Detection method and apparatus for control information

申请号 JP954491 申请日 1991-01-30 公开(公告)号 JP2637630B2 公开(公告)日 1997-08-06
申请人 三菱電機株式会社; 发明人 ARAKI TATSU;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 被回転体の角速度を検出する制御情報の検出方法であって、前記被回転体の第1および第2の検出点における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ求めた後、それらのベクトル和を相互に加算し、その加算値に基づいて前記被回転体の角速度を求めることを特徴とする制御情報の検出方法。
  • 【請求項2】 被回転体と、前記被回転体上のそれぞれ異なる任意の2点に設けられ、その配設位置における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出する第1および第2の加速度センサと、前記第1
    および第2の加速度センサから出力されるベクトル和を加算する加算器と、その加算器によって求められた加算値に基づいて前記被回転体の角速度を求める第1演算部とを備えたことを特徴とする制御情報の検出装置。
  • 【請求項3】 被回転体の回転角度を検出する制御情報の検出方法であって、 前記被回転体の第1および第2
    の検出点における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ求めた後、それらのベクトル和を減算し、その減算値に基づいて前記被回転体の回転角度を求めることを特徴とする制御情報の検出方法。
  • 【請求項4】 被回転体と、前記被回転体上のそれぞれ異なる任意の2点に設けられ、その配設位置における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出する第1および第2の加速度センサと、前記第1
    および第2の加速度センサから出力されるベクトル和を減算する減算器と、その減算器によって求められた減算値に基づいて前記被回転体の回転角度を求める第2演算部とを備えたことを特徴とする制御情報の検出装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】この発明は、駆動装置を制御するために必要な制御情報、特に駆動装置の回転軸あるいは駆動装置によって回転運動する物体の速度や回転角度を検出する検出方法及び装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】この種の検出装置として、従来よりロータリエンコーダが広く利用されている。 図9は、ロータリエンコーダを含むモーター(駆動装置)制御システムを示す模式図である。 同図に示すように、ロータリエンコーダ10は、モーター1の回転軸1aに連結された円板11と、投光素子と受光素子とを備えたフォトインタラプタ12,13とで構成されている。 この円板11には、その外周に沿って一定の角度間隔をもって複数のスリット14が穿設されている。 また、円板11の回転中心11a側にスリット15が穿設されている。 そして、
    スリット14,15に対応してフォトインタラプタ1
    2,13がそれぞれ所定位置に設けられている。 このため、スリット14がフォトインタラプタ12の取り付け位置に位置すると同時に、フォトインタラプタ14の投光素子からの光が当該スリットを通過し受光素子に入射され、フォトインタラプタ14が“OFF”状態から“ON”状態に変化する。 また、フォトインタラプタ1
    5も、上記と同様に動作する。 その結果、円板11が回転すると、その回転速度に応じたパルス信号12 ,S 13
    がフォトインタラプタ12,13からそれぞれ出される。

    【0003】なお、これら2種類のスリット14,15
    は各々違った機能を有している。 すなわち、スリット1
    5は0°基準点を検出するために設けられたものであり、スリット15がフォトインタラプタ13に位置した時点での回転軸1aの角度が0°基準点と定義される。
    また、スリット14を設けることによって、回転軸1a
    の回転速度及び0°基準点に対する相対角度がそれぞれ検出可能となっている。 したがって、パルス信号S 12には回転軸1aの回転速度及び相対角度に関する情報が含まれる一方、パルス信号S 13には0°基準点に関する情報が含まれている。

    【0004】これらのパルス信号S 12 ,S 13は、モーター制御回路3に与えられる。 このモーター制御回路3
    は、その外部から与えられる制御指令(目標値)にしたがってモーター1を制御する回路であり、パルス信号S
    12 ,S 13に基づいてモーター1の回転軸1aの回転角度及び回転数を演算し、さらにそれを制御指令と比較し、
    操作量を決定する。 こうして決定された操作量がモーター制御回路3からモーター1に与えられ、モーター1の動作が最適状態に制御される。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】ロータリエンコーダ1
    0では、上記のように、回転軸1aの変位量(回転量)
    をディジタル量に変換しているので、スリットの個数によってその性能、特に分解能が決まってくる。 すなわち、スリットの数が少ない場合には、回転軸1aの回転角度及び回転数の精度は低いが、スリットの数を増やすことによってその精度の向上を図ることは可能である。
    しかしながら、それにも一定の限界がある。 したがって、従来の検出装置・方法では、制御情報の検出精度に一定の限界がある。 また、上記と同様の理由から瞬間時ごとに制御情報を正確に検出することも難しい。 したがって、モーターの回転開始時や回転速度の設定変更時などに即座に対応することが困難であり、十分な応答性が確保できないという問題点がある。

    【0006】この発明は、上記課題を解消するためになされたもので、駆動装置を制御するために必要な制御情報、特に駆動装置の回転軸あるいは駆動装置によって回転運動する物体の角速度や回転角度を常時精度良く検出することができる制御情報検出の方法及び装置を提供することを目的とする。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被回転体の角速度を検出する制御情報の検出方法であって、
    上記目的を達成するために、前記被回転体の第1および第2の検出点における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ求めた後、それらのベクトル和を相互に加算し、その加算値に基づいて前記被回転体の角速度を求めている。

    【0008】請求項2の発明は、上記目的を達成するために、被回転体と、前記被回転体上のそれぞれ異なる任意の2点に設けられ、その配設位置における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出する第1および第2の加速度センサと、前記第1および第2の加速度センサから出力されるベクトル和を加算する加算器と、その加算器によって求められた加算値に基づいて前記被回転体の角速度を求める第1演算部とを備えている。

    【0009】請求項3の発明は、被回転体の回転角度を検出する制御情報の検出方法であって、上記目的を達成するために、前記被回転体の第1および第2の検出点における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ求めた後、それらのベクトル和を減算し、その減算値に基づいて前記被回転体の回転角度を求めている。

    【0010】請求項4の発明は、上記目的を達成するために、被回転体と、前記被回転体上のそれぞれ異なる任意の2点に設けられ、その配設位置における遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出する第1および第2の加速度センサと、前記第1および第2の加速度センサから出力されるベクトル和を減算する減算器と、その減算器によって求められた減算値に基づいて前記被回転体の回転角度を求める第2演算部とを備えている。

    【0011】

    【作用】請求項1及び2の発明によれば、被回転体の任意の2点において遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和がそれぞれ求められた後、それらのベクトル和が加算されて、加算値がアナログ量として求められる。 そして、その加算値(アナログ量)に基づいて前記被回転体の角速度が演算される。

    【0012】請求項3及び4の発明によれば、被回転体の任意の2点において遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和がそれぞれ求められた後、それらのベクトル和が減算されて、減算値がアナログ量として求められる。 そして、その減算値(アナログ量)に基づいて前記被回転体の回転角度が演算される。

    【0013】

    【実施例】図1は、この発明に係る制御情報の検出装置を含むモーター制御システムの一例を示す模式図である。 このシステムにおける制御対象はモーター(駆動装置)1であり、その回転軸1aはZ方向(地面に対し平行)に伸びるように固定されている。 このシステムでは、検出装置20によってモーター1の回転軸1aの角速度及び回転角度を検出し、その検出データに基づいてモーター制御回路3がモーター1を制御するように構成されている。 以下、検出装置20の構成について説明する。

    【0014】モーター1の回転軸1aの先端部に、その面法線が回転軸1aと平行になるように、円板21が連結されている。 すなわち、円板21の表面と地面とは、
    互いに直交している。 この円板21には、2つの加速度センサ22,23が取り付けられている。 この実施例では、加速度センサ22,23は円板21の回転中心21
    aに対して相互に点対称に配置されている。 ただし、後述するように、加速度センサ22,23の配設位置は、
    これに限定されるものではない。

    【0015】加速度センサ22,23はともに加算器2
    4と減算器25とに電気的に接続されている。 そのため、加速度センサ22,23からそれぞれ出力されたアナログ信号S 22 ,S 23が加算器24と減算器25とに同時に与えられる。 そして、加算器24においてアナログ信号S 22 ,S 23の加算値(アナログ量)が求められた後、その加算値v +が第1演算回路(例えば、アナログ演算モジュール)26に与えられる。 この第1演算回路26では、加算値v +を適当な式(後述する)に代入することによって、回転軸1aの角速度ωが算出される。
    その後、その角速度ωに関連する信号S ωがモーター制御回路3に与えられる。

    【0016】一方、減算器25においてアナログ信号S
    22 ,S 23の減算値(アナログ量)が求められた後、その減算値v -が第2演算回路(例えば、アナログ演算モジュール)27に与えられる。 この第2演算回路27では、減算値v -を適当な式(後述する)に代入することによって、回転軸1aの回転角度θが算出される。 その後、その回転角度θに関連する信号S θがモーター制御回路3に与えられる。

    【0017】このモーター制御回路3では、信号S ω,
    θと予め外部から与えられた制御指令(目標値)とを比較し、操作量が決定される。 こうして求められた操作量に応じて、モーター1が制御される。

    【0018】次に、上記システムの動作について説明する。 まず、外部から制御指令(目標値)がモーター制御回路3に与えられると、適当な電圧(操作量)がモーター1に供給され、モーター1が回転し始める。 すると、
    その回転軸1aに連結された円板21が回転軸1aと同一の回転角度・角速度で回転する。 ここで、図2に示すように、円板21が重力加速度gの方向(方向Y)から角度θだけ接線速度vで回転した場合について考えてみる。 この時、加速度センサ22,23に加わる力は遠心力と重力とであり、その加速度は遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和となる。 つまり、加速度センサ22によって実測される加速度a 22は、

    【0019】

    【数1】

    【0020】ただし、a rは遠心力による加速度、g r
    は重力加速度の半径方向成分、となる。 また、加速度センサ23によって実測される加速度a 23は、

    【0021】

    【数2】

    【0022】となる。

    【0023】遠心力による加速度a rは、

    【0024】

    【数3】

    【0025】ただし、r…円板21の回転中心21a
    (回転軸1a)から加速度センサ22,23までの距離で与えられるので、数3を数1,数2に代入することによって、

    【0026】

    【数4】

    【0027】

    【数5】

    【0028】がそれぞれ得られる。 そして、数4,数5
    で表される加速度a 22 ,a 23に関連したアナログ信号S
    22 ,S 23がともに加算器24と減算器25とに出力される。

    【0029】加算器24では、

    【0030】

    【数6】

    【0031】に基づいて加算値v +が求められる。 ただし、数5において、kは係数であり、この係数kは加速度センサ22,23によって検出される加速度とそれら加速度センサ22,23から出力される電圧とによって決定される。 この数6からわかるように、加算値v +は遠心力による加速度a r (=v 2 /r)のみの関数となっている。 ここで、円板21の角速度をωとすれば、

    【0032】

    【数7】

    【0033】が成立し、この数7を数6に代入することによって、

    【0034】

    【数8】

    【0035】が得られる。 さらに、数8を整理して、

    【0036】

    【数9】

    【0037】が得られる。 すなわち、加算値v +を数9
    に代入することによって、円板21(回転軸1a)の角速度ωを求めることができる。

    【0038】そこで、加算値v +に関連した信号が加算器25から第1演算回路26に与えられる。 この第1演算回路26では、数9に従った演算処理が実行され、円板21(回転軸1a)の角速度ωが求められる。 そして、その角速度ωに関連した信号S ωがモーター制御回路3に出力される。

    【0039】上記のようにして角速度ωが求められると同時に、以下のようにして円板21(回転軸1a)の回転角度θが求められる。 すなわち、減算器25では、

    【0040】

    【数10】

    【0041】に基づいて減算値v -が求められる。 この数10を整理すると、

    【0042】

    【数11】

    【0043】が得られる。 すなわち、減算値v -を数1
    1に代入することによって、円板21(回転軸1a)の回転角度θを求めることができる。 そこで、減算値v -
    に関連した信号が第2演算回路27に与えられ、数11
    に従った演算処理が実行され、円板21(回転軸1a)
    の回転角度θが求められる。 そして、その回転角度θに関連した信号S θがモーター制御回路3に出力される。

    【0044】モーター制御回路3では、信号S ω,S θ
    と制御指令とが比較され、操作量が決定される。 こうして決定された操作量がモーター1に与えられ、モーター1の動作が最適状態に制御される。

    【0045】以上のように、この実施例によれば、加算値v + (アナログ量)及び減算値v - (アナログ量)を求め、加算値v + ,減算値v -に基づいて円板21の角速度ω及び回転角度θを演算しているので、常に円板2
    1、すなわち回転軸1aの動作状態(角速度ω,回転角度θ)を正確に、しかも精度よく検出することができる。 したがって、上記検出装置20を含むモーター制御システムでは、モーター制御の応答性を向上させることができる。

    【0046】次に、検出装置20の変形例について説明する。 まず、円板21の表面が地面に対し垂直に設置されていない場合について、図3を参照しつつ説明する。
    例えば、モーター1の回転軸1aがZ方向に対し角度θ
    1だけ傾いている場合(図3)、加速度センサ22,2
    3によって実測される加速度a 22 ,a 23は、

    【0047】

    【数12】

    【0048】

    【数13】

    【0049】である。 したがって、これら加速度a 22
    23に関連したアナログ信号S 22 ,S 23を加算器24に与えると、加算器24において加算処理が実行されて、
    加算値

    【0050】

    【数14】

    【0051】が得られる。 このため、上記と同様に、この加算値v +を数9に代入することによって、円板21
    (回転軸1a)の角速度ωを求めることができる。

    【0052】一方、加速度a 22 ,a 23に関連したアナログ信号S 22 ,S 23を減算器25に与えると、減算器25
    において減算処理が実行されて、減算値

    【0053】

    【数15】

    【0054】が得られ、さらにこの数15を整理すると、

    【0055】

    【数16】

    【0056】が得られる。 このため、減算値v -を数1
    6に代入することによって、円板21(回転軸1a)の回転角度θを求めることができる。

    【0057】以上の解析からわかるように、円板21の表面が地面に対し垂直に設置されていない場合には、第2演算回路27の構成のみを変更すればよい。 すなわち、第2演算回路27によって数16に従った演算処理が実行されるように、検出装置20を構成すればよい。

    【0058】次に、加速度センサ22,23の加速度検出方向が半径方向から角度θ 2だけずれている場合について、図4を参照しつつ説明する。 上記のように加速度センサ22に加わる加速度a 22は、数1であるが、加速度検出方向が角度θ 2だけずれているために、実際に加速度センサ22によって検出される加速度a 22 ′は、

    【0059】

    【数17】

    【0060】である。 また、同様の解析から、加速度センサ23によって検出される加速度a 23 ′は、

    【0061】

    【数18】

    【0062】である。 したがって、これら加速度a 22 ′,a 23 ′を加算器24により足し合わすと、

    【0063】

    【数19】

    【0064】が得られる。 さらに、この数19を変形することによって、

    【0065】

    【数20】

    【0066】が得られる。 したがって、加算値v +を数20に代入することによって、円板21(回転軸1a)
    の角速度ωを導出することができる。

    【0067】一方、加速度a 22 ′,a 23 ′の差を減算器25により求めると、

    【0068】

    【数21】

    【0069】が得られ、さらにこの数21を整理すると、

    【0070】

    【数22】

    【0071】が得られる。 このため、減算値v -を数2
    2に代入することによって、円板21(回転軸1a)の回転角度θを求めることができる。

    【0072】以上の解析からわかるように、加速度センサ22,23の加速度検出方向が半径方向から一定角度θ 2だけずれている場合には、第1及び第2演算回路2
    6,27の構成を変更すればよい。 すなわち、第1及び第2演算回路26,27によって数20,数22に従った演算処理がそれぞれ実行されるように、検出装置20
    を構成すればよい。

    【0073】次に、円板21の回転中心21a(回転軸1a)から加速度センサ22,23間での距離がそれぞれ異なる場合について、図5を参照しつつ説明する。 例えば、回転中心21aから加速度センサ22,23までの距離がそれぞれ距離r 1 ,r 2である時、加速度センサ22,23によって実測される加速度a 22 ,a 23は、

    【0074】

    【数23】

    【0075】

    【数24】

    【0076】である。

    【0077】数23,数24において、a r1 ,a r2は遠心力による加速度であり、

    【0078】

    【数25】

    【0079】

    【数26】

    【0080】ただし、v 1 ,v 2は加速度センサ22,
    23の接線速度、で与えられる。 このため、数25を数23に、また数26を数24に代入することによって、

    【0081】

    【数27】

    【0082】

    【数28】

    【0083】が得られる。 円板21の角速度ωは、接線速度v 1 ,v 2及び距離r 1 ,r 2と以下の関係

    【0084】

    【数29】

    【0085】を有しており、この数29を数27,数2
    8にそれぞれ代入すると、

    【0086】

    【数30】

    【0087】

    【数31】

    【0088】が得られる。 したがって、これら加速度a
    22 ,a 23を加算器24により足し合わすと、

    【0089】

    【数32】

    【0090】が得られる。 さらに、この数32を変形することによって、

    【0091】

    【数33】

    【0092】が得られる。 したがって、加算値v +を数33に代入することによって、円板21(回転軸1a)
    の角速度ωを求めることができる。

    【0093】一方、加速度a 22 ,a 23の差を減算器25
    により求めると、

    【0094】

    【数34】

    【0095】ただし、k 1 ,k 2は係数であり、k 2
    (r 1 /r 2 )k 1の関係が満足されている、が得られる。 さらに、この数34を整理すると、

    【0096】

    【数35】

    【0097】が得られる。 このため、減算値v -を数3
    5に代入することによって、円板21(回転軸1a)の回転角度θを求めることができる。

    【0098】以上の解析からわかるように、距離r 1
    2が相互に異なる場合には、減算器25,第1及び第2演算回路26,27の構成を変更すればよい。 すなわち、減算器25によって数34にしたがった減算処理が実行され、第1及び第2演算回路26,27によって数33,数35に従った演算処理がそれぞれ実行されるように、検出装置20を構成すればよい。

    【0099】次に、加速度センサ23が円板21の表面上に設けられていない場合について、図6を参照しつつ説明する。 同図(a) に示すように、加速度センサ23
    は、円板21の回転中心21aと結ぶ直線Lと円板21
    表面とのなす角度が角度θ 4となるように設けられている。 なお、回転中心21aから各加速度センサ22,2
    3までの距離はともに距離rである。

    【0100】この場合、加速度センサ22によって実測される加速度a 22は、上記解析からわかるように、数4
    である。 一方、加速度センサ23によって実測される加速度a 23 ′は、

    【0101】

    【数36】

    【0102】ただし、a 23は加速度センサ23の円板2
    1上への投影点P 23における加速度、である。 また、上記と同様にして加速度a 23を求めると、

    【0103】

    【数37】

    【0104】ただし、v 3は点P 23での接線速度、である。 したがって、数36,数37より、

    【0105】

    【数38】

    【0106】が得られる。 また、円板21の角速度ω
    は、接線速度v,v 3及び距離r,r 3と以下の関係

    【0107】

    【数39】

    【0108】を有しており、数39を数4,数38にそれぞれ代入すると、

    【0109】

    【数40】

    【0110】

    【数41】

    【0111】が得られる。 したがって、これら加速度a
    22 ,a 23 ′を加算器24により足し合わすと、

    【0112】

    【数42】

    【0113】ただし、k 3 ,k 4は係数であり、k 4
    3 /cos θ 4の関係が満足されている、が得られる。
    さらに、この数42を変形することによって、

    【0114】

    【数43】

    【0115】が得られる。 したがって、加算値v +を数43に代入することによって、円板21(回転軸1a)
    の角速度ωを求めることができる。

    【0116】一方、加速度a 22 ,a 23 ′の差を減算器2
    5により求めると、

    【0117】

    【数44】

    【0118】ただし、k 5は係数であり、k 5 =k 3 /c
    os 2 θ 4の関係が満足されている、が得られる。 さらに、この数44を整理すると、

    【0119】

    【数45】

    【0120】が得られる。 このため、減算値v -を数4
    5に代入することによって、円板21(回転軸1a)の回転角度θを求めることができる。

    【0121】以上の解析からわかるように、加速度センサ22,23が同一平面上に設けられていない場合には、加算器24,減算器25,第1及び第2演算回路2
    6,27の構成を変更すればよい。 すなわち、加算器2
    4によって数42にしたがった加算処理が実行され、減算器25によって数44にしたがった減算処理が実行され、また第1及び第2演算回路26,27によって数4
    3,数45に従った演算処理がそれぞれ実行されるように、検出装置20を構成すればよい。

    【0122】上記実施例では、数11(あるいは数1
    6,数22,数35,数45)に基づいて回転角度θを導出するようにしている。 そのため、実使用においては、回転角度θを0°ないし180°の角度範囲に限定し、使用する必要がある。 というのも、例えば、回転角度の範囲を−180°ないし180°、すなわち1回転とすれば、数11等によって求められる解は、“−
    θ”,“θ”の2つとなり、どちらが真の解なのか判別がつかなくなってしまう。

    【0123】図7は、検出装置の改良例にかかる第2演算回路27のブロック図である。 この第2演算回路27
    では、図7に示すように、減算値v -に関連した信号が演算回路31に与えられる。 なお、ここでは、減算値v
    -が値(=−2kg・cos θ)であるとして以下説明する。

    【0124】この演算回路31では、数11にしたがって演算処理が実行される。 その演算結果(θ)が演算回路31からスイッチ32a及び演算回路33にそれぞれ与えられる。 演算回路33では、

    【0125】

    【数46】

    【0126】にしたがって演算処理が実行され、その演算結果(−θ)がスイッチ32bに与えられる。

    【0127】また、減算値v -に関連した信号は微分回路34にも与えられる。 この微分回路34においては、
    微分処理が実行され、その処理結果(=2kg・sin
    θ)が比較器35のプラス入力端子に与えられる。 一方、この比較器35のマイナス入力端子は接地されている。 そして、両者の大小、言い換えれば値(=2kg・
    sin θ)がゼロよりも大きいか否かが判別され、ゼロよりも大きいときには比較器35から“H”レベルの信号が出力される一方、ゼロよりも小さいときには“L”レベルの信号が出力される。 この信号はスイッチ32a,
    32bに与えられ、信号のレベルに応じてスイッチ32
    a,32bのいずれか一方が導通する。 すなわち、比較器35からの信号が“H”レベルである場合には、スイッチ32aのみが導通し、演算回路31からの信号(θ)がモーター制御回路3(図1)に出力される。 逆に、“L”レベルの場合には、スイッチ32bのみが導通し、演算回路32からの信号(−θ)がモーター制御回路3に出力される。

    【0128】以上のように、この改良例では、減算値v
    -を微分して、その結果に基づいて真の回転角度を求めるようにしている。 したがって、回転角度θの範囲を限定することなく、常に正確な回転角度を算出することができる。

    【0129】なお、微分処理の代わりに積分処理を行うようにしてもよい。 また、微分回路34の代わりに、円板21の接線方向の加速度を検出することができる加速度センサを設け、その加速度センサから出力されるsin
    θに関連する信号を比較器35に入力するようにしてもよい。

    【0130】なお、上記実施例は、モーター1の回転軸1aの角速度および回転角度を検出する装置・方法について説明したが、この発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。 例えば、図8に示すように、ある軸4
    1回りに回転するロボットアーム42の角速度や回転角度を求めることも可能である。 この場合、加速度センサ22,23をロボットアーム42に直接取り付ければよい。 そして、その取り付け態様に応じた加算器24,減算器25,第1および第2演算回路26,27を用意することによって、ロボットアーム42の角速度ωや回転角度θを算出することができる。

    【0131】また、上記実施例では、検出対象となる物体(回転軸やロボットアーム)の角速度および回転角度を同時に検出いているが、いずれか一方のみを検出することも可能である。 例えば、角速度ωのみを検出する場合には、減算器25および第2演算回路27を設ける必要はなくなる。

    【0132】

    【発明の効果】以上のように、請求項1及び2の発明では、被回転体の任意の2点において遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出した後、それらのベクトル和を加算処理して、その加算値(アナログ値)に基づいて前記被回転体の角速度を演算するようにしているので、角速度を常に精度良く検出することができる。

    【0133】また、請求項3及び4の発明では、被回転体の任意の2点において遠心力による加速度と重力加速度とのベクトル和をそれぞれ検出した後、それらのベクトル和を減算処理して、その減算値(アナログ値)に基づいて前記被回転体の回転角度を演算するようにしているので、回転角度を常に精度良く検出することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】この発明に係る制御情報の検出装置を含むモーター制御システムの一例を示す模式図である。

    【図2】加速度センサに加わる加速度を示す図である。

    【図3】加速度センサに加わる加速度を示す図である。

    【図4】加速度センサに加わる加速度を示す図である。

    【図5】加速度センサに加わる加速度を示す図である。

    【図6】加速度センサに加わる加速度を示す図である。

    【図7】この発明に係る検出装置の改良例の第2演算回路のブロック図である。

    【図8】この発明にかかる検出装置の他の実施例を示す図である。

    【図9】ロータリエンコーダを含むモーター制御システムを示す図である。

    【符号の説明】

    21 円板 22,23 加速度センサ 24 加算器 25 減算器 26 第1演算回路 27 第2演算回路

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