湿りガス状態での全圧および全温測定

申请号 JP2015548403 申请日 2013-12-16 公开(公告)号 JP6431849B2 公开(公告)日 2018-11-28
申请人 ヌオーヴォ ピニォーネ ソチエタ レスポンサビリタ リミタータ; NUOVO PIGNONE S.R.L.; 发明人 ジェルビ,フィリッポ; マラッツォ,マルコ; マラスキエロ,フランチェスコ; マンフリーダ,ジャンパオロ;
摘要
权利要求

2相の湿りガス流の全圧または全温を測定するためのプローブ(100)であって、 ステム(5)と、 前記ステム(5)の頂部の先端部(4)であって、シールドとして働くカップ部(1)が前記先端部(4)に形成され、前記カップ部(1)が前記ステム(5)の長手方向軸に垂直な長手方向軸を有し、入って来る前記湿りガス流の近くのその長手方向軸に垂直な開いた前端および反対側の閉じた後端を有する、先端部(4)と、 入って来る前記湿りガス流のための測定器具として働く、前記カップ部(1)内に配置された少なくとも1つのチューブ(2)または感熱素子と、 前記カップ部(1)の壁を貫通する少なくとも1つの孔(6)と、 前記カップ部(1)の周りを流れる前記湿りガスを加速し、それによって前記少なくとも1つの孔(6)の近くで圧降下を生じさせて前記カップ部(1)内側から前記湿りガス流の1相を形成している液体を吸い出す手段と、 を備える、プローブ(100)。圧力降下を生じさせる前記手段が、前記カップ部(1)の前記長手方向軸に平行な長手方向軸を有する少なくとも1つのノズル(3)を備える、請求項1に記載のプローブ(100)。前記先端部(4)が円筒状であり、前記カップ部(1)が前記先端部(4)と一致しており、前記少なくとも1つのノズル(3)が前記カップ部(1)の外面に隣接して配置され、前記カップ部(1)の前記外面が前記ノズル(3)の壁を形成する、請求項2に記載のプローブ(100)。前記先端部(4)が楕円形で、前記少なくとも1つのノズル(3)が、前記先端部(4)内で前記楕円形の長軸の側面に前記カップ部(1)に隣接して形成される、請求項2または3に記載のプローブ(100)。前記カップ部(1)が前記先端部(4)と一致し、前記ノズル(3)が前記ステム(5)内で前記カップ部(1)に隣接して形成される、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のプローブ(100)。前記少なくとも1つのノズル(3)がほぼ半円錐形で、前記入って来る湿りガス流の側が大きい方の開口となる、その長手方向軸に沿った先細形状である、請求項2乃至5のいずれか1項に記載のプローブ(100)。全温の前記測定のために、小型のシールド(7)が、液滴が直接衝突することから前記感熱素子を保護するために用いられる、請求項1乃至6のいずれか1項記載のプローブ(100)。前記カップ部(1)内側の前記少なくとも1つの測定チューブ(2)が、その開放端の向きが前記ガス流に対して接線方向となり前記カップ部(1)の壁に隣接しないように配置され、前記ステム(5)の前記長手方向軸に平行に前記ステム(5)内を通る一部分を有する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプローブ(100)。前記チューブ(2)がその開放端を前記ステム(5)の端部にある変換器およびデータ収集システムに接続する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプローブ(100)。−2相のガス流が静止するまで減速することができるカップ部(1)に設けられたプローブ(100)を使用するステップと、 −前記カップ部(1)周りで圧力降下を生じさせるステップと、 −前記2相のうちの1つを形成する液体を前記カップ部(1)内側から前記カップ部(1)の壁に形成された1つまたは複数の孔(6)を通して吸い出すステップと、 を備える、2相の湿りガス流の全圧および全温を測定する方法。液滴を含むガス流の全圧および全温を測定するために圧縮機内部に配置された小型プローブ(100)を備える遠心湿りガス圧縮機の性能を測定するためのシステムであって、前記プローブ(100)には、前記ガス流が静止するまで減速することができるカップ部(1)が備えられ、かつ前記液滴を前記カップ部(1)内側から前記カップ部(1)の壁に形成された1つまたは複数の孔(6)を通して吸い出すために、前記カップ部(1)周りで圧力降下を生じさせる手段が備えられる、システム。

说明书全文

本明細書で開示する主題の実施形態は一般に、湿りガス圧縮機の改良に関し、具体的には、圧縮機のケーシング内部で液体と混合した高温ガスの全温および全圧を測定するためのプローブに関する。

天然ガスの採取に利用される遠心圧縮機は、採取した流体が液相と気相の混合物を含んでいるので、湿りガス状態で作動しなければならないことが多い。遠心圧縮機の性能は、ガス主流中に分散した液滴の状態の液相のガスの存在によって変わる。ガスの湿度を制御した状態で遠心圧縮機の多くの実験が行われ、その結果、ガス流中に含まれる液体の量のレベルが増大するとともに性能が変化することが示されている。したがって、通常、液体成分は圧縮機に入る前にガス流から分離される。これらの分離装置にはかなりのスペースが必要であり、分離プロセスはすべて、特に海中作業の場合、非常にコストがかかる。このため、重くて大きくて高価な分離器を必要とせずに湿りガスで直接作動できる圧縮機の開発は経済的には非常に魅的である。このようなタイプの圧縮機の開発段階においては、性能評価のために、ガスの流量、流速、全圧、全温などの主要な熱力学的パラメータの測定が非常に重要になってくる。不幸にも、ガスと液体の形態によっては体積の5%に達することがある主流中の液滴の存在によって、従来の測定を使う場合、いくつかの熱力学的パラメータ、特に圧力および温度の測定に誤差が生じるか、また測定が全くできない。これは、液滴がプローブの検知素子に付いて測定に誤差を生じさせる場合があるということによる。プローブの入口もまた、液滴が溜まって詰まってしまう場合がある。他の誤差は、液滴とガスが運動量の交換を行う空力的な相互作用によって実際のガス圧の測定値を変えることから生じる。このように、湿りガス状態での熱力学的パラメータの測定は、特に遠心圧縮機のケーシング内部では容易なことではない。温度測定に関しては、液滴がプローブの表面に衝突して蒸発が生じた場合、プローブ表面から熱が奪われ、真のガス温度よりも低い温度が示されることになる。湿りガス流の圧力および温度を測定する試みは、プローブの内部の室に液体が溜まるのを防いだり、またはプローブの入口の開口部が閉塞されたりするのを避けたりする方法に依存する。プローブに液体が溜まるのは、出口に開口部を設けることによって部分的に解決することができる。閉塞に対して見出された解決策は、プローブの開口部に用いられる形状および親性の材料を使って作ることができる材料に依存する。この最後の解決策は、親水性の材料がいったん水で満たされると取り替える必要がある。他の解決策は、特定の複雑な形状をもったプローブ、具体的にはピトー型のプローブに対して考えられ、すなわち液滴の蒸発を促すために入口開口部を加熱するなどの能動的システムを実装することに依存する。いずれにしても、これらのまたは他の複雑な解決策は、遠心圧縮機に使用するには適用できないし、あるいは、とにかく液相の量の比率が低い場合にしか働かない。そのうえ、圧縮機内部の測定に使うための小型化されたプローブも見当たらない。今日まで、上記の問題を克服できる特定のプローブは開発されていない。湿りガス状態で作動する圧縮機の性能試験では、正確なデータが得られる計測法がなかったため、全圧または全温の測定は、有益であるにもかかわらず、現在まで行われていない。小型のおよび信頼できるプローブは、湿りガス状態で作動することができる圧縮機の開発でのさらなる進歩となるであろう。したがって、このようなプローブを実現することの必要性は高い。

したがって、ガス流内の液体が高い比率でも湿りガス状態で全圧または全温を正確に測定することができるプローブを実現する一般的な必要性がある。より詳細には、湿りガス状態で作動する遠心圧縮機内の全圧または全温を測定することができる小型のプローブを実現する必要がある。

英国特許第2272768号公報

したがって、本発明の第1の態様はプローブである。

本発明の実施形態によれば、2相の湿りガス流の全圧または全温を測定するためのプローブは、ステムと、ステムの頂部の先端部と、先端部に形成されてシールドとして働き、ステムの長手方向軸に概ね垂直な長手方向軸を有し、入って来る湿りガス流の近くのその長手方向軸に垂直な開いた前端および反対側の閉じた後端を有するカップ部と、入って来る湿りガス流のための圧力および温度の測定器具として働く、カップ部内に配置された少なくとも1つのチューブまたは1つの感熱素子と、カップ部の壁を貫通する少なくとも1つの孔と、カップ部の周りを流れる湿りガスを加速し、それによって前記少なくとも1つの孔の近くで圧力降下を生じさせてカップ部内側から湿りガス流の1相を形成している液体を吸い出す手段とを備える。

本発明の第2の態様は、2相の湿りガス流の全圧および全温を測定する方法である。

本発明の実施形態によれば、2相の湿りガス流の全圧または全温を測定する方法は、 −2相のガス流が静止するまで減速することができるカップ部に設けられたプローブを使用するステップと、 −カップ部周りで圧力降下を生じさせるステップと、 −2相のうちの1つを形成する液体をカップ部内側からカップ部の壁に形成された1つまたは複数の孔を通して吸い出すステップと を備える。

プローブの周りで圧力降下を生じさせる手段が、カップ部の長手方向軸に平行な長手方向軸を有する少なくとも1つのノズルにあることに利点がある。

本発明の第3の態様は、遠心湿りガス圧縮機の性能を測定するためのシステムである。

本発明の実施形態によれば、遠心湿りガス圧縮機の性能を測定するためのシステムは、液滴を含むガス流の全圧および全温を測定するために圧縮機内部に配置された小型プローブを備え、プローブには、ガス流が静止するまで減速することができるカップ部が設けられ、かつ液滴をカップ部内側からカップ部の壁に形成された1つまたは複数の孔を通して吸い出すために、カップ部周りで圧力降下を生じさせる手段が設けられる。

本発明のさらなる特性および利点は、添付の図面を用いるとともに、非限定的な例によって示されるいくつかの好ましいが限定的ではない実施形態の詳細な説明を参照するとより明らかになろう。

プローブの入口におけるガスの流線および液滴の軌跡である。

本発明によるプローブの正面図である。

別の実施形態によるプローブの正面斜視図である。

第3の実施形態によるプローブの正面斜視図である。

先細ノズルおよび排出孔を示すプローブの背面斜視図である。

温度計測用のプローブの正面図である。

例示的な実施形態は、添付の図面を参照して以下に説明する。異なる図面における同じ参照符号は、同じまたは同様の要素とみなす。以下の詳細な説明は本発明を限定するものではない。その代わり、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。

明細書を通して「1つの実施形態」または「実施形態」として言及することは、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本開示の主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な箇所で「1つの実施形態では」または「実施形態では」という表現が出現するが、必ずしも同じ実施形態について言及している訳ではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の好適な様態で組み合わせることができる。

図1は、プローブ(1)の入口において、液滴とガスとの間の相互作用によって生成される複雑な3次元流れ場を表わしている(Dussourd Jules L., Shapiro, Ascher H. 「A deceleration probe for measuring stagnation pressure and velocity of a particle-laden gas stream」, Jet Propulsion, 24〜34ページ, 1957年1月)。この相互作用は、液滴とガスの流れとの間で運動量の交換を伴う。プローブ内のガス圧力は、液体がない場合に測定されるであろう圧力とは異なり、実際、その圧力はよどみ点が生成されることによって上昇するだけでなく、ガスと液滴との相互作用のために上昇する。一般に、液滴は運動量を損失させ、ガス相の全圧を上昇させる。液滴は、大きな慣性があるため、速度をほとんど変化させずにまっすぐに流れ続けようとする。液滴は、ガス流線を横切るとき、抗力を受ける。減速力および半径方向外向きの力の両方が液滴にかかる。液滴は減速するだけでなく、軸線から離れるようにプローブの内壁の方へ移動する。本発明では、入って来るガス流に面する側の寸法が大きい先細ノズルの中にガスを通すことによって、ガスの流れをプローブの外側で人為的に加速させる。反対側で、ノズルは、プローブの内部と外部を連通して配置された1つまたは複数の孔の近くで終端し、プローブ内の液体の粒子は、このようにして生じた圧力降下によってこの孔を通って外側に吸い出される。図2を参照すると、これらの配置によるプローブが示される。全体として100で示されたプローブを、入って来る湿りガス流側から見ている。プローブは、その頂部の先端部4とともにステム5よりなる。先端部4内のカップ部1は、シールドとして働き、前端が開放され、後端が閉じられて、湿りガス流を減速してよどみ圧の領域を生成する。カップ部1内に静止しているガスの静圧の測定値はガス流の全圧の値に相当する。静圧はカップ部内側に配置されたチューブ2によって測定される。カップ部の横にある2つのノズル3、およびノズル3の出口に配置されてカップ部の壁を貫通する好適な設計の排出孔6は、カップ部から液体を排出すると同時に、全圧測定を行うのに必要な圧力回復を保証することができる。この実施形態では、先端部4は楕円形の形状であり、カップ部1およびノズル3は先端部4の内側に形成される。全温プローブに関しては、排出システムは同じである。しかし、この場合は、図6を見ると、小型のシールド7が、液滴が直接衝突することから測定素子を保護するために用いられる。プローブのカップ部1および排出孔(複数可)6はガス温度の回復を保証するように設計されるので、測定される温度はガスの全温である。カップ部1内側のチューブ2は、その開放端がガス流に対して接線方向で、カップ部の壁に隣接しないように配置される。チューブはカップ部内側からステム内を通って圧力変換器まで行く。圧力チューブの代わりに、ステム内には全温プローブを構成するために温度検知素子およびデータ収集システムを収容することができる。図3は別の実施形態を示し、この実施形態では、先端部4は円筒状でカップ部1と一致しており、2つの先細ノズル3はカップ部の外壁に取り付けられる。図4には、単一のノズル3がステムの開口で形成されている別の実施形態が示されている。図5は、孔6とノズル3がはっきりと見えるようにプローブの背面図を示す。ノズルは先細になった概ね半円錐形であり、ガスの入口から、圧力降下が生じる排出孔6の近傍の出口まで寸法が小さくなる。ノズルの形状は変えることができるが、排出孔近くで圧力低下を生じさせるために必要な流れの加速を保証するものでなければならない。ノズルの使用は圧力降下を得るための1つの方法にすぎず、孔近傍での同じ圧力降下が得られ、カップ部内側から液体を吸い出すことができる任意の他の構成もこの発明の範囲内にあることは明らかである。これらのプローブの別の特性は、寸法が数ミリメートル程度なことであり、したがって、圧縮機内の任意の好適な測定場所内に容易に取り付けることができる。標準のプローブとは異なり、本発明のプローブはカップ部の外側でガスを膨張させることができる。これによって、ガス流の液体部分を確実にカップ部から適切に排出し、信頼できるガスの全圧測定を可能にする。本発明のプローブの小型化およびこれらの信頼性によって、湿りガス状態での性能試験中の圧縮機内部の全圧および全温の正確な測定のためにこれらを使用することが適切になる。現在まで、この種の測定は、正確なデータが得られる計測法がなかったため、湿りガス圧縮機の性能試験中に行われなかった。この発明は、湿りガス状態で作動することができる圧縮機の開発でのさらなる進歩となるであろう。

1 カップ部 2 チューブ 3 ノズル 4 先端部 5 ステム 6 排出孔 7 シールド 100 プローブ

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