Apparatus and method for orthodontic

申请号 JP2007544005 申请日 2005-03-21 公开(公告)号 JP2008532563A 公开(公告)日 2008-08-21
申请人 ドロール オーソ‐デザイン リミテッド; 发明人 オリット ナダヴ,;
摘要 1つまたは複数の歯を所望の1組の 位置 に移動させるための歯科矯正用の装置および方法を提供する。 移動すべき各歯は、初期位置から最終位置へと所定の経路に沿って移動するように制約されており、平行移動および回転を含む移動を個々の歯のそれぞれで誘起するための原動 力 を提供する適切な力誘起手段により圧迫されて移動する。
【選択図】 図5A
权利要求
  • 口内腔における1つまたは複数の歯を整列させるための歯科矯正装置であって、
    少なくとも、対応する1つまたは複数のガイドセルを備え、
    前記ガイドセルの各々が、所定の軌道に沿って特定の歯を圧迫するようになっており、
    前記ガイドセルの各々が、前記軌道と、少なくとも概して相関のある方向に前記対応する歯を圧迫するための力提供要素と、前記力提供要素により作用されたとき、前記軌道に沿って前記歯をガイドするようになっているガイド構造とを備える、歯科矯正装置。
  • 前記ガイドセルの各々に対して、前記ガイド構造が、前記セルの上流端および下流端に結合されたガイド要素を備える、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 前記下流端が、前記ガイド構造の一部分を構成する、請求項2に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ガイド要素が、前記歯の少なくとも歯先部の前記所定の軌道の軌跡と相補的な形をしている、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ガイド要素が、前記軌道に沿って前記歯が圧迫されるとき、前記歯先部に当接するようになっている上部セグメントを備える、請求項4に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ガイド要素がさらに、前記上部セグメントから垂下した側壁を備える、請求項5に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ガイドセル内に適切な磁場を提供するための磁気要素をさらに備える、請求項2に記載の歯科矯正装置。
  • 前記磁気要素が、前記ガイドセルに取り付けられた、または前記ガイドセルと一体の一対の対向する磁石を備える、請求項7に記載の歯科矯正装置。
  • 前記磁石が、前記上流端および前記下流端にそれぞれ1個ずつ配置される、請求項8に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力提供要素が、前記上流端から片持ち梁状に突き出した、前記歯の面に当接するための圧迫部材をその自由端に有する少なくとも1つのばねを備える、請求項2に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ばねが板ばねである、請求項10に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ばねが、少なくとも、概して前記軌道の方向に、さらに前記上部セグメントの方向に力を提供するようになっている、請求項10に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ばねが、少なくとも、前記歯が前記下流端に達するまで、実質的に一定の力を提供するようになっている、請求項10に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力提供要素が、当該力提供要素の一端で前記上流端に結合された少なくとも1つの伸長可能要素であり、当該力提供要素の他方の自由端に前記歯の面と当接するための圧力面を有する前記伸長可能要素を備え、
    前記伸長可能要素が、収縮した位置から、少なくとも歯に当接できる伸長された位置へと伸長可能である、請求項2に記載の歯科矯正装置。
  • 前記伸長可能要素が膨張可能要素を含む、請求項14に記載の歯科矯正装置。
  • 前記伸長可能要素がバルーンの形態である、請求項15に記載の歯科矯正装置。
  • 前記バルーンが、少なくとも、概して前記軌道の方向に、さらに前記上部セグメントの方向に力を提供するようになっている、請求項16に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、当該歯科矯正装置の少なくとも一部分の動作中は比較的一定である、請求項17に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、当該歯科矯正装置の少なくとも一部分の動作中は脈動的に提供される、請求項17に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、少なくとも、前記下流端に前記歯が達するまで実質的に一定である、請求項17に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力提供要素が、前記上流端に結合された1つの磁気要素と、前記歯の面と当接する第2の磁気要素とを有する少なくとも1つの変位可能要素を備え、
    前記変位可能要素が、後退した位置から前記歯を変位させることのできる伸長された位置へと変位可能である、請求項2に記載の歯科矯正装置。
  • 前記変位可能要素が、少なくとも、概して前記軌道の方向に、さらに前記上部セグメントの方向に力を提供するようになっている、請求項21に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、当該歯科矯正装置の少なくとも一部分の動作中は比較的一定である、請求項22に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、当該歯科矯正装置の少なくとも一部分の動作中は脈動的に提供される、請求項22に記載の歯科矯正装置。
  • 前記力が、少なくとも、前記下流端に前記歯が達するまで実質的に一定である、請求項22に記載の歯科矯正装置。
  • 少なくとも1つの前記ガイドセルが、舌側方向に歯を圧迫するようになっている、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 少なくとも1つの前記ガイドセルが、頬側/唇側方向に歯を圧迫するようになっている、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 移動させない歯の上に嵌合するように、および前記ガイドセルにより、他の歯が整列されるとき、このような歯をその元の位置に維持するようになっている静的なセルをさらに備える、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 前記ガイド構造が、前記歯の所望の最終位置への移動の3D数値シミュレーションから得られる内部の幾何形状を備える、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 適切な剛性または半剛性の材料から作製される、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • アクリル樹脂などから作製される、請求項1に記載の歯科矯正装置。
  • 当該歯科矯正装置が、前記口内腔の歯列弓の上に嵌合するようになっているU字形のトレーの形をしており、前記トレーが、当該歯科矯正装置で整列される必要のある前記歯列弓の歯に応じた1つまたは複数の前記ガイドセルを備える、請求項1〜31のいずれか一項に記載の歯科矯正装置。
  • 口内腔における1つまた複数の歯を整列させる方法であって、
    (a)初期位置から最終の所望する位置への、前記歯に対する所定の軌道を提供するステップと、
    (b)前記軌道に沿った前記歯の移動を制約するステップと、
    (c)少なくとも、概して前記軌道に相関のある方向に、前記歯を圧迫するための適切な力を提供するステップとを各歯に対して含む方法。
  • 前記力が適切なばねにより提供される、請求項33に記載の方法。
  • 前記力が変位可能要素により提供される、請求項33に記載の方法。
  • 前記力が伸長可能要素により提供される、請求項35に記載の方法。
  • 前記力が膨張可能要素により提供される、請求項36に記載の方法。
  • 前記力が比較的一定である、請求項33に記載の方法。
  • 前記力が脈動的に提供される、請求項33に記載の方法。
  • 前記力が、少なくとも前記最終位置に前記歯が達するまで実質的に一定である、請求項33に記載の方法。
  • ステップ(b)が、前記軌道に沿った前記歯の移動を制約するようになっているガイド要素を有する整列構造を提供するステップを含む、請求項33〜40のいずれか一項に記載の方法。
  • ステップ(a)が、
    (i)前記歯をその元の位置に含む歯生状態の第1の3D数値モデルを提供するステップと、
    (ii)前記歯生状態の歯の所望の最終構成を含む第2の3D数値モデルを提供するために、前記第1の3D数値モデルを操作するステップと、
    (iii)整列される前記各歯に対して、前記ステップ(i)における前記位置から前記ステップ(ii)における前記位置への前記歯の数値表現の軌道をマッピングするステップとを含む、請求項33〜41のいずれか一項に記載の方法。
  • 少なくとも1つの歯が、舌側方向に圧迫される、請求項33に記載の方法。
  • 少なくとも1つの歯が、頬側/唇側方向に圧迫される、請求項33に記載の方法。
  • 少なくとも1つの歯が、移動のために圧迫されない、請求項33に記載の方法。
  • ステップ(i)から(iii)が、コンピュータ支援技法を用いて行われる、請求項42に記載の方法。
  • 说明书全文

    発明の分野

    本発明は、一般に、歯科矯正装置の分野に関する。 より詳細には、本発明は、個々の歯を、患者の歯生状態の複合3次元数値モデルに基づいた整列要素の所定の経路に沿って圧迫することのできる歯列矯正治療のための方法および装置に関する。

    発明の背景

    歯を整列させるための多くのデバイスが知られており、治療が完了するまで歯に対して恒久的に固定されるデバイス、および昼間または夜間、部分的にまたは大部分の時間にわたり装着されるように設計された取外し可能なデバイスを含む。 前者は、通常、適切な接着剤を用いて個々の歯に結合されるブラケットの形態であり、ワイヤが歯を、整列させる最終位置の方向へと圧迫する。 後者は、所望の方向に歯を圧迫するなどの方法で口内腔中に嵌合するデバイスの形態であり、それは、患者によって容易に取外し可能で再嵌合可能である。 本発明は、このような取外し可能なデバイスに関する。

    このような取外し可能なデバイスを提供するための第1段階では、患者の歯生状態の物理的な石膏モデルが作製される。 その手順は、通常、歯の印象(impression)を取り、歯の陰性型を形成させ、その中に石膏材料を注入して凝固させ、歯の陽性モデルを提供する。 その陽性モデルは、通常、寸法的に非常に正確であり、患者の口内腔の解剖学的構造を忠実に複製する。

    通常、研究用モデルと呼ばれるこのようなモデルを使用して、矯正歯科医は、患者の歯生状態の特徴を検討し、任意の不正咬合または他の不整列を矯正するための治療計画を立てることができる。 このような計画を立てるために、さらなるモデルを元の陰性型から作製することができ、作業用モデルと呼ばれるこれらのモデルは、いくつかの歯科矯正装置をその患者特有のものにカスタマイズするために使用することができる。 例えば、このような作業用モデルは、歯に対してワイヤを曲げ、かつ位置決めするために使用され、次いで、それを所定の位置に、または固定デバイスに対して溶接するために使用することができる。

    通常、このような装置は、積極的に矯正を生成する能動要素と、能動要素のためのアンカーとして働き、固定状態にあるように設計された受動要素とを備える。 このような能動要素は、例えば、歯に歯科矯正的な力を、または柔軟な骨性構造に整形外科的な力を生成するばねを含むことができ、装置の製作中に作業用モデル内に配置される。 圧迫した歯が所望の位置に達した場合、各ばねは、最終的に応力のない状態になるように、ばねが配置されることが理想的である。 したがって、それは、装置を作製する技士(technician)の熟練に大きく依存することになる。 口内腔中に最初に設置されたとき、ばねは、ばねにより移動されるように意図された対応する歯と接触することにより、所望する位置からの歯の位置の偏差に応じた量だけそれぞれ圧縮される。 時間が経過すると、各ばねはその指定された歯を傾斜させ、同時に、ばねに蓄えられた位置エネルギを解放する。

    米国特許出願公開第2003/0198915号では、舌側ばねを含む歯科矯正装置を製作する方法が述べられている。 まず、患者の歯のモデルが従来方法で成形される。 次いで、1つまたは複数の理想的な溝が歯モデルの舌側面に切削される。 溝の床部の位置は、治療後のこれらの歯の所望位置を反映させる。 各舌側ばねの歯に接触する部分を位置決めするために、歯上の理想的な基準溝を用いたモデルに対して歯科矯正装置が成形される。

    他の方法は、物理的モデルではなく、歯生状態のデジタルモデルを利用する。 例えば、米国特許第5975893号では、整列装置ベースの治療原理、およびデジタルイメージング/コンピュータ駆動の高速プロトタイプ作製方法が組み合わされ、複数の整列装置を含む1組が患者のために形成される。 整列装置の各上側の組および下側の組(必要な場合)が、一定期間装着される。 その組における各整列装置は、患者の歯を、前の整列装置よりもさらに積極的に理想的な咬合の方向へ偏倚させ、通常、1つの治療で15から25の漸進的な整列装置を使用することができる。 一定時間にわたり、順次および漸進的に偏倚された位置決め装置は、歯を、その初期の不正咬合位置からほぼ最終の矯正された状態へと移動させる。 各整列装置は、概して、歯の上に嵌合するトラフを有するU字形のトレーまたはシェルを備える。 トレーは、熱、圧力、および真空力を同時に用いて、患者の歯生状態の再設定(reset)石膏モデルの上に、熱成形可能なシート材を吸引することにより形成される。 患者の現在の歯生状態に対応する最初の初期データセットは、走査技法を用いて決定される。 治療後におけるその所望される構成の歯生状態の最終的なデジタルモデルが設計される。 初期モデルと最終モデルの間の中間的なデジタルモデルが次いで作製され、歯の陽性モデルが、高速プロトタイプ作製技法を用いて、そのデジタルモデルから製造される。 歯の陽性モデルのそれぞれから装置を作製するために、従来の圧力または真空成形機が使用される。 米国特許出願公開第2002/0042038号では、コンピュータで実施されるシステムおよび方法が、2次元アレイを用いて歯の移動パターンを指定することにより歯科治療計画を実施する。

    米国特許出願公開第2003/0190575号は異なる手法をとり、選択された歯に対して所望の力を加えるために、取外し可能な整列装置中の開口部に固定できる歯科矯正用の整列装置要素を使用する。 こうすることにより、整列装置をいくつかの歯科矯正症例の治療に使用することができる。 さらに、その整列装置要素は、取外し可能または調整可能であり、治療の過程にわたり、力を維持し、変更し、または再度活動化させることができる。

    発明の概要

    本発明によれば、1つまたは複数の歯を1組の所望の位置に移動させるための装置および方法が提供される。 移動すべき各歯は、初期位置から最終位置へと所定の経路に沿って移動するように制約されており、適切な力誘起手段により圧迫されて移動する。 力誘起手段は、デカルト座標系の3つの直交軸に沿った平行移動、およびその直交軸周りの回転を含む移動を誘起するための原動力を提供する。 当然であるが、他の任意の基準座標系も本発明の趣旨に含まれるものとして使用することができる。

    したがって、口内腔における1つまたは複数の歯を整列させるための歯科矯正装置であって、対応する1つまたは複数のガイドセルを備え、各ガイドセルが、所定の軌道に沿って特定の歯を圧迫するようになっており、各前記ガイドセルが、前記軌道と、少なくとも概して相関のある方向に対応する歯を圧迫するための力提供要素と、前記力提供要素により作用されたとき、前記軌道に沿って歯をガイドするようになっているガイド構造とを備える装置。

    各前記ガイドセルに対して、前記ガイド構造が、セルの上流端および下流端に結合されたガイド要素を備え、また下流端が好ましくは前記ガイド構造の一部分を構成する。 ガイド要素は、前記歯の少なくとも歯先部の前記所定の軌道の軌跡に相補的な形であり、また前記歯が前記軌道に沿って圧迫されるとき、前記歯先部に当接するようになっている上部セグメントと、前記上部セグメントから垂れ下がった側壁とを備える。

    任意選択で、装置はさらに、前記ガイドセル内に適切な磁場を提供するための磁気要素を備える。 磁気要素は、通常、前記ガイドセルに取り付けられた、または前記ガイドセルと一体の一対の対向する磁石を備えており、前記上流端および前記下流端にそれぞれ1個ずつ配置することができる。

    力提供要素は、前記上流端から片持ち梁状に突き出した、前記歯の面に当接するための圧迫部材をその自由端に有する少なくとも1つのばね、通常、板ばねを備えることができる。 ばねは、少なくとも、概して前記軌道の方向に、さらに前記上部セグメントの方向に力を提供するようになっていることが好ましい。 任意選択で、ばねは、少なくとも、前記歯が前記下流端に達するまで、実質的に一定の力を提供するようになっている。

    代替的には、力提供要素は、その一端で上流端に固定された、例えば、伸長可能要素、好ましくは膨張可能要素などの変位可能要素を備え、また伸長可能要素が伸長または膨張したとき、歯に力を提供するために、その自由端に圧力面または他の当接表面を備える。 伸長可能要素により提供される力は、例えば、一定であるように、または所望の任意の周波数および振幅で脈動させるなど、治療される歯に利益を提供する所望の任意の方法で制御することができる。 代替的には、変位可能要素は、歯に必要な原動力を提供する一対の磁気要素を含むことができる。

    一実施形態では、好ましくは、例えば、アクリル樹脂などの適切な剛性の、または半剛性の材料から作られる装置は、前記口内腔の歯列弓の上に嵌合するようになっているU字形トレーの形をしている。 トレーは、当該装置で整列される必要のある前記歯列弓の歯の数および配置に従って、1つまたは複数の前記ガイドセルを備える。 少なくとも1つの前記ガイドセルは、舌側方向に歯を圧迫するようになっている。 代替的に、またはさらに、少なくとも1つの前記ガイドセルは、頬側/唇側方向に歯を圧迫するようになっている。 トレーはさらに、任意選択で、移動させない歯の上に嵌合するように、および他の歯が前記ガイドセルにより整列されるとき、このような歯をその元の位置に維持するようになっている静的なセルを備える。

    ガイド構造は、前記歯の所望の最終位置への移動の3D数値シミュレーションから得られる内部の幾何形状を備える。

    本発明はまた、
    (a)初期位置から最終の所望する位置への所定の軌道を提供するステップと、
    (b)前記軌道に沿った歯の移動を制約するステップと、
    (c)少なくとも、概して前記軌道に相関のある方向に、歯を圧迫するための適切な力を提供するステップとを各歯に対して含む、口内腔における1つまた複数の歯を整列させる方法を対象とする。

    このような力は、適切なばねにより、または膨張可能要素もしくは他の任意のタイプの変位可能要素などの伸長可能要素により提供することができる。 ステップ(b)は、前記軌道に沿った歯の移動を制約するようになっているガイド要素を有する整列構造を提供するステップを含む。 通常、ステップ(a)は、
    (i)前記歯をその元の位置に含む歯生状態の第1の3D数値モデルを提供するステップと、
    (ii)前記歯生状態の歯の所望の最終構成を含む第2の3D数値モデルを提供するために、前記第1の3D数値モデルを操作するステップと、
    (iii)整列される前記各歯に対して、ステップ(i)における位置からステップ(ii)における位置への歯の数値表現の軌道をマッピングするステップとを含む。

    本方法によれば、少なくとも1つの歯が舌側方向に圧迫され、および/または少なくとも1つの歯が頬側/唇側方向に圧迫され、および/または少なくとも1つの歯が、移動のために圧迫されない。 ステップ(i)から(iii)は、コンピュータ支援技法を用いて行われることが好ましい。

    本発明を理解し、また実際にどのように実施できるのかを理解するために、添付の図面を参照し、単に、限定することのない例として次に好ましい実施形態を説明する。

    発明の詳細な説明

    口内腔の任意の所与の歯列弓において、図1を参照すると、いくつかの歯100のそれぞれが、舌側方向に移動する必要があり、他のものは、頬側/唇側方向に移動する必要があり、一方、他のものは移動する必要のないこともあり得る。

    図2を参照すると、歯肉120に埋め込まれた歯列弓の例示的な歯100が、局所的な直交軸x、y、およびzに対して定義され示されており、局所的な直交軸の中心または原点がSで示されている。 y軸は歯の任意の中心線110に沿って、z軸は頬側−舌側方向に沿って、またx軸は、実質的に、近心遠心側方向に沿って、概略、位置合わせされている。 図3は、歯100の所望の位置を示しており、100'で示されたこの位置に達するために、少なくともx、y、およびz軸のいくつかに沿った歯の平行移動が、それぞれ、矢印p、q、およびr(図2)で示される、中心線110周りの歯の回転、トルク、および歯根アンギュレーションと組み合わされる。 歯100の任意の移動は、x、y、およびz軸に沿った平行移動と、これらの軸周りの回転との組合せにより表すことができ、例えば、点S'に達する点Sの回転および平行移動によって理想化することができる。

    本発明の第1の実施形態では、図4を参照すると、複数の歯を同時に整列させるようになっている、全体的に装置210で指定される歯科用装置が提供される。 複数の歯とは、互いに隣接する、または互いに離間された、または群に構成された、あるいは、口内腔の同じ歯列弓におけるすべての歯を含む、少なくとも2つの歯を、装置が作用して整列させることを意味する。 したがって、装置210により、すべてのまたはいくつかの歯を移動させることができ、舌側方向にいくつかの歯を移動し、一方、他の歯を、頬側/唇側方向に移動させることができる。 装置210は、複数の動的な、すなわちガイドするセル40を備えるU字形のトレー30の形態をしており、セルのそれぞれが、特定の歯100を特定の方向に所定の経路に沿って最終位置100'へと圧迫するようになっている。 トレー30はまた、移動させる必要のない歯290のための静的なセル295を備えることもできる。

    図5A、5B、および5Cを参照すると、歯100を初期位置から最終位置100'へと移動させるようになっている、本発明の第1の実施形態の例示的なガイドセル40が示されている。 このようなセル40は、例えば、図5Bで破線296で示すように、他のガイドセル、または静的なセル295に対して横方向に結合することができる。

    ガイドセル40は、ガイド構造70と、力提供要素または手段50とを備える。 ガイドセル40は、開口部41(図6A)を有し、この開口部を介して移動されることが望ましい歯100の上に嵌合するようになっており、また、本明細書でより詳細に述べるように、歯を最終位置100'へと所望の方向にガイドする。 明確化のために、歯100は、矢印Aで示された方向に、すなわち、おおよそ、歯の第1の面132から歯の第2の面134の方向に沿って移動される。 歯を、概して頬側方向に移動させることを望むのか、それとも舌側方向なのかのそれぞれに応じて、セル40に対して、第1の面132を歯の舌側面、または頬側/唇側面とし、したがって、第2の面134を歯の頬側/唇側面、または舌側面と、それぞれすることができる。

    セル40は、第1の面132に実質的に対向する上流端42を備え、必要に応じて力生成手段50を収容し、配置する。 セル40はさらに下流端44を備えており、その下流端44が、それに対向しかつ位置100'に対応する所望の位置に方向付けられた歯100の第2の面134に対して、相補的な形状を有している。 したがって、歯100が位置100'に移動されたとき、第2の面134は、下流端44と接触係合する。

    ガイド構造70は、その一端で上流端42に、その他方の端部で下流端44に結合された整列要素または部分46を備える。 図5Bで最もよく示すように、整列部分は、実質的にx−y平面における横断面を含み、その内部の輪郭は、歯100の歯先部160の横断面の外側輪郭に相補的であり、歯先部160が整列部分内に受け入れられるように構成されている。 さらに、整列部分46は、歯100の元の位置から最終位置100'への、少なくとも歯先部160の必要な軌道の軌跡に相補的な形をしている。 この軌道は、歯先部160を、いくつかのまたはすべての軸に対して適度の量だけ平行移動および回転させるが、特に、z軸に沿って平行移動させることができる。 その軌道は、歯が2つの位置を移動するとき、例えば、隣接する歯との衝突を回避するように設計することができる。 したがって、整列部分の上部の壁47は、歯先部160の上部と当接するように形成されるが、一方整列部分46の側壁が、歯先部を所望の軌道に沿ってガイドするためのレールまたはガイドとして働く。

    側壁48の端部79は、通常、隣接するセルの側壁の対応する端部に滑らかに結合される。

    セル40は、歯科用に適合性のある材料から作られ、また、歯100に関するセル40への力Fの作用または反作用力の下で、セル40がそれ自体では変形しないことを保証するように、少なくとも十分に剛性のある、剛性もしくは半剛性材料から作られることが好ましい。 セル40のために適切な材料は、例えば、アクリル樹脂などを含む。

    任意選択で、図5Bおよび5Cに示すように、各セル40は、組織反応を促進し、歯100の移動に伴う生物学的過程を改善する磁場を備えることができる。 したがって、棒または板磁石72、74を、上流端42および下流端44に提供し、また適正に方向付けられて、好ましくは、実質的に方向Aに沿って、歯100を貫通する適切な磁場を提供することができる。 磁石72、74は、セル40の壁中に埋め込むことも、それに取り付けまたは接着することもできる。 代替的には、適切に磁化された粒子をセルの母材中に含ませることもできる。

    この実施形態の一変形では、力生成または提供手段50は、図6A、6Bおよび6Cに示すように、上流端42から、その一端で片持ち梁状に突き出ており、かつ圧迫部材56を備える自由端55を有する、例えば、板ばねなどの機械的なばね52の形態である。 圧迫部材56は、例えば、パッドまたは球体、好ましくは板の形とすることができ、また、ばね52は、セル40中に配置されており、第1の面132を位置100'に達するように所望の方向Aに圧迫するような形状をしている。 ばね52により、x、y、およびz方向に生成された力Fの成分が、x、y、およびz軸に対して必要な平行移動および回転を提供するように方向Aが計算されることが好ましい。 歯100の最終位置100'が既知の場合、x、y、およびz軸に沿った必要な力Fx、Fy、Fzの作用点および相対的な大きさ、およびそれらの作用点を決定することができる。

    実際には、通常、方向Aの近似を提供することで十分であり、したがって、ばねにより提供される力Fは、概して、所望の軌道に相関のある方向である。 歯100の軌道の連続的な調整が、歯先部160を維持するような形状である整列部分46により提供され、したがって、歯100が必要な方向に沿って移動する。 したがって、押す力Fは、歯肉線に近い歯100に対して作用するz軸に沿った少なくとも1つの成分と、また、x方向に沿って作用し、歯を整列要素46に沿った軌道上に維持するために整列要素46の方向に作用する他の成分とを含むことが好ましい。 具体的には、歯が位置100'に達した後で、歯100の方向付けが適切ではない場合、第2の面134を下流端44に対してばね52により連続的に圧迫することにより、例えば、さらに軸q周りに歯100を回転させて、最終的に、第2の面を下流端44上に配置し、完全に位置100'が得られるようにすることができる。 したがって、ばね52は、歯100が必要な位置100'に達した後であっても、なお、押す力を提供するように設計される。 代替的には、ばね52は、歯100が必要な位置100'に達するまでに実質的に応力のない状態になるように設計されてもよく、それは、方向Aが、この最終位置を達成するように完全に計算される場合に可能である。

    任意選択で、複数のばねをセル40中に備えることができる。

    ばね52は、少なくとも、歯100が位置100'に達するまで、大きさと方向に関して、実質的に一定の力を提供するように設計されることが好ましい。 したがって、ばね52は、高いスプリングバック特性、永久変形に対する耐性、ばねの伸長に影響されない比較的一定な力、および低い弾性率などの適切な特性を備える。 ばね52は、例えば、適切な金属から作製することができ、また、例えば、ニチノール(Nitinol)などのニッケルチタン合金を含むことができる。

    好ましくは、ばね52はまた、装置210を、数多くの回数にわたり、歯100に対して嵌合させ、また取り外すことができるようになっており、したがって、昼間および特に夜間の歯科矯正装置として、特に、飲食のために、あるいは場合によっては会話のために口が使用されていないときに使用するのに理想的である。 したがって、ばね52は、図6Aに示すように弧の形とすることができ、歯100が中に挿入されていない場合、圧迫部材56は下流端方向に延びており、歯が挿入された場合、前に述べたように、ばねは必要な力を提供するように一方の側に圧縮される。

    代替的には、この実施形態の他の変形形態では、また図7A、7B、および7Cで示すように、力提供手段50は、上流端42に対してその一方の側面151で取り付けられ、圧力面156を備える自由端155を有する伸長可能な部材、特に、例えば、バルーン、膨張可能なスリーブなど膨張可能な部材、要素、または手段152の形態をしている。 膨張可能部材152は、第1の収縮した形状から膨張できるように構成され、その後、膨張可能部材152は、第2の膨張した形状になる。 収縮した形状では、膨張可能部材152は、セル40中にある歯100を圧迫することはなく、実際に、歯と接触さえもしていない場合がある。 一方、膨張した形状では、膨張可能部材152が伸長されて第1の面132と接触し、位置100'に達するように、所望の方向Aに第1の面132を圧迫する力を提供する。 x、y、およびz軸方向における、膨張可能部材152により生成された力Fの成分が、x、y、およびz軸に対して必要な平行移動および回転を提供するように方向Aが計算されることが好ましい。 歯100の最終位置100'が既知の場合、x、y、およびz軸に沿った必要な力Fx、Fy、Fzの作用点および相対的な大きさ、およびそれらの作用点を決定することができる。 このために、膨張可能手段は、特定の所定方向、例えば方向Aに沿って優先的に膨張し伸長されるように設計することができる。

    膨張可能手段152は、例えば、各セル40に対して別個のバルーンなどを備えることができ、隣接するセル40のバルーンを、任意選択で相互接続することもできる。 任意選択で、図8に示すように、頬側または舌側における隣接するセルの各群の各セルの膨張可能手段152は、例えば、管路160を介して相互接続することができ、また管路160のそれぞれが、マニホールド162を介して適切な流体供給165に接続される。 好ましくは、管路162は、装置210'内に備えられ、例えば、装置210'の壁内の導管として形成することができる。 代替的には、頬側または舌側の一群のこのようなセルの各適切なセル40中に突き出ている別々のフィンガを有する単一のバルーンを、1つまたは複数の前記群に対して提供することもできる。

    マニホールド162は、流体供給165から接続解除可能であり、適切な制御可能バルブ163を備えることが好ましい。 したがって、各セルの膨張可能手段152が、適切に膨張して各歯100に必要な力を提供したとき、流体供給165を接続解除することができ、それは、好ましくは、管路160が、邪魔にならないように装置210'に対して取り付けられ、または一体で形成されるので、ユーザにとってより快適なものとなる。 任意選択で、ユーザが装置210'を取り外すことを望む場合、バルブ163が開かれて膨張可能手段から流体圧が解放され、それに従って、次いで、膨張可能手段は収縮する。 代替的には、装置210'が流体供給165に再接続され、流体を膨張可能手段152からその中に排出させることもできる。

    膨張可能手段152は、空気圧または液圧で動作し、任意の適切な流体、好ましくは、空気もしくは他の適切な気体、または例えば、などの実際に液体を用いて膨張させることができる。 流体供給165は、加圧流体源、および/または前記管路160中で流体を加圧するための適切なポンプを備えることができる。 膨張可能手段152の加圧および減圧は、ユーザにより操作される適切な電子制御ユニット(図示せず)により制御することができる。

    任意選択で、膨張可能手段152に供給される実際の圧力は、任意の数の方法で制御することができる。 1つの操作モードでは、膨張可能手段への圧力は、ユーザが装置210'を装着している間は一定に保たれる。 したがって、歯100が移動されて膨張可能手段が拡張すると、最初に圧力は下がる傾向があり、したがって、歯に対する圧迫力もまた同様に下がる。 圧力を一定に維持することにより、歯100に対する力がまた一定に保たれる。 他の操作モードでは、膨張可能手段への圧力は、歯がその最終位置100'に達したとき歯に対する圧迫力を終了させるように制御される。 他の操作モードでは、膨張可能手段への圧力は、例えば、歯に脈動する力を提供するなど、周期的なパルスの形で所望に応じて変化させる。 その脈動の振幅と周波数は、好ましくは、ポンプ(図示せず)に動作可能に接続された適切な制御ユニット(図示せず)により、所望に応じて適切に制御することができる。 このような脈動する力は、治療される歯に利点を提供する。

    任意選択で、歯100に加えられる力Fの測定値を提供することも可能であり、その力は、圧力面156の接触面積が一定に保たれる場合、概して、膨張可能手段152に提供される圧力の関数である。 この機能は、有益なデータを提供するために使用することができ、データを照合して、例えば、歯に加えられる力の最適条件を決定することを含む様々な用途で使用することができる。

    実際には、ばね52と同様に、膨張可能手段152により提供される力Fが、所望の軌道と概して相関のある方向となるように方向Aの近似を提供することで、通常、十分である。 歯100の軌道の連続的な調整は、歯先部160を維持するような形状をした整列部分46により行われ、したがって、歯100は必要な方向に沿って移動する。 したがって、押す力Fは、好ましくは、歯肉線の近くの歯100に作用するz軸に沿った少なくとも1つの成分と、さらに、整列要素46に沿った軌道に歯を維持するために、x方向に沿って整列要素46の方向に作用する他の成分とを備える。 具体的には、歯が位置100'に達した後で、歯100の方向付けが適切ではない場合、第2の面134を下流端44に対して膨張可能手段152で連続的に圧迫することにより、例えば、さらに軸q周りに歯100を回転させて、最終的に、第2の面を下流端44上に配置し、完全に位置100'が得られるようにすることができる。 したがって、膨張可能手段152は、歯100が必要な位置100'に達した後であっても、圧力を増加させて膨張可能手段152をより大きく拡張させることによって、なお、押す力を提供するように設計することができる。 代替的には、膨張可能手段152は、例えば、圧力を、したがって、拡張手段の拡張を制限することによるなどして、歯100が必要な位置100'に達するまでに歯100の圧迫を実質的に停止させるように設計してもよく、それは、方向Aが、この最終位置を達成するように完全に計算される場合に可能である。

    膨張可能部材152は、少なくとも、歯100が位置100'に達するまでは、大きさと方向に関して実質的に一定の力を提供するように設計されることが好ましい。 したがって、図9Aおよび9Bを参照すると、膨張可能手段は、バルーン180などの形態とすることができ、また拡張が、まず、バルーンの長手方向軸170に沿って生ずるように、アコーディオンタイプの形状を備える。 任意選択で、図11Aおよび11Bに示すように、バルーン180'は、膨張したとき、バルーンが上方向に少し湾曲するように偏倚させることができる。 代替的には、図10Aおよび10Bで示すように、バルーン195の先端190または他の部分は、バルーンの膨張、したがって、バルーンの膨張した部分によって提供される力の方向が設定され得るように、バルーンの他の部分191の厚さよりも薄い壁厚を有して形成することができる。

    さらに、上流端42は、膨張可能手段の拡張を可能な限り所望の方向に制約するように構成することができ、したがって、図7Aから7Cに示す形を備えることができる。 言い換えると、上部の壁47に近接する上流端42の部分42'は、膨張可能手段の側面151が取り付けられる上流端42の他の部分42''よりも、その初期の位置にある歯100に対してかなり近接することができる。

    膨張可能手段152が収縮した形状にあるとき、装置210'を、所望に応じて、歯100に対して嵌合させ、また取り外すことができ、したがって、昼間および特に夜間の歯科矯正装置として、特に、飲食のために、あるいは場合によっては会話のために口が使用されていないときに使用するのに理想的である。

    代替的には、膨張可能手段は、膨張可能手段152の収縮した形状に対応する第1の位置から、膨張可能手段152の膨張した形状に対応する伸長された位置へと変位可能な、他の適切な任意の拡張可能または変位可能手段により、必要に応じて変更を加えて、置き換えることができる。 拡張可能手段は、上記のように変位させることのできる、例えば、ピストン構成を備えることができ、したがって、歯100に対するピストンの方向および力を制御することができる。 ピストンは、空気もしくは他の気体、または水もしくは他の液体などの流体により駆動することができ、したがって、液圧または空気圧により動作させることができる。 代替的には、ピストンは、モータおよびねじジャッキ機構によるなどの機械的な手段により、またはソレノイドなどの電気的手段により作動させることができる。 代替的には、ピストンは、必要な伸長および収縮形状を提供する他の任意の機構または構成で置き換えることもできる。 例えば、変位可能要素の形の拡張可能手段は、歯の第1の面132に取り付けられた磁気要素を備えることができる。 第2の磁気要素は、次いで、セル40中に設けることができ、第1と第2の磁気要素は、互いに向き合う同様の極性を有し、歯をその軌道に沿って圧迫する反発性の磁気原動力を提供する。 任意選択で、第2の磁気要素は電磁石の形態であり、その力および方向を、一定の力、脈動する力、以下同様のものなどを提供するために制御することができる。

    トレー30は、複数のセル40の力提供手段により生成された力により、歯列弓と、または口内腔における関心部と固定された関係で保持することができ、その力は共に、歯100に対してトレー30をしっかり保持するように作用する。 任意選択で、トレー30が嵌合される顎部は、移動される必要のないいくつかの歯を含むことができ、したがって、トレー30は、静的な歯を受け入れ、弾性的に保持するような形状の空洞部を有する、このような各歯に対応したポリマーのシェル295を備えることができる。 したがって、シェル295は、トレー30に対するアンカー点を提供する。

    任意選択で、ベース部分(図示せず)を、口内腔に対して、固定された関係でトレー30を保持するために提供することができる。 そのベース部分は、装置210が、上部歯列弓に対して使用されるのか、それとも下部歯列弓に対してなのか、それぞれに応じて、口蓋の下、または舌の基部と歯肉縁の間の口床の上に配置もしくは嵌合されるように適合させることができる。 このようなべース部分は、アンカー点として作用することができ、固定された基準点を提供し、また装置の使用中、嵌め合わさるようになっている口内腔の部分と相補的な外形形状を有するアクリル樹脂の塊として形成することができる。 図5Cで示すセル40では、下流端44をベース部分に結合することができる。 上流端が舌側にある他のセルでは、上流端をベース部分に結合することができる。 任意選択で、トレー30は、このようなベースと一体に作製することができ、あるいは、これらの2つの構成要素は、別個に作製されて接着され、またはその他の形で共に結合することができる。

    セル40の幾何形状、および、特に、整列部分46および下流端44の幾何形状は、以下に示すように設計され、またセル40は、このような設計を用いて、以下のように製造することができる。

    図13を参照すると、第1ステップ310で、歯100および隣接する歯を含む患者の歯生状態、および好ましくは、歯100がその上に位置する顎部の完全な歯生状態の3次元(3D)構造が決定され、デジタル化された形式で提供される。 それは、任意の数の方法で達成することができる。 例えば、口内腔は、X線、CT、MRIを含む当技術分野で知られた技法を用いて、直接接触法を用いて、例えば、光学的プローブを使用するものなど非接触法を用いて、走査し、または撮像することができる。 代替的には、患者の歯の陰性型を、当技術分野でよく知られた方法で取得し、これを走査または撮像するのに適した陽性型を作製するために使用する。 代替的には、陰性モデルそれ自体が走査され、または撮像される。 次元データは、歯100を含む完全な歯生状態、または部分的な歯生状態と関連付けることができる。 このような走査または撮像からデジタル化されたデータセットDS1を提供することはまた、当技術分野で知られており、さらには説明しない。 デジタル化されたデータセットDS1は、操作可能であり、したがって、適切なコンピュータを用いて次のステップを実施することができる。

    次のステップ320で、例えば、本明細書にその内容全体が組み込まれる米国特許第5975893号に述べられているように、データセットDS1は操作されて、各歯100が所望の位置100'に配置される最終のデジタル化されたデータセットDS2を含む最終の歯の構成が提供される。 本質的には、走査された歯生状態の、個々の歯に対応する3DデータDSTは互いに分離され、ユーザが、ルールまたはアルゴリズムを用いて、あるいは矯正歯科医により提供される処方に従って、視覚的な外観に基づき各歯に対するDSTデータを再配置する。

    次のステップ330で、初期のデータセットDS1および最終のデータセットDS2に基づいて、各歯100の初期位置と最終位置の間の軌道または経路DSPがマップされ、したがって、決定される。 3D経路DSPは、歯が元の位置から位置100'に移動するとき、各歯100の3D表現の位置の軌跡の包絡面の形を取ることができる。 この経路はまた、歯が位置100'に移動するとき、各歯100により別個に3D空間に「穴があけられた(tunneled)」経路として視覚化することもできる。 このような決定は、この経路が、歯生状態における他の歯の配置に悪影響を与えないことを保証することを含む。 各歯に対する最終位置100'は、通常、可能な限り最短の経路によって達成され、それはまた、矛盾せずに、歯列弓における他の歯を最適な方法で移動させることができる。

    ステップ325で、第2の面134に対応し、DS2Pと本明細書で呼ぶ一部のDS2は、3Dデータ、したがって、セル40ごとの下流端44に対する幾何形状を提供する。 ステップ335で、一部のDSPデータは、整列部分46の内部の幾何形状に相当する。 上流端42の幾何形状は、例えば、ばね52または膨張可能手段152などの力提供手段がどこに配置されるか、どのタイプのばねまたはバルーンが必要かに従って構成することができ、また各セル40に対して、他の要因および検討を考慮に入れることができる。 したがって、上流端42のデジタル化された表現DSUは、ステップ315で、各セル40に対して作成することができる。

    個々のセルごとのデータセットDS2P、DSPP、DSUは、次いで、統合されて、各セル40の内部表面を表すデータセットDSCを提供する。 移動する必要のない歯の場合、元のデータセットDS1中のそれに対応するデジタルデータDSMは、最終のデジタルデータセットDS2におけるものと実質的に同一であり、データセットDSMは、ステップ340で取得される。

    ステップ350で、各セル40に対するデータセットDSC、および移動する必要のない(このような歯が歯列弓中に含まれる場合)歯に対するデータセットDSMは、ステップ360で、組み合わされて、トレー30の内部の幾何形状を含むデータセットDSCCが提供される。

    各セル40の外部表面の幾何形状は、概して、特に重要ではないが、滑らかであり、口腔との干渉は最小限にすべきである。 通常、セル40はほぼ一様な厚さである。 したがって、トレー30の外側形状は、例えば、DSCCにより画定された表面を所望の厚さだけ外方向に変位させることによって計算することができる。

    各セル40内の、例えば、ばね52、または膨張可能手段152などの力提供手段の位置を、この時点までに作成されたデータセットを用いて提供することも可能である。 このために、位置100'への必要な変位を提供するように、歯100に対する力の方向および作用点を決定する適切なプログラムを作成することができる。 力提供手段により提供される力の方向は一定であると仮定することができる。 代替的には、セル40内で、ばねなどの力提供手段が伸長されたとき、または膨張可能手段が膨張したとき、この力の方向を移動させることができ、それは、適切な数学的または数値的なツールを用いて補正することができる。 使用されるばねまたは膨張可能手段のタイプに従って、プログラムは、次いで、セル40内のばねの固定位置51を決定することができる。

    したがって、図1を参照すると、歯100の現在の位置がまず測定され、各歯に対する所望の位置100'が決定される。 図4を参照すると、移動が必要な各歯100に対して、個々のセル40が設計される。 移動させる必要のない歯290に対しては、歯の頬側/唇側面および舌側面に相当する上流端および下流端を有するが整列部分を有しないセル295を設計することができる。

    装置210は、次いで、例えば、CNC機械加工法を用いて製造することができ、その場合、トレー30は、(例えば、CNC技法を用いて型を製造することにより)間接的に、または適切な材料に適用される適切な任意の材料除去操作により直接的に作製することができる。

    代替的には、トレー30は他の方法を用いて製作される。 例えば、トレー30は、例えば、米国カリフォルニア州バレンシアの3D System(3Dシステム社)から市販のモデルSLA−250/50など、光造形法マシンに基づいた高速なプロトタイプ作製技法を用いて製作することができる。 3DデータセットDSCCを受け取り、液体または非硬化樹脂を3D形態へと硬化させて、非硬化液または樹脂からそれを分離し、各セル40および、適切な場合はまた、シェル295の内部表面の陽性モデルを形成することができる。 トレー30の外部表面に対する型は、必要に応じて変更を加えて、内部表面に関して述べたものと同様の方法で作製され、また射出技法が使用されて、トレー30が、その内部および外部モデルから提供される。

    トレー30が完了すると、ばね52を、適切な任意の技法を用いて各セル40中に取り付けることができる。 代替的には、セル40は、適切な場合、一体ばね52、または一体バルーンなど、力提供手段と一体化して形成することができる。 代替的には、力提供手段は、トレー30が製作される陽性モデル中に一時的に保持することができ、ばねもしくは膨張手段、または他の拡張可能手段は、対応するセル40中に、それが陽性モデルに対して成形または形成されたとき固定される。

    下流端44および整列部分46の幾何形状、および各セル40の内部表面全体の幾何形状は、有利には、上記の数値/コンピュータモデリング法および技法を用いて決定されるが、コンピュータベースではなく、例えば、手動の方法を含む技法によって必要な3次元幾何形状を提供することも可能であることに留意されたい。 数値/コンピュータ方法を用いて設計を開始する本発明の装置の作製は、このような手動の方法よりも好ましいが、本発明の範囲には両方の方法が含まれる。

    図12を参照すると、本発明の第2の実施形態は、必要に応じて変更を加えて、本明細書で前述した第1の実施形態の要素および特徴をすべて備えているが、以下の差異を有する。 第2の実施形態では、10で指定された装置が、単一の歯に作用するようになっている。 必要に応じて変更を加えて、第1の実施形態で個々の歯100に関して説明したものと同様な方法で、歯100の位置がまず測定されて、その歯に対する所望の位置100'が決定される。 個々のセル240は、必要に応じて変更を加えて、ばねを含めセル40に関して前述したものと同様な方法で設計される。 好ましくは、このようなセル240は、各側壁248から歯肉の方向へ突き出ているスカート249を備えており、スカート249は、上流端242および下流端244と結合して、歯100の露出部分を完全に封入し、異物の侵入および歯の移動を防止する。

    好ましくは、図12で示すように、装置10は、一対のポリマーシェル60の形のベース部分を備え、それぞれが、歯100に隣接する歯を受け入れ、弾性的に保持するように形成された空洞を有する。 シェル60は、所望の位置100'に対する下流端244の位置を合わせるようにセル240に結合され、または一体に作られる。

    図14の流れ図で示されるように、セル240の内部の幾何形状は、図14では単一のセル240が設計されており、図13では、複数セル40のうちの1つが設計されているという差異があるが、必要に応じて変更を加えて、第1の実施形態に関して述べたものと同様な方法で取得することができる。 図14では、図13に示すものと同様の諸ステップが、100だけシフトした参照番号(例えば、ステップ410は、ステップ310と機能的に同様である)で与えられる。 さらに、ステップ480で、スカート249の幾何形状は、歯100の移動を妨害しないように、または隣接する歯と干渉しないようにDS1、DS2、およびDSPから決定することができ、またそのデジタル化表現DSSが作成され、データセットDSCに組み込まれる。

    添付の方法請求項では、請求項のステップを指定するために使用される英数字およびローマ数字は、便宜のためだけに提供されており、諸ステップを実施する何らかの特定の順序を暗示するものではない。

    最後に、添付の特許請求の範囲を通して使用される用語「含む/備える(comprising)」は、「を含むがそれに限定されない」ことを意味すると解釈すべきであることに留意されたい。

    本発明による例示的な諸実施形態が示されかつ開示されているが、本発明の趣旨から逸脱することなく多くの変更をそれに加え得ることが理解されよう。

    歯生状態の複数の歯の元の位置および最終位置を示す概略図である。

    本発明による移動が望まれる歯の等図である。

    図2の歯の最終位置を示す図である。

    本発明の第1の実施形態による、図1の歯生状態で使用するための装置の概略図である。

    図4の実施形態による歯科装置のセルの横断面図である。

    図5AのV−V線に沿っての断面図である。

    図5BのU−U線に沿っての断面図である。

    ばねの形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯がない場合を示している。

    ばねの形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯が元の位置にある場合を示している。

    ばねの形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯が最終位置にある場合を示している。

    膨張可能部材の形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯がない場合を示している。

    膨張可能部材の形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯が元の位置にある場合を示している。

    膨張可能部材の形態の力生成手段を備える図5Aの実施形態の断片化した横断面図であり、歯が最終位置にある場合を示している。

    図7A、7B、7Cの実施形態による図1の歯生状態で使用するための装置の概略図である。

    図7Aの膨張可能手段の一形態の横方向断面図である。

    図7Bの膨張可能手段の一形態の横方向断面図である。

    図7Aの膨張可能手段の他の形態を断片化した横方向断面図である。

    図7Bの膨張可能手段の他の形態を断片化した横方向断面図である。

    図7Aの膨張可能手段の他の形態の横方向側面図である。

    図7Bの膨張可能手段の他の形態の横方向側面図である。

    本発明の第2の実施形態の等角部分断面図である。

    図4の実施形態のセルの内部幾何形状を決定するのに有用な流れ図である。

    図7の実施形態のセルの内部の幾何形状を決定するのに有用な流れ図である。

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