Method and apparatus for enabling maintain the snow

申请号 JP2000548671 申请日 1999-05-11 公开(公告)号 JP2002514736A 公开(公告)日 2002-05-21
申请人 モレント,ラルフ; 发明人 モレント,ラルフ;
摘要 (57)【要約】 本発明は 雪 を維持できるようにする方法と装置に関する。 地面(1)の、雪を維持できるようにすべき所定の区域に、冷却剤引込み管(21)を通って冷却剤が供給され、冷却剤返還管(22)を通ってこの冷却剤が取り出される冷却マット装置(2)を敷設する。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 自然のままの地盤(1)の所定区域上に、雪を維持できるようにする冷却マット装置(2)を敷設し、冷却剤引込み管(21)を通って冷却剤が供給され、冷却剤返還管(22)を通ってこの冷却剤が取り出されることを特徴とする、雪を維持できるようにするための方法。
  • 【請求項2】 冷却剤は冷却剤貯蔵槽(5)からポンプ(3)により取り出され、冷却剤引込み管(21)に供給され、この冷却剤は冷却剤返還管(22)
    を通って冷却剤貯蔵槽(5)に戻されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】 冷却剤としてグリザンティンかまたは他の環境に適合する冷却剤を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  • 【請求項4】 冷却マット装置(2)漏れ口を雪が着色することで示す着色冷却剤を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  • 【請求項5】 地盤(1)の表面が、冷却マット装置(2)により約−3℃
    から−7℃に冷却されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項6】 地盤(1)から離れた側の冷却マット装置(2)上に人工または天然の雪がのせられることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項7】 冷却マット装置(2)を地盤(1)上に配置する際冷却マット装置(2)の間隙に、管(101)の形をしていて、地盤(1)から離れた側が漏斗形拡大部(102)を示す漏斗装置(10)を配置すること、および傾斜棒やそれに類するものを固定するために、地盤(1)から離れた側から冷却マット装置(2)上に配した雪の層(9)を通って穴あけ機を拡大部(102)を通って管(101)内に挿入可能で、このことにより地面(1)に傾斜棒やそれに類するものを固定するための穴をあけることができることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項8】 冷却マット装置(2)が、複数の冷却マット部の冷却剤引込み管(21)と冷却剤返還管(22)を接続することで製造されることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項9】 冷却マット装置(2)が、すでに雪の層が存在する自然のままの地盤(1)に敷設され、その際この雪の層をローラーかそれに類するもので予め平らにすること、およびその後で雪を冷却マット装置(2)上にのせ、これを冷却することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項10】 冷却マット装置(2)が、すでに雪の層が存在する自然のままの地盤(1)に敷設されること、および冷却マット装置(2)を加熱し、その際冷却マット装置(2)は存在する雪の層の中に沈下すること、およびその後で冷却マット装置(2)を冷却することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項11】 加熱は冷却剤貯蔵槽(5)中の冷却剤を加熱することにより行うことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  • 【請求項12】 冷却剤を約20℃から60℃に加熱することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  • 【請求項13】 加熱は冷却マット装置(2)内に温水を流すことにより行うことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  • 【請求項14】 冷却マット装置(2)は、自然のままの地盤(1)を解体するため温水を流すことにより溶かし、その際地盤(1)の雪から溶解されることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項15】 冷却マット装置(2)の冷却マット部は、重なりあって緩やかに湾曲したプラスチック管で接続されることを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項16】 透明なプラスチック管を使用することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  • 【請求項17】 引込み管(21)と返還管(22)の、冷却剤貯蔵槽(5
    )との接続は、冷却剤の漏れを防ぐ戻り止め弁継ぎ手上で行われることを特徴とする、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項18】 冷却マット装置(2)は初期冷却の後は、冷却マット装置(2)により冷却された雪の維持状態に該当する所定の値を下回ったときには暫定的に冷却するのみとすることを特徴とする、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項19】 所定の値は冷却マット装置(2)区域内の雪温の雪の高さに対する割合から形成されることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  • 【請求項20】 冷却マット装置(2)の縁領域より上方に、機械的保護のため雪中に同一の格子構造(70)を配置することを特徴とする、請求項1ないし19のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項21】 複数の、冷却マット装置の縦方向に互いに間隔をあけた冷却剤管(23、23')を備え、それらは冷却剤引込み管(21)から冷却剤返還管(22)へつながること、および冷却剤引込み管(21)と冷却剤返還管(
    22)の、冷却剤貯蔵槽(5)に通じない側は閉鎖装置(24)により閉鎖されることを特徴とする、請求項1ないし20のいずれか一項に記載の方法を実施する冷却マット装置。
  • 【請求項22】 閉鎖装置(24)が栓部の形を有することを特徴とする、
    請求項21に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項23】 冷却剤引込み管(21)が管(23')の一方の末端に、
    冷却剤返還管(22)がそこから離れた管(23')のもう一方の末端に配置されることを特徴とする、請求項21または22に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項24】 冷却剤引込み管(21)と冷却剤返還管(22)は並行して配置され、それらを接続する管はループ管(23)へ固定されることを特徴とする、請求項21ないし22のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項25】 各々冷却剤引込み管(21)と冷却剤返還管(22)が互いに接続する複数の冷却マット部を含むことを特徴とする、請求項21ないし2
    4のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項26】 横方向に延びるバンドを備え、これはその都度管(23、
    23')の間に、管(23、23')上を下方ないし上方へ突き出ていて2つの隣接する管(23、23')の間の領域で固定部材(31)により互いに接続するネップ状の突出部(30、30')を有することを特徴とする、請求項21ないし25のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項27】 固定部材(31)が、管(23、23')上に装着可能なキャップ部の形を有することを特徴とする、請求項26に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項28】 キャップ部が管(23、23')の断面に適合する断面を有することを特徴とする、請求項27に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項29】 ネップ状の突出部(30、30')が下方ないし上方を指す開口部を有し、雪ないし氷を中に取り込めることを特徴とする、請求項26ないし28のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項30】 上バンドと下バンドが各々重なって備わること、および少なくとも下の突出部(30)が固定部材(32)により地盤と接続することを特徴とする、請求項21ないし29のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項31】 固定部材(32)が釘、ピン、ネジまたはそれに類する形を有し、これは下の突出部を通って、および場合によっては上の突出部中をも通って延び、地盤に向いた方に突き出ていて地盤内に突出することを特徴とする、
    請求項30に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項32】 下と上のバンドが重なりあって配置したネップ状の突出部(30、30')が、はめ込み接続(33)により互いに接続可能であることを特徴とする、請求項30または31に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項33】 バンドがプラスチックかまたは金属中間層を備えたプラスチックから成ることを特徴とする、請求項26ないし32のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項34】 縦方向に延び、個々の管(23')を間隔をあけて互いに接続するフレキシブルな構造バンドが備わることを特徴とする、請求項21ないし25のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項35】 運転装置内に配置したセンサ装置により検出可能な部材を有することを特徴とする、請求項21ないし34のいずれか一項に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項36】 部材は少なくとも冷却マット装置(2)の縁領域に配置された金属バンドであることを特徴とする、請求項35に記載の冷却マット装置。
  • 【請求項37】 特に、アルペン競技区間の危険な、身体に非常に負担のかかる場所、とりわけスキー区域の谷間滑降、アルペン競技滑降区間またはスラローム区間、スキー・ロイペ、ハーフ・パイプ、スキー・コースまたはスキー・ロイペ区域の橋、駐車場または雪崩発生区域で雪を維持できるようにする、請求項1ないし20のいずれか一項に記載の方法または請求項21ないし36のいずれか一項に記載の冷却マット装置の使用。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 本発明は、を維持できるようにするための方法と装置に関する。

    【0002】 スキー滑走路の危険な場所、例えば無理な狭い滑降区域、南斜面区域および谷間の滑降区域などは、通常人工雪で覆われており、それによりできる限り長いスキーの操業が保証される。 その際極端にの消費が多いことが問題である。 通常人工雪製造に必要な水は貯水槽に溜められていて、ポンプを用いて個々の人工雪噴射装置へ汲み上げられる。 この方法で製造した人工雪が融ける場合に多量の水が生じ、これは山の斜面を流れ落ち、地中にしみ込み消失する。 その他の問題は、人工雪で覆った場合に自然を著しく損傷することにある。 このことは特に、人工雪が地盤に軽くのっているので、滑降の際脇へ押され、地盤にすぐに雪がなくなりそれゆえ損傷されることによるものである。 そのような部分的に雪のない地盤区域を滑降する場合にも、スキーヤーがスキーの滑降でひどい怪我を負う危険が生じる。

    【0003】 それゆえ本発明の課題は、自然をできるだけ損傷しないかまたはそれどころか保護するほどに雪を維持できるようにするための方法と装置を作り上げることにある。

    【0004】 この課題は請求項1の特徴を有する方法並びに請求項9の特徴を有する装置により解決される。

    【0005】 本発明の主な長所は、スキー滑走路の望みの区域に単に冷却マットを敷くことで達せられ、天然または人工雪が望まれず素早く融けるのを防げるまで人工雪または天然の雪のための地盤が冷却されることにある。 この方法で前述の危険な場所で、比較的容易な方法で天然または人工雪がすぐに融けることを防げるので、
    非常に長いスキーの操業が保証される。 特にスキー競技やそれに類するものを開催するためのレース区間と滑降区間も発明による方法で維持することができるので、そのような競技会の実施は気象状況に比較的に左右されずに保障される。 さらに全てのスキーヤーがそのような競技会の間中可能な限り同じ条件を見出せることも保証される。

    【0006】 しかしながら本発明の主な長所は、従来の人工雪噴射装置の場合に生じる莫大な水消費が、雪を維持できるようにするため減少できることにある。 本発明に関して使用される冷却マットは非常に小さい直径を有する管を備えているので、比較的少ない冷却剤しか必要としない。

    【0007】 本発明の特に有利な実施形態の場合に、使用した冷却剤については、好ましくは管が遮断した場合に雪の中でその遮断場所を示すように着色したグリザンティンかまたは類似の環境に適合した冷却剤が重要である。 修理するために特に容易に破損場所へ介入でき、管は加熱するか溶融することで容易にシステムからはずすことができ、その際全システムの機能はほぼ維持される。

    【0008】 特に有利な実施形態ではこのマット装置は導入漏斗部を備え、この漏斗部の中で地盤に遠い側から非常に容易に穴あけ装置の穴あけ機が挿入され、マット装置を通って地面に向けられるので、後に漏斗装置を通って傾斜棒を挿入し、地盤に固定することができる。

    【0009】 本発明のその他の利点と実施形態は従属請求項から判明する。

    【0010】 以下に本発明とその実施形態を図面に関連してより詳しく説明する。

    【0011】 図1のように、本発明により雪を維持する必要のある地盤1に冷却マット装置2が布設される。 地盤1は、特に問題で高度に負担のかかる個所、スキーコースの谷滑降領域、アルペン滑降、スラローム個所などである。 冷却マット装置2は、冷却剤供給管21、冷却剤戻り管22、それらの間の管ループ23を含む。 管4により冷却剤を冷却剤タンク5から取り出すポンプ3により冷却剤が冷却剤供給管21へ供給される。 供給管21からの冷却剤は、ループ23を通って冷却領域1に達し、最後に冷却剤戻り管22へ、そこから冷却剤タンク5(管7)に戻る。 使用する冷却剤は、環境に無理のない冷却剤特にグリザンティンである。 冷却タンク5とポンプ4は、ケーシング6または保護建造物内で可動または静止状態で格納され、また冷却マット装置は、地盤1が必要でないときケーシング6内に格納できることが望ましい。

    【0012】 地盤1上の雪を維持可能にするため、次のように行われる。 地盤1に冷却マット装置2を布設後、ポンプ3により冷却剤が冷却タンク5から供給管21と戻り管22を経て管ループ23を通ってポンプ送入される。 このとき冷却マット装置2の領域で、地盤1とその表面が、例えば−3℃〜−7℃の範囲の温度に冷却される。 環境湿度により冷却マット装置2が氷結する。 冷却マット装置2に上から(矢印P)人工または自然の雪が積もると、この雪は地盤1と冷却マット装置2
    の冷却により融けないので、従来技術によるような雪解け水が生ぜず、地盤1は、冷却マット装置2が稼働している間は滑走できる。 必要な場合には、雪の磨耗と押し出しによる劣化は、雪噴射管から人工的に雪を追加散布することで相殺できる。

    【0013】 供給管21と戻り管22が互いに平行である図1の実施形態では、冷却された側の冷却剤が送り側の冷却剤に戻されるため、特に均一な地盤1の冷却が得られる。

    【0014】 供給管21と戻り管22が管23'の長さに対応した相互間隔を有する互いに平行にされた図3に示す実施形態では、冷却マット装置2により地盤1の2倍の幅がカバーされるが、その際に、管群23'に沿って比較的高い温度上昇が生じることを甘受しなければならない。

    【0015】 図2は、本発明による冷却マット装置2の断面を示す。 これによれば、すでに積雪のある地盤1上に、供給管21、戻り管22を連結する各ループ23から成る冷却マット装置2が設置される。 冷却マット装置2による冷却の際、地盤1を機械的損傷から保護する氷雪保護層8が地盤1に生じるのが望ましい。 このような氷雪保護層8は、冷却剤装置2の表面でも生じる。 この保護層8の上に、人工または自然の雪9が積もる。

    【0016】 図2から分かるように冷却マット装置2の領域に、同装置の損傷を防ぐため、
    図2の配置では、地盤にはしご状ループ23の間または各管23'の間の隙間を通るじょうご型装置10が設置される。 これらじょうご型装置10は、管101
    の形状を持ち、地盤1の反対側にじょうご型の広がり102を有する。 じょうご型装置の位置が分かっているため、マット装置2が雪に埋もれた状態でも、地盤1の反対側からボーリング機を広がり102に誘導し、そこから自動的に管10
    1を通って地盤1に達するので、マット装置2を損傷せず地盤に傾斜ロッドその他を固定する2つの穴を開けることができる。

    【0017】 図1の配置によるはしご状ループ23の各管が長さ6メートルを有するとき、
    図1の配置では地盤1の幅6メートルがカバーできる。 同じマット装置で供給管21と戻り管22が図3の示すように離れているとき、地盤1の幅12メートルをカバーできる。

    【0018】 マット装置2は、供給管21と戻り管22の開いた端末に閉鎖部品として栓部品24が使用されるので、任意の長さに形成できる。 延長するには、追加のマット装置部材を管21、管22に接続できるようにそれら栓部品24を外す。 それら追加部材自体は、延長する必要がなくしたがって中間部材に過ぎないとき、栓部品24で閉鎖できる。

    【0019】 マット装置2の縦断面図または上面図を示す図4と5の連結では、別の実施形態が示される。 その場合、マット装置2に取っ手状突起30、30'が設置され、下からまたは上から導管23または23'と結合される。 下向きまたは上向きに導管23、23'から突き出すこれら取っ手状突起(noppenartige Vorspruen
    ge)30、30'は、雪または氷がその中に捕捉できるように下向きまたは上向きに開いているのが望ましい。 これは、雪がマット装置でより良好に固定される長所をもたらす。 この理由により導管23または23'は、スキーの縁またはスキーコースローラーなどのもたらす外部的影響からより良好に保護される。

    【0020】 取っ手状突起30、30'がテープ形状で、それぞれ側面(横方向)で、管2
    3、23'に被せることのできる要素31により相互に結合され、横方向に所定の間隔でマット装置2に固定されることが望ましい。 それらのテープは、マット装置2の縦方向に伸びる(図5)。 要素31は、円形管断面の形状に適合し、同じく円形に形成され、導管23、23'に被せることのできるキャップ部品の形態を有するのが望ましい。 この方法でテープは、突起30、30'とともに導管23、23'上をマット装置の横方向に移動でき、マット装置からいつでも取り除くことができる。 このようなテープにより、いくつかのマット装置が縦方向に互いに結合されるのが好ましい。

    【0021】 下部突起30は、地盤に対する間隔保持装置として使用され、岩石その他の物体からマット装置2を保護する。

    【0022】 突起30、30'は、地面に対してマット装置2を固定するのにも使用でき、
    その際上部及び下部突起30、30'により、または下部突起30のみによって保持要素が、好ましくはリベット32またはピンの形態で地盤に打ち込まれる。

    【0023】 突起30ないし30'を有するテープはプラスチック製が望ましく、金属を埋め込んだ強化されたものが望ましい。

    【0024】 下部突起30と上部突起30'は、差し込み接続33により並べて固定することができる。

    【0025】 各導管23がループ状に布設されるとき、テープは、ループの導管23 1本のみに固定されるのが適当であり、その際ループの別の導管が、2本の隣接する上部突起30'の間隔で挿入されるのが望ましい。

    【0026】 本マット装置では、その柔軟性により雪または氷による多くの対象体が形成できる。 特にスノーボード滑走のため、いわゆる「ハーフパイプ」その他のゲレンデ形成、及び曲芸滑走またはスキージャンプのジャンプ場が形成できる。 同時にこれら種目のために、あまり適していない地域でも少ないスペースで最良の条件が用意される。 同様に、彫刻その他の雪または氷による対象物を長期に維持することもでき、これはまた、閉鎖空間あるいは温暖な、場合によっては暑い環境の地域でも可能である(都市の歩行者ゾーンのスキー場、海岸の「ハーフパイプ」
    、砂漠のイグルー(エスキモーの家)など)。

    【0027】 以下に、本冷却マット装置2による特に好ましい雪維持の方法を説明する。

    【0028】 幾つかの冷却マット部材から構成される冷却マット装置2が、すでに雪の層を有する地盤1に布設される場合、スキーコースローラーその他の除雪機械は、スキーコースなどの地盤1の既存表面から例えば深さ30cmの雪の層を押し出し、滑らかな表面を露出させ、そこで冷却マット装置2の冷却マット部材が布設され、柔軟なプラスチックホースで冷却剤タンク5に連結される。

    【0029】 布設された冷却マット装置2は雪噴射管の領域で人工雪を吹き込ませるか、または冷却マット装置2のへりからコースローラーで冷却マット装置2に雪を載せることができる。 後者では、各冷却マット部材がコースローラー走行時に破壊されるおそれがあるため、冷却マット装置2がコースローラー走行前に冷却されないことに留意する。

    【0030】 前述の布設方法より、短時間に地盤2上の比較的大きな雪面を維持可能にできて有利である。 このやり型は、特に春季(2月から4月)、強い太陽光と地盤1
    の温度上昇によりコースの各領域が雪解けする場合、または大きな催しの間公園その他で雪を一時的に維持するのに特に推奨される。

    【0031】 冷却マット部材を地盤1上ですでにある雪の層に載せ、冷却マット2と連結する方法も特に有利である。 冷却剤タンク5内で例えば20℃から60℃に加熱した冷却剤が冷却マット装置2を通って送入されると、各冷却マット部材が加熱され、地盤1にあった雪の層の中に沈む。 加熱された各冷却マット部材は、歩行またはコースローラー走行の際に弾性があって破壊せず、有利である。 外気がきわめて寒冷なとき、この溶け込みによって雪と冷却マット装置2のより良好な結合が達成される。

    【0032】 冬季シーズンの終わりに冷却マット装置は、前述の方法で(例えば温水で40
    ℃に)加熱できるので、雪の中から融け出し弾力的になって、同時に洗浄もされる。 雪の融解のとき氷の層ができないことは有利である。 環境保護の点から見れば、自然融雪に比肩される。

    【0033】 各冷却マット部材の相互接続、及び冷却剤タンク5との連結が柔軟なプラスチックホースによる場合、特に有利である。 したがって面倒で費用のかかる冷却マット部材相互の溶接が不要である。 その代わりに、各冷却マット部材は、差し込み方法で互いに連結できる。 柔軟プラスチックホースが透明なとき空気の集積が外部から視覚的に確定でき、問題のない冷却運転を確実に行うことができる。

    【0034】 上記のプラスチックホースはローラーに巻き取り、したがって短時間で必要に応じて現場でホースローラーから繰り出すことができる。 これは、輸送や保管のときスペースの大きな節約をもたらす。 同様に柔軟なプラスチックホースは、冷却マット部材の損傷修理のときも使用できる。

    【0035】 好ましくは、本方法の柔軟性を向上させるため冷却剤タンク5と供給及び戻り管21、22のホース接続は、庭園かんがいシステムなどで見るような方法、いわゆるチェック弁閉止により行う。 こうして確実に、供給管21ないし戻り管2
    2から冷却剤が漏れ出すことなく、冷却剤タンク5との接続が数分で行われまたは遮断できる。

    【0036】 本発明の方法と関連して冷却マット装置2の冷却が一時的にだけ行われることは、特に重要である。 例えば冷却マット装置2と冷却剤タンク5の結合は、冷却マット装置2が初めに好ましくは冷却剤温度−11℃から−20℃で約24時間冷却したあと、切断する。 特に3月4月に見られる強い太陽光の場合でも、4−
    5日経っても大きな変化はない。 冷却の際に生じる20cmから40cmの固い雪の層は、きわめて強い太陽光の加熱、及びとりわけ春の地表温度の上昇によって初めて影響を受ける。 寒い季節11月から2月の各月は、ほとんど太陽の影響を期待できない。 したがって、冷却剤タンク5内の強力な冷却装置が冷却期間の初めに、冷却マット装置2の領域で約24時間、固い雪の層を形成すれば十分である。 この冷却装置は、そのあと分解して他の冷却個所のために別の冷却マット装置と接続できる。 冷却マット装置2に測定センサ40が取り付けられ、導線4
    1を経て各冷却マット装置2の状態を中央コンピュータ50に通知する(図1)
    のが望ましい。 設定値(好ましくは冷却マット装置領域の雪温と雪の重さの比)
    を下回ると、小型で循環冷却に適した約9kWの装置が冷却剤タンク5から冷却マット装置2へ供給する。 この場合、冷却装置が節約できる。

    【0037】 冷却マット部材の各管23、23'は、損傷のとき特に用意したガス半田ごてにより、電流供給と関係なく雪中でも完全に働き互いに溶接される。 ポリエチレン管の場合、こうして行われた溶接接合が圧力約35バールに耐えることが確認された。 運転圧が約2バールであったので、これは十分以上である。

    【0038】 図4、5で説明した、間隔保持器としても有用な取っ手状突起30、30'の代わりに、マット装置部材と同じ材料でできた簡単な構造用粘着テープを用いることが考えられる。 この粘着テープは、肉薄の管23、23'がもつれたり結び目ができたりせず、マット装置部材をいつでも巻き取り、繰り出しできる。 これにより、マットの輸送が容易になる。

    【0039】 本発明の冷却マット装置2が雪の層のある地盤1に載せられるとき、あるいは間隔保持器により雪のない地盤1に載せられて地表からの間隔が約10cmから25cmのとき、冷却マット2は地盤1と冷却マット装置の間に、地表の空気絶縁を妨げ植物に悪影響のないようにする雪溜まりとしての雪の層を形成する。 形成された固い雪の層は、スキーコース上の自然な氷板と見ることができる。

    【0040】 滑走コースローラーその他の運転者に、布設済みで見えない冷却マット装置2
    の存在を知らせるため、特に冷却マット装置2のマットの縁に、その存在をコースローラーのセンサが捕捉し通知する薄い金属テープ60を貼ることが推奨される。 こうして冷却マット装置2上の不適切な走行による損傷を避けることができる。

    【0041】 特にきわめて急なゲレンデ(勾配28°以上)での冷却マット装置2のへりの保護のため、例えば建設業界で知られている格子テープ70(商標Gittex
    (登録商標)で知られる)を冷却マット装置2のへりに貼ることが推奨される。
    固い雪の層と結合して冷却マット装置2のへり上部にとってきわめて緊密で安定した保護層になるこの格子構造は、例えば青く着色してあるとき、コースローラー要員にすぐ分かり、冷却マットへりでのそれ以上の走行と冷却マットへりの損傷を回避できる。

    【0042】 本発明のマット装置2の特に有望な使用は、なだれの危険のある領域に推奨される。 本発明のマット装置部材は、それら危険地域に布設され、例えばマット装置部材の管23、23'間で地盤に打ち込まれる金属ロッドにより固定される。
    この危険領域の一時的冷却により、載っている雪塊と地面との固定が達成され、
    特に危険な全層なだれが回避できる。

    【0043】 本冷却マット装置の他の使用領域は、スキージャンプ場のスタート台、または冬季ゴルフ場のいわゆる「グリーン」としての領域である。 本冷却マット装置は、地表温度を一定に維持するので、冷却または加熱によりあらゆる参加者に一定の競技条件を保証する。 例えば、スキージャンプ場の始動シュプールが朝はひどく凍り、午後はきわめて軟弱なことが避けられる。 例えばスキーコース途中の川にかかる橋も、本冷却マット装置布設により維持可能とした雪の層を用意できる。 さらに、それほど雪に恵まれない地域でも、地盤に本冷却マット装置を布設することで長距離コースを設置でき、長期使用が考えられる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 発明による雪を維持できるようにするための方法を説明する略図である。

    【図2】 発明に関して使用したマット装置の断面図である。

    【図3】〜

    【図5】 発明の発展形態である。

    【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書

    【提出日】平成12年5月10日(2000.5.10)

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】全文

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【発明の名称】 雪を維持できるようにするための方法と装置

    【特許請求の範囲】

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 本発明は、雪を維持できるようにするための方法と装置に関する。

    【0002】 スキー滑走路の危険な場所、例えば無理な狭い滑降区域、南斜面区域および谷間の滑降区域などは、通常人工雪で覆われており、それによりできる限り長いスキーの操業が保証される。 その際極端に水の消費が多いことが問題である。 通常人工雪製造に必要な水は貯水槽に溜められていて、ポンプを用いて個々の人工雪噴射装置へ汲み上げられる。 この方法で製造した人工雪が融ける場合に多量の水が生じ、これは山の斜面を流れ落ち、地中にしみ込み消失する。 その他の問題は、人工雪で覆った場合に自然を著しく損傷することにある。 このことは特に、人工雪が地盤に軽くのっているので、滑降の際脇へ押され、地盤にすぐに雪がなくなりそれゆえ損傷されることによるものである。 そのような部分的に雪のない地盤区域を滑降する場合にも、スキーヤーがスキーの滑降でひどい怪我を負う危険が生じる。

    【0003】 印刷物US−A−3 893 507から雪を維持できるようにする方法が判る。 これによると冷却マット装置を、詳しくは定義されていないスキー斜面上に直接敷設し、それから砂かそれに類するもので覆う。 その後人工雪かまたは天然の雪から成る層をこの冷却マット装置上にのせる。 この層は必要に応じて冷却される。 その際、この冷却マット装置は滑降の際地盤により損傷を受ける恐れがあり、さらに地盤の植生が冷却した冷却マット装置と砂の層により持続的に妨害されるという問題が生じる。 冬のシーズン開始に砂の層を装着すること並びに冬のシーズン終了後にそれを取り除くことは非常に問題があるので、前述の方法でのスキー斜面の冷却は実現不可能である。

    【0004】 それゆえ本発明の課題は、自然をできるだけ損傷しないかまたはそれどころか保護するほどに雪を維持できるようにするための方法と冷却マット装置を作り上げることにある。

    【0005】 この課題は請求項1の特徴を有する方法並びに請求項20の特徴を有する冷却マット装置により解決される。

    【0006】 本発明の主な長所は、スキー滑走路の望みの区域に単に冷却マットを敷くことで達せられ、天然または人工雪が望まれず素早く融けるのを防げるまで人工雪または天然の雪のための地盤が冷却されることにある。 この方法で前述の危険な場所で、比較的容易な方法で天然または人工雪がすぐに融けることを防げるので、
    非常に長いスキーの操業が保証される。 特にスキー競技やそれに類するものを開催するためのレース区間と滑降区間も発明による方法で維持することができるので、そのような競技会の実施は気象状況に比較的に左右されずに保障される。 さらに全てのスキーヤーがそのような競技会の間中可能な限り同じ条件を見出せることも保証される。

    【0007】 しかしながら本発明の主な長所は、従来の人工雪噴射装置の場合に生じる莫大な水消費が、雪を維持できるようにするため減少できることにある。 本発明に関して使用される冷却マットは非常に小さい直径を有する管を備えているので、比較的少ない冷却剤しか必要としない。

    【0008】 本発明の特に有利な実施形態の場合に、使用した冷却剤については、好ましくは管が遮断した場合に雪の中でその遮断場所を示すように着色したグリザンティンかまたは類似の環境に適合した冷却剤が重要である。 修理するために特に容易に破損場所へ介入でき、管は加熱するか溶融することで容易にシステムからはずすことができ、その際全システムの機能はほぼ維持される。

    【0009】 特に有利な実施形態ではこのマット装置は導入漏斗部を備え、この漏斗部の中で地盤に遠い側から非常に容易に穴あけ装置の穴あけ機が挿入され、マット装置を通って地面に向けられるので、後に漏斗装置を通って傾斜棒を挿入し、地盤に固定することができる。

    【0010】 本発明のその他の利点と実施形態は従属請求項から判明する。

    【0011】 以下に本発明とその実施形態を図面に関連してより詳しく説明する。

    【0012】 図1のように、本発明により雪を維持する必要のある地盤1に冷却マット装置2が布設される。 地盤1は、特に問題で高度に負担のかかる個所、スキーコースの谷滑降領域、アルペン滑降、スラローム個所などである。 冷却マット装置2は、冷却剤供給管21、冷却剤戻り管22、それらの間の管ループ23を含む。 管4により冷却剤を冷却剤タンク5から取り出すポンプ3により冷却剤が冷却剤供給管21へ供給される。 供給管21からの冷却剤は、ループ23を通って冷却領域1に達し、最後に冷却剤戻り管22へ、そこから冷却剤タンク5(管7)に戻る。 使用する冷却剤は、環境に無理のない冷却剤特にグリザンティンである。 冷却タンク5とポンプ4は、ケーシング6または保護建造物内で可動または静止状態で格納され、また冷却マット装置は、地盤1が必要でないときケーシング6内に格納できることが望ましい。

    【0013】 地盤1上の雪を維持可能にするため、次のように行われる。 地盤1に冷却マット装置2を布設後、ポンプ3により冷却剤が冷却タンク5から供給管21と戻り管22を経て管ループ23を通ってポンプ送入される。 このとき冷却マット装置2の領域で、地盤1とその表面が、例えば−3℃〜−7℃の範囲の温度に冷却される。 環境湿度により冷却マット装置2が氷結する。 冷却マット装置2に上から(矢印P)人工または自然の雪が積もると、この雪は地盤1と冷却マット装置2
    の冷却により融けないので、従来技術によるような雪解け水が生ぜず、地盤1は、冷却マット装置2が稼働している間は滑走できる。 必要な場合には、雪の磨耗と押し出しによる劣化は、雪噴射管から人工的に雪を追加散布することで相殺できる。

    【0014】 供給管21と戻り管22が互いに平行である図1の実施形態では、冷却された側の冷却剤が送り側の冷却剤に戻されるため、特に均一な地盤1の冷却が得られる。

    【0015】 供給管21と戻り管22が管23'の長さに対応した相互間隔を有する互いに平行にされた図3に示す実施形態では、冷却マット装置2により地盤1の2倍の幅がカバーされるが、その際に、管群23'に沿って比較的高い温度上昇が生じることを甘受しなければならない。

    【0016】 図2は、本発明による冷却マット装置2の断面を示す。 これによれば、すでに積雪のある地盤1上に、供給管21、戻り管22を連結する各ループ23から成る冷却マット装置2が設置される。 冷却マット装置2による冷却の際、地盤1を機械的損傷から保護する氷雪保護層8が地盤1に生じるのが望ましい。 このような氷雪保護層8は、冷却剤装置2の表面でも生じる。 この保護層8の上に、人工または自然の雪9が積もる。

    【0017】 図2から分かるように冷却マット装置2の領域に、同装置の損傷を防ぐため、
    図2の配置では、地盤にはしご状ループ23の間または各管23'の間の隙間を通るじょうご型装置10が設置される。 これらじょうご型装置10は、管101
    の形状を持ち、地盤1の反対側にじょうご型の広がり102を有する。 じょうご型装置の位置が分かっているため、マット装置2が雪に埋もれた状態でも、地盤1の反対側からボーリング機を広がり102に誘導し、そこから自動的に管10
    1を通って地盤1に達するので、マット装置2を損傷せず地盤に傾斜ロッドその他を固定する2つの穴を開けることができる。

    【0018】 図1の配置によるはしご状ループ23の各管が長さ6メートルを有するとき、
    図1の配置では地盤1の幅6メートルがカバーできる。 同じマット装置で供給管21と戻り管22が図3の示すように離れているとき、地盤1の幅12メートルをカバーできる。

    【0019】 マット装置2は、供給管21と戻り管22の開いた端末に閉鎖部品として栓部品24が使用されるので、任意の長さに形成できる。 延長するには、追加のマット装置部材を管21、管22に接続できるようにそれら栓部品24を外す。 それら追加部材自体は、延長する必要がなくしたがって中間部材に過ぎないとき、栓部品24で閉鎖できる。

    【0020】 マット装置2の縦断面図または上面図を示す図4と5の連結では、別の実施形態が示される。 その場合、マット装置2に取っ手状突起30、30'が設置され、下からまたは上から導管23または23'と結合される。 下向きまたは上向きに導管23、23'から突き出すこれら取っ手状突起(noppenartige Vorspruen
    ge)30、30'は、雪または氷がその中に捕捉できるように下向きまたは上向きに開いているのが望ましい。 これは、雪がマット装置でより良好に固定される長所をもたらす。 この理由により導管23または23'は、スキーの縁またはスキーコースローラーなどのもたらす外部的影響からより良好に保護される。

    【0021】 取っ手状突起30、30'がテープ形状で、それぞれ側面(横方向)で、管2
    3、23'に被せることのできる要素31により相互に結合され、横方向に所定の間隔でマット装置2に固定されることが望ましい。 それらのテープは、マット装置2の縦方向に伸びる(図5)。 要素31は、円形管断面の形状に適合し、同じく円形に形成され、導管23、23'に被せることのできるキャップ部品の形態を有するのが望ましい。 この方法でテープは、突起30、30'とともに導管23、23'上をマット装置の横方向に移動でき、マット装置からいつでも取り除くことができる。 このようなテープにより、いくつかのマット装置が縦方向に互いに結合されるのが好ましい。

    【0022】 下部突起30は、地盤に対する間隔保持装置として使用され、岩石その他の物体からマット装置2を保護する。

    【0023】 突起30、30'は、地面に対してマット装置2を固定するのにも使用でき、
    その際上部及び下部突起30、30'により、または下部突起30のみによって保持要素が、好ましくはリベット32またはピンの形態で地盤に打ち込まれる。

    【0024】 突起30ないし30'を有するテープはプラスチック製が望ましく、金属を埋め込んだ強化されたものが望ましい。

    【0025】 下部突起30と上部突起30'は、差し込み接続33により並べて固定することができる。

    【0026】 各導管23がループ状に布設されるとき、テープは、ループの導管23 1本のみに固定されるのが適当であり、その際ループの別の導管が、2本の隣接する上部突起30'の間隔で挿入されるのが望ましい。

    【0027】 本マット装置では、その柔軟性により雪または氷による多くの対象体が形成できる。 特にスノーボード滑走のため、いわゆる「ハーフパイプ」その他のゲレンデ形成、及び曲芸滑走またはスキージャンプのジャンプ場が形成できる。 同時にこれら種目のために、あまり適していない地域でも少ないスペースで最良の条件が用意される。 同様に、彫刻その他の雪または氷による対象物を長期に維持することもでき、これはまた、閉鎖空間あるいは温暖な、場合によっては暑い環境の地域でも可能である(都市の歩行者ゾーンのスキー場、海岸の「ハーフパイプ」
    、砂漠のイグルー(エスキモーの家)など)。

    【0028】 以下に、本冷却マット装置2による特に好ましい雪維持の方法を説明する。

    【0029】 幾つかの冷却マット部材から構成される冷却マット装置2が、すでに雪の層を有する地盤1に布設される場合、スキーコースローラーその他の除雪機械は、スキーコースなどの地盤1の既存表面から例えば深さ30cmの雪の層を押し出し、滑らかな表面を露出させ、そこで冷却マット装置2の冷却マット部材が布設され、柔軟なプラスチックホースで冷却剤タンク5に連結される。

    【0030】 布設された冷却マット装置2は雪噴射管の領域で人工雪を吹き込ませるか、または冷却マット装置2のへりからコースローラーで冷却マット装置2に雪を載せることができる。 後者では、各冷却マット部材がコースローラー走行時に破壊されるおそれがあるため、冷却マット装置2がコースローラー走行前に冷却されないことに留意する。

    【0031】 前述の布設方法より、短時間に地盤2上の比較的大きな雪面を維持可能にできて有利である。 このやり型は、特に春季(2月から4月)、強い太陽光と地盤1
    の温度上昇によりコースの各領域が雪解けする場合、または大きな催しの間公園その他で雪を一時的に維持するのに特に推奨される。

    【0032】 冷却マット部材を地盤1上ですでにある雪の層に載せ、冷却マット2と連結する方法も特に有利である。 冷却剤タンク5内で例えば20℃から60℃に加熱した冷却剤が冷却マット装置2を通って送入されると、各冷却マット部材が加熱され、地盤1にあった雪の層の中に沈む。 加熱された各冷却マット部材は、歩行またはコースローラー走行の際に弾力性があって破壊せず、有利である。 外気がきわめて寒冷なとき、この溶け込みによって雪と冷却マット装置2のより良好な結合が達成される。

    【0033】 冬季シーズンの終わりに冷却マット装置は、前述の方法で(例えば温水で40
    ℃に)加熱できるので、雪の中から融け出し弾力的になって、同時に洗浄もされる。 雪の融解のとき氷の層ができないことは有利である。 環境保護の点から見れば、自然融雪に比肩される。

    【0034】 各冷却マット部材の相互接続、及び冷却剤タンク5との連結が柔軟なプラスチックホースによる場合、特に有利である。 したがって面倒で費用のかかる冷却マット部材相互の溶接が不要である。 その代わりに、各冷却マット部材は、差し込み方法で互いに連結できる。 柔軟プラスチックホースが透明なとき空気の集積が外部から視覚的に確定でき、問題のない冷却運転を確実に行うことができる。

    【0035】 上記のプラスチックホースはローラーに巻き取り、したがって短時間で必要に応じて現場でホースローラーから繰り出すことができる。 これは、輸送や保管のときスペースの大きな節約をもたらす。 同様に柔軟なプラスチックホースは、冷却マット部材の損傷修理のときも使用できる。

    【0036】 好ましくは、本方法の柔軟性を向上させるため冷却剤タンク5と供給及び戻り管21、22のホース接続は、庭園かんがいシステムなどで見るような方法、いわゆるチェック弁閉止により行う。 こうして確実に、供給管21ないし戻り管2
    2から冷却剤が漏れ出すことなく、冷却剤タンク5との接続が数分で行われまたは遮断できる。

    【0037】 本発明の方法と関連して冷却マット装置2の冷却が一時的にだけ行われることは、特に重要である。 例えば冷却マット装置2と冷却剤タンク5の結合は、冷却マット装置2が初めに好ましくは冷却剤温度−11℃から−20℃で約24時間冷却したあと、切断する。 特に3月4月に見られる強い太陽光の場合でも、4−
    5日経っても大きな変化はない。 冷却の際に生じる20cmから40cmの固い雪の層は、きわめて強い太陽光の加熱、及びとりわけ春の地表温度の上昇によって初めて影響を受ける。 寒い季節11月から2月の各月は、ほとんど太陽の影響を期待できない。 したがって、冷却剤タンク5内の強力な冷却装置が冷却期間の初めに、冷却マット装置2の領域で約24時間、固い雪の層を形成すれば十分である。 この冷却装置は、そのあと分解して他の冷却個所のために別の冷却マット装置と接続できる。 冷却マット装置2に測定センサ40が取り付けられ、導線4
    1を経て各冷却マット装置2の状態を中央コンピュータ50に通知する(図1)
    のが望ましい。 設定値(好ましくは冷却マット装置領域の雪温と雪の重さの比)
    を下回ると、小型で循環冷却に適した約9kWの装置が冷却剤タンク5から冷却マット装置2へ供給する。 この場合、冷却装置が節約できる。

    【0038】 冷却マット部材の各管23、23'は、損傷のとき特に用意したガス半田ごてにより、電流供給と関係なく雪中でも完全に働き互いに溶接される。 ポリエチレン管の場合、こうして行われた溶接接合が圧力約35バールに耐えることが確認された。 運転圧が約2バールであったので、これは十分以上である。

    【0039】 図4、5で説明した、間隔保持器としても有用な取っ手状突起30、30'の代わりに、マット装置部材と同じ材料でできた簡単な構造用粘着テープを用いることが考えられる。 この粘着テープは、肉薄の管23、23'がもつれたり結び目ができたりせず、マット装置部材をいつでも巻き取り、繰り出しできる。 これにより、マットの輸送が容易になる。

    【0040】 本発明の冷却マット装置2が雪の層のある地盤1に載せられるとき、あるいは間隔保持器により雪のない地盤1に載せられて地表からの間隔が約10cmから25cmのとき、冷却マット2は地盤1と冷却マット装置の間に、地表の空気絶縁を妨げ植物に悪影響のないようにする雪溜まりとしての雪の層を形成する。 形成された固い雪の層は、スキーコース上の自然な氷板と見ることができる。

    【0041】 滑走コースローラーその他の運転者に、布設済みで見えない冷却マット装置2
    の存在を知らせるため、特に冷却マット装置2のマットの縁に、その存在をコースローラーのセンサが捕捉し通知する薄い金属テープ60を貼ることが推奨される。 こうして冷却マット装置2上の不適切な走行による損傷を避けることができる。

    【0042】 特にきわめて急なゲレンデ(勾配28°以上)での冷却マット装置2のへりの保護のため、例えば建設業界で知られている格子テープ70(商標Gittex
    (登録商標)で知られる)を冷却マット装置2のへりに貼ることが推奨される。
    固い雪の層と結合して冷却マット装置2のへり上部にとってきわめて緊密で安定した保護層になるこの格子構造は、例えば青く着色してあるとき、コースローラー要員にすぐ分かり、冷却マットへりでのそれ以上の走行と冷却マットへりの損傷を回避できる。

    【0043】 本発明のマット装置2の特に有望な使用は、なだれの危険のある領域に推奨される。 本発明のマット装置部材は、それら危険地域に布設され、例えばマット装置部材の管23、23'間で地盤に打ち込まれる金属ロッドにより固定される。
    この危険領域の一時的冷却により、載っている雪塊と地面との固定が達成され、
    特に危険な全層なだれが回避できる。

    【0044】 本冷却マット装置の他の使用領域は、スキージャンプ場のスタート台、または冬季ゴルフ場のいわゆる「グリーン」としての領域である。 本冷却マット装置は、地表温度を一定に維持するので、冷却または加熱によりあらゆる参加者に一定の競技条件を保証する。 例えば、スキージャンプ場の始動シュプールが朝はひどく凍り、午後はきわめて軟弱なことが避けられる。 例えばスキーコース途中の川にかかる橋も、本冷却マット装置布設により維持可能とした雪の層を用意できる。 さらに、それほど雪に恵まれない地域でも、地盤に本冷却マット装置を布設することで長距離コースを設置でき、長期使用が考えられる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 発明による雪を維持できるようにするための方法を説明する略図である。

    【図2】 発明に関して使用したマット装置の断面図である。

    【図3】〜

    【図5】 発明の発展形態である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,C Z,IL,JP,KR,NZ,SI,SK,TR,US

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