Wireless communication area measurement system, method, and program

申请号 JP2006127568 申请日 2006-05-01 公开(公告)号 JP4675822B2 公开(公告)日 2011-04-27
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 孝広 中村; 健太郎 山田;
摘要
权利要求
  • 作業空間内において、無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定システムであって、
    前記作業空間内を移動できる移動体と、
    前記移動体に備えられた、固有の無線信号を送信する RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機と、
    前記作業空間に設置された、前記無線信号を受信する RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機と、
    前記送信機の 三次元位置を検出する 、超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段と、
    前記移動体が前記作業空間内を移動するのに伴い、前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記位置検出手段による前記送信機の位置情報を複数回測定し、該受信状況および該位置情報に基づいて前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する演算手段とを有 し、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の送信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定システム。
  • 作業空間内において、無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定システムであって、
    前記作業空間内を移動できる移動体と、
    前記作業空間に設置された、固有の無線信号を送信する RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機と、
    前記移動体に備えられた、前記無線信号を受信する RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機と、
    前記受信機の 三次元位置を検出する 、超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段と、
    前記移動体が前記作業空間内を移動するのに伴い、前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記位置検出手段による前記受信機の位置情報を複数回測定し、該受信状況および該位置情報に基づいて、前記受信機と前記送信機との間で無線通信が可能な領域を特定する演算手段とを有 し、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の受信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定システム。
  • 前記移動体が、歩行型または車輪型の自律移動ロボットである、請求項1 または2に記載の無線通信領域測定システム。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法であって、
    移動体を前記作業空間内で移動させるステップと、
    前記移動体に備えられた RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、前記作業空間に設置された RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機で複数回受信するステップと、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用い て、前記受信機の受信タイミングで前記送信機の 三次元位置を検出するステップと、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記送信機の位置情報に基づいて、前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップとを有 し、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の送信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定方法。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法であって、
    移動体を前記作業空間内で移動させるステップと、
    前記作業空間に設置された RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、前記移動体に備えられた RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機で複数回受信するステップと、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用い て、前記受信機の受信タイミングで前記受信機の 三次元位置を検出するステップと、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記受信機の位置情報に基づいて前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップとを有 し、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の受信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定方法。
  • 前記移動体が、歩行型または車輪型の自律移動ロボットである、請求項 4または5に記載の無線通信領域測定方法。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法であって、
    RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機を前記作業空間内で移動させるステップと、
    前記送信機からの固有の無線信号を、前記作業空間に設置された RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機で複数回受信するステップと、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用い て、前記受信機の受信タイミングで前記送信機の 三次元位置を検出するステップと、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記送信機の位置情報に基づいて、前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップとを有 し、
    前記超音波発信機が、前記作業空間内で移動させられる前記無線通信領域測定用の送信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定方法。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法であって、
    RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機を前記作業空間内で移動させるステップと、
    前記作業空間に設置された RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、前記受信機で複数回受信するステップと、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用い て、前記受信機の受信タイミングで前記受信機の 三次元位置を検出するステップと、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記受信機の位置情報に基づいて前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップとを有 し、
    前記超音波発信機が、前記作業空間内で移動させられる前記無線通信領域測定用の受信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される 、無線通信領域測定方法。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するためのプログラムであって、
    移動体を前記作業空間内で移動させる機能と、
    前記移動体に備えられた RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、前記作業空間に設置された RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機で複数回受信する機能と、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用いて 前記受信機の受信タイミングで前記送信機の 三次元位置を検出する機能と、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記送信機の位置情報に基づいて、前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する機能と を、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の送信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される状況下で 、コンピュータに実行させプログラム。
  • 作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するためのプログラムであって、
    移動体を前記作業空間内で移動させる機能と、
    前記作業空間に設置された RFIDタグからなる無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、前記移動体に備えられた RFIDアンテナからなる無線通信領域測定用の受信機で複数回受信する機能と、
    超音波発信機および少なくとも3つの超音波受信機を備えた超音波タグシステムからなる位置検出手段を用いて 前記受信機の受信タイミングで前記受信機の 三次元位置を検出する機能と、
    前記受信機による前記無線信号の受信状況および前記受信機の位置情報に基づいて、前記送信機と前記受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する機能と を、
    前記超音波発信機が、前記移動体に備えられた前記無線通信領域測定用の受信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、前記少なくとも3つの超音波受信機が、前記作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される状況下で 、コンピュータに実行させるためのプログラム。
  • 前記演算手段によって求められた前記無線通信が可能な領域を表示する表示手段をさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信領域測定システム
  • 前記位置検出手段は、グリッド状に設置された前記超音波受信機の中から3つの超音波受信機を選択して前記三次元位置を検出する、請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信領域測定システム
  • 前記三次元位置を検出するステップは、グリッド状に設置された前記超音波受信機の中から3つの超音波受信機を選択して前記三次元位置を検出することを含む、請求項4〜8のいずれかに記載の無線通信領域測定方法
  • 前記三次元位置を検出する機能は、グリッド状に設置された前記超音波受信機の中から3つの超音波受信機を選択して前記三次元位置を検出することを含む、請求項9 または10に記載のプログラム。
  • 说明书全文

    本発明は、無線通信システムの通信可能な領域を測定するためのシステム、方法、プログラム、および無線通信領域を表示するための表示装置に関する。

    無線通信システムにおいて、様々な個別の環境に応じて無線通信が可能な領域を正確に把握できると、送受信機のタイプ、配置、数量などを最適化することができるので、システム設計がより良いものとなる。 無線通信領域を測定する従来手法としては、3軸方向に目盛のついた道具を用いて3次元空間上の各測定点に無線タグ(発信機)を1目盛毎に移動させ、任意の場所に設置された受信機がこのタグと各測定点で通信できるかどうかを確認していき、通信領域を求める方法が知られている。

    また、特許文献1では、ノンストップ料金収受システムに適用された無線通信装置の通信領域測定装置について開示されている。 この装置は、路側機アンテナ(受信機)と車載機(送信機)との間で双方向通信が成立した場合にブザーを鳴らし、通信が正常であることを知らせる。 これにより、通信領域の測定、路側機アンテナの設置や調整を短時間に少数の人員で行うことができる。

    特開平11−339079号

    しかし、特許文献1などの従来の無線通信領域測定手法は、無線通信が可能な領域を高精度に計測するものではない。 無線通信領域を精密に測定するためには、送受信機間の通信可否を判別する計測点を増やす必要がある。 この場合、非常に多くの回数のタグ移動と位置測定を手動で行うので、測定者の負担が増大してしまう。

    本発明は、測定者の負担を増大させることなく、無線通信領域を高精度に測定することが可能なシステムを提供することを目的とする。

    本発明は、作業空間内において、無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定システムを提供する。 このシステムは、作業空間内を移動できる移動体と、移動体に備えられた、固有の無線信号を送信する無線通信領域測定用の送信機と、作業空間に設置された、無線信号を受信する無線通信領域測定用の受信機と、送信機の位置を検出する位置検出手段と、移動体が作業空間内を移動するのに伴い、受信機による無線信号の受信状況および位置検出手段による送信機の位置情報を複数回測定し、これらの受信状況および位置情報に基づいて送信機と受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する演算手段と、を有する。 なお、このシステムは、無線通信領域測定用の送信機を作業空間に設置し、無線通信領域測定用の受信機を移動体に備える形式でも良い。

    この発明により、無線通信領域測定用の送信機または受信機を備えた移動体を自動的に移動させることにより計測を行うので、従来手法に比べて計測作業の負担が低減する。 また、測定点を増加させるのが容易であり、測定者の負担を増大させることなく、無線通信領域の測定精度を向上させることができる。

    本発明の一実施形態では、無線通信領域測定用の送信機がRFID(Radio Frequency Identification)タグであり、無線通信領域測定用の受信機がRFIDアンテナである。 また、位置検出手段が、位置検出用の複数の超音波発信機および超音波受信機を備えた超音波タグシステム、または、位置検出用の赤外線発信機および複数の赤外線受信機を備えた赤外線タグシステムである。

    本発明の一実施形態では、無線通信領域測定用の受信機が、作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかに設置される。 また、位置検出用の発信機が、移動体に備えられた無線通信領域測定用の送信機または受信機と常に略同一の相対位置関係にあるように設けられ、位置検出用の受信機が、作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかに設置される。

    本発明の一実施形態では、位置検出用の受信機が、作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかの場所で、所定の間隔でグリッド状に設置される。

    本発明の一実施形態では、送信機がRFIDタグであり、受信機がRFIDアンテナである。 作業空間に設置されたRFIDアンテナは、作業空間の天井、壁、または床の少なくともいずれかに設置される。 位置検出手段が、移動体または作業空間に設置されたカメラによって移動体に備えられたRFIDタグの位置を検出する画像システムである。

    本発明の一実施形態では、移動体が歩行型または車輪型の自律移動ロボットである。

    また、本発明は、作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法を提供する。 この方法は、移動体を作業空間内で移動させるステップと、移動体に備えられた無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、作業空間に設置された無線通信領域測定用の受信機で複数回受信するステップと、位置検出手段を用い受信機の受信タイミングで送信機の位置を検出するステップと、受信機による無線信号の受信状況および送信機の位置情報に基づいて、送信機と受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップと、を有する。 なお、この方法は、無線通信領域測定用の送信機を作業空間に設置し、無線通信領域測定用の受信機を移動体に備える形式でも良い。

    さらに、本発明は、作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するための無線通信領域測定方法を提供する。 この方法は、無線通信領域測定用の送信機を作業空間内で移動させるステップと、送信機からの固有の無線信号を、作業空間に設置された無線通信領域測定用の受信機で複数回受信するステップと、位置検出手段を用い前記受信機の受信タイミングで送信機の位置を検出するステップと、受信機による無線信号の受信状況および送信機の位置情報に基づいて、送信機と受信機との間で無線通信が可能な領域を特定するステップと、を有する。 なお、この方法は、無線通信領域測定用の送信機を作業空間に設置し、無線通信領域測定用の受信機を作業空間内で移動させる形式でも良い。

    さらに、本発明は、作業空間内において無線通信が可能な領域を測定するためのプログラムを提供する。 このプログラムは、移動体を作業空間内で移動させる機能と、移動体に備えられた無線通信領域測定用の送信機からの固有の無線信号を、作業空間に設置された無線通信領域測定用の受信機で複数回受信する機能と、位置検出手段を用いて受信機の受信タイミングで送信機の位置を検出する機能と、受信機による無線信号の受信状況および送信機の位置情報に基づいて、送信機と受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する機能と、をコンピュータに実行させる。 なお、このプログラムは、無線通信領域測定用の送信機を作業空間に設置し、無線通信領域測定用の受信機を移動体に備える形式でも良い。

    さらに、本発明は、作業空間内において無線通信が可能な領域を表示するための表示装置を提供する。 この表示装置は、作業空間内を移動できる移動体に備えられた、固有の無線信号を送信する無線通信領域測定用の送信機と、作業空間に設置された、無線信号を受信する無線通信領域測定用の受信機と、送信機の位置を検出する位置検出手段と、移動体が作業空間内を移動するのに伴い、受信機による無線信号の受信状況および位置検出手段による送信機の位置情報を複数回測定し、これらの受信状況および位置情報に基づいて送信機と受信機との間で無線通信が可能な領域を特定する演算手段と、演算手段によって求められた無線通信が可能な領域を表示する表示手段と、を有する。 なお、この表示装置は、無線通信領域測定用の送信機を作業空間に設置し、無線通信領域測定用の受信機を移動体に備える形式でも良い。

    以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。 図1は、本発明の一実施形態による、無線通信の可能な領域を測定するための無線通信領域測定システム10を示す概略図である。

    無線通信領域測定システム10の基本的な構成要素は、RFID(Radio Frequency Identification)タグ12およびRFIDアンテナ14を含むRFIDタグシステムと、超音波タグ24および超音波受信機26を含む超音波タグシステムと、RFIDタグ12および超音波タグ24を備えて作業空間16内を自律移動するロボット18と、ロボットに移動指令を与え、ロボット18の移動に伴い作業空間の複数の測定点でRFIDアンテナ14および超音波受信機26の計測を実施し、これらの計測結果に基づいてRFIDタグシステムの無線通信領域を求める制御装置22である。 また、このシステム10は、制御装置22によって求められた無線通信領域をグラフィック表示するための表示装置28を備えても良い。

    本実施形態において、無線通信の可能な領域を測定する対象は、RFIDタグシステムである。

    RFIDタグシステムは、固有の識別情報(Identification:ID)を記録したRFIDタグ12を対象物に添付し、RFIDアンテナ14が受信するRFIDタグ12のID情報(以下「タグID」という)によって対象物を認識する検知システムである。

    本実施形態では、RFIDタグ12は、ロボット18のハンド18fの掌部分に備えられており、ロボット18の移動に伴って作業空間16の中を移動する。 RFIDアンテナ14は、作業空間16の任意の場所(図1では天井)に設置されている。 制御装置22は、基地局30を介して与える発信命令により、ロボット18の移動中にRFIDタグ12から無線信号を送信させ、RFIDアンテナ14による無線信号の受信状況を記録することにより、RFIDタグシステムの無線通信が可能な領域を測定する。

    なお、RFIDアンテナ14は、作業空間16内に複数個設置しても良く、また、作業空間16の壁、床に設置しても良い。 また、本実施形態とは逆に、RFIDアンテナ14がロボット18に備えられ、RFIDタグ12が作業空間16内の天井、壁または床の任意の場所に設置される形式でも良い。

    本実施形態では、RFIDタグ12の三次元位置を高精度に検出する手段として、超音波タグシステムが用いられる。 超音波タグシステムは、超音波タグ24および超音波受信機26を用いた検知システムである。

    超音波タグシステムは、超音波タグ24の三次元位置を数cm程度の非常に高い精度で算出することができる。 超音波タグシステムを利用することにより、RFIDタグ12の正確な3次元位置座標を把握することが可能となり、無線通信領域の計測を精度良く行うことができる。

    本実施形態では、超音波タグ24は、RFIDタグ12と共にロボット18のハンド18fの掌部分に備えられている。 超音波タグ24およびRFIDタグ12を一体化してもよい。 超音波タグ24およびRFIDタグ12は相対的位置関係が維持された状態で備えられているので、超音波タグ24の三次元位置が判明すると、ロボット18の関節変位も加味して、自動的にRFIDタグ12の三次元位置も判明するようになっている。

    また、本実施形態では、複数の超音波受信機26が、作業空間16の天井にグリッド状に設置されている。 このように複数の超音波受信機を等間隔で配置することにより、作業空間16内のあらゆる位置において、超音波タグ24から発信される超音波信号を略同一の測定条件で検出できるので、超音波タグ24の三次元位置の推定精度を作業空間内で均等化することができる。 グリッド間隔は、例えば50cmである。 超音波受信機26の配置は他の形態でも良い。 また、障害物の影響が少なく測定環境が良いので、超音波受信機26は作業空間の天井に設置されるのが望ましいが、壁部や床など天井以外の場所に設置することも可能である。

    制御装置22は、基地局30を介して超音波タグ24に超音波の発信命令を与えて、この超音波信号を受信した超音波受信機のうち同一線上にない任意の3個以上の超音波受信機(たとえば26a、26b、26c)と超音波タグ24との距離に基づいて、超音波タグ24の三次元位置(すなわちRFIDタグ12の三次元位置)を算出する。

    なお、本実施形態で算出する三次元位置は、作業空間16に設定された三次元座標軸40を基準とする。

    また、図1に示すように、本実施形態におけるロボット18は、自律移動が可能な二足歩行ロボットである。 このロボット18は、制御装置22から基地局30を介して送信される移動経路データに基づいて作業空間16内を移動したり、別途に送信されるタスク実行命令に基づいて種々のタスクを実行したりすることができる。

    ロボット18は、二本の脚部18aを備え、その上方に上体部18bを備える。 上体部18bの上部には頭部18cが連結され、上体部18bの両側には二本の腕部18dが連結される。 また、上体部18bの背部には格納部18eが設けられ、その内部には全身の動作を制御する制御ユニット39やバッテリ(図示せず)が収容されている。

    ロボット18の左右の脚部18aにはそれぞれ6個の関節が備えられており、これらの関節は電動モータなどの駆動手段によって適宜駆動される。 ロボット18は、歩行中に脚部18aの各関節を適宜な角度で駆動させることで足全体に所望の動きを与えることができ、任意に三次元空間を歩行させることができる。 なお、二足歩行の詳細については、例えば特開2005-219206号公報に開示されている。

    また、ロボット18の左右の腕部18dにはそれぞれ7個の関節が備えられており、これらの関節も電動モータなどの駆動手段により適宜駆動される。 また、左右の腕部18dの端部には、それぞれ5指のハンド18fが取り付けられている。 移動ロボット18は、腕部18dおよびハンド18fの各関節を適宜な角度で駆動することで所望の作業を行わせることができる。

    本実施形態による無線通信領域測定システム10では、次のような手法でRFIDタグシステムの無線通信が可能な領域を測定する。

    1)天井に1個のRFIDアンテナ14を設置し、複数の超音波受信機26をグリッド状に設置した作業空間16において、RFIDタグ12および超音波タグ24をハンド18fの掌部分に備えたロボット18が、制御装置22から与えられた動作指令に従って、所定の経路、またはランダムな経路を移動する。 また、経路移動だけでなく、ロボット18は、制御装置22からの動作指令にしたがって腕部18dや脚部18a等を動かすことで、ハンド18fに備えられたRFIDタグ12および超音波タグ24を作業空間16内の様々な領域に移動させる。

    2)ロボット18の移動中に所定のタイミングまたはランダムなタイミングで、制御装置22が、RFIDタグシステムおよび超音波タグシステムに信号の発信命令を与える。

    3)制御手段22は、発信命令が発信された各計測点において、RFIDアンテナ14によるRFIDタグ12からの電波の検出の有無を確認し、これと並行して、同一線上にない任意の3個以上の超音波受信機(例えば26a、26b、26c)と超音波タグ24との距離に基づき超音波タグ24(およびRFIDタグ12)の三次元位置を算出する。

    4)RFIDタグ12からの電波の受信状況およびRFIDタグ12の三次元位置を同期して記録する。

    本発明による無線通信領域を測定する手法は、従来手法とは異なり、計測点へのタグ12の移動がロボット18によって自動的に行われるので、作業者の負担が低減する。 また、測定の精度をさらに向上させるために、計測点を増やすことも容易である。 また、ロボット18が利用者の居住空間内における各種作業の補助用に使用されている場合、通常の補助作業をさせながら、時間経過と共に無線通信領域に関する最新情報が蓄積されていくので、家具の配置変え等に伴ってRFIDアンテナ14や超音波受信機26の配置変更も容易である。

    また、本発明によって無線通信領域の測定精度が向上すると、無線通信システムの設計がより良いものとなる。 例えば、無線通信領域を正確に把握することにより、作業空間16内の無線通信に最適な送受信機の配置および数量を選択することができるようになる。

    次に、図2を参照して、無線通信領域測定システム10の詳細について説明する。 図2は、本実施形態による無線通信領域測定システム10の機能ブロック図である。

    制御装置22は、RFIDタグ演算部31、超音波タグ演算部33、ロボット制御部35、および記憶部37を有する。

    RFIDタグ演算部31は、RFIDタグシステムに電波の発信命令を送信し、検出されたRFIDタグ12のタグIDを受信する。 なおRFIDタグシステムに用いる周波数帯域としては、例えば13.56MHzや950MHz、2.45GHz等が考えられる。

    本発明の無線通信領域測定システムが起動されると、RFIDタグ演算部31は、RFIDアンテナ14に電波の発信命令を送信する。 RFIDアンテナ14は、発信命令を受け取ると、RFIDタグ12に向けて電波を照射する。 RFIDアンテナ12は、RFIDアンテナ14から受け取った電波により起電して、自己のタグIDを含む電波信号をRFIDアンテナ14に返信する。

    そして、RFIDアンテナ14は、RFIDタグ12から受け取った電波信号からタグIDを検出し、RFIDタグ演算部31に送信する。 なお、RFIDアンテナ14は、RFIDタグ12からの電波を検知できなかった場合には、NAN(Not A Number)をタグIDとしてRFIDタグ演算部31に送信する。 RFIDタグ演算部31は、取得したタグIDを記憶部37に送信する。

    超音波タグシステムは、20kHz以上の周波数帯域を使用する(例えば40kHz程度)。 この周波数帯域は、通信環境などに応じて良好な位置検出ができるように適宜選択されたものが使用される。

    超音波タグ演算部33は、超音波タグ24に超音波の発信命令を送信する。 超音波タグ24は、発信命令を受け取ると、超音波信号を作業空間16の天井にグリッド状に配置された複数の超音波受信機26に向けて発信する。 超音波タグ24から発信された超音波信号を受信した超音波受信機26は、受信検知信号を超音波タグ演算部33に送信する。

    超音波タグ演算部33は、受信検知信号を受け取ると、超音波信号を受信した超音波受信機26のうち同一線上にない任意の3個の超音波受信機(たとえば図1の26a、26b、26c)を選択する。 そして、選択した超音波受信機(26a、26b、26c)について、超音波の発信命令の発信時刻と、受信検知信号の受信時刻との時間差に基づき、超音波タグ24からの距離l 、l 、l を算出する。

    続いて、超音波タグ演算部33は、算出した距離l 、l 、l および各受信機26a、26b、26cの位置座標に基づいて、超音波タグ24の三次元位置を算出する。 超音波タグ24の3次元位置座標(x、y、z)は、以下の式(1)〜(3)に示す三辺法の連立方程式を解くことにより算出することができる。

    (X ―x) +(Y ―y) +(Z ―z) =l (1)
    (X ―x) +(Y ―y) +(Z ―z) =l (2)
    (X ―x) +(Y ―y) +(Z ―z) =l (3)
    ここで、(X 、Y 、Z )、(X 、Y 、Z )、(X 、Y 、Z )は、それぞれ作業空間16内における超音波受信機26a、26b、26cの座標である。 また、(x、y、z)は、超音波タグ24の作業空間16における三次元位置の座標である。 なお、これらの三次元座標は、作業空間16に設定された任意の三次元座標軸(たとえば図1の符号40で示す座標軸)を基準とする。 l 〜l は、それぞれ、超音波受信機26a、26b、26cと超音波タグ24との間の距離である。 なお、この距離計算は、3個の超音波受信機の様々な組み合わせで得られた計算結果に対し、例えば、最小二乗法を用いることで、超音波タグ24の三次元位置をより正確に把握するようにしてもよい。

    超音波タグ演算部33は、算出した超音波タグ24の三次元位置を位置情報として記憶部37に送信する。

    記憶部37は、RFIDタグ演算部31で求められたタグIDと、超音波タグ演算部33で算出された位置情報とを関連付けて、一組のデータとして記憶する。 記憶部37に記憶されたデータは、必要に応じて表示装置28に提供される。

    一方、ロボット制御部35は、ロボット18の制御ユニット39に動作命令を送信する。 この動作命令は予め決められた無線通信領域測定用の所定の動作命令でもよく、また、利用者から与えられた作業指令に基づく動作命令でもよい。 ロボット18の制御ユニット39は、動作命令を受け取ると、ロボット18の脚部18a、腕部18d等を制御して、動作命令に応じた経路で作業空間16の中を移動/動作させる。

    なお、RFIDタグ演算部31、超音波タグ演算部33、およびロボット制御部35は、一般的なCPU(中央演算処理装置)を備えることによって実現され、記憶部37などに予め記憶されたプログラムに従って、種々の演算を行うものである。 RFIDタグ演算部31、超音波タグ演算部33、ロボット制御部35、および記憶部37は、一体化して設けても良く、また、別々に設けても良い。

    次に、図3を参照して、制御装置22による無線通信領域を測定する処理について説明する。 図3は、制御装置22による無線通信領域測定処理のフローチャートである。

    ステップS101において、ロボット制御部35の指示によって、ロボット18が、RFIDタグ12および超音波タグ24を備えて、作業空間16内を所定の経路に従って移動する。 ロボット18の移動経路は、本実施形態による無線通信領域の測定のタスクのために予め用意されており、たとえば、移動ロボット14内の記憶装置(図示せず)に記憶されている。 なお、ロボット18が、作業空間16の中をランダムに移動する形式でも良い。 また、ロボット18は、経路移動に併せて、腕部18dを動作させることによりRFIDタグ12および超音波タグ24の位置を変更させる。 これにより、作業空間16内の様々な領域がカバーされる。

    続いて、ステップS103乃至ステップS109において、超音波タグシステムによる位置情報の算出を行う。

    ステップS103において、超音波タグ演算部33が超音波信号の発信命令を超音波タグ24に送信し、ステップS105において、発信命令に応じて超音波タグ24が超音波信号を発信する。

    ステップS107において、作業空間16の天井に配置された複数の超音波受信機26のうち、超音波タグ24から発信された超音波信号を受信した超音波受信機26が、受信検知信号を超音波タグ演算部33へ送信する。

    ステップS108において、超音波タグ演算部33が、受信検知信号を送信した超音波受信機のうち、同一線上ではない任意の3個の超音波受信機(26a、26b、26c)を選択する。 そして、選択した超音波受信機(26a、26b、26c)について、超音波の発信命令の発信時刻と、受信検知信号の受信時刻との時間差に基づき、超音波タグ24からの距離l 、l 、l を算出する。

    ステップS109において、算出した距離l 、l 、l および各受信機26a、26b、26cの位置座標に基づいて、超音波タグ演算部33が超音波タグ24の三次元位置を算出する。 超音波タグ24の三次元位置は、式(1)〜(3)を用いて算出される。 算出されたタグの三次元位置は、位置情報として記憶部37に送られる。 なお、この距離計算は、3個の超音波受信機の様々な組み合わせで得られた計算結果に対し、例えば、最小二乗法を用いることで、超音波タグ24の三次元位置をより正確に把握するようにしてもよい。

    ステップS111乃至ステップS121においてRFIDタグシステムによるタグIDの検出処理を行う。 この処理は、ステップS103乃至S109の超音波タグシステムによる位置情報の算出処理と並行して行われる。

    ステップS111においてRFIDタグ演算部31が、発信命令をRFIDアンテナ14に送信し、ステップS113において、発信命令に応じてRFIDアンテナ14が電波を発信する。

    ステップS115においてRFIDアンテナ14がRFIDタグ12から返送された電波信号を受信したかどうかを確認する。 電波信号を受信した場合、RFIDタグ12がRFIDアンテナ14の通信範囲内にあると判断してステップS117に進み、受信した電波信号から検出したタグIDをRFIDタグ演算部31に送信する。 ステップS115において電波信号を受信しなかった場合、RFIDタグ12がRFIDアンテナ14の通信範囲外にあると判断してステップS119に進み、NAN(Not A Number)というデータをタグIDとしてRFIDタグ演算部31に送信する。 そして、ステップS121においてRFIDタグ演算部31がRFIDタグ12のID情報を記憶部37に送信する。

    ステップS123において、超音波タグ24の位置情報およびRFIDタグ12のID情報をまとめて記憶部37に記憶する。

    ステップS125において、ロボット18は、移動/動作の終了指示が出されたか、又は、指令された全ての移動/動作が終了したか、を判断する。 まだ移動経路がある場合、ステップS101に戻り、残りの経路に従って移動して計測を継続する。 移動経路が終了した場合、処理を終了する。

    図4は、無線通信領域測定システム10による無線通信領域の測定データを表示装置28に表示した例である。 図4は、分かり易さを優先させたため、作業空間16全体ではなく、一部分のみを拡大して示している。 グラフの縦軸および横軸は、作業空間16の高さ方向および平方向の位置座標に対応している。

    図4のグラフに示されるドットは、RFIDアンテナ14がRFIDタグ12のタグIDを受信した計測点を、その計測点で算出されたRFIDタグ12の三次元座標に基づき描画したものである。 図4に示される実線は、タグIDを受信した計測点の分布に基づき推定されたRFIDタグシステムの無線通信領域を表している。

    図4に示すように、RFIDアンテナ14がRFIDタグ12のタグIDを受信可能だった位置にドットを描画することにより、RFIDタグシステムの無線通信が可能な領域を視覚的に簡便に知ることができる。 これにより、タグの種類、出、アンテナやタグの数、配置を変える等の各種の検証が容易になり、最適な無線通信システムの設計・運用が可能となる。

    上述の如く、ステップS123において超音波タグ24の三次元位置が判明するので、表示装置28には利用者の指示に従って、様々な角度からRFIDシステムの無線通信が可能な領域を表示することができる。

    本発明によれば、椅子や机などの配置といった各作業空間に固有の環境においても、RFIDシステムの無線通信が可能な領域を精度良く計測することができる。

    以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変して用いることができる。

    上述の実施形態では、RFIDタグ12の三次元位置を精度良く検知する手段として超音波タグシステムを適用したが、位置検出精度の高い赤外線タグシステムを用いても良い。 同様に、ロボット18または作業空間16にカメラを設置して、このカメラの画像からRFIDタグ12の位置を検出する手段を用いても良いし、周知のX−Y−Zプロッターを用いても良い。

    また、上述の実施形態では、ロボット18の具体例として二足歩行ロボットを挙げて説明したが、本発明のロボット18は二足歩行ロボットに限定されることはなく、例えば、車輪走行などの他の移動手段を備え自律移動が可能な装置や、先端にRFIDタグ12と超音波タグ24を設けたクレーンを用いることも可能である。

    また、上述の実施形態では、ロボット18がRFIDタグ12またはRFIDアンテナ14を携行して作業空間内を移動する間にRFIDタグシステムの無線通信領域を測定する処理を行ったが、ロボット18の代わりに人間がRFIDタグ12またはRFIDアンテナ14を携行して作業空間内を移動したり、手等を動かす形式で無線通信領域を測定するようにしてもよい。 この場合、RFIDタグ12またはRFIDアンテナ14と、超音波タグ24との位置関係が変わらないように、回転等させることなく移動させるのが望ましい。

    また、上述の実施形態では、予め決められた動作指令に従ってロボットが動作する間に無線通信領域を測定していたが、無線通信が可能な領域の境界付近では、より密にロボット18が移動または動作するように動作指令を設定し直して、境界を明確に測定するようにしても良い。

    本発明の一実施形態による、無線通信の可能な領域を測定するための無線通信領域測定システムを示す概略図である。

    本実施形態による無線通信領域測定システムの機能ブロック図である。

    制御装置による無線通信領域測定処理のフローチャートである。

    無線通信領域の測定データを表示装置に表示した例である。

    符号の説明

    10 無線通信領域測定システム12 RFIDタグ14 RFIDアンテナ18 ロボット22 制御装置24 超音波タグ26 超音波受信機28 表示装置


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