Electronic housings of composite material to be active damping of piezoelectric fiber

申请号 JP2011516243 申请日 2008-07-02 公开(公告)号 JP2011526989A 公开(公告)日 2011-10-20
申请人 レイセオン カンパニー; 发明人 シースリー、クレイグ・デー.; ファッシアーノ、アンドリュー・ビー.; フラバセク、グレグ・ジェイ.; ムーア、ロバート・ティー.;
摘要 振動制御ハウジング。 新規なハウジングは、ハウジング構造と機構とを含み、機構は、制御 信号 を受信して、制御信号に従って、ハウジング構造の構造応答を電子的に同調させる。 例示的な実施形態において、ハウジング構造は、複数の圧電ファイバで構成されている複合材料を含み、複数の圧電ファイバは、ハウジング構造における変形に応答して、電気信号を発生し、複数の圧電ファイバに印加された電気信号に応答して、ハウジング構造を変形させるように構成されている。 制御回路は、前記圧電ファイバから 感知 信号を受信して、励磁信号を発生する。 励磁信号は、圧電ファイバに印加されて、所定の周 波数 において圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させる。 例示的な実施形態において、制御信号は、低周波のスチフネスと強度の性能を提供して、一方で、高周波振動を減衰して、ハウジング構造内に収容された電子機器を保護するように構成されている。
【選択図】 図1a
权利要求
  • 上部又は内部に配置された複数の圧電ファイバを有するハウジング構造と、
    前記圧電ファイバによって提供されたセンサ信号に応答して、前記ハウジング構造の構造応答を電子的に同調させるために、制御信号を発生する制御回路と、
    を具備する、ハウジングであって、
    前記圧電ファイバは、前記ハウジング構造における変形に応答して、前記センサ信号を発生するように構成されており、
    更に、前記圧電ファイバは、前記ハウジング構造の前記構造応答を同調させる前記制御信号に応答して、前記ハウジング構造を変形させるように構成されている、ハウジング。
  • 前記圧電ファイバは、前記制御信号に応答して、前記ハウジング構造のスチフネスを増加又は低減させるように構成可能であり、
    前記変形に応答して前記センサ信号を発生する前記圧電ファイバのうちの少なくとも幾つかは、前記制御信号に応答して前記ハウジング構造を変形させる前記圧電ファイバと同じ圧電ファイバを含む、請求項1のハウジング。
  • 前記制御回路は、前記センサ信号の周波数成分に基づいて、前記圧電ファイバに前記ハウジング構造の周波数応答を同調させるために、前記制御信号を発生するように構成されている、請求項1のハウジング。
  • 前記制御回路は、複数の動作モードを含み、
    各動作モードは、異なる構造応答を提供する異なる制御信号を発生するように構成されており、
    前記動作モードは、ブースタモードと、誘導モードと、を具備し、
    前記ブースタモード中に、前記制御回路は、より高い周波数において振動を減衰させるために、前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させることによってスチフネスを低減させる制御信号を発生するように構成されており、
    前記誘導モード中に、前記制御回路は、より低い周波数において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させる制御信号を発生するように構成されている、請求項1のハウジング。
  • 前記圧電ファイバは、前記ハウジング構造に取り付けられた複合材料に埋め込まれている、請求項1のハウジング。
  • 前記ハウジング構造は、前記圧電ファイバを含んでいる複合材料から作られている、請求項1のハウジング。
  • 前記ブースタモード中に、前記制御回路は、前記圧電ファイバによって感知された振動に基づいて前記制御信号を変調することによって、より高い周波数において振動を減衰させる前記制御信号を発生するように構成されている、請求項4のハウジング。
  • 誘導システムが操縦制御を引き継ぐに直前に、前記制御回路が前記誘導モードに切り替わるように構成されている、請求項7のハウジング。
  • 前記動作モードは、ステージ切り離しモードを更に含み、
    前記ステージ切り離しモード中に、前記制御回路は、ステージの切り離しに関連する衝撃を軽減する制御信号を発生するように構成されている、請求項8のハウジング。
  • 前記センサ信号を前記制御回路に提供し、前記制御回路に対して前記制御信号を前記圧電ファイバに提供するために、複数の圧電ファイバは、1つ以上の電極を具備しており、
    前記制御回路は、所定の周波数において前記ハウジング構造の振動を減衰させるように構成された前記制御信号を発生する論理を含んでいる、請求項1のハウジング。
  • 前記制御回路は、所定の周波数において前記圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させるように構成された前記制御信号を発生する論理を含んでいる、請求項11のハウジング。
  • 前記制御信号は、高周波において前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させて、前記ハウジング構造内に収容されている装置が敏感に反応する高周波振動を、弱めるように構成されている、請求項12のハウジング。
  • 前記ハウジング構造が、前記ハウジング構造内に収容されている装置に対して安定したプラットフォームを提供するように、前記制御信号は、低周波において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させるように更に構成されている、請求項13のハウジング。
  • 前記圧電ファイバは、前記ハウジング構造における動きを感知して、前記動きに応答して、センサ信号を発生するように更に構成されている、請求項11のハウジング。
  • 前記制御回路は、前記センサ信号を変調して、前記センサ信号によって感知された振動を減衰させるように構成された制御信号を発生するように構成されている、請求項15のハウジング。
  • 前記制御回路は、複数の動作モードを含み、
    各動作モードは、異なる構造応答を提供する異なる制御信号を発生するように構成されており、
    前記動作モードは、ブースタモードと、誘導モードと、を具備し、
    前記ブースタモード中に、前記制御回路は、より高い周波数において振動を減衰させるために、前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させることによってスチフネスを低減させる前記制御信号を発生するように構成されており、
    前記誘導モード中に、前記制御回路は、より低い周波数において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させる前記制御信号を発生するように構成されている、請求項11のハウジング。
  • 前記制御回路は、
    前記動作モードのうちの1つを選択する信号を受信して、前記信号に従って、前記選択されたモードに対応する前記制御信号を発生する手段を含む、請求項18のハウジング。
  • 前記ハウジングは、電子機器のハウジングである、請求項1のハウジング。
  • 前記ハウジングは、ミサイルの機体である、請求項1のハウジング。
  • ハウジング構造と、制御回路と、を具備する、電子機器ハウジングであって、
    前記ハウジング構造は、複数の圧電ファイバを含んでいる複合材料から作られていて、
    前記複数の圧電ファイバは、
    前記ハウジング構造における変形に応答して、電気信号を発生し、
    前記圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記ハウジング構造を変形させるように構成されていて、
    前記制御回路は、
    前記圧電ファイバから前記電気信号を受信して、
    前記電気信号を変調して、
    前記ハウジング構造の周波数応答を同調させるために、所定の周波数において前記圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させるように構成された励磁信号を形成して、
    前記励磁信号を前記圧電ファイバに印加するように構成されていて、
    前記電気信号は、前記ハウジング構造の前記変形に関連する周波数成分を含み、
    前記制御回路は、前記周波数成分に基づいて前記ハウジング構造の前記周波数応答を同調させるために、前記励磁信号を発生する、電子機器ハウジング。
  • 機体構造と、制御回路と、を具備する、ミサイルの機体であって、
    前記機体構造は、複数の圧電ファイバを含んでいる複合材料から作られており、
    前記複数の圧電ファイバは、
    前記機体構造における変形に応答して、電気信号を発生し、
    前記圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記機体構造を変形させるように構成されていて、
    前記制御回路は、
    前記圧電ファイバから前記電気信号を受信して、
    前記電気信号を変調して、
    前記機体構造の周波数応答を同調させるために、所定の周波数において前記圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させるように構成された励磁信号を形成して、
    前記励磁信号を前記圧電ファイバに印加するように構成されていて、
    前記電気信号は、前記機体構造の前記変形に関連する周波数成分を含み、
    前記制御回路は、前記周波数成分に基づいて前記機体構造の前記周波数応答を同調させる前記励磁信号を発生する、ミサイルの機体。
  • 搭載構造と、制御回路と、を具備する、マウント構造であって、
    前記搭載構造は、複数の圧電ファイバを含んでいる複合材料から作られていて、
    前記複数の圧電ファイバは、
    前記搭載構造における変形に応答して、電気信号を発生し、
    前記圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記搭載構造を変形させるように構成されていて、
    前記制御回路は、
    前記圧電ファイバから前記電気信号を受信して、
    前記電気信号を変調して、
    前記搭載構造の周波数応答を同調させるために、所定の周波数において前記圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させるように構成された励磁信号を形成して、
    前記励磁信号を前記圧電ファイバに印加するように構成されていて、
    前記電気信号は、前記搭載構造の前記変形に関連する周波数成分を含み、
    前記制御回路は、前記周波数成分に基づいて前記搭載構造の前記周波数応答を同調させる前記励磁信号を発生する、マウント構造。
  • 圧電ファイバを含んでいる構造における振動を制御する制御回路であって、
    前記圧電ファイバは、
    前記構造における前記変形に応答して、センサ信号を発生し、
    前記圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記構造を変形させるように構成されていて、
    前記制御回路は、第1の回路と、第2の回路と、を具備し、
    前記第1の回路は、前記構造における前記変形に関連する周波数成分を含んでいる前記センサ信号を受信し、
    前記第2の回路は、前記センサ信号を変調して、前記センサ信号の前記周波数成分に基づいて前記構造の構造応答を電子的に同調させるように構成された励磁信号を形成し、
    前記変形に応答して前記センサ信号を発生する前記圧電ファイバの少なくとも一部は、前記圧電ファイバに印加された前記励磁信号に応答して前記構造を変形する圧電ファイバと同じ圧電ファイバである、制御回路。
  • 前記制御回路は、複数の動作モードを含み、
    各動作モードは、異なる構造応答を提供する異なる制御信号を発生するように構成されていて、
    前記動作モードは、ブースタモードと、誘導モードと、を具備し、
    前記ブースタモード中に、前記第2の回路は、より高い周波数において振動を減衰させるために、前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させることによってスチフネスを低減させる前記励磁信号を発生するように構成されていて、
    前記誘導モード中に、前記第2の回路は、より低い周波数において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させる前記励磁信号を発生するように構成されている、請求項25の制御回路。
  • 前記制御回路は、前記動作モードのうちの1つを選択する信号を受信する回路を更に含む、請求項26の制御回路。
  • ミサイルの機体と、
    ミサイルの飛行経路を制御する誘導システムと、
    前記誘導システムを収容する第1のハウジングと、
    制御回路と、
    搭載構造と、
    を具備する、ミサイルであって、
    前記第1のハウジングは、複数の圧電ファイバを含んでいて、
    前記複数の圧電ファイバは、
    前記第1のハウジングにおける変形に応答して、センサ信号を発生し、
    前記複数の圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記第1のハウジングを変形させるように構成されていて、
    前記制御回路は、
    前記搭載構造の前記変形に関連する周波数成分に応答して、前記第1のハウジングの構造応答を同調させるように構成された前記励磁信号を発生して、
    前記圧電ファイバに前記励磁信号を印加するように構成されていて、
    前記搭載構造は、前記第1のハウジングを前記ミサイルの機体に搭載する、ミサイル。
  • 前記制御回路は、複数の動作モードを含み、
    各動作モードは、異なる構造応答を提供する異なる制御信号を発生するように構成されていて、
    前記動作モードは、ブースタモードと、誘導モードと、を具備し、
    前記ブースタモード中に、前記制御回路は、より高い周波数において振動を減衰させるために、前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させることによってスチフネスを低減させる励磁信号を発生するように構成されていて、
    前記誘導モード中に、前記制御回路は、より低い周波数において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させる励磁信号を発生するように構成されている、請求項28のミサイル。
  • 前記制御回路は、前記動作モードのうちの1つを選択するために、前記誘導システムから信号を受信するように構成されている、請求項29のミサイル。
  • 前記制御回路は、前記圧電ファイバから前記センサ信号を受信して、前記周波数成分に基づいて前記センサ信号を変調して、前記励磁信号を形成するように構成されている、請求項28のミサイル。
  • 前記ミサイルの機体は、第2の複数の圧電ファイバを含み、
    前記第2の複数の圧電ファイバは、
    前記ミサイルの機体における変形に応答して、第2のセンサ信号を発生し、
    前記第2の複数の圧電ファイバに印加された第2の励磁信号に応答して、前記ミサイルの機体を変形させるように構成されている、請求項28のミサイル。
  • 前記搭載構造は、第3の複数の圧電ファイバを含み、
    前記第3の複数の圧電ファイバは、
    前記搭載構造における変形に応答して、第3のセンサ信号を発生し、
    前記第3の複数の圧電ファイバに印加された第3の励磁信号に応答して、前記搭載構造を変形させるように構成されている、請求項32のミサイル。
  • 前記制御回路は、
    前記第1のハウジングと、前記ミサイルの機体と、前記搭載構造とにおける前記圧電ファイバに対して励磁信号を提供して、
    前記第1のハウジングと、前記ミサイルの機体と、前記搭載構造とにおける構造応答を同調させるように構成されている、請求項33のミサイル。
  • 前記制御回路は、励磁信号を提供するように構成されていて、
    前記励磁信号は、
    高周波において前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させて、高周波振動を絶縁して、誘導システムの電子機器を保護し、
    低周波において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させて、前記誘導システムに対して安定したプラットフォームを提供するように構成されている、請求項34のミサイル。
  • 前記ミサイルは、ミサイルの標的からの信号を感知するシーカアセンブリを更に含む、請求項28のミサイル。
  • 前記ミサイルは、前記シーカアセンブリを収容する第2のハウジングを更に含み、
    前記第2のハウジングは、複数の圧電ファイバを含み、
    前記複数の圧電ファイバは、
    前記第2のハウジングにおける変形に応答して、センサ信号を発生し、
    前記複数の圧電ファイバに印加された励磁信号に応答して、前記第2のハウジングを変形させるように構成されている、請求項36のミサイル。
  • 前記制御回路は、励磁信号を前記第2のハウジングに提供するように構成されている、請求項37のミサイル。
  • 前記励磁信号は、前記シーカアセンブリにおける見通し線のジッタとスメアリングとを減衰させるように構成されている、請求項38のミサイル。
  • ミサイルにおける振動を制御する方法であって、
    前記ミサイルは、前記ミサイルの構造コンポーネントに統合された圧電ファイバを有し、
    前記方法は、
    前記構造コンポーネントにおける動きの変化を測定した、前記圧電ファイバからのセンサ信号を受信するステップと、
    前記センサ信号を変調して、前記構造コンポーネントの構造応答を同調させるために、所定の周波数において前記圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させるように構成された励磁信号を形成するステップと、
    前記圧電ファイバに前記励磁信号を印加するステップと、を含み、
    前記センサ信号の周波数成分に基づいて前記構造コンポーネントの構造応答を同調させるために、前記励磁信号を発生する、方法。
  • ブースタモードと誘導モードとを少なくとも具備する複数の動作モードのうちの1つを示す動作モード信号を、誘導システムから受信するステップと、
    異なる構造応答を提供するために、前記動作モードの各々に対して異なる励磁信号を提供するステップと、
    を更に具備する、請求項40の方法。
  • 前記ブースタモード中に、前記方法は、より高い周波数において振動を減衰させるために、前記圧電ファイバのコンプライアンスを増加させることによってスチフネスを低減させる前記励磁信号を発生するステップを含み、
    前記誘導モード中に、前記方法は、より低い周波数において前記圧電ファイバのスチフネスを増加させる前記励磁信号を発生するステップを含む、請求項41の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、振動を制御するシステムと方法とに関する。 より具体的には、本発明は、ミサイルにおける振動を抑えるシステムと方法とに関する。

    一般に、非常に動的な環境において、ミサイルは、発射退出(launch egress)と、飛行上昇と、ステージの切り離しとの間に、激しい振動と衝撃とを受ける。 これらの振動荷重と衝撃荷重とが軽減されないと、様々なシステムコンポーネントが損傷を受けて、ミサイルの故障を引き起こし得る。

    ミッションの成功には、ミサイルがその視野の中に標的を維持できる一方で、標的を迎撃する位置にミサイルが自分自身を操縦することが必要である。 ミサイルに対する主な妨害は、推進システムによって与えられるダイバートスラスト(divert thrust)である。 このスラストは、一次固有周波数においてミサイルをビーム曲げモードに変形させる性質がある。 ミサイルの周波数モード(シーカの周波数モードを含む)が、ダイバートスラスタの立ち上がり時間と同程度以下の固有周期を有する場合に、著しい動的増幅と機体のリンギングとが生じる。

    動的増幅と機体のリンギング又は振動応答は、標的の追跡を困難にする。 その理由は、シーカ内の光学素子が互いに動くか又は位相がずれて、シーカの見通し線(line-of-sight, LOS)が著しく動くからである。 非常に硬いミサイルの機体を提供して、シーカのプラットフォームに伝わるジッタを最小化することによって、シーカの画素分解能を最大化することができる。

    更に、ミサイルは、標的を迎撃する飛行経路を計算するために、自分自身の位置を正確に決定できなければならない。 通常、ミサイルは、誘導システムを含んでいる。 誘導システムは、慣性計測装置(inertial measurement unit, IMU)に依存して、ミサイルの加速度と回転とを測定することによって、ミサイルの位置を決定する。 IMUは、極めて繊細であり、ミサイルの機体に非常に強固に且つ正確に搭載されるべきである。 ミサイルの機体も、非常に剛性であるべきである。 さもなければ、IMUがあちこちに動いて、測定が不正確になり、ミサイルが制御不能になる。 従って、IMUに安定したプラットフォームを提供するために、前部胴体アセンブリ全体をできるだけ剛性にするべきである。

    都合の悪いことに、IMU及びシーカのより良い性能のために機体を剛性にすると、ロケットモータの点火と、ステージの切り離しと、空気力学的バフェッティングと、音響負荷とによって、望ましくない高周波振動及び衝撃荷重が伝わることになり得る。 これらの振動荷重が電子部品に結合されると、電子部品は重大な損傷を受けて、ミサイルの故障をもたらし得る。 更に、一般に、構造が剛性になると、質量と重量とが増すことになり、ミサイルの操縦性と射程とに影響を及ぼす。

    例えば、ゴムマウントを使用して電子部品を隔離することによって、構造をよりコンプライアントにする取り組みは、高周波振動を減衰し得るが、構造をコンプライアントにし過ぎると、ミサイルの軌道に対してIMUは正確な変位と回転の読み出しができなくなる。 従って、電子機器をパッケージングするときに直面する重要な問題は、切り離し及びダイバートの衝撃荷重から十分に隔離することと、強度及び重量の要件を満たしながらIMUのプラットフォームの機能を可能にするのに十分なスチフネスを提供することとのトレードオフである。

    更に、ミサイルシステムは、通常、フレキシブルなボディのダイナミクスを減衰させるように設計されていなければならない。 さもなければ、システムは、自励振動する場合がある。 これらの振動が抑制されない場合は、壊滅的に構造が損傷し、ミッションが失敗し得る。 振動が有限のままである場合に、アクチュエータコマンドに周波数成分が追加されると、過熱によりアクチュエータが故障して、ミッションが失敗することになり得る。 現在は、より低周波のモード(1次及び2次横モード、1次捩れモード、フィンモード)の影響を弱めるために、ディジタルノッチフィルタを使用している。 更に、より高周波のモードの影響を弱めるために、低域フィルタを使用している。 このアプローチに関する問題は、ディジタルフィルタを使用すると、低周波において位相損失をもたらすことである。 これは、操縦系統のロバストな性能を制限する。 1次横ボディモードに関連するノッチは、通常、最低周波数モードであり、操縦系統のロバストな性能に最も大きく影響する。

    これらの問題に対する従来のアプローチは、ミサイルコンポーネントとアセンブリ(電子機器ハウジング、搭載構造、及び機体と機体との接合部を含む)との構造応答を物理的に同調させて、これらの振動荷重を軽減する。 一般に、このプロセスは、個々のコンポーネントとアセンブリとを、繰り返し長期間にわたる動的解析をすることを含む。 この非常に詳細なFEM解析により、動的伝達関数がシステム誘導のシミュレーションの評価に組み込まれることになる。 通常更なる最適化が必要である場合に、解析ごとに、機体に対する要件を再び調整して、伝達関数とシミュレーションの調査を繰り返すことになる。 満足のいく設計が見付かるまで、多大な費用をかけて、幾つかの異なる設計を構築して、テストする場合がある。 この手続きは、非常に時間がかかり、エラーと連動することが分かり、プログラム開発スケジュールの著しい遅れと費用超過とをもたらす。

    従って、従来のアプローチよりも単純で、低廉で、時間のかからない、ミサイルの振動荷重を軽減する改善されたシステム又は方法が、この技術に必要とされている。

    この技術に必要とされているものは、本発明の振動制御ハウジングによって対処される。 この新規なハウジングは、ハウジング構造と機構とを含み、機構は、制御信号を受信して、制御信号に従って、ハウジング構造の構造応答を電子的に同調させる。

    例示的な実施形態において、ハウジング構造は、複数の圧電ファイバを有する複合材料を含み、複数の圧電ファイバは、ハウジング構造における変形に応答して、電気信号を発生し、複数の圧電ファイバに印加された電気信号に応答して、ハウジング構造を変形させるように構成されている。 制御回路は、圧電ファイバから感知信号を受信して、励磁信号を発生する。 励磁信号は、圧電ファイバに印加されて、所定の周波数において圧電ファイバのスチフネス又はコンプライアンスを増加させる。

    本発明の教示によると、様々な振動荷重を制御するために、圧電ファイバ複合材料が、ミサイルの機体と、シーカハウジングと、誘導システムのハウジングと、ミサイルのミサイル搭載構造とに統合される。 例示的な実施形態において、制御信号は、高周波において圧電ファイバのコンプライアンスを増加させて、高周波振動を弱めて、システムの電子機器を保護し、一方で同時に、低周波において圧電ファイバのスチフネスを増加させて、シーカと誘導システムとに対して安定したプラットフォームを提供するように構成されている。

    本発明の例示的な実施形態に従って設計された振動制御システムを備えたミサイルの断面図である。

    本発明の例示的な実施形態に従って、ミサイルの機体に取り付けられた圧電ファイバ複合材料の層を備えたミサイルの簡略図である。

    本発明に教示されている振動制御コンポーネントにおいて使用できる、例示的な圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータの一部の簡略図である。

    本発明に教示されている振動制御コンポーネントにおいて使用できる、別の圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータの一部の簡略図である。

    本発明の例示的な実施形態に従って設計された振動制御回路の簡略化されたブロック図である。

    本発明の別の実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えた例示的なミサイルの分解図である。

    本発明の別の実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えた運動エネルギ迎撃弾(Kinetic Energy Interceptor, KEI)ミサイルの断面図である。

    図5aの例示的なKEIミサイルの撃墜弾とロケットモータとの簡略化された模式図である。

    本発明の例示的な実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えた撃墜弾の内部コンポーネントの三次元の図である。

    本発明に教示されている例示的な実施形態に従って設計されたシーカハウジングの三次元の図である。

    本発明に教示されている例示的な実施形態に従って設計された例示的な段間アダプタの三次元の図である。

    ミサイルのLOSがミサイルの硬いボディラインに対してある度である、ミサイルの曲がりを示す図である。

    ミサイルの曲げ角度対時間のグラフである。

    本発明の有利な教示を開示するために、添付の図面を参照して、例示的な実施形態と典型的な応用とをここで記載する。

    本発明は、特定の応用に対する例示的な実施形態に関してここに記載されているが、本発明がそれらに制限されないことが分かるはずである。 ここに提供されている教示にアクセスした当業者には、本発明の範囲と、本発明が非常に役立つであろう更なる分野とに含まれる更なる変更と、応用と、実施形態とが分かるであろう。

    本発明の教示は、新規な振動制御方法を提供している。 この新規な振動制御方法は、圧電複合材料技術をミサイルコンポーネントに統合している。 圧電複合材料は、曲げられると、電気を発生し、電流又は電界が印加されると、曲がる。 この技術を使用すると、曲がった複合材料の一部分からの信号を、集積回路(integrated circuit, IC)が使用して、励磁信号を送り返して、複合材料が励磁信号に応答して、振動を減衰して弱めることができる。 これは、正味の強化効果を有する。 圧電複合材料を使用して、ミサイルコンポーネントを構築すると、振動の制御に加えて、減衰されていない設計と同じ強度をより軽量の設計で達成できることによって、重量を最適化する取り組みを助けることができる。 更に、電流をフィードバックして、電流が複合材料における応答を引き起こすように設計された集積回路を使用でき、従って、フィードバックを微調整して適合させて、減衰させるある特定の振動周波数又は周波数範囲に焦点を当てることができる。

    図1aは、本発明の例示的な実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えたミサイル10の断面図である。 ミサイル10は、前部胴体アセンブリ12を含んでいる。 前部胴体アセンブリ12は、ミサイルの弾頭部及び/又はロケットモータ14の前方にある。 前部胴体アセンブリ12は、シーカアセンブリ16と、誘導システム18とを含んでいる。 シーカアセンブリ16のシーカの電子機器は、新規な電子機器ハウジング20に収容されている。 本発明の教示によると、新規な電子機器ハウジング20は、ハウジング20の構造応答を電子的に同調させる圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30を含んでいる。 同様に、誘導システム18の電子機器モジュールは、電子機器ハウジング22に収容されている。 電子機器ハウジング22は、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30を含んでいる。

    更に、ミサイルの前部胴体12は、ミサイルの機体26に電子機器を搭載する搭載構造24を含んでいる。 本発明の教示によると、搭載構造24も、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30を含んでいて、搭載構造24の共振特性を調整して、(誘導システム18とシーカ16の)電子部品との共振結合を回避している。 図1aの例示的な実施形態において、搭載構造24は、前部胴体12と、弾頭及び/又はロケットモータ14とを隔てるプレート又は隔壁である。 誘導システムのハウジング22は、搭載構造24に搭載されている。 シーカハウジング20は、誘導システムのハウジング22に搭載されている。

    好ましい実施形態では、機体のスチフネスとコンプライアンスのダイナミクスを電子的に同調させるために、ミサイルの機体26自体も、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30を含んでいる。 本発明の例示的な実施形態によると、図1bは、ミサイルの機体26に取り付けられた圧電ファイバ複合材料30の層を備えたミサイル10の簡略図である。

    圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30は、「自動調節」又は振動ダンピング機能を行なう。 圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30は、動き(即ち、振動)の変化を感知して、電気信号を生成して、電気信号を制御回路32に送るように構成されている。 制御回路32は、変化の大きさを測定して、ファイバのセンサ/アクチュエータ30に信号を中継して送り返して、ファイバのセンサ/アクチュエータ30を硬化又は緩和して、自動調節又は「スマート」構造を生成する。 例示的な実施形態において、センサ/アクチュエータ30と制御回路32は、低周波の機体車両荷重からIMUとシーカとを安定化させて、一方でエアロバフェッティングと、ステージの切り離しと、ロケットベクトルの衝撃荷重とからの高周波振動を減衰させるように設計されている。 各振動制御コンポーネント(シーカハウジング20と、誘導ハウジング22と、搭載構造24と、機体26)が、それ自身の制御回路30を有するか、又は単一の制御回路30が、コンポーネントの全てにおける振動を制御するように構成され得る。

    本発明の振動制御コンポーネントは、構造に接着された又はさもなければ取り付けられた圧電ファイバ複合材料30の層を含み得る(図1bを参照)。 或いは、好ましい実施形態では、圧電ファイバが構造自体の中に埋め込まれるように(図1aを参照)、圧電ファイバ複合材料30を使用して、コンポーネントが作られている。

    図2aは、本発明に教示されている振動制御コンポーネントにおいて使用できる例示的な圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30の一部の簡略図である。 図2bは、本発明に教示されている振動制御コンポーネントにおいて使用できる代わりの圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30の一部の簡略図である。 圧電ファイバ複合材料30は、複数の圧電ファイバ42を含んでいる。 複数の圧電ファイバ42は、並列に配置されていて、樹脂又はエポキシのようなマトリクス素材44によって囲まれている。 複合材料30は、向かい合った2つの活性表面46、48を含んでいる。 第1の電極50は、第1の活性表面46に配置されている。 第2の電極52は、第2の活性表面48に配置されている。 電極50、52は、制御回路32に接続される。 例示的な実施形態において、電極50、52は、微小電極(interdigital electrode)である(図2bを参照)。 圧電ファイバ42は、図2aに示されているように、活性表面46、48に対して垂直に整列されていても、図2bに示されているように、活性表面46、48に対して平行に整列されていても、又は、活性表面46、48に対してある角度で整列されていてもよい。 例示的な実施形態において、圧電ファイバ42は、リラクサ材料で作られたジルコン酸チタン酸鉛(lead zirconium titanate, PZT)のセラミックファイバである。

    圧電ファイバ複合材料の作り方は、当技術において知られている。 例えば、「ファイバの高い整合性を備えた広域ファイバ複合材料(LARGE-AREA FIBER COMPOSITE WITH HIGH FIBER CONSISTENCY)」という名称の、米国特許第6,620,287号を参照すべきである。 この教示は、参照によってここに組み込まれている。 複合材料構造の既知の製造方法を使用して、圧電ファイバをミサイルコンポーネントに低コストで統合することができる。

    圧電ファイバ42は、(即ち、ミサイルの振動によって)変形される又は曲げられると、電流を生成し、逆に、電流又は電界に晒されると、曲がる。 電極50と52は、ファイバ42において発生された電気信号を感知し、更に、制御回路32からの電気信号をファイバ42へ印加するように構成されている。

    制御回路32は、電気アクチュエータ信号を発生する。 電気アクチュエータ信号は、電極50と52とによってファイバ42に印加される。 信号に応答して、ファイバ42が曲がって、構造を歪ませる。 従って、ファイバ42に印加されるアクチュエータ信号の電圧を制御することによって、構造のスチフネスを制御して、更に、構造の周波数応答を調節することができる。 更に、制御回路32は、ファイバ42から感知信号を受信して、感知信号を変調して、アクチュエータ信号を形成して、アクチュエータ信号をファイバ42に返して、振動を弱めることによって、アクティブな振動ダンピングを提供するように構成され得る。

    図3は、本発明の例示的な実施形態に従って設計された振動制御回路32の簡略化されたブロック図である。 例示的な実施形態において、制御回路32は、前もってプログラムされた複数の動作モードを含むように構成されている。 各モードは、ミサイルの誘導システムによって提供されたモード選択信号に応じて、異なるアクチュエータ信号を発生する。 モード選択信号は、ミサイルがどの動作段階(例えば、発射前、ブースタ段階、誘導飛行、等)であるかを示す。

    従って、様々な環境条件に適応させるように、振動制御コンポーネントの構造応答を変更することができる。 例えば、特定の応用において、ブースタ段階が終了するまで、誘導システムは、ミサイルの操縦を引き継がない。 誘導システムが操縦を制御していない場合に、IMUとシーカセンサとに対して硬いプラットフォームを提供することは、ブースタ段階中に(更に、発射前の操作中に)電子機器を保護すること程、重要ではない。 この期間中は、ファイバ42のスチフネスを低減して、特に、電子機器に有害な周波数(例えば、高周波)における振動を減衰させるアクチュエータ信号を発生するように、制御回路32を構成することができる。 誘導システムが操縦制御を引き継ごうとするときに、制御回路32は、「誘導モード」に切り替えて、ファイバ42のスチフネスを増加させて、安定したプラットフォームを提供するように構成されたアクチュエータ信号を発生する。 更に、適切なdc電圧レベルでコンポーネントにアクチュエータ信号を印加することによって、例えば、構造間のモード結合を回避するように、又は誘導システムにとって悪影響をもたらし得る周波数における振動を減衰させるように、コンポーネントの周波数応答を制御することができる。

    更に、ステージの切り離し及びダイバート推進スラストのような特定のイベントは、大きな衝撃荷重を生成し得る。 大きな衝撃荷重は、IMU及び/又はシーカセンサの読み出しを不確実にする。 これらのイベントは、一般に、非常に短く、数ミリ秒程度である。 これらのイベント中に、誘導システムをオフにして、不確実な読み出しを無視することが、好都合であり得る。 次に、これらの衝撃荷重を軽減するように構成されたモードに、制御回路32を切り替えることができる。 衝撃イベントの終了後に、制御回路32を誘導モードに再び切り替えることができる。

    図3に示されている例示的な実施形態では、制御回路32は、論理60を含んでいて、論理60は、誘導システムからモード選択信号を受信して、選択されたモードに関連したパラメータをメモリ62からロードする。 これらのパラメータは、どのアクチュエータ信号を発生すべきか(例えば、dc電圧成分、アクティブな振動ダンピングのためにセンサ信号をどのように変調すべきか、等)を定義している。 例示的な実施形態では、各モードに対するパラメータを、ミサイルの試験中に決定して、次に、RAMモジュール62に記憶する。

    更に、制御回路32は、論理64を含んでいて、論理64は、コンポーネントにおける振動の振幅と周波数とを測定するセンサ信号を受信して、センサ信号を変調して、感知した振動を減衰させるように構成されたアクチュエータ信号を形成する。 アクチュエータ信号は、単に感知信号と位相の異なる信号であるか、又は、特定の周波数範囲における振動を減衰させることに焦点を当てるように構成された信号であり得る。 センサ信号は、圧電ファイバ42によって提供され得る。 圧電ファイバ42に振動が加えられると、圧電ファイバ42は電気信号を発生する。 その代わりに、振動を測定する構造に別のセンサを取り付けてもよい。 別のセンサも、圧電センサであってもよい。

    更に、制御回路32は、論理66を含んでいて、論理66は、dc電圧成分をアクチュエータ信号に加える。 dc電圧は、ファイバ42のスチフネスを増加又は低減させて、選択されたモードに対して適切に構造の周波数応答を制御する。 次に、最終的なアクチュエータ信号をファイバ42に印加する。

    振動を減衰させるために特定の周波数又は周波数範囲に焦点を当てるために生成された、微調整された励磁信号を返すように、制御回路32を構成することができる。 例示的な実施形態では、高周波においてファイバ42のコンプライアンスを増加させて、高周波振動を絶縁して、電子機器を保護し、一方で同時に、低周波においてファイバ42のスチフネスを増加させて、低周波のスチフネスと強度の性能を提供して、誘導システムのIMUとシーカの配置の制約を満たすように構成された励磁信号を返すように、制御回路32を構成することができる。 更に、励磁信号は、特定の共振モードを減衰して、モード結合現象を打ち消して、シーカのLOSのジッタとスメアリングとを減衰させるように設計され得る。 更に、振動を抑制するために、基本曲げモードを弱めるように、ミサイルコンポーネントを同調させることによって、航空機の飛行環境に起因する、キャプティブキャリーロード(captive carry load)を減衰させることができる。

    好ましい実施形態では、制御回路32は、小型のインターラミネートされたICチップ(interlaminated IC chip)において実施される。 制御回路32は、例えば、ディスクリートな論理回路、FPGA、ASIC、等を使用して実施され得る。 その代わりに、制御回路32は、マイクロプロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実施され得る。 更に、本発明の教示から逸脱することなく、他の実施を使用してもよい。

    圧電ファイバ複合材料30は、振動中に電気パルスを自分で発生するので、制御回路32に外部電源は必要ない。 しかしながら、より高い電力の励磁信号が望ましい場合に、バッテリを加えて、制御回路32に追加電力を供給してもよい。

    従って、本発明の教示は、圧電ファイバ複合材料を備えたミサイルコンポーネントを使用し、構造の周波数応答を動的に同調させるように構成された集積回路によって前記圧電ファイバ複合材料を制御する振動制御を提供する。 任意の周波数変調を変更するために、制御チップに、前部胴体のダイナミクスの最適化された同調を単にプログラムして、容易に実施することができるので、先行技術出願におけるように、広範囲の反復的な構造の動的解析は、最早必要ない。 一般的なミサイル開発への取り組みの中で、シミュレーションの最適化の研究と、誘導ソフトウェア及びペイロードハードウェアの性能特性の変化と、環境負荷設計の発達と、テスト入力の修正とによって、構造コンポーネントの望ましい周波数の性能は変化し得る。 この通常必要とされるシステム設計は、これまでに変わった。 例えば、幾つかのアセンブリは、完全に設計変更された。 本発明の教示は、(先行技術のように)構造を物理的に変えるのではなく、振動制御回路内のソフトウェアを修正して、周波数結合の性能パラメータをシフトすることによって、システムの構造力学を変えることができる。

    感知シーカとIMU機器とに安定したプラットフォームを提供する一方で、高周波振動から電子機器を保護するために、シーカ及び誘導システムの電子機器ハウジングに、この減衰方法を統合することができる。 更に、重い構造補強材、受動的ダンピングマウント(即ち、ゴムマウント又はダッシュポット)、或いは能動的調整機構(例えば、シーカステアリングミラー)を追加する代わりに、この減衰方法を、隔壁と搭載構造とに統合して、電子機器の振動を更に減衰して、航空電子工学機器(avionic)及びシーカハウジングの重量を低減して、同じ動的性能を達成することができる。 更に、圧電ファイバ複合材料技術を、ミサイルの機体に統合すると、機体の構造性能が向上して、ミサイルの機体の周波数応答を電子的に適合させることができる。

    本発明の教示は、任意のタイプのミサイルに応用することができる。 図1と、図4と、図5は、本発明の教示に従って設計された振動制御コンポーネントを使用した、様々な例示的なミサイル設計を示している。 図1aと図1bは、空対空又は地対空ミサイルに使用され得る設計を示している。 図4は、空対空又は地対空ミサイル、例えば発展型シースパローミサイル(Evolved Sea Sparrow Missile, ESSM)に使用され得る別の設計を示している。 図5a−5eは、運動エネルギ迎撃弾(Kinetic Energy Interceptor, KEI)ミサイルに使用され得る設計を示している。

    図4は、本発明の別の実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えた例示的なミサイル10'の分解組立図である。 この実施形態において、ミサイル10'は、搭載構造24'を含んでいる。 搭載構造24'は、ミサイルの機体(図示されていない)に取り付けられた軸方向のビームである。 本発明の教示によると、搭載ビーム24'とミサイルの機体との両者が、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータを含んでいる。 複数の電子コンポーネントが、搭載ビーム24'に搭載されていて、各電子コンポーネントは、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータを含んでいる振動制御ハウジング22に収容されている。 更に、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータを含んでいるシーカハウジング20が、搭載ビーム24'に搭載されている。

    図5aは、本発明の別の実施形態に従って設計された振動制御コンポーネントを備えた運動エネルギ迎撃弾(KEI)ミサイル10''の断面図である。 ペイロードのカバーが外されて任意のRVと実行可能なデコイとが展開される、中間軌道における弾道の上昇に先立って、ブースト段階中に、敵のミサイルを迎撃するように、KEIミサイルは構成されている。 更に、ブースタ段階の迎撃は、迎撃中に散布された任意の有毒物質を、核兵器、生物兵器、又は神経ガス兵器であってもなくても、領域中に配置された防衛軍の最低義務で、発生源の国に戻すことを示唆する。 KEIのミッションにとって、標的までの時間は重大である。 従って、迎撃弾の敏捷性を最大化するために、高性能で軽量の機体と電子機器パッケージ技術とが必要である。 図5aに示されているように、KEIミサイル10''は、2段のブースタ70と、3段目のロケットモータ14''と、撃墜弾12''とを含んでいる。

    図5bは、図5aのKEIミサイル10''の撃墜弾12''とロケットモータ14''との簡略化した概略図である。 撃墜弾12''は、シーカアセンブリ16と、誘導システムの電子機器18と、横方向推進システム72とを含んでいる。 撃墜弾12''のコンポーネントは、段間アダプタ構造74によってロケットモータ14''に取り付けられる。

    図5cは、撃墜弾12''の内部コンポーネントの三次元の図である。 撃墜弾12''は、横方向推進システム72を含んでいる。 横方向推進システム72は、搭載構造24''に取り付けられた流体のボトル82と、複数のノズル80とを含んでいる。 前方部の電子機器アセンブリ18は、IMUと誘導システムの電子機器とを含んでいる。 前方部の電子機器アセンブリ18は、搭載構造24''の前端部に取り付けられている。 シーカアセンブリ16は、前方部の電子機器アセンブリ18に取り付けられている。 機尾の電子機器アセンブリ84は、搭載構造24''の後部に取り付けられている。 搭載構造24''は、段間アダプタ74に取り付けられている。

    本発明の教示によると、搭載構造24''とミサイルの機体(図示されていない)は各々、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32とを含んでいて、当該圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32は、コンポーネントの構造応答を同調させてシーカとIMUとに安定したプラットフォームを提供し、一方で高周波振動を減衰させるように構成されている。 前方部の電子機器アセンブリ18と機尾の電子機器アセンブリ84は各々、電子機器ハウジング22に収容されている。 電子機器ハウジング22は、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32とを含んでいて、当該圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32は、電子機器アセンブリにおける振動を弱めるように構成されている。 シーカアセンブリ16は、シーカハウジング20を含んでいる。 シーカハウジング20も、シーカコンポーネントに安定したプラットフォームを提供し、一方で振動を減衰させるために、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32とを含んでいる。 図5dは、本発明の教示の例示的な実施形態に従って設計されたシーカハウジング20の三次元の図である。

    推進システム72によって発生するダイバートスラスト力は、ジッタとスメアのダイナミクスを引き起こし得る。 ジッタとスメアのダイナミクスは、シーカの分解能と、ミサイルの誘導と、操縦とに影響を及ぼす。 図6aは、ミサイルのLOSがミサイルの硬いボディラインに対して角度ΔΘ であるような、ミサイルの曲がりを示す図である。 図6bは、ミサイルの曲げ角度対時間のグラフである。 本発明の教示によると、更に、振動制御コンポーネントは、推進点火中に生じるLOSのジッタとスメアとを軽減するように構成され得る。

    図5eは、例示的な段間アダプタ18の三次元の図である。 KEIの段間アダプタ74は、撃墜弾12''と、ブースタの積み重ね(stack-up)との間の中継構造として、多くの機能の役割を果たす。 段間アダプタ74は、大きな構造ではないが、燃焼速度が迎撃弾の前部の重量に非常に影響を受け易いので、軽量であるべきである。 更に、段間アダプタ74は、撃墜弾の揺れ空間内の過度の撓みを排除するように、十分に強く且つ剛性であるべきである。 これは、覆いのノーズコーンに衝撃を与えないことを確実にする。

    本発明の教示によると、段間アダプタ74も、圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32とを含んでいて、当該圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ30と制御回路32は、撃墜弾12''に伝わる振動を減衰して、撃墜弾12''に対して、衝撃及び振動の環境の厳しさを軽減するように構成されている。 更に、撃墜弾/アダプタの共振結合を回避するために、共振特性を調節することができる。 アダプタ構造74を電子的に同調させて、撃墜弾と迎撃弾ブースタとの間に機体の十分なスチフネスを提供して、IMUの機能を可能にして、一方で、繊細な撃墜弾の電子機器とシーカアセンブリとを損傷しないように、高周波荷重を減衰させるように十分にコンプライアントにできることが、最も重要である。

    このように、本発明は、特定の応用に対する特定の実施形態に関連してここに記載されている。 本発明の教示にアクセスする当業者は、本発明の範囲内の追加の変更と、応用と、実施形態とが分かるであろう。

    従って、請求項は、本発明の範囲内における任意及び全てのこのような応用と、変更と、実施形態とをカバーすることを意図している。

    10・・・ミサイル、12・・・前部胴体アセンブリ、12''・・・撃墜弾、14,14''・・・ミサイルの弾頭部及び/又はロケットモータ、16・・・シーカアセンブリ、18・・・誘導システム、20,22・・・電子機器ハウジング、24,24''・・・搭載構造、26・・・ミサイルの機体、30・・・圧電ファイバ複合材料のセンサ/アクチュエータ、42・・・圧電ファイバ、44・・・マトリクス素材、46,48・・・活性表面、50・・・第1の電極、52・・・第2の電極、70・・・ブースタ、72・・・横方向推進システム、74・・・段間アダプタ、80・・・ノズル、82・・・流体のボトル、84・・・電子機器アセンブリ。

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