増分式解除機構を含む閉鎖装置およびそのための方法

申请号 JP2016525791 申请日 2014-07-10 公开(公告)号 JP6291575B2 公开(公告)日 2018-03-14
申请人 ボア テクノロジー,インコーポレイテッド; 发明人 コンバース,クリストファー; アーウィン,エリック; クルーズ,ランドン; ソダーバーグ,マーク; ヴェンチュリーニ,アーロン;
摘要
权利要求

物品を締めるための紐締めシステムと共に使用するためのリールであって、 内部領域を含む筐体と、 前記筐体の前記内部領域内に配置され、前記筐体に対して回転可能であり、内部に形成される環状チャネルを含むスプールと、 前記筐体に対して回転可能であり、前記スプールに作動可能に結合されて、前記スプールを前記筐体の前記内部領域内で回転させるノブであって、 前記筐体に対して第1の方向へ前記ノブを増分式に回転することによって、前記筐体の前記内部領域内で、前記スプール内に形成される前記環状チャネル内に引張り部材を増分式に集める前記スプールの相当する増分式回転を発生させ、 前記筐体に対して第2の方向へ前記ノブを増分式に回転することによって、前記スプール内に形成される前記環状チャネルから前記引張り部材を増分式に解除する前記スプールの相当する増分式回転を発生させる、ノブと、 張の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する紐の張力に応じて、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止するように構成されている停止機構であって、前記停止機構を介して前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止している間、前記ノブは前記第2の方向へ回転可能である、停止機構と を備える、リール。前記張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する前記紐の張力に応じて、前記停止機構が係合するように構成され、前記停止機構の係合によって、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止する、請求項1に記載のリール。前記スプールが前記筐体内の前記内部領域内で軸方向に移動可能であり、前記スプールの前記内部領域内の軸方向の移動が、前記停止機構の係合および脱係合に影響を及ぼす、請求項2に記載のリール。前記停止機構が、係合状態と脱係合状態との間で移動可能であり、前記紐の張力が前記張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する場合、前記停止機構が前記係合状態に移動するように構成され、前記ノブが前記第1の方向へ回転される場合、前記停止機構が前記脱係合状態に移動するように構成されている、請求項2に記載のリール。前記停止機構を係合に向かって付勢するばね構成要素をさらに備える、請求項2に記載のリール。前記停止機構が、 歯、 ゴム製ガスケット、 研磨材、または 粘着材の1つまたは複数を含む、請求項1に記載のリール。前記停止機構が、 前記筐体の前記内部領域内の底面上に配置される第1の組の歯と、 前記スプールの底部フランジ上に配置される第2の組の歯とを備え、前記スプールが前記筐体の前記内部領域内で軸方向に移動可能であって、前記紐の張力が前記張力の閾値を超えて減少する場合、前記スプールが、前記筐体の前記内部領域内で軸方向下方へ移動して、前記第1の組の歯と前記第2の組の歯を係合させ、それによって、前記スプールの前記第2の方向への回転を防止する、請求項1に記載のリール。駆動されると、前記スプールが前記第2の方向へ自由に回転することを可能にすることによって、前記引張り部材が、前記スプール内に形成される前記環状チャネルから自動的に解除されることを可能にするように構成されている解除機構をさらに備える、請求項1に記載のリール。物品を締めるための閉鎖システムであって、 内部領域を含む筐体と、 前記筐体の前記内部領域内に配置され、前記筐体に対して回転可能であり、内部に形成される環状チャネルを含むスプールであって、第1の方向への前記スプールの回転に応じて前記環状チャネルに引張り部材を集め、第2の方向への前記スプールの回転に応じて前記環状チャネルから前記引張り部材を解除するように構成されている、スプールと、 前記筐体に対して回転可能であり、前記スプールに作動可能に結合されて、前記スプールを前記筐体の前記内部領域内で回転させるノブと、 張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する引張り部材の張力に応じて、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止するように構成されている停止機構であって、前記停止機構を介して前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止されている間、前記ノブは前記第2の方向へ回転可能である、停止機構と を備える、閉鎖システム。前記停止機構が、係合状態と脱係合状態との間で移行可能であり、 前記脱係合状態において、前記停止機構は前記スプールが前記第2の方向へ回転することを可能とし、 前記係合状態において、前記停止機構は前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止し、 前記引張り部材の張力が、張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する場合に、前記脱係合状態から前記係合状態へ移行可能である、請求項9に記載の閉鎖システム。前記スプールが前記筐体内の前記内部領域内で軸方向に移動可能であり、前記スプールの前記内部領域内の軸方向の移動が、前記停止機構の係合および脱係合に影響を及ぼす、請求項10に記載の閉鎖システム。前記停止機構を前記係合状態に向かって付勢するばね構成要素をさらに備える、請求項10に記載の閉鎖システム。前記停止機構が、 歯、 ゴム製ガスケット、 研磨材、または 粘着材の1つまたは複数の係合を含む、請求項9に記載の閉鎖システム。駆動されると、前記スプールが前記第2の方向へ自由に回転することを可能にすることによって、前記引張り部材が、前記スプールの前記環状チャネルから自動的に解除されることを可能にするように構成されている解除機構をさらに備える、請求項9に記載の閉鎖システム。物品を締めるための紐締めシステムと共に使用するためのリールを構成するための方法であって、 内部領域を含む筐体を用意するステップと、 スプールが前記筐体に対して回転可能であるように、前記筐体の前記内部領域内にスプールを配置するステップと、 前記スプールに作動可能にノブを結合して、前記ノブが回転すると、前記スプールを前記筐体の前記内部領域内で回転させ、前記ノブが前記筐体に対して回転可能であるステップであって、 第1の方向へ前記ノブが増分式に回転することによって、前記スプールの周りに引張り部材を巻き、又は集める、前記筐体の前記内部領域内で前記スプールの相当する増分式回転を発生させ、 第2の方向へ前記ノブを増分式に回転することによって、前記スプールの周りから前記引張り部材を増分式に解除する前記スプールの相当する増分式回転を発生させるステップと、 張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する紐の張力に応じて、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止するように構成されている停止機構であって、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止している間、前記ノブは前記第2の方向へ回転可能であるようにさらに構成されている停止機構を備えるリールを構成するステップと を含む方法。前記停止機構の係合によって、前記スプールが前記第2の方向へ回転することを防止する、請求項15に記載の方法。前記スプールが前記筐体内の前記内部領域内で軸方向に移動可能であり、前記スプールの前記内部領域内の軸方向の移動が、前記停止機構の係合および脱係合に影響を及ぼす、請求項16に記載の方法。前記停止機構が、係合状態と脱係合状態との間で移動可能であり、前記張力の閾値まで、または前記張力の閾値を超えて減少する前記紐の張力に応じて、前記停止機構が前記係合状態に移動するように構成され、前記ノブが前記第1の方向へ回転すると、前記停止機構が前記脱係合状態に移動するように構成されている、請求項16に記載の方法。前記停止機構が、 歯、 ゴム製ガスケット、 研磨材、または 粘着材の1つまたは複数を含む、請求項15に記載の方法。前記停止機構が、 前記筐体の前記内部領域内の底面上に配置される第1の組の歯と、 前記スプールの底部フランジ上に配置される第2の組の歯とを備え、前記スプールが前記筐体の前記内部領域内で軸方向下方へ移動可能であって、前記第1の組の歯と前記第2の組の歯を係合させ、それによって、前記スプールの前記第2の方向への回転を防止する、請求項15に記載の方法。駆動されると、前記スプールが前記第2の方向へ自由に回転することを可能にすることによって、前記引張り部材が、前記スプールの周りから自動的に解除されることを可能にする解除機構を備える前記リールを構成するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。

说明书全文

本出願は、「衣料品閉鎖装置のための増分式解除装置および方法」と題する、2013年7月10日に出願された米国特許出願第61/844,788号、および「衣料品閉鎖装置のための増分式解除装置および方法」と題する、2013年8月23日に出願された米国特許出願第61/869,377号に対する優先権を主張し、それら全体の開示が、すべての目的のために、本明細書で完全に説明されるものとして、参照として本明細書に組み込まれる。

本発明は、ブレース、医療装置、靴、衣類、衣料品などの様々な物品のための閉鎖装置に関する。そのような物品は、通常、物品を身体の部分の周りに配置し、および閉鎖することを可能にする閉鎖装置を含む。閉鎖装置は、通常、物品を身体の部分に維持し、または固定するために使用される。例えば、通常、靴は個人の足を覆って配置され、紐は、足の周りに靴を閉鎖し、靴を足に固定するために引っ張られ、結ばれる。従来の閉鎖装置は、身体の部分の周りの物品のフィット性、および/または快適性を向上させるという努の中で修正されてきた。例えば、靴の紐締め構成および/またはパターンは、靴を装着することのフィット性および/または快適性を向上させることを意図して修正されてきた。従来の閉鎖装置は、物品が閉鎖され、身体の部分の周りに固定され得る時間を減少させるという努力の中でもまた修正されてきた。これらの修正形態は、物品を素早く閉鎖し、および足に固定することを可能にする様々な引張りコード、ストラップおよび引張り装置の使用をもたらしてきた。

本明細書に説明される実施形態は、引張り部材の張力を増し、および緩めるために使用され、それによって物品の締りを調節することができる閉鎖システムを提供する。閉鎖システムは、靴、ブレース、衣料品、スポーツ器具など、様々な物品の締りを調節するために使用され得る。いくつかの実施形態では、閉鎖システムは、引張り部材の緩みの量を制限するように機能する構成要素または機構を有することができる。構成要素または機構は、入力回転力を1つまたは複数の内部システム構成要素に伝達することを制限、または防止することによって、引張り部材の緩みの量を制限することができる。いくつかの実施形態では、構成要素または機構は、係合状態と脱係合状態との間で移行することができて、入力回転力を内部システム構成要素に伝達することを可能にし、または不可能にする。

一態様によれば、物品を締めるための紐締めシステムと共に使用するためのリールが、内部領域を含む筐体と、筐体の内部領域内に配置され、筐体に対して回転可能であるスプールとを含む。スプールは、内部に形成される環状チャネルを含む。筐体に対して回転可能であるノブが、スプールに作動可能に結合されて、スプールを筐体の内部領域内で回転させる。筐体に対して第1の方向へノブが増分式に回転することによって、スプール内に形成される環状チャネル内の引張り部材を増分式に集める、筐体の内部領域内のスプールの相当する増分式回転を発生させる。同様に、筐体に対して第2の方向へノブが増分式に回転することによって、スプール内に形成される環状チャネルから引張り部材を増分式に解除する、スプールの相当する増分式回転を発生させる。リールは、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合、スプールが第2の方向へ回転することを防止するように構成されている停止機構をさらに備える。

別の態様によれば、物品を締めるための閉鎖システムが、内部領域を含む筐体と、引張り部材を引っ張り、それによって物品を締めるように構成されている引張り機構と、係合状態と脱係合状態との間で移行可能である第1の機構と、係合状態と脱係合状態との間で移行可能である第2の機構とを備える。係合状態の場合、第1の機構によって、引張り部材が引張り機構の第1の操作によって増分式に引っ張られることが可能になり、一方で引張り部材の張力の緩みを防止する。脱係合状態の場合、第1の機構によって、引張り部材の張力が引張り機構の第2の操作によって増分式に緩められることが可能になる。脱係合状態の場合、第2の機構によって、引張り部材の張力が引張り機構の第1の操作によって増分式に引っ張られることが可能になり、かつ引張り機構の第2の操作によって増分式に緩められることが可能になる。係合状態の場合、第2の機構によって、引張り部材の張力が、引張り機構の第2の操作によって増分式に緩められることを防止する。引張り部材の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合、第2の機構が、脱係合状態から係合状態に移行可能である。

別の態様によれば、物品を締めるための紐締めシステムと共に使用するためのリールを構成するための方法が、内部領域を含む筐体を用意するステップと、スプールが筐体に対して回転可能であるように、筐体の内部領域内にスプールを配置するステップとを含む。スプールは、内部に形成される環状チャネルを含むことができる。方法は、ノブをスプールに作動可能に結合して、ノブが回転すると、筐体の内部領域内でスプールを回転させるステップであって、ノブが筐体に対して回転可能であるステップをさらに含む。ノブが第1の方向に増分式に回転することによって、スプールの周りに引張り部材を巻き、または集める(例えば、スプールの中に形成された環状チャネル内に引張り部材を増分式に集める)、筐体の内部領域内にスプールの相当する増分式回転を発生させ、ノブが第2の方向に増分式に回転することによって、引張り部材をスプールの周りから増分式に解除するスプールの相当する増分式回転を発生させる(例えば、スプール内に形成される環状チャネルから引張り部材を増分式に解除する)。方法は、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合、スプールが第2の方向へ回転することを防止するように構成されている停止機構を備えるリールを構成するステップをさらに含む。

別の態様によれば、物品を締めるための閉鎖システムが、内部領域を含む筐体と、筐体の内部領域内に配置され、筐体に対して回転可能であるスプールと、スプールに結合される引張り部材と、ノブを含む引張り機構と、スプールに作動可能に結合されている増分式解除構成要素と、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である完全解除機構とを含む。引張り機構は、ノブが回転すると、スプールの周りに引張り部材を巻くことによって引張り部材の張力に影響を及ぼすように構成されている。増分式解除構成要素が、歯付ディスクの対応する歯に係合する軸方向に配向される1つまたは複数の歯を含む。増分式解除構成要素が、ノブが第1の方向に回転すると、軸方向に配向される歯に係合することによって、引張り部材の増分式引張りに影響を及ぼすように構成され、かつノブが第2の方向へ回転すると、軸方向に配向される歯に脱係合することによって、引張り部材の張力の増分式緩みに影響を及ぼすように構成されている。軸方向に配向される歯の係合によって、スプールが第1の方向へ回転することが可能になり、一方でスプールが第2の方向へ回転することを防止し、軸方向に配向される歯の脱係合によって、スプールが第2の方向に増分式量で回転することを可能にする。完全解除機構が係合状態にある場合、引張り部材の張力が、ノブが回転すると、増分式に引っ張られ、または緩められることができ、完全解除機構が脱係合状態にある場合、引張り部材の張力が自動的に緩められる。

別の態様によれば、物品を締めるための閉鎖システムが、内部領域を含む筐体と、内部領域内に配置され、筐体に対して回転可能であるスプールとを含む。引張り部材は、スプールに結合される。閉鎖システムは、内部領域内でスプールを回転させ、それによって、引張り部材を引っ張って物品を締めるように構成されている引張り機構をさらに備える。閉鎖システムは、引張り機構の第1の操作によって第1の方向へスプールが回転されることを可能にして、引張り部材を増分式に引っ張るように構成され、かつ引張り機構の第2の操作によって第2の方向へスプールが回転されることを可能にして、引張り部材の張力が実質的に無限の小さい増分で緩められるようにするように構成されている張力解除機構をさらに備える。いくつかの実施形態では、閉鎖システムが、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である完全解除機構を追加的に含む。係合状態にある場合、完全解除機構によって、引張り部材の張力が、引張り機構の操作によって引っ張られ、または緩められることができ、脱係合状態にある場合、完全解除機構によって、引張り部材の張力が自動的に緩められることができる。

本発明は、添付の図面と併せて説明される。

リールに基づく閉鎖システムおよびリールに基づく閉鎖システム内に含まれ得る様々な構成要素の実施形態の図である。

リールに基づく閉鎖システムおよびリールに基づく閉鎖システム内に含まれ得る様々な構成要素の実施形態の図である。

リールに基づく閉鎖システムおよびリールに基づく閉鎖システム内に含まれ得る様々な構成要素の実施形態の図である。

引張り部材を増分式に締め、または緩めるために使用され得るリールアセンブリまたはリールに基づく閉鎖システムの実施形態の分解斜視図である。

引張り部材を増分式に締め、または緩めるために使用され得るリールアセンブリまたはリールに基づく閉鎖システムの実施形態の分解斜視図である。

図4Aから図4Bのリールアセンブリの筐体およびスプールの断面斜視図である。

図4Aから図4Bのリールアセンブリの筐体およびスプールの断面斜視図である。

図4Aから図4Bのリールアセンブリの組み立てられた構成要素の断面図である。

図4Aから図4Bのリールアセンブリの組み立てられた構成要素の断面図である。

図4Aから図4Bのリールアセンブリの組み立てられた構成要素の断面図である。

引張り部材を増分式に締め、または緩めるために使用され得るリールアセンブリの別の実施形態の分解断面斜視図である。

実質的に無限の引張り部材の緩め増分または量を提供することができるリールアセンブリまたはリールに基づく閉鎖装置の実施形態の分解斜視図である。

実質的に無限の引張り部材の緩め増分または量を提供することができるリールアセンブリまたはリールに基づく閉鎖装置の実施形態の分解斜視図である。

図6Aから図6Bのリールアセンブリの張力解除機構の分解斜視図である。

図6Aから図6Bのリールアセンブリの張力解除機構の分解斜視図である。

図6Aから図6Bのリールアセンブリの張力解除機構の分解斜視図である。

図6Cから図6Eの張力解除機構の組み立てられた構成要素の斜視図である。

図6Aから図6Bのリールアセンブリの組み立てられた構成要素の断面斜視図である。

引張り部材を増分式に緩めるために使用され得るリールアセンブリの別の実施形態の図である。

引張り部材を増分式に緩めるために使用され得るリールアセンブリの別の実施形態の図である。

引張り部材を増分式に緩めるために使用され得るリールアセンブリの別の実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

径方向にボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

径方向にボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

径方向にボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

径方向にボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

径方向にボタンを押すことによって、引張り部材の張力が増分式に緩められるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、爪ディスクがリールアセンブリの筐体内で軸方向に移動して、引張り部材の張力を増分式に緩めるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、爪ディスクがリールアセンブリの筐体内で軸方向に移動して、引張り部材の張力を増分式に緩めるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

軸方向にノブまたはボタンを押すことによって、爪ディスクがリールアセンブリの筐体内で軸方向に移動して、引張り部材の張力を増分式に緩めるように構成されているリールアセンブリの実施形態の図である。

引張り部材の通路の中に、または通路から出て移動可能であって、それぞれ引張り部材の張力を増加し、または緩める引張り部材のガイドの実施形態の図である。

引張り部材の通路の中に、または通路から出て移動可能であって、それぞれ引張り部材の張力を増加し、または緩める引張り部材のガイドの実施形態の図である。

引張り部材の通路の中に、または通路から出て移動可能であって、それぞれ引張り部材の張力を増加し、または緩める引張り部材のガイドの実施形態の図である。

引張り部材の張力を増加し、または緩めるように、引張り部材の通路を変化させるように調節可能である引張り部材のガイドの別の実施形態の図である。

引張り部材の張力を増加し、または緩めるように、引張り部材の通路を変化させるように調節可能である引張り部材のガイドの別の実施形態の図である。

引張り部材ガイドがトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めることを可能にするボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドがトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めることを可能にするボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドがトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めることを可能にするボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドがトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めることを可能にするボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドをトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めるように作動可能であるレバーまたはアームを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドをトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めるように作動可能であるレバーまたはアームを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドをトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めるように作動可能であるレバーまたはアームを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドをトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めるように作動可能であるボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

引張り部材ガイドをトラックに沿って移動して、引張り部材の張力を緩めるように作動可能であるボタンシステムを含む引張り部材ガイドの実施形態の図である。

添付の図面では、同様の構成要素および/または形態が、同じ数字の参照符号を有することができる。さらに、同じ種類の様々な構成要素が、同様の構成要素および/または形態を区別する文字による参照符号に従うことによって区別され得る。第1の参照符号だけが本明細書の中で使用されるとしても、説明は、接尾字に関わらず、同じ第1の番号の参照符号を有する同様の構成要素および/または形態の任意の1つに適用可能である。

本明細書で説明される実施形態は、医療用ブレース(背面ブレース、膝ブレースなど)、衣料品の物品(帽子、手袋など)、スポーツ衣服(ブーツ、スノーボードブーツ、スキーブーツなど)、履物類(ランニングシューズ、サイクリングシューズ、運動靴、アウトドアシューズなど)および様々な他の物品など、様々な物品を閉じ、および/または締めるために引っ張られる引張り部材上の張力を「増分式」に緩め、または解除するために使用され得る様々な機構を提供する。そのような物品は、通常は、1つまたは複数のガイドによって物品の周りに配置、および/または誘導される紐またはコードを用いて引っ張られる。本明細書の実施形態の説明を分かりやすくするために、引張り部材は、一般的に紐と呼ばれることになるが、引っ張られることができる、実質的には任意の構成要素が引張り部材として機能することができることを理解すべきである。本明細書で説明されるように、物品の周りに配置および/または誘導するために使用されるガイドは、内部に紐が配置される内腔、チャネルまたは他の凹所を有することができる。

本明細書で使用される場合、増分式に紐の張力を解除することは、紐の張力または紐に加えられる張力が、多くは規則的段階、増分、量またはステップによって次第に緩められ、あるいは調節されるということを意味する。例えば、いくつかの実施形態では、紐の張力は、別々のステップまたは量で緩められ、あるいは調節され得る。別の実施形態では、紐の張力は、無限に小さい増分、ステップまたは量で緩められることが可能である。無限に小さい増分または量で緩めるという説明は、緩みが、別々の区分またはステップの中に必ずしも含まれず、および/または達成されないということを意味する。むしろ、紐は、非常に小さく、時にはほとんど識別不能な、または実質的ではない量で緩められることが可能である。そのような実施形態では、紐は、有意な、または相当量で緩められることもまた可能である。無限に小さい量、または相当量の両方で紐を緩めることができることによって、ユーザは、快適な、および/または好ましい紐の張力を素早く達成することができる。ユーザは、別々の増分または部分によってではなく、むしろ相当量でやはり紐を引っ張ることができる。

本明細書で説明される増分式に紐を緩める概念の特定の応用が、ノブまたは他の構成要素が回転され、またはそうではなく操作されて、紐をスプールの周りに巻き、かつスプールから紐を巻き戻す、リールに基づく閉鎖装置または閉鎖システムを含む。多くの従来のリールに基づく閉鎖装置および閉鎖システムは、増分式に紐の張力を解除することができない。むしろ、これらの従来のシステムは、緩め機構を操作すると、紐の張力を完全に緩めまたは解除することが多い。言い換えれば、これらの従来のシステムは、単一のステップまたはわずかなステップで、紐の張力を緩め、または解除することが多く、紐の張力は、実質的にゼロまたは最小の張力まで、あるいはその近傍まで低減される。

本実施形態によって、紐上の張力を完全に解除せず、または緩めずに、相対的に小さい量または段階で紐上の張力が緩められ、または調節されることが可能になるという点において、本明細書で説明される増分式に紐を緩める実施形態は、これらの従来の緩め技術とは反対の様式で機能する。相対的に小さいまたは少ない紐の張力の調節が所望される場合、このように増分式に紐を緩めることができることが、有利である可能性がある。例えば、ユーザが、靴(すなわちランニングシューズまたはサイクリングシューズ)を活動的に使用していない場合、靴のより快適なフィット性をもたらす目的で、ユーザは、ランニングまたはサイクリングシューズの紐上の張力を解除し、または緩めたいと望む可能性がある。そのような例では、ユーザは、完全に紐を緩めずに、所望に応じてわずかに紐の張力を緩めるために、本明細書で説明される増分式に紐を緩める実施形態を容易に採用することができる。完全に紐を緩めることが必要な従来の閉鎖システムでは、所望の紐の張力および靴のフィット性が達成されるまで、閉鎖システムを使用して、ユーザが完全に紐を緩め、次いで紐を再び締めることが必要になるであろう。そのような例では、ユーザは、偶然に「度を超す」、または紐を過度に引っ張る可能性があり、それによって、紐を緩めるために装置を引張り開け、次いで紐を再び締めることによってなど、紐を完全に緩め、かつ再び締めることが必要となるであろう。同様に、患者は、より快適なフィット性を提供し、および/または四肢の膨張を占める何らかの小さい量で、ブレースの紐の張力を調節したいと望む可能性がある。本明細書で説明される実施形態は、紐が完全に緩められることを必要とせずに、紐の張力が緩められ、または調節されることを可能にする。

いくつかの実施形態では、実施され得る緩みの量を制限することが所望され得る。例えば、リールに基づく閉鎖システムを含む実施形態では、紐が張力の閾値を超えて到達または減少する後、紐の緩みを制限または防止することが所望され得る。紐の張力をさらに緩めることを防止することによって、患者が四肢の周りにフィットされるブレースまたは医療装置を取り外すことを防止し、および/または紐および/またはリールに基づく閉鎖システムの内部構成要素への損傷を防止する。例えば、張力が実質的にゼロであるように紐が完全に緩められる場合、緩め方向へのノブ構成要素の追加の回転によって、紐がシステムのスプールの周りで「巻き戻す」原因になる可能性がある。言い換えれば、緩め方向へノブ構成要素が過剰に回転することによって、紐が、指定された反対方向へ、スプールの周りに巻かれる原因になる。紐の巻き戻しによって、紐が捻じれる、もつれる、絡まる、輪になる原因になり、ならびに/あるいは紐および/または閉鎖システムの完全性を損なう可能性がある他の問題を発生させる場合がある。巻き戻しは、閉鎖システムの他の内部構成要素をやはり損傷させる可能性がある。本明細書で説明される実施形態は、そのような望ましくない紐の張力の緩みを制限または防止する。いくつかの実施形態では、閉鎖装置は、紐が張力の閾値未満に到達し、または減少する後、紐の張力の緩みを自動的に制限または防止する1つまたは複数の構成要素または機構を含むことができる。構成要素または機構は、紐の張力が張力の閾値を超える場合、紐の張力の緩みを許容し、かつ張力が張力の閾値未満に低下する場合、追加の緩みを防止するために、1つの状態から別の状態へ自動的に移行することができる。

いくつかの実施形態は、装置のノブ構成要素上に軸方向上方へ引っ張ることによって、または緩める方向へノブ構成要素を回転する(例えば、1/4回転)ことなどによって、やはり紐を完全に緩めることが可能となって、紐を緩め、続いてノブ構成要素上を軸方向下方へ押し、またはノブ構成要素を締める方向へ回転して、装置を再係合し、紐を引っ張ることができる。したがって、いくつかの実施形態は、増分式および完全に紐を緩める手法の両方を可能にする。完全に紐を緩める実施形態は、紐の張力が素早く緩められ、または解除されることを可能にし、それは、相対的に素早く履物類の履き替えが必要となるスポーツ行事など、速度および時間が重要である場合に重要となる可能性がある。さらに、増分式および完全に紐を緩める能力の両方を提供する実施形態は、紐緩め速度、および精密で少ない張力調節における利便性の特有の組合せをユーザに提供する。

増分式に紐を緩める機構または装置が使用され得る特定の実施形態は、靴を含む。本明細書で実施形態の説明を容易にするために、本開示は、靴のために使用される増分式に紐を緩める機構/装置を主に説明することになるが、しかし閉鎖装置は様々な他の物品に対して使用され得ることを理解すべきである。

図1から図3を参照すると、リールに基づく閉鎖システムの実施形態が図示される。図1から図3は、リールに基づく閉鎖システムまたは装置内部に含まれ得る様々な構成要素の概略的な全体図を提供する。本明細書で説明される他の実施形態は、図1から図3の中で説明され、図示される1つまたは複数の構成要素を含むことができるが、必ずしも前記構成要素を含む必要はない。図1は、閉鎖装置またはシステムと共に使用するためのリールアセンブリ100の一実施形態を概略的に図示する。リールアセンブリ100は、筐体102、および紐106上の張力を調節するために筐体102に対して回転するスプール104を含む。スプール104は、第1の係合部材108に結合可能であり、筐体102は、第2の係合部材110に結合可能である。第1の係合部材108および第2の係合部材110は、互いに相互作用して、筐体102に対するスプール104の回転を制限し、あるいは回転に影響を及ぼすことができる。例えば、係合部材108および係合部材110は、スプール104が第1の方向へ実質的に妨げられずに回転することを可能にして、その結果、紐106をリールアセンブリ100の内部に集め、係合部材108および係合部材110は、互いに係合される場合、スプール104が、紐106をリールアセンブリ100から解除する第2の方向へ回転することを防止することができる。いくつかの実施形態では、第1の係合部材108は、1つまたは複数の爪を含むことができ、第2の係合部材110は、複数の歯を含むことができる。

リールアセンブリ100は、スプール104の回転を制御するように構成され得るノブ112を含むことができる。例えば、第1の方向にノブ112を回転することによって、スプール104が第1の方向に回転することができ、それによって、紐をリールアセンブリ100の中に集める。係合部材108、110は、第2の方向に回転することに対抗してスプール104を増分式に係止することができる。いくつかの実施形態では、第2の方向にノブ112を回転することによって、係合部材108、110は互いから脱係合されて、スプール104が第2の方向に回転することができ、それによって紐106をリールアセンブリ100から解除することができる。いくつかの実施形態では、係合部材108、110は、スプール104が第2の方向に所定の量だけ回転された後、再び係合するように構成されることが可能であり、それによって、ノブ112が再び第2の方向に回転するまで、さらに緩むことに対抗してスプール104を係止する。このようにして、リールアセンブリ100は、紐106をリールアセンブリ100から増分式に解除することを提供することができる。いくつかの実施形態では、リール112は、1つまたは複数の駆動部材114を含むことができ、駆動部材114は、ノブ112に統合され、または結合されることができ、さらにスプール104、第1の係合部材108および/または第2の係合部材110と相互作用して、スプール104の回転を制御することができる。いくつかの実施形態では、保護要素116が、係合部材108、110の一方または両方の耐久性を向上させるために設けられることが可能である。例えば、保護要素116は、歯と相互作用する爪の部分上に配置される金属性(または他の適切な耐久性)キャップであることができる。

いくつかの実施形態では、リールアセンブリ100は、係合部材108と係合部材110との間のインターフェイスから細片を除去するように構成され得る細片ダイバータを含むことができる。いくつかの実施形態では、リールアセンブリ100は、紐106を筐体102の壁から離れて保持して、紐106がリールアセンブリ100の内部に滞ることを防止するように構成され得る紐保持要素120を含むことができる。いくつかの実施形態では、張力が紐106上に全くかからない場合、紐106が緩むならば、紐106は、リールアセンブリ100の内部で巻き戻し、スプール104の回転軸から離れて径方向外側へ移動しやすい可能性がある。紐106が、径方向外側へ移動し、筐体102の内壁に接触する場合、筐体102と紐106との間の摩擦によって、リールアセンブリ100の内部で紐が紐自体の上に二重に折り畳む原因になる可能性がある。いくつかの実施形態では、紐保持要素120は、紐106が緩められるにつれて、筐体102の壁から離して紐106を保持するように構成されることができ、それによって、緩める間に穴122を通る紐106の存在を円滑にする。いくつかの実施形態では、リールアセンブリ100は、紐の終了点を提供する紐終了ポケット118を含むことができる。

いくつかの実施形態では、リールアセンブリ100は、回転リミタ124を含むことができる。回転リミタは、スプール104が第1の方向および/または第2の方向に回転し過ぎることを防止するように構成され得る。過剰の紐106がリールアセンブリ100の内部に引き入れられる場合、紐106がリールアセンブリ100を詰まって動かなくする可能性がある。紐106が完全に緩められる場合、スプール104が第2の方向に回転されるならば、リールアセンブリ100は、間違った方向に紐106を集め始める可能性がある。回転リミタは、筐体102およびスプール104に結合される例えば停止コードであることができて、スプール104の回転が、停止コードのたるみを吸収する(例えば、スプール104上のチャネルの周りに、あるいはピンまたは筐体102の他の構造物の周りに停止コードを巻くことによって)。停止コードが引き締まると、スプール104はさらに回転することを防止される。

リールアセンブリ100は、取付け部材126を含むことができる。いくつかの実施形態では、取付け部材126は、物品(例えば、靴)に縫い付けられ、粘着され、あるいは結合されるように構成されるフランジであることができる。いくつかの実施形態では、取付け部材126は、リールアセンブリ100の修理または交換など、リールアセンブリ100を物品から取り外すことができるように、物品上の基部部材(図示せず)に取り外し可能に取り付けるように構成され得る。取付け部材126は、取付け部材126を物品上の基部部材に固定する締め具(例えば、ボルト)を受ける穴128を含むことができる。

本明細書で説明される実施形態は、単一のリールアセンブリに統合される様々な特徴(例えば、図1のリールアセンブリ100の増分式解除、保護要素116、細片ダイバータ、紐保持要素120、回転リミタ124および取り外し可能な取付け部材126)を有するものとして説明され得るが、他の実施形態は、説明される特徴の1つだけ、または説明される特徴の任意の組合せを使用するように作製可能である。さらに、詳細に説明される特徴に加えて、追加の特徴が、本明細書で説明されるリールの中に組み込まれることが可能である。

図2は、閉鎖装置またはシステム200の一実施形態の斜視図である。閉鎖システム200は、リールアセンブリ202、少なくとも1つの紐ガイド204、およびリール202と紐ガイド204との間に延在する紐206を含むことができる。リールアセンブリ202は、紐206を集めて、紐ガイド204をリールアセンブリ202により近くに引っ張り、閉鎖システム200を締めるように構成可能であり、リールアセンブリ202は、紐206を解除して閉鎖システム200を緩めるように構成可能である。図2には1つだけの紐ガイド204が図示されるが、任意の適切な数(例えば、2、3、5など)の紐ガイド204が使用され得る。

いくつかの実施形態では、紐206は、高い弾性係数および高い張力を有する非常に滑らかなケーブルまたは繊維であることができる。いくつかの実施形態では、ケーブルは、一体に編まれた材料の複数のストランドを有することができる。任意の適切な紐を使用することができるが、いくつかの実施形態は、延伸された鎖状、高弾性のポリエチレン繊維から形成される紐を利用することができる。いくつかの実施形態では、SPECTRA(商標)繊維(ニュージャージー州、Morris TownshipのHoneywellによって製造されている)が使用され得る。いくつかの実施形態では、紐は成型モノフィラメントポリマーから形成され得る。紐またはケーブルは、少なくとも約0.02インチ、および/または約0.04インチ以上、または少なくとも0.025インチ、および/または約0.035インチ以下の直径を有することができるが、しかしこれらの範囲外の直径もまた使用され得る。いくつかの実施形態では、紐は、芯/外筒構成を有することができ、その場合、第1の材料が紐の芯のために使用され、第2の材料が芯の上方に配置される外筒のために使用される。例えば、SPECTRA(商標)またはDyneema(登録商標)が、紐の芯のために使用され、他の材料が外筒のために使用され得る。

紐は、有利なことに重量比に対して高強度を有し、耐切創性であり、および/または非常に低い弾性を有する高弾性繊維から作製され得る。紐は、紐に追加の剛性を与えるために固く編まれた繊維から形成され得る。いくつかの実施形態では、紐が容易に紐ガイドを通り抜け、リールおよびスプールの中に入り、またはガイドを通って、ユーザによって容易に把持され得る紐の輪を形成することができるように、紐は十分な柱強度を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で考察されるように、紐は、それ自体の上に折り重ならずに、リールの外へ押し出され得る十分な縦の強度を有することができる。

図3は、スポーツ靴208の中に組み込まれた閉鎖システム200の斜視図である。閉鎖システム200は、限定しないが、サイクリングシューズ、ブーツ、他の運動靴、ベルト、帽子、手袋、ヘルメット、ブーツビンディング、バックパックまたは他の適切な装着可能な物品、または2つの部分が選択的に一緒に引っ張られ、緩められることができる任意の他の物品を含む任意の他の適切な物品の中にもまた組み込まれることが可能である。靴208は、第1の側部210aおよび第2の側部210bを有することができ、閉鎖システム200は、側部210aと側部210bとの間に延在することができる。したがって、閉鎖システム200の紐206が締められる場合、靴208の側部210a、210bは、一緒に引っ張られ、紐206が緩められる場合、靴208の側部210a、210bは、離れて移動することが許容される。図示の実施形態では、靴208は、靴208のかかと部分に取り付けられた第2のリール202’を有する。第2のリール202’は、第1のリール202と同様、または同じであることができる。第2の紐206’は、靴208を通って紐ガイド204’までチャネルに沿って通過することができる。第2のリール202’は、靴208の上方領域上の第2の紐206’を固く締めるように構成されることが可能であり、リール202は、靴208の下方領域を固く締めることができる。多くの変形形態が、可能である。例えば、単一のリールが、紐ガイド204、204’の完全な組を通って延在する単一の紐を調節するために使用可能であり、または3つ以上のリールが使用可能である。リールアセンブリは、靴208の舌部上に、または側部またはかかと(図3に示す)の上に、または物品の任意の他の適切な部分上に取り付けられることが可能である。

ここで図4Aおよび図4Bを参照すると、リールアセンブリ402の分解上面斜視図および分解断面斜視図をそれぞれ図示する。リールアセンブリ402は、ユーザによって回転されて、紐(図示せず)をリールアセンブリ402のスプール410の周りに巻くことができるノブ470を含む。ノブ470が回転されると、ノブ470の駆動部材(図示せず)がディスク440を回転させ、次いでそれによって張力制御ディスク420が回転する。張力制御ディスク420は、ディスク420の上面から軸方向に延在し、ディスク440の対応する穴442に係合する一対のリップ付き構成要素424によってディスク440に結合される。構成要素424は、ディスク440の穴442の中にスナップ留めすることができて、爪ディスク430と共に2つのディスク440および420を結合し、爪ディスク430はその間に一体に挟まれ、またはその間に配置される。構成要素424および穴442によるディスク440および420の係合によって、ノブ470の中への回転力の入力が、ディスク440から張力制御ディスク420に伝達されることを可能にする。ディスク440および張力制御ディスク420は、2つのディスクの間に挟まれる爪ディスク430に対して回転可能である。この構成によって、張力制御ディスク420の駆動構成要素422が、爪ディスク430に対して回転することができ、それによって、爪ディスク430の構成要素と係合して、締付けおよび緩め回転力を爪ディスク430に伝達する。

張力制御ディスク420は、以下に説明されるように、紐を引っ張り、および緩めるために、第1の方向および第2の方向の両方に爪ディスク430を駆動し、回転するために使用される複数の駆動構成要素422含む。図4Aに示すように、一実施形態では、張力制御ディスク420が、4つの駆動構成要素422(すなわち、構成要素424の基部に形成される2つ、および構成要素424から独立している2つ)を含むことができる。駆動構成要素の数は、使用される爪の歯432の数に相当し、所望に応じて1から任意の数に変化させることができる。

上記に簡潔に述べるように、張力制御ディスク420がディスク440およびノブ470によって回転されるにつれて、駆動構成要素422は、爪ディスク430を駆動し、あるいは回転させることができる。爪ディスク430を駆動するために、駆動構成要素422は、爪の歯432と駆動部材434との間の空間436内に配置されることが可能であり、駆動部材434は、中央の芯または爪ディスク430の部分から径方向外側へ延在する。ノブ470が、第1の方向または締める方向へ(例えば時計回りに)回転されるにつれて、駆動構成要素422は、駆動部材434に接触し、回転力を張力制御ディスク420から爪ディスク430に伝達し、それによって爪ディスク430は、第1の方向または締める方向へ回転する。爪ディスク430の第1の方向または締める方向への回転によって、爪の歯432が、径方向外側へ、およびラチェットのような形態で筐体の歯406に対して外側へ偏向される。爪の歯432は、駆動部材434および/または爪ディスク430に片持ち梁式に取り付けられ、あるいは駆動部材434および/または爪ディスク430によって支持される細長い部材であることができる。爪の歯432の片持ち梁式構成によって、爪の歯432が、ラチェットのような形態で筐体の歯406に対して内側および外側へ偏向することが可能になる。

爪の歯432と筐体の歯406との間の相互作用によって、爪ディスク430が、第1の方向または締める方向へ回転することができ、一方、爪ディスク430の逆の回転(例えば、逆時計回りの回転)を防止する。爪の歯432と筐体の歯406との間の係合が、張力制御ディスク420およびスプール410など、リールアセンブリ402の他の構成要素の回転をやはり防止する。例えば、爪の歯432と筐体の歯406との間の係合によって、紐(図示せず)をスプール410の中心チャネル416の周りに巻くために、第1の方向または締める方向にスプール410が回転されることを可能にする。爪の歯432と筐体の歯406との間の相互作用によって、スプール410の逆の回転を防止して、紐をスプール410の中心チャネル416から巻き戻すことを防止し、したがって紐の緩みを防止する。スプール410の回転が、歯412と張力制御ディスク420の対応する歯426との相互作用によって達成される。スプール410の歯412および張力制御ディスク420の歯426はそれぞれ、各構成要素から反対方向に軸方向へ延在し、対合するように構成され、張力制御ディスク420の第1の方向または締める方向への回転によって、スプール410が第1の方向または締める方向へ回転されるようにする。歯412と歯426との間の相互作用によって、スプール410の逆回転をやはり防止し、したがって望ましくない紐の緩みを防止する。

ノブ470が第1の方向または締める方向とは反対である、第2の方向または緩める方向(例えば、逆時計回り)に回転される場合、張力制御ディスク420は、やはり増分式に紐を緩めることを可能にする。詳細には、増分式に紐の張力を緩めることは、駆動構成要素422によって達成される。緩める方向にノブ470が回転することが、ディスク440および構成要素424の穴442への係合によって、張力制御ディスク420を緩める方向に回転させる。張力制御ディスク420が緩める方向に回転するにつれて、駆動構成要素422は、空間436内でわずかに移動および回転して、爪の歯432と接触する。駆動構成要素422のカム付き、勾配付き、または傾斜した面が、爪の歯432を筐体の歯406との係合から取り除き、または押し出す。言い換えれば、駆動構成要素422は、爪の歯432を筐体の歯406から脱係合させ、それによって、爪ディスク430およびスプール410が緩める方向に回転することが可能になる。紐(図示せず)上の張力が、部分的に、スプール410および張力制御ディスク420を緩める方向に回転させ(歯412および歯426によって)、それによって、爪ディスク430もまた、駆動構成要素422によって緩める方向に回転する。爪ディスク430が緩める方向に回転することによって、爪の歯432が、以前に係合された筐体の歯に、緩める方向に隣接する筐体の歯406にラチェットのような形態でスナップ留めされて係合する。このようにして、緩める方向にスプール410が回転することが、増分式または別々のステップで達成可能であり、それによって紐の張力が増分式に緩められ、または解除されることが可能になる。

いくつかの実施形態では、ディスク440が、その底面上に突出部を含むことができ、上記に説明したように、それが爪の歯432を筐体の歯406から取り除き、または押し出すように機能し、および/または爪ディスク430の回転を駆動する。

いくつかの実施形態では、紐上の張力を完全に緩めまたは解除するためには、爪の歯432を筐体の歯406から脱係合させ、それによって、スプール410が第2の方向または緩める方向に自在に急回転できるために、ノブ470が、筐体404に対して軸方向上方へ引っ張られることができる。ノブ470が、軸方向上方へ引っ張られ、爪の歯432を筐体の歯406から脱係合することができるために、ばね構成要素454が中心ブッシュ450に結合される。ノブ470を軸方向上方へ引っ張ることによって、ばね構成要素454が、ブッシュ450の第1の環状溝または傾斜面457から、ブッシュ450の第2の環状傾斜面456まで軸方向に移動する。第1の環状傾斜面457から第2の環状傾斜面456まで移動する際に、ばね構成要素454が径方向外側または内側へ偏向する。第2の環状傾斜面456に配置される場合、ばね構成要素454は、ノブ470、ディスク440、爪ディスク430および張力制御ディスク420を、爪の歯432が筐体の歯406から脱係合する、筐体404内部の軸方向に上昇した位置に保持し、あるいは維持する。軸方向に上昇した位置では、張力制御ディスク420の歯426もやはり、スプール410の歯412から脱係合され得る。この構成では、スプール410は、緩める方向に自在に急回転または回転することができ、それによって、紐の張力が完全に緩められ、または解除されることが可能になる。他の実施形態では、紐上の張力を完全に緩め、または解除するために、ボタン、レバーまたは他の解除機構を押し、または操作することが可能である。

リールアセンブリ402の様々な構成要素が、筐体404の中心柱に結合される締付け機構460(例えば、ボルトまたはねじ)によって一体に結合され得る。筐体404は、スプール410の中心チャネル416にアクセスするために紐が内部を通って通り抜けることができる、1つまたは複数の紐チャネル407をさらに含むことができる。上記に説明されるように、リールアセンブリ402は、紐の張力を増分式に解除または緩めること、ならびに紐の張力を完全に、または実質的に完璧に解除し/緩めることができる。他のリールアセンブリの追加の特徴が、「リールに基づく紐締めシステム」と題し、その全体の開示が本明細書に参照として組み込まれている、2011年10月13日に出願された米国特許出願第13/273,060号の中に提供されている。

多くの実施形態では、最小量の張力が紐の中に存在する間に限って、スプール410が緩める方向に回転されることを可能にすることが望ましい可能性がある。言い換えれば、紐の張力が、ゼロの紐の張力など、張力の閾値を超えて到達または減少する場合、緩める方向にスプール410が回転することを防止することが望ましい可能性がある。紐の張力が張力の閾値、またはその近傍にある場合、スプール410がさらに回転することを防止することによって、スプール410の中心チャネル416内部の紐の巻き戻し、および/または紐の捻じれ、または絡まりを防止することができる。それによって、紐チャネルまたはポート407から紐が「押し出され」または引き出されることを防止することもまた可能である。

紐の張力が張力の閾値(例えば、ゼロの紐の張力)、またはその近傍にある場合、スプール410が緩める方向に回転することを防止するために、スプール410は、スプール410の底面上に配置され、底面から軸方向に延在する歯414を含む。歯414は、筐体404の内側底面上に配置され、内側底面から軸方向に延在する対応する歯408と相互作用する。図4Cおよび図4Dは、スプール410の歯414および筐体404の歯408をそれぞれ詳細に図示する。歯414および歯408は、紐の張力が張力の閾値に、またはその近傍になるまで、脱係合しているように構成される。歯414および歯408の脱係合によって、上記の説明のように、締める方向および緩める方向にスプール410が回転できるようになって、紐を締め、および緩めることが可能になる。歯414および歯408が係合する後、緩める方向にスプール410がさらに回転することが防止され、または制限される。歯414および歯408の係合および脱係合を可能にするために、スプール410は、筐体404に対して軸方向上方および下方へ移動するように構成されている。

いくつかの実施形態では、歯414および歯408の脱係合は、歯412および歯426上に、わずかに先が細く、傾斜している構成を提供することによって促進され、または達成され得る。張力制御ディスク420が、第1の方向または締まる方向へ回転し、および/または何らかの量の紐の張力が存在する場合、先が細く/傾斜した歯412および歯426は、スプール410が筐体404に対して軸方向上方へ押され、引っ張られ、張力制御ディスク420に係合するように配向され得る。例えば、張力制御ディスク420が締まる方向へ回転する場合、および/または紐の張力が増加する場合、先が細く/傾斜した歯の構成によって、スプール410の歯412が、張力制御ディスク420の歯426に対して軸方向上方へ摺動し、歯426にさらに係合することができる。

張力制御ディスク420およびスプール410が緩める方向に回転される場合、紐の張力および傾斜した/先が細い歯の構成によって、歯412および426を係合された構成に維持することができる。例えば、張力制御ディスク420が緩める方向に回転される場合、紐の中の張力によって、スプール410が緩める方向に回転し、それによって、歯412と歯426との間の接触および係合を維持し、したがって、スプール410を軸方向に上昇した位置に保ち、歯414および408は脱係合している。スプール410の歯412と張力制御ディスク420の歯426との間に示される力または圧力の量は、任意の所与の時間の紐の中の張力に相当する。そういうわけで、紐の張力が緩められ、ゼロに近づくと、歯412と歯426との間の力または圧力が、やはり減少し、ゼロに近づいて、それによってスプール410が張力制御ディスク420および筐体404に対して軸方向下方へ移動し始める。

何らかの時点で、スプール410は筐体404に対して軸方向下方へ移動することになり、その結果、スプール410の歯414は、筐体404の歯408に係合する。歯414および408の摩擦係合によって、緩める方向にスプール410がさらに移動することを防止または制限する。歯414および408の係合の後、ノブ470および張力制御ディスク420が緩める方向に回転される場合、張力制御ディスク420の歯426の裏面が、スプール410の歯412の裏面に接触することになる。歯426および412の裏面は傾斜し、勾配付きであり、その結果、歯426および412の裏面間の接触によって、スプール410を筐体404に対して軸方向下方へ押しまたは押し込み、それによって、歯414および408の摩擦接触が増加し、スプール410が緩める方向にさらに回転することを防止する。張力制御ディスク420が緩める方向に回転する場合、歯426および412の傾斜した勾配付き構成は、張力制御ディスク420および歯426が軸方向上方へ、歯412およびスプール410の上へ摺動することをさらに可能にする。このようにして、ノブ470、張力制御ディスク420およびリールアセンブリ402の他の構成要素(例えば、爪ディスク430およびディスク440)が、スプール410を回転させずに、緩める方向に回転され続けることができる。いくつかの実施形態では、張力制御ディスク420が軸方向上方へ、スプールの歯412の上へ摺動される場合、ノブ470および/または他の構成要素は、わずかに軸方向上方および下方へ移動することができる。別の実施形態では、歯414および408の係合後、ノブ470が緩める方向に回転される場合、ノブ470は、軸方向上方へ、開放構成の中に押される可能性がある。例えば、歯414および408の係合後、ノブ470が緩める方向に回転される場合、中心ブッシュ450は、ノブ470を軸方向上方へ、開放構成に係合および係止し、または維持することができる。本明細書に説明されるように、開放構成では、スプール410が筐体404の内部で自在に急回転することが可能になる。

いくつかの実施形態では、歯414および408は、ゴムタイプのガスケット、または材料、研磨材、粘着材など、他の摩擦構成要素と交換することができる。歯414および408が互いに接触するように、スプール410が軸方向下方へ移動される場合でも、張力制御ディスク420の歯426とスプール410の歯412の構成は、張力制御ディスク420の緩める方向への回転によって、歯426および412が互いに接触し、再係合するようになっている。言い換えれば、ディスク420の歯426とスプール410の歯412は、軸方向に重なる形態で構成され、その結果、ノブ470および他のリールアセンブリ構成要素が筐体404に対して軸方向に上昇した位置にない場合に限って、ノブ470および張力制御ディスク420の回転によって、歯426および412が互いに接触する。そういうわけで、ノブ470が締まる方向へ一旦再び回転される場合、張力制御ディスク420の歯426が一度再びスプール410の歯412に係合し、それによって、スプール410が軸方向上方へ押し込まれ、または引っ張られ、したがってスプール410の歯414および筐体404の歯408をそれぞれ脱係合する。このようにして、リールアセンブリ402は、前述のように紐を再度引っ張るように操作され得る。

本明細書に説明される実施形態は、様々な紐および紐のパターンを締めるために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、単一の「能動的」紐が、靴または他の物品を跨いで横切ることができ、本明細書に説明される任意の増分式紐緩め閉鎖装置によって引っ張られることが可能である。単一の能動的紐という用語は、単一の紐が閉鎖装置に結合され、閉鎖装置によって引っ張られることを意味する。そのような紐は、靴または物品上、あるいは閉鎖装置の筐体または他の構成要素上で終了する遠位端、および閉鎖装置(例えば、スプール構成要素の周りに巻かれる)に結合され、閉鎖装置によって引っ張られる近位端を有することが多い。別の実施形態では、二重の能動的紐が、靴または他の物品を横切ることができ、増分式紐緩め閉鎖装置によって締められることが可能である。二重の能動的紐という用語は、2つ以上の紐が閉鎖装置によって結合され、それによって締められることを意味し、または単一の紐の近位端および遠位端が閉鎖装置によって結合され、閉鎖装置によって締められるということを意味する。2つ以上の紐のそれぞれは、靴または物品上、または閉鎖装置の筐体または他の構成要素上で終了する遠位端、および閉鎖装置に結合され、閉鎖装置によって引っ張られる近位端を有することができる。

次いで、図4Eから図4Gを参照すると、上記に説明される様々な構成の中で、リールアセンブリ402の横断面図が図示されている。図4Eは、スプール410が張力制御ディスク420に完全に係合されているリールアセンブリ402の図である。図4Eに示すように、この構成ではスプール410の歯414が筐体404の歯408から脱係合されており、歯408と歯414との間に間隙が存在するようになっている。対照的に、張力制御ディスク420の歯426は、スプール410の歯412に完全に係合されており、スプール410が軸方向上方へ引っ張られまたは押し込まれ、張力制御ディスク420に係合するようになっている。この構成では、スプール410が、締まる方向および緩める方向の両方に回転されることが可能であって、リールアセンブリ402の紐(図示せず)を増分式に締め、および/または緩めることができる。

図4Fは、ノブ470および他の構成要素(例えば、爪ディスク430、張力制御ディスク420およびディスク440)が筐体404に対して軸方向へ上昇しているリールアセンブリ402を図示しており、爪の歯432は筐体の歯406から脱係合するようになり、それぞれスプール410の歯412および張力制御ディスク420の歯426が、脱係合されるようにする。この構成では、スプール410が、緩める方向に自在に回転することができて、リールアセンブリ402の紐の張力を完全に解除または緩めることができる。

図4Gは、筐体404の歯408がスプール410の歯414に完全に係合されているリールアセンブリ402を図示する。図4Gは、互いに接触する歯412および426の背面をさらに図示しており、スプール410が、軸方向下方へ押し込まれまたは押されて、歯408と歯414との間の接触が増加し、それによってスプール410が緩める方向に回転することを防止するようにする。図4Gは、ノブ470および張力制御ディスク420が緩める方向に回転される場合、軸方向上方へ、および互いの上に摺動する歯412および426をさらに図示する。前述のように、いくつかの実施形態では、ノブ470、張力制御ディスク420、および/または他の構成要素(爪ディスク430およびディスク440)は、歯426が上方へ、スプールの歯412の上へ摺動するにつれて、軸方向上方へおよび下方へわずかに摺動することができる。

いくつかの実施形態では、例えば、ばね座金など(図示せず)のばね機構が、スプール410と張力制御ディスク420との間に配置可能となって、スプール410上に軸方向下方へ力を提供する。ばね機構によって提供される軸方向下方への力によって、スプール410が軸方向下方へ移動するが、一方、何らかの量の張力が紐の中に残っている。ばね機構によってスプール410が下方へ移動することを促進するために、歯412および張力制御ディスク420の歯426の度または先細部は、歯の係合がスプール410を軸方向上方へ激しく引っ張ることがないように、調整され、または減少され得る。例えば、歯412および歯426の角度または先細部は、スプールの軸線に平行な平面から測定される場合、10度以下、5度以下などであることができて、歯412および歯426が、ばね機構によって容易に脱係合することを可能にする。このようにして、それぞれ筐体404の歯408およびスプール410の歯414が、互いに係合して、スプール410がさらに回転することを防止することができ、一方、何らかの量の張力が紐の中に残っている。この配置は、スプール410の周りの紐の相対的に堅い巻きを保ち、または維持して、捻じれ、座屈、交絡または他の紐の問題が筐体404の内部で発生することを防止する。この配置は、ユーザが紐の張力を完全に緩めることをさらに防止して、ユーザが物品をブレースなど、四肢から取り外すことを防止することができる。そのような実施形態は、紐の中に最小量の張力が残っていることを保証して、例えば、ブレースまたは他の物品が適切に摩耗することを保証するために採用され得る。例えば、医者は患者のために最小のフィット性またはブレース圧力を処方することができ、閉鎖システムは、患者が処方された最小のフィット性を超えてブレースを決して緩めないことを保証するために使用され得る。

いくつかの実施形態では、ばね機構は、スプール410の上に所望の量の軸方向の力を提供するために変化可能である、例えば、相対的に可撓性ばね機構は、小さい軸方向の力が所望される場合に使用されることができ、または相対的に硬いばね機構は、大きい軸方向の力が所望される場合に使用されることができる。中間のばねの硬さは、中間の軸方向の力が所望される場合に同様に使用されることができる。

次いで図5を参照すると、増分式紐緩めリールアセンブリ502の別の実施形態の横断面図が図示されている。リールアセンブリ502が、筐体504、ノブ570、スプール510、ディスク540、張力制御ディスク520および爪ディスク530を含む点において、リールアセンブリ502はリールアセンブリ402と同様である。ノブ570の回転によって、ディスク540、爪ディスク530および張力制御ディスク520が前述のように回転する。爪ディスク530の爪の歯532は、筐体504の筐体の歯506と相互作用して、スプール510を前述のように定位置に保持する。ノブ570が緩める方向に回転する場合、爪ディスク530の爪の歯532は、前述のように筐体504の筐体の歯506との接触から取り除かれて、スプール510が逆回転することを可能にし、それによって紐を緩める。スプール510の周りに紐を巻き戻すことを防止するために、または言い換えれば、緩める方向にスプール510を過剰に回転させることを防止するために、スプール510は、筐体504の内部で軸方向上方および下方へ移動するように構成されており、停止機構(すなわち、それぞれ筐体504の歯508およびスプール510の歯514)が、係合および脱係合して、前述のようにスプール510の逆回転を制限する。スプールの歯512は、前述のようにやはり傾斜されて、歯514および508が係合する場合、張力制御ディスク520の歯526が軸方向上方へ、およびスプールの歯512の上へ偏向することを可能にする。リールアセンブリ502の様々な構成要素(例えば、構成要素560、550、554、542、534、522、524、および516)が、リールアセンブリ402の相当する構成要素と同様に機能することができる。

しかし、リールアセンブリ402とは異なり、リールアセンブリ502は、スプール510と張力制御ディスク520との間に配置されるばね座金552を含み、ばね座金552は、軸方向下方へ、停止機構に係合するようにスプール510を付勢する(すなわち、歯514および508の係合を付勢する)ように機能する。ばね座金552によって、停止機構は実質的にゼロよりも大きい可能性がある紐の張力閾値で係合されることができる。ばね座金552の使用は、医療用ブレースの用途で重要になる可能性があり、ならびに/あるいは紐および/またはリールアセンブリ502の内部構成要素が保護されることをさらに保証する。

いくつかの実施形態では、リールアセンブリ502は、ユーザがノブ570を軸方向上方へ引っ張って、スプールの歯を筐体の歯から脱係合させて、それによってスプール510が筐体504の内部で自由に回転して紐を完全に緩めることができないように構成され得る。むしろ、リールアセンブリ502のスプールの歯および筐体の歯は常に係合しており、紐を締め、および緩めることは、ノブ570の回転および逆回転によって達成される。

次いで図6Aから図6Gを参照すると、増分式紐緩め装置またはシステムの別の実施形態が図示されている。この実施形態では、紐緩め装置またはシステムが、実質的に無限の紐緩め増分、ステップまたは量を提供することができる。言い換えれば、紐が別々のステップまたは量で緩められることを可能にするのではなく、図6Aから図6Gの紐緩めシステムは、紐の張力の微調整が成されることを可能にする。システムは、所望に応じて紐を引っ張り、緩めるために、ユーザによって締まる方向および緩める方向に回転可能である引張り機構またはノブ604を有するリールアセンブリ600を含む。ノブ604は、ノブ604の第1の操作によって第1の方向へスプール610が回転されることを可能にして、紐を増分式に引っ張るように構成され、ノブ604の第2の操作によって第2の方向へスプール610が回転されることを可能して、引張り部材の張力が実質的に無限の小さい増分で解除可能であるように構成される張力解除機構を備える。詳細には、張力解除機構が、第2のクラッチ構成要素またはディスク608と結合する第1のクラッチ構成要素またはディスク620を含む。第2のディスク608は、次いで紐が周りに巻かれるスプール610に結合される。爪ディスク606は、第1のディスク620と第2のディスク608との間に配置される。構成要素は、筐体602の内部領域内部に嵌合する。図6Gは、筐体602がない、リールアセンブリ600の組み立てられた構成要素を図示する。

本明細書で以下に詳細に説明されるように、第1のディスク620および第2のディスク608は軸方向に位置合わせされ、摩擦係合することが可能になり、その結果、ノブ604の第1の操作(すなわち、ノブの締める方向への回転)によって、第1のディスク620および第2のディスク608を摩擦係合して、スプールが第1の方向に回転されることを可能にし、かつノブ604の第2の操作(すなわち、ノブの締める方向への回転)によって、第1のディスク620および第2のディスク608を脱係合して、スプール610が、緩める方向に回転されることを可能にする。ノブ604が緩める方向に回転することが停止されるまで、スプール610が、緩める方向に回転することができ、そうすると、紐の張力が張力の閾値(例えば、ゼロに近い張力)よりも大きい場合、第1のディスク620が第2のディスク608に再係合する。いくつかの実施形態では、張力解除機構(すなわち、第1のディスク620および第2のディスク608)が、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する後、緩める方向にノブ604が回転することによって、紐の張力が緩められることを防止するようにもまた構成可能である。

爪ディスクは、本明細書に説明されるように筐体602の筐体の歯612と相互作用する爪の歯607を含んでおり、スプール610が締める方向へ巻かれることを可能にし、かつスプール610が緩める方向に巻き戻すことを可能にする。同様に、スプール610は、第2のディスク608の底面上に配置される歯616に相互作用するスプールの歯614を含む。歯616および614の係合によって、スプール610が、緩める方向に回転することを防止する。

図6Cの縦断側面図、および図6Dおよび図6Eの斜視図に、より詳細に示すように、第1のディスク620は、軸方向下方へ延在する中心突出部を含む。中心突出部は、第2のディスク608の軸方向上方へ延在する突出部であるカム面624と相互作用するカム面622を含む。カム面622および624は、逆に勾配付きであり、または傾斜しており、第1のディスク620が第2のディスク608に対して締める方向へ回転することによって、勾配付きまたは傾斜した面が、摺動して摩擦係合し、または摩擦係合を増加し、それによって、第2のディスク608を第1のディスク620に対して軸方向上方へ引っ張り、または逆も同様である。第1のディスク620が第2のディスク608に対して締める方向へ回転することによって、勾配付きまたは傾斜した面が、摺動して摩擦係合から外れ、または摩擦係合を減少させ、それによって、第2のディスク608が第1のディスク620に対して軸方向下方へ移動することができ、または逆も同様である。

図示のように、第1のディスク620のカム面622は、軸方向下の第2のディスク608のカム面624に嵌合する。ノブ604および第1のディスク620が、締まる方向へ回転される場合、カム面622は、カム面624に対して摺動して、2つの構成要素間の摩擦係合または接触を増加させ、それによって、第2のディスク608を第1のディスク620に対して軸方向上方へ引っ張る。第2のディスク608が第1のディスク620に対して軸方向上方へ移動することによって、図6Fに示すように、爪ディスク606を第1のディスク620と第2のディスク608との間に圧縮する、または挟み、それによって、ディスク(すなわち、第1のディスク620、第2のディスク608および爪ディスク606)を定位置に係止または維持する。爪ディスク606は、爪の歯607と筐体の歯612との間の相互作用によって、筐体602に対して定位置に回転自在に維持または係止される。スプール610が、圧縮され、または挟まれた爪ディスク606、およびスプールの歯614と第2のディスク608の歯616との間の相互作用によって、筐体602に対して回転位置に維持されまたは係止される。このようにして、リールアセンブリ600の構成要素が、筐体602に対して回転位置に保持され、逆回転(すなわち、緩める方向に回転すること)が防止される。

ノブ604が締める方向へさらに回転することによって、第1のディスク620、第2のディスク608および爪ディスク606が、カム面622とカム面624との間の相互作用、および第1のディスク620と第2のディスク608との間で爪ディスク606の圧縮によって、やはり締める方向へ回転する。第2のディスク608が締める方向へ回転することによって、歯614とおよび616の相互作用によって、スプール610がやはり締める方向へ回転し、それによって紐がさらに引っ張られることが可能になる。

ノブ604が緩める方向へ逆回転、または回転される場合、カム面622および624は、摩擦係合から外れ、それによって第2のディスク608が軸方向下方へ移動し、爪ディスク606上に働く圧縮圧力を緩める。爪ディスク606上に働く圧縮圧力が低減される場合、第2のディスク608が爪ディスク606から摩擦係止されなくなり、緩める方向に滑り、または回転することができ、それによって、紐の張力が緩められることが可能になる。紐の中に所定の張力が存在する限り、紐はスプール610を緩める方向に回転させ、それによって、第2のディスク608もやはり緩める方向に回転する。第2のディスク608が緩める方向に回転することによって、カム面624が第1のディスク620のカム面622に対して回転し、それによって、カム面622および624、ならびにディスク620および608が再び摩擦係合する。このようなカム面624および622の再係合によって、それぞれディスク608および620は、爪ディスク606を再度圧縮し、ディスクを定位置に係止し、それによって、ディスクがさらに逆回転することを防止する。

第2のディスク608が第1のディスク620に対して滑ることは、相対的に瞬間的である可能性があるので、ユーザは第2のディスク608が滑ることを感知できず、あるいは気付くことができない。同様に、第1のディスク620および第2のディスク608の摩擦再係合は、ユーザが気付くことができず、または感知することができないので、ユーザがノブ604の逆回転を停止する場合(すなわち、ノブ604の緩める方向への回転)、ユーザは第2のディスク608または任意の他の内部構成要素の任意の追加の移動を感知または気付くことができない。むしろ、ユーザは、締める方向または緩める方向のどちらでも、ノブ604の回転が、即座の紐の締りまたは緩めに相当する第2のディスク608およびスプール610の即座の回転をもたらすと信じることができる。第2のディスク608の回転が、ノブ604の回転と事実上同一であることができるので、リールアセンブリ600は実質的に無限の量および相対的に精密な紐の緩み調節を提供する。言い換えれば、ユーザは、実質的に無限の小さい増分、程度または量によってノブ604を逆回転させることができ、それによって、相当する小さい増分、程度または量で紐の緩めをもたらす。リールアセンブリ600の張力解除機構(すなわち、第1のディスク620および第2のディスク608)は、ノブ604の逆回転が停止すると、スプール610が、筐体内部で任意の角度配向で解除可能に係止されることができる。これによって、紐の張力は、前述のように実質的に無限の小さい増分で緩められ、または解除されることが可能になる。

いくつかの実施形態では、カム面622は、別々のディスク620上に含まれるよりはむしろ、ノブ604に直接組み込まれることができる。同様に、第2のディスク608は、別々の構成要素を使用するよりはむしろスプール610に直接組み込まれることができる。リールアセンブリ600の他の構成要素は、同様に一体化されることができて、構成要素全体の計数を低減する。

いくつかの実施形態では、リールアセンブリ600は、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する後、スプール610が、緩める方向に回転することを防止する停止機構を含むことができる。例えば、スプール610の底面は、スプール610の底面から軸方向下方へ延在する歯626を含む。前述のように、歯626は、筐体602の内側面から軸方向上方へ延在する対応する歯628に係合することができて、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する後、緩める方向へスプール610を回転することを防止、または制限する。前述のように、スプール610は、軸方向上方および下方へ移動して停止機構に係合および脱係合することができる(すなわち、歯626および628を係合し、および脱係合する)。いくつかの実施形態では、歯626および628が係合される後、ノブ604が緩める方向に回転される場合、カム面622および624は、上方へ、または互いに対して飛び越すように構成され得る。別の実施形態では、歯626および628の係合は、緩める方向にノブ604がさらに回転することを防止する。

いくつかの実施形態では、リールアセンブリ600が、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である完全解除機構をさらに含む。完全解除機構は、前述のように、ノブ604が筐体602に対して軸方向上方へ引っ張られ、または軸方向下方へ押される場合、係合状態と脱係合状態との間で移行するブッシュ630およびばね構成要素640を含むことができる。そのような実施形態では、完全解除機構が係合状態にある場合(すなわち、筐体602に対して軸方向下方に配置される)、ノブ604は紐を引っ張りまたは緩めるように回転可能である。完全解除機構が脱係合状態にある場合(すなわち、筐体602に対して軸方向上方に配置される)、紐の張力は、自動的に、および/または完全に緩められまたは解除されることができる。

いくつかの実施形態では、爪ディスク606が、第2のディスク608のカム面624の周りに嵌合するように構成され得る。この構成によって、第1のディスク620および第2のディスク608が、より容易に爪ディスク606を圧縮することができ、および/またはより大きい圧縮圧力を爪ディスク606上に働かせることができる。

次いで図7Aから図7Bを参照すると、増分式紐緩めシステムの別の実施形態が図示されている。詳細には、図7Aおよび図7Bは、本明細書に説明されるように、ユーザによって回転可能であるノブ702を含むリールアセンブリ700を図示する。ノブ702は、ユーザがノブ702を回転する場合、回転される駆動ディスク704に結合している。駆動ディスク704は複数の穴712を含むことができ、ノブ702の回転によってディスク704の回転を駆動するために、その穴712を通ってノブ702の対応するシャフト710が挿入される。次いで駆動ディスク704は、締める方向および緩める方向の両方へスプール706を駆動するために使用される。駆動ディスク704は、スプール706を駆動するために、スプール706の凹所703の内部に嵌合する歯車の歯またははめ歯705を含む。

スプール706の外面707の輪郭は、駆動ディスク704の外面709の輪郭に相当し、歯705および凹所703が脱係合している間、駆動ディスク704の回転中に、駆動ディスク704の外面709は、スプール706の外面707に沿って摺動する。スプール706が緩める方向に回転することが、スプール706の外面707を駆動ディスク704の外面709に接触させるので、スプール706の外面707および駆動ディスク704の外面709の構成によって、スプール706が緩める方向に回転することを防止する。このようにして、構成要素の外面707および709の構成によって、スプール706および駆動ディスク704が実質的に定位置に係止される。図7Aおよび7Bの実施形態は、他の締り機構よりも必要となる部品が一般に少なく、静かな締り/緩み機構を提供する。実施形態は、精密な紐の張力が達成され得る、非常に小さい増分式締り/緩みステップをやはり可能にする。

次いで図8を参照すると、紐の張力を増分式に緩めることができる装置またはシステムの別の実施形態が図示されている。詳細には図8は、前述のように、筐体802の内部に配置される爪ディスク806を含むリールアセンブリ800を図示しており、爪ディスク806の爪の歯807は、筐体802の筐体の歯804と相互作用して、スプール(図示せず)の逆回転を防止する。紐の張力を増分式に緩めることができるために、リールアセンブリ800は、リールアセンブリ800のノブ(図示せず)に結合される複数の除去アーム808を含む。画像2に示すように、リールアセンブリ800のノブが逆回転される(すなわち、緩める方向に回転される)場合、除去アーム808は、爪の歯807に接触し、爪の歯807を筐体の歯804との接触から取り除く。同時に、除去アーム808の歯が屈曲して筐体の歯804に接触するように(画像2および画像3)、除去アーム808は径方向外側へ屈曲する。

リールアセンブリの紐の内部に張力が存在する場合、張力によってスプール(図示せず)が逆回転し(すなわち、緩める方向に回転する)、それによって爪ディスク806もやはり逆回転することになろう。爪ディスク806の逆回転によって、爪の歯807が除去アーム808から脱係合するようになり、径方向外側へ屈曲し、筐体の歯804に接触する(画像4)。張力がリールアセンブリの紐の内部に存在しない場合、スプールおよび爪ディスク806は逆回転しないであろう。むしろ、スプールおよび爪ディスク806は、除去アーム808と係合する相対的に同じ位置に依然として留まるであろう。このようにして、紐は、紐の中に実質的に何らかの量の張力が残っている間だけ緩められることができ、それによって上記に確認された何らかの紐の緩みの問題を防止することができる。ノブ(図示せず)が締める方向にわずかに解除または回転されるまで、除去アーム808は、筐体の歯804に依然として係合している状態であろう。このようにして、紐を増分式に緩めることが、リールアセンブリのノブを前後に回転することによって達成される。いくつかの実施形態では、ユーザがノブを解除すると、ノブは、除去アーム808を筐体の歯804から脱係合するように付勢され得る。

次いで図9Aから図9Kを参照すると、ノブまたはボタンを押すことによって紐の張力が増分式に緩められる、増分式紐緩めシステムまたは装置の実施形態が図示されている。詳細には、図9Aから図9Cは、リールアセンブリ900を図示し、ノブ904を筐体902に対して軸方向下方へ押すことによって、爪ディスク906の爪の歯914が筐体902の筐体の歯912から一時的に脱係合される。図9Aから図9Cに図示するように、爪の歯914は、ノブ904の軸方向下方へ延在する突出部916によって係合される、面取りまたは傾斜した上面を含む。下方へ延在する突出部916は、爪の歯914の面取りまたは傾斜した上面に接触する、面取りまたは傾斜した底面を含んでおり、ノブ904を筐体902に対して軸方向下方へ押し下げると、爪の歯914が径方向内側へ偏向し、筐体の歯912との係合から外れる。

爪の歯914が筐体の歯912から脱係合することによって、何らかの量の張力が紐の中に残っている限り、スプール(図示せず)および爪ディスク906を緩める方向に回転させる。爪ディスク906が緩める方向に回転することによって、爪の歯914がノブ904の突出部916から脱係合され、それによって爪の歯914が径方向外側へ偏向し、筐体の歯912に係合する。このようにして、紐の増分式緩めが、ノブ904が軸方向下方へ押されるたびに達成される。

いくつかの実施形態では、爪ディスク906は、筐体の歯912に常に係合される一対の歯、および筐体の歯912から常に脱係合されている一対の歯を含むことができる。例えば、図9Bに示すように、第1の対の爪の歯914aは筐体の歯912に係合され得るが、一方、第2の対の爪の歯914bは筐体の歯912から脱係合されている。筐体の歯の対912aおよび912bは、歯の対が互いから半ステップ離れているように構成可能であり、または言い換えれば、係合されない対の歯が、筐体の歯912に半分係合されているように構成され得る。突出部916が、筐体の歯912に係合される歯の対(すなわち、最初は、爪の歯914a)の軸方向上方に常に配置されるように、ノブ904は構成され得る。ノブ904を押し下げることによって、係合された対の歯914aが、筐体の歯912から脱係合して、それによって、前述のように爪ディスク906の逆回転を防止する。爪ディスク906が逆回転する場合、以前に脱係合された歯914bが、筐体の歯912に係合することになり、一方、以前に係合された歯914aは、筐体の歯912から依然として脱係合された状態である。このようにして、ノブ904を押し下げることによって、紐が半ステップの増分で緩められることになる。半ステップの増分は、筐体の歯に係合中に爪の歯の衝撃を低減することにもまた役立つことができ、それによって、爪の歯およびリールアセンブリの寿命を向上させることができる。いくつかの実施形態では、突出部916が、筐体の歯912に係合される歯の対の軸方向上方に常に配置されるように、各押し下げの後、ノブ904は回転することができる。

次いで図9Dから図9Hを参照すると、ボタンの押し下げによって紐の増分式緩めが発生する、増分式紐緩めシステムの別の実施形態が図示されている。図9Dから図9Hのシステムは、前述のリールアセンブリ筐体と同様である筐体930を含む。例えば、筐体930は、紐が筐体930に入り、筐体930から出る紐ポート938を含む。しかし、他の筐体と異なり、筐体930は、筐体930の内部空間に剛結合される筐体の歯を含まない。むしろ、歯付リングまたはディスク940が、筐体930の円筒形内面933内部に配置される。歯付リング940は、筐体930の円筒形内面933内部で回転自在であるように構成され、内部に剛結合されるのではない。歯付リング940は複数の歯942を含み、歯942は、前述のように、爪ディスク(図示せず)の爪の歯(図示せず)と相互作用するように構成されて、爪ディスクおよびスプール(図示せず)の逆回転を防止する。

ボタン機構950は筐体930に結合されて、歯付リング940の回転を防止する。詳細には、筐体930は、凹所またはチャネル934を含み、チャネル934の内部にボタン機構950が配置される。ボタン機構950を筐体930に結合するために、ピン958が、ボタン機構950の対応する穴957を通って、チャネル934の穴935内に挿入される。ピン958は、チャネル934内部にボタン機構950を枢動自在に結合する。ボタン機構950は、押圧部952ならびにボタン機構950の対向する端部に配置される2つの突出部954および956を含む。

図9Gの平面AAに沿って取られた上面断面図である図9Hに示すように、ボタン機構950が、径方向押圧部952によって、チャネル934内部に枢動する場合、突出部954または956の一方が、筐体930の穴または窓を通って円筒形内面933の中に径方向に枢動し、同時に、突出部954または956の他方は、円筒形内面933の径方向外側に枢動する。ボタン機構950の径方向押圧部952によって、突出部954および956が筐体930の内側円筒形面933の中へ、および外へ径方向に移動する。

歯付リング940は、複数の穴または凹所946を含み、その凹所946の内部にボタン機構950の突出部954および956が配置可能である。突出部954および956の一方が、歯付リング940の凹所946の1つの内部に配置される限り、歯付リング940は、回転することを防止されるであろう。しかしながら、突出部954および956を枢動させるために、ボタン機構950の部分952を径方向に押すことによって、歯付リング940が緩める方向に一時的に回転することができるであろう。例えば、図9Hに示すように、第1の状態で突出部954は、歯付リング940の凹所946の1つの内部に配置され、一方、突出部956は、凹所946の外側に位置を移動される。部分952を押すことによって、ボタン機構950を枢動させ、突出部954が凹所946の外へ枢動され、一方、突出部956は別の凹所946の中に枢動する。

突出部954および956が、枢動して凹所946の中に入る、または凹所946から出るにつれて、歯付リング940が緩める方向に増分式に回転するように、突出部954および956は構成される。例えば、突出部956が凹所946の内部に枢動される場合、凹所946の壁が突出部956に接触する前に、歯付リング940は緩める方向にわずかに回転するであろう。同様に、突出部954が凹所946の内部に枢動される場合、凹所946の壁が突出部954に接触する前に、歯付リング940は緩める方向にわずかに回転するであろう。このようにして、部分952が押されるたびに、歯付リング940は、何らかの増分式量で緩める方向に回転することができるであろう。ボタン機構950は、凹所946の内部に配置された突出部954によって第1の状態の方へボタン機構950を付勢する、ばね955または他の付勢機構を含むことができる。言い換えれば、ユーザが部分952を解除する場合、突出部954が凹所946の内部に配置されるように、ボタン機構950は自動的に枢動することができる。このようにして、ユーザは、紐の増分式緩みを発生させるために、ボタン機構950の部分952を単に押す、または解除することができる。歯付リング940が緩める方向に回転することができるので、歯付リング940に結合されている爪ディスク(図示せず)、スプール(図示せず)、および/または他の構成要素(例えば、ノブなど)もまた回転することができる。

歯付リング940が緩める方向に回転することは、紐の張力によって駆動される。そういうわけで、紐の張力が完全に緩められ、または解除される場合、歯付リング940および他のリールアセンブリ構成要素の逆回転が防止、または制限されるであろう。例えば、紐の張力がスプール(図示せず)上で引っ張る場合、逆回転力は、スプール、および歯付リング940などのスプールに結合されている任意の構成要素に伝達される。紐の張力およびスプールによって歯付リング940に伝達される逆回転力は、部分952が押される場合、歯付リング940を逆回転させるであろう。このようにして、歯付リング940およびスプールは、紐の内部に何らかのレベルの張力が存在する限りにのみ、回転することになり、紐の張力が完全に緩みまたは解除される場合は回転しないであろう。

次いで図9Iから図9Kを参照すると、増分式紐緩めシステムの別の実施形態が図示されている。このシステムのリールアセンブリ970は、爪ディスク980が、リールアセンブリの筐体972の内部で軸方向上方および下方へ移動するにつれて、増分式紐の緩めを達成する。詳細には、筐体972は、第1のレベルの筐体の歯976、および第1のレベルの筐体の歯976の軸方向上方に配置される第2のレベルの筐体の歯974を含む。爪ディスク980が、筐体972に対して軸方向下方へ押される場合、爪の歯982が第2のレベルの筐体の歯974から第1のレベルの筐体の歯976の中へ押される。同様に、爪ディスク980が、筐体972に対して軸方向上方へ移動される場合、爪の歯982が第1のレベルの筐体の歯976から第2のレベルの筐体の歯974の中へ押される。

一方のレベルの筐体の歯から他方のレベルの筐体の歯までの各移動によって、爪ディスク980および爪ディスク980に結合される任意の構成要素(例えば、スプール、ノブなど)を増分式に緩める方向に逆回転させるように、筐体の歯976および974のレベルは配置される。いくつかの実施形態では、筐体の歯のレベル間での各移動によって、半ステップの回転を発生させ、または言い換えれば、爪ディスク980が筐体の歯の約1/2円形のピッチだけ回転させることができる。例えば、図9Kの990に示すように、爪の歯982は、最初は第2の筐体の歯974に係合され得る。図9Kの992に示すように、爪ディスク980は筐体972に対して軸方向下方へ移動されることができて、その結果、爪の歯982は第1の筐体の歯976に係合し、爪ディスク980は緩める方向に半ステップ回転する。図9Kの994に示すように、次いで、爪ディスク980は筐体972に対して軸方向上方へ移動されることができて、その結果、爪の歯982は第2の筐体の歯974に再係合し、爪ディスク980は緩める方向に再び半ステップ回転する。

爪ディスク980は、リールアセンブリのノブ(図示せず)上を押し、解除することによって軸方向下方および/または上方へ移動され得る。さらに、爪ディスク980は第2の筐体の歯のレベル974に向かって付勢されることができ、その結果、リールアセンブリのノブを解除すると、爪ディスク980は軸方向上方へ自動的に調節して、第2の筐体の歯のレベル974に係合する。このようにして、ユーザは、リールアセンブリのノブを繰り返し押すことによって、紐の張力を増分式に緩めることを実施することができる。

いくつかの実施形態では、紐の張力の増分式緩めは、リールアセンブリを使用するよりもむしろ、またはリールアセンブリを使用することに加えて、紐ガイドによって達成され得る。例えば、紐ガイドは、紐上の張力を増分式に減少させるように調節可能であり、またはシステムが、紐上の張力を増分式に緩めるように調節され得る追加の構成要素を含むことができる。図10Aから図11Iは、紐上の張力を増分式に緩めるために使用され得る紐ガイドの様々な実施形態を図示する。

次いで図10Aから図10Cを参照すると、ガイド1007が紐上の張力を増分式に緩めるために使用される実施形態が図示される。詳細には、紐締めシステム1000は、紐1004を引っ張るために本明細書に説明されるように操作されるリールアセンブリ1002を含む。紐1004は、紐締めシステム1000の紐通路に沿って紐1004を導く複数のガイド(すなわち、ガイド1006、1007および1008)の周りに巻かれる。紐締めシステム1000は、紐通路に沿って長手方向に配置される複数のガイドシステムを含む。各ガイドシステムは、第1の端部ガイド1006、第2の端部ガイド1008および第1の端部ガイド1006と第2の端部ガイド1008との間に配置される中間ガイド1007を含む。各ガイドシステムは、紐1004を第1の方向から第2の方向へ再び導く。

中間ガイド1007は、ガイドシステムの紐通路を変化させることによって紐上の張力を増分式に緩めるように調節可能である。中間ガイド1007は、紐1004を係合させ、および脱係合させるカム構成要素と同様に機能し、それによって、紐通路および張力に影響を及ぼす。例えば、中間ガイド1007は、中間ガイド1007が紐1004に係合する第1の位置(すなわち、図10Aから図10Cの1)と中間ガイド1007が紐1004に脱係合する第2の位置(すなわち、図10Aから図10Cの2)との間に枢動することができる。第1の位置では中間ガイド1007が紐1004に係合するので、紐1004がわずかに伸び、および/または紐付き物品(例えば、靴)がより堅く閉鎖される場合、紐通路全体がより長くなり、紐1004の中の張力が増加する。同様に、第2の位置では中間ガイド1007が紐1004に係合しないので、紐1004が緩み、および/または紐付き物品(例えば、靴)がわずかに開放される場合、紐通路全体がより短くなり、紐1004の中の張力が減少する。上記の状況は、システム内の紐の長さが依然として変わらない状態であることを想定している。言い換えれば、上記の状況は、中間ガイド1107が調節される場合、紐を全く加えず、取り除かないことを想定している。

いくつかの実施形態では、中間ガイド1007が第1の位置に配置される場合、中間ガイド1007は停止部材1009に係合することができる。停止部材1009は、中間ガイド1007が紐1004に係合している第1の位置から外れて、中間ガイド1007が回転することを防止することができる。紐1004から中間ガイド1007上に働く圧力が、停止部材1009に接触または係合するように中間ガイド1007を押し、または維持するようにもまた、中間ガイド1007は配置され得る。例えば、中間ガイド1007は、中間ガイド1007の枢動点からわずかに中心を外れて配置されることが可能であり、紐の張力が中間ガイド1007を付勢して、停止部材1009の方へ、および/または停止部材1009に係合するように回転させる。中間ガイド1007が停止部材1009の方へわずかに付勢されるので、中間ガイド1007が停止部材1009から離れて回転することによって、中間ガイド1007が紐1004から脱係合して紐の張力を減少させる前に、紐の張力がわずかに増加する。

いくつかの実施形態では、中間ガイド1007は、ユーザが把持することができて、中間ガイド1007が停止部材1009から離れて回転することを助けるタブ1005を含むことができる。例えば、タブ1005は、ユーザが容易に親指または指を中間ガイド1007の頂部に置いて、中間ガイド1007を停止部材1009から離れるように回転させることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、張力が紐1004から緩められる場合、中間ガイド1007を停止部材1009の方へ付勢する内側ばね(図示せず)を中間ガイド1007は含むことができる。そのような実施形態では、紐1004上の張力が完全に緩められ、または解除される場合、内側ばねが、中間ガイド1007を枢動させて停止部材1009に係合させることができる。そういうわけで、完全に紐の張力を緩めると、紐締めシステム1000の中間ガイド1007が、第1の位置に戻ることができて、その結果リールアセンブリ1002によって紐1004が再び引っ張られると、中間ガイド1007は、紐1004を増分式に緩めるために使用され得る。

図10Aから図10Cの実施形態のガイドシステムは、それぞれ中間ガイド1007を含むものとして全体に説明されたが、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のガイドシステムが中間ガイド1007を含まない可能性がある。例えば、ユーザのつま先により近くに配置されるガイドシステムは、中間ガイド1007を含まない可能性があるが、一方、ユーザの足首またはかかとにより近くに配置されるガイドシステムは、中間ガイドを含む。そのようなシステムにより、ユーザにとってより容易にアクセスできる領域の中に中間ガイド1007を配置することによって、ユーザは紐の張力を容易に調節することができる。

次いで図10Dおよび図10Eを参照すると、紐上の張力を増分式に緩めるために使用され得る調節可能なガイド1016を含む紐締めシステム1010の別の実施形態が図示される。紐締めシステム1010は、1つまたは複数の調節可能なガイド1016および/または1つまたは複数のリールアセンブリ1012を含む。図10Dおよび図10Eに示すように、調節可能なガイド1016が、リールアセンブリ1012から横方向に横切って配置可能であり、および/または1つまたは複数の調節できない紐ガイド1018を含むことができる。別の実施形態では、紐締めシステム1010は、単一のリールアセンブリ1012ならびに調節可能なガイド1016、および/または調節できないガイド1018の組合せを含むことができる。

いくつかの実施形態では、調節可能なガイド1016は、円形ではない輪郭または面(例えば、長円または楕円構成)を含むことができて、調節可能なガイド1016の紐1014に対する回転が、ガイド1016が紐1014に接触または係合することに影響を及ぼすことによって、紐通路を変更する。このようにして、ガイド1016は、カム構成要素と同様に機能することができて、紐の通路および張力に影響を及ぼす。例えば、第1の位置(位置C)では、調節可能なガイド1016の大きな領域またはカム面が紐1014に係合または接触し、紐通路を増加させるように、調節可能なガイド1016が回転され得る。言い換えれば、調節可能なガイド1016は、最大量で紐1014に係合することができる。この位置(すなわち、位置C)では、紐1014上の張力が最大張力で、または最大張力近傍にあるように、紐1014の通路は完全に延伸され得る。

紐上の張力を減少させるために、調節可能なガイド1016は、第2の位置(位置B)に回転されることができて、調節可能なガイド1016のより小さい領域またはカム面が、紐1014に係合または接触するようにし、または言い換えれば、調節可能なガイド1016は、位置Cよりも少ない量で紐1014に係合するようにする。この位置(すなわち、位置B)では、紐1014の通路が位置Cと比較して減少していることが可能であり、その結果、紐1014上の張力が減少する。紐上の張力をさらに減少させるために、調節可能なガイド1016は、再び第3の位置(位置A)に回転されることができて、調節可能なガイド1016の最も小さいカム領域または面が紐1014に係合または接触するようにする。言い換えれば、調節可能なガイド1016は、最小量で紐1014に係合することができる。この位置(すなわち、位置A)では、紐1014上の張力が最小張力で、または最小張力近傍にあるように、紐1014の通路は最小であることができる。複数の調節可能なガイド1016が紐締めシステム1010の中で使用される場合、各ガイド1016は、位置Aから位置Cの間で調節されることができて、紐1014の中の全体の張力を変化させる。

次いで図11Aから図11Iを参照すると、ガイド構成要素がトラックに沿って横方向に移動して、紐の中の張力を増分式に減少させる。例えば、図11Aから図11Dは、本明細書に説明される紐締めシステムの紐のための入口および出口ポート1103含むガイド1102を図示する。ガイド1102は、紐締めシステムを用いて締められる靴または他の物品を横方向に横切って配置されているトラック1104に沿って横方向に移動するように構成されている。トラック1004は、ガイド1102の内部ラチェット構成要素1110の対応する歯1112に係合する歯を含む。トラック1104の歯および内部ラチェット構成要素1110の係合によって、ガイド1102がトラック1104に沿って増分式に移動することができる。詳細には、ラチェット構成要素1110は、ラチェット構成要素1110が内腔内部で回転することができるように、ガイド1102の内腔内部に配置される。ラチェット構成要素1110がガイド1102の内腔内部で回転することによって、ラチェット構成要素の歯1112が、ラックおよびピニオンの様式でトラック1104の歯に係合し、トラック1104の歯に沿って移動することができる。ラチェット構成要素1110がこのようにしてトラック1104に沿って移動することによって、ガイド1102がトラック1104に沿って横方向に移動することができる。

内腔内部のラチェット構成要素1110の回転は、ラチェット構成要素1110の対向する端部上に、ガイドの内腔内部に配置される一対の停止クラッチ1106によって制御される。ガイド1102のトラック1104に沿った移動を制御するために、停止クラッチ1106は、ラチェット構成要素1110の回転を制御する。停止クラッチ1106は、停止クラッチの歯1122とガイド1102の内腔内部に配置される対応する歯1128との間の相互作用によって、ガイドの内腔内部で回転することを防止される。停止クラッチ1106は、ラチェット構成要素1110の対応するブロック1114に係合する複数の軸方向に配置されたブロック1124をさらに含んで、クラッチ1106の歯1122がガイド1102の歯1128から脱係合する場合、ラチェット構成要素1110が内腔内部で回転することを防止する。

クラッチ1106の歯1122がガイド1102の歯1128から脱係合する場合、ラチェット構成要素1110の回転を制御するために、停止クラッチ1106のブロック1124が、第1のレベルのブロック1124b、および第1のレベルのブロック1124bの軸方向内側に配置され、第1のレベルのブロック1124bから周方向にずれている第2のレベルのブロック1124aと共に配置される。停止クラッチ1106は、第2のレベルのブロック1124aがラチェット構成要素のブロック1114に最初に係合するように、ガイド1102の内腔内部に配置される。次いで、クラッチ1106の歯1122がガイド1102の歯1128から脱係合し、ラチェット構成要素のブロック1114が、摺動して第2のレベルのブロック1124aとの係合から外れ、第2のレベルのブロックから軸方向外側に配置される第1のレベルのブロック1124bに係合するように、停止クラッチ1106は、ガイド1102の内腔内部で軸方向内側に押されることができる。第1のレベルのブロック1124bは、第2のレベルのブロック1124aから周方向にずれており、クラッチ1106の歯1122がガイド1102の歯1128から脱係合されるので、ラチェット構成要素のブロック1114が第1のレベルのブロック1124bに接触、または係合するまで、ラチェット構成要素1110は、ガイド1102の内腔内部で回転することができる。ブロック1114が第1のレベルのブロック1124bに係合することによって、ラチェット構成要素1110がさらに回転することを防止する。

ばね構成要素1126が、ガイド1102の内腔の内部に、停止クラッチ1106の間に配置される。停止クラッチ1106が解除される場合、停止クラッチ1106がラチェット構成要素1110に対して軸方向外側に摺動するように、ばね構成要素1126が、軸方向外側に停止クラッチ1106を付勢する。停止クラッチ1106が軸方向外側に移動すると、ラチェット構成要素のブロック1114が第1のレベルのブロック1124bと係合を外れて摺動し、第2のレベルのブロック1124aに係合し、それによって、クラッチ1106の歯1122がガイド1102の歯1128に再係合することが発生する。前述のように、第2のレベルのブロック1124aは、第1のレベルのブロック1124bから周方向にずれているので、ラチェット構成要素のブロック1114が第2のレベルのブロック1124aに接触、または係合するまで、ラチェット構成要素1110は、ガイド1102の内腔の内部で回転することができる。このようにして、ガイド1102は、停止クラッチ1106が軸方向内側に押され、解除されるたびに、トラック1104に沿って増分式に移動することができる。

ガイド1102がトラック1104に沿って移動することは、紐締めシステム1100の紐の内部の張力に応答して発生する。言い換えれば、紐締めシステムの紐の中の張力が、停止クラッチ1106が軸方向内側に押され、解除される場合、ガイド1102の内腔の内部でラチェット構成要素1110の回転を駆動し、または発生させるものである。そういうわけで、紐の張力がゼロ張力レベル、またはゼロ張力レベルに近い場合、停止クラッチ1106の内側圧力は、ガイド1102の内腔の内部でラチェット構成要素1110を回転させず、および/またはガイド1102がトラック1104に沿って増分式に移動されることはない。

いくつかの実施形態では、ガイド1102は、靴または他の衣料品に結合され、ガイド1102をトラック1104の遠位端の方へ付勢するばね1108を含むことができる。そのような実施形態では、紐が完全に緩められる場合、ガイド1102は、トラック1104の遠位端に自動的に戻ることができる。ガイド1102のトラック1104に沿った遠位の移動を促進するために、ガイド1102がトラック1104に沿って遠位に移動する場合、ラチェット構成要素の歯1112およびトラック1104の歯は、歯の係合を防止し、歯が互いの上を飛ばすことができるように構成され得る。このようにして、紐の張力が紐締めシステム1100から緩められ、または解除される場合、ガイド1102は、トラック1104の遠位端で再設定されることができて、その結果、紐を再び引っ張ると、停止クラッチ1106が作動されて、増分式に紐上の張力を緩めることができる。

次いで図11Eから図11Gを参照すると、紐の張力を増分式に緩めるまたは減少させるために、トラック1136に沿って横方向へ移動するように構成されているガイド1132の別の実施形態を図示する。図11Eから図11Gの実施形態は、紐の張力が、トラック1136の歯に沿ってガイド1132の近位の移動を駆動または発生させる点において図11Aから図11Dの実施形態と同様である。ガイド1132の近位の移動をもたらすために、ガイド1132は、ユーザによって引っ張られることが可能なプルタブ1134を含む。プルタブ1134は、最初にトラック1136の歯に係合されて、ガイド1132がトラック1136に沿って移動することを防止する第1の歯1138に結合される。図11Fに示すように、タブ1134を引っ張ることによって、第1の歯1138を歯との係合から外れて回転させることなどによって、第1の歯1138がトラック1136の歯から脱係合する。プルタブ1134は、同時に第2の歯1140をトラック1136の内部の位置に回転させ、その結果、ガイド1132が近位に移動すると(紐締めシステム1130の紐の中の張力によって)、第2の歯1140がトラック1136の歯に係合する。

次いでプルタブ1134はユーザによって解除されて、トラックの歯との係合から外れて第2の歯1140を回転させることによってなど、トラック1136の歯との係合から第2の歯1140を脱係合することができる。プルタブ1134を解除することは、同時に、第1の歯1138をトラックに再び係合させることができ、その結果、紐の張力によってガイド1132が近位に移動すると、第1の歯1138はトラック1136の歯に再び係合する。このようにして、ガイド1132は、トラック1136に沿って増分式に移動されることができて、紐締めシステム1130の紐の中の張力を緩める。いくつかの実施形態では、第1の歯1138および第2の歯1140は、互いから約1/2ステップずれて配置可能であり、その結果、タブ1134を引っ張る、および解除することによって、ガイド1132がトラック1136に沿って近位に1ステップ(すなわち、1つの歯)移動させる。

いくつかの実施形態では、ガイド1132は、ガイド1132をトラック1136に沿って遠位に付勢するように構成されているばね構成要素(図示せず)を含むことができて、紐の中の張力を完全に緩めると、ガイド1132がトラック1136の遠位端に自動的に移動するようにする。いくつかの実施形態では、タブ1134を引っ張るのではなく、またはタブ1134を引っ張ることに加えて、第1の歯1138の遠位端を押して、第1の歯1138および第2の歯1140を回転させ、トラック1136に係合させ、および係合から外すことができる。

次いで図11Hから図11Iを参照すると、紐締めシステム1150の紐の中の張力を増分式に緩めるまたは減少させるために、トラック1154に沿って横方向へ移動するように構成されているガイド1152の別の実施形態を図示する。ガイド1152は、ガイド1152のトラック1154に沿った近位の移動を実施するために、ユーザによって押されることができるボタン1156を含む。ガイド1152は、中心枢動部材またはアームの対向する端部に配置されている第1の係止アーム1157aおよび第2の係止アーム1157bを含む内部枢動機構1158を含む。最初の係合位置では、第1の係止アーム1157aは、トラック1154の歯に係合されて、ガイド1152のトラック1154に沿った近位の移動を防止することができる。

ボタン1156を下方へ押すことによって、ボタン1156は第2の係止アーム1157bに接触し、それによって、中心の枢動アームをガイド1152の内部で枢動させる。中心枢動アームの枢動によって、第1の係止アーム1157aが枢動してトラック1154の歯との係合から外れ、一方で第2の係止アーム1157bが枢動して歯に係合することによって、ガイド1152のトラック1154に沿った何らかの近位の移動を可能にする。第1のばね構成要素1160が、ガイドの内部に、ボタン1156に接触して配置されて、ボタン1156を解除すると、第1のばね構成要素1160が、ボタン1156を付勢して第2の係止アーム1157bとの接触から外すようにする。第2のばね構成要素1162は、ガイド1152の内部に、第1の係止アーム1157aに接触するようにもまた配置されて、ボタン1156を解除すると、第2のばね構成要素1162が第1の係止アーム1157aの上を押して、第2の係止アーム1157bを枢動させてトラック1154の歯との係合から外し、一方、ガイド1152がトラック1154に沿っていくらか近位に移動する後、第1の係止アーム1157aは枢動して歯と係合するようにする。このようにして、ガイド1152は、ユーザによってボタン1156が押され、解除される場合、増分式ステップでトラック1154に沿って近位に移動することができる。

前述の実施形態のように、ガイド1152は、ガイド1152をトラック1154に沿って遠位に付勢するように構成されているばね構成要素(図示せず)を含むことができて、紐の中の張力を完全に緩めると、ガイド1152がトラック1154の遠位端に自動的に移動するようにする。そのような実施形態では、紐を再び引っ張ると、次いでボタン1156は紐の張力を増分式に緩めるために使用され得る。

一実施形態によれば、物品を締めるための紐締めシステムと共に使用するためのリールを構成するための方法が、内部領域を含む筐体を用意するステップと、スプールが筐体に対して回転可能であるように、筐体の内部領域内にスプールを配置するステップとを含むことができる。スプールは、内部に形成される環状チャネルを含むことができる。方法は、ノブをスプールに作動可能に結合して、ノブが回転すると、筐体の内部領域内でスプールを回転させるステップをさらに含む。1)ノブが第1の方向に増分式に回転することによって、スプールの中に形成された環状チャネル内に引張り部材を増分式に集める、筐体の内部領域内にスプールの相当する増分式回転を発生させ、2)ノブが第2の方向に増分式に回転することによって、引張り部材をスプール内に形成された環状チャネルから増分式に解除するスプールの相当する増分式回転を発生させるようにノブは筐体に対して回転可能である。方法は、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合、スプールの第2の方向への回転を防止するように構成されている停止機構を備えるリールを構成するステップをさらに含むことができる。

いくつかの実施形態では、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合にのみ、停止機構が係合するように構成され、停止機構の係合によって、スプールが第2の方向へ回転することを防止する。いくつかの実施形態では、スプールが筐体の内部領域内で軸方向に移動可能であり、スプールの内部領域内の軸方向の移動が、停止機構の係合および脱係合に影響を及ぼすことができる。いくつかの実施形態では、停止機構は、係合状態と脱係合状態との間で移動可能である。そのような実施形態では、紐の張力が張力の閾値を超えて到達または減少する場合のみ、停止機構が係合状態に移動するように構成されることが可能であり、ノブが第1の方向へ回転されると、停止機構が脱係合状態に移動するように構成され得る。

いくつかの実施形態では、停止機構は、歯、ゴム製ガスケット、研磨材、粘着材などを含むことができる。特定の実施形態では、停止機構は、筐体の内部領域の底面に配置される第1の組の歯、およびスプールの底部フランジ上に配置される第2の組の歯を含む。そのような実施形態では、スプールが筐体の内部領域の内で軸方向に移動可能であって、その結果、紐の張力が、張力の閾値を超えて到達しまたは減少する場合、スプールが筐体の内部領域内で軸方向下方へ移動して、第1の組の歯および第2の組の歯に係合し、それによって、スプールが第2の方向に回転することを防止する。

いくつかの実施形態では、方法は、駆動されると、スプールが第2の方向へ自由に回転することを可能にすることによって、引張り部材が、スプールの中に形成される環状チャネルから自動的に解除されることを可能にする解除機構を備えるリールを構成するステップをさらに含む。

別の実施形態では、閉鎖システムまたはリールアセンブリは、軸方向に配向された歯を筐体に固定して結合されている対応する歯から移動することによって、紐の張力を増分式に緩めるステップを提供することができる。そのような実施形態では、筐体に固定して結合されている歯は、筐体に取り付け可能であり、または筐体に一体化され得るディスクまたは他の構成要素上に配置され得る。閉鎖システムまたはリールアセンブリは、完全な解除または紐の張力の緩め機構をさらに提供することができる。そのような実施形態では、閉鎖システムが、内部領域を含む筐体と、筐体の内部領域内に配置され、筐体に対して回転可能であるスプールとを含むことができる。引張り部材は、スプールに結合され得る。ノブを含む引張り機構は、ノブが回転すると、スプールの周りに引張り部材を巻くことによって引張り部材の張力に影響を及ぼすように構成され得る。増分式解除構成要素が、スプールに操作自在に結合され得る。増分式解除構成要素が、筐体に取り付け可能である歯付ディスクの対応する歯に係合する、軸方向に配向される1つまたは複数の歯を含むことができる。増分式解除構成要素が、軸方向に配向される歯に係合することによって、第1の方向にノブが回転すると、引張り部材の増分式引張りに影響を及ぼすように構成され得る。軸方向に配向される歯の係合によって、スプールが第1の方向に回転することができ、一方、スプールが第2の方向に回転することを防止する。増分式解除構成要素が、軸方向に配向される歯に脱係合することによって、第2の方向にノブが回転すると、引張り部材の張力を増分式に緩めるステップに影響を及ぼすようにもまた構成され得る。軸方向に配向される歯の脱係合によって、スプールが第2の方向に増分式量で回転することができる。閉鎖システムが、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である完全解除機構をさらに含むことができる。完全解除機構が係合状態である場合、引張り部材の張力は、ノブが回転すると、増分式に引っ張られ、または緩められることができる。完全解除機構が脱係合状態である場合、引張り部材の張力は、自動的に緩められることができる。

いくつかの実施形態では、レバー、ボタンまたは解除構成要素を操作すると、完全解除機構が、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である。そのような実施形態では、レバー、ボタンまたは解除構成要素の操作によって、スプールが筐体の内部領域内で軸方向下方へ移動し、増分式解除構成要素との係合から外れる。他の実施形態では、ノブが筐体に対して軸方向上方へ移動されると、完全解除機構が、係合状態と脱係合状態との間に移行可能である。そのような実施形態では、ノブを筐体に対して軸方向上方へ移動させることによって、スプールおよび増分式解除構成要素を脱係合することができる。

複数の実施形態を説明したが、様々な修正形態、代替構成および均等物が、本発明の精神から逸脱せずに使用され得ることを当業者は認識するであろう。加えて、本発明を不必要に分かりにくくすることを回避するために、複数の公知の工程および要素は説明されていない。したがって、上記の説明は本発明の範囲を限定するものと解釈するべきではない。

値の範囲が提供される場合、そうではないと明確に文脈で述べない限り、それぞれの中間の値は、下限値の10分の1の単位まで、範囲の上限値と下限値との間でやはり詳細に開示されることを理解されたい。任意の表示した値または表示した範囲内の中間の値と、任意の他の表示した値または表示した範囲の中の中間の値との間の各小さい方の範囲が、包含される。これらの小さい方の範囲の上限値および下限値は、独立して範囲に含まれ、または除外されることができ、小さい方の範囲内にどちらかの限界値が含まれ、どちらの限界値も含まれず、または両方の限界値が含まれる場合、各範囲はやはり本発明内に包含され、表示される任意の特定の除外される限界値の対象となる。表示される範囲が1つまたは両方の限界値を含む場合、それらの含まれる限界値の一方または両方を除外する範囲もまた含まれる。

本明細書で、および添付の特許請求の範囲の中で使用される場合、単数形「1つの」および「その」は、文脈でそうではないと述べない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「工程」への参照は複数のそのような工程を含み、「装置」への参照は、当業者に公知の1つまたは複数の装置およびその均等物などを含む。

さらに、「備える」、「備えている」、「含む」および「含んでいる」という言葉は、本明細書および以下の特許請求の範囲の中で使用される場合、指示される特徴、整数、構成要素またはステップの存在を特定することを意図されず、しかし、それらは1つまたは複数の他の特徴、整数、構成要素、ステップ、行為またはグループの存在または追加を排除するのではない。

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