低反動銃火器

申请号 JP2016008701 申请日 2016-01-20 公开(公告)号 JP2017129306A 公开(公告)日 2017-07-27
申请人 古庄 晃久; 发明人 古庄 晃久;
摘要 【課題】銃身支持部材と銃身との間のクリアランスにより、銃身の回転移動が常に一定とはならず、弾道もずれてしまう。 【解決手段】カウンターウェイト40が銃身10より上方にあり、支持部位であるリング61,62は銃身10の 重心 よりもカウンターウェイト40に近い側に 位置 している。銃身10がカウンターウェイト40の下方にあり、ギア30の下面側に噛合している関係上、弾丸の発射時に銃身10が後退すると、ギア30の円形の表面形状によって銃身10自体を時計回り方向に回転させようとする 力 が生じる。銃身10は重心位置とリング61とリング62とから時計周り方向に回転する力を受けて銃身支持部材50の内周面に対して接しているため、クリアランスにかかわらず、銃身支持部材50の内部でずれることはない。 【選択図】 図1
权利要求

薬室が形成されて軸芯方向に沿って前後動可能な薬室部材と、 この薬室部材を挿通せしめて軸芯方向に沿って前後動可能に支持する薬室部材支持部材と、 前記薬室部材と連結されて発射時の同薬室部材の移動と反対方向に駆動されるカウンターウェイトと、 前記薬室部材の長さ方向の異なる二点で、前記薬室部材支持部材と前記薬室部材とが上方側からと下方側から接する突起状の支持部位を形成してあることを特徴とする低反動銃火器。前記薬室部材は、銃身であり、前記薬室部材支持部材は、銃身支持部材であることを特徴とする前記請求項1に記載の低反動銃火器。前記薬室部材は、前記薬室と一体的に連結された薬室連結部材を備えており、 前記薬室部材支持部材は、同薬室連結部材を挿通せしめて軸芯方向に沿って前後動可能に支持することを特徴とする前記請求項1または請求項2に記載の低反動銃火器。前記薬室部材は、回転式拳銃の回転式弾倉であり、前記薬室部材支持部材は、前記回転式弾倉を軸芯方向に沿って前後動可能に支持する弾倉支持部材であることを特徴とする前記請求項1に記載の低反動銃火器。前記連結部材は、前記薬室部材と前記カウンターウェイトにおける互いに対面する側にて一方の動きを他方に反転させて伝える部材を有し、 前記支持部位は、 前記薬室部材に対する前記カウンターウェイトの相対位置と反対の側で前記薬室部材支持部材と前記薬室部材とが接するように突出する第1の支持点と、 前記第1の支持点よりも前記カウンターウェイトとの連結点に近い側であって、同連結点に近い位置で前記薬室部材支持部材と前記薬室部材とが接するように突出する第2の支持点とを備えることを特徴とする前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の低反動銃火器。前記カウンターウェイトが前記薬室部材より上方にあり、前記支持部位は前記薬室部材の重心よりも前記カウンターウェイトに近い側にあることを特徴とする前記請求項5に記載の低反動銃火器。前記カウンターウェイトが前記薬室部材より下方にあり、前記支持部位は前記薬室部材の重心よりも前記カウンターウェイトから遠い側にあることを特徴とする前記請求項5に記載の低反動銃火器。前記突起状の支持部位は、前記薬室部材支持部材の内周面が前記薬室部材に向けて突出していることを特徴とする前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の低反動銃火器。前記突起状の支持部位は、前記薬室部材の側が前記薬室部材支持部材の内周面に向けて突出していることを特徴とする前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の低反動銃火器。前記突起状の支持部位は、前記薬室部材支持部材と前記薬室部材との間に設けた別部材を配置して形成されていることを特徴とする前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の低反動銃火器。前記別部材は、ベアリングであることを特徴とする前記請求項10に記載の低反動銃火器。前記突起状の支持部位は、前記薬室部材の長手方向と直交して2カ所に形成されていることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項11のいずれかに記載の低反動銃火器。前記薬室部材支持部材は、内面が断面六形であることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項12のいずれかに記載の低反動銃火器。前記薬室部材支持部材は、内面が断面楕円であることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項12のいずれかに記載の低反動銃火器。前記薬室部材支持部材は、内面が断面半楕円であることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項12のいずれかに記載の低反動銃火器。前記薬室部材支持部材は、内面が断面三角形であることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項12のいずれかに記載の低反動銃火器。前記薬室部材支持部材は、内面が断面半三角形であることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項12のいずれかに記載の低反動銃火器。復座バネによって遊底は前記薬室部材に押し当てられており、同遊底と同薬室部材との当接位置を上下方向にずらすことにより、同薬室部材に対して時計回り方向あるいは半時計回り方向への回転駆動を付勢することを特徴とする前記請求項1〜前記請求項17のいずれかに記載の低反動銃火器。プランジャにて前記薬室部材を付勢し、前記突起状の支持部位により前記薬室部材を前記薬室部材支持部材に押し付けることを特徴とする前記請求項1〜前記請求項18のいずれかに記載の低反動銃火器。

说明书全文

本発明は、低反動銃火器に関し、特に、カウンターウェイトを備えた低反動銃火器に関する。

オートマティック銃においては、弾丸の発射時の発射ガス圧を利用して銃身やボルトが後退し、次弾の装填を行う。この後退時に反動として大きな衝撃を発生させるため、カウンターウェイトを逆方向に駆動することで反動を低減する銃(低反動銃火器)が、特許文献1などに開示されている。

低反動銃火器の発射時の反動を図25と図26に示している。 図25は、本発明者による低反動銃火器の構成を示す概略図であり、図26は、同低反動銃火器で生じる弾道のずれの原理を示す概略図である。 銃身1の後方側(図示左方)に遊底2が位置しており、発射直後は発射ガスの圧を受けて銃身1と遊底2とは一体のまま後退する。銃身1の上面には図示しないラックを形成してあり、このラックとギア3とが螺合している。ギア3は固定位置で回転可能に支持され、上面側でカウンターウェイト4の下面に形成した図示しないラックと噛合している。

銃身1と遊底2の後退により、ギア3は時計回りに回転し、カウンターウェイト4が前方に移動する。すなわち、銃身1と遊底2が後退することにより生じる反動はカウンターウェイト4を前方に駆動せしめる動力源となり、結果的に銃の保持者への反動が解消される。 遊底2と共に銃身1も移動するのは、発射ガスを発射時よりも遅らせて排出しなければならず、所定時間は発射ガスを銃身1内に封じ込めておく必要があり、その短時間は銃身1が移動しなければならないからである。このため、銃身1自体を前後動可能に支持する銃身支持部材5が必要になる。銃身支持部材5は、銃身1のスムーズな移動のためにも、銃身1との間にクリアランスが必要になる。

近年、非常に多く利用されているショートリコイルでは、発射後、発射ガスを放出するタイミングに至ると銃身1が傾動するようになっている。傾動させる必要もあり、前記クリアランスも大きめになる。

米国特許出願公開第2010/0088942号明細書

銃身1と銃身支持部材5の間に必須なクリアランスではあるが、クリアランスがあることで銃身支持部材の中で銃身が傾斜すれば軸芯がずれてしまう。図25に示すように、銃身1がギア3を介してカウンターウェイト4に連結している場合、銃身1が後方に直進移動しようとするとき、銃身1の重心の移動直線とギア3の回転軸芯が交わらない限り、銃身1には図26に示すように銃身1自体が反時計回り方向に度Aだけ回転しようとする。

銃身支持部材5と銃身1との間のクリアランスにより、銃身1の回転移動が常に一定とはならず、弾道もずれてしまう。 本発明は、低反動銃火器に生じやすい弾道のずれを防止する。なお、低反動銃火器は、必ずしもオートマティック銃には限らない。

本発明は、薬室が形成されて軸芯方向に沿って前後動可能な薬室部材と、この薬室部材を挿通せしめて軸芯方向に沿って前後動可能に支持する薬室部材支持部材と、前記薬室部材と連結されて発射時の同薬室部材の移動と反対方向に駆動されるカウンターウェイトと、前記薬室部材の長さ方向の異なる二点で、前記薬室部材支持部材と前記薬室部材とが上方側からと下方側から接する突起状の支持部位を形成した構成としてある。 一例として、前記薬室部材は、銃身であり、前記薬室部材支持部材は、銃身支持部材である。

前記構成において、一例を参考に説明すれば、銃身支持部材は銃身を挿通せしめて支持しており、この銃身を軸芯方向に沿って前後動可能としている。カウンターウェイトは、前記銃身と連結されて発射時の同銃身の移動と反対方向に駆動される。銃身の移動と反対方向にカウンターウェイトを駆動するように連結する関係上、銃身は連結機構によって回転駆動力を受けやすい。

一方、突起状の支持部位は、前記銃身の長さ方向の異なる二点で前記銃身支持部材と前記銃身とが上方側からと下方側から接している。長さ方向の異なる二点で銃身に上方側からと下方側から接するので、回転駆動力を受けても銃身を同支持部材に押し付けるだけとなり、クリアランスがあるとしても弾道がずれにくい。 本発明の他の態様として、前記支持部位は、前記銃身に対するカウンターウェイトの相対位置と反対の側で前記銃身支持部材と前記銃身とが接するように突出する第1の支持点と、前記第1の支持点よりもカウンターウェイトとの連結点に近い側であって、同連結点に近い位置で前記銃身支持部材と前記銃身とが接するように突出する第2の支持点とを備えた構成としても良い。

前記構成において、第1の支持点が、前記銃身に対するカウンターウェイトの相対位置と反対の側で前記銃身支持部材と前記銃身とが接するように突出している状態で、第2の支持点の方が第1の支持点よりもカウンターウェイトとの連結点に近い側であって同連結点に近い位置にある場合、銃身先端が連結点よりも遠い方向に回転しようとしたときには、予め銃身と銃身支持部材とが接しているに等しく、銃身はそれ以上は傾動しない。 従って、銃弾の発射時に、クリアランスがあったとしても銃身は傾動せず、弾道もずれない。 このように薬室あるいは、薬室を含む銃身を傾動させない構成の一例として、前記薬室部材は、前記薬室と一体的に連結された薬室連結部材を備えており、前記薬室部材支持部材は、同薬室連結部材を挿通せしめて軸芯方向に沿って前後動可能に支持することを特徴とする構成としても良い。 同様に、前記薬室部材は、回転式拳銃の回転式弾倉であり、前記薬室部材支持部材は、前記回転式弾倉を軸芯方向に沿って前後動可能に支持する弾倉支持部材として構成しても良い。

本発明によれば、低反動銃火器で必要な薬室部材支持部材と薬室との間のクリアランスがある場合でも、発射時の弾道のずれを防止することができる。

低反動銃火器の構成を示す概略図である。

銃身支持部材の概略図である。

銃身の概略図である。

銃身支持部材と銃身の概略図である。

銃身支持部材と銃身の接する第2の支持点の状態を示す概略図である。

銃身支持部材と銃身の接する第1の支持点の状態を示す概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の概略図である。

銃身支持部材と銃身の接する第2の支持点の状態を示す概略図である。

銃身支持部材と銃身の接する第1の支持点の状態を示す概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。

変形例にかかる低反動銃火器の構成を示す概略図である。

変形例にかかる低反動銃火器の構成を示す概略図である。

変形例にかかる低反動銃火器の要部構成を示す概略図である。

カウンターウェイトの配置の変形例を示す図である。

薬室部材の変形例を示す図である。

回転式拳銃の概略構成を示す図である。

発射時の回転式拳銃の概略構成を示す図である。

低反動銃火器の構成を示す概略図である。

低反動銃火器で生じる弾道のずれの原理を示す概略図である。

以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。 図1は、本発明の一実施形態にかかる低反動銃火器の構成を示す概略図である。 同図において、 銃身10の後方側(図示左方)に遊底20が位置しており、銃身10の上面には図示しないラックを形成してあり、このラックとギア30とが螺合している。ギア30は固定位置で回転可能に支持され、上面側でカウンターウェイト40の下面に形成した図示しないラックと噛合している。銃身支持部材50は筒状に形成され、銃身10を挿通せしめて前後動可能に支持する。銃身10のスムーズな移動のためにも、銃身支持部材50と銃身10との間にはクリアランスが形成されている。 この例では、銃身10の後端に薬室が形成されることになる。このため、銃身10が薬室部材に相当し、薬室部材である銃身10を銃身支持部材50が軸芯方向に移動可能に支持しているので、銃身支持部材50が薬室部材支持部材に相当する。

なお、ギア30は銃身10の移動をカウンターウェイト40の反対方向への移動に伝える連結部材となるが、連結部材はこのようなギア30とラックのみならず、プーリーを介してベルトで連結したり、カムなどで連結することも可能である。この例では、銃身10とカウンターウェイト40における互いに対面する面は、銃身10の上面とカウンターウェイト40の下面であり、両者のラックとギア30とが噛合することで、一方の動きを他方に反転させて伝えている。 銃身支持部材50は全長にわたって筒状である必要はなく、銃身10が軸芯方向に沿って前後動可能なように支持することができれば、複数の半筒を組み合わせるようにして形成することもできる。 なお、カウンターウェイト40は、実質的に薬室部材(銃身10)と連結されて発射時の同薬室部材の移動と反対方向に駆動されるものであればよい。低反動とすることを主目的としていなくても、薬室部材と連結されることで発射時の同薬室部材の移動によって反対方向に駆動されるものであれば、カウンターウェイトの機能を果たすからである。

図2は、銃身支持部材の概略図であり、図3は、銃身の概略図である。 銃身支持部材50は、軸芯に沿って断面六角形の穴を形成した中空の円柱型としている。銃身10は、外形が円筒形状であり、内部には弾道となるように軸芯に沿って穴が形成されている。銃身10の周囲には、所定の間隔をあけて二つのリング61,62を装着してある。銃身支持部材50に形成した六角形を形成する相対向する二つの内周面の間隔はリング61,62の外径よりもやや長く、リング61,62と内周面との間にはやや隙間が生じている。

六角形の相対向する一対の頂角部が鉛直方向上端と下端とに配置された状態となっている。このため、幅方向において対面する二つの内壁面は鉛直方向となっており、上方には二つの内壁面で山形の天井面を形成し、下方には二つの内壁面で谷形の底面を形成している。 図4は、銃身支持部材と銃身の概略図であり、図5は、銃身支持部材と銃身の接する第2の支持点の状態を示す概略図であり、図6は、銃身支持部材と銃身の接する第1の支持点の状態を示す概略図である。

図1には、銃身10の重心GCを「+」として示している。同図に示すように、銃身10の重心はリング61,62よりも先端側に位置する。このため、自然状態において重力を受けることから、前端側のリング61は下側で銃身支持部材50の谷形の底面に接し、後端側のリング62は山形の天井面に接する。これにより、平方向を基準として、銃身10と銃身支持部材50との相対位置は常に一定となる。言い換えると、銃身10と銃身支持部材50との間にクリアランスがあるにもかかわらず、銃身支持部材50を静止させれば、銃身10は常に一定の向きに保持される。

さらに、銃身支持部材50の内面が六角形となっている上、銃身10に装着したリング61が谷形の底面に押し付けられると、左右方向においても一定の位置となる。例えば、底面が平坦であるとすると、左右方向に斜めに移動することが可能であるが、谷形としているので一定となる。同様に、天井面も山形となっており、リング62が天井面に押し当てられることで左右方向にぶれることなく一定の位置になる。 以上より、銃身10は、銃身支持部材50に対して、水平方向の傾斜角も一定となるし、水平方向において角度は一定となる。

リング61,62により、銃身10の長さ方向の異なる二点で、銃身支持部材50と銃身10とが上方側からと下方側から接しており、突起状の支持部位を構成している。突起状というのは、銃身10の外面と銃身支持部材50の内周面とが面と面で接しているのではなく、当接する部位を特定させる形状を指しており、リング61,62のような別部材を両者の間に介在させることを含んでいる。また、一方の側が他方の側に突き出るような形状も含んでいる。 なお、この場合の異なる二点とは、長さ方向を基準として二点という意味であり、同じ長さ位置で接する部位が複数あったとしても、一点とカウントする。例えば、図5に示すように第2の支持点では現実には同じ長さ位置で銃身10と銃身支持部材50とは二点で点接触しているし、図6に示すように第1の支持点でも現実には同じ長さ位置で銃身10と銃身支持部材50とは二点で点接触しているので、点接触している部分を数えると四点となる。しかし、それぞれ二点ずつは長さ方向で同じ位置にあるので、この二点については長さ方向の異なる位置とはならない。結局、図5に示す第2の支持点が一点目であり、図6に示す第1の支持点が二点目となり、都合、「銃身10の長さ方向の異なる二点」となっている。

また、リング61は下方側にあり、銃身10に対するカウンターウェイト40の相対位置は上方側であるから、リング61はカウンターウェイト40と反対の側で銃身支持部材50と銃身10とが接するように突出する第1の支持点となっている。さらに、リング62は上方側にあり、第1の支持点であるリング61よりもカウンターウェイト40との連結点に近い側に位置し、同連結点に近い位置で銃身支持部材50と銃身10とが接するように突出する第2の支持点となっている。

本実施形態の場合、カウンターウェイト40が銃身10より上方にあり、支持部位であるリング61,62は銃身10の重心よりもカウンターウェイト40に近い側に位置している。銃身10がカウンターウェイト40の下方にあり、ギア30の下面側に噛合している関係上、弾丸の発射時に銃身10が後退すると、ギア30の円形の表面形状によって銃身10自体を時計回り方向に回転させようとする力が生じる。すなわち、前のめりになるような力を受ける。しかし、銃身10は重心位置とリング61とリング62とから時計周り方向に回転する力を受けて銃身支持部材50の内周面に対して接しているため、クリアランスにかかわらず、銃身支持部材50の内部でずれることはない。水平方向に対する傾斜角もずれない。また、突起状の支持部位に相当するリング61,62は、銃身支持部材50の山形と谷形の内周面に接しており、銃身10の長手方向と直交して2カ所に接するように形成されている。従って、水平面内で回転するようにずれることもない。 ここで、突起状の支持部位が薬室部材の長さ方向の異なる二点で接するというのは、上述した第1の支持点と第2の支持点とで二点で接していることを表す。本実施例のように、第1の支持点と第2の支持点のそれぞれで二点ずつ接している場合でも四点で接しているというわけではない。薬室部材支持部材の中で薬室部材が傾動しないようにするために、薬室部材の長さ方向の異なる二点で薬室部材支持部材と薬室部材とが接しているという意味である。むろん、この考え方が適用される限りにおいて、「三点」であっても当然に「二点」を含むと言える。

このようにして、弾道がずれてしまうことを防止することができる。なお、突起状の支持部位をリング61,62のような断面円形の部材で形成することにより、銃身支持部材50と接する部位を点接触とすることができ、底摩擦としつつ、一定位置に安定させるといった効果が生じる。

本実施形態では、銃身10と銃身支持部材50の他にリング61,62を使用しており、突起状の支持部位は、銃身支持部材50と銃身10との間に設けた別部材を配置して形成しているといえる。しかし、同様の機能を果たすために、銃身支持部材50の内周面を銃身10に向けて突出させることで突起状の支持部位を形成するようにしても良いし、銃身10の側を銃身支持部材50の内周面に向けて突出させることで突起状の支持部位を形成するようにしても良い。

図7は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の概略図であり、図8は、銃身支持部材と銃身の接する第2の支持点の状態を示す概略図であり、図9は、銃身支持部材と銃身の接する第1の支持点の状態を示す概略図である。 この変形例では、別部材であるリング61,62に代えて、同様の機能をなすベアリング63,64を装着している。図ではベアリング63,64として二つの鋼球を図示しているだけであるが、モデル的に示しているに過ぎない。鋼球を介して銃身10と銃身支持部材50とが底摩擦で接するものであればよく、例えば六角形とした内周面の一面ごとに一つの鋼球が接するようにガイド部材で鋼球を支持するようにしても良いし、銃身10の外周面に凹部を形成して鋼球を支持したり、銃身支持部材50の内周面に凹部を形成して鋼球を支持するようにしても良い。 ベアリングを介して銃身10と銃身支持部材50とが底摩擦で接するので、銃身10の移動がスムーズであり、スムーズであることにより、銃身10のブレ、ひいては弾道のブレを防止することができる。

ベアリング63と銃身支持部材50との接点は第1の支持点に相当し、ベアリング64と銃身支持部材50との接点は第1の支持点に相当する。

図10は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図であり、図11は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。 この変形例では、内面が六角形の銃身支持部材50に代えて、内面が断面楕円の銃身支持部材51を使用している。楕円については、長径方向を鉛直方向に一致させてある。

楕円の長径方向が鉛直方向に一致していることから、第1の支持点に相当するベアリング63は最も下方で銃身支持部材51の内面に接し、第2の支持点に相当するベアリング64は最も上方で銃身支持部材51の内面に接する。上下に加えて左右方向についても、中心位置になるので、銃身支持部材51を基準として弾道は上下左右にずれることを防止できる。なお、ベアリング63,64に代えてリング61,62を使用することも可能である。

図12〜図17は、同様に内面が六角形の銃身支持部材50に代えて、断面形状の変形例に相当する。 図12は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図でり、図13は、同変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。 図12と図13は銃身支持部材52が完全な筒型を形成せず、少なくともベアリング63と接する部位と、ベアリング64と接する部位とに、半楕円の形状となっているものである。他の部位は、筒状となっていても良いし、半楕円の形状が延長されていても良い。

図14は、他の変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図であり、図15は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。 図14と図15は銃身支持部材53が断面三角形となっており、さらにベアリング63と接する部位では下に頂角が位置する逆三角形の断面であり、ベアリング64と接する部位では上に頂角が位置する三角形の断面となっているものである。他の部位の断面形状は断面円形や断面半楕円であっていても良い。

図16は、他の変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第2の支持点の状態の概略図であり、図17は、変形例にかかる銃身支持部材と銃身の第1の支持点の状態の概略図である。 図16と図17は銃身支持部材54が断面半三角形であるが、主に谷形の底面と、山形の天井面とだけを形成しており、断面半三角形と呼び、断面半楕円と同様である。ベアリング63と接する部位では谷形の底面を形成し、ベアリング64と接する部位では山形の天井面を形成している。他の部位の断面形状は断面円形や断面半楕円や断面三角形などであっていても良い。

いずれの変形例においても、銃身支持部材52〜54に対する銃身10の、上下左右方向に対するブレをなくし、弾道が常に一致するようにさせることができる。

図18は、変形例にかかる低反動銃火器の構成を示す概略図である。 本実施形態の場合、カウンターウェイト41が銃身11より下方にある。銃身11の後方には遊底21があり、銃身11はギア31を介してカウンターウェイト41に噛合して連結されている。 支持部位であるリング65,66は銃身11の重心よりもカウンターウェイト41から遠い側に位置している。

ここで、銃身11に対するカウンターウェイト41の相対位置と反対の側に位置するのはリング65であり、リング65が銃身支持部材55と銃身11とが接するように突出する第1の支持点を構成する。また、第1の支持点よりもカウンターウェイト41との連結点に近い側にあるのはリング66であり、リング66が同連結点に近い位置で銃身支持部材55と銃身11とが接するように突出する第2の支持点を構成する。

銃身11の重心よりもリング65,66が前端側にあり、重力を受けて銃身11は反時計回り方向に回転しようとする力を受けるが、リング65はリング66よりも前端側に位置するため、リング65を介して銃身11は銃身支持部材55の内面上面に接し、リング66を介して銃身11は銃身支持部材55の内面下面に接した状態となる。敢えて力を加えれば時計回り方向には隙間の分だけ移動するものの反時計回り方向には移動しない。

銃身11がカウンターウェイト41の上方にあり、ギア31の上面側に噛合している関係上、弾丸の発射時に銃身11が後退すると、ギア31の円形の表面形状によって銃身11自体を半時計回り方向に回転させようとする力が生じる。すなわち、後のめりになるような力を受ける。しかし、銃身11は重心位置とリング65とリング66とから半時計周り方向に回転する力を受けて銃身支持部材55の内周面に対して接しているため、クリアランスにかかわらず、銃身支持部材55の内部でずれることはない。水平方向に対する傾斜角もずれない。

この例でも突起状の支持部位に相当するリング65,66は、銃身支持部材55の山形と谷形の内周面に接しており、銃身11の長手方向と直交して2カ所に接するように形成されている。従って、水平面内で回転するようにずれることもない。 このように、カウンターウェイト41が銃身11より下方にあり、支持部位であるリング65,66は銃身11の重心よりもカウンターウェイトから遠い側にあることで、発射時の弾道のずれを防止することができる。

図18に示す例では、銃身11の重心がリング65,66よりもカウンターウェイト41に近い側にあり、後のめりに回転する力を受けることを利用し、あらかじめ反時計回り方向で銃身11が銃身支持部材55に当接するようにしていた。 図19は、変形例にかかる低反動銃火器の構成を示す概略図である。本実施形態の場合、重心の位置にかかわらず、復座バネ70が遊底22を前方に向けて押し出しているが、遊底22は銃身12の下方側に当接している。すなわち、銃身12の上下方向での重心に対して下方側にオフセットした位置を前方に押し出しており、このオフセットによって銃身12は反時計回り方向へ回転しようとする力を受ける。これにより、図18に示す例と同様に、カウンターウェイト41が銃身12より下方に位置する場合において、同様に発射時の弾道のずれを防止することができる。

このように、復座バネ70によって遊底22は銃身12に押し当てられており、同遊底22と同銃身12との当接位置を下方向にずらすことにより、同銃身12に対して半時計回り方向への回転駆動力を付勢することができる。同様に、同遊底22と同銃身12との当接位置を上方向にずらすことにより、同銃身12に対して時計回り方向への回転駆動力を付勢することもできる。

図20は、変形例にかかる低反動銃火器の要部構成を示す概略図である。 本実施形態の場合、重心の位置にかかわらず、第1の支持点の側にプランジャ69を配設してある。ギア32から遠い側で第1の支持点を構成するリング67が位置し、ギア32により近い位置で第2の支持点を構成するリング68が構成する場合、重心の位置によっては反時計回り方向へ回転してしまい、銃身支持部材の内部で銃身13がぶれる可能性がある。

しかし、第2の支持点よりもギア32に近い位置であって、第1の支持点と同様に、銃身13に対してカウンターウェイト42と反対の側にプランジャ69を配置し、プランジャ69にて銃身13を第2の支持点の側に向けて押し付けている。これにより、銃身13は常にリング67,68にて銃身支持部材56に押し付けられる位置に保持される。従って、上述した他の例と同様に発射時の弾道のずれを防止することができる。

このように、プランジャ69にて銃身13を付勢し、突起状の支持部位であるリング67,68により銃身13を銃身支持部材56に押し付けている。この他、磁石を使用して吸引力によって突起状の支持部位であるリング67,68により銃身13を銃身支持部材56に押し付けるということも可能である。

図21は、カウンターウェイトの配置の変形例を示す図である。 同図において、カウンターウェイト40は銃身10や遊底20と同じ高さに配置されている。水平方向において横並びとも言える。この例では、プーリー33とベルト34で連結部材を形成している。このように、カウンターウェイト40が銃身10や遊底20の上または下に位置する必要はない。

これまで、薬室部材は銃身10という一つの部材として説明してきた。しかし、薬室部材の発射時に傾動するブレを抑制するためには、薬室部材が一つの部材である必要はなく、薬室に対して薬室連結部材を一体的に連結させたものであってもよい。 図22は、薬室部材の変形例を示す図である。 この例では、銃身10と薬室連結部材14とは別部材であるが、一体的かつ固定的に連結されている。薬室連結部材14は、銃身10の後端部分に一体的かつ固定的に連結されている。薬室連結部材14は、銃身10の後端から下方に突き出た後、さらに銃身10の前端側に向けて屈曲されたガイド部位14aを有しており、このガイド部位14aが銃身支持部材50に相当する筒状の薬室部材支持部材57に挿入されている。ガイド部位14aは銃身10と同様に薬室部材支持部材57内を軸芯方向に前後動可能となっており、リング61,62に相当する凸部材81,82が装着されて同薬室部材支持部材57の内周面に対して長さ方向の異なる二点で接している。すなわち、この接点の部分が突起状の支持部位に相当する。 カウンターウェイト40は図示していないが、発射時の反動で銃身10が傾動しようとしたとしても、ガイド部位14aは薬室部材支持部材57の内周面に対して凸部材81,82で当接しており、この位置関係がガイド部位14aや銃身10の傾動を妨げるようになっている。

さらに、回転式拳銃(以下、単にリボルバーとも呼ぶ)においても、発射時の傾動を防止して弾道がブレないようにすることが可能である。 図23は、回転式拳銃の概略構成を示す図であり、図24は、発射時の同回転式拳銃の概略構成を示す図である。 回転式弾倉15は、薬室を備えており、薬室部材に相当する。銃身10は回転式弾倉15とは一体ではない。回転式弾倉15が発射時に図示しないカウンターウェイトを反対方向に駆動しつつ後退する。回転式弾倉15が挿通する薬室部材支持部材57が備えられており、薬室部材支持部材57の側に凸部材81,82が形成されている。同回転式弾倉15と薬室部材支持部材57とは、この凸部材81,82によって長さ方向の異なる二点で接している。すなわち、この接点の部分が突起状の支持部位に相当する。 このように回転式弾倉15を備えている場合でも、長さ方向に異なる二点で接する支持部位を形成して発射時の傾動を防ぎ、弾道がぶれないようにすることが可能となる。

なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、 ・低反動銃火器は、拳銃、ライフルなど、銃の種類には限定されず、 ・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること ・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること ・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること は本発明の一実施例として開示されるものである。

10〜13…銃身、20〜22…遊底、30〜32…ギア、40〜42…カウンターウェイト、50〜56…銃身支持部材、57…薬室部材支持部材、61,62…リング、63,64…ベアリング、65〜68…リング、69…プランジャ、70…復座バネ、81,82…凸部材。

QQ群二维码
意见反馈