から、図8(c)に示す位置へと、上方に移動する。 ユーザは、カーソルCU3の位置により、設定値83として設定されている値の、設定値83が「0」である場合に対する相対的な差分を視覚的に認識できる。

    項目82としては、設定データ13aにおけるデータDA15a〜DA15g(図5参照)に対応する各項目を表示できる。 例えば、図8(a)における項目82は、データDA15aに対応する「Levl」が表示され、図8(d)における項目82は、データDA15cに対応する「Tune」が表示される。 ユーザは、項目82にカーソルCU1を合わせた状態で、操作子22bを回転操作することにより、項目82を変更できる。

    よって、ユーザインターフェイスU3によれば、設定データ13aにおける、設定値81により選択された鍵に対する各データDA15a〜DA15gのうち、表示中の項目82に対応するデータを、設定値83を変更することによって変更できる。

    次に、図9および図10を参照して、上記構成を有する本実施形態の電子オルガン1(楽音制御装置)のCPU11が実行する処理について説明する。 図9(a)は、CPU11が実行するユーザインターフェイス処理を示すフローチャートである。 本処理は、電子オルガン1に電源が投入されたことに伴い開始し、その後は定期的(例えば、0.5秒毎)に実行される。

    まず、CPU11は、ユーザによる所定の操作によってユーザインターフェイスU1〜U3のいずれかが呼び出されたかを判断する(S101)。 ユーザインターフェイスU1〜U3のいずれかが呼び出されたとCPU11が判断した場合には(S101:Yes)、CPU11は、該当のユーザインターフェイスをLCD21に表示させ(S102)、処理をS103に移行する。 一方、S101において、ユーザインターフェイスU1〜U3のいずれも呼び出されていないとCPU11が判断した場合(S101:No)、CPU11は、処理をS103に移行する。

    S103において、CPU11は、表示中のユーザインターフェイスU1〜U3において、設定値がユーザによる操作に基づいて変更されたかを判断する(S103)。 設定値が変更されたとCPU11が判断した場合(S103:Yes)、CPU11は、RAM13内の設定データ13aにおける、対応するデータを変更する(S104)。

    次に、CPU11は、変更された設定に応じて楽音生成装置16の設定を行い(S105)、その他の処理を実行して(S106)、本処理を終了する。 なお、S105において、楽音生成装置16の設定は、変更された設定値が電子音の音色や音量や音質などを設定する値である場合に行い、変更された設定値がそれ以外の設定値である場合にはS105の処理は省略して、処理をS106に移行する。 一方、S103において、設定値が変更されていないとCPU11が判断した場合(S103:No)、CPU11は、処理をS106に移行する。

    図9(b)は、CPU11が実行するドローノブ操作子処理を示すフローチャートである。 本処理は、電子オルガン1に電源が投入されたことに伴い開始される処理である。 まず、CPU11は、初期設定として、全てのPipe Stop Numberに対応する各ビットをクリアし、SysEx(システムエクスクルーシブ)をパイプコントローラ101に送信する(S201)。 これにより、パイプユニット100に設置された全てのランクRが非発音対象として設定される。

    次に、CPU11は、ドローノブ操作子26〜28の引き出し操作があったかを判断する(S202)。 ドローノブ操作子26〜28の引き出し操作があったとCPU11が判断した場合(S202:Yes)、該当するドローノブ操作子に対するSTOPフラグ(図示せず)をオンに設定する(S203)。 STOPフラグは、RAM13内に設けられたフラグであり、各ドローノブ操作子に対して1つずつ設けられ、そのドローノブ操作子に対する操作状況を記憶する。 具体的に、STOPフラグは、電子オルガン1の電源投入時に全てオフに設定され、ドローノブ操作子に引き出し操作があった場合には、そのドローノブ操作子に対するSTOPフラグがオンに設定される。 一方、ドローノブ操作子に押し込み操作があった場合には、そのドローノブ操作子に対するSTOPフラグがオフに設定される。

    次に、CPU11は、該当するPipe Stop Numberに対応するビットを立てて、SysExをパイプコントローラ101に送信する(S204)。 これにより、パイプユニット100に設置されたランクRのうち、引き出されたドローノブ操作子に対応するランクRが発音対象として設定される。

    CPU11は、S204の処理後、処理をS205に移行する。 また、S202において、ドローノブ操作子26〜28の引き出し操作がないとCPU11が判断した場合もまた(S202:No)、CPU11は、処理をS205に移行する。 S205において、CPU11は、ドローノブ操作子26〜28の押し込み操作があったかを判断する(S205)。 ドローノブ操作子26〜28の押し込み操作がなかったとCPU11が判断した場合(S205:No)、CPU11は、処理をS202に移行する。

    一方、S205において、ドローノブ操作子26〜28の押し込み操作があったとCPU11が判断した場合(S205:Yes)、該当するドローノブ操作子に対するSTOPフラグ(図示せず)をオフに設定する(S206)。 次に、CPU11は、該当するPipe Stop Numberに対応するビットをクリアし、SysExをパイプコントローラ101に送信する(S207)。 これにより、パイプユニット100に設置されたランクRのうち、押し込まれたドローノブ操作子に対応するランクRが非発音対象として設定される。 CPU11は、S207の処理後、処理をS202に移行する。

    図10(a)は、CPU11が実行する押鍵処理を示すフローチャートである。 本処理は、鍵盤23〜25が押鍵される毎に開始される処理である。 まず、CPU11は、押鍵された鍵に応じた押鍵情報をパイプコントローラ101に送信し(S301)、変数STOPに1を設定する(S302)。 次に、CPU11は、変数STOPの値が30以下であるかを判断する(S303)。 変数STOPの値が30以下であるとCPU11が判断した場合(S303:Yes)、CPU11は、該当のドローノブ操作子(即ち、変数STOPの値に対応するドローノブ操作子)に対するSTOPフラグがオンであるかを判断する(S304)。

    S304において、該当のドローノブ操作子に対するSTOPフラグがオンであるとCPU11が判断した場合(S304:Yes)、CPU11は、押鍵された鍵が、該当のドローノブ操作子が所属する鍵盤の鍵であるかを判断する(S305)。 S305における判断は、設定データ13aを参照し、該当のドローノブ操作子に対応するドローノブ番号の所属する所属鍵盤(データDA3)と、押鍵された鍵が所属する鍵盤とを比較することによって行う。

    S305において、押鍵された鍵が、該当のドローノブ操作子が所属する鍵盤の鍵であるとCPU11が判断した場合(S305:Yes)、CPU11は、必要に応じて電子音の発音を行うSTOP発音処理を実行する(S306)。 つまり、STOP発音処理(S306)は、引き出し操作が行われたドローノブ操作子が属する鍵盤が押鍵された場合に実行される。 なお、STOP発音処理(S306)の具体的な処理については、図10(b)を参照して後述する。

    CPU11は、STOP発音処理(S306)の実行後、変数STOPの値に1を加算して(S307)、処理をS303に移行する。 一方、S304において、該当のドローノブ操作子に対するSTOPフラグがオフであるとCPU11が判断した場合(S304:No)、または、S305において、押鍵された鍵が、該当のドローノブ操作子が所属する鍵盤の鍵でないとCPU11が判断した場合もまた(S305:No)、CPU11は、変数STOPの値に1を加算して(S307)、処理をS303に移行する。 そして、S303において、変数STOPの値が30を超えたとCPU11が判断した場合(S303:No)、本処理を終了する。

    図10(b)は、上述したSTOP発音処理を示すフローチャートである。 まず、CPU11は、該当のドローノブ操作子に対するPipe Stop Switchの値が「ON」であるかを判断する(S321)。 S321における判断は、設定データ13aを参照し、該当のドローノブ操作子に対応するドローノブ番号に対するPipe Stop Switch(データDA4)の値に基づく。

    S321において、該当のドローノブ操作子に対するPipe Stop Switchの値が「OFF」であるとCPU11が判断した場合(S321:No)、該当のドローノブ操作子に対し、パイプユニット100におけるランクRは設定されていない。 よって、かかる場合には、CPU11は、電子音発音処理を実行し(S324)、本処理を終了する。 CPU11は、電子音発音処理(S324)において、楽音生成装置16に対し、該当するドローノブ操作子を示す情報と押鍵された鍵を示す情報とを含む発音指示を出力し、楽音生成装置16に発音指示に基づく電子音を発音させる。

    一方、S321において、該当のドローノブ操作子に対するPipe Stop Switchの値が「ON」であるとCPU11が判断した場合(S321:Yes)、CPU11は、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであるかを判断する(S322)。 S322における判断は、設定データ13aを参照し、該当のドローノブ操作子に対応するFixing Note(データDA10)のうち、押鍵された鍵に対応して記憶される「ON」又は「OFF」の値に基づく。 この値が「ON」である場合に、CPU11は、S322において、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであると判断する。

    S322において、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであるとCPU11が判断した場合(S322:Yes)、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象とされている。 よって、かかる場合には、CPU11は、電子音発音処理を実行し(S324)、本処理を終了する。

    一方、S322において、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがOFFであるとCPU11が判断した場合(S322:No)、CPU11は、押鍵された鍵がExtn Limitの範囲内であるかを判断する(S323)。 S323における判断は、設定データ13aを参照し、Lo Extn Limit(データDA8)、および、Hi Extn Limit(データDA9)の各設定値に基づく。 押鍵された鍵が、これらの設定値が示す鍵域内に含まれる場合、CPU11は、S323において、押鍵された鍵が、Extn Limitの範囲内であると判断する。

    S323において、押鍵された鍵が、Extn Limitの範囲内であるとCPU11が判断した場合(S323:Yes)、押鍵された鍵に対するリアルパイプPは設置されていない。 よって、かかる場合には、CPU11は、電子音発音処理を実行し(S324)、本処理を終了する。

    一方、S323において、押鍵された鍵が、Extn Limitの範囲外であるとCPU11が判断した場合(S323:No)、CPU11は、本処理を終了する。 STOP発音処理により電子音発音処理(S324)が実行されなかった押鍵については、パイプユニット100におけるランクRのうち、発音対象のランクRにおける押鍵された鍵に対応するリアルパイプPが発音される。

    以上説明した通り、本実施形態の電子オルガン1(発音制御装置)によれば、鍵盤23〜25が押鍵された場合に、押鍵された鍵が、設定データ13aにおいて、データDA10として「ON」が記憶されている鍵であり、かつ、押鍵された鍵に対応するリアルパイプPが、発音対象として指定されたランクRに属する場合には、そのリアルパイプPに代わる電子音が楽音生成装置16から発音される。 よって、パイプユニット100に設置されているリアルパイプPに故障などの不具合が生じた場合には、当該不具合があるリアルパイプPをパイプフィキシングの対象としてデータDA10に設定すれば、ランクRを構成するリアルパイプPの1本単位で、不具合のあるリアルパイプPに対する代替的な電子音(代替楽音)を発音させることができる。 また、このとき、パイプフィキシングの対象を鍵によって指定できる。 リアルパイプPの不具合は、通常、ユーザが鍵を押鍵した場合の違和感として発見されるので、不具合のあるリアルパイプPを鍵によって早急に指定し易い。

    そして、不具合のあるリアルパイプPに対する代替楽音を発音させる一方で、不具合のあるリアルパイプPと同じランクR(パイプ列)に属する他のリアルパイプPはそのまま使用できるので、リアルパイプPからの発音が持つ独特の響きが失われることを抑制できる。 従って、本実施形態の発音制御装置を内蔵する電子オルガン1によれば、設置されているリアルパイプPに不具合が生じた場合であっても、ユーザの意図に沿った演奏を早期に再開させることができる。

    また、各ランクR毎に、そのランクRを構成する各リアルパイプPに対し、電子音(代替楽音)の特質パラメータを設定できるので、不具合のあったリアルパイプPに対する電子音を発音させる一方で、当該リアルパイプPと同じランクRに属する他のリアルパイプPから楽音を発生させたとしても、違和感のないように、不具合のあったリアルパイプPに対する電子音を調整できる。 よって、全てリアルパイプPから発音させた場合と遜色のない演奏を実現できる。

    上記実施形態において、パイプ指定手段、変更手段、設定手段としては、S104の処理が例示される。 制御手段としては、S322の処理が例示される。

    以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。

    例えば、上記実施形態では、楽音制御装置が電子オルガン1に内蔵される構成としたが、楽音制御装置に相当する構成(CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、楽音生成装置、操作パネル、LCD、設定操作子)を、パイプコントローラ101に内蔵し、電子オルガン1に接続する構成としてもよい。 かかる場合には、図9(a)、図10(a)、および図10(b)に示すフローチャートの処理は、パイプコントローラ101の楽音制御装置のCPUが実行する。 また、パイプオルガンに楽音制御装置に相当する構成を搭載してもよい。

    また、上記実施形態では、楽音制御装置を、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、楽音生成装置16、操作パネル15、LCD21、設定操作子22から構成されるものとして説明したが、楽音生成装置16を除く各構成から構成されるものであってもよい。

    また、上記実施形態では、項目57(Fixing Note#)において、鍵の鍵盤位置を指定し、かつ、項目58(Fixing Switch)において、項目57に対して表示される鍵の位置に対するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象であるか否かを設定する構成としたが、項目51(Target)に表示されているストップ名に対応するランクRが発音対象として指定された状態で、鍵を押鍵した場合に、対応するリアルパイプPがパイプフィキシングの対象であると設定される構成であってもよい。

    また、上記実施形態では、STOP発音処理(図10参照)のS322において、処理対象のドローノブ操作子に対応する押鍵された鍵のFixing Note(データDA10)の値が「ON」である場合に、CPU11は、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであると判断する構成であった。 S322において、CPU11が、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであると判断する条件としては、Fixing Note(データDA10)の値に限らない。 例えば、処理対象のドローノブ操作子に対応する各鍵のデータDA15a(Level)として、電子音を使用しないことを示す情報(例えば「OFF」)を設定可能に構成し、S322において、処理対象のドローノブ操作子に対応する押鍵された鍵のデータDA15a(Level)の値が、電子音を使用しないことを示す情報である場合に、CPU11が、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであると判断する構成としてもよい。 あるいは、Fixing Note(データDA10)に換えて、各鍵に対する音量を設定できるように構成し、S322において、処理対象のドローノブ操作子に対応する押鍵された鍵に対する音量が「0」である場合に、CPU11が、押鍵された鍵に対応するFixing SwitchがONであると判断する構成としてもよい。 よって、特許請求の範囲における「代替楽音を発生させるか否かを示す情報」としては、Fixing Note(データDA10)に限らず、上記例示した各パラメータなども該当し得る。

    また、上記実施形態では、パイプコントローラ101が、1つのドローノブ操作子に対して設定された1つのデータDA5(Pipe Stop Number)の値に基づき、データDA5の各値に対して予め決められている1又は複数のランクRを発音対象に設定する構成であった。 これに換えて、1つのドローノブ操作子に対して、データDA5に相当する値を複数(例えば、6つ)のランクRの分だけ準備しておき、電子オルガン1のユーザインターフェイス(例えば、ユーザインターフェイスU1)で任意のランクRを指定できるようにするとともに、ドローノブ操作子が引き出し操作された場合に、パイプコントローラ101が、そのドローノブ操作子に対して指定された数のランクRを発音対象として設定するように構成してもよい。 かかる構成によれば、電子オルガン1の側でミクスチュア・ストップをユーザの所望に応じて自由に作成できる。

    また、上記実施形態では、電子オルガン1は、ドローノブ操作子が操作された場合に、対応するPipe Stop Numberのビットを設定して、システムエクスクルーシブ(SysEx)を、パイプコントローラ101に送信する構成とした。 つまり、上記実施形態では、電子オルガン1は、ドローノブ操作子の操作に応じて、ランクR単位で発音対象とするか否かの情報を、パイプI/F17からパイプコントローラ101に送信した。 これに換えて、電子オルガン1は、ドローノブ操作子が操作された場合に、操作されたドローノブ操作子に対応するランクRを構成する各リアルパイプPに対して、それぞれ、そのリアルパイプPを発音対象とするか否かの情報を、パイプI/F17からパイプコントローラ101に送信する構成としてもよい。 例えば、ドローノブ操作子が引き出し操作された場合に、該当するドローノブ操作子に対応するランクRを構成するリアルパイプPのうち、データDA10(Fixing Note)によってパイプフィキシングの対象に設定されているリアルパイプPについては、発音対象としない情報をパイプコントローラ101に送信し、残りのリアルパイプPについては、発音対象とする情報をパイプコントローラ101に送信する。 かかる構成を採用した場合、パイプI/F17からパイプコントローラ101に送信する情報量が増大するものの、各リアルパイプPのコントロールの自由度が増大するという利点がある。

    あるいは、押鍵された場合に、データDA3(所属鍵盤)の設定に基づき特定される、押鍵された鍵によって発音可能な各リアルパイプPに対し、ドローノブ操作子26〜28の操作状態(STOPフラグの設定)と、データDA10(Fixing Note)の設定に応じて決定される、各リアルパイプPを発音対象とするか否かの情報を、パイプI/F17からパイプコントローラ101に送信する構成としてもよい。

    また、ある程度速い通信経路を確保できた場合には、押鍵やドローノブ操作子の操作といったイベントドリブンで情報を送信するのではなく、一定間隔(例えば、5ms毎に1回)で、全てのリアルパイプのそれぞれに対し、該当するリアルパイプPを発音対象とするか否かの情報を、パイプI/F17からパイプコントローラ101に送信する構成としてもよい。 かかる構成を採用した場合、通信経路にノイズが乗った場合でも、リアルパイプPを発音対象とするか否かの情報を送信するタイミング毎にリカバリーできるという利点がある。

    また、上記実施形態では、パイプI/F17とパイプユニット100との間の通信は、電流ループのシリアルデータ信号を用いるものとしたが、データ通信の形態としては、電流ループのシリアルデータ信号による通信に限らず、例えば、光ファイバーなどの耐ノイズ性の高い通信や、イーサネット(登録商標)や無線LANなど、各種のデータ通信を採用してもよい。

    1 電子オルガン(楽器)
    13 RAM(設定記憶手段)
    14 フラッシュメモリ(設定記憶手段)
    16 楽音生成装置(楽音生成手段)
    23 足鍵盤(鍵)
    24 上鍵盤(鍵)
    25 下鍵盤(鍵)
    R ランク(パイプ列)
    P リアルパイプ(設置されているパイプ)

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