室内ロボット及びその位置決め方法

申请号 JP2014168654 申请日 2014-08-21 公开(公告)号 JP5993417B2 公开(公告)日 2016-09-14
申请人 金▲宝▼電子工業股▲ふん▼有限公司; 泰金▲宝▼電通股▲ふん▼有限公司; 发明人 林 傳凱; 陳 宣伯; 丁 于倫; 許 勝誌; 陳 昌萬;
摘要
权利要求

予め固定座標が構築された複数のステーションエレメントが設けられた室内空間に位置する室内ロボットの位置決め方法において、 検出可能な範囲内に位置する前記ステーションエレメントを検出すると共に前記検出可能な範囲内に位置する検出可能な前記ステーションエレメントの数を計算する工程と、 検出された前記ステーションエレメントの数が2である場合、前記室内ロボットは、 検出された前記2つのステーションエレメントにおける第1のステーションエレメントに対応する第1のステーションエレメントの第1の距離データと第2のステーションエレメントに対応する第2のステーションエレメントの第1の距離データを取得する工程と、 前記第1のステーションエレメントの第1の距離データ、前記第2のステーションエレメントの第1の距離データに基づいて前記室内ロボットの二つの見込位置を推知する工程と、 前記室内ロボットが第1の方向に沿って所定距離まで移動した後、検出された前記第1のステーションエレメントに対応する第1のステーションエレメントの第2の距離データと検出された前記第2のステーションエレメントに対応する第2のステーションエレメントの第2の距離データを取得する工程と、 前記第1のステーションエレメントの第2の距離データ、前記第2のステーションエレメントの第2の距離データに基づいて前記二つの見込位置のどちらが正確であるかを特定する工程と、 前記第1のステーションエレメントの固定座標、前記第2のステーションエレメントの固定座標に基づいて前記室内ロボットの座標計算して前記室内ロボットの位置を位置決める工程と、 を実行することを特徴とする室内ロボットの位置決め方法。予め固定座標が構築された複数のステーションエレメントが設けられた室内空間に位置する室内ロボットの位置決め方法において、 検出可能な範囲内に位置する前記ステーションエレメントを検出すると共に前記検出可能な範囲内に位置する検出可能な前記ステーションエレメントの数を計算する工程と、 検出された前記ステーションエレメントの数が1である場合、前記室内ロボットは、 現在の位置に応じて参考原点位置を設定する工程と、 検出された前記ステーションエレメントに対応する第1の距離データを取得する工程と、 前記室内ロボットが、第1の方向に沿って所定距離まで移動することで第1の位置に到達した後、検出された前記ステーションエレメントに対応する第2の距離データを取得する工程と、 前記参考原点位置、前記第1の距離データ、前記第2の距離データ及び前記第1の方向の移動による前記第1の距離データと前記第2の距離データの間の変化に基づいて、前記ステーションエレメントの二つの見込位置を推知する工程と、 前記室内ロボットの走行方向を変更して、前記第1の方向と平行しない第2の方向に沿って移動することで第2の位置に到達することによって、検出された前記ステーションエレメントに対応する第3の距離データを取得する工程と、 前記第3の距離データ及び前記第2の方向の移動による前記第2の距離データと前記第3の距離データの間の変化に基づいて、前記二つの見込位置のどちらが正確であるかを特定する工程と、 検出された前記ステーションエレメントの前記参考原点位置に対する座標位置及び前記ステーションエレメントの固定座標に基づいて前記室内ロボットの現在の所在位置の座標を計算することで、前記室内ロボットの位置を位置決める工程と、 を実行することを特徴とする室内ロボットの位置決め方法。検出された前記ステーションエレメントの数が3である位置決め必須値以上である場合、前記室内ロボットは、検出された前記ステーションエレメントと前記室内ロボットとの間の距離に基づいて前記室内ロボットの位置を位置決めることを特徴とする請求項1または2に記載の室内ロボットの位置決め方法。検出された前記ステーションエレメントの数が0である場合、前記室内ロボットは、 走行方向を記録する工程Aと、 現在位置である特定領域から前記走行方向とは逆方向に移動して離れる工程Bと、 前記複数のステーションエレメントを検出するまでに前記工程A及び前記工程Bを繰り返す工程と、 前記ステーションエレメントを検出した後、前記ステーションエレメントの数を判断して、前記ステーションエレメントの数に応じて、対応する位置決め方法を選択して位置決めを行う工程と、 を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の室内ロボットの位置決め方法。前記室内ロボットは、前記室内ロボットの位置を位置決めた後、目標位置に向かって前進することを特徴とする請求項1または2に記載の室内ロボットの位置決め方法。前記室内ロボットが前記室内空間の端に沿って走行する工程と、 充電ベースステーションの位置に基づいて閉曲線を構築する工程と、 前記閉曲線に基づいて室内マップを構築する工程と、 使用者が前記複数のステーションエレメントを配置することができるように、前記室内マップに基づいて、ユーザインターフェースを介して推奨領域を表示する工程と、 前記複数のステーションエレメントの配置位置に基づいて前記複数のステーションエレメントの座標を構築する工程と、 を更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の室内ロボットの位置決め方法。前記検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出する工程は、 前記複数のステーションエレメントから発せられた信号を受信する工程と、 前記複数のステーションエレメントから発せられた信号の到達時間を検出する工程と、 前記複数のステーションエレメントから発せられた信号の到達時間の変化に基づいて、 前記検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを特定する工程と、 前記検出可能な範囲内に位置する前記ステーションエレメントの数を計算する工程と、 前記検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントと前記室内ロボットとの間の距離を計算する工程と、 を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の室内ロボットの位置決め方法。予め固定座標が構築された複数のステーションエレメントが設けられた室内空間に位置する室内ロボットであって、 前記室内ロボットを移動させるための駆動モジュールと、 少なくともシングルステーションエレメント位置決めモードが記憶されたメモリと、 検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出すると共に、前記検出可能な範囲内に位置する検出されたステーションエレメントの数を計算するための検出モジュールと、 前記駆動モジュール、前記メモリ及び前記検出モジュールに電気的に接続される処理ユニットと、を含み、 検出された前記ステーションエレメントの数が1である場合、前記シングルステーションエレメント位置決めモードとして、前記処理ユニットは 現在の位置に応じて参考原点位置を設定する工程と、 検出された前記ステーションエレメントに対応する第1の距離データを取得する工程と、 前記室内ロボットが、第1の方向に沿って所定距離まで移動することで第1の位置に到達した後、検出された前記ステーションエレメントに対応する第2の距離データを取得する工程と、 前記参考原点位置、前記第1の距離データ、前記第2の距離データ及び前記第1の方向の移動による前記第1の距離データと前記第2の距離データの間の変化に基づいて、前記ステーションエレメントの二つの見込位置を推知する工程と、 前記室内ロボットの走行方向を変更して、前記第1の方向と平行しない第2の方向に沿って移動することで第2の位置に到達することによって、検出された前記ステーションエレメントに対応する第3の距離データを取得する工程と、 前記第3の距離データ及び前記第2の方向の移動による前記第2の距離データと前記第3の距離データの間の変化に基づいて、前記二つの見込位置のどちらが正確であるかを特定する工程と、 検出された前記ステーションエレメントの前記参考原点位置に対する座標位置及び前記ステーションエレメントの固定座標に基づいて前記室内ロボットの現在の所在位置の座標を計算することで、前記室内ロボットの位置を位置決める工程と、 を実行することを特徴とする室内ロボット。予め固定座標が構築された複数のステーションエレメントが設けられた室内空間に位置する室内ロボットであって、 前記室内ロボットを移動させるための駆動モジュールと、 少なくともダブルステーションエレメント位置決めモードが記憶されたメモリと、 検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出すると共に、前記検出可能な範囲内に位置する検出されたステーションエレメントの数を計算するための検出モジュールと、 前記駆動モジュール、前記メモリ及び前記検出モジュールに電気的に接続される処理ユニットと、を含み、 検出された前記ステーションエレメントの数が2である場合、前記ダブルステーションエレメント位置決めモードとして、前記処理ユニットは、 検出された2つの前記ステーションエレメントにおける第1のステーションエレメントに対応する第1のステーションエレメントの第1の距離データと第2のステーションエレメントに対応する第2のステーションエレメントの第1の距離データを取得する工程と、 前記第1のステーションエレメントの第1の距離データ、前記第2のステーションエレメントの第1の距離データに基づいて前記室内ロボットの二つの見込位置を推知する工程と、 第1の方向に沿って所定距離まで移動した後、前記第1のステーションエレメントに対応する第1のステーションエレメントの第2の距離データと前記第2のステーションエレメントに対応する第2のステーションエレメントの第2の距離データを取得するように前記室内ロボットを駆動する工程と、 前記第1のステーションエレメントの第2の距離データ、前記第2のステーションエレメントの第2の距離データに基づいて前記二つの見込位置のどちらが正確であるかを特定する工程と、 前記第1のステーションエレメントの固定座標、前記第2のステーションエレメントの固定座標に基づいて前記室内ロボットの座標計算して前記室内ロボットの位置を位置決める工程と、 を含む前記ダブルステーションエレメント位置決めモードを実行することを特徴とする室内ロボット。検出された前記ステーションエレメントの数が3である位置決め必須値以上である場合、前記処理ユニットは、検出された前記ステーションエレメントと前記室内ロボットとの間の距離に基づいて前記室内ロボットの位置を位置決めることを特徴とする請求項8または9に記載の室内ロボット。検出された前記ステーションエレメントの数が0である場合、前記室内ロボットは、 走行方向を記録する工程Aと、 現在位置である特定領域から前記走行方向とは逆方向に移動して離れる工程Bと、 前記複数のステーションエレメントを検出するまでに前記工程A及び前記工程Bを繰り返す工程と、 前記ステーションエレメントを検出した後、前記ステーションエレメントの数を判断して、前記ステーションエレメントの数に応じて、対応する位置決め方法を選択して位置決めを行う工程と、 を実行することを特徴とする請求項8または9に記載の室内ロボット。前記室内ロボットは、前記室内ロボットの位置を位置決めた後、目標位置に向かって前進することを特徴とする請求項8または9に記載の室内ロボット。前記処理ユニットに電気的に接続され、前記室内ロボットの走行方向を検出するための度センサを更に含むことを特徴とする請求項8または9に記載の室内ロボット。

说明书全文

本発明は、室内ロボットに関し、特にステーションエレメントの数に応じて位置決めモードを調整することができる室内ロボット及びその位置決め方法に関する。

科学技術の進歩に伴い、ロボット型スマート家電の技術がますます成熟し、その製品もますます普及している。掃除ロボット(cleaning robot)もそのうちの1つである。移動可能なロボット装置の多くにおいては、自律的移動の機能を達成するために、ロボットは通常、駆動装置、距離検出器及び移動制御器を有する。例えば、掃除ロボットは清掃装置であり、使用者が操作することなく、自律的に移動すると共に、床のごみを吸い取ることが可能である。

掃除ロボットの位置決め方式には様々な種類がある。例えば、特許文献1では、自走式家電が、ステーションエレメントからの信号を失った場合、ベースステーションに戻るか又は位置決めに用いられるステーションエレメントが見つかるまで、壁の境界に沿って走行することを特徴とする自走式家電を駆動する方法が提供されている。

しかしながら、現在の掃除ロボットでは、ステーションエレメントの数が不足している場合、位置決めを行うことができず、ベースステーション又は特定領域に戻らなければ再度位置決め及びナビゲーションを行うことができない問題がある。

台湾特許第I415590号公報

本発明は、複数の位置決めモードを有し、ナビゲーションの過程において、ステーションエレメントの数に応じて位置決めを行うことができることを特徴とする、室内ロボット及びその位置決め方法を提供することを課題とする。本発明に係る室内ロボットは、ステーションエレメントの数が多点位置決めの必要数よりも少ない状況下でも正確な位置決めを行い、ナビゲーションの目的を達成することができる。

本発明に係る室内ロボットの位置決め方法における室内ロボットは、複数のステーションエレメントが設けられた室内空間に位置し、複数の位置決めモードが記憶されたメモリを有する。本発明に係る室内ロボットの位置決め方法は、室内マップ及び複数のステーションエレメントの座標を構築する工程と、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出すると共に検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数を計算する工程と、室内ロボットがステーションエレメントの数に基づいて複数の位置決めモードのいずれか1つを実行する工程と、を含み、ステーションエレメントの数が0よりも多く且つ位置決め必須値未満である場合、室内ロボットは、検出されたステーションエレメントに対応して所定距離まで移動することで室内ロボット自体の位置を位置決める。

本発明の実施例において、位置決め必須値は3であり、検出されたステーションエレメントの数が2である場合、室内ロボットは、検出されたステーションエレメントに対応する第1の距離データを取得する工程と、室内ロボットが第1の方向に沿って所定距離まで移動した後、検出されたステーションエレメントに対応する第2の距離データを取得する工程と、第1の距離データ及び第2の距離データに基づいて室内ロボットの位置を位置決める工程と、を実行する。

本発明の実施例において、位置決め必須値は3であり、検出されたステーションエレメントの数が1である場合、室内ロボットは、検出されたステーションエレメントに対応する第1の距離データを取得する工程と、室内ロボットが第1の方向に沿って所定距離まで移動した後、検出されたステーションエレメントに対応する第2の距離データを取得する工程と、室内ロボットの走行方向を変更して、第2の方向に沿って移動することで、検出されたステーションエレメントに対応する第3の距離データを取得する工程と、第1の距離データ、第2の距離データ及び第3の距離データに基づいて室内ロボットの位置を位置決める工程と、を実行する。

本発明の実施例において、ステーションエレメントの数が位置決め必須値以上である場合、室内ロボットは、検出されたステーションエレメントと室内ロボットとの間の距離に基づいて室内ロボットの位置を位置決める。

本発明の実施例において、ステーションエレメントの数が0である場合、室内ロボットは、走行方向を記録すると共に、現在位置である特定領域から走行方向とは逆方向に離れることでステーションエレメントを検出する。

本発明の実施例において、ステーションエレメントの数が0よりも多く且つ位置決め必須値未満である場合、室内ロボットは、走行方向を変更して、第1の方向に沿って所定距離まで移動すると共に、室内ロボットの位置を位置決めた後、目標位置に向かって前進する。第1の方向のパラメータは、メモリに記憶されてもよい。

本発明の実施例において、室内マップ及びステーションエレメントの座標を構築する工程は、室内空間の端に沿って走行する工程と、充電ベースステーションの位置に基づいて閉曲線を構築する工程と、閉曲線に基づいて室内マップを構築する工程と、使用者が複数のステーションエレメントを配置することができるように、室内マップに基づいて、ユーザインターフェースを介して推奨領域を表示する工程と、ステーションエレメントの配置位置に基づいてステーションエレメントの座標を構築する工程と、を含む。

本発明の実施例において、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出する工程は、ステーションエレメントから発せられた信号を受信する工程と、ステーションエレメントから発せられた信号の到達時間を検出する工程と、ステーションエレメントから発せられた信号の到達時間の変化に基づいて、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを特定する工程と、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数を計算する工程と、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントと室内ロボットとの間の距離を計算する工程と、を含む。

本発明に係る位置決めモードを有する室内ロボットは、室内空間において位置決め及びナビゲーションを行うことができる。本発明に係る室内ロボットは、駆動モジュール、メモリ、検出モジュール及び処理ユニットを含む。駆動モジュールは、室内ロボットを移動させるのに用いられる。メモリには、複数の位置決めモードが記憶されている。検出モジュールは、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出すると共に当該検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数を計算するのに用いられる。処理ユニットは、駆動モジュール、メモリ及び検出モジュールに電気的に接続される。処理ユニットは、ステーションエレメントの数に基づいて複数の位置決めモードのいずれか1つを実行する。ステーションエレメントの数が0よりも多く且つ位置決め必須値未満である場合、室内ロボットは、検出されたステーションエレメントに対応して所定距離まで移動することで室内ロボット自体の位置を位置決める。

本発明の実施例において、上述した室内ロボットは、床集塵機であってもよく、上述した位置決め方法を適用して位置決め及びナビゲーションを行うことができる。

本発明に係る室内ロボット及びその位置決め方法によれば、複数の位置決めモードを有しており、シングルステーションエレメント又はダブルステーションエレメントの状況下でも正確な位置決め及びナビゲーションを行うことができる。本発明の実施例では、室内ロボットを移動させる方式でより多くのステーションエレメントの距離データを取得することによって、正確な位置決め及びナビゲーションの効果を達成する。

本発明の実施例に係る室内ロボットを示した図である。

本発明の実施例に係る室内ロボットの機能ブロック図である。

本発明の実施例に係る室内ロボットの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例における室内空間及び室内ロボットを示した図である。

本発明の実施例に係る室内ロボットの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例における室内マップの構築方法のフローチャートである。

本発明の実施例におけるステーションエレメント無し位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例におけるシングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例におけるシングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。

本発明の実施例におけるシングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。

本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。

本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。

本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。

本発明の実施例におけるマルチステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。

本発明の実施例におけるステーションエレメント設置方法のフローチャートである。

以下、図面を用いながら本発明の実施例を説明することによって本発明の特徴及び利点を詳細に述べる。図面における同一の数字は類似の素子を示すためのものである。

図1は、本発明の実施例に係る室内ロボットを示した図である。図2は、本発明の実施例に係る室内ロボットの機能ブロック図である。図1及び図2に示すように、室内ロボット100は、処理ユニット210、駆動モジュール220、検出モジュール230、メモリ240及び度センサ250を含む。処理ユニット210は、駆動モジュール220、検出モジュール230、メモリ240及び角度センサ250に電気的に接続され、データアクセス、演算、位置決め手順、パラメータ設定及び駆動制御等の手順を行うのに用いられる。処理ユニット210としては、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサを使用することができるが、本実施例はこれに制限されない。駆動モジュール220は、モータ及びホイール等の駆動機構を含み、室内ロボットを駆動するのに用いることができる。メモリ240には、プログラム情報及び設定パラメータ等のデータが記憶されている。当該プログラム情報は、複数の位置決めモードを含む。処理ユニット210は、室内ロボット100の位置を位置決めるように、複数の位置決めモードにアクセスしてそれら位置決めモードを実行することができる。角度センサ250は、例えば電子コンパスであり、室内ロボット100の走行方向及び角度を感知するのに用いることができる。室内ロボット100は、例えば床集塵機であり、床のごみを収集できるように、集塵装置を設けることができる。但し、本実施例は、室内ロボットの機能を制限するものではない。

室内ロボット100の検出モジュール230は、充電ベースステーション及びステーションエレメントから発せられた信号に基づいて位置決めを行うことができる。本実施例において、室内ロボット100は、信号の到達時間(Time of arrival、TOA)に基づいて、複数のステーションエレメントが見通し距離(light−of−sight、LOS)範囲内に位置するのか、それとも非見通し距離(non−light−of−sight、NLOS)範囲内に位置するのかを判断することができる。室内ロボット100は、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数に基づいて異なる位置決めモードを実行することで、室内ロボット100自体の位置決めを行うことができる。特に検出されたステーションエレメントの数が位置決め必須値(例えば3台)未満である場合でも、室内ロボット100は、異なる位置決めモードを切り替えることによって、それ自体の座標を割り出した上で、目標地点に向かうことができる。位置決め用のステーションエレメントの数がリアルタイムでの位置決めを行うには不十分である場合、室内ロボット100は、移動前後の距離データによって、現在検出されたステーションエレメント座標と室内ロボット100自体の位置座標を算出することができる。

図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明の実施例に係る室内ロボットの位置決め方法のフローチャートである。図4は、本発明の実施例における室内空間及び室内ロボットを示した図である。図3に示すように、まず、工程S310において、室内ロボット100は、まず室内マップ及びステーションエレメント410、420、430、440と充電ベースステーション450との座標を構築する。充電ベースステーション450は、位置決め用のステーションエレメントとすることもでき、ステーションエレメント410、420、430、440と類似の位置決め機能を有する。室内ロボット100は、室内空間Z400の壁際に沿って走行し、その走行した軌跡401によって閉曲線が構築されれば、室内空間Z400に対応する室内マップを構築することができる。使用者は、室内ロボット100が位置決めを行えるように、室内空間Z400において複数のステーションエレメント410、420、430、440を設けると共に、それらを個別の空間Z41、Z42、Z43に分布させることができる。

工程S320において、室内ロボット100は、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメント(例えば410、420)を検出すると共に、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数を計算する。室内ロボット100は、ステーションエレメント410、420、430、440との間で相互に信号を伝達することができると共に、ステーションエレメント410、420、430、440から発せられた信号に基づいて、どのステーションエレメントが室内ロボット100の検出可能な範囲内に位置するかを判断することができる。いわゆる検出可能な範囲とは、室内ロボット100とステーションエレメント410、420、430、440との間の信号伝達が直線的であり、信号が遮蔽物によって遮断されていないことをいう。図4を例にすると、充電ベースステーション450及びステーションエレメント410、420は、室内ロボット100の検出可能な範囲内に位置し、ステーションエレメント430、440は、壁によって信号伝達が遮断されているため、非検出可能な範囲内に位置している。室内ロボット100は、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメント410、420と室内ロボット100との間の距離を検出することができるとともに、検出された距離データ及びステーションエレメントの座標に基づいて室内ロボット100自体の座標を計算することができる。

検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを検出する工程S320において、室内ロボット100は、ステーションエレメントから発せられた信号を受信した後、ステーションエレメントから発せられた信号の到達時間を検出する。室内ロボット100は、ステーションエレメントから発せられた信号の到達時間の変化に基づいて、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを特定すると共に、ステーションエレメントの数を計算する。検出可能な範囲内のステーションエレメントを検出した後、室内ロボット100は、ステーションエレメントからの信号に基づいて、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントと室内ロボットとの間の距離を計算することができる。室内ロボット100は、ステーションエレメントから発せられた信号の到達時間差、振幅等の信号特徴に基づいてステーションエレメントとの距離を計算することができる。本実施例において、室内ロボット100は、超広帯域(Ultra Wide−Band、UWB)二地点間距離測定技術を用いてステーションエレメントと室内ロボット100との間の距離を検出することができる。但し、本実施例は、その距離を検出する方法を制限するものではない。

工程S330において、室内ロボット100は、検出されたステーションエレメントの数に基づいて対応する位置決めモードを実行することで、室内ロボット100の位置を位置決めることができる。一般的に、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数が位置決め必須値(例えば3)以上であれば、室内ロボット100は、検出された距離データ及びステーションエレメントの座標に基づいて、室内ロボット100自体の座標を直接計算することができる。しかしながら、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数が位置決め必須値(例えば3)未満である場合、室内ロボット100は、それ自体の座標を直接得ることはできず、異なる位置決めモードを通じてそれ自体の座標を位置決める。本実施例において、位置決め必須値は3を例として説明する。

本実施例において、室内ロボット100は、ステーションエレメント無し位置決めモード、シングルステーションエレメント位置決めモード、ダブルステーションエレメント位置決めモード及びマルチステーションエレメント位置決めモード等を含む、複数の位置決めモードを有する。処理ユニット210は、検出されたステーションエレメントの数に基づいて対応する位置決めモードを実行することで位置決めを行うことができる。上述した位置決めモードにおいて、ステーションエレメントの数が0よりも多く且つ3未満である場合、室内ロボット100は、検出されたステーションエレメントに対応して、ある方向に沿って所定距離まで移動することで、室内ロボット100の位置を位置決める。室内ロボット100が移動することによって、室内ロボット100とステーションエレメントとの間の距離は変化する。室内ロボット100は、移動前後に得られた距離データ及び移動方向によってステーションエレメントと室内ロボット100との間の相対的位置関係を確定した後、ステーションエレメントの座標に基づいて室内ロボット100の位置を位置決める。換言すれば、室内ロボット100によって検出された位置決めに用いられるステーションエレメントの数が、多点位置決めを行うには不十分である場合(例えば1又は2)、室内ロボット100は、計画的な移動によって再度位置決めを行うことができる。

続いて、本実施例の位置決め方法を更に説明する。図5は、本発明の実施例に係る室内ロボット100の位置決め方法のフローチャートである。図5に示すように、工程S510において、室内ロボット100を初期化すると共にナビゲーション実行を準備する。工程S520において、室内ロボットは、室内空間Z400のマップ及びステーションエレメント(410、420、430、440)の座標を構築する。充電ベースステーション450は、座標の原点とすることができるが、本実施例はこれに制限されない。

室内マップを構築する方式について、図5及び図6を用いて説明する。図6は、本実施例における室内ロボット100が室内マップを構築する方法のフローチャートである。工程S610において、室内ロボット100は、室内空間の端に沿って走行する。即ち例えば壁に沿って走行する。工程S620において、室内ロボット100は、センサからの全てのデータを取り込む。室内ロボット100は、内蔵された距離センサ(例えば超音波センサ、赤外線センサ、衝突センサ等)に基づいて壁又は障害物の位置を感知することができると共に走行した軌跡を記録することができる。その後、工程S630において、室内ロボット100は、充電ベースステーション450の位置に基づいて閉曲線を構築する。室内マップを構築する過程において、室内ロボット100は、走行した軌跡が閉曲線(例えば軌跡401)を形成したか否かを判断し、形成したと判断した場合は、室内マップの構築を完了し、形成していないと判断した場合は、閉曲線が完成するように引き続き前進する。その後、工程S640において、当該閉曲線に基づいて室内マップを構築する。工程S650において、室内マップの構築が完了した後、室内ロボット100は、使用者がステーションエレメント410〜440を配置できるように、例えばディスプレイ又は外部コンピュータといったユーザインターフェースを介して、推奨領域を表示することができる。工程S660において、使用者は、推奨された領域に応じてステーションエレメントを配置することができる。室内ロボット100は、ステーションエレメントの配置位置に基づいてステーションエレメントの座標を構築する。

また、使用者が既に室内空間においてステーションエレメントを配置している場合、室内ロボット100は、室内マップを構築すると同時に、全てのステーションエレメントの座標を併せて構築することができる。その座標は充電ベースステーション450を参考原点位置として構築することができるが、本実施例はこれに制限されない。使用者がステーションエレメントを配置することを必要としない場合、室内ロボット100は、室内マップを直接構築することができ、工程S650及びS660を実行する必要はない。

図5に示すように、工程S530において、室内ロボット100は、位置決め用のステーションエレメントの数Nを検出する。Nは0又は正の整数である。室内ロボット100は、ナビゲーションの過程においてステーションエレメント410〜440及び充電ベースステーション450の信号を検出すると共に、どのステーションエレメントが検出可能な範囲内に位置するかを判断する。この検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントが、位置決めに用いられるステーションエレメントに帰属する。Nが0である場合、現在は位置決めに用いることのできるステーションエレメントがないことを表し、室内ロボット100は、ステーションエレメント無し位置決めモードを実行する(工程S540)。

ステーションエレメント無し位置決めモードの位置決め方法について、図5及び図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施例におけるステーションエレメント無し位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。工程S710において、室内ロボット100は、まず角度センサ250の初期値を記録した上で、現在の走行方向を記録する(工程S720)。次いで、工程S730において、室内ロボット100は、現在の走行方向に基づいて逆方向に移動し、その後、現在位置の特定領域から離れる(工程S740)。

室内ロボット100のナビゲーションの過程において、もし位置決めに用いられる全てのステーションエレメントが突然消失した場合、室内ロボット100が、例えば部屋又は遮蔽物といった特定領域に進入した可能性のあることを示している。この場合、室内ロボット100は、ステーションエレメント無し位置決めモードを用いて、現在の領域から出てステーションエレメントを探し(工程S541)、ステーションエレメントを探し当ててから再度位置決めを行う。位置決めに用いられるステーションエレメントを探し当てた後、工程S530に戻り、ステーションエレメントの数を判断し、その後、ステーションエレメントの数に応じて、対応する位置決め方法を選択して位置決めを行う。換言すれば、室内ロボット100は、移動の軌跡を記録して、位置決めに用いられるステーションエレメントを検出することができなかった場合、それまでの移動の軌跡に沿って現在の領域から離れることで位置決め用のステーションエレメントを探すと共に、再度位置決めを行って目標位置に向かって前進する。

Nが1である場合、室内ロボット100は、シングルステーションエレメント位置決めモードを実行する(工程S550)。シングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法について、図5及び図8A〜図8Cを用いて説明する。図8Aは、本発明の実施例におけるシングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。図8B及び図8Cは、本発明の実施例におけるシングルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。図8B及び図8Cにおいて、室内ロボットは符号811で示す。まず、工程S810において、室内ロボット811は、現在の位置に応じて参考原点位置Rを設定する。その後、工程S820において、室内ロボット811は、室内ロボット811と検出されたステーションエレメントB1との間の距離r1を検出することで第1の距離データを取得する。その後、室内ロボット811は、第1の方向(例えばX)に沿って所定距離D1移動し、位置R’に到達する(工程S830)。その後、室内ロボット811とステーションエレメントB1との間の距離r2を検出することで第2の距離データを取得する(工程S840)。その後、工程S850において、室内ロボット811は、第2の方向(例えばY)に沿って所定距離D2移動して位置R’’に到達する。次いで、室内ロボット811とステーションエレメントB1との間の距離r3を検出することで第3の距離データを取得する(工程S860)。その後、工程S870において、第1の距離データ、第2の距離データ、第3の距離データ及びステーションエレメントB1の座標に基づいて室内ロボット811の位置を位置決める。

上述した第1の方向及び第2の方向のパラメータ値は、室内ロボット100のメモリ240に記憶されてもよく、或いは、プログラム、ファームウェアの方式で室内ロボット100内に記憶されてもよい。第1の方向及び第2の方向は、互いに垂直に交わるX方向及びY方向であってもよく、ランダムな2つの方向であってもよい。ただ、本実施例では、X方向及びY方向を用いて演算の手順を簡素化すると共に位置決め速度を速めることができる。

図8Bから分かるように、室内ロボット811が第1回目の移動を行う場合、室内ロボット811は、右側(X方向)へ移動し、その結果、室内ロボット811とステーションエレメントB1との間の距離が短縮されると(即ちr2はr1未満である)、ステーションエレメントB1が室内ロボット811の右側に位置することが示される。但し、ステーションエレメントB1の見込位置は2つである(即ちステーションエレメントB1又はステーションエレメントB1’)。参考原点位置R(0,0)を円心として、r1を半径とする円形によって第1の参考円を形成することができる。位置R’を円心として、r2を半径とする円形によって第2の参考円を形成することができる。第1の参考円及び第2の参考円の2つの交点が、ステーションエレメントB1及びステーションエレメントB1’の位置となる。従って、室内ロボット811の第1回目の移動によって、ステーションエレメントB1の見込位置を1つの円形の軌跡から2つの見込位置に絞り込むことができる。

その後、室内ロボット811は、第2回目の移動を行い、上側(Y方向)へ移動する。その結果として、室内ロボット811とステーションエレメントB1との間の距離が短縮されると(即ちr3はr2未満である)、真のステーションエレメントB1が室内ロボット811の上側に位置することが示される。これにより、ステーションエレメントB1’の可能性が排除される。参考原点位置R(0,0)及び距離r1、r2の数値により、ステーションエレメントB1及びステーションエレメントB1’のR(0,0)に対する座標位置を算出することができる。図8Cに示すように、その後、検出されたステーションエレメントB1が実際のステーションエレメントであることが確定した場合、室内ロボット811は、予め既に記憶されていたステーションエレメントB1の座標と、ステーションエレメントB1の参考原点位置R(0,0)に対する座標位置との2つのパラメータを用いて、現在の室内ロボット811の所在位置R’’の座標を計算することで、室内ロボット811の位置決めを行う。

図8B及び図8Cにおいて、参考軸方向X及びYは、室内ロボット811の角度センサ250によって感知された方位によって決まる。これにより、参考原点位置(即ち原点座標)R(0,0)と室内ロボット811の移動ベクトル及び移動角度が特定される。また、本実施例では、三角関数に従って、距離r1、r2及び所定距離D1を用いて角度θ1、θ2の数値を推知することによって、室内ロボット811の位置決めを行うこともできる。

上述した図8B及び図8Cの実施例では、ステーションエレメントB1が室内ロボット811の右上側(第1の四分円)に位置することを例に説明した。同様に、もし室内ロボット811がX方向に移動したことで室内ロボット811とステーションエレメントB1との間の距離が拡大されると(即ち距離r2が距離r1よりも大きい)、ステーションエレメントB1が室内ロボット811の左側に位置することが示される。但し見込位置は2つであり、それぞれ室内ロボット811の左上側及び左下側に位置する。その後、第2回目の移動の距離変化によって、室内ロボット811は、ステーションエレメントB1の実際の位置を検出することができ、これにより室内ロボット811自体の座標位置を逆算することができる。ステーションエレメントB1がその他の位置にある場合の位置決め方式については、当業者であれば、上述した説明により推知することができるため、ここでは詳しい説明を省略する。

図5に示すように、Nが2である場合、室内ロボット100は、ダブルステーションエレメント位置決めモードを実行する(工程S560)。ダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法について、図5及び図9A〜図9Dを用いて説明する。図9Aは、本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。図9B〜図9Dは、本発明の実施例におけるダブルステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法を示した図である。図9B〜図9Dにおいて、室内ロボットは符号911で示す。符号911’は室内ロボット911の位置決め完了前の他の見込位置を示す。図9Aに示すように、まず、工程S910において、室内ロボット911とステーションエレメントB11、B12との間の距離r11、r12(第1の距離データ)を検出する。ステーションエレメントB11、B12は、現在検出された検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントを示す。ステーションエレメントB11、B12の座標及び距離r11、r12から、室内ロボット911の見込位置が、それぞれ位置R10、R10’で示す2つであることを推知することができる。位置R10、R10’の座標は、ステーションエレメントB11、B12を円心として、距離r11、r12を半径とすることによって形成される2つの参考円の交点から推知することができる。

次いで、工程S920において、室内ロボット911は、第1の方向に沿って所定距離D1移動する。図9Cに示すように、第1の方向は、室内ロボット911によって自由に設定され、本実施例はそれによって制限されない。第1の方向のパラメータは、メモリ240に記憶されてもよく、或いはプログラムによる演算によって取得されてもよい。室内ロボット911は、検出された位置R10、R10’から位置R11、R11’に移動する。その後、工程S930において、室内ロボット911は、ステーションエレメントB11、B12からの信号に基づいて距離を検出することで、室内ロボット911とステーションエレメントB11、B12との間の距離r11’、r12’(第2の距離データ)を取得する。その後、工程S940において、第1の距離データ及び第2の距離データに基づいて室内ロボット911の位置を位置決める。図9Dから分かるように、室内ロボット911の元の座標は位置R10に位置しており、移動後の座標は位置R11に位置している。

工程S940において、室内ロボット911の移動前の見込位置R10、R10’は、ステーションエレメントB11、B12の座標及び距離r11、r12によって形成される2つの参考円の交点から推知することができ、室内ロボット911の移動方向は、内蔵された角度センサ250によって推知することができる。室内ロボット911の移動後の見込位置R11、R11’は、ステーションエレメントB11、B12の座標及び距離r11’、r12’によって形成される2つの参考円の交点から得られる。また、室内ロボット911は、移動方向及び移動距離D1によって移動後の位置R11及び位置R12を算出することができる。図9Cから分かるように、位置R11は、検出及び計算を同時に満たす結果であることから、室内ロボット911の移動後の位置は位置R11である。これにより、室内ロボット911の位置決めが完了する。

別の観点から説明すると、図9C及び図9Dに示すように、室内ロボット911の元の座標が位置R10である場合、室内ロボット911の移動後の座標は位置R11であり、検出された距離はr11’、r12’である。逆に、室内ロボット911の元の座標が位置R10’である場合、室内ロボット911の移動後の座標は位置R11又は位置R11’ではなく、検出された距離も図9Cに示す距離r11’、r12’ではなく、ステーションエレメントB11、B12と位置R12との間の距離である。

換言すれば、ダブルステーションエレメント位置決めモードにおいて、2つのステーションエレメントB11、B12があることを検出した場合、室内ロボット911は、まず2つのステーションエレメントB11、B12の間の距離を検出した後、検出されたステーションエレメントB11、B12に対応して、ある方向に沿って所定距離D1移動することで室内ロボット911の位置を位置決める。

図5に示すように、Nが3以上の場合、室内ロボット100は、マルチステーションエレメント位置決めモードを実行する(工程S570)。マルチステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法について、図5及び図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施例におけるマルチステーションエレメント位置決めモードの位置決め方法のフローチャートである。工程S11において、室内ロボット100は、各ステーションエレメントの座標及び距離を検出する。その後、各ステーションエレメントの検出範囲内の交点を検出する(工程S12)。工程S12において、室内ロボット100は、各ステーションエレメントの座標を円心とし、距離を半径とすることによって複数の参考円を形成した後、当該複数の参考円の交点を計算する。次いで、工程S13において、室内ロボット100は、上述した参考円の交点に基づいて室内ロボット100の現在位置を位置決める。上述した複数の参考円の交点が、室内ロボット100の位置である。上述した位置決め方式は例えば三点位置決め方式であるが、当業者であれば上述した説明から容易にその位置決めの細部を推知することができるため、ここではその詳しい説明を省略する。また、検出可能な範囲内に位置するステーションエレメントの数が3よりも大きい場合、室内ロボット100は、ステーションエレメント信号の品質に応じて好ましいステーションエレメントを選択することで位置決めを行うことができ、これにより、位置決めの精度及び位置決めの速度を向上させることができる。

在ステーションエレメントの数Nに応じて対応する位置決めモードを実行した後、室内ロボット100は、位置決めを完了すると共にそれ自体の座標を取得する(工程S580)。次いで、室内ロボット100は、設定された目標位置に向かって前進する(工程S590)。その後、目標位置に到達する(工程S591)。

室内ロボット100は、移動の過程において、それ自体の座標を失うことがないように、随時ステーションエレメントの数Nについて対応する位置決めモードを実行することができる。たとえステーションエレメントの数Nが多点位置決めの必須値(一般的には3)未満であったとしても、室内ロボット100は、依然として移動する方式によって位置決めを行うと共に、正確に目標位置に到達することができる。演算にかかる時間を低減するために、室内ロボット100の位置決め時の移動方向は、予めメモリ240に記憶されることができる。その移動方向は、構成の必要性に応じて定めることができると共に、例えば北又は東というように、角度センサ250が感知する方位によって特定することができる。但し、本実施例は移動する方向を制限するものではない。従って、移動方向がメモリ240に記憶されている場合、室内ロボット100は、シングルステーションエレメント位置決めモード又はダブルステーションエレメント位置決めモードを実行している時に、演算にかかる時間を低減するために、所定の方向に応じて移動することができる。また、移動する過程において、室内ロボット100は、障害物の位置に応じて調整することで、動態的に移動方向を変更することもできる。室内ロボット100は、移動した軌跡を記録すると共に移動後の相対位置及び座標を計算することができる。

本発明の実施例において、室内ロボット100は、室内マップを構築した後、外部のコンピュータ又はディスプレイを介してステーションエレメント設置推奨情報を使用者に提供することができる。その工程フローを図11に示す。図11は、本発明の実施例におけるステーションエレメント設置方法のフローチャートである。まず、工程S110において、室内ロボット100は、ユーザインターフェース(ディスプレイ)を介して推奨領域及び非推奨領域を表示する。2つの領域は、例えば赤及び青というように、色で区分けすることができる。推奨領域及び非推奨領域は、ステーションエレメントの検出可能な範囲及び非検出可能な範囲に応じて決まる。検出可能な範囲は、ステーションエレメントの配置位置に応じて変わる。次いで、使用者が非推奨領域をオンしているか否かを判断する工程を行う(工程S120)。その結果、使用者が非推奨領域をオンしている場合は(工程S140)、ステーションエレメントの数が十分であるか否かを検査する(工程S150)。一方、使用者がオンしている領域が推奨領域である場合は、検出可能な範囲を表示する(工程S130)。

非推奨領域を選択した場合、ステーションエレメントの数が十分であるときは、配置を推奨する地点を表示する(工程S170)。ステーションエレメントの数が不十分であるときは、警告を発する(工程S160)。ステーションエレメントの数が十分である場合、配置を推奨する地点を表示し(工程S170)、その後、新たに設置されたステーションエレメントの位置に応じて、マップ上の検出可能な範囲を再構築すると共に表示する(工程S180)。

図11に示すように、室内ロボット100は、ステーションエレメントの配置を推奨すると共に検出可能な範囲をシミュレートする機能を有する。従って、使用者は、予め配置位置を計画すること及び室内ロボット100の移動領域を設定することができる。

本実施例に係る室内ロボット及びその位置決め方法は、室内空間に適用され、室外空間又は特定領域にも適用されることができる。室外空間又は特定領域に適用された場合でも、室内ロボットは、室内ロボット自体の位置を位置決めるために、同様にステーションエレメントの数に応じて位置決め方法を切り替えることができる。上述した実施例では室内ロボットを例として説明したが、その位置決め方法は、室外ロボット又は位置決めの需要がある移動ロボット又は移動手段にも適用されることができる。従って、本実施例は室内ロボットという名詞に限定されない。

このように、本発明の実施例に係る室内ロボット及びその位置決め方法は、複数の位置決めモードを有しており、各種ステーションエレメントの数に適応することで室内ロボット自体の位置決めを行うことができる。移動の過程において、本発明に係る室内ロボットは、一部のステーションエレメントからの信号が消失したことによってナビゲーションが失効することがなく、移動する方式によって再度位置決めを行うと共に、引き続きナビゲーションを行うことができる。

以上は本発明の実施例に過ぎず、本発明を制限するものではない。当業者は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、本発明に種々の修正や変更を加えることができ、そうした修正や変更も本発明の範囲に含まれる。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に開示されている。

100、811、911、911’ 室内ロボット 210 処理ユニット 220 駆動モジュール 230 検出モジュール 240 メモリ 250 角度センサ 450 充電ベースステーション 410、420、430、440、B1、B1’、B11、B12 ステーションエレメント 401 軌跡 D1、D2 所定距離 R 参考原点位置 R’、R’’、R10、R10’、R11、R11’、R12 位置 r1、r2、r3、r11、r12、r11’、r12’ 距離 X、Y 座標方向 Z400 室内空間 Z41、Z42、Z43 空間 θ1、θ2 角度

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