Semiconductor device |
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申请号 | JP2010045583 | 申请日 | 2010-03-02 | 公开(公告)号 | JP5352500B2 | 公开(公告)日 | 2013-11-27 |
申请人 | ルネサスエレクトロニクス株式会社; | 发明人 | 郁夫 深海; 雅司 中野; | ||||
摘要 | A semiconductor device of the present invention includes an output transistor connected between a power supply terminal and an output terminal; a detection transistor generating a detection current that is proportional to a current flowing through the output transistor; a detection voltage generation unit generating a detection voltage based on a detection current; a protection transistor drawing a current from a control terminal of the output transistor to the output terminal according to the detection voltage; and a limited current generation circuit that generates a limited current that is obtained by converting a limit setting current that sets a current flowing through the output transistor in a protection state according to a variation of a threshold voltage of the protection transistor and a variation of the detection voltage with respect to the detection current, and supplies the limited current to a first terminal of the protection transistor. | ||||||
权利要求 | 駆動信号入力端子に制御端子が接続され、電源端子に第1の端子が接続され、出力端子に第2の端子が接続される出力トランジスタと、 前記出力トランジスタの前記制御端子に制御端子が共通接続され、前記電源端子に第1の端子が接続され、前記出力トランジスタに流れる電流をモニタして出力電流に比例する検出 電流を生成する検出トランジスタと、 前記検出トランジスタの第2の端子と前記出力端子との間に接続され る検出抵抗を有し 、前記 検出電流に基づき検出電圧を生成する検出電圧生成部と、 前記出力トランジスタの前記制御端子に第1の端子が接続され、前記出力端子に第2の端子が接続され、前記検出電圧が予め設定された閾値電圧に達すると前記出力トランジスタの前記制御端子から前記出力端子に電流を引き抜く保護トランジスタと、 前記保護トランジスタに電流が流れる状態において前記出力トランジスタに流れる出力電流を設定す る制限電流を前記保護トランジスタの前記第1の端子に供給する制限電流生成回路と、 を有し、 前記制限電流生成回路は、 電流源と、 前記電流源と接地端子との間に設けられた補償抵抗と、 前記補償抵抗と前記電流源との接続ノードに生成される電圧が制御端子に供給され、前記接地端子に第2の端子が接続される補償トランジスタと、 前記補償トランジスタに流れる電流に基づき前記制限電流を生成する第1のカレントミラー回路と、 を有する半導体装置。 前記検出抵抗及び前記補償抵抗の抵抗値は、互いに同一の方向に特性がシフトする製造ばらつきを有し、前記保護トランジスタ及び前記補償トランジスタの閾値電圧は、互いに同一の方向に特性がシフトする製造ばらつきを有する 、請求項 1に記載の半導体装置。 前記保護トランジスタ及び前記補償トランジスタは、横型のNMOSトランジスタである請求項 1又は 2に記載の半導体装置。 前記検出抵抗及び前記補償抵抗は、それぞれのサイズが互いに等しく、前記前記保護トランジスタ及び前記補償トランジスタは、それぞれのサイズが互いに等しい請求項 1乃至 3のいずれか1項に記載の半導体装置。 前記検出抵抗は、第1の端子が前記検出トランジスタの前記第2の端子に接続され、第2の端子が前記出力端子に接続された第1のトランジスタにより構成され、 前記補償抵抗は、制御端子と第1の端子が前記接続ノードに接続され、第2の端子が前記接地端子に接続された第2のトランジスタにより構成され、前記第2のトランジスタは前記補償トランジスタとともに第4のカレントミラー回路を構成し、 前記検出電圧生成部は、更に、前記第1のトランジスタとともに第3のカレントミラー回路を構成する第3のトランジスタを有し、 前記制限電流生成回路は、更に、前記第3のトランジスタに流れる電流を前記補償トランジスタに流れる電流に基づいて生成する第2のカレントミラー回路を有する請求項 1乃至 4のいずれか1項に記載の半導体装置。 前記保護トランジスタ、前記補償トランジスタ及び前記第1乃至第3のトランジスタは、互いに同一の方向に特性がシフトする製造ばらつきを有する請求項 5に記載の半導体装置。 前記保護トランジスタ、前記補償トランジスタ及び前記第1乃至第3のトランジスタは、横型のNMOSトランジスタである請求項 5又は 6に記載の半導体装置。 前記保護トランジスタ、前記補償トランジスタ及び前記第1乃至第3のトランジスタは、それぞれのサイズが互いに等しい請求項 5乃至 7のいずれか1項に記載の半導体装置。 前記第2のカレントミラー回路は、 前記第1のPMOSトランジスタと、 第1端子が前記電源端子に接続され、制御端子が前記第1のPMOSトランジスタの前記制御端子に接続され、第2端子に前記第3のトランジスタの制御端子及び第2端子が接続された第3のPMOSトランジスタを有する請求項 5乃至 8のいずれ か 1項に記載の半導体装置。 前記第1乃至第3のPMOSトランジスタは、それぞれのサイズが互いに等しい請求項 9に記載の半導体装置。 前記第1のカレントミラー回路は、 第1端子が前記電源端子に接続され、制御端子及び第2端子が前記補償トランジスタの前記第2端子に共通接続された第1のPMOSトランジスタと、 第1端子が前記電源端子に接続され、制御端子が前記第1のPMOSトランジスタの前記制御端子に接続され、第2端子に前記制限電流を生成する第2のPMOSトランジスタと、 を有する請求項 1乃至 10のいずれ か 1項に記載の半導体装置。 前記第1及び第2のPMOSトランジスタは、それぞれのサイズが互いに等しい請求項 11に記載の半導体装置。 電源電圧を昇圧し て駆動信号を生成して前記駆動信号入力端子に供給するチャージポンプ回路と、 前記出力トランジスタの前記制御端子の電圧に基づき前記チャージポンプ回路に前記駆動信号の生成の開始を指示するチャージポンプ起動制御信号を出力するチャージポンプ起動制御回路と、 を備える請求項1乃至 12のいずれか1項に記載の半導体装置。 前記制限電流生成回路において前記制限電流を出力する制限電流出力端子に逆流電流が流れ込むことを防止する逆流防止素子を備える請求項 13に記載の半導体装置。 前記逆流防止素子は、ポリシリコンダイオードである請求項 14に記載の半導体装置。 前記第1の端子はドレイン端子であり、前記第2の端子はソース端子であり、前記制御端子は、ゲート端子である請求項1乃至 15のいずれか1項に記載の半導体装置。 前記出力トランジスタ及び前記検出トランジスタは、縦型NMOSトランジスタである請求項1乃至 16のいずれか1項に記載の半導体装置。 |
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说明书全文 | 本発明は半導体装置に関し、特に大電流のスイッチングを行う出力トランジスタを有する半導体装置に関する。 大電流のスイッチングを行うパワー半導体装置では、出力端子に接続される負荷に短絡が生じた場合又は不具合が生じた場合に出力トランジスタに流れる電流を制限することが行われている。 パワー半導体装置では、出力トランジスタに流れる電流を制限することで半導体装置が破壊することを防止する。 そこで、出力トランジスタに流れる電流の制限方法の一例が特許文献1に開示されている。 図5に、特許文献1に開示された半導体装置を、所謂ハイサイド・スイッチ(負荷よりも高電位側に半導体装置に接続された構成)として用いた応用例を示す。 図5に示した半導体装置200では、負荷RLに負荷電流を供給する出力トランジスタ202に対して、検出トランジスタ203と検出抵抗R204との直列回路が並列に接続され、出力トランジスタ202に流れる出力電流(負荷電流)にほぼ比例した検出電流が出力トランジスタ203及び検出抵抗R204に流れる。 出力トランジスタ202及び検出トランジスタ203のそれぞれのゲート・ソース間には、保護トランジスタ204が接続され、当該保護トランジスタ204のゲートは、検出トランジスタ203と検出抵抗R204間のノードに接続される。 入力端子INから、出力トランジスタ202をオン/オフする制御信号205が入力される。 この応用例では、出力トランジスタ202にNチャネル型のトランジスタを用いたハイサイド・スイッチとしているので、オン時の制御信号205の電圧Vinは、チャージポンプ等(図示せず)により電源端子VBの電圧よりも昇圧された電圧となる。 出力トランジスタ202に流れる出力電流が増加し、それに伴って検出トランジスタ203及び検出抵抗R204に流れる検出電流が増加すると、検出抵抗R204の両端に現れる電圧(保護トランジスタ204のゲート・ソース間電圧Vgs204)が上昇する。 Vgs204が保護トランジスタ204の閾値電圧を超えると、保護トランジスタ204がオンし、出力トランジスタ202のゲート・ソース間電圧を引き下げるので、出力電流が減少する。 これに伴い、検出電流が減少するため、Vgs204が減少するように負帰還がかかり、平衡状態となったところで出力電流が制限される。 これにより、図5に記載の半導体装置200では、出力トランジスタ202に過電流が流れた場合に、出力トランジスタ202(及び検出トランジスタ203)のゲートに印加される制御電圧を制限する電流制限機能を有する。 しかし、この半導体装置200では、以下に説明するように、検出抵抗R204や保護トランジスタ204の製造ばらつきによる抵抗値や閾値電圧のばらつきにより、制限されるべき電流(出力トランジスタ202に流れる出力電流)がばらついてしまうという問題がある。 まず、図5に示す半導体装置200の電流制限動作を説明する。 出力トランジスタ202の通電電流をI202、検出トランジスタ203の通電電流をI203とすると、検出抵抗R204の電圧降下により厳密にはずれるが、概ね(1)式の関係がある。 なお、(1)式では、出力トランジスタ202と検出トランジスタ203の面積比を1000:1とした。 ここで、電流が制限される条件は、検出抵抗R204の電圧降下が保護トランジスタ204の閾値以上となった場合である。 つまり、電流制限動作が開始される検出電流I203と保護トランジスタ204の閾値電圧Vt204との関係は、(2)式により求まる。 なお、(2)式におけるR204は、検出抵抗R204の抵抗値を示す。 そして、上記(1)、(2)式より、出力トランジスタ202の制限電流の電流値I202は(3)式によって求まる。 (3)式より、保護トランジスタ204の閾値電圧Vt204及び検出抵抗R204の抵抗値のばらつきにより、制限される出力電流I202の電流値のばらつきが大きくなることがわかる。 例えばVt204が±30%、R204が±30%ばらつくと電流値I202は経験的に±42%ばらつく。 一方、特許文献2には、出力トランジスタのゲートを定電流駆動することにより、制限される出力電流のばらつきを抑制する技術が開示されている。 図6に示すように、半導体装置100は、所謂ローサイド・スイッチ(負荷よりも低電位側に半導体装置が接続された構成)である。 この半導体装置100では、出力端子OUTが負荷RLを介して電源に接続され、接地端子GNDには接地電位が供給される。 そして、出力トランジスタ102と検出トランジスタ103とは並列接続される。 また、NMOSトランジスタ107は、検出トランジスタ103と直列接続される。 NMOSトランジスタ108は、NMOSトランジスタ107とカレントミラーを構成する。 さらに、NMOSトランジスタ109は、ゲートとドレインが接続されたダイオード接続構成となっており、検出トランジスタ103及び出力トランジスタ102の両ゲート間に接続される。 このダイオード接続されたNMOSトランジスタ109は、検出トランジスタ103のゲート・ソース間電圧と出力トランジスタ102のゲート・ソース間電圧を揃えるために接続されている。 つまり、検出トランジスタ103に直列接続されたNMOSトランジスタ107とNMOSトランジスタ109の両方の閾値電圧が等しければ、出力トランジスタ102と検出トランジスタ103の両方のゲート・ソース間電圧は等しくなるので、検出トランジスタ103は出力トランジスタ102に流れる出力電流を正確に検出できる。 また、定電流源106が検出トランジスタ103のゲートとダイオード接続されたNMOSトランジスタ109に接続され、検出トランジスタ103及び出力トランジスタ102を定電流駆動する。 ところで、半導体装置100の構成を、所謂ハイサイド・スイッチとして用いようとすると、図7のような回路構成になると考えられる。 半導体装置100aの電源端子VBには電源電圧Vccが印加され、出力端子OUTは負荷RLに接続される。 また、出力トランジスタ102のゲートには、オン信号として、チャージポンプ等(図示せず)により電源電圧Vccよりも昇圧された電圧を印加する必要がある。 しかしここで、発明者は、半導体装置100aを単一基板にモノリシックに集積しようとしたとき、重大な問題が生じることに気づいた。 以下にその問題を説明する。 図7に示す構成を実現するためにはNMOSトランジスタ107〜109を横型NMOSトランジスタにより構成する必要がある。 問題は、横型NMOSトランジスタで形成されたNMOSトランジスタ109に生じる。 そこで、出力トランジスタ102と横型NMOSトランジスタ109の構造を示す半導体装置100aの断面図を図8に示す。 なお、図8では、NMOSトランジスタのドレインが形成される不純物領域にDの符号を付し、ソースが形成される不純物領域にSの符号を付し、ゲート電極にGの符号を付し、バックゲートが形成される不純物領域にBの符号を付した。 出力トランジスタ102は縦型トランジスタであるので、N +型半導体基板N + (sub)及びN −エピタキシャル層N − (epi)が出力トランジスタ102のドレイン領域となる。 横型NMOSトランジスタは、N −エピタキシャル層内に形成されたPウェルの中に形成され、Pウェルの中にソース領域S及びドレイン領域DとなるN +領域と、バックゲートコンタクト領域BとなるP +領域が形成される。 NMOSトランジスタ109のドレイン領域Dとゲート電極Gは共通接続されるとともに、図7に示した定電流源106及び検出トランジスタ103のゲートに接続される。 NMOSトランジスタ109のソース領域Sとバックゲートコンタクト領域Bは共通接続され、出力トランジスタ102のゲート電極Gに接続される。 出力トランジスタ102のゲートは、通常、電源端子VBの電圧の2倍以上に昇圧された電圧で駆動されるので、NMOSトランジスタ109のバックゲートコンタクト領域Bには、その昇圧電圧が印加されることになる。 ここで、図8を参照すると、NMOSトランジスタ109のバックゲートコンタクト領域Bに昇圧電圧が印加された場合、NMOSトランジスタ109のPウェルとN −型エピタキシャル層との間に形成される寄生ダイオード110が導通状態となり、回路動作に不具合が生じる。 つまり、出力トランジスタ102のゲートに印加されるべき昇圧電圧が、寄生ダイオード110を介してN +型半導体基板(出力トランジスタ102のドレイン)に流れてしまうため、出力トランジスタ102のゲートの電圧が昇圧されなくなる。 また、寄生ダイオード110に大きな電流が流れて、破壊される恐れもある。 本発明にかかる半導体装置の一態様は、駆動信号入力端子に制御端子が接続され、電源端子に第1の端子が接続され、出力端子に第2の端子が接続される出力トランジスタと、前記出力トランジスタの前記制御端子に制御端子が共通接続され、前記電源端子に第1の端子が接続され、前記出力トランジスタに流れる出力電流に比例する検出電流を生成する検出トランジスタと、前記検出トランジスタの第2の端子と前記出力端子との間に接続され、前記検出電流に基づき検出電圧を生成する検出電圧生成部と、前記出力トランジスタの前記制御端子に第1の端子が接続され、前記出力端子に第2の端子が接続され、前記検出電圧が予め設定された閾値電圧に達すると前記出力トランジスタの前記制御端子から前記出力端子に電流を引き抜く保護トランジスタと、前記保護トランジスタに電流が流れる状態において前記出力トランジスタに流れる出力電流を設定する制限設定電流を生成し、当該制限設定電流を前記保護トランジスタの閾値電圧のばらつき及び前記検出電流に対する前記検出電圧のばらつきに応じて変換した制限電流を生成し、前記制限電流を前記保護トランジスタの前記第1の端子に供給する制限電流生成回路と、を有する。 本発明にかかる半導体装置によれば、制限電流生成回路が出力トランジスタに流れる出力電流の制限値を設定する制限設定電流を生成する。 そして、制限電流生成回路は、制限設定電流を保護トランジスタの閾値電圧のばらつき及び検出電流に対する検出電圧のばらつきに応じて変換した制限電流を生成する。 具体的には、保護トランジスタの閾値電圧のばらつきと同じ方向にシフトする閾値電圧ばらつきを有する補償トランジスタと、検出電圧を生成する検出抵抗の抵抗値のばらつきと同じ方向にシフトする抵抗値ばらつきを有する補償抵抗を、制限電流生成回路に設けることによって、保護トランジスタに流れる電流を決定する制限電流を、保護トランジスタの閾値電圧のばらつき及び検出抵抗の抵抗値のばらつきを反映するように変換する。 つまり、制限電流をこれらのばらつきに応じて補正する。 これにより、出力トランジスタの出力電流は、保護トランジスタの閾値電圧のばらつき及び検出抵抗の抵抗値のばらつきによらず一定の電流値に制限される。 本発明にかかる半導体装置によれば、保護トランジスタの閾値電圧のばらつき及び検出電流に対する検出電圧のばらつきによらず、出力トランジスタに流れる出力電流の制限値を一定に保つことができる。 実施の形態1 また、本発明にかかる実施の形態では回路を主にMOSトランジスタを用いて構成する。 そこで、トランジスタの第1の端子をドレインとし、第2の端子をソースとし、制御端子をゲートとする。 出力トランジスタ11は、ドレインが電源端子VBに接続され、ソースが出力端子OUTに接続される。 また、出力トランジスタ11のゲートには制御信号入力端子INから入力されたオン信号に基づいて、チャージポンプ回路21により電源電圧Vccよりも商圧されたゲート電圧が与えられる。 出力トランジスタ11は、N型半導体基板上に形成されたNチャネル縦型MOSトランジスタである。 検出トランジスタ12は、出力トランジスタ11とゲートが共通接続され、電源端子VBにドレインが接続され、ソースが検出抵抗R10の一端に接続される。 そして、検出トランジスタ12は、出力トランジスタ11に流れる電流(以下、出力電流と称す)に比例した検出電流I12を生成する。 なお、検出トランジスタ12は、出力トランジスタ11と同一プロセスで形成され、サイズが異なる(例えば、トランジスタセルの数が異なる)Nチャネル縦型MOSトランジスタである。 検出電圧生成部は、本実施の形態では検出抵抗R10により構成する。 検出抵抗R10は、検出トランジスタ12のソースと出力端子OUTとの間に接続される。 そして、検出抵抗R10は、検出電流I12に基づき検出電圧(保護トランジスタ13のゲート・ソース間電圧Vgs13に相当する電圧)を生成する。 保護トランジスタ13は、出力トランジスタ11のゲートにドレインが接続され、出力端子OUTにソースが接続される。 また、保護トランジスタ13のゲートは、検出抵抗R10と検出トランジスタ12のソース間ノードに接続される。 保護トランジスタ13は、検出電圧が予め設定された閾値電圧(例えば、保護トランジスタ13の閾値電圧)に達すると、オンして、出力トランジスタ11のゲートから出力端子OUTに電流を引き抜く。 保護トランジスタ13は、横型のNMOSトランジスタにより形成される。 制限電流生成回路14は、保護トランジスタ13に電流が流れる状態において、出力トランジスタ11のゲートを定電流駆動するための定電流を生成する回路であり、保護トランジスタ13の閾値電圧値のばらつき及び検出抵抗R10の抵抗値のばらつきを相殺する回路を備えている。 なお、本実施の形態では、出力トランジスタ11のゲートに駆動信号として昇圧電圧が供給されるため、制限電流生成回路14において制限電流I18を出力する制限電流出力端子に逆流電流が流れ込むことを防止するための逆流防止素子を備える。 本実施の形態では、逆流防止素子は、アノードが制限電流生成回路14に接続され、カソードが出力トランジスタ11のゲート(又は、例えば、チャージポンプ回路21の出力端子)に接続されたダイオードD10である。 制限電流生成回路14は、電流源15、補償抵抗R11、補償トランジスタ16、第1のカレントミラー回路を有する。 電流源15は、制限設定電流I15を生成する。 電流源15は、一端が電源端子VBに接続され、他端が補償抵抗R11の一端に接続される。 制限設定電流I15は、出力トランジスタ11の出力電流I11が過電流と判断される状態で検出トランジスタ12に流れる検出電流I12の電流値に対応した電流値が設定される。 また、出力トランジスタ11の出力電流I11が過電流と判断される状態では、保護トランジスタ13に電流が流れるが、制限設定電流I15は、この状態で保護トランジスタ13に流れる電流I13の電流値を設定する。 補償抵抗R11は、電流源15と接地端子との間に設けられる。 また、補償抵抗R11は、検出抵抗R10と同一プロセスで形成される。 したがって、検出抵抗R10と補償抵抗R11の製造ばらつきは互いに等しくなるため、両方の抵抗値は同じ方向にシフトする。 補償トランジスタ16は、補償抵抗R11及び制限設定電流I15により生成される電圧がゲートに供給され、接地端子にソースが接続される。 また、補償トランジスタ16のドレインは、第1のカレントミラー回路に接続される。 補償トランジスタ16は、保護トランジスタ13と同一プロセスにより形成される。 したがって、保護トランジスタ13と補償トランジスタ16の製造ばらつきは互いに等しくなるため、両方の閾値電圧は同じ方向にシフトする。 第1のカレントミラー回路は、PMOSトランジスタ17(第1のPMOSトランジスタ)、PMOSトランジスタ18(第2のPMOSトランジスタ)により構成される。 PMOSトランジスタ17のドレインは、補償トランジスタ16のドレインと接続される。 PMOSトランジスタ17のゲートは、PMOSトランジスタ17のドレインと接続される。 PMOSトランジスタ17のソースは、電源端子VBに接続される。 PMOSトランジスタ18のゲートは、PMOSトランジスタ17のゲートと共通接続される。 PMOSトランジスタ18のソースは、電源端子VBに接続される。 PMOSトランジスタ18のドレインは、制限電流生成回路14の出力端子であって、ダイオードD10のアノードに接続される。 PMOSトランジスタ17、18は、同一プロセスで形成される。 したがって、PMOSトランジスタ17、18の製造ばらつきは互いに等しくなるため、両方に流れる電流値は同じ方向にシフトする。 つまり、第1のカレントミラー回路は、補償トランジスタ16に流れる電流I16をPMOSトランジスタ17に流し、PMOSトランジスタ17に流れる電流I16に比例した電流(PMOSトランジスタ17、18を同一サイズとすれば、電流I16と同じ電流)を制限電流I18として出力する。 つまり、第1のカレントミラー回路は、補償トランジスタ16に流れる電流I16に基づき制限電流I18を生成する。 つまり、検出抵抗R10の両端の電圧のばらつきと補償抵抗R11の両端の電圧のばらつきは同じ方向にシフトするため、保護トランジスタ13のゲート・ソース間電圧Vgs13と補償トランジスタ16のゲート・ソース間電圧Vgs16は同じ方向にシフトする。 また、保護トランジスタ13の閾値電圧のばらつきと、補償トランジスタ16の閾値電圧のばらつきも同じ方向にシフトする。 従って、検出抵抗R10の抵抗値や保護トランジスタ13の閾値電圧がばらついても、補償抵抗R11及び補償トランジスタ16により、そのばらつきを制限電流I18に反映させることで、保護トランジスタ13の電流制限動作のばらつきを抑制することができる。 つまり、検出抵抗R10及び保護トランジスタ13の電気的特性の変動分を、補償抵抗R11及び補償トランジスタ16により制限電流I18からキャンセルすることで、出力電流I11の電流制限動作を一定にすることができる。 ここで、電流制限動作のばらつきを最も小さくし易い条件は、検出抵抗R10と抵抗R11、保護トランジスタ13と補償トランジスタ16、PMOSトランジスタ17とPMOSトランジスタ18とを、それぞれ、互いに同一サイズとした場合である。 しかし、同一プロセスで形成すれば、サイズが異なっていても、電気的特性のばらつきは互いに同じ方向にシフトするので、所望の電流値や抵抗値を得るように適宜サイズを変更しても効果が得られる。 チャージポンプ回路21は、電源電圧VCCを昇圧して駆動信号を生成して駆動信号入力端子に供給する。 図1に示したチャージポンプ回路21は、2倍昇圧回路の一例である。 より具体的には、クロック生成回路30、PMOSトランジスタ31、ダイオードD31、D32、コンデンサC31を有する。 クロック生成回路30は、リングオシレータと、バッファ部とを有する。 リングオシレータは、奇数個の反転回路によりクロック信号を生成する。 バッファ部は、リングオシレータにより生成されたクロック信号をコンデンサC31の一端に供給する。 なお、図1に示したクロック生成回路30は、具体的な一例である。 リングオシレータは、NAND回路32、インバータ33、34、抵抗R31、コンデンサC32により構成される。 NAND回路32は、第1、第2の入力端子を有する。 そして、NAND回路32は、第1の入力端子に制御信号20が入力され、第2の入力端子が抵抗R31の一端と接続される。 制御信号20は、ハイレベルである場合に、出力トランジスタ11をオンするもの(ハイアクティブ)とする。 このとき、NAND回路32は、制御信号20がハイレベルである状態でインバータとして機能する。 また、NAND回路32は、制御信号20がロウレベルである場合、出力をロウレベルに固定する。 そして、NAND回路32、インバータ33、34は直列に接続される。 インバータ34の出力は、抵抗R31の他端と接続されると共にバッファ部の入力に接続される。 コンデンサC32は、一端が抵抗R31の一端に接続され、他端がバッファ部の初段に配置されるインバータ35の出力端子に接続される。 リングオシレータは、NAND回路32、インバータ33、34の遅延時間及び抵抗R31とコンデンサC32により設定される時定数に基づきクロック信号の周波数を設定する。 バッファ部はインバータ35、36を有する。 インバータ35の入力端子は、リングオシレータの出力端子(つまり、インバータ34の出力端子)に接続される。 インバータ36の入力端子は、インバータ35の出力端子に接続される。 また、インバータ36の出力端子は、コンデンサC32の一端に接続される。 つまり、バッファ部は、リングオシレータにより生成されたクロック信号によりコンデンサC32の一端の電圧を上昇及び下降させる。 PMOSトランジスタ31は、ソースが電源端子VBに接続され、ドレインがダイオードD31のアノードに接続される。 また、PMOSトランジスタ31のゲートには制御信号20の反転信号が与えられる。 ダイオードD31は、カソードがコンデンサC32の他端に接続される。 ダイオードD32のアノードは、ダイオードD31のカソード及びコンデンサC32の他端に接続される。 ダイオードD32のカソードは、チャージポンプ回路21の出力端子となる。 チャージポンプ回路21は、制御信号20がハイレベルである状態で、リングオシレータによりクロック信号を生成する。 また、制御信号20がハイレベルである場合、PMOSトランジスタ31のゲート電圧はロウレベルとなるため、PMOSトランジスタ31が導通状態となる。 そして、クロック信号がロウレベルである状態でコンデンサC32に電荷を蓄積し、クロック信号がハイレベルである状態でコンデンサC32に蓄積された電荷を出力トランジスタ11のゲートに転送する。 これにより、出力トランジスタ11のゲートに形成される寄生コンデンサに電源電圧VCCよりも高い電圧を有する昇圧電圧が発生する。 この昇圧電圧が出力トランジスタ11のゲートに印加される駆動信号となる。 なお、図1に示す半導体装置1では、制御信号20がロウレベルとなったときに出力トランジスタ11をオフさせるため、出力トランジスタ11のゲート電圧をロウレベルにするNMOSトランジスタ23が設けられる。 NMSOトランジスタ23は、ソースが接地端子に接続され、ドレインがチャージポンプ回路21の出力端子(又は出力トランジスタ11のゲート)に接続される。 また、NMOSトランジスタ23のゲートには制御信号20をインバータ22により反転した信号が与えられる。 つまり、NMSOトランジスタ23は、チャージポンプ回路21が出力トランジスタ11のゲートに昇圧電圧を与えている状態(制御信号20がハイレベルの状態)ではオフし、チャージポンプ回路21が停止している状態(制御信号20がロウレベルの状態)ではオンする。 これにより、半導体装置1では、制御信号20がロウレベルの状態では、出力トランジスタ11のゲートにロウレベル(例えば、接地電圧)を与えることで出力トランジスタ11を遮断状態とする。 続いて、半導体装置1の動作について説明する。 半導体装置1は、動作状態、停止状態、保護状態の3つの動作状態を有する。 そこで、以下の説明では、動作状態における半導体装置1についてそれぞれ説明する。 まず、動作状態について説明する。 負荷RLに電力を供給する(出力トランジスタ11をオンする)場合、ハイレベルの制御信号20が制御信号入力端子INに入力される。 そして、チャージポンプ回路21が出力トランジスタ11のゲートに駆動信号として昇圧電圧を生成する。 出力トランジスタ11は、この昇圧電圧に基づき導通状態となる。 そして、出力端子OUTがほぼ電源電圧VCCとなる。 そのため、検出トランジスタ12のソース・ドレイン間の電圧差及び検出抵抗R10の両端の電圧差は実質的に0Vとなる。 つまり、動作状態において保護トランジスタ13のソース・ゲート間電圧Vgs13は実質的に0Vとなり、保護トランジスタ13は遮断状態となる。 次いで、停止状態について説明する。 負荷RLへの電力供給を停止する(出力トランジスタ11をオフする)場合、ロウレベルの制御信号20が制御信号入力端子INに入力される。 そして、チャージポンプ回路21が昇圧動作を停止し、NMOSトランジスタ23が導通状態となる。 これにより、出力トランジスタ11のゲート電圧は接地電圧となるため、出力トランジスタ11は、遮断状態となる。 また、出力端子OUTから電流が出力されないため、出力端子OUTは実質的に接地電圧となる。 また、出力トランジスタ11に電流が流れないため、検出トランジスタ12にも電流I12は流れず、検出抵抗R10の両端の電圧差は実質的に0Vとなる。 つまり、停止状態において保護トランジスタ13のソース・ゲート間電圧Vgs13は実質的に0Vとなり、保護トランジスタ13は遮断状態となる。 次いで、保護状態について説明する。 保護状態とは、出力トランジスタ11に過電流が流れたことが検出された場合の状態であって、出力トランジスタ11に流れる出力電流I11が所定の電流値に制限されている状態をいうものとする。 また、過電流が流れている状態とは、例えば、負荷RLに短絡が生じるなどの故障状態になった場合に出力端子OUTの電圧が極端に低下することに起因して出力トランジスタ11のソース・ドレイン間の電圧差が大きくなり、出力トランジスタ11に流れる出力電流I11が過大になる状態をいうものとする。 つまり、保護状態に移行する直前の状態では、出力端子OUTの電圧が低下することにより、出力トランジスタ11のゲート・ソース間の電圧差が大きくなるため、出力電流I11が増大する。 検出トランジスタ12に流れる検出電流I12は、出力トランジスタ11に流れる出力電流I11に比例した電流値を有する。 例えば、出力トランジスタ11と検出トランジスタ12のサイズ(セル数)比が1000:1と仮定すると、出力電流I11と検出電流I12との関係は(4)式で求めることができる。 そして、検出電流I12は、検出抵抗R10に流れる。 このとき、検出抵抗R10の両端には、検出電圧Vgs13=I12×R10が生成される。 この検出電圧Vgs13が保護トランジスタ13の閾値電圧Vtn13に達すると保護トランジスタ13が導通状態となる。 そして、保護トランジスタ13は、電流I13として制限電流生成回路14が出力する制限電流I18を流す。 即ち、電流I13=制限電流I18となった状態で電流制限動作が行われる。 ここで、電流I13は、(5)式で求められる。 なお、(5)式において、βは保護トランジスタ13のコンダクタンス定数であり、W13は保護トランジスタ13のゲート幅であり、L13は保護トランジスタ13のゲート長であり、Vgs13は保護トランジスタ13のゲート・ソース間電圧であり、Vtn13は保護トランジスタ13の閾値電圧である。 また、制限電流I18は、制限電流生成回路14が制限設定電流I15に基づき制するものであり、(6)式によって求めることができる。 なお、(6)式において、βは補償トランジスタ16のコンダクタンス定数であり、W16は補償トランジスタ16のゲート幅であり、L16は補償トランジスタ16のゲート長であり、Vgs16は補償トランジスタ16のゲート・ソース間電圧であり、Vtn16は補償トランジスタ16の閾値電圧である。 ここで、説明を簡単にするため、(6)式では、PMOSトランジスタ17、18により構成される第1のカレントミラーのミラー比を1:1と仮定している。 ここで、保護トランジスタ13と補償トランジスタ16のトランジスタサイズを同一と仮定すると、(5)、(6)式より、(7)式が導き出される。 そして、(4)、(7)式から、半導体装置1における制限設定電流I15と出力電流I11の関係は、(8)式により求めることができることがわかる。 ここで、検出抵抗R10と補償抵抗R11は、同一プロセスで形成されているため、製造ばらつきがあっても、それぞれ抵抗値は同じ方向にシフトするため、R11/R10は同じ比率となる。 そのため、R11/R10は製造ばらつきの影響を受けない値となるため、(8)式から、出力電流I11の制限値のばらつきは制限設定電流I15のばらつきのみに依存することがわかる。 ここで、出力電流I11が制限設定電流I15により制限されている保護状態における回路動作について補足する。 保護状態では、保護トランジスタ13のソース・ゲート間電圧Vgs13は、電流I13の値が制限電流I18の値に等しくなったところで平衡状態となる。 この状態では、出力トランジスタ11のソース・ゲート間電圧は保護トランジスタ13のソース・ドレイン間電圧により制限され、この状態で出力電流I11は制限されている。 検出トランジスタ12に流れる検出電流I12は、出力電流I11に比例するため、検出I12も制限されている(この例では1/1000になる)。 検出抵抗R10に流れる検出電流I12により、保護トランジスタ13のソース・ゲート間電圧Vgs13は、Vgs13=I12×R10となっている。 ここで、依然として過電流状態ではあるが、負荷の短絡の程度が多少改善したとすると、出力端子OUTの電位が上昇し、出力電流I11は減少する。 検出電流I12が出力電流I11に比例して減少するため、保護トランジスタ13のソース・ゲート間電圧Vgs13は小さくなる。 よって、保護トランジスタ13に流れる電流I13は減少し、保護トランジスタ13のドレイン電位(つまり、出力トランジスタ11及び検出トランジスタ12のゲート電位)は上昇する。 従って、出力電流I11は増加し、検出電流I12も増加して、電流I13が制限電流I18と等しくなったところで平衡状態となる。 つまり、保護状態においては、出力トランジスタ11に流れる出力電流I11は、制限電流I18の大きさと出力端子OUTの電位に応じて制限される。 半導体装置1では、保護トランジスタ13と補償トランジスタ16とは同一プロセスで形成されていることから、その閾値電圧は同じ比率で変動する特性を有する。 そのため、保護トランジスタ13の閾値電圧Vtn13が増減した場合には、補償トランジスタ16の閾値電圧Vtn16も保護トランジスタ13の閾値電圧Vtn13と同様に増減する。 また、検出抵抗R10と補償抵抗R11も同一プロセスで形成されていることから、それらの抵抗値も同様に増減する。 従って、制限電流I18は、当該閾値電圧の増減及び当該抵抗値の増減に応じて増減する。 従って、制限電流I18の電流値は、制限設定電流I15から保護トランジスタ13の閾値電圧Vtn13及びゲート・ソース間電圧Vgs13の変動を差し引くように設定されるので、出力電流I11の電流制限動作は一定に保たれる。 つまり、電流制限動作中の出力電流I11の変動要因は、制限設定電流I15のみとなる。 上記説明よりわかるように、実施の形態1にかかる半導体装置1では、出力トランジスタ11の電流制限値を設定する制限電流I18の電流値を、保護トランジスタ13の閾値電圧及び検出抵抗R10の抵抗値のばらつきに応じて補正する。 つまり、制限電流生成回路14内に、保護トランジスタ13の閾値電圧及び検出抵抗R10の抵抗値のばらつきと同じ方向にシフトする閾値電圧及び抵抗値のばらつきを有する補償トランジスタ16及び補償抵抗R11を設けることによって、(8)式からわかるように、保護状態における出力電流I11(電流制限値)が、これらの閾値電圧及び抵抗値のばらつきの影響を受けないようにしている。 これにより、出力トランジスタ11の電流制限値のばらつきを抑制することができる。 例えば制限設定電流I15は±30%ばらつくことを考えた場合、(8)式から、出力トランジスタ11の電流制限値のばらつきは±30%となり、従来技術(例えば、図5に示す半導体装置200)の±42%のばらつきに比べ小さなばらつき量を実現することができる。 ところで、図7に示した半導体装置100aの回路構成によれば、仮に、NMOSトランジスタ107、108、109を、同一プロセスで形成したとすれば、これらのトランジスタの製造ばらつきは互いに等しくなるはずである。 従って、NMOSトランジスタ107の閾値電圧ばらつきがNMOSトランジスタ109の閾値電圧ばらつきでキャンセルされ、電流制限動作ばらつきが小さくなる可能性がある。 しかし、図8を参照して説明したように、この回路構成では、ハイサイド・スイッチとしての機能に支障が生じる。 つまり、半導体装置100aでは、横型NMOSトランジスタ109を形成するPウェルとN −エピタキシャル層間に形成される寄生ダイオード110に、NMOSトランジスタ109のバックゲートコンタクト領域B(P + )とN型半導体基板(N + (sub))を介して高い順方向電圧が印加されるため、この寄生ダイオードがオンすることが重大な問題を引き起こす。 これに対して、本発明の半導体装置1では、横型NMOSトランジスタで形成される保護トランジスタ13及び補償トランジスタ16のバックゲートの電位は、N型半導体基板の電位(電源端子VBの電位)よりも低い電位である。 従って、保護トランジスタ13及び補償トランジスタ16を形成するPウェルとN −エピタキシャル層間に形成される寄生ダイオードに対して、順方向電圧が印加されることはない。 従って、この寄生ダイオードはオンしないため、上述の半導体装置100aのような問題は生じない。 実施の形態2 NMOSトランジスタ19は、そのドレインとゲートがダイオード接続され、電流源15に接続されるとともに、補償トランジスタ16とカレントミラー接続される。 NMOSトランジスタ19と補償トランジスタ16とは、第4のカレントミラー回路を構成する。 つまり、制限設定電流I15は、NMOSトランジスタ19に与えられ、NMOSトランジスタ19とカレントミラー接続される補償トランジスタ16は、制限設定電流I15に比例した電流I16を出力する。 例えば、NMOSトランジスタ19と補償トランジスタ16とによるカレントミラー回路のミラー比が1:1ならば、電流I16は制限設定電流I15と等しい値となる。 第2のカレントミラー回路は、PMOSトランジスタ17(第1のPMOSトランジスタ)及びPMOSトランジスタ41(第3のPMOSトランジスタ)により構成される。 ここで、PMOSトランジスタ17は、半導体装置1においても用いられていたものであり、PMOSトランジスタ41は、新たに追加されたものである。 第2のカレントミラー回路は、ミラー比が1:1である場合、補償トランジスタ16に流れる電流I16を第3のトランジスタ(例えばNMOSトランジスタ42)に供給する。 なお、PMOSトランジスタ17、41は、同一プロセスで形成される。 NMOSトランジスタ42は、NMOSトランジスタ43とカレントミラー回路を構成する。 また、NMOSトランジスタ42は、ソースが出力端子OUTに接続され、ドレインがPMOSトランジスタ41のドレインに接続され、ゲートがNMOSトランジスタ42のドレインと接続される。 NMOSトランジスタ43は、ドレインが検出トランジスタ12のソースに接続され、ソースが出力端子OUTに接続され、ゲートがNMOSトランジスタ42のゲートと共通接続される。 すなわち、NMOSトランジスタ43は、制限電流I18に対応するように生成された電流I41(PMOSトランジスタ41の出力電流)により検出電圧生成部を構成するNMOSトランジスタ43に流れる電流I43の電流値を設定する。 なお、NMOSトランジスタ42、NMOSトランジスタ43、NMOSトランジスタ19、補償トランジスタ16、及び保護トランジスタ13は、同一プロセスで形成されるNMOSトランジスタである。 つまり、半導体装置2では、検出電圧生成部として、電流I41(例えば、電流I18に対応した電流)により検出電流I12の電流値を設定する第3のカレントミラー回路(例えば、NMOSトランジスタ42及びNMOSトランジスタ43により構成される)を用いる。 電流I41は、第2のカレントミラー回路により、電流I16に基づいて設定され、電流I43は、第3のカレントミラー回路により、電流I41に基づいて設定される。 従って、電流I43は、電流I16に基づいて設定される。 検出電圧(保護トランジスタ13ゲート・ソース電圧Vgs)は、検出電流I12と電流I13が一致するところで平衡状態となる。 また、半導体装置2は、制限電流生成回路14aは、第4のカレントミラー回路により、制限設定電流I15に基づいて電流I16を設定する。 従って、制限電流I18及び電流I43は、いずれも制限設定電流15のミラー電流として設定される。 これにより、出力電流I11の電流制限動作は、保護トランジスタ13に流れる電流I13と検出トランジスタ12に流れる検出電流I12が、それぞれ制限電流I18及び電流I43に一致した状態で平衡状態となる。 つまり、第1〜第4のカレントミラー回路のミラー比を全て1:1とすると、半導体装置2によれば、上記(8)式における(R11/R10)の項がなくなることがわかる。 次いで、実施の形態2にかかる半導体装置2の動作について説明する。 半導体装置2の通常状態及び停止状態の動作は、半導体装置1と実質的に同じであるため説明を省略する。 半導体装置2では、保護状態において、保護トランジスタ13に制限電流I18が流れる。 また、半導体装置2では、保護状態における検出電流I12の電流値がNMOSトランジスタ43に流れる電流I43により設定される。 この電流I43は、制限電流I18に比例して変動する電流I41と等価な電流である。 すなわち、半導体装置2では、保護状態における出力電流I11の電流値が、検出電流I12と電流43が等しく、制限電流I18と電流I13が等しい平衡状態となるように設定される。 また、半導体装置2では、制限電流生成回路14aにおいて制限電流I18の変動が制限設定電流I15の変動のみに比例する構成となっている。 つまり、半導体装置2では、電流I16、電流I41、制限電流I18及び電流I43は制限設定電流I15の変動のみに依存して設定される。 言い換えると、保護状態における半導体装置2の出力電流I11は、実施の形態1において説明した(8)式における(R11/R10)の項がなくなった条件を満たす。 また、半導体装置2では、保護トランジスタ13、NMOSトランジスタ43、NMOSトランジスタ42、補償トランジスタ16及びNMOSトランジスタ19の閾値電圧ばらつきは、全て同じ方向にシフトするので、互いの閾値電圧ばらつきが相殺される。 また、PMOSトランジスタ17、41、18の閾値電圧ばらつきも、全て同じ方向にシフトするので、互いの閾値電圧ばらつきが相殺される。 従って、制限電流I18及び電流I43は、制限設定電流I15により設定されるので、保護状態において保護トランジスタ13に流れる電流I13と検出トランジスタ12に流れる検出電流I12は制限設定電流I15により設定されることになる。 従って、保護状態における出力電流I11は、制限設定電流I15により制限されることになり、出力電流I11の制限値のばらつきが抑制される。 上記説明より、実施の形態2にかかる半導体装置2においても、保護状態において出力電流I11の制限値は(8)式における(R11/R10)の項がなくなった条件により設定される。 このことから、半導体装置2においても、半導体装置1と同様に、出力電流I11の制限値を保護トランジスタ13のばらつきによらず一定に保つことが可能である。 実施の形態3 チャージポンプ起動制御回路50は、PMOSトランジスタ51、54、NMOSトランジスタ52、53を有する。 ここで、PMOSトランジスタ51、54は、PMOSトランジスタ17、18、41と同一プロセスで形成されるものである。 また、NMOSトランジスタ52、53は、保護トランジスタ13等と同一のプロセスで形成されるものを用いる。 PMOSトランジスタ51は、PMOSトランジスタ17とカレントミラー接続される。 PMOSトランジスタ54は、ソースが電源端子VBに接続され、ゲートがPMOSトランジスタ18のドレインに接続される。 NMOSトランジスタ52は、ソースが接地端子に接続され、ドレインがPMOSトランジスタ51のドレインに接続されと共にNMOSトランジスタ52のゲートに接続される。 NMOSトランジスタ53は、ゲートがNMOSトランジスタ52のゲートと共通接続され、ソースが接地端子に接続され、ドレインがPMOSトランジスタ54のドレインに接続される。 そして、チャージポンプ起動制御回路50の出力端子は、NMOSトランジスタ53のドレインとPMOSトランジスタ54のドレインとの接続ノードである。 チャージポンプ起動制御回路50の出力端子は、出力端子の電圧によりチャージポンプ回路21の動作を制御するチャージポンプ起動制御信号の論理レベルを設定する。 また、半導体装置3は、チャージポンプ起動制御回路50が出力するチャージポンプ起動制御信号と制御信号20との2つの信号に応じてチャージポンプ回路21の動作を制御するためにNOR回路24を有する。 NOR回路24の第1の入力端子には、インバータ22により反転された制御信号20が入力され、第2の入力端子には、チャージポンプ起動制御信号が入力される。 そして、NOR回路24は、制御信号20がハイレベル(ハイアクティブの場合。ローアクティブの場合、インバータ22は不要)かつチャージポンプ起動制御信号がロウレベルの場合にのみチャージポンプ回路21に動作開始を指示する信号(ハイレベルの信号)をチャージポンプ回路21に与える。 ここで、チャージポンプ回路21に動作指示を与えるための半導体装置3の動作について説明する。 まず、制御信号20がハイレベルになると、NMOSトランジスタ23が遮断状態となる。 そして、出力トランジスタ11のゲートに制限電流生成回路14aが制限電流I18を供給する。 これにより、出力トランジスタ11のゲートの電圧が上昇する。 このとき、PMOSトランジスタ18のドレインの電圧は出力トランジスタ11のゲートの電圧よりもダイオードD10の順方向電圧だけ高い値となる。 つまり、制限電流I18の供給開始直後の状態では、出力トランジスタ11のゲート電圧が低いため、PMOSトランジスタ18のドレインの電圧はPMOSトランジスタ54を導通状態とする。 つまり、出力トランジスタ11のゲートの電圧が十分に上昇するまでは、チャージポンプ起動制御回路はチャージポンプ起動制御信号をハイレベルとする。 そして、出力トランジスタ11のゲートの電圧の上昇に伴いPMOSトランジスタ18のドレインの電圧が上昇し、出力トランジスタ11のゲートの電圧がPMOSトランジスタ54を遮断状態とする電圧に達すると、PMOSトランジスタ54が遮断状態となる。 これにより、チャージポンプ起動制御信号がロウレベルとなる。 このチャージポンプ起動制御信号のロウレベルへの切り替わりに応じてNOR回路24の出力信号がハイレベルに遷移する。 そして、チャージポンプ回路21が起動し、昇圧電圧の生成が開始される。 ここで、半導体装置3においてチャージポンプ回路21が起動するまでの時間t1は、(9)式によって求めることができる。 なお、(9)式において、Coxは出力トランジスタのゲート容量を示し、Voutは出力端子OUTの電圧を示す。 上記において説明したチャージポンプ起動制御回路50は、図1に示す半導体装置1に対しても追加することができる。 そこで、半導体装置1にチャージポンプ起動制御回路50を追加した半導体装置4の回路図を図4に示す。 半導体装置4においても、チャージポンプ起動制御回路50の動作は、半導体装置3と実質的に同じであるため、説明を省略する。 しかし、半導体装置4では、チャージポンプ回路21が起動するまでの時間が半導体装置3とは異なる。 半導体装置4では、チャージポンプ回路21が起動するまでの時間t2は(10)式で求めることができる。 また、半導体装置3、4では、チャージポンプ起動制御回路50により保護状態においてチャージポンプ回路21の動作を停止させる。 保護状態では、制限電流生成回路14、14aから制限電流I18が出力されるが、この制限電流I18は保護トランジスタ13を介してほぼ全てが出力端子OUTに排出される。 そのため、出力トランジスタ11のゲート電圧は、出力電圧と電源電圧VCCの中間的な電圧となる。 そのため、PMOSトランジスタ18のドレイン電圧が動作状態よりも低下する。 つまり、保護状態では、PMOSトランジスタ54が導通状態となり、チャージポンプ起動制御信号がハイレベルになる。 そして、チャージポンプ起動制御信号がハイレベルの状態ではチャージポンプ回路21は停止状態となる。 保護状態において、チャージポンプ回路21が停止状態になると、チャージポンプ回路21が出力トランジスタ11の保護動作に影響を及ぼさなくなる。 また、保護状態にあるときにチャージポンプ回路21を停止することで、チャージポンプ回路21による電力消費を抑制することができる。 上記説明より、チャージポンプ起動制御回路50を用いることで、チャージポンプ回路21が起動するまでの時間を制限電流I18の電流値によって制御することができる。 なお、(9)、(10)式より、チャージポンプ起動制御回路50は、実施の形態2にかかる半導体装置2に追加した方が、起動時間を算出するための変数が少なくより効果的であることがわかる。 また、半導体装置3、4ともに、チャージポンプ起動制御回路50は、出力トランジスタ11の出力電流I11が制限される保護状態において、PMOSトランジスタ54を導通状態とすることでチャージポンプ起動制御信号をハイレベルに遷移させ、チャージポンプ回路21の動作を停止させることができる。 このようにチャージポンプ回路21を保護状態において停止させることで、出力トランジスタ11のゲートの電圧がチャージポンプ回路21の影響を受けることがないため、保護状態における出力電流I11の制限動作をより精度よく行うことができる。 加えて、保護状態にあるときにチャージポンプ回路21を停止することで、チャージポンプ回路21による電力消費を抑制することができる。 本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。 例えば、上記の実施の形態では、出力トランジスタ、検出トランジスタ、保護トランジスタおよび補償トランジスタにNチャネル型MOSFETを用いた例を示したが、これらにPチャネル型MOSFETを用いた回路に対しても、本発明の趣旨に従って適用することができる。 また、図1〜図4に示したチャージポンプ回路21は、2倍昇圧回路の一例であり、他の回路や3倍以上の昇圧電圧を生成する回路としても良い。 さらに、図3、図4に示したチャージポンプ起動制御回路50の構成は、チャージポンプ起動制御回路50の構成の一例であり他の構成によっても実現することが可能である。 1〜4 半導体装置4 半導体装置10 電源11 出力トランジスタ12 検出トランジスタ13 保護トランジスタ14、14a 制限電流生成回路15 電流源16 補償トランジスタ17、18、31、41、51、54 PMOSトランジスタ19 NMOSトランジスタ20 制御信号21 チャージポンプ回路22、33〜36 インバータ23、42、43、52、53 NMOSトランジスタ24 NOR回路30 クロック生成回路32 NAND回路43 NMOSトランジスタ50 チャージポンプ起動制御回路C31、C32 コンデンサD10、D31、D32 ダイオードI11 出力電流I12 検出電流I15 制限設定電流I18 制限電流R10 検出抵抗R11 補償抵抗R31 抵抗RL 負荷 |