LNG受入構造

申请号 JP2012545721 申请日 2011-11-18 公开(公告)号 JP5768817B2 公开(公告)日 2015-08-26
申请人 株式会社IHI; 发明人 岡山 健志;
摘要
权利要求

LNGタンクの屋根を貫通する受入管の下方に設置され、前記LNGタンクの底部まで延びるリード管と、 前記リード管の上端に設けられ、前記受入管から吐出されるLNGを受けるホッパーと、 前記ホッパー内に設けられ、前記受入管から吐出されるLNGが前記リード管の内壁に沿って落下するように前記LNGの流れを規制する規制部材と、 前記ホッパーに設けられ、前記リード管から上昇してきたガスを前記ホッパー外へ排出するガス排出口と、 前記リード管の内部空間をLNG流路とガス流路とに仕切る仕切り部材と、 を具備するLNG受入構造。前記規制部材がV字形状をなすV字板であり、 前記V字板が、前記V字板の頂部が前記受入管の吐出口に対向するように且つ前記V字板の内側の空間が前記ガス排出口と連通するように設置されている請求項1に記載のLNG受入構造。前記V字板の頂が、前記V字板が有する一対の傾斜部の各延長線が前記リード管と接するような角度に設定されている請求項2に記載のLNG受入構造。前記V字板の頂角が、前記V字板が有する一対の傾斜部の各延長線上に前記リード管の上端が位置するような角度に設定されている請求項3に記載のLNG受入構造。前記仕切り部材が、自身の外壁と前記リード管の内壁との間の空間を前記LNG流路とし、自身の内部空間を前記ガス流路とする筒状部材である請求項1に記載のLNG受入構造。前記ガス排出口と連通し、上方へ向かって延びる排気管をさらに具備する請求項1に記載のLNG受入構造。

说明书全文

本発明は、LNG(Liquefied Natural Gas)受入構造に関する。 本願は、2010年11月22日に日本に出願された特願2010−260497号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

LNGの組成、密度(重さ)等は、産地によって異なる。近年では、LNG需要の増大に伴い、密度の異なる複数種類のLNGを同一のLNGタンクに貯蔵する異種LNG混合貯蔵技術の開発が進められている。この異種LNG混合貯蔵技術は、LNGの取引及び流通を促進すると共に設備コストを削減できるなどの大きな経済的メリットがある。一方で、異種LNGの混合貯蔵に際しては、LNGタンク内での層状化に起因して発生するロールオーバへの対策を講じる必要がある。

層状化とは、LNGタンクに密度の異なる複数種類のLNGを導入した際に、密度の大きい(重い)LNGが下方に溜まり、密度の小さい(軽い)LNGが上方に溜まることで密度の異なる複数の液層が形成されることを指す。ロールオーバとは、上記のように層状化したLNGタンク内において、外部からの入熱により上下層間の密度差が減少して層境界が消滅する際に、それまで下層に蓄積されていた熱エネルギーが液面からの膨大なBOG(Boil Off Gas)の発生という形で短時間に開放される現象を指す。

このロールオーバによってBOG圧縮機の処理能を越えるBOGが発生した場合、タンク内圧力の上昇を抑制するために、安全弁を作動させて余剰BOGをタンク外へ排出する必要がある。しかしながら、この安全弁による余剰BOGの排出能力をも越えるBOGが発生すると、タンク内圧力の上昇を抑制できずにタンク自体の破損を招く可能性がある。従って、ロールオーバの発生を回避するためには、LNGタンク内での層状化を可能な限り抑制する必要がある。

従来では、LNGタンクの屋根を貫通する2本の受入管を設けると共に、一方の受入管の下方に、LNGタンクの底部まで延びるリード管を設け、重いLNGは受入管を通じてタンク上部から受け入れる一方、軽いLNGは受入管及びリード管を通じてタンク下部から受け入れることにより、異種LNGの混合を促進させて層状化を抑制している。 なお、従来におけるLNGタンクのLNG受入構造については、下記特許文献1、2を参照されたい。

特開昭63−135698号公報

特開2000−281178号公報

リード管の上端には、受入管の下端から吐出されるLNGを受けるホッパーが設けられている。LNGタンク内に重いLNGが溜まっている状態で、リード管を通じて軽いLNGを導入する場合、両LNGの密度差によってリード管の下端から軽いLNGが吐出されにくくなり、ホッパーから軽いLNGが溢れ出す可能性がある。

このようにホッパーから軽いLNGが溢れ出すと、予め溜まっていた重いLNGの上に軽いLNGが溜まるため、ロールオーバの原因となる層状化が引き起こされる可能性がある。つまり、従来のLNG受入構造では、未だロールオーバの発生リスクが残っており、解決策を講じる必要がある。

本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、密度の異なる複数種類のLNGを同一のLNGタンクに貯蔵する場合において、ロールオーバの発生リスクを最小限に抑えることを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の第1の発明に係るLNG受入構造は、LNGタンクの屋根を貫通する受入管の下方に設置され、前記LNGタンクの底部まで延びるリード管と、前記リード管の上端に設けられ、前記受入管から吐出されるLNGを受けるホッパーと、前記ホッパー内に設けられ、前記受入管から吐出されるLNGが前記リード管の内壁に沿って落下するように前記LNGの流れを規制する規制部材と、前記ホッパーに設けられ、前記リード管から上昇してきたガスを前記ホッパー外へ排出するガス排出口と、を具備する。

また、本発明の第2の発明に係るLNG受入構造では、上記第1の発明において、前記規制部材がV字形状をなすV字板であり、前記V字板が、V字板の頂部が前記受入管の吐出口に対向するように且つV字板の内側の空間が前記ガス排出口と連通するように設置されている。

また、本発明の第3の発明に係るLNG受入構造では、上記第2の発明において、前記V字板の頂が、前記V字板が有する一対の傾斜部の各延長線が前記リード管と接するような角度に設定されている。 この場合、前記V字板の頂角が、V字板が有する一対の傾斜部の各延長線上に前記リード管の上端が位置するような角度に設定されていても良い。

また、本発明の第4の発明に係るLNG受入構造では、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記リード管の内部空間をLNG流路とガス流路とに仕切る仕切り部材をさらに具備する。

また、本発明の第5の発明に係るLNG受入構造では、上記第4の発明において、前記仕切り部材が、自身の外壁と前記リード管の内壁との間の空間を前記LNG流路とし、自身の内部空間を前記ガス流路とする筒状部材である。

また、本発明の第6の発明に係るLNG受入構造では、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記ガス排出口と連通し、上方へ向かって延びる排気管をさらに具備する。

本発明に係るLNG受入構造によれば、LNGタンク内に重いLNGが溜まっている状態で、リード管を通じて軽いLNGを導入しても、ホッパーから軽いLNGが溢れにくくなる。つまり、LNGタンク内において、ロールオーバの発生原因となる層状化が起こりにくくなるため、ロールオーバの発生リスクを最小限に抑えることが可能となる。

本実施形態におけるLNG受入構造の斜視図である。

本実施形態におけるLNG受入構造のA−A矢視断面図である。

本実施形態におけるLNG受入構造の作用効果を説明する図である。

本発明に係るLNG受入構造の変形例である。

以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。 図1Aは、本実施形態におけるLNG受入構造101の斜視図であり、図1Bは、LNG受入構造101のA−A矢視断面図である。

これらの図において、符号1は、LNGタンクの屋根を貫通する受入管102の下方に設置され、LNGタンクの底部まで延びるリード管である。符号2は、リード管1の上端に設けられ、受入管102から吐出されるLNGを受けるホッパーである。符号3は、ホッパー2内に設けられ、受入管102から吐出されるLNGがリード管1の内壁に沿って落下するようにLNGの流れを規制する規制部材である。符号4は、ホッパー2に設けられ、リード管1から上昇してきたガスをホッパー2外へ排出するガス排出口である。符号5は、リード管1の内部に設けられ、リード管1の内部空間をLNG流路FLとガス流路FGとに仕切る仕切り部材である。

規制部材3はV字形状をなすV字板である。このV字板3は、V字板3の頂部3aが受入管102の吐出口102aに対向するように且つV字板3の内側の空間3b(一対の傾斜部3cと3dとに挟まれた空間)がガス排出口4と連通するように設置されている。さらに、V字板3の頂角θは、V字板3が有する一対の傾斜部3c、3dの各延長線L1、L2上にリード管1の上端が位置するような角度に設定されている。

仕切り部材5は、自身の外壁とリード管1の内壁との間の空間をLNG流路FLとし、自身の内部空間をガス流路FGとする筒状部材である。なお、図1では、仕切り部材5がリード管1とホッパー2との結合部分に1個だけ設けられている状態を図示しているが、リード管1の長さ方向に沿って複数個の仕切り部材5を一定間隔で配置しても良い。

次に、上記のように構成されたLNG受入構造101の作用効果について説明する。 LNGタンカーから陸揚げされた軽いLNGは、受入管102を通じてLNGタンクに移送される。この軽いLNGは、フラッシュガス(以下、ガスと略す)を含む気液混合流体である。図2に示すように、受入管102の吐出口102aからホッパー2へ吐出された軽いLNGは、V字板3の一方の傾斜部3cに沿って流れるものと、他方の傾斜部3dに沿って流れるものとに分流する。

V字板3によって分流した軽いLNGは、それぞれホッパー2の下端部分に落下衝突した後、リード管1の内壁に沿って落下する。この時、仕切り部材5によって仕切られたLNG流路FLを通じて軽いLNGを流すことで、LNGに対する整流作用が得られる。その結果、軽いLNGはLNGタンクの底部へ向う長い距離を乱れることなくリード管1の内壁に沿って落下する。

このように軽いLNGがリード管1の内壁に沿って落下する過程において、軽いLNGの流速は減速して気液分離が促進され、軽いLNGからガスが分離する。分離したガスはリード管1内を上昇し、仕切り部材5のガス流路FGを通じてV字板3の内側の空間3bまで到達する。V字板3の内側の空間3bまで上昇したガスは、この空間3bと連通するガス排出口4からホッパー2外へ排出される。

上記のように、軽いLNGがリード管1の内壁に沿って落下する過程で気液分離が促進されると、落下距離が長くなる程、軽いLNGの密度は大きくなる。つまり、LNGタンク内に重いLNGが溜まっている状態で、リード管1を通じて軽いLNGを導入すれば、両LNGの密度差を小さくできる。そのため、リード管1の下端から軽いLNGが吐出されやすくなり、ホッパー2から軽いLNGが溢れにくくなる。従って、本実施形態によれば、LNGタンク内において、ロールオーバの発生原因となる層状化が起こりにくくなり、ロールオーバの発生リスクを最小限に抑えることが可能となる。

なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。 (1)上記実施形態では、規制部材としてV字形状をなすV字板3を用いる場合を例示したが、受入管102から吐出されるLNGがリード管1の内壁に沿って落下するようにLNGの流れを規制することができれば、どのような形状の規制部材を用いても良い。

(2)上記実施形態では、V字板3の頂角θが、V字板3が有する一対の傾斜部3c、3dの各延長線L1、L2上にリード管1の上端が位置するような角度に設定されている。しかしながら、V字板3の頂角θは、上記延長線がL1、L2がリード管1と接するような角度に設定されていれば良い。ここで、「延長線がL1、L2がリード管1と接する」とは、上記実施形態のように、延長線L1、L2上にリード管1の上端が位置する場合に加え、延長線L1、L2がリード管1と交叉する場合も含む。

(3)上記実施形態では、リード管1の内部に、リード管1の内部空間をLNG流路FLとガス流路FGとに仕切る仕切り部材5が設けられている場合を例示したが、必ずしもこの仕切り部材5を設ける必要はない。

(4)図1に示す構造では、LNGタンク内の液面がガス排出口4まで到達した場合、ガス排出口4からホッパー2内へ液体が侵入して、ガスの排出や軽いLNGの導入が阻害される可能性がある。これを防止するために、図3に示すように、ガス排出口4と連通し、上方へ向かって延びる排気管6をホッパー2に接続するような構造を採用しても良い。

本発明によれば、密度の異なる複数種類のLNGを同一のLNGタンクに貯蔵する場合において、ロールオーバの発生リスクを最小限に抑えることが可能となる。

1…リード管、2…ホッパー、3…V字板(規制部材)、4…ガス排出口、5…仕切り部材、6…排気管、101…LNG受入構造、102…受入管

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