Charging device of sintering material

申请号 JP3744096 申请日 1996-01-31 公开(公告)号 JP3336848B2 公开(公告)日 2002-10-21
申请人 日本鋼管株式会社; 发明人 秀明 佐藤; 憲二 大久保; 弘 山本; 善典 藤原; 英俊 野田;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 パレット上に焼結原料を供給するための原料供給機構の下方に、該原料供給機構から供給された焼結原料をパレット上に層厚方向で粒度偏析した状態に装入するための、反パレット移動方向に対して下向きに傾斜したスクリーン状シュートを設け、該スクリーン状シュートは、パレット幅方向と略平行な索状体若しくは棒状体であって、パレット長手方向で間隔をおいて並列的に配される複数のスクリーン構成部材と、該複数のスクリーン構成部材を挿通させるガイド孔を有し、パレット幅方向で間隔をおいて配される複数のガイド部材とを有し、該ガイド部材の各ガイド孔に前記スクリーン構成部材が挿通し、且つ隣接するスクリーン構成部材の間隙をシュート上部側ほど狭めた構造を有する焼結原料の装入装置において、 スクリーン構成部材をその長手方向で移動可能とし、隣接する2本のスクリーン構成部材の各一端部を、長手方向の少なくとも一部がチェーンで構成された接続部材を介して接続し、該接続部材のチェーンを回転自在な従動スプロケットホイールに巻き付けるとともに、隣接する前記2本のスクリーン構成部材の各他端部を、チェーン・スプロケットホイール方式またはラック・ピニオン方式若しくはシリンダ方式の駆動装置の駆動部に直接または接続部材を介して接続し、該駆動装置により隣接する前記2本のスクリーン構成部材が互いに反対方向に移動するよう構成したことを特徴とする焼結原料の装入装置。
  • 【請求項2】 パレット上に焼結原料を供給するための原料供給機構の下方に、該原料供給機構から供給された焼結原料をパレット上に層厚方向で粒度偏析した状態に装入するための、反パレット移動方向に対して下向きに傾斜したスクリーン状シュートを設け、該スクリーン状シュートは、パレット幅方向と略平行な索状体若しくは棒状体であって、パレット長手方向で間隔をおいて並列的に配される複数のスクリーン構成部材と、該複数のスクリーン構成部材を挿通させるガイド孔を有し、パレット幅方向で間隔をおいて配される複数のガイド部材とを有し、該ガイド部材の各ガイド孔に前記スクリーン構成部材が挿通し、且つ隣接するスクリーン構成部材の間隙をシュート上部側ほど狭めた構造を有する焼結原料の装入装置において、 スクリーン構成部材をその長手方向で移動可能とし、隣接する2本以上のスクリーン構成部材の両端部を連結部材を介して連結することにより2本以上のスクリーン構成部材からなるスクリーン構成部材群を構成し、隣接する2組のスクリーン構成部材群の各一端部または1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各一端部を、長手方向の少なくとも一部がチェーンで構成された接続部材を介して接続し、該接続部材のチェーンを回転自在な従動スプロケットホイールに巻き付けるとともに、隣接する前記2組のスクリーン構成部材群の各他端部または前記1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する前記1本のスクリーン構成部材の各他端部を、チェーン・スプロケットホイール方式またはラック・ピニオン方式若しくはシリンダ方式の駆動装置の駆動部に直接または接続部材を介して接続し、該駆動装置により隣接する前記2組のスクリーン構成部材群または前記1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する前記1本のスクリーン構成部材が互いに反対方向に移動するよう構成したことを特徴とする焼結原料の装入装置。
  • 【請求項3】 駆動装置がチェーン・スプロケットホイール方式の駆動装置からなり、該駆動装置は同軸上に設けられた1対の駆動スプロケットホイールと該1対の駆動スプロケットホイールに対して互いに反対回りに巻き付られる1対のチェーンとからなり、該1対のチェーンの端部に、隣接する2本のスクリーン構成部材の各他端部または隣接する2組のスクリーン構成部材群の各他端部若しくは1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各他端部が直接または接続部材を介して接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結原料の装入装置。
  • 【請求項4】 駆動装置がチェーン・スプロケットホイール方式の駆動装置からなり、該駆動装置は1つの駆動スプロケットホイールとこれに巻き付られるチェーンとからなり、該チェーンの各端部に、隣接する2本のスクリーン構成部材の各他端部または隣接する2組のスクリーン構成部材群の各他端部若しくは1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各他端部が直接または接続部材を介して接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結原料の装入装置。
  • 【請求項5】 駆動装置を構成する駆動スプロケットホイールをタイマーにより任意の時間間隔で駆動させ、且つ1回の駆動毎に反対方向に回転させるように構成したことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の焼結原料の装入装置。
  • 【請求項6】 スクリーン構成部材の外面が樹脂コーティングされていることを特徴とする請求項1、2、3、
    4または5に記載の焼結原料の装入装置。
  • 【請求項7】 スクリーン構成部材が挿通するガイド部材のガイド孔の内側に樹脂製のブッシュを設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の焼結原料の装入装置。
  • 【請求項8】 従動スプロケットホイールの支持機構にスクリーン構成部材の折損を検知する折損検知器を付設したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の焼結原料の装入装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明が属する技術分野】本発明は、高炉原料として使用される焼結鉱を製造するための焼結機において、移動する焼結用パレット上に焼結原料を装入するための原料装入装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】高炉原料として使用される焼結鉱を製造するための焼結機では、鉄鉱石にコークス粉と石灰粉等を混合した焼結原料をパレット上に装入、堆積させて原料層とし、パレットの移動中にこの原料層中のコークスを燃焼させることにより鉄鉱石を焼結させ、焼結鉱を製造する。 パレット上に装入される焼結原料は、焼結時における原料層の通気性や燃焼性確保のために原料層の層厚方向で粒度偏析した状態、すなわち原料層の上層側ほど粒度の細かい原料が堆積するような状態に装入する必要がある。

    【0003】このような焼結原料の粒度偏析装入を可能とする装置として、特開平5−1335号公報等に示される原料装入装置が知られている。 この装置は、ロールフィーダ等の原料供給機構の下方に、反パレット移動方向に対して下向きに傾斜した粒度偏析装入用のスクリーン状シュートを設けたもので、このスクリーン状シュートは、パレット幅方向と平行な多数のロッドを間隔をおいて並列させ、且つこれらロッドの間隙をシュート上部側ほど狭めた構造を有している。

    【0004】図18はこのような装入装置による焼結原料の装入状況を示しており、原料供給機構40から払い出されてスクリーン状シュート41上を滑り落ちる焼結原料は、スクリーン状シュート41を構成するロッド4
    2間の間隙がシュート上部側ほど小さいため、ロッド4
    2間の間隙を通じてパレット43上に落下する際に粒度に応じて篩い分けされ、粒度の大きい原料ほどパレット43の原料装入始端側に装入される。 この結果、装入後の原料層は上層側ほど原料粒度が細かい粒度偏析した状態となる。 しかし、このようなスクリーン状シュート4
    1を有する装入装置では、焼結原料中の石灰粉やコークス粉等の原料粉がスクリーン状シュートのロッド42等に付着して短時間のうちにロッド42間の間隙を閉塞し、スクリーン状シュート本来の機能が果せなくなるという問題がある。

    【0005】このような問題を解決するための装入装置として、特開平7−229684号公報では、スクリーン状シュートのロッドに代えてワイヤロープを採用し、
    1または複数組のエンドレス状ワイヤロープを滑車を介して順次方向変換することで、パレット幅方向と平行な多数のワイヤロープ部分を並列状に形成するとともに、
    これら並列したワイヤロープ部分の中間部の数箇所にワイヤ支持及び付着物掻き落し兼用のガイド部材を設けて、そのガイド孔にワイヤロープ部分を挿通させた構造とし、各エンドレス状ワイヤロープを駆動装置である1
    対の駆動プーリ間に拘束し若しくは駆動ドラムに数回程度巻き付け、それらの駆動でエンドレス状ワイヤロープを循環移動若しくは往復動させるようにした装置が提案されている。 この原料装入装置では、シュート面を構成するワイヤロープ部分に焼結原料が付着してきた場合に各エンドレス状ワイヤロープを駆動装置で移動させ、
    付着した焼結原料をワイヤロープがガイド部材のガイド孔を通過する際に掻き落すものである。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来装置には以下に述べるような問題点がある。 エンドレス状ワイヤロープが駆動プーリや駆動ドラム上でスリップし易いため、ワイヤロープが円滑且つ正確に移動しない場合がある。 特に、エンドレス状ワイヤロープを所定のストローク(ガイド部材間の間隔よりも長いストローク)で往復動させる場合にはスリップを生じ易く、ワイヤロープの移動距離に誤差を生じ易い。 このためワイヤロープの移動距離が設定されたストローク分よりも短くなって、ガイド部材のガイド孔まで到達できないワイヤロープ部分が生じ、付着物の除去機能を十分に果せなくなることがある。 また、上記のようなワイヤロープのスリップのために、シュート面を構成するワイヤロープ部分に弛みが生じてワイヤロープ間の間隙の大きさに狂いを生じ、装置本来の粒度偏析装入機能が損なわれ易い。 ワイヤロープが駆動プーリや駆動ドラムで摺動するため短期間で摩耗し、折損し易い。

    【0007】 長尺のエンドレス状ワイヤロープを駆動プーリや駆動ドラムとの摩擦力で拘束して一方向に強制的に引張ることにより移動させる方式であるため、長期間の使用によりワイヤロープに伸びを生じ、上記の場合と同様、シュート面を構成するワイヤロープ部分に弛みが生じてワイヤロープ間の間隙の大きさに狂いを生じ、装置本来の粒度偏析装入機能が損なわれ易い。 また、ワイヤロープの引張り側に大きな負荷がかり、しかも長時間の使用によってワイヤロープの撚りに緩みが生じ易いため、ワイヤロープ自体の折損も生じ易い。 駆動ドラムにワイヤロープを巻き付けることでワイヤロープを移動させる方式では、ワイヤロープの伸びや捩れによって駆動ドラム上での巻きずれや捩れが生じ、
    ワイヤロープの移動距離に誤差を生じ易い。 このため上記の場合と同様、エンドレス状ワイヤロープを所定のストロークで往復動させる場合に、ガイド部材のガイド孔まで到達できないワイヤロープ部分が生じ、付着物の除去機能を十分に果たせなくなることがある。

    【0008】したがって本発明の目的は、上記のような従来技術の問題を解決し、ワイヤロープ等からなるスクリーン構成部材の移動を円滑且つ正確に行わしめることにより、スクリーン構成部材の外面に付着した焼結原料の除去を確実に行うことができるとともに、装置本来の粒度偏析装入機能が損われず、しかもワイヤロープ等の折損を生じにくいスクリーン状シュートを備えた原料装入装置を提供することにある。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】このような課題を解決するための本発明の構成は以下の通りである。 [1] パレット上に焼結原料を供給するための原料供給機構の下方に、該原料供給機構から供給された焼結原料をパレット上に層厚方向で粒度偏析した状態に装入するための、反パレット移動方向に対して下向きに傾斜したスクリーン状シュートを設け、該スクリーン状シュートは、パレット幅方向と略平行な索状体若しくは棒状体であって、パレット長手方向で間隔をおいて並列的に配される複数のスクリーン構成部材と、該複数のスクリーン構成部材を挿通させるガイド孔を有し、パレット幅方向で間隔をおいて配される複数のガイド部材とを有し、該ガイド部材の各ガイド孔に前記スクリーン構成部材が挿通し、且つ隣接するスクリーン構成部材の間隙をシュート上部側ほど狭めた構造を有する焼結原料の装入装置において、スクリーン構成部材をその長手方向で移動可能とし、隣接する2本のスクリーン構成部材の各一端部を、長手方向の少なくとも一部がチェーンで構成された接続部材を介して接続し、該接続部材のチェーンを回転自在な従動スプロケットホイールに巻き付けるとともに、隣接する前記2本のスクリーン構成部材の各他端部を、チェーン・スプロケットホイール方式またはラック・ピニオン方式若しくはシリンダ方式の駆動装置の駆動部に直接または接続部材を介して接続し、該駆動装置により隣接する前記2本のスクリーン構成部材が互いに反対方向に移動するよう構成したことを特徴とする焼結原料の装入装置。

    【0010】[2] パレット上に焼結原料を供給するための原料供給機構の下方に、該原料供給機構から供給された焼結原料をパレット上に層厚方向で粒度偏析した状態に装入するための、反パレット移動方向に対して下向きに傾斜したスクリーン状シュートを設け、該スクリーン状シュートは、パレット幅方向と略平行な索状体若しくは棒状体であって、パレット長手方向で間隔をおいて並列的に配される複数のスクリーン構成部材と、該複数のスクリーン構成部材を挿通させるガイド孔を有し、パレット幅方向で間隔をおいて配される複数のガイド部材とを有し、該ガイド部材の各ガイド孔に前記スクリーン構成部材が挿通し、且つ隣接するスクリーン構成部材の間隙をシュート上部側ほど狭めた構造を有する焼結原料の装入装置において、スクリーン構成部材をその長手方向で移動可能とし、隣接する2本以上のスクリーン構成部材の両端部を連結部材を介して連結することにより2本以上のスクリーン構成部材からなるスクリーン構成部材群を構成し、隣接する2組のスクリーン構成部材群の各一端部または1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各一端部を、長手方向の少なくとも一部がチェーンで構成された接続部材を介して接続し、該接続部材のチェーンを回転自在な従動スプロケットホイールに巻き付けるとともに、隣接する前記2組のスクリーン構成部材群の各他端部または前記1
    組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する前記1本のスクリーン構成部材の各他端部を、チェーン・スプロケットホイール方式またはラック・ピニオン方式若しくはシリンダ方式の駆動装置の駆動部に直接または接続部材を介して接続し、該駆動装置により隣接する前記2組のスクリーン構成部材群または前記1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する前記1本のスクリーン構成部材が互いに反対方向に移動するよう構成したことを特徴とする焼結原料の装入装置。

    【0011】[3] 上記[1]または[2]の装置において、駆動装置がチェーン・スプロケットホイール方式の駆動装置からなり、該駆動装置は同軸上に設けられた1対の駆動スプロケットホイールと該1対の駆動スプロケットホイールに対して互いに反対回りに巻き付られる1対のチェーンとからなり、該1対のチェーンの端部に、隣接する2本のスクリーン構成部材の各他端部または隣接する2組のスクリーン構成部材群の各他端部若しくは1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各他端部が直接または接続部材を介して接続されていることを特徴とする焼結原料の装入装置。

    【0012】[4] 上記[1]または[2]の装置において、駆動装置がチェーン・スプロケットホイール方式の駆動装置からなり、該駆動装置は1つの駆動スプロケットホイールとこれに巻き付けられるチェーンとからなり、該チェーンの各端部に、隣接する2本のスクリーン構成部材の各他端部または隣接する2組のスクリーン構成部材群の各他端部若しくは1組のスクリーン構成部材群とこれに隣接する1本のスクリーン構成部材の各他端部が直接または接続部材を介して接続されていることを特徴とする焼結原料の装入装置。 [5] 上記[1]〜[4]のいずれかの装置において、駆動装置を構成する駆動スプロケットホイールをタイマーにより任意の時間間隔で駆動させ、且つ1回の駆動毎に反対方向に回転させるように構成したことを特徴とする焼結原料の装入装置。

    【0013】[6] 上記[1]〜[5]のいずれかの装置において、スクリーン構成部材の外面が樹脂コーティングされていることを特徴とする焼結原料の装入装置。 [7] 上記[1]〜[6]のいずれかの装置において、スクリーン構成部材が挿通するガイド部材のガイド孔の内側に樹脂製のブッシュを設けたことを特徴とする焼結原料の装入装置。 [8] 上記[1]〜[7]のいずれかの装置において、従動スプロケットホイールの支持機構にスクリーン構成部材の折損を検知する折損検知器を付設したことを特徴とする焼結原料の装入装置。

    【0014】

    【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の原料装入装置の一構造例を示している。 原料装入装置は、パレット上に焼結原料を供給するための原料供給機構1と、この原料供給機構1の下方に配置されるスクリーン状シュート2を有している。 前記原料供給機構1は、焼結原料用のホッパ3とこのホッパの下端開口から焼結原料を払い出すためのロールフィーダ4及びドラムシュート4′
    を有している。 但し、この原料供給機構1の構成は本構造例に限定されるものではなく、例えば上記ホッパ3、
    ロールフィーダ4及びドラムシュート4′の代りにベルトコンベアを設け、このベルトコンベア端からスクリーン状シュート2上に直接焼結原料を供給するような構造としてもよい。

    【0015】前記スクリーン状シュート2は、原料供給機構1から供給された焼結原料をパレット(図示せず)
    上に層厚方向で粒度偏析した状態に装入するためのもので、反パレット移動方向に対して下向き傾斜し、且つその上端部が原料供給機構1の原料払出部(本構造例ではロールフィーダ4)の略真下に位置するよう配置されている。 このスクリーン状シュート2は、索状体(例えば、ワイヤロープ等)または棒状体(例えば、中実または中空ロッド等)からなるパレット幅方向に略平行な複数のスクリーン構成部材5と、このスクリーン構成部材5の中間部を支持するとともにスクリーン構成部材の外面に付着した焼結原料を掻き落す役目を果すガイド部材6とを有している。

    【0016】前記複数のスクリーン構成部材5は、ガイド部材6に対してパレット幅方向に移動可能であり、パレット長手方向(移動方向)で適当な間隔をおいて並列的に配置されている。 これらスクリーン構成部材5はスクリーン状シュート2のシュート面を構成するもので、
    焼結原料を粒度偏析した状態に装入するために隣接するスクリーン構成部材5間の間隙がシュート上部側ほど狭くなるように配列されている。 このスクリーン構成部材5の間隙は、シュート最上部側の間隙をw 1 、シュート最下部側の間隙をWnとした場合に、例えば間隙w 1から間隙wnまでの大きさを間隙毎に連続的に変えてもよいし、或いは間隙w 1 〜w 4 ,w 5 〜w 8 …のようにいくつかの間隙に毎に段階的に大きさを変えてもよく、その態様は任意である。 したがって、隣接するスクリーン構成部材の間隙をシュート上部側ほど狭めるという本発明の構造には、これら各種態様が含まれる。

    【0017】パレット長手方向におけるスクリーン構成部材5の配列は直線状、凹湾曲状等のいずれでもよいが、焼結原料の滑落速度を緩めスクリーンによる原料篩い分けを確実に行わしめるためには、全体を凹湾曲状の配列とするか或いは図18に示すようにシュート上部側のみを直線状とし、以降を凹湾曲状の配列とすることが特に好ましい。 また、上述したようにスクリーン構成部材5はワイヤロープ、ロッド(中空ロッドを含む)等により構成することができるが、コストや強度、取扱い性等の面からはワイヤロープが特に好ましく、本構造例でもスクリーン構成部材5はワイヤロープで構成している。 なお、スクリーン構成部材5の断面形状は任意である。

    【0018】前記ガイド部材6はパレット幅方向に適当な間隔をおいて複数配置され、図示しないフレーム等の支持部材に支持固定されている。 各ガイド部材6にはスクリーン構成部材5を挿通させるための複数のガイド孔7が長手方向で間隔をおいて形成され、これらのガイド孔7に前記スクリーン構成部材5が摺動可能に挿通している。 これらのガイド部材6は長尺のスクリーン構成部材5の中間部を支持してスクリーン構成部材間の間隙を保持するとともに、スクリーン構成部材5が移動してガイド孔7を通過する際に、スクリーン構成部材5の外面に付着した焼結原料を掻き落す役目を果すものであり、
    したがって隣接するガイド部材6間の間隔はこれらの機能を考慮して選択されるが、一般には800mm〜13
    00mm程度の間隔をもって配置される。

    【0019】本構造例においては、シュート面を構成する複数のスクリーン構成部材5のうち、隣接する各2本のスクリーン構成部材5,5の両端部が連結部材23で連結されて1組のスクリーン構成部材群Aを構成しており、したがって本構造例では計8組のスクリーン構成部材群A 1 〜A 8を有している。 そして、これらのスクリーン構成部材群Aのうち、隣接する各2組のスクリーン構成部材群A,A(すなわち、A 1 −A 2 、A 3 −A 4 、A 5
    −A 6 、A 7 −A 8 )を1つのユニットとしてスクリーン構成部材5の同期的な移動動作を行わしめるようにしている。 このため、1つのユニットを構成する隣接した2
    組のスクリーン構成部材群A,Aは、その各一端部が中間部にチェーン9を有する接続部材8で接続されるとともに、各他端側が下記する駆動装置16の駆動部(チェーン10a,10b)に接続される。

    【0020】スクリーン状シュート2は、パレット幅方向の一端側に前記各ユニットに対応した接続部材8のチェーン9を巻き付けるための複数の従動スプロケットホイール12を有するとともに、パレット幅方向の他端側に前記各ユニットに対応した複数対の駆動スプロケットホイール13a,13bとこれに巻き付けられたチェーン10a,10bとからなる駆動装置16を有している。 この駆動装置16を構成する各1対の駆動スプロケットホイール13a,13bは駆動軸14に対して同軸上に設けられ、この駆動軸14は図示しないモータ等により回転駆動する。 また、前記チェーン10a,10b
    は駆動スプロケットホイール13a,13bに対して互い反対回りに巻き付けられている。

    【0021】そして、各ユニットにおいてスクリーン構成部材群A,Aの一端部側を接続する接続部材8のチェーン9が各従動スプロケットホイール12に巻き付けられ、一方、スクリーン構成部材群A,Aの各他端側には、接続部材11を介して駆動装置16の前記チェーン10a,10bが接続されている。 したがって、このような図1及び図2の装置では、駆動スプロケットホイール13a,13bを任意の方向に回転させた際に、1つのユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,
    Aのうちいずれか一方が往動動作を、他方が復動動作を行う。

    【0022】駆動装置16を構成する前記チェーン10
    a,10bは駆動スプロケットホイール13a,13b
    に適当な巻き捨てを持たせて巻き付けられ、且つスプロケットホイールから脱落しないよう適当な手段で係止される。 図3及び図4はそのための構造例を示しており、
    図3はチェーン10の端部100を駆動スプロケットホイール13に固定したもの、また図4は駆動スプロケットホイール13の一部外周に沿ってチェーン10を拘束するためのガイド部材15を設けたものである。 なお、
    駆動スプロケットホイール13a,13bの径は、外周に[チェーンの巻き捨て分]+[スクリーン構成部材の移動量分]の長さのチェーン部分を巻き付けることができる程度の大きさとする必要がある。

    【0023】図1及び図2に示す構造例では、スクリーン構成部材5をワイヤロープで構成しているためにこれに張力を付与する必要があり、このため固定側の駆動スプロケットホイール13a,13bに対し、従動スプロケットホイール12をパレット幅方向で位置調整可能とし、スクリーン構成部材群Aを構成するスクリーン構成部材5に張力を付与するとともに、その張力を任意に調整できるようにしている。 具体的には、前記従動スプロケットホイール12を回転自在に保持するブラケット1
    7を固定基部18に支持部材19を介して支持させるとともに、この支持部材19に長さ調整機構20(例えば、ターンバックルや長穴を利用した公知の手段)を設け、支持部材19の長さを調整することにより従動スプロケットホイール12のパレット幅方向での位置調整を行えるようにしてある。 その他の図面において、27はチェーン10a,10bをガイドするためのガイドスプロケットホイールである。

    【0024】前記スクリーン構成部材5を構成するワイヤロープの外面には、焼結原料の付着を抑制し且つ付着した焼結原料の掻き落し効果を高めるため、ウレタン樹脂等による樹脂コーティングを施すことが好ましい。 また、図5に示すように前記ガイド部材6のガイド孔7の内側には樹脂製(例えば、ウレタン樹脂製)のブッシュ34を取付け、ガイド孔内を摺動するスクリーン構成部材5の摩耗を防止することが好ましい。

    【0025】また、図6はスクリーン構成部材5が万が一折損した際にこれを直ちに検知するための折損検知器21を設けた場合の構造例を示しており、この構造例では従動スプロケットホイール12の支持部材19の端部を、固定基部18に対して少なくとも下方向傾動可能に取付けるとともに、この支持部材19の下方に折損検知器21を構成するリミットスイッチのスイッチレバー2
    2を配したもので、スクリーン構成部材5が折損(破断)した際に下方に傾動する支持部材19によってスイッチレバー22を動作させ、スクリーン構成部材5の折損を直ちに検知できるようにしたものである。

    【0026】なお、折損検知器21は図6の構造に限定されるものではなく、例えば、支持部材19の中間部または固定基部18への取付部に張力検出器を設ける等、
    適宜な構成を採用できる。 なお、図1及び図2に示す構造例においては、各スクリーン構成部材群Aを2本以上の任意の本数のスクリーン構成部材5により構成することができ、また1つのユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群は、それらを構成するスクリーン構成部材5の本数が異なっていてもよい。

    【0027】図1及び図2に示した構造例は2組のスクリーン構成部材群A,Aを1ユニットとして移動動作させるようにしたものであるが、例えば、図7に示すように隣接する各2本のスクリーン構成部材5を1ユニットとして移動動作させるような構造とすることもできる。
    すなわちこの場合には、隣接する2本のスクリーン構成部材5,5の各一端部をチェーン9を有する接続部材8
    で接続するとともに、これらスクリーン構成部材5,5
    の各他端部側を直接または適当な接続部材を介して駆動装置16を構成するチェーン10a,10bに接続するものである。 この図7の装置では、駆動スプロケットホイール13a,13bを任意の方向に回転させた際に、
    1つのユニットを構成する2本のスクリーン構成部材5,5のうちいずれか一方が往動動作を、他方が復動動作を行う。 なお、その他の構成は図1及び図2に示すものと同様であるので、同一の符号を付し詳細な説明は省略する。

    【0028】さらに図8に示すように、1組のスクリーン構成部材群Aとこれに隣接する1本のスクリーン構成部材5とを1ユニットとして移動動作させるような構造とすることもできる。 すなわちこの場合には、隣接する2本以上のスクリーン構成部材5の両端部を連結部材2
    3で連結してスクリーン構成部材群Aを構成し、このスクリーン構成部材群A及びこれと隣接するスクリーン構成部材5の各一端部をチェーン9を有する接続部材8で接続するとともに、これらスクリーン構成部材群Aとスクリーン構成部材5の各他端側を直接または接続部材1
    1を介して駆動装置16を構成するチェーン10a,1
    0bに接続するものである。 この場合もスクリーン構成部材群Aは2本以上の任意の数のスクリーン構成部材5
    により構成することができる。 この図8の装置では、駆動スプロケットホイール13a,13bを任意の方向に回転させた際に、1つのユニットを構成するスクリーン構成部材群Aとスクリーン構成部材5のうちいずれか一方が往動動作を、他方が復動動作を行う。 なお、その他の構成は図1及び図2に示すものと同様であるので、同一の符号を付し詳細な説明は省略する。

    【0029】図9は、チェーン・スプロケットホイール方式の駆動装置16を用いた他の構造例を示しており、
    この構造例では、1ユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,Aの他端部側(駆動側)についても、
    その一端部側(従動側)と同様に、中間部にチェーン2
    5を有する接続部材24で接続し、そのチェーン25を平型の駆動スプロケットホイール26に巻き付けた構造としたものである。 このような構造例では、1ユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,Aに対して1つの駆動スプロケットホイール26を設けるだけでよい。 このような図9に示す駆動装置16は、図7、図8等の構造例にも適用することができる。 この図9の装置では、駆動スプロケットホイール26を任意の方向に回転させた際に、1つのユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,Aのうちいずれか一方が往動動作を、他方が復動動作を行う。 なお、図において33はチェーン25をガイドするためのガイドスプロケットホイールである。 その他の構成は図1及び図2に示すものと同様であるので、同一の符号を付し詳細な説明は省略する。

    【0030】図10及び図11はチェーン・スプロケットホイール方式以外の駆動装置を用いた他の構造例を示しており、図10はラック・ピニオン方式、図11はエアシリンダ等のシリンダ方式による駆動装置16を用いた構造例を示している。 図10に示す構造は、1ユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,Aの他端部側に、1対の並列したラック体28a,28bを互いのラック部280を対向させ且つガイド29に沿ってパレット幅方向移動可能に設けるとともに、この両ラック体28a,28b間にその両ラック部280に噛合するピニオン30を設け、各ラック体28a,28bを接続部材31を介してスクリーン構成部材群A,Aの各他端部に接続したものである。 この図10の装置では、ピニオン30を任意の方向に回転させた際に、ラック体28
    a,28bのうちいずれか一方が往動動作を、他方が往動動作を行い、このラック体28a,28bの移動にしたがってスクリーン構成部材群A,Aも往動及び復動動作を行う。

    【0031】また、図11示す構造は、1ユニットを構成する2組のスクリーン構成部材群A,Aの他端部側に1対のシリンダ装置32a,32b(エアシリンダ、油圧シリンダ等)を設け、この1対のシリンダ装置32
    a,32bの各作動ロッド320を接続部材31を介してスクリーン構成部材群A,Aの各他端部に接続したものである。 この図11の装置では、1対のシリンダ装置32a,32bの作動ロッド320のうちいずれか一方を前進させると同時に他方を後退させ、この作動ロッド320の進退にしたがってスクリーン構成部材群A,A
    も往動及び復動動作を行う。 以上の図10、図11に示した駆動装置16は、図1及び図2、図7〜図9に示すいずれの構造例の駆動装置としても適用可能である。 なお、本発明の装置では、スクリーン状シュート2の上方にドラムシュート4′に代えて板状のシュートを設けること、すなわち原料払出部の略真下に板状のシュートを設け、その下方延長線上にスクリーン状シュート2を設けるような構造としてもよい。 また、ドラムシュート4′や板状シュートを設けない構造としてもよい。

    【0032】次に、本発明の原料装入装置の一使用例と作用を図1及び図2に示す構造例について説明する。 本発明装置を構成するスクリーン状シュート2による基本的な粒度偏析装入機能は、図18に示した従来装置のそれと同様である。 一方、本発明装置では操業中に駆動装置16を所定の時間間隔で駆動させ、且つこの1回の駆動毎に駆動スプロケットホイール13a,13bを交互に反対方向に回転させることにより、各ユニットを構成する1対のスクリーン構成部材群A,Aをパレット幅方向で往復動させる。 スクリーン構成部材5の往復動の移動ストロークは、隣接するガイド部材6間の間隔よりも長くする。

    【0033】例えば、隣接するガイド部材6間の間隔が900mmの場合、図2において駆動スプロケットホイール13a,13bを実線矢印方向に回転させることによりスクリーン構成部材群A,Aを実線矢印方向に移動させ、例えば1100mm移動したところで停止する。
    次いで、所定時間(例えば15分程度)経過した後、駆動スプロケットホイール13a,13bを上記の回転方向と反対の破線矢印方向に回転させることによりスクリーン構成部材群A,Aを破線矢印方向に移動させ、元の位置に復帰したところで停止し、以降もこのような駆動・停止を繰り返すことにより各ユニットのスクリーン構成部材群A,Aを往復動させる。

    【0034】スクリーン構成部材5の外面に付着した焼結原料は、該部材がガイド部材6のガイド孔7を通過する際に掻き落されるが、スクリーン構成部材5の移動距離(ストローク)はガイド部材6間の間隔よりも大きいため、スクリーン構成部材5の1回の移動(往動または復動)毎に該部材の全長がガイド部材6のガイド孔7を通過し、外面に付着した焼結原料が適切に除去される。
    そして、スクリーン構成部材5の移動動作は適当な時間間隔毎に行われるため、スクリーン構成部材5の外面への焼結原料の付着・堆積が効果的に抑止される。

    【0035】このような作用は図7〜図9や図10、図11に示される構造例でも同様に得られる。 例えば、図9の構造例の場合にも、上記と同様に駆動スプロケットホイール26を所定の時間間隔毎に正逆回転させることにより、また図10の構造例の場合にはピニオン30を所定の時間間隔毎に正逆回転させることにより、さらに図11の構造例の場合には1対のシリンダ装置32a,
    32bの作動ロッド320を所定の時間間隔毎に互い反対方向に進退させることにより、それぞれスクリーン構成部材群A,Aを所定のストロークで往復動させる。 なお、本発明装置におけるスクリーン構成部材の駆動条件や使用態様は任意であり、上述した態様に限定されるものではない。

    【0036】本発明装置は1対のスクリーン構成部材5,5またはスクリーン構成部材群A,Aを1つのユニットとし、それらの一端側をチェーン9で連結してこれを従動スプロケットホイール12に巻き付けるとともに、チェーン・スプロケットホイール方式またはラック・ピニオン方式若しくはシリンダ方式の駆動装置16を設けてその駆動部をスクリーン構成部材5またはスクリーン構成部材群Aの他端側に接続した構造を有するため、従来装置のような駆動ドラムや駆動プーリを使用することによる問題が全くなく、スクリーン構成部材5は設定されたストローク分を正確に移動し、且つ装置本来の粒度偏析装入機能も長期間に亘って安定的に維持することができる。 すなわち、スクリーン構成部材としてワイヤロープを用いた場合でも、従動側及び駆動側機構を構成しているチェーン・スプロケットホイールやラック・ピニオン等の機構手段は本質的にスリップや伸び等の問題を生じることがなく、しかもワイヤロープを駆動ドラムに巻付けた場合に生じるような巻きずれや捩れ、摩耗等を生じる余地も全くないため、先に述べた従来装置における〜のような問題を生じるおそれは全くない。

    【0037】

    【実施例】

    〔実施例1〕図1及び図2に示す構造を有する本発明の原料装入装置を焼結機に設置し、この原料装入装置を用いた焼結操業を実施した。 この操業では焼結原料(粉鉱石、石灰石、コークス及び返鉱を混合した焼結原料)の供給量を980t/hrとした。 本発明の原料装入装置は、スクリーン状シュート2を構成するスクリーン構成部材5をワイヤーロープとし、その本数を22本とした。 隣接するスクリーン構成部材5の間隙はシュート最上部側で20mm、シュート最下部側で24mmとし、
    シュート上部側ほど間隙が狭くなるようにした。 パレット長手方向におけるスクリーン構成部材の配列は、シュート上部側の8本のスクリーン構成部材5については直線状の配列(水平面となす度:58°)とし、それより下部側のスクリーン構成部材5については凹湾曲状の配列とした。

    【0038】スクリーン構成部材5を構成するワイヤーロープとしては、外径4mmのロープ本体(鉄芯線)の外面をウレタン樹脂で被覆した外径11mmのものを用いた。 また、スクリーン構成部材5を支持するガイド部材6のガイド孔7には内径12mmのウレタン樹脂製のブッシュ34を取付け、このブッシュ34にスクリーン構成部材5を挿通させた。 スクリーン構成部材5の駆動条件は移動距離:1100mm/回、移動速度:2m/
    分とし、駆動スプロケットホイール13a,13bを1
    5分間隔で駆動させるとともに、1回毎に反対方向に回転させることによりスクリーン構成部材5をパレット幅方向で往復動させた。

    【0039】24時間にわたる操業期間中、スクリーン状シュート2への原料付着状況を観察した結果、スクリーン構成部材2への焼結原料の付着は極く僅かであり、
    また、ガイド部材6の側部に付着した原料もスクリーン構成部材5の移動に伴って剥離していることが認められた。 スクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置の場合には、作業者が約2時間毎にスクリーン構成部材及びブラケットに付着した焼結原料を手作業で除去する作業を行っていたが、本発明の原料装入装置では、上記の全操業期間中このような作業は全く不要であった。 また、操業中ワイヤロープの折損等も全く生じなかった。

    【0040】図12は本発明の原料装入装置を用いた焼結操業の推移を、スクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置を用いた場合と比較して示したもので、本発明の装入装置を用いた焼結操業では適正な粒度偏析装入が行われているため、従来装置を用いた場合に較べてパレット幅方向での焼結状態の均一化が大幅に改善され、この結果、従来装置と較べて返鉱原単位が14kg
    /T程度も減少し、焼結歩留が大幅に向上している。 またこのため、コークス原単位も1.0kg/T程度減少し、燃料コストの低減化も達成されている。 さらに、適正な粒度偏析装入が安定的に実現され原料層の通気性も良好であるため、焼結鉱の常温強度(TI)も改善されている。

    【0041】〔実施例2〕実施例1と同一の装置及び操業条件で焼結操業を行い、操業中に原料装入部近傍の原料層(層厚:約580mm)の層厚方向の計5箇所から原料をサンプリングし、各サンプリング箇所での原料の平均粒度と原料中のコークス(カーボン)含有量を調べた。 図13〜図16は、その結果をスクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置を用いた場合と比較して示したものである。 図13(本発明装置)及び図14
    (従来装置)は層厚方向での原料の平均粒度を示し、また、図15(本発明装置)及び図16(従来装置)は層厚方向における原料中のコークス(カーボン)含有量を示している。

    【0042】ここで、図13及び図15に示す本発明装置の場合には、スクリーン構成部材5が略15分間隔で移動動作を行うため、スクリーン構成部材5が1回の移動動作を行ってから5分経過後(図中(A)で示す平均粒度及びコークス含有量)と次回のスクリーン構成部材5
    の移動動作の直前である15分弱経過後(図中(B)で示す平均粒度及びコークス含有量)におけるサンプリングの結果を示している。 一方、図14及び図16に示す従来装置の場合には、スクリーン状シュートを手作業で清掃(付着した焼結原料の除去清掃)してから5分経過後と120分経過後におけるサンプリングの結果を示している。

    【0043】まず、層厚方向における原料の粒度分布に関しては、図13に示す本発明装置の場合には、スクリーン構成部材5が移動動作を行ってから5分経過後も1
    5分弱経過後も殆ど変化はなく、上層側ほど粒度の小さい適正な偏析装入状態が得られている。 同装置では15
    分間隔でスクリーン構成部材5が移動動作を行うため、
    偏析装入状態が図13に示される(B)の状態よりも悪化することは実質的にない。 一方、図14に示すスクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置の場合には、
    焼結原料がスクリーン構成部材の外面に次第に付着・堆積し、スクリーン構成部材の間隙が閉塞されてしまうため、清掃後120分経過すると層厚方向での粒度分布が平均化し、適正な粒度偏析装入状態が得られなくなっている。

    【0044】また、層厚方向におけるコークス含有量分布に関しては、図15に示す本発明装置の場合には、スクリーン構成部材5が移動動作を行ってから5分経過後も15分弱経過後も大きな変化はなく、上層側ほどコークス含有量が高い適正な偏析装入状態が得られている。
    上述したように同装置では15分間隔でスクリーン構成部材5が移動動作を行うため、偏析装入状態が図15に示される15分弱経過後の状態より悪化することは実質的にない。 一方、図16に示すスクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置の場合には、焼結原料がスクリーン構成部材の外面に次第に付着・堆積し、スクリーン構成部材の間隙が閉塞されてしまうため、清掃後12
    0分経過すると層厚方向でのコークス含有量が平均化し、上層側ほどコークス含有量が高い適正な偏析装入状態が得られなくなっている。

    【0045】〔実施例3〕実施例1と同一装置及び操業条件で焼結操業を行い、操業中にNo. 18WB(風箱)〜No. 23WB(風箱)間において焼結機グレート下のパレット幅方向での温度分布を調べた。 図17
    は、その結果をスクリーン構成部材の移動機構を持たない従来装置を用いた場合と比較して示したものである。
    同図に示される温度分布は、同図(イ)の従来装置の場合にはスクリーン状シュートを清掃してから約100〜
    110分経過後に装入された原料層が通過した際の温度分布を、また同図(ロ)に示す本発明装置の場合には、
    スクリーン構成部材が1回の移動動作を行ってから約5
    〜15分弱経過後に装入された原料層が通過した際の温度分布をそれぞれ示している。

    【0046】図17(イ)に示す従来装置の場合にはパレット幅方向で大きな温度差を生じており、パレット幅方向での焼結状態にバラツキを生じていることが明らかである。 これは原料装入装置のスクリーン状シュートに原料が付着・堆積して粒度偏析装入機能が損なわれ、偏析装入が適切に行われなくなったことを示している。 これに対して同図(ロ)に示す本発明装置の場合には、同図(イ)に較べてパレット幅方向での温度差が顕著に解消されており、本発明装置を用いることにより原料の偏析装入を安定的に持続できることを示している。

    【0047】

    【発明の効果】以上述べた本発明による焼結原料の装入装置によれば、スクリーン状シュートを構成するワイヤロープ等のスクリーン構成部材の移動を、ワイヤロープ等の伸びや捩れ、摩耗、折損等の問題を生じることなく長期間にわたって円滑且つ正確に行わしめることができ、このためスクリーン構成部材の外面に付着した焼結原料の除去機能と装置本来の粒度偏析装入機能を長期間にわたり安定的に維持することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の原料装入装置の一構造例を示す斜視図

    【図2】図1に示す構造例において、1つのユニットを構成する1対のスクリーン構成部材群及びその駆動機構を示す斜視図

    【図3】図1及び図2に示す構造例に適用される、駆動スプロケットホイールに対するチェーンの係止機構の一構造例を示す正面

    【図4】図1及び図2に示す構造例に適用される、駆動スプロケットホイールに対するチェーンの係止機構の他の構造例を示す正面図

    【図5】本発明の原料装入装置におけるガイド部材の一構造例を示す部分斜視図

    【図6】本発明の原料装入装置に付設される折損検知機構の一構造例を示す正面図

    【図7】本発明の原料装入装置の他の構造例を示すもので、1つのユニットを構成する1対のスクリーン構成部材及びその駆動機構を示す斜視図

    【図8】本発明の原料供給装置の他の構造例を示すもので、1つのユニットを構成するスクリーン構成部材群とスクリーン構成部材及びその駆動機構を示す斜視図

    【図9】本発明の原料装入装置の他の構造例を示すもので、1つのユニットを構成する1対のスクリーン構成部材群及びその駆動機構を示す斜視図

    【図10】本発明の原料装入装置の他の構造例を示すもので、1つのユニットを構成する1対のスクリーン構成部材群及びその駆動装置を部分的に示す斜視図

    【図11】本発明の原料装入装置の他の構造例を示すもので、1つのユニットを構成する1対のスクリーン構成部材群及びその駆動装置を部分的に示す平面図

    【図12】実施例1の焼結操業における焼結鉱生産率、
    コークス原単位、返鉱原単位、TI、−4mm成品率の推移を示すグラフ

    【図13】実施例2において本発明装置を用いて原料装入を行った場合の、原料層の層厚方向における原料粒度分布を示すグラフ

    【図14】実施例2において従来装置を用いて原料装入を行った場合の、原料層の層厚方向における原料粒度分布を示すグラフ

    【図15】実施例2において本発明装置を用いて原料装入を行った場合の、原料層の層厚方向でのコークス含有量分布を示すグラフ

    【図16】実施例2において従来装置を用いて原料装入を行った場合の、原料層の層厚方向でのコークス含有量分布を示すグラフ

    【図17】実施例3の焼結操業における焼結機グレート下でのパレット幅方向における温度分布を示すグラフ

    【図18】スクリーン状シュートを備えた原料装入装置による粒度偏析装入の原理を示す説明図

    【符号の説明】

    1…原料供給機構、2…スクリーン状シュート、3…ホッパ、4…ロールフィーダ、4′…ドラムシュート、5
    …スクリーン構成部材、6…ガイド部材、7…ガイド孔、8…接続部材、9…チェーン、10a,10b…チェーン、11…接続部材、12…従動スプロケットホイール、13a,13b…駆動スプロケットホイール、1
    4…駆動軸、15…ガイド部材、16…駆動装置、17
    …ブラケット、18…固定基部、19…支持部材、20
    …長さ調整機構、21…折損検知器、22…スイッチレバー、23…連結部材、24…接続部材、25…チェーン、26…駆動スプロケットホイール、27…ガイドスプロケットホイール、28a,28b…ラック体、29
    …ガイド、30…ピニオン、31…接続部材、32a,
    32b…シリンダ装置、100…チェーン端部、320
    …作動ロッド、280…ラック部、A,A 1 〜A 8 …スクリーン構成部材群

    フロントページの続き (72)発明者 大久保 憲二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 野田 英俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−240388(JP,A) 特開 平8−42977(JP,A) 特公 平6−58194(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) F27B 21/10 C22B 1/20

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