車両用視認制御装置

申请号 JP2014259149 申请日 2014-12-22 公开(公告)号 JP6385814B2 公开(公告)日 2018-09-05
申请人 株式会社東海理化電機製作所; 发明人 宮崎 伸一; 長尾 貴史; 小林 史和; 近藤 淳太郎;
摘要
权利要求

乗員に対する車両周辺の視認範囲を車両の旋回に連動して変更する際に、旋回方向側の視認範囲を現在の視認範囲から車両の外側方向に変更する変更部と、 車両のボディ側への視認要求を表す所定条件が成立した場合に、前記変更部による変更を禁止または中止するように前記変更部を制御する制御部と、 を備えた車両用視認制御装置。前記制御部は、前記変更部による変更開始前に、前記所定条件として予め定めた第1所定条件が成立した場合に、前記変更部による変更を禁止するように前記変更部を制御する請求項1に記載の車両用視認制御装置。前記制御部は、前記変更部よる視認範囲の変更中に、前記所定条件として予め定めた第2所定条件が成立した場合に、前記変更部による変更を中止するように前記変更部を制御する請求項1又は請求項2に記載の車両用視認制御装置。前記制御部は、前記変更部による変更を中止した後に、変更する前の視認範囲となるように前記変更部を更に制御する請求項3に記載の車両用視認制御装置。前記所定条件は、旋回半径が所定値未満であるという条件を少なくとも含む請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用視認制御装置。前記第1所定条件は、ターンスイッチがオンされる前の直進走行中の車速が予め定めた第1車速より低いという第1条件、車両が旋回し始めたときの車速が予め定めた第2車速より低いという第2条件、旋回半径が所定値より小さいという第3条件、並びにが所定値より大きいという第4条件を含み、前記変更部による変更開始前に各々の条件が全て成立した場合に成立する請求項2に記載の車両用視認制御装置。前記第2所定条件は、旋回半径が所定値より小さいという第3条件、並びに舵角が所定値より大きいという第4条件を含み、前記変更部よる視認範囲の変更中に前記第3条件及び前記第4条件が共に成立した場合に成立する請求項3に記載の車両用視認制御装置。

说明书全文

本発明は、ドアミラーやカメラなどの車両周辺を視認するための視認装置を制御する車両用視認制御装置に関する。

特許文献1には、曲がる方向信号を方向指示器やハンドルから得て、バックミラーを各方向へ動かすミラー駆動機構を備えた車両用バックミラー装置が提案されている。

また、特許文献2には、一定の速度から一定時間内に一定の加速度以上で車両が加速しているのを検知する加速度検知手段と、一定時間以内に車両のステアリングの操が一定範囲内であるのを検知する操舵角範囲検知手段と、一定時間内に車両の右折用のウインカーが作動したのを検知するウインカー作動検知手段とを備え、これらの検知手段により一定の速度から一定時間内に一定の加速度以上で加速し、一定時間以内に車両のステアリングの操舵角が一定範囲内であり、一定時間内に車両の右折用のウインカーが作動したことを検知した場合に、車両の右側のドアミラーの角度を所定の角度から一定時間一定角度だけ外側に開くように制御する車両用ドアミラーの角度制御装置が提案されている。

実開平6−23829号公報

特開2010−208374号公報

しかしながら、狭い道でボディを擦らないか確認したい場合に、特許文献1、2に記載のように、視認範囲の変更を行ってしまうと、ボディ側を視認することができず、乗員の意に反する制御となるため、改善の余地がある。

本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、旋回に連動して視認範囲を変更する場合に、乗員の意に反する制御を抑制することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明は、乗員に対する車両周辺の視認範囲を車両の旋回に連動して変更する際に、旋回方向側の視認範囲を現在の視認範囲から車両の外側方向に変更する変更部と、車両のボディ側への視認要求を表す所定条件が成立した場合に、前記変更部による変更を禁止または中止するように前記変更部を制御する制御部と、を備えている。

請求項1に記載の発明によれば、変更部では、乗員に対する車両周辺の視認範囲が車両の旋回に連動して変更する際に、旋回方向側の視認範囲を現在の視認範囲から車両の外側方向に変更される。例えば、変更部は、車両周辺を鏡面やカメラで視認する場合には、鏡面の位置や撮影方向をモータなどのアクチュエータを駆動することで視認範囲を変更する。或いは、撮影画像の切り出す位置を変更することで視認範囲を変更する。

そして、制御手段では、車両のボディ側への視認要求を表す所定条件が成立した場合に、変更部による変更を禁止または中止するように変更部が制御される。これによって、ボディ側を視認したい場合に、旋回に連動して視認範囲が変更されることを抑制することができるので、乗員の意に反する制御を抑制することができる。

なお、制御部は、変更部による変更開始前に、所定条件として予め定めた第1所定条件が成立した場合に、変更部による変更を禁止するように変更部を制御してもよい。或いは、変更部よる視認範囲の変更中に、所定条件として予め定めた第2所定条件が成立した場合に、変更部による変更を中止するように変更部を制御してもよい。この場合、制御部は、変更部による変更を中止した後に、変更する前の視認範囲となるように変更部を更に制御してもよい。

また、所定条件は、旋回半径が所定値未満という条件を少なくとも含むようにしてもよい。また、第1所定条件は、ターンスイッチがオンされる前の直進走行中の車速が予め定めた第1車速より低いという第1条件、車両が旋回し始めたときの車速が予め定めた第2車速より低いという第2条件、旋回半径が所定値より小さいという第3条件、並びに舵角が所定値より大きいという第4条件を含み、変更部による変更開始前に各々の条件が全て成立した場合に成立するものを適用してもよい。また、第2所定条件は、旋回半径が所定値より小さいという第3条件、並びに舵角が所定値より大きいという第4条件を含み、変更部よる視認範囲の変更中に第3条件及び第4条件が共に成立した場合に成立するものを適用してもよい。

以上説明したように本発明によれば、乗員の意に反する制御を抑制することができる、という効果がある。

本発明の実施形態に係るドアミラー制御装置の制御対象となる車両用ドアミラー装置の外観図である。

車両用ドアミラー装置の主要部を車両上下方向上方(車両上方)から見た断面図(図1の2−2線断面図)である。

本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置の制御系の構成を示すブロック図である。

旋回連動ミラー制御を説明するための図である。

旋回量に応じて、視認範囲の領域が変更されている様子を示す図である。

(A)は旋回連動ミラー制御によってボディと壁との間が視認範囲外となる様子を示す図であり、(B)はてボディと壁との間が視認範囲内となっている様子を示す図である。

本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置のECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。

本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置のECUで行われるミラー連動処理の流れの一例を示すフローチャートである。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明の車両用視認制御装置の一例として車両用ドアミラー制御装置を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るドアミラー制御装置の制御対象となる車両用ドアミラー装置の外観図である。また、図2は、車両用ドアミラー装置の主要部を車両上下方向上方(車両上方)から見た断面図(図1の2−2線断面図)である。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方(車両左方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示す。

車両用ドアミラー装置30は、車両のドア(フロントドア)の上下方向中間部の前端外側に設置されている。

図1に示すように、車両用ドアミラー装置30は、外周部材としての略直方体形容器状のバイザ32を備えており、バイザ32の車幅方向内側部分がドア(車体側)に支持されることで、車両用ドアミラー装置30がドアに設置されている。また、バイザ32内は、車両後側へ開口されている。

バイザ32内には、略矩形平板状のミラー34が設けられており、ミラー34は、バイザ32の開口部分に配置されている。ミラー34の車両後側部分には、ミラー本体36(鏡体)が設けられており、ミラー本体36は、反射膜の車両後側面が鏡面36Aにされている。また、ミラー本体36の車両前側及び外周は、ミラーホルダ38(ミラーホルダアウタ)によって被覆されている。

バイザ32内には、図2に示すように、電動式の鏡面調整ユニット40が設けられている。

鏡面調整ユニット40の車両前側部分には、略半球形容器状のケース42が設けられており、ケース42内は、車両後側に開口されている。ケース42は、バイザ32に支持されており、これにより、鏡面調整ユニット40がバイザ32に支持されている。

鏡面調整ユニット40の車両後側部分には、傾動体44(ミラーホルダインナ)が設けられており、傾動体44は、ケース42に傾動(揺動、回動)可能に保持されている。傾動体44には、略円筒状の摺動筒44Aが設けられており、摺動筒44Aは、車両前側へ向かうに従い径が徐々に小さくされて、ケース42の周壁に対し摺動可能にされている。摺動筒44Aの車両後側端には、略円盤状の装着板44Bが一体に設けられており、装着板44Bの車両後側には、ミラー34のミラーホルダ38が着脱可能に装着されている。これにより、ミラー34が、重心位置(鏡面36Aの面中心位置)を中心として、傾動体44と一体にケース42に対し傾動可能にされている。

ケース42内には、上下モータ(図示省略)及び変更部の一要素としての内外モータ22が固定されており、上下モータ及び内外モータ22には、それぞれ棒状の上下ロッド(図示省略)及び内外ロッド48がメカ機構としてのギヤ機構50を介して接続されている。上下ロッド及び内外ロッド48は、ケース42内に、車両前後方向(軸方向)へスライド(移動)可能に保持されており、上下ロッドの先端(車両後側端)は、ミラー34の重心位置の上方(下方でもよい)において、装着板44Bに回動可能に保持されると共に、内外ロッド48の先端(車両後側端)は、ミラー34の重心位置の車幅方向外方(車幅方向内方でもよい)において、装着板44Bに回動可能に保持されている。

上下モータ及び内外モータ22は、変更部及び制御部としてのECU12(ミラーECU)に鏡面駆動ドライバ20を介して電気的に接続されている。ECU12は、バイザ32内又は車体側に設けられ、ECU12には、調整操作装置26が電気的に接続されている。車両の乗員(特に運転手)により調整操作装置26が操作された際には、ECU12の制御により、鏡面調整ユニット40が作動されて、上下モータ及び内外モータ22が駆動されることで、上下ロッド及び内外ロッド48が車両前後方向へスライドされて、傾動体44及びミラー34がケース42に対し傾動される。これにより、ミラー34の傾動位置が調整されて、ミラー34の鏡面36A角度(鏡面36Aが向けられる方向)が調整される。

上下ロッドが車両前方へスライドされる際には、傾動体44及びミラー34が上方(上向き方向)に傾動されて、ミラー34の鏡面36Aが上向き方向に傾動される。上下ロッドが車両後方へスライドされる際には、傾動体44及びミラー34が下方(下向き方向)に傾動されて、ミラー34の鏡面36Aが下向き方向に傾動される。内外ロッド48が車両前方へスライドされる際には、傾動体44及びミラー34が外方(外向き方向)に傾動されて、ミラー34の鏡面36Aが車幅方向の外向き方向に傾動される。内外ロッド48が車両後方へスライドされる際には、傾動体44及びミラー34が内方(内向き方向)に傾動されて、ミラー34の鏡面36Aが車幅方向の内向き方向に傾動される。

図2に示すように、ケース42には、上下センサ(図示省略)及び内外センサ24が設けられており、上下センサ及び内外センサ24は、それぞれECU12に電気的に接続されている。上下センサ及び内外センサ24には、それぞれ略直方体形箱状のハウジング25が設けられており、ハウジング25がケース42の底壁外側に固定されることで、上下センサ及び内外センサ24がケース42に固定されている。

ハウジング25には、棒状の検出ロッド46が車両前後方向(軸方向)へスライド可能に設けられており、検出ロッド46は、ハウジング25から車両後側へ突出されると共に、車両後側へ付勢されている。検出ロッド46は、ケース42の底壁を貫通されて、ケース42内に挿入されており、上下センサ及び内外センサ24の検出ロッド46は、それぞれ上下ロッド及び内外ロッド48の車両前側に同軸上に配置されている。上下センサ及び内外センサ24の検出ロッド46の先端(車両後側端)は、それぞれ上下ロッド及び内外ロッド48の基端(車両前側端)に付勢によって接触されており、上下センサ及び内外センサ24の検出ロッド46は、常にそれぞれ上下ロッド及び内外ロッド48と一体に車両前後方向へスライド可能にされている。このため、上下センサ及び内外センサ24がそれぞれ検出ロッド46の車両前後方向へのスライド位置を検出することで、上下センサ及び内外センサ24が、それぞれ、上下ロッド及び内外ロッド48の車両前後方向へのスライド位置を検出して、ミラー34の上下方向及び内外方向への傾動位置を検出する。

図3は、本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置10の制御系の構成を示すブロック図である。

車両用ドアミラー制御装置10は、上述したように、ECU12を備えている。ECU12は、CPU12A、ROM12B、RAM12C、及びI/O(入出力インタフェース)12Dがそれぞれバス12Eに接続されたマイクロコンピュータで構成されている。

ROM12Bには、後述する旋回連動ミラー制御プログラムや各種テーブル、数式等の各種データなどが記憶されている。ROM12Bに記憶されたプログラムをRAM12Cに展開してCPU12Aが実行することにより、旋回に連動してミラー34の鏡面36Aを移動させる制御を行う。なお、ROM12Bに記憶されるプログラムとしては、一例として旋回連動ミラー制御プログラムを記憶するが、他のプログラムも記憶される。

I/O12Dには、車速センサ14、ターンスイッチ16、舵角センサ18、右側鏡面駆動ドライバ20R、左側鏡面駆動ドライバ20L、右側内外センサ24R、左側内外センサ24L、及び上述の調整操作装置26が接続されている。

車速センサ14は、車両の走行速度(以下、車速という。)を検出し、検出結果がECU12に入力される。

ターンスイッチ16は、ターンシグナルの点灯を指示するためのスイッチであり、左右のターンシグナルの点灯指示がECU12に入力される。これにより、ECU12は、ターンスイッチ16の信号に基づいて、乗員の旋回の意志を判断する。

舵角センサ18は、ステアリングの操舵角度(以下、舵角という。)を検出し、舵角の検出結果をECU12に入力する。

右側鏡面駆動ドライバ20Rには、右側上下モータ23R及び右側内外モータ22Rが接続されており、ECU12の指示に応じて右側上下モータ23R及び右側内外モータ22Rを駆動する。また、左側鏡面駆動ドライバ20Lには、左側上下モータ23L及び左側内外モータ22Lが接続されており、ECU12の指示に応じて左側上下モータ23L及び左側内外モータ22Lを駆動する。

右側内外センサ24Rは、右側のミラー34の内外方向への傾動位置を検出し、左側内外センサ24Lは、左側のミラー34の内外方向への傾動位置を検出し、それぞれECU12に検出結果を入力する。なお、図示は省略するが、上下センサも左右の各々のミラー34に対応して設けられてECU12に接続されている。

ここで、本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置10で行われる変更部としての旋回連動ミラー制御について説明する。図4は、旋回連動ミラー制御を説明するための図である。

旋回連動ミラー制御は、ECU12がROM12Bに記憶された旋回連動ミラー制御プログラムを実行することにより行われる。

右折や左折等の旋回を行う場合には、乗員が車両用ドアミラー装置30を確認して、自転車等の巻き込みを確認する。しかしながら、旋回を開始すると、旋回に応じて車両用ドアミラー装置30の乗員に対する車両周辺の視認範囲が自転車等の巻き込みの確認対象が存在する領域から外れてしまう。

このように車両の旋回時に視認範囲から確認対象が外れてしまうので、旋回連動ミラー制御では、車両の旋回に連動してミラー34の鏡面36Aを傾動して視認範囲を変更する制御を行うようになっている。

具体的には、直進状態等の通常の状態では、乗員が予め設定した、図4に示す視認範囲の領域Aを視認する位置とされているものとする。ここで、旋回の際に車速センサ14及び舵角センサ18の検出結果から旋回量を検出する。そして、検出した旋回量に応じて鏡面36Aを傾動して視認範囲の領域Aが図4の点線方向へ移動するように、ECU12が内外モータ22の駆動を制御する。これにより、図5に示すように、旋回量に応じて、視認範囲の領域A0から領域A1、A2のように変更され、旋回時に巻き込み確認を確実に行うことができる。なお、旋回連動ミラー制御の開始条件は、本実施形態では、一例として、ターンスイッチ16がオン、かつ舵角が予め定めた閾値(例えば、4度等)以上である場合に開始するものとする。また、旋回量に応じた鏡面36Aの傾動は、旋回量に対応する鏡面36Aの移動量を予めECU12に記憶して旋回量に対応する移動量を読出して制御する。

なお、本実施形態では、旋回連動ミラー制御を開始条件として、ターンスイッチ16がオン、かつ所定舵角以上の舵角が検出された場合を例に説明するが、変更条件はこれに限るものではない。例えば、開始条件として、加速度センサ等の他のセンサの検出結果等を用いるようにしてもよい。

ところで、上述のように、旋回連動ミラー制御を行うことにより、旋回時に巻き込み確認を確実に行うことができるが、狭い道を左折するような場合には、車両のボディ側への視認要求の方が高いことがある。

例えば、狭い道を左折するような場合に、上述のように旋回連動ミラー制御を行うと、図6(A)に示すように、ボディと壁との間が視認範囲外となってしまい、ボディと壁との間隙を確認することができなくなってしまう。

そこで、本実施形態では、ボディ側を視認するか否かを判定して、ボディ側を視認する場合には、旋回連動ミラー制御を禁止または中止するようになっている。例えば、旋回連動ミラー制御を行う条件が成立した場合に、ボディ側を視認する所定条件が成立した場合には、旋回連動ミラー制御への移行を禁止する。また、旋回連動ミラー制御中に、ボディ側を視認する所定条件が成立した場合には、旋回連動ミラー制御を中止して、元の位置に視認範囲を戻す制御を行う。これにより、狭い道等でボディ側を視認したい場合に、図6(B)に示すように、旋回連動ミラー制御による視認範囲の変更が行われないので、ボディと壁との間隙を確認することができ、乗員の意に反する制御を抑制することができる。

なお、ボディ側を視認する所定条件としては、旋回連動ミラー制御を行う前の第1所定条件と、旋回連動ミラー制御中の第2所定条件とを有する。

第1所定条件としては、本実施形態では、以下の第1条件〜第4条件が含まれ、第2所定条件としては、以下の第3条件及び第4条件が含まれる。

第1条件は、ターンスイッチがオンされる前の直進走行中の車速が第1車速(例えば、30km/h等)より低いという条件であり、第1車速より低い場合に第1条件が成立する。

第2条件は、左(右ハンドル車の場合)へ旋回し始めたときの車速が第2車速(例えば、10km/h等)より低いという条件であり、第2車速より低い場合に第2条件が成立する。

第3条件は、車速及び舵角から求めた予想旋回半径が所定値(例えば、7m等)より小さいという条件であり、所定値より小さい場合に第3条件が成立する。

第4条件は、ハンドルの操作量(舵角)が所定値(例えば、360度)より大きいとう条件であり、所定値より大きい場合に第4条件が成立する。

そして、旋回連動ミラー制御前において第1条件〜第4条件が全て成立した場合に、ボディ側を視認する第1所定条件が成立したと判定し、旋回連動ミラー制御中に第3条件及び第4条件が共に成立した場合に、第2所定条件が成立したと判定する。

なお、第1条件は、制限速度が低い道路なのかを判定する条件の一例である。また、第2条件は、慎重に曲がる必要がある(擦る可能性がある)道路か否かを判定する条件の一例である。さらに、第3条件及び第4条件は、車両の頭を出してから大きくハンドルを切る必要があるような道路か否かを判定する条件の一例である。また、本実施形態では、上記の所定条件を用いる例を説明するが、所定条件は他の条件としてもよい。

続いて、上述のように構成された本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置10のECU12で行われる具体的な処理について説明する。図7は、本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置10のECU12で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図7の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンした場合に開始する例を説明する。

まず、ステップ100では、ECU12がターンスイッチ16の操作状態を確認してステップ102へ移行する。

ステップ102では、ターンスイッチ16がオンされたか否かをECU12が判定し、該判定が肯定された場合にはステップ104へ移行し、否定された場合にはステップ114へ移行する。

ステップ104では、ボディ側視認の第1所定条件が成立したか否かECU12が判定する。該判定は、上述した第1条件〜第4条件が全て成立したか否かをECU12が判定する。該判定が肯定された場合には、旋回連動ミラー制御である後述のミラー連動処理を行わずにステップ114へ移行する。一方、判定が否定された場合にはステップ106へ移行する。

ステップ106では、ECU12がターンスイッチ16がオフされたか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ114へ移行し、否定された場合にはステップ108へ移行する。

ステップ108では、ECU12が舵角センサ18の検出結果を取得してステップ110へ移行する。

ステップ110では、ECU12が舵角センサ18によって検出された舵角が所定舵角以上であるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ112へ移行し、否定された場合にはステップ114へ移行する。

ステップ112では、ECU12がミラー連動処理を行ってステップ114へ移行する。ミラー連動処理は、詳細は後述するが、例えば、ECU12が舵角センサ18及び車速センサ14の各々の検出結果から旋回量を求め、旋回量に応じて予め定めた位置に鏡面36Aを移動するように、内外モータ22の駆動を制御する。具体的には、当該制御は、旋回量が大きいほど、鏡面36Aが外側を向いて、外側の領域を視認可能になるように制御する。なお、旋回に連動した鏡面36Aの移動は、舵角が小さくなり始めたら終了して元の位置に鏡面36Aを移動するように制御してもよい。或いは、直進状態と判断される舵角になった場合に終了して元の位置に鏡面36Aを移動するように制御してもよい。或いは、他の条件が成立した場合に終了して元の位置に鏡面36Aを移動するように制御してもよい。

そして、ステップ114では、イグニッションスイッチがオフされたか否かをECU12が判定し、該判定が否定された場合にはステップ100に戻って上述の処理を行い、肯定された場合には一連の処理を終了する。

次に、上述のステップ112で行われるミラー連動処理の詳細な流れについて説明する。図8は、本実施形態に係る車両用ドアミラー制御装置10のECU12で行われるミラー連動処理の流れの一例を示すフローチャートである。

ミラー連動処理へ移行すると、ステップ200では、ECU12が舵角センサ18及び車速センサ14の検出結果を取得してステップ202へ移行する。

ステップ202では、検出した車速及び舵角から旋回量をECU12が算出してステップ204へ移行する。

ステップ204では、旋回量に応じて予め定めた位置に鏡面36Aを移動するように、ECU12が内外モータ22の駆動を制御してステップ206へ移行する。

ステップ206では、ボディ側視認の第2所定条件が成立したか否かECU12が判定する。該判定は、上述した第3条件及び第4条件が共に成立したか否かをECU12が判定する。該判定が否定された場合にはステップ208へ移行し、判定が肯定された場合にはステップ210へ移行する。

ステップ208では、ECU12がミラー連動処理を終了するか否かを判定する。該判定は、上述のように舵角が小さくなり始めたか否かを判定してもよいし、直進状態と判断される舵角になったか否かを判定してもよいし、他の条件が成立したか否かを判定してもよい。該判定が否定された場合にはステップ200に戻って上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合にはステップ210へ移行する。

ステップ210では、旋回連動ミラー制御を中止して、視認範囲を変更する前の元の位置に鏡面36Aを移動するように、ECU12が内外モータ22の駆動を制御して一連のミラー連動処理をリターンして上述のステップ114へ移行する。

このように処理を行うことにより、本実施形態では、旋回に連動して視認範囲を変更するので、巻き込み確認を確実に行うことができる。

一方、狭い道等のようにボディ側を確認したいような状況では、旋回連動ミラー制御を行う前は第1所定条件が成立して、視認範囲の変更を行うことがないので、ボディ側を確認することができる。また、旋回連動ミラー制御中は第2所定条件が成立して、視認範囲の変更を中止して元の視認範囲に戻すので、ボディ側を確認することができる。従って、乗員の意に反する制御を抑制することができる。

なお、上記の実施形態では、車両用視認制御装置の一例として車両用ドアミラー制御装置10を説明したが、これに限るものではない。例えば、車両用ドアミラー装置30の代わりにルームミラー等を制御する構成に適用するようにしてもよい。或いは、車両用ドアミラー装置30の代わりに、カメラ等の撮影装置を適用して、撮影装置の撮影方向を旋回に連動して駆動するものに適用するようにしてもよい。また、カメラ等の撮影装置を適用する場合には、視認範囲の変更方法として、撮影方向の変更をカメラを移動することによって変更するのではなく、撮影画像から切り出して乗員に対して表示する範囲を変更する構成を適用するようにしてもよい。

また、上記の実施形態では、旋回連動ミラー制御の開始条件として、ターンスイッチ16がオン、かつ所定舵角以上の舵角が検出された場合を例に説明したが、ナビゲーション装置のナビゲーション情報等を開始条件に含ませてもよい。

また、上記の実施形態では、ボディ側を視認する所定条件として、第1条件〜第4条件を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。例えば、ナビゲーション装置のナビゲーション情報から狭い道を旋回しようとしているか否かを判定してもよい。或いは、ハンドルの角速度が閾値未満という条件や、車両の頭を振った旋回(例えば、左折する前の右側への旋回を伴った左旋回等)であるという条件、切り返しが発生したという条件等を所定条件に適宜含ませてもよい。

また、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。

10 車両用ドアミラー制御装置 12 ECU 14 車速センサ 16 ターンスイッチ 18 舵角センサ 20 鏡面駆動ドライバ 22 内外モータ 30 車両用ドアミラー装置

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